メイド喫茶で秋葉原なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのメイド喫茶で秋葉原な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番のメイド喫茶で秋葉原なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.7 1 メイド喫茶で秋葉原なアニメランキング1位
アキバ冥途戦争(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (328)
931人が棚に入れました
1999年 春 かわいいメイドに憧れて、 ひとりの少女が秋葉原にやってくる。 世紀末の“アキバ”は、 多種多様なメイドさんでいっぱいいっぱい。 メイドカフェ「とんとことん」通称『ブタ小屋』は、 今日もブヒブヒ営業中! 一緒に入店した新人メイドは破天荒さんで、 ドッタンバッタン大慌て。 推しメイドや調教師、 秋葉外生命体も現れて、 赤バットはフルスイング! これは、 全てのご主人さまとお嬢さまに贈る、 渾身のメイドお仕事奮闘記。 「みなさまのお帰りをお待ちしてますブー」
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とある科学の反社会砲(ハンドガン)

金曜夜九時、中野駅近くにある安い居酒屋のテーブル席にて。
三十代の男Aと、職場の後輩らしき二十代半ばに見える男B女Aが、
生ビールを飲みながら話をしている。
すでに何度かビールのおかわりをして、半分ぐらい出来上がっている感じ。

  男A「オレ思うんだけどさ~、メイド喫茶ってけっこうヤクザな商売だよな」
  男B「あ、自分それわかります、センパイ」
  女A「あたし、行ったことないからわかんない。そうなんですか?」
  男A「そうよ。素人バイトが作ったオムライスやらなんやらでバカっ高い値段とってさ」
  男B「まあ、ふつうの喫茶店として見たら、ほとんど崩壊してるっスよね」
  男A「おまえさ、ちょっとこの焼き鳥に『おいしくな~れ、もえもえきゅん』って言ってみ」
  女A「はい? (棒読み調に)おいしくなあれ、もえもえきゅん」
  男A「食ってみ」
  女A「はあ……。もぐもぐ」
  男A「美味くなったか?」
  女A「(口に含みながら)いいえ。……てか、なるわけないですよね」
  男A「だろ? なのに値段が三割り増しとか倍とかなんだぜ」
  男B「チェキとか、メイドさんと一緒に写真撮るだけで千円とかっスもんね」
  女A「それ、めっちゃぼられてんじゃん。ま、かわいい子多いなら仕方ないのか」
  男A「うんにゃ。ぜんぜん」
  男B「まあ、並みならアタリって感じっスかね」
  女A「え゛そうなの? ふへえ……。そんじゃ、みんな何しに行くんですか?」
  男A「世界観の……共有?」
  女A「いや、質問形で答えるのやめてくださいよ」
  男B「あ~でも、わかるっス。その場の空気にカネ払ってるつ~か」
  女A「なにそれ。水商売よりタチ悪いじゃん」
  男A「だからヤクザだ、つってんの。水商売じゃなくて空気商売」
  男B「オンナ慣れしてないヲタって、カネ巻き上げるのカンタンっスから」
  女A「あこぎだ……ガチもんのあこぎだ……」
  男A「だからさ、いっそ、全部ヤクザが経営してるって方がすっきりすると思うわけよ、オレは」
  男B「あ~、それいいっスね。抗争とかあったりして」
  男A「メイドもみんな構成員でさ。上納金あつめんのに四苦八苦してたりすんの」
  男B「対立してる店のメイド、パンしちゃったりするんスかね」
  男A「そりゃあるだろ、カチコミとかもふつうに」
  女A「あのお~、オタクの人たちって、そんな物騒な店行くんですか?」
  男A「いやほら、そこは表の顔と裏の顔ってやつでさ」
  男B「きゃぴ~んなんて言われて大ヨロコビしてる連中っスよ。騙すのなんかわけないっス」
  女A「ん~……そこはまあ、そうかなあ。あ、生チュ-おかわりください」
  男A「でさあ、男だけでなく女の子もたまに騙されるわけよ。メイドに憧れて上京したりさ」
  男B「そいで、タコ部屋にぶち込まれて抗争巻き込まれたりっスね」
  男A「そ~そ~。そいでも『あたしは暴力キラいです』ってツッパったり」
  男B「そのくせ、やたら戦闘能力高かったりするんスよ」
  男A「んで、ムショ帰りの姉さんメイドに背中で語られたりするわけだ」
  男B「そいで『極道』ならぬ『メイド道』に目覚めたりとかしちゃうんスよね」
  男A「わかってんじゃねえかおい。まあ飲め飲め」
  男B「飲むっス」
  女A「(ためいき)はあ~っ。ほんと、男の子ってこういう話好きよねえ」
  男B「好きっス。アニメ化して欲しいぐらいっス」
  男A「ん? ん~~……ひょっとして、これ、いけんじゃね? アニメ化」
  女A「はあっ?」
  男B「おおっ」
  男A「だって、男ってヤクザもん好きじゃん? メイドも好きじゃん? だったらいけんじゃん?」
  男B「マリアー~~ジュうっ!」
  女A「いやいやいやいや。そんなもん、誰が板買ってくれんですか」
  男A「舞台をアキバにして人気声優とか使ったら大丈夫だって」
  女A「いやいや、アキバって萌えの街なわけでしょ? ヤクザって似合わないじゃないですか」
  男A「うんにゃ。アキバが萌えに走ったのって、この二十年ぐらいだから」
  女A「マジで? 昭和の話とかではなく?」
  男A「そ。それまでは小汚い電気街でさ~。設定を1999年ぐらいにしたら、雰囲気とかバッチシだから」
  男B「そっちの方が、おっさんヲタが懐かしヨロコブんじゃないスか?」
  男A「だよな。つ~か、おっさんヲタの方がカネもってるもんな」
  女A「も~。またそうやって他人(ひと)のサイフ覗き込むようなマネを」
  男A「なに言ってんだ、マーケティングだよマーケティング」
  男B「そうっス。カネのあるトコロからかっぱぐのは正統なビジネスっス」
  女A「あ、かっぱぐ言った」
  男A「よっしゃあ、なんか燃えてきた。おいおまえ、企画書かけ」
  男B「書くっス」
  女A「マジですか~。やめましょうよ、通りませんって。また笑われるだけですよ」
  男A「だいじょうぶ。ウチの会社バカばっかだからゼッタイ通るって」
  男B「通るっス」
  男A「タイトルは『アキバ冥途戦争』。あ、メイドはカタカナじゃなくって漢字。極楽浄土の『冥途』な」
  男B「ぎゃはははは。サイコ-っス」
  女A「え~~……」


