シベリアで軍隊なおすすめアニメランキング 2

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66.3 1 シベリアで軍隊なアニメランキング1位
連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (107)
302人が棚に入れました
世界各地を巡り、ネウロイと戦う人々や故郷を追われた人々に、ひとときの安らぎと心の癒しをもたらす異色の航空団それが彼女たち「音楽隊ウィッチーズ」戦ってみんなを守る統合戦闘航空団のウィッチ達とは真逆の航空団、戦わないウィッチである彼女たちは、“歌や音楽”でみんなの笑顔を守る!それが彼女たち「音楽隊<アイドル>ウィッチーズ」なのです。

声優・キャラクター
鳴海まい、細川美菜子、藍本あみ、真宮涼、都月彩楓、花江もも、結木美咲、琴坂みう、橘きょう
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

優しい空

シリーズ開始十周年記念のスピンオフ企画ということで、
当然、ファンと一般視聴層とでは関心に温度差が生じるだろうし、
かつ、先行してリアルの音楽ユニットの活動が始まっているそうなので、
いわゆる販促アニメという色目で見られてしまうのもやむを得ないところか。

心温まる良いアニメだったと思う反面、
ぬるくてとても観ちゃいられん、という意見にも頷ける気がする。
いちいち突っ込む意味もないほど、現実離れしたストーリーなのだが、
そこは作り手の意図を汲み取る度量がこちらにも求められてくる部分。
試しに自分も突っ込みを入れつつ、話の糸口を見つけてみたいと思う。


{netabare}「歌には人を救う力がある。」
こんな信念に基き、戦力外となったウィッチたちが寄せ集められ、
戦争で疲弊した人々の心を癒すことを目的に、音楽隊の活動が開始される。
ではなぜ、実際に歌で心が救われるエピソードを語らないのか?
(また、ワールドツアーと銘打って戦火の及んでいない地域にまで出向くのなら、
苛酷な状況下にある欧州に絞って集中的に回るべきではないのか?)

第3話で語られるエピソードを取り上げてみよう。
疎開中の淋しさが今も癒えず、明るさを失っている村の子供たちが、
メンバーとの交流をとおして笑顔を取り戻す・・・というものだが、
ストーリーの重点は、リーダーのアイラが抱える葛藤におかれている。
戦えないウィッチである自分を否定する感情を引きずっていた彼女が、
子供たちの愉しげな様子を見て、"歌うウィッチ"としての存在意義に目覚める。

救われたのが逆に、音楽隊側の人であったというのが可笑しい。
何のことはない、「歌には人を救う力がある」とは
自分の側も含めての言葉だったというわけだ。この相互的な構図はおそらく、
本作のコンセプトに関わる重要な意味をもっている。

多分、救おう、というような作為性は敢えて避けられたのだろうと思う。
心の傷に寄り添う、という態度に潜む無自覚な傲慢さに毒されていない、
歌や音楽が人と人とをつないでゆき、自然に心が救われてゆく世界。
ルミナスが表現しようとしたのはきっと、そういう世界だったに違いない。

子供たちの中に溶け込んで、一緒に歌っているような無心さ、
よく言えば慎ましさ、悪く言うなら素人臭さ、これがルミナスの個性だ。
本作の作風というか、基調となるトーンもまたこの延長上にあって、
よく言えばほのぼのとした、悪く言うならどこか緩くて締まりのないアニメなのである。

このイメージをそのまま擬人化したようなのが、主人公のジニー。
身元も考えていることもよく分からない、何ともつかみどころのないキャラだが、
物語の終盤は彼女を核に、メインテーマを落とし込む形でシンプルにまとめられる。

鍵となる歌が二曲、作中に挿入されている。「故郷の空」と「永遠の寄す処」。
後の方は有名な「アメイジンググレイス」のメロディーに
本作の挿入歌を手掛けた作詞家がオリジナルの歌詞をつけたもの。
とある個人ブログに採録されていた歌詞を以下に転載させて頂くと、

{netabare} 畦を駆けては 仰ぎみた
 光さざめく 山河
 忘れぬ鐘の音 鳴りわたる
 永久の寄す処や 故郷
 
 友と語らう せせらぎで
 風に託した 夢は
 今なおこの胸 こだまする
 永久の寄す処や 故郷

 心通わせ ときは過ぎ
 家路照らした 銀河
 変わらぬ思いを 包み込む
 永久の寄す処や 故郷{/netabare}


キーワードは勿論、「故郷」。
わざわざ指摘する必要もないほど、本作のテーマはわかりやすいものだ。
現実の、あるいは比喩となった「故郷」のモチーフからも浮かび上がるそれは
居場所を失くした少女たちが本当の居場所を見つける物語、というものだ。

