パラレルワールドで戦争なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのパラレルワールドで戦争な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番のパラレルワールドで戦争なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.7 1 パラレルワールドで戦争なアニメランキング1位
雲のむこう、約束の場所(アニメ映画)

2004年11月20日
★★★★☆ 3.7 (846)
4688人が棚に入れました
日本が津軽海峡を挟んで南北に分割占領された、別の戦後の世界が舞台。
1996年、北海道は「ユニオン」に占領され、「蝦夷」(えぞ)と名前を変えていた。ユニオンは蝦夷に天高くそびえ立つ、謎の「ユニオンの塔」と呼ばれる塔を建設し、その存在はアメリカとユニオンの間に軍事的緊張をもたらしていた。
青森に住む中学3年生の藤沢浩紀と白川拓也は、津軽海峡の向こうにそびえ立つ塔にあこがれ、「ヴェラシーラ(白い翼の意)」と名づけた真っ白な飛行機を自力で組立て、いつかそれに乗って塔まで飛ぶことを夢見ていた。また2人は同級生の沢渡佐由理に恋心を抱いており、飛行機作りに興味を持った彼女にヴェラシーラを見せ、いつの日にか自分たちの作った飛行機で、佐由理を塔まで連れて行くことを約束する。
しかし、突然佐由理は何の連絡も無いまま2人の前から姿を消してしまう。

声優・キャラクター
吉岡秀隆、萩原聖人、南里侑香、石塚運昇、井上和彦、水野理紗

ジャーファル♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

【ネタバレ有】「切なさと物足りなさの両方を感じる、“発展途上の”新海作品!」

 

 新海監督の代表作の一つであり、新海監督の3作目にして、“初の劇場長編作品”である。


 この作品も、「ほしのこえ」や「秒速5センチメートル」同様、主人公とヒロインの“心の距離”と、その
“距離感の変化の速さ”をテーマとしているため―、

 ―今作においても、“主人公・浩紀(ひろき)”、“親友の拓也(たくや)”、“ヒロイン・佐由理(さゆり)”の3人が、“物理的な距離”を置くことで、彼らの“心も”また、以前とは違った距離感へと変わっていく…そんな関係を描いており、今日の新海作品に見られる“絶妙な心の距離感”は、こうして培われてきたんだと思わされる…、そんな“成長途中の未完成さ”を感じる作品となっている―。



 では早速、レビューへと移るが、新海作品(=新海誠監督の作品)の中でも、これほど“評価が二分される”作品は珍しいだろう―。


 (まずは否定的な意見から書かせてもらうと…)

 前述したとおり、この作品は、新海誠が今に至るまでの“軌跡(の一部)”のような作品であり、成長途中であるが故に、まだまだ完成度は低い。

 作画も今の新海作品に比べれば、“風景描写の緻密さや色合い”もまだまだで、欠点が見つからない最近の新海作品とは違い、「監督自身が伝えたいことは何なのか…」を理解することの方が難しい。


 また、全く情報の無いままこの作品を観た人からすれば、(といってもほとんどの人がそうだろうが…)、何かと“理解しづらい設定”で(…複雑なのに、詳しい説明もないため)、頭に何度も疑問符が浮かんだ人も少なくないだろう。


 その中でも、最もピンとこなかったのが、“ユニオンの塔”(=あらゆることの象徴であり、その本質は軍事兵器)に関連する設定だろう―。


 例えば、作中では、ユニオンの塔と関連して“平行宇宙”という言葉が使われるが、これは現実世界でも使われる、いわゆる“パラレルワールド”のことで―、
 ―「自分たちがいるこの世界とは、別の世界が存在している―」という概念であり仮説である…、のだが、そういった知識がないと、作中での会話や内容を理解するのは難しい―。


 また、ユニオンの塔の本当の目的である「平行宇宙との位相変換により、世界を書き換えること―」のくだりでは、その活動能力を抑制しているのが“佐由理”であり、そのせいで佐由理はずっと眠ったままである…、という説明があったが―、

 ―この2つを結びつけるのは、「佐由理の祖父が塔の設計者」ということだけであり、“アバウトに世界観全体を観れる人”には十分納得できる理由かもしれないが、そうでない人には、全く意味の分からない結びつけ方であり、それが尾を引いてしまったかもしれない(…が、そこを掘り下げるのは“野暮”だと感じたりもする…)。


 他にも、作中に登場する“蝦夷(えぞ)”だが、現実世界の“北海道の古称”としての蝦夷ではなく、“現実とは別の世界の”戦後を舞台にしたこの作品内での、北海道のことを指している。

 なので、作中にも1999年などの“西暦”が表れるが、今より以前の日本と同一視してしまうと、話がよく分からなくなってしまう。
 なぜなら、学校の校舎や町の感じを見る限りでは、少し前の日本の風景なのに、“ユニオンの塔”と呼ばれる建造物や、後半の戦闘シーンでは“ステルス機”のようなものが登場しており、明らかに、現実世界の今よりも科学が発達している。

 そのため、この世界は、“現実とは全くの別物”で、かつ“西暦とは全くつながらない”科学の進んだ世界だと認識して、この作品を観ないとついていけない。



 と言ったあたりが、「よく分からなかった」という内容の、よく見かける“否定的な”意見の理由であり、
“現実味がないストーリー”や、“論理的に成り立っていない設定”に辟易(へきえき)した人もいるのだろう―。


 新海作品を崇拝し、個々の作品に対してではなく、“新海誠監督の作品が”好きだ、という人達からすれば、この作品もまた名作なのだろう―。

 自分は、新海誠さんを、宮崎駿さん、細田守さんらと同じく、“今のアニメ映画界の中心的な人物”だと考えている…、が、逆に言えば、あくまでアニメ映画という大きな枠の中の、“一(いち)監督”だとも思っている(新海監督に限らず、宮崎、細田両監督含め)。

 言いたいことは、つまり、同じ新海作品でも「秒速5センチメートル」や「言の葉の庭」は、アニメ映画という枠の中でも、“名作”だが、この作品は“それほど大きなウエイトを占めてはいない”のではないか…、ということである―。

 なので、「とにかく新海作品の世界観(作画含め)が好きだ」という人の、この作品の評価に対して、口をはさむつもりはないが、他のアニメ映画作品と“相対的に”比べれば、この作品はまだまだ“未完成”で、上にあげた2つの作品もしくは、他の名作アニメ映画とは、世辞にも“同格”とは言えない…。



 …と言うのが、この作品を“観終わってすぐ”の感想であった―。

 なので、ここまでの評価を見る限り、どこが評価が二分されているのか、と思うかもしれないが、次に挙げる点こそが、この作品の評価を二分する理由であり、ここまで批判的な事ばかり書いておいてあれだが、これこそがこの作品の“本質”だと確信している―。


 確かに、この作品を“観終わってすぐ”の感想は、SF的設定の内容云々(うんぬん)ではなく、主人公たちの“心情の変化”や“お互いの関係性”から、いろいろと視聴者に感じてほしいのだろうが―、
 ―やはりどうしても今の新海作品と比べると、その描き方も、“発展途上感”を感じずにはいられない、というのが本音であった。

 それでいて、それ以外の要素も、全く“答えを得ることが出来ないまま”終わる訳だから、いかに“完結の仕方”が大切か(例えば、「言の葉の庭」で言えば、最後に2人が進むべき方向へと向かっている様子が描かれている…)を感じさせられる内容になってしまっているな、と感じた。


