怪獣でファンタジーなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの怪獣でファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番の怪獣でファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

58.8 1 怪獣でファンタジーなアニメランキング1位
絶対防衛レヴィアタン(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (267)
1202人が棚に入れました
水と緑の惑星アクアフォール。
突如降り注いだ隕石群は悪しきモノを放ち、それにより、大地に生きる全ての生き物に消滅の危機が広がっていった。「あたし、シロップ。早速だけど、あなた、<アクアフォール防衛隊>に入隊しない?只今、隊員大募集中なのっ。」お喋りでいつも腹ぺこな妖精<シロップ>が見込んだ隊員候補は3人の竜族の少女。笑顔を忘れた少女<レヴィアタン>、自由奔放なお嬢様<バハムート>、心優しい力持ち<ヨルムンガンド>。竜族の三人と小さな妖精が<アクアフォール防衛隊>として結束してゆくグローイングアップ・ストーリー☆

声優・キャラクター
早見沙織、喜多村英梨、竹達彩奈、花澤香菜、近藤隆、乃村健次、阿久津加菜、水野マリコ、金田朋子、笹本菜津枝、宮澤正、山本綾、長妻樹里

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オープニングや本編が始まる前の可愛い声の解説が最高でした。こういう解説は「作品が始まる!!」って気合を入れてくれます。

ストーリー

この作品の舞台となる「要と成りし柱あり、七拾と弐、星の礎を支う。要を守りし神、七拾と弐あり、その姿、幻の様なり。」と言う神が存在し、七種族の生命体が暮らす、水と緑の惑星アクアフォールにある日謎の隕石が降って着ました。そこからルーカサイトと言う謎の生物が世界を侵略しようと湧き出て来ました。この物語は主人公のレヴィアタン、 バハムート、 ヨルムンガンドが世界を救うたびを描いた作品です。

私の感想。

キャラクターそれぞれがとても可愛く、かなりたのしめました。本当にこの作品のキャラクターたちは愛でる可愛さです。けれど、女性キャラクター以外のキャラクターは少々無理がある感じで私的にはあまり好きにはなれませんでした。

この作品の原作はGREEで配信されているソーシャルゲームっと聞いてどんな話かと思いましたが、かなり楽しめました。ストーリーがきちんとしていましたし、キャラクターとの関係が最高でした。

しかし・・

これは少々言ってはいけない気がしますが・・

この作品のキャラクターの名前が何故・・

ギリシャ神話の神やUMAや神の名前なんだ・・・

まあ、かっこいいのは分かりますが・・

もうちょっとオリジナルの名前を考えましょうよ・・・

せめて、中田とか田中とか中村とか中井とかそういう個性あふれた名前にしろよ・・

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品のキャラクターは先ほど言いましたが、かなり愛でられるキャラクターデザインです。ですので、是非皆さんもこの作品のキャラクターを愛でて愛でて愛でまくりましょう。(ちなみに 「愛でる」は「めでる」と読みます。)

オープニング

「始まりのResolution」
あまり他の人には高く評価されていませんが、私的にはかなり高く評価しています。かなりリズム感もありますし、そして、かなり脳内侵食度が高いです。私はかなりこの曲を気に入っています。キャラクター紹介もきちんとされていますし、世界観の紹介も最高です。このオープニングで一番最高なのははじめの所です。私はかなり気に入っています。

エンディング

「Truly」
可愛い曲です。キャラクターがなんだかかっこよくなっています。私はこのエンディングがもっと評価されてほしいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

鱗だから平気だもん♫

2013年4月6日 - 7月6日TV放送された。全13話。
ソーシャルゲームを元に制作されたTV放送版アニメ。

水と緑の惑星アクアフォールが舞台のファンタジーRPG風の
世界に七種族の生命体が暮らしている。という設定。

宇宙から飛来する隕石から出現した侵略者「ルーカサイト」
から、アクアフォールを守っていく物語。


感想。

「笑顔を忘れた少女」"レヴィアタン"と「お喋りな妖精」との
出逢を切欠に個性あるキャラが集まってPT風に展開する。

出逢の後は4人の個性や生立ち等のエピソードで掘り下げ。
緩めの描写に所々コミカルな描写が入る感じで種々の問題
が仲間意識を強めて解決していくキッズアニメ風な仕様。

声優は美少女萌え系アニメの人気声優を集めた感じかな?