(物語のテーマがこれらのテキストに集約されているのは、一種の簡便法であって、
見せ場となるライブシーンに尺を割かねばならないこの種の作品では
こうした手法を用いてストーリー部分を圧縮し、物語を成立させる。
通常の情報量を圧縮しているために、ストーリーがやや薄く感じられはするが…。)

念願がかなって、使い魔のモフィを仲間のもとへ帰せたが、その結果、
ウィッチではなくなったジニーは居場所を失い、ひっそりと音楽隊を去る。
しかし、発車を待つ列車の中で乗客たちがルミナスのナンバーを合唱する、
その歌声と、今度もまた無邪気な子供たちに背中を押されて、
自分の本当の居場所、「一番の場所」がどこであるかをはっきり悟る。

「ウィッチでも、ウィッチじゃなくても、私、みんなと歌いたい。
 ずっと一緒に飛びたいの。」

そして最終回、再び仲間と臨んだステージの最中に"奇跡"が起こる。
歌によって世界中の人とつながる様子をヴィジュアルに表現した奇抜な演出だが、
その起点となったのは、ジニーの慎ましい優しさだったと自分には思える。
彼女の気持ちに応えて帰ってきたモフィ。相手に向けた心が再帰するその同じ構図が
全世界規模に広がった結果の奇跡という、一貫した流れで捉えてみたい。

(・・・少しばかり想像力を働かせながら、内在する物語の水脈を探り当て、
そこからキャラクターの心情に即した固有のリアリティーを掬い取ること。
この種の作品の鑑賞はこんな風に、ひと手間かけた味わい方が必要になることを
「タクトオーパスデスティニー」のレビューを書いた時の経験から学んだ次第。)

「みんなを応援してるつもりだったのに、私たちの方が応援されてるみたい。」
疲れた心を癒すという、ささやかな目的で届けつづけた彼女たちの歌はいつしか、
歌の力ですべての人々がつながり合う、新しい世界を生みだしていたのだ。{/netabare}


歴代のウィッチたちが死闘を繰りひろげてきた戦場である、空。
その場所がライブステージに変貌したことに、本シリーズのファンは
割り切れない思いを抱いているかも知れない。だが、すべてのウィッチにとって
そこは躍動の舞台であり、仲間たちとつながり、絆を確かめ合う場所である。
戦うウィッチと歌うウィッチ。空は、彼女たち共通の故郷なのだと思う。

アイドルアニメにシフトしたものの、ウィッチーズ本来の世界は感じられる気がする。
そもそも本作からは、アイドル物に見受けられる殺伐さや不純さが一切感じられない。
純度100パーセントの優しさだけで出来ている、例外的かつユニークな作品である。
「歌うウィッチ」の誕生は、ウィッチの新しい在り方を示して見せた。
月並な派生作品ではなく、シリーズの世界をさらに広げる挑戦として相応に評価したい。
あるいは、価値の多様性が問われる現代にこそ、求められる試みだったのかも知れない。


蛇足:{netabare}本作には例の「ズボン」が一切登場しない。
あたかもそれが作品の意義を左右する大問題であるかのように嘆かれる
紳士諸兄のレビューに触れ、あらためて深く感じ入ったものだった・・・
・・・ああ、このシリーズは本当に愛されているのだなあ、と…(笑)。
もっとも自分にはさほどの絶景とも思われず、白熱した戦闘シーンに割り込んでくる
例のマニアックなカメラアングルは正直苦手だったのだが…。
・・・いや、本当ですよ、はい。{/netabare}

2022.10.2 投稿

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ストライクウィッチーズシリーズは追いかけてますが…アイドル展開か…