 現実味がないストーリーや、論理的に成り立っていない設定に、否定的な意見がよく見られ、自分も最初は同じようなことを感じてはいた。

 しかし、こうしてレビューを書きながら、改めてこの作品を振り返ってみると、“視点を変えて”観てみれば、それほど気になることでもないと思わされる。

 つまりは、この作品の最も本質的な、“孤独感”の中を生きる3人の心の有り様や、それを映し出しているかのような、“緻密で美しい風景描写”、“背景色の淡さ”に注目してこの作品を観ることで、この作品の“良さ”というものが見えてくる―。


 この作品が上映されていた頃の自分なら、間違いなく、多くの人が言っている、「意味が分からない」というような感想を持っただろう―。

 しかし今の自分なら…、長い人生の中には、誰しもが必ず、“孤独感を感じる瞬間がある”ことを知っている今の自分なら、まだまだ未完成な部分は感じながらも、上で挙げたようなこの作品の“本質”を、十分に理解することが出来る―。



 また、この作品や前作の「ほしのこえ」でもそうだが、実は新海監督はこういった“SF世界もの”を描くのが好きなのだろうと思う。

 まぁしかし、皮肉にも、新海監督の“才能の開花”は、より“現実的な世界観”を描くことで現れた訳だが…(確かに、新海作品の一番の特徴であり長所である風景描写の美しさは、SF的世界を描くことよりも、現実の“どこにでもある”風景の美しさを、観ている自分たちが“再認識させられる”ところに、その魅力と意味があるように感じる…)。

 実は、新海監督の作品を“逆にたどった”自分としては、この頃の作品に見られるこのSF的要素が、新海監督の違う一面を垣間見ることができ、実に“新鮮だ”と感じて良かった。



 また、この作品は“音楽”が素晴らしい―。

 作中でも主人公たちが“バイオリン”を弾いているからか、主題歌の「きみのこえ」のイントロ部分でもバイオリンが使われ、その“重低音”が心に響く。

 それでいて、歌っている“川嶋あいさん”の声が、とても澄んだ優しい声で、それが歌詞にも重なり、すごく“儚い”気持ちにさせられ、その気持ちのまま、この作品を観終わることが出来る―。



 すでに“成熟した作品”を観てしまうと、どうしてもその監督がもともとこのレベルの作品を作れる人間なんだと“錯覚”してしまうことがあるが―、この作品を観れば、誰しも昔は、まだまだ“手探り状態”みたいな時期があったんだなと、改めて感じさせられる―。


 この作品は、今の新海作品を支える“礎”であり、“粗削りさ”を感じる中にも、今の新海作品に通ずる
“何か”が確かにある―。

 それを感じることが出来た人たちにとっては“名作”であり、自分は運よく、それを感じることが出来たのだろう―。
 なので、この作品も、また一つ心に刻まれた作品となった―。

 (終)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

宇宙も夢を見るのだそうでございます。

本作品は語ります。宇宙も夢を見るのだそうでございます。宇宙の見る夢は様々な可能性を表した別世界。これを並行世界と呼ぶのだそうです。そしてその並行世界を人は無意識の内に夢等の形で見ているのかも知れないと・・・。とてもロマンチックなお話でございますね。


本作品は”新海誠”様の3作目の監督作品でございます。4作目が「秒速5センチメートル」になりますので、1作品前と言う事になります。「秒速5センチメートル」がどなたにでもお勧め出来る作品なのに対し、本作品は残念ながら少々人を選ぶ作品かと思われます。それ故、冒頭にて少しだけお断りをさせていただきたいと存じます。

先ずパッケージ絵の印象に反し、舞台はリアルな現代では無く、仮想世界の物語となっております。但し荒唐無稽なSF世界と言う事ではなく、日本を舞台とした別の世界と言う設定でございます。
ワタクシの物語に対する評価は☆3.5。少々厳しめでございます。これは壮大なストーリーで有るが故に、世界設定に対する説明、登場人物の感情の変化、心情の描写が少々足りていないと感じたからでございます。また全体時間も長すぎました。良い作品ではございますが、中だるみ感を感じてしまった点が大変残念でございます。これら残念な点を見事に克服し、そして”新海誠”様の本当に描きたかった主題を描いた作品が「秒速5センチメートル」では無いかとワタクシは”勝手”に思っております。

ワタクシ個人の意見で大変恐縮ではございますが、この作品における最大の問題点はOPでの回想描写かと思われます。小説に忠実であるが故の描写かと思われますが、正直この描写は小説を読んでいない方には混乱を招く要因でしかございません。よって、これが有る故にエンディングの解釈をあやふやにしてしまう可能性があると思われます。この点、本当に残念でございます。少々辛口な事を申し上げましたが、ワタクシはこの作品が大好きでございます。それ故にこの作品が酷評を受ける機会を少しでも少なくいたしたく、先にお断りをさせていただきました次第でございます。


それでは本題に参りましょう。
2004年の作品でございますが、今でも十分にトップレベルの作画クオリティーを持っております。さすがに次作品である「秒速5センチメートル」には一歩及びませんが、それでも息を呑むほどの突出した背景描写の美しさ。正に芸術の域では無いかと思うほどでございます。
「秒速5センチメートル」でも印象的でしたが、本作でも”駅の描写”、”電車の中の風景描写”、”草原と風の描写”等がとても印象深く、そして幻想的に描かれておりました。又、本作では飛行機が空を舞う描写が特に素敵でした。静寂な空間を滑るように飛ぶ浮遊感・・・。本当にお見事と言うしかございません。美しい風景描写の中で、3人の青年の追い求める夢と揺れ動く心情を背景に見事に重ね合わせ、とてもファンタジックな作品に仕上がっております。音楽も素敵でございますね。要所×2で掛かるBGMは大変作画にマッチしており、雰囲気を盛り上げてくれます。ED曲の『きみのこえ』も大変印象的な曲でございました。


冒頭で宇宙の夢についてお話させていただきましたが、本作では3人の青年達の叶えたい夢と、人が眠りの中で見る夢をかけている様でございます。
主人公の”藤沢 浩紀”様と”ヒロインの”沢渡 佐由理”はお互いが惹かれあい、そしてその思いはいつしか恋心へと変わっていきます。しかし無情にも2人は引き裂かれてしまう。”藤沢 浩紀”様が”沢渡 佐由理”様を思い、心を詰まらせていく描写。正に「秒速5センチメートル」の主人公を彷彿とさせます。

離ればなれになった2人はお互いを眠りの中で夢見続けます。現実世界では逢う事が叶わない2人。でもお互いが探し合い、激しく求め合うことでいつしか2人の夢はシンクロしていくのです・・・。
2人が交わしたあの日の約束。叶えることの出来なかった夢。
主人公は決意をします。一度は破れた夢だけど、一度は果たすことが出来なかった約束だけど。夢を現実にしようと。あの日の約束を叶えようと・・・。


「雲の向こうのあの場所にいこう。あの日交わした約束を果たしにいこう」 物語は大きく動き出します。
どうぞ2人の夢を、2人の恋を・・・応援してあげて下さい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