早見沙織はイカロス・ハクア・新垣あやせ 他。
喜多村英梨はタチアナでデビュー後幅広く活躍。
竹達彩奈は中野梓・高坂桐乃・沢渡楓 他。
花澤香菜はぽてまよ・結城美柑・千石撫子 他。
どの声優も幼女から個性派や正統派迄熟す人気声優さん。

ナレーションは30文字以上のセリフを喋ると噛んでしまう。

キャラデザはややデフォルメが強めの萌でソフトな感じ。
下着?が龍族の鱗という設定で水着の様な扱い等露出が
多い服装が多い。動きは柔かで良く及第点以上に感じた。

全体的に詰めが甘く控えめの演出で穏やかなコメディ?
午前中の女児用変身モノを深夜枠が得意のスタッフが制作
したような感じだろうか? 

敢えて盛り上がりを抑えたのでは?という感じもある。

レヴィアタン=海の怪物。悪魔。長い物から水竜?
バハムート=ベヒモス。怪獣の一種。豊穣神、また悪魔。
ヨルムンガンド=北欧神話に登場する毒蛇の怪物。


レヴィアタン  早見沙織
バハムート  喜多村英梨
ヨルムンガンド  竹達彩奈
シロップ  花澤香菜

謎の少年  三瓶由布子
レヴィアタン兄  近藤隆
レージ・ロゥ  乃村健次
トラビス叔父さん 高岡瓶々
メタル      佐藤美由希
ルドラ      西野ゆみこ
ラゴン      平田真菜
ケートー  笹本菜津枝
ムシュフシュ  阿久津加菜
ガルグイユ  山本綾
ツチノコ  水野マリコ
エインセル  長妻樹里
オルテッド  阪口周平
スフィンクス  長妻樹里
ワイバーン  七瀬亜深
保安官      宮澤正
ナレーション  金田朋子

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ぬるいファンタジー日常系?

原作はソーシャルゲーム。
ファンタジー世界の冒険ものの体です。
レヴィアタンとは主人公の名前。その他、バハムート、ヨルムンガント、となかなかイカついお名前の少女達がメインキャラ。
魔法が使えるドラゴン娘達が、なんとなーくの成り行きで、あちこち旅をしたり人助けしたりしちゃうお話です。


冒険はしますが、アツさは全然ありません。
レヴィアタン達は基本的には普通に日常を過ごしてるだけで、受け身的に騒動に巻き込まれたり方々に出向いたりする羽目になるという流れです。
設定上は、惑星に倒すべき敵のような者がいて、各地での事件もそれが関係している事が多いのですが、それに相対するのも成り行きで。
RPGの主人公っぽく、世界を救うために旅にでるぞー!的なノリにはなかなかなりません。

悪くはないんだけど、常にヌルめ。
動機の薄い冒険RPG、とでもいえばいいでしょうか(^_^;
とにかく、そんな雰囲気の作風です。

キャラクターは普通に可愛いです。
竜の血族でありますので、しっぽや翼が変身時に生えたりする以外は可愛い人間の女の子と同じ。
仲良し3人娘それぞれ個性が違っていて、性格や境遇や家庭環境もバラバラ。
ベッタリと親友だーという暑苦しい関係というわけでもなく、それでも、何となくウマが合って一緒に居るといった感じ。
近すぎず遠すぎずのヌルい距離感がまた、本作らしい味になっています。

冒険の過程で当然、魔法を使ったバトルなどもしますが、戦闘それ自体は並。
可も無く不可もなくのファンタジー系らしい戦いです。
なんとなく緊迫感に欠けますが、それも本作らしいといってしまえばそれまで。ハラハラはしないけど、ある程度ドキドキはして観ていられます。


結局、日常なんだか冒険なんだかよく解らない作品でした。
レヴィアタン達のキャラを鑑賞する作品・・・と評するにもちょっと弱い。
出来は悪くはないんだけど、ここだ!と推すところも貶すところも見つからないレビュー泣かせの作品でした。


低温の冒険バトル風ちょっと萌えキャラ日常アニメ?

