タック二階堂 さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
遅れてきたジャンプからの大物刺客は神アニメだった。
詳細は公式でも。
百世渡さん原作の集英社『少年ジャンプ+』で連載されていたコミックのアニメ化作品です。制作はドメリカ。「すばらしきこの世界」(「このすば」ではない)、「セブンナイツ」の共同制作に入っていた会社ですね。
ネトフリ限定で、秋アニメ開幕から1ヶ月遅れで全12話が配信されています。
ゲーム、猫、チョコが生きがいの喪女JK・星野杏子(あんず)のもとに、リリという魔法使いが現れて、乙女ゲームのようなイケメンパラダイスな展開にしてあげるという。その代わり、大好きなゲーム、猫、チョコは没収。
そして、リリの策略で、なぜかイケメンと同居生活を送ることに。
というドタバタギャグラブコメです。
えっと、そういう説明だけだと、ちょっと敬遠しそうになるんですが、これがビックリするほど面白い。杏子の声優を高橋李依さんが務めます。こういうドタバタ系の演技が実に巧い。
そして、乙女ゲームでありがちな中身空っぽのイケメンたちではなく、それぞれが個性を持っていて、イケメン同士がちょっとした友情を育むなど、学園コメディとしても秀逸な仕上がりになっています。
まだ6話まで視聴しただけですが、ここまでイッキ見してしまうくらい。最終話まで観たら改めて感想を記しますが、少なくとも前半は非常に高く評価します。
いきなり接点のない男女が同棲生活を始めるという設定は「夫婦以上、恋人未満」と似ていますが、面白さは雲泥の差。あっちを観るなら、これをおすすめします。
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
いや、面白すぎて最終話まで一気見してしまった。
久しぶりに神アニメ…神ラブコメ作品を観たかもしれない。僕の中では、「とらドラ」に並ぶレベルです。
ラブコメ作品は、ヒロインに魅力がないと評価は上がりません。その意味では、この作品のヒロイン・杏子は実に魅力あふれるヒロインです。
喪女JKだったのは序盤だけ。中盤から終盤は、男前で人情に厚く、それでいて可愛げのあるヒロイン中のヒロイン。作品中は「非ヒロイン属性」なんて言ってますが、いやいや、文句なしのヒロインですよ。
イケメンパラダイスだから「ケッ!」という気持ちで観始めましたが、それぞれのキャラの背景をしっかり深掘りし、しかも悪さをしてきた魔法使いのリリまで、ちゃんと見せ場を作る。
ドタバタのギャグ作品化と思いきや、終盤にはシリアス展開を持ってきて、しかも見事な形で締めくくりました。うん。文句のつけようがない傑作だったと思います。
ま、おいおい地上波にも登場させるんでしょうけど(今までのネトフリアニメのパティーンだと)、これは観て損がない作品だと太鼓判が押せます。うん、視聴後感もスッキリとして、1クールで見事にまとめたなぁ。うん、いい作品でした。
{/netabare}