その先に約束は存在しているのか

視聴前 どういう

視聴後 おお

この話は北海道がユニゾンに侵略された話
ジャンルは恋愛・飛行機・中学生
新海誠作品の中で一番好きな作品です。私は当時この作品を見ていなかったのですが、秒速5センチメートルを機に見ました。
本作は物語というよりテーマを重視した作品なのかな、という印象です。序盤も中盤も終盤も基本は遅い展開です。内容もあまり濃くなく、「儚い淡い物語」と表現すればよいのですが、お世辞にも正直そうは言えません。が、現時点(2020・6)では満足できる新海誠の作品がないのでテーマがちゃんとしてる本作は一番という感じです。若干消去法感が否めませんが、とりあえず「本作が一番良かった」ということにしときましょう。
さてここまでテーマが良いと言ってきましたが、そのテーマについて述べていきたいと思います。
本作でおそらく一番出てくる単語「夢」とそれの「忘却」です。{netabare}本作のヒロインであるサユリは夢の中に閉じ込められていきます。しかし閉じ込められてもなお体には意志があります。それは今まで過ごしてきた現実の中で交わした約束にすがっているからです。その約束さえなければサユリはとっくに夢の中にすんでいたでしょう。その約束しか無いサユリはその中で出てくる主人公に頼るしかなく、そのまま異様なまでに依存してしまうわけで。そして徐々に夢の中でリンクしていきます。つまり自分も前から好きだった女の子と夢では会えなくなるのです。まぁ本人も「なんか大切なことを忘れている気がする」と夢の内容を忘れてしまっているんですがね。しかし物語が庵 進むに連れサユリを「夢」から救い出す方法がわかります。本人は得体のしれない感覚を持ちながら飛行機を完成させ、飛ばし目的地に飛ばすのですが、ものすごい喪失感を伴うわけです。
さてここで本題です。夢ときくと「寝たときに見るもの」という意味にも捉えることができますが、「私の夢」とも表現されるように「希望」や「願望」という意味も備わっています。本作は前者の方の夢にとらわれていましたが、同時に約束という希望もみていたわけです。夢から覚めるというのは希望を捨てるということになります。若干言葉遊び感がありますが、本作ではその言葉遊びを丁寧に描いたといって差し支えないでしょう。
そして見た夢というのは覚めても絶対覚えているということはありません。絶対に何かしらを忘れます。忘れては行けないこと、忘れたくないことも忘れてしまいます。本作は「「忘れる」という感覚に対し共感をもとめているやべー作品」という意見がありましたが、実際にそうだと思います。忘却という感覚自体忘却されてしまうのですから、頑張ってその感覚に共感しようとしても結局は忘れてしまうのです。無理がありますよねw
さて本当に本題です。主人公はなにかの違和感を感じ取りながらも、その約束を頼りに彼女の夢を壊し、両者にとてつもない喪失感をあたえたように、{/netabare}私達の行動には、自分と他人のリスクが伴うということを自覚しなくてはならなく、そして失うことに恐れてはいけない、ということです。まぁわかりきったおとではありますが、再認識できたかなって。
私の文章能力の低さが目立つ文章になってしまいましたねw

原作・脚本・監督・絵コンテ・演出・撮影・CGワーク・編集・色彩設計・音響監督は新海誠さん。うへぇ。過労死しそう。
キャラデザ・総作監は田澤潮さん。
劇伴は天門さん。
アニメ制作はコミックス・ウェーブさん。

作画はさながら表現や演出も本当に素晴らしかったです
主題歌は新海誠さん作詞、天門作編曲、川嶋あいさん歌唱の「きみのこえ」

総合評価 新海誠作品の中では

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

71.7 2 パラレルワールドで戦争なアニメランキング2位
鋼の錬金術師 シャンバラを征く者[ハガレン](アニメ映画)

2005年7月23日
★★★★☆ 3.9 (574)
3777人が棚に入れました
舞台は1923年のドイツ(ワイマール共和国)にあるミュンヘン。この頃のドイツでは、第一次世界大戦敗戦後の、インフレに伴う貧困に喘ぎながら、それでも人々は懸命に生きていた。

アニメ最終話で錬金術世界から現実世界へと飛ばされたエドワードは18歳になり、元の世界に戻る為にロケット工学を研究していたが、先の見えない現実に焦燥していた。その頃、エドの同居人で「自らの手でロケットを作りたい」と夢見るアルフォンス・ハイデリヒは、パトロンを得て念願のロケット製作に着手する。しかしその裏には謎の組織・トゥーレ協会の陰謀が隠されていた。

声優・キャラクター
朴璐美、釘宮理恵、豊口めぐみ、大川透、内海賢二、根谷美智子、麻生美代子、津嘉山正種、小栗旬、小栗了、沢井美優、かとうかずこ
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

TVシリーズから劇場版へ1期の完結編!!

鋼の錬金術師のオリジナルストーリー(テレビ版1期)の完結編を映画化

・劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
・鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星

劇場版は2作ありますが、こちらは1作目の作品です。

ストーリーは1期TVシリーズから繋がる設定で、荒川 弘原作の『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』や漫画を網羅している鋼ファンであっても1期視聴(全51話)は必須となっています。
1期で完結した鋼のキャラの「その後」に会えるハガレンファンのための作品です。
{netabare}
TVシリーズ1期のおさらいですが、エドはアルを助けるため命を懸けた人体錬成を成功させます。しかし代償として錬金術の世界から現実側の世界(ドイツ)へと飛ばされてしまいます。

お互いの生存すら確認できずバラバラになってしまいます。この劇場版は兄弟が再び出会うための冒険ストーリーなんです。

あの人体錬成から時は経過し、それぞれが背負った境遇で自らを奮い立たせています。

エドワード・エルリック
現実世界に飛ばされてしまったエドも18歳になり背も伸びて大人の雰囲気に。過ぎた年月が内面の成長と外見に現れています。残念なことに1期の頃の無邪気な表情は影を潜めています。帰還する手段が見つからず諦めの境地にいるようで、どこか冷めています。

アルフォンス・エルリック
エドと旅をした期間の記憶を失っています。再会を夢見ていて強い意志が感じられます。兄と同じ赤いマントで金髪を結んでいて1期のエドを彷彿とさせています。

ロイ・マスタング
1期で大総統の戦いに勝利するも、左目を失っています。彼もまた様々なものを背負い辺境の地で地位を捨て警備の任務に就いていました。暗い表情で強気な態度は影を潜めています。

ウィンリィ・ロックベル
18歳になり顔の造りや表情も少女から大人の女性へと成長しています。エドの無事を信じ彼の体に合う新しいオートメイルを製作し帰りを待っています。

ノーア
映画オリジナルキャラ。現実世界の住人で千里眼を持つ少女、相手の気持ちを読みとる不思議な能力を持っています。彼女はエドと同様この世界に居場所がないと思っています。他人に無関心だったエドも共通点があるノーアとの出逢いをきっかけとして自分を取り戻していきます。

現実世界と錬金術世界は同一時間軸になっています。平行世界の存在を示すために登場しているヒューズ、グレイシア、キングブラッドレイはお馴染みの面々です。しかし外見は同じですが違うキャラクターとして登場しています。
{/netabare}
映像は「鋼」のカラーやヨーロッパ調の世界観が1期同様うまく表現されていました。1923年のドイツを再現しているようで製作スタッフが実際のミュンヘンの地図を見て勉強したようです。ストーリーの表現する舞台のデザインが素晴らしく表れています。

