泣けるで恋愛なTVアニメ動画ランキング 93

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の泣けるで恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月06日の時点で一番の泣けるで恋愛なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.2 1 泣けるで恋愛なアニメランキング1位
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1284)
6332人が棚に入れました
《人間》は規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。《人間》に代わり《獣》を倒しうるのは、《聖剣》(カリヨン)と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、《聖剣》は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく──。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

声優・キャラクター
新井良平、田所あずさ、Machico、上原あかり、荒浪和沙、水瀬いのり、水間友美、久保ユリカ、石見舞菜香、木野日菜、小日向茜、井上喜久子、千葉繁、小杉十郎太、佐藤聡美、井上ほの花、佐藤利奈、麦人
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

終末ヒロインの幸せとは何なのかを探し求めた結末…儚さと切なさを感じる作品

このタイトルを見た瞬間、訳がわからない感情がわき、ひかれました。タイトルで視聴を決めてしまいました。

1話…「私のこと忘れてくれると嬉しいな」
{netabare}ある島で出会う青年と少女。島の外れで遠くの島を眺める。少女はこれが最後みたいなことをいう。
青年は知り合いのゴブリンから軍の仕事を斡旋される。武器倉庫の管理だった。倉庫に向かうと、幼女に襲われる。が、そこに現れたのは島で会った少女だった。少女に導かれた先は大きな屋敷で、青年の知り合いのとおぼしき女性(トロル)と会話する。
青年の名前はヴィレム。なにかしら軍に関係した人物のようだ。そして、明るいのに影がある少女の名前はクトリ。青年にひかれているようだった。
この世界はすでに滅んだあとの世界で、青年は最後の戦いを経験した生き残りらしかった。

冒頭でいきなりクライマックスのシーンが出てきて、最後は…とかなり悲しい始まりでした。兵器=人間ということなのでしょうね。この二人がいい感じで、でも最後は辛い別れが待っている…考えただけで切ない。
作画の感じも良いし、展開も笑いあり、グッと来るようなシーンもあるし、これは毎週待ち遠しいです。{/netabare}

2話…幼女たちに信頼されるには
{netabare}武器倉庫とはいったものの、幼い子供たちの施設になっている状況にいまひとつピンと来ないヴィレム。子供たちは大人の男性に慣れていないため、接し方が分からない。そこでヴィレムはプリンを作って子供たちに食べさせる。その結果、ヴィレムはあっという間に人気者に。
ヴィレムが気になるクトリ。アイセア、ネフレンとの会話で「あと10日」というキーワードが嫌な感じ。
ある日、ボール遊びに夢中になっていた子供の一人が崖から転落。大ケガをしているにも拘らず、平然としていることに戸惑うヴィレム。
ナイグラートに武器庫に案内され、真実を知るヴィレム。子供たちは人間の武器が扱える妖精で、世界の驚異となっている獣たちと戦えること。飾られている聖剣は強力で、自らの命と引き換えに大爆発を起こせるということ。つまり、子供たちは命を落とすことが前提で生きていて、死を恐れていないのだった。しかし、ヴィレムには聖剣に見覚えがあった。聖剣は人間族の真の勇者だけが扱えるもので、ヴィレムにも関わりがあったのだった。
クトリとアイセアが数日消えた。獣たちと戦っていたのだった。迎えたヴィレムは疲れ果てていたクトリを介抱する。クトリは心の準備(死への)ができていたが、なにか違う感情が芽生えていた。

2話で「あと5日の命」という展開…。はじめから死しか選択の余地がない子供たちは…切ない。
クトリと同年代のアイセアとネフレンを置いたのは物語的に締まっていいように感じます。性格もバラバラだし、クトリ一人では重すぎだったので。
ヴィレムにも重い過去があって、ちょっとずつ明らかにしていく感じです。{/netabare}