・・・・うーん、定義できない作品です^^;

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

75.8 2 怪獣でファンタジーなアニメランキング2位
SSSS.DYNAZENON(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (345)
1103人が棚に入れました
「SSSS.DYNAZENON」は、2019年12月14日(土)、15日(日)の2日間にわたって東京ドームシティで開催された「TSUBURAYA CONVENTION 2019」オープニングセレモニーにて、制作が決定したことが発表されていた、「円谷プロダクション」と「TRIGGER」がおくる完全新作アニメーション。2018年10月から放送された「SSSS.GRIDMAN」(グリッドマン)と同じく、原作を「グリッドマン」とし、監督は雨宮哲さん、脚本を長谷川圭一さん、キャラクターデザインを坂本勝さん、そして音楽を鷺巣詩郎さんが担当する。

声優・キャラクター
濱野大輝、榎木淳弥、若山詩音、梅原裕一郎、安済知佳、神谷浩史、内田雄馬、諏訪彩花、内山昂輝、伊瀬茉莉也、田所あずさ、小笠原仁、梶原岳人、土屋李央、遠野ひかる
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ゆる系日常ものと円谷式『様式美』の素晴らしい変形合体

はじめに懺悔しておきますが、
僕はロボや怪獣系がけっこう『苦手』です。
合体ロボを「かっこいい」と思ったことは一度もないし、
ガンダム系の作品だって、
モビルスーツ同士のバトルシーンは、たいていよそ見しています。

それは「ロボがよくない」と言っているわけではなく、
あくまでも僕個人の嗜好として、です。
トマトが嫌いと駄々をこねる、がきんちょと同じです。

そんなどうしようもない偏食家のワタクシですが、
本作と前作『SSSS.GRIDMAN』は、最後まで楽しく観ることができました。
というか、かなりお気に入りの作品です。

と言っても、バトルや合体シ-ンはやっぱよそ見してましたが……。


前作の『SSSS.GRIDMAN』は、
合体ものに『萌え』や『ゆるさ』を加味して評判になりましたが、
本作では、さらに一回り二回りネジをゆるめています。
{netabare}
  バイトで戦闘訓練サボるわ。
  遅刻しそうになってメカで学校行くわ。
  敵とわかってて学校で雑談するわ、
  一緒にプ-ル行くわ、
  お酒おごってもらったりするわ。

一応、怪獣優生思想との対立、みたいな図式はあるのですが、
本気で対立しているのは、
元・怪獣優生思想のガウマのみです。

そのガウマにしても根っこは「姫に会いたい」の一心なわけで、
勧善懲悪みたく立派な概念はありません。

あとのメンバーは、
怪獣が出てきたら周りに迷惑・危険だから戦っているだけで、
それよりも私的なこと、
  再婚しそうな母親からの自立だとか、
  おねえちゃんの死の真相だとか、
  やりたいことが見つからず逃げ回ってばかりいる自分とか、
そういう『日常』の方に、かなり体重かかっています。

また、前作のグリッドマンのときみたいに、
特撮オタでバトル志向の内海くんや、
戦うためにやってきた新世紀中学生みたいなのもいません。

だからまあ、対立構造が曖昧というかやる気がないというか、
主人公が怪獣との戦いを自分の『やるべきこと』と認識していた前作より、
設定そのものが、かなりゆるめになっています。

敵であるムジナにお酒おごってもらって酔っぱらい、
ダイナストライカーおとして盗られちゃうとか、ふつうないから。

お話も時々は怪獣から全く離れ、
  ヒロイン(夢芽)の姉の死の原因を調べたり、
  人妻になった元同級生とばったり出くわしてお酒飲んだり、
そういう関係ないことをしているうちに怪獣が現れて慌てて倒しに行く、
みたいな緊張感のなさが漂っています。

ただ、その一見関係ないような日常演出も、
怪獣によって『過去』と向き合い『現在』の自分を乗り越えていく、
という後半の物語の伏線になっているわけで、
このあたりの構成は、お見事、の一言であります。
{/netabare}

そういう、ゆるゆるの『日常』を過ごしている主人公たちですが、
怪獣とのバトルという『非日常』と対峙することによって、
少しずつ、日常に向き合う姿勢が変化していきます。

このあたりはいわゆる日常ドラマ系、
ぐだぐだな日常の中で『出会い』や『葛藤』『気づき』を繰り返し、
自分自身と対峙する機会を与えられて
一歩ずつ人間的な成長を遂げていくという構成と全く同じです。

  その機会が『怪獣』というのがシュールですが、そこがまたいい。

{netabare}
ヒロインの夢芽なんか、
最初は、死んだ姉との『守られなかった約束』に囚われ、
その姉の心情に近づきたくて自分も『守らない約束』を繰り返すという、
見事に方向性を見失い、
クラスの中でもほぼ孤立した困ったちゃんだったわけです。