というような会話が実際にあったのかどうかはわかりませんが、
おそらくはそんなグダグダ話だったのが本当にアニメ化までされちゃったのが、
本作『アキバ冥途戦争』であります。

制作はみんな大好きP.A.WORKS。
お仕事アニメに飽きたのか疲れたのか新機軸を模索中で、
前作『パリピ孔明』同様、みごとな迷走っぷりです。

面白いかどうかは、本当に「人による」としか言いようがなく。
僕個人としては、こういう
  『アホなことを大真面目にやる』
という作風は大好きですし面白いとも思うのですが、
本当にパンしちゃったりしてるので苦手なひとは苦手かもです。
(というか、安倍元総理の事件の後でよくOAできたなあ、と)

基本的な構成は前フリ(長げ~よ)のように、
血で血を洗う抗争を繰り広げる1999年の秋葉メイドカフェ業界で、
そういう世界だとは知らずメイドに憧れて上京したヒロインが、
ガチやばい環境に巻き込まれつつ自分の道を模索していく感じです。
(まあ、広義のお仕事系アニメと言えなくもなく)

お話は、だいたいは1~2話完結式。
ただし、その都度状況が変わって物語がうまく転がっていくので、
惰性的なワンパタ感はありません。

物語の中心は主人公が勤務するさえないメイド喫茶で、
多店舗展開しているケダモノランドグル-プの最下層に位置する『とんとことん』。
対立するメイドカフェグル-プとの抗争だの合併だの、
15年前の抗争事件の仇討ちだのという泥臭い背景を抱えながら、
必死にあがいて生きていくメイドたちの群像劇的なアレになっております。

  ふんっ、メイド+ヤクザなんて、
  どうせ中途半端なスラップスティックコメディなんでしょ、
  なんて思ってたら大マチガイ。

       毎回、人、死にます。ガチで。

  大真面目にメイドさんが任侠・極道やってるわけですよ。

  もちろんコメディ的な演出も随所にあり、
  なんでこんな街をケーサツが放置するかなとかツッコミどころも満載。
  おバカな設定をこれでもかとシリアスにやりきる、
  徹頭徹尾ブラック・ジョ-クに特化した、
  ちょっと類を見ない感じの『おバカ殺伐エンターテインメント』なのであります。
  {netabare}
  「幸せになろうなとどはメイドの道に入ったときから考えておりません」
   なんて台詞がさらっと出てきちゃったりして、
   脚本家さんもノリノリで書いているのがまるわかりですしね。
{/netabare}
  役者さんや制作者が口々に本作を『お仕事アニメ』と呼んでますが、
  それもまたブラック・ジョ-クで言ってるわけで、
  そこがわかんないとまるっきり楽しめない一本なのではあるまいかと。


僕的なおすすめ度は、
完全に『人による』という前提でAランク。

そもそもブラック・ジョ-クというのは、
アニメに限らず、基本的にあまり日本人ウケしないテイストなんですよね。

感性というか国民性というか、
『くまみこ』だってボコボコに批判されちゃうし、
天下の北野武監督だって、
ヴェネツィアで金獅子とるまでは国内で見向きもされなかったわけで。
(『ソナチネ』とか、めっちゃ面白かったんですが)

  ですから、たとえばバーホーベンの『スターシップ・トゥルーパーズ』あたりを
    こんなおバカな話にこんなカネかけて、ほっんとバカだね~
  などと(好意的に)笑いながら見ていられる方なんかにオススメの一本かなと。


ただし、ホントに類を見ない作風なので、世界観をつかむまでは一苦労。
エラそうに書いてる僕にしたって一話を見たときは

  えっと……なんじゃこれ?

とか思っちゃいましたし(一話切りした方、けっこう多いのでは)。

頭の上に『?』マ-クを浮かべながら2~3話ぐらいまで視聴して、
そうかそういうことかと腑に落ちてからは、
なんとなく目が離せなくなって、
4話あたりで自信が確信にかわった次第であります。


そう思って見てみると、キャスティングからしてブラックジョークそのもの。

主役である和平なごみ(近藤玲奈)さんを囲む『とんとことん』のメンバーは、
・万年嵐子(ムショ帰りで35歳の新人メイド)
  →佐藤利奈さん『とある科学の超電磁砲』御坂美琴役
・ゆめち(店のエースメイドにしてバクチ打ち)
  →田中美海さん『ハナヤマタ』ハナ・N・フォンテーンスタンド役
・しぃぽん(銃火器の扱いが得意なガングロメイド)
  →黒沢ともよさん『響け!ユーフォニアム』黄前久美子役
と、極道とは真逆の出世作もってる役者さんばっかだし。
いやほんと、アクセラレータもまっつぁおのベクトル変換であります。

その他の役者さんも、ゲストキャラに至るまで豪華そのもの。

  クライマックス直前、10話まで生き残っていたキャラでいうと、
  高垣彩陽さんでしょ、それと皆川純子さん、小林ゆうさん、
  さらにはパンダの中身が平野綾さんだったってのに思わずびっくり。
   {netabare}
  で、準主役だった佐藤利奈さんも11話でぶっすり。
  皆川純子さんも最終話でパンされて、
  いやほんと、近藤さん、よく最後まで生き残ったもんだ。
{/netabare}
  それまでにあえなく死んじゃったキャラも豪華ケンラン。

  諏訪部順一さん、内山昂輝さん、
  喜多村英梨さん、石見舞菜香さん、竹達彩奈さん、小松未可子さん、
  生天目仁美さん、小倉唯さん……{netabare}
  高橋李依さんなんか「はい」「ありがとうございます」の台詞二つだけで、
  出てきて30秒でパンされちゃってるもんなあ。 {/netabare}

  まあ、役者さんというのは基本的に
  こういう『おバカを真面目にやる』という芝居が大好きなので、
  みんな大喜びで演ってると思いますが。


映像は、1999年秋葉原の『小汚い感』がしっかり出ていてよき。
作画や動きは……まあ、こんなものかしら。
あと『パリピ孔明』でコレジャナイ感が強かったモブキャラですが、
メイドカフェの客層の『たいしたことなさ』が見事に表現されています。
やっぱP.A.WORKSさんはパリピじゃなくてこっちですね。