3話…フラグ立てるな
{netabare}ヴィレムはネフレンに手伝ってもらい妖精たちの戦いの記録を調べた。翌朝、クトリが目を覚ますと、ヴィレムがネフレンと寝ていることに嫉妬(ジト目で)。ヴィレムがクトリに朝の運動と称して戦うことに。聖剣の使い方を伝える。クトリは戸惑うばかり。
戦い終え、ヴィレムが倒れる。ナイグラートに処置してもらい、落ち着く。そしてナイグラートは子供たちにヴィレムのことを話す。ヴィレムは人間族の唯一の生き残りだと。子供たちは驚くどころか、ヴィレムに益々興味を持つのだった。一方で、クトリはヴィレムから受けた戦いかたに混乱していた。空を飛び回り、ライムスキンと会話する。そこでクトリは本音を言い、ライムスキンはクトリに自爆せずに生き残ることも選択と伝える。
帰ってきたクトリにヴィレムは聖剣とは何かを話し、クトリは生き残ることもあることを話し、帰ってきたときの約束をする。そして戦場へ…。

濃い回でした。少しずつ明らかになるヴィレムの過去。そしてクトリの変化する心がなんとも言えません。三人娘が戦場に向かいますが、全員生き残ってほしい…。{/netabare}

4話…待つ者
{netabare}クトリたちが出陣してから半月、その結果は伝わってこない。心配するなか、ティアットが夢を見たという。ナイグラート曰く、一人前の妖精兵になる兆しだという。そこで診療所のある島に向かい、検査を受けるため、ヴィレムに一緒に行ってほしいと頼む。これはヴィレムに気晴らしをさせたいナイグラートの気遣いでもあった。
診療所に向かうヴィレムとティアット。飛行挺の中でヴィレムは夢を見る、それは悲しい夢だった。初めて島を出たティアットは検査を受けるためだと思いながらもウキウキ。ティアットが夢中になっている蜥蜴映画の聖地を巡り、あちこち引っ張り回されて検査に向かう。この検査、実は妖精兵になるための調整だった。これについてはティアットも心得ていて、立派な妖精兵になると言うものの、ヴィレムは「本当に良いのか」と問う。
翌日、雨降るなか、建物の雨漏りを見ていると外が慌ただしい。作戦は失敗したとかなんとか言っている。夢の中の描写と一緒になったヴィレムは焦る。そして情報を聞き出し、本当に失敗だったことを知る。愕然として膝から崩れるヴィレム…。そのとき、聞き覚えのある女の子たちの声が聞こえてきた。振り返るヴィレム、そこには三人娘がいた。ヴィレムは能力で瞬時に三人のもとへ飛び、そしてクトリを抱き締める。

先ずは無事に帰ってきて良かったよ…。ヴィレムがところ構わず抱き締めてしまうシーンはグッときたけど、表情がいまいちな気が…。それと、けっこう大雑把な流れになった気がします。もうちょっと丁寧に、じっくりためてからでも良い気がしました。とはいっても、この流れの話は好きなんですけどね。
今回の作戦が失敗だったということはどうなるんだろう? このあたりは次回明らかになるのかな? あと気になったのは噴水の像。確かOPに出ていたような気がするんだが…。{/netabare}

5話…ヴィレムはなんだかんだで
{netabare}三人娘の戦いの様子が語られる。敵は精神攻撃、予測を超えていた。そのための撤退だった。クトリは調子がいまいちである。
フィラのお願いにライムスキンは応えない。それどころか、ヴィレムに押し付けてしまった。かたくなに断るヴィレムだったが、その考え方は正論だった。フィラといつの間にか観光になっていた。しかし、それを狙う輩が。フィラの父親は市長で、反対派が反乱を起こそうとしていたのだ。そのために娘のフィラを誘拐しようと狙っていた。
ヴィレムはわざと狭い場所へ連れ込み、その一団をのしてしまう。なんだかんだ言いながら優しいのである。
島へ帰る直前、軍の一人に呼び止められる。ヴィレムはその名前を聞いて残らざるを得ないと考え、三人娘とティアットを見送った。

クトリに変化が生じてきた感じです。ヴィレムと離れてしまうことにかなり不安なんですけど…。
ヴィレムが残る理由は次週へ持ち越しですが、ヴィレムの過去が明らかになるのでしょうか。どうも転換点に差し掛かっているようで、目が離せません。{/netabare}

