「小公子セディ(TVアニメ動画)」

総合得点
64.8
感想・評価
21
棚に入れた
101
ランキング
3558
★★★★☆ 3.6 (21)
物語
3.7
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.4
キャラ
3.7

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ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ショタ萌え名作劇場。水準以上の名作ではあるけれど、絶賛するには物足りず

優しく無邪気な少年セディが、頑固者な祖父の伯爵と心温まる交流をしていくお話。
世界名作劇場第14作目で全43話。
※作品データベース様より転載

【良い点】
心優しく無邪気なセディことセドリックの可愛さは流石。男の子だって可愛いは正義。
偏屈な祖父のドリンコート伯爵が、孫の天使っぷりにデレていく過程が微笑ましい。理想的な賢母アニーとの母子ドラマも心温まる。
基本的に波風の少ない優しい作風で見やすい。若君が領民や使用人から慕われる雰囲気も良い。
悪人に攫われても子供がヒドイ事はされないなどの優しい配慮も安心。(家なき子レミとは大違い)
また、(ラストに取ってつけた感は否めないが)悪女の可哀想な息子も救済したのは良し。

舞台が古きイギリスの地方貴族領地なだけあり、風情がある。

作画は綺麗でセディやコッキーの可愛さ、イギリスの田舎?の原風景などを美しく描写。名作劇場に相応しい。OPも良い。
折笠愛氏のショタ可愛い演技も流石。

セディは天使のような男の子だけど、理不尽に対してはちゃんと怒ったり主張曲げない芯の強さも魅力だった。
年相応の無邪気さヤンチャさもあり、決してお行儀の良いだけの坊ちゃんではない。
またオリキャラの女の子コッキーちゃんも可愛く、楽しさに貢献していた。このオリキャラは高評価。
メイドのジェーンとのオネショタ、最初悪役令嬢だが後に仲良しになるブリジットちゃんも可愛くて良し。
ブリジットちゃんは悪役令嬢時代の方が萌える。
松井菜桜子氏のイヂワルボイスは萌える。

アメリカ人(ニューヨークっ子)とイギリス貴族の文化ギャップも結構見どころだった。
作者がアメリカ人なためかアメリカ贔屓、セディの自由や家族友人や神を愛する良き在り方に、古きイギリス人が感化されるパターン。
28話の野球回で厳格だった伯爵がハッスルしてホームランかっ飛ばすシーンは面白かった。

【悪い点】
前半のテンポが悪く若干退屈。父死亡に5話、イギリスに渡るまでに12話も掛かっている。
「愛少女ポリアンナ物語」が2話でサクサク父死亡(不謹慎だけど)してテンポ良く進行しているのに比べると微妙。
父からの教えがその後に活きる点もポリアンナと同じだけど、見劣りする。
イギリスに来てからも不遇期間が長く、21話辺りで風向きが変わるまではややストレス感が強い。

絵にかいたような根っからの悪人を当て馬にする作劇。
意地悪な見方だけど、小公子の善良さ引き立てが露骨に思える。
名作劇場の王道ではあるけれど、古臭い安直な作劇で好きではない。
母アニーを虐めた貴婦人、悪徳な領地代理経営者、伯爵家乗っ取り狙う悪女ミンナ、序盤中盤終盤と悪人に話を引っ掻き回され不快。
それで話が盛り上がるかというとそうでもない。
優しい路線でありながら不快要素があるのは中途半端に感じる。特に悪女登場からの38話以降は面白くなかった。

個々の話も安定感はあるが予定調和で面白みに欠ける。盛り上がりが地味。
お転婆な大おば様登場は面白いが、既に37話と終盤近い。

【総合評価】7~6点
良くも悪くもスタンダードな名作劇場の一つ。
ショタ萌えと祖父デレで安定して楽しめる良作ではある。
ただ、世間的には名作だろうけれど、悪い意味でも名作劇場の域を出ない感も。数十年の時を超えても絶賛出来るかは微妙なところ。
評価は「良い」以上は確実だけど、名作劇場の中では正直あまり好みではなかったり。

【余談】
15話でセディ「ブリジット…取り消してよ今の言葉…!!」
ハァ…ハァ…敗北者?まあ汎用的なやり取りだし昔のアニメで既にそういうやり取りは当然あるわな。

投稿 : 2023/06/01
閲覧 : 89
サンキュー:

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