ストライクウィッチーズシリーズはかなり長いものですが、なんとなくは追いかけています。
いつかネウロイをすべて撃破して取り戻せるのかどうか。

というので興味は持っていますが…
しかし本作は音楽隊ということでアイドル展開ですかね。
今流行…というにはありふれていますが。

空飛ぶアイドルというのは独自性もありますが、単なるアイドルものに終始するなら、ストライクウィッチーズに期待する内容ではなさそうです。

最近はもう際どい格好で飛ぶことはないんですかね。
以前はパンツ丸出しで空を飛ぶ良いアニメだったのですが。
それもあって熱は冷めつつあります。


何話かで断念

うーん、何か見ようかな、と思っても面倒だな、と思えてしまったのですっぱり切ります。
ストライクウィッチーズシリーズ本体には興味はまだ残っていますが…。
見なくても問題無さそうな外伝ですからね。
やっぱり私はストライクウィッチーズにはエッチな格好で空を飛ぶ女の子達を楽しみに見ていたんだなぁ、と思います。
あの食い入るようなアングルが実に素晴らしかった。

単にパンツを見たいというだけではなく、そうした執念を感じる作画には魂が宿ると思うのですよ。
それもあって、昔の方がずっと面白かった。
期を経るごとにどんどん薄味になっていく感じがして寂しいです。

今は昔のように作るのは難しいんでしょうね。文句を言う人はほっときゃいいんですよ。あいつらなんでも燃やすんだから…。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4

こーど さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

なんかズレてる

ストパンシリーズの世界観、価値観から何やら大幅にズレている感じが凄まじい。パンツ云々戦闘云々の前に方向性が定まってないのでは?というのが率直意見です。
ストライカーユニットは兵器なのに前線に出ない娘が私的利用してる点、魔法力があるのに前線に出ない、ネウロイの撃破より音楽を優先する点、ツッコミが止まりませんが需要が謎でもある。とあるアニメがウケてから何やらアイドル路線で滑る作品が多くなりましたがこの作品もそうならないように祈る。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

69.6 2 シベリアで軍隊なアニメランキング2位
劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~(アニメ映画)

2017年11月11日
★★★★☆ 3.7 (76)
294人が棚に入れました
大和和紀「はいからさんが通る」の40周年を記念した作品。

大正時代の東京を舞台に、活発でおてんばな“はいからさん“ こと花村紅緒と、許嫁である陸軍少尉・伊集院忍との波乱万丈な恋模様を描く。

声優・キャラクター
早見沙織、宮野真守、櫻井孝宏、中井和哉、梶裕貴、瀬戸麻沙美
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

モダンガール

劇場版前編、日本アニメーション制作、
大和和紀原作、少女漫画不朽の名作。

時は大正七年、新たな文化が芽吹くも、
まだ女性が恋も仕事も自由に選べなかった時代。
少しずつ変わりゆく時代を懸命に生きる、
はいからさんこと女学生、花村紅緒の青春。
真っ直ぐで、ひたむきな恋の行方。

原作もアニメ版もほとんど記憶にありません。
アニメ版の表題曲とED曲だけはよく覚えていて、
どちらもどこか哀愁があり大好きです。

未来は自分で決める。
じゃじゃ馬で男勝りな紅緒は、
自分の意志で立ち上がり人生を歩み始める。
{netabare}愛のない結婚を阻止しようと奮闘しますが、
たくさんの人との出会いがあり、
やがて恋を知り、思いやりの尊さを学ぶ。{/netabare}
真っ直ぐなテーマとラブロマンスが、
百花繚乱の時代から激動の昭和へ、
歴史を紡いで来た人々の「生」を想うと、
心に響き胸を打つものがあります。

紅緒には笑顔が良く似合う。
素敵な恋が見つかるといいですね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 31

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

浪漫の香りに満ちたこの東京 時代を超えて進んでいく勇気を私にください

2017年公開の劇場版アニメ 「はいからさんが通る」前編 97分

原作 大和和紀 監督脚本 古橋一浩 キャラデザ 西位輝美 音楽 大島ミチル
制作 日本アニメーション

主題歌「夢の果てまで」竹内まりや 唄 早見沙織

1975年から「週刊少女フレンド」に連載された少女コミックが原作。
当時のコミックは人気のあるなしにかかわらず、初期設定のストーリーで終了する場合が多く、
この作品もその代表格ともいえる文学的コミックだったと思う。

「世界名作劇場」「未来少年コナン」「釣りキチ三平」などを制作し、
20世紀五大制作会社の一つと言われた日本アニメーションによって、
1978年にテレビアニメ化。
4クールの予定であったが、42話で打ち切りで原作のラストは描かれなかった。
その後、三田寛子主演のテレビドラマ版など作られたが、
今回初めて原作のストーリーが最後まで映像化されることになりました。
それも、経営悪化から立ち直った日本アニメーション制作と言うことで感激もひとしおです。