6話…良い最終回…じゃないのね
{netabare}ヴィレムが残った先には大賢者が待っていた。賢者はヴィレムの500年前の知り合い、スウォンだった。スウォンはヴィレムが石化した後も戦い続け、一度死んだが呪いをかけ不老不死になっていた。
ヴィレムはさらに意外な人物と接触する。頭蓋骨姿になっていたヴィレムが倒したイーボンキャンドルだった。スウォンとイーボンキャンドルからヴィレムが空白になっていた500年の話と妖精の話が若干される。二人はさらに核心を隠していた。
一方、クトリは苦しんでいた。何者かに精神が乗っ取られようとしていたのだ。これは生き残った妖精の宿命らしかった。ヴィレムが島へ戻って、クトリの状態を知る。ナイグラートと語らう。そのとき、クトリが目覚ます。クトリは先を考えず、ただただヴィレムに会いたい一心で帰ってきたのだ。

やっととというか、世界観が見えてきたような回でした。淡々と進むけど、もう中盤なんだ…。ヴィレムとスウォンの会話の珍妙なこと…。あの声で少年のような話しぶりは違和感より笑ってしまいましたが。
最後、単純な手法なのに、クトリの一声で涙止まらなくなってしまいました。弱いんだな、こういう展開…。これが最終回でもいいよと思うくらいです。{/netabare}

7話…続くのですね…
{netabare}クトリが目を覚まして数日。クトリには微妙な変化が生まれていた。ナイグラートに調べてもらったところ、反応が変わっているという。聖剣に近づかない方がいいと言われる。
ヴィレムは約束のケーキを作っていた。子供たちも大喜びだが、それはクトリとの約束だったケーキだ。クトリはそれを食べ、帰ってきたことの思いをヴィレムに伝えた。
一方、妖精兵はクトリたちの他にもいたのだ。ラーンとノフト、二人は地上の探索隊に加わっていた。そこに獣が襲ってくるが、ノフトが斬ってしまう。

ラーン、見た目がイカちゃん…。獣は某新マンのツインテールだし、ちょっと気になりました。二人のキャラがどう絡んでいくのでしょうか。ED、あれ?っと思って見比べたら、ちゃんと今回からラーンとノフトが加わっていたのにビックリです。細かい。ということは、一応、この回から後半突入ということになるんでしょうね。
クトリが約束だったケーキを食べることができて本当によかった。此のフラグは折ってほしかっただけに。でも、1話冒頭で赤い髪がクトリであることはバレているし、最後は…なんだろうけど、こういうシーン積み重ねていくと、最後は本当につらそうです。{/netabare}

8話…日常からの
{netabare}上官(とても嫌みな)との会話で地上の偵察隊について話を聞くヴィレム。見せてもらった写真はヴィレムのふるさとで、しかも自分がすんでいた家の跡地だった。
ヴィレムについてきたクトリ。もはやデートである。ヴィレムが地上に降りる話を聞き、クトリも一緒に行くことに言ってきかない。上官はなぜか簡単にOKが。どうやらクトリはヴィレムの愛人と思ったらしい。
夜、流星を見る子供たち。そのうちの一人が転落し、クトリが力を使って助ける。そして、クトリは異常が進行し始めた。

クトリとヴィレムの幸せそうな展開で、そのまま進む…分けがないのがこの作品ですね。最後だけでなく、途中にも先を案じる場面が織り込まれて、不穏でしたし。回数考えると、どんどん鬱展開に入っていきそうです…{/netabare}

9話…終わりの始まり
{netabare}クトリの変化に気づいたアイセア。クトリにアイセアの真実を話す。アイセアから励まされたクトリ、日常を明るく生きる。
ヴィレムはクトリの変化に気づいていた。それでもクトリは前を向くことを決意した。
冬の日の夜、壮行会を兼ねた降雪際パーティー。幸せな時間が過ぎる。そして、ヴィレム、クトリ、ネフレンは地上に向けて出発する。

クトリの一人語りが切なく、重いです。もう戻れないであろう、いるべき場所との別れ。最終回終わって見直すとじわじわ来るような作りなのかもしれません。
時折見せていたアイセアの違和感。その伏線の真実にビックリでした。その発想はなかったです。
とうとう地上に降りました。もう残り話数を考えると地上での話を繋いで1話冒頭の場面に行き着くのでしょうね。{/netabare}

10話…地上の日常
{netabare}地上に降りたヴィレム一向。ラーン、ノフトと出会う。地上の探索隊員から蔑みた目で見られたクトリ。クトリは自分のすべきことを行動で示し、隊員たちから信頼されるようになる。
クトリの脳裏に浮かぶ赤い髪の少女。その少女に立ち向かうこれまた赤い髪の少女。
ヴィレムはクトリのための聖剣を探し出す。そしてノフトの聖剣を手入れしている時に真実にたどり着き、愕然とする。

