幻想的で戦争なアニメOVAランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月18日の時点で一番の幻想的で戦争なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.8 1 幻想的で戦争なアニメランキング1位
ほしのこえThe voice of a distant star(OVA)

2002年2月2日
★★★★☆ 3.4 (586)
2967人が棚に入れました
『ほしのこえ -The voices of a distant star-』 は、新海誠 監督 が制作し2002年に公開されたアニメーション映画。
2039年、人類の調査隊は火星のタルシス台地で異文明の遺跡を発見したが、突然現れた異生命体によって全滅させられてしまう。その異生命体はタルシアンと名づけられ、その脅威に対抗すべく国連宇宙軍が組織された。
2046年、中学三年生の長峰美加子は、国連宇宙軍のロボットのパイロットの選抜メンバーとなり、翌年にはタルシアンの追跡調査のため編成されたリシテア艦隊の一員として、同艦隊旗艦〔リシテア〕に乗艦、地球を発つ。ほのかな恋心を抱く友人寺尾昇を残して。調査艦隊がタルシアンの痕跡を追って、地球から離れてゆくにつれ、ミカコとノボルの距離も光年単位で離れ、二人の携帯電話メールのやりとりにかかる時間も次第に長くなってしまう。
ついにはミカコは地球から8.7光年の距離に位置する惑星アガルタに降り立つ。そこでミカコは、地球に届くのに8年もかかるメールを ノボルに送信する。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「秒速5センチメートル」で有名な新海誠監督による、心の距離感を描いた作品。「対比」がうまく生きている

「秒速5センチメートル」で有名な新海誠監督が、ほぼ一人で手がけた、いわば自主制作に近い作品。
背景グラフィックやCG描写はとても綺麗ですが、人物画には特徴があるので、キャラクターの見た目で作品を判断する人には向いていません。
ただ、監督の描きたい「心の距離感」がどういうものか知るには絶好のアニメだと思います。


時代は、宇宙開発が進んだ近未来。
ノボルとミカコという二人の登場人物の心の距離に焦点を当てたお話です。

25分という短い劇中に何度も現れる「対比」がポイント。
近未来でありながら、寂れたバス停や石炭ストーブなど、レトロさを感じさせる日常風景と、ロボットや宇宙生命体など明らかな未来をイメージさせる描写。
ノボルをクラシックな日常に、ミカコを未来的な非日常に置き、両者を繰り返し描写することで、「時間のずれや重み」を強く感じさせてくれます。

そして、実質的に二人を繋ぐのは「メール」というこれも古典的な手段。
メールはどんなに急いでも、光の速さを超えることはできません。
地球上ではタイムラグはほぼありませんが、月にいけば往復に3秒かかり、火星にいけば往復8~40分ほどかかります。
このように距離が離れれば離れるほど、たった一言のメッセージをやりとりするのに、どんどん時間がかかっていきます。

遠ざかっていく二人の物理的な距離と声。
「心の距離」もそうやって離れていくものなのか、そこがポイントです。
{netabare}
どんなにメッセージのやりとりに時間がかかるようになっても、ウラシマ効果によって別の時間軸を生きるようになっても、届くものがある。
クライマックスに向けて、2人の心の声はどんどん近づいていく。
時空を超えて届く想い、それが『ここにいるよ』の一言。
{/netabare}

切ない余韻が残りますが、
{netabare}
・「見えてきた超光速通信の実用化」という雑誌の見出し
・「帰還の可能性はリシテア号一隻か」という新聞記事
{/netabare}
と、細かいところで希望を残してくれています。

ある程度SFの知識があった方がわかりやすいですが、テーマになっている「心の距離感」は誰でも感じ取れると思います。
「秒速5センチメートル」の雰囲気が気にいった方は、原点を知る意味でも、一度観てみるのもいいかもしれません。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 48

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

すごく切なすぎる

30分の短編映画ですが、この短い時間でこんなに切ない気持にさせられるなんて・・・。
「秒速5センチメートル」の作品もそうでしたが、この作品を作った「新海誠」監督の切ない心情を描く演出は素晴らしいです。
遠距離という設定で男女のすれ違いを描いた作品はたくさんありますが、この作品は地球~宇宙という距離感にする事で、光の速さで過ごす女の子と地球で普通に暮らす男の子の時間によるすれ違いを描いています。
なので女の子にとってはちょっとした短い時間でも、男の子にとってはすごく長い時間になるのです。
この二人は携帯のメールでやり取りをしますが、女の子がちょっと前に送ったメールでも男の子に届くのは年月がかなりかかるのです。
その時間のずれは地球から離れれば離れるほど長くなる。
女の子は少女のままなのに男の子はどんどん大人になっていくのです。
こんなに切ない事はありません。
そして最後の展開・・・小説などでこの作品の後が描かれているらしいので非常に気になります。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 18

★mana★ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

遠く遠く、遥か遠く。

あなたは、
「想いや時間が距離を越える」
その様に想える人はいますか?


「」内は本編に出て来た台詞です。
そして、その様に想い合っている二人の話です。


二人が過ごした
何でもない日々が、
何でもない出来事が、
何でもない時間が、
ある日、とてもとても大切なモノに変わる。
それこそが二人の気持ちを強く繋げる。


8.7光年先から
8年後の彼へ思いは届けられる。
届くかなんて分からない。
苦しく孤独な彼女の世界。


日々届かなくなるメール。
何日、何ヶ月、何年。
開いていく間隔。
その携帯だけが彼女と繋がる彼の世界。


25分弱でとても切ない気持ちになりました。


投稿 : 2024/05/18
♥ : 18

68.6 2 幻想的で戦争なアニメランキング2位
機動戦士ガンダムUC/episode7 虹の彼方に(OVA)

2014年5月17日
★★★★★ 4.1 (228)
1552人が棚に入れました
地球連邦政府転覆の可能性を秘めた『ラプラスの箱』の在処が遂に明かされた。
その場所は、事件の始まりの地、〈インダストリアル7〉の〈メガラニカ〉であった。ビスト財団当主代行のマーサ・ビスト・カーバインは、
財団権益を保持すべく、地球連邦政府中枢を担う移民問題評議会議長ローナン・マーセナスと、 甥のアルベルト・ビストを伴ってシャイアン
基地に直行し、事態の始末を図ろうとする。
一方、『箱』を奪取せんと先行したフル・フロンタルを追い、〈インダストリアル7〉に急ぐバナージだが、眼前に《バンシィ・ノルン》を
駆るリディ と、アンジェロの《ローゼン・ズール》が立ち塞がる。
『箱』の守人、サイアムが待つ〈メガラニカ〉に到達する者は果たして――。

CountZero さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

そして新たな人類の可能性の時代へ

「ファースト」
「ゼータ」
「ダブルゼータ」
「逆襲のシャア」
と続いてきたガンダムの宇宙世紀シリーズの最新作で、総決算的な作品です。
ようやく先日本作、「機動戦士ガンダムユニコーン」が完結しました。

結論から言うと、宇宙世紀シリーズが好きなファースト世代のガンダムファンにとっては最高の出来であったと思います。
原作小説は未読でしたので、カットされた部分については分かりませんが、それでも本当に最高でした。
でも同時に上記のガンダムシリーズを知らない世代にとっては、かなり物語の全体像やつながりを理解する事は難しい作品でもあったと思います。
なので、本作を観るにあたっては少なくとも「逆襲のシャア」は前もって観ておく事をお勧めします。
また、連邦とネオジオン、ロンドベルにエコーズ、サイド3とジオン公国、アースノイドとスペースノイド、ニュータイプと強化人間、コロニー落としにアクシズショックなどなど…挙げるときりがありませんが、定番の知っておくと良いガンダム単語もたくさん出てくるので、宇宙世紀シリーズに免疫の少ない人は前もって調べておくのも良いかもしれません。

ガンダムシリーズの魅力は沢山ありますが、やっぱり多種多様なかっこいいモビルスーツによるロボット戦と宇宙戦艦による艦隊戦、そして幾重にも重なった重厚なヒューマンドラマです。
本作では、シャアの反乱から三年後を描いているため、登場するモビルスーツにはなつかしい面影がたくさん見て取れますし、おなじみの効果音(MSの機動音とかビームサーベルやライフルの音、高熱源体接近の警告音、思念波を感じたときの音とか)にもファンはわくわくさせられます(笑)

登場人物もいつも通りの設定です。
ガンダムの乗り手はいつだって未成熟な若者がぴったりですし、大人たちはみんな理屈や常識や建前にいつも縛られてはいても、やるときはやってくれます。
経験の少ない若者を導き助ける、かっこいい大人がたくさん登場するのはガンダムシリーズの特徴ですね。
そして、戦争ドラマではあるものの「正しい戦争などはない」というスタンスを一貫しているので、連邦側にもネオジオン側にも偏らないものになっているのもいつも通りです。
どちらの側にも大義があり悲劇があります。

わたし的にはダブルゼータのプルとプルツーが大好きだったので、プルトゥエルブであるマリーダさんが登場してきた時はほんと嬉しかったです!
大人になったプルに思わず涙でした(笑)
まあそのあとも、ジンネマン船長とマリーダさんの深い絆にまた号泣でしたが…。゚+(σ´д`。)+゚・クスン…本作ではマリーダさんが最優秀助演賞です(笑)

とまあ、作品としては正統派ガンダムシリーズの魅力満載です。
もちろんサンライズの気合いが入りまくりの作品なので、作画のクオリティも最高レベルと言える出来なので満足できます。
原作を読んでいるファンにとっては、カットされている箇所も結構あるようで物足りない所もあるようですが、それでも間違いなくアムロやシャアやブライト艦長が活躍したファーストガンダムを愛するファンにとって、本作はガンダムシリーズの区切りであり総決算となる大事な作品になりました。
一話約60分、最終話は1時間半の大作ですが、ガンダムファンなら一度は観る事をオススメします。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 22

nf918 TELL さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

終わった…

作画、音楽は相変わらずずば抜けて素晴らしかったです。ただよくクライマックスにありがちなキャラクターの心境変化がちょっと突然すぎたりして「おい、お前さっきまであんなに…」って突っ込みたくなり部分もありましたが、それでも十分面白い作品でした。宇宙世紀シリーズのまとめのようなものです。自分は他の宇宙世紀シリーズはまだ見ておらず、ゲームやwikipedia,名言などの知識しかありませんでしたがそれはそれで楽しめました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

少なくとも逆シャアまでを観ていたら観て欲しい作品

ユニコーンガンダム最終巻。7巻の本作のみ尺が90分と拡張されています。
良かったです、が、すっきりしない終わり方でした。
明言はしないけどわかりなさいよ、的なラストシーンなのですが、個人的にはバナージとミネバはもっとイチャイチャして欲しかったなと思いました。
ちゃんとは描かないけどそういうことなんだみたいな最後は、富野作品ライクな空気を生むことができますが、また数週間も経つとどういうラストだったか忘れてしまいそうです。
明確に説明不足なポイントもあって、リディ少尉の問いかけにバナージが何も答えなかったシーンでバナージはどういう状態だったかなど、小説版を読まないと意味がわからないところもあるそうです。
OVAはOVAで描ききって欲しかったと思います。
それ以外は良かったです。
ちょっとトンデモ過ぎるんじゃないかと思わないでもなかったですが、あれくらいぶっ飛んでてのガンダムみたいなところもありますし、ストーリーを通して散々言われてきたラプラスの箱についても、顛末を含めて明確になったのはとても良かったです。

内容は最初から最後までぶっ通して宇宙戦です。
愚痴が多くなってしまいますが、リディ・マーセナス少尉が許されるのが納得いかなかったです。
こいつ本作中でもとんでもないことをやらかして視聴者の涙腺を怒りで破壊するのですが、最終的にこれまでやってきた迷惑行為を含めて報いを受けたとは思えない。
「殺されたから殺して、世界は平和になるのかよ」とは誰かが言った台詞ですが、リディ少尉くらい明確な悪党に鉄槌が下されないのは珍しい気がしました。
それと、ミコット。
普通にいらないんじゃないかなと思います。
序盤以降、バナージと絡みもほとんど無いし、小説版だと重要な役割みたいなものがあるのでしょうか。
艦のお手伝いをしている様子もないのに、最後までネェル・アーガマに居座っている理由も不明。
前作で無責任な暴動に手を貸しておきながら、本作でちゃっかりバナージを応援する姿に妙に腹が立ちました。
ちなみに好きなキャラはアンジェロ。ああいったヒャッハーキャラは必要ですね。

文句が多くなってしまいましたが、長く続いたOVAシリーズを締めるのにいい作品でした。
まるでガンダムファイトのように熱いフル・フロンタル戦、呪縛から解き放たれたマーサとアルベルト、どこを切り取っても名場面が表示されるようなシーンの連続です。
ユニコーンガンダム自体はガンダム初心者には厳しい内容ですが、少なくとも逆シャアまでの作品を観ていたら観て欲しいと思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2
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