現実世界と錬金術世界の双方を描いた壮大なスケールで展開するストーリー。エルリック兄弟の絆を感じさせられたり仲間との絆や親子の愛情、皆の心の動きも繊細に描かれています。
盛り沢山でこの枠では足りない位です。
原作とは違う結末を迎えるエドとアル2人の兄弟を最後まで見届けて下さい。観る価値がある劇場版でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 55
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

消化不良に終わってしまった

世界観:7
ストーリー:5
リアリティ:6
キャラクター:5
情感:4
合計:27

ふたつの世界に引き裂かれたエルリック兄弟は、それぞれ再会を願ってその手段を探し求めていた。兄、エドワード・エルリックが飛ばされてしまった先は、西暦1923年……やがて世界大戦につながる動乱の予感をはらんだドイツ・ミュンヘンであった。得意の錬金術を封じられてしまったエドは、弟の面影をもつ若者アルフォンス・ハイデリヒの力を借りて、科学技術の粋・ロケット工学の力で故郷へ帰ろうと試みていた。だが、なかなか手がかりは得られず、エドは焦燥をつのらせる。
(公式HPより)

初期TV版の鋼の錬金術師が面白かったことから視聴しました。

賛否両論あるようですが、私は残念ながら否のほうでした。TV版の、兄弟が兄弟のことを想い、自己犠牲をした結果、兄弟が異世界で離れ離れになって、それぞれ自立した道を歩むという終わり方が綺麗だったので、{netabare}兄弟愛を引き続き描いて、また一緒に旅ができるという終わり方は退行的に感じてしまったのがひとつ。{/netabare}

一番気になってしまったのは{netabare}残されることになるウィンディのこと。ウィンディはエドをずっと想っていたことが(成長を考えたオートメイルを作っていたということで)描かれているのですから、まだエドがいなくなtた世界を受け入れられていないのです。この状況でエドに加えアルもいなくなったら…。{/netabare}蛇足であり、バッドエンドとなる作品だと思ってしまいました。

リアリティ面でも、現実世界が舞台になれば、この世界の物理法則に従っていない部分があればどんどんツッコミが入りますし{netabare}(あの鎧の集団は、高所から落ちてなぜ潰れないのかとか、過剰なアクションとか){/netabare}、そもそもここで描かれた大事件が現実世界の歴史に残っていないのことも。パラレルワールドですと言われるのかもしれませんが、何でもアリで節操がないでしょう。

この作品自体の難しさがあり、私も拾えていない部分は多いかと思いますので、見直したら評価が変わるかもしれませんが、好きな方には恐縮ながら現状はこの評価で。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

原作を愛していた私には好きになれなかった…。

ハガレンの原作は完結まで全て既読。

アニメは見ていない。

「原作知ってるんだから,劇場版だけ見ても楽しめるはず~。」

なんて気軽な気持ちでいたら,ちょっと痛い目見ました(笑)

この劇場版は,2003年のアニメの続編になっていました。

原作とは違った展開でアニメを終了していたため,序盤の話の展開がまったくわかりませんでした(泣)

「え,エド何言ってるの?」「アルどうしたの!?」と混乱におちいりましたww

後から,「あーアニメ版の続きなのか。」と気付きましたが^^;

なので,ハガレンの原作ファンの人は注意です!


●ストーリー
アニメ版最終回から2年後。

エドは元の世界(錬金術世界)に戻るための方法を探していた。

ある街へ向かう途中で出会った女性・ノーア。

彼女には触れた人の心を読む力があった。

エド,ノーア,そしてこちらの世界(現実世界)でのアル,錬金術世界でのアル。

いろいろな人物の想いが混ざり…。


●感想
正直おもしろいとは思わなかったかなー…。

途中で飽きていた^^;

エドとアル(鎧)の絡みが,この劇場版には非常に少なかったのが,おもしろくないと感じた原因かなー。

エドとアル(鎧)の絡みが1番好きなのに。

何なの,あのアルww エドの真似?www

バトルもいまひとつ盛り上がらないし。

最初のハスキソンとのバトルはよかったのになあ。

逆に1番笑わせてもらったのは,アームストロング少佐ww

顔の横でキラキラしている星に爆笑wwあれはナイス演出!

そしてマスタング大佐。

なんだろうなー,彼は。

好きになりたくないキャラなんだけど,嫌いにさせてくれないんだよww

今回もかっこよかったしなー。

エドは文句なしにかっこよい。

ただ,オープニングのアニメーションで,妙にムキムキだったのが気に食わなかった。ドラゴンボールかと思ったww


●まとめ
結論。

原作を愛していた私には,このアニメ版は合わなかったようだ(汗)

文句ばっかり言ってごめんなさい(笑)

原作が完結していない時(リアルタイム)に見ていれば,感想はまた違ったと思うんだけど^^;

原作読みなおそー。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

57.9 3 パラレルワールドで戦争なアニメランキング3位
ガンスリンガー ストラトス(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (370)
2160人が棚に入れました
二十二世紀。かつて日本という国が存在した列島は、「第十七極東帝都管理区」と呼ばれていた。少しばかりの窮屈さと引き替えに、安楽な生活を保障された世界。明日が今日と同じであると誰もが信じる社会。しかし、その社会は人知れず大きな危機を迎えていた。「デグレイション」――生きた人間が砂のように崩れ消える奇病は、少しずつ、しかし着実に世界を侵食してゆく……。平凡な学生「風澄徹」は、もう一つの世界「フロンティアS(ストラトス)」との争いに巻き込まれる。それは、もう一人の自分との対決を意味していた。衝突する二つの未来。 交錯する少年たち。二つの世界に救いはあるか?

声優・キャラクター
阿部敦、金元寿子、西田雅一、沢城みゆき、植田佳奈、保志総一朗、小山力也、大原さやか、子安武人、小林由美子、藤田咲、秋元羊介、早見沙織、伊瀬茉莉也、大川透、水樹奈々

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

この設定は予想できませんでした・・・^^;

この作品の基はアーケードゲームだったようですね^^
私はゲームに疎いので、このゲームの存在を知りませんでしたが、虚淵玄さんが制作に関わっていること、綾野ましろさんがオープニングテーマを歌うことを知ったこと、そしてキャラデザも嫌いじゃ無かったのが視聴を決めた作品です。

この物語の世界には、同時並行で進む2つの異なる世界があり・・・それら2つの世界が互いに干渉し合った結果、「デグレイション」という生きた人間が砂のように消えてしまう現象が発生するようになっていました。

一方、同時並行で進む世界の干渉により、互いに行き来が出来るようになるのですが・・・
そこでもう一つの世界の人物とタイムキーパーの存在が明らかになり、破滅に向けた物語が動き始めるのです。

ゲームが原作と知って色々納得しました^^
この作品・・・やたらと銃でバンバン攻撃するシーンが多いんです^^;
そして・・・それは弾丸が当たっちゃうでしょ^^;
と思える場面でも登場人物は傷一つ無し・・・
と思ったら、大切なキャラは流れ弾に被弾するという両極端な展開・・・^^;
やたらと重そうな銃もひょいひょい扱っているし・・・
正にアニメの成せる技ですね^^