最後へ向かっての序章という回でした。真実を知ったヴィレム、クトリがクトリでなくなる寸前の状況、二人の着地点はどこにあるのでしょうか…。{/netabare}

11話…クトリの魂
{netabare}ヴィレムの求婚に応えたクトリ。二人は照れあい、普段通りとはいかない。ヴィレムの思い出の家に着いた時、地下から衝撃が。そして落下。
地下は空洞になっていたが、クトリの様子がおかしい。クトリが向かった先には氷付けになっていた子供がいた。セニオリスの呪詛によって閉じ込められたのだった。気を失うクトリ。
そのころ、飛行艇の周りは獣たちに襲われ大ピンチ。ラーンとノフトが抑えているが、二人は覚悟を決めた。気を失っているクトリ。クトリは意識のなかで赤い髪の少女と会話する。その子供は神で、過去に勇者のリーリァの一撃によってこの状態になっていたのだ。そして、クトリの存在が何であるかを知る。
飛行艇を襲いはじめた獣。ネフレンが必死に抑える。そしてヴィレムも戦う。

いよいよラストだな…という感じの回でした。重い、重いなぁ…。
せっかく幸せなろうとしたときに起こるピンチ。まぁ、1話冒頭で分かっていたこととはいえ、あれに繋がるのか…。みんな助かって欲しいけど、どう見ても悲しい感じだもんなぁ…。来週はハンカチ用意しておこう。
いままで謎だったクトリの真相、リーリァのこと、赤い髪の理由、とにかく詰め込んだので一回では掴みきれず、結局三回見てようやく納得。もう少し丁寧に描いてほしかったです。1クールだから仕方ないのかな。{/netabare}

12話…クトリの幸せとは
{netabare}飛行艇が獣たちに襲われる。ラーンもノフトもネフレンも限界に近い。ヴィレムは勇者になりきれなかった勇者。聖剣を使わなくても倒してしまうが、体がもたない。ラーンに自分の過去を話す。
限界を越えようとしていたネフレン。飛行艇から落ちそうになる。ヴィレムは救おうと手を伸ばすが、ネフレンは自ら落ちていく。追って落ちていくヴィレム地上に落ちる瞬間、クトリが救う。クトリはヴィレムを救うために自らを犠牲にしようとしていた。ヴィレムとのこれまでが幸せだったとこを強く思い戦う。そして消えた。
日が経つ。ヴィレムとネフレンの消息は分からない。クトリは消えた。そして青い髪の毛の少女が誕生し、大賢者の探査装置には波紋が二つ広がっていた。

1話冒頭で結末分かってはいたが、辛い結末でした。クトリの「誰がなんと言おうと、世界一幸せな女の子なんだ」はいかん…堪えきれません。その前のネフレン落下シーンですでに堪えきれなかったんですけどね。スカボローフェアはキツいなぁ…無理、堪えるのは無理。アイセアがぼろぼろ泣くシーンは泣き返しです。{/netabare}

今期もっとも期待した作品ではありましたが、一番とはいかなかったかなという感じです。それでも十二分に見ごたえあったと思いますし、良い作品でした。
ラストにきて次々と明らかにされていく真実や世界、頭追い付くのが精一杯で、2、3回見直していました。腑に落ちない点があったので、原作のあらすじを確認しましたが、なるほど、あと3話くらいあっても良い感じだったのですね。
ヴィレムが氷付けになる前の話し、リーリァとの繋がり、そういったものがもうちょっと掘り下げてくれたならもっと面白かったでしょうしょうね。

クトリというヒロイン、本当に良くできたヒロイン像だったと思います。ヴィレムとの出会いから信頼を寄せるまで、好きになっていく過程、自分の真実を知り、それでも前を向いて幸せになろうと進むところも良いです。最後のクトリとヴィレムの掛け合い、さすがにツラかった…。

OPの田所さんの曲、今期一番のお気に入りです。すごく心情に迫る感じがとてもよかったです。EDのTRUEさんはあんていしています。歌詞が書き込まれていたのは今どき珍しい。

