イギリス人で友情なおすすめアニメランキング 2

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早速見ていきましょう!

66.2 1 イギリス人で友情なアニメランキング1位
宝石商リチャード氏の謎鑑定(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (163)
590人が棚に入れました
正義感の強い大学生・中田正義はある夜、酔っ払いに絡まれていた美貌の外国人・リチャードを助ける。彼が宝石商であることを知り、祖母が死ぬまで隠し持っていたいわくつきの指輪の鑑別を依頼した正義。リチャードの鑑別により明らかになったのは、彼女の過去、真実、そして想いだった。それをきっかけに、正義はリチャードが店主を務める銀座の宝石店「ジュエリー・エトランジェ」でアルバイトとして働くことになる。エトランジェに日々持ち込まれる様々な“謎"を紐解く中で、少しずつ変化していくリチャードと正義の関係性。 しかし2人には、それぞれ誰にも明かすことのない秘密があった―。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、内田雄馬、花澤香菜、井口祐一
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

途中まで「ホモーやん」と思っていましたが、ギリで違って、最終話で、逆転「ホームラン」を打たれましたw

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
ジャンルは、ライトミステリー。

基本は1話完結で、様々な宝石に関わる謎を解いていきます。

出だしはなかなか良く、期待が持てましたが、中盤以降飽きがきます。しかも、(直接的な描写はありませんが)ホモーな感じもするし、途中で切る寸前までいきました。

でも、終盤にガッと盛り上がり、最終話を終え、「観て良かったな~」と思えました。

なんとか最後まで観てほしい作品ですね。シリーズを通した、伏線回収が美しい。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
1話は良かった。

スリの祖母。それを恨む母。正義という名前。いじめと家族愛。石言葉。

これららがしっかり絡み合い、活かし合い、原作者の力量の高さが伺える。俳句のような作品。二物衝撃というか、モチーフの使い方が上手い。

相当期待して始まりましたが、次第にトーンダウン。宝石との絡みが無理矢理に感じてしまい、飽きがきました。

そして何より、「中田正義」という人物に対する苛つき。

「ジュエリー・エトランジェ」に来店するのは、大きな悩みや困難な事情を抱えた人間ばかりです。そんな彼らの心に、中田正義はズガスガと踏み込んでいきます。「善意」という旗を振りかざし、土足で、遠慮なく。

リチャードもその都度苦言は呈しますが、基本的には容認の姿勢。

それが、「惚れた弱味か?」と、ホモーな雰囲気を加速させ、視聴を困難にしていきました。

しかし、まさかそれが最終話でカッチリ綺麗に回収されるとは。

12話では、「中田正義」の父、「染野閑」が登場します。家庭内暴力を正当化し、別れた息子をストーキング、金の無心ばかりする、「星合の空」ばりのクズ親です。声優の塾一久さんの声、演技も絶妙で、マジでイライラします(笑)

ここで、「正義が正義ぶろうとしていた」理由が示されます。つまり、自分のルーツの否定。自分が大嫌いな、でも血の半分を受け継いでしまった父親を否定するために、父親と真逆の生き方を選んでいた正義。つまり、彼の正義感は「意図的な、後付けの、偽者の正義感」であり、彼自身もそれをコンプレックスに感じていて、だからますます「正義の押し売りをする」という悪循環に陥っていたのです。

それが、私が中盤以降感じていた、「中田正義」という人物に対する苛つき、違和感の正体。

でもその「偽りの正義」に対し、「それが貴方の良さだ」と言ったのが、中田正義の「偽りの正義」に救われた、リチャードでした。

リチャードは宝石商で、審美眼を持っています。そんなリチャードが、「貴方の正義は、本物です」と断言したのです。

つまり、リチャードはこれまでも、「中田正義の中にある本質を見抜いていた」「だから黙認していた」ことになります。

私の好きな漫画、「魔法先生ネギま」に、こんな言葉があります。(他作品ネタバレ)「{netabare}誰かを恨んだり、何かから逃げたりして手に入れた力でも・・・それは立派な貴方の力です。{/netabare}」

正に、この時の正義に贈りたい言葉です。

そして、過去(実父)と対峙しようとした正義に、更なる援軍が。義父であり、「中田さん」こと「中田康隆」です。彼は堂々と、「正義は自分の息子だ、手を出すな!」と言います。義父が義理の息子を守るシーンとしては、これまでのアニメでも屈指の名シーンだと思います。格好良かったです。

