2022年度の小学生おすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2022年度の小学生成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月21日の時点で一番の2022年度の小学生おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.0 1 2022年度の小学生アニメランキング1位
であいもん (TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (303)
897人が棚に入れました
夢を追って上京するも、父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐこ とを決めた納野和(いりのなごむ)。しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・ 雪平一果(ゆきひらいつか)が、納野家に居候をしながら働いていた。 和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に冷た い態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。 京都を舞台に心温まる絆の物語。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

コンセプトはいいが「八方美人」でいろいろと惜しい →もっと上を目指せたのでは

【レビューNo.111】(初回登録:2024/3/10)
コミック原作で2021年作品。全12話。
作中で紹介されていた「下萌え」という和菓子をようやく見つけ、食すこと
ができたのでその記念にw

(ストーリー)
老舗和菓子屋「緑松」の一人息子・納野和(なごむ)は、大学卒業後にミュ
ージシャンを目指して家を飛び出し、10年間東京でバンド活動していた。
しかし現実は厳しくバンドは解散、そこに父・平伍が入院したことを知らさ
れ、店を継ぐ決心をして実家に戻る。
しかし、店では雪平一果(いつか)という少女が看板娘として働いていた。
一果は1年ほど前に父親に捨てられ、納野家に居候している10歳の少女。
(常連客の父親に緑松に預けられた後、父親は消息不明となった)
そして一果は、平伍からは緑松の跡継ぎとして認められており、和に跡継ぎ
の座を譲る気はないと宣言するだった。
そんな状況下で和は緑松で見習いとして修業を始め、一果にも父親代わりと
して接するよう試みるのだが・・・

(評 価)
・コンセプトはいいが「八方美人」でいろいろと惜しい感じ
 この作品、コンセプトは本当に素晴らしいなっと。
 ・「和菓子」の世界を季節の変化に合わせ彩よく魅せる
 ・少し水彩画っぽい「和」が映える綺麗な作画
 ・一果という幼い少女のキャラクター造形
 ・家族や店員たち等とのハートフルな絆や様々な出会い
 ・これらを縁(えにし)という言葉がピタっとハマる「京都」を舞台に魅
  せるという――
 そういう意味では、もっと大化けしてもいい作品かなっと思うのですが、
 全体的に「優等生」って感じで小さくまとまってしまっているという印象。
 例えば「和菓子」の世界を扱っている作品って珍しいので、ここにもっと
 重きを置いていれば、作品にも尖った感じがでてかなり面白くなったので
 はと思うのですが、原作者が描きたいのは「縁」や「絆」の方のようで。
 それらもソツなくできているが、あと一歩尖ったものがあればという。
 作品自体はよくできているとは思うのですが、素材がかなりいいので、も
 っとの上を目指せたのではという感じがして、なんとなく「八方美人」で
 留まっている現状が非常に惜しいなと。

・一果のキャラ造形は素晴らしい
 ・10歳の少女らしさが活きる愛らしいキャラデザ
 ・それでいて10歳の少女らしからぬしっかりものキャラ
  → その裏には「役に立たなければ居場所がなくなるのでは」という
    父親に捨てられた時のトラウマが・・・
 ・やはり10歳の少女らしく父親を恋しく思う子供心
  → 時々父親を探しており、京都駅で間違えて和の手を取ったのが2人
    のファーストコンタクト
  → 和のことは邪険に扱いつつも、どこか父親の面影を重ねている
 作品のキモとなるだけに、一果のキャラ造形は本当に素晴らしいなと感じ
 ますね。
 ただ・・・
 ~以下重要ネタバレ~
 {netabare}幼い頃に別居し、現在はフランスで仕事をしている母親が一果の所在を突
 き止め、一果を引き取るために緑松にやってくるのですが、一果の選択は
 「緑松の皆が家族扱いしてくれ、和菓子のことをもっと知りたいから」
 ということで母親との暮らしよりも、緑松に残ることにしたのは、ご都合
 主義が過ぎると感じたかな。
 (とはいえ、母親のことをいつまでも描かないのは不自然なので、やむを
  得ないところではあるのですが。
  それにその辺を突くと、そもそもの「『一果の居候設定』に無理がある
  やろ!!」って話になるのかなw){/netabare}
   
・和のキャラがこの作品を象徴
 一方の和ですが
 ・名の通り場を和ませる独自の空気を持っている
 ・コミュ力が高く、相手の懐に入るのが上手い
 その半面
 ・ノリと勢いに流されがちのお調子者
 ・緑松では見習いということもあり、ポンコツ扱い
 ・一果にも距離を詰めようとするも(表向きは)邪険な扱い
 ということで、和が絡むと良くも悪くもコメディや緩い空気になるんです
 よね。
 まあそこがこの作品の味でもあるんですが。
 ただ個人的にはあと一歩上にいけないのは、和のキャラの影響が大きいの
 かなっと。やはり主人公が締まらないので、ちょっと作品が安っぽく見え
 てしまうというか・・・

「惜しい」と書きましたが、タイトルにこめた思い「であいもん」
 ――京言葉で「食材同士が合わさることでお互いの良さを引き出す、
   取り合わせの良い食べ物」という意味――
からすると、原作者が変に「売れる」とか欲張らず、等身大で描きたいもの
を描いている感じもするので、原作者のお人柄もあり、これはこれでいいの
かも。
いうても、他のキャラは2人に絡んで皆いい味出してるしね。
今のままでも十分な面白さはあると思うので、ハートフルな作品をご希望な
らば、かなりオススメの作品ではあります。
(他のレビュアー達さん曰く、N●Kの連続テレビドラマっぽいというのは確
 かにそうかも)
あと原作は今だ連載中ということもあり、話としては「これからだ」END
って感じですね。
~以下重要ネタバレ~
{netabare}特に一果の父親のことはモヤモヤしたままで終わります。
(まあ正体はバレバレですがw)
また原作では一果は中学生まで成長しているようです。
個人的には「原作買ってもいいかなあ」って悩んでいる感じではあります。
(恐らく2期はないでしょうし){/netabare}

OP「菫/坂本真綾」
・坂本真綾の自作詩に「くるり」の岸田さん(この方も京都の人だなw)が
 曲をつけるという、今でも定期的に聴いている良曲。

(追 記)
・個人的にはなんやかんや感化され、(普段は洋菓子派ですが)一時期和菓
 子に目覚め、「下萌え」以外にも「若鮎」や「関西風月見団子」等作中で
 紹介された和菓子を中心に土産に買って帰ってたなあ(笑)
・「下萌え」も最初お店にいったら、「材料の百合根の入荷が例年より遅れ
 てる」って言われて、「本格的な和菓子っぽい」って逆にちょっと感動w

投稿 : 2024/05/18
♥ : 23

pH さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ただ↑いま〜by一果

さては一果、毎話「ただいま」って言ってるな?