舞台は大正時代、花の都東京の跡無女学館(モデルが跡見学園なので神田かな?現在は大塚)
徳川家旗本の没落した家の娘「花村紅緒」CV早見沙織と、
伯爵伊集院家(名前からして薩摩)の御曹司「伊集院忍」CV宮野真守の恋の物語。

4クールアニメだったものを100分程度の前後編では酷い詰め込みが予想されましたが杞憂でした。
原作に癖がありまして、当時のサブカルチャーをネタにしたギャグが全編を覆っていて、
本筋である日本版「ドクトルジバゴ」とも言うべきラブストーリーの部分は、
この劇場版前後編と言う長さが調度良いと感じました。

もちろん、監督でもある古橋一浩の脚本の出来が素晴らしいのも要因です。

昭和版「はいからさんが通る」は視聴済みのため物語は知っているのですが、
非常に良い出来で、ほろりとする部分もあり大満足の一作でした。
女房はギャグ部分が削られたことに怒っていました。
「牛五郎さんが~」とか訳の分からないことを口走っていましたが、
そんな寒いキャラはどうでもいいのです。

もともと原作や昭和アニメ版に不満があった私としてはこちらのほうがずっといいです。
泥沼の戦争へと向かう日本、ロシアの世界を震わせることになる革命。
大正ロマンに浮かれる日本から始まる美しいラブストーリーの前編は満足のいく作品になりました。
 
後編は2018年公開、初めて映像化されるラストシーンに期待は膨らみます。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

昭和の作品を平成の時代にリメイクした大正ロマンの名作ラブコメ

「はいからさんが通る」は再放送視聴になります。何せ、この裏で放送していたのが日本昔ばなしでした。テレビが一家に一台しかない時代、ゴールデンタイムに親子で見ることができた作品が優先されました。まぁ、小学校の中学年だったし、少女漫画原作作品なんて、恥ずかしくて見れないというのもありましたけどね…。

再放送で見たのは思春期に入る頃。その時に見た印象は「紅緒が可愛い…」。とにかくおてんばで、でも一途な紅緒に惚れてしまいました。それとストーリーとおちゃらけた場面の面白さがとにかく引き付けて、自分のラブコメ好きはこの作品が原点といっても過言ではありません。ただ、ワケわからないところで終わってしまい、心残りでした。このあと原作は読んだのですが、やっぱり動く紅緒が見たかった…。

あれからウン十年、まさかまさかのはいからさん。なんで今ごろ?という思いはありましたが、楽しみにしてました。が、キャラデザイン見たときに2017流行語大賞のノミネート言葉が真っ先に出てしまい…「ちーがうだ~ろ~‼」。正直、楽しみは不安に変わりました。そして、映画館へ。

不安と違和感は3分で消えてしまいました。そこに描き出されていたのはまさしく「はいからさんが通る」。制作会社が一緒だし、長い間喉に突き刺さったままだった中途半端な作品を仕上げようというスタッフの思いが伝わりました。そして何より中の人たちの演技力、特に紅緒のはやみんは特筆もの。あぁ、紅緒ってこういう子だったなという感じを思い起こしました。

物語は原作にしたがっています。ただ、前半とはいえ、結構なボリュームを90分にまとめてますので、どうしても無理が出ています。例えば{netabare}紅緒と忍がそれぞれ互いを好きになっていく過程や伊集院家での生活、紅緒と蘭丸と環の微妙な関係、忍の出征への過程、忍亡き後(死んではいないが)の伊集院家{/netabare}等々、上げたらきりがないかも…。それでも物語に破綻がないようにうまくまとめたと思いますし、原作も過去アニメも知らない人でも楽しめる内容にはなっていたと思います。また、ギャグになるシーンは懐かしいし、過去アニメ知っている人向けにはラスト付近で流れるインストバージョンのあの曲が涙ものです。

客層はけっこう広い印象でしたが、なかでもドストライク世代であったろう女性の姿が多かったのが他のアニメ映画では見られないなと思います。彼女たちがよみがえったはいからさんを見て、何を感じたのかな…。

大正ロマンを元にしたラブコメの名作。懐かしさも感じつつも、いつの時代にも通じるラブコメだと改めてストーリーの素晴らしさを実感しました。後半も見に行きたいと思いますし、ラブコメ好きな人にはぜひ見てもらいたい作品です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 25
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