それが怪獣バトルという非日常の中にあたりまえの『日常』を見いだし、
(ペタンと座ってダイナウイングを操縦するさま、かわいいです)
最後には主人公(よもぎ君)と付き合い始め、
まがりなりにも学園祭に参加するという、大進歩を遂げます。

これ、ドラマで大切な『振り幅』の典型例ですね。

よもぎ君だって、
最初は入学祝を募金箱に放り込むほど嫌いだった母親の交際相手と、
少なくとも表面的にはふつうに接することができるようになりました。

ダメニートだった暦くんなんか、
髪切ってスーツ着て就職までしてしまいます。
あんた誰? みたいな。

そして、その暦くん家に入り浸っていた中学不登校児、ちせ。
気分一新して左腕にタトゥーを入れ、
逃げではなく自信満々に、やっぱり不登校を続けていきます。
{/netabare}

この『人間的な振り幅』というのは、
前作『グリッドマン』にはほとんど見られなかった要素であり、
日常のドラマ性をパワーアップさせたいという監督の熱意が伝わってきます。



おすすめ度としては、かなり広範囲に向けたAランクです。
前作との関連度がけっこう密なので、
未視聴の方はそっちを先に見た方がいいと思います。
{netabare}
  イケメンになったアンチくんとか
  ス-ツ着た二代目とか、
  僕はけっこううれしかったです。おお、とか声でちゃいました。
{/netabare}
日常パートがまったりしっかり、そしてコミカルに描けているので、
僕みたく「あ~、ロボとか怪獣はちょっと……」という方も、
くすくす笑いながら、ゆるやかに感情移入していけるのでは、と愚考いたします。

ラノベ系妄想アニメみたいなご都合展開や人格破綻もなく、
一つ一つの言葉にちゃんと『体温』がありますし。

そしてバトルパートは、がっつりしっかり。
尺が短いので、僕みたくバトルが苦手な方でも大丈夫です。
というか、これがあるから、ゆる日常とのメリハリがついてる、みたいな。

  戦いの描写・演出はかなりの迫力です(たぶん)。
  円谷演出も、しっかりと踏襲しています(たぶん)。
  次々と変形合体してシャキ-ンと見栄を切る、
  というお約束もちゃんと果たしております(これは確か)。

戦いながらの会話もどこか力が抜けていて楽しく、
夢芽の「なんとかビームっ!」なんて小ネタも随所にはさまっています。

もちろん、会話時だの合体時だのには攻撃しないという、
こうした作品になくてはなない『様式美』も、
怪獣くんたちがきっちり守っています。いやあ、所作が美しい。

  ていうか、そもそも合体シ-ンというのは、
    ロボファンが喜ぶ
    尺と動画枚数が稼げて制作も喜ぶ
  というウインウインの関係なので、さすがに崩せないかと。


というわけで、日常好きでもロボ怪獣好きでもどんとこい、
両方好きなら一粒で二度おいしい、
という守備範囲のかなり広い作品となっております。

ただし、前作の新条アカネみたいに、
まったりかわいいくせに強烈な『毒』を持つような、
キレッキレのキャラがいないので、
女の子目当ての方にはちょっと物足りないかも知れません。

{netabare}
本作のヒロインである夢芽は、
いささか人づきあいが苦手な「ふつうかわいい」女の子で、
基本、男子なんか「どっちでもいい」ヒトです。
プ-ルで黙々とチュロスを食べるところなんか僕的に大好きなのですが、
萌えオタの方々よりは、
同性から共感を得やすいタイプではないかと思われます。

  中のヒト、若山詩音さんのナチュラルな芝居は、好感度大。
  前作で六花を演った宮本侑芽さんみたく、ブレイクしそうな感じです。
  ちなみにお二人とも劇団ひまわり所属ですね。ひまわり、侮るなかれ。

無駄にナイスバディなムジナにも特別なフックはなく、
基本はやる気がなくて、早く帰りたい系。
ただし、5000年前のヒトにしては水着のセンスなかなかです。

僕的に中の人とキャラがどハマりしていたのが、
安済知佳さん演じる飛鳥川ちせ。
三十路過ぎても中学生演れるっていうの、アニメの美徳です。
彼女の『ス言葉』とだるだるの喋り方、かなり好きでした。
  第五話Aパ-トの「無職の休みたい日ってどういうアレなの?」という台詞、
  何回聞き直してもめっちゃいいです。