神アニメの中の神アニメ。
一果ちゃん可愛すぎだし和との関係が尊すぎる。いとあはれ。あはれみが深すぎる。
最終話とか絶叫しすぎて呼吸困難で病院に搬送されるかと思った。
とにかく心温まるし和は面白いしぽっと出の小梅ちゃんも衝撃的に可愛いし一果ちゃんはもっと可愛いし…
1話からずっと面白かったな。最高の作品でした。
最も良かった日常系アニメの一つ。
続編来ないと許さない。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ゆっくり歩いていこう。

この作品の原作は未読です。
正直最初は視聴するかを迷いましたし、1,2話見ただけでは継続するかの判断も難しいというのが率直な感想です。
ですが、視聴を進めるうちにどんどんハマってしまい、気が付いたら毎週の視聴が楽しみになっていた作品です。


2016年に「ヤングエース」で連載開始。
珠玉のハートフルストーリーコミック「であいもん」が2022年にTVアニメ化!

夢を追って上京するも、
父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐことを決めた納野和(いりのなごむ)。

しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・雪平一果(ゆきひらいつか)が、
納野家に居候をしながら働いていた。

和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に
冷たい態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

知っていましたか?
「であいもん」という言葉自体は、京言葉で「食材同士が合わさることでお互いの良さを引き出す、取り合わせの良い食べ物」という意味を持つんだそうです(wikiより)
正にこの作品のタイトルにピッタリの言葉だと思いませんか^^?

「キャラデザ」や「作画の緻密さ」というアニメーションの技術を、この作品は追い求めていませんし、私たちもこの作品に要求すべきモノではありません。
とは言え、物語に登場する和菓子なんかは、メッチャ繊細に描かれていましたけれど…

個人的見解ですが、この作品で一番大事にしているのは、ハートフルな物語そのものです。
特に日常における人と人の関わり合いや接し方が、本当に温かな視点で描かれているんです。

設定もなかなかです。
一果ちゃんは納野家に居候していますが、どうして居候することになったのか…
まだ小学生なので、親に甘えたい盛りだと思うんです。
それでも一果ちゃんは居候という選択肢しか選ぶことができませんでした。

跡継ぎ候補で看板娘という立ち位置…
それも一果ちゃんが自力で掴み取った実力と周囲からの信頼の証だと思います。
ですが、小学生の女の子の選択肢として、これが最良だったかどうかは分かりませんけれど。

それでも、和が戻ってきて緑松の雰囲気が変わったのではないでしょうか。
和が戻ってくる前のお店の雰囲気は良く分かりません。

ですが、和のノリと勢いは時として人を笑顔にするんです。
時には眉間に皺が寄るときもありますけれど…
和が見習いとして頑張った分だけ周りが温かくなっていったような気がします。
そしてそれを如実に感じているのは一果ちゃんで間違いありません。

でも和の周りにいる女性は一果ちゃんだけではありません。
東京に住んでいた頃の元恋人が、会社を退職して京都にやってきたり、緑松の中にも女子高生のアルバイトがいたりと、これに関しても結構色々あるんですよ。

まだ、現状がしばらく続きそうな予感がしますがどうでしょうか^^;?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、坂本真綾さんによる「菫」
エンディングテーマは、ayahoと曽我淳一さんによる「ここにある約束」

1クール全12話の物語でした。
今期は心の温まる作品が多いのではないでしょうか。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27

66.6 2 2022年度の小学生アニメランキング2位
僕とロボコ(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (37)
91人が棚に入れました
鬱屈した世の中に、ニーキック!
令和のニューヒロイン爆誕!

西暦20XX年――
美少女メイドロボ「オーダーメイド」が一家に一台普及した時代
平凡すぎる小学生・平凡人は、念願の美少女オーダーメイドに心躍らせていた。
しかし、家にきたのは――!?

想定外に規格外!?
史上最強のハチャメチャメイドロボ・ロボコが、
令和の日本を(やや強引に)元気にします!!

この冬、日本中がロボコのトリコになる――!

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まさかの劇場版<52>

慣れて多少評価上がったけど、この作品のネタはもうちょっと噛み締めたほうがいいなぁという感想は変わらず。
てーきゅうや信長の忍びみたいなゆるめのその場その場でのボケなら畳み掛けた方が好みだけど。
まさかの劇場版制作決定発表が一番インパクトがあった。
他のジャンプ作品と併映で短めのをやるんやろか。

あらら<50>
3話まで視聴。
ロボコの声がおっさんなのは個人的解釈違いなのでおいといて、それより聞き取りづらいのが問題。芸人起用なんやね。
尺短くテンポが早いからとはいえ、ギャグが強調されずにスルスル流れていってるのであまりよい出来とは思えませんなぁ。
このアニメ全部観ても、作者が作った呪術廻戦EDパロ動画に及ばない予感。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

普通に面白い。3分で正解のアニメ。

 テンポはてーきゅうで、キャラはドラえもんのパロで、ギャグはジャンプネタでしょうか。

 多分毎回見ると思います。普通に面白い…面白いだけですけど。3分以上は見るのは辛いと思いますので、ショートアニメは大正解です。



 追記 毎回見る気でしたけど、やっぱりやめました。理由は…まあ、普通に面白い気がしてましたが、普通につまらなくなったからです。人によっては面白みが感じられるとは思います。3話目で断念でした。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 5