ここで正義は完全に過去(実父・自分のルーツ・コンプレックス)と決別し、今を生きる決意をしました。

最後にこの作品らしく、「転生(生まれ変わり)」の石言葉を持ち、「父」(と正義が呼べるようになった)からプレゼントされた、タンザナイトが登場。めちゃくちゃ綺麗なラスト。(余談にも書きましたが、私が一番好きな宝石がタンザナイトだということもあり)胸にズガンと響きました。

途中までこの作品の総合評価を☆3と☆2で迷っていましたが、最終話で☆4とすることにしました。最終話を生かすためには、中盤のグダグダイライラも、リチャードを救うエピソードも、やっぱり必要だと思ったからです。構成が素晴らしいアニメでした!
{/netabare}

【余談~ 実はちょっと、宝石に興味ありw ~】
{netabare}
私は少し、宝石に興味があります。オッサンだけど(照)

きっかけは、さくらももこさんのエッセイ「ももこの宝石物語」を読んでから。あのさくらさんの軽妙な文体で、あれだけ熱く語られたら、そりゃあ興味ももってしまいます。オッサンだけどw(ちなみに、さくらの好きな宝石は、パライバトルマリン)。

私は(絶対買えないけど)「コーンフラワーブルーサファイヤ」みたいな、深い青色の宝石って、格好良いな~って思います。オッサンだけど(苦笑)。

多分、恥ずかしいから生涯(少なくとも自分用には)買わないだろうけど、一番好きな宝石は、「タンザナイト」ですかね。あの微妙な青紫色が好きですね~。オッサンだけど、、、。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
上場の滑り出し。スリの祖母。それを恨む母。正義という名前をつけて育てる。いじみと、家族愛。ちゃんと設定を組んでいるな。石言葉。551の肉まん(笑) これも何かの縁。これらで十分、原作者の力量の高さが伺える。俳句のような作品ですね。二物衝撃というか、モチーフの使い方が上手い。

2話目 ☆3
同性愛。適当なら、結婚か。1話完結で良いね。

3話目 ☆3
キャッツアイ、これは全体的に正義が悪いな。んで、ちっちゃい事件だな。資産運用。

4話目 ☆3
宝石と人生、うまく絡めてきたな。しかし、不用意な正義にはホント、イラッとするよな(苦笑)

5話目 ☆3
格好つけアルアルw 巡り合わせ、、、これ、裏切られるかな。やたら、しっとり終わったな。

6話目 ☆2
ターコイズは、全く欲しいと思わない宝石だな。リチャードの英語の発音が酷いのは、マズイよな。これは、殴り込みとして、成立してるか? 警察に通報しようぜ。

7話目 ☆2
翡翠。これも欲しいと思わない宝石だな。リチャードの過去が。ちょいとBL感が増したな。

8話目 ☆2
アクアマリンは、少し色がな。安っぽく感じてしまう。もう、あそこまでいったら、告れやな。

9話目 ☆2
なんかこう、もはや宝石に呪われてるんじゃ(笑)

10話目 ☆4
正式にホモじゃないと言うアニメも珍しい(笑) ダイヤじゃなかった。きちんとリチャードを救えたね。でも、あれはもうプロポーズでは?(笑) いやいや、すぐにいるしw

11話目 ☆3
リチャードの家庭教師。どんどんトラウマを解決していくね。じゃあ、最終回は正義の話かな?

12話目 ☆5
この話は、かなり良かった。正義の、これまでの「正義ぶろうとしていた違和感」にちゃんと答えがあったとは。つまり、自己のルーツの否定。そして、否定から始まろうと、自分のホンモノになることもある。美しい伏線回収。タンザナイト自体が、私の一番好きな宝石だし、石言葉もキチッと決まっていた。お見事、満点評価!
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