二期があるとすると、別のヒロインの物語になるとのこと。クトリの物語が良くできていただけに、どんな話になるんだろう。やっぱり原作は読んだ方が良いのかな。

儚く散ってしまう少女の生きた過程を題材としています。こういった切なくなる話が好きだなという人にお勧めします。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 51
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

HE once was a true love of mine

【2016/06/30 誤記訂正】


原作については何も知らないが、いい加減に、マーケティング会議で凡庸なブレーンストーミングの果てに多数決で決めたようなタイトル付けはやめるわけにはいかないのだろうか。
アニメの第一話を見た限りでは、十分にテーマ性も世界観も詰め込まれた物語に見えるのに、出版する側が創作性より市場を優先して目配りしているようでは作者が浮かばれないだろう。


一話の冒頭から、重苦しい展開を予想させるような描写で幕を開けるが、続く『スカボロー フェアー』でオッサンは完全にやられた。

同世代の視聴者であれば、文句なくサイモン&ガーファンクル版の『スカボロー フェアー』を思い浮かべるだろうが、別離を想像させる切ない歌詞が、「彼女」を想うものから「彼」を想うものへ変えられているのは、歌い手の性別だけではなく、先の物語の流れに合わせたのだろうか。
それに加えて、サイモン&ガーファンクル版の、あの不穏な輪唱の歌詞まで想起させて、より物語の行く末を(勝手に)想像させて来る。

名曲と共に登場した物語は、どのように流れていったのだろうか。


{netabare}ラストで再び流れる『スカボロー フェアー』は、やはり、この曲が物語を象徴していたと思わせる。

彼は私の大切なひと「だった」、と語る歌詞は、過去を「振り返って」あの時が「幸せ」だったのだと告げるものだ。
物語を通じて次第に明らかになる希望の無さは、ヒロインから「記憶」が剥落していく描写と並行して、「未来」から希望が次第に「消えてゆく」事態を表現している。

あの、物語の冒頭こそが「幸せ」の頂点であり、そこから滑落していく過程を象徴するものとして、この曲はある。

だが、「運命」に翻弄される悲劇だと一面化しきれないのは、サイモン&ガーファンクル版の、あの輪唱の記憶のせいだ。

>由来も遥かに忘却された いくさ に

>戦え、殺せ、と

>将軍たちは、兵士を駆り立てる

サイモン&ガーファンクル世代の視聴者としては、この詠唱(私的な意訳)を作品外から幻聴してしまう視聴を止めることが出来ない。
製作者の意図を度外視して、この詠唱を二重化する効果を含めて『スカボロー フェアー』を採用したという視聴を、あえて選びたいと思う。

そうであってこそ、ラストの、主人公とヒロインの「死」と「幸せ」が奇跡的に融合されるあの特権的な瞬間が、誕生するだろう。
与えられる「運命」としての「悲劇」であれば、それを「肯定」する事にも深みは生じない。
二人が「将軍」が「兵士」に死を命じるような「やりきれなさ」を受け入れてしまうことが、ラストの割り切れないやりきれなさを生む。


将軍と兵士の「やりきれなさ」は、「世界」の構造として表現されている。

本作の「世界」は、ひどく「堅い」印象があるのだが、これは設定の各要素が、互いに支え合うように配置されていることによる。

破滅的な超兵器によって半ば地獄と化した地上だが、そこから逃れて人々の生存を可能にする「島」は、「超兵器」と同根の「技術」によって「人工的」に維持されている「大地」だ。
人工的な維持機構なしで「大地」=生存は不可能で、やはり「超兵器」と同根である技術によって「生産」される「妖精」の「使い捨て」も、これもまた維持機構の一部であり、島の「生存」の為には不可欠のものとして構造化されている。
「人工島」を成立させるシステムの一切は、「獣」の支配する地上を生み出した技術と同根で、原理的に「システム」は「地上」の脅威を凌駕して浄化することはできない。
浄化できない限界性によって、「人工島」のシステムの停止=妖精の解放もまた、あり得ない。

こうして、「出口」を塞ぐように互いに絡み合う設定が作り出す窒息しそうな「世界」が、それでも作為性が希薄であるのは、この「世界」を構成するパーツが、視聴者には見慣れたものであるからかもしれない。