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

短すぎる。テンポが速くて面白いけれど

原作はかなり好きです。

面白いですよね。
キャラがそれぞれ良くて、ロボコは面白くて。
女の子が意外と可愛かったりと、楽しいです。

で、アニメ化も嬉しく思っていたのですが…
わずか3分枠。うーん、そんな短くしなくても。
好きな作品なので残念に思いました。

でもまあハイテンポでまくし立てる感じは悪くは無いですね。
ギャグなのでグダグダやるよりは、これで良いのかもしれません。

だらだらしたつまらないアニメ化をされるよりはずっとマシでした。

全話感想
面白くてとても楽しかったです。でも短すぎますが…。
声も良かったですね。大変ロボコらしかったです。

しかし劇場版って一体何をやるんでしょうか。
とにかくロボコは好きなので、次の動きがちゃんとあるのは嬉しいです。
今後も応援しています。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

68.3 3 2022年度の小学生アニメランキング3位
組長娘と世話係(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (197)
595人が棚に入れました
面倒なことは暴力で解決し、裏社会で“桜樹組の悪魔”と呼ばれていた霧島透。 ある日突然、桜樹組の組長から呼び出された霧島は、一人娘・八重花の世話係に任命されーーー!? 若頭と組長の一人娘のハートフルコメディ―― 二人の新しい日常が始まる!  

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【失敗作の典型例-2】初期設定だけで練り込み不足 →ファンタジー世界のヤクザ達

【レビューNo.34】(初回登録:2023/2/22)
コミック原作の2022年作品。全12話。
交流のあるレビュアーさんが本作に触れておられ私も同じことを感じていたので、そういえばこれ
も「失敗作シリーズ」のネタに使えそうかなっと。

(ストーリー)
桜樹組の若頭である霧島透は、「桜樹組の悪魔」と恐れられ何でも暴力で片づけてしまう粗暴な男。
この事態を見かねた組長は、一人娘である八重花の「世話係」に霧島を任命したのだった。

(評 価)
・ハートフルコメディとしては悪くない
 初めにフォローしておくと失敗作というにはちょっとかわいそうかなっと。小学生八重花と霧島の
 交流をはじめ、キャラ描写はしっかりしていてハートフルコメディとしては悪くないです。
 ただこの手の物語としてはありきたりな内容で、それだけに「ヤクザ」というパワーワードに期待
 したいところですが・・・

・「ヤクザ」という肩書が欲しかっただけ
 ただ作品を観ると「ヤクザ」→粗暴な人間の代名詞という「肩書」が欲しかっただけで、ストーリー
 に「ヤクザである必要性」をあまり練り込んでおらず、初期設定だけの出オチ感は否めないですね。
 そのため全体像もなんかアットホームな雰囲気で組員も皆優しく、ヤクザ社会の緊張感がまるでない
 一種のファンタジー世界を見せられてる気分です。リアルなヤクザを追求しろといいませんが、ここ
 まで歪だともうヤクザじゃなくてもいいよねって。
 結局のところ本作は八重花や霧島の「個人の資質頼み」って感じで、「ヤクザ設定」はそれに説得力
 を持たせる「補完材料」って感じなので、そりゃ設定を活かした独自展開は期待できないよねっと。
 そもそも息抜きのような形で描いた「ヤクザの若頭と組長の娘」のイラストが反響を呼び、次はそれ
 を4コマ漫画化してみたのがスタートらしいので、ヤクザ世界の練り込み等を求めるのは酷なのかも。

・そもそもアニメで見せる意義があったのか
 特に作画やアニメ演出に見どころがあるわけでもなく、ハートフルな日常ストーリーが進んでいく感
 じなので、(子役の熱演や霧島の演技の振り幅等)むしろ実写の方が面白く作れたようにも思えますね。
 強いていうなら「八重花のロリ萌えキャラ」はアニメの方か映えるのかって位?

上述のようにキャラ描写はよくストーリーも悪くないので、ヤクザに拘らなければハートフルコメディ
として楽しめる作品だと思います。
ただ「組長の一人娘」×「若頭」という大きな看板をブチ上げたなら、「『ヤクザ設定』だからこそ、
この作品は面白い」というエッジを描いて欲しかったなっと。
(今期の某作品もですが、結局ストーリーに活かせないのなら、ファッション感覚で「ヤクザ」やら
「殺し屋」設定するんじゃねーよと・・・)

最近では「暴対法」による極道自体の弱体化をはじめ、半グレ集団や海外マフィアの台頭等ヤクザも
斜陽の一途を辿っているようで、「そんな弱体化したヤクザ世界を風刺した社会派アニメ」ってこと
なら大いに評価したいところですがw

(2023/2/26追記)
「ヤクザ世界の練り込み不足」という点について補足しておくと
・八重花の母が病院で昏睡状態 →抗争に巻き込まれた?! →単なる交通事故
・八重花が誘拐される →単に(昔の)霧島への私怨から
 (組長娘に手を出す重大さを考慮していない無計画さにゲンナリ)
・組長娘八重花への影響 →学校の誰も知らない模様(こんなんアリなの?!)
 (八重花に友達がいない →単に八重香の引っ込み思案な性格による →同様な子と友達に
  「こういう家だから誕生日会に友達が呼べない」くだりあり →もともと友達がいなかった?
  それに仲良くなった友達たちは結構家に出入りしだしたんですが・・・
  霧島もPTAで若奥様にイケメンで色目を使われる始末(ギャグ展開のつもり?))
って感じで、結局昔の霧島以外悪者したくない(特に組長)というのが如実に表れていて、普段はヤクザ
設定はなかったかのようにハートフルなストーリーを展開しておいて、そのくせネタに困ると急にヤク
ザらしいことを始めたりと、なんかダブルスタンダードが鼻につくって感じで、「それはズルいよね」
ってのが個人的には拭えないんですよね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

作者の好きが詰め込まれた、極道若頭×幼女のハートフルな日常を描いた作品

原作未読。

~あらすじ~
桜樹組の若頭で悪魔と囁かれていた主人公が、組長のひとり娘の世話係に任命されたことによって送るハートフルな日常を描いた作品。

設定が極道なので暴力的な表現もありつつも、メイン2人が過ごす日常を軸に進んでくので普通に見れた作品でした。
物語舞台が極道設定なのとか、キャラの設定とかエピソードも作者の好きを詰め込んだろんだなーって思う作品でした。