  あと、殺されちゃたけど、内山昂輝さんの演じた取り立て屋、
  キャラデがとってもナイスです。
  いやほんと、当時ってこんなやつばっかだったんですって。


音楽はOP・EDとも、映像との合わせ技で出色の出来。

OPは世界観をばっちり表現できてますし、
ただ歩いてるだけなのにガラ悪さが伝わってくる最初のカットが秀逸。
作画はもうちょい頑張れ。

  EDは、わかる人にはわかる、爆笑必至のド演歌になっております。
  歌詞もよくできているし、
  なごみが銃弾ポトリと落とすカットは拍手喝采もの。
  そしてなんと言っても、
  これを唄っているのがレールガンこと佐藤利奈さんなのがサイコ-です。
   (佐藤さん、楽しかったろうなあ)

  最終話だけ歌唱が近藤玲奈さんに変わっているところも、
  本編のシュ-ルなエンディングと合わせ、
  いやあ、芸が細かい。
   (近藤さん、時系列に合わせて歌と最後の台詞、声かえてますしね)  


というわけで、僕的には大ヨロコビの本作なのですが、
賛同していただける方はけっこう少ないだろうなあと思っております。
何度も言うけれど、日本向けの作風じゃないんだもの。

  ガイジンさんなら手を叩いて喜びそうだけど、
  これ、海外番販売れるか?
  大手はまずムリだからやっぱネット頼みしかないような……。

だからまあ「なんで作った?」という声はいつまでも続きそうだけど、
こういうチャレンジ精神は大事です。
よくやった、P.A.WORKS。

あと、MX、KBS京都、サンテレビと、
こんなヤバいアニメを地上波が三局も流してくれてるのというのは、
ほとんど奇跡みたいなものではあるまいかと。

まあ、KBS京都は地上波で唯一、
あの『異種族レビュアーズ』を定時枠で完走した局ですしね。
なんでもアリっちゃアリなのかも知れません。

  そういえば『異種族レビュアーズ』も本作と同様、
  誰得なのか皆目わからず、
  作ったり演ったりしている人間が一番楽しそうなアニメでしたね。

  まあでも、
  制作も役者も最初から匙を投げているような作品が多い昨今、
  こういうアニメは希少であります。

  出版社だの声ブタだのが喜んでいるだけで、
  制作者や演者はこれっぽっちも楽しくない、面白いとも思わない、
  そういうアニメを日々『プロ』として粛々と作っているわけですから、
  たまにはこういうご褒美、
  キワキワの作品があってもいいんじゃないかと拙は思うわけです。

    はあ? なに言ってんの。こっちゃカネ出してんだよ。
    いいから原作どおり作りゃいいんだよ、
    たかがアニメに芸術家みたいなこと言ってんじゃねえよ。

  なんて真顔で言うやつら、ほんとにけっこういますしね。

  ここだけの話、

               誰かパンしちゃってくれないかしら。    

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

追記 日本アニメの衰退のベクトルを加速させるような作品

追記 なぜ本作が気に入らないのか。それはストーリーを排除して、キャラ設定、作画、メイドという要素を昭和任侠というフレームに乗せて動かすという作り方をしています。
 これは日本のアニメの衰退のベクトルを早めるようなやり方だし、それを意図的にやっているからです。

「ストーリーの排除」というのはテーマやメッセージなどの思想性だけでなく、恋愛、冒険、戦い、旅、闘病などによる物語性も除外してしまっています。そういう「エピソード」はありますし、一見ストーリーがあるように見えますが、キャラ・世界観の背景(裏にある社会や歴史その設定が生まれた意味性)をすべて排除して「メイドが昭和任侠」を行うという表面に見える要素だけで作品を作ってしまっています。これは作品を貫く全体としての「なんの物語か」が無いと言う意味で、物語性がないということです。

 では文学性はあるかというと、私小説的な経験もないし自然主義的な人間も感じられません。目標や選択がないので実存主義も感じないし、説明がないので読み取るべき構造も感じられません。少女が金の為ならメイド=可愛いという象徴で何でもやるならまだ分かりますが、昭和任侠の皮をかぶせたのでアナロジーが成立していません。
 ヒロインに不条理性があるかもしれませんが、脱出可能な状況なのでそこも思想があるとは思えません。あるとすればポスト構造主義ですが意味のない脱構築は「滅茶苦茶」としか言いようがありません。

 なろうに見られるような欲望も見えません。人情の部分もペラペラな表面上の関係性を見せているだけで置換不可能な人間のつながりがないので、感動も意味性もありません。つまり本作は中が空洞で虚無な「ガワ」でしかない気がします。
 日本アニメが発展してきた大きな理由である高度な物語性に喧嘩を売っている気がしました。

 本作はマーケティングの結果とも言えますが、その迎合の仕方がクリエータとしては「やってはいけない領域」に手を付けた感があるからです。

 ですので、私は本作については非常に不快な気分になりました。日本のアニメが進んでほしくない方向を体現しているようなアニメだからです。劇場版SHIROBAKO、アクアトープ、本作とそのベクトルが強まっている気がしてなりません。



1回目レビュー
 馬鹿にしてる?作画とキャラ萌えだけで良いんだろってこと?

 途中断念しましたが、最終話を確認。あまりと言えばあまりの終わり方にちょっと苦言です。結局各話一応確認しましたが、いや、これは無いでしょう。

 テーマ性、思想性、文学性などはエンタメ系としてなくてもいいと思います。1話2話くらいの掴みはあったと思いますのでそこまでは理解します。

 ただ、メイドへの憧れとかメイドをやりたいというモチベーションや夢と、命のやり取りが全くリンクしません。人を喜ばせるあるいは自己承認または生活苦などの理由が全くないのに、命のやり取りをしています。
 アンダーグラウンドな場面もありましたしフィギアが資金源みたいな感じがありましたが、なんの象徴にもなっていません。売春やクスリのアナロジーにすらなっていません。

 最後の方の感動的っぽい感じも、単なる型でしかなかったですし…さらに、これが洒落やユーモアだと思うならセンスが狂ってます。ウイットが全然感じられません。

 つまり、エンタメ極振りだとしても、せめて世界観と舞台設定、登場人物の行動原理に何か理屈とか整合性を持たせないと訳がわかりません。不条理、エログロ作品ですら設定については筋を通すと思います。

 となったときに、作画が良くて、萌えキャラがいて、ちょっと変わった設定があれば話題になるだろう?面白いって言うだろう?的なマーケティング的な発想から作られて馬鹿にされている気がしました。

 アクアトープも似たような作風でしたけど、本作はもっと極端なキャラと作画だよりな気がします。うーん、監督のヒストリーを見てもそんなにひどい作品を作る監督ではないと思うのですが、社風で企画が監督に優先するのでしょうか?