3話までの感想{netabare}
リチャードは宝石商を生業としてて「足がつかないようにブツを高値で売りさばきたがる連中(盗人や詐欺の類)」を何度も見てきたっぽい。
で、正義もそういうヤツか?と最初疑ったけど予想外に良いヤツで、ついでにピンクサファイア絡みで縁もあることだし雇う事にした、って感じかな?
リチャードが今までどんな人間の汚い部分を見てきたかが気になるなぁ──ってことでヒキは上々かと。
ただ、ホモホモしい展開が来たら切るけどねーってのが1話感想。
ということで身構えつつ2話見たら、まさかのホモじゃなくてレズネタw
えっそっち!?と思わせるのを狙ったのかも?やるじゃな~い。
同性愛生活に疲れて「ごく普通」の結婚をしようと思ったら、婚約相手から贈られたルビーが超レアモノ(大抵は加熱処理されてるが、それをする必要の無い特別な産地のモノ)で「そんな特別な想いはされたくない」ってことで破談した、でいいのかな?
「普通」に憧れてたのに「特別」扱いされて逃げ出したというか…愛が重かったかー。
3話はキャッツアイ。
妻が妊娠して入院してる最中、旦那は元野良猫の飼い猫のトキソプラズマを警戒して同僚に預けた…のだけど、それを息子に説明しなかったことで息子が暴走しかけた、って話。
それとリンクして正義の生い立ちに迫るって感じか。
祖母がスリ師で母はそれに反発して飛び出した先で正義を生んだっぽいので、家族間のイザコザには過敏らしい。
リチャードの言った「愛情と相性は別ですけどね」は、正義の祖母と母のことを指してたのか、リチャード自身なにかあったのか、他に思うことがあるのか…引き上手いねぇ。
一方、谷本サンが鉱石ヲタで吹いたw、スイッチ入るとヤベーな、ヒロインがこれでいいのか?w
高校ん時の同好会ってまさか天文部と併合してたりしないよね?

ってことで結構面白いかも?
正義がちょっと差し出がましい気がしないでもないけど、生い立ち的に仕方ないのかな?と今のところ許容範囲、これを超えちゃわないことを祈る。{/netabare}

5話までの感想{netabare}
正義の差し出がましさは許容範囲といいつつ結構ギリギリで、4話はさすがにオイオイと呆れかけた…ところでリチャードから遂に「ちょっと黙っててくれ」キターw
とはいえやり口が遠回しでいかにも女性作家っぽいノリ。
というか店であの服装ってどうなん?急な来客じゃなくて前もって予約入れてたお客なんだよね?
あれじゃあチンピラが出入りするヤクザの事務所みたいでなんか怖いって。
しかも客の前でリチャードの容姿を褒め称えるって…タレント事務所じゃないんだからさぁ。
今後正義がダメ出しされて反省して成長する展開なのなら構わないし、それっぽい雰囲気はするので悪くはないのだけど、う~ん…って感じの4話でした。

でもって5話。
ある意味愚直とも言える正義の「正義の味方マン」っぷりが揺らぐ話。
先輩が落ちぶれたのを隠すのは悪い事かも知れんが、かといって正義の前だけでも憧れの先輩であり続けようとすることは責められるのだろうか?
多分素直に包み隠さず全部話しても正義なら失望しないと思うけど、先輩本人にとってはプライドが許さない。
で、そういう虚勢を張らなきゃイカン奴(正義のこと)を相手にするのはもう疲れた、または正義を見てると自分が惨めになる、として先輩は正義の前から去ることに。
うわぁ、何も悪い事をしたつもりの無い正義にとっては堪ったモンじゃないw
なるほどね、こういう事態に直面した時に心がポキリと折れそうな危うさを感じてリチャードは近くに置いたのか。
下種な勘ぐりすれば、心の弱みに付け込むチャンスを伺ってたホモ。
しっかしこの方向性(正義の中の正義が揺らぐ現実に直面する)で話しが続くとしたら、谷本サンはトンでもない地雷を抱えてる可能性ががが。

ところで5話、作監の名前に川村敏江が!
どこのパート手がけてるか全く分からんwけど、なんでこんな仕事してるのさ…って言うと失礼か。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

宝石は輝く。誰かの想いを秘めて…

この作品の原作は未読ですが、香菜ちゃんが出演されると知り視聴を決めた作品です。
香菜ちゃんも今期は大活躍ですね。
「マギアレコード」「空挺ドラゴンズ」「うちタマ!?」にも出演されていましたから…


正義感の強い大学生・中田正義は
ある夜、酔っ払いに絡まれていた美貌の外国人・リチャードを助ける。

彼が宝石商であることを知り、祖母が死ぬまで隠し持っていた
いわくつきの指輪の鑑別を依頼した正義。
リチャードの鑑別により明らかになったのは、彼女の過去、真実、そして想いだった。