物語は基本日常を描くので、話数によって面白さに落差がありました。特に4話の動画回はクソほどつまらなかった。
良い回としては、3話のお見舞いの話と、9話の過去回は物凄く良かったです。泣けたし、きゅんとしたりした。

作画に関しては絵柄はプリキュアみたいだなーキラキラしてるなーと思いながら見てました。ただ、たまに体に対して顔のデカさが変に感じる時があり若干の違和感は感じながら見てました。そんなに気にならないレベルだとは思います。

声優に関して、主人公のほそやん、ひとり娘役の和多田さん、その他にも竹内良太さん、海人くん、神谷さん、前野さんと、キャスティングは豪華だし、役にとても合ってて良かったと思います。組長役の竹内さんの演技特に好きでした。過去回は最高。

音楽は微妙。ネットで人気か知らないけどコレジャナクテイイ感ある。

クソ回の4話を除いて、日常コメディ作品としては普通に楽しめました。妙に詰めが甘いところがあるのが気になりましたが、ゆるく見る分には誰でも楽しめると思います。舞台設定である極道とか、強面が幼女と仲良くしてるみたいな図が好きな人には、堪らない作品かと思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 9
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

霧島、鬼畜やめるってよ

【感想】
娘ちゃんを囲んでヤクザの皆さんがちょっと優しくなるのがみていてほっこりします
普通にいい話で雰囲気もいいし、娘ちゃん可愛いし霧島さんカッコいいし、とても好きな作品です!

これがヤクザの話じゃなければたぶん絶賛していたと思います!

なんでかっていうと、こんなのはヤクザじゃないからです

霧島さんの所属する桜樹組はヤクザ感がまったくなくて、ヤクザなのに甘すぎるし人が良すぎでヤクザを美化しすぎなのが気になる
この作品を見てヤクザって実は優しいんだって誤解する人が出てこないか心配です
もちろんヤクザも子どもに優しかったり、組の仲間思いな人もいると思うけど、この組の人たちはヤクザには見えないです
でもリアルなヤクザにしてしまうとだいぶ雰囲気の違う作品になってほのぼのした気持ちにはならなさそうだから仕方ないのかな?

ヤクザの話を濃密にやってるのにかわいい娘ちゃんが出てきたら雰囲気台無しだし、ほのぼのした娘ちゃん中心の話にガチなヤクザが入ってきたら事件になっちゃうので
この二つを同時に扱うのは難しいんだと思います

でもリアリティなんて気にせず、やえかちゃんに優しくする皆さんをみてほっこりするのがいいとおもいます

{netabare}
霧島が世話係になって優しくなっていくのはいいけど、2話くらいでもう仲良くなっていて
最初からお世話がうまくいきすぎなのと、気持ちの変化が速すぎるのが欠点かな
その辺の理由はそのうちわかりますが、もう少し段階を踏んで徐々に板についてくる感じだと面白いと思いました

現実のヤクザと比べるといろいろおかしいけど、穏やかな気持ちで視聴できるいい作品です
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 24

64.7 4 2022年度の小学生アニメランキング4位
最近雇ったメイドが怪しい(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (148)
520人が棚に入れました
最近、メイドを雇った。仕事熱心で真面目だけど、とても… ――怪しい―― 田舎の小さな屋敷の主人・ゆうりは、突然現れたメイド・リリスの正体を探っていた。 素性も目的も不明だが、不自然なほど良く働き、料理も洗濯も怖いほどに完璧。そして、あの吸い込まれるような紫の瞳。 きっとリリスは何か企んでいるに違いないと、怪しすぎて、怪しすぎて、ゆうりは何も手につかなくて困っている……。 これは孤独だった1人の少年と、突然現れた怪しいメイドが、少しずつ、絆を育んでいく物語。

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

面白い所がひとつもない。純粋につまらない作品。

原作未読。3話まで視聴済。途中レビュー

はやみん出演ってことで結構期待してたけど、今のところ今期の中で1番期待外れ。

毎話主人公とメイドのワンパターンなやり取りで学びも面白みも無く飽きる。メイド萌えもしないので尚更良さが分からん。
メイドのいる洋風な世界観の中で、魚屋とかカップ麺とか出てくるのもなんか違和感。
3話で新キャラ出たけど、物語に刺激を与えるわけでは無さそうなので、今後の展開にも期待は出来なそう…。

2022/11/09 全11話視聴完了。
原作漫画未読。

両親を失い、大きな屋敷で1人で暮らす主人公の元に、ある日メイドがあらわれ雇うこととなる。あらゆる家事を完璧にこなす、怪しいメイドと孤独な少年が絆を育む物語。

最終話まで面白い展開は一切なく、ワンパターンなやり取りと想像通りの展開でガッカリ作品でした。

主人公の少年は中盤まで事ある事にしつこいくらいに、怪しい、怪しい、と繰り替えし、メイドがからかうような言葉をかけて、少年の純粋な回答に逆に照れるというお決まりのやり取りにウンザリしてた。よく分からないタイミングで、2人の絆が深まって、怪しいから好きとか大事という気持ちになるけど、変わるきっかけエピソードが薄いから響いてこないし、いつのまに心情変化したの?って思った。
後半になって出てくるサブキャラのメイドも全く物語上で役に立ってないし、あんなメイドいるかよっていうキャラクターで冷めてた。

深読みしすぎかもしれませんが、最終話まで見終わって、主人公はどこか人としての感情というものが乏しく、ちょっとある意味病んでる子なのかなって思いました。目が基本笑ってないし、好きとか嬉しいとかの感情が軽くて薄くて、このキャラを演じるはやみん絶妙だなって思いながら見てました。

キャラクターや舞台設定に派手さがありましたが、物語はつまらないし中身がなく、キャラクターにも魅力がなく、OPもEDもパッとしないしで、見所がない作品でしたね。
原作は人気らしいので、また違ったお話展開なのかな?
原作ファン以外の方にはオススメ出来ない作品でした。非常にイマイチです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

子供でいたい働きたくないセックスも不要。ただエロメイドがいればいい。

1話 胸あきエロメイドとショタ系の僧侶枠?1話見る限りでは、話に軸が欲しいかな。

{netabare}  今期作の「継母の連れ子が元カノだった」と本作って、僧侶枠のタイトルだよなあ、と思いましたけどそういう感想はあまりないので、私の邪な心に因るところが大きいのでしょう。

 巨乳胸あきメイドといえば「死神坊ちゃんと黒メイド」があります。あまあまの2人きりの生活なのはそっくりですが、どうでしょうか。あっちは誘惑するっていう話ですからわかります。
 それに「呪い」というテーマがありました。おかげで家族というもの、そして、触れ合えない2人の恋愛がコミカルながら切なく描けていました。歌も夜と月の作画も素晴らしかったですし。

 本作ですが、胸あきメイドはもしいい話にしたいなら、場合によってはノイズにもなります。山奥の屋敷ではないみたいです。あれで外出するなら露出狂としか思えないくらい不自然です。冗談ぬきで微エロコメディじゃないなら、このメイド服はやりすぎです。

 ストーリーは、昔お世話になったとか、何か約束したとかいう因縁だけなら、ちょっとつまらないですよね。ショタとエロメイドのイチャイチャで終わってしまいます。特にショタの無垢性、無知性を強調しすぎているので、その点で底の浅い感じはあります。
 これが「かぐや様」みたいにお互いが超優秀でメイドの素性をめぐっての攻防があるなら面白そうなんですけど。

 日々の2人の間の関係性の軸か、面白そうな謎ポイント、テーマ性なにかがないとつらいですね。

 時代はいつ?斜めのスイッチパネルが付いた全自動洗濯機があるってことは少なくとも2000年以降の話?
 それと両親死んだなら弁護士立てて屋敷売ればいいじゃん、と思ったんですけど領地経営とかの責任の話があるんでしょうか。そこをポイントにしても面白そうです。

 作画はなかなかいいですね。最近CGの技術が上がって来たんでしょうか。人物はほとんど破綻がないですね。ネガティブが無いというだけでなく、なかなかのものだと思います。
 ただ、最近多いですが、引き画がちょっと活き活きしていないというか線が物足りないです。あとは背景美術が適当すぎます。予算の振り方の関係でしょうか。 {/netabare}

 次のレビューは作品終わったあとか、諦めたときにすると思います。



2話 ということで諦めました。広大な屋敷で押しかけ女房のエロメイドと2人きりかあ。

 OP見る限り、現代日本の公用語が英語になって、児童福祉の法律が改正になって、貴族制があることになった世界観でしょうか?逆にイギリスが日本っぽくなったんでしょうか。まあ、設定はこの手の話だから好きにすればいいと思います。というかどうでもいいです。


 問題は、一連の〇〇さんラブコメはそうですけど、女性から近づいてきてくれないと駄目みたいですね。異世界転生で強くなってハーレムで、ももう面倒なんでしょうか。
 現代文明を享受しながら、何もしないスローライフでエロメイドと2人きりがいいなあ、ということですか。

 セックスも現代ではストレスなんでしょうね。単に一方的に好いてくれてイチャイチャがしたい、というのが今の願望なんでしょう。そりゃあ、少子化にもなりますね。いくら何でも草食すぎでしょう。
 しかも貧乏とはいえ、住んでいるのは屋敷ですもんね。遺産である程度はなんとかなるのか、エロメイドがなんとかするのかわかりませんけど。

 人間として成長しない、子供のままでいたい、働かない、ハーレムもセックスもいらないから、誰か自分を分かってくれる人がそばにいて欲しい、というのが本作の描きたいことで、それが願望…なんでしょうか。

 無職転生は人気あったし、異世界ハーレムとかありますから、全部が全部という事ではないでしょうけど…式守さんとか、古見さんとか、阿波連さん、高木さん…出来不出来はありますけど、同じ構造な気が…

 面白いつまらない、というより、悲しくなってきました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 9

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

最近見たメイドアニメがダサい

【最初に】
最初に怪しいって思うのは全然使用人にふさわしくないメイド服の煽情的なデザインだと思う、こんなメイド服ないし普通にダサい
こんな格好だとご主人様を財産目当てにたぶらかしに来たのかな?ってまず思うかな、半分はあたりでしょ?

わたしはメイド服の魅力は、清楚さにあると思うのです
リリスも司のメイドさんもご主人様差し置いて勝手に話し始めるし、使用人には見えないかなー
お料理も和洋折衷っていうか統一感なさすぎて、せめてもう少し「らしく」できないのでしょうか?

【感想】
まだ3話でどうなるかわからないですが、平和なコメディアニメで不快感とかはないのでまったり楽しむだけなら良さそう

ただ、ホントにこだわりがない作品で残念なところが多い

・だんだん疑いが解けて仲が深まっていくとかなら良かったけど最初から両想いっぽいし、疑いに無理やり感しかない

・坊ちゃんとメイドのラブコメなのにオシャレさがまったくなくて残念
洋館のレトロな雰囲気とかアンティークな調度品とか優雅な雰囲気がない

・現代の普通の町が舞台だけど坊ちゃんの家は古い洋館で、メイドさんはメイドっぽくないのでお金持ちのお坊ちゃんがメイドさんごっこしているだけに見えます

・メイドさん雇うのはいいけど、使用人キープするお金もないなら二人で住むのにあんな大きなお屋敷いらないと思う

いろいろ残念なこと書いたけど、細かいことは気にせずにまったり見ていこうと思います

【作画】
絵はとても平面的で立体感がない、料理がおいしくなさそう

投稿 : 2024/05/18
♥ : 19

71.3 5 2022年度の小学生アニメランキング5位
雨を告げる漂流団地(アニメ映画)

2022年9月16日
★★★★☆ 3.8 (53)
238人が棚に入れました
まるで姉弟のように育った幼なじみの航祐と夏芽。
小学6年生になった二人は、航祐の祖父・安次の他界をきっかけにギクシャクしはじめた。
夏休みのある日、航祐はクラスメイトとともに
取り壊しの進む「おばけ団地」に忍び込む。
その団地は、航祐と夏芽が育った思い出の家。
航祐はそこで思いがけず夏芽と遭遇し、謎の少年・のっぽの存在について聞かされる。
すると、突然不思議な現象に巻き込まれ――
気づくとそこは、あたり一面の大海原。
航祐たちを乗せ、団地は謎の海を漂流する。
はじめてのサバイバル生活。力を合わせる子どもたち。

泣いたりケンカしたり、仲直りしたり?
果たして元の世界へ戻れるのか?
ひと夏の別れの旅がはじまる―
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

団地は思い出を巡る方舟

石田 祐康監督のオリジナル青春アニメ映画及びNetflix配信作品({netabare}120{/netabare}分)
(劇場版を鑑賞)

【物語 3.5点】
小6最後の夏休み。少年少女たちの団地での“漂流記”を描く。
物語の柱は、団地育ちの航祐、夏芽二人。あとは団地に棲む謎の少年・のっぽ君。
特に取り壊しが決まった団地への未練が捨てきれないヒロイン・夏芽の抱えた物を、
漂流中の不思議なサバイバル体験、それに伴う子供同士の衝突などにより解き明かし、
ひと夏の成長を促すジュブナイルの王道。

よって種が明かされない漂流団地の仕組みについて説明を求めるよりも、
夏芽の心情周辺に焦点を当てた方が、迷わず航海できると思われます。
この視点から見れば、ここで起こしたトラブルで夏芽の何を掘り起こそうとしているのか、
明確な脚本意図が伝わると思います。
何より思春期一歩手前の小6の背伸び感たっぷりの人間模様は瑞々しく、
ロリショタは歓喜できると思いますw

惜しむらくは、団地アニメとしての個性がもっと欲しかった所。
築60年、様々な人生を見守ってきた団地。
とありますが、メインシナリオから共有できるのは航祐、夏芽の6年くらい。
歴史を感じる団地の描写や、団地伝統の夏祭りを示唆するカットなどで、雰囲気は味わえますが、
そこは団地建築当時の住民の営みなど、エピソードとして頂きたかったです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・スタジオコロリド

同スタジオの真骨頂である、ゲリラ豪雨などの圧巻の天候描写。
加えて“団地監修”を迎えて、描き込んだ漂流団地ほか建物、廃墟も出色の出来。

躍動する人物描写により再現された小6のワチャワチャ感も上々。
ちょっと目を離すと何しでかすか分からないガキンチョの危なっかしさが、
子供たちだけの漂流で解放されるドキドキの冒険要素。
終盤だけでなく、頭ぶつけたりするシーンも結構あったりして。
一歩間違えれば一人二回ずつくらい死んでます。


【キャラ 3.5点】
主人公格の航祐と夏芽。ツートップのキャラ解像度、団地への愛着度は良好。
“やすじい”に関するわだかまりと掘り下げは感動的。
夏芽は居場所を見失い漂流しがちな現代っ子の縮図です。

が、ここも団地と縁が深いのがこの二人とのっぽ君くらいというのが……。
七人で漂流するなら、過半数は団地関連の子供で固めて団地への愛を叫んでもらった方が、
クライマックスの共感度もアップしたと思うのですが……。
結局、団地以外のキャラの家族愛は隅に追いやられがちでしたし。
パワー担当で、{netabare}母ちゃんのコロッケ{/netabare}くらいしか愛を叫べなかった譲(ゆずる)君が不憫でなりませんw

ただし、団地を知らない子供たちの中でも、
令依奈は高飛車な憎まれ口で、シナリオの転換点として機能していました。
男子を原始人呼ばわりしつつ、航祐の前では赤面する。
ロリのツンデレは最高の遊園地アトラクションですw


【声優 4.5点】
主役の航祐役には田村 睦心さんの少年ボイスを、ヒロイン・夏芽役には瀬戸 麻沙美さんを、オーディションで選出。

他にはおっとり眼鏡枠の珠理役に花澤 香菜さんを指名し、
令依奈役の水瀬 いのりさんの喧嘩腰をなだめて見守る構図。

のっぽ役には声変わり前の少年も巧みに演じる村瀬 歩さん。
一人で場を賑やかにする大志役の小林 由美子さんのワンパク少年ボイス。

などなどキャストは声優陣で固める。

音響は、同じセリフを雰囲気を変えて複数収録し選りすぐる手法をしばしば用いる。
これは高確率でOKを連発できる実力を有した声優でないと難しい方法。
人気声優の名前じゃなく、技術を求めて、それを作品に生かせていると好感します。

ジーンとくる場面も多々ありましたが、
私にとっては物語以上に声優さんの演技にグッときた面が大きいです。

総じてロリショタ大歓喜ということで(←クドいw)


【音楽 4.0点】
劇伴担当は石田監督とは『ペンギン・ハイウェイ』でも組んだ阿部 海太郎氏。
ストリングスを押し出した感動系だけでなく、
“お化け団地”要素もフォローしたコミカルなホラー系も提供しエンタメ性を付加。
店内放送風のBGMで、思い出のトリガーとなる演出も、ノスタルジーを醸し出す。

効果音も、実際に団地で生音を拾うなど、多彩な音源を駆使して、
団地が漂流する超常の中でも、地に足が付いた実在感で、あの夏が夢じゃなかったことを示す。

主題歌は、ずっと真夜中でいいのに。「消えてしまいそうです」
他に挿入歌「夏枯れ」も提供。
小6にしてはチョット背伸びし過ぎな感はあるものの、
詩的な歌詞で夏の思い出を噛み締めることができる佳作サマーソング。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待通りの正統ジュブナイル。思い出は帰る場所じゃない、明日へと運ぶ方舟なんだ。

 「ペンギン・ハイウェイ」でも感じていたが、始まった瞬間から伝わってくるアニメーションと背景美術の詩情こそ監督の持ち味で間違いなかろう!。ストーリーやキャラ以上に、まず映像が心を打つものが出来ているというのは言うは易し行うは難しである。小綺麗な安定している仕事の作品は増えているが、その域に達しているのは数少ない。


 本作はジュブナイルものとして大きくはみ出すものは特にない。キャラもそんなに類型を超えているわけじゃないし、ストーリーは少々切り詰めた方が良い部分もあるように思えた(100分とかで良かったかな)。正直同じような事で何度も揉めるのは勿体なかった。