 だとしたら会社の体質です。本作はちょっと虚無を通り越して、視聴者を貶めるような考えが無かったか反省してほしいと思います。
 PAのオリジナルは2作連続だなあ…いや、神さまになった日とSHIROBAKO劇場版含めると4つ連続で似たような印象だなあ…うーん。かえって「天晴爛漫」の出来も確認したい気も…わかりません。どうしちゃたのかなあ…それが市場ってこと?
「シャーロット」は悪くなかったし「色づく世界」は最高だったのに…まあ、同社のお仕事系は正直出来が悪いと思ってますので、その流れかなあ…
 
 私が見逃した、作画やキャラデザ以外で、作品としての優れたポイントがあれば撤回しますが、しかしなあ…


 初回時のレビューは消します。6話断念でしたが、その時の感想は単なる昭和ヤクザ映画の女体擬人化でしかない、という感想でした。まあ、その通りなんですけど、昭和ヤクザ映画の事も、メイド喫茶で働く少女の事も、リスペクトしていない気がしました。

 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

ゲリオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

PAの無謀な挑戦ここに極まる

Cygames×P.A.WORKSが手掛けたオリジナルアニメ。
とんでもなく評価が難しいアニメと相成った。
かつてはオリジナルアニメに定評のあったP.A.WORKSさんだが、迷走に迷走を続け、ついにここまで来たかと。
どうしてこれが売れると思ったのか、それとも一歩違えば本作がヒットした世界線も有り得たのか、正直言って判断がつきかねない。

作品の内容は、90年代末期の秋葉原を舞台にメイドが殺し合いをする任侠物。
…と、一言で言ってしまえば簡単だが、決して今風のスタイリッシュなバトルアニメではなく、どちらかと言えば昭和の極道映画をパロったような世界観ではある。が、そこまでハードボイルドに振り切ってはおらず、キャラ萌えやギャグも取り入れている妙なアンバランス加減だ。
1話視聴段階では今まで見たことない衝撃の作風に期待度ストップ高となる。
オリジナルアニメとしては同じCygames出資作の『ゾンビランド・サガ』以来のインパクトだったと言える。

しかしながら第2話にてストップ高だった期待値は急落。
特段つまらないわけではないものの想定を超える内容には至らず、ゾンサガの再来を期待した身としては、いささか拍子抜けしてしまったのだ。
3話以降の浮上を期待しつつも、アニオタ界隈は『ぼっち・ざ・ろっく』や『機動戦士ガンダム 水星の魔女』等の話題で持ち切りとなり、本作はすっかり「その他アニメ」の中に埋もれてしまった。
決して出来が悪いわけではない。PAさんの描くキャラは活き活きと躍動している。しかし「どう考えてもこれは売れない」という悪印象が全面に出てしまう。
メイドと893の融合というアイデアは面白かったが、脚本にプラスアルファの捻りが無かったように感じたのだ。例えばストーリーにひとつのデン!とした分かりやすい軸があれば良かったのかもしれない。
そして気づけばアニメも終盤に差し掛かかってゆく。

第10話は初回以来の個人的ヒット回となった。
W主人公の1人、万年嵐子(36歳)の切ないロマンスの回だ。
今までギャグ寄りで殺しまくってきたこともあり、人の命が無価値なものに感じられた世界観だったが、この回のラストは正直泣けた。憎しみの連鎖。極道に決して幸せは訪れない。
同クールアニメ全体で俯瞰してもベストエピと言って差し支えないかも。
思えば序盤からこういう誰が見ても面白いストーリーを望んでいたんだよなぁ。
種を巻く期間が長すぎたんだよ、このアニメは。
ちなメイド喫茶に巣くう謎のパンダの正体もこの回で判明。声優はなんと平野綾!
そして衝撃の11話ラスト。
これは…予想してなかったわけではないけど、やるとしても最終回だと思ったし、あんな形とは思わなかったので、思わず声が出てしまった。
最終回12話、かなり強引な締め方であったとは思うが、制作陣が描きたいことは描き切ったように感じられた。まさに全力で駆け抜けた終盤だった。

全話完走した人にとっても間違いなく賛否がある作品。
自分としても未だにどう評価すればよいか分からない感じ。
ただ、これまでにないオリジナルアニメを作ろうとしたCygamesとP.A.WORKSの挑戦は買いたいと思う。
朗報としては、秋アニメが全て終了してから、じわじわと本作の評価が上がってきてること。
『5ch民が選ぶ2022年ベストアニメランキング』という非公式ランキング(笑)によると、なんと本作が4位にランクインしている。
1位が直近の『ぼっち・ざ・ろっく』なのは妥当として、3位が『明日ちゃんは恋をする』、5位が『平家物語』と、自分が推している作品であることを考えれば、大手サイトが集計してるランキングなんかより5chのが余程共感できるなぁとw
まー、話が逸れそうなのでランキングはさておき、とにかく「売り上げ散々」だの「出オチ駄作」だのと馬鹿にされてた冥途戦争が、ここにきて評価上昇してるのはスタッフのチャレンジ精神に報いるためにも良い傾向と感じる所存だ。一見の価値あるアニメだと思う。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

59.1 2 メイド喫茶で秋葉原なアニメランキング2位
ぱすてるメモリーズ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (109)
373人が棚に入れました
オタク文化の聖地と言われたアキハバラも今ではオフィス街となり、アニメや漫画の記憶も忘れていって、専門ショップも閉店していき数少なくなってしまった。作品世界を支えているのは、人々の心にある作品の『思い出』。でもウイルスに作品世界を破壊されると、みんなの記憶や思い出からその作品が消えてしまう。私たちが戦うのは、みんなが好きな作品との『大切な思い出』を守るため! アキハバラの片隅にある、小さなお店「うさぎ小屋本舗」で働く12人の女の子の物語。ウイルスを倒してアキハバラを元の楽しい街に戻すため、私たちは頑張っています!