でも、ストーリーは嫌いじゃありませんでした^^
謎の少女からの救いの声・・・
触れそうで触れることのできない少女・・・
お互いが争うことによる代償・・・

そのような殺伐とした雰囲気の中、ヒロインである片桐鏡華(かたぎり きょうか)は主人公である風澄徹(かざすみ とおる)を一途に想い続けている・・・
個人的にこういう設定は大好物です^^

でも、真相が明るみになりつつある頃からの展開は早かったですね^^;
主人公があの考えに至った経緯は、もう少し丁寧な説明が欲しかったように思います。

それでも物語は進み・・・ある程度予想できたとても気持ちの良い結末を迎えるのですが・・・
私はこの作品に対してここからビックリしました^^;

それは、12.5話を視聴した時です。
私はテレビ録画が基本で、ネット(ニコニコチャンネル)はテレビ録画がうまくいかなかった時の保険として予約していますが、テレビがちゃんと録画されればネットの予約は削除していました。
どちらも撮っておくと直ぐにデータが一杯になってしまいますし、どちらも視聴する時間もありませんし・・・^^;
なので、この作品も最終的に撮り残したのはテレビ版のみです。

でも・・・まさかネット配信版とテレビ版で内容に違いがあるとは思いもよりませんでした(゚o゚;;
12.5話ではお互いを比較しているのですが・・・確かに違います。
最初はほんの些細な違いなのですが、その違いも積み重ねれば大きな違いとなるんです。
これって、1本の作品を作る工程にプラスして制作していた・・・ということになると思いますが、制作された関係者の皆さまには脱帽です^^;
この設定は予想できませんでした・・・^^;

できれば、どの様な形でも構わないので最初に知りたかったのが本音です^^;
今となっては見る術の無くなってしまったネット版・・・考えれば考えるほど残念で仕方ありません^^;

オープニングテーマは、綾野ましろさんの「vanilla sky」
エンディングテーマが、GARNiDELiAさんの「MIRAI」
挿入歌は、GARNiDELiAさんの「pledge」
ましろさんの曲の格好良さは鉄板です^^
個人的にはエンディングのMIRAIが心に染みたので毎回欠かさず見ていましたが、遠景の人物像がもう少し緻密に描いてあれば更に良いと思いました。
完走して振り返ってみると挿入歌だったGARNiDELiAさんの「pledge」の方が、私にとってより心に染み入る曲になったようです^^

1クール12話の作品でした。この作品の秘密を知るまで評価は普通でしたが、
12.5話を視聴して私の中で一気に評価が上がりました^^
もう一度ネット配信版が放送されることを願っています^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

karinchaco さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

挑戦的な作品?なんだこれ!でもOP・EDはよかったよ。

アーケードの格ゲーが原作のアニメ。

2015春アニメ最恐の地雷アニメ。最後まで設定が良くわからなかったです。原作ゲームをやっていればもう少し上手く世界観をとらえられたかもしれないですけどね。
格ゲーをアニメ化するっていうのはとても難しいですね。同キャラ同士別次元に存在していて、それを呼び出して同じ時間軸で戦わせるというアイディアはよかったものの格ゲーゆえの登場キャラクターの多さと相まって、事態は複雑怪奇になるばかり。
戦わないとそれぞれの世界が崩壊するとか、悪いのは{netabare}自分たちを同じ時間軸に呼び出して戦わせていた張本人{/netabare}だとか、面白くなるような要素もあっただけに、上手くまとめられなかったのはとても残念。

しかし、12話で最終回を迎えたはずなのにその後放送された12.5話に度肝を抜かされましたね。まさか、{netabare}放送版と配信版で内容が微妙に違っていたとは。しかも、それは最終話のみならず、途中の話でも行われていたということ。12.5話が放送されるまで気づきませんでしたねw。普通、熱心なファンがいれば少しはネットでも話題になるはずなのにそれもないというのは…w
まあ、制作側の意図が全く視聴者に伝わらなかったというのは皮肉としか言うことはできません。{/netabare}

挑戦的な試みをいくつも行うというのは立派なものですが、それが理解されないというのは悲しいことですね。しかし、制作側の独りよがりではそれも仕方がないことなのかもしれません。

ただ、OPとEDはそれぞれとてもよかったですよ。OPは綾野ましろさんが担当。テンポのよい小気味よいナンバーです。
EDはGARNiDELiAが担当。彼女たちにとっては珍しいバラード。常日頃からアップテンポな曲でデビューを飾ったアーティストが徐々にバラードにシフトすることを苦々しく思っていたのですが、そんな私の思いを撥ね飛ばすような心に響く曲でしたね。バラードもちょっといいなと思ってしまいましたよ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

2つの世界

ゲームが原作で近未来の日本が舞台。
2つの世界が同時進行しているパラレルワールドようなもので同じ人物が存在して世界を救う為に争うようになる。

この作品は実験的要素が多く含まれています。
まず、テレビ版とネット配信版で結末が違う事。
自分はテレビ派なので配信版は見ていないのですが、とても面白い事を考え付いたなぁという印象です。

最終話が終わって次の12.5話ではテレビ版と配信版の細かい違いがあったと説明されています。
小さな違いによって、その後のストーリー展開が違う。
見る側としても2つチェックしなければいけませんが、制作者側では同時進行で2つの世界を作っています。
相当、負担がかかっていると思うのですが、制作者側のこだわりなんでしょうね。

個人的にはバトル物があまり好きではないので正しい評価ができません。
作品自体が面白いかと聞かれたら疑問に思ってしまいます。
ただ実験的な要素が大きいので、その点は評価したいです。

実際にゲームをプレイしている人のほうが楽しめるのでしょうね。
ゲームのキャンペーンコードが画面に出てきます。
おそらくゲームをプレイするのに有利に展開する事ができるコードなのでしょうが自分はゲームをプレイしていないので、その点は関係ありませんでした。
アニメだけを見ている人が実際にゲームをプレイするかどうかは、その人の余暇時間がどのくらい残っているかどうかで決まるのでしょう。

それほど本作品が話題になっていないので、大量生産されているアニメの中に埋もれてしまっているのかもしれません。
ただし、同じ設定でも違う解釈ができるという挑戦的な試みは評価したいです。
バトル物が好きな人にとっては、より面白く感じる事ができる実験的な作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

60.7 4 パラレルワールドで戦争なアニメランキング4位
アイドルマスター XENOGLOSSIA[ゼノグラシア](TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (208)
989人が棚に入れました
物語の舞台となるのは、ロストアルテミスと呼ばれる月の崩壊から、約百年余り経過した復興歴107年の地球。そこには地球に降ってくる砕けた月のかけら(ドロップ)の被害を防ぐために活躍する「iDOL(隕石除去人型重機)」の姿があった。
そして「iDOL」を操縦できるのは、選ばれた少女たち「アイドルマスター」だけなのである。彼女たちの使命は、毎日の学業生活のかたわら「iDOL」に乗って、地球に降りそそぐ隕石を大気圏外で破砕することなのだ。ヒロインたちは、どんなアイドルマスターに成長していくのか?鉄の塊の巨大ロボットと少女たちが紡ぎだす新たな物語の幕が上がる!!

