学園で部活なおすすめアニメランキング 182

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの学園で部活な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年09月21日の時点で一番の学園で部活なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.2 1 学園で部活なアニメランキング1位
負けヒロインが多すぎる!(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (98)
422人が棚に入れました
第15回 小学館ライトノベル大賞《ガガガ賞》受賞作、待望のTVアニメ化!想い人の恋人の座を勝ち取れなかった女の子——「負けヒロイン」。食いしん坊な幼なじみ系ヒロイン・八奈見杏菜。元気いっぱいのスポーツ系ヒロイン・焼塩檸檬。人見知りの小動物系ヒロイン・小鞠知花。ちょっと残念な負けヒロイン——マケインたちに絡まれる、新感覚・はちゃめちゃ敗走系青春ストーリーがここに幕を開ける!負けて輝け、マケインたち!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

10話 心の痛みに泣きながらも笑い飛ばすようなものを期待したのですが…

1話 作画や背景がかなりハイレベル。ハーレムの様でハーレムでない感じ?

{netabare} まず、面白いのはとても面白いと思います。ラブコメのコメディ要素が60~70%くらいありそうなハーレムもの…なんでしょうか?他の男に未練があるなら、そこがハーレムの様でハーレムではないということにもなりそうです。

 この調整ですよね。あまり他の男に未練がありすぎると結構つらい立場になるし、あまり女子がチョロいのも面白くないと思います。ある程度NTR感を残しつつも、可能性を感じるくらい?

 メインヒロインが他の男が好きって「とらドラ」とかありますが見ている方はやきもきした記憶があるので、緊張感とコメディのバランスが上手く取れれば面白くなりそうです。NTRとかあるとストレスでしょうけど、雰囲気的にはかなりマイルドなのでしょう。

 ちょっと発想を変えると女子が見たらどう感じるのだろう?という気はします。リアリティがあって身につまされるのか「そんな女子いねーよ」となるのか。その辺の人間模様の描写が見どころなんでしょう。

 キービジュアルで3人の少女が出てますが、この3人が負けヒロインで妹を含むののかどうか、くらいでしょうか。そうそうあのドジっ娘?先生はどうなるの?先生含めばちょっと大人な感じのエピソードも入れられて面白くなりそうですけど。

 しかし、作画がいいですね。キャラの作画がハイレベルだし、なにより背景美術がすごくいいです。一時期、気が抜けたような背景の作品が結構増えてましたけど、今季は背景が良い作品が増えました。その中でもかなりいい方だと思います。

 構図も小物ももちろんレベルが高いです。弁当のシーンなど気が抜けた画面作りだと退屈なシーンになりそうですけど、絵だけで結構見れるレベルだし演出もテンポも良かったです。

 なお作品名が出ると検索する癖があるのですが「君は無邪気な闇の女王」という作品は実在しませんでした。「君は淫らな僕の女王(横槍メンゴ氏)」と「君は無邪気な夜の希望(ブルアカ?)」というのはあるようですけど。オリジナルはもちろん「月は無邪気な夜の女王(ハインライン)」ですね。{/netabare}



2話 1クール完走は楽勝でしょうね。メチャメチャなコメディですけど、結構心が痛い。

{netabare} 随分印象的なOPですが、クレジットで「スタッフ名(A1picture)」という表示になっていましたけど、普通そうでしたっけ?品質保証?差別化?

 内容です。体育倉庫に鍵をかける前に中確認しますよね?だって、掃除当番だったんでしょ?そして冷却スプレープレイとは…熱中症のときに冷やす場所を間違えているし、万が一ああいう場面になったらマリモ入りでも飲むべきでしょう。けど、何でマリモがいるの?そもそも熱中症の症状ってあんな感じでしたっけ?(一応、せん妄も熱中症の症状らしいですけど…)

 あんこサンデー×2プラスハンバーグで、1000円くらいだった?サイゼとかだとそれで行けるのかな?
 あと、駅でつないできた妹の手ですけど、ちょっと大きすぎな気が…だまされたと思いましたが、意図的な誤誘導というよりCGの関係?

 保健の先生のひそかな楽しみを含めて、そういうノリの作品だということですね。突っ込みどころが満載のドタバタですけど面白いのは確かです。1クール楽勝で楽しめそうですね。

 かなりコメディ要素強めですが、ちょっとだけシリアスシーンがありますが…ちょっと心が痛いです。そのシリアスの要素が1クールのシリーズ構成でラストにあるのかどうか…真面目にやりすぎるときついなあ、とは思います。{/netabare}


3話 日焼け表現が素晴らしい。小鞠ちゃんの結論は痛すぎて見たくないなあ。

{netabare} 部活のユニフォームとは違う形の水着を着て、白い日焼けしていない肌を見せつけるキャラと言えば「長瀞さん」が印象的でしたが、結構それに肉薄する素晴らしい作画とキャラデザでした。作画大変そうですけど衣装の模様と考えればそうでもないのでしょうか。その割にこの表現使っているアニメは結構少ない気がします。

 一方今回初めて違和感を覚えたのが制服のリボンなんですけど、何で四連装なんでしたっけ?小鞠ちゃん回で、彼女のリボンのカラーリングがカラフルなので非常に目立ちました。謎制服NO1かもしれません。

 もう1つ、どこがおいしい水道かの談義は何かの伏線なんでしょうか?真面目に追ってないとダメ?なお、朝の水道管にたまった塩素は蒸発せずかえって濃度が高まりカルキ臭がきつくなります。健康のためにも水が冷たくなるまで出し切ってから飲みましょう、と昔何かで読んだ記憶があります。

 で、今回のメインの小鞠ちゃんですが、まあ、性格的にはデフォルメされていますが、見覚えがある性格の子ですよね。もちろん自分自身のことですが多かれ少なかれ非モテ時代があれば、ああいうひねくれた感じにはなるものです。それだけに感情も乗っかりやすく、今回のラストは来週見たくねー、と思う程度には感情に来ました。

 そして赤飯は伏線?妹が文芸部と絡みだすのでしょうか?

 冷静に考えると、話としてはテンプレなんですけどね。演出なのかエピソードなのかキャラなのか。その総合力なんでしょうけど、妙に面白い作品ですよね。昔のラノベを素直にアップデートさせた感じがいいのでしょうか?{/netabare}


4話 忘れていた痛みの感情を思い出す話でした。

{netabare} 恋愛は辛くて痛いのはわかっていても、ティーンのころの恋愛中心主義の時代に振られる痛みを思い出すのは嫌なものです。ただ、このころの辛い経験があると人生が楽になるので頑張りましょう。

 という感想が出るくらい痛い回でしたね。しかし、です。ここで騙されてはいけません。この主人公は負け組でしょうか?原作者がサディストで徹底的にこの主人公を痛めつけたいなら別ですけど、今の時点で3人の女性の友達ができたわけです。彼には無限の可能性があります。

 この感じゼロ年代初期のラノベでは良く見られた展開だと思いますが、最近とんと見なくなった痛みです。「俺ガイル」なんかは確かに痛みはありましたが、結局は比企谷は誰からも振られてませんからね。

 その意味で非常に珍しい展開で、面白いというより自分の昔どこかに忘れた感情がよみがえってくるような痛みが新鮮でした。{/netabare}


5話 ドタバタ劇で終わるのかな?面白いですが、何かの視点が欲しい気もします。

{netabare} 相変わらず面白いです。登場人物が多すぎる気もしますが、まだ消化できていると思います。
 そうめんは笑いますけどね。ただ、給料の現物支給は違法です。賞与ならいいですけど。勝ち組にも心配はある、ということで、その視点は面白かったと思います。

 で、この作品こういう面白ポイントを上げてゆくこともできるし、4話の痛みはかなり良かったと思います。思いますが、キャラが多すぎて焦点が絞れていない気もします。
 中心にいる温水がいろんな娘のガス抜きというかよりどころになる感じになるのかな、と思ったらそうでもないですし。杏菜1本に絞られるのでしょうか。

 ちょっとその辺、視点をどこにもっていけばいいのかそろそろ提示してほしい気もします。こういうドタバタも悪くないですけど、それだと見終わって「ああ、面白かった」で終わってしまう気もします。{/netabare}


6話 話が強引すぎる気がします。レモンの「負けヒロイン」の辛さが弱いかも。

{netabare} 単なる中だるみならいいのですが、もうネタ切れなのか引き延ばしに入ったのかわかりませんけど、結構面白さが弱くなった気がします。キャラの奇異な言動は面白いとは思いますし、特に杏菜の面白さはわかりますがもう6話です。少し工夫が欲しいなあ。

 それとさすがにちょっと「レモンと一緒にいる理由」が「恋愛相談」なのは強引だし、理由が弱すぎる気がします。その時の「レモンの辛さ」が見えてこないので「負けヒロイン」感が弱いし、5話6話全体がちょっと茶番というか無駄に見えてしまいました。これで7話も引っ張るんですよね?4話までちゃんとそれぞれのキャラにあった「痛み」が全然伝わってきません。

 出落ちとは言いません。4話まではかなり面白かったですし、5・6話もそれなりには面白いです。ですが、何かパワーダウン感を感じました。{/netabare}


7話 普通過ぎるくらい普通の話で、負けヒロインを笑えない。

{netabare} うーん、こんなに普通の話を延々と3話見せられても…という気がしなくはないです。正直、内容そのものは陳腐すぎるくらい陳腐です。しかもキャラで魅せる話だっただけに、この真面目路線にはいるとキャラの独自の魅力が薄まるんですよね。

 失恋というその時の当事者にとっては最高の痛みであっても、振り返ってみれば滑稽だし、何も見えていなかったことに気づく、みたいなものを4話までは視点として楽しんでいたんですけど、これじゃあ、普通の…普通過ぎるラブコメです。そしてこの話で笑えないと意味がない気がします。ラストの八奈見のセリフが唯一の救いだったかな。

 恐らくこれを続けていると、皆善人になってセリフで心情を語って話が立ち行かなくなるでしょう。結果として無理な事件とか新キャラだよりになりそうです。ラノベの1巻の出来だけ良くて…のパターンの気がします。

 右肩下がりが急角度です。8話で判断ですかね。{/netabare}


8話 八奈見が上手く使えてないかも。7話からは持ち直したかな。

{netabare} シリアスにするのは正直言えば簡単です。人を泣かせる技法は確立しているので、それをテンプレでやるのは本当にやめてほしい。3話も使って。

 今回のようにコメディをキチンとやって、その中に痛みをどう入れてゆくかが大事だと思います。その意味で今回は持ち直した気がします。
 ただし、妹や八奈見が上手く使えていない、少しハーレム展開の匂いがしなくはない、負けヒロインの意味が希薄になった、という気がしました。そういうところで1~4話のレベルは維持できていないかな。

 ただ、3人の負けヒロインにこだわりすぎてしまうと、作劇が難しいなら新キャラだよりでもいいでしょう。生徒会VSがテンプレにならないことを祈ります。平凡なドタバタラノベ感が出てきているので、持ち直してほしい。{/netabare}


9話 普通のいい話など期待していません。新キャラがどうなるかですけど…

{netabare} 普通のいい話などこの作品に期待してません。痛くて恥ずかしくて本音で、それでいて面白いストーリーかなと思っていたんですけど。そしてコマリの物語はあまりにありきたりで、主人公の対応はいい人すぎます。痛みのリアリティからどんどん乖離している気がします。

 うーん…どうしましょうね?9話まで見ましたが結構評価は低くなっています。いったん切りましょうかね?ただ、新キャラがいるからなあ…ただ、さや当て的な何かで終わる気もするので、やっぱり最後まで確認しようかなあ。

 ボーダーギリギリではあります。{/netabare}


10話 心の痛みに泣きながらも笑い飛ばすようなものを期待したのですが…

 コマリの話って4話で終わったんじゃなかったんだ…コマリを文化祭でまた使っているので何かと思いましたが…うーん…まあ、人気作なので私一人くらい低評価にしてもいいでしょう。4話までだったらかなりの秀作だったと思います。

 そうそう、演出の面白さとコミカルな部分の出来は良かったと思います。それがあるから痛みが相対化されて、泣きながらも笑い飛ばせる話かなと思っていたんですけど、そこが分離しちゃった感じですね。今は感動ものとコメディが並行しているだけです。
 1話のヤナミのストローのシーンからの流れが傑作だっただけに、そこが頂点でしたね。普通の感動ものを見たいわけじゃないし、その点で言えば単純すぎます。

 低評価というほど低評価はつかないですけど、4話までなら78点。5~7話が35点、8~9話が60点、10話が40点という感じです。一応最後まで見ますが、暫定ではトータルで60点を切るくらいかなと思います。終わったら総評を書くかもしれません。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 8
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

揺れてCガール

A-1 Pictures制作。

思いを寄せる人の心を掴めなかった少女たち、
残念な負けヒロインとモブな少年の青春ラブコメ。

勝者がいれば当然、敗者もいるのが現実である。

恋の主人公には選ばれなかった少女たちだが、
その割にはあまり悲観的になりすぎることもなく、
コメディ要素が絶妙に演出されている。

美麗な映像と優良な音楽もあり、楽しい作品です。

{netabare}誰にでもある日常の中で、感情を発露し、
その刹那に少女たちが見せる真剣な表情こそ、
青春群像劇の醍醐味なのでしょう。{/netabare}

今夏の素敵な作品となりますように。

それにしても、LOVE2000が良すぎる。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 27

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

”青春”を作画・演出できていることを肌で感じさせる作品!(4話まで視聴して)。

>2話まで視聴して
原作未読です。

今期の作品多数の各1話を順番にサラっと試し視聴した際は
本作はなんか地味な作品に感じてしまい、スルーしてしまってました。

2話の放送が終わったあたりで目にしたネット記事で
「作画が限界突破。映画館で上映しなきゃいけないレベル」っていう記事を見かけて
記事に載せられた画像(静止画)見ても、自分的にはそういう風に感じられず
「これってステマ?」くらいの感覚だったのですが、気になって確かめてみたくなって
せっかくなので再度視聴してみました。


するとグッと印象がかわっていました。

まず一番地味に感じてしまってた要素である主人公ですが
声優さんの演技が良いこともあり、徐々に馴染めてきました^^。

そして何よりグッと心掴まれたのは、第一のメインヒロイン?ですね。
うわー、表情豊かで動きも良すぎる。
けっこう予想をこえてくる表情・セリフや動きも見せられて
そして何より声の演技・声質も良い♪。
かと思えば1話ラストでの、あの動きwなのに最高の表情!!!。

はい、あっさり堕ちましたw。

そしてとどめとなったのは
ヘブバンでずっと中の人が誰か気になってたキャラの人と、合致してしまったのです!。
このキャスティングされた方、どっちも神ですね。
さらにED曲まで歌われてw。選局も神。・・これはもう感謝しかありません。


2話ではさらに第二、第三のメインヒロイン?も登場し
さらに、あっちにもこっちにも、裏ヒロイン候補?が乱立w?。

ちょっと狙いすぎてる感あるエロ要素・セリフ等は
やり過ぎ感あるとちょっと嫌悪感につながりかけるので
そこは意識的にスルーするとして(自己防衛^^)

それを差し引いてでも、やはりあの学生時代でしか味わえない
甘酸っぱさやキラキラ感が随所に煌めいている作品で
なおかつ基本的には明るい健康的な?作風なのが好感もてます。

さらには、不意に魅せる作画の質UPシーンやスローモーションシーン、空の描写など
ちょっと言い過ぎですが、ユーフォシリーズに通ずる”青春の作画”といってもいいのでは?。

かと思えば、ぼざろで感じた”狂気のぼざろグッズ”、”狂気のぼざろ作画?”
とかも彷彿させるシーンが、不意にやってきて、さらにさらに満足感を満たしてくれるのです^^。
  
 
-----------------------------
>4話まで視聴して
4話でいったん区切りなのかな?。
全く文句のつけようのない素っ晴らしい1話~4話でした!!。
お世辞抜きで、1話~4話で1つの映画作品だったとしても全く遜色ないし絶賛は変わりません。

けっこう時間が経ったのに、1話でのちくわのシーンが焼き付いて離れませんw(誉め言葉)。
これは既に、目も心も奪われてしまってますね。

ヤマサのちくわって、地方のスーパーとかで販売されることはないのかな?。
いつか食してみたい♪。


現実世界での猛暑ともあいまって、本作の夏感、青色+白感がより臨場感を高めます!。

レビュー書きながら、いろいろ確認したくて再視聴したくなってしまうのですが

なんか、安易に再視聴しちゃうことが、すごく・も・っ・た・い・な・く・感じてしまうw。

少し大事にとっておきたいと思えてしまう作品になってしまいました!。

4話での温水君と八奈見さんの距離感の変化の見せ方なんか、絶妙でしたね^^。


原作ラノベにも手を出したくてウズウズしてしまってるのですが
アニメ放送が終わるまでは自重しようと思っています(普段まったくラノベすら読まない人ですが)。

5話以降がどんな方向にいってしまうのか、もう不安と不安でいっぱいですw。
でもきっと本作ならば、また斜め上に展開してくれると期待して、また週末を待ちます♪。

★の評価、MAXまで上昇しました。
 
 

投稿 : 2024/09/21
♥ : 14

91.1 2 学園で部活なアニメランキング2位
響け! ユーフォニアム(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★★ 4.2 (3137)
13923人が棚に入れました
高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部をきめたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。

吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。

声優・キャラクター
黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、藤村鼓乃美、山岡ゆり、日笠陽子、沼倉愛美、久川綾、櫻井孝宏
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Come on!Join us‼︎ & Bravo‼︎(余談3追記)

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原作 - 武田綾乃
監督 - 石原立也
シリーズ構成・脚本 - 花田十輝
キャラクターデザイン - 池田晶子
シリーズ演出 - 山田尚子
美術監督 - 篠原睦雄
色彩設定 - 竹田明代
楽器設定 - 高橋博行
撮影監督 - 高尾一也
音響監督 - 鶴岡陽太
音楽 - 松田彬人
音楽制作協力 - 洗足学園音楽大学
演奏協力 - フレッシュマン・ウインド・アンサンブル
音楽監修 - 大和田雅洋
アニメーション制作 - 京都アニメーション
製作 - 「響け!」製作委員会
放送期間 - 2015年4月 - 6月
話数 - 全13話

(以上Wikipediaより引用)

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫


京都アニメーションの新作「響け!ユーフォニアム」

京都アニメーションならではの美しくて繊細な作画と
その中で生き生きと動くキャラクター達。
吹奏楽の魅力溢れる楽器の質感と演奏描写。
ホール特有の臨場感と緊張感。
そして合奏で生まれるダイナミックな高揚感。

アニメ視聴歴の短い私がこの様な事を言うのは大変おこが
ましいのですが、長年に亘って培ってきた京都アニメーシ
ョンの技術がいかんなく発揮されている印象を受けました。

京都アニメーション製作と聞きますと必然とでも言うの
でしょうかやっぱりその作画力に注目しちゃいます。
何気ない街の信号機の押しボタン、音楽室の備品らしい
楽器の傷や黄昏時の公園の背景、夕日や水銀灯が反射し
キラキラと輝く水面。演奏する時の息遣いや指の動き。
何秒も映らないシーンに対してのこだわりと言うので
しょうか、本当に細やかな描画が凄いと思います。
そしてその様な素晴らしい背景の中でそれぞれのキャラ達
が豊かな表情で丁寧に動いています。

私、京都アニメーションの横顔の描き方、けいおんやたま
ラブのレビューでも書かせて頂きましたが大好きなんです。
額から鼻そして唇、顎のライン、つい吸い込まれる様な瞳の
美しさにこの作品でも心を奪われました。
第1話から制作サイドのこれでもかと言わんばかりの熱意が
伝わってくる作画。
まるで映画かと勘違いしてしまうくらいのレベルを維持
しつつ圧巻の最終話までいきます。
凄いです!
ここまで作画に関して書かせて頂きましたが、是非その
目で実際に堪能して下さい。

次にストーリーなのですがお話としては、とある高校の
吹奏楽部の成長物語をヒューマンドラマを交えながら
描いた、ある意味では部活物の王道的なお話です。
しかし高校生ならではの憂い、葛藤、喜び、そして少し
ばかりの恋心を吹奏楽部の成長と共に全く手抜きの無い
リアルな描写で描ききってます。
そのリアルさに何度も心が震え、学生時代の楽しくて熱く
て切ない記憶が蘇りました。
特に吹奏楽部に対しての描き方は吹部在籍者もしくは
経験者も納得の内容だと思います。
そして1クールという短い時間の中でも出来るだけの楽器
の紹介や演奏、お手入れの仕方、吹部内のパート・編成の
説明、全国コンクールまでの仕組みなどの解説もあります
ので吹奏楽未経験の方でも凄く楽しめるかなと思います。
アイキャッチで毎回違う楽器が登場するので、
あっ、これなんだろ?
って興味を持つのも楽しいかもしれませんね。
尺の都合上十分ではないかもしれませんが吹奏楽未経験者
の方でも楽しめる様な配慮がなされている点が凄く嬉しい
です。

どうしても吹部というのは女子率が高いのでキャッキャ
ウフフ、はたまた女子特有のギスギスした関係等想像
するかと思われますが、体育会系並みの練習のキツさや
辛さ、顧問の先生または部員同士の確執、そして音を奏で
る喜びや音楽を通して築かれていく信頼関係や友情等も描
かれていますので学生時代に何か部活に打ち込まれた
方など特に共感出来る部分も多いのではないでしょうか。

アニメのタイプには非現実的でリアルではありえない事を
私達に擬似体験させてくれる楽しさと現実的でリアルで
あり得る事を共感しながら楽しませてくれる作品がある
と思います。
しかしどちらも同じアニメの醍醐味。
この作品は後者の良さが詰まった素敵なシンフォニーです。
少しばかり女の子同士のファンタジーもありますけれど。

胸を熱くさせるセリフの1つ1つ。
葛藤、友情、愛情、情熱のこもったストーリーを盛り上げ
る声優さんの演技もまた素敵です。
メインキャラを務める声優さんは私的に余り存じ上げ無い
方が多かったのですがその周りを固めるベテラン(年齢は
若いですが実力派の方を含め)の声優さんの演技が光って
ます。
エンドロールでおおっ!この人出てたんだ!ってなるのも
楽しみです。

そんな作画、ストーリー、声優陣のバランスのとれた
作品を盛り上げてくれるのが
OPの「DREAM SOLISTER」、EDの「トゥッティ!」
どちらもブラスバンドを取り入れていて、この作品の楽し
さと音楽を奏でる、みんなで合奏する楽しさが凄く伝わる
素敵な曲だと思います。

特に最終話のEDは…これは内緒ですね。是非!

最近視聴したアニメの中で最初から終盤までここまでの
期待感と緊張感を維持したまま視聴したアニメはなかなか
ありません。
ストーリー的な面白さもありますが、人間関係、心情、
音の対比の表現が素晴らしいと思います。

ボキャブラリーの少ない私には多くは語れません。
是非視聴して下さい。
そして感じて下さい。

とここまでなるべくネタばれ無しで感想を述べてみました
けれど、

上手く伝わるかなぁ…ちょっと不安。

でも、私自身初の5点満点の作品となりました

「響け!ユーフォニアム」

音楽とは聴く者の心を打ち震わせ、繋ぎとめる
世界共通の言語。

しっかりと心に響きました。ガチです!


【主要登場人物・出演者】

黄前久美子 - (CV:黒沢ともよ)
加藤葉月 - (CV:朝井彩加)
川島緑輝 - (CV:豊田萌絵)
高坂麗奈 - (CV:安済知佳)
田中あすか - (CV:寿美菜子)
小笠原晴香 - (CV:早見沙織)
中世古香織 - (CV:茅原実里)
塚本秀一 - (CV:石谷春貴)
後藤卓也 - (CV:津田健次郎)
長瀬梨子 - (CV:小堀幸)
中川夏紀 - (CV:藤村鼓乃美)
吉川優子 - (CV:山岡ゆり)
斎藤 葵 - (CV:日笠陽子)
黄前麻美子 - (CV:沼倉愛美)
松本美知恵 - (CV:久川綾)
滝 昇 - (CV:櫻井孝宏)


【主題歌】

オープニングテーマ
「DREAM SOLISTER」(第2話 - 第12話)
作詞 - 唐沢美帆 / 作曲・編曲 - 加藤裕介 / 歌 - TRUE

エンディングテーマ
「トゥッティ!」(第1話 - 第7話、第9話 - 第12話)
作詞・作曲 - ZAQ / 編曲 - 高田暁 / 歌 - 北宇治カルテット
[黄前久美子(黒沢ともよ)、加藤葉月(朝井彩加)、
川島緑輝(豊田萌絵)、高坂麗奈(安済知佳)]

メモリアルエンディングテーマ
{netabare}
「DREAM SOLISTER (Wind Orchestra Ver.)」
(第13話)
作曲- 加藤裕介 / 編曲 - 松田彬人
{/netabare}


【mio's café】
ここからはネタばれの感想となりますので未視聴の方は…
出来ればご遠慮ください。
それでもという方は…Come on!Join us‼︎

{netabare}
良かった、本当に良かったです。
最初はヒロインらしからぬどこかクールでちょっと
ネガティヴな主人公:黄前久美子ちゃんにこの子この先
どうなるんだろうって不安だったけど、見事に変わって
くれましたね。
周りに良き友人、先輩、先生に囲まれて葛藤しながらも
成長し、本当の自分の気持ちに気付いていく様は見事でし
た。
CV:黒沢ともよさんの演技も普段のクールでグタグタな
低音ボイスから気持ちが高揚した時のちょっと上擦った
感じの声まで凄くメリハリがあって素敵でした。
本当にリアルな女子高生らしさが出ていたと思います。

そんな久美子を序盤で支えたのが超ポジティブ思考の2人
のお友達。
加藤葉月ちゃんと川島緑輝(サファイア)ちゃんでした。
でもこの2人のポジティブさ微妙に違うんですよね。
そのあたりの細かい使い分けも凄く上手だったと思います。
葉月ちゃん演じるCV:朝井彩加さん、
緑ちゃん演じるCV:豊田萌絵さん。
多分初めて名前を見る方だったのですが凄くキャラの魅力
を引き出していて良かったと思います。

久美子と最初にお友達になった加藤葉月ちゃん。
序盤のチューバとの馴れ初めは笑っちゃいました。
こうだと決めたら突進するポジティブ要素の他に以外と
感受性が高くナイーブな感じ。
感動しやすく、お友達の為なら頑張れる女の子。
8話告白シーンでの後ろからのカメラアングルで瞬きする
所、橋の上での緑ちゃんと再開して涙が溢れ出すシーン。
切なかったですね。
逆に9話でヘコむ緑ちゃんを励ます姿が愛おしかったです。

そして川島緑輝ちゃん。
「命かけてます!」
「その言葉待ってました!」
なんと前向きなキャラなんでしょう。
あのちっちゃい体でコンバスってのも良いですね。
後ろは振り向かない前進あるのみの超ポジティブ思考。
事あるたびに久美子にハッパかけてくれます。
そんな緑ちゃんでもさすがに9話ではへこんじゃってちょっ
と心配しちゃった。
8話でのいきなり登場した妹の琥珀ちゃん。
「こりゃ、ヤバいね〜」
葉月ちゃんの言葉そのもの。かなりヤバかったです。

緑ちゃんが背中を押して葉月ちゃんがさりげなくフォロー
する。
タイプの違うポジティブキャラの魅せ方がとても印象に
残ります。

そんな2人に割って入るかの様に久美子の心を虜にした
高坂麗奈ちゃん(CV:安済知佳さん)。
凄いですね。
私の中で「高坂麗奈」という「戦場ヶ原ひたぎ様」に
勝るとも劣らないキャラが誕生しました。
第1話でのあの涙。
凄くわかるんです、あのダメ金の悔しさ。
吹奏楽は一人じゃないからこその悔しさ。
皆んなが1つにならなきゃ取れない代表の座、
だけど一つになっても取れない代表の座。
嬉しさも倍なら悔しさも倍だから…
麗奈の気持ち凄くわかるんです。
リアルですね。
(私が現役の時はダメ金という言葉が凄く嫌いでした。
あの評価方法自体今思い出しても酷だと思います。)

私がこの作品を見始めて凄く興味があったのが、いかに
して金に届くまでの吹部に育っていくのかという事と
第1話で訪れた久美子と麗奈の関係がいかに変わっていく
のかという事でした。
第5話が吹部としての大きなきな転換点、そして第8話が
久美子と麗奈の関係の大きな転換点だったと思います。
作画の美麗さに音楽が優しく重なり、私までなんだか
幻想的な夏の夜の夢を見ているようでした。
背後の夜景が透けて見える白いワンピース。
久美子の顔をなぞる麗奈の白くて細い指先。
「特別になる…」
ユーフォニアムとトランペットでの2重奏。
その曲名も

「愛を見つけた場所」…

背景、音楽、キャラのあまりの美しくしさに背筋が
ゾクゾク。
最後のEDまでドキドキしてました。
近年の京都アニメーションの中でも突出した出来だと
思います。
負い目を感じて後ろ向きだった久美子が麗奈の強くて
真っ直ぐな気持ちの虜になった第8話。
好きな人の為なら全てを敵に回しても構わないという覚悟
の第11話。
この2話に共通していた事が好きな人の為なら死をも厭わな
いという気持ち。
高校生にはちょっとオーバーとか百合展開とか思われる方
もいらっしゃるかと思いますが、私にはそう感じませんで
した。
憧れや人を尊び好きになる気持ちは男女の壁を越えたそう
いう物だから。
人生にそう何度もない出会いが高校生の久美子に訪れた
だけだと思います。

そして麗奈と同じ目線に立てた第12話への大きな導火線
だったと。

「悔しい…悔しくて、死にそう…」

第1話での麗奈と同じ言葉を発した久美子のシーンには
見ているこっちまで心が張り裂けそうでした。
自然と涙が溢れました。
久美子が駆け出すシーンからの作画は圧巻です。
この12話での作画に関してちょっと興味深いツイートが
ありましたので。
以前京都アニメーションでアニメーターとして活躍してま
した斎藤敦史さん(現在はフリーとしてSAO、アルドノア・
ゼロ、ガリレイドンナ等のメインアニメーターとして活躍
中)のツイートなんですが、ちょっと引用させて頂きます。

「ユーフォニアム12話、ちょろっとだけ観たけど
どうやったらこんなクオリティになるのか意味が
分からない。無理〜。
演出がどのぐらい手を入れてたのか気になる。」

凄いですね、プロで同業者しかも元京アニの方が見ても
この感想です。

やはり京都アニメーション、凄いです。

メインキャラとモブ的なキャラの区別がつかないくらい
それぞれのキャラが魅力を発揮するのも京都アニメーショ
ンの作品の特徴の一つ。
今回も沢山の魅力的なキャラがいましたね。
当初から私が注目していたのが
低音パートリーダー田中あすか先輩(CV:寿美菜子さん)
新任顧問の滝昇先生(CV:櫻井孝宏さん)
の2人でした。

最初はあすか先輩の弾けたキャラに魅了され(寿美菜子さん
の演技もまたぴったりです)ていたのですが、お話が進むに
つれて見え隠れする過去と影。
リーダーとしての資質を持ちながらみんなとは一線を画す
あすか先輩の本心というのがとても気になりました。

新任顧問として赴任してきた滝昇先生。
私的にはもう何と言っても櫻井孝宏さんの演技が大好きです。
櫻井さんの顔が滝先生になるくらい素敵でした。
クールで優しい仕草で語りかける言葉の中にある熱い
情熱。
時には残酷ともとれる指導方法をとりますが、大事な所
での言葉はさすがです。

色んな言葉がありましたが最終話でのチューニングルーム
からみんなを送り出す時の言葉は最高でした。

「では皆さん行きましょう、全国に」

これで頑張れないわけがありません。
演奏始まる前から私のアドレナリンが噴出しちゃいました。
吹奏楽に対する情熱と生徒への信頼が感じられる素敵な
先生です。
あんまり言うと麗奈に怒られますね。

でも最終話が終わってもあすか先輩と滝先生2人の中にある
過去というか事情みたいなのが一番引っかかりました。
2期あれば明らかになるといいな。

中世古香織先輩(CV:茅原実里さん)は何と言っても10.11
話での再オーディションのお話が胸に残りましたね。
周りをそして自分を納得させ気持ちよくコンクールに向か
えるように敢えての再オーディション。
最終話での麗奈のソロパートを聴くマリア様のような表情
が全てを物語っていました。

小笠原晴香先輩(CV:早見沙織さん)もいろんな葛藤があり
ましたけれど、お話が進むにつれての成長がとても良かった
です。早見沙織さんの独特の鼻にかかったような声が私的に
は高ポイントでした。

一人一人あげていくと大変なレビューになりそうなので
最後にこの人だけはというキャラを。
中川夏紀先輩(CV:藤村鼓乃美さん)です。
私的に最大のダークホースって言い方はおかしいかもしれ
ないけれど、お話が進むにつれて一番魅力的になりました。
ポニテ先輩最強です!
最初の頃はこの先輩なんだかなぁ〜って感じだったんです
けれど、自身の過去の辛い思い出や久美子のトラウマを
取り払い、再オーディションの時も関係修復の為に影で
支えていましたね。
優子ちゃんとの微妙な関係も凄く好きです。
屈託のない笑顔でコンクールに出場するみんなを支える
姿に癒されました。
最終話では感動する葉月ちゃんの肩にそっと手を回す
シーンに思わず涙。
やっぱポニテ先輩最強!そういえば最終話はポニテ祭りで
したね。
私も翌日、久しぶりにポニテしちゃいました。
影響されやすいタイプなので…

もうキャラ紹介だけのなんだかなレビューになっちゃい
そうですけど、それだけ魅力に溢れたキャラがいる作品
という事かな。

最初から最後まで右肩上がりで楽しめた当作品。
中でも特に好きだったのは第5話、第8話、第11話、
第12話、第13話でした。

私の視聴したアニメの最高評価は4.9というのが何作品か
あるのですがあと0.1点というのが今までの壁でした。
凄く面白かった、感動した、泣いたそれでも充分なんです
がこの作品を視聴してその0.1というのがわかりました。

「心が震える」

これが0.1点の答えでした。

最終話でこの答えが出るかどうか、緊張のスタートです。

コンクール当日の朝、いきなり画面から伝わる緊張感。
目覚ましより早く起きてる久美子がまずリアル過ぎま
した。
静かな朝だからこピリピリ張り詰めた空気感という
のが伝わります。
そしてお姉ちゃんとの微妙な感じ…
そんな空気を麗奈との肘の小突きあいで飛んでけぇ〜って
麗奈も緊張してるんでしょうね、ついほっこりほぐしてく
れました。
現在の私のアドレナリン充填率70%

淡々と準備が進みみんなの表情もどこか硬い…
そんな緊張をほぐすかのようにチーム「もなか」からの
プレゼント。
サブメンバーの屈託のない笑顔に癒されます。
またもやほっこり。
小笠原部長とあすか先輩の掛け声でいざ出陣!
それにしても滝先生のタキシード姿、滝シードでした。
かっこいい♡
私のアドレナリン充填率80%

会場に到着してますます高まる緊張感。
もう私までリアルで見ているかのような気持ちの高まり。
あのホール独特の匂いまで再生されました。

館内で流れるアナウンス、チューニングルームでの音合わ
せであたふたする様子、音に共鳴するペットボトルの水。
凄くリアル。
現在、私のアドレナリンの充填率90%

招集がかかりいよいよです。
そして滝先生の言葉

「では皆さん行きましょう、全国に」

先生と生徒の気持ちが一つになった瞬間でした。
私のアドレナリン充填率100% 一気に噴出…
心が震えました。
そうです、最後の0.1点がきたんです。
しかしこれは序章、「心の震え」第1波です。

緊張の演奏開始。もう合奏を楽しむよりも祈るような
気持ちです。
ライトに反射する細かいダスト。
引きと寄りのカメラワーク。
みんなの気持ちのこもった表情。
「全国に行くんだ」
セリフと共に映し出される久美子の表情。
獲物を狙う野獣のような表情に「心の震え」第2波が
来ました。
凄い、この子達…

譜面に書かれたメッセージ、
「絶対金賞‼︎来年一緒に吹くぞ‼︎」中川
「絶対絶対ゼッタイぜったい‼︎全国‼︎」加藤はづき
「久美子ちゃん。次は火星まで手を伸ばしましょう!
行きますよ‼︎」みどり
「全国、行こうね」麗奈
胸が熱くなります。

いよいよ麗奈のソロパート。あの伸びやかな演奏の始まり
私も緊張MAX…
でもその演奏を聴く香織先輩の表情に「心の震え」第3波が
来ました。
色々あったけど今彼女達は演奏を楽しんでるんだ。
充実しているんだ、良かった…

演奏も終盤、みんなの演奏にも力が入ります。
滝先生も渾身の指揮。
フィニッシュ。涙が溢れました…
みんな凄く良かった、本当に…

いよいよ各賞の発表。
この緊張感、凄いです。
湧き上がる歓声と悲鳴、凄いどこまでリアルなんでしょう
みんなの表情に「心の震え」第4波。

最大の関門、代表校発表。
そうですね、言葉は入りません。表情だけで充分です。
素敵な演出に「心の震え」第5波。

もう私、鼻水まで出てきちゃいました…
どうしてくれるんでしょうか…

言葉では言い尽くせない、感じて欲しい作品です。
素敵な演奏、素敵なドラマを見せてくれてありがとう。
彼女達と京都アニメーションに感謝しています。

最後の集合写真、
屈託のない笑顔の滝先生が印象的でした。

あっ最後に一つだけ、立派な音響設備があれば別ですが
最終話だけはヘッドホンかイヤホンで視聴して欲しいです。
是非‼︎



〜凄く余談〜吹奏楽コンクール〜
{netabare}
この作品を通じて吹奏楽に興味を持たれた方がいましたら
是非、近くの地区大会、支部大会等のコンクールに足を
運んで欲しいです。
7,8月に都道府県、8,9月に支部(関西、九州とか)、11月に
全国というスケジュールで毎年行われます。
日にちをずらして小、中、高、大、般という様にだいたい
行われますが、高校生以上の金を狙う方々の演奏の迫力や
美しさたるもの凄まじいものがあります。

そんな中で私が凄く思うのが小学生の部の演奏を聴いて
欲しい事です。
まだ吹奏楽を生で聴いた事が無いという方がいらっしゃい
ましたら、是非近くのホールに騙されたと思って足を運ん
で欲しいです。
小学生と侮る事なかれ、今の子供達のレベル凄いです。
どんなに小編成のバンドでも心に響くものがあります。
子供達の演奏する圧倒的な音楽を体で感じて欲しいです。
是非!

凄く余談でごめんなさい。
{/netabare}

〜凄く余談2〜リアルユーフォ二アム〜
{netabare}
ご存知の方も多いかと思いますが、昨年吹奏楽界に激震が
走りました。
何が激震なのかというと九州吹奏楽コンクールで長崎代表
の活水中・高等学校が全国コンクールの切符を手にしたん
です。
いゃ〜おめでたいではないですかぁ。
そうなんです。おめでたいんです。

ってそこではなくて、何が凄いかと言いますと、
この活水中・高等学校は九州ではほぼ無名、長崎県大会で
も好成績を残した実績も無く一昨年まで部員不足でコンク
ール出場すらままならない学校だったんです。

そんな学校に昨年の4月に革命が起きました。

九州を代表する吹奏楽の超名門校「精華女子高等学校」
を35年間指導されてきた藤重佳久先生が精華女子高等学校
の定年退職を期に長崎・活水学院の教授に就任。
大学での音楽講義、中・高等学校、大学の吹奏楽部の音楽
監督を兼任する事になりました。

音楽特に吹奏楽は指導者で大きく変わると言います。
私も実際にその様な学校はこれまで幾つも見てきています。

「わかりやすく楽しく、目標を共有する」という指導論を
軸に1980年頃からの創部間もない精華女子を指導し全日本
吹奏楽コンクールには過去19回出場、平成26年には8回
連続・通算10回目の金賞を獲得。マーチングに至っては出
場した15回全てにおいて金賞というまさに吹奏楽界のレジ
ェンド。

就任5カ月での全国出場。
地区大会1回戦負けの常連校がまさかの甲子園という感じで
しょうか?
もちろんこの5カ月の間色々な意識改革、厳しい練習があっ
たと思います。先生を慕って転校してきたり入学して来た
生徒もいるかもしれません。
私立の学校なので施設や楽器にお金をかけたかもしれませ
ん。

でも楽器がいいから、設備がいいから、いい生徒が集まる
からでいい音楽は奏でられないのが吹奏楽なんです。

無名の学校を短期間にここまで成長させハーモニーを作り
上げるのは並大抵の事では無いと思います。
これから毎年藤重先生の指導を受けたいという生徒が全国
から活水学院に殺到するかもしれませんね。

昨年の全日本吹奏楽コンクールは銅賞でしたが、精華女子
高等学校で一つの音楽を作り上げ、活水中・高等学校でまた
新たなる音楽を作り上げようとする藤重先生。

いつか九州吹奏楽コンクール鹿児島開催の時、新しい藤重
先生の音楽聴いてみたいです。
これから楽しみがです♬
{/netabare}

〜凄く余談3〜劇場版公開前に7回目の視聴〜
{netabare}
うん!
何回見てもこんなに心が熱くなれる作品、
やっぱりユーフォです。
何でだろう…
「DREAM SOLISTER」を聴いてるだけで胸が熱くなり
涙が溢れてくる…

やっぱり私にとっては最高の出逢い。

何回見ても感謝の言葉しかありません。

原作・武田綾乃さん、制作・京都アニメーションさん、
「響け!」製作委員会の方々。
制作に関わった数多くのスタッフ、キャストの皆さん。

劇場でまた北宇治吹部のみんなに逢えるのが楽しみです。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 199
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

青春アニメの完成形に立ち会う、という《高揚感》 

去年春に劇場公開された『たまこラブストーリー』は、約75分という上映時間のどのシーンにも無駄がなく、登場キャラの心情推移が素晴らしく説得力に富んでいるように私には見えたので、個人的な総合評価を4.9としましたが、本作では恐ろしいことに、それが1クール(13話)作品に更にスケールアップして実現されてしまったように感じました(本作の総合評価を、同じく4.9とした理由)。
以下のレビューは、聊(いささ)か冗長になってしまいますが、私の本作に対する《愛の告白》と思ってご容赦ください。


◆これは 《愛の告白》 - by 麗奈(第8話)& by 久美子(第11話)

{netabare}前記の『たまこラブストーリー』では、鴨川デルタの飛び石が告白の舞台となりましたが、本作では、同じ京都府の宇治市街を見下ろす大吉山展望台が、やはり印象的な告白の舞台となりました。

{netabare} 「私、特別になりたいの。ほかの奴らと、同じになりたくない。だから私はトランペットをやってる。特別になるために。」
 - 吸い込まれそうだった。私は、今このときなら、命を落としても構わないと思った。 - (※久美子モノローグ)
 「トランペットやったら、特別になれるの?」
 「なれる。もっと練習して、もっと上手くなればもっと特別になれる。自分は特別だと思ってるだけの奴じゃない。本物の特別になる。」{/netabare}

『たまこラブストーリー』で、もち蔵が告白したのは、同級生であり幼馴染のたまこへのシンプルでストレートな恋心でしたが、本作で縣(あがた)祭りの夜、そしてその後の展開の中で、「告白されたもの」が何であるのか・・・本作鑑賞上の肝となるこのポイントをまず考察していきます。

※メモ
「違う。これは、愛の告白」(第8話、麗奈→久美子) 
「だってこれは、愛の告白だから」(第11話、久美子→麗奈)

※二人が大吉山の高台で協奏するのは、『愛を見つけた場所』{/netabare}


◆すべての音楽は《恋》から始まる - by サファイア(第8話)

{netabare}「それはもちろん、すべての音楽は恋から始まるからです。愛と死は音楽にとって永遠のテーマ。全ての曲はそのためにあると言っても過言ではないのですよ、葉月ちゃん。」 (第8話、サファイア)

◇すべては麗奈の「特別」への願いから始まった

→麗奈の「特別」は、きっと「(滝先生の)特別になる」という夢であり願いのこと。
第9話で明かされるように、麗奈のトランペットへの情熱、もっといえば「特別になること」への情熱は、きっと、彼女の滝先生への想いから生まれたもの・・・と推測できると思います。
→そして、その麗奈の願いは、第1話および第13話を見る限り、決して脈のないものではない・・・ように見えました(後述)


◇麗奈から、久美子へと《伝染》する情熱

中学3年の夏の吹奏楽コンクール府予選で麗奈が見せた悔し涙に衝撃を受けつつも、その意味を測りかねていた久美子
→第12話で、見事に回収(アニメ・オリジナルの展開とのこと・・・だとすれば花田十輝氏の功績か)

「久美子ちゃんは月に全力で手を伸ばした」(サフィア)(第12話)
「私、ユーフォが好きだもん!・・・私、ユーフォが好き。ユーフォが好き・・・」
→音大に進学する訳でもないのに、と姉に指摘されて、久美子が思わず言い返した言葉
→穿った見方をすれば、
(1)麗奈の「愛の告白」の対象が、トランペットであり、特別への願いであり、その先に滝先生への想いがあるのに対して、
(2)久美子の「愛の告白」の対象は、ユーフォニアムであり、自分に「特別」への願いを吹き込んだ麗奈への想いがある、と言えるのかも知れません。


◇香織先輩(3年)-優子先輩(2年)の求めた《納得》

「先輩は、トランペットが上手なんですね。」
「上手じゃなくて、好きなの。」(第11話)

→好きだから、納得したかった。好きな気持ちを失くさないように。
→優子先輩は、本作中、一人で汚れ役を買ってしまった感じだけれど、悪くない。むしろ第11話を最後まで観たあとでは、個人的にかなり好印象となりました。
→第10話ラスト、香織先輩が挙手して立ち上がるシーンは鳥肌が立つくらい心を揺さぶられました。
→《麗奈-久美子》の想いだけでなく、その対抗軸として、《香織-優子》の想いを配置したのは秀逸でした。これによってストーリーに非常な厚みが出てきたように思います。


◇滝先生についてのメモ書き

最終第13話、吹奏楽コンクール府大会会場への出発を前に、タキシード姿の滝先生が一人職員室で取り出したアルバムの写真に浮かび上がるのは、「第36回クラシックコンサート」の冊子を抱える小学校低学年くらいの黒髪・蒼い瞳の少女(←どうみても麗奈)。
その写真を優しい目で見ていた滝先生は、「行きましょうか」とひとこと呟いて、歩き出す。

・・・そのワン・シーンが気になって、第1話を見直したら、気付きました。
宇治神社での滝先生初登場シーン(第1話)で、先生の携帯電話から流れ出したのは、大吉山北中学吹奏楽部演奏の「地獄のオルフェ」。
麗奈と久美子が去年の吹奏楽コンクール京都府大会(中学生部門)で演奏したときの録音だったのですね。

これは、もしかして脈ありですよ?麗奈さん。{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

{netabare}※本作の要所要所で、麗奈のトランペットの音色が高らかに鳴り響く点に注目

第1話 ようこそハイスクール ☆ 「悔しい。悔しくって、死にそう」
第2話 よろしくユーフォニアム ☆ 音楽室でハプニング的音出し
第3話 はじめてアンサンブル ★ 校庭を見下ろす高台での『新世界より』独奏
第4話 うたうよソルフェージュ ★ 「滝先生、凄い人だから。馬鹿にしたら、許さないから」
第5話 ただいまフェスティバル ★★ サンフェス会場でハプニング的音出し
第6話 きらきらチューバ ☆ オーディション決定、屋外でソロ・パート個人練習(香織先輩も)
第7話 なきむしサクソフォン ★ 
第8話 おまつりトライアングル ★★★(神回) 大吉山展望台で久美子(ユーフォ)と『愛を見つけた場所』協奏
第9話 おねがいオーディション ★★ 
第10話 まっすぐトランペット ★★ 「好きっていってもlikeじゃないよ。loveの方ね」、香織先輩の挙手
第11話 おかえりオーディション ★★★(神回) コンクール会場で競奏、「1年でこの音・・・反則だよ」
第12話 わたしのユーフォニアム ★★ 「悔しい。悔しくて、死にそう」 ←第1話冒頭と繋がる
第13話 さよならコンクール ★★ コンクールでの独奏、それを支える久美子の低音パート{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)3、×(疑問回)0 ※個人評価 4.9

※まず第11話については、1周目から文句なしの神回と認定しました。
※また、それを前後する第10話({netabare}香織先輩の挙手シーン{/netabare})、第12話({netabare}久美子が麗奈の気持ちを悟るシーン{/netabare})で押し寄せる感動も大きなものがありました。
※第8話は初見時は今ひとつでしたが、繰り返し視聴し、その内容の理解度が増すにつれて、感動が大きくなりました(これも神回認定)。


◆登場キャラクターの整理

{netabare}※◎は物語中、特に重要な役割を果たし、強く印象に残った5人。
※滝先生のオーディションに、①文句なく受かるスキルを上級、②頑張って何とか受かるスキルを中級、③受かる可能性がゼロのスキルを初級、とそれぞれ措定し、その中をさらに上↑・中→・下↓に細分。


(1) 1年生
 ◎久美子(ユーフォニアム、中級↑)
 ◎麗奈(トランペット、上級↑、段違いのハイ・スキル)
  葉月(チューバ、初級↓、全くの初心者)
  緑輝(サファイアちゃん、コントラバス、上級↓)
  秀一(トロンボーン、中級↑)
(2) 2年生
  夏紀先輩(中川先輩、ユーフォニアム、初級↑~中級↓)
  梨子先輩(チューバ、中級↑)
 ◎優子先輩(トランペット、上級↓)
  後藤先輩(チューバ、中級↑)
(3) 3年生
  春香部長(バリトンサックス、サックス・パートリーダー、上級↓)
  あすか副部長(ユーフォニアム、低音・パートリーダー、上級→)
 ◎香織先輩(トランペット、トランペット・パートリーダー、上級→、麗奈の入部前は部一番の吹き手)
  葵ちゃん(テナーサックス、途中で退部、中級→)
------
北宇治高校吹奏楽部 計13人(女子11人+男子2人) ※他にも多数部員あり(総勢60名以上)

(4) 教師
 ◎滝先生(顧問)
  松本先生(副顧問)
(5) その他
  久美子の姉(大学生、元吹奏楽部、トロンボーン)
  梓ちゃん(立華高校1年、久美子・麗奈と同じ中学で吹奏楽部だった、トロンボーン)
------
以上、物語に絡んでくるキャラクターは 計17人{/netabare}

※これだけ多数のキャラを登場させながら、一人ひとりの個性をキャラブレせずに確りと描き分け、かつ◎の5人を始めとする個々のキャラの要所要所での感情の襞(ひだ)を過不足なく描き切った点は実に見事でした。
→その結果として安っぽさがほぼゼロの格調高い名作に仕上がっていると評価します(キャラブレしまくり&安っぽいギャグで誤魔化すシーン多すぎで評価を下げた『四月は君の嘘』と好対照)。
※1年生の仲良し3人組+2人(麗奈、秀一)だけでなく、2年生・3年生の側の事情や感情推移も抜かりなく描き出している点も見事で、好感度が高くなりました。


◆総評

◇内容要約

{netabare}本作は、一見して、

(1) 表の主人公=久美子(視点人物)のどこか冷めていた心に、ユーフォニアムそして吹奏楽への情熱の炎が灯り、それが次第に熱く燃え上がっていく様子を描き出す青春部活もの作品なのですが、それと同時進行で、

(2) もう一人の主人公=麗奈に宿る、トランペットそして吹奏楽への情熱の炎の源が、次第に明かされていく物語でもある

・・・ように私には見えました。{/netabare}


◇京アニの実力なら、本作と同水準の作品は今後も幾らも制作可能

{netabare}・本作は、現実の高校生の《心の揺れ動き》をそのまま活写したかのようなリアリティに富む作風で、好感度が凄く高く本当にどこにも文句の付けようのない素晴らしい出来だと思いました。
・それはまるで、京都アニメーションというアニメ制作会社を通して、青春アニメの完成形に立ち会っているのではないか、と錯覚してしまうような《高揚感》を伴ったアニメ視聴体験でした。

・京アニ作品では、本作や前記の『たまこラブストーリー』のほか、同じくファンタジー設定のない青春ものとして、2012年放送の2クール作品『氷菓』も、私は総合点数を4.8と高評価しています。
・つまり、音楽系部活もの(本作)・純恋愛もの(たまラブ)・ミステリーもの(氷菓)というジャンルの差異はあるとはいえ、等しく高校生男女の比較的等身大の青春模様を描き出す作風のアニメは、この京都アニメーションという制作会社によって、原作ないしシナリオ原案が確りしていれば、という限定条件つきですが、完成形がほぼ確立されてしまった感がしました。

・この原作ないしシナリオ原案が確りしていれば、という点が実は曲者で、本作や『氷菓』は、やはり原作小説が内容のある良作だったのだろうと推測します。
・で、ここで注目すべきは、このクラスの小説なら、昔から1年に5本程度は発表されているのではないか?ということです。
・つまり、そうした確りした内容があり感動がある原作を、事前にきちんと選びさえすれば、京アニの実力だったら本作と同等クラスのアニメ作品を、これからも幾らでも制作できる、ということに論理的には当然なるかと思います。{/netabare}


◇最後の課題は、《青春アニメ》というジャンル自体の限界を超えること

{netabare}・これを裏から見ると、もともと優秀な原作が一層引き立つ、秀逸なアニメを制作する京アニの技術の完成度は本当に凄いけれども、そうして制作されるアニメは、結局のところ原作のサイズ(=青春もの、という限定されたジャンルでのシナリオ構成)を大きくは逸脱できない、ということに論理的にはなるのではないか、と思います。

・本作についていえば、登場キャラたちへの《共感》は物凄くありましたが、《憧憬》は、余りなかったように個人的には思いました→『魔法少女まどか☆マギカ』との違い(=原作ないしシナリオ原案の限界)
・それが、私が本作の総合評価を5点満点にしなかった、たぶん唯一の理由です。{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 119
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

「本気」が伝える力の大きさ

世界観:7
ストーリー:9
リアリティ:10
キャラクター:9
情感:8
合計:43

高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、
クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部を決めたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。
(公式HPより)

リアルタイムに近い作品を見るのは久しぶりのこと。キャッチしている方の評価が高いので、大物かもしれないと思って視聴しました。

吹奏楽部の話ですね。楽器の略称や業界用語的なものが出てきたり、主人公がナレーションで説明をしてくれることから、吹奏楽をやっていた方、無縁だった方、双方とも楽しめる内容だと思います。

私は、おそらくあまり例のないケースでしょうが、その中間的存在で、高校三年時、最後の演奏会にのみ参加をした経験があります。ヘルプとして参加しただけで、特に楽器経験もなかったためパーカスでしたが、トライアングル、カウベル、ウイップ、シロフォン、シンバル、ゴング(銅鑼)など多種の楽器を奏でました(今思えば、大胆すぎる配役ですね、これ)。

真っ暗な会場の中、自分たちの側にあたる照明、塵で少しきらめく光。
テンポが落ち着いた時に見渡し直した会場、仲間たちと一緒に「合奏」することの感動。
この時の体験はなかなかに衝撃がありました。

当時の自分もそれなりに頑張ったと思うのは、演奏した曲目を今でも諳んじられることですが、流石にパート練(板打ちする日々)のことや、チューニングその他の音、演奏会会場への楽器運搬、舞台裏での準備などは、これを見るまで記憶の彼方に飛んでしまっていました。

と、個人的な話をしてもしょうがないですね。私が伝えたいのは、経験者から見てもおそらく、リアルな作りになっていることです。その上、13話と短い回数でストーリーがまとまっていて、ドラマ性もあり、人間もしっかり描かれています(多々のシーンで言葉になっていない登場人物の言葉が聞こえてきます)。

作画について、流石は京都アニメーションと思えるもの(キャラデザは氷菓のほうが好みですが、もちろん良質な部類)。音楽についても、吹奏楽部の物語ですから、当然各所で良い演奏シーンがありました。

最初から良いフィーリングのアニメ(第3話終了時で3.7点(あにこれ4.4点相当))でしたが、化けてきたのは{netabare}お祭り回の第8話。

「でも、わかるでしょ。そういう、意味不明な気持ち」
「私、特別になりたいの」

このシーンは、この作品のターニングポイントであり、麗奈自身はもちろん、作り手の本気を感じさせてくれました。

情熱のある人・作品に触れることは、いつだって刺激的ですね。
{/netabare}久美子もここから変わっていったと思いますし、これを見ていた私も「やるべきことをやらなければ」と、本気で熱くなりたいという思いが強くなりました。

このような前向きな影響を与えてくれる作品を、自分は大切にしたいです。
そして、多くの人に触れてもらいたい。
未視聴の方は是非、ご覧ください。

追記
この作品は日常系では完璧に近い内容と考えていますが、それでもまどマギの壁を越えられませんでした。配点上、世界観(設定)に独自性や工夫があり、感動もできる作品が求められますので、今後は設定ものを中心に見てみようかと思います(つくづく、SAOがもっと丁寧に作られていれば…)。

一期完結でも満足しており、関係者の皆さまに感謝します。

<追記2015.8.4>
良い作品というものは繰り返し見てしまうもので、視聴後もその世界に浸っていたいものですが、この作品もそのレベルでした。
当初はアニメっぽくて明るすぎると思っていたOP/EDもいつの間にかかなり聴いていますし、いずれハイレゾのサントラも購入したいと思っています。

作品の中身については、他の皆さんが丁寧に書いているので私が改めて書く必要もないですが、2周目で気付くところもありますし、ヒューマンドラマと合奏が良いので後半は何度見ても良いです。{netabare}特に、香織が挙手をする10話、悪役に見えていた優子先輩の気持ちを理解できる11話、本気になったものの挫折を味わった久美子が1話の麗奈の思いを知る12話、コンクール会場の雰囲気と情熱を伝えきった13話、全て優良回でした。{/netabare}

本作を気に入った方には必ず見てもらいたいのがYoutubeにUPされている聖地巡礼の動画。ここまで描き込まれていたことに、新たな感動を味わえると思います。これは巡礼者が訪れて町おこしになるレベルかとw

課題曲プロヴァンスの風は実際に2015年の課題曲のようで、それ関係の動画も結構UPされていました。

<追記2015.9.18>
そういえば、書いていなかった点として、{netabare}百合的な表現がありましたが、麗奈は滝先生のことが好き(likeじゃなくてlove)だと言っているし、中学~高校くらいまでは親友とベタベタする場面があっても全然違和感はないので、自分は抵抗なかったです。久美子の告白返しの場面も、綺麗に笑顔で流してます。ちょっと危うさを感じさせるスパイスになっていて、巧いなぁという印象です。{/netabare}

<追記2015.11.7>
第二期が決定したそうですね。当初、商業的な成功の有無にも左右されるため、日常系で萌えも抑えたこの作風では難しいかもと思っていましたが、朗報です^^ 第一期の完成度が高いので、評価的にはどうなるか心配ですが、楽しみです。

追記2016.4.26
劇場版についていくつかのレビューを拝見し、GW中に観に行くことにしました。sugoi japanでは最終発表の5位までに入らないという残念な結果でしたが、自分にとっては2015年のベスト。応援したい作品ですからね!

