「精霊の守り人(TVアニメ動画)」

総合得点
80.7
感想・評価
1230
棚に入れた
6414
ランキング
435
★★★★★ 4.1 (1230)
物語
4.2
作画
4.2
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これほど安心して見れるファンタジー作品はそう多く無いだろ。NHKがお送りするProduction I.GとP.A.worksの秀作。

神山健治が攻殻機動隊2nd GIGの次に監督した作品。
原作は守り人シリーズの第一巻に当たる「精霊の守り人」。原作は未読。

初めはとことん戦闘物なのかと思ったが、案外違った。戦闘シーンは全話通しても5,6回。物語の核は王子とバルサの成長にある。

この作品の素晴らしいところは、設定がしっかりしているところだ。細かすぎず、大雑把すぎない。
今まで私が見て来たファンタジーアニメは大抵の場合、物語半ばで設定が破綻する。特殊能力、隠されていた設定、新たなる敵、その他もろもろで一気に私の見る気を削いでくれる。
だが、この作品は適度な情報量で安定した世界観を見せてくれる。簡単そうに見えるが、これは非常に難しいことだと思われる。

また、キャラクターも良い。誰もが己の信念を持っており、それが為に衝突が起こっても、見ている側は清々しい気持ちになれる。中でもチャグムが気に入った。突然大変な出来事に巻き込まれたキャラ、特に王子的ポジションのキャラはグズグズしていたり弱気だったりで見ていてイライラするが、チャグムは一話で既に状況を飲み込んでいた。王子とは本来チャグムの様にあるべきではないか?と思わず他のヘタレ王子キャラに文句を言ってしまいそうになった。

そして、何よりもこの作品が優れているのは作画だ。Production I.Gが制作し、協力会社としてP.A.works(エンドロールにはピーエーワークスと表示されている)が参加している。
この二社が揃えば怖いもの無しだろう。全26話をほぼ劇場版並みのレベルで完成させている。
特に戦闘シーンは手に汗握る迫力のある作画制作に成功している。他にも幻想的なナユグ(精霊の世界)や背景に広がる山々の描写は一寸の手抜きもない。

ほぼCG加工されているが、それでもこれだけの映像美を追求しているのは素晴らしい。

物語を簡素に纏め、奇麗な映像と迫力の戦闘で魅せる。広げ方次第で如何様にも変化することができるファンタジーには珍しい作品だと思われる。
まぁこれは原作がしっかりしていた、と考えるのが妥当かもしれない。

それにしても安定して面白い作品だった。是非、他の守り人シリーズをアニメ化して頂きたい。

投稿 : 2013/01/30
閲覧 : 372
サンキュー:

21

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