人工的な「大地」の維持システムの一部として、それ無しではシステムが崩壊してしまうものとして取り込まれている「妖精兵器」は、資本主義システムが必然化する、それ無しで存続が不可能である「相対的過剰人口」と相即的だ。

不景気には真っ先にクビを切られ、好景気でも最後まで安定雇用はされない、貧困との境界上に押し込められる不安定雇用の「相対的過剰人口」は、十分に好況であれば消滅するものではなく、資本主義システムの必然かつ必須のものとして、システム自体に構造化されて一体化している。
決して安定雇用を得られない「層」は、システム維持の「人柱」として、構成員の入れ替わりはあるにせよ「層」としては排除できない。
まさしく、「人工島」の維持システムとして、逃れられない「死」を押し付けられて何処にも行けない「妖精兵器」との相似を見るのは容易だろう。
どちらも、システム自体の崩壊や変質を伴わずに、脱出することが出来ない。

そしてまた、「地上」の敵を一掃し、環境や生態を一変させて「獣」の徘徊する廃墟に変えた「超兵器」と、「獣」を殺戮するために「妖精」の命を要求する「聖剣」が同じ技術から生じていることも、核兵器=原子力の関係を連想させる。

原子力発電所が、核兵器プラントから廃棄される排熱を発電機に接続しただけの、本質的に同じ設備であるのは周知のことだが、その維持がしばしば非正規労働者である現場作業員の(コントロールされているとはいえ)被曝と引き換えであるように、「超兵器」と本質的に等しい「聖剣」が妖精の生命や人格の喪失と引き換えであるのは、これも相似的だ。

別に「現実」を寓意するために、このような「世界」が構想されたとは思わない。

「世界」を、「堅い」強固なものとして構築しようとする意図が、自然に現実的な要素を引き寄せたのだ、ということだろう。


この「堅い」世界を、決して肯定的に描いているわけではないのに、抵抗や破壊に向けては物語は進まない。
破壊は、ある意味で「未来」を指向する。
しかし物語の視線は、一貫して「過去」に向いているようだ。

通常、若者向けの物語では、「過去」は脊髄反射的に劣位に置かれ、「未来」は無批判に優位におかれる。
だが、優劣を疑わない視点からは、「未来」を輝いたものとして希望する「私」は、「過去」によってしか存在し得ないことを自覚することが無い。

本作で、「記憶」の脱落によって深い絶望と恐怖にさらされるヒロインは、アイデンティティ=自己同一性は、「記憶」の連続性によって担保されているということを的確に表現している。
「私が私である」という自己同一性は、昨日の私がここにいたという記憶、1年前の私がここにいたという記憶、3年前の記憶、10年前の……という「連続性」の確信の上に成立する。

記憶の連続性が疑わしくなるとき、「私」の自己「同一性」は揺らぐ。
記憶が全て消滅すれば、「私」も消滅するだろう。私という自意識の消滅は、「私」の「死」だ。

「私」が消え去る「死」への坂を滑り落ちながら、あの時たしかに幸せ「だった」という特権的な「記憶」に支えられるヒロインを追う物語が、過去へ向けた視線に支配されるのも当然だろう。
無批判に「未来」志向の視線を「前向き」だと捉える能天気な気分は、未来を見つめる筈の「主体」=この私についての思考停止を表明しているに過ぎない。

「私」の不安定性に無自覚で「未来」の優位を漠然と信じる「前向きな」視聴からは、ラストの決戦は捉えにくいかもしれない。

あのとき幸せ「だった」、と「過去」を見つめて「未来」を指向しないラストの主人公とヒロインは、「後ろ向き」であるわけではない。

あのとき幸せ「だった」という記憶を持っている「私」は幸せ「である」のだ、と、この「現在」の「私」の一瞬に生きたのだ。

「この一瞬」にすべてが溶解するような作劇は、「絶望」とも「希望」ともレッテル貼りを拒絶する。
視聴者に向けて、レッテルを貼ってパッケージ化して差し出すことをしない製作者の「語り」は、この「堅い」世界を「生きた」キャラクターへの誠実を感じさせるものだ。


