「WHITE ALBUM-ホワイトアルバム 後半(TVアニメ動画)」

総合得点
65.5
感想・評価
303
棚に入れた
1768
ランキング
3220
★★★★☆ 3.8 (303)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.6

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ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ほわルバ ~もしも深夜アニメで昼メロをやったら~ (ネタバレありver)

分割2クールの「前半」にはネタバレなしのレビュを載せておきました、こちらはネタバレ込みです^q^


まず演出面では主人公のモノローグは全てタイトルというのが本当に素晴らしかったです
最近は一人称ナレのアニメや、やたら心中の呟きが聞こえてくるキャラクターが多かったので、そういった作品群との差別化を図る上でも大変効果的だと思いました
さらに重たい雰囲気と見逃せない感じが引き立てられて視聴者は画面に釘付けにされ、間接的に情緒へ訴えかける様はお話のアダルティーさと相まって実に巧みでした


声優は最高としか例えようのない素晴らしい演技を見せてくれたにも関わらず、声優を頼りにしない姿勢が演出家さんの作品に対する誠実さを表しています
セブンアークス作品では御馴染みの吉田泰三が初監督でありましたが、下田正美、うえだひでひと、ところともかずといった豪華な演出陣が揃ったこともあり、終始一貫して【真面目な】作品でした
(強いて言うなら20話はちょっとやりすぎた感はあるが;)


作画も同様
21話のマナちゃんがブチ切れるシーンなどは当然圧巻の出来だし、作品全体を見れば細かい仕草の一つ一つが素晴らしい
でもそれを上手く引き立てるのはやはり「何もしないシーン」があってこそなのだと思います
人間そうそうオーバーにウロチョロするものではない
こーゆーところ某SILVER LINK作品などには少し見習っていただきたいぐらいです


Elements Garden制作のサントラが素晴らしいのに、いざクライマックスでは無音というのもシビれる
セリフに集中したい時、自ずと人は静まる
だから余計なBGMなどで安っぽい感動などは無用なのです


そしてやはりお話の面では、19話以降の怒涛の展開
平野綾演じる森川由綺の悔し涙に満ちた悶絶の演技には震えました
その涙は裏切られたという憎しみではなく、信じられないという自分への憤り
最終話の通り、由綺こそが【本当の女神】だった訳がよくわかる
あんな人間がいるわけがないw
ttの乃絵なんかにも例えられますが、まさしく神の域に達したフィクションならではの人物でしたね
他のヒロイン達は由綺という【本当の女神】の欠片を持ち合わせた一人の人間でしかなく、故に冬哉は由綺を裏切ることへの罪悪感に蝕まれ続けたわけです
ただ現実目線で見れば、女神というのは『存在しえないモノ』でしかなく、その欠片を持ち合わせた人間ほどリアリティの範疇で『美しい存在』になるわけですよね
そこんところがイイ!^^b
オイラは幼き日の冬哉が捨てたメダルを、大事に取って置いちゃうはるかが一番たまらんかったです(笑)


さてさて、あそこまでたどり着けばあとはもう波に流されるだけ
張りに張った伏線を根こそぎ回収していく
誰ルートっていうか、全員攻略
本当に興奮必死
いや;切ないお話なのに「興奮」というのもなんなのだけど、本当に恋愛ドラマのカタルシスってイチャつくことだけじゃないよね
って気付かされます


そして最終話、水樹奈々演じる緒方理奈の搾り出すような声での「みんな藤井くんを愛しているからよ!」の一言
嗚呼、奈々様本当に演技が上手くなりましたよね・・・としみじみ


そしてPOWDER SNOWのサプライズ演奏
コノ曲自体が十分に美しいにも関わらず、ラストで遂に回想による謎明かし
最高潮の興奮が爽快に昇華されていく・・・この流れは反則すぎて仕舞いには泣いてました(笑)


なんかもうこれほど心を揺さぶられて、最初から最後まで釘付けにされた恋愛アニメってもうしばらくは出てこないだろう悟ってしまいました
見逃せないどころか全部が素晴らしいんです、ホント


駄目だなーオイラ、完全に厨ですよ^^;

投稿 : 2011/10/20
閲覧 : 751
サンキュー:

16

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