「パリピ孔明(TVアニメ動画)」

総合得点
80.4
感想・評価
553
棚に入れた
1771
ランキング
452
★★★★☆ 3.9 (553)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.8

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

メタルジャスティス さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:今観てる

もったいねぇなぁ……

今期、期待の一本。
と、いうか正直不安の一本。
これもまたウェブの漫画サイトで知ってどハマりした作品です。
ただ、どハマりしているのに何故不安かというと、この漫画を映像化するにあたって、一番の肝が英子の歌唱シーンだと思うのです。
漫画は当然音は聞こえない。読者が各々の頭の中でそれぞれの感動的な歌声が再現されるわけですが、映像化するとなると「これがエイコの歌です!」と否応なく提示されるわけで、それがイメージと違ったら元も子もない。まあ、ストーリーをただなぞるだけならどうとでもなるでしょうけど・・・。
そんな不安が先に立ったうえでのレビューであることはご了承ください。
それと、まだ1話ですから評価もまだ動かしません。漫画を基準で言うならば、
物語5、キャラ5、作画4.5、音楽(脳内)5、となります。

では一話のレビューです……。
原作での1話から3話の冒頭までが30分に収められています。まあ、物語の1話の区切りとするならちょうどよい場面だと思います……が、それ故に、詰め込み感があり、話の流れにタメがなく、だらだら唐突に進む印象があります。原作エピソードからちょいちょい削っているところもありますが、1話をあそこに区切るなら、もっと削る英断が必要だったかもしれません。あるいは構成を変えるとか。
渋谷に出現、エイコとの邂逅、エイコに拾われる、店長との面談のあたりが特に「急ぎ過ぎ」と感じました。
とはいえ、エピソードを削りたくない気持ちはとてもよくわかるんですが……。

キャラデザは、無難の一言でしょうか。ちょっとフツーのアニメ絵臭さが出るところが気になりますが、まあこんなものかと。

演出も同様に無難ですが、フツーの以下同文。

作画は英子の部屋での歌唱シーンに全力を注いだ印象。

最後に声優。
ここが悩ましいところで、置鮎さん演じる公明は良いと思います。
店長も結構ハマってます。
肝心の英子は……本渡さんは芝居も良いし、歌も上手い、といった理由でキャスティングされたのだと思います。
ですが、個人的にはイメージとちょっと違う。原作的にはもっと軽いイメージでもよくね?と。いや、悪くはないのですが……。

最後に気になった点として、英子が店長に助けられる場面。
原作では家庭環境が複雑である旨を話していて、それがその後の伏線的セリフでもあるのですが、それをわざわざメンタルが落ちてたから、と言い直すのはもうそちらはやらない、あるいはやれなくなる保険が理由なのでしょうか?というか、そうなのだと思いました。

パリピ孔明なんて巫山戯タイトルで、ふざけた設定でありながら、笑いもとりつつ、要所要所で泣かせにくる漫画原作は自分の中では大傑作なのですが、それを安直にアニメにするとどうなるか……。
タイトルが率直な感想です。


2話を観て追記!
あまりディスるみたいな事は言いたくないのでネガティブ意見はできるだけ封印。
さて、2話!孔明が本領を発揮します。もう、これで十分おもしろ過ぎる。
あと、ミアさんですな。さすが小林の姐さん!いい仕事してらっしゃる(ヒロインもこれぐらいの技量が……いやなんでもないです)
OPでAZALEAがちらっと出たのも熱い!
いやー、なんだかんだでこの作品好きなので期待してるんです!

4話までみて、評価を上方修正。
懸念していたエーコが声が慣れたというか馴染んできたってのもありますが、この作品がもつ本来の味が滲み出てきた感があります。
つまるところ、この作品は諸葛孔明の魅力によるところが主なんですが、エーコの成長と活躍がアツい。
序盤、最大の盛り上がりのあの対決が待ち遠しい。

1クール終了して追記
某オタキングの人がこの作品を評して「中身がないから面白い」と言っていました。
個人的には、この論には賛成できませんでした。荒唐無稽の設定の中にも熱い友情や人間関係が織り込まれるのが本作の魅力だと思っているからです。
今期の最大の盛り上がり、azaleaとの対決は予想どおり盛り上がり、ほれみたことか!
と、思っていたのですが・・・。
正直、最終回で大失速した感があります。
例によって、これも脚本、絵コンテがダメダメ回。
スピード感に欠け、画面に密度、熱量がない。
漫画原作の再現にも至っていない。
それでいて、妙にプロな作画でぬるぬる動く英子。
azaleaがプロっぽい動きをするのは当然ですが、英子がここにきて、ぬるぬると妙に芝居がかった動きで歌うのは違うと個人的には感じました。
そして、当初からの懸案事項。
本作の映像化が難しいと思う一番の原因。
肝の楽曲「dreamer]
漫画だと各々のイメージで再現されるものが、公式に「これがdreamer」です、と提示されるわけです。
正直、そこまで心にくる曲ではなかった。
あの曲で全てひっくり返すってのはどうなんだろう・・・。
そこまでの力があるようには思えません。

物語はひとまず結末を迎えました。
原作はまだまだ続いています。
当初はスパイファミリーと天下を二分するものと期待していましたが、共に最終回を迎え、
両者の差はとても大きいものになった気がします。
正直、2期があるのか微妙かとも思いますが、個人的には次には捲土重来、
原作以上にアガる2期がみたいとも思います。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。

投稿 : 2022/07/01
閲覧 : 347
サンキュー:

8

パリピ孔明のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
パリピ孔明のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

メタルジャスティスが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