声優・キャラクター
新田ひより、鳥部万里子、内山夕実、藤井ゆきよ、村川梨衣、大空直美、山本亜衣、小倉唯、花守ゆみり、久保ユリカ、戸田めぐみ、小岩井ことり、森永千才、たかはし智秋
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

ヘンテコリンな世界に飛び込もう

1話感想{netabare}
全く前情報ナシで視聴。
ってことで、この作品ってどういう方向性なんだろう?というのはどうしても気にしてしまうワケで…。
Aパート最中、オタ系文化が消え去る流れは「あ、それスクーパーズの仕業じゃね?(“URAHARA”ネタ)」と思い、てっきり主人公側が代わりとなるものをクリエイトしてく話かな?と予想したけどどうやら違うっぽい。
で、途中のCM見たら“あかねさす少女”みたいな感じに思えたけど、これも若干違うっぽい?
そして1話最後まで見た感じ、作品世界に飛び込んで盗まれた記憶を取り戻すって話…でいいのかな。
前半のノリと打って変わり、後半いきなり異世界の扉が出てくる展開は意表を突いたつもりだったんかなぁ?
CMで半ネタバレ食らってあんま驚けなかった、くそう。

物語の世界に入ってそこで起きる問題を解決してく流れとしては“ポールのミラクル大作戦”が近いのか?ねじウサはパックンポジションだよね。
「物語」に当たる部分を御伽噺からオタ作品に入れ替えたってところかのう…ってかそういう話だったらいいなぁ。
そして「どこかで見たあの作品に似てる(1話では“ごちうさ”)」を続けるのであれば、その作品の内容が謎を解くギミックになってると尚良いのだけど…って思ったらそれって“問題児たちが異世界から~”になっちゃうのか。

ってかゲーム出してるコアエッジってのをよく知らない。
他のゲーム会社も大して知らないけど、例えばこれがサイゲでガンホーやXフラッグ作品に飛び込むって内容だったら爆笑だったんだが。
ってことでちょっと調べてみたら…これはアニメとは離れてしまうかな、ゲームの方だけど、最初の最初、まだ「この世界なんかヘンだぞ」って自覚する以前、気付くキッカケとして出てくる作品(作中作)タイトルが“スチ-ムコレクターミンク”でして。
妙に衣装や小道具(タイトルなども)に歯車があってスチームパンクっぽいなと思ったらそれ由来なのか?
…。
アニメではその部分は終わってて、もう世界がどんなんだか自覚してる段階からのスタートなワケだけど、そのエピソード見てみたかったような…。
回想でやってくれる?コスチュームデザインにちゃんと理由があるってのは久々に見た気がするのでやらないのは勿体無い気ががが。
(といいつつ、実は単に「不思議な扉」が柱時計だからって理由だったりして)

それ以外で気付いた細かい点。
同じ巻を複数買ってしまう…あるある過ぎて泣ける。
また、なにか特殊な事情が無ければ・普通に販売してたのであれば第一巻が最も多く市場に出る。
よりにもよってその一巻が見付からないのは事態の深刻さを表そうと意図したものだったのかな?{/netabare}

2話感想{netabare}
な、なんだこれ…。
アバン最後、ココアの顔見て「ウナギだー」と驚くが全然ウナギに見えない、むしろ佐賀…もうこれ台詞で「そういうこと」と強引に進めてるだろw
ティッピーが金朋wってかウナギよりもナマズ(ビッグコミックの)にしか見えん。
ねじウサのコーヒー占いはもはや占いするまでもない飲み跡w
…。
ってかさ、全体に作画が酷い上にノリが“ヴァラノワール”っぽい。
ねじウサはオカルトハンマー使えよコンニャロー。
ごちうさキャラもヘボくなっててこりゃパロ(リスペクト?)先に失礼じゃないか?w
ここは“ラストピリオド”のひぐらしネタを見習って本家よりも高クオリティで責めて欲しかった…と思ったけど、これはこれで良いかも知れん(※)。

なにより驚いたのはED、もう担当した人好き勝手やってるだろww本編の変身シーンやれよと。
ってかクレジット見て驚愕、ごちうさメンバーが小清水福圓喜多村(あと金朋)…なんじゃこりゃああ!?
そして協力のところにオノデン…はまぁ分かるけど、“すのはら荘”があって「???」
“カリギュラ”もあって謎だったけど、ああフリューだったのか。


えーっと例えとして出して良いのかなぁ、昔よくあった非公式アニパロアンソロジー(同人からの再録)や同人アニメの匂いを感じる。
デザインは元ネタのまんま、それなのにキャラ名はもじってあって(非公式だからね)、あの「いかがわしさ」「アングラ感」は結構好きだったりします。
そういやセラムンのソレで月野うさぎがうなぎになってたのがあったような…それの印象からか?
今後もこのいかがわしい路線(それでいて声優は豪華)で行くならカルトな人気は集める…かも知れない。

真面目な方向の感想としては、作品世界のキャラは自分が創作物だと自覚してるのか。
まさか最後主人公達の世界も実は作り物だった…なんてベタなオチになったりしないだろうなぁ?
あーでもこの作品ならそれやっても笑顔で許せそうな気がする。
なにも不思議がることなく黄昏の王(たかはし智秋)を相手にしてたけど、もう顔馴染みなのか?
あとBGMがやけに壮大な気がする。

かつて自分は某ネトゲの廃人やってまして。
そこではコラボもよくやってて、だけどその内容はどうしても「コラボキャラがこっちの世界に迷い込む」ばかりでした、まぁそうするしかないわな。
あくまで1つのゲームを徹底的にやってただけなので他のゲーム、ましてやスマホゲーはどうか知らないけど、「こっちのキャラがコラボ先の世界へ行く」って作りはチト羨ましい。
実際のぱすメモの原作ゲームがどうかは知りませんが、アニメでは少なくとも「夢の展開」ではある。
あとはパクり(リスペクト?)先やそのファンが怒らなきゃ良いんだけど、果たして…。{/netabare}