  ちなみに、ちせのアームカバ-、
  Wikiでは「ボディペイントまたはタトゥー」と書かれてましたが、
  ふつうに考えるとリスカの跡だろうな、と。
  その上からゴルドバ-ンのタトゥーいれてカバーを捨てた、の方が、
  お話としてもつながりますしね。
{/netabare}

いずれにいたしましても見て損はない、おすすめの一本です。
人生における大切な何か、
みたいものはまるっきり見当たりませんが、
退屈しのぎにはもってこいの逸品です。

最終回のラスト、
いかにも『次』がありそうな演出でしたので、
ほんとうにあったらすごくうれしいですよね。


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ええと、あとは製作・制作目線のつぶやきです。
本編の評価にはほとんど関係ありませんから、
ネタバレで隠しておきます。

ご興味のある方、おひまつぶしにどうぞ♪

{netabare}
僕としては、本作を見ていて一番気になったのは、
  脚本、何枚(文字)ぐらいでやっているんだろう?
ということです。

たぶん、一般的な作品と比べると、一~二割減ぐらい。
『オカルティック・ナイン』あたりと比べると、
ひょっとしたら半分ぐらいであるかも知れません。

今回、音監の郷文裕貴さんがものっすごくいい仕事してますが、
それもやっぱり、
尺に余裕のある脚本だからできたことだと思うわけです。

だいたいのアニメ監督は、
どういう系統の作品で何分尺ならだいたい何枚ぐらい、
という自分なりの目安をもっています。

ただ、本作の雨宮哲さんは、前作のグリッドマンが初監督作品。
自分のモノづくりにおける縛りがない分、
思い切った方向付けができたのでないかと愚考しております。

その方向付けと音監さんの技量がマッチし、
さらに、そのディレクションに役者さんたちが応えた、
というのが本作の絶妙な空気感の源泉ではないかと思うわけです。

  これ、『ゆるキャン△』の京極監督にも通じる話ですね。

ゆる系だとか癒し系だとか言いながら、
実はヤマがないだけでただの萌えアニメじゃん、
という作品が少なくありません。

  ノー、コレは『Laid-Back』ではアリマセン、みたいな。

そういうの、個人的にはもうこりごりなんです。
本当の意味での『Laid-Back』系を確立するためにも、

  一度、尺と字数の関係を見直してもいいんじゃないか
  本作や『ゆるキャン△』が、その好事例になるんじゃないか

そんなことをついつい考えてしまいました。

実際のところで言うと、
脚本を一割削ると演出プランや『間』がガラリと変わってしまうので、
実績のある監督ほど大変だと思うんですけどね。

いや~、外野って好き勝手なことが言えて、ほんとラクチンです♪
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

鬱屈した令和の現代人が変形合体

往年の実写特撮ヒーローを元ネタに展開する『GRIDMAN UNIVERSE』2作目の1クールTVアニメ。

【物語 4.0点】
特撮あるあるとして、予算の都合上、最後の派手なバトルシーンにソースを集約するため、
それまでは子供が見ても退屈な日常ドラマが延々と続くという構成が挙げられます。

本シリーズは、“退屈な日常”→対巨大怪獣バトルによる解放という各話構成でオマージュ。
それが作品テーマにもなっています。

私の場合、その“退屈な日常”とやらに、バトル以上に惹き付けられました。

『DYNAZENON』では退屈を越えて、鬱屈から情動を掘り起こす濃厚な人間ドラマが展開。

日常のキャラ心理とバトルのパフォーマンスが相互に影響し合うのは典型的な設定ですが、
決してロボで怪獣を殴った余勢を駆って日常の鬱憤も晴らす乱暴なプロットではない。
登場人物各々が知恵の輪みたいに割り切れない自分や仲間の心理としっかり向き合って前に進んでいく、綿密なシナリオが渋くて好感しました。
終盤の(※わりと重大なネタバレ){netabare}蓬の夢芽への「好きです。付き合って下さい」は、近年の告白シーンの中でも強く印象に残っています。{/netabare}

ただし、人間心理だけでなく、敵勢力「怪獣優生思想」もまた各メンバー信条がバラバラで割り切れないためか、
倒してもスッキリ感はもうひとつ。
そこは看板だけでも掴みやすい統一イメージがもっと欲しかったかもです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・TRIGGER

新設の“メカニックシークエンスディレクター”が巨大ロボの変形合体バンクを磨き上げる。
(上空に光の道を敷いてまで空中合体にこだわるエネルギーの無駄遣い感こそが様式美w)