キャラクターへの誠実は、その描き方にも表れているようだ。

主人公とヒロインの恋が終幕に至るまで前景化してこないのは、そこに製作者か作者の自制を見たくなる。

保護者的な大人と未成年の恋は、典型的には「教師と生徒」の恋に象徴化できるだろうが、マンガやアニメではありふれている。

大抵は「二人が好きあっていればよい」と肯定的に描かれるが、普通の大人からは抵抗感を感じられる。
「教師と生徒」の大人と子供の関係には、抜きがたく力の上下関係が存在するからだが、「生徒」に近い読者層からは、「教師」という大人と、ある意味で「対等」になれるという力関係の逆転の満足を得たいという欲望から肯定されるのだろう。

しかし大人にとっては、力関係を背景とした恋愛は、一種のマイルドなパワハラかセクハラであって、未成年との「合意」という言い訳では、正当化するに十分であるとは感じられない。
現実に「教師と生徒」の恋を結んでしまった大人が非難されるのは、こうした大人のバランス感覚の欠如が問題視されるからだが、本作の主人公が、ヒロインの恋心を知っても距離を保っている描写は、アニメ的にやせ我慢をしているというよりも、「大人」を表現しているように受け取れる。(なにしろ主人公は500歳を超えている社会人だ)

トカゲ人間の将軍やサルベージ屋の大将が、「妖精兵器」に対してきわめて「まっとう」な公平性をもって接する描写も、ベテラン声優を配した効果を発揮して、いかにも「大人」であるバランス感を表現し得ているようだ。

こうした描き方が、終幕でヒロインの「死」を目前にして社会的な大人の配慮を捨てる二人の恋の成就を、アニメ的展開のご都合に見せない、「世界」を「生きる」キャラクターへの製作者の誠実を示している。


このような、あちこちで一般的な「受け」に逆らうような表現やストーリーラインは、「泣ける」「笑える」といったタグを掲げる大ヒットの手法を無視しているようだ。

しかし、非情で動かしがたい世界に置かれた実存が世界を肯定しようとするならば、「スカッとさせる」展開があるはずはないだろう。

「縫い目のないシャツを縫う」ような不可能な「奇跡」が、もしも起きるのならば彼は恋人に「なるだろう」という「未来」を歌う『スカボロー フェアー』が象徴しているのは、非情な世界では「未来」は「奇跡」を要求するという困難性であり、肯定しようとする実存の困難だ。

ラストシーンで誕生した新たな「妖精」が、転生による希望という「奇跡」であるのか、煉獄に送り込まれた「兵器」が一人増えたという「繰り返し」の絶望であるのか。
説明のない混沌は、視聴者のそれぞれの実存を問うものとして、レッテルなしで投げ出されている。


最後に、これだけの物語を、マーケ屋のでっち上げたタイトル付けで市場に送り出した出版社の安直は、どれだけ非難されても十分ではないと強調しておきたい。



P.S.
ヒロインの人格が浸蝕される悪夢のようなフラッシュバックの描写で、小文字でlilya(リーリア? リリア?)というキャラ名(?)が断片的に表示される。
一瞬、ilya〈イリヤ〉と錯覚させるかのような表示だが、自分の人格が消えて見知らぬ人格が立ち現われる場面で、存在者が消えてなお立ち現われる存在、は、できすぎた気がする。
作者か製作者がレヴィナスを読んでいたのかは分らないが、偶然としても、世界に投げ出された実存の物語にはふさわしいかもしれない。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ごった煮にして薄っぺらくした感じ

4話までの感想
{netabare}まず1話で思い切り興味を引いたのは、町をさ迷うシーンでカメラ固定(背景そのまま)でキャラがパッパッとテレポートする…実際にテレポートしてるんじゃなくて途中の時間をカットする演出があるのだけど、
テレポートするたびに微妙にカメラ(つまり背景)がズレる。
実写だったらそうなりがちではあるけど、アニメだとむしろ手間がかかってるワケで、そんなのをワザワザやってることに驚き。
(気付かないだけでそのようなズレる演出は他のアニメでも普通にやってるのかも知れないけど)
スカボローフェアもさることながら、ひょっとしてアニメってより実写映画を意識してるんじゃなかろうか?と思うように。
そして話が進んでいくと…1話での先入観も手伝ってアレを思い出しました。
怪獣映画と謳っておきながら怪獣を一切映さない映画…「大怪獣東京に現わる」。
怪獣が本当に現れたらどのように報道されて、人々はどう行動するだろうかってのを描いた作品、面白いっすよ。
ひょっとして終末は~ってソレ系?
原作未読なので今後の展開は知らないけど、もし最後まで地底?地上?のバケモノとの戦闘を「描かなかったら」かなりの良作になるんじゃなかろうか。
一方で描いちゃったらよくあるラノベ系で終わってしまいそう。
…しかしそんなことやるのかね?派手なアクションのないアニメって評価下がりそうだし。
クライマックスくらいは戦闘あっても、ま、まぁ大丈夫とは思うけど…。