 ただ、とにかく映像の力が弱い部分を遥かに超えてこちらを高く導いてくれる高揚感が他の作品よりずっと勝っている。タイプは違うが「トップガン マーヴェリック」に通じるものを感じました。


 そこにちゃんとテーマとドラマが絡み合うように作れてるのが上手い。本作のテーマは「デジモン ラストエボリューション」と同じく思い出、或いは幼年期からの脱却とそれらが未来への道を拓いてくれるという点だろう。故にそんなのガン泣きするしかない案件である。しかも、これが家に帰ってもNetflixですぐ見直せるとか嬉しぃ〜!。


 なにより私の嗜好として美味しそうなショタが出てくれてるだけで大感謝である。ロリが溢れている日本アニメ界だが、良いショタは本当に希少だからそれだけでも嬉しくなってしまう。もっとショタ好きのためのアニメ出来ないかなぁ〜。あと、このツンデレって釘宮さんじゃないのにめっちゃ聞き覚えあるなぁ〜って思ってたらプリキュアのシエルやってた時のトーンの水瀬さんか!とクレジット見てやっと得心しました。


 

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

哀しみの感情、包み込む幸せ

アニメーション制作:スタジオコロリド
監督:石田祐康、脚本:森ハヤシ、石田祐康
キャラクターデザイン:永江彰浩、
演出:渡辺葉、間﨑渓、竹内雅人、木村拓、増田惇人、
作画監督:近岡直、西村幸恵、黄捷、加藤万由子、
荻野美希、三浦菜奈、薮本和彦、水野良亮、坂口歌菜子、
渡辺暁子、平井琴乃、櫻井哲也、宇佐美皓一、篠田貴臣、斎藤暖

海上を漂流している、
SOSの文字の描かれた団地。
屋上には人の姿。
石田祐康監督が映画制作に取りかかる前に描いた
1枚のイメージボードだ。

その絵から生まれ出たのは、
それぞれの心のなかで、
ひっそりと留まって固まっていた残滓が
海上を漂う物語だった。

主人公は小学6年生の熊谷航祐と兎内夏芽。
幼馴染の男の子と女の子。
ふたりは、夏芽の両親の離婚と母の仕事の事情から、
同じ団地で姉弟のように育ったが、
航祐の祖父である安次の死がきっかけで、
関係性が変化してしまう。
そのふたりに加えて、航祐のことが気になる
羽馬令依菜と令依菜の長年の友人である安藤珠理、
航祐の親友である橘譲と小祝太志、
謎の少年・のっぽという登場人物たちが
不思議な漂流生活を送ることになる。

どちらかというとイメージ先行の作品だが、
それが好ましいものなので、安心して観られる。
昔は絶妙なコンビだった航祐と夏芽。
今でもお互いのことを大切に考えているが、
安次の死によって負った傷があまりにも大きすぎて、
なかなか修復できない。
ふたりにとって、大切な思い出は、
取り壊しが決まった団地での暮らしだった。

幸せな時間は住んでいた場所に残り続けるのか。
大切な思い出は建物がずっと覚えていてくれるのか。
暮らしていた団地や場所が、
人に対して何か影響を与えることがあるのか。
{netabare}簡単に言うと「付喪神」と呼ぶのかもしれないが、
この作品に限っては、団地自体が
色々な人々の想いを受けて持つことになった
「心」と言ったほうが正しいと思う。{/netabare}

映画を観て思い出したのは、
重松清のニュータウンを題材にした一連の小説だった。
日本で一時期流行った、東京や大阪郊外の大型マンション群。
夢見て購入した自分たちの未来が次第に変容し、
思い描いた夢と大きくずれていくさまを
ユーモアとシリアスを交えて情感たっぷりに
描いた作品で、多くの共感を呼んだ。
そこにあるのは、心の底から求めた願いの形。
人々が傷つきながらも、大切なものを渇望する物語の流れに
どこか似た香りを感じたのかもしれない。

ただ、この作品で思うのは、
細部におけるキャラクターへの寄り添い方や
心情の描き方が物足りないということだった。
中心は航祐と夏芽なのだから、
このふたりの心情をもう少し丁寧に描いて欲しかった。
イメージとしては、とてもよく分かるのだが、
例えば夏芽と母親の関係性や
航祐と夏芽の大切な思い出を
もっと丁寧に描き、現在につなげても良かったと思う。
{netabare}正直なところ、令依菜絡みの話は、
ほとんど必要がなかったと思うし、
珠理との話ももっと短縮できたのではないだろうか。
そもそも遊園地の部分の話が長すぎるし、
個人的には枝葉に時間をかけ過ぎているように思えた。{/netabare}
これは構成と脚本の問題が大きい。
もっと時間を短縮できただろうし、
その分、航祐と夏芽のつながりが強固になる部分を
膨らませて欲しかった。

とは言え、絵的なイメージやキャラクターの感情表現などは
目を瞠る箇所がたくさんあった。
子どもたちと一緒にひと夏の冒険譚を楽しませてもらった。

誰にでも大切な思い出が心のなかに必ずある。
そして、昔の想いを自分のなかで
昇華させながら成長する。
マイナスの感情もプラスの感情も併せて、
心のなかで何かを生み出す。

そうやって、私たちは大人になっていくのだ。
(2022年9月24日初投稿)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

68.4 6 2022年度の小学生アニメランキング6位
ぼくらのよあけ(アニメ映画)

2022年10月21日
★★★★☆ 3.6 (16)
52人が棚に入れました
西暦2049年の夏。阿佐ヶ谷団地に住む小学4年生の沢渡悠真は、もうすぐ地球に大接近するという彗星に夢中になっていた。そんなある日、沢渡家の人工知能搭載型家庭用ロボット・ナナコがハッキングされてしまう。犯人は「二月の黎明号」と名乗る未知の存在で、宇宙から1万2000年の歳月をかけて2022年に地球にたどり着いたもののトラブルで故障し、阿佐ヶ谷団地の一棟に擬態して休眠していたのだという。二月の黎明号から宇宙に帰るのを手伝って欲しいと頼まれた悠真たちは、極秘ミッションに乗り出す。

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

エンドロールに驚かされる

2022年公開、120分の長編劇場アニメ。
漫画原作の割には、真面目成分多めです。
主人公たちは小学校高学年だから、少々幼い感じ。
年相応の悩みを抱えながら平凡に暮らしています。

そんな彼らの元に降ってわいた宇宙からの来訪者。
舞台が近未来だから、AIとの絡みも興味深いです。
全体に素直なストーリーなので、120分ながらあっという間に見終えることができました。
ただし、内容が薄味なので、あまり記憶に残らないかな。
ひと夏の宇宙的不思議感覚を味わうのに適している作品ではないでしょうか。

全く前情報なしで観たので、主人公の男の子の声に違和感がありまくりでした。
さもありなん、まあまあ若い女優さんとのこと。
それに比べ、他の方の演技が自然なこと。
エンドロールですべてを理解しました。

津田健次郎さんの脱力系の声は何となく納得。
その他、花澤さん、水瀬さん、戸松さん、岡本さんとそうそうたる面々。
中でも驚いたのは、ナナコ役の悠木碧さん。
AI役もできるんですね、彼女。
薄めながらも良い味を出されておりました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 12
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

団地は未知と交流する方舟

人類がどんどん宇宙に出る程じゃないけど、AIロボットが実用化される程度には近未来の日本の夏。
団地暮らしの少年らが、宇宙から飛来した人工知能を、故郷へ返すため奮闘したりする、
同名コミック(全2巻・未読)の劇場アニメ化作品。

【物語 3.5点】
宇宙より来る未知のAIと最初に遭遇するのはAIである。
AIが心に類したものを持つ時、AIは人間に禁断の嘘を付く。
{netabare}団地屋上に貯めた水分子は量子コンピュータの媒体として最適。水は燃料でもある。{/netabare}
宇宙空間に浮かぶ団地!

これらの要素にビビッと来る人、
あとは団地マニアには是非オススメしたいJAXA協力の青春SFジュブナイル。


ただ構成がもう一つスッキリせず突き抜けない感じ。
本作もまた数万年単位の壮大な宇宙の交流を妨げるのは、
子供や、その親御さん同士の些細な人間(およびAI)関係のもつれ。
という定番メニューを揃えますが、人間関係の進展が小出しで、ややゴチャ付いている感。
連載なら徐々に解決でも良いのですが、一本の映画でやるなら、
もっと山は少なく、高くした方が明快でシナリオも盛り上がったと思います。

映画化に当たり大きな流れを作るためにアニオリで、
早くAIを宇宙へ送らないと取り壊しが決まっている団地が解体される。
というタイムリミットを設定したのは妙案でしたが、
その煽りで、人間ドラマの小山が、いっそう添え物に押しやられた感じ。

佳作青春SFだったけど、もっと感動作に出来たはずという悔恨も残りました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ZERO-G

ミッションの鍵となる複雑な水の表現処理には実績のあるスタジオで土台は安定。

“オートボット”や各種デバイスを担当したデザイナーからも、
2049年の近未来社会を表現しようとの意欲が伝わって来ます。

特筆したいのは、“虹の根”コンセプトアートを担当した、みっちぇ(miche)氏。
幾何学的なデジタルアートで構築された惑星の風景は、スクリーンで一見する価値あり。


【キャラ 4.0点】
“オートボット”のAI・ナナコと喧嘩が絶えない小4・沢渡悠真らの主人公少年グループ。

そこに、悠真グループの少年・岸 真悟の姉・わこ世代が抱える、
小5女子のカーストとイジメの構図が持ち込まれ波乱要素に。

ここまでならよくある子供たちの若気の至りですが、
ここから親世代の過去も巻き込んでいくのが意欲的。

何歳になったって人類は未熟であることを描けているからこそ、
AIの嘘が説得力を増すのです。


【声優 4.0点】
主人公・沢渡悠真役には俳優・杉咲 花さんがまずまずの少年ボイスを披露。

アフレコに当たり、コロナ禍で大人数の収録が困難な中でも、
相棒のオートボット・ナナコ役の悠木 碧さんと杉咲さんの同時収録にはこだわったという本作。
子役→声優の経験がある実力者が、主役の俳優をリードする関係を死守。

俳優・タレントでも、一定以上の演技を引き出している作品には、こういう制作エピソードが必ずありますね。
口酸っぱく言いますが、俳優・タレントを広告塔、お客さん扱いで名前借りしているだけの作品と、そうでない作品は、観ていればハッキリと伝わって来ます。

それにしても、悠木 碧さんの「いわゆるロボット系の子を演じる際は、その子がどのくらい高度な文明で作られているかによってロボ度のさじ加減を調整しています」
とのキャストコメント。高度すぎて、わけがわからないよ(笑)
宇宙船“二月の黎明号”役のベテラン・朴 璐美さんと合わせてAIへと超越する声優さんの神秘を実感します。

脇は“クラスの敵”河合 花香役の水瀬 いのりさんVS岸 わこ役の戸松 遥さんの修羅場など、
ほぼ声優陣で固め盤石。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は横山 克氏。
十八番のストリングスを軸にした心情曲から、
ピアノ&ギターの団地ノスタルジー、シンセ和音とオーケストラによる大宇宙表現まで幅広くカバー。
青春物も良いですが、横山 克氏のBGMは、もっと宇宙に出るべきだと再認識。

ED主題歌は三浦 大知さんの「いつしか」
伸びのあるハイトーンボイスで、しっとりと聞かせる壮大なバラード。
タイアップに合わせて、ロケ地となった杉並第二小学校の生徒が書いた本作試写会の絵日記風感想を取り込んだコラボAMVを公開する粋な対応。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 9

あと さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ひと夏の不思議でちょっぴり切ない青春SFジュブナイル

近未来SFジュブナイルという超面白そうな設定からは特には膨らまず、特に冒険はしません。近未来だけどノスタルジックな雰囲気で小学生たちの日常シーンはとても良いですね…。
内容としてはひょんなことから関わることになる宇宙探査機を子供たちが頑張って助ける、という感じでびっくりする場面展開が何個も起きるわけではなく、小難しいような話もないので子供がサクッと見て夏を感じるような映画ですね。仲のいい友達との夏休みの忘れられない思い出を、ただ青臭く夢を見る。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 0
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