車やビルがミニチュアと化しひっくり返るバトルシーンの迫力も相変わらず。
本作は怪獣VSロボの被害が消えない設定となっており、爪痕の描写も印象的。
大量の壊れたビニール傘が遺棄されたカットが妙に脳裏に焼き付いています。

日常の心理描写についても、顔は無表情が多いので読み辛いですが、演出には力が入っており上々。
{netabare}ちせが“ゴルドバーン”を発生させる{/netabare}件などはゾクッとしました。


【キャラ 4.0点】
一応の主人公で怪獣使いのガウマ。
この現代社会では目立つ(浮きまくる)5000年来の熱血ヤンキー属性で、
高校生の蓬(よもぎ)&夢芽、ニートの暦+ちせ等、気だるげな現代人共を率いて、合体ロボ活動の中核を成す。
感情のもつれを引きずってやる気なくすは、{netabare}風邪引いて咳き込みながらコールするは、{/netabare}
頼りない現代人だけでは合体維持など無理ゲーですw

ガウマさんを裏切り者と罵る敵勢力「怪獣優生思想」の面々。
自力では怪獣を創造できず、破壊活動は怪獣の発生頼み。
怪獣の種である人間心理の情動にアンテナを張る中で、敵対する「ダイナゼノン」乗組員たちとも交流。
蓬たちの深層心理を引き出すトリガーともなる。
{netabare}ムジナさんの酒に付き合わされる暦先輩の顛末{/netabare}がグダグダで結構好きw


前作とは直接の繋がりがない中で、シリーズファンにとっては{netabare}ナイト{/netabare}との再会が望外の喜び。
来年劇場公開予定の『グリッドマン ユニバース』でも作品世界を繋ぐキーキャラクターとなるのでしょうか?


【声優 4.5点】
ガウマ役の濱野 大輝さんが「怪獣優生思想」ジュウガ役の神谷 浩史さん辺りとやかましくイキり合ったりする他は、
地声寄りのアンニュイボイスによるゆる~い掛け合いが繰り広げられる。

が、無気力に見えて、現代社会の病理に鋭く斬り込んでいるのが本作の凄い所。
特に夢芽の姉の死因を探る中で、“イジメ”と“イジり”の中間の掴み所のないグレーゾーンを演技で再現したのは白眉。

最近の若者は感情表現が苦手なのではなく、
平坦ボイスで、杭を打たれないように包み隠して防衛しているのだ。

ある世代から下の人間と接したことがあれば、非常に心当たりのある演技をしてくる。
私が本作でバトルより日常シーンに惹かれた主要因。

蓬(よもぎ)役の榎木 淳弥さんが、
{netabare}姉の過去の一端を受け止めた夢芽のことを想って泣く{/netabare}演技も繊細でグッと来ました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は鷺巣 詩郎氏の続投。
“退屈な日常”から解放される怪獣VSロボバトルを音楽でも演出するため、
日常シーンでは基本BGMなし、バトルシーンでは勇壮な金管、コーラスで盛り上げるという極端な音響方針を貫く本シリーズ。
たまに挿入されるピアノの心情曲も良好なだけに贅沢な使い方だなとも(苦笑)

OP主題歌はオーイシマサヨシ「インパーフェクト」
バトルシーンの挿入歌としても映える明快なメロディに、
世界の憂鬱をひっくり返すなどと、核心を捉えた歌詞を乗せた優秀なアニソン。

ED主題歌は内田 真礼さんの「ストロボメモリー」
どんだけ低音域に沈んで俯くんだ?って位の歌い出しの“タメ”から、
高音域のサビへと疾走していく解放感が心地よい一曲。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

以前はそれほどでも無かったですが、ユメに着目したら非常に面白かったです。

 1回目、本作はSSSSグリッドマンという名作の後継だったので、何か仕掛けがあると思い込んで視聴したのが良くなくて途中で断念しています。再視聴しましたが、やっぱり思わせぶりでよくわからず低評価とはいいませんが、それほど高い評価ではありませんでした。

 で、今回3回目ですが、視点をユメとカナの問題に集中して見たところとても奥行がある話でした。他のキャラの問題も同時に見えてきた気がしました。
 そして、本作については、他の作品とのつながりや、オマージュなどで楽しむ要素が盛りだくさんらしいですが、そういうところをほぼ無視して見たら本当に面白かったです。