<追記2016.9.28>
いよいよ来週から2期が始まりますね! この作品、5.0点を付けただけあって、いまだに見直しています。主に8話のBパートなのですが、この回だけ藤田春香さんという方が演出をされているのですね。この回を神回と評価するブログなど回ってみて、やはり良いよなと頷いたところです。2期の演出者も注目して視聴したいと思います。
(参考)http://studiodomo.jp/wordpress/enshutsu-harukafujita/

<追記2016.11.2>
先日、ハイレゾのサントラを購入。好きな曲を組み合わせてリピートする日々です。いくつかの曲は2期でもそのまま使われています。
また、一通り見直してみると、7話でみぞれが廊下で練習している、2期を連想させるカットがあったり。大した場面でなくても色々込められているんだなと思います。

<追記2017.6.24>
2期の終結とともに、原作の状況からも当面オワコン状態になるかなと思っていましたが、2期の総集編的な映画『劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~』の公開(9月30日)、さらに、2018年には「みぞれと希美」と「2年生になった久美子たち」の物語を描く、完全新作映画の公開が決定したとの情報が。2年生エピソードは原作者との関係で大丈夫なのかと心配になりつつも楽しみですね!

<2018.5.7追記>
リズと青い鳥を鑑賞し、久しぶりに響け!ユーフォニアムの世界に戻って色々なサイトや動画を見たり、通勤の音楽も久しぶりにユーフォのサントラから選りすぐったリストを再生していました。(昼寝のお供には、時々使っていましたが)

なお、そのリストは、「31 DREAM SOLISTER TV SIZE」、「01 はじまりの旋律」、「19 意識の萌芽」、「50 愛を見つけた場所」、「26 微かな光」、「27 一途な瞳」、「28 重なる心」、「29 去来する想い」、「52 プロヴァンスの風」、「54 三日月の舞 麗奈ソロVer.」、「55 DREAM SOLISTER(Wind Orchestra Ver.)」、「56 トゥッティ!(Wind Orchestra Ver.)」で構成しています。

今更ながら、評価推移も記録しておきましょうか。
(参考評価推移:3話4.4→8話4.7→10話4.8→12話4.9→13話5.0)

<2022.6.5追記>
昨日、ついに、
「「久美子3年生編」TVシリーズ放送決定&「アンサンブルコンテスト編」Blu-ray発売・劇場特別上映決定!!」
の情報が公表されました。

久美子3年生編の制作は2019年には既に公表されていましたが、あの事件があってからは、どうなるのだろうかと思っていました。
そして前回の公表時には劇場版なのかTVなのかも不明だったところ、今回、3年生編がTV版で制作されるとのこと。2年生編が劇場版で短く感じてしまい、3年生編はTV版で作ってもらいたいと強く思っていましたので、今回のニュースはとても嬉しいです!

アンサンブルコンテスト編は、『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話』に収録された話からのようで、原作未読なのでこちらも楽しみです。

当面の日常の励みになりそうですね♪

<2023.6.2追記>
アンサンブルコンテスト編の予告PV見たら、オーメンズオブラブじゃないですか!
数少ない私が演奏に加わった曲で、テンションが上がってしまい久しぶりに書き込みしました。いや~楽しみ楽しみ♪
通知は自重しておきます。。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 150

87.4 3 学園で部活なアニメランキング3位
色づく世界の明日から(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1138)
4861人が棚に入れました
物語の始まりは数⼗後の⻑崎。⽇常の中に⼩さな魔法が残るちょっと不思議な世界。主⼈公の⽉白瞳美は17歳。魔法使い⼀族の末裔。幼い頃に⾊覚を失い、感情の乏しい⼦になった。そんな瞳美の将来を憂えた⼤魔法使いの祖⺟・⽉白琥珀は魔法で瞳美を2018年へ送り出す。突然、⾒知らぬ場所に現れとまどう瞳美の視界に鮮烈な⾊彩が⾶び込んでくる…。

声優・キャラクター
石原夏織、本渡楓、千葉翔也、市ノ瀬加那、東山奈央、前田誠ニ、村瀬歩

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

もし既視感があったとしても

率直な感想は綺麗でPAらしい作品で観て良かったです。
ただ、本作は青春らしさを感じさせるには少し恰好付けすぎな部分も否めませんが、
これがPAの作風だと構えていたのでそれはそれでアリなんではないかと思います。

本来このような物語はもう少し均等にキャラを描写したり、思いのたけを青春らしく真っ直ぐ伝える作風が好ましいのではないか、とも思いますが、観ている最中はそこまで気になりませんでした。それは本作の登場人物がとても繊細である意味奥ゆかしいというか、まあ陰キャラなわけです。そのようなキャラ設定から生じる陰にこもってしまうかぜも、本作の味なんだと思います。

グラスリップでのSF要素は中途半端に放置されていたので、あまり好印象ではありませんが、今回のそれはしっかりと物語に汲みされていたので、私は概ね満足ですし、魔法などといった要素は物語のアイテムにすぎないPA風といったところで、観る前の視聴情報で本作の受け取り方が大きく変わってくるとすごく思います。それが観た時に良しとなるか、どうかは作品次第になりますが、最近は特にPAだけに限らず、アニメ会社を意識して観るようになっていますが、観る前に情報を入れなくても、ああこの会社か、と分かるくらいに、アニメーション会社の作風が固まってきている気がします。それと同時に似たような作品になってきてしまっている感が、私の中では否めません。

それでも新しい作品は次々と生まれているのは実感しますし、似ているからといって、それを悪いことだとは思いません。0から1を作れる時代ではありませんし、1´や2を創造し視聴者に魅せることも容易いことではないと感じます。アニメ単体の話題から逸れてしまいましたが、本作の色づきの受け取り方は、キャラクターの性格から鑑みれば妥当な行動で、それが求めていたものと少し違っても、他の作画なりの項目で多くの人が完走できたと考えると、色づく世界であったのだと感じます。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 44
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

こぼれたあの色

P.A.WORKS制作。

色彩を知覚できずモノクロの世界で生きる少女。
彼女は自分に魔法をかけた、
{netabare}わたしは幸せになってはいけないと。
17歳の未来の少女が、
時の魔法で17歳の祖母に出会う、{/netabare}
魔法が日常に存在する青春ファンタジー。

この物語には、小さな魔法があり、
心のサプリや探し物を見つけたりと、
日常にそっと寄り添う形で存在しています。
{netabare}少女はなぜ色彩を失ったのか、
少女に色をもたらした絵を描く少年との出会い。{/netabare}

夕焼け、朝露、夜空の花火と、
色彩の世界を描くだけに風景は美しい。
美しいものを美しいままに描く、
こぼれたことば、こぼれたあの色。
色の溢れる世界を取り戻す、
世界を肯定する物語になればと思います。

最終話視聴追記。
言葉より絵や色彩で魅了する作品です。
{netabare}テーマに沿って上手くまとめたのでは思う。
ただこの主題と絵の表現力があれば、
劇場版の尺で良かったのではと思ったり、
映画なら傑作に成り得たかも知れません。{/netabare}

美麗なOPが記憶に残りますね。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 93
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

アズライト

色が見えない少女がタイムスリップするお話。

1話
{netabare}
主人公の月白 瞳美は色覚異常で周囲と馴染めません。
周囲が夢中になれる風景であったりを共有できない。
人と馴染めない分、周囲のイメージと違って、瞳美は純粋。
本作がテーマとして扱っている「色」について、
色が見えないから、哀しい、と言うわけではなく、
哀しいから、色が見えないように感じました。
母親との別離、年数の経過、友人の欠如、そういったことから色が見えないのかな。

瞳美は魔法なんて大嫌いという。魔法使いという自分の家系に対するものか、「一人でも大丈夫」という魔法を使ってしまう、自分の心の弱さに入り込むからだろうか。
葵 唯翔の絵(デジタルで・・・)により、瞳美の世界に色が戻る。

今作が瞳美の色を取り戻すためには、何が必要であるのか、それを追っていくことは必要でしょうね。
その中で、心が純粋で脆い瞳美の、細やかでいじらしい感情の動きを期待しています。

サブのポイントとしては、自分の元々持つ、魔法使いと言う血筋や、一人でも大丈夫となってしまった現状で友人の存在について、どのように肯定していくのか、と言う部分を重視してます。

それにしても、瞳美の髪が銀色なのは外人の血でも入ったのだろうか。琥珀ばあちゃんもしくは瞳美の親は外人と結婚したのかな(笑)
キービジュでは、色はそんなに銀色じゃなかったから、アニメ的表現だろうか。
{/netabare}

2話【モノクロ】
{netabare}
二話で多用された瞳美のモノクロの世界と色のある世界の一瞬の切り替え。

モノクロ写真は、色、という情報が抜け落ちて、過去の事象(写真の中に収めた物)をみています。
その時、私は、写真を取った時の時間の流れよりも、自分の生きている時間の流れが、はやいような気がするのです。
なので、瞳美の世界は、私の生きる時間とは少し時間の流れが違うような、そういう錯覚を覚える印象を受けました。

また、色のある世界から、モノクロの世界に変わるシーンは、私の感じる世界がこう見えて、瞳美の世界がこう見えてしまうのか、そういうショッキングさが感じられて、瞳美の抱える色覚障害というものが、瞳美に与える影響の大きさを納得してしまいましたね。

{/netabare}

3話【暗示】
{netabare}

今回は瞳美に対して暗示によってどうなるか、というアプローチがなされていましたね。
ポッキーを杖代わりにした時も(ポポッキーとかいってたかな?)、
曾祖母である瑠璃が「初心者はこういうものをつかったほうがやりやすい」
という事を言っていましたね。
つまり、魔法使いのオールドなイメージ、大きな帽子に杖を携えたような、そんなイメージで、なりきった気分になったほうが使えるということかもしれません。
それは、私は魔法が使える、という思い込み、自己暗示を掛けやすくなるための一つの手助けでしょうね。

そのほかにも、水色の星砂を撒いたので水の上を歩けると思い込んだ瞳美の思い込み、
人に色が見えないことを隠す理由にある、他人への思い込み、
モノクロ写真なら自分にもできるかもしれないという、希望のような思い込み、自己暗示。

彼女が色が見えないことや魔法が使えないことは、彼女自身が自分にアレができるコレができると思い込めるような自己肯定によって、解決されるのかもしれません1ね。


{/netabare}

【魔法が解けるとき】
{netabare}
二話で瞳美が「魔法なんて大キライ」という言葉を、前篇と後編で使い、その心境の変化を、表情や声色で表しましたね。
この言葉を自己暗示のように繰り返していた瞳美。
「一人でも大丈夫」という言葉の小さな魔法、思い込みのように、この言葉も小さな魔法なのかもしれません。
それが二話の後半で言った「魔法なんて大キライ」という言葉はどこか魔法が解けかけたような…そんな印象になりました。
{/netabare} 

4話【世界】

{netabare}
一人のか弱い少女のお話と見ていましたが、世界との向き合い方、セカイ系っぽいお話をするかもしれません。
「魔法の力を与えてくれたこの世界に恩返しがしたいの」
そういった60年前のババ…(ゲフンゲフン)琥珀は、瞳美からみて、大人に見える、もしくは先を見ているように見えたでしょう。

琥珀が作品中で悩みであったりとかを抱えるかどうかは、作品の最終回に深く関わってくるでしょうね。

琥珀は世界を肯定しており、作品世界の理の一部である「魔法」を肯定しています。
つまり、瞳美は、世界の理である魔法の力を有していながらにして、否定していることが、色が見えない原因になっているのだと、今回感じました。
潜在的な瞳美の魔法の力が琥珀の魔法によって引き出されたことからも、彼女の心によって色が見えないことを、彼女の中に内在する魔法が作り出しているのでしょう。
でもそれって…少しおせっかいな世界かなと、思いもするんですよね。

また、写真部の皆の恋や物語も平行して進んで言っていますが、一つ一つの物語に意義があり、それぞれの物語が最終的に帰結する場所へ意味があることを期待させて頂きます。

{/netabare}

5話【魚】
{netabare}

今週は写真部の女性メンバーのあさぎの恋を回収する話も絡めてましたね。
あさぎの恋が、あさぎを成長させる要因として作用する方向に持っていったのは素晴らしいと思います。
ただ、主人公である瞳美をあさぎの成長の間接的な原因としたポジションにおいたままだったため、瞳美とあさぎの距離は縮まっていないことが気がかりです。

さて、今回は瞳美が葵に渡した星砂(懐かしい思い出の星砂)、それをつかうことによってあおいが金色の魚を見るという展開がありました。
ひとみが魚をみたときは、あおいのデジタル絵を見たときです。
つまり、星砂が魔法の類であるならば、あおいのデジタル絵は、別の魔法がかかっているのかもしれません。それは、あおいが絵に込めた思いが、魔法として絵にかかっているということであってほしいですね。


{/netabare}

6話【写真】

{netabare}
今回は色々転換点になりそうですね。

まずはあさぎの恋ですが、部長との関係を「小学生時代の関係のままで良い」から、変えたいと思ってあのように部長の手を振り払った。あさぎの拙さが残るコミュニケーション方法にとても青春を覚えますね。

次に、あおいの絵の中に瞳美が入ってしまったことについて。
情報が多いので整理しましょう。
①絵の中に入る時、アズライトがモノクロの世界で光っているように見えた
②絵の中の奥には、死んだ金色の小魚、死んだ大きな金色の魚がいた。
③瞳美が絵の中の奥で立っていた場所は瞳美曰く「荒れた場所」
④絵の中には渦まきが中心にあるような湖(もしくは海)があって魚はそこにながれた。
⑤渦巻きの中心に行こうとする魚を、網のような物を持って捕まえようとしていた人がいた。
⑥絵の中の事を聞かされたあおいは、なにか思うことがありそうだった。

では、内容を考えてみましょう。
まず①については、絵に入ったのは瞳美の魔法によるものであるという事の裏づけでしょうね。アズライトは魔法の力を増幅させるような意味合いを持ち、それを描いたものです。
②について、これについての疑問点は誰の心の内を描いたものであるのかという事。
これはあおいの心の内を描いたものであるのか、それとも瞳美の中なのか。
というのも、⑥のようにあおいは自分の絵に対しての迷いを描いているように見えつつ、後半で瞳美に色が見えるようになるとき、彼女の心の変化によって大きい魚の状態が変化することがあることが、この描写の疑問点です。
この疑問点については保留しておきたいですね。④と⑤を理由として解釈すると、小魚はあおいの心のもの、大魚は瞳美の心のものであるかもしれません。

③番についてですが、瞳美があおいに、瞳美のために絵を描くから見てほしいという言葉で、荒れた場所に色がついたことから、瞳美のポジションを表現したように見えます。

さて、絵の中についてはこれくらいにして、瞳美の世界に色がもどったことについて考えます。
あおいの干渉によって瞳美の心が変化したために色が見えるようになった、ということは、誰が見ても間違いないでしょう。
なぜ色が見えるようになったかについては、色が見えるようになったとき魚が登場したため、色の見える見えないは魔法の関係していることは明らかかと思われます。
色が見えるようになったときに死んだ大魚が金色になり蘇った事については、瞳美の心の中での変化をえがいたものでしょう。
あおいの干渉というのが、「君のために絵を描くから、君に完成した絵を見てほしい」というのですが、魔法を作り出しているのは瞳美であるために、瞳美の心の内がいまどうなっているのか、という事が重要なのです。
色が見えないのは瞳美が世界を肯定できないせい、と以前書きましたが、
あおいの干渉で、瞳美が世界に肯定できるものが出来た、と考えると、
おのずと今後の展開が見えて来るような気がします。

それと、魔法写真美術部が仮装をして写真を取りにいったとき、瞳美が道のブロックの写真を取っていることが非常に印象的に見えました。
その残った写真は他の人が見ればただブロックを取っている物にしか見えないかもしれない。ですが、写真を取った瞳美がその写真を見れば、この時どういう思いで写真を取ったのか、他に心躍るような景色はそこにあったのに、ブロックを取った理由。写真という映像を保存する媒体が、人の記憶や感情を呼び出す装置になるというのが、とても面白い描写でした。

{/netabare}

7話【好き】
{netabare}
今回は胡桃回でしたね。個人的には胡桃に共感をもてた良回のだけれど、進路の話と捉えるととたんに面白くないと感じる方もいるかもしれません。
私は今回は、「好き」を強く意識させられる回だったと感じています。
その「好き」とは恋愛感情におけるものではなく、物事に対しての「好き」ということ。

物語を考える前に、少し胡桃の状況を整理しましょう。
①胡桃は人生をかけるほどの好きなものが無いことに悩んでいる。
②胡桃の姉が好きなものを仕事にしたことをすごいと思いつつ、①の自分と比較して、劣等感を感じている。
③劣等感を感じていた胡桃であったが、千草によって自分の好きをあせらずに見つけることを気付かされた。


私が共感を感じたのは、胡桃の姉への感情。姉へ尊敬を見せていると同時に劣等感にさいなまれている彼女に、未発達な高校生としての悩みとして適当であることを感じました。
物語としてのこの悩みへの解決について、千草という部内でも胡桃に近い存在であり、お調子者的な性格である事が、よい解決を迎えた理由だと思います。

私なんかは胡桃に対し、自分は自分、他人(姉)と自分を比べるな、と、彼女の好きが見つからないことに対する回答とは別の頓珍漢なことを言いたかったのですが(まあそれは、胡桃の姉に対する劣等感に対しての意見なのですが)、千草は、ひとによって好きの度合いは違う、好きなものはいつか見つかる、あせることはないと、いつもの調子で言い、胡桃を救い上げました。これが胡桃の側にいて、そして高校生であり、お調子者である千草の考え方であり、登場人物の性格の提示がとても上手くいっている回だと思われました。


ちなみに「ヴィーナスの重荷」というタイトルから、荷物を置いて、走りだす胡桃や千草のシーンを考えると、ヴィーナス=胡桃であり、胡桃にとって、好きなものがなければならないというような、足かせのような考え方を重荷と考え、それを置いて走り出すことが、胡桃の悩みの解決シーンとしてさわやかさを演出していましたね。

{/netabare}


8話【光】
{netabare}
さて、いよいよ来ましたね。今まで世界を祝福してきた琥珀のアイデンティティを脅かそうとする展開が。

瞳美の「(未来に)帰りたくないなあ、ここにいたいなあ」という発言が琥珀の気持ちを大きく揺り動かしました。

では、琥珀がなぜその発言で動揺してしまったか。
琥珀は、世界を自分に魔法を与えたことを肯定しており、感謝しており、恩返ししたいと考えています。
その恩返しの手法として、魔法で人を幸せにしたいということで、人の願いを魔法で叶えるために、魔法の勉強にまい進してきたわけです。
瞳美に対しても、いつか帰りたくなるだろうと思い、自分が未来から送ったこともあり、その願いを叶えるために、時間遡行魔法の練習を積み上げていたわけです。
しかし、瞳美の今の思いは異なりました。この時間にいたいという瞳美の願いに対して、モノローグとして「私は魔法で人を幸せにしたい、でも魔法で人を幸せにするのは本当に難しい」と語ります。
琥珀の中に流れた感情を整理しましょう。
①瞳美が幸せだと思うことを叶えてあげたい。
②未来に帰すことは瞳美の幸せだと勝手に思っていた(瞳美は未来に帰りたい?という琥珀の問いは、琥珀自身なら帰りたいと思うエゴイスト的質問だった)
③瞳美のここにいたいという気持ちを、全肯定できない。
④瞳美のこの世界に留まらせることは、瞳美のためになるのか、それとも、幸せになるのか
つまり、琥珀は瞳美は元気になったら帰りたいだろうという、琥珀視点で考えていたのですが、そうではなかったため、瞳美を幸せにする方向性が見えなくなってしまったことが、動揺した理由だと見ています。

この状態に入ったことで、琥珀は瞳美の幸せにすることがどういうことか、自分が魔法で人を幸せにしたいと思っていたがその具体的方法を考えるようになるのはかもしれませんね。
その過程の中で、現状魔法写真美術部のグループの中で誰に支えられることなかった琥珀が、グループの中でのやり取りを通して変化していく展開が見られるんじゃないかと期待しています。

そして、その問いの中に、琥珀が上手くいっていない時間遡行魔法に必要なものが存在しているんじゃないかなと、考えるばかりです。


さて、本筋以外の話から読み解きますが、今回では瞳美の取る写真が雰囲気が変わった事を部内の皆に指摘されていましたね。光の意識が出てきたと。
この作品は色づきを大事にすると共に、光による煌きが重要視されていますが、それを強調するのと同時に、光の当たらない闇の部分を見ることもあるということです。

以前の瞳美は、「光なんていらないという写真が多かった」と部内の人間から言われています。では、瞳美がどこを見ているか、という視点で考えると、部内の人に色が見えないことを告白していない時は、彼女は闇を見ていました。それが告白後は、光を見ている。

つまり、瞳美が今の時間にいることで、色が見えるという希望の光に囚われているならば、光の当たらない闇の部分は、瞳美の目に入っていないもの、魔法写真美術部に依存し、彼女の自立という部分の視点が、瞳美には見えていないという指摘が、琥珀の動揺のシーンにはあるのかもしれません。



追記です。ここからは、琥珀という登場人物について、やはり考えなければだめだろうということを感じています。
私の琥珀に対するイメージは、本音をぶちまければ酷いものですが、
瞳美に対する、私は経験あるからわかるよ感
琥珀の大人びた仕草についているニセモノ感
思春期を経験していないかのような家族との関係
まあ、他にもいろいろ言いたいのですが、それは上記のものと類似事項になりそうなので控えます。
上記のものからもわかるように、琥珀を非常に大人びて見せていますが、素人目にもわかる、うそ臭さ。
この感情を悪いように考えるのではなく、製作者の意図するものだとしたら?
現に8話、あの冒頭で琥珀が「世界にありがとうといいたい、世界に恩返しすることに決めた」なんて、普通の人ならありえないほど世界を最初から肯定するわけです。意図して一般人と乖離、もしくは他の登場人物との差を示しているようにしか見えません。
つまり、この8話から、琥珀の性格が、周りの高校生と乖離しているように見せきったところから、いやいや、彼女にも、弱くて、同年代の子に支えてもらいたい事や変わる事ができるんですよって事を示してくれるんだと、期待しています。
{/netabare}

9話【時間】
{netabare}
今週を告白回と捉えるか、ショウ回と捉えるかそれが問題だ!
はい、ということで、今回はショウ(部長)という人に焦点を向けた回だと思っております。
一番印象深いシーンはあさぎと一緒にショウが撮った写真を見ながら会話するシーンで、ショウが写真で取ったその時間について語っているときです。
日々流れていく人の営みを眺めて、その日常を肯定、愛おしいと思っているのではないかと感じさせてくれます。
同時に、その写真が瞳美と一緒に行きとったものであり、ショウが瞳美を意識していることからも、未来に帰ってしまう瞳美に対する、今一緒にすごしている時間が一瞬かもしれないという辛さを含んでいることも伺えるのかもしれませんね。
{/netabare}


10話【友達】
{netabare}
意外にもあさぎと瞳美のすれ違いはすぐに終わりましたね。
あさぎと瞳美の距離感が埋まっていないことは以前の回に書きましたが、今回の事でかなり近づいた事から、方向性は間違っていません。ただ、物語の構成として、重大なことに見せかけて次の回であっさり解決させてしまうのは、正しいのか、少し疑問です。

さて、今回瞳美の親について、触れられました。
瞳美がショッキングな出来事により色が見えなくなったことは、1話で書いたときにも触れましたし、作品内で瞳美自身が色が見える時期があった事は匂わせていました。
幼少期の瞳美を置いて出て行ってしまった瞳美の母親、ようはネグレクトというものですが、この出来事は母親だけが問題ではないことは、あおいが瞳美を励ます時にいったとおりです。瞳美の母親がネグレクトした原因は、様々な原因に寄るものです。
今回のネグレクトの事案について、琥珀自身はどう考えているでしょうか?
魔法の力を与えてくれた世界に感謝したい琥珀、その琥珀の子供は魔法の力を有さない。という事は、琥珀の子育ては、容易ではなかったはず。
世界に祝福された人間が、祝福されていない人間を育てるようなものです。
どこかで琥珀とその子供の歯車が食い違い、子供の性格に影響を与えたと考えます。瞳美という子供が母親に自分の魔法の力を見てもらい喜んでもらおうとすることに、喜びの感情を得られなかったとするなら、それは瞳美の母親の人格を形成した環境に原因があります。
正しく、いや、100%正しいなんて事象は存在しませんが、もし魔法が使えない母親が、魔法が使える子供が喜んで使う姿を見たときに、その母親が経験してきた、魔法が使えなくて苦しんだ経験を、子供は経験しなくて済むんだと、安堵と喜びを覚えるのが、ゆがんでいない人間です。
そのゆがみがこの瞳美の母親には存在し、周囲の環境、親である琥珀を含め、そういったところからネグレクトの芽は生まれているのだと感じました。
瞳美が色が見えなくなったのが母親のネグレクトだけが原因とするなら、ネグレクトするような母親を作ったのは、琥珀だという事が言えますね。

そしてその話題について、作品内で琥珀に自分の子がネグレクトをする未来が打ち明けられるか?という疑問が出てきます。
シュタインズゲート曰く、世界線の収束により、そのことが伝えられても、琥珀は瞳美へのネグレクトの発生を止めることは出来ないでしょうね。
もしくは、タイムパラドックスの回避のために、そのこと自体が伝えることが出来ないという事になるかもしれません。伝えたらネグレクトが発生しなくなるので、瞳美が過去に来る未来がなくなり、過去にいる瞳美は消滅もしくは帰還するかもしれません。

ラストシーンに瞳美が過去に来た理由を考え始める描写があります。
瞳美は自発的に過去に来ていないという事を含めると、過去の琥珀にその理由を尋ねるところから始まるかもしれません。
しかし、未来の琥珀は「いけばわかるわ」という言葉から、誰かに教えてもらうようなことではないことであるのは明確です。
個人的な考えですが、写真部の人間との会話の中から考えると、この写真の時はこんな事があったよねということを思い出せる、だとか、非常に仲間内での出来事を重要視している事が伺えます。
瞳美が写真部の友達たちと共有した時間の中から、過去に来た答えは瞳美自身により導かれるのではないかな。

それと、今回の見所は、瞳美が泣きじゃくりながら、自分に怒っているシーンですね。ないている内容についてはいいとして、悲しんだり怒ったりする感情の爆発が、瞳美には必要なんだと表現してくれたシーンでした。
つまり様々な感情が彼女の世界の色付きを形成してくれるということなのかもしれませんね。
{/netabare}

11話【琥珀】
{netabare}
他のレビュワーさんのレビューを見る限りでも、良い印象ではない回であることは確かです。
私も、この回について、違和感が感じた事があるのでそれを整理します。

まず、前回までに何も触れていない時間魔法に対する世界の修正力がいきなり出てくる。これは単純にダメですね。
つぎに、前回で過去に来た意味を瞳美が考え始める描写があったが、今回はそれに全く連続性が無い。
これは個人的な感想に入るかもしれませんが、琥珀のおしつけがまさMAX。世界が瞳美を消しちゃうんだからしょうがないといって、グループの意見を納得させることを1話の中で消化するという、急ぎ足で無理やり話をまとめた感を出しています。瞳美の意思と、琥珀の意思がまだ反している演出があるところは、まだ琥珀に期待したいですね。

そして、瞳美とあおいの恋愛については、紙飛行機を追いかけていったら、二人が出会うのはまだわかるけれども(あおいの元へという魔法がかかっているため)、あった瞬間抱き合う、そんな関係まで発展していたっけ?という、物語の急変ぶりにショックを受けました。

この11話で残念なのは、やはり琥珀について、舞台装置化してしまいそうな不安が残ります。
今回の琥珀は、時間魔法が成功させることができるかどうかについてばかり不安にしていて、瞳美の心に気づけていない、瞳美がここに来させた意味を考えていないという描写であればいいのですが。つまりこの回を、琥珀の失敗回と捉えて、来週が琥珀の成長回と期待できなくはないわけです。
もし、本当に琥珀が時間魔法をするだけの存在であり、瞳美の心を考える友達のポジションを持っていないなら、琥珀は物語の舞台装置であるという、残念な役回りしか与えていなかったという評価になってしまうでしょうね。


前回の感想で、タイムパラドックス回避のために、瞳美が消滅・もしくは帰還するかもしれないということは書いたけど、今回とは全く文脈が違います。琥珀がネグレクトを発生させないようにしたら、瞳美が過去にくるか?という文脈で話しました。

今回出てきた世界の修正力は、二つの発生の理由が考えられます。(作り手のご都合というものを排除した場合)

まず、琥珀が過去に行かなくて済む未来になったから働いた、というのが物語を良心的に見た場合の感想になります。

次に、琥珀の言ったとおり、本当に世界が元通りの世界にしようと修正するために発生したという理由。こちらが本当になると、魔法という力に向き合って、変化してきた瞳美の成長を描いてきた物語が、なかったことにすべきという力であるわけですが、この方向で本当に物語を進めるか不安ですね。
好意的に見れば、瞳美の取り巻く世界は瞳美を祝福しているようには見えないわけです。しかし、琥珀は自分に力を与えた世界を感謝しており、瞳美に対してあまりにも残酷な運命を突きつける世界に対して、世界を愛する琥珀が、世界に何を思うのか、それが気になりますね。


{/netabare}

【幸せ】
{netabare}

瞳美の色が戻った時、母親と見たときの花火や、過去に行く直前に見た花火を思い起こさせて、とても色彩のあるシーンでした。

琥珀については魔法の神様に瞳美がもう少しこの時間にいることを神頼みしたり、未来に変える直前に瞳美に謝っていたりと、琥珀の無力感が際立ったいました。
同時に、瞳美の心に生まれた気持ちを、「それって幸せってことなんじゃない?」と、言い当ててしまう辺り、琥珀は大人なのか、それとも若者なのか、微妙なポジションに立っています。

今回、「幸せ」が宿ることで、瞳美は色が見えるようになったような、そういう印象を受けました。母親と一緒に見た花火の時は、瞳美のなかに幸せがあったのでしょう。1話に瞳美が「誰かと見ても楽しめない」といった沈んだ気持ちを吐露する場面を拾ってきたのが幸せを強調していました。
その為、やはりストーリーの中で、瞳美の変化を出した表現というのは、作品を見る人に大きな感動を与えてくれたと思います。

最終回への次回予告が「私の色は何色なんだろう」という一言で、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」を思い出して、空気も読めずクスリとしてしまいました。

それと、先週から引き続いた瞳美とあおいのハグについて、今週見ればわかるとおり、まだ瞳美もあおいも自分の好意を伝え切れていないように見えました。あのような熱いハグをしておいて恋人関係まで発展しない所が、この二人らしいですね。

最終回を前に少しおさらいといいますか、拾われているかわからなかった描写について。
あおいについて。最初に瞳美があおいの絵の中に入った時、大きな渦の中心に導かれる魚と、それを捕まえようとする影。この描写はあおいの悩みを含んでいたと考えるのが良いでしょうね。あおいの悩みが解決されたと同時に、この描写が示していたことは提示されたのだと思います。
あの金色の魚は、あおいが幼い頃に書いた絵ですが、瞳美との関係は、最終回、明らかにされるのでしょうか?楽しみですね。

それと私がずっとイメージしてきたこの作品の作品像について。
OPの映像で、魔法写真美術部のメンバーが揃って同じ方向を見て並んでいるシーンがあります。同じ時間を共有し、様々な悩みや青春を共に助け合い語り合い経験し、そして繋がりが強くなった友達を得ることが、この作品に求めていたことでした。
だから、琥珀だけが、その輪の中に入りきれていないのが、はがゆかった。
私は、琥珀がもっと魔法写真美術部に、精神的に心をおいてほしかったのだと思います。魔法がうまくいくように、部の皆の協力を得る、ではなく、琥珀自身のメンタルに仲間の存在があって欲しいと思い続けていました。

最終回、どのような物語になっても、私はこの作品を好きでいられると思います。

{/netabare}

13話 【色】
{netabare}
ほぼすべての伏線の回収回なので、非常にすっきりした部分が多いですね。
まず、色について。今作品は陰影による表現を活かしていましたね。光によって照らし出される明るい色と、その光によって生まれる暗い色。明るい色も暗い色も、どちらも併せ持って自分を好きになってほしいと、あおいは瞳美に言い残しました。それは、色とは、瞳美の持つ様々な感情の部分であり、それを肯定することで、瞳美は自分を好きになれる、もしくは母との離別に対する後悔や自責の念に向き合うことができるのだと感じました。

次ですが、未来の琥珀が人生の後悔について語ります。彼女が近くの人を幸せに出来なかったこと、このことについては、琥珀の娘について、魔法が使えないことについて、親族からの目から守ることが出来なかったことや、そして瞳美についてもそれによって色を見えなくしてしまったこと、その後悔が含まれていましたね。
つまり、作品内で17歳の琥珀という人間が成長しない理由は、
60年後にようやく過去の後悔を吐露する未来が決まっていたからでしょうね。
つまり、琥珀が家族に対して省みる力は、60年前の琥珀にはなかった。琥珀が60年前の時点でただの青年であった事を示したのではないでしょうか。

以下、最終話で気になった事。
魔法写真美術のお別れの言葉を言い合うシーンがリアルすぎる。
あおいの絵だけ色が見えることの理由。ずっと好きだった絵本だから、ということなのかな。世界を肯定しているか、の話と絡めると、あおいの絵、または絵本の中の世界が瞳美は幼い頃から好きだったから、色が見えたのかな。

色が見えるようになった理由。これは瞳美の気持ち、世界に色が溢れているという、世界に対して好きになれること、この辺りの問題提起を解決してくれたと思う。
60年後の琥珀が仕掛けた魔法が、琥珀の気持ちを汲み取る魔法であった事。今の琥珀には気持ちを汲み取る力が欠けているので技術的に無理というより人間的に無理なのだろう(ちょっと琥珀に厳しすぎる見方かな?)。



{/netabare}

まとめ
{netabare}
技術的なことや芸術的なことはわかりません。わかりませんというのは、人によって美しいと感じるものは人それぞれだと考えているためです。
特定の色に弱い色覚障害を持った人に、その色を美しいよねといっても、共感が得られない疑問にぶつかってきました。華やかだよね、という言葉ひとつとっても、それぞれの華やかへの定義が違う事に悩んでいました。

この作品において私は、モノクロによって強調された世界であったり、日の当たり方、世界の時間の流れによって作り出された美しいワンシーンであったり、人の感情が抑えきれない時の姿を、直感的に美しいと感じることは出来たと思います。(ただ、私は作品内で色鮮やか、といわれるシーンの一部が、何が素晴らしいのか、よくわかりませんでした。それが人と私の違いだと思います。)
どうやったらこの作品の作画を述べることができるのか、ずっと考えてきました。
ですが、私はアニメの技術的なことは素人であり、直感的に感じた事を、何かしらの言葉にするしかないという考えになりました。それは、美しいと感じた時の感情、喜び、ときめき、わくわく、そういった私の中から生まれる1次的な感情を、性格の違う他人にロスなく伝え、共有したいと考えました。それらの感情を得た時に初めて、作画が良いと、言うことができるのだと私の中での定義ができました。時には、感情が異なりぶつかり合うこともあるけれども、その事象ですら、私はこの作品では悪いものだとは思わなかったです。それは押し付け合いではなく、相互の感情への理解によって生まれるのだと感じています。

この作品は、仲間と共有する時間、時間そのものは世界にある物として、その時間の中で共有した感情の愛おしさを、感じさせてくれる作品でした。

{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 60

72.5 4 学園で部活なアニメランキング4位
もういっぽん!(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (209)
509人が棚に入れました
『週刊少年チャンピオン』にて大人気連載中! かわいくアツい、柔道ガールズ・ダイアリーがTVアニメ化! 柔道はもう卒業(おしまい)! 高校では彼氏作って甘酸っぱい三年間を送るんだ。 日焼けすると道着が擦れて痛いし、寝技で髪の毛抜けまくるし、寒稽古つらいし、鼻血は出るし、骨折するし失神するし、たいして強くなれなかったから、もうやらないって決めたの。 だから……だから思い出させないでよぉ。 この”一本”の、気持ちよさ。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

柔らか戦者

●冬アニメトータルバランス№1作品に確定

「覇権アニメ」という言葉にはなんとも言えない歪な響きや妙な思い込みめいたものを
感じ、この言葉に以前よりある種の違和感を覚える人も少なくなかったように思います。

あまりに露骨な点数操作の出現により「あにこれ」における「覇権アニメ」というものには
全く以て意味がなくなったような状況になりました。

単に点数が高い低いだけでは中身が伴っているという証明にはならず、むしろ
点数操作により自己満足なランキングは幾らでも捏造できるというわけであります。

そういう状況を踏まえて改めて言えることは、本文付きレビューにおいて
作品の中身についてどのように評価されているかということになるかと思います。

本作は今期アニメの中でも物語性において優れた素養を持ち合わせており
特に主人公と部活メンバーとの人間関係における心理描写という面では
非常に繊細で、ハートフルな各キャラの思いが巧い事表現されており
よって見事なまでに視聴者を感化するように至らしめるわけであります。

単にキャラデザが可愛いとかではなく、キャラの内面性における心情の表現が饒舌
でありまして、それによってキャラの持ち味が引き出されているという特質から、
ただの萌えアニメとは一線を画すべき存在であり、情緒感溢れる優れた表現力ありきの作品
だからこそ今期の首位に君臨するのでございます。

このような本作に対抗できる作品があるとしたら、今期では「ブルーロック」と
「ヴィンランド・サガ」位であり、この3作品が他を圧倒してると言うべき状況であります。

「ブルーロック」は本作よりもエンタメ性に優れており、スポ根お約束の熱い展開も
ありつつ、見やすい作風でありますからより万人ウケがいいのはこちらと言えますが、
エンタメ性が高いとそれに反比例するようにして心理描写がさっぱりしがちになるため
共感性という点ではやや劣勢と言うことになります。

「ヴィンランド・サガ」は本作に負けず劣らずの高い表現力を持ち合わせていますが、
ダークファンタジー並みに重くて陰鬱な描写が多く、ある種のクセが強いので
幾ら作品の完成度が高いといえども、万人ウケする可能性は低く、あまり人にお奨めできる
ような作品とは言えない類のものになるでしょう。

と言うことでトータルバランスの良さで考えると本作こそが
今期№1作品に確定するわけでございます。


●「物語」絶対主義宣言

作品の好みは当然の如く人それぞれでありますが、大雑把に分類すると
「作画中心主義」と「物語中心主義」の2つ観点があるように思います。

{netabare} 物語中心主義者は作画クオリティの判別に疎く、一方で
作画中心主義者は複雑な設定や心理描写などを見落としがちになる。
そのような一般傾向がもしかしたら?あるのかもしれません。

作画クオリティーの判別にはとことん鈍い当方からしてみますと
作画中心主義の方々とは、まるで代々木の学院に通っているような?そんな偏見めいた印象を
抱いてしまうのは不徳極まりないことで自重せねばなりませんが、
ある種の職人気質があり、職人気質特有の技術論を持つ、専門家の観点から作品を評価している
そのような印象を抱いています。

物語中心主義者は恐らく作品に登場するキャラの中身=人間性を重視する傾向が強く
その関係上今まで生きてきた人生観に基づく尺度でキャラの人間性を測り
物語展開の良し悪し決めているのではないかとそのように推測するわけでありますが、
人間と言うのは長く生きれば生きるほど、例えば「理想の恋人観」なども
見た目よりも性格重視という風に変化する傾向があるような気がいたします。

ということで本作が年寄り向き作品だとは決して申しませんが、
登場キャラの人間性や作品内で描かれる人間関係を重視し
キャラの心情に対して共感性が強い傾向がある視聴層には
本作はかなり破壊力があると言えるように思うわけであります。

「鬼滅の刃」のブレイクによりアニメ視聴者層は厚くなったとも言えますが
「物語中心主義」の視聴層は相対的に希薄化されたような気もいたします。

もしも仮に本作の評価がこれ以上伸びないようなことがあるとしたら?
今のアニメ事情は以前とはまるで異なるものとなったというのが
{/netabare}その背景にあると言えるのかもしれません。


●駄作作品を悉くぶん投げろ!

作画だけしか取り柄が無い異世界似非グルメ作品だとか、百合だけしか取り柄が無い作品
だとかいう類のただのマニア向け路線は本作の敵に非ずであります!

現状性懲りもなく作画だけしか売り要素が無い変態性癖アニメの類がしぶとくランク上位に
しがみついているようでありますが、物語重視の評価で考えたらただのマニア向けアニメが
高評価で終わると言うには無理があり過ぎるように思います。

マニアにはマニアの趣味趣向の自由があるとしても、マニアの意見がすべてのファンの意見を
代弁するとかいう話には無理あり過ぎるため、最終的にすべてのアニメファンの意見を反映
した結果して選ばれるべきは本作でるべきであるとの確信が回を追うごとに強まって参りました。

作画いいとか言う評価は、実は物語の弱さを誤魔化す言い訳でしかないのではないかと
思われても仕方がないくらいに本作に比べて物語性が脆弱な気がするのは、
果たして気のせいでありましょうか?

兎に角マニアが騒いでるだけの駄作作品を悉くぶん投げるのが
本作に課せられた使命であると確信することろであります。


●名作候補筆頭格が動き出す!?

6話で大技炸裂、完全覚醒したかのようにも思えます。

個人的な今期の名作候補と言えば「ヴィンランドサガ」と「大雪海のカイナ」でありますが
前者は色々と重苦し過ぎたり、後者はややマニア向けだったりということで
完成度が高いとしても必ずしも人気が出るとは言い切れない部分があります。

それに比べると本作はキャラの持ち味が視聴者の心に刺さりやすく
感情移入しやすいため、不特定多数の層から支持される潜在能力を持っている
ように考えられるわけであります。

現状ではリアクション薄めでありますが、口コミで本作の評判が徐々に広がれば
上方修正の雨嵐も必然であると予想できるわけでございます。。


●一撃必中!
本作の最大のライバルは王者「ブルーロック」であると個人的に考えています。

単純に見ていて圧倒的に面白いのは「ブルーロック」でありますが
{netabare}その一方で本作にはボディブローの重みのような独特な打撃力を感じます。

随所随所で重みのある一撃を喰らい、蓄積されたダメージが終盤戦にはどのような
結果をもたらすのかは未知数であり、計り知れない結末をもたらすような
そんな漠然とした予感が頭をよぎるのでございます。

主人公が天然と言う意味では「転天」の主人公とキャラが被っている
とも考えられる故に敢えて比較してみますと
「転天」の方は「百合関係」を強調したような物語に対し本作の方は
まさに王道の友情物語を大展開するであろうと目されるわけであります。

ただの百合では済まされな濃厚な人間関係を描く物語がいよいよ動き出し
そしてここから、怒涛の猛追撃が開始されるのであります。{/netabare}

●ライバルをすべてぶん投げる実力は鉄板!?
物語とキャラ性による潜在的シナジー効果を推し量るのならば
本作がトップ3に入るのは造作もないことのように思われます。

1クールという短期ではその能力を十分発揮できない可能性も懸念されますが
相対的に見た限りでは「萌え」を売りにした他作品を物語性において圧倒している
ようでありますので、パフォーマンスに疑いはないように思われます。

とは言えスポ根柔道もの作品のため一般視聴者の食いつきはやや鈍いような印象でありますが
今後の怒涛の巻き返しに大いに期待したいところであります。






スポ根系と言いますと今の時代ではあまり注目されないような気がいたします。

同じジャンルの「ブルーロック」こちらには、少し変化球気味でエンタメ性が強いという
アドヴァンテージがあり、個人的にも「ブルーロック」の方が好みでありますが
本作は主人公が女子高生であることから、視聴者の好感度という点においては
本作の方に分があるように思えます。

天然さっぱり系の主人公の友情物語展開に対する需要は相応に高いものと見込まれる故に
場合によっては人気アニメとして高く評価されることも?
もしかしたらあり得るのかもしれません。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 12

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

じわじわくる良作柔道アニメ

埼玉にある青葉西高校女子柔道部を中心に、柔道を頑張る子たちを描いたお話。原作未読です。

初見ではスポーツものにしては日常多いな、ちょっとテンポ悪い?とか思いながら見てたんですが、中盤あたりから面白く感じてきて、終盤はすごく楽しみな作品のひとつになってました♪

スポーツアニメでよくあるのが主人公か同じチームにすごい人がいて、対戦相手もどんどん強くなっていくみたいな展開が多いイメージがあるんだけど、「もういっぽん!」はちょっと違う感じ。

氷浦という強い子はいるんだけど、それは要素のひとつでこの作品の面白さはそれだけじゃなくて。

勝ち負けもだけど、対戦相手も含めた彼女たちの柔道や試合に対してのそれぞれの想いのぶつかりあいが丁寧に描かれてるところがとても好きでした。負けても清々しいところとかも。

試合に勝てたときの最高に嬉しい気持ち。
負けたときのとても残念で悔しい気持ち。
みんなで励ましあって応援して頑張ったあの雰囲気、あの気持ち・・
部活の合宿は大変だったけど同時にとても楽しかったこととか・・
この作品を見てたらそんなことも思い出したり。

それから、主人公たちの青葉西高校だけじゃなくて、他の高校の選手たちも丁寧に描かれていて、同じように一生懸命頑張って、嬉しくて喜んだり、悔しくて泣いたりして、でも試合後は知り合いになって仲良くなったり・・そんなところもすごく好きでした♡

あと柔道の試合の動きなど、作画もよく動いてたと思うし臨場感あったところも良かったです。

最終話見てから、もう一度ちゃんと見たくて2周目鑑賞してみたんだけど、2周目のほうがこの作品の良さがすごく伝わってくる感じがしました。ほんと、じわじわきますねー。
2周目見ててあらためて感じたのが、この物語って氷浦が実質主人公だなぁって。
おどおどしてた氷浦が柔道と仲間たちと出会って少しずつ変わっていってチームのみんなと心をひとつにして試合を頑張る姿にちょっとうるっときちゃいました。。

もちろん、底抜けに明るいムードメーカーのおかげで彼女に引き寄せられるように柔道部メンバーが揃っていったりと、園田もいいキャラでしたね。

ちょっと残念だったのは1クールで終わったことかな。
すごく面白くなったきたところで終わっちゃって、南雲が試合するところも見たいし、原作も22巻までとストックも十分みたいなので、ぜひぜひ続きやってほしいですね!!

投稿 : 2024/09/21
♥ : 33
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

自分史上最高で十二分に熱い柔道アニメ

蒸し風呂のような夏の暑さに耐え、氷のような畳の上の寒稽古にも耐え、
日焼けした肌が柔道着に擦れる痛みにも耐え、鼻血に骨折も乗り越え……。
稽古を重ねても大して強くなれなかった柔道は中学まででオシマイにして、
高校では彼氏を作って青春するんだ。

一度は競技引退を決意した主人公少女・未知らが、再び柔道に打ち込んでいく。
『少年チャンピオン』連載中の同名コミック(未読)のアニメ化作品。


【物語 4.5点】
世のスポ根物の激しい能力インフレを眺めていると、思考がバグって、
全国制覇、将来プロやオリンピック以外の部活は無価値なのでは?と錯覚してしまいがち。

ですが本作は、もう一度、柔道をやってみたい。
あの娘と一緒に、もういっぽん。
インフレばかりに頼らなくても、自分たちなりに青春すれば部活は十分に熱いことを証明する、
私のような凡俗にも共感性の高い内容。

例えば8話の博多南戦。{netabare} 古豪復活を願い力んで校名を連呼しプレッシャーをかけてくるOBの檄を、
温かい“なっちゃん”コールに変えた五郎丸 冴と未知の一戦。{/netabare}
名門校の伝統継承、規律を叩き込む人間教育以前に、
自己実現の一助となるのが部活動のあるべき姿という一理を感じました。


主人公・未知の柔道もやる、だからと言ってパフェも海も彼氏も諦めないという姿勢も、
この場合は散漫ではなく、青春への貪欲さとして評価できます。
未知の中学時代の先輩たちも彼氏持ちばかりとか、
最近のこの手の女子部活物には珍しい肉食ぶりも一周回って新鮮でした。


構成としては、{netabare} 金鷲旗大会{/netabare} にて、現状の自分史上最高を表現した所で一区切り。
作品の主旨は伝わったので、ここで終わっても良い気もしますが、
私としては{netabare} “大型新人”南雲の試合デビュー{/netabare} は見てみたい気持ちもあります。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・BAKKEN RECORD
タツノコプロが2019年に設立した新興レーベル。

“柔道をちゃんとやる”ことを第一に、試合シーンにソースを集約。
駆け引きの肝になる組手の迫力などの再現性。
回り込みなど多彩なアングルからの撮影による臨場感。
作画の注力が高熱量の柔道描写として結実。

一方で日常シーンはミニキャラの“生首”でしのぐなど、
オンオフの切り替えを統率し、1クールを無事完走。

ただ、率直な感想として、全体的にもう少し枚数があれば尚良かったという欲は残りました。
最後、念願の{netabare} 海水浴{/netabare} にしても止め絵中心で、全力出し切って倒れ込みました~って感じで清々しいような、無念なようなw
今後の戦力充実による底上げに期待したいスタジオです。


【キャラ 4.5点】
主人公の園田 未知。いっぽん“みち”
ワクワク柔道少女ぶりの熱が方々に伝播して、
廃部していた柔道部の復活、強敵(とも)との熱い青春が展開する、
典型的な競技の魅力布教型の部活ヒロイン。

未知と遭遇する仲間や強敵(とも)もまた、各々が柔の道に挑む個人的な事情や信念を抱えており、回想、モノローグでの解像度アップも良好。
その胸の内をキャラ間では、ひけらかさずに、秘めた感情の一端を試合でぶつけ合うのみ。
多くを語り合わぬまま、未知を中心に輪が広がっていく。
この適度な距離感が心地良かったです。

その観点から私は地味に2話の早苗がお気に入り。
{netabare} 未知とまた柔道やりたいと言い出しっぺの早苗が、実は両親と高校では勉学専念を約束。
早苗が悩みを未知に打ち明けぬまま、自力で両親を説得し、柔道部に入部する。
未知はそのいきさつを何も知らないし、詮索してこないけど、いつも通り笑い合って取っ組み合ってくれた。{/netabare}
この安心感、安定感。
私は柔道苦手だけど、このアニメなら行ける!と確信した回でした。

青葉西柔道部メンバーの中では“秘密兵器先輩”こと姫野紬も印象的。
顧問の夏目と二人三脚で培ってきた引き出しをフル活用して猛者に挑むシーンはグッと来ました。

中学時代のわだかまりを晴らすように、闘志をぶつけ合う氷浦永遠と天音恵梨佳。
未知を{netabare} 「パフェ泥棒」{/netabare} と目の敵にして絡んでくる妹尾。
など学校間のライバル関係も上々。

ただついに終盤、王道スポ根キャラが来たか!と思ったら、
{netabare} 強豪・立川学園顧問・犬威のスパルタ指導は外面で、
素は青西の顧問・夏目先輩を慕う乙女だったという、{/netabare}
まさかの百合事案?にはズッコケそうになりましたがw


【声優 4.0点】
技名連呼して指導を食らうw主人公・園田未知役の伊藤 彩沙さん。
身体能力が高い未知を事あるごとに剣道に引きずり込もうとする南雲安奈役の稗田 寧々さん。
ムードメーカーとなる明るいボイスも作品を彩りましたが、
“ちゃんと柔道をやる”意味で貢献したのが、体力勝負を印象付けた各キャストの荒々しい息遣い。

特に滝川早苗役の安齋 由香里さんのゼェゼェ言いながら、寝技で食い下がる演技は泥臭さがありました。


ライバル役には他作で主役級も務めてきた猛者も数多くキャスティング。
一人挙げたいのが錦山高・堂本恵役のファイルーズあいさん。
78キロ超級の重量級太めボイスもいける芸域の広さを再認識しました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は成田 旬氏。
王道のピアノやギターなどで表現する青春のキラキラ感。
特にストリングスのフレーズが美しい「青春の記憶」は純度と高揚感を併せ持ったバランスの良さで重宝され作中多用。

OP主題歌はSubway Daydream「Stand By Me」
ゆるいボーカルで漸次前進していくバンドソングが作風にマッチ。
余談ですが本曲も収録されたアルバム「RIDE」を、マイペースで上げて行きたい時に流したりします。
「ケサランパサラン」とかゆ~るゆるで良い感じです。

ED主題歌は青西柔道部メンバーによる「いっぽんみち」
“みち”で韻を踏む前向き青春ソング。
OPよりは前傾姿勢ですが、やはりここも目標設定や進捗を過度に求めず慌てない感じ。



【1話感想】柔道の気持ち良さをアニメーションで伝えようとする意欲を買いたい

長いので折りたたみ。
{netabare}
主人公・園田 未知(みち)……中学では大した結果は出せなかったが、驚異の柔軟性を持ち、ときおり理解を越えた返し技を繰り出す。

氷浦 永遠(ひうら とわ)……未知の中学最後の対戦相手。組み付いたら引き剥がせない握力の強さなど柔道選手としての能力は十分だが、奥手でメンタルに課題がありそう。

滝川 早苗(さなえ)……おっとり三つ編み眼鏡っ娘。未知と中学時代に2人だけの柔道部をやっていた友人。

南雲 安奈……中高共に剣道部。未知の運動神経を見込んで執拗に剣道に誘い込もうとする。


何かキッカケ一つ、指導一つで開花しそうな才能も秘めたキャラ。
加えて廃部同然からの青春という滑り出しと、キャラも設定も変哲のない部活物との印象。

惹き付けられたのは柔道の描写。
組み手にしても、私はゴチャゴチャと袖を掴み合う地味な駆け引きとの印象でしたが、
選手視点で描き込まれた組み手は、ボクシングかよwと軽く恐怖心を覚えるくらいのスピードと迫力。

この緊張感の中で立ち技や寝技をかけたり、返したりする。
そりゃ、玉のような汗かいて、ゼェゼェと息も上がるわと納得。

未知の柔軟性にしても、永遠の怪力にしても、言葉だけでなく、
回り込んで臨場感を出すカメラワークも含めて、
アニメーションでしっかり魅せて伝えてくる姿勢が好感できます。

未知の、柔道の気持ち良さを思い出させないでよ~との実感が、
視聴者も映像体験で共有できるのは大きいです。


一方で、作画は常に高カロリーというわけではなく、止め絵で凌ぐシーンも。
日常会話パートで、ちびキャラ顔の掛け合いでつなぐ演出はチョット苦手です。

1話にしてこれだと、中盤辺りで作画の息が上がる場面もあるかもしれません。


けれど、動かして題材の魅力を伝えてこそのアニメーションと再認識できた上々の初回。
今期アニメの“もういっぽん”としてオススメしたい作品です。{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 34

86.0 5 学園で部活なアニメランキング5位
リズと青い鳥(アニメ映画)

2018年4月21日
★★★★★ 4.1 (571)
2353人が棚に入れました
北宇治高等学校吹奏楽部でオーボエを担当している鎧塚みぞれと、フルートを担当している傘木希美。

高校三年生、二人の最後のコンクール。
その自由曲に選ばれた「リズと青い鳥」にはオーボエとフルートが掛け合うソロがあった。

「なんだかこの曲、わたしたちみたい」

屈託もなくそう言ってソロを嬉しそうに吹く希美と、希美と過ごす日々に幸せを感じつつも終わりが近づくことを恐れるみぞれ。

親友のはずの二人。
しかしオーボエとフルートのソロは上手くかみ合わず、距離を感じさせるものだった。

声優・キャラクター
種﨑敦美、東山奈央、藤村鼓乃美、山岡ゆり、杉浦しおり、黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、桑島法子、中村悠一、櫻井孝宏
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

山田尚子監督が目指していたものをやり切った、実写的表現の到達点

アニメーション制作:京都アニメーション、
監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、
作画監督・キャラクターデザイン:西屋太志、
音楽:牛尾憲輔、美術監督:篠原睦雄、
色彩設計:石田奈央美、原作:武田綾乃。

揺れるポニーテール、廊下を歩く足、瞬く瞳。
静かな劇伴が流れるなかのふたりの情景。
絵柄は滲んだブルーを基調とし、透明感のある色彩。
響く足音、キャップを開ける音、楽器を組み立てる音。
様々な生活音を拾い上げていく。
細部まで徹底的なこだわりを感じさせる。
思わず息を詰めて観てしまうような静謐感が作品全体に流れている。

私は冒頭のシーンを観たときに、この感覚はどこかで味わったような気がすると、
鑑賞中にずっと考えていたのだが、
それは岩井俊二監督の『花とアリス』だった。
岩井俊二監督のなかでいちばん好きな作品だが、
それを初めて観たときのような鮮烈な印象を受けた。
眩いばかりの透明感を重視した絵作りだ。

『リズと青い鳥』は『響け!ユーフォニアム』シリーズの続編に位置づけられる。
田中あすかや小笠原晴香たち3年生が引退した後の
春から夏にかけての一部分を切り取った物語。
しかし、シリーズ名がタイトルに入っておらず、
単体で観られることも意識して制作されている。
私は原作を全巻既読で、TVアニメも映画も過去作品は
全て鑑賞済みなので断言はできないが、
初見の人でも十分に楽しめるのではないかと感じた。
人間関係は観ていれば、ほとんど理解できると思うし、
基本的には鎧塚みぞれと傘木希美の関係性についてのストーリーのため、
それほど分かりにくくはないと思う。
ただ、もしかするとみぞれと希美の依存といえる関係性が理解できず、
物語に入り込めない人がいるかもしれないが、
そんな友人同士の繋がりもあると考えてもらうしかない。
これは、いびつな形ですれ違い続ける愛と嫉妬の物語だ。

アニメ的な手法よりも実写的なカメラワークを
意識しているシーンが多く見られる。
足の動きや手の動き、会話の「間」などで、心情を表現している。
また、感情を表すような目元のアップシーンが多い。
アニメではなく、実写ではよく使われる手法だが、
この作品では重視されている。
そして、被写界深度を意識した絵作り、
つまりカメラの焦点とボケを意識している点はシリーズと同様だ。
物語にはそれほど大きな起伏がないため、
好き嫌いが分かれるタイプの作風だが、
映画としての完成度はかなり高い。

{netabare} 特に素晴らしいと感じたのは冒頭のシーン。
何かの始まりを予感させる童話の世界から現代の世界へ。
まだ人があまりいない早い時間の学校に鎧塚みぞれが到着して、
階段に座り、誰かを待っている。自分の足を見る。不安げな瞳。
誰かがやってくる。
視線を向けるが、期待した人ではない。
そして、待ち人がやってくる。いかにも楽しそうで快活な表情、
軽快なテンポの歩様、揺れるポニーテール。
それに合わせて流れる明るいメロディ。
フルートのパートリーダーである傘木希美だ。
鎧塚みぞれは、それとは逆に表情が乏しく、口数も少ない。
彼女なりに喜びを表現して希美と一緒に音楽室へと向かう。
途中で綺麗な青い羽根を拾った希美は、それをみぞれへと渡す。
戸惑いながらも希美からもらったものを嬉しく感じるみぞれ。
この青い羽が、閉じられた世界の始まりを予感させる。

校舎に入り、靴箱から上履きを取り出すときのふたりの対比。
廊下に彼女たちの足音が響くが、その音のテンポは全く合わない。
完全な不協和音。ふたりの関係性が垣間見える。
みぞれは少し距離を置いて、希美の後に付いていく。
階段の途中の死角から希美が顔を覗かせてみぞれを見る。
希美は少し驚いたように、目を何度か少しだけ動かす。
教室に着いて鍵を開け、椅子と譜面台の並んだ誰もいない室内に
2人だけが入っていく。
吹奏楽コンクールの自由曲は、「リズと青い鳥」。
この曲を希美は好きだという。
そして、ふたりで曲を合わせてみるところで、
タイトルが映し出される。

この一連のシーンだけで気持ちを持っていかれるだけのインパクトがある。
とても丁寧で実写的で挑戦的な作風だと感じ、
私は思わず映画館でニヤついてしまった。

物語はみぞれと希美のすれ違いを中心にしながら、
それに劇中曲である「リズと青い鳥」の物語がリンクしていく。
童話のほうの声優にちょっと違和感がある。
ジブリ作品を見ているような感覚だ。
みぞれがリズ、希美が青い鳥の関係性として観客は見ているが、
最後にふたりの立場が逆になる。
みぞれの才能が周りをなぎ倒すようにして解放され、
美しいメロディを奏でる。
同じように音楽に真摯に取り組んでいたみぞれと希美の差が
明らかになる瞬間だ。

二羽の鳥がつかず離れずに飛んでいくシーンが映る。
左右対称となるデカルコマニーの表現。
そして、ふたりの色は青と赤。
心があまり動かずしんとした雰囲気のみぞれが青、
情熱的で人の中心になれる希美が赤だろうか。
このふたつの色が分離せずに混ざり合っていく。

みぞれが水槽に入ったふぐを見つめるシーンが度々出てくる。
おそらくみぞれは、水槽のなかのふぐを羨ましいと思っている。
仲間だけでいられる閉じられた世界。
そこが幸せで、ほかは必要ないと考えている。

この作品は意図してラストシーン以外での
学校外のシーンを排除している。
鳥籠=学校という閉じられた空間を強調しているのだ。
閉じられた学校という世界のなかにあって、
さらに閉じられた水槽内にいるふぐ。
それをみぞれが気に入っているというのは、
みぞれの心情を示している表現だろう。

たくさんある印象的な場面でいちばん好きなのは、
向かいの校舎にいる希美がみぞれに気づいて手を振り、
みぞれも小さく手を振って応えるシーン。
そのとき、希美のフルートが太陽に反射して、
みぞれのセーラー服に光を映す。
それを見てふたりがお互いに笑う。
言葉はないが、優しく穏やかな音楽が流れるなかで、
(サントラに入っている「reflexion, allegretto, you」
という曲で、1分20秒と短いがとても美しい)
何気ない日常の幸せをいとおしく感じさせる。

ラストシーン。歩く足のアップ。
一方は左へ、一方は右へと進んでいく。
希美は一般の大学受験の準備ために図書室で勉強を、
みぞれはいつものように音楽室へと向かう。
帰りに待ち合わせたふたりが歩く。
足音が響く。
ふたりの足音のリズムは、時おり合っているように聞こえる。
お互いに別の道を歩くことを決め、そこでようやく何かが重なり始めたのだ。
ふたりの関係がこれからどうなるかは分からない。
しかし、最後に「dis」の文字を消したところに、
いつまでも関係がつながっていて欲しいという作り手の願いがこめられている。{/netabare}
(2018年4月初投稿・2020年5月5日修正)

大好きのハグから続くラストシーンについて
(2018年5月11日追記・2019年3月15日修正)

{netabare}みぞれは希美の笑い方やリーダーシップなど、
希美自身のことを好きだと告白するが、
それに対して希美は「みぞれのオーボエが好き」だと言い放つ。
このやり取りは一見、ふたりの想いのすれ違いだけを
表現しているように感じるが、実はそれだけではない。

友人として以上に希美のことが大好きなみぞれにとって、
とても厳しく感じる言葉だが、これは希美自身にとってもキツイ言葉。
みぞれの才能を見せつけられて、ショックを受けているときだから尚更だ。
それなのに、敢えて言ったのはなぜか。
この言葉には、自分は音大には行けないが、
みぞれには、音大に行ってオーボエを続けて欲しいという
願いがこめられているのだ。
「みぞれのオーボエが好き」という希美の言葉がみぞれに対して
どれだけ大きな影響を及ぼすのかを希美自身は自覚している。
単に希美が自分の想いを吐露しただけではない。
「みぞれのオーボエが好き」は童話における、
一方的とも思えるリズから青い鳥への
「広い空へと飛び立って欲しい」と言った想いと同じ意味を持っている。

それは、帰り道に希美が「コンクールでみぞれのオーボエを支える」と
言ったことからも分かるし、それに対して、
みぞれが「私もオーボエを続ける」と宣言をしていることからも明らかだ。
しかし、このやりとりはどう考えても違和感がある。
つまり、希美はコンクールの話をしているのに、
みぞれは、コンクール後のことについて語っているからだ。
会話がすれ違っているように聞こえる。
ところが、そうではない。
つまり、ここでは希美が音大に行かず、
フルートを続けなかったとしても、
みぞれは音大に行く決意をしていることを示している。
これは希美の「みぞれのオーボエが好き」に対して
みぞれの出した答えなのだ。

実は原作では、音大を受験するかどうかの話を
みぞれが希美に問い詰めるシーンがあるのだが、
映画では、完全にカットしている。
その代わりに、左右に分かれていく足の方向と
図書館での本の借り出し、楽譜への書き込み、
最後の会話によって表現している。
「みぞれのオーボエが好き」という言葉が
みぞれの背中を押したという、別の意味を持たせているのだ。
そのあとの「ハッピーアイスクリーム」で
ふたりの感覚が足音のリズムとともに、ようやく一致したことを描いている。
また、みぞれが校門を出るときに希美の前を歩いたり、横に並んだりする。
切なさはあるが、やはりこれはハッピーエンドといえるのではないだろうか。

音楽については、フルートが反射する「reflexion, allegretto, you」と
ラストシーンで流れる静かだが心地良いリズム感の「wind,glass,girl」、
そして、字幕の時の「girls.dance,staircase」、
「リズと青い鳥」、Homecomingの「Songbirds」が印象的だ。{/netabare}

コメンタリーを視聴して(2019年2月14日追記)

{netabare}昨年発売された脚本付きBDを購入して、
本編とインタビューは手に入れてすぐに観たのだが、
脚本やコメンタリーは後回しになってしまっていた。
脚本を読んでみると、「リアルな速度の目パチ」など、
とても細かい指示がなされていて驚いた。
目を閉じ切らないまばたきも指示されている。
また、作画については「ガラスの底を覗いたような世界観」という
指南書が配られていたという。
映像では山田尚子監督の意図を確実に実現している。

そしてこの作品には3つの世界観が表現されている。
学校、絵本、そしてみぞれ(希美)の心象風景だ。
絵本は古き良きアニメを再現させるよう
線がとぎれる処理を行っている。
心象風景は、よりイメージ感の強い絵作りを意識したという。
希美が走る水彩画のようなタッチ。
左右対称の滲んだ色の青い鳥など。
これら3つの世界観が上手く活かされていて、
物語に彩りを与えている。

それに加えて、BDで解説を聞かないと気付けないのが、
生物学室のみぞれと希美のシーン。
最初から何段階かに分けて色合いを変化させている。
夕方の時間の経過とともに初めは緑っぽかった室内から
オレンジ系に少しずつ色を変えるのと、
カットごとに順光、逆光でも変化させている。
確かに言われてみて確認すると、
生物学室での色合いはとても繊細だ。

髪を触る仕種については山田尚子監督自らの発案。
曰く、みぞれがそうやりたいと言っていたから。
キャラが監督に下りてきていたそうだ。
また、「ダブル・ルー・リード」も監督のアイデア。
これは映画館で観ていたときから、
洋楽好きな監督が考えたことだろうと予想していたので、
インタビューを観たときは、あまりにもそのままで可笑しかった。
印象に残ったのが、スタッフのいわば暴露話で、
内面を描くよりも映像(ビジュアル)で見せたいと
昔に語っていたことがあったそうだ。
監督は昔の話だと恥ずかしがっていたが、
まさにこの作品はその方向性を貫いたといえるだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 122
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あの子は青い鳥

山田尚子監督作品、脚本吉田玲子。

群像劇としてのユーフォニアムから、
思春期の少女2人の機微な心情に焦点を当て、
より先鋭化した形で描写され提示される、
あまりにも美しく儚い旅立ちの物語。

足音の効果音が印象的に導入され、
2人の未来を象徴するかのように、
違う歩幅で、リズムで共に歩いて行く。
{netabare}ここでは大きな物語は、徹底的に排除され、
日々の練習風景と少女の心情のみが反復される。{/netabare}
少女たちの所作の1つ1つがあまりにも美しく、
その機敏な運動の中に、身体の美を見ました。

内向的なみぞれと明るく社交的な希美。
{netabare}童話「リズと青い鳥」が詩的に象徴するように、
それぞれの現状と未来に不安を覚え始める。
微妙な距離を生む対比された2人の感情、
上手くかみ合わないオーボエとフルート。{/netabare}
小さな青い鳥の幸せとは何でしょう。
ここにあるのは少なからず誰もが通過する、
イニシエーションではないでしょうか。

少女の美しさと儚さの一瞬を切り取り、
残酷さまでもドキュメントした記念碑的作品。
それでも前途ある未来を輝き解き放って欲しい。

私の大切な宝物となりました。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 127
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

Agree to disagree

2018.11.11記


本作鑑賞にあたりTV版1.2期を視聴済


あにこれでも評価の高い、吹奏楽部員らの青春を描いた【響け!ユーフォニアム】のスピンオフ劇場版。TV版にも登場した傘木希美(フルート)と鎧塚みぞれ(オーボエ)の二人の関係に焦点を絞った物語です。
実はユーフォシリーズの出会いは本作がきっかけ。リアルでの飲み友達(非ヲタ)の職場同僚が劇中歌「girls,dance,staircase」{netabare}(Homecomings手前に流れるボーイソプラノのやつ){/netabare}を歌っている方のご家族だったから。…遠い(笑)

事前準備のつもりで観たTV版にドはまりし、本作に関しては、訳知り顔で「キャラのデザイン変わってんじゃん。なんだよー」と知ったかモードで公開から少し日の経った時期に劇場で鑑賞しました。結局・・・


 『間髪入れずに2回め行きました』 余韻忘れられず 『3週間後に3回目行きました』


2回目はひっかかりの解消を目的に、3回目は「みぞれのオーボエが好き」でもう一度劇場で音色を堪能したかったからが理由。当たり前ですが駄作と感じてればリピートはしません。
90分とやや短めの上映時間ながら濃ゆい時間が流れる至福のひと時。「ながら見、ダメ、ゼッタイ」良い意味で観客に緊張を強いる作品です。

TV版の視聴が必須か?は微妙なところです。理解に幅を持たせるためにTV版を観るに越したことないですが、本作は2人の少女の物語としてTV版と独立した作りになってますので単独での視聴も可能です。事前準備するなら、松:TV版コンプしてどうぞ、竹:2期1~5話を押さえてどうぞ、梅:YOUTUBEでそれっぽいの探してどうぞ、といったところでしょうか。
元からのファンはもちろんのこと、TV版がイマイチだった人、TV版観てない人もと間口広めです。タイトルに〝ユーフォ”を持ってこなかったことから意図は明白だと思います。


ざっとあらすじは、
少女(リズ)と青い鳥との出会いと別れを描いた童話「リズと青い鳥」を題材とした同名の楽曲をコンクールの自由曲に選んだ北宇治高校吹奏楽部。その曲中、オーボエとフルートの掛け合いパート、なかなか二人の息が合わなくて、、、
奇しくも掛け合いパートは少女と青い鳥の心情を表現しているとされる箇所。「出会い」「別れ」「リズの気持ち」「青い鳥の気持ち」曲の解釈に懊悩しながら、折しもリアルでは三年生が直面する「進路の選択」なども重なって、希美とみぞれの関係にも変化が生じていく。。。


山田監督の作風まさに真骨頂だと思うのですが、セリフ外の情報が極めて多いです。
背景絵、音、光の表現、表情だけではないキャラの仕草(足や手の動き、目線)、目にうつる全てのことは メッセージになってます。あ!耳もね。観客に緊張を強いる作品たる所以です。
わかりやすくてわかりづらい、解釈を観客に委ねてる分捉え方に幅があり、皆さんの感想読むのが楽しみでもあったりします。
少なくても進級、進学と環境が変わることを控えた局面、今までの関係がそのまま続くことはないことが見えてきたところでの各々の選択と決定に至るまでの葛藤など、時間が有限だからこそ輝きを増す青春というものに抵抗がなければ視聴をお勧めいたします。



以下、鑑賞済みの方向けのネタバレ感想です。

■合意できないことに合意する

{netabare}「disjoint」から「joint」までを見てね、冒頭と終幕の1カットに挟んだ監督からのメッセージはわかりやすいです。
「disjoint」数学用語で〝互いに素”互いに共通の公約数を持たない数の関係性を言うようです。一方「joint」は繋ぎ目や接合部とイメージしやすい単語ですね。
二人で一組、優子先輩もその境地には達することができなかった希美とみぞれの間に横たわる強い関係(とTV視聴組の私は思ってた)が実は混じることない別物で、って展開でした。

これ希美ファンにはしんどいかもしれない。2期1話宇治川のほとりで花火を見ながら高坂麗奈から弱さを理由にいったん逃げたと評された希美の弱い部分、みぞれの才能への嫉妬がはっきりと出てるから。ブランクはやはり大きかったのか?元々の才能の限界なのか?再入部前、〝韃靼人の踊り”の音色に誘われてやって来た黄前久美子に「フルートが好き」と笑顔を見せた希美を私たちは知っています。

一方みぞれファンにもしんどいかもしれない。せっかく2期4話で取り戻したみぞれの情緒がまた不安定になるから。みぞれの病的なまでの希美への依存は強いままだった。希美に拒否されることが何より怖い。希美がいれば羽ばたける。希美のために吹いた関西大会みぞれの〝三日月の舞”エモいオーボエソロ、舞台袖で見守る希美の1カットとともにホッと胸を撫で下ろしたことが昨日のことのようです。

自分にとって大事なものが、希美は『フルートが大好きな自分』、みぞれは『希美と一緒にいられる自分』。演奏にベクトルが向いてる希美と、その人そのものに向いてるみぞれで齟齬が生じてくるのは避けられませんでした。お互い求めるものが微妙にズレていて、その行き違いが切ないったらありゃしないのです。

それが顕著に表れたのがハグしてお互い好きなものを言い合うシーン。観た人には説明不要かもですが、、、
あそこでみぞれが「希美のフルートが好き!」って言えてれば万事解決、オールオッケーだったんでしょうがそうならない。お互いを大切に想っていてもどうしても相手が求めてるものを供給できないもどかしさ。全編通してそんな感じです。{/netabare}

{netabare}じゃあ「joint」とは何ぞや?
融合して一つになった、、、ってことではないですね。またそれがいいんだと思います。
あくまで繋ぎ目や接合部。お互い交わらないことを自覚して、それでもお互いを大切に想う気持ちを大事にしようという一点で繋がった二人。関係性の変化をこれまた冒頭とラストの二人の描写で表現しています。詳しくは言わんよ。

お互いが大事に思ってたはずの『フルートが大好きな自分』『希美と一緒にいられる自分』を相手に求めることを諦め、それでも

『自分を大事に思ってくれているみぞれ』(希美視点)
『自分のオーボエを好きと言ってくれている希美』(みぞれ視点)

を大事にしようと相手を思っての気持ちへと深化した(そう思いたい)、まさに希美とみぞれのためにある物語でした。諦めをともなって痛みに向き合って二人とも大人の階段を一段登りましたね。{/netabare}

{netabare}当初二人に対して感じた“しんどい”思いは、エンドロールが流れる頃には観る側にほろ苦さを残しながらも、今まで以上に希美とみぞれへの愛着を持たせる前奏となったのです。{/netabare}


主役を演じた種﨑敦美さん東山奈央さん。間や空気感を大事にする作品で、行間や吐息ひとつに想いを込める演技は素晴らしかった。特に希美役東山さんは本作のMVP、明るさとカラ元気、嫉妬と焦り、強がりと繊細さをないまぜたとても人間くさい希美を好演されてたと思います。
本職ではない本田望結ちゃんも及第点です。童話パートでの二役、本職でない女優を配置することで本編ストーリーと別物感が出てました。ジ○リっぽかったですね。あえて別物感を出しているけれど“少女と青い鳥”“希美とみぞれ”の心情はリンクはしていてっていう仕掛けは良かったです。{netabare}監督は望結ちゃんに演じ分けをしないよう指導してたとのこと、物語の筋を考えれば納得です。{/netabare}



「切ない真実に、あなたは涙する——」

本作のキャッチコピーです。ネタバレ畳んだとこの骨子に沿うと、{netabare}童話パートと現実パートの意味合い、麗奈と久美子の煽り、楽器に太陽光を反射させ合うシーン、進路で悩む二人、新山先生とみぞれ、みぞれのオーボエソロ、その他諸々、{/netabare}劇中一つ一つのシーンが二人の心情をよく表す計算しつくされた丁寧な仕事のように私には映りました。
劇場版にありがちな尺不足、説明不足を感じなかった、という点をもって高く評価するものであります。



■蛇足

女子ウケ良さそう

萌え萌えしてないし、思春期女子の考えそうなことと大きく脱線してない気もするので、敷居は低いです。女性監督というのも大きいかもしれません。

話のとっかかりとして、お薦め作品聞かれた時の回答として、使えるシーンはありそうです(無責任)。
相手が視聴済の場合には、男性諸氏は希美とみぞれの行動や言動についての共感、非共感を聞いてみると面白いと思いますよ。リアル寄りのキャラ設定ということで、一歩引いての客観的な感想というよりも自身の経験や考えを反映したものを披露してくれそうです。

意中の子だったらなおさら。
相手の考え方が良く分かる試金石になるやもです。その結果、「あ、これ脈ないや」との切ない真実に、あなたは涙するかもしれませんが、それもまた一興です。



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2019.02.22追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/09/21
♥ : 93

90.3 6 学園で部活なアニメランキング6位
けいおん!(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★★ 4.2 (9680)
36914人が棚に入れました
私立桜が丘高校に入学した1年生の平沢唯は新しいことを始めようとするが何も思いつかず、2週間もの間部活の入部届けを書けずに日々を過ごしていた。同じく1年生の田井中律は幼馴染で一緒に入学した秋山澪と共に軽音楽部の見学に行こうとするが、部員が前年度末に全員卒業してしまったため、4月中に新入部員が4人集まらなければ廃部になると聞かされる。合唱部の見学に来るつもりで間違えて軽音楽部に来てしまった1年生の琴吹紬は、律と澪の掛け合いを聞いているうちに彼女達が気に入り、入部することに同意する。3人は部の存続のため、あと1人を入部させるべく勧誘活動を開始した。

声優・キャラクター
豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子、竹達彩奈、真田アサミ、藤東知夏、米澤円

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

私に日常系の楽しさと萌えを教えてくれたアニメ(83点)

全14話。
4コマ漫画原作。原作未読。

個人的満足点:83点
アニメ系統:日常系

私は正直、ほのぼの日常系は大の苦手である。
いつも3話程度で飽きてしまう。
下手をすると1話で封印なんていうことも。

「けいおん」も日常系ということで、ずっと敬遠してきた。
アニメから遠ざかっていた私の耳にもその名前は届いているぐらいの社会現象にまでなったアニメ。
アニメ好きならば避けては通れないということで、意を決して視聴することにした。

まず、日常系が苦手な私でもあっさり完走できてしまった。
日常系なのでストーリー展開でぐいぐい引き込むという
作りではないが、細かいイベントをうまく見せているので
飽きずに視聴することができた。
イベントのつなぎも高校生活を連想させる季節感のあるイベント。
入学→入部→夏合宿→文化祭→クリスマス→正月→・・・
と実に連想しやすいイベント構成、軽快なテンポ。
これが飽きずに視聴を可能にしていたと思われる。

「けいおん」らしからぬ、練習風景の少なさw
ほぼ部室でお茶を飲んでいるのではあるが、
いざ、学際ライブなどの音楽イベントをアクセントにもってこられると
自分の高校時代の学際なんかを思い出してしまい感動してしまう。
泣くまでは行かなかったものの、こんなメリハリが良かったのだろう。

作画もきれいで細かく見やすい画で非常によかった。
演奏中の動きなどはすごいの一言。
よくもまあ、あそこまで動くなあと関心する。

そんな中でも、このアニメの特質はキャラではないだろうか。
それぞれのキャラの個性が生きていて非常によかった。
お気に入りのキャラを見たいがために次見るという所も大きいと思う。

特にメインキャラの5人がすごくいい。
思わず
「萌か?そこが萌えなのか!」
と思ってしまったw
私が新しい能力「萌え」を習得した瞬間であった。
貴方の好みのキャラもきっと見つかることであろう。

そして、「けいおん」らしくOPEDと作中の曲がいい。
OPED曲と作中の曲は雰囲気が全く違う。
これは、設定が異なるためと思われる。

OPEDは彼女達がプロになっている設定で歌われている。
そのため、音楽のレベルが高い。
素人の私が聞いていてもドラムとか難しいんじゃない?と思う。

打って変わって、作中の音楽はまさに女子高校生が作った感を出すためであろう。
可愛らしい歌詞に音楽のリズムもオーソドックスな物が多いように感じた。
そこに、この作品のすごさを感じた。
もし作中でOPEDなみの曲を入れていたなら、ほのぼの日常系の世界を壊していたのではないかとさえ思う。
そんなバランス感がなんとも良いと言える。

まあ、それでも個人的にお気に入りはEDなんだけどね。
そして、作中の曲をかき集めたのは言うまでもない。

さらに、「けいおん」のすごさは大人から子供まで楽しめることにあると思う。
例を挙げるなら、女児向け「プリキュア」大人向け「銀英伝」などと区別されることが多いが
「けいおん」は女児からおっさんまで、どちらの層にもうけている。
なかなかこういった幅広い年齢層にうけるアニメというのは無いように思う。

私は、この「けいおん」には本当に感謝している。
私に日常系の楽しさと萌えという感覚を教えてくれた。
私にとって貴重な作品となった。

私のように日常系が苦手で敬遠している方も1度見てみてほしいものである。
きっと新しい発見があることと思う。


と、まあいろいろ書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

貧ニューではないが、澪に萌えた(`・ω・´)キリ

投稿 : 2024/09/21
♥ : 87

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

つきぬけるような楽しさ!

原作未読です。

特にやることも決めず、高校に入学した「平沢唯(ひらさわゆい)」。
ちょっとしたきっかけで軽音部に入部することになります。
そんな軽音部で繰り広げられるゆかいな日常。


レビュー用のメモの中で一番多かった単語は「楽しい」でした。
普段、そんな抽象的な言葉は使わないです。
……が、このアニメはとにかく「楽しい」が目立ちました。
全編を通してあふれ出る「楽しさ」。
それが、このアニメのテーマであり魅力でもあると思います。

キャラクターが楽しそうにしていると見ているこっちまで楽しくなってきます。

音楽という身近な素材。
かわいらしくて良く動く、個性的なキャラクターたち。
誰にでもわかる、テンポがいいボケとツッコミの応酬。
みんな仲良しで、見ていてほほえましいです。

全編通して、肩の力を抜いて見れました。
つらさや苦しさといった、「現実だけで十分!」と感じるような要素がほぼありません。

今考えると、学校ってよくできているなと思います。
社会人になってからは、毎日毎日同じことの繰り返し。
でも、学校では、自分からアクションを起こさなくても、イベントがやってきます。
黙っていても新しいことを積み重ねていけるんですよね。

そんな学校を舞台に、理想的な友人関係を築き、学校生活を送る「けいおん!」の世界。
そりゃ「楽しさ」がにじみ出てくるでしょう。


なお、音楽を題材にしたアニメなのに、演奏シーンが少なめです。
毎回演奏会をするような展開や、「努力、根性、勝利」なんかを期待すると面食らいます。
あくまで主な内容は、キャラクター同士の交流にあります。


ただし、BGMを含め、流れる曲自体はとっても良いです。
特にEDテーマ「Don't say "lazy"」は、映像と相まってハイクオリティ!
日本にすると「『サボってる』なんて言わないで!」って感じでしょうか。

活動内容は、

・お茶を飲む
・おしゃべりをする
・お菓子を食べる
・買い物に行く
・そしてたまに練習する(これ重要)

ですからねぇ……。
まさに「けいおん!」のイメージそのものを表してるタイトルです。

・嫌な展開がない
・とにかく楽しさがあふれてる
・良質な音楽のグルーブ感

これだけでも、たくさんの人に合う作品だと思います♪

投稿 : 2024/09/21
♥ : 129
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

見ればわかるからっ!

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫

原作 - かきふらい (芳文社「まんがタイムきらら」連載)
監督 - 山田尚子
シリーズ構成 - 吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督 - 堀口悠紀子
楽器監修 - 高橋博行
美術監督 - 田村せいき
色彩設計 - 竹田明代
撮影監督 - 山本倫
編集 - 重村建吾
音響監督 - 鶴岡陽太
音響効果 - 神保大介
音楽 - 百石元
音楽制作 - ポニーキャニオン
アニメーション制作協力 - アニメーションDo
アニメーション制作 - 京都アニメーション
アドバイザー - 石原立也
製作協力 - ポニーキャニオン、ムービック、
京都アニメーション
製作 - 桜高軽音部、TBS
放送期間 - 2009年4月2日 - 6月25日
話数 - 全14話(本編12話+番外編2話)

(以上Wikipediaより引用)

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫



私がまだアニメに興味を持ち始めるかなり前の話。
アニメに興味が無くても周りから聞こえてくる
「けいおん!」の名前。

ふーん、そういうアニメが流行ってるんだ。
なんかオリコンチャートで松田聖子さん以来の
なんちゃら…

アニソンって凄いんだね。

萌えって何⁇

そんな感じでした。

それから数年後、私の部屋のキャビネットの上に
唯ちゃんのフィギュアが鎮座する事になろうとは
私自身予想だにしませんでした。

人生ってわからないものですね…

アニメって基本的にストーリーの起承転結がしっかり
していて、喜怒哀楽を楽しむものだと思っていましたので、
この「けいおん!」を見た時の「怒」「哀」が抜けた
「喜」、「楽」だけの世界が異様に感じました。
多分、受け止め方は個人差があると思うのですが、
私にはその「喜」、「楽」だけの世界が異様でありながら
も心地良く、一緒に楽しんでる気持ちにさせてくれる
不思議な感覚が日常の生活でのストレスから解放させて
くれる魔法だったのかもしれません。

そんな、とある高校の軽音部を舞台に繰り広げられる
「けいおん!」
前年度の卒業生で部員数0となった桜が丘高校「軽音部」
このままだと廃部の危機。軽音部存続の条件は4人。
入部を希望していた田井中律ちゃんが発起人となり幼馴染
みの秋山澪ちゃんを強引に、合唱部と間違えやってきた
琴吹紬ちゃんを見事勧誘。
あと1人となったところで「軽い音楽をする所(口笛とか…)
」と思いのこのこやってきたのが、天然ドジっ娘の平沢唯
ちゃん。
この4人を中心に毎日お茶したり、おしゃべりしたり、また
お茶したり、たまに練習したり、たまにイベント。

後半になると新しい1年生新入部員の中野梓ちゃんも入部。
グダグダな先輩に喝を入れようと頑張る梓ちゃんだけど、
やっぱり彼女も流されグダグダな毎日。

はっきり言えば毎日グダグダな彼女達です。
でもなぜか彼女達だと不思議と許せちゃうんです。
むしろ見ていて楽しい。

その中にある言葉では上手く言えない様なキラリと光る
いくつもの宝石を見つけられるなら、きっとこの作品を楽
しめます。

作画は京都アニメーションならではの丁寧な作りで
主題歌も劇中歌を含め全てが魅力的な楽曲で構成されて
います。
視聴してみてオリコンチャートなんちゃらも納得。

ストレスゼロの魔法のような「けいおん!」の世界。
ゆっくりまったりと楽しみましょうね。



【mio's café】
視聴後に来てくださいね♪
お茶にしましょう(●'ω')_旦~
{netabare}
見ればわかるからって友達に言われ続けてきたけいおん
は、私にとって京都アニメーション製作の2作目の作品。
(1作品目がCLANNAD AFTER STORYでした。)

CLANNAD AFTERであまりにも号泣した為でしょうか、
どんなに友人に勧められても、見ようとしなかった
作品でした。

アニメを見るきっかけになったのが「とらドラ!」で
その次に見たのが「STEINS;GATE」
その後が「CLANNAD」シリーズでした。

ラブコメ王道からSFタイムリープ大作、涙腺崩壊話題作
どれもが面白くて感動して大好きな作品になりました。

そんな3作品を見てからのひらがなタイトルで

「けいおん!」???

ひゃっ…かるっ…
前に名前だけは聞いた事がある。

キャラは何となく可愛いけれど…

最初はこんな印象でした。

この時の私は日常系というジャンルのアニメを視聴した
事が無く、これといった感動も無くただのほほんとした
アニメかなぁという様な先入観だけで敬遠していました。

ある日、あまりの暇さと友人の根気強いプッシュに
そこまで言うんだったらちょっと、さわりだけでも
って感じで視聴開始。

そしたら、なんと!

かわいいんです♡

ジャケットのイラストだけではそこまでかわいいと
思わなかったのに、実際に動画で見ると動く彼女達、
お喋りする彼女達がいちいちかわいいんです。

ここ大事なので、2度言います。

いちいちかわいんです♡

随所に見られる笑いどころ豊富な小芝居もどきの
ボケとツッコミ。

彼女達がやるからこそなんです。

だから「いいんです!」

ストーリーは、はっきり言って頑張らない
グダグダな女子高生の毎日。

本当なら私でもちょっとイラっとくるくらいです。

だけど彼女達、たまに頑張るんです。

だから「いいんです‼」

彼女達だから「いいんです‼︎」

カビラさんがいっぱい出てきたぁ…
あーなんか訳分んなくなってきちゃったぞ〜

私はそんな彼女達に律ちゃん座長率いる

「放課後新喜劇」と名付けました。

本当に彼女達のやる事が秀逸なコントなんです。
原作が4コマ漫画だからかなぁ。

そんな彼女達のお話を見ていて私が最初に凄いと
思ったのはキャラの表情の豊かさはもちろんの事、
一人一人の脚の描写の多さでした。

その脚の形や動きでの個性や感情表現をする手法に
感動すら覚えるくらいでした。

妙に現実的な脚の太さと長さ。
決して良いとは言えないスタイルがまたかわいんです♡
ごめんね…リアルに健康的って意味なんだよ。

背景やキャラの作画もそこは京都アニメーション。
桜の咲く街並み、茜色に染まる校舎、
迫力のライブシーンなど、どれもこれも素敵です。

その中でも、私がすっごく好きなのは、ライブシーンで
唯ちゃんと澪ちゃんが歌う時の横顔の口の動きなんです。

すみません凄くマニアックで…

もう、本当に間近で熱唱している姿を見ている
ようなんです。

けいおん!を見て思ったんですけれど、
横顔の描き方が凄く綺麗だなって。
おデコから鼻、唇からアゴにかけてのラインとか。

そして特に目、しかも眼球なんです!

横顔の眼球の描き方、私的に凄いです。

すみません、またまたマニアックで…

多分、京都アニメーション:堀口さんのキャラデが
私的にピンポイントだったんだと思います。

そしてもうひとつ凄いなぁって思うのが
登場するキャラクターの層の厚さです。

主要5人のキャラ

田井中律、秋山澪、琴吹紬、平沢唯、中野梓

をとりかこむ通称:モブといわれるキャラのレベルの高さで
した。(モブと呼んでいいのかわからないけれど…)

その代表格が唯ちゃんの妹、平沢憂ちゃんです。
多分彼女は他のチームに移籍しても即クリーンナップを
任せられるでしょう。
唯ちゃんがエースなら憂ちゃんは正捕手。
憂ちゃん無しでは唯ちゃんの活躍はあり得ないくらいの
存在。
唯ちゃんとはまた違う癒しキャラです。

その次にやっぱりさわちゃん先生こと、山中さわ子先生。
神出鬼没の彼女、けいおん!の中で唯一の大人のキャラ
かもです。(隣のおばあちゃんを除いて。)
とにかくそのカリスマ性が凄いです。けいおん部OBで
伝説?のギタリスト&ボーカリスト。
どっちが生徒かわからなくなるような時があるけど、
こんな先生いたら楽しいだろうなぁ。

そして唯ちゃんの幼馴染みの、のどかちゃん。
真鍋和ちゃんは頭良くってマイペース。
でも、けいおん部相手に(特に唯ちゃんに対して)繰り出す
シュールな一言が以外と強烈で面白いです。

その他にも憂、梓の同級生の鈴木純ちゃん。
私的には1番のシンデレラガール!
などなどこのモブキャラの充実度は
のちのけいおん‼︎(2期)においてさらに開花していきます。
多分、1チーム作れるくらいです。
(特に3年2組のクラスメートの子達)

OPの「Cagayake!GIRLS」、EDの「Don't say "lazy"」
をはじめ、どの曲もこれがアニメの曲⁈っていうような
素敵な曲ばかりで、曲と一緒に流れるアニメーションも
とても手が込んでいます。
見ていて圧巻の映像で特に楽器の描き方とか凄いです。

律ちゃんのドラム、今日も走ってる〜♪
あずにゃんのカッティング今日もキレッキレだね♪
的な感じで私はいつも聞いてます。
ここが彼女達の音楽を楽しむ重要なポイント。
彼女達は確かにここに存在しているんです。

そんな、いっぱいある曲の中でもやっぱり、
私的に1番好きなのは「ふわふわ時間」かな♡
このタイトルと歌詞が一番彼女達を表現してる気がするし
桜高祭でのライブで何かにつけて思い出がある曲です。

1年生の時の桜高祭での「ふわふわ時間」。

この時は訳ありで澪ちゃんのリードボーカル。
唯ちゃんのコーラスには最初ビックリしちゃって
笑っちゃうけれど、ハスキー唯ちゃんも可愛かったよ♡
あんな状態でも頑張ってる感があって凄くいいです。

でも豊崎さん、凄いです。
どうやって、あの声出してたんだろう…?

澪ちゃんには怒られそうだけど、最後のハプニング!
「しましま時間」も良かったです♡

2年生の時の桜高祭での「ふわふわ時間」は、もうこれは
私のけいおん!の名シーンでも5本の指に入ります。

一言で言うならムギちゃんの超ファインプレー。
ナイスです、good jobです!

そして唯ちゃんの「もう1かぁ〜い」の時のカメラワークが
また凄いです。
あの臨場感がたまりません。
見ていて鳥肌たっちゃいました。

私がけいおんを大好きになった理由の一つが、彼女達と
時間を共有している気にさせてくれる演出でした。

彼女達が音楽準備室でお茶している時も、
合宿に行ってる時も、講堂でライブしてる時も、
いっつも同じ空気を感じれるんです。
同じ場所にいる気になれるんです。

彼女達と同じ空気を感じれる、本当に不思議です。
説明できない心地良さと共感できる世界観とはまでは
いかないけれど、空気というか雰囲気…

あ〜わかんないっ!

これが「日常系」と呼ばれるアニメの魅力の1つ
なのでしょうか。

「けいおん!」も何がいい、どこがいいって言葉で上手く
説明できない珍しい作品なんです。本当に。

だけど、

「いいんです‼︎」

だから、最後に私は声を大にして言いたいです。

とにかく

「見ればわかるからっ!」って。

結局、友達と同じ事言ってるし…



【主な登場人物・出演者】

平沢 唯 - (CV:豊崎愛生)
秋山 澪 - (CV:日笠陽子)
田井中 律 - (CV:佐藤聡美)
琴吹 紬 - (CV:寿美菜子)
中野 梓 - (CV:竹達彩奈)
山中 さわ子 - (CV:真田アサミ)
平沢 憂 - (CV:米澤円)
真鍋 和 - (CV:藤東知夏)
鈴木 純 - (CV:永田依子)


【主題歌】

オープニングテーマ
「Cagayake!GIRLS」
作詞 - 大森祥子 / 作曲・編曲 - Tom-H@ck
歌 - 桜高軽音部
2009年4月22日発売 オリコンシングル4位

エンディングテーマ
「Don't say "lazy"」
作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 前澤寛之 / 編曲 - 小森茂生
歌 - 桜高軽音部
2009年4月22日発売 オリコンシングル2位


【挿入歌】

「ふわふわ時間(タイム)」
作詞 - 秋山澪 / 作曲 - 琴吹紬
(作詞 - かきふらい/ 作曲・編曲 - 前澤寛之)
歌 - 桜高軽音部
2009年5月20日発売 オリコンシングル3位

「わたしの恋はホッチキス」
作詞 - 秋山澪 / 作曲 - 琴吹紬
(作詞 - 稲葉エミ / 作曲・編曲 - 藤末樹)
歌 - 放課後ティータイム

「ふでペン 〜ボールペン〜」
作詞 - 秋山澪 / 作曲 - 琴吹紬
(作詞 - 稲葉エミ / 作曲・編曲 - 川口進)
歌 - 放課後ティータイム

「Maddy Candy」
作詞 - KANATA / 作曲・編曲 - 小森茂生
歌 - DEATH DEVIL
2009年8月12日発売 オリコンシングル9位

{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 124

90.4 7 学園で部活なアニメランキング7位
氷菓(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★★ 4.1 (8356)
35363人が棚に入れました
何事にも積極的に関わらない奉太郎が、姉の命令で入部させられた古典部で、部員の少女の叔父が関わった三十三年前に起きた事件の真相に迫る。省エネ少年と好奇心少女が繰り広げる青春ミステリー。

声優・キャラクター
中村悠一、佐藤聡美、阪口大助、茅野愛衣、ゆきのさつき、置鮎龍太郎、ゆかな、小山茉美、早見沙織、悠木碧、川原慶久、浅野真澄、豊崎愛生、小倉唯、阿部敦、伊瀬茉莉也、入野自由、小清水亜美、広橋涼、秦勇気、山崎たくみ、小西克幸、こぶしのぶゆき、日笠陽子、伊藤かな恵、升望、近藤孝行、森川智之、進藤尚美、茅原実里、寺島拓篤、竹達彩奈、寿美菜子、福山潤、杉田智和、谷山紀章、杉山紀彰、平川大輔、吉野裕行、石塚運昇、永井一郎、西村知道、二又一成、田中正彦、千葉繁、諏訪部順一
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

最終回まで視聴完了 満足のいく終わり方だった

<22話最終回の感想>

結論から言うと、満足のいく終わり方だった。
折木は折木らしく、千反田は千反田らしく、それぞれの持ち味を
決して崩さないまま、少しせつなくほろ苦く、だけどリアルで納得できた。

そして景色はリアル以上に毎回美しかった。
はらはらと夕陽の中で舞う桜の花びらに泣けてきた。
夢の中のようなお雛様の行列。
狂い咲きした桜の前に来たときの、えるたんの顔は
折木でなくともぜひ、観てみたかったよ~

観終えた後でしばらく、じわじわきていた。
2クールあった中、1クール目はスピードが緩やか過ぎて
物語を知らなかった分なおさら、退屈になりそうだったけれど
13話から見違えるほど面白くなり、観れば観るほどこの作品の良さや
登場人物たちそれぞれの魅力を強く感じることができるようになって
ほんと、観続けて良かったと思う。

背景の小道具ひとつとっても、人物のしぐさの描写ひとつとっても
必ず意味があって、細かく描かれていたので、
きっとまたしばらくして観直すと、新たな発見があって楽しいかも。

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<21話の感想>

ヴァレンタインデーに里志へチョコを渡そうとする
中学時代の摩耶花も、ラッピングのリボンを真剣に悩む今の摩耶花も
彼女の部屋そのものな乙女チックさが出ていて、かわいかった。
でも、周囲からはちょっと意外に受け取られそうな里志の想いや厳しさは
わかる気がするし、自分も似た部分があるので共感してしまった。

その一方で、振り回されてしまった千反田えるは少々かわいそうだったし
真相に薄々気づいて肩を落としている摩耶花も、ちょっと不憫だった。
それでも、メンバーのそれぞれがメンバーたちを思いやり
やさしい嘘をついたり受け入れたりしている姿に、
ちょっとこみ上げてくるものはあった。

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<20話の感想>

もう元旦?
えるちゃんの小紋姿がとてもキュート。
「見せびらかしたかったんです」なんて言っても、
それは彼女だから許されるのだよね(笑)
白っぽいトレンチコートの折木くんは、ちょっと背伸びした感じが否めない。
しかし、いつまでも冷淡な態度の折木くんだよなぁ・・

で、いきなりのアクシデント発生。
今回は前回のゆる~い雰囲気の部室でとは違う密室劇が始まった。
でも、さすがは里志。 ちゃんと伏線も回収されているし、
タイトルの「あきましておめでとう」の意味にも、
なるほどそういうことか!と、とてもいい脚本だったと思う。

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<17~19話までの感想>

里志の本音が出るときの表情って可愛い(笑)
そしてそんな彼をみつめる摩耶花の真顔も可愛い~
推理中心のこの3話、19話は特に部室での動きの少ない密室劇。
演出がとても演劇的で印象に残った。
文化祭編のような面白さは少ないものの、吐息の温度や
制服や髪から漂う香りまで伝わってきそうな繊細な描写は
相変わらず脱帽モノ。
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<14~16話までの感想>
{netabare}
14話=文化祭はまだまだ続く~お料理対決が最高に盛り上がり
折木の機転とまやかの頑張りについ、ぼろ泣きw
古典部の面々、結束力が高まってきてるよね。最高だ!

15話=怪盗事件に絡んだ古典部の面々の、それぞれの焦り。
なぜだか、サトシの想いにアツいものを感じて萌えてしまったw
{/netabare}

16話=文化祭はコレでそろそろ終了かな?
怪盗事件に関する推理を本格的に掘り下げていってて
今回はじわじわした感じで見応えあったと思う。
相変わらず顔出ししない折木くんのお姉さまが、「私気になります!」
-------------------------------------
<13話の感想>

数話ごとに感想をまとめようと予定していたが、
今回の13話も書かずにいられない可愛さでw
前回はえるちゃんと奉太郎がメインだった気がするけど
今回は見せ場として、まやかとサトシがメインだったように思う。

歩くデータベースことサトシは当然クイズ好き。
頭に土星乗っけて参戦(笑)っていうのがまず目立ちすぎ~
でも、遠くからでもよくわかって演出的にもナイスだった。
放送開始当時から感じてたけど、サトシと自分に共通点があまりに多く
個人的になんだかすごく親近感が湧いてしまうw

また、漫研でのまやかと先輩との対立も面白かった。
名作はいかにして名作と呼ぶのか・・・両者とも一理ある意見で
観ているこちらも真剣に考えさせられたりして。
ちなみに、まやかの自室はピンクの壁とカーペットに白い家具で統一され
フリルのついたレースのカーテンなど、姫っぽさ満点。
棚のあちこちに置かれたかわいいマスコットや雑貨類、
TVのフレームまでピンク色、本棚にはコミックがいっぱい。
少しボーイッシュな活発さのある普段の彼女からは、なかなか想像しにくい
いかにも女の子らしい、かわいい部屋だったのが好印象。

奉太郎がえるちゃんのコスプレ写真みつけて、照れながら
じ~~~っとみつめてしまってるシーンも、
その写真の封筒に気づいて慌てるえるちゃんも、
ほんと・・・今回もみんな細かい描写がなんとも可愛く
観れば観るほど愛着を感じてしまう作品になってきてるのを感じる。

--------------------------------------

<12話までの感想>

12話まで視聴済み。2クールということなので、ちょうど折り返しかな。

前半、テンポが遅いように思え、じれったく感じたりもしたけれど
6話くらいから面白くなってきた、というのと、この作品の観方が
つかめてきたのかもしれない。

学校内でのちょっとした出来事や、謎を解き明かしながら
古典部の仲間たちの友情も深まり、温泉回やプール回などもクリアw 
ミステリ物というよりは、まさに青春群像劇といった趣で、
人物描写がとてもきめ細やかなのには毎回驚かされる。
特に会話中の息継ぎとか、瞬きした瞬間の髪の揺れ具合とかね、
そんな何気ない部分やシーンの作り方を観ていると、
これぞ京アニクオリティということか、と。
あぁこれでテンポが遅く感じるなら仕方なかったなと思うほどで。

これまでの話の中、文化祭前日と当日を描いた12話がダントツに良かった。

文化祭を楽しみにする部員たちのそれぞれの夜。
特にフクちゃんの部屋は、彼がこれまで身に着けていた巾着たちや
手芸部で作ったひまわりの衣装なんかも飾られていて、
ごちゃごちゃしながらも、彼らしい雰囲気の部屋が良かった。

それとは対照的な、無駄のないシンプルな奉太郎の部屋。
こういう、細かな小道具にいたるまでの演出にはすごく好感が持てる。
そして嬉しくなってしまう。

また、文化祭当日の、いつもはしっかり者の伊原の困った顔つきや表情に
守ってあげたくなってみたり、出し物を見て無邪気にはしゃいだり
手を叩いて驚いてみたりの純真無垢な、えるちゃんの横顔も可愛くて。
あちこち学校中を走り回りながら出し物に立ち止まってしまい、
はっと我に返って「いけませんっいけませんっ」と走り出す彼女の後姿には
やれやれと思いつつ、妙にツボってしまった(笑)
なんとも、好奇心旺盛な彼女らしい演出だったと思う。

また、12話からは新しいEDがお目見え。
子供の頃に観たような、アニメらしいアニメのEDっぽくて、これも良かった。

残すところあと12~13話だろうか・・
まだまださまざまな展開を見せてくれるだろうし、
個人的には、まだ全貌が現れていない奉太郎のお姉さんが気になってる。

なにはともあれ、今期の新アニメが続々放送される中
この作品を楽しみでいられて良かった。

--------------------------------------

<4話まで視聴>

主人公達が通う神山高校の古典部に潜む45年前の謎。
時代は1960年代、学園紛争が盛んになり始める直前。
過去の文集を頼りに、推理を始める古典部の4人。

何があったのか・・主人公 折木が冷静に推理していく様子を
見ていてふと、京極夏彦氏の小説に登場する京極堂を思い出した。
なんだかめちゃめちゃ似てないか?

ところで、今回もフクちゃんがいい味出していた~
彼の個性あふれるファッションもかわいいのだけど、

「僕は基本属性がショッキングピンク。
 何をしていても 僕は僕だからね。
 誰かが薔薇色に染めようとしてもダメ。染まってあげない。
 染まってるわけじゃないんだ。僕が誰かを貶めるとしたら
 君は無色だって言うよ」

って、このセリフがすごく印象的だった。
あの2人・・なかなか良いコンビだと思う。


(以下 第1話を視聴しての感想)

============================================

米澤穂信氏の原作小説を京都アニメーションがアニメ化。
ということで、放送初日も今期の他のアニメより
遅いスタートだったので、随分と期待の大きかった作品。

舞台と登場人物は・・・
舞台は伝統ある高校。そしてその中の古典部。
何事も合理的に済ませたい主人公・折木奉太郎、
好奇心旺盛なヒロイン・千反田える。
中学からの腐れ縁だという福部里志。

「わたし気になります!」

そんな千反田の一声で、数々の難事件を推理していく。。
という青春学園ミステリなんだそうで、古典に関わることは
特に出てこないのかも?

今のところ、2話まで視聴してみて。
とにかく作画の美しさはハンパない!
繊細に描かれた背景に、やわらかな春の陽射し。
ゆっくりとはらはら舞い散る桜の花びら。
そして、バッハの『無伴奏チェロ組曲』
あまりにも似合いすぎて、思わず見惚れてしまってた。

1話では、このほか・・同じくバッハの『G線上のアリア』
ベートーベンの『月光』が使用され、
1話と2話ではフォーレの『シシリエンヌ』も流れていた。
今後も、さまざまなクラシック曲が聴けるのかと思っていたら
どうやら上記の3曲以外は、オリジナルのサントラになる模様。

それにしても、すごくタイミングよく流れるし、
作品の古風な雰囲気には、ぴったりなので、とても嬉しい。

あと、フクちゃんこと、福部里志の持ち物が可愛くて仕方ない。
例えばカラフルなドット模様の巾着袋とか、
グリーン地に一部だけオレンジ系のチェック模様という雨傘。
少し小柄な彼の雰囲気に、よく似合っていた。

で、えるちゃんは、自分で意識してか否かまだわからないけど、
折木のパーソナルスペース乱しすぎ~(笑)
顔も身体も近づけすぎるし、あんな・・瞳を覗き込むような目で
みつめられたら、しかも折木の背中を包み込むようにして本を見るとか、
なんか・・無防備すぎるんですけど。。

それから、ひとつ気になったのがモノローグ。
小説が原作だとこの問題がどうしても出てきてしまうのだけど、
本来なら、言葉で説明するのじゃなく、
表情や仕草なんかで気づかされるほうが、断然楽しいので
これはけっこう大きなネックかも。

物語の進展は、おそろしくゆっくりなので、
観る人にとっは、そのあたりどうなるかな・・と。
個人的には、時々眠くなってしまう瞬間があるのだけど
引きつづき、楽しみに視聴していこうとは思う。

投稿 : 2024/09/21
♥ :
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

青春がミステリー

原作既読での感想です。と、言うよりもアニメを見てから原作を買った口です。
加筆しすぎて、ネタバレのところは文体が統一されてないのでご容赦を。

2022年10月、愚者のエンドロール編について追記しました。

原作古典部シリーズは3つの主なストーリーがあり、
このレビューではわかりやすい順、時系列を遡る形で書いていこうと思います。
各話のあらすじを書かないことをご容赦ください。

【クドリャフカの順番編】
{netabare}
話の中にちょくちょく出てきた文化祭の話。個人的にはいよいよ文化祭だなと感じる構成だと思う。
(文化祭のために文集「氷菓」を作る→文化祭の為の映画を見る、の後の話になるので)

聡志の「期待とあきらめ」の発言を軸に見ると登場人物達が何を思ったのか良くわかると思う。
文化祭での聡志の折木への一方的な期待の感情の裏にある自分への諦めの感情は、
こうち先輩と「夕べには骸に」の作者にもいえる。
真犯人とは別の、もう一つの謎、登場人物の気持ちがわかるだろう。
高知先輩が何を思ったのか考えてみてほしい。

また、風紀委員会委員長と生徒会長の関係も、自分への諦めと期待の関係だと思われる。
委員長は生徒会長の才能を認めることで諦めを持ち、期待しているからこそ、
「夕べには躯に」の次回作を書かないこと、才能を持ちながら行使しない生徒会長に対して、
怒りのような感情を持っているのかもしれない。
登場人物が何を思ってそんな言葉を言うのか、それを解いていくのがこの作品だと思っている。

ちなみに聡志の「データベースは結論を出せない」という口癖は、
折木という才能をみて諦めの中からでた言葉なのだろう。
その道の才能が無いから、他の道を探す。それは逃げから来る言葉だが、
クドリャフカ編で犯人を暴こうとした聡志の行動からも、
聡志があきらめ切れないことがわかり、やりきれない。
こういった感情で行動方針を変えようとする辺り、
実に青春をしていて現実の人間らしいのが福部聡志なのだと思う。

また、「まわりがどうあれ基本属性が薔薇色なんだよ」という言葉もあったが、
これは他人から見れば、自分は薔薇色に見えるだろうという諦めが入った感じだった。
「誰かが薔薇色に染めようとしても駄目さ、染まってあげない」というのは、
中学時代の過去とは違い誰かが自分に勝負を仕掛けてきても、
自分は受け流すというスタンスを取りたかったのかなと思う。
聡志は人に流されず自分を見つけたかったのだろうなと思えた。

【伊原の涙について】
高知先輩の話を聞いて、なぜ伊原は涙を流したのだろうか?
「名作は最初から名作として生まれてくるんです」
「ボディトーク、やっぱりこれも良い」この言葉は「夕べには骸に」との比較。
「私のは100枚落ちる」この言葉が高知先輩を自分に置き換えたらどうなる?という意味として捉えてみた。
努力をしてきて生まれた「ボディトーク」という作品が、
努力の先に名作が出来るという気持ちの肯定をする作品なら、
「夕べには骸に」は伊原の「名作は最初から名作としてうまれてくるんです」という理想の肯定に見える。
「夕べには骸に」を肯定してしまえば、圧倒的な差に対して諦めを持ち、
他人に期待をするしかなくなる。
今までの努力はなんだったのかという無力感も感じるだろう。努力の否定になってしまう。
そのことがわかって、自身も努力していつか名作になる作品を書いてやろうと思っている伊原は、
自分の才能のなさへの自覚や自分の無神経さに涙を流したのだろうと思う。

【折木の推理に対する聡の怒りについて】

「どうやってさ!」
折木が真犯人を探し出す手がかりについて、聡の提示した被害にあった部室の共通点や、
十文字のミスでも見つけたかという事に対して、どちらも否定した時の聡の怒りの言葉。
そしてその後に「期待してるよ」

伊原の涙について考えてこの件も整理が出来た。聡が努力して探していた点に対して全く否定する折木。
聡志の努力が無駄であるかのような折木の主張に対する怒り。
そして気付く、圧倒的な視点の違い。才能の差。それを感じてしまったから「期待してるよ」ではないだろうか。
これは、高知先輩と「夕べには骸に」作者との関係とまるで同じではないだろうか。

【生徒会長陸山宗芳がクドリャフカの順番を読まなかった理由】

「おつかれ!」陸山は田辺に向かってわざわざなぜこのように声を掛けたのだろうか?
その言葉を掛けたときの陸山の笑顔からしても、
「クドリャフカの順番を読んだのか」という田辺のメッセージは届いていないように思える。
ただ、田辺が自分に対してメッセージを送ったことには気付いているようにも見える。

では、「夕べには骸に」は陸山にとって、遊びだったのだろうか?
折木の「(あれが遊び?)」という、
夕べには骸にが陸山にとって遊びだと主張した田辺の言葉への反応を見ると、よほどの作画だと想定してみる。

sideストーリーである伊原と高知先輩のラストの会話から、
陸山も高知先輩と同じ方向の事を考えたのではないだろうか?
陸山も高知と同じく漫画をよく読んで、漫画を描いていたのかもしれない。
そして、安城春菜の才能と出会ってしまい、諦めを覚えてしまったのだろうか。
陸山が「夕べには骸を」を読んで、届かない才能に諦めを持ち、さらにその作画を担当することで、
漫画を描くことをやめるほどの感情を持ってしまったとしたら。それは、友達という枠を超えてしまったのか?
友達の原作をほおりだしてまで描かない理由とは?それも原作を1ページも開きもしない理由とは?
とても気になるが、与えられたヒントでは答えの出ない疑問として残された物なのかもしれない。

だが、「おつかれ!」は原作にはないセリフだった。
ただ、「あれが遊び?」や、「原作を開いてもいなかった」というヒントから、
上記の推論も、多少は原作でも成立するのではないだろうか。


{/netabare}
【愚者のエンドロール編】
{netabare}
文化祭で上映するミステリー映画の犯人を当てる話。
今回の、ストーリーの正解を当てる⇔推理小説作家を実はやらされている、
というすり替えのトリックは多くの人がこれに気づいたとき、
自分は身勝手だなと思うかもしれない。
本郷という作り手の人間を無視して、
計算問題のように無機質に問題を回答しようとしたことに罪悪感を折木が感じたように。
(少なくても自分はそのすり替えに気づいたとき、初視聴時にひたすら密室のトリックを考え続け、
本郷の気持ちを考えていないというメッセージも受け取れなかったことに自分の浅はかさに悲しくなった)
千反田がトリック問題が解けない、人の気持ちを誰よりも思いやる心を持っていたからこそ、
折木はその過ちに気づけたのだと思う。

ちなみに折木が最初に出した「万人の死角」の結末(回答)が
「文章問題」と折木自身に言わしめた理由の裏づけとしてだが、
「カメラを気にしていたキャスト」という「オチがわかった行動」をしている人間がいるのなら、
キャスト達に結末を聞けばいい。
それが出来ないのは、結末をキャストが知らないためであり、
カメラを気にしていたのは、キャストが不慣れだったということだろう。

注意深く視聴していくと、イリスの「観方を変える」発言について気付くことができるだろう。
また、千反田がイリスの術中にはまらず、観方が変わっていないことも描かれている。
イリスと折木が対決する茶屋のシーン、そして今後持つ折木のイリスへの不信感は、
他人の気持ちをないがしろにするイリスに対しては当然といえばそうだろう。

だからこそ最後のシーンで自分の視点で動いたことにはしたくなかったイリスが描かれている。
全体のためという大義名分がなくなり、本当にエゴで人の気持ちを利用して、
使い捨ててしまった自分を肯定できないのだから。

イリスは、折木の姉に、クラスメイトが悪い、自分(イリス)は本郷を救ってやった立場という自分の主張を否定された。
「あなたの主観で判断した事に責任を持つ」という折木姉の言葉に、
自分が善か悪かで答えてしまうイリス。
「私はあのプロジェクトを失敗させるわけにはいかない立場でした」という正当化だったが、
「自分の所属するクラス出し物の成功」という自分の利益の為に本郷の脚本を切り捨てていたにもかかわらず、その業を自分で背負わなかったことへの責めは、どうしても自分の人間性の否定に繋がるので反論したかったのだろう。本郷を助けてやりたかったという善人的な目的ではなく、堂々と自身の利益を追求したといえないイリスを、折木姉は批判したのだろう。


【えるの本郷先輩への固執について】
「きっと志半ばで筆を折った本郷さんの無念が、叫びが、隠されていると思うんです」
川原での折木との会話のシーン。この「無念」と「叫び」は、
氷菓編でえるの叔父が文集「氷菓」に隠した思いと同じではないだろうか?
えるが本郷先輩の隠された思いを汲み取りたい理由は、
叔父の時のような悲しい「思い」をだれかが明らかにして、
当事者にとって良い方向に物事を持って行きたい、
もしくはその悲しい思いを供養するような、そういう感情が働いているのだと感じた。

【折木とイリスの対決について~折木の怒りについて】
「だれでも自分を自覚すべきだといったあの言葉も嘘ですか!」
折木はなぜここでこれほど激怒したのだろうか?
折木はイリスに乗せられて推理と称した脚本コンテストに乗せられてしまった。
名探偵を一瞬でも気取り、本郷の思いを無視してしまった自分に対しての怒りと、
そうさせたイリスに対して、あれほど怒るのは自責の念がそれほど強かったからではないだろうか。

2022.10.6 追記
上記レビューの至らなさに反省しきりです。
折木が起こった理由、それはシンプルに「あなたは特別よ」「だれでも自分を自覚すべき」」というイリスの言葉によって自分の器を特別なものと意識させられた、そしてその言葉が建前、嘘であったこと、嘘により利用されたことが理由でしょう。
返して言えば、折木を利用するために折木自身が自分の評価を「特別」であるように思いこませる嘘をイリスにつかれたわけです。
それは折木にとって、自分を自覚する、あるいは自覚した行動、それは自分というものをポジティブに再評価できた、人生の分岐点のようなものだったわけですが、イリスという標識は、折木の人生の利益ではなく、自分自身の利益の為に折木を誘導し、折木はそれにはまってしまった訳ですから、
その自身の利益をイリスに再確認(可能性はゼロでも)せずにはいられなかったのでしょう。イリスの回答がわかっていたからこそ、折木は問い詰めたときに激怒していた、それが私の今の感想です。


【聡志「それにしても、羨ましい限りだね、全く」について】
聡志のこの言葉は、折木に対して言われたものであるが、
探偵役として人に物を頼まれる折木が羨ましく見えた・・・だけではないだろう。
折木が聡志の才能に対するフォローをした後の言葉だったわけであって、
皮肉であると捉えるのもいいだろう。折木は持っている才能が発揮され、
活躍している立場からの聡志への言葉だからこそ、
聡志は自分が日陰者で折木が表舞台に立っているような状態を、
日陰者として皮肉っぽく言ったのではないだろうか。

【江波倉子は何を思った?】
「私は企画に参加していません 興味がなかったので」
「本郷は生真面目で注意深く 責任感が強くて馬鹿みたいにやさしく 脆い 私の親友です」

これが江波の人間性が見えるセリフ。このセリフから読み解けるように、
映画企画は自由参加であり、興味が無い人は参加しなくても良かった。
興味が無いからと参加しないのは、人の輪に交わる必要性を感じていない性格といえる。
エピローグでの本郷のチャットでのセリフからも、
江波と本郷は対照的な人物でありながら、親友であった。
二つ目のセリフは本郷の性格を示すことで脚本の正体を暗に示しているが、千反田の仮説と合わせて考えると、
江波が何を思って案内役を引き受けていたのか、謎が深まっていく。

そして千反田の江波に対する仮説がこうだ。
「本郷さんは脚本の見通しを最後まで持っていたと思うんです 
途中で倒れたとしても 聞くことは出来たと思います 
それすら出来ない容態なら 
親友といっていた江波さんは絶対にクラスの皆さんを許さないくらい怒ると思うんです 
案内役なんて引き受けないくらいに 」

江波倉子は一体どのような立ち位置にいたのだろうか?
本郷の本当の状態を知っていたのだろうか?
イリスによる台本作りに乗って、本郷をかばおうとしたのだろうか?
本郷の脚本の結末を知った上での行動だろうか?
だがその場合、本郷の脚本が出来ているのをもみ消すイリスに対して、江波はどんな感情を抱くだろうか?

そして、台本作りをさせていることをわかっていたなら、古典部にどんな気持ちを持っていただろうか。


江波が本郷に嘘をつかれていたとしたら?本郷は病欠が多かったが、
それがあったために、江波はいつもの事とあまり気にしなかった?本当に?
江波は本郷と親友だと言ったなら、倒れた後に連絡をするはずだろう。
そこで、親友とまで言っている二人の間に嘘が存在するだろうか?
原作者の作品は暗いオチが多いので、それも考えられるが・・・

他薦で脚本は本郷と決まったというが、それは参加不参加の前だったのか、
参加の表明をした後だったのか、それはわからない。
だが、そこの真実で江波の中で本郷の自己責任だったという気持ちがあったかなかったか、
そんな事も考えられるだろう。

【本郷の脚本とえるの結末への興味】
えるが本郷の脚本の結末で気になっていたところ、それは、犯人と被害者が、どういう関係性であったのか、という部分にある。
それは、えるが想像した、密室への回答も含めた本郷の脚本であり、人の心情を考える、というえるらしい興味だと思う。
そこには、なぜその人物がその行動をとったか、という行動の裏付けの動機、確かに感情が存在する。それをえるは考えていたんだと私が気付いたとき、私はまた、この作品に新たな新鮮さと胸いっぱいの暖かさを感じた。
私はまだまだ、この作品を読み解けていないのだなという悔しさも味わいながら。(2022.10.6追記)

{/netabare}
【氷菓編】
{netabare}
文集氷菓を読み解き45年前の真実を解いていくお話。
関谷純が千反田に残した言葉の意味、氷菓二号における文芸部員の言葉の意味から、
時間の経過によって古典になってしまった45年前の真実が解き明かされる。

最後の謎解きで折木がイラついた理由、それは氷菓の示す関谷の残した苦悩のメッセージを、
気づいてやるべき後輩達(自分達)が気づいてくれない事に対してだろう。
関谷の苦悩を知ったとき、叫びたくても叫べない、生きながら死ぬ、
その苦しさや無念に少しでも共感をする事ができたなら、この作品が好きになっていることだろう。

悲鳴も上げられず死ぬとはどういうことだろう。
周りが悲鳴を上げることも許してくれない。
周りがなんと言おうと悲鳴を上げる勇気も必要なのではないか。
だれかに弱いと思われたり、言われたりしても、叫んだり泣く事も自分を守るためには必要なのではないか。
千反田に対して「強くなれ、生きたまま死ぬことになる」といった、
関谷純のその時の感じた恐怖、悲しさ、無念さ、辛さを感じることができただろうか。
(私には、自分にはどうしようも出来ない物事の大きさに恐怖し、
自分が大きな流れに声も上げられず潰されていく苦しさ、
自分の全てが終わってしまったような無念さ、そのどれもが辛く、苦しく共感を覚えた。)

「全ては主観性を失って、歴史的遠近法の彼方で古典になっていく」
氷菓編にこんな言葉が出てくる。主観性とは、当事者の気持ちであり、
今伝えられているお話は当事者の気持ちが失われたお話であり、それを表面的に読んでも、
当時の人が何を思ったのかは分からないという事だ。
その言葉からも、関谷純の感じた感情が薄らいでいくことへの無常さ、
そういったものがこの作品の儚さに繋がっているのだと思う。

再度書くことになるが、
このアニメは提示された謎解き(氷菓、映画のストーリー、泥棒の犯人)だけが謎解きではない。
登場人物が何を思ったのかを考え、どんな気持ちだったかを考えることが視聴者に送られた謎なのだろうと私は思う。

【薔薇色について】
折木は自分の灰色の高校生活の中で薔薇色に憧れがあったのかもしれない。
そして45年前の真実は薔薇色だったのかに疑問を持つ。
つまり、45年前の事件の真実を知ることで、自分が薔薇色に対して憧れがあるのか?
自分がなぜ他の人間を見て落ち着かないのかに答えを出したかったのではないか?
それが折木を推理に向かわせた原動力ではないだろうか。
そしてその落ち着かなさの理由はは他人が感情に揺さぶられ一喜一憂している姿を見ているからだろう。
最終回でのエア告白では折木は感情に揺さぶられ薔薇色になっているのかもしれない。

【生きたまま死ぬ?について】
これがえるのトラウマになったか、元々死への恐怖が人一倍あったのかは分からないが、
「愚者のエンドロール」編のエピローグで、死ぬお話に抵抗があると打ち明けている。
えるが本郷先輩の脚本にこだわった理由がここからきているのかもしれない。

「今感じた私の気持ち、それが将来どうでもよくなっているかもなんて、今は思いたくないんです」
えるの、人の思いを大切にしたいという気持ちの現れだろう。
時間が惜しいという意味ではない。未来の自分に胸を張りたいという思いでもない。
恐らく、すべての事に意味があると思いたいのではないのか。
対立する2つの事があっても、
どちらにも言い分があるという考えをするのが千反田えるではないだろうか(「大罪を犯す」を見てほしい)。
なにであろうと、無価値と思うことに抵抗が有り、失われていく記憶の中にある思いも、
価値があったと送り出してやりたい、そういう気持ちがあるのではないだろうか。
折木の「お前の中で時効になっていくのかもな」という言葉に反応し、
恥や外聞を捨ててまで45年前の真実を明らかにしようとした事からも、
千反田の性格の根幹にあるものではないか。

{/netabare}

【折木の成長について】
{netabare}
では、折木はこの問題を解いていきどのように成長したのだろうか。
1話目では「保留」千反田という感情の塊のような存在に、
無機質な回答しか行ってこなかった折木は答えが出せず「保留」した。
この保留は「不慣れな者は奇をてらう」という事を身をもって実行したことについてだった。
現状の状態に変化を求めず、様子見をしたかった、という折木の気持ちを福部聡は保留という言葉で言い表した。
しかし、この屈託が高くつくと予想した聡の言葉通り、
千反田は折木の能力を買って折木に頼ることになり、折木は変化を求められることになる。

2~5話では姉に書いた手紙で自分の省エネ主義へ疑問を向けたことを明かした。
折木は自分が周りが青春を謳歌し、なにも楽しめない自分に違和感を感じていたが、
氷菓の事件を追求することで自分の主義は悪くないと確認し、今まであった居心地の悪さを解消した。
少なくとも折木の中で「変化」があったことは確かだろう。
薔薇色と呼ばれる青春時代は誰かの犠牲の上に成り立っているのかもしれない。
そう考えると灰色の青春を過ごす自分には、
薔薇色は誰かを犠牲にしてまで手にいれるものじゃないな、と思ったのだろうか。

折木が氷菓事件の最後にイラついたことからも、問題解決に客観性を持ちつつ回答していくが、
誰かの感情に気づくことが出来るようになったことは人間として、大切な成長を遂げたと思う。
だが、千反田が関谷純との思い出でなぜ泣いたのかが、千反田が4話で疑問を解消できず、
5話で謎が全て解けたときに千反田が思い出して折木はその泣いた理由を知る。
その事からも、折木にはまだ人の感情まで推理に組み込む力はまだないと思う。


8話から11話では自分の能力と向き合い始め、
初めて大きな挫折をすることで、折木が成長する糧になった。
この挫折には、自分が問題の答えを外したから悔しい、ということではなく、
自分が他人の思いを考えてやれなかった自責のようなものが折木の心に深く残ったのだろう。

12話から17話では福部のセリフにもあったように、折木の才能が遺憾なく発揮された。
これは、挫折(愚者のエンドロール編での挫折)を味わったことで折木に成長があったということだと思う。
その成長は計算問題のように謎を解くのではなく、
他人の思いを考えることがより出来るようになったことではないだろうか。

最終話では折木が省エネ主義から脱却しそうになる。
折木の中で少しずつえるの存在が大きくなっていき、
えるに関してのことは「やるべきこと」になっていくのが伺える。
それは、折木の「やるべきこと」が少しずつ見え始めているともとれる。
{/netabare}

以下、1話完結の話のレビューです。
【正体見たり】
{netabare}
1話完結。古典部員達がまやかのツテで温泉旅館に泊まりに行き、
まやかのみた幽霊の正体を解き明かすという話。

この話で何が枯れ雄花なのかというのは、折木からすれば、幽霊は枯れ雄花であり、
有りもしない幻想や妄想に入る。同じくして、折木にすれば仲の良い兄弟など枯れ雄花である。

つまり、折木達は幽霊など存在しないということを明らかにしながら、
仲の良い姉妹というえるの理想も枯れ雄花である現実も明らかにしてしまった。
ラスト前、真実を知ったときのえると夕焼けの空が、
現実を知ることで、大人になるような、儚い気持ちを思わせた。

実はこの話の最後のシーン、原作とは異なる。詳しくは原作を読んでほしいが、
個人的には(兄弟のいる身として)アニメ版は救いがあって良いと思う。
確かに幼い姉妹兄弟はケンカばかりするものだが、
根底では兄弟愛というものが存在しているかも知れないを思う良い改変だった。
{/netabare}
【連峰は晴れているか】
{netabare}
折木の中学の先生がふとヘリを見て「ヘリが好きなんだ」と言った理由を突き止める話。
私は結構人の気持ちがわからないんだなと、改めて思い知らされた話。
折木は、仲間の心配をした先生の気持ちを考えてやれた。
えるは過去の他人の気持ちを考えて上げられる折木に対して、言い表せない感情を抱いた。
(折木が優しいというのもおかしいと思ったのだろう、
あえて言うなら、人の思いを大切にしてくれる人、だろうか)
私は折木の言葉も、えるの気持ちも察することができなかった。
人の思い、その時の感情、それを大切にしたい、
それを考えてやれる人間になりたいと、またひとつ、この作品に教えてもらった。
この話、原作の書籍には載っていない話なので
(野性時代か何かに載っていたのみらしい)漫画での書籍化が非常に楽しみだ。

追記【千反田の興味が折木に向いた】
折木がなぜ小木先生のヘリ好きが気になったか、それが気になってしまった千反田。
それは折木が他人のためには頑張って頭を働かせ、いつも自身の事には無頓着だった折木が、
自発的に自分の疑問を解決する為に動いたように千反田には見えたからだ。
単純に折木が気になるからではなく、
折木という人間をよく観察して人間性を分析しつつ千反田は疑問をぶつけている。
だが、単純に異性に対して「あなたの事が気になるんです」といわれるシチュエーションに折木は何を思っただろう。

{/netabare}

【手作りチョコレート事件】
{netabare}
あらすじ
バレンタインの日、まやかが聡志にチョコレートを渡すつもりだったが、
部室に置いていたチョコレートが誰かに盗まれてしまう。
千反田はチョコレートを盗まれた責任を感じ、古典部男子二人と一緒に犯人を捜す。

この話に関しては、まだまだ、考察しきれていない。
特に折木と橋の上で話したときの聡志の思いが中々難解。
勝ちにこだわった中学時代は高校生になった聡志はつまらないと評した。

そして、こだわることを辞めて、こだわらないことにこだわるようになった1高校時代の今を毎日が楽しいと言う。
聡志に「つまらなかった」と評された中学時代は、他人と自分を常に比較し続け、
自分の価値が、他人より上か下かの判断しかなかった自分に「つまらなかった」といったんじゃないか
その中で、自分のアイデンティティが貧相なことを悟り、こだわることをやめたのではないかと思う。
では何にもこだわらない高校時代を毎日が楽しいと評しているのは、
勝ち負けの世界を抜け出して、他人のいい所を直視し、自分と他人の境界を引き始めたため、
今まで見えなかった世界が見えるようになった、
もしくは他人と自分を比較しない世界(オンリーワンでいられる世界)が気楽で、
「楽しい」という自己評価に繋がったのではないだろうか。

また、「僕はまやかにこだわってもいいのかな」というセリフからは、
勝ち負けの世界からフェードアウトした自分が、勝ち負けの世界がまやかの住む世界や社会だとしたら、
その世界のルールを外れた自分が、まやかを独占することは許されない事、
という思いを持っているんではないか。
まあそんな事(世界の誰かが許さない事なんて)はないと思うのだが・・・。
自分の行いを許さない人が見てるかもなんて、
それこそいるかわからない神様に遠慮してるようなものだろう。
だけどそういう部分に許せない部分(非合理的)があるのが青春っぽくもある。

「あとちょっとでわかりそうなんだ」
聡志が折木に言ったその言葉は、
こだわらないことにこだわることで、
自分のアイデンティティ、進むべき道のようなものがはっきりとわかりそうだと思っているのだが、
でも今はもやに包まれた感じがする。そのような思いなのかもしれない。


{/netabare}

【遠回りする雛】
{netabare}
折木は千反田に頼まれ、いき雛祭りで傘持ちの役をしにいく話。

「しまった…よくない、これはよくない。
多分なんとしても俺は、ここにくるべきではなかった。
俺の省エネ主義が、致命的におびかされてる…」

千反田のいき雛姿を見て、こんな事を思う折木。
折木は千反田の顔が見たくてしょうがなくなる。
ここで、折木は「顔がみたい」という「やるべき事」かわからないことに執着する。
折木の省エネ主義は「やらなくてもいいことはやらない、やるべきことなら手短に」という考え。
やるべきことじゃない事をやろうとしている折木は自ら省エネ主義を壊そうとしている。
それほどに千反田に気持ちが傾いていて、折木の中では1秒が1分にも感じるような緊迫感があり、
しかし期待のようなものを感じてしまうワンシーンです。

「見てください、折木さん。ここが私の場所です。
水と土しかありません。人も段々、老い、疲れてきています。
私はここを最高に美しいとは思いません。
可能性に満ちているとも思っていません。
でも、、、、、折木さんに紹介したかったんです。」

千反田が桜の下で折木に言ったこの言葉は誰にでもいえるものと受け取った。
自分が生まれ育ってきた風景を特別愛しているわけでもない、憎むわけでもない。
千反田は自分がうまれ、見てきた風景を折木知ってほしかった。
折木に自分の事を知ってほしかった。
それは自分の事を知ってほしい相手に対して誰しも思うことがある思いだと感じた。
これは千反田にとっての告白なのかもしれない。
遠回りしてしまった雛のように遠回りな告白。
いろんなしがらみを抱える世界にいる千反田が、
少しでも折木に自分を知ってほしいという気持ちが伝わり、
いじらしく、綺麗なシーン。

折木「・・・寒くなって来たな。」
 千反田「いいえ。もう春です。」

告白とも取れる事を言いそびれた折木は言葉に詰まってごまかす。
寒くもないのに「寒くなってきたな」。その返しが「いいえ。もう春です」。

折木がいつものような会話でごまかす。
それに対し千反田もいつものような会話で返す。
お互いがお互いを理解し、いつもの関係を維持しながらも少し関係が進んだような終わりかたが、
いじらしさと喜びのようなものを感じさせてくれた。

{/netabare}

【持つべきものは】
{netabare}
そもそも省エネ主義をモットーとする折木がバイトをするという時点で、
既に折木に変化があったと見ていいだろう。
このときの折木は省エネ主義がぼやけている。
「愚者のエンドロール編」でのイリスとのやりとりで自分の立ち位置が分からなくなったのだろう。
特別でもなんでもない自分が何か特別な主義主張があるのが嫌気が差していたのかもしれない。
それが自分がモットーにしてきた省エネ主義であったとしても。
特別を気取ってしまった自分に対する嫌気が
「どちらにしろ俺は普通だ」なのではないだろうか。

「(大丈夫だ)」という折木の確認は、自分の気持ちに折り合いをつけたのだろう。
その気持ちは、「めんどくさ」という最後の言葉からも省エネ主義に立ち返ってはいるのだろうが、
「たまに頼られるのもいいな」という言葉からも多少灰色からの脱却も入っている。
頼られることで救われたのは折木だった。
それは折木が特別だとか普通だとかの非日常的な憂鬱な考えにとらわれていた所を、
古典部の面々に頼られることにより日常に戻れたことからの発言ではないだろうか。



{/netabare}

全体の感想として、日常的な青春の感じだけど、非日常な青春も交じり、
非常に羨ましく思う部分もあり、共感できるような出来事や人物の立ち位置、
登場人物に対する感情移入が多く、楽しめた作品でした。

未だに氷菓の本当の魅力を伝えきれずむずむずしています(笑)。
私が氷菓に心を打たれた理由が未だに伝えられない。
今のところ、「人の感情や思いを考えることの素晴らしさ」を気づかされた、
という感じにしか書けませんが、私のレビューで、
氷菓という作品に込められた思いを少しでも感じ取って下さる方がいれば嬉しく思います。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 216
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

控えめで遠まわしの告白

名作は、筋書きが頭に入った後の2回目の鑑賞時が一番面白い、といいますが、このアニメはその典型であるように感じました(もちろん1回目から安定して面白い作品も沢山あります)。
以下、1回目と2回目に分けて、視聴後の感想をまとめていきます。

=================== 1回目視聴後の感想 ==================

推理ものアニメという事前情報を多く聞いており、自分が特に進んで見たい分野ではないので、視聴前の期待値はそれほど高くはありませんでした。
ただし、この作品を高評価する方が多く、自分もexperienceとして一度は視聴しておくべき有名作品とは思っていました。

視聴を開始して、すぐに作画・演出のレベルが最高度に高いことはわかりました。
しかしストーリーは・・・謎解きが面白くないことはないが、やはり・・・と斜に構えて眺めていました。
俺も、何とかして省エネ視聴したいよ、と。
まるで奉太郎のように(←ココが肝心)。

そしてようやく迎えたラスト3話。
ヒロイン=千反田えるのキャラクターがはっきり描き出され(※注釈)、それまで微温状態で密かに進行していた心理関係の変化が少しずつ顕在し始める。
ここまで我慢して、視聴して良かったと思います。

もう一度、一話一話を注意深く視聴し直したら、きっと、さらに好きになる作品だと思いました。

(※注釈)千反田えるの好奇心と諦観

「好奇心少女」と公式サイトでも紹介されている千反田えるの本質について。
第1話で、千反田家は神山市きっての豪農という説明がある。
反(たん)というのは田圃(たんぼ)の面積の単位のことで、一反=300坪=約991平方メートル=田圃1つのこと。
それが千反だから、うがった見方をすれば「千反田える」とは「田圃を千反える(=相続する)娘」という意味になる。
実際に作中では、 {netabare} 千反田家の豪邸ぶりが描かれ、第20話(荒楠神社に初参りする話)では彼女が地元の人たちに悪い噂が流れることを極端に怖れる描写があり、そして第22話では彼女が毎年4月の雛行列で生き雛の役を演じることが描出されている。 {/netabare}
そして、フワフワした好奇心の強い少女という描かれ方をずっとされてきた千反田えるが、 {netabare} 奉太郎と二人で歩きながら自分たちの進路を話し合う本編ラスト近くで、「私はこの土地が最良とは思っていません」と前置きしながらも、「ここが私の生きる場所である」こと、そして、そのことを奉太郎に知ってほしかったこと、を唐突に告げるシーンが描かれる。 {/netabare}
これは、言葉や行動は全然激しくはないけれども、{netabare}背負うものが多くそれゆえに控え目で古風な彼女にとっては全身全霊を込めたはずの重い「告白」であって、{/netabare}彼女の、奇矯と思われた好奇心が、 {netabare} 実は彼女の深い諦観の上に成り立っている装いに過ぎないことが、 {/netabare} ここでようやく明らかになる。

おそらくここで視聴者が、ああ成る程・・・と納得するかどうか、がこの作品を評価する場合の分かれ目となると思う。
私は、このラストがとても良いと思ったので、元から高評価していた作画と演出に加えて、ストーリーやキャラクターもかなり高く評価する結果になりました。


※以下は個人的なメモ書きです。

【主要キャラ、時間・期間】

{netabare}
古典部部員=神山高校1年生4人(男2×女2)
時代設定 =現代
期間設定 =高校入学のしばらく後~高校2年の4月までの約1年
{/netabare}

【作品の構成】

本編22話+OVA1話=全23話
本編は以下の4部構成と考えると分かり易い。

{netabare}
====================================================
第1話「伝統ある古典部の再生」 古典部の謎を解く話
第2話「名誉ある古典部の活動」    "
第3話「事情ある古典部の末裔」    "
第4話「栄光ある古典部の昔日」    "
第5話「歴史ある古典部の真実」    "
----------------------------------------------------
第6話「大罪を犯す」    数学教師の勘違いの謎を解く話
第7話「正体見たり」    夏合宿先での幽霊の謎を解く話
第8話「試写会に行こう!」 映画シナリオの謎を解く話
第9話「古丘廃村殺人事件」      "
第10話「万人の死角」        "
第11話「愚者のエンドロール」    "
------------ OP / ED 変更 ---------------------------
第12話「限りなく積まれた例のあれ」学園祭で進行する盗難事件の謎を解く話
第13話「夕べには骸に」       "
第14話「ワイルド・ファイア」    "
第15話「十文字事件」        "
第16話「最後の標的」        "
第17話「クドリャフカの順番」    "
----------------------------------------------------
第18話「連峰は晴れているか」  遭難事故にまつわる思い出を考える話
第19話「心あたりのある者は」  生徒呼び出し放送の謎を解く話
第20話「あきましておめでとう」 荒楠神社の蔵に閉じ込められる話
第21話「手作りチョコレート事件」ヴァレンタイン・チョコが紛失する話
第22話「遠まわりする雛」    水梨神社の旧暦の雛行列に参加する話
----------------------------------------------------
OVA  「持つべきものは」    ※ファンサービスの水着回  
====================================================
{/netabare}

【その他メモ書き】

※『氷菓』というタイトルにも謎が仕組まれている(第一部で解消)。
※第18話のラストの会話はまだ理解できていない(次回視聴時の最重要課題)。
※神山市は原作者の生地である岐阜県高山市がモデル(高山市の「山」と隣りの神岡町(現在は飛騨市に合併)の「神」を組み合わせて「神山」)
※第18話に出てくる3,000メートル級の山々は飛騨山脈(北アルプス)の穂高連峰。
※ただし、作中の45年前の学生運動の描写や登場人物たちの行動パターンはかなり都会的であり、その点でモデル地域と幾分齟齬が生じている。
※ベナレスはインドのガンジス河畔にあるヒンドゥー教の聖地の以前の表記。現在ではバナラシに統一されている。
※プリシュティナはコソボ共和国(旧ユーゴスラビアの一部)の首都。
※第20話・第22話の神社や祭典の作画・演出のディテールが特に秀逸。
※第22話の生き雛祭りは、実際に「飛騨生きびな祭り」として地元の水無神社で4月初めに催行されている。
※第1~5話の終わりに出るテロップ「The niece of time」(邦訳:時の姪)は、英国の推理作家ジョセフィン・テイ著『時の娘(The Daughter of Time)』をもじったもので、時が事件を解決する、という意味。
※第20~22話の終わりに出るデロップ「Little birds can remember」(邦訳:雛は忘れない)は、アガサ・クリスティの推理小説『象は忘れない(Elephants can remember)』のもじりで、わずかな言葉や動作が忘れ難いものとなる、という意味。

=================== 2回目視聴後の感想 =================

推理アニメという先入観があった最初の視聴時と違って、2回目はもっと素直に作品内容を楽しめたと思う。
結局、このアニメは、ミステリーものという表看板の裏で、高校生の少女2人が同級生の男子2人(の心)を「逮捕する」物語だったらしい。

こうした制作者の意図する裏テーマは、次のEDで明確に表現されていると思う。

※ED1(まどろみの約束)は、少女たちが幸福な恋の成就を夢見る歌詞
※ED2(君にまつわるミステリー)は、少女たちが探偵役となって怪盗役の少年たちを追いかける歌詞

★ED1(~11話まで)
まどろみの約束
http://www.youtube.com/watch?v=65LOib5_-d8
{netabare}
歌:佐藤聡美/茅野愛衣
作詞:こだまさおり
作曲:岡本健介

今夜恋にかわる しあわせな夢で会おう
きっと ねえ 見つけてね
まどろみの約束

芽生えてたぬくもり あたたかくて戸惑う
こんな気持ちをまだ あなたはわからないの

その視線には意味なんて別にないはず
だって友だちにしてるのと同じ

明け方に消えてく ちいさなねがい星
夜のあいだだけの魔法 …気づいてほしい
今夜恋にかわる しあわせな夢で会おう
きっと ねえ 見つけてね
まどろみの約束

放課後はいつでも 特別な空間で
一緒にいなくても 隣にいる気がする

このままふたり何気ない時を過ごそう
もっとふさわしいはじまりの前に

瞬く星たちに あなたを探してた
すぐに出会えると信じて …ここにいるよ
いつか恋にかわる あたらしい朝が来ても
きっと ねえ 消えないで
微笑みに祈るの

このままふたり何気ない時を過ごそう
そっと胸の中やさしさが満ちる

明け方に消えてく ちいさなねがい星
夜のあいだだけの魔法 …気づいてほしい
今夜恋にかわる しあわせな夢で会おう
きっと ねえ 見つけてね
微笑みをかわそう

瞬く星たちに あなたを探してた
すぐに出会えると信じて …ここにいるよ
いつか恋にかわる あたらしい朝が来ても
きっと ねえ 消えないで
まどろみの約束
{/netabare}

※ストーリー的には、第11話までは、{netabare}千反田えるが古典部で出会った折木奉太郎の意外な問題解決能力の高さと控えめな優しさに次第に惹かれていく過程を地味に描いたもの、と見ることができる(=千反田えるの恋心が、まどろみの中から次第に芽生えてくる{/netabare}→ED1の歌詞そのもの)。

★ED2(12話~)
君にまつわるミステリー
http://www.youtube.com/watch?v=OgunBNQSAqY
{netabare}
歌:佐藤聡美/茅野愛衣
作詞:こだまさおり
作曲:高田暁

状況は非科学的に 感情のモンタージュ
誰が誰を呼んでる?
振り向けば逃げてく視線 感じる
気のせいじゃつれないよ
アンテナは才能って言うでしょ

だってだって 知りたい 君は違うの?
青春の温度差 今のうち正してあげるよ
明日解決するなら 今でもよくない!?

君のミステリー 解いてみたい
少年のヒミツめいた背中探せ!
今日も君はファンタジー 惹かれていくよ、ずるい
ふくらんだ好奇心 トリックはないのに
気になるよ興味深い どうして?

見えているコトじゃ半分?
なんだって話して やっぱどこかシャイなんだ
目があえばヘンな違和感 ちくちく
恋なんて正解じゃ 君はまだ腑に落ちないね

だけどだけど 聞きたい ホントのこと
難しい顔して 単純なかけひき 教えて
笑い飛ばせば心外? きっと待ってる!

君とシンパシー つかまえたい
届きそうですぐに消えてしまう不思議
だから君にテレポート いちばん傍にいくよ
お手あげの好奇心 バカみたくはしゃいで
ごまかした好きな気持ち 認めよう

ムキになってたのはわたし? 意識されたいくせに
ゆれてる未来 自分次第だけじゃヤダよ

君のミステリー 解いてみたい
少年のヒミツめいた背中探せ!
今日も君はファンタジー 惹かれていくよ、ずるい
ふくらんだ好奇心 トリックはないのに
気になるよ興味深い どうして?
{/netabare}

※ストーリー的には、第12話以降は、{netabare}千反田えるが折木奉太郎に対して抱いた恋心を、遠まわしに少しずつ形に表していく過程を描いたもの、と見ることができる(=千反田えるが、慎重に、しかし用意周到に、奉太郎の心の中に忍び寄ろうと画策する{/netabare}→ED2の歌詞そのもの)。


さて、1回目視聴後に一番気になっていた第18話である。
おそらく、ここでの会話が、第22話での千反田えるの控え目で遠まわしな告白につながっているはずである。

第18話「連峰は晴れているか」ラストの奉太郎×えるの会話
{netabare}
「折木さんは他の人のためには色々力を尽くします。私も何度も助けてもらいました。」
(独白)「とんでもない誤解だ」
「でも折木さんて、自分のことには無頓着ですよね。それなのに、どうして今日だけは、自分の疑問を調べたんですか?」
「う・・・ん」
「済みません。私、どうしても気になるんです。」
「ああ・・・里志から雷のことを聞いて、嫌な連想が浮かんだんだ。」
「はい。そう言ってましたね。」
「その連想が当たっているか、はっきりさせたかった。だから、調べに行こうと思った。それで図書館さ。一週間もかかる大調査だったら別だが、古い新聞をめくるだけのことなら、大したことじゃない。手伝いもいたし、(嫌な)連想が当たっていたら、気をつけなきゃいけないことだからな。」
「気をつける、ですか?」
「実際は、ああいうことがあったのに、小木は、ヘリが好きだったなあ、なんて気楽には言えない。それは無神経ってことだ。そりゃ、さすがに気をつけるさ」
(驚いて)「は・・・」
「ん?分かりにくかったか・・・無神経というか、あれだ。人の気も知らないでっていう感じだ。多分二度と小木には会わないから、人の気も何もないけどな」
「折木さん」
「ん?」
「それって、とっても・・・・あ・・・上手くいえません」
(独白)「こいつは何を言おうとしたんだ?まあいいか。上手く言えないことなら、上手く聞き出せないだろうし」
「じゃあ、ここで。今日は手伝ってくれて助かった。」
「どういたしまして。今日は、折木さんの意外な一面が見られて、よかったです。」
「もう勘弁してくれ」
「あ、済みません。・・・・ではまた。」
{/netabare}

第21話「手作りチョコレート事件」では、
{netabare}
(1)摩耶花は、手作りチョコを渡すことでストレートに里志に自分の恋心をぶつけようとするが、
(2)千反田えるは、摩耶花とは対照的に、奉太郎に通学途中に「私の家では、本当に親しい人にはお中元などの贈り物をしません」と俯き加減に告げて、彼の心を困惑させてしまう。
{/netabare}
このように、えるは、自分の持つ価値をさりげなく(しかし用意周到に)小出しにしながら、奉太郎に遠まわしに自分の希望を伝えようとする(第20~22話)。
そうした過程が新鮮で、興味深い作品でした。

※(5/22)評価点数微調整

投稿 : 2024/09/21
♥ : 151

87.9 8 学園で部活なアニメランキング8位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (3085)
15737人が棚に入れました
青春は残酷だ!? ひねくれ男の妄言ラブコメ

孤独に負けず。

友達もなく、彼女もなく。青春を謳歌するクラスメイトを見れば「あいつらは嘘つきだ。欺瞞だ。爆発しろ」とつぶやき、将来の夢はと聞かれれば「働かないこと」とのたまう──

そんなひねくれ高校生・八幡が生活指導の先生に連れてこられたのは、学校一の美少女・雪乃が所属する「奉仕部」。

さえない僕がひょんなことから美少女と出会い……どう考えてもラブコメ展開!?  と思いきや、雪乃と八幡の残念な性格がどうしてもそれを許さない!

繰り広げられる間違いだらけの青春模様──俺の青春、どうしてこうなった!?

そんな大人気シリーズの第2期!!

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、佐倉綾音、悠木碧、小松未可子、近藤隆、檜山修之、戸松遥、柚木涼香、中原麻衣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

青臭さに身悶える青春ラブコメど真ん中

2018.11.18記


原作未読 1期は視聴済


1期から変わらぬ平塚静推し! ゆきのん、由比ヶ浜、いろはす、小町らに目もくれない少数派の戯言とあらかじめご承知おきくださいませ。

で、この作品、、、

「ありゃりゃ?ゆきのんお若いのに足腰弱いですね~」

からの、意外と強かったチャーリー由比ヶ浜さんが

「君たちがいて、俺ガイル」

と最後締めたお話。


大筋そんなこともあるかもしれませんがきっと間違っています。



1期とキャラデザインが変わりました。…が自分は全然気づきませんでした。
地上波再放送を機に1期を視聴。正直なところ後半パッとしなくて酷評気味に1期のレビューを書いたのですが、ここでの評価も、レビュアーさんの熱量も高めだったので、続けての地上波再放送2期も観ることにしました。エラそうにすんませんm(__)m
1期エピソードのプレイバック、撒かれた伏線の回収、キャラ描写の変化などなど、視聴にあたっては1期を観ておくことが条件になるかと思います。


キャラデザもそうですが、しばらく話数を追うと1期とだいぶ毛色が違うことに気づきます。
大きな変化は好意的に受け止められることもあれば反感とも裏返し。私は前者でした。
1期イマイチと感じた私のような人でも楽しめる余地は残されてます。逆もしかりで、1期良かったのに~なんでだよ~、もあるかもね。まずは変化した点などをざっと挙げてみます。

・キャラデザイン(しつこい)。これは好みでしょう。
・1期ではラブコメ低空飛行でしたが、2期はラブコメ全開です。
・それは八幡の捻くれた方法での問題解決という物語の見所が相対的に減ることを意味します。
・1期では八幡(ぼっち)、雪乃(氷の女王)、結衣(八方美人)と記号化されてたキャラが2期では違う一面を見せます。
 {netabare}例えば八幡の捻くれの影に純粋さを、雪乃の氷の仮面の裏側に弱さを、結衣の無邪気な笑顔の下に覗くしたかかさを。{/netabare}
 {netabare}まるでこれまでのイメージと相反する心情の発露。人のココロ表と裏。{/netabare}
・それはエンタメ的分かり易さの放棄である一方、心情描写が重層化したことでもあります。
・あわせてセリフ回しも具体的なものから抽象的な表現へとシフトしていきました。
・平塚先生と陽乃さんはあいかわらずかなぁ

コメディの体裁は保ちつつ、シリアス要素マシマシなので、“物語重視”タイプの方には合いそうです。
奉仕部の面々の掛け合いも分かり易いものから禅問答みたいなやりとりが増えてきますが、不思議と心地いいです。性に合うんでしょう。
“いろはす”は1期のノリを引き継ぐ存在。言い方アレですが1期のファンを置いてけぼりにしないための保険です。劇中挿入された1期の曲たちも継続視聴者の興味を担保するものかもしれません。



ここからが本題。本作どう見るか?ですね。

 『この年齢だからこそ成り立つ物語』

ただし、まばゆい輝きよりも痛みに焦点をあててます。

{netabare}青少年だからこその具体例。少なくとも海浜総合高校の意識高い系への大人の対応はこれ↓
ガキ「僕たちらしいイベントを…」 大人「定義しろ!行動に落とせ!」
ガキ「ディスカッションして…」  大人「期限設けろ!」
聞き慣れない横文字スルーして一喝です。その他諸々良かれ悪しかれ“出来ない”若者だからこそ成り立つ話だと見ると一々納得できました。{/netabare}


極めつけはこれ↓

 『本物って何ぞや?』 {netabare}※衝撃を受けた8話での八幡の独白ですね。{/netabare}

互いを出し切っても崩れることのない関係性といったところなのかしら?
自己の欲求を追求すると壊れてしまう関係。これすなわち偽り。
自分を偽って維持できる関係。これもすなわち偽り。
大人であればあるほど、『本物』は遥か遠く手の届かないものであることを痛感させられます。若者も直感的には気づいてる。それでも求めてやまない、やはりこの年代ならではの心情の吐露なんです。
「こんなレプリカはいらない 本物と呼べるものだけでいい」OPの歌詞がささります。結局、

“青春”ラブコメの看板に偽りなし!

全13話かけてタイトルをほぼ回収したという手の込んだ良作でした。




レビューここまで。以下、禅問答全開だった2期から紐解く八幡、雪乃、結衣の人物評。※思ったより長文になったのでお暇な方向け

★★人物評★★

■理性の化物?(ヒッキー)

「狂人とは、理性を失った人ではない。狂人とは理性以外のあらゆるものを失った人である」
それを裏付けるような
「人間とは感情の生き物である」
そりゃそうだ。

陽乃が八幡を「理性の化物」と評した時によぎりました。このままでは“狂人”確定なところを八幡はすかさず否定、陽乃も「じゃあ自意識の化物だね」と訂正します。
八幡にとっては“狂人”(寸前)と“人間”の狭間で懊悩し続けた2期でした。元からそうだったわけではなく、期待して傷つく経験(失恋)を経て、ひねくれぼっちな八幡像が固定化されていったわけです。そうトラウマ経験をするまでの八幡は元々人間だったのです。
※ここでいう“人間”“狂人”とはあくまでレトリック。八幡が基地外という意味ではありません。

~八幡に焦点絞ってダイジェスト~
{netabare}冒頭、葉山グループを助けた代償に奉仕部の人間関係に亀裂が入ります。
「君のやり方では本当に助けたい誰かに出会った時助けることはできないよ(3話)」(平塚先生)
実はこれまで“解決”と見なされていたものは、ただの“先送り”“回避”だと雪乃から指摘を受けます。
君のやり方は、生徒会長選挙で頓挫しました。自分を犠牲にするやり方が否定され、最悪の事態(雪乃と結衣が立候補)を迎えます。小町とのやり取りを経て“誰かのために”行動目的が加わったことで事態を乗り切ることができました。
八幡と小町の関係は限りなく“本物”に近いものでした。とはいえ家族だからこその関係性であると小町は喝破してましたね。
「私の大切な場所をちゃんと守ってくれた(5話)」(結衣)
ちゃんと守れなかった修学旅行と別の展開を見せたことは八幡にとっても大きな転換でした。
ただしそうそう人は変われない。次の問題は合同イベント。背中を押したのは平塚先生で、ピークは八幡の応援要請。ピークというかここから物語が流れ出した感じです。
「君は人の心理を読み取ることには長けてるな けれど感情は理解してない(8話)」
実のところ八幡は感情豊かな奴なんじゃないでしょうか。蓋をして考えないようにした“感情”。頭で考えれば考えるほど自分の中で整合性がつかないものに対してヒントをくれたのは平塚先生でした。教師の鏡です。 
「計算できずに残った答え。それが人の気持ちというものだよ」
「・・・なぜ傷つけたくないかを考えるべきなんだよ」
橋上で口に出す一言一言が無双の平塚先生でありました。
進まない合同イベント会議と奉仕部の近況。不安を纏ったまま現状維持に安穏としていては破錠してしまう点で両者は同じものでした。
八幡にしても自分を敵にして両校を結束させる、かつての手段はとりません。雪乃と結衣が不可逆的に離れていくことが分かってたからです。二人から大切な存在と思われていることの証左であり八幡も大切にしたいと自覚していたわけであります。結局、八幡一人ではどうしようもなく、三人集ってやっと解決しました。

生徒会長選挙の顛末も、二校合同イベントの結果も、修学旅行までの“先送り”“回避”ではない“解決”と言えるものでした。前者はいろはを翻意させるというやり方で、後者は身内(=いろは)のみ守るというやり方で。

そして葉山くんとその仲間達。八幡らと対極にある葉山らのグループはこの作品の象徴的な意味をもってそう。折り合いつけて、妥当な落としどころで立ち居ふるまう彼らは「剥がれ落ちたものをどう取り繕えばいいかを(6話)」理解した“本物ではない”役回りを演じてます。とことん未成熟な“若者”で構成された奉仕部の面々との良い比較対象になってました。

終盤。雪乃からラブいオーラが出れば出るほど戸惑う八幡は年相応の若者でした。しかし、三人の大切な空間のことも考えて動けない八幡はある意味優しい大人でもありました。{/netabare}


■雪乃と陽乃

自意識の化物とは逆に、自意識がない。2期で明らかになったのは雪乃の脆い心根でした。
1期9話で引っかかっていた陽乃から結衣へのこのセリフ。
「また、雪乃ちゃんは選ばれないんだ」
「昔から変わらないな~おそろいでおさがりで」
「みんな最初はそう言ってくれるんだよ。云々」

{netabare}家庭環境の影響で、自分を殺して周囲が求める偶像を演じ続けてきた雪乃さん。従順すぎる振る舞いと何考えてるかわからない様から親は雪乃と距離を置きます。そんな雪乃とは対照的に自分をもっている姉。親が外回りのご挨拶用などで選んだのは陽乃のほうでした。
自分がない故に姉のおさがりで表層部分は取り繕うことが出来る。ただしそれは上辺だけで中身はありません。
陽乃はそんな雪乃に対して、“面倒なことは姉に押し付けて”と疎んじる部分と、“言うことを聞く(言いなりになる)妹”そのままの雪乃を望むといった両面を見せます。
「そうやって誰かにやらせたり押し付けるのお母さんにそっくり あなたは何もやらなくていいんだもの いつも誰かがやってくれるもんね(4話)」
対する雪乃は陽乃に対しては、デスティニーランドで八幡に伝えたように“憧れ”を持ってました。一方で陽乃から逐一「雪乃ちゃんはどうするの?」と意思決定を迫られることを疎んじてましたね。雪乃にとっては“処理できない”からが理由だということが2期でわかりました。
他人をこき下ろす時も一切の感情を廃し、自分に関しても感情に入れず、氷の女王みたいな雪乃さん。生まれてこのかたですから年季が違います。

理性が突出していて感情を出さないということは八幡も雪乃も同類ですが、自意識の有無の一点において決定的な違いがありました。
そして八幡にとっての感情とは“蓋をしたもの”。雪乃にとっては“芽生えなかったもの”。
人間は感情の生き物である以上、その欠落はこれからの人生のどこかでつまずく要因となったでしょう。平塚先生はそこを見逃がさずこの二人を奉仕部に集め、常に気にかけてました。そして、同類ながら少しだけ隙のある八幡を突破口に二人を“人間”の世界に連れ戻そうとしていたのかもしれません。

平塚先生ももしかすると奉仕部の面々がぶつかった壁に若い頃直面した経験があったのかもしれません。彼女のすごいところは、二人の問題は高校卒業後にも解決する可能性があることを視野にいれつつ、教師として教え子の今に向き合ったこと。平塚先生に出会えて良かったと思います。

終盤。自身に芽生えた感情の処理の仕方が分からず、弱々しさを見せた雪乃。願わくば、「自分の未来を誰かに委ねるなんてあってはならない(最終話)」と八幡に諭されたことの意味を理解して、自分の幸せをつかんでほしいですね。
なお、物語としてはこのへんの結論が出てないことが、3期が望まれる多くの声になっているんではないかと思います。{/netabare}


■感情の化物?(ガハマさん)

八幡と雪乃だけでコミュニティは成り立ったか?答えは否です。
尖った個性は触媒なしでは輝けません。八幡と雪乃、そして彼彼女らと一般の生徒、これらを繋ぐ役割に結衣が果たした功績は多大なものがあります。
そもそも「結」が語源ともされるリアルの神奈川県由比ヶ浜の成り立ちを考えれば、このWヒロインのもう一方の名前の付け方からしてセンスを感じるものであります。

で、この由比ヶ浜結衣さん。1期では、八方美人で明るい、でもちょっと気弱なお馬鹿キャラ、とマスコット的な位置付けの女の子でした。一言でいうと性格良さそう。
もともと社交性が高かった彼女はスクールカースト最上位、葉山達のグループに属し、奉仕部入部後も交流は続いてたりします。知性VSコミュニケーション力の対比でWヒロイン双方の魅力を引き出していたのが1期の魅力でした。
対比といえば母子関係でこんなことも。「ママ!余計なこと言わなくていいから(13話)」冷たい印象、娘の友人など歯牙にもかけてない雪乃下ママとは対照的に、友達の話で盛り上がる由比ヶ浜家の和んだ空気が伝わってくるような話もありましたね。

ただしこの結衣ちゃん。友人関係が壊れないように八方美人に振る舞う自分に対して嫌悪感を抱いており、そのことは奉仕部入部のきっかけになったのを私達は覚えてます。

{netabare}実はその自分の弱さに向き合って一足早く成長したのが結衣ではないでしょうか?
「優美子!その話ならもう説明したじゃん。ホント偶然会ってそれだけだって(11話)」
葉山と付き合ってるんじゃないか疑惑を雪乃に向ける三浦に対してガツンと言い放ちますが、これ1期冒頭で同じことができたかと言われれば無理でしょう。奉仕部の面子でいち早く成長を遂げた結衣が最終話で三人デートに誘う流れは必然だったのかもしれません。

ラブコメ用語でいう“負けヒロイン”のフラグはばんばん立ってます。ランドで雪乃が八幡に「いつか、私を助けてね」文化祭の時には言えなかった一言にきゅんとした場面がありました。遡ること1期、結衣が八幡にこう伝えてます。
「ヒッキー。もし、ゆきのんが困っていたら、助けてあげてね」
由比ヶ浜結衣は理性や知性とは対極にある感情の化物です。人の気持ちがよくわかる。友情と恋愛感情を消化しきれず苦悩し続けたのが2期の由比ヶ浜結衣でした。
さり気ない気遣いが発揮された場面は数知れず。修学旅行の海老名への戸部くん告白シーン後でも、早々に立ち去る葉山グループや雪乃とは別に、傷ついているであろう八幡に
「こういうのもう なしね(2話)」
最後まで残って傍にいたのは結衣です。もうこれ以上傷ついてほしくない一心も当然ありました。それでも変わらぬ八幡についには溜めてた想いをぶつけます。
「人の気持ち もっと考えてよ!なんで色んなことが分かるのにそれが分からないの?」
奇しくも同じことを平塚先生に後日指摘されることになりますが、この件でも先の雪乃の件でも、意外と先回りしてたのは彼女だったんじゃなかろうかと思います。

負けヒロイン確定してはいないとはいえ、ここまでであまりにも Good loser 過ぎる立ち居振る舞いなのです。
「いいの 何かずるい気がするから」
終盤。八幡の見送りを断った時の結衣のセリフがこれ。いち早く成長したものの、友情と恋愛感情の狭間で揺れ動く彼女は最後まで変わらなかったとも言えます。{/netabare}




{netabare}三人デートは解釈いろいろ。ただ少なくとも由比ヶ浜主導ではありました。挿入歌がcv東山さんの歌(hallo alone)だったのが印象的です。八幡と雪乃の依頼とはなんだったんでしょうね。{/netabare}



ここまでつらつらと長文恐縮でした。
1期とだいぶ趣の変わった2期について、私は断然こちらのほうが好きでした。地上波再放送ホントありがとう!
ちょっと難しい部分もあるのは事実ですが、雰囲気だけでもだいぶイケます。試しに会話のやりとりの中で登場人物がハッと目を見開く場面がちょくちょくあるのですが、そのへん着目すると私の場合理解が進みました。

たまにはこういう頭使う作品もいいもんです。
青春ラブコメとして間違ってないどころか、この2期こそTHE青春ラブコメでした。
ただし王道です!ということであればきっとそれについては間違っている。
捻りを加えた味付けに仕上がっていることが評価の高さに繋がっているんでしょう。私も美味しくいただきました。ごちそうさまでした。



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2020.09.17追記

2020年4月~6月再放送。1期再放送と同タイミングでコロナの穴埋め。
3期“完”の手前でおさらいできました。



視聴時期:2018年8月~10月 地上波再放送

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2018.11.18 初稿
2019.04.26 修正
2020.09.17 追記
2021.08.01 修正

投稿 : 2024/09/21
♥ : 98
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

第2期は、恋愛心理劇の色合いがグンと高まる 

雪乃の心が、こんなにも脆(もろ)いなんて、予想だにしていませんでした。

 これが恋だとしたなら
 孤独という強さ失くしそうで  (ED"エブリデイワールド")

本シリーズ第1期のレビューでは、第2期に向けての伏線として、以下をそれぞれ推定しましたが、

結衣 → 嫉妬
比企谷→ 自己嫌悪
雪乃 → 恋の慄(おのの)き

・・・その検証も兼ねて、なるべく簡潔に本作の考察をまとめてみたいと思います。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ      渡航(小学館『ガガガ文庫』2011年3月-未完)
監督         及川啓
シリーズ構成     菅正太郎
脚本         菅正太郎、大知慶一郎
キャラクターデザイン ぽんかん⑧(原案)、田中雄一
音楽         石濱翔、高橋邦幸
アニメーション制作  feel.{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

======= やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 (2015年4-6月) ======
{netabare}
- - - - - - - - - - 高校2年の2学期(10月半ば~) - - - - - - - - - - -
---- 修学旅行編 ---------------------
第1話 何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない。 ☆ 依頼人=戸部&海老名
第2話 彼と彼女の告白は誰にも届かない。 ★

---- 生徒会選挙編 -------------------
第3話 静かに、雪ノ下雪乃は決意する。 ☆ 依頼人=いろは
第4話 そして、由比ヶ浜結衣は宣言する。 ★ 「だから、ユキノンに勝つよ」
第5話 その部屋には、紅茶の香りはもうしない。 ☆

---- クリスマス・イベント~正月編 -------
第6話 つつがなく、会議は踊り、されど進まず。 ★ 依頼人=いろは 
第7話 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける。 ☆
第8話 それでも、比企谷八幡は。 ★★ 「それでも…俺は…本物が欲しい」
第9話 そして、雪ノ下雪乃は。 ★★ 「ねえ比企谷君。いつか、私を助けてね」
第10話 それぞれの、掌の中の灯が照らすものは。 ★

- - - - - - - - - - - - - 高校2年の3学期 - - - - - - - - - - - - - - -
---- 進路選択~バレンタイン・チョコ編 ---
第11話 いつでも、葉山隼人は期待に応えている。 ★ 依頼人=三浦
第12話 未だ、彼の求める答えには手が届かず、本物はまちがい続ける。 ☆ 依頼人=いろは&三浦&川崎  
第13話 春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める。 ★★ 依頼人=奉仕部の3人{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)5、☆(並回)5、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.5


◆考察メモ

{netabare}
・第2話~第3話、比企谷は問題の「解決」ではなく「解消」ないし「回避」によって常に状況を切り抜けてきたが、雪乃からすればそれは「チート(ズル)」ないし「先延ばし」であり、彼女はそれが気に入らない。
→但し、彼女のこの比企谷に対する苛立ちの主因は実は別のところにある(これまで経験したことのない感情に対する彼女の心の葛藤のあらわれ)と見るべき。

・第3話でとうとう雪乃は比企谷と袂(たもと)を分かつことになるが、結局彼女が「解決」を目指そうとすれば、彼女自身が生徒会長に立候補するという「自己犠牲」を払わざるを得ない羽目に陥る(第4話)。
→そして、第1期での文化祭の件に続いて、またしても比企谷の水面下の貢献によって窮地を救われた雪乃は、自らの不明を恥じるとともに、おそらくは比企谷への「感嘆」の気持ち(・・・には叶わない、・・・を認めざるを得ない、という想い)を昂じさせてしまう(第5話→この後、急に雪乃がしおらしくなってしまう原因)。

・第4話、夏合宿の回想シーンで、戸部に想い人のイニシャルだけでも教えて欲しいとねだられた葉山が呟いたセリフは「Y・・・」
→葉山の幼い頃からの知り合いである雪乃のことと思われる
・同じく第4話、結衣の宣言「だから、ユキノンに勝つよ」
→結衣の本当の気持ちが、生徒会長選挙にかこつけて表出してしまった一瞬に見える
→以上から、葉山と結衣は、ともに比企谷と雪乃の間に生まれつつある恋に対して「横恋慕」し、「嫉妬」の感情を抱いてしまっていることが見て取れる
→校内の立場が明らかに比企谷より上のはずの葉山が「僕は君が嫌いだ」「自分が君に劣っていると思ってしまう」と比企谷に向かってときどき心情を吐露する原因

・同じく第4話、陽乃「比企谷君は何でもわかっちゃうんだね(だけど肝心のことは分からないんだ・・という含意)」
→人の心の裏側を見抜くことに長けているはずの比企谷は、自分を取り巻く恋情の渦(とくに雪乃の気持ち)にだけは無自覚である
→それ(恋情の渦)が確りと見えている陽乃・葉山の2人は、比企谷(と雪乃)がもどかしく、ついつい皮肉めいたことを彼らに仄めかしてしまう。
→また、普通に恋愛体質の(=恋について想像を巡らせることが日常になっている)結衣も、こうした比企谷(と雪乃)の弱点を冷静に見て取っていて、それが最終話の彼女の決断と行動に繋がってしまう。

・第5話、妹の小町のアドバイス
・第8話、平塚先生のアドバイス
→比企谷は「ぼっち」という自己認識にもかかわらず実は身近な理解者に恵まれており、私が第1期のレビューで指摘したような深刻な自己嫌悪には陥らなくて済んでいる。
→結局比企谷は、「今の自分はまだ偽物しか知らない。自分は、それが不可能に見えても、やはり本物が欲しい」というマイルドな自己嫌悪込みの渇望に苦しんでいるように見える。

・第9話、雪乃「ねえ比企谷君。いつか、私を助けてね」
→デスティニーランドの二人乗りコースターで滝壺に落ちる直前の不安な心理に重ね合わせる形で、雪乃が不意に比企谷の左手の裾を掴んで呟いたセリフ(彼女の無自覚な本音が表出した一瞬に見える)

・第11話、夕暮れの保健室で比企谷と雪乃の瞳が思いがけず出遭ってしまうシーン
→結衣や三浦やいろはと違って、恋への想像が日常生活の一部となっていない(=恋愛体質からかけ離れた地点にいる)この二人にとって、第1期(全13話)から数えて24話目での、ようやくのこの出逢いは、ベタだけれども決定的なワン・シーンに見える(とくに恋愛感情自体が未経験の雪乃にとって、おそらく不可逆的)。
{/netabare}


◆最終話(考察)

{netabare}
「私、ヒッキーが思っているほど、優しくないんだけどな・・・」

最終話、自分の恋心が横恋慕に過ぎないことを自覚している(=3人の感情が言葉になってしまえば全てが終わることを分かっている)結衣は、手作りチョコを比企谷に渡したくて、でも渡せなかった雪乃の恋心の脆(もろ)さに付け込む形で、トリプル・デートの後に勝負に出る。

結衣の決意に気圧(けお)された雪乃が、「ずっと、このままでいたい」という結衣の提案を、しどろもどろになって承諾させられる寸前、比企谷が遮(さえぎ)って、雪乃に助け舟を出す。
←第9話で雪乃が比企谷の裾をつかんで漏らした言葉「いつか、私を助けてね」がここで活きてきているよう私には見えました。

そして雪乃がようやく自分の"依頼"を語ろうとするシーンで本作終了。
{/netabare}

◆総評

第1期が、比企谷君の予想の斜め上を行く特異な問題"解消"の仕方("解決"ではなく)の痛快さに非常な面白さのあった本シリーズですが、この第2期では、こうした比企谷君のやり方そのものに周囲から疑念が突きつけられ、比企谷本人も、「(こうした偽物ではなくて)本物が欲しい」という苛立ちと渇望に囚われることになります。

そして、何よりも第2期では、第1期では伏流していた奉仕部の3人の恋愛感情、ことに視点人物(=比企谷)でも、また頻繁に感情表明があり読者目線に最も近い人物(=結衣)でもない、専ら推測に頼るしかない「氷の女王」(=雪乃)の感情が、水面下でおそらくは激しく揺れ動いているであろう様が、多くの視聴者の関心を刺激したのではないかと思います。

第1期のレビューでは、私は本作について、第2期の出来次第では、『とらドラ!』を上回る恋愛アニメの傑作と評価するに吝(やぶさ)かではない、と書きました。
というのも、『とらドラ!』の主要3キャラ(竜司・大河・実乃梨)が未だにマンガちっくなキャラクター造形の浅さを残していたのに比べると、本作の一人ひとりのキャラ造形は、明らかに従来のアニメ作品の枠を超えたものがあったからです。

結果として、この第2期は、『とらドラ!』の神回(第19話)に匹敵する、メイン・ヒロイン(雪乃)の明らかな感情表出が描かれる前に終了となってしまい、お楽しみはお預けとなってしまいましたが、それでも第1期と同じようにこの第2期も、繰り返しの視聴に耐えうる良さをもった名作と個人的に評価したいと思いますし、今後いつか始まるであろう第3期に向けて改めて本シリーズに期待したいと思います。


*(2018年1月29日) 制作情報等追加

投稿 : 2024/09/21
♥ : 105
ネタバレ

つつじ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

問題は問題にしなければ問題にはならない。

*感想
この2期では八幡、由比ヶ浜、雪ノ下の違いがそれぞれ出てきます。
いろはすいろはすいろはす♡
そして、ラブコメ要素も増大してきますね。
1クールの分見終わったら、「???」となると思います。
そんな方はぜひ原作の方をCHECK!
            それある\(^o^)/

*あらすじ
{netabare}
過去のトラウマと、独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を謳歌しているように見える比企谷八幡は、ひょんなことから生活指導担当教師、平塚 静に連れられ「奉仕部」に入部する。同じ部に所属する息を呑むほどの完璧美少女・雪ノ下雪乃や、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣とともに、クラスメイトの人間関係の問題の解決から文化祭実行委員の運営に至るまで、数々の案件をこなす毎日をすごしていた。季節は移ろい、秋。八幡ら2年生は修学旅行に行くことに。そんな中、奉仕部に持ち込まれた依頼とはいったい!?新登場の一色いろはも加わって、彼らの関係もさらに複雑さをみせ始める。――八幡のやさぐれた価値観も少しずつ変化せざるをえない、そんな経験を通し、果たしてこの先、彼の高校生活はどんな展開を迎えるのか!?
(wikipediaより){/netabare}

*各話タイトル
{netabare}
1話 何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない
2話 彼と彼女の告白は誰にも届かない
3話 静かに、雪ノ下雪乃は決意する。
4話 そして、由比ヶ浜結衣は宣言する
5話 その部屋には、紅茶の香りはもうしない。
6話 つつがなく、会議は踊り、されど進まず
7話 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける
8話 それでも、比企谷八幡は
9話 そして、雪ノ下雪乃は
10話それぞれの、掌の中の灯が照らすものは
11話いつでも、葉山隼人の期待に応えている
12話未だ、彼の求める答えには手が届かず、本物はまちがい続ける
13話春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める{/netabare}

*声優
{netabare}
比企谷八幡:江口拓也
雪ノ下雪乃:早見沙織
由比ヶ浜結衣:東山奈央
戸塚彩加:小松未可子
材木座義輝:檜山修之
比企谷小町:悠木碧
平塚静:柚木涼香
雪ノ下陽乃:中原麻衣
葉山隼人:近藤隆
一色いろは:佐倉綾音
折本かおり:戸松遥{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 5

79.4 9 学園で部活なアニメランキング9位
えむえむっ!(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (1661)
9256人が棚に入れました
高校生の砂戸太郎は、女性に冷たくされたり暴力を振るわれたりすると、快感を覚えてしまうドM体質の少年。このままでは普通の恋愛が出来ないと考えた太郎は、生徒の願いを叶えてくれるという第二ボランティア部に相談に行く事に決めた。 神様を自称する、部長・石動美緒を始め、第二ボランティア部の面々によるドM体質改善作戦で、太郎のドM体質は治るのか!?

声優・キャラクター
竹達彩奈、福山潤、早見沙織、佐藤利奈、田中理恵、阿澄佳奈、大原さやか、儀武ゆう子、矢作紗友里、代永翼、杉田智和

JBさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ちゅるっちゅっちゅっちゅ、ちゅっちゅっちゅるっちゅー!YES HELP! YOU!

特殊体質と色んな性癖を持つキャラが千客万来、
登場キャラはどれも個性的で立ちまくりでしたww
 
そして、主人公のドM体質をとことん弄んだ内容といい
パロディアニメでもほとんどパクられる事はなく
恐らく避けていたのではないかと思われる超有名アニメをパクったりと
放送コードに挑戦するKIAIを感じますw
 
あと、有名な話ではありますが、アニメ内でも
駅構内アナウンスが大原さやかさんの声だったのが
もー「ウハっ♪本物w」と密かなところで心躍りましたw
 
ラブコメ展開としても楽しめたので2期をやってほしいです♪

投稿 : 2024/09/21
♥ : 6

しんさま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

軽度の変態アニメ

一応変態アニメなんだろうが、引くほどではない。

昭和の古き良き奥ゆかしい時代ならいざ知らず、
「私、結構Mなんですよねー」とかテレビで普通に芸能人が
発言してしまう現代では、主人公がMだろうがドMだろうが
大した異常性は感じないんじゃなかろうか。

ただし、このアニメが今まで見た中で一番好き!
とかいう人はなかなか希少だろうと思う。

たぶん「変態アニメ」を作りたかったんだろうな、
と思わせられる、ごく普通の美少女アニメ。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 0

DEISU さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ギャグ&恋愛&学園好きだー。

ドMな男性がぶん殴られる作品なのですが。
面白いです、殴られて気持ちよくなるシーンは声優の本気を感じられます・・・

そしてドMスイッチが入っていない状況での主人公のイケメン率が高すぎる・・・カッコよすぎる。

ヒロインにもストーリーがあり。一つ一つが面白いです。

あとギャグ線が高く、アニメを見ながらニヤニヤ、してしまいます。

そして色々と感動するシーンもありなんか色々と面白い要素が詰まっている作品だと思います。

自分的にはかなり好評かな作品です。
ヒロイン可愛い、面白い、物語もクオリティー高い、良い作品でした。

このレビュー感想を見て見てくださると本当にうれしいです。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 5

84.9 10 学園で部活なアニメランキング10位
桜蘭高校ホスト部(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1764)
9193人が棚に入れました
桜蘭高校特待生1年の藤岡ハルヒは、勉強ができる静かな場所を求めて第三音楽室に辿り着く。そこでは「暇をもて余す美少年が、同じく暇をもて余す女生徒をもてなし潤わす」ホスト部なる集団が営業していた。
不注意から校内オークションに出展予定だった「ルネ」の花瓶を割ってしまったハルヒは、弁償金800万円の完済まで部の「犬(雑用係)」となるが、眼鏡を外した素顔が美形だった事から接客係に格上げとなる。そして部長・須王環に借金帳消しの条件として、100人(後に1000人追加)の指名客を集めるノルマを課せられ、ホスト部員としての第一歩を踏み出す。自分が「女」である事に気づかれないまま…
かくしてホスト部紅一点のハルヒと、それを知った部員達との関係と思惑は、様々な出来事を経て次第に変化していくのだった。

声優・キャラクター
坂本真綾、宮野真守、松風雅也、鈴村健一、織田圭祐、齋藤彩夏、桐井大介

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

扉を開けると、そこはホスト部でした

骨のあるアニメを次々生み出すボンズ製
DTB、ハガレン、エウレカに並ぶ金字塔
いやぁ面白い
まさかこんなに面白いとは思わなかった


最初はイメケンばっか出て来る、BL系アニメだと思ってたんですが
まったくその通りでした、双子のBL描写の濃厚さといったら・・・
でも、これは男向けでも全然いけます、ほんとに
ストーリーは概ねコミカルな雰囲気で、時々感動、2クール
前半はギャグ中心の流れで、後半は各キャラにスポットを当てて過去回想話、最終回でドン!!!と、若干最後の方が駆け足だった気がしますが、極めて評価良し
最終2話はオリジナルだったようで、面白い、面白いんだけど、尺があったらもっと良かった
演出もいいス、とにかくテンポがいいス
脚本は榎戸洋司氏、エヴァやウテナの脚本にも携わってる方
監督は五十嵐卓哉氏で、このタッグはタクトと同じですね
五十嵐陣営、やりおるでぇ、レイアウトやカット割りのきめ細かさは職人芸
こだわりを感じるメタ的描写とか、とにかく見てて飽きません
個人的神回は13話と最終回です

作画はかなり高レベルです
まず崩れないんです
多少少女漫画っぽいタッチではある、てか、イメケンばっかだから、そう見えるんですが、全然作画アニメと言えます

OP,EDともに神、映像もグレイト
会いたい~今~優しい君に~桜キッス~トキメイタラ~爛漫恋しよっ~♪
普通にいい曲、少しビッチっぽくて辟易
右手左手振りかざして~闇を切り裂いてGO~♪
普通にいい曲、少しリア充っぽくて辟易

さて、声優。ぴったりとしか言いようがないですよ
タマキ、宮野真守、うんすごい合ってる
ハニー先輩に齋藤彩夏、双子に鈴村と藤田を持ってきてて、センス感じます
ゲスト声優が豪華なのも素敵
一番は坂本真綾かな、あれ、演技うますぎね?最高です

薄い色塗りに細い線画の美男子たち
これを腐女向けと決め付けて切ってしまうのは明らかにもったいない
キャラクターがすんごい立ってるんですよ
メイン7人だけじゃなくて、マネージャーのれんげとか、ロベリア女学院の人たちとか、パパさんとか
れんげのラーゼフォンのコスプレは笑いました



完成度は高いです
腐っぽいと忌み嫌うのではなく、新しい世界に飛び立つのだと思って・・・?

投稿 : 2024/09/21
♥ : 12
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

庶民出身、藤岡ハルヒ ただの男には興味ありません( ー`дー´)キリッ 

■前置き■

タイトルで失敗しちゃってるよ~( ´゚д゚`)アチャー
ホストなんて言ったら、まぁ普通の人は寄り付かないよね・・
でも仕方ない、だって「桜蘭高校」の「ホスト部(クラブ)」の話だもの。
話の中心がそこだから仕方ない!
なんて、私も興味はあったけど、心の中では「何となく想像できる設定」
例えば「メ〇ちゃんの執事」「花〇かりの君たちへ」(ドラマのみ視聴)「花より〇子」(コミック既読)
そんな少女漫画の【よくあるパターンの逆ハーレム】だと、特に興味を持ってませんでした。
(逆ハーレムが嫌いとか、ダメとかでは決してないですよ)
事実、この作品がドラマになりましたが、主演の山〇裕典君が出演するドラマを欠かした事のない私ですが(∀`*ゞ)テヘッそれでも全く興味をそそられず・・
じゃあ、何で観たかと申しますと、ほんのちょっとした会話からでした!
勧めてくれたのは、なんと男性・・?(●´∀`)σキミダキミ!
もしかしたら・・妙に話合うけど女性?|・`ω・)ウタガイノメ

と、ほんの少しのきっかけで観始めたら・・
めーーーーーーーっちゃ面白かったんですよねw
(一応言っておきますが、「笑い」の面白いです)
ちなみにですが、私 はまり過ぎてしまい原作18巻を大人買い( `・∀・´)b Yes!!
数週間で、ホスト部マニアにw

■ストーリー■
「私立桜蘭学園は1に家柄、2にお金 財あるものは暇を持つ かくして桜蘭ホスト部とは暇を持て余す美少年達が(自分で美少年と言う)、同じく暇な女生徒達をもてなし、うるおわす スーパー金持ち学校独自の華麗なる遊戯なのである」
もう、始めに語られるこのギャグセンスたっぷりの台詞の中に全てが詰まってますよ(´∀`*)ウフフ

そんな学校にある夢(ここは特にアニメでは肝心ではない)を持って特待生で入学する「藤岡ハルヒ(庶民)」
そして、そこで誤って入ってしまったホスト部で誤って割ってしまっ超高級な800万円の花瓶の借金を返済する為、ホスト部に男のフリをし、入部する訳です・・
そこから、スーパー金持ちのホスト部を中心に、同じくスーパー金持ちの他の生徒達とと庶民の珍学校生活がスタートする訳ですo(●´ω`●)oワクワク♪
もちろん、みんなハルヒが庶民なのは分かってます!
でもそこで、「花より〇子」のようにイジメがあったりする訳では全くないです!
この作品の良い所の1つですが、そのイジメになっちゃう様な事すら笑いに変えてしまう所ですね☆
ハルヒは、あくまで庶民です、スーパー貧乏ではありません!
なので、あまりにも自分達と違う境遇のハルヒに興味津々になるホスト部メンバー
|_□´)_ー´)‿◕。)∀・´)∀・´)*´∀`)ノ゚.:。+゚(←ホスト部メンバーを顔文字で表現してみました、笑)

スーパー金持ち君達の庶民のイメージはヒドイもので・・
そこでも爆笑しちゃうんですよね(*ノ∀`)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
そして、そこには全く悪気が無い!そしてハルヒは結構冷静なんで、その温度差がいいんですよ♫
あと、スーパー金持ちと言えば、よくある「庶民とは付き合ってはいけません!」的な流れ。
心配なさるな、そういった事は {netabare} 原作の終わりの方で少々しか{/netabare}ありません。
それよりも、序盤は本当にバカばかりしていますが、
後半は家族愛だったりを感じられる事もありますよ(´∀`*)ポッ
そこがこの作品の2つ目にいい所じゃないでしょうか?


そんな流れで、manaのメモ((φ(-ω-)カキカキ
■キャラクターとか声とか■
主人公・藤岡 ハルヒ(cv坂本 真綾)--属性・ナチュラル系
常にやる気がないですよ、この子。一応主人公なのに(;´∀`)
あくまで女の子ですが、本人曰く、性別は気にしてません!
超天然さんだけど、頭はいいんですよね。
そして良く言えば、素直で正直、悪く言えば、毒舌+頑固かなw
恋愛に関しては超初心者だし、超鈍感。
真綾さんの低めの声でとても中世的に・・落ち着いた仕上がりになってますよ♫

須王 環(cv宮野 真守)--属性・王子様系
ホスト部部長にして、指名率No1♫
この方も頭は良いんですが・・めっちゃバカ!行動がバカ!w
その行動に笑わせられる事間違いなしっ♪
感情表現が豊かで、基本ムードメーカーですが、隠された暗い過去が・・
宮野さんにしか出来ないキャラでしたよっ、
ガヤだったりは結構アドリブが入ってるらしくて、めっちゃ笑わせてもらいました(゚∀゚)

鳳 鏡夜(cv松風 雅也)--属性・クール系
ホスト部副部長 兼会計?(兼、裏の部長)全て計算で動くんです、彼は!
全ては金の為~世の中金~な彼・・
何故彼のような人間がホスト部に?と思わせるキャラですが、それは後のお楽しみ(*´∀`)
松風さんは、ギャグが多い中、とてもクールに演じられてました!
でも、裏では みんなにつられて 監督さんに「鏡夜はもっとクールだ」と、注意されていたらしいですw

常陸院 光・馨(cv鈴村 健一・藤田 圭宣)--属性・小悪魔系
ホスト部のトラブルメーカー?とにかくイタズラ好きの双子!一見、光の方がやんちゃで、馨は落ち着いたように見えますが、光が兄で、馨が弟☆
この作品において精神的に一番成長を見せるのが光だったんじゃないかな~って思います。
色んな意味で(´∀`*)ウフフ
ちなみに前髪が右分けが光、左分けが馨ですよ~♫
鈴村さん、藤田さんのシンクロ率は400%でしたw
台詞が長いのにも関わらず、何であんな息が合うのかと驚かされますよ!
そして、やんちゃな光にも、落ち着いた馨にもぴったりな声でした♫

埴之塚 光邦(cv齋藤 彩夏)--属性・ロリショタ系
属性を見てもらえば分かるように、小さくて可愛いです(*´ω`)
けど、一番年上なんですよね~そして実はしっかりしてるし、めっちゃ強いんですよw
ハニー先輩(通称)はきっとホスト部の兄貴的存在ですよ♪
まぁ~斉藤さんは可愛らしい声でしたね☆ハニー先輩その物でしたw

銛之塚 崇(cv桐井 大介)--属性・ワイルド系
兎に角、無口。そして、この方もホスト部には自ら入らないタイプですが、そこにも秘密が・・(・∀・)ニヤ
マニアな女子生徒にモテル模様w
モリ先輩(通称)は超低音ボイスだし無口・・と言う事で
桐井さんは他にも脇役などで色々登場していたそうです!
そこにも注目ですね☆

■最後に■
原作を全て読み終わりましたが、アニメになっても、全く失敗はしてません!
むしろ動き+声が入る事により面白さが際立ってました(・∀・)イイ!!そして、ほぼ原作通りです!大成功です!
最後の方はオリストですが、特に問題ない いい終わり方だったと思います。
{netabare} 少し原作の話をしますと、やはり少女漫画ですので最後はラブストーリー的展開になって行きます。
しかし、アニメの方はギャグ8割・ラブ2割位?むしろギャグ9割?位だったんじゃないでしょうか?
なんで、{/netabare}
男性の方にも全然観て頂ける作品でしたよ~☆
アニメを気に入った方は是非、原作オススメです!
少女漫画であんなに声出して笑うなんて初めてでしたよ、
そして、ラストは泣きながら大笑いする事でしょう(´;∀;`)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

投稿 : 2024/09/21
♥ : 28

oki96 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

笑える!

逆ハーレムでしたけど、男でも結構楽しめる作品でした。
笑えるし、感動できる。

高校でホストクラブ。結構斬新で良いです。キャレクターもストーリーも結構良くて、笑いが止まりません時もありました。

でも、いらない話は一つか二つかあるかな。

ハルヒって言われたら涼宮よりこっちのハルヒの方が先にが浮かびますね。

最後はアニメオリジナルでしたけど、とても良いエンディングを描いてくれました。でも、このエンディングで原作の続きを作るのは難しいかもしれません。

二期があれば嬉しいな・・・
逆ハーレム苦手の方にもこれはおすすめしたです。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 13

77.4 11 学園で部活なアニメランキング11位
ROBOTICS;NOTES [ロボティクスノーツ](TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (1706)
8767人が棚に入れました
2019年。世界線変動率「1.048596」。フォンドロイド――通称『ポケコン』の普及により、拡張現実が身近な存在となった近未来の種子島。そんな島にある中央種子島高校『ロボット研究部』は廃部の危機に直面していた。2名しかいない部員の1人で主人公の“八汐海翔”は、こんな状況でも「ロボ部」に興味を示さず、ひたすらロボット格闘ゲームに夢中。そんな海翔を尻目に、猪突猛進のダメ部長“瀬乃宮あき穂”は「巨大ロボット完成」を目標に、目下の危機である廃部を避けるべく奮闘していた。そんなある日、海翔はひょんなことから『君島レポート』なるA.R.アノテーションを発見する。そこには君島コウという男による、世界を巻き込む陰謀の告発が記されていた。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『STEINS;GATE』に続く、「科学アドベンチャーシリーズ」だ、とか思わない方が吉

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、SFアドベンチャー。ミステリー的な要素、ロボットアニメとしての要素、色々なものが詰まっていて、それをどう評価するか。

とっ散らかっていると言われればそうなんですが、私は好きでした。熱い部分あり、深い部分あり。

一応、シュタゲから9年後と世界線は繋がっていますが、シュタゲを観てる観てないは、あんまり関係ないと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作、というか本シリーズは、現実と空想の境目を上手く攻めているのが大きな魅力だと思うんですが、そういう意味でいけば、ドクはちょっと場にそぐわなかったような気はします。ややイロモノというか。

あと、これを言っちゃあおしまいなのですが、居ル夫とか君島レポートとか、なければなくても成り立ったような気がして。ぶっちゃけ、私は「ロボ部」の青春群像劇として、本作を楽しんでいたので。

でもまあ、視聴から何年も経った今、本作を思い出すと真っ先に浮かぶのは「伊禮瑞榎」の崖落ちなんですよね。あれは、なんか衝撃的だった。

今後、人工筋肉などが実用化されたり、自動運転などが実用化された世界で、私はきっとあのシーンを思い出すのだろうと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 12

ミュンヘン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

良い意味で科学アドベンチャーらしくない

科学アドベンチャーシリーズ第3弾 シュタインズ・ゲートで岡部倫太郎が未知の世界線シュタインズ・ゲート世界線に到達した世界線における話です。シュタインズ・ゲートから約9年後の話となりますね。

舞台はJAXAで有名な種子島。高校生の八汐海翔と瀬乃宮あき穂が所属するロボ部が二足歩行の巨大ロボット(15メートルぐらい)ガンつく1を作ることを目標に頑張る話です。勿論その中で世界を脅かす陰謀に立ち向かう事になるのですが。

科学アドベンチャーシリーズの中で第1弾のカオスヘッドは妄想科学アドベンチャーと言われ第2弾のシュタインズ・ゲートは想定科学アドベンチャーと言われましたが第3弾のロボティクスノーツは拡張科学アドベンチャーと言われています。具体的にはARが使われる事が多いですね。ARでピンとこない方はポケモンGOを想像頂けると分かりやすいと思います(スマホの画面にポケモンが出てくるあれです)

このARとロボットの2つが物語の鍵となります。これまでの科学アドベンチャー同様不気味でこの先何かが起こるという予感がしてくる(シュタゲの次となると余計に伏線を考えてしまうかも)シーンがありましたがどちらかとこの作品は科学アドベンチャーらしくないのです、すごい青春部活系アニメのような雰囲気が前半は感じるのです。ロボ部の存続をかけてホビーロボットの大会に出るところは熱い部活ものみたいな感じです。何よりヒロインの瀬乃宮あき穂ちゃんの熱いロボット愛の勢いがこの作品の爽快な所ですね。

ただ、2クール目は科学アドベンチャーシリーズだなぁという雰囲気が一気に出てきますね。世界を脅かす辛い展開の連続が続きますし話の展開も面白くなってくるのでのめり込んで見てました。前半から今までの伏線や話の展開はまさに科学アドベンチャーという感じなのです。

が、そんな事はどうでもよくなるほどラスト2話が熱いです。正義は必ず悪に屈しないのです。難しい事はいいから絶対勝つそんなラストの展開が見ている時は爽快でした。皆で悪をやっつけるぜ!っていうシュタゲとは全然違う形の陰謀との戦いでしたね。個人的にめちゃくちゃ面白かったです。

もうちょっと話に動きが欲しかったというのもありますね。ちょっとスロースターター過ぎたかなぁというのはありました。印象に残る回というのがやっぱりちょっと少ないのが盛り上がりに若干欠けるのかなぁとも思いました。

点数89

投稿 : 2024/09/21
♥ : 7
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ゲーム原作なのに面白かったです!

原作 ゲーム 未プレイ

全22話

高校生が巨大ロボットを作り、{netabare}世界を救うお話です。 {/netabare}
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1話見た感想

八汐 海翔(やしお かいと)声 - 木村良平
高校3年生で、成績は中の下。
かなりの格闘ゲームオタクで、面倒くさがり屋。
「ガンヴァレル キルバラッドON-LINE」では世界ランク5位の実力を誇る。

瀬乃宮 あき穂(せのみや あきほ)声 - 南條愛乃
海翔の幼馴染で、空気の読めないゴーイング マイ ウェイの熱血ちゃん。外見可愛いですね。

ロボ部で、実物大ガンヴァレルを作る感じでしょうか?

一番最初で、息が白くなる冬でしょうか?
ガンヴァレルのロボットが出来て、海翔が乗り込んでいましたね。
他にも、部員が増えてたみたい。

結果が、ちょい分かっていますが、これからどう展開していくのか?
気になるし、楽しみです。

作画、キャラデザも綺麗なので、好印象です! ^^

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最終話(22話)まで観た感想

中盤以降から、俄然面白くなってきましたね~

設定が近未来で、リアリティーある感じで、これも良いです!
{netabare}
大規模な太陽嵐の影響で世界中のコンピューターなどの電子機器が故障したり
種子島のような低緯度でもオーロラが見れたり
世界中で異常気象が起きます。

ポケコンの「居ル夫。」を通して見ると、自分達が作ったイマイチかっこ悪いロボットでも、カッコいいガンバレルに見れるとことかw^^

個人的には、 神代 フラウ(こうじろ フラウ)声 - 名塚佳織
このキャラがお気に入りでした。
「それ なんてエロゲー」
「デュフフ♪」「乙」
「爆ぜろリア中」
なんてセリフをよく言ってました。^^
声優の名塚さんの声が、今まで演じてきた声と全然違って、凄い違和感・・・(^^;
ふり幅広すぎます!^^


終盤、ロボットが大嫌いで、ロボ部に反対してた昴の父親が、ころっとロボット作りに参加してた所や、
いきなり空から降ってきたロボットのモーターになる鉱物のモノポールなど、突っ込み入れたくなる所がありましたが、
世界を救うため、皆でガンバレルを造って戦う所なんかはよかったです!

それと、かいとがあきちゃんに告白した所では、見てるこっちが恥ずかしかったですが、
それでも良かったな~っと (〃ω〃)
{/netabare}
感動する場面は殆ど無かったけど、中盤以降は毎週楽しみに観てました。
続きが気になる作品でしたね!^^

これだったら、ロボット系のアニメが好きじゃない人でも、そこそこ面白いんじゃないのかな~っと思います。

OP
「純情スペクトラ」 歌 - Zwei
「咆筺のメシア」 歌 - haruki
ED
「海風のブレイブ」 歌 - fumika
「トポロジー」歌 - いとうかなこ

4曲ともCD購入

特に「トポロジー」はお気に入りです。ヾ(@^▽^@)ノ

投稿 : 2024/09/21
♥ : 57

79.6 12 学園で部活なアニメランキング12位
ゆるゆり♪♪(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1643)
8573人が棚に入れました
七森中の「娯楽部」に所属する女子中学生4人と、それを取り巻く生徒会の女の子たち。彼女たちの時に笑いあり、時に百合ありのまったりとした日常生活を描く。個性的な登場人物たちの中にあって存在感の薄さを理由にいじられる主人公を据え、軽い同性愛にも見えてしまう女子校の気風の中のちょっとした笑いや、片想いが連鎖する人間関係、たまに起こる本気度の高い同性愛感情によるハプニングなどが、緩やかな空気感の中で扱われている。

声優・キャラクター
三上枝織、大坪由佳、津田美波、大久保瑠美、藤田咲、豊崎愛生、加藤英美里、三森すずこ、竹達彩奈、斎藤千和、日高里菜

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ゆるゆり さん☆ハイ!放送開始記念 第12話「さらば主人公、また会う日まで」視聴。

もう一回笑われればいいと思うよ。

旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらく部」の活動(といっても特に明確な活動内容はなし)を続ける4人組。
それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。
愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリー。

第1話「帰って来た主人公」
アッカリ~ン♪
たくさんの熱い声援にこたえて……あかりたち、帰ってきました~!
わ~い、会いたかったよ、みんな~。
思えば、前にアニメ化した時はいろいろあったよね。
ふふふ、あかりってば1話から存在感がなくなったり、ちなつちゃんにキ、キキ……キ……されたり、タイトルコールしか出番がなかったり、ドラム缶で山道を転がった……り……して……。
…………………………。
こ、今度はきっと大丈夫!
だって1話からちゃんと主人公してるもん! ね? ねっ!?

第2話「ゆるゆりなる日々なるなり」
聞いてくれ、みんな!
なんと『ゆるゆり♪♪』は、2話にして早くも世界中で話題独占の大人気らしいぞ!
いや、ホントか知らんけど。
でも、こういうのは先に言ったもん勝ちだって偉い人が言ってた!
そんなわけで2話あらすじ担当、歳納京子だよ~ん!
けど、あらすじってのもタイミングが大切だよな。
放送前に詳しく言い過ぎるとネタバレになるし、放送後だと何を今さらって感じだし……そこんとこどうなの、担当者?
とか言ってる間にもうあらすじ終わりじゃん。
う~む、こうなったら……ちゃんとしたあらすじは3話からってことでひとつ!

第3話「チョコと涙と女と女と磯辺揚げ」
こっち見るな、3話あらすじ担当。
えー、船見結衣です。
なんかアニメ2期が始まっても、私のポジションって全然変化ないなあ。
まあ、そんなことより、3話はチョコレートや磯部揚げの話みたいだね。
………………………………どんな話だ?
もしかして、チョコレートを磯部揚げにするとか?
いや、さすがにそれはない……とは言い切れないか。
なんせ私の身近には、ラムレーズンアイスを餃子の具にしようとした奴もいたし……。
ええと……ごめん、とりあえず自分で見てもらった方が確実かな……。

第4話「ひっちゅ」
吉川ちなつ、2期こそ結衣先輩のハートをゲットしちゃいます!
いや~ん、もう結衣先輩好き好きすぎてどうしよう~。
さて、バレンタインっていう一大イベントも終わって、私たちはいつも通りふんわりゆるゆるな毎日。
だけど、生徒会の杉浦先輩は花粉症でなんだかとっても大変みたい。
ふふっ、普段はキリッとしてるぶん、くしゃみばっかりする姿はちょっと可愛いです。
そういう所を見せられちゃうと……なんだか、キュンとしちゃうかも? ――な~んてね。
うふふ、私が浮気なんかするわけないじゃないですか。
そう、2期になっても私の本命は結衣先輩ただひとり!
L・O・V・E! 結衣せんぱ~~~~~い!

第5話「日本の夏 ゆるめの夏」
いつの間にやらもう夏休みなのね。
それにしても、歳納京子は何をやってるのかしら?
船見さんや赤座さんや吉川さんに迷惑ばかりかけて……もう、いくら夏休みだからって少したるみすぎよ。
しょうがないわね、ここは私がビシッと言ってあげなくっちゃ!
た、たまたま、そう本当にたまたま、歳納京子たちと一緒にプールに行く約束もあるわけだし!
……えっ? べ、べつに顔とかにやけてなんかないんだからね!
言い遅れましたけど、生徒会副会長の杉浦綾乃です。
皆さんも夏休みだからって、気の抜けた生活は駄目ですからね。
夏休みのない人は……と、とにかく頑張って!

第6話「【速報】ゆるゆり完売」
ふう……どうやらまた、今年も熱い夏がやってきたみたいやね。
思えば、一年前のうちはまだまだ未熟やった……。
まさか、うちの妄想力のさらに上をいく妄想力の持ち主があんなにも……しかも、日本全国から集まってくるなんて思いもせえへんかったわ。
せやけど、うちも一年前のうちとは違う。
綾乃ちゃんと歳納さんで鍛え上げたこの妄想力があれば、何があろうとも決して折れることはあらへん!
それでは、一路東京へ!池田千歳、いっくで~!
あっ、歳納さんのスペースにも顔出すんでよろしくな~。

第7話「姉妹事情あれこれそれどれ」
生徒会次期副会長、大室櫻子とは私のことだー!
……ん? なんか一年前もそんなこと言ってたような……。
よし! 細かいことは気にしないぞ!
それより聞いてよ~。
うちのねーちゃんと妹が私に厳しくてさ。
これはきっと、私のほとばしるびぼうとちせいにしっとしてるに違いないね!
しかし、どこの家も姉とか妹ってこんななの?
あっ、でも向日葵んとこの楓はすごくできた妹だっけ。
姉とは違って! うん、姉とは違って!
楓、私の妹になんない?
向日葵が冷蔵庫の上から三段目の奥の豆腐の陰に隠してるプリンあげるから。

第8話「ちなつ無双」
ちょっと、なんで櫻子が我が家の冷蔵庫の中身を把握していますの!?
まったくもう、昔から全然変わっていないのですから……。
コホン……お見苦しいところをお見せしてしまいましたわね。
私が真の生徒会次期副会長、古谷向日葵ですわ。
それにしても、何やら街が賑わっていると思いましたら、もうクリスマスなんですのね。
我々生徒会は今年も歳納先輩のお誘いで、ごらく部の方々と一緒にクリスマスを過ごすことになりました。
カラオケボックスでクリスマスパーティとのことですが……私、歌は少しばかり自信がありませんの。
はあ……。
あっ、私はもう選曲を済ませたので、どうぞ皆さんも遠慮なく。

第9話「何かありそうで何もなさそうな日」
『生徒会長の松本りせ、あらすじやります。
今回は、一人で頑張る。
大丈夫、会長だから。
むん。
ええと、9話も楽しそう、みんな。
楽しいのはいいね、好き。
うん、楽しいのが一番。
ふう……いっぱい喋って疲労困憊。
じゃあ、西垣先生と爆発してくるね。』

第10話「修学旅行R」
久しぶりだな諸君。
理科教師の西垣奈々だ。
しかし、どうしたものか……。
実は前回募集してからというもの、誰一人として爆友が増えないんだ。
そもそも、私にとって爆発とは何か?
そう、爆発は様々な実験の結果にすぎず、私の目的はあくまでも実験のはずだった。
だが、いつしか爆発は私の中で大きくなっていた。
はたして、爆発のための実験なのか、実験のための爆発なのか……難しいな。っと、すまない、あらすじを忘れていた。
確か、また修学旅行に行く2年生と、留守番組の1年生の話のはずだ……ん?そうか、わかったぞ。
修学旅行も爆発と一緒で、つまり何度やってもいいということか!
よし、これで今後も安心して爆発ができドッカアァァァァァァァァァァン!

第11話「時をかけるあかり」
あらすじでははじめまして、あかりのお姉ちゃんをやってる赤座あかねです。
アニメも2期になってせっかく登場できたっていうのに、あと2回で終わるなんてちょっと残念。
でも、あかりの登場シーンは全部まとめて編集してあるし、ブルーレイもDVDも全巻予約済みだから安心ね。
サブタイトルでもうわかっちゃうと思うから言うけど、今回、なんとあかりは過去の世界に行ってしまうの。
もう、過去に行くなんてあかりってば本当におっちょこちょいさんなんだから。
けどまあ、そういうところが可愛いのよね。
お姉ちゃんが応援してるから頑張るのよ、あかり。
いつ、どこでも、あかりのこと見守っているからね。
うふふ。

第12話「さらば主人公、また会う日まで」
アッカリ~ン♪
気づいたら『ゆるゆり♪♪』もこれで最終回か……なんだかあっという間だったね。
2期も1期に負けないぐらい色々なことがあったなあ。
その中であかりも、主人公としてひとまわり成長できたような気がするよ!
最終回、ごらく部は生徒会のみんなと一緒に演劇をやるんだよ。
あかり、今まで木の役しかやったことないから、台詞のある役とかうまくできるかなあ……。
ううん、みんな一緒ならきっと大丈夫!
だからあかりたちの活躍、最後までちゃんと見ててね。
涙、涙の、大感動のクライマックスが待ってるよ!……って、京子ちゃん? 『あ~あ、フラグ立てちゃった……』ってどういう意味?
それに結衣ちゃんやちなつちゃんまで、なんでそんな悲しい目であかりを見るの?ねえ? ねえっ!?

9月17日『ゆるゆり なちゅやちゅみ!+ +2』放送 アニメ第3期の放送情報もお届け
10月から放送開始となる待望の第3期『ゆるゆり さん☆ハイ!』。この放送に先駆けて、特別編「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+ +2」が、9月17日深夜2時35分からテレビ東京にて放送となります!

