「坂道のアポロン(TVアニメ動画)」

総合得点
86.3
感想・評価
2171
棚に入れた
10039
ランキング
201
★★★★☆ 4.0 (2171)
物語
4.0
作画
3.9
声優
3.8
音楽
4.4
キャラ
3.9

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ネタバレ

よ! さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

表面と内面

原作未読。
実写映画は見た。
先に実写見てアニメ見た人間の感想としては、千太郎がそのまんま過ぎてワロタ。
実写見た時は、その演奏技術の高さに主演二人に尊敬の念を抱いたのを鮮明に覚えている。

時代は昭和四十年台。
学生闘争の真っ只中の時代ながら、そのような政治的紛争とは無縁の学生が音楽や交流を通じて友情を深め合う物語。
{netabare}
その友情も、明確にすれ違っている恋愛感情や、独りよがりな思い込みによる無配慮から何度もぶつかり合い、今日初めて楽器を演奏した人のようにたどたどしく、危なっかしい。
その不安定さが見てる方は面白い。そして人という生き物の心について学べる。
事情を知れば十分に理解も共感もできることでも、憶測という色眼鏡で見ると、その人物の本当の姿は見えない。
誰かの助けや、時には偶然からその色眼鏡を外してみれば、間違っていたのは自分だけで、相手は何も裏切っていなかったと気付く。裏切るどころか、ずっと誠実に生きているのを知る、のだが。
不安定な思春期の青年はその愚かな失敗を何度も繰り返す。
だがその失敗を何度も繰り返すことで友情は少しずつ深まっていき、友への信頼が深まり、少しずつ人として成長し、ずっと支えられる側だった人間が支える側に立てるようになる。

その支え合いは日常生活の至る所に転がっているのが面白い。
自信を失い、自分の進むべき道を見失っている人も、誰かの何気ない一言で勇気を貰い、自信を取り戻す。
それは一方通行ではなく、勇気を与えられた者も別の場面では他の誰かに与える側になっている。
人という漢字は、支え合ってるから人なんだよーーとか誰かが言ってたけど、正にそれ。

この作品は、その人と人との支え合いがテーマなんだろね。
{/netabare}
オープニングはYUKI。エンディングは秦基博。劇中歌に手嶌葵やら、ジャズの名曲がこれでもかとズラズラと。
とにかく音楽への情熱が凄い。これ5点満点中10点やろ(笑)
作画は独特な画風で、最近の作品ばかりを見ていた人間としては、初めは違和感を覚えたが、途中からこの作品はこの画じゃないと駄目な気がした。
声優陣の気合いもかなり入ってたように思う。
名作じゃない要素ってどこにあるんだろう。
これ見ないと損するやつ。

投稿 : 2022/06/06
閲覧 : 287
サンキュー:

6

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