 ユニバースをまだ見てないので、的外れな考えもあるかもしれません。

 グリッドマンとのつながりでは、ナイト君はまあわかりますが、それと水門と学校だけ着目しました。

 で、ユメとカナの問題ですけど、結局ユメは「カナとはどういう人だったのか」が知りたかった、という事だと思います。結果的に死の真相を追うような形になりました。が、本当はカナについて分からないことがユメにとっては納得できなかったのでしょう。
 これは見ている方からすると、ユメもよくわからないということにも通じます。
 結果的に10話で、この2人の本音の部分は解決します。が、死因ですね。こちらはグレー…というよりは…だと思いました。

 10話でコヨミと稲本さん、怪獣に見せられた過去の世界ではお金を持ってデートしていました。確かコヨミは逃げているので、これは無かった過去ということですよね。ですから、IFか願望だろうなと思いました。

 で、カナの水門での死はグリッドマンのアカネと重なるかなあという部分です。2つの作品で、非常に象徴的な場所である水門にいること。そして屋上を歩ける渡り廊下とか判断して、学校は2つの作品で同じ学校に見えます。
 つまり、アカネという女性のIFではカナだったのかなあ、という気はしました。ここは正直妄想に近い部分です。

 ユメの約束すっぽかしは、なんなんでしょうね?そこがまだ納得しきれていない部分はあります。自己承認が弱いので他人の承認が欲しいのでしょうか?ここが読み解けるともうちょっとすっきりするんですけど。
 あのメガネの親友が脳内親友だとするとものすごく納得感があったんですけどあえて、12話では実存させました。これはそういうミスリードをしていた気がします。2人の関係とユメのキャラの解読はしたいと思っています。
 ユメとメガネの娘、ヨモギと4人の友達たちは関係性の対比なんでしょうか?

 あとは、いろんなヒューマンドラマがあり、それぞれ妙なリアリティがあって共感はできるんですけど、それほど深い意味性は感じられなかった気がします。
 例えば、稲本さんとコヨミの関係も、ムジナを加えたとしても面白いしよく描けてはいましたが、じゃあ、何かテーマ性があったかと言えば、それほどでも…と思います。

 怪獣思想というのが、人間の解放と過去からの因縁です。あるいは生きる意味もありました。初めは人間社会のアナロジーかと思いましたが、どうもそこは読み取れません。
 ダイナゼノンサイドが過去のしがらみを持っている人ばかりだったので、面白くはありますが、しかし、ここに深いテーマ性を見すぎるのは牽強付会な気がします。
 搭乗した人物に成長と救済がありました。そこが本作で描きたかった事なんだと思いますが、不思議なことに新しい仲間たちによるヒューマンドラマでの成長なんですよね。決して戦いそのものによる成長ではないのが、新鮮でした。

 後はやはり、ユメとヨモギです。この恋愛は良かったし、とって付けた感があるわけではないんですけど、どちらかと言えばユメその人のパーソナリティーの方に興味が行ってしまいました。

 まあ、いずれにせよ10話がポイントでしょう。10話はOPを省略していましたので、そこが重要だよというサインでしょうし。


 ということで、視点が全然違って、21年6月までに書いた1回目2回目のレビューはかなり適当で的外れだと思います。したがって削除。23年7月に全面的に修正しています。
 続いてグリッドマンももう一度見たい気がします。

 評価は3.5でしたが→4.3に変更です。特にキャラ描写と言う点では、ユメは非常に興味深かったです。もうちょっと深掘りして、彼女についてまだ残っている謎の部分は理解したいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

70.5 3 怪獣でファンタジーなアニメランキング3位
センコロール2(アニメ映画)

2019年6月29日
★★★★☆ 3.8 (31)
221人が棚に入れました
ビルの屋上に突如、出現した謎の白い生き物と、その姿を気だるげに見つめる少年・テツ。彼は、その生き物に「センコ」という名前をつけ、自在に姿を変える能力を使って、ひそかに高校生活を送っていた。だがある日、テツはその秘密を、同じ学校に通う少女・ユキに知られてしまう。そのふたりの前に謎の少年・シュウが現れ、センコをめぐる戦いが勃発する……。その後、テツたちの前にもうひとり、メガネの謎の少女が現れる。彼女の名はカナメ。とある組織に所属するカナメは、センコとは別の謎の生き物を操り、脱走中のシュウの跡を追っている。カナメの登場により、テツとユキとセンコの戦いがまた始まる……。