◆「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+ +2」
夏休みの宿題をしていた向日葵と櫻子。突然櫻子が「先輩たちに日頃の感謝を伝えたい!」と話し始めた。驚く向日葵であったが、櫻子は先輩たちを家によんでもてなす話をはじめる。櫻子はいったいどんなおもてなしをするのか・・・?

TVアニメ本編のその後を描いた限定4コマ「ゆるゆり はっぴーごーらっきー」が公開決定!
第1弾は「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+ +1」のその後を描きます!

TVアニメ本編のその後を描いた限定4コマ映像「ゆるゆり はっぴーごーらっきー」の第2弾が公開!
こちらの映像はなもり先生の描き下ろしです!
今回は「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+ +2」のその後を描きます!

\アッカリーン/ ゆるゆり、特別編「なちゅやちゅみ!+」の第2弾は9月17日に放送! 10月からはTVアニメ第3期
「ゆるゆり」より、特別編「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+」第2弾の放送日時が発表された。

「ゆるゆり」は、コミック百合姫にて連載中の百合マンガを原作としたアニメ作品。七森中の「ごらく部」に所属する女子中学生4人と生徒会一同を中心にした学園ラブコメで、ゆるーい日常や存在感の薄い主人公のギャグ描写で人気を博している。これまで、TVアニメ第1期「ゆるゆり」、TVアニメ第2期「ゆるゆり♪♪」、OVA「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」の3作が制作され、2015年10月にはTVアニメ第3期「ゆるゆり さん☆ハイ!」がスタートする。

7月より、新作となる特別編「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+(ぷらす)」を追加してOVAの地上波初放送を行っているが、新作第2弾「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+(ぷらす)+2」の放送日が決定。9月17日深夜2時35分からテレビ東京で放送される。

<ストーリー>
キャンプから帰ってきたあかり・京子・結衣・ちなつのごらく部4人。夏休みはまだまだ終わらない!ある日、みんなを公園に呼び出した京子が取り出したものは・・・。

『ゆるゆり なちゅやちゅみ!+』主題歌CDよりジャケ写到着!
8月19日(水)、『ゆるゆり なちゅやちゅみ!+』主題歌OP「ゆりしゅらしゅしゅしゅ」/ED「おひるねゆにばーす」がリリース! ジャケット写真が到着しました!

◆「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+ +1」放送情報
★「コミック百合姫」にて好評連載中の「ゆるゆり」。2011年にTVアニメ「ゆるゆり」(第1期)が放送され、続けて2012年にTVアニメ「ゆるゆり♪♪」(第2期)が放送、そして2014年にOVA「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」が劇場上映され、人気を博した「ゆるゆり」シリーズ。ついに2015年秋にTVシリーズ第3期「ゆるゆり さん☆ハイ!」放送決定!さらにそれに先駆け「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+」が8月・9月に放送決定!

夏には『なちゅやちゅみ!』続編も! アニメ『ゆるゆり』第三期が2015年10月スタート決定
2008年に発表され、現在も『コミック百合姫』(一迅社)で連載中、テレビアニメも2011年と翌2012年に放送されたなもりさん原作『ゆるゆり』。OVA『ゆるゆり なちゅやちゅみ!』がテレビ東京で2015年7月25日の3:35~4:45にオンエアされるほか、続編に当たる完全新作『ゆるゆり なちゅやちゅみ!+』が8月、9月に1回ずつスペシャル放送。さらには、第三期となる『ゆるゆり さん☆ハイ!』が10月よりスタートすることが決定となりました。

2015年6月6日に日比谷公園大音楽堂で開催され、“七森中☆ごらく部”の三上枝織さん、大坪由佳さん、津田美波さん、大久保瑠美さんが出演した『七森中♪やがいふぇす』で発表された今回の3大告知。

『なちゅやちゅみ!+』は、新作OP「ゆりしゅらしゅしゅしゅ」とED「おひるねゆにばーす」収録のCDが2015年8月19日にリリース。初回限定盤(税込1650円)はOPのミュージックビデオDVD付き。通常盤は1350円(税込)。

また、トーク&ミニライブが2015年10月11日に開催されることも発表に。場所はまだ「都内某所」としか明らかにされていませんが、“その1”から"その3”まで3部構成で、アニメイト全店、ゲーマーズ全店、とらのあな全店舗、HMV、きゃにめ.jpで、OP&EDテーマCD初回限定盤を購入した人を対象にイベント応募抽選券が1枚ついてくるとのこと。

あらすじ(なちゅやちゅみ!+)
ちょっとだけ何かが変わったような、それでいて変わらない毎日。のつづき・・・
みんな、ゆるゆりの主人公・赤座あかりだよ!
今年の夏休みにみんなでキャンプに行ったんだ!みんなでお料理したり、肝試しにいったり・・・すごく楽しかったんだ!
でもまだまだ夏休みは終わらない!みんなで遊んでもっとたのしい思い出作るんだ!

待望の第三期となる『ゆるゆり さん☆ハイ!』は2015年秋アニメとしての放送。まだ詳細は明らかにはなっていませんが、ファンにとっては7月からずっと『ゆるゆり』三昧となることは間違いなさそうです。

あらすじ(さん☆ハイ!)
変わらない毎日がまだまだ続くんだ!
赤座あかり・歳納京子・船見結衣・吉川ちなつの4人が行っている部活動「ごらく部」。それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。 愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリーが、テレビに帰ってくる!

【動画工房】大注目のアニメ制作会社、その人気の秘密とは?
昨今では、季節毎に物凄い数の新作アニメが放映されています。その際に作品をチェックする取っ掛かり的なポイントがアニメファンには色々あります。

原作漫画や小説のファンであるとか、好きな監督の新作であるとか、大ファンの声優さんが出演しているとか、そういう作品に着目するきっかけになる各要素。そうした中で、ファンにとって特に重要なポイントになっているのが、アニメ作品を作る<製作会社>です。

『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』といったメジャー作を世に送り出した京都アニメーションや、斬新な映像表現を武器に『ひだまりスケッチ』シリーズや『魔法少女まどか☆マギカ』をクリエイトしたシャフト、硬派な雰囲気とスピード感のあるアクションシーンに定評のあるBONESなどなど、アニメファンから熱狂的な支持を受けている人気会社が沢山あり、一種のブランドとなっています。

この会社が作っているから観てみる。この会社ならば作画も出来も期待ができる。アニメファンにとっては、製作会社ってとっても大事なものなのです。

そうした中でも、近年大きな注目を集めている人気急上昇中のアニメ制作会社が、「動画工房」です。

その美しいアニメーションでアニメファンを楽しませてくれる優れた作品をリリースし続けている動画工房。その魅力を探っていきたいと思います!

■動画工房の名前を広く知らしめた『ゆるゆり』シリーズ
元々は、大手アニメーション会社の下請け業を中心にアニメ製作を行っていた動画工房。注目度が急激にアップした近年になって、その名前を知った方も多いかと思いますが(恥ずかしながら、私もそのひとりです……)、実は長い歴史を持つ会社さんなんです。

そんな動画工房は、2000年代に入って本格的にTVアニメーションの自社製作をスタート。当初は、PCの美少女ゲームを原作としたアニメを中心に製作を行っていました。そんな動画工房の名前が広く知れ渡るきっかけとなったのが『ゆるゆり』シリーズです。

『コミック百合姫』誌上で連載されている、なもり先生の漫画作品をアニメ化した『ゆるゆり』は、そのタイトル通り女子中学生のゆるい学生生活を綴ったコメディ作品。そんな原作を、動画工房は凄まじい映像表現でアニメにしました。

何がどう凄まじいかというと、とにかくキャラクターが動きまくる!  それも、その動きというのが非常に密度が濃いのです。そして、物凄く絵が綺麗!! 

滑らかに、美しく動くキャラクターたちが時にダイナミックに、時に繊細に動きまわるアニメーションは、原作の可愛らしさや、かしましい雰囲気を見事に表現すると共に、その高いクオリティはファンを一気に魅了することとなりました。

更に凄いのが、この『ゆるゆり』、2011年にテレビ放映されたファーストシーズンが上記のような好評を得たために、翌年放映された第2期の『ゆるゆり♪♪』では、更にその動きがパワーアップ。

興味がある方は、是非とも1期と2期のオープニングを観比べてみてください。1期の時点でも十分綺麗でよく動いているのですが、これが2期になると更にカメラが激しく動くは、キャラクターは踊るはで、何だかもうトンデモないことになっています。ポップなエフェクトの数々も含めて、アニメーションのおもしろさがギュッと詰まった映像となっています。

【アニメキャラの魅力】始まりと終わりを司る主人公!随一の不憫キャラ「赤座あかり」の魅力とは?
女の子同士の恋愛マンガを専門とした雑誌『百合姫』。その連載作品の中からまさかの初テレビアニメ化をされたのが、女子中学生たちのゆるーい日常を描いた『ゆるゆり』です。あまりガチに寄らず、いわゆる日常系アニメに連なる作風は、百合好き以外の視聴者も入りやすいこともあり、人気作となりました。
「赤座あかり」は中学1年生の女の子。ゆるいとはいえ百合アニメの主人公(?)なのに特定のカップリング対象がいないという不憫な子です。

■主人公(?)
『ゆるゆり』は、あかりの中学校への初登校の日から始まります。幼馴染で1年年上の京子と結衣に迎えに来てもらいながら、制服ではなく私服を着てランドセルをしょってきてしまうというドジっ娘ぶりを炸裂させ、その出だしはまさに主人公としての風格をかもしだしていました。

しかし、それが揺るぎだすのが教室での自己紹介。「次は濃いめのネタで」という京子のリクエストをなぜか思い出し、「みんなのハートにどっきゅーん。はじめまして、赤座あかりだぴょん!」とやらかして、教室を凍りつかせた時にあかりの運命は決まってしまったのかもしれません。

京子が作った「ごらく部」に、押しが強いちなつが参加するようになると、なぜかその存在が希薄になって、第1話にして「いたんだ」とまで言われる始末。主人公らしさが薄れる中、アニメの各話予告ではそれぞれのキャラクターが「主人公」を名乗るという主人公乱立状態となりました。

■アッカリ~ン
あかりの影の薄さに気付いた京子。あかりのためにみんなで新しい特徴を考えてあげました。結衣が考えたのが「効果音が全部アッカリ~ン」。京子が考えたのが「おっぱいミサイル」。ちなつが考えたのが「とうめいにんげん」。この3つを合わせた結果、逆に「アッカリ~ン」が透明化の効果音ということになり、かえってあかりの影の薄さを助長することになってしまいました・・・。

その後もあかりの影の薄さはエスカレートし、海ではあかりの存在を忘れられたまま、みんなで楽しく花火が行われたり、校内合宿でドラム缶風呂に入ったままどこかに転がっていっても気づかれなかったりと、とにかく不憫なのです。

■いじられ体質
いつも無防備なあかりはいじられ体質。ちなつには練習と称して濃厚なキスをされたり、近所の公園で櫻子にいたずらされたりと散々です。ちなつにキスされたときはさすがに目から光が失われましたが、それでもすぐに明るいいつものあかりにもどるのは、彼女の素敵なところです。

■そのままの自分で
アニメオリジナル回で、あかりはタイムマシーンで中学校の初登校の日に行ってしまいます。そこであかりは、その機会を利用して、不憫な自分の境遇を改変しようとします。しかし、様々な策を弄しつつ失敗していくうちにあかりは気づきます。それまでごらく部や生徒会のみんなと過ごしてきた日々は、とっても大切な宝物だと。だからあかりは改変をあきらめるのではなく、前向きな心でやめて元の時間に帰って行きました。

あかりは意図的に不憫に作られているキャラクターです。しかし、同時に与えられているのが天真爛漫で誰からも好かれる性格。影が薄くてもあかりに陰は似合いません。だから、そのままのあかりでいてほしい。そして、あかりのことが大好きなお姉ちゃんに・・・(自主規制)。

【アニメキャラの魅力】物語の真の主人公!?ごらく部創始者「歳納京子」の魅力とは?
女の子同士の恋愛「百合」を描いたマンガの専門雑誌『百合姫』にあって、異色な存在である『ゆるゆり』。タイトルの通りゆるい百合。確かに女の子に恋する女の子は出てくるのですが、むしろギャグのほうがメインとなっています。あまりガチではないところがよかったのか、『ゆるゆり』は『百合姫』初のテレビアニメ作品に選ばれる事になります。
「歳納京子」は中学2年生の女の子で、一見主人公と誤解されるような中心的立場にあります。実は原作者のなもり先生も主人公は京子だと思っていたようです。

■ごらく部創始者
京子は中学1年生のときは音楽の成績が1のくせに吹奏楽部に入っていました。「楽譜とわかりあえない」という理由で1カ月で退部していますが。その後、茶道部が廃部になったために放置されていた茶室をみつけ、そこを無断使用して非公認の「ごらく部」を設立。ごらく部の活動は「好きにだらだらする」こと。幼馴染の結衣と2人でだらだら過ごしていました。しかし、2年生になってあかりとちなつが入ってからは、大喜利的なネタ振りをしてみんなで楽しむことが活動の中心となっています。

■西京極ラム子先生
京子は中学2年生ながら、西京極ラム子というペンネームで活躍する同人作家で、劇中劇『魔女っ娘ミラクるん♪』をネタにした同人誌や同人アニメを作成しており、固定ファンがついているほどです。夏の同人誌の祭典にはごらく部や生徒会のメンバーを駆りだして売り子を手伝ってもらっています。京子が作った同人アニメはプロ並みの出来で、かなりの才能がある作家のようです。ちなみに「ラム子」というのは、往年のアニメの鬼娘ではなく、京子の大好物であるラムレーズンアイスから来ているものと思われます。

■ボケずにはいられない
京子は常にネタを忘れないボケ体質。隙あらばボケようとします。しかし、よく見てみるとそれはその場にいる友達たちを楽しませてあげたいというサービス精神から来ているように思えます。好き勝手にふるまっているようでいて、きちんと場の空気を読むのが上手。ボケはかましても誰かを傷つけるようなことは言わないですしやりません。ただ、例外的にあかりに対してはきついネタでいじることもあります。

■限定的小悪魔
京子は、女の子に対して抱きついたりキスを迫ったりとスキンシップが多いです。京子に恋する綾乃にとって、京子のスキンシップは特別なもの。京子のほうは綾乃の気持ちに気づいていない様子で、他の子にするのと同じようにふれるのですが、綾乃はそのたびにドキドキしてしまいます。結果的に綾乃に対しては小悪魔的なアプローチとなって、綾乃の心を惑わせています。

■本命はやっぱり結衣?
京子は女の子好き。大好きなミラクるんにそっくりなちなつに抱きついたり添い寝しようとしたり、千鶴に唇を突き出して迫ってみたり。しかし、本当に好きなのはやっぱり結衣なのだと思います。京子は、なんとなく他の女の子には踏み込んでいいラインを引いているようなイメージがありますが、結衣に対してはそういったラインがなく、心から気を許して甘えているように見えます。

とはいえ、京子×綾乃というのもまたよいものだとは思うんですけどね。いろんなパターンのカップリングが妄想できるのも『ゆるゆり』のいいところです。

【アニメキャラの魅力】影の主人公!?貴重なツッコミ役「船見結衣」の魅力!
百合オタぐらいしか知らなかった、知る人ぞ知る百合マンガ専門雑誌『百合姫』。そこからまさかのテレビアニメ化を果たしたのが『ゆるゆり』です。わりと真剣な女の子同士の恋愛を描いた作品が多い『百合姫』の中で、ギャグ主体のこの作品は異色の存在。しかし、それがかえって一般受けして2期まで作られる結果に。
「船見結衣」は、「歳納京子」と幼馴染で同級生の中学2年生の女の子。作品が始まった時点から「サザエさん時空」に入っているので永遠の中2です。

■信頼のツッコミ
ボケを生かすも殺すもツッコミ次第。あらゆる場面でボケをかます京子に対し、結衣のツッコミはタイミングといい的確さといい最高です。まさに作中最高のツッコミ役。

そもそもボケ揃いのこの作品ですが、結衣がビシっとツッコミを入れるのは京子だけです(例外的に千歳と綾乃にツッコんだこともありましたが)。これは幼いころから培ってきた信頼の証。京子の方も、結衣がちゃんとツッコミを入れてくれると信じているからこそ安心してボケられるんですね。

■綾乃のダジャレがツボ
京子のボケに対しては笑うよりツッコミを入れるのに忙しい結衣。しかし、なぜか綾乃が作った「罰金バッキンガムよ」「どうしよう東照宮」や「安心アンコールワット」「余裕ありま温泉」などの地名ダジャレはツボに入るようで、聞くと吹いてしまいます。これは綾乃本人が言わず、京子が言っても効果があります。しかし、京子が真似して作った「メソメソメソポタミア」にはまったく反応しないあたり、何か特殊な基準があるのかもしれませんね。

■ちょっとさびしがり屋
結衣は中学生ながら親戚が持っているアパートで独り暮らしをしています。それを知って以降、京子はちょくちょく結衣の部屋に遊びに行き、ご飯をねだったり泊まったりしています。半分はただ遊びに行ってるだけ、半分は実は結衣がさびしがり屋なのを知っているからです。結衣のほうも、表面的には京子が来るのをウザがったりすることもありますが、ちゃんと感謝もしています。良い関係ですね。

■やっぱり本命は京子?
大好きなアニメのミラクるんにそっくりということで京子にちょっかい出されるちなつをかばった結衣。そのかっこよさにちなつは恋に落ち、激しく結衣にアタックします。結衣はとまどいながらも、ちなつが結衣とキスをしたいと短冊に書いた時には、おでこにちゅっとしてあげたことも。しかし、それはちなつの恋心まで受け入れたわけではなく、かわいい後輩に優しくしてあげたという感じです。

一方京子に対しては、常にツッコミを入れつつも京子がやることにつき合ってあげたり、ラムレーズンアイスをねだる京子のためにハーゲ○ダッツのアイスを買ってあげたり、深いところで京子を受け止めてあげている印象があります。やはり、どっちが本命かといったら、やっぱり京子なんだろうと思うわけです。

■ちゃんと女の子
外見も口調もボーイッシュな結衣ですが、男の子っぽくなったのは、幼い頃に泣き虫だった京子を守ってあげるため。実は料理上手で思いやりがある女の子らしい一面もちゃんと持っています。その両面性が結衣にとってバランスのよい人格を作り上げ、さらに彼女を魅力的にしてくれます。ちなつも、そういう部分に魅力を感じているのかもしれません。

本命は京子だったとしても、ちなつのことは愛人として、仲良く幸せに3人でいちゃいちゃすればいいのです。

【アニメキャラの魅力】遅れてきた主人公!?がちゆり少女「吉川ちなつ」の魅力とは?
百合マンガ専門という、わりと特殊な雑誌『百合姫』。多くの腐女子の皆様に支えられた一大ジャンル・BLと比べるとあまりにもマイナーな世界で、コアな百合好きに細々と読まれていただけの雑誌でした。そこからまさかのテレビアニメ化を果たしたのが『ゆるゆり』です。「吉川ちなつ」はごらく部の1年生。「ゆるい百合」が持ち味のこの作品にあって、「ガチ」寄りの恋する少女です。

■がちゆり
もともと茶道をたしなむ清楚なお姉さんに憧れて、中学生になったら茶道部に入ろうと思っていたちなつ。しかし、訪れた茶室にいたのは京子たち「ごらく部」でした。茶道部は廃部になっており、使われていなかった茶室を京子たちが勝手に使っていたのです。

ちなつは落胆しますが、ちなつが、大好きなアニメのヒロイン「ミラクるん」に似ていることで一目で気に入った京子は、茶道の道具は残っているからとちなつを引きとめ、半ば強引にごらく部に引き入れました。ちなつに対して抱きついたりキスを迫ったりと暴走気味になった京子から、ちなつをかばってあげたのが船見結衣。ちなつはちょっとボーイッシュな結衣が王子様のように見えて恋に落ちます。

それからのちなつは結衣にべったり。京子に迫られた時に逃げるふりをして結衣に抱きついたりなど、積極的にアピールします。七夕のときは短冊に「ゆい先ぱいとキスしてみたい」と書いて本人に見せる貪欲さ。そして優しい結衣はおでこにキスしてくれました。

結衣とのそれ以上の関係を望むちなつは、キスの練習をしたいと友達のあかりの唇を奪ったりもしています。最初は結衣の表面的なかっこよさにだけ憧れていたちなつですが、ごらく部でいっしょに過ごすうちに結衣の人柄にも惹かれるようになっているようです。

ともすればギャグのみで走っていきがちな『ゆるゆり』の中で、百合描写のシーンを増やしてくれる貴重な存在と言えます。

■画伯
アニメの世界では独特な(強烈な)絵を描いてしまうキャラクターや声優を「画伯」と呼びますが、ちなつはまさにその「画伯」です。ちなつの内面のカオスを表したような絵柄は、原作では黒い線だけでしたが、アニメではダークな色遣いの中に血を思わせる赤が入る恐ろしい彩色も追加されて、他のメンバーたちにたいへん恐れられています。

アニメ2期8話の特殊エンディングでは、結衣とちなつのさわやかな百合ソング『ガールズパワーで』に乗って、大量のちなつの絵がエンディングアニメになるという凄惨な事件が起こりました。ちなつの絵を知った以降、京子の同人誌をごらく部で手伝ってもらうときなどには、決してちなつに関与させないような苦労が見られます。

■四次元ツインテ
ちなつはピンク色の髪をツインテールにしています。そのツインテールにしている部分の髪は、触れたものを中に引き込むという謎の存在。卓球のボールなどを大量に飲み込んだこともありますが、飲み込まれたものは髪の中に収納されているらしく何かの機会にボトっと落ちることも。つまりどこかの空間につながっているというわけではなさそうです。

■本妻の座を勝ち取れるのか?
ちなつが好きな結衣の本命はおそらく京子。結衣はちなつに対して優しく、まとわりついても邪険にしたりはしませんが、京子に対するように遠慮なく接することもありません。しかし、京子のほうはわりと浮気性なので、いずれ本妻になるチャンスもあるはず!?あきらめずに貪欲にアタックし続けてほしいものです。

【アニメキャラの魅力】生徒会サイドの主人公!?恋する乙女「杉浦綾乃」の魅力とは?
『ゆるゆり』は「ゆるい百合」をテーマにしつつ百合の皮をかぶったギャグアニメです。ただし、原作が百合雑誌掲載ということもあり、読者のニーズに合わせてそれなりに百合的表現も描かれており、ちょっと百合を匂わせた「きらら系」日常アニメよりは百合寄りで、さりとて『桜Trick』ほどはガチではないという絶妙なバランスのもとに成り立っています。そういったゆるさが2期まで制作された人気の原因かもしれません。今回ご紹介する「杉浦綾乃」は中学2年生で生徒会副会長。ちょっと空回り気味なポニテ少女です。

■恋する少女
綾乃は同じ2年生の歳納京子に密かな恋心を抱いています。生徒会役員の立場を利用して注意にしにいくという口実で、ごらく部が不法使用している茶室によく行きますが、それは京子に会いたいがため。大好きな京子には、ついツンモードで対応してしまいがちですが、京子が花粉症のときにはティッシュをあげたり、映画にさそってもらったときなどは素直にデレるツンデレです。

自分でもその恋心をもてあましているところはありますが、もっと素直になって京子と仲良くなりたいと言う気持ちを持っています。七夕のときには、その願いがたんざくに書かれていました。そんな綾乃の気持ちに感づいているのは、友達で同じ生徒会役員の千歳だけ。しかし、千歳にそのことを指摘されると真っ赤になって否定します。そういう反応だけはとても素直で正直です。

■ダジャレ好き
綾乃は中学2年生の女の子のくせにオヤジっぽいダジャレを連発します。そのほとんどは歴史的建造物や地名とかけたもの。「罰金バッキンガムよ」や、「安心アンコールワット」「余裕ありま温泉」「必要ないないナイアガラ」など、数々の名ダジャレを生みだしています。ただ、それに反応して笑ってくれるのは結衣だけです。

■なぜかまわってくる貧乏くじ
なぜか貧乏くじをひきがちな綾乃。京子に会えるとわくわくしながら茶室に行くものの、当の京子は入れ違いで生徒会室に行っていたり、生徒会室の冷蔵庫に大切にしまっておいたプリンを京子や後輩の櫻子にとられたり・・・。成績優秀にもかかわらず、テストではいつも一夜漬けで済ませる、ある意味天才の京子に負けて万年2位。茶室の明け渡しをかけ、京子にテストの勝負を仕掛け、いつも以上に寝食を惜しんで勉強し、やっと1位をとれたと思ったら、京子がマンガの原稿で忙しく一夜漬けをしていなかっただけとオチ。あかりとは違った意味で不憫な役回りです。

■いつか想いが届くように
京子に対する想いにしても、素直になれないために京子に伝わっていないというのもちょっと不憫。そのうえ京子は、ちなつや千歳の妹の千鶴にちょっかいかけたりと浮気性で、京子が一番仲がいい結衣の存在も気になるところです。唯一の救いは、たまに京子が優しくしてくれること。しかし、そんな立場に甘んじることなく、もっと素直になって気持ちを伝えればその想いは通じるかもしれません。

実は『ゆるゆり』ファンの間でも京子×綾乃というカップリングは人気があります。それだけ、一途な綾乃の気持ちを応援したい人が多いのでしょうね。いざとなれば結衣から略奪するぐらいの気概でがんばってもらいたいものです。

【アニメキャラの魅力】人呼んで真っ赤な主人公!妄想少女「池田千歳」の魅力とは?
ガチではないゆるさですが、日常アニメよりはちょっと百合寄り。そんな立ち位置でそれまで百合作品に目を向けなかった層にも受け、人気アニメとなったのが『ゆるゆり』です。舞台は中学校。女の子同士でキャッキャウフフ、時には恋愛要素もありますが、高校生にはない未成熟さが、かえって受け入れやすかったのかもしれません。「池田千歳」は中学2年生の生徒会役員。関西弁なまりのおっとりメガネ少女です。

■キス魔
原作ではお酒入りチョコレートでよっぱらっていましたが、アニメでは各方面に気を使ったのか、改変されてチョコレート酔いするという設定に変わっていました。どちらにせよ、千歳は酔うとキス魔に変貌します。その相手は誰でもおかまいなし。生徒会とごらく部の合同合宿では、酔った千歳によって、綾乃、りせ、結衣、千鶴、ちなつ、あかりに加え、西垣先生の唇まで奪われてしまいました。なお、京子は自ら受け入れていました。

■妄想鼻血少女
千歳はちょっとおませな百合妄想癖があります。親友の綾乃が同級生の歳納京子に恋をしていることを見抜いており、綾乃と京子が一緒にいる場面では、綾乃が踏み込めないその先まで妄想しては鼻血を流しています。

その妄想はメガネをはずして視界がぼやけることで強化。出てくる鼻血の量も増え、時には部屋中血だらけになることもある壮絶さです。京子が誤ってメガネを壊してしまったときは、制御が効かず鼻血を出し続けました。

千歳は妄想するだけではなく、綾乃の恋が成就するように応援もしています。しかし、当の綾乃は指摘されても照れて否定するばかり。しかし、もし綾乃の恋が実って目の前で京子といちゃいちゃしたら、千歳はどうなってしまうのでしょうか?

なお、千歳がなにをネタに妄想しているかはわりと周りに知られているようで、修学旅行のまくら投げで京子に悪用されたり、キス魔モードを解除するために、綾乃が京子のほっぺにキスして大量出血させたりなどしています。

■やさしい「おばあちゃん」
おっとり少女でやさしい口調の関西弁の千歳。その雰囲気や、漬物を漬けるのが趣味で、ティッシュをくれたあかりに自作のたくあんをお礼にあげたりなど、あかりから「おばあちゃんみたいでかわいい人」と思われています。双子の妹の千鶴に対しても、姉というよりはお母さんのような優しさで包んであげている印象です。

■千歳の本心はどこに?
自分の本心はあまり外には出さない千歳。しかし、実は綾乃のことが好きなのではと思わせられることがあります。妄想趣味では綾乃と京子がくっつくことを考えていますが、それは自分の綾乃の気持ちへの代償行為かも?綾乃のことを応援するために自分の恋心を抑えつけているのなら、もうちょっと解放してもいいんじゃないかなと思いますよ。

【アニメキャラの魅力】私こそが次期(副)主人公!?愛されるアホキャラ「大室櫻子」の魅力とは?
女子中学生たちのキャッキャウフフと、割ときついギャグを両立させてしまった奇跡のアニメ『ゆるゆり』。特に百合に興味がない層にも笑えるアニメとして歓迎され、元からの原作ファンを上回るような新規ファンを獲得しました。「大室櫻子」は主人公(?)赤座あかりのクラスメイトの中学1年生。年齢より言動が幼いアホの子です。とっても人気があるキャラクターであり、櫻子と姉と妹の3姉妹を主人公にしたスピンオフ作品『大室家』まで出ているほどです。

■アホかわいい
櫻子は、勉強が苦手で一部日本語も危うい子です。時に行動が唐突で、思いつきをすぐ実行しようとするところは京子と似ていると言われることもありますが、京子が場の空気を読んでふざけているのに対して、櫻子は場の空気など一切おかまいなしです。集中力がなくいたずら大好き。あかりはよく櫻子のいたずらの被害にあっています。生徒会室の冷蔵庫にある綾乃のプリンを食べてしまうことも・・・。

ただ、わりと長幼の序はわきまえているらしく、先輩に対する言葉づかいは丁寧です。幼馴染の向日葵にはいつも叱られていますが、無邪気でアホ全開のキャラクターは、周囲を困惑させつつも温かく受け入れられているようです。

■向日葵への独占欲
櫻子は、幼馴染の向日葵と常にいがみあっています。生徒会に入ったのも、向日葵が一人だけ生徒会役員になるのが悔しかったから。と、表面的にはそうなのですが、学校の帰りはいつも一緒ですし、なにかというと向日葵の家に行って、勉強を教えろだの何か食べさせろだのと甘えます。櫻子がそうやって甘えたり駄々をこねたりするのは向日葵に対してだけです。2人でファミレスに入った時は、向日葵の苦手なにんじんを食べるかわりに自分の苦手なピーマンを食べてもらったりしています。お互いあーんして!

向日葵が、ちなつにマフラーの編み方を教えてあげるために、櫻子といっしょに帰ったりかまったりしてくれなくなった時期がありました。櫻子はその間胸がむかむかしていましたが、まだ心の幼い櫻子にはそれが嫉妬であることが理解できずにいました。しかし、マフラーを作り終えて、向日葵が自分のために編んだマフラーをくれ、また一緒に帰れることがわかったときは、満足そうな最高の笑顔を浮かべていました。本人たちは忘れていますが、幼い頃に婚姻届にお互いの名前を書いた2人。実は今でもそのときの気持ちは変わっていないのです。

■おっぱいコンプレックス
原作のキャラ紹介には「ツンデレ1年生のちっぱいの方」と書かれるほど、ぺったんな櫻子。中1にしては過剰な向日葵の巨乳にコンプレックスをもっていて、そのおっぱいにパンチをするなど過激な行動に出ることも。しかし、まだ中1ですし、これから成長の可能性はまだまだあります。もっとも、年齢が進まないということを作中キャラクターが明言している作品なので、ずっと中1のままなんですけどね。まあ、小さいままなら小さいままで、向日葵のおっぱいを揉ませてもらえばよろしい!

今はお互いツンモードですが、お互いの気持ちに気づいたらきっとべたべたのカップルになるはず!そんな未来も見てみたいものです。

【アニメキャラの魅力】後藤沙緒里の無駄遣い!?一歩進んだ百合関係「松本りせ」の魅力とは?
「ゆるい百合」というコンセプトのギャグアニメ『ゆるゆり』。女子中学生たちのゆるーい日常を描いた作品で、中学生レベルのキャッキャウフフが繰り広げられています。そんな中、ひとりだけ少し「大人」な百合関係を匂わせてくれるのが、中学3年生で生徒会長の「松本りせ」です。今回はそんな「松本りせ」の魅力について紹介してみたいと思います。

■インビジブルガール
主人公(おそらく)の赤座あかりが“影が薄い”と言われながらも、それなりに話にからんでくるのに対し、生徒会長りせの影の薄さは全く比較になりません。りせは、生徒会長という役職ゆえに、放課後は常に生徒会室で仕事にいそしんでいます。その全身が画面に現れたのはアニメ1期の9話・・・。

実は、初登場は1期の4話で、生徒会とごらく部が一緒に海で遊んだ時に、妄想で鼻血を出した千歳にティッシュを差しだす彼女の手が映ったり、上空からの絵で海に走っていくメンバーたちの一番右端に一瞬だけ映ったりしています。もっと言うと、2話の時点で櫻子が向日葵に見せた生徒会メンバーの写真の中央に写っていたのですが、りせの顔の上にだけ光の帯がかかっていて見えていませんでした。

生徒会メンバーは、当然りせの存在をわかっていましたが、京子たちはずっと生徒会室にいたことも、海でいっしょに遊んでいたことすらも気づいていません。京子たちが、訪れた生徒会室で初めてりせの存在に気付いた時に、たまたま怪談をしていたことから、りせのことを幽霊だと勘違いしてしまう始末・・・。

■小声!
りせは原作では「・・・」というセリフ(?)しかありません。アニメではそれが異常な小声でしゃべっているという演出になりました。りせのCVは後藤(弱)こと後藤沙緒里さん。しかし、通常の音量では後藤さんの声はまったく聞こえません・・・。ところが、音量をものすごく上げると、ちゃんとしゃべっているのが聞こえるのです。なぜかただ一人だけ、そんなりせの小声をちゃんと聞く事ができるのが理科教師の西垣先生。りせと普通に会話が成り立ち、りせの声が聞こえない綾乃たちに、彼女が言ったことを伝えてあげたりしています。

■イケナイ関係
そんなりせと西垣先生、実は「イケナイ関係」なのです。そう、西垣先生がやらかす“常に爆発が伴う実験”や“体に変調をきたす薬の試験”に付き合わされる関係です。その実験の内容とは、りせが赤面して照れてしまうようなもの・・・。色々とひどい目にあっているはずなのに、りせは自ら望んで協力しているようです。

2人の関係は、西垣先生がりせの髪を切ってあげたり、爆発でついた西垣先生のよごれをふいてあげたりと、単なる実験だけのつながりではないと思われます。無茶な実験案ばかりの西垣先生を心配するりせの目から、恋する人への気づかいを感じたのは私だけではないはず。スピンオフとして、少し大人な2人の百合関係を描いてほしいな・・・なんて思ったり思わなかったり思ったり。

2014年2月9日に開催された「冬なのに、ごらく部☆なちゅまつり」にて、新作アニメーションの制作が決定し、後にOVAで制作し劇場上映を予定していることが発表され。またその後、AnimeJapan 2014にて開催された『ゆるゆり スペシャルステージ』において、スタッフやキービジュアルなどの詳細が公表され、タイトルは『ゆるゆり なちゅやちゅみ!』となることが発表された。OVA発売に先行して、2014年11月29日より劇場上映が実施される予定である。

『夏だ!まつりだ!!!全員集合└(б∇б)┘ごらく部☆なちゅまつり』(なつだ!まつりだ!ぜんいんしゅうごう ごらくぶなちゅまつり)は、2013年7月7日に中野サンプラザ、同年7月21日にNHK大阪ホールで開催された。
2013年2月24日にパシフィコ横浜国立大ホールにて開催された七森中♪ふぇすてぃばるで本公演の開催を発表。詳細については同年3月21日に放送のラジオ番組『ゆりゆららららゆるゆり放送室・帰ってきました!生公開録音おまけ』の中で発表された。

七森中の「ごらく部」に所属する女子中学生4人と、それを取り巻く生徒会の女の子たち。彼女たちの時に笑いあり、時に百合ありのまったりとした日常生活を描く。個性的な登場人物たちの中にあって存在感の薄さを理由にいじられる主人公を据え、軽い同性愛にも見えてしまう女子校の気風の中のちょっとした笑いや、片想いが連鎖する人間関係、たまに起こる本気度の高い同性愛感情によるハプニングなどが、緩やかな空気感の中で扱われている。

『コミック百合姫S』連載当時、同誌掲載作品の中では百合色が薄い作品にもかかわらず、当初から読者アンケートではダントツの1位だったという。また、1話12ページながら、一誌で3話 - 8話掲載しており、さらにはアニメ化決定後の2011年5月から7月にかけては、3か月連続で単行本の刊行がなされた。

作中において登場人物は年をとらない設定で、次の年になっても進級しないが出来事は引き継がれる。

オープニングテーマ
「いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪」
(第1話 - 第5話、第7話 - 第10話、第12話)
「よんでミラクるん!」(第6話)
「ゆりゆららららゆるゆり大事件」(第11話)

エンディングテーマ
「100%ちゅ〜学生」(第1話 - 第7話、第9話 - 第12話)
「ガールズパワーで」(第8話)

投稿 : 2024/09/21
♥ : 50

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

マンネリ?それとも・・・

女子中学生達のゆる~い日常を描いた作品、その第2期。

率直に言って全体的に微妙でした。
1期でウケたネタを延々と使い回してるだけの印象(アッカリ~ン、ちなつ画伯のグロ絵など)
カップリングも結京・ひまさく中心で、人気カプ推しでしたね。
個人的には綾乃の出番がもっと欲しかったところですが、たまに出てきても完全にかませ扱い^^;
ある意味、1期のあかり以上に不憫でしたね・・・w その辺りバランス考えて欲しかったですよ。

日常モノの2期の宿命なんですが、既にキャラ立てができている状態からスタートするので
どうしても新鮮味に欠ける。安定してるとも言えますが、本作はマンネリと言った方が適切か。
多分、作品の雰囲気自体を楽しめないと厳しい気がします。それか新キャラを出すとかね。
そういう意味で、1期から登場を匂わせていたあかりの姉はインパクト抜群で良かったですw

ただ思い返してみると1期も当たり外れが激しく、どちらかと言えばハズレ回が多かったようなw
おそらく作品の出来自体は1期も2期も似たようなもの。
期待値ゼロで観た1期が予想以上に楽しめたものだから、2期決定の報を聞いてテンション上がって
変にハードル上げ過ぎちゃったのも楽しめなかった要因ですかね。

とは言えマンネリも酷いことは確かなので
3期やるなら、同じネタの多用やテンポの間延び感を改善して欲しいところ。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 54

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

サザエさん時空を逆手に取るとは・・・!

原作未読。キャッチさんから紹介で視聴。

個人的には1期より見やすかったかも。
恐らく「物語が・・・」とか、「演出が・・・」とかじゃなくて、個性豊かな登場人物たちを理解した上での視聴だったせいだろう。

相変わらず、「ゆるい百合」というか、「ツンデレ」というか、「片思いの連鎖反応」というか、とにかく微妙なズレが面白い。

あかりの姉・「あかね」遂に登場。
1期第1話冒頭で衝撃的な部屋の光景を暴露されながら、結局、1期では出番無しだった、あかね。
清楚そうな外見とは大きくギャップのある性癖(?)。ある意味、一番ヤバい人物だ。

今期一番面白かったのは、「サザエさん時空」に対する対応。
サザエさん時空の作品の多くは、サザエさん時空であることを無視して、触れないように物語を続ける。
ところが、この作品は明らかにサザエさん時空を逆手にとって、自ら積極的に摩訶不思議な世界観を作り出す。

(例えば、夏コミのくだりとか、修学旅行のくだりとか・・・)

衝撃的だったのは、ちなつのバレンタインのお礼と言ってクリスマスの時期に結衣がちなつをデートに誘う話。
前出の夏コミのくだりや修学旅行のくだりは1期と2期という隔たりがあるが、この話はどちらも2期の話だ。

こんなことが堂々とまかり通る作品。面白くない訳がない!

投稿 : 2024/09/21
♥ : 36

83.9 13 学園で部活なアニメランキング13位
おおきく振りかぶって(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1589)
8165人が棚に入れました
主人公の三橋廉(みはし れん)は中学時代、祖父の経営する群馬県の三星学園野球部でエース投手だったが、チームメイトからは「『ヒイキ』でエースをやらせてもらっている」と疎まれ続け、極端に卑屈な暗い性格になってしまう。その暗い思い出を拭うために埼玉県の西浦高校へと進学する。西浦高校には発足したての野球部(正確には軟式野球部が硬式野球部になった)があり、部員は新入生ばかり10人、しかも監督は若い女性という部活だった。部員不足の野球部で三橋はまたもエースを任せられるが……。

声優・キャラクター
代永翼、中村悠一、谷山紀章、下野紘、佐藤雄大、鈴木千尋、保村真、角研一郎、福山潤、木村良平、早水リサ、室園丈裕、福圓美里、私市淳

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

超人スポ根と思うべからず

 記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。
 言い切っているような表現も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。

 敵の癖や仕草、排球の組み立て方、性格、状況判断、あらゆることを意識しながら組み立てていくキャッチャーの思考を綺麗にトレースできていたと思われる。
 また、主人公の力も、とても現実的で、どこも派手さやパワーを感じない。それでいてきちんとした試合運びができる野球の頭脳プレーを丁寧に描写している印象を受けた。
 野球をやっているときの雰囲気、空気の流れの変わり目など、実際試合をしているかのような臨場感を味わえた。
 筆者の経験則からして、これだけ視聴者に訴えることができる技術はあまり類を見ない。そして一人一人のキャラクター設定もまた人間味が溢れていて、みな現実に即した感覚を受ける。
 試合の流れからして何が起きても不思議でない緊張感をうまく表しているように感じた。
 練習の仕方からしても旧来のスポーツアニメとは違っていたと認識している。副監督のトレーニング方法はメンタルトレーニングやスポーツ心理学を取れ入れた、知識的、頭脳を使った現代野球らしさを垣間見せてくれる。理論派の先生だが、決して肩肘を張った性格ではないところも好感を覚えた。
 ただの成長物語ではない、その緻密さ、濃厚な造りを見て、他の作品もこれくらいやってくれれば、と考えてしまうほどの出来栄えだというのが個人的な見解である。
 筆者自身は野球などに興味が無い部類の人間だ。その筆者をこれだけ唸らせることができる。昨今このような良作はまずないように思われてならない。
 将来プロになるだろうと思われる人種にスポットを当てていく作品は数多あれど、単なる野球部に焦点を当てていく作品は少ないだろう。
 中学時代、最低と蔑まされ、ひいきの投手と思われていた主人公の実力。さまざまな人物に語らせることにより、それぞれ受け止め方が他者とは乖離しているという事実を、露わにしていくストーリー展開。
一体誰の主張が正しいのか、謎……実態を追っていくうちに、自然と次の回、次の回へと視線が移っていく。
 よくあるスポーツアニメのように、技がマクガフィン(詳細は筆者プロフィール・考察記01参照)になっていたりせず、あくまでキャラクターの過去をマクガフィンとしているところにストーリーテーラーを感じる。
 変にテンプレと化した、恋愛と野球の二方向組み立てなどではなかったように見受けられる。
 超人的な大技もない、まあ三橋の制球力はかなり凄いが。
 チームらしさや、高校時代の損得ではない人間関係を中心に描いているように見受けられた。

 にしてもキャッチャーの阿部隆也。
 なんて人間ができてるんだ……こんな15歳はいないのではないか?
 そこだけがアニメ的アニメである。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 43

prost さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

おもしろかった!

ここのレビューを見て見始めたアニメだったけど、ほんとーにレビューの通りにゲーム進行が遅い。
でもそんなこと気にならないくらい、引き込まれて最後までみてしまった。
キャラクターの愛らしさもあるんだろうけど、よくあるチームの勝利の過程じゃなく、心理面を丁寧に描いているから、一打席ことに野球を楽しんでる高校球児達の目線でアニメが見られるんだろうな。
その目線にたてるのはすごく新鮮だったし、一度見てみて損はない作品!
もう一回見たいし、漫画も買いに行こうかな。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 12

チュウ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

純粋にさわやかな高校野球

これだけ純粋でさわやかな高校野球は類を見ないのでは?

私の思う、高校野球漫画は2種類ある。1つは野球と恋愛の両立、もう1つは純粋に野球の技術を競い合うもの。

しかし、大振りに関してはそのどちらにも少し当てはまらないと思う!大振りは女の子よりも選手が主体だし、野球の技術や戦術よりも、個人の性格やチームの友情を築き上げることで強いものとしていると思う!

そのため、物語自体がとてもさわやかで気分よく視聴できる素晴らしい作品だと思う!

投稿 : 2024/09/21
♥ : 12

77.6 14 学園で部活なアニメランキング14位
宙のまにまに(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1345)
7784人が棚に入れました
主人公・大八木朔は、かつて暮らしていた町に引っ越してきた高校生。朔は読書好きで、静かで平凡な学園生活を望んでいた。\\nしかし、そんな朔の前に現れたのは、過去にこの町に住んでいた時の幼なじみ、明野美星。朔にとって美星との過去はトラウマになっていた。\\nそんな中、美星が作った天文部に入ることになった朔。そして、天文部を舞台にしたドタバタラブコメディが、いま始まる。

声優・キャラクター
前野智昭、伊藤かな恵、戸松遥、小清水亜美、早見沙織、高木礼子、間島淳司、チャン・リーメイ、松風雅也

チャーリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

星、好きですかー!?

星空を通して子供の頃の好奇心を思い出させてくれたこのストーリー好きです。天文学の知識がなくても十分楽しめました。

一番は美星ちゃんの純粋でまっすぐなところが可愛いいなって思ったのもあるんですけど、星空のようにキラキラ輝いてる天文部のキャラもとても魅力的で良かったですね。

いい終わり方ではあったけど、その後の恋愛模様も気になって仕方ない。 原作購入するけど、2期もやってくれないかな~。




※今回はみなさんの投稿のおかげでいい作品に巡り合えたので感謝してます。 ありがとうございました。

たくさんの人がこうやって感動をつなげて、今がある。自分もまだ見てない人につなげていけたらいいな。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 48

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

忘れ物を思い出させてくれるような素敵な作品です(-ω☆)キラリ☆彡

■「宙のまにまに」ってこんなアニメなんです☆彡
月刊アフタヌーンで連載していた柏原麻実さんの漫画をアニメ化した作品なのです☆
この作品のテーマはずばり『星』なんですよ☆彡
 
主人公の大八木 朔[ooyagi saku]くんは読書好きで目立たない・・・いや、目立ちたくない高校生活を送ろうとしていたのですけど、そんな彼の平穏な日常を見事に打ち破ってくれる存在がいたのですw
その存在とは・・・明野 美星[akeno mihoshi]ちゃんなのです!
実は朔くんの1つ先輩で幼馴染なのですけど、星空を見られないと衰弱してしまうほどの「星」大好きっ子でもあるのですよ♪
美星ちゃんはかなりの暴走列車っぷり&トラブルメーカーなので、朔くんの理想だった平穏な日常は彼女に振り回されてサヨーナラー(_´Д`)ノ~~.。・:*:・゚`☆、。・:*:・゚`★* なのでしたw
そんな2人が所属している天文部を通して、繰り広げられるほのぼの青春ラブコメディーなのです♪
しかも、星の魅力をたっぷり堪能できちゃう『癒し』のおまけ付きなので、アタシσ(゚-^*)の大好物な作品であることは間違いありませんでした(o^∇^o)ノ
 
 
■総評
この作品は見る人の感性によって評価が分かれるんじゃないかなって思ってます!
評価目線が萌えとか、ラブストーリーとかだとちょっと物足りなく感じるかもしれませんね♪
でもこの作品の最大の魅力は、普段忘れがちな「星」という素敵な存在を思い出させてくれた事なんじゃないかなってかってに思っちゃってるのです(´- `)フッ(´ー `)フフッ(´ー+`)キラッ
 
古今東西、四季折々に変わらない表情を見せてくれる夜空に輝く満点の星達☆彡
街の明かりにその美しい表情をみる事が出来なくなってきている今日この頃でですけど、きっと誰もが星空をながめてその美しさに酔ったことがあるんじゃないかな?って思うのです♪
忙しない日常が、そんな綺麗な星空を眺める事さえ忘れさせてしまってるんですよね・・・!!
そんな忘れてた感動や感情を思い出させてくれたのがこの「宙のまにまに」でした♪
 
ラブコメ主体のストーリーの方もとっても爽やかで好印象でした!
特にお気に入りのキャラは姫ちゃんですね(*^o^*)
くせっ毛で湿気が天敵でドライヤーにこだわりを持っている姫ちゃんには共感しまくりですw
アタシσ(゚-^*)もちょっとくせっ毛なのでマイナスイオン発生装置付きじゃないと・・・とかのこだわりがあるんですよ(*'ー'*)ふふっ♪
美空ちゃんと朔くんがまだ付き合ってないって事だけで前向きにがんばっている姿や好きな人に少しでも可愛く見られたいって言う気持ちや表情がとっても良く描かれていてとっても可愛かったです♪
 
それと、後半登場のキャラが近江 あゆみ[oumi -]ちゃんの存在は爽やかな印象を与えてくれました♪
積極的なお嬢様キャラなんですけど、嫌味がなくってそれでいて一途な彼女のサイドストーリーは見ていて清々しさを感じました!まだ見てない人は必見です♪
 
お笑い担当の江戸川君も大好きなキャラの一人です♪
ちょっとエッチな写真部の男子なんですけど、朔くんよりも頼りになるし天文部には欠かせない存在になってて何故もてないのかなぁ・・・身長低いとか・・・エロイとか・・・暴走するとか・・・w
 
この作品はもっとたくさんの人に見てもらいたいなって思います♪
天文学なんか全然わからなくっても楽しめるし、今度星空でも見に行ってみようかなって思ったり、星座からギリシャ神話を覚えてみようかなって思ってもらえたらいいなって思います♪
美星ちゃんも言ってたように、たくさんの人達と星の魅力を「共有」できたら素敵ですよね☆彡
 
 
2011.11.05・第一の手記

投稿 : 2024/09/21
♥ : 52

レイ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

爽やかなBGMとかなりのレベルの星空の描写に感涙!

天文部の日常を描いたすごくほのぼの系物語で癒されます。
美星の声優の伊藤さんは個人的に好きな声優さんで、声を聞いてるだけで落ち着くし…美星っていうキャラクターの明るい性格上、見ててスゴく楽しい気分で心地いいです。
さらに、沢城みゆきさんも出てるんだからも〜グッジョブ!

恋愛要素はそこまで期待しない方がいいですが…
星空の描写は鳥肌物です。かなりうるっとしました。
これだけでも見る価値アリです!