それをきっかけに、正義はリチャードが店主を務める銀座の宝石店
「ジュエリー・エトランジェ」でアルバイトとして働くくことになる。

エトランジェも日々持ち込まれる様々な"謎"を紐解く中で、
少しずつ変化していくリチャードと正義の関係性。
しかし2人には、それぞれ誰にも明かすことのできに秘密があった…。

美しき宝石商と正義感溢れる大学生が紡ぐ
ジュエル・ミステリー、開幕


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品のアニメーション制作は朱夏…
これまで「デュラララ!!×2」や「夏目友人帳」などを手掛けてきた会社だけあって、作り込みがとても丁寧で好感の持てる作品に仕上がっていると思います。

宝石…こちらも私の普段の生活とは最も縁遠い存在なので、知識に関してもほぼ皆無…
私にとって宝石を一番身近に感じたのは、2017年秋アニメで放送された「宝石の国」を視聴した時くらいです。
ですが、この作品は宝石に対する知識が無くても十分に楽しめる内容だと思います。

この作品を視聴して思ったこと…
それは宝石を知ることは、その宝石の歴史を知ることと同義だということです。
それはどの地域で採掘されたのか…というところから始まり、何処を経由して今ここに存在しているのか…
これって宝石の歴史そのものだと思うんです。
だから宝石の種類で括ることは出来ても、一つひとつ全部違う顔を持っている…
それが宝石なんだと思いました。

宝石と言ってもその種類は沢山あるみたいですね。
「宝石のはなし」(1989年刊)では「宝石は約70種ほどあるとされるが、よく知られた宝石は20種程度である」と記述されており、wikiでは110種余の宝石が取り扱われているそうです。

希少価値の高いモノなので、個々の宝石の歴史の中には人間の欲望が渦巻いたモノがあるのかもしれません。
でも決してそんな石ばかりじゃない、という事をこの作品は教えてくれています。

ですが私が個人的に感銘を受けたのは、宝石自体よりそこに関わる人々の想いの方でした。
宝石が人から人の手ににわたる時、そこには明確な意思が存在するのですが、この作品で取り扱う物語は総じて優しいんです。
寧ろ、「石が勇気をくれる」そんな局面だってゼロじゃありませんでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、やなぎなぎさんの「宝石の生まれるとき」
エンディングテーマは、Da-iCEさんの「Only for you」
どちらもこの作品同様、優しさの感じられる楽曲です。
特にやなぎなぎさんの楽曲は聞き惚れてしまいました。

1クール全12話の物語でした。
作り込みの丁寧で優しい作品…萌える要素はありませんでしたが、作風が真面目なだけに無くて良かったと個人的には思っています。
しっかり堪能させて貰いました^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

68.2 2 イギリス人で友情なアニメランキング2位
きんいろモザイク Pretty Days(アニメ映画)

2016年11月12日
★★★★☆ 3.9 (155)
684人が棚に入れました
イギリスからやってきた高校生、アリス・カータレット! 大親友・大宮忍の家にホームステイしています。アリスに忍、凸凹コンビの小路綾と猪熊陽子、アリスを追いかけてきたもう一人のイギリス人留学生・九条カレンたち仲良し5人組は高校2年生の秋を迎えます! アリスと忍、二人一緒に玄関をくぐれば朝日に照れされてキラキラ輝く通学路。通い慣れた道を小走りに駆けていって、いつもの駅前でいつものメンバーと待ち合わせて。綾に陽子、そしてカレンが笑顔でアリスたちを迎えます。どこにでもあるようで、世界に一つしかない彼女たちだけの大切な日常――プリティ*デイズ! 二度目の学校祭が近づいてきたこの頃、忍の様子がちょっとおかしい!? 「このところ、なんだか朝が眠くて……」いつものんびりしている忍ですが、クラスの演劇で脚本&衣装リーダーを任され、頑張りすぎているみたいです。違うクラスのアリスと陽子も、その様子は気にかけているけれど……果たして忍たちの劇は無事成功するのか、どうなる学校祭当日!?

声優・キャラクター
西明日香、田中真奈美、種田梨沙、内山夕実、東山奈央

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界に一つしかない彼女たちだけの大切な日常…プリティ・デイズ!