3話感想{netabare}
やっべ、ローゼン殆ど覚えてない。
一番強く印象に残ってるのは「カナリアくっそうぜぇ」で…私もウイルスに侵食されてる?
まぁ見てれば思い出せるかな?って感じて見てみたら、ああ、確か作中作あったねぇ、わんわん探偵だっけ?
と、「あーそうそう、こんなんだったわ」と思い出しかけてたところに、真紅と水銀燈がジャージ姿で登場で記憶を辿る糸がどっか飛んでったww
…。
いいのかこれ?
そして中の人が田村ゆかりと日笠って、なんじゃこりゃあ!?
しっかし作画酷い。
「こんなクソアニメにマジになってどうするの」として元ネタ側から怒られるのを回避するためか?とさえ思えてきたり。
お、怒らんだろう、多分。
ってか「パクったけどバレへんやろ」とトボけるよりはよっぽどマシだと思うが…とはいってもリスペクトしてるんだかディスってるんだかよく分からん作りでコワイっちゃあコワイ。
このヒヤヒヤ感はちょっとクセになる。{/netabare}

4話感想{netabare}
今回は“ロウきゅーぶ”の世界が舞台。
「ようし、バスケで勝負だ」の流れはホビー系の「○○(スポンサーが売りたがってる玩具)で勝負だ」を髣髴とさせる、脱衣麻雀の「それなら麻雀で勝負よ」とも。
ただツッコミ役がなぁ…前から気になってたけど、やっぱり敵役がドロンジョポジションの1人しか居ないのが寂しい。
主人公側は最初から人数多いし更にねじウサも居るし、敵側にツッコミ役(ボヤッキーポジ)が居ないのがどうにもなんか…う~ん、バランス悪い気が。

それとどうしても思ってしまうのが…確か“アニメガタリズ”の感想でも書いた気がするけど、作中キャラのパロ先への態度は大絶賛というもの。
そりゃダメ出ししたら問題なのでそうならざるを得ないんだろうけど、“GUN道”みたいな、作った側も「これはクソだ」と言って憚らない作品へはダイヴしないのかな?
むしろそういう系は黒歴史としてウイルスに消されるのを望んでる?
「例え関わったスタッフが無かったことにしたがる駄作でも、私もクソだと思うけど、存在が消去されるのは我慢ならん」と奮闘する話があっても良さそう。{/netabare}

7話までの感想{netabare}
5話は“りゅうおうのおしごと”、6話は“ハム太郎”回。
わぁい、6話まで全部元ネタ見てたヤツだ(途中で切ったものもあるけど)、そのうち知らない作品が来るだろうと思ってたら案外来ないもんですね、見てない作品も沢山あるはずなんだがなぁ。
ってかこれまでパロってきた作品って…あの…ロリコンご用達アニメじゃーん!!
ハム太郎は違うって?いやいやロコちゃんでググろう、上級者ほど女児向けアニメはチェックしてます(なんの上級者だか)。
ってかロコカナ出なかったのは意外(※)。
まぁそれ言ったら5話で銀子が出なかったのも不満っちゃあ不満だけど(※)。
んで、これらの作品のチョイスってひょっとして伏線で「マヤの嫌いな系統の作品」ってことだったりして?
そのうちBL作品(マヤがBL好きかは知らないが例えとして)がウイルスに侵食されてる回が来て、マヤと共闘する展開とか…無いかなぁ?
そしてゲスト声優陣は相変わらず豪華。
小桜エツ子は声聞いた瞬間に分かった、小桜で小動物って魎皇鬼じゃーん!
あの頃と声質まんま変わってなくてビビる。
一方のりぼんちゃんが三石だったのはワカランかったけどね…ノロイ化した後も三石か。
ゾンサガといい、奇声発する役続いてないか?
最後「今日は楽しかったね、明日はもっと楽しくなるよね」で〆たら完璧だったんだけどそこまではやらなかった(※)。

そして7話はそれまでのロリコンご用達アニメと違ってドラクエネタ。
ドラクエだけじゃなくてその他のゲームちょこっと追加。
今期セガ提供で“えんどろー”っていうドラクエパロ作品やってると思ったらこっちではファンタシースター2のパロ(それまでステータスでMPだったのがしっかりTPになってるしw)、これはセガも文句は言えまい。
魔界村はどうなんだろうねぇ、カプコンは大らかな印象あるけど…。
さすがにドラクエはメジャー作品(パロ作品が多い)だけあってか、↑の※の「ここまでやっちゃって大丈夫かな?」みたいな遠慮が少なくネタ投入量が多かった気がする。
それ以前にスクエニはスクストやってるしなぁ、ってか最初の城のすぐ隣に町があれば完璧だった、エクソダス的に。。
更にこの作品のメインライターは玉井☆豪なんだけど、その方は以前“ビキニウォリアーズ”で既にドラクエパロを手掛けてて、また同じことをやっても新鮮味が無いと判断したのか7話は別の人がやってました。
ゲスト声優はデデデ大王。
ゲスト声優は敢えて元ネタと関係のない人を使ってると思うのだけど、無理やりこじつけるとネジウサのレベルアップがカービィUSDXのバトルウィンドウズ戦っぽかった?…いや、こじつけだなぁ。
こじつけといえば名前入力シーンのBGMがガイアポリスのキャラセレクトのBGMっぽかったが多分気のせい、ワザとありがちな曲を作ったんだろうし。

それにしても、6話で「今後マヤの掘り下げやるのか?」と思わせといての7話はスルー。
元々どういう経緯で今のようになったかの説明欲しいのだけど、それはやらないのだろうか。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
8話は美味しんぼ&味っ子の想区。
あー、うん…このネタは他の作品でもよくパロられてるので新鮮味はイマイチ。
意図的にパロ先とは声優を外してるんだろうけど、ホンモノ(井上和彦)を使ってた“ヘボット”の美味しんぼパロと比べるとどうにも地味。
あ、ヘボットだとたかはし千秋と藤井ゆきよが声優跨いでるのか、どんな気持ちだったんだろう。
そして9話も同じ感じ…ときメモをベースにひぐらしだかスクールデイズだか、うたわれるものも混ざってたような?
なんかチョイスするネタが安全牌に向かってる予感。
けどそこで国府田マリ子使ったのはスゲェ。
そして10話は車田正美の想区…キ、キターーー!遂に元ネタ知らないパロが来た。
自分どうも車田正美は苦手でねぇ、ストライクな世代だからといって全員が読んでたとは限らないんだぜ?
とはいえこれも“えびてん”に比べたらパンチが弱いような?
まぁあっちは本当やりすぎて元ネタ知らないと意味分からない出来で、こっちは知らなくても分かるようには作られてる。
ど、どっちが良いんだろうねぇ。