声優・キャラクター
花澤香菜、下野紘、木村良平、森谷里美、高森奈津美、赤羽根健治

pikotan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

スタイリッシュ

(1期、2期まとめの感想です。)
ずっと観たかった作品でしたが、ようやくセンコロールコネクトで1、2と視聴しました。
私の期待値を遥かに超える素晴らしい作品で、スタイリッシュで格好良く、そして不思議な魅力に溢れている作品に感じました。
この作品を宇木監督がほぼ一人で作ったというのだから、宇木監督の才能に驚きです。
逆に考えれば宇木監督が一人で作ったからこそ外野に邪魔されず、監督の個性が詰まった作品ができたのかなとも思います。

物語はシリアスな中にもユーモラスな部分があって笑えたり、全体を通して爽やかな風を浴びているような爽快感を感じました。

キャラデザインも良いですね。
人間もセンコ達クリーチャーもシンプルなデザインなのに、僅かな表情の変化や仕草からそのキャラクターの気持ちが画面を通して伝わってきます。
センコなんていつも仏頂面なのになぜか愛嬌があって可愛いらしく思えてきて、私もセンコが欲しくなりました。
また、いつもテンションの低い主人公テツと好奇心旺盛なユキのやり取りが面白かったですし、メガネキャラのカナメと後輩?のゴトウダの関係性も楽しめました。

それから何と言ってもryoさんが作った数々のBGMが、これ以上ないほどこの作品に合っているように思います。
そもそもセンコロールに興味を持った理由の一つが、supercellが歌ったセンコロール一作目のテーマ曲「LOVE&ROLL」が大好きなためで、約10年前に初めてこの曲を聴いたときは体に電気が走りました。
以来、supercellが好きです(やなぎなぎさんがボーカルだったときが一番好きですが)。

センコロール3の完成が楽しみです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

70分が「あっ」と言う間。

ありふれた普通の街並み。
その一角にあるビルの屋上にそれはいた。
いろいろなものに姿形を自由に変えられる不思議な怪物である。
そして、その怪物を操る少年が「テツ」。
テツは、その怪物のことを「センコ」と呼ぶ。
そのテツとセンコの視線の先、少し離れたビルの屋上に突如謎の怪物が出現した。
それは、センコと同種のように見えるが、はるかに巨大であった。
しかし、この世界では、「また"怪獣"だよ」と普通の出来事らしい・・・。

すごい。
最初からこの不思議な世界観に引き込まれる。

その後、テツは、同じ学校に通う少女「ユキ」とひょんなことから知り合いになる。
テツは、不本意ながらもその少女と一緒に行動するはめになってしまった。
それは、その少女が秘めたある能力のせいだったのだ・・・。

王道のボーイ・ミーツ・ガール。
この後は謎が謎を呼ぶ展開が続き、「あっ」と言う間にエンディングを迎える。

この作品には、良いところがたくさんある。
もちろんこの唯一無二の世界観は言わずもがな。
話の展開もテンポよく進み飽きさせない。
キャラデザもとても好感がもてる。
特に花澤香菜さん演じるユキがいい。
不思議な怪物どうしの戦いは見もの。
そして、ryo(supercell)のビートの効いた音楽がそれを引き立てる。

この作品は、70分が「あっ」と言う間だった。
それだけ、面白い作品なのである。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

厨ニ満開

センコロールと合わせて、劇場で鑑賞。

そこで感じたことは、
非常に贅沢で、かつ中途半端に「物語化」されたセカイ系作品、
というものだった。

これは、前作「センコロール」と合わせて
決して否定しているのではない。

セカイ系という作劇スタイル自体が、
すでにアニメの中の、ひとつの要素として、
取り込まれ、咀嚼され、充分に昇華(消化?)しているという事実への、
これは一種のひねくれた賞賛なのだ。

登場人物の数も、怪獣の数も倍化して、
社会とのつながりらしきものも
中二特有の衒学的ケレン味で描かれる。

バトルもコミュニケーションも、
スムーズに、
まるで絵空事のように綺麗に描かれる。
そして何がしかのドラマ的結論は、
少なくとも作中では明示されることはない。

評価・評点とは別に、
センコロール3への「ツリ」も含めて、
今の時代にもそんなカテゴライズが生きているとしたら、
これこそが、
「厨ニモノ」のあるべき姿だ、と強く納得できる。

次もきっとあるとして。
それは厨ニ万解となるのか、
厨ニ崩壊となるのか。

注意して見守りたい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
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