自分がスゴく田舎育ちなもんで…トイレが一回外に出ないと行けれなくて小さい頃毎晩外に出てた時、夜空を目が慣れてもずーっと綺麗で眺めてたのを思いだしました(感涙)
で、これみたら…また外に駆け出しで星を眺めたいなーとか思っちゃいました。

それと、OPは結構…どなたも神だとか最高だとか書いてたけど、個人的にはあんまり好きでは無かったです。
歌ってるのスフィアで好きだけど、この曲は普通って感じで…汗
でも、EDやBGMはどれも透明感があって爽やかでとても個人的には好きですね♪

最後に8話の後半…銀魂のエリザベスがいたーーーーー(爆笑
中の人ネタらしいですが、これはウケました。。。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 8

93.9 15 学園で部活なアニメランキング15位
月がきれい(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1805)
7606人が棚に入れました
キャッチコピーは「I love you をそう訳したのは、太宰だったか、漱石だったか……」で、中学3年で初めて同じクラスになって出会った水野茜と安曇小太郎の成長、周囲との関わり、思春期の恋などが描かれる。

声優・キャラクター
千葉翔也、小原好美、田丸篤志、村川梨衣、筆村栄心、金子誠、石見舞菜香、鈴木美園、千菅春香、井上ほの花、広瀬裕也、石井マーク、白石晴香、熊谷健太郎、岩中睦樹、東山奈央、岡和男、井上喜久子、斎藤千和、前川涼子
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

初恋と文学

ロラン・バルトの『恋愛のディスクール』。
何ら成算がないにも拘らず、敢えてこの書物のことを仄めかす意図、
それは、本作のあまりにも明け透けな「文学」への言及に対して
テクスト論からのアプローチを思わず誘発されてしまったことへの
一種、自嘲めいた気分を顕さんがためである。

本作の至る所、文学からの「引用」は執拗に、明示的に反復される。
それらはただの趣向やスパイスではなく、記号ともまた異なっている。
「作品とはさまざまなものが引用された織物のような物であり、
 それを解くのは読者である。」(Wikiのバルト解説からそのまま借用。)

自分にとって「解釈」は宿業のようなもので、それが全てだとは勿論思わないが、
ただ、文学を正面切って掲げた上は相応の覚悟は問われて然るべきであり、
こちらも私情でこそあれ、ただでは済ませておけないという妙な義務感がある。
「文学」とはのっぴきならないものだ。そうだろう? 安曇小太郎君。

自分はこう仮定したい。この作品は多分、まるで呼吸をするように自然に
私たちの身近に遍在している、ミニマムな「文学」へのオマージュなのだと。


{netabare}
月夜の晩の神社の境内。小太郎と茜が二人きりで座っている。
序盤のクライマックスとも言える、告白のシーン。

小太郎の脳裏には、恋の文句をめぐる文豪のエピソードが浮かんでいる。

 I love you を、月がきれいですねと訳したのは、
 太宰治だっけ、夏目漱石だっけ・・・

顔を上げられないまま、俯いて水面に映る月の影を見つめている・・・と、
ふと盗み見した茜の横顔は、月よりももっと美しいと感じられた。
そして、口をついて出たのは、tsu-ki の二音。

  つき・・・
  え? 月? ・・・ほんと、月、きれい・・・。

それ、自分が言いたかったことなのに…、と一瞬悔やんだだろうが、
月を見上げている彼女の横顔にますます心を奪われ、ついに
抑え難い初恋の衝動が、文学少年のロマンチックな背伸びを裏切るにいたる。

  つき・・・あって・・・
  え?…

文学的なフレーズからは、まず意味が脱落して音声へと溶解し、
次いで、文学とは程遠い直情的な告白にすり替わってしまう。
このシーンが暗示するものは、通常の文学イメージの奥に潜ませた
本作固有の眼差しによって、初恋を描き出そうという意図ではないだろうか。

水の上にたゆとう、涼やかな月の影。
虚空に照り輝く月よりも、さざ波立つ水面に揺らぐ月影の方が
主人公の心の有り様をより正確に映し出しているようだ。
天空の月が、文豪だけが到達し得る高みの世界だとするならば、
小太郎たちが紡ぐ恋模様はもっと身近な、足元にある月の輝きであっていい。

かなり思い切った深読みには違いないが、
本作が指向する「文学」のユニークな位相がここに定位されているように思う。
多分それは、日常の中に遍在するミニマムな「文学」に向けられている。



象徴的なのが、LINEの存在だ。
今どきの恋愛の基本にして必須のツールであるそれは
作品にリアリティーを付与する重要な舞台装置となっていると同時に、
二人の関係の進展を、臨場感を伴って同時進行的に体験させる媒体でもある。

LINEが、いわばミニマムな文字テクストであるという事実を想起したい。

期待のこもる緊張の中、スマホの画面に現れてくる文字、言葉。
未知を前にした張り詰めた待機状態は、まさしく進行途上の恋愛心理と相似である。
やり取りの画面に高揚し、幸福感に満たされた互いの表情がそこに織り込まれる。
その目撃者である私たちは、今しも紡がれてゆく初恋のテクストの読者でもあるのだ。

LINEのやり取りでは順調に距離を縮められた二人だったが、
直接会って言葉を交わす場面では、ぎこちなさが余計に際立って見える。
この明らかな落差は、あるいは作り手によって計算されたものではないだろうか。

  もっと・・・しゃべりたい・・・安曇くんと…
  それっ…て・・・返事…?
  うん…。

二人の間でポツポツと交わされる言葉の一片一片が
LINEでの一言とほぼ等量、あるいはさらに断片化していることに気づかされる。
LINEで円滑に交換されていたのとほぼ同じ単位の言葉が
面と向かい合った場面では途切れたり、滞ったりする。そのことで
二人の関係の初々しさが強調され、もどかしさもまた増幅される効果を生む。

想いばかりがあふれて、それを伝える言葉が見出せずにいる時、
あるいはためらいによってなかなか口に出せずにいる時、
そこに生まれる沈黙の「間」と、その間合いに差し挟まれる生々しい息遣いとが
言葉以上に雄弁に彼らの心の火照りを描き出す。

ここに、テクストと対をなす、もう一つの言語の位相が認められるように思う。

やっと実現した二人きりのささやかな逢瀬のひと時。
緊張感と闘いながら、舌足らずな言葉を交わしていく古書店内のシーン。
小太郎が口にした間接的な「好き」は、その場の空気を緊迫させ
恋心をうまく表現できないもどかしさのあまり、思わず茜の手に自分の手を重ねる。

この接近・接触を誘発する、濃厚な身体性を孕んだ言語の位相、これを仮に
言語学で個々の発話を指す「パロール」の語で呼んでみたい。

私たちが本作に感じとる比類のないリアリティーはどこから来ているのか?
言うまでもなくリアルとは、現実の単なる忠実な模写を意味してはいない。
初恋の特権性を可能な限り繊細に表出するために練り上げられた、
テクストとパロールの併用によるこの独特のナラティブ(語り方)こそが
作品特有のリアリティーを生み出しているのではないだろうか。

テクストとパロールの双方が相補的に絡み合い、織り成されてゆく中に
本作の目指した初恋のディスクールが実現していると自分は考える。
つまり、初恋は固有の「文学的」ディスクールとしてこの物語の核心を形成しているのである。



初恋のディスクール。そこに最初に刻まれるものは
初めて人を好きになった歓び。そして、想いが通いあった幸福感。
だがやがて、その裏側に潜む苦しみをも知ることになる。

本作が卓越している点は、初恋の歓喜と苦悩とを同一のナラティブによって表現し、
かつ、それらを小太郎と茜とに振り分けていることである。

春から夏へ、秋から冬へと、移ろう季節とともに心に生じてくる翳り。
親友との関係を危うくする三角関係、家の引越し、小太郎の受験失敗。
それらすべてが茜の内面を震撼させ、平和な少女時代に終わりを告げる契機となる。

茜は漠然と別れを予感していて、その不安をどうにも解消できないでいる。

  私…・・・ずっと・・・不安で・・・不安で…・・・
  小太郎くんに・・・迷惑ばっかり…・・・それが・・・
  いちばん・・・つらい…・・・どしたらいいの?

誰かを好きになることによって、同時に抱え込んでしまった未知の感情。
その悲哀が相手への愛おしさに伴う、恋の宿命であることを知りつつも、
そこからの出口が見つからない切なさを彼女は訴えている。

紛れもなくこれも、初恋のディスクールの一片である。
まだ未熟な心が突き当たった限界点をありのままに表出する、この上なく真実なパロール。
初恋が少女の心にもたらした深淵を垣間見て、私たちは胸を打たれるのだ。

想いが溢れて言葉が無効になる瞬間、全身から衝動が迸り出る。
誰もが虚を突かれた、茜の突然の行動・・・それは彼女の苦悩が
二人を隔てる距離への絶望的な恐れによることを痛々しく物語っている。

このあと、小太郎が茜をフォローするシーンは一切ない。
現実に横たわる非情な距離を前に、LINEはもはや役には立たない。
パロールとテクスト、双方の限界が二人の前に立ちはだかった時、
それを突破する力はどこに求められるのか。
初恋は試練を乗り越えられるのか―。

その答えは、ラストへと収斂してゆく展開の中に明瞭に語られる。

距離という障害を克服し、さらには未来をも先取りするような
揺るぎない確かな結びつきを生みだす奇跡の回路、それが「文学」だ。
本作のテーマがここに明示される。

小太郎の小説「13.70」。それは二人が共有してきた時間を凝縮したテクストであり、
同時にメタレベルで追求されてきた「初恋のディスクール」が作中に具体化したものだ。
だからこそ、その「終章」は文字通り、本作の内容の終結を意味するとともに
新たな物語の始まりの宣言でもあるという、両義的な構造を内包し得るのである。

そしてそれは、偶然の助けによって茜のもとに届いた恋文に他ならなかった。
そこにはこんな文句が記されている―。

  ずっと、大好きだ。

はっきりと伝えることができずにいた愛の告白の言葉、
小太郎が漸く見出した、彼自身の I love you であるこの表現―、
あのボソボソした、自信なさげな「つき…あって…」がこの力強い一言に結晶する、
その過程を描いた物語だったとさえ言うことができるだろう。

茜を乗せて走り去る電車に向かって、彼がこの言葉を全身全霊で叫ぶとき、
並行するテクストとパロールがついに重なり合い、初恋のディスクールは完成する。



さて、自分の考えでは、本作における月は「文学」のメタファーである。
虚空に冴えわたる月。水面にたゆとう月の影。その対比については上に触れた。

そして、ラストシーンに映し出される昼の空の月について。

列車を見送ったまま立ち尽くしている小太郎の頭上の空に
ポツンと浮かんでいる、控えめな目立たない昼の月にはおそらく、
本作の最終的なメッセージが込められている。

それは多分、この作品が初恋を通して掬い上げようとした、
私たちの日常に潜む、ありふれてはいるがかけがえのない無数の小さな「文学」、
その存在を象徴しているのだと思う。

ラストシーンに向かって、二人のモノローグが掛け合いを繰り返しながら
一つの心情の表明に結実してゆく。その最後の結びとなる小太郎の言葉、

  好きな人が、自分を好きになってくれるなんて・・・

これに続く、茜の

  奇跡だと思った。・・・

この最後の言葉が、頭上の月の映像とシンクロして重なり合う。
その時、「奇跡」という言葉の深く鮮烈な余韻と響き合い、
こんな祝福のメッセージが私たちにも投げかけられているような気がする。

・・・ささやかな、素晴らしい数々の奇跡を、この世界は秘めているのだ、と。
{/netabare}


初恋というものの特権性について、一言触れておきたい。
初恋を特別に美しく、純粋なものとして聖別しようとする心性は
美しさに憧れそれを希求する、普遍的な人間感情におそらくは根差している。

本作で描かれる初恋も、かなり純化され理想化された像になってはいるが、
観る者が身につまされるような、非常な迫真性がそこに感じられるのは、
私たちの心の中にある憧憬と現実とが巧みに配合された
いわば「願望のリアル」が表現されているためなのだろう。
文学もまた、そうした願望のリアルを追求する営為だと言ってよく、
文学と純愛とが、永遠に親和的である最大の理由はここにあるはずだ。

本作の着想の土台となっている漱石の「月がきれいですね。」にしても
出所不明のいわゆる都市伝説の類であることはすでに知られているが、
むしろその方が、本作の文学観にはマッチする。
有名なアニメでも言われていたように、「都市伝説、それは一種の願望だ。」
人間が存在する限り、常に抱かれる願望が空想を刺激して
私たちの周囲には日々、無数のミニマムな「文学」が発生し続けるのである。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 25
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

心模様と花ごろも

川越の中学校を舞台とした、
思春期を向かえた少年少女の恋物語。

遊園地、お祭り、街の風景、
四季の色彩がとても美しい物語。
機微な心を良くとらえた演出で、
エンディングのLINEの文字まで隙がない。
お互いを意識し始める2人、
丁寧な描写の数々、まだ微妙な距離感、
好きになるってこういうことでしょう。

各話のタイトルが小説や詩集から。
主人公が文学少年なのでいい感じです。
{netabare}そう「月に吠える」が意外でしたが、
最後にそういうことかと納得です。
少年、頑張りましたね。
ここから物語が始まりました。{/netabare}
ひと際、月がきれいです。

初めての恋は知らないことばかりで、
戸惑ってばかりでしょう。
思ったこと感じたことの半分も伝えられない。
結末は大抵上手くいかないわけで、
たくさん泣いて大人になっていくのでしょう。

文学の言葉が紹介されていますが、
私からも少年に太宰の言葉を送ります。
「私は何も知りません、
しかし伸びて行く方向に陽が当たるようです」

真っすぐ伸びて下さい。
そのままでありのままで。

どうか末永く愛されますように。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 153
ネタバレ

pio さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人も何年に一度か見返したくなるような、間口の広い名作

近年では珍しい、リアル路線の恋愛ものを描いた本作。
派手なアニメが多い中、比較的地味な本作ですが、誰もが過去に一度は経験している
ような「あるある」が多数散りばめられており、強烈なノスタルジーを感じさせます。
それもただ懐かしいだけでなく、忘れてしまった大切な感情を思い起こさせてくれます。

毎話、適度な盛り上がりを見せるため、飽きずに最後まで完走できました。

<良い点>

・舞台選定
 川越に実際に訪れたことはありませんが、本作のリアルな雰囲気を
 つくる上で一役買っていると感じました。
 都会の近郊にある都市は所謂「都心から近い田舎」のため、
 地縁深い家庭、転勤族の家庭の両方が混在します。
 主人公は前者、ヒロインは後者それぞれの家庭の中学生であり、
 その家庭環境の違いが良い対比となっています。家庭内の描写も
 リアルに細かくなされているため、どちらの家庭で育った方も
 共感できる内容になっています。
 
・作画
 背景はとてもきれいです。作品への没入感を高める上で十分すぎるほどです。
 人物の作画は一見シンプルですが、中学生の未熟さ、純粋さを表現するには
 これもアリかな、と。

・音楽
 op,edの川嶋あいをはじめとし、ELTやJITTERIN'JINNなど、20代や30代を
 ターゲットにしている印象を受けました。該当世代の方は特に反応してしまうでしょう。

・声優
 この作品ではアフレコではなくプレスコで収録されていたようです。
 その甲斐あってか、奥手な主人公2人の経験不足からくるもどかしさが
 よく表現されており、とてもリアルです。

・キャラ
 登場人物の性格は基本的に良く、視聴していて非常に気持ちよかったです。
 特に大人たち(主人公の両親やご近所の方々)の主人公2人への愛情が視聴者へも
 伝わるため、 {netabare}主人公2人が純愛を育み、ゴールインまで到達する事への説得力が
 あります{/netabare}。
 
 また現実では同級生の恋愛がバレることで、イジメやハブ、絶縁といった
 ネガティブな現象が生じることがありますが、本作品ではそうした要素は一切
 ありません。
 
 ネタバレになるため詳述は避けますが、いくつかの同級生は2人の恋愛に
 水を刺します。しかし、それはストーリー上のスパイスであり、決して
 ドロドロとした展開にはならず、安心して視聴できます。
 

<悪い点>

・作画
 基本的には高水準でまとまっているものの、いくつか崩壊しているシーンもありました。
 しかしその他の演出水準が高いため、ほとんど気にならないと思います。


<まとめ>

自分自身の何かしらの過去と重ね合わせて共感し、時には涙を誘われ、
大人になって忘れていた感情と向き合う機会を与えてくれた本作。
深夜アニメに対する予備知識などは一切要らず、全12話の中できれいにまとまっており、
万人におすすめできる作品です。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 29

76.5 16 学園で部活なアニメランキング16位
山田くんと7人の魔女(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1257)
7391人が棚に入れました
この学校には7人の魔女がいる。

私立の進学校での日常になじめず、問題ばかり起こしている主人公・山田竜。

しかしあることをきっかけに、彼の学園生活は一変!

新たな仲間や魔女たちとの出会いとともに、楽しくも大変な毎日が始まった。

7人の魔女を見つけるまで、もう退屈なんて言わせない!

声優・キャラクター
逢坂良太、早見沙織、増田俊樹、内田真礼、佐々木寿治、喜多村英梨、小野大輔、福山潤、花澤香菜、牧野由依、タカオユキ、悠木碧、田澤茉純、立花慎之介、杉田智和、小野友樹

上杉達也 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

思ったより??

異能ラブコメ??
そんなかんじがしたようなしなかったようなw

原作読んでませんが、まだ終わってないのかな?です。

それにしては終わり方はとてもよかったと思います。


ストーリー的には、前半遅めの後半にかけて上がってくかんじですかね。
このままいくのかな?^^;状態を覆してくれて感謝ですかw
そのへんで面白かったと~。

op、メロは個人的好みでした。もうちょい声が強めの人が歌った方がよかったかな~なんて、、、希望ですw

声優さんの起用。。。押せ押せ感はすばらしいwww
ばしばしいきましたねと。
まあ、私はレオナです。。。www

全体ふまえて、
この辺のよくある主はラブコメ、だが、的なアニメの中では私は面白い方だったかな~と思いますね。

四月は君の嘘、観た後だったので外したくない感でかかったですが、
これでよかったと思えました。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 1

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

接吻回廊

この学校には7人の魔女がいる――。

問題児の主人公・山田竜とこの魔女たちが、
キスをしては能力の入れ替わり、を繰り返すというもの。



機転を利かせて能力を使い分けるというのは面白い。
ですが、その度にキス。
マンネリが生まれてきます。
設定上、仕方のないことだと割り切るしかないですけど。

でもシチュエーションを変えたり、同性同士でしたり、
と、飽きさせない努力みたいなものは伝わってきました。



作風は好み。
多彩な笑いとスピーディーな物語。
この点は素晴らしいです。

それに題材がキスということで若干のエロスがあります。
とても良かった・・(ボソッ



見所は声優さん。
入れ替わるという都合から、一人数役の演技が見られます。
何てお得。
キャストも豪華なので、一人でもお気に入りの声優さんが出てるならば観て損はないかと思います。



キャラはデザインからしてみな可愛い。
特に雅と寧々はかなりタイプです。
主人公他男性陣もけっこう好きでした。


公式サイトにて乳比べが掲載。
これは悪意?好意?
気になる方は要参照です。
参考になるかもしれません。(何のだよ・・)



OP「くちづけDiamond」 歌-WEAVER
ED「CANDY MAGIC」 歌-みみめめMIMI


--------------------------


一見少し変わった作品ですが、中身はわりとラブコメの王道だったと思います。
学園ラブコメ好きは観るべし、ですかね。
絵も綺麗なのでけっこう楽しめるのではないかと。


制服が可愛かったのもこっそりと評価したい点です。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 51

トマトトマト さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あまりにも腹が立ったので、辛辣な感想になります。本当に残念...

アニメのみ視聴済みです。
※星の評価は当てにしないで下さい。

この作品を見て思ったことは『ふざけるな』この言葉につきます。視聴者を馬鹿にするのも大概にして欲しいものです。

どういう考えで、このアニメを作ったのか全く持って理解できません。
まずは展開が早すぎる、特に7話以降は正直見れたものではない。あまりにも酷すぎる。原作は読んでいませんが、週刊誌で20巻以上出ていてるということは、そこそこ人気はあった作品だと思います。その作品がここまで酷いとは考えられません。
こんなに物語飛ばしたら理解は出来ないし、感情が追いついて来ない。抑揚がなく単調に見えてしまいます。ただ物語の大筋を説明しているだけ、なんとか最終話までに切りの良いとこまで持っていこうとしている感じしかしないです。
何目的で制作されているのか理解に苦しみます。1クールしか時間が取れないなら、中途半端に終わってくれた方が100倍マシです。


物語・・・ラブコメ要素もあり、先を匂わす展開もあり非常に面白いものだと思います。

声優・・・声優さんとして難しい部分もあったと思いますが、脇役にも素晴らしい声優さん揃えていて何の違和感もなく物語に入れました。

キャラクター・・・私としては皆可愛いくて非常に良かったです。

作画・・・キレイに描かれていて特に乱れている箇所もなかったと思います。こちらに関しても何の違和感もなく物語に入り込める素晴らしい出来栄えです。

音楽・・・『くちづけDiamond』非常に良い曲でした。


これだけの素晴らしいものが沿っていて、こんな作品になってしまったことが、どうしても許せません。本当に腹が立ちます。
こうしなければならなかった理由があるのでしょうけど、だとしたら制作してしまったことが、そもそも間違いだったのではないでしょうか。
物語が面白くない等の理由で評価を下げるなら、まだ納得出来ましたが、良い点がたくさんあっただけに残念でなりません。こんなことなら見ないほうが良かったです。今は見たことを後悔しています。

このような残念な作品が、今後出てこないことを切に願います。
見終わって直ぐだった為、感情的な感想になってしまいました。これでも抑えたつもりですが、嫌な気分になられた方がいらしたら、本当にごめんなさい。
ただ私としては、もう一度初めから制作やり直して欲しいです。
私は、この物語自体は面白そうなので原作を読みます。まだアニメを見ていない人は、おそらく原作を読んだほうが良いと思います。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 4

89.0 17 学園で部活なアニメランキング17位
響け!ユーフォニアム2(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (1598)
7158人が棚に入れました
吹奏楽コンクール京都府大会を突破した北宇治高校吹奏楽部は、強豪ひしめく関西大会に向けて練習を開始する。
臨時講師の先生も迎えて、レベルアップに勤しむ久美子たち。
しかし、そこへ昨年退部した傘木希美がやって来て……!?

声優・キャラクター
黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、藤村鼓乃美、山岡ゆり、種﨑敦美、東山奈央、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、沼倉愛美、久川綾、中村悠一、桑島法子、櫻井孝宏
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

友だちのカタチ、姉妹のカタチ

製作:京都アニメーション、監督:石原立也、
演出:山田尚子、シリーズ構成:花田十輝、
作画監督:池田晶子、原作:武田綾乃

友だちや姉妹という言葉を使うと
誰もが一定の関係性を想像する。
しかし、当然のことながら、
それらは一つひとつが固有の形を持っている。
ユーフォ2は、全国大会を目指す吹奏楽部の練習を通して、
そんな女子同士の関係性を丁寧に描いている。

2期が始まる前に原作を読了していた私は、
OPにもいちいち感心させられた。
ホルン隊の団結や希美の寂しげな笑顔、
みぞれの「秘めた愛」を示すマーガレットの花、
久美子とあすかの距離、
どれもが物語をしっかり表現していて期待感が高まった。

2期のストーリーの中心は、吹奏楽というよりも
友だち、そして姉妹の関係性だ。
鎧塚みぞれと傘木希美の2人の関係が、
吹奏楽部全体の危機となって部内を揺るがす。
繊細で脆い女子の友情とお互いに対する温度差が
問題を複雑化させてしまう。
友だちに対する極度の依存状態という、特に女子にとってリアルな問題。
多かれ少なかれ、誰もが通過する普遍的なテーマだ。
これは、スピンオフ小説『立華高校マーチングバンドへようこそ』でも
執拗に描かれることから、作者の武田綾乃にとって、
とても身近で重要なテーマだったのだろう。

この友だちの関係が普通ではなく特殊だったかと
問われるなら、私は全くそうは思わない。
それが問題として顕在化するかどうかという部分にしか
特殊性はないと思う。
この問題は一筋縄では解決しないので、
映画として別の話として続きも作ったことは、
リアリティがあって、とても良かったと思う。
優子のような人物はなかなかいないだろうが、
その存在が物語を上手く締めてくれた。

その後、母子家庭である田中あすかの身に起こる母親との確執が
退部騒動へとつながり、再び吹奏楽部を揺るがす。
この話は、大学を中退すると言い出した姉の麻美子と
田中あすかの姿を久美子がだぶらせるところが
いちばんのポイントになる。私は原作小説を読んで、
問題点はこの部分をいかに上手く構成するかだと
思っていたが、全てが完璧といえるほど良い出来で、
とても感動的な話としてまとめられていた。

例えば、久美子が学校に行く前、麻美子の不在の部屋を
覗いて、学校に行って練習をする時に隣のあすかの
不在の椅子を映し出す。
「口を縫うよ」という麻美子の回想のセリフを
あすかも同じように口にする。
ふたりの存在を徹底的に対比させて、視聴者に刷り込んでいる。
こういうやり方は、とても上手かった。

小学生のとき、姉が吹奏楽をやめたことがきっかけで
距離が遠くなってしまった姉妹の関係性。
久美子は、あすかを通してかつての姉の姿を見る。
怒りや悲しみ、切なさ、寂しさの、ない交ぜになった感情、
ずっと抱えてきた姉に対する想い全てをあすかにぶつける。
{netabare}そして、全国大会終了後に姉の姿を追いかけて久美子は疾走する。{/netabare}

久美子役・黒沢ともよの渾身の演技が作品の質を
大きく上昇させている。{netabare}麻美子を思って
電車で泣くシーンと裏庭であすかを説得して、
涙を流す演技は特に素晴らしかった。{/netabare}
しかし、7話と8話では風邪を引いてしまい、
完全な鼻声となってしまっていたのは残念。
しかも風邪が治ったと思われる9話で、
『風邪ひきラプソディー』が収録されているのが皮肉だ。

それと1期と比較すると姉との関係性に無理がある。
原作には登場しておらず、実家にいない姉を
1期のアニメオリジナルで何度も登場させてしまったため、
2期での姉妹の距離感に矛盾が生じてしまっている。
これはアニメと原作発表のタイミングの
ズレがあるため仕方のないところか。

音楽の部分ではTV放映で『三日月の舞』を
フルで聴かせてくれたことには驚いた。
放映当時、ネット上で大きな話題となったことは忘れられない。
また『韃靼人の踊り』や『君は天然色』、『宝島』という
アニメオリジナルの選曲も良かった。
山田尚子が中心になって決めたようだ。
特に駅ビルコンサートは、
吹奏楽での定番といわれるT-SQUAREの『宝島』を選曲し、
とてもポップで楽し気な演奏を披露してくれた。
晴香の見せ場、バリトンサックスのソロは、
アドリブっぽいファンキーなノリで聴かせてくれる。

ただ、最も重要な『響けユーフォニアム』の曲が
個人的にはあまり響かなかった。
1期の『愛を見つけた場所』があまりにも鮮烈だったので、
それと同等のものを期待してしまったせいもある。
ユーフォソロの曲は、難しいことも分かるが、
できれば奥華子に作曲してもらいたかったのが正直なところだ。

しかし、続編としては、ほぼ完璧ともいえる作品。
原作の2冊を凝縮していることもあり、
全く無駄のない構成といえる。

青春の苦しみや喜び、儚さがここにはある。


1期終了後のことと原作とアニメのつながり
{netabare}1期の放映が終わってすぐに
私はBDとともに原作3冊をAMAZONで注文した。
そのときにはまだ2期の製作が決まってなかったし、
「響け!ロス」の状態を先延ばしにするためにも
とりあえず先の話が綴られた原作を読んでおきたかった。

アニメ化された原作『北宇治高校吹奏楽部へようこそ』を読んで、
アニメとのあまりに大きな違いに驚かされ、
京アニスタッフの深い洞察力とプロの仕事に舌を巻いた。
つまり原作よりアニメの出来のほうが、遥かに良かったのだ。
そして、先の物語の世界へとページを繰った。
読み終えたときは複雑な気持ちになった。
もし、この2巻と3巻をアニメ化するなら、
面白く作るのは難しいのではないかと感じたからだ。

原作2巻目となる『北宇治高校のいちばん熱い夏』は、
それまでに出てこなかった鎧塚みぞれと傘木希美の
女性特有の関係性が中心になっていて、
あまりドラマチックな部分がないと思った。
3巻目の『北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』は、
久美子とあすかの関係性にスポットが当てられ
綺麗に終結してはいた。
しかし、読後にはあまり関係がないと感じてしまった姉との話に
かなりページ数が割かれており、まとまりを感じなかった。
これはアニメ化をしても失敗する可能性が高いと思ってしまったのだ。
ところが、先述したように、アニメ化された作品を観て、
それが全くの杞憂だったのは嬉しい誤算だった。

後に知ったのだが、原作者の武田綾乃は
『北宇治高校吹奏楽部へようこそ』を書き終えたときは、
続編を執筆することは考えておらず、
1冊で完結させたつもりだった。
編集部に提出した完成前の原稿では、
北宇治高校は関西大会の切符を
取ることができなかったという結末だった。
これはある意味、吹奏楽部経験者としては
当然の展開だったのかも知れない。
やる気のなかった吹奏楽部員たちが数カ月で関西大会へと
駒を進めるという流れは、リアリティがないと感じたのだろう。
しかし、調べてみると現実には顧問が変わった平凡な吹奏楽部が
いきなり躍進して全国大会で金賞を取るということも起こっている。
もちろん、元のレベルの問題も大きいだろうが、
高校の吹奏楽部においては、そういうことも起こり得るほど
指導者、指揮者の力量が結果に大きく作用する
ものだということを私も知った。
確率はゼロではないわけだ。
それなら、積み重ねを上手く描けば、それほど突拍子もない話には
ならないという判断が働き、今回の話につながったようだ。

そして、この話は2期の1話でしっかりとフォローされている。
「学校の吹奏楽は顧問ひとりで演奏が大きく変わると言いますが、
まさか関西大会とは」と副顧問の美知恵が言うと、
「ここに来ることになって、演奏を初めて聞いたときから
ポテンシャルがあることは気づいていました。(中略)
身近に手本があれば、あとは各個人がどう意識するかですので、
伸びしろはあったと思います」と告げる。
ここを上手く展開させられるかどうかというのも
続編ではひとつの見どころになったと言ってもいいだろう。
そして、個人的には合宿の10回通しや滝の細かいチェックを
執拗に入れることで、その問題はクリアしていると感じた。

ただ、難しかっただろうと予測できるのは、
吹奏楽部の関西大会以降を描いても
曲目やメンバーが同じで、そこから質を高めていくだけのことになり、
物語として表現することが少ないことだ。
原作の武田綾乃は、編集者との話し合いの結果、続編を執筆するために、
吹奏楽部全体の話だけではなく、もっと登場人物の心情や
関係性を描き、高校生ならではの悩みを中心にした
物語にするのなら続編が書けるという結論に達したようだ。
それで生まれたのが『北宇治高校のいちばん熱い夏』と
『北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』だった。
これらの作品は、音楽を巧みに絡め、瑞々さを感じさせてくれた。{/netabare}
(2019年3月3日初投稿)

投稿 : 2024/09/21
♥ : 101
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

第2期も文句なしの良い作品でした!

原作未読。
高校の吹奏楽部を舞台にした『青春群像劇』の第2期。
第1期を未視聴に方は、必ず第1期を先にご視聴下さい。

【第1期~第2期を通しての感想】
この作品の一番の魅力は『リアルさ』だと思う。

京アニだけに作画がリアルなのは言うまでもない。特に背景や演奏シーンなどは圧巻だ。
それだけではなく、登場人物や物語も、物凄くリアルに描かれている。

【主人公の久美子】
彼女は、最近のアニメにありがちな万能型の主人公ではない。
彼女は(誤解を招くかもしれないが)、あくまでも『ストーリーテラー』にすぎない。
事件の核心に触れ、我々視聴者に伝えてはくれるが、事件の解決に直接的な役割を果たす訳ではない。
そのせいで、彼女が事件の解決現場にいなかった{netabare}『あすか問題の解決編』があっさりと片付けられてしまい、本作のファンの間でも物議をかもしたほどだった。(この件については、後述します){/netabare}
しかし、逆にこういうところが実にリアルである。

【夏紀(ポニテ)先輩と優子(デカリボン)先輩】
第1期から良い人全開だったポニテ先輩。
第1期は困ったちゃんだったが、第2期に入って良い人指数急上昇のデカリボン先輩。
この二人は、いつも何だかんだと言い合いをしながら・・・。
実にいいコンビだ。

【サファイアとカトちゃん】
第1期は見せ場もあった二人だが、第2期は作品全体を和ませる、重要な息抜きシーン要員。
あと、吹奏楽や作中の小道具について分かりやすく説明してくれる役割も、自然な形で果たしていた。

【終始圧巻の神回・第5話】
三日月の舞のフルバージョンは演奏が明らかに1期よりレベルアップ。
作画・演出も、新しいカットと1期&劇場版と同じカメラ割のカット(微妙に違うような気がするので、きっと新しく作り直したのではないかと?)を織り交ぜるなど京アニのこだわりを感じられた。
{netabare}
カトちゃん、めっちゃ良い娘。
何か言い合いしているポニテ先輩とデカリボン先輩。「ケンカするほど何とやら」本当に微笑ましい光景。
熱いあすか先輩。これでみんなが燃えないはずがない!
2期に入って良い人指数急上昇中のデカリボン先輩にも、見せ場があった良かった。

演奏中のみぞれが表情豊かに、動く!動く!

麗奈のトランペットソロとみぞれのオーボエソロの間が、私の涙腺崩壊ポイント。
楽しかった思い出たちが涙を誘う。

全国が決まった時の希美先輩の表情が絶品。
Cパート最後の久美子とみぞれの会話で、ここまでの流れを綺麗に総括。
{/netabare}

【多くの人が理解に苦しんだ第10話】
あすか問題の解決編。私も視聴直後の感想は『理解できない!』でした。
{netabare}あれ?こんな解決法で良かったの?
『あすかが全国模試で30位以内』
あのヒステリママがそんな事で許しちゃうの?
わざわざ学校にまで乗り込んできて大騒ぎした、あのヒステリママが・・・。

「しばらく部活を休んだ結果、全国模試で30位以内になりました」では「大学進学を考えたら、部活を辞めることが正解」という結論しか導き出せない。これではむしろヒステリママの思うつぼでは?
むしろ『部活をつづけた状態で全国模試30位以内→その結果を盾に部活を続ける』展開の方が理解しやすい。
(いや、これでは『あすか問題』自体が発生しないのか(笑))

久美子が泣きじゃくりながらあすかに本音をぶつけたシーン・・・。
非常にいいシーンだと思いました。だけど・・・。
そもそも、久美子や部員たちの本当の想いなんて、あすかは誰よりも良く知っているでしょ!
それに、あすかの心を変えるのが目的ではなかったよね?
あすかの母親の心を変えることが、あすかが全国大会に出場するための『条件』だったよね?
いつの間にか、「久美子があすかの間違った考え方を正す」みたいな感じになってしまっている。
「母親から強要されている」あすかが、「母親を説得して復帰する」流れが正解でしょ?{/netabare}

しかし、第1期から愛し続けたこの作品。
『最終話目前につまづいている場合ではない!』と一念発起し、自分なりに1週間必死に考えて、自分なりの結論を導き出してから11話を視聴しました。
以下は、私自身のモヤモヤ感、解消のためのレビューです。原作未読組の独りよがりな自己解釈です。御容赦下さい。m(__)m
そもそも悪いのは、あすかとあすかママの最終決戦が全く描かれなかったせいなので・・・。
あと、飛ばしてもらっても結構です。(^^;)独り言みたいなモノなので・・・。
{netabare}
あすか問題が明らかになるのは第2期7話。あすかの母親が職員室を訪れたことにより発覚する。
しかし、第1期13話の演奏前のあすかのセリフ。
「ずっとこのまま夏が続けばいいのに・・・」
からも推測されるように、かなり前からあすか母娘の間では議論されていたと思われる。そして、母娘の間では『夏までは部活を続けて、秋になれば部活を辞めて受験に専念する』的な約束が交わされていたものと想像される。

ところが、関西大会も勝ち抜いて、全国大会出場が決まってしまった。
副部長としての責任感もあっただろう。
あすか自身も認めるように『欲が出て』しまったせいもあるだろう。
あすかはズルズルと部活を続けてしまう。
恐らく、母娘の間ではその後も話し合いが持たれたであろう。
しかしあすかは「今、副部長の私が抜けることは出来ない」的なことを言って、退部を拒み続けたのではないだろうか?
このままでは「らちが明かない」と考えた母親がとった行動が、あの『学校訪問』ではなかったのではないだろうか?

あすかは、最後の一瞬まで母親の説得を諦めていなかったと思いたい。

初めは簡単にできると思っていた母親の説得が、思いのほかてこずってしまう。
初めは部員たちに「大丈夫!」と明るく振舞っていたあすかも、徐々に余裕を失っていく。
そして、万が一母親の説得に失敗した時のことを考えて、夏紀に後を託したのではないだろうか?
そして部員達には変な期待を持たせないように、復帰を諦めた風に振舞っていたのではないだろうか?

あすかが探し求めていたのは母親を説得するのに必要な『盾と剣』。
『盾』は全国模試。
しかし、『剣』が見つからない。『剣』とは母親に反論を許さない『言葉』。

そして第2期10話の久美子とあすかが対峙する場面。
何度も見返しているうちに、私にはこのように見えた。
  久美子=仮想・あすか
  あすか=仮想・あすかの母親
(さあ、私を言い負かせてみなさい!)
前半。久美子の言葉に対し、理路整然と言い負かすあすか。
ここまでの展開は、直前の、かおりと晴香があすかの説得をしていた場面にも重なる、全く同じ展開だ。
しかし・・・。
「あすか先輩と本番に出たい!私が出たいんです!」
泣きじゃくりながら発した久美子のこの一言から形勢が逆転する。
「子供じみてて何が悪いんですか!」
あすかの反論が止まる。

あすかが久美子の頭を撫でるシーン。
あすかの表情はうかがえないが、顔は紅潮し、口元は緩んでいるように見える。
ストレートに見れば『久美子の気持ちが嬉しい』表情なんだろう。
しかし私には『剣が見つかった!これで母親を説得できる』という表情にも見えた。
あすかが見つけた、久美子から教えられた『剣』とは『自分の本当の気持ち』
理路整然とした大人ぶった言葉ではなく、子供じみた、だけど、自分の心の奥底にしまい込んだ本当の気持ち。
それは『父に演奏を聴いてもらいたい』という気持ち。
このあすかの想いにだけは、さすがの母親も反論できないだろう。

「この前の模試のことで話があるって・・・」
葵の言葉に、その場を走り去るあすか。
あすかは「全国模試30位以内」という『盾』も手にする。

『盾と剣』を手に入れたあすかは母親の説得に成功し、吹奏楽部に復帰を果たす。
{/netabare}
しかし、疑問も一つ残る。それは、あすかの母親はなぜ『駅ビルコンサート』だけは参加を認めたのか?
いや、違う!{netabare}あすかは母親の許しを得て参加したんじゃない!
母親の目を盗んで参加したんだ!
仕事か何かで母親が不在なのをいいことに・・・。{/netabare}

以上、長々と勝手な自己解釈を書き込んでしまい失礼しました。m(__)m

【最後に】
後に『名作』として語り継がれるであろう作品を、リアルタイムで視聴していることに、毎回、喜びを感じていました。

本気の京アニの恐ろしさ。皆さんもぜひご堪能下さい。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 158

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

奇跡は努力の先にあった!(祝:第2期総集編劇場版公開決定)

※他のレビューアーの方からの指摘のあった誤字を修正。(2018.11.24)

原作小説『響け!ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部の一番熱い夏~』(第2巻)および『響け!ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部最大の危機~』(第3巻)のアニメ化作品です。

先に『響け!ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部へようこそ!~』がアニメ化されており、本作はその続編にあたります。

なお、本作を2期目から観ても良くわからないと思いますので、1期目から観るかもしくはストーリー的には1期目の総集編となっている劇場版をご覧になってから本作を観ることをおすすめします。

たぶん1期目には2期目でキャスティングされるキャラクターたちがちゃんと画面に映っていて、例えば続けて一気見しても違和感なく観られると思うのですが、そのことこそが本作の「奇跡」といえます。

本作でメインキャラクターのひとりとなる2年生の鎧塚みぞれですが、1期目から合奏の場面でオーボエ奏者としてしばしば画面に登場しています。ですが、実は第2巻は1期目制作中には刊行されていなかったのです!

ではなぜ2巻の設定を踏まえたみぞれ先輩が1期目からいるのかというと、原作者の武田綾乃先生から、京アニは2巻のプロットや草稿を提供してもらいそれをアニメに反映したというのです!

傘木希美が1期目最終回で吹奏楽コンクール京都府大会の観客席に現れるのもそういう事情によるものです。

誰にも2期目を約束されていないうちから、本作はそういう努力をしてきたのです。OP「サウンドスケープ」の歌詞にある通り♪奇跡が努力の先にあるなら 限界は私が決める!♪という具合に本作は制作に取り組んで、それが報われたわけなのです!

演出に必要なら同じ曲を異なったイメージに聞こえるように何度も録音し、小説の記述に合うよう作曲し、楽器作監を立て、演奏に合うよう運指やブレスの作画をして、そうした努力の先に奇跡の作品が生まれたと思っています。

本作5話では作中での吹奏楽コンクール自由曲「三日月の舞」フル演奏で、一切の台詞無しに演奏描写のみを見せるという前代未聞レベルの超絶演出をやっていますが、それも1期目からの演奏描写の積み重ねがあって初めて成立可能なのだと思っています。

実に、大変な作品に出会えたと思っています。

2016.12.30追記:
そういえば本作品のもうひとつの奇跡は、こんな作品づくりをする音響監督(台詞/BGMとも)がTVアニメに関わっているってことでしょうか。

特に台詞は、ドラマや洋画の吹替えを連想します。今風のアニメにはあまり無い感じで凄く良い芝居でした!
(これが商業的に正解かは、わかりかねますが…。)

== ↓これにサンキュー下さった方もいるので置いときます。 ==
5話久美子がTV観てるシーンが凄い。(←放送終了まで自重とは書いたけど…)

「フルートの音に苦しむ」から真っ先に連想するのがキカイダーのギルの笛とは、なんというおっさん…。
原作小説既刊分すべて既読です。以下、放送終了まで自重(笑)。(評価も保留)

→ 2016.11.03追記
5話で久美子がテレビで強豪校の演奏を観ているシーンですが、なんと画面からの光で久美子の服の色が微妙に変化しているのです。

予告映像で気づいたのですが、なんというこだわり映像なんでしょう…。
(アホやろ、京アニ…(笑))

→ 2016.10.14追記
第2回「とまどいフルート」においてみんなプールに行ってて水着なのは、原作に沿ったものです。京アニがわざわざそういう演出にしたのではないので、原作未読の方は勘違いなさらぬようお願いします。

なお、明日香先輩と香織先輩の水着が黒白色違いのお揃いというのも原作の記述通りです。

「わざわざ水着回を入れる必要などない」という意見がネット上で散見されたため、念ため。

→2017.1.7追記
ちなみにプールのシーンですが、原作では水着の部長もいました。部長の水着はあすか先輩、香織先輩とお揃いではありません(笑)。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 132

75.1 18 学園で部活なアニメランキング18位
六畳間の侵略者!?(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1175)
7096人が棚に入れました
高校入学から一人暮らしを始めることになった苦学生、里見孝太郎が見つけた家賃五千円の格安物件。その部屋“こころな荘一〇六号室”は…狙われていた!意外なところからつぎつぎ現れる可愛い侵略者たちと、孝太郎との壮絶な(?)闘いの火花が、たった六畳の空間に散りまくる!健速が紡ぐ急転直下のドタバトルラブコメ、ぎゅぎゅっと始まります。

声優・キャラクター
中村悠一、鈴木絵理、大森日雅、田澤茉純、長縄まりあ、鈴木達央、竹達彩奈、悠木碧、早見沙織、高本めぐみ、洲崎綾、田村ゆかり、鬼頭明里
ネタバレ

ゆのみ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キャラの良さがわかった

{netabare}アパートではなくていつの間にか心が侵略されていた{/netabare}というエンドはありがちではあるけれど、案外良かったです。というのは、最終回に至るまでに各キャラの魅力がそれなりに描かれていたからです。だからこそ主人公のその心境に共感することができた気がします。
確かに見ているうちに主要キャラに対する愛着が湧いてくるのを感じていました。ユリカを例に挙げると、ズボラでやる気のないへたれに見えるものの(実際にそういう部分はある)、真っすぐで優しいところがあるとういことが段々わかりました。ちょっとバカっぽいけど一生懸命なところは素敵でした。他のキャラについても各話で掘り下げられていていいなあと思える部分があり、そういったキャラの魅力がわかりやすく伝えてられていたところがこのアニメの良かったとところだと思います。

個人的イチオシは桜庭晴海先輩。メインキャラ達の一歩外側というような位置づけでしたが明らかに彼女こそメインヒロインでした。清楚で可憐、礼儀正しく美しい天使です。ユリカやコウタロウに対して問題を解決に導く助言を優しくする先輩としての一面は尊敬に値しました。同時に、体が弱く儚げで、庇護欲をかきたてられるような存在感もあり完全に好きになりました。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 10

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ガンバレ新人声優陣 o(・∀・)o

高校入学を期に格安の六畳一間で一人暮らしを
始める主人公・里見孝太郎。
孝太郎の前に次々と現れる多種多彩な
ヒロインたちによって繰り広げられるハーレムラブコメ。
全12話。
ラノベ原作。


「侵略」をメインテーマに進んで行くストーリーは
予想以上に捻りの効いた、興趣の尽きない内容でした♪
他の同ジャンル作品とちょっと違った切り口や
テンポの良さも飽きる事なく視聴できた要素かと。
少し風変わりなハーレムラブコメといった印象で◎♪

各ヒロインの掘り下げに数話ずつ費やす構成になっており
個性的なヒロインたちの魅力が十分に伝わってきました。
キャラデザもキレイでみんな可愛らしかったァ(っ´ω`c)

声優陣はメインヒロインを新人声優が演じ
周りを実力・人気のある声優さんで固める形です。
まぁ、ハーレムものにありがちなパティーンw
新人さんの演技、ハマる人はカチッとハマると思います。
個人的には「今後に期待」という事で3.0を付けましたw


「主人公とヒロインたちの関係」「侵略」の行く末
などなど、今後の展開が気になるところです。
ぜひ続編をお願いしたいですね(・∀・)v

この作品のせま~い1Kを見ていて
自分の一人暮らしを始めた頃を思い出しましたw
……だいぶ昔の話ですけどねw
なぜウチにはあんなコたちが来なかったんだァァ( > □ < )




《キャスト》
里見 孝太郎(CV.中村悠一)
東本願 早苗(CV.鈴木絵理)
虹野 ゆりか(CV.大森日雅)
クラノ=キリハ(CV.田澤茉純)
ティアミリス・グレ・フォルトーゼ(CV.長縄まりあ)
ルースカニア・ナイ・パルドムシーハ(CV.早見沙織)
笠置 静香(CV.洲崎綾)
桜庭 晴海(CV.高本めぐみ)
松平 賢次(CV.鈴木達央)
クラリオーサ・ダオラ・フォルトーゼ(CV.田村ゆかり)



《主題歌》
OP
『好感Win-Win無条件』/ハートインベーダー
ED
『恋はみるくてぃ』/petit milady

投稿 : 2024/09/21
♥ : 53
ネタバレ

ketano さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ハーレム物だけど、意外と良かったかな。

全話みた感想です。

{netabare}
幽霊の女の子、魔法少女、宇宙人の女の子、地底人女の子、大家さんの女の子、地球人の女の子に、囲まれて普通とはちょっと違うハーレム状態?でしたが、以外とおもしろかった。

主人公は、普通の地球の男の子見たいな設定だけど、この部屋にいた幽霊の女の子が普通に見えた時点で、もう普通じゃないよね。
あと、どんどん強くなってってるみたいだけど、なんか特殊な人みたい。最後まで、正体はわからなかったけど、なんかあるのかな?
一番強いのは、アパートを壊されたときの大家さんって設定もよかった。

特殊な設定だったけど、それぞれの女の子に敵がいて、その敵を倒していくんだけど、そんなに思い設定はなかったけど、楽しめました。
{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 15

78.4 19 学園で部活なアニメランキング19位
銀の匙 Silver Spoon(第2期)(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1134)
6567人が棚に入れました
大蝦夷農業高校での生活は、時間との戦いだ。
実習、部活、寮の仕事、そしてエゾノー祭の準備…
日はどんどん短くなる。断らない男・八軒は、断れない男でもある。
誰よりも忙しい八軒の秋は、めまぐるしく過ぎていく…

声優・キャラクター
木村良平、三宅麻理恵、櫻井トオル、高垣彩陽、島﨑信長、庄司将之、高梨謙吾、こぶしのぶゆき、井澤詩織、小西克幸、増谷康紀、三ツ矢雄二、小野友樹、水島大宙、田野アサミ、川原慶久、西村朋紘、内海賢二、矢作紗友里
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

何度でも

第2期目

全11話


感想

今回は進路について触れてましたね

八軒が御影の将来のために、 {netabare}親達の前で説得に協力する{/netabare}所では泣けました


人生、何度も選択する機会がある
一度の失敗、脱落したからって、人生 駄目って言う訳ではない
全てノーミスで生きれる人なんていない
失敗しても、何度でもやり直せばいい
遠回りだって良い経験 無駄じゃない


自分だって何度も失敗してきた
だからって人生不幸だなんて思わない
もう、自分の人生で重要な選択する場面は少ないだろう
それでも前を向いて生きていかなきゃね!


今の若い子達には
早く
全力で夢中になれるやりたい事を、探し見つけて欲しい

この作品見てたら
学生さんには
原作「さくら荘のペットな彼女」を読んで欲しいな って思った。
(あ、恋愛って意味じゃなくて、夢に向かってって意味でね^^;)


3期観たいです。


OP「LIFE」歌 - フジファブリック

ED「オトノナルホウヘ→」歌 - Goose house

ED、元気がでました。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 56

♪せもぽぬめ♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

エゾノーに入学してぇ~o(*^▽^*)o!!

~あらすじ~
1期の続き。

1期と同じように話が進んでいきます。

変わってるところは特にないけど、
あえて言うなら、仲間との友情が高まったことかなw

2期は、八軒がめっちゃ頑張ってました!

1期は仲間に教えられたり、助けられることが
多かったけど、

2期は、それに比べてみんなのためになること
を積極的にやることが多くありました。

1期でも思ったのですが、この話を見てると
寮に泊まってみたいという願望が芽生えますw

生き物の大切さと、育てる苦労、仲間との友情
が作品に詰め込まれています。

最高の作品なので是非見てください(m。_。)m オネガイシマス

投稿 : 2024/09/21
♥ : 34

たにぐー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

迷ったときは、オトノナルホウヘ→♪

汗と涙と家畜の酪農青春グラフィティ二期!
なんだこれ、、、めっちゃ泣けるな~おい
俺、不意打たれると弱いんだよ!あぁ~、あまじょっぺーww

今回は進路についての話がメインだったのかな。

僕も農家出身だから家族の期待に応えなきゃって言う責任感みたいなのはよくわかる、、、つもり。
行く行くは自分も農家を継がないと行けないから、、、別に嫌って訳でもないし、自分に夢があるって訳でもない、、、いや、夢を早々に諦めてしまったってのが正しいね。

農家継ぐからって理由で言い訳して夢を妥協した自分とは違って、御影は自分の夢を諦めないで、その夢に対する想いをしっかり親にもぶつけられて、八軒みたいな焚き付けてくれる友達がいて、、、ほんと羨ましいなw

自分にも八軒みたいな友達がいたら、、、そう思うと、俺は今御影に嫉妬している!ってのは冗談(笑)

でも、御影や八軒を観てたら自分も頑張らなきゃって気持ちになれました。
それと、EDのオトノナルホウヘ→に元気を貰えました。落ち込んだときはこれ聴いたら一発で立ち直れる気がします!

この作品、お気に入り確定です!
ほんと最近ヘコんでたけど、元気出ました!

ありがとう

投稿 : 2024/09/21
♥ : 31

83.5 20 学園で部活なアニメランキング20位
ゲーマーズ!(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1094)
5157人が棚に入れました
ゲーム好きで“ぼっち”な高校生・雨野景太、学園一の美少女でゲーム部の部長・天道花憐、景太と犬猿の仲の星ノ守千秋、“リア充”だが実はゲーム好きの一面もある上原裕ら個性的なゲーマーの青春を描いたラブコメディー。

声優・キャラクター
潘めぐみ、金元寿子、石見舞菜香、大久保瑠美、豊永利行

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

キャラ付けが実に上手いラブコメ。面白かったです。

原作のラノベは未読なんですが、アニメ3話までの時点でとても楽しく観ています。

タイトルの「ゲーマーズ」= gamers、つまり「ゲームをする人たち」ということで、それぞれのスタンスでゲームをする主人公の雨野くんを含めたメインキャラたちによるラブコメディーです。

各々の言動により誤解が誤解を呼び、すれ違いと混乱に彩られたグチャグチャな人間関係になっていくのを楽しむラブコメディーのようですね。

OPの背景アニメーションも、いろいろなテレビゲームの画面を元にしていてとても楽しいです。

ゲームに限らずオタク特有の「他の人から見るとどうでも良いこだわり」みたいなものを譲ろうとしないために話がこじれたり、特に意識することもなく性格の良さみたいなところから世話を焼いてしまったり、それを見かけて嫉妬したり、実にキャラクターが活きている感じがしてとても面白いです。

そんな物語を紡ぐメインキャラクター5人(第3話時点)は以下の通り。

雨野 景太(あまの けいた): 主人公。もちろんゲームをプレイする以上ある程度上手くはなりたいけれども、ゲームに全てを賭けるということでもなくゲームで遊ぶことを楽しみたいタイプ。ひとりゲームをプレイするためこれまで友達がいなかった。家庭用ゲーム機、アーケード、スマホのソーシャルゲームなどジャンルは問わずゲーム好き。

天道 花憐(てんどう かれん): 音吹高校のゲーム部立ち上げに奔走し、景太をゲーム部に勧誘するも、ゲーム部のゲーム上達に賭けるスタンスの違いから入部を断られる。ソシャゲはゲームと認めず、敵視している模様。スクールカーストでトップクラスの美人。

上原 祐(うえはら たすく): イケメン高身長ということでスクールカースト上位に位置するも、実は高校デビュー組で元々は地味なゲームオタク。ゲーム好きを隠そうとしない主人公を意気に感じ、友人関係に。たぶんメインキャラの中では一番の常識人。

亜玖璃(あぐり): 上原 佑の彼女。自身は特にゲーマーというわけではないが、佑がゲーマーたちとの付き合いのせいで自分と過ごす時間が減っていることに不満を持っている様子。

星ノ守 千秋(ほしのもり ちあき): ゲームに関して景太と非常によく似たスタンスで取り組むものの、ある一点に関してだけは正反対の意見を持っているため景太と話は合うはずなのになぜか大ゲンカになる。


こういう「ちゃんと人間が描けている」作品は、特にラブコメということでなくても大好物です。今後の展開も楽しみです。

2017.8.18追記:
第6話で、とうとう第1話冒頭場面につながりました。ですが、原作ではここからの展開がまた面白いんですよ。

7月末ぐらいなのですが、第1話視聴時には未読だった原作既刊分を読了してしまいました。原作もメチャメチャ面白いです。まだアニメに出てきていないキャラもいるのですが、それも含めてヒロイン勢で今のところ一番好きなのは千秋ですね。

アニメを観てなかったら原作に出会えていなかったかも。アニメ化ありがとう!

2017.9.1追記:
ということで第8話までで原作3巻を消化。ということで次回から原作4巻相当分に突入ですが、アニメでは4巻を全部使い切らずに終わるかもしれないですね。ちなみに原作は8巻まで刊行されています。

2017.9.29追記:
最終回視聴終了。アバンタイトルの三角くんエピソード、原作にもあるんだけど原作でも謎のままです。というか、まさかアニメで一部でも使われるとは思わなかったのですが(笑)。

本編のエピソードも、会話内容は原作準拠。ただし原作では放課後の教室で駄弁っていただけなのが、「ゲーム同好会の合宿で温泉旅館に宿泊」というシチュエーション変更。良改変だったと思います。

前回までの「事実上の本編」と比べると、最終回の入浴シーンの作画は力入ってたな…(笑)。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 64
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

もやもやするラブコメ

一言だけ言わせて欲しい…お前らちゃんとコミュニケーション取れw

勘違いから勘違いが生まれて、その勘違いから新たな疑惑が生まれるという
勘違いスパイラルアニメ

キャラはどれもいい人なのに、なぜか噛み合わない。
ほんとこれでもかってぐらいに。

むずむずしながら「あーなんでそうなるかなw」とツッコミながら見てました。
基本的には全員がボケのポジションなので視聴者がツッコミなのかも?

