「メアリと魔女の花(アニメ映画)」

総合得点
67.1
感想・評価
144
棚に入れた
653
ランキング
2531
★★★★☆ 3.5 (144)
物語
3.2
作画
4.0
声優
3.3
音楽
3.5
キャラ
3.3

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

ジブリからの卒業制作みたいな。

【概要】

アニメーション制作:スタジオポノック
2017年7月8日に公開された102分間の劇場版アニメ。
イギリスの女性作家メアリー・スチュアートの小説、
「The Little Broomstick」を原作にしている。

監督は、米林宏昌。

【あらすじ】

冒頭。赤毛の魔法使いの少女が雲の上にある怪しげな炎上している建物から逃げる。
その手には何かが入った袋、ホウキに跨って飛んでいた少女は撃ち落とされて、
袋の中身の青く光る種がこぼれ落ち、種は森に蒔かれてしまった。

そして時は流れて、田舎村に引っ越してきた11歳の少女のメアリは、
家主の大叔母は優しいものの、現代的な娯楽が何一つ無い環境に退屈だった。

それが森の中で不思議な花を見つけたことで状況は一変する。
不思議な花を潰してネバネバした汁が手に染み込むことで魔力を宿し、
その時に見つけた魔法のホウキにも汁が付着したことで、
ホウキはメアリと黒猫のティブを連れて、空の上の大地に飛んでいき、
たどり着いたのは空の上の魔法世界で魔法使いや魔女を育てるエンドア大学。

大学での女性校長や魔法科学者との出会いが、
地上の少年のピーターを巻き込んで、やがては大きな事件になっていくのだった。

【感想】

宮崎駿監督の(何度目かの)引退宣言&スタジオジブリの制作部の解散によって、
元ジブリ社員の牙城として新設されたアニメ会社がスタジオポノックで、
監督は、「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌氏。

宮崎駿から一旦離れて素直に別個の作品として楽しみたいところですが、
キャラクターデザインやアニメーションの滑らかさと美しさはジブリらしさ全開!
というか、「天空の城ラピュタ」「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」などの、
宮崎駿監督作品を思い出させるオマージュ的な寄せ集めっぽい。

多種多様の動物が走っているシーンや流体の魔法生物?の動きなど、
ジブリ出身のアニメーターの腕の見せどころといった技術力に反して、
あまり面白い映画とは思わなかったです。

少女が借り物の魔法の力で事態の解決に向かう、
魔法の世界での不思議な出来事のアクションアニメとして、
子供たちに楽しんで欲しかったのでしょうか?にしても娯楽的な盛り上がりも無かったです。

メアリやピーターや大叔母のシャーロットにマダム校長にドクターらキャラの何もかもが、
ジブリのテンプレに落とし込んで演じられてるだけのキャラであって、
キャラ同士の横のつながりを感じさせる積み重ねの描写が一切存在しないために、
人間としての魅力が弱く、物語の進行は舞台説明的なものの連続に終止していて、
やはり、キャラの精神の扱いが薄めであると、強く印象に残る作品になるのは難しいかと。

エンドア大学の学生も、単にメアリ(の借り物)の魔法が凄い!を示すだけの舞台装置であり、
役割が終わったら、物語に一切絡んできませんでしたしね。作品の中に世界があるのではなくて、
役割の駒としてだけにキャラクターが配置されているに過ぎない作品は情感を欠いています。

物語を魅せるのは映像だけでなく、構成とメリハリであると思っている自分にとっては、
ただジブリの技術を受け継いでいるだけで、このアニメで見せたい主題が見当たらなくて、
“恩人”である、高畑勲・宮崎駿・鈴木敏夫の3名に向けて、元ジブリの人達が作った、
“卒業制作的な映像集!”それが、この作品を見終わった印象でしたね。

よく言えば、無難に真面目に作られた作品ですが、
それだけでは人の心を打つものは作れないのですよね。
個人的には、ホウキに跨ったメアリの生足が何故か気になってましたけどね!


殆ど印象と感情でしか語っていませんが、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2023/03/02
閲覧 : 147
サンキュー:

20

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