この作品は2013年の夏アニメ、2015年の春アニメとしてテレビで2期分放送されている上、この劇場版は2016年の11月に封切りしています。
これまでテレビ放送はリアルタイムで視聴してきましたが、劇場版まで手が回らず封切りから2年…ようやく今回視聴することができました。

自分の視聴履歴を振り返ってみると、テレビ放送の視聴が主体になっています。
最近、テレビ放送の続編がは劇場で…のパターンが決して少なくないなか、この作品を含めて結構視聴できていない作品が多い事に気付きました。

現在の視聴スタイルは今後も維持したいと思っていますが、時間を作って劇場版の視聴も進めなきゃと本作を見て痛感しました。

この作品では、大きく2つの時間軸における物語が描かれています。
一つは現在進行形でテレビ放送後の一幕…
そしてもう一つは、5人組になったいきさつ…アリスとカレンは高校からの留学生である事は周知の事実なのですが、これまであまり触れられなかった「しの、あや、陽子」が親友になったきっかけが描かれているんです。
そしてこれが…テレビ版視聴済の方にとっては堪らない作品に仕上がっていたんです。

監督は天衝監督…アニメーション制作もStudio五組とテレビ版のスタッフが踏襲されており、クオリティは折り紙付きです。

となると、気になるのは物語の展開…になる訳ですが、個人的には「しの、あや、陽子」が親友になったきっかけの物語が胸に響きました。

この物語の視点…種ちゃん演じるあや目線で描かれているんです。
5人の中で一番真面目な性格の持ち主である彼女は、普段みんなから一歩引いた場所が彼女の立ち位置…
5人の輪の中における立ち位置は、自然に…だけど全員納得の上で決まっているとばかり思っていました。
けれど、性格が真面目な上、少し引っ込み思案だけどツンデレ成分を含んだ彼女は、仲間の中で一歩踏み出すタイミングが遅かったり機を逸したり…
もちろん、仲間思いの優しい良い子なんですけどね…

でも…「しの、あや、陽子」は初めから3人組では無かったんです。
しのと陽子は小学校からの幼馴染で、二人の通う中学にあやが転校してきて接点が生まれたんです。

大切なのは一緒に過ごした時間の長さじゃない…
どれだけ濃密な時間を一緒に過ごしたか、の方が時として大切なこともあるんです。
年を重ねて振り返ってみると、その当時頑張っていたことが今では良い思い出になっていますから…

3人には目標がありました。
目標は別々…だけど必ず通らなければいけない通過点です。
「どの様にクリアするか」と「どれだけ本気で取り組んだか」の2点が大切なこの通過点…
「しの、あや、陽子」はどの様な軌跡を描いたのでしょうか。
感じられるのは成就させたい願いに込められた努力と沢山の優しさ…
やっぱりこの作品はあったかいなぁ…と心の底から思いました。

そして物語は現在進行形と結び付きながら怒涛のフィナーレを迎える事になるのですが、何ともこの作品らしい展開が待ってくれています。
こんなに面白いならもっと早くに見ておくべきだった…と本気で思えた作品でした。

オープニングテーマは、「Happy★Pretty★Clover」
エンディングテーマは、「Shining Star」と「Shining Star」
3曲ともRhodanthe*の皆さんが歌っています。

上映時間50分の作品です。
私の様にテレビ視聴済みで劇場版未読の方には、是非お勧めしたい作品です。
5人組のみんながこれまで以上に輝いて見えると思うので…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

受験生の皆さんにこのトーテムポールの歌を贈りたい。

原作コミックは五巻まで購読中。

短編アニメ映画一本のために、
わざわざ映画館に遠出するのもどうか?とも思いましたが、
冬の寒さが厳しくなっていく、ここ北陸でも、
一月遅れで映画館で難民向けに期間限定で金髪パワー配給が実施される
ということで行ってきました♪


短さ以上に、日常系だから、ふわふわしているだけで
上映時間が終わってしまうのではw
との懸念もありましたが、
それなりにストーリーもあって難民として
一定の満腹感はありました。