キャラは千秋が好き。声優の声・演技共にあってて「ですです」って言葉遣いが
すごく可愛かった。

続きはすごく気になるので2期があればぜひ見たい

2019.12.06 原作最終巻の読了!
最後まで、面白かったですー

以下、原作ネタバレ注意
{netabare}
中々良いまとめ方だったかな…と
(最近、読んでるラノベの中では)

しかし、光正に自覚があったのは驚いたw
(あったんかい!)って自分も突っ込んだっす。

さて、一応めでたくハッピーエンド?
になった訳ですが…
あの中で結婚するなら誰かを考えてみました。

■エントリーNo.1 天道花憐
きらっきらのブロンド美少女だけど
結婚するとなると、どうだろう?
なんかすっごい束縛系女子な気がする…
子供の躾とか家庭内ルールとかにはとことん拘って
煩そうなイメージ
でも金銭面では雑ゆるで家計を任せるには不安…w

■エントリーNo.2 星ノ守千秋
ワカメ系DeathDeath女子
結婚する…ん~中々イメージ難しい
家事全般ダメそうなイメージ(特に掃除!)
あとなんかずっとゲーム作ってそう…
自分にはお金使わなそうだけど
子供にはめっちゃ甘くて無駄なプレゼント買いそう

■エントリーNo.3 亜玖璃
高校デビューの根はマジメ系ギャル
なんか結婚するイメージは一番あるかも?
前二人のポンコツと比べたら家事出来そう
あと家計はやりくり上手なイメージ
だけどその分しっかり財布握られて小遣い制…
子供には時に優しく、特に厳しくで
良妻、良母になるイメージ

んで、おいら的に誰を選ぶかというと
…ドコドコドコ ジャン!{netabare}コノハさんです!
だってだって、{netabare}夜が{/netabare}凄そうじゃないですか
結婚生活長いからね。そういうの大事。
というか、最終巻で凄い可愛いなと
評価爆上げしたのコノハさんなんです~w
あとアニメの声も超かわいいしw
{/netabare}
って事になりましたw
{/netabare}

どたばたラブコメディ観たい人にはオススメ
あとアニメ気に入ったなら原作もオススメっす!

投稿 : 2024/09/21
♥ : 42
ネタバレ

のび太 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

まるで斜め上の選択肢を選び続けたギャルゲのようw

原作はライトノベル、生徒会の一存と同じ作者のようですね。

ゲームが友達の主人公、高校2年の雨野 景太。
そんな雨野君が、突然学園アイドルの美少女、天道 花憐にゲーム部に誘われて…
という何だかよくあるような始まりでした。

まあゲーム好きの高校生達の、よくある学園ラブコメかなと思っていたら
{netabare}まさかの入部拒否w{/netabare}

その後も展開が変わる場面で、その選択肢は無いだろうの連続でしたw
中盤くらいまでは、そんな感じで結構楽しめました。

後半はさすがにマンネリ気味だったけど、1クールとしてはいい感じで終わったかな?

あと、作画はちょくちょく崩壊気味だったかも?
まあ軽いラブコメなので、あまり気にはならなかったけどw

投稿 : 2024/09/21
♥ : 20

71.5 21 学園で部活なアニメランキング21位
アイドルマスター シンデレラガールズ(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1010)
4812人が棚に入れました
歴史ある芸能プロダクション「346プロダクション」には数多くのアイドルが在籍している。
そこで新たにスタートする「CINDERELLA PROJECT(シンデレラ プロジェクト)」!
普通の毎日を送っていた女の子。
アイドルの卵に選ばれた彼女達が、初めて見る世界で紡ぐシンデレラストーリー。
みんなと一緒にお城へと続く階段を登っていく事が出来るのか。

今、魔法がかかり始める――


声優・キャラクター
大橋彩香、福原綾香、原紗友里、黒沢ともよ、上坂すみれ、大空直美、内田真礼、山本希望、青木瑠璃子、洲崎綾、五十嵐裕美、高森奈津美、大坪由佳、松嵜麗、武内駿輔

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

せいいっぱい輝く、輝く星になれ ~ 【分割2クール決定】

アイマスって萌え萌えのチャラい女の子が歌って踊りまくる内容スカスカのアニメって思ってる人いるでしょ。

パンパカパーン。
はい、大間違いです!

決して一過性ではない、心に染み入るような感動を、確りと私たちに与えてくれる名作、それがアイマスです!(断言)

この新シリーズは、あの無印アイマス(2011-12年にTV放送され、去年劇場版も公開された作品)から潔く離れて、新人アイドル候補生たちの成長を、全く一から紡いでいく物語となるようです。

無印アイマスほどの感動は、きっと無理だと思いますが、それでも・・・期待してしまう!

さあ、楽しませて貰いましょう!!!!!

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【各話タイトル&評価】

シンデレラガールズだけに、各話タイトルが、シンデレラ姫に関係あるものになっているようです。
(※但しネイティヴ・チェックが入ってないみたい・・・)

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に疑問を感じた失敗回
?は内容が微妙で現時点で評価保留の回

第1話(1/9放送) Who is in the pumpkin carriage?(かぼちゃの馬車に乗ってるのは誰?) ★
第2話(1/16放送) I never seen such a beautiful castle.(こんな美しいお城は見たことがありません)☆
  ※そこは I've never seen...だろ、という突っ込みは無しで(笑)
第3話(1/23放送) A ball is resplendent, enjoyable, and...(舞踏会は眩(まばゆ)くて、楽しくて、そして・・・) ★
第4話(1/30放送) Everyday life, really full of joy!(毎日の生活が、本当にホントに楽しくて) ☆
第5話(2/6放送) I don't want to become a wallflower.(わたし、壁の花になりたくない) ★
  ※ここはコロケーションから見て普通は be なのですが、意味は分るから深く突っ込まないでね(笑) 
第6話(2/13放送) Finally, our day has come!(待ちに待った日が来た!) ☆
第7話(2/20放送) I wonder where I find the light I shine...(私の灯(とも)す明かりはどこにあるのかしら・・・)★★
   ※多分、where I could find...と婉曲表現にしたほうが良いし shine の語法が変(「私を照らす光」にしたいのなら the light which shines me にすべきでは?)
第7.5話(2/27放送) Special Program(第1-7話の総集編)-
第8話(3/6放送) I want you to know my hidden heart.(貴方に分かって欲しい、我が秘めし想いを) ☆
第9話(3/13放送) ”Sweet” is a magical word to make you happy!("お菓子"は貴方を幸せにする魔法の言葉ね)☆
  ※「お菓子」の意味で使うなら"Sweets"なんだけどね(笑)
第10話(3/20放送) Our world is full of joy!(私たちの世界は愉しいことが一杯です) ★
第11話(3/27放送) Can you hear my voice from the heart?(私の心の声が聞こえますか?) ☆
第12話(4/3放送) The magic needed for a flower to bloom.(魔法には咲き頃を待つ一輪の花が必要でした) ★
第13話(4/10放送) It's about time to become Cinderella girls!(さあシンデレラ・ガールになる頃合いですよ!) ★

   ※制作スケジュールきつくなって早くも総集編を入れたようですが、これで8話以降の作画が安定すると考えれば逆に良かったかも。デレマスは多分全25話でシナリオ構成しているのだと思うけど、制作が苦しくなったら無理せずに2-3回でも総集編入れちゃって足らなくなった分はネット配信でも後日放送でも良いと思う。それでガルパンみたいに内容が安定するならばむしろ歓迎です。

   ※3/14公式サイトから分割2クールの告知。第1期は第13話(4/10放送)までとし、第2期は7月からの放送となるそうです。制作スケジュール・制作人員の管理に失敗したみたいですが、大事な作品が目に見えて破綻する前に早めに手を打った感じなので、むしろ安心しました。制作スタッフのここからの頑張りに期待したいです。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 52

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

女の子は誰でも素敵なシンデレラ

※主観的なぼやきなので人の価値観に訴えてるわけではありません。

シンデレラガールズ。女の子は誰でもシンデレラになれることを魅せてくれる作品。タイトルをそのまんま、そう感じさせてくれるのは難しいことかもしれない。

少し前のアニメから薄々感じていたのですが、冴えカノで推してきた、普通の女の子が逆に新鮮に見える構図というか、萌えと、かわいいがごっちゃになっていると言うか、そんなモヤモヤしたものを抱いておりました。

いわゆる記号的という言葉は、それこそ手塚治虫の時代からあって、彼の場合は線を極力少ない描写の中で、いかにアニメを作るかなんていう、作画による記号と言っていたり、キャラクターが死ぬという描写も、「死ぬ」という記号によるキャラ装飾の表現として使っていた。私は記号的キャラやその言葉自体を否定するつもりはないですが、かなり広義的な意味に変わり、広く使われるようになった感を抱いています。

萌えにしてもツンがデレるからキュンとくるわけで、ガハラさんの蕩れなんかも、見蕩れるという言葉からだと思うので、ちょっと違うんじゃないかなwと思ったり。まぁ存知のことだと思いますが、ちょっとぼやきたくなってしまいましたw


そこで本作は1話の時点で「キャラ付けどうする?」とか、Pが採用基準は「笑顔」と皆に言っていて、総勢何人だよって位キャラクターが多い中、記号的キャラが少ないです。一人邪気眼がいますがw、それでも彼女達はそれぞれ魅力的に映るし、個性や動きセリフなんかで、記号的じゃなくても充分だなっと感じました。そこは本作の力が入っていたからなんだろうけども、どんな女の子もシンデレラになれる。そこを感じさせてもらいました。続きは7月とのことなので本領発揮はこれからですかね。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 47
ネタバレ

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

I think getting to work will mean admitting I am a loser (๑´Д`)ノ

原作ソーシャルゲーム 原作未プレイ 全13話(前半)
アイドルマスターシンデレラガールズ = 通称「デレマス」 (以下デレマス)

分割2クール形式で、’15年1月~前半【1stシーズン】 そして来る!!
7月~後半【2ndシーズン】が放送の『THE IDOLM@STER』シリーズ最新作!!


大手の芸能プロダクションである346(みしろ)プロダクションのアイドルプロジェクト
「CINDERELLA PROJECT」にスカウトされた女のコたちの成長と活動の記録を
プロデューサーさんと一緒に、悩み奮闘し輝く様を描いた
ガールズサクセス青春アイドルストーリー♡

「一生懸命に夢の階段を駆け昇る、彼女たちは…
いつかキラキラと輝くシンデレラに…なれるのかな…?…かなぁ|д・)?」


まずはじめに、本作放送開始当時、私は俗にいう「アニマス」もとい、
「無印アイドルマスター」は視聴していなかったので…やっぱり…
先に「」アニマス」観てから~視聴した方が…いいのかなぁ~
とりあえずぅ~「デレマス」は~撮りためておくかなッ((*ノд`*)σ[HD]ピッ♪

と思っておりましたが…とあるあにこれユーザーの方に、
「無印アイマス」と全然お話し関係ないから「デレマス」から観ても
なんら問題ないよヾ(・ω・`) 凛ちゃん可愛いし!! との鞭撻を頂き、|д・)
そんならあたしゃも気にせず観ちゃいましょうか!!と見始めたのが…
これまた功を奏し、この度私の大好きな『杏ちゃん』♡と出会うことができました♪

もちろん「アニマス」から見ていたらもっと違った発見もあったのかもしれませんが
何よりこの数ヶ月を『杏ちゃん』を追いかけ、
『杏ちゃん』一色で過ごせた私は大変幸せな気分を味わうことができました♪

やっぱり、あにこれにて皆さまにお絡み頂くことは大変嬉しく、そして時に
その人の新たな出会いという名の、”アニメ人生”までをも変えてしまう…
とても素晴らしい、繋がり、あらためて喜びを感じる今日この頃…


ん|д・) 余計な前置きはいぃから…はやく『杏ちゃん』を出せ!!! とな…|ºдº)??

ご安心ください(*゚∀゚)*
そんなに慌てたところで、『杏ちゃん』は走って逃げたりわしませんよッツ(*>ω<)b
                                                                      ε“ε”ε“ヾ(๑´Д`)ノ

だって私、本レビューを書く時はぜがひでも、『杏ちゃん』と一緒に♡と心に誓ってきましたの♪


そう何を隠そう私、ダメもとで…この休みのクールの期間を活用し
ぜひ!! 『杏ちゃん』の本レビューへの出演を!!と
プロデューサーさんにはかねてより打診をしてきました…

その結果!!!! …私の熱意が伝わり、なんとかプロデューサーさんから”OK”のサインを
頂くことに成功いたしましたヽ(*´∀`)ノ

はい(。_。(゚д゚( 皆さまありがとうございます!!!

それでわもったいぶらず、早速『杏ちゃん』に登場してもらいましょう!!!

はいッ!!どうぞ-!! 『双葉杏』ちゃんでぇ~す(∩´。>∀<)⊃



…………………



…………………



ん|ω・)!???



…………………



あれ(・ω・≡・ω・)いなくない… !!?


『杏ちゃん』どこぉ~(・ω・。)キョロキョロ(。・ω・)????

はぁ~(;´Д`) 困ったな… もぅコレだからウチのマネージャーは…何をやってるんだか…
あれだけあらかじめ、間に合うようにって、打ち合わせしておいたのに…(*´・ω・`)


あ!! そっか! そーだネ!! ほらぁ~アレだよぉ(o´艸`)

飴ちゃん♪!!  飴ちゃんばらまいちゃうんだからぁ~!!


とうッ!!  .*・゚.*飴・゚.*・゚✩.*飴・゚.*・ヽ(*´∀`)ノ.*・゚.*飴・゚.*・゚✩飴♫


杏๑ノ´д`)ノ-<あめだぁぁ~~~♡!♡!♡!!!

はいッ!! 『杏ちゃん』いましたね~(*゚∀゚)* もぉ~そんなとこに隠れてたなんて|彡゜…w

あッ!! ひょっとしたら杏ちゃんについてあまり詳しくない方もいらっしゃる
かもしれませんので参考までにここにプロフィールをご紹介させて頂きますね✩


『双葉 杏』 CV:五十嵐裕美 ※ ↖のサムネのコ
年齢:17歳 / 誕生日:9月2日 / 星座:花も恥じらう乙女座
血液型:B型 / 身長:139cm / 体重:30kg
B-W-H: ?-?-? / 利き手:右 / 出身地:北海道 / 趣味:なし

「仕事なんてやってられるかぁ~」 「働いたら…負け」

とにかくゴロゴロ寝たり、だらだらするのが好きな脱力系アイドルで、
いつもうさぎのぬいぐるみを持っている。
「アイドルとして成功すれば印税で暮らせる」と考えアイドルの世界に。
不労所得の為なら、労力は割と惜しまない。 (公式サイトより引用)


うん!! 杏ちゃんすばらしッ(*゚∀゚)* それではご紹介が終わったところで
さっそく、本作の感想を『杏ちゃん』との対談形式を用いて
来る2ndシーズ視聴を前に今一度プレイバック♪していきましょう!!!


杏๑´д`)-<{netabare} い、いやだっ!! 杏は働かないぞっ!!{/netabare}


まず始まってすぐ、たくさんのキャラが総出でなんと全部で14人!?
さすがにこ、これには私、てんやわんやで
キャラみんな覚えられるのかな…かなぁ??と心配しておりましたが…

1人”強烈”なインパクトのあるコがいると周りの視界がふぁ~と広がり
1人1人のキャラへ自然と目配りができ、そのコの持つ個性や魅力に
あらためて気づくことができるものですネ~♪

その一際”強烈”なインパクトなるコこそが他ならぬ『杏ちゃん』なのですよ~(・∀・*y)


杏๑´∀`)-< {netabare} あんずはいつでもフリーダムなのだ! ~ハッハッハッ~
だから後は二人に任せて帰るね๑´∀`)ヾ(・ω・`)ナンデヤネン!! {/netabare}



そして、本作では”プロ”のアイドルとしての活動ストーリーが色濃く描かれていて
売れなきゃやっていけない…人気アイドルを目指す”ガチ”な彼女たちの本気の姿勢が
まじまじと、コチラに伝わってきて、中々に手に汗握る展開となります!!!


杏๑´∀`)-<{netabare} あんずぅ~週休8日を希望しまぁ~す♪{/netabare}



今プロジェクトの見所は、個性豊かな、キャラの面々が
どのような形、ユニットとしてアイドルデビューすることになるのか…
はたまた…自分のお気に入りのコがいつデビューの日(当番回)を迎えるのか…
かたずを飲んで見守るカタチになりますネ♪


杏๑´д`)-<{netabare} あ~みんなやりたそうだし~今回~杏はゆずるよ~{/netabare}


そんな訳で私は『杏ちゃん』の当番回だけもう10周以上見てしまいましたが(/ω\*)w

あ!! 私、散々『杏ちゃん』言ってますが、他13人のキャラたちもみな選りどりみどりで
はじめの方、LIVEシーンにて主たる3人が飛び出すシーンはまず胸熱で良いです!!
                           ↑↑飛び出すシーンは何かと熱い!!w

私的には『杏ちゃん』の他にも
『アナスタシア』、『蘭らん』、『みくにゃん』、『ちえりちゃん』、『きらりん✩』なども
オススメしているのですよ…実は(o´艸`)


杏๑´д`)-< {netabare} あー飴なめたい、お家帰りたい。続けるの?コレ。はぁ…だいたいこんなことしても…{/netabare}


あーヽ(;゚д゚)ノ 私の『杏ちゃん』が…
ここは戦略的杏ちゃんフォローをすかさず入れておかねば|д・)
名づけて! ”すべてにおいて『杏ちゃん』はセンターだった♡”大作戦!!

はい今作のOP曲!! Star!! がとッてもいい曲で、何を隠そう、コチラの
OP映像でセンターをつとめてるのが我らがアイドル
『杏ちゃん』であります(*`・ω♡)ゞ

「小さな一歩だけど~君がいるから~ヽ(´∀`✿)ゝ✧♪」のところが

もう!! ♡゚+o。ズ゙キュ―(*゚д゚*)―ン。O+゚♡ でありますぞ(/ω\*)
いやぁ、このまま、2ndシーズンも『杏ちゃん』センターでお願いしますよ!!
プロデューサーさん(^人^)


杏๑´д`)-<{netabare} なんでもいいけど飴なめたい! あんずぅ~アイドル印税生活狙ってます(ドヤッ★){/netabare}


と、まぁ色々と好き勝手述べてきましたが、最終回…
やはり私は、泣いてしまいましたよ。゚(゚´Д`゚)゚。

色んなトラブルや問題を乗り越えて…今やれる精一杯をみんなが一生懸命にやりきる―

杏๑´д`)-<{netabare} 「それでいいんじゃん?? 杏なんてやれることややるだけで精一杯だよ」 {/netabare}

↑この一言に全てが集約されていました✩ みんなが緊張や不安を隠せない
この状況で…みんなを和ませる『杏ちゃん』は全てにおいてハイスペックで魅力的でした♡

2ndシーズンの更なる盛り上がりとみんなの活躍を期待を大にして待ちたいと思いますヽ(*´∀`)ノ

投稿 : 2024/09/21
♥ : 44

70.2 22 学園で部活なアニメランキング22位
ゆるゆり さん☆ハイ!(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (620)
3476人が棚に入れました
ゆるゆりの主人公・赤座あかりだよ!!「ゆるゆり」がテレビに帰ってきたよ―!
夏休みも終わって学校も始まったし、またこれからごらく部のみんなで楽しいことたくさんしたいな!じゃあさっそく部室いこう!

声優・キャラクター
三上枝織、大坪由佳、津田美波、大久保瑠美、藤田咲、豊崎愛生、加藤英美里、三森すずこ

うち. さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

作風が変わった三期

一期二期のようなあかりいじりが無くなり全体的に丸くなった雰囲気が漂うゆるゆり三期

なんだか今回はゆるふわな話がメイン(?)なのか刺激的なシーンは減ったような気がします、例の姉は除いて。
ようやくタイトル通りの緩い百合を楽しめるのかもしれませんね。

相変わらずキャラの造形が上手いというか面白さの中にも可愛さを両立しているのは見事ですね、キャラの掛け合いが面白いです。

・最終回まで見た感想
 ひたすら安定して面白かったの一言。もしかしたら今までのゆるゆりアニメよりも良かったとさえ言えてしまう三期でした。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 9

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

第7話「忘れられない一日になる」視聴。

変わらない毎日がまだまだ続くんだ!

赤座あかり・歳納京子・船見結衣・吉川ちなつの4人が行っている部活動「ごらく部」。
それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。
愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリーが、テレビに帰ってくる!

第1話「それは、すなわち、娯楽の始まり」
ゆるゆりの主人公・赤座あかりだよ!!
「ゆるゆり」がテレビに帰ってきたよ―!
夏休みも終わって学校も始まったし、またこれからごらく部のみんなで楽しいことたくさんしたいな!
じゃあさっそく部室いこう!

第2話「さぁおびえるがいい」
す、杉浦綾乃よ!
もういきなり出番なんて聞いていないわ!
またみんなのところに帰ってこれて嬉しいわね。
べ・・・別にあなたのために戻ってきたわけじゃないんだから!
でも待っててくれてありがとう!
あれ、お母さんが呼んでる。
なにかしら・・・。

第3話「自覚無し」
じゃじゃーん!
大室櫻子さま登場!
みんな元気してたかな?
わたしはいつも元気元気だよ!
そういえばこの前向日葵と勉強してたんだけどね。
向日葵また・・・あの・・・む・・・むねとか大きくなっている気がして・・・
ムキー!しかも小言もいってきてさ。
よし、いいこと思いついた!

第4話「その夜は、みんなの想いをつないでゆく。」
みなさん、あかりの姉の赤座あかねです。
いつもうちのあかりがお世話になっています。
あかりは本当にかわいいから、ほんとあかりはいつ見ても天使で、目に入れてもいたくないわ。
あぁもあかりのあれをあーして・・・と、いけないわ。
今日は友達がくるんだった。
準備しないとね。

第5話「少女は、闇に落ちる。」
池田千歳です~。
みなさんにまたお会いできてうれしいわ~。
それに、早速綾乃ちゃんと歳納さんがいろいろと見せてくれて…いや~妄想がはかどりますわ~。
あぁ思わず鼻血が・・・。
はっいけないいけない。
今日は綾乃ちゃんと出かける予定やったわ!楽しみやな~!

第6話「見えない顔は、其処にある。」
吉川ちなつです☆
結衣先輩のあんな姿がこんな姿がみれて、ちなつはもう・・・嬉しすぎて!仕方ないですからちょっとだけ、みなさんにもちょっとだけ見てもいいですよ!
今日も結衣先輩のウチへお呼ばれしてるんです。
おめかししていかなくちゃ!

第7話「忘れられない一日になる」
はっはっは!
みんな、ゆるゆりの真の主人公・歳納京子だ!
ちょっと遅くなったが、良い子のみんなは待ってくれてたかな?
これからごらく部が新たな敵を倒しにいくからついてきくれ!
えっそんな話ないって?ざんねーん。

デキるオタクはここで判断している?
2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【畑博之氏】
今期放送:「ゆるゆり さん☆ハイ!」
過去に関わった作品(例):「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」2作品(監)/「最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。」(監)/「SHIROBAKO」

かわいい女の子でお世話になっている畑監督。ちなみに「R.O.D -READ OR DIE-」や「マギ」の監督として知られる舛成孝二氏のお弟子さんとのこと。

一瞬ブームになった、アニメ発信の言葉
近年はアニメ作品発祥の流行語も増えています。ただ、一般的な流行語と同じく、その流行はあまり長続きしないもの。そこで今回は、「一瞬だけはやったアニメ発の流行語」をご紹介します。「懐かしい!」と思える言葉もあるかも?

●「アッカリーン」
2011年に放送された『ゆるゆり』で登場した言葉。タイトルコール前に「アッカリーン!」と主人公のあかりを呼ぶほか、作中の効果音としても使用されています。ネット上では「\アッカリーン/」という表記でよく使われました。

「ゆるゆり さん☆ハイ!」放送記念! グッドスマイル×アニメイトカフェのコラボが12月1日からスタート!
赤座あかり・歳納京子・船見結衣・吉川ちなつの4人が行っている部活動「ごらく部」。彼女達とその周りのキャラクター達が織り成す、愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリーがテレビに帰ってきました!

グッドスマイル×アニメイトカフェ秋葉原・大阪日本橋では、テレビアニメ第3期「ゆるゆり さん☆ハイ!」の放送を記念して、コラボカフェがスタートしております! 期間は、2015年12月1日から2016年1月30日まで。入場方法は、全日程先着入場制となります。

お楽しみいただけるフード・デザートメニューには、あかりのお団子をモチーフに肉団子を使用した「あかりのお団子バズーカ丼」が登場。他にも、作中に登場する和風ハンバーグをイメージした「京子も大好き!CoCoッスレストランの和風おろしハンバーグ!!」や、ちなつの髪に吸い込まれたピンポン玉を白玉で表現した「ちーなの超常現象パフェ」などが登場いたします!

ドリンクメニューには、京子と綾乃を表現した「京子と綾乃の同級生ドリンク」や、千歳と千鶴を表現した「千歳と千鶴の妄想!?ドリンク」、"アッカリーン"と書かれた「消えないで主人公!?あかりのカプチーノ」といったコラボメニューをお楽しみいただけます。

コラボメニューを注文いただいたお客様には、「クリスマスポストカード」をランダムでひとつプレゼントいたします!(配布期間:2015年12月1日~12月25日)また、カフェ限定発売となる、「トレーディングアクリルキーホルダー」や、「トレーディング缶バッジ」、「マフラータオル」など、見逃せないグッズが多数発売!

「2015秋アニメ実力人気投票」、結果発表!
2015年秋に放送がスタートしたTVアニメ63本の中から、毎週楽しみな作品、面白いと思う作品などに投票してもらう本企画。なんと今回は、7000票に迫る熱戦に! 1クールの放送であればちょうど折り返し地点に差し掛かる頃であり、物語が佳境に入った作品も多いだけに、ライブな反応がかいま見える結果となった。放送前に実施した「2015秋アニメ期待度人気投票」と比較すると、放送後に評判を上げたダークホースも見えてくるかもしれない。

並みいる話題作をおさえて1位に立ったのは、2000票以上を獲得した「ゆるゆり さん☆ハイ!」。「ゆるゆり」は、七森中の「ごらく部」に所属する女子中学生4人と生徒会一同を中心に、ゆるい日常や存在感の薄い主人公のギャグ描写で支持を集める人気シリーズ。TVアニメ第1期が2011年に放送されて以降、第2期、OVA、特別編が制作され、本作はTVアニメ第3期にあたる。以前と変わらず、キャラクターの可愛さと親密さをまったり堪能できる内容になっており、安心して観られる居心地のよさがファンの心を離さない。

結衣のネグリジェ姿! 「ゆるゆり」のなもりさんがTwitterのアンケート機能を使ってサービス画像を投稿
TVアニメ・マンガ「ゆるゆり」の作者なもりさんが、Twitterのアンケート機能を使ってサービス画像を投稿しています。「京子『結衣がお風呂入ってる隙に、パジャマをすり替えてみるか』」というツイートに「ネグリジェ」と「ガウン」のアンケートが付属しており、結果76%の投票を得たネグリジェ姿の結衣の画像が投稿されました。さすがはなもり先生だ!

「ゆるゆり」は、女子中学生たちのゆるくて平和な日常生活を描いた作品。普段男っぽい格好をしていることの多い船見結衣にこんな服を着させるとは、まったくなもりさんは恐ろしいクラゲだぜ(なもりさんの自画像はクラゲのような生き物)。さらに、おまけとしてガウン姿の結衣の画像も公開。なんてサービス精神だ。

秋アニメは制作会社で選ぼう!
【TYOアニメーションズ】
今期放送:ゆるゆり さん☆ハイ!
過去の作品(例):たまゆらシリーズ/オオカミ少女と黒王子(2014)/戦国無双(共同制作・2015)

かっこいいアクションシーンからふんわりかわいいキャラクターまで幅広い作品を手掛けている。
テレビアニメシリーズ1~2期は動画工房、3期からはTYOアニメーションズが担当。「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+」もTYOアニメーションズの制作だ。

【2015秋アニメ】今期はどれ見る?
なもり先生の人気マンガを原作とするアニメシリーズ、今回で第3期となります。『ごちうさ』同様に女の子ばかりが登場する作品ではありますが、先方の都合で納品スケジュールが1/3ほどカットされて心の中が修羅場と化していても優しい気持ちにしてくれる……ふふふっと微笑みながら見守る作品といった感じで気に入っています。

同年代(中学生)の設定を持つ他作品と比べて、キャラの精神年齢の表現が非常にうまい作品だなと感じていましたが、今回から制作スタジオが動画工房からTYOアニメーションズに変更されています。

スペシャル版となる『ゆるゆり なちゅやちゅみ!+』をすでに手がけているので大丈夫だとは思いますが、OVAとTVシリーズは似て非なるもの。ちょっぴり不安を抱えていますが、今期もきっとたくさんの笑顔を提供してくれるはずなので、今のうちに表情筋を鍛えて待機しておきますね。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 9

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

制作会社が変わっても、変わらないゆるさ

原作未読。キャッチさんから紹介で視聴。

1期、2期と変わらず、「ゆるい百合」というか、「ツンデレ」というか、「片思いの連鎖反応」というか、とにかく微妙なズレが面白い。

制作会社が変わったことで感じた最大の違和感は、向日葵の自宅が団地から一戸建てに変わったことくらいかな?

1期、2期と比べて百合成分が強くなった半面、日常感が強くなったのも特徴。

最終回に感動的な場面があるのも良かった。
もちろん、最後にはしっかりオチがありましたけどね・・・。

最後まで、何も考えずにまったり見れるのが『ゆるゆり』の最大の魅力。


あっ!あと、アッカリンの「空気感が薄い設定」が薄くなったのは少し残念。
その代わりに櫻子が面白く仕上がっていた。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 31

64.1 23 学園で部活なアニメランキング23位
涼風(TVアニメ動画)

2005年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (267)
1698人が棚に入れました
秋月大和15歳。
「東京に出れば・・、高校に入れば・・、何かが変わる!」そんな根拠のない期待を抱え、高校進学のため単身上京。叔母が経営する銭湯兼レディースマンションに下宿することに。
-ある日、学校で見かけた美少女に目を奪われた大和。その子が大和の隣の部屋に住む涼風と知ってびっくり!!しかもクラスまで同じになり…。平凡だったはずの大和の日常が少しずつ変わり始める…。

声優・キャラクター
三橋加奈子、中村太亮、細野佑美子、大山鎬則、細川聖可、明坂聡美、甲斐田ゆき、鈴木真仁、三浦初美、前田剛

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

陸上の距離、恋愛の距離

私が勝手に名作認定!
素敵な作品です。


正統派ラブコメ作品。
無駄に女の子を増やすわけでなく、
高校生の純粋な恋愛模様をじっくり26話かけて描いたものです。
エロ描写もないですし、リアルな恋話が観たいってときにおすすめしたいですね。

恋愛と陸上競技を巧く噛み合わせた作品で、
青春というものをこれでもかというくらい感じさされます。
恋愛面での進展、競技面での成長。
本作の見所であり魅力ではないでしょうか。


最初は主人公の大和がヒロインの涼風に一目惚れするところから始まり、
その後の展開で大和は涼風にぞっこん。
一途に想い続けますが涼風はなかなか振り向いてくれない。
そしたら大和を想う女の子登場!?
近付いては遠ざかり、離れては近付き…。
そんなもどかしい恋愛話、妙に現実味がありました。


大和は適当で中途半端な性格。
対して涼風は完璧主義とも呼べる性格。
はじめから涼風はいい加減な性格の大和に嫌悪感があるわけです。
その二人の間の溝を埋めるものは何なのか。
それは決まってます。これしかないです。
大和の『涼風が好き』という気持ち。
果たして彼の想いに彼女はどう応えるのか、是非確かめて頂きたいものです。


陸上について。
学生時代、私も陸上やってたので不思議な懐かしさを感じました。
大会などの演出も気合い入ってて好印象です。
私が陸上をはじめた動機は不純すぎて言えませんw


OP「スタートライン」 歌ーCOACH☆
ED1「青いフィールド」 歌ーCOACH☆
ED2「君のこと」 歌ーCOACH☆

懐かしい音楽というかなんというか。
古めの曲っていう印象を受けました、特にOP。
いや、こういうのも好きです。
EDの2つはかなり良い曲だと思います。
ED2が流れると思わず泣きそうになりますね。


陸上100㍍の距離。
恋愛1㍍の距離。
近いようで遠いこの2つの距離。
陸上で苦闘し恋愛で苦悩する大和。
一方で涼風の気持ちは…。
心情描写が秀逸で素晴らしかったです。

正直、大和さん好きになれません。
言動行動は無茶苦茶ですし。
でも何故か応援したくなってしまう、そんな奴です。
二人の恋を手伝う人物、はたまた引き裂きたい人物もいて、
展開としても飽きませんでした。
大和の友達である安信、なんていい奴なんだろう。


とにもかくにも、素敵な物語でした。
ストーリー面においては文句なしです。
ラブコメとしての物語性は完璧に近いかな。
純粋な気持ちにさせてくれる作品で、
恋愛系のアニメでも個人的上位に位置しています。

これはもっと評価されるべき!
おすすめです。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 36

☆★暗落亭-苦来★☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

昔漫画でみかけてたのだが、面白かった

【オススメしたい人】
■ リアルな恋をお求めのときに。
■ 学園、部活系見たいときに。
■ ダマサレタと思って。

【感想】
こういう事ってあるよと思う事で、フムフム、ドキドキ、ワンワン(涙)しました。昔見かけたなーと思い見始めた。全然思っていたのと違って恋物語で、それも良かったのかも。空腹は最高のエッセンスかも。

【NEXT-オススメ】
●ホノボノだったつながり
【プラテネス】
【ストラトスフォー】

●ホノボノ違うつながり
【schooldays】
【無限のリヴァイアス】

次見るのに何か役にたてたら幸いです。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「勇気を出して一歩前へ…」←実践する事の難しさを教えてくれる作品です^^

この作品の原作は未読です。ずいぶん前からソースは持っていたのですが、中々視聴するきっかけがありませんでした。ですが、この作品の作者である瀬尾公治先生の「風夏」という作品がテレビアニメ化されること、そしてその「風夏」とこの作品との間に繋がりがあることを知り、今回の視聴に至りました。

この物語の主人公は、高校1年生になる秋月 大和(あきつき やまと)。
もう瀬尾先生の作品ならではと言える広島県の片田舎出身の彼は、高校入学と共に東京に上京する事にしました。
上京に特に目的があった訳ではなく、「都会に来たら何かが変わると思ったから」が理由の彼は、入学する学校のグラウンドで綺麗なフォームで高飛びをする女の子を見つけるのです。
その彼女こそ、この作品のヒロインである朝比奈 涼風(あさひな すずか)です。

こうして朝比奈に一目惚れした大和の奮闘の物語が…動いていきます。

大和と朝比奈の性格はまるで真逆(wikiより)…
精神的に幼く、稚拙な言動が目立ち、他人への配慮に欠け、優柔不断ゆえに行き当たりばったりに行動する大和と、気が強く、完璧主義者でいい加減なことが大嫌いな朝比奈…

蓋を開けてみると、どちらも若さゆえの幼さが残る二人ですが、性格は違えど唯一と言える共通点がありました。
それは「好き」という自分の気持ちの受け止め方がどちらも真っ直ぐという点です。

真っ直ぐである事は「自分の正直」という見方ができますが、一方で「頑な」であるとも見ることができます。
この唯一の共通点が悪い方向ばかりに転がってしまい、お互い空回りして反発・すれ違う回数も一度や二度ではありません。
だから時には自分の気持ちに枷を嵌めたり見ないフリをしたり…

これで振り回される周りの人は正直堪ったモノではありません。
けれど、何かを期待させる二人の人となりが、結果的に周囲を突き動かしていくんです。

突き動かされる周りの人…何かを手伝っているうちはまだ良いと思います。
でも、人の心ってそんなに単純じゃありません。
手伝っているうちに…親身になればなるほど芽生える感情…
あるところまでは自制する事ができます…
でも、一度芽生えた感情が溢れだしたら…きっと誰にも止められません。

結果的に溢れた感情を受け止めてくれる人がいてくれたら、きっと何の問題もありません。
でも…そんな事は大概なくて、思えば思うほど苦痛を伴うとても理不尽な感情にしかならない事が殆どです。
だからといって「じゃ、やーめた」といって舵を切れるほど簡単じゃありません。
だって、その人の心が自分に向いていないのが分かっているから…
何度も諦めようとして…それでも諦められないから…涙が溢れるんです。

そんな恋愛模様をとても丁寧に描いた作品だと思います。

まだ高校1年生…人から頑なと言われるほど人生の経験値は多くないのに…とも思いますが、経験値だけでは説明できない事ってたくさんあるんですね。
物語の中でこれまで背負ってきた荷物の重さとこれからの顛末は…?
ぶつかって…たくさんぶつかって…導き出された答えは…?
気になる方は本編でご確認頂けたら…と思います。

オープニングテーマは「スタートライン」
エンディングテーマは「青いフィールド」と「君のこと」
3曲ともCOACH☆さんが歌っています。

COACH☆は、この作品に登場した明坂聡美さん(藤川美穂役)、細野佑美子さん(桜井萌果役)、三浦初美さん(松本恵美役)、北浦実千枝さん(白川奈々役)、manaさん(秋月理恵役)の5人で構成された声優ユニットだそうです。

2クール全26話の作品でした。
レビューを書くためにwikiをチラ見しましたが、アニメ化されたのは原作の一部で物語はずっと先まで続いているようでした。
今度アニメ化される「風夏」も気になりますが、この物語の続きも気になります。
もうアニメ化される事は無いのでしょうか…?

投稿 : 2024/09/21
♥ : 18

64.4 24 学園で部活なアニメランキング24位
Aチャンネル+smile(OVA)

2012年3月21日
★★★★☆ 3.7 (242)
1328人が棚に入れました
個性豊かな4人の少女の物語を描いた、黒田bbの4コマ漫画をアニメ化!大好きな先輩・るんとの高校生活を夢見て、同じ学校に入学したトオル。しかし高校で彼女を待っていたのは、るんとの甘い(?!)日々ではなかった!ナイスバディだけど気弱なユーコとツッコミ能力抜群のクールなナギを加えた個性派4人組が織り成す学園コメディ!特別編を収録。

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「Aチャンネル」入門として

制作はStudio五組で原作は漫画です。
ジャンルは萌え・日常系です。
「Aチャンネル」のOVAになります。


本編「Aチャンネル」のレビュー。
http://www.anikore.jp/review/529017/


基本的に本編同様何にも起きません。
新キャラのユー子の妹が登場するくらいです。

キャラクターのかわいらしさが二話の中に詰まっていた印象です。
本編よりもキャラの配分バランスが優れていたように思われました。
本編ではそこまで目立っていなかった鬼頭先生、一年生組も結構出ていました。
個人的には、るんとみほの会話の際のトオルが見どころ。
というか本編通してトオルがかわいいw


総括して、二期をぜひともやってほしいですねえ。
そこそこ売れたのだからやってよw
本作は本編見ていなくても楽しめます。(Wikiでちょっと調べればもっと楽しめる)
短い時間で空気感を味わってみたい方もどうぞ。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 31

ともか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

本編未視聴の方も気軽に観られます。個人的にはこちらのほうが好き。

原作は4コマ漫画(未読)。
制作会社は本編と同じく「Studio五組」。

本編視聴済みなので、こちらも前々から気になっていたところ、
ようやく機会に恵まれたので視聴しました。


登場するキャラも変わらず、
主要人物はルン、トオル、ユー子、ナギの4人で、
彼女たちの日常を描いています。

時々退屈しながら観ていた本編と比べてだいぶテンポが良かったし、
ほのぼのした雰囲気の中でも小ネタを連発してくれて、
個人的には本編よりも面白かったと思います。
(全2話のみだったことも1つの要因であると考えます。)


音楽も作品の雰囲気に合っていたし、
本編と同じ曲で済ませない辺りに制作側のこだわりを感じました。
曲のみならず、映像も良かったと思います。

OP曲: バルーンシアター
ED曲: スマイル方程式

また、劇中歌についても本編と全く同じ流れで挿入され、
2話とも異なる曲になっています。


http://www.anikore.jp/anime/2480/
1クールの作品『Aチャンネル』はこちら↑ですが、
このOVAを視聴するだけでも雰囲気やキャラの特徴をほぼ掴める上に、
未視聴の方でも9割がた楽しめる内容になっていると思います。

ほのぼの系・日常系が嫌いでない方は、
お時間があれば試してみてはいかがでしょうか?
もしこの雰囲気が気に入ったら、本編を視聴してみるのも良さそう。

年齢層・男女問わず幅広い層に、
そこそこオススメできる作品だと思います。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 23

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

2期を期待したくなる出来です(*´∀`)♬

第1話「やまもりパンケーキ」
第2話「絵馬にお願い」
この2本で構成されているOVA作品。

Aチャンネル本編を視聴したのでついでに観ちゃいましたw
本編同様で、るん・トオル・ユー子・ナギのメインキャラ
4人の可愛らしさが伝わってくる出来になっていました(*´∀`*)♪
変わらないほのぼのとした日常が流れて行きますよ♪

サブキャラ組の活躍も見逃せない作品でもありました。
声優が豪華な教師陣、脇でしっかり笑いをとるユタカとミホ。
そしてトオルの飼い猫の炭酸の愛らしさねw

劇中歌として流れるキャラソンも健在です♬

本編、そしてOVAを観ると2期を期待したくなりますねw
この作品の変わらぬ世界観をTVシリーズでもう1度観たいです。

まだ観てない方は本編から試してみて下さい。
日常ものが好きな方や癒されたい方にオススメですね(・∀・)v




《キャスト》
百木 るん(CV.福原香織)
一井 透(CV.悠木碧)
西 由宇子(CV.寿美菜子)
天王寺 渚(CV.内山夕実)
今井 豊(CV.又吉愛)
野山 美歩(CV.斎藤桃子)
鬼頭 紀美子(CV.茅原実里)
鎌手 多季(CV.沢城みゆき)
佐藤 幸世(CV.小野大輔)



《主題歌》
OP:『バルーンシアター』/河野マリナ
ED:『スマイル方程式』/るん(CV.福原香織)、トオル(CV.悠木碧)
             ナギ(CV.内山夕実)、ユー子(CV.寿美菜子)

投稿 : 2024/09/21
♥ : 26

69.4 25 学園で部活なアニメランキング25位
学園ベビーシッターズ(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (191)
780人が棚に入れました
両親を飛行機事故で亡くした竜一&虎太郎兄弟。そんな二人を引き取ったのが、同じ事故で息子夫婦を亡くした森ノ宮学園の理事長だった。でもその条件は、学園内に設けられた保育ルームで竜一がベビーシッターをすること!お母さん先生のために学園内に設けられた保育ルーム。竜一はそこの人手不足を補うために作られた「ベビーシッター部」の部員第一号となり…!?

声優・キャラクター
西山宏太朗、古木のぞみ、梅原裕一郎、三瓶由布子、小原好美、齋藤彩夏、種﨑敦美、本渡楓、前野智昭、小野大輔、宮寺智子

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あにこれの採点に「優しさ」という項目があったなら、満点をつけたい作品

両親を飛行機事故で亡くした高校生・鹿島竜一は、まだ幼児の弟・虎太郎(こたろう)とともに、森ノ宮学園の理事長・羊子に生活の面倒を見てもらうことになり、その代わりに、ベビーシッター部の部員となって、女性教員のために学園内に作られた保育ルームで子供たちの世話をするようになる、といったストーリーのハートフルコメディ。少女漫画原作で全12話。
とても面白かったです。
最大の長所は、作品全体に溢れる優しさです。登場人物は見事に善人ばかり。悪い人は全く出てきません。ベビーシッター部に預けられている子供たちは、すぐに泣くわ、騒ぐわ、駄々をこねるわ、喧嘩もするわ、ときには人の大切な物を傷つけてしまったりなんかもして、とにかく手間がかかるのですが、涙目になったときのウルウルの瞳や、大好きな家族のために何かを一生懸命にやったりするときの姿などは本当に皆かわいくて、観ていると毎週癒されたり、泣かされたりで、なんとも爽やかで温かい気持ちになりました。もし、あにこれの採点に「優しさ」という項目があったならば、躊躇なく満点をつけたいところです。
キャラで、いちばん印象に残ったのは虎太郎。幼いながらも他の人の迷惑にならないように振舞っている姿は健気で、お兄ちゃんのことが本当に大好きな様子や、まだしっかり喋れないので大半は「うー」という言葉なところも、すべて愛らしいです。主人公の竜一も真面目で嫌味のない好青年で、弟や他者への思いやりにも富んでいるので、ナチュラルに好感が持てます。その他のキャラも、腕白な鷹くんや、おませな奇凛ちゃんといった子供たち、パッと見は厳格なお婆さんだけど実は心の温かい理事長、なんでも出来るスーパー執事的な理事長秘書の犀川、不愛想でちょっと乱暴だけど根は優しい野球部員の狼谷(かみたに)など、魅力的に描けています。また、真面目すぎて不器用な性格の優等生・猪又まりあ(絵に描いたようなツンデレキャラですが、かなりかわいいです)というヒロイン?っぽいキャラも登場して、ラブコメ的な要素も多少あります。
作画、声は、普通に問題なし。音楽は、ED曲が作品の雰囲気に合っていて良かったです。
観始めたときは特に期待もしていなかったのですが、善良で温かい空気に徐々に心惹かれていき、途中からは毎週楽しみにしていました。最後も綺麗に終っていて良かったです。面白い作品がとても多かった18年冬アニメの中でも、個人的には特にお気に入りの作品となりました。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 18
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

1話感想{netabare}
ぽよぽよザウルスみたいな内容かなーと思ったら、うわぁ冒頭からめっちゃ重たい設定。
ああ振舞ってるけどマモーみたいな理事長が一番辛い心境なんじゃなかろうか。
で、いくらなんでも学生に子供を預けるのを善しとする父兄ばかりなのだろうか?と思わずに居られないが、今後そこら辺の摩擦あったりするのかな?
と思ってたら、双子?の片方がジュエルペットのルビーの声で、母親も中の人が同じで吹いた。
予算の関係なのかも知れんが、齋藤彩夏が大人役って珍しくね?
あはは、そういった意味でも保護者と相談する回とか楽しみになって来ました。
…あるよね?


余談・園芸ネタ
最後、理事長が一度は怒った理事長室の花瓶に挿してあった主人公の送った花。
あれなんじゃろ?
パっと見シュウメイギクに思えたけど、状況からしてそれは無い(飾られて怒るものではない)。
今の時代植栽されてる花を勝手に折るのは何かと問題あるし、当然スタッフはそれに関しては配慮してるだろう…って前提で考えると、そんな特別ってことでもなくそこら辺に生えてて道すがら手折っても問題の無い花、更にはそれを花瓶に挿しておいたら「なんじゃこりゃ」と言いかねない花、となると…
センダングサか?
シロノとかアワユキとか。
花折ったら「けしからん」と言われるどころか、「ああ、花だけじゃなく引っこ抜いて根こそぎ持っていってちょ」と言われる植物。
…。
そりゃ理事長も怒るわwもし自分が理事長の立場だったらやっぱり怒ると思う。
ただの雑草でも野趣があっていいってなるけど、帰化外草を飾ってたとなるとちょっと話が違う。
個人の部屋でならまだしもなんせ教育機関ですからね、公共の福祉にはかなり気を遣うかと。
もし近隣住民が「この雑草迷惑なのよねー」と必死に引っこ抜いてたとして、その花が理事長室に飾られてたらどうよ?って話ですよ。
理事長が言った通り品位が疑われる。
ってことで、あのシーンを見て「花ごときでギャーギャー言う理事長は心が狭いんだな」と判断された方がいらっしゃったらちょっとお待ちを。
理事長室に飾るには相応しくないって花ってのは、あります。
あくまでシロノだかアワユキだかのセンダングサだったらって前提にはなるけど、むしろ主人公に送られた花だとして飾るのを許すのはよっぽど心が広い。
広いって言うか…やっぱり家族失くしてめっちゃ辛いんじゃないかなー、と。

で、そこまで狙って描写したシーンなんだかは不明、狙ったんだとしても分かりにくくね?と思ったり。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
2話Aパート、まだ託児所の子達とそんなに仲良くなってない(仲良くなるエピソードをやってない)、大して思い入れも芽生えてないのにの早くも「ボクはここが好きなんです」ネタが炸裂。
全然心に響かなくて吹いた。
いやそれはもっと後にやるべきことだろー、と思わずに居られなかったのだけど、これってもしかして猪又をいち早く登場させたくて構成無茶した?
一応美少女キャラはそれ一人だけっぽいので(と思ったがもう一人クラスメイトが居た)…って考えると、結構頑張って男性視聴者繋ぎとめようと努力してんのかなー?と思ったり。
それで出来が良くなるかどうかは別ですが。

で、それ以降、特段面白いってこともなく、かといってつまらないって程でもなく、ダラダラと見続けてたのですが…。
5話、キター!!!
Bパートなんだけど、キリンが突然勉強すると言い出したことに「キリンちゃんが猪又さんみたいになっちゃった」と主人公。
おい、お前の中の猪又さん像ってどんなんだw
更に「魔女もヒーローも存在しない、下手な嘘信じさせるより現実教えろ」ってスタンスのハヤトが消える魔球は信じてたり。
くっそwお前そういうキャラかwww
最後のオチも理事長が年の功で丸め込み(主人公が一度は思い付いたけど「それはダメだろ」と断念した案が結局正解だったってオチ)、兎田の監督責任はちょっとアレだったけど概ね上出来。
いやぁ、こういう面白い回が不意にポンと入って来るから侮れない。
スタッフまではチェックしてないけど優秀な人が担当した?もしくは原作が筆ノってきた辺りなのかな?

と思ったけど、これってテクとしては「キャラ崩壊(そこまで重篤ではないけど)」ネタですな、富田祐弘調といってもいいかも。
あんま多用し過ぎるとカオスになるので、たまにやる程度で丁度いいのかも。
6話はまた大人しい内容に戻っちゃったけど、再びこういう笑える回は来るのだろうか?{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 6
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

感動させる為には、シリアスな設定って、必須なのかな?

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
少女漫画原作らしいが、そこまで恋愛要素が強いわけではなく、基本は「小さな子供」と「イクメン」を愛でるアニメなのかな、と(笑)

男でも普通に観られるアニメでしたよ。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「親を亡くしたから、子育て(家事)をすることになった」という作品はいくつかあるけど、私は、「甘々と稲妻」が好きでした。やはり、育てる側が大人だった(ちゃんと父親だった)からかな。

親を亡くした子供が、子供を育てる。

その辛さに見処があるのだろうけど、やはり、いい年したオッサンとしては、「可哀想」が先に立ってしまうので(汗)

本作は、小さい子に癒される、という人ならそれだけで満足でしょうが、私はそれ(子育て)だけだとちょい退屈でした。

だから、中盤以降、猪又さんや雪ちゃんが出てきて、ラブコメが混ざってきたくらいが面白かったです。猪又さんとか雪ちゃんの不器用な感じとか、結構好きでした♪

あと、犀川さんが好きでした♪ 良い人でしたね♪ 特に12話の、(亡くなった)旦那様とのクダリやクリスマスのクダリ、切ないし、あったかくなりました。

一番印象に残ったのは、11話目の「小さい子が、小さい誰かじゃなく、一人一人の誰かになったら、好きになれる」という竜一の言葉です。真理ですね。小さい子にも、人格や個性はあるもんね。

やはり難点としては、「明るく温かく柔らかい作風」と引き換えに、「両親の死」という悲劇が、軽くなってしまった部分です。一応、1話で、竜一の苦悩や、乗り越えるシーンをガッツリシリアスで描き、最終話のシーンでもふれるなど、「大切に扱っている」というテイは整えているのですが、やはり取って付けた感はいなめなかったかと。

あまりにも「良い子」「物分かりが良いヤツ」の竜一に、やや違和感。

子供はもっと素直に泣いて、大人に助けてもらって良いのにな。。。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
「少年メイド」とかでも思ったけど、こういうハートウォーミグな作風に、「親の死」って必要なのかな? 昔のアニメによくあった、「変な実験で世界を飛び回ってる」とか、最悪、「行方不明」じゃダメなのかな? 背景重くするなら、どこかにシリアスな要素とか、それを乗り越える描写が必要になるだろうけど、、、。まあ、死は軽く扱わないでほしいな(今後に期待)。

免許も持たない、現時点では人間性も分からない中3一人に5人も子供任せて、法的に云々は別にして、親は心配しないのかな?

2話目
動物園回。いや、私立の学校なんだから、捨てるほどあるだろ、制服なんてw いやだから、あんだけ寝てて、ダメだろ、職務怠慢。幼児が死んだらどうすんだよ。猪又さん、ツンデレ(笑)? 狼谷のおんぶの仕方、肩関節柔らけえな、野球部だし、将来有望(笑)

3話目
バレンタインデー回。八木君、根津君、新キャラだな~。八木君、変態なんだね(笑) 少女漫画だけど、ヒロインらしいヒロインポジションは、不在のままいくのかな?

4話目


5話目
あの勘違いは恥ずかしいな~。

6話目○
猪又さん、突っ走ってるな~。なんでも、全部頑張ってるから格好良い、か。綺麗事っぽいが、作風に合ってるしな。弁当のクダリも、ラブコメもあって良かったし。

7話目
ラブコメ入ってきて、少し楽しくなってきた。少女漫画らしさも出てきたね。双子ちゃんの話。

8話目
狼谷、ヒドイこと言うよな(笑) 譲歩なんて単語、ガキに分かるわけねぇだろ(汗) オチはなかなか良かった。

9話目
ん? スロウスタートかな(笑)? 亡くなった親のメール入った携帯を壊されるは、笑えるレベル超えてるな(汗)。

10話目


11話目○
小さい子が、小さい誰かじゃなく、一人一人の誰かになったら、好きになれる。。。良い言葉だな。真理だ。小さい子にも、人格や個性はあるもんね。

12話目
犬か(笑) 犀川、泣けるな~。このアニメ、最萌えシーンだな(笑)

{/netabare}

投稿 : 2024/09/21
♥ : 18
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