でもって11・12話はエヴァの想区。
作中の現実の秋葉原はウイルスの侵食により閑散としてて、ヲタ街の秋葉原は物語の中でしか知らないって展開は何故か自分にはそそるものがある。
“バトガ”のあんこが作中の現実ではとてもそんなことできる状況ではない中VRでタイタニックごっこをしてたのとも通じるのかな、物悲しさというか切なさというか。
「もう失われて戻れない」というか「お前が取り戻すべきものはコレだ」と示してるというか…。
そしてゲスト声優は…ホンモノだ!でじこが真田アサミじゃん。
あーそういうことかー、今までゲスト声優を元ネタと微妙に外してたのは最後にホンモノを使う「溜め」だったのね。
果たしてその演出は効果的だったかどうか疑問だけど…デジキャラットってそんなに有名かのう?
ってかぷちこも出そうよ、ステキなサムシングにゅ言わせろにゅ。

全体を振り返ってみると、6話までは結構攻めた内容だったけど7話から失速した感がある。
秋葉原で商品眺めてたら「ぱすてるメモリーズ」も並んでて「私たちも想像の産物だったんだー」って展開になるのを密かに期待してたけどそれは無かった。
というか、どういう経緯でうさぎ小屋本舗の連中は今の状況になったのか…普通に考えればネジウサとの出会いがキッカケになると思うのだけど、そのエピソード無いのね。
コスチュームデザインにも関わるハズ(ファーストコンタクトはスチームパンク作品らしい)だし、やって欲しかったなぁ…パロじゃなくなるから避けた?
その結果、1年放送作品のうち際立った回を抜き出したような作りになっている。
「詳しくはゲームでね(はぁと」ってことなんだろうけど、一本のアニメとして考えると…う~ん…。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

他作品を思い出しながら笑う(or 嗤う)アニメ?(第12話(最終回)まで視聴済み: あ~、エヴァかあ…。)

== [第5話まで視聴時レビュー] ==
スマホゲームが原作らしいですが、こんなの作って大丈夫なのか…(笑)?

普段はメイド喫茶「うさぎ小屋本舗」で働くアルバイト、しかしその実態は作品世界の破壊を目論む組織「ブラックエリート」の手から作品世界の思い出を守る戦士である12人の女の子と、彼女らを作品世界に送り込む手引きをする「ねじれウサギ」によるお話です。

作品世界に人を送り込んだりウイルスで汚染できたり、またそれを退治できたりする仕組みについては完全に「ファンタジー」な作品です。

どうやら12人は3人ずつで1チームになっているようで、計4チームということみたいです。変身時の基本的なコスチュームは「きららファンタジア」などと似ているかも。武器は剣、ナイフ、メイス、銃などがありキャラクターごとに違います。

第1話は設定の説明を含むイントロダクション、本格的な作品世界内での戦闘は第2話以降となっています。

登場メカなどはありませんが、やっていることは基本的に「タイムボカンシリーズ」ですね。行先の世界の歪みを是正して帰ってくる感じ。たまに「メモリアルチェンジ」という衣装替えで、作品世界と同化してそのサポートを得て強くなることもあるようです。

第5話まで、今のところ原作のマンガやライトノベルがあるもののアニメ化された作品ばかりです。今後オリジナルアニメが元ネタになることはあるのでしょうか…?

各回で危機を迎える作品世界の元ネタは元の作品を知っていればサブタイトルである程度想像がつき、本編を観れば確実にわかるように作られています。つまり視聴者が元ネタを知っていることにかなり依存した作りになっていて、知らなかったらおそらく面白くもなんともないと思います。

そういう作りなので、ここまで元ネタになっている作品はみんな知名度が高い物が選ばれていますね。

この作品ならではのオリジナリティはあまり感じません。何かあるとしたら敵幹部である摩耶に、なにかブラックエリートに入る動機みたいなものがあってそこに共感できるかといったあたりでしょうか。

と、ここまで本作をまともに褒めるようなことは一つも書いていないのですが、私自身はこういう作品は嫌いじゃありませんのでなんとなく視聴は継続しています。

なお舞台の秋葉原については闇市(さすがにこの時代は知らない)→電気街(かつて電子部品やパソコンを買いに行っていた)→オタク街(現在)となっています。

そして近年ではUDXやダイビルなどが起点となってオフィスフロアを持つビルの建設が進んでおり、作中の「近未来におけるオフィス街化」というのはまったく荒唐無稽な話でもないのかなとは思います。だからといって、作品世界を忘れてしまうというのは飛躍があり過ぎますけどね(笑)。
== [第5話まで視聴時レビュー: ここまで] ==

2019.2.12追記:
第6話を視聴終了。

「リボンちゃん」→「うどんちゃん」は、あんまりといえばあんまりじゃないですかね? ヘケッ?

今回ネタ元の「怪獣映画と同時上映の劇場版」についてはミニハムずのデビュー作で、来場者特典に「ゴジハムくんキーホルダー」があったのは覚えていましたが、ゴジラの方の作品名は覚えていなかったのでググって調べてみたら、同時上映作品は『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』でした。

[さらに続く余談]
ちなみにミニハムずは上記『~ハムハムランド大冒険』(2001年)の他、『~ハムハムハムージャ! 幻のプリンセス』(2002年: 同時上映は『ゴジラ×メカゴジラ』)、『~ハムハムグランプリン オーロラ谷の奇跡 リボンちゃん危機一髪!』(2003年: 同時上映は『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』)の3回登場していて、それぞれミニモニ。が「ミニハムず」名義で主題歌を歌っています。

ちなみに上記の『ゴジラ×メカゴジラ』は釈由美子がメカゴジラを操縦してた、アレですね。

…どこにもぱすメモ本編の話がないというオチでした(笑)。

2019.3.27追記:
後半のエピソードからは元ネタを複数作品にしていくストーリーが目立ちました。第9話みたいに『ミスター味っ子』と『美味しんぼ』が混ざったりすると、シュールですねぇ…。

第10話は『聖闘士星矢』を含む複数の車田正美作の漫画作品の他、『はじめの一歩』など複数作品が混ざっていました。そういえば『リングにかけろ』も『風魔の小次郎』もアニメ化はされているんだった…。

最終エピソードは第11、12話での前後編。秋葉原にある何店舗かは実名が出てきていましたし、エンディングにもクレジットされていましたね。

第11話のサブタイトル元ネタはもちろん「決戦、第三新東京市」ですよね。主人公搭乗ロボ出なかったけど(笑)。

第12話に出てきたロボが、いろいろとカオスでしたね。巨大でじことか。「目からビーム」出るんかい(笑)!

なんでしょう、繰り返し観るようなアニメじゃないですし敢えてお勧めする感じでもありません。個人的には嫌いじゃなかったですけど。変身後のコスチュームのデザインはわりと好きでした。

余談: 『ご注文はうさぎですか?』が元ネタである第2話に問題があると判断されたらしく、お蔵入りとなった模様です。配信の停止とBlu-ray&DVDへの収録が見送られることが決まりました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

名作依存の迷惑作

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
オタク文化が衰退した街、秋葉原を舞台にした、萌えとバトルが融合したような、不思議なアニメ。

設定は面白かったけど、内容はヒドイ。一言で言うなら、

「つまんないアニメで名作のパロばかりやるなや、不愉快だから」

ですかね。

笑えないパロディは、単なる冒涜です。

最後まで観たのは、「久々に☆1をつけよう」と思ったから。最低評価だけに、ちゃんと全部観てから、責任をもって付けようと思って(最近、☆1を漬けるなら全部見た場合のみにしようと思うようになりました)。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
結局、私含めて、多くの視聴者の興味は、「どの作品をネタにするのか」に帰結するんでないかな?

これが、「どうやってネタにするのかな?」とはならないところが、この作品の弱さだと思う。

つまり、興味があるのは、「ぱすてるメモリーズ」ではなく、「元ネタ名作アニメ」であるということ。

と、なった時に、「原作ファンが喜べるか」という点がポイントになるが、オフィシャルでやっているわけじゃないだろうから、当然「微妙なパロディ」になってしまう。何より、作画がクソだから、原作ファンからすれば、これが自分の好きな作品のアナザーワールドだと認めたくないのでは?

賛否両論というより、「よりどちらがヒドイか」という話になるんだけど、前半の「1話につき1作品のパロディを貫く」のと、後半の「1話の中にたくさんの名作のパロディを詰め込む」のと、どっちがまだマシだったかというと、、、

私は、「後半の方がよりヒドイ」と思った。

例えば2話の「ごちうさ回」なんかは、そのまんまごちうさで、「作者はごちうさ好きなんだな」という、原作へのリスペクトは最低限感じられた(別に誉めてませんからね。2話の評価は☆2。充分に低評価。ファンなら怒っても良い内容。でも、他の元ネタに比べると、制作者か監督かは知らないけど、ごちうさ に思い入れが強いんだなということは伝わるというだけ)。

が、後半はもう、ネタとしてしか名作を扱っておらず、その雑さを、「不愉快」に感じた。身のほどを知れ、と。

個人的に一番楽しめたのは、7話のドラクエ回。魔界村含め、まず自分が元ネタを好きだということが大きいし、作画的にも、当然当時(ファミコン)よりは上なわけですし、世界観だけを借りて原作のキャラを出さないわけだから、腹の立ちようがない。

とはいえ、それでも☆3。つまり、普通。

ドラクエのパロディなんて散々やられつくされていて、その中で飛び抜けた「何か」は本作には無かった。つまり、「無難にやったら一番まともだった」だけで、決してクオリティが高いわけではない。他の回が酷いだけな気もする。

EDもダメ。

この(子供だましの)作風なのに、いきなりエロネタぶちこんでどうするんだ? 曲も、中途半端なアイドル風で、個性がない。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
オタク文化が衰退した世界ね。なんか、やや薄汚れたごちうさを狙ってるの? これだけ客いなくて、飲食で、人を雇って、店がつぶれないてのはどうなんだろう。タイムスリップとかすんのかな? キャラが多くて、よく分からんな。ウィルス退治? 刀剣乱舞的なノリなのかな? これ、色んな作品世界に跳ぶのが見処なんだろうけど、アニオリばかりに跳ばれても微妙だね。うさぎさんカフェ→ごちうさ みたく、分かりやすいオマージュで繋いでくの?

2話目 ☆2
完全にごちうさ、なんだけど、どこまで寄せるつもりかな? 名作を旅するってのは、コアな原作ファンが怒らないようなクオリティ、内容で勝負しなきゃだし、コアなアニメファンでもなければ、オマージュに気づかないだろうから、意味もないし。難しいね。ごちうさ を救った後に、うさぎさんカフェにごちうさ要素が流入してきたのは良かったし、それを毎回続けられたら、偉いと思う。ED、エロ本作りたいの?

3話目 ☆2
ローゼンメイデンか。確か、途中で切っちゃってた気がするな~。だからなんか、思い出もあんまりないな。

4話目 ☆2
ロウきゅーぶ? 存在や設定は知ってるけど、未視聴だな。これは、何がどう改悪されてるかが分からんな。

5話目 ☆2
りゅうおうのおしごと? モンスター? 一応は、成長モノ?

6話目 ☆2
ハム太郎? なんの思い入れもないな。

7話目 ☆3
ドラクエ? と、魔界村。まあ、このあたりのパロは楽しいかな。

8話目 ☆2
なんか、料理マンガがバラバラに(苦笑)

9話目 ☆1
ときメモ? 面白い部分がない。

10話目 ☆1
聖闘士星矢? よくわからん、なんの漫画だ? 蔵馬にヤムチャに一歩? う~ん、つまんないアニメで名作のパロばかりやるなや。不愉快。

11話目 ☆1
エヴァね。舞台を秋葉原にするのは、ご都合主義過ぎる。エヴァは、街を守る為に戦ってるわけでもないし。2話跨ぐの?

12話目 ☆1
この合体ロボが、まさにこのアニメの下品さを表している。名作の旨味だけを安易につまみ食い。ある意味では清々しいくずっぷり。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23
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