本作の実質的な主役は{netabare}小路綾でしょうか。

要は些細なことで仲間内での自らの存在意義を見失い、
クヨクヨしてしまう、あややの十八番(苦笑)
……あややが悩み出したら、映画一本くらい軽くできますねw


本作はそこから中学時代のあややとシノ、陽子、
三人の進路、高校受験のエピソードから、
あややの存在意義の再確認が行われる壮大な?展開にw

ある意味、『きんモザ』最大の?ミステリーである、
学力壊滅なシノと陽子が、偏差値に大差があると思われるあややと
何故、同じ高校に通っているのか?
という謎も解き明かされます。


この受験奮闘記を鑑賞していて、
ふと、受験と友情についての回顧から、
受験に友情は必要か?という問答が私の頭で回り出しました。

私の現役時代、教師の中には、
勉強は自分一人でやるもの。受験は孤独。進路は自己都合。
みんなでお勉強会なんて馴れ合い。
とお説教なさる方がいらっしゃいました。

確かに、一人で集中して学力を高め、合格を勝ち取ることができるなら理想的です。

ただ世の中、それを貫ける人は少数。
孤独に負けそうになったり、自分だけの視野狭窄に陥り空回りする人の方が多いと思います。

そういう時、進路や勉強について相談できる仲間がいれば心強い。
私も情報交換の中で勉学についても、ふと気付かされた視点が多々ありました。

自分一人で集中する時間も、仲間との情報交換も、
両方あって初めて受験を乗り切れたと私は思います。

だから、もうすぐ受験という大戦に挑む方の中で、
もし一人で煮詰まっている人がいらっしゃったら、
是非、周りとコミュニケーションを図って欲しいと思います。

残された時間はそう多くはありませんが、
アプローチの転換ひとつで一変するのが若者のポテンシャル。

恥を捨てて、周りやあややにしがみつけば、
トーテムポールみたいにニョキニョキ!っと
合格ラインまで偏差値が伸びるかもしれませんよ。{/netabare}


……とゆるふわ日常系で、無駄に熱弁してしまいましたがw
本作はTVアニメ1期の第一話くらいのストーリー内容はある作品。
難民の方なら、一見する価値がある作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

綾視点で送るいつもの日常物語

[きっかけ]
AT_Xで放送はされていたものの、きんモザについては2期を視聴してからが良かったので、少し遅れていましたが、期待しながら視聴を致しました。
[感想]
{netabare}
今回まさかのキャラクターの視点というのがあり、
指定されたのが私が一番大好きな綾ちゃんでした。

これは俺得すぎるんだけど、
綾ちゃんばかり出てきてくれるから素晴らしいかった。

綾ちゃんは、軽いスランプというか悩みを抱えてしまったけど、
私にとっては綾ちゃんがいないと陽子が大変になるから
絶対に必要なメンバーなんだよ。と伝えたい。

今回の話は過去編が中心でみんなが疑問に思っていた忍がどうやってもえぎ高校(忍たちが通っている学校)に入れたのか?
という疑問からストーリーが中心に始まって行きます。

というかもえぎ高校と言うんですね。(WIKIによればここで学校名が決定されたのこと)。

忍は確かにアニメの中でも断念で赤点ラインっぽい描写が多くあり、本当にどうやって受かったのか不思議な点でした。

学校見学はしっかりとやっていたんですね。
烏丸先生は相変わらずぶれない先生ですね。

忍がここまで行きたい学校というか見学を初めてしてからここにしたいと思ったのでしょうか?

雰囲気が良いというのも分かるけど、実際に行きたい高校がなかったから好印象に思ったのかな?と思っていました。

勉強会が開始。綾ちゃんはまさか違う学校を選んでいたなんて...でももえぎ高校に入っているということは、やっぱりその第1志望の高校に落ちたからここに来たのかな?

何故だろうと思いながら続けていくと受験当日。
まずは綾ちゃんからなんと合格。お嬢様学校に入れるなんて綾ちゃん入っていたら確かにそんな気がするような感じはする。

絶対に不合格になると思っていた。なんか落ちそうな予感しかしてなかった。

忍たちの受験当日はなんと綾も一緒に受験することに。ここも受験していたのはまさに日常系のいいところ。

そしてみんな合格したけど、綾だけが...離れることになるのか?
と思った...
入学式当日忍たちが学校に来ると、なんと綾ちゃんまでこっちに来ていた展開に。

まさか選んでここに来たという神展開(もう知ってたことなんだけど)でも、こうしなかったら陽子との関係も悪化していたかもしれないから
これで正解だよ綾ちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
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