ZACmn92102 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

アニメ史上最悪の原作レイプ作品

2006年末ごろコミケで予告としてアイマスゼノグラシアの映像が公開されました。

その当時、原作アイドルマスターはゲーセンにしかなく、
プレステ2の基盤だったのでグラフィックがかなり悪く、稼働は
芳しくありませんでした
(ナムコ社員、鉄拳制作の原田さんも
”プロデューサー活動日誌 アイマスPにインタビューその1”
でググると出てくるインタビューでそう語ってます)

他ソフト入れ替えや撤去が相次ぎ、X-BOX360版が2007年1月に
発売予定でしたが、360本体自体が全く普及して無い状態で
さらに360本体に欠陥が見つかり売れ行きは絶望的な状況でした。

そんな時、声優総入れ替えされ、ロボアニメにされた
ゼノグラシアを見て原作アイマスファンはどう思ったのでしょうか。
何せ、原作アイマスは声優の性格をキャラに取り入れるほど
声優とキャラを一体化させてたので、それを外すということは
徹底的な原作改変を行う宣言に等しかったのです。

超豪華声優陣、当時コードギアスで絶好調のサンライズ、スパロボ出場確実
誰がどう見てもゼノグラシア路線が主流となってしまうことは明らかでした。
原作ファンたちは怒るどころか、2007年4月1日の原作ライブで
原作展開が終わるという噂が流れるほど恐怖しました。
そんな原作ファンに対し、原作アイマスは黒歴史、原作声優はお払い箱!
等と煽る悪質なゼノグラファンまで出る始末。

アイマスゼノグラシアのプロデューサーもこうなることは簡単に
予測できてたと思います。予測をするのがプロデューサーの仕事なの
だから。
もし、ゼノグラシアが先に大ヒットしたら、原作アイマスは声優の違和感、
キャラの違和感により受け入れられず、消滅してたでしょう。
バンダイ本体も混乱を避けるため原作アイマスの露出を抑え、
ゼノグラシアを全面に出すでしょう。
ちょうど今のゼノグラシアと原作アイマスの周囲の状況がそのままひっくり返るわけです。

もし、原作アイマスが大ヒット中ならこんな物は作らなかったでしょう。
当然、大量にいる原作ファンを敵に回し売れなくなりますので。
原作が弱小だと侮ったから余裕で叩き潰せると思ったのでしょう。

たしかに原作はシナリオがキャラによって違うため、それを一つにするのは
難しかったでしょう、原作が当時全く無名だったから、忠実に作っても
ヒットするのは難しかったでしょう。

だからといって、原作を潰すような作品を作っていいのでしょうか?
自分たちの売り上げさえ確保すれば原作なんか潰れても構わない、というか
潰しちゃえ!という傲慢さが見え隠れしてます。

しかし、2007年2月、当時始まったばかりのニコニコ動画により
奇跡的に原作アイマスが大ヒット
その勢いは酷い欠陥を抱えオワコン化してた360本体ごとヒットさせるほどでした。
360を持ってなくてもアイマスをよく知ってるファンなんて
人も増えちゃいました。何せあのニコニコなので・・・

2007年4月、放送が開始されましたが全く話題になりませんでした。
アテにしてた舞-HiMEファンまでアイマスに取り込まれたらしく、
舞-HiME系アニメと呼ばれてたのに、舞-HiMEと比べて
壊滅的な売り上げになってしまいました。


長くなりましたが、ゼノグラシアの内容の感想です。
残念ながら?絵の破綻は全くありません、最後まできれいです。
もしあったらネタとしておいしいアニメになったのでしょうが(笑)

しかしSF考証はエヴァの劣化コピー。
2007年の時点で10年前の作品だったエヴァをそのままコピーできず
劣化させてしまうのは情けない。
(あとARMSとか砲神エグザグソン、FSSとかからもコピーしてますが、どれも
中途半端で劣化してます。)

シナリオも壊滅的な破綻は無いですが、丁寧さが足りず超展開や
伏線の放置が多かったです。
こちらもエヴァを劣化コピーしたようなシーンが多いのはマイナスです。

キャラは、原作キャラを全く頭に入れなくても、おかしな行動が多く、
あんまり感情移入できそうにありませんでした。
もちろん原作ファンという立場で見ると、劣化というか・・・妖獣化
といったほうがいいほど酷すぎます。
重要な、キャラの主張も酷い。相手の否定がキメ台詞って・・・

ロボの動きも、ロボ自体もいまいちかっこ悪い。

結局、ロボアニメとしては中の下ぐらいで、単品のロボアニメとしては
最悪ではないけど、今ほかにいくらでもいい作品があると思いますよ。

アイマス関連作品、原作付作品として見た場合はアニメ史上最悪極まりない作品です。
何せ、原作を潰すことを目的としたアニメ化作品なんて前代未聞です、
実際ライブ日をぶつけたり、CD発売日をぶつけたり・・・
偶然、奇跡的に原作がたまたま、ギリギリのタイミングで大ヒットしたから
難を逃れただけで、そうでなかったら今頃は…

とりあえず、これはアイマスではありません!本気で全く無関係です!

というのも、肝心のゼノグラを制作したサンライズプロデューサーがこう発言しましたし。
(ゲームのアニメ化依頼を
「ゲームのキャラで舞-HiMEを作れと好意的に解釈して考えました」
と発言、ところがゲームのキャラが改変されすぎてほとんど残っておらず
ほぼ舞-HiMEキャラで舞-HiME作ったのと同じ状態でした。)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

普通に微妙。

2007年4月 - 9月TV放送。全26話。制作はサンライズ。

アーケードゲーム『THE IDOLM@STER』を「原案」としており、
同作のメディアミックス企画「PROJECT IM@S」の一環として
制作された作品であるが、設定やストーリーはゲームと全く
異なる(wiki)※原案となるゲームとは「別物」又は「黒歴史」と
いう扱いのようです。

アイドルマスターのキャラをサンライズらしく?ロボットに
搭乗させて舞-HiMEの様な美少女バトルを展開させる為の物語。


1話目を視た感じ・・既に全てが微妙・・主人公らしき天海 春香
(井口裕香)の田舎育ちのお上り風ドジっ娘アピールの極普通の娘
が・・という如何にもサクセスっぽい初期設定で既に視聴欲は・・
可也失せていて・・キャラデザもありふれた感じで製作年よりも
古く色あせて感じた。

高槻 やよい(小清水亜美)萩原 雪歩(堀江由衣)水瀬 伊織(田村ゆかり)
秋月 律子(中原麻衣)も登場してもう少し視てみようかな・・程度。
石田さんやら小野さんやら兎に角声優は文句なく凄いと思う。

舞乙女シリーズや宇宙かけやアイマス同様に豪華声優が出演している。
これだけ揃っていると・・1クールくらいなら余程酷い内容でも視る
人は居るかなとは感じた。入り口はとりあえず其処までは酷くない。
OPはそこそこ内容がイメージできる感じ?EDは・・手抜き?曲は別に
悪く無いと思うけど主人公だけの映像・・推せるほど魅力あるかな?

シナリオも演出も作画も男性向けかな・・無駄に露出多いし・・
作画は・・キャラをあまり丁寧に描いている感じがしない・・
色彩もベタッとした感じで野暮ったい印象・・
キャラとメカのデザインが好みではなく・・服飾もパッとせず
魅力的なシナリオが足りない・・演出のセンスが合わないなって
ところに・・作画が駄目だなって感じただけ・・世界観など設定は
本気で描いて多少センスを失笑か爆笑かに振ってくれたら充分・・
次回予告パート部分が一番ノリが良く楽しい・・マジです・・

作業機械に無駄な脚を付けたロボで空中~宇宙を飛行して・・
グ~パンチ(正拳突き?)でドロップ(隕石※月の欠片)を粉砕する。
この一瞬以外笑い所もなく・・先ずは学園モノっぽく友情ごっこ。

枚話・・お風呂シーンを何処でどう描くか以外・・本気だす気は
ないようです・・1話目でキャラの魅力が微妙と感じた人は其処が
切り時と思いました・・時々無意味に入る下ネタも痛々しいかも?

6話のロボVSロボバトルで限界かも?と思った人も其処が切り時・・
まぁ勢いで?7話の水着回を視てからでも良いかもだけど?・・

一応ロボがロリコンの変態だからロリ美少女しか搭乗できないって
設定も確り説明されるのでスッキリします。
だからコクピットも座席タイプなのに跨る騎乗スタイルという・・
超意味不な構造なのですね・・はいはい・・トップを狙え2みたいに
少女の乗るメカだけ棒を跨ぐ仕様よりは控えめなんですね・・

後は只管学園ラブコメ風スポ根路線でロリコンロボと少女の恋愛風。
たぶん折り返しまで耐えられた人は耐性も付いて案外観れるかも?
そこそこ面白いのかもね?等と楽しみ方のコツを掴めてるかも??
前半よりは後半は色々大きく展開するので少し盛り上がる感じだし。

S「見せて貰おうか。サンライズの作画の技術とやらを!」

B「内容薄い!脚本家、なにやってんの!」
脚「美しい少女が、嫌いな人がいるのかしら?」
B「内容薄いぞ! 少女くらい脱がせ!」
R「ほぅ、思いきりのいいパイ炉tsだな。」
B「内容が薄いぞ。幼女は脱いでてくれるんだ、なまじ隠さずに映せと言え」
S「見えるぞ!私にも全裸幼女が見える!」
K「変態紳士も地に墜ちたものだな。」


少し冷静になってみる・・
S「内容が無い」・・
スタッフ「あんなの飾りです」・・「エロい人にはそれが分かルんですよ」
エロい人(視聴者)「なっ なにぃ~!!」

販売元「戦いは非情さ・・・。」
こうして噛み合わないまま黒歴史に?
いや それ程でも?何処にでも転がってる普通の微妙アニメかな?

ぶっちゃけ・・舞乙女シーリーズの延長上だけでやったほうが評価
だけは此れよりは・・されたと感じるのだけど・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

巨大ロボットと少女の恋・・・上級者向けアニメ

原作レイプの代名詞、なぜかロボットアニメになってしまったサンライズ版アイドルマスターです。

声優が全て変更されており、一部キャラの性格も改変(改悪?)
そのうえ悲惨な末路を辿るキャラもいるので
原作ゲームファンがパロデイ作品として割り切って見るのも難しそう。

個人的には、萌えと燃えの融合、そして愛憎渦巻くシリアス展開で話題をさらった
舞-HiME・舞乙-HiMEのスタッフによる作品ということで期待してました。

やはり舞シリーズのスタッフだけあって、キャラ立てはよく出来ている。
キャラの掛け合いなどのコメディ部分は見ていて楽しいし
シリアスな部分も、危機感の出し方とか演出レベルはかなりのものだと思う。

ただ、あからさまにエヴァをパクリスペクトした設定や
一部キャラの行動原理や敵組織の目的が不明瞭なのは気になるところ。
とにかくめまぐるしく展開が動くので退屈はしませんでしたが。

で、本作のテーマは「巨大ロボット(アイドル)と少女(マスター)の恋」です。
絆なんて生温いもんじゃない。恋ですよ? 恋。
正直このテーマは最後まで見終わっても、ちょっと受け入れ難いものがありました。

{netabare}既に序盤からロボットに対して過剰に感情移入しまくるヒロインからしてアレですが
その後、元カノが出てきてロボットを間に挟んだ三角関係に発展、
そしてヤンデレ化、挙げ句の果てには「あなたが好きです」とガチ告白。
どういうことやねんと。こんなん見せられた時、どんな顔していいか分からない。{/netabare}

他のロボットアニメのロボと比較しても、明確な違いというのが
せいぜい「盗撮」ぐらいで、無機質で言葉も話せない存在であることに変わりはない。
ロボットではないけど、例えばリリカルなのはシリーズにおける魔法の杖は言語を発し
所有者と意思疎通できてることが視聴者にも分かりやすく伝わるので
そこから両者の間に絆が生まれるのも自然に感じられるんですよね。
物言わぬ存在だからこそ色々想像や妄想が膨らむってのも一理あるけど
やはり言葉を話せる設定にした方が良かったんじゃないかと思う。「恋」まで踏み込むなら尚更。


何だかんだで楽しめた部分も結構ありましたが・・・
これはアイマス云々関係なく、一部の上級者向けの作品でしょう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

63.4 5 パラレルワールドで戦争なアニメランキング5位
デュアル!ぱられルンルン物語(TVアニメ動画)

1999年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (80)
404人が棚に入れました
高校生の四加一樹は、周りには見えないロボットの幻影が見えるようになり変人扱いされていた。それを知った科学者の真田博士は、四加を研究室に連れてくるように娘の三月に頼む。博士はパラレルワールドを証明しようとしており、怪しげな装置に四加を座らせるが、手違いにより別世界へと転送してしまう。平行世界に飛ばされた四加は、特定の人間しか操縦できないコアロボット1号機”ハルツィーネン”を巧みに操縦して敵を撃破する。これを知ったこの世界の真田司令長官は四加を呼び出す。四加は元の世界に返して欲しいと頼むが、侵略者との戦争が原因で理論は完成していなかった。戦争を終わらせて早く帰るため、一緒に平行世界に飛ばされた三月と真田家に居候しつつ、ハルツィーネンを操縦して侵略者と戦うことになるのだが、それはそれとしてドタバタな日常生活が始まる。

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

エヴァ+天地無用なので

ぶっちゃけ言えば「エヴァ+天地無用」の一言で片付けられる有名作品をパロっただけの内容ですね。

【評価】

45点・C級

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

ピナツ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

天地無用!

天地シリーズを見ていただいている方と、異世界の聖機師物語が好きな方は、問題なく楽しく見れると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

mike さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

途中で一度見るのを残念した作品。

観るものがなくて一応最後までみたんだけれど…

w

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

66.8 6 パラレルワールドで戦争なアニメランキング6位
超時空世紀オーガス(TVアニメ動画)

1983年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (36)
194人が棚に入れました
西暦2062年、地球は軌道エレベータの所有権を巡り、2つの陣営に分かれて争っていた。桂木桂(かつらぎ けい)の所属する自由宇宙軍(フリーダム・スペース・コープス)は最新のD兵器・時空震動弾を用いて軌道エレベータのエネルギープラント破壊作戦を敢行する。だが、相手陣営の抵抗が激しく撤退せざるを得ない状況になり、憤慨した桂は未調整の時空震動弾を作動させてしまう。その結果、暴走した時空震動弾により時空は混乱し、世界はあらゆる多元世界の混じったパッチワークのような世界、相剋界に包まれた「混乱時空」と化した。そして桂自身も時空転移に巻き込まれ、時空振動弾破裂の20年後、混乱時空世紀20年(西暦でいえば2082年)の世界に飛ばされてしまった。桂はエマーンの隊商に拾われ行動を共にするが、混乱時空修復の鍵となる「特異点」とみなされ、各勢力の争奪戦にさらされる身となる。さらに、もう一人の特異点、オルソンはチラムのエースパイロットとして桂の前に立ちはだかる。過去と現在が複雑に絡み合う中、時空再生に向かって桂木桂はオーガスを駆る。

声優・キャラクター
速水奨、佐々木るん、鈴置洋孝、勝生真沙子、吉田理保子、深雪さなえ、橋本晃一
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「彼方のアストラ」観てて思い出しました。

<2019/9/15 初投稿>

1983年放送作品。
超時空要塞マクロスの後番組です。

十代の頃、アニメ見てたのはマクロスぐらいが最後だと思ってたのですが記憶違い。
これ見てました。

マクロスと同じく、日曜午後の気だるい時間帯の放送。

そしてマクロスと同じく、いや、それ以上かな。
SFです。

「彼方のアストラ」観てて、ふと「SFアニメってどんなのあったっけ?」と考え始めて思い出したのが本作でした。

と言っても30年以上前に一度見ただけですし超うろ覚えレビューです。

【以下、一応ネタバレタグで括っておきますが、物語の根幹に関わる記載は(覚えてないので)多分ございません。どんなところがSFだったのかについて書いてます】

{netabare} あらすじは
「軌道エレベーターの所有権を争う戦争でうっかり未調整の時空兵器を使ったら複数の次元(世界)が入り混じった変な世界になったでござる。ニンニン♪」

この多元世界ってやつ。
2つの世界が〜ってのはアニメでもよくありますが、3つ以上の世界が入り混じった多元世界という舞台はそれ以前も以降もあんまり見かけない。

アニメだと「Infini-T Force」とかぐらい?
特撮なら「平成仮面ライダーディケイド」とか(観てないけど噂から)ぐらい?
ゲームだとたまにそれっぽいのあるかな。
(もちろん小説とかなら沢山あります)

いずれにせよアニメでは珍しいと思います。


そして軌道エレベーター。
今でこそガンダムooとかでそこそこ知られてますが1980年代当時としてはかなり斬新。
SF小説でも数は少ないと思います。

軌道エレベーターとは、地球を周回軌道する人口静止衛星から超長くて超丈夫でぶっとい紐を地上表面に垂らすというもの。
静止衛星って地上4万キロぐらいの高さなので4万キロメートルの丈夫な紐を垂らすというものです。

なんか地味、と思われるかもしれません。
でもこれが実現すると「安全に」「簡単に」「お安く」宇宙へ行けるようになります。
だってエレベーターで紐登ってけばいいんだもの。
実現したら 大発明!
通勤感覚で宇宙に行けたりするかもですよ。


特異点も出てきます。
今では一般名詞化しつつある特異点も当時のアニメでは斬新でした。
「なんだかよくわからないけど、この世の物理法則から外れてる特別なもの」というブラックホールの特異点のような雰囲気。
本作では主人公が特異点なのですが、この「人間が特異点」パターンもその後のアニメではお約束のように使われたりしてますね。
それの走りなんじゃないかな。


主人公(女癖の悪いチャラ男。CVはあの速水奨さん)は話の初っ端から複数の世界が融合した新しい世界に吹っ飛ばされます(広義の異世界転送ものとも言えるかも)。

そんな主人公は、他の世界から来た人間のような種族と一緒に旅をします。
でもその種族は人間とは似て非なる生物。
その生態もちょっと不思議。

その種族は生殖可能年齢が明確に限られてるんですよ。
確か30歳くらいだったかな?を越えると生殖が不可能になり、異性への興味も消滅する。

きれいなお姉さんが出てくるんですけど、その年齢超えてるもんだから主人公が風呂入ってるところにも平気で「ちわーす」って感じで入ってくる。
主人公は慌てるのだけれども、お姉さんは性的な機能も感情も失ってるからどうでもいいんですよね。

見てて「うわぁ、これはせつないなぁ」と思った記憶があります。

{/netabare}

とりとめもなく書き散らしてしまいましたが、こんな風にいろいろとSFを詰め込んだ意欲作でした。

OPED曲もケーシー・ランキン(※)が作曲、歌っててかっこよかった。
(※)元SHOGUNのボーカル。SHOGUNはドラマ「俺たちは天使だ」OPの「男たちのメロディ」やドラマ「探偵物語」OPEDの「Bad City」「Lonley Man」などのヒット曲をかっ飛ばしてた人気実力派バンドでした。

でも肝心のストーリーはよく覚えていません。
結局どうなったんだっけ?

世界は元に戻ったのか?
色恋沙汰もあったはずだけど。
そもそも戦争どうなっちゃった?

覚えてないってことは面白くなかったのかもしれません。


機会があればもう一度観てみたいですね。

あ!書き忘れてました。
一応ロボものです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

マクロス一族の私生児(?)

本作放送当時、『超時空要塞マクロス』を1作目として本作が2作目、『超時空騎団サザンクロス』を3作目とする「超時空シリーズ」と銘打たれた。

が、サザンクロスは世界観も制作体制も全く別物と言える。

対して本作はマクロスのSF的な世界観を(設定的な意味ではないが)継承しており、初回に主人公の桂木 桂(かつらぎけい)が乗っている機体 AV-11D ブロンコ II のデザインにもバルキリー VF-1 シリーズの残滓が感じられる。

後にこの乗機は主人公メカの「オーガス」に改造されることとなるが、他のマクロスシリーズがもし世になかったら「実はオーガスはマクロスの続編なんですよ」と言えば通りそうな感じなのでそのようなタイトルとした。

キャラクターデザインも前作マクロスに引き続き美樹木 晴彦氏が担当しており、スタジオぬえ + アートランド体制で作られているという意味でも広い意味の「マクロス一族」と呼んでよい本作だが、いかんせん知名度は低く放送当時でなければ今さらの視聴も難しいかもしれない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

匿名女装子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

セガが初めてスポンサーに成ったテレビアニメ

割と知られてるけどゲームメーカーのセガ(本放送当時はセガ・エンタープライゼス)が初めてスポンサーに成った記念すべきテレビアニメ。
この作品と「赤い光弾ジリオン」を製作したトムス・エンタテイメント(本放送当時は東京ムービー新社)を完全子会社する きっかけに成ったアニメの1つ。

ストーリーは中盤にスムーズに進まないことも在りイライラする。
ロボットアニメにしては女性キャラが多く華やかだが、今時の萌え系アニメと比べると似たり寄ったりのキャラクターが多く、声優さんも無名に近い人選が成されてるので古臭い感じがする。
前作の『超時空要塞マクロス』と比較するとBGMは同じく羽田健太郎さんの素晴らしい曲だけど、ストーリーはファンタジー性が強調されてメカデサインが独特だし、主人公と相棒の男性キャラがハンサムだけど主人公の性格に難が在り過ぎる。
これが後半の展開に多少つながるけど。

OP曲とED曲は、すばらしいし実際にCDアルバムを持ってます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
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