それにしてもタイトルで損してる気がしないでもない。{/netabare}

5話感想
{netabare}あっれー?なんか変な方向に向かってないか??
序盤戦闘シーンがあったことは↑で書いた期待してたモノとはズレるけどそれは別に構わない、こっちが勝手に期待してた部分だしね。
ってか「こうなったらメガンテを使わざるを得ない」って状況までは追い込まれてないので、↑の示す「戦闘シーン」にはまだ至ってないのでセーフセーフ。
問題はそこじゃない。
新型の敵が現れて、対処方法が見付からず、浮島を一つ放棄した、ってことだよね?
う~ん…そんな状況って軍的には戦々恐々で物凄くピリピリしてるものだと思うのだけど、なーんか妙にノンビリしてない?
別部隊がコト(データ集積や検証)に当たっててヒロイン達は休養したまえってことなのかも知れないが、それにしたってなんか変。
ハドソン夫人がトカゲ男に頼み込むシーンにしても、ヴィレムの居る目の前でこれこれこんな事態なのでどうにかしてくれって言った後で「この話はできればおじさま以外の方には…」って…正気か?
あれれ?
でもって過激派がホイホイと軍にケンカ売るとな?制服で軍って分かってるんだよね?
んでもって内政がどうたら正義がなんたら…う~ん、暢気だなぁ。
なんかトータルイクリプス見てる気分になったのだけど、「お前らそれどころじゃないんじゃないの?」感が果てしない。
マンガなんかでたま~に見る「掲載誌が変わった」ってことで雰囲気が一変することはあるけど、ラノベでもそういうことってあるのかな?
いや、これ原作がどうであれアニメとしても脚本ヒドいと思うんだが…。
内政には不干渉だと軍規で決まってるなら向こうから手を出してくれないことにはどうにもならないワケで、囮に使ったことで怒られたり詐欺師呼ばわりされるのは不愉快(じゃあどうすれば軍規背かずに干渉できるのさ、と)。
ラストもウサギを殴ったんだと思うけどそれも意味フ。

とりあえず今回は捨て回と思った方が良さそう。
次回以降マトモに戻ってくれることを切に願う。{/netabare}

全話見ての感想
{netabare}終わってみれば「ありゃー?」って感じに。
今思えばハドソン夫人が出た回辺りからあれれ?だったかと、ってかそこで気付くべきだったか。
↑でも書いたけど、浮島1個沈んだことでじゃあ残った島はどうリアクションする?ってのは描かれない。
軍の活動も具体的に出てきたけど、同時にアラがやたら浮き出る形に。
活動資金は税金なのか接収なのか有志による募金なのか、とかね。

かつての自分の不甲斐なさを悔いて辛い生活に身を置く→わかる
かつて英雄としてスゲー存在だったけど今は知る者は居ない→わかる
この世界を統治する賢者に存在を知られてもそれまでの生活をそのまま→ん?

剣の調整ができるのはヴィレムだけで、もうこれだけでvip待遇待ったなしだと思うんだが…。
妖精が人扱いされないメガンテ要員だとしてもその立場は決戦兵器なワケで、扱いが雑になることはありえないような?
決戦兵器なれど消耗品な妖精の損耗率を下げられるって、ちょっとした革命クラスだと思うんだがかなぁ。
なんか、戦力増強が見込めるハズなのに放置してたり、妖精以外の対抗策全く考えてないっぽかったり、本気で化け物を倒す気は無さそうというか…危機感がなーんも無い。
これでは化け物の正体どうこうも、ふーんって感じにしかならない。

クトリの前世?侵食?もどうでもいいというか。
対決した化け物が侵食能力を持ってたってことではなく、一定以上HPを削ると侵食が始まるってことでいいのかな?
で、アイセアのケースから鑑みるに、前世の候補に挙がるのはヴィレムに縁のある連中(500年前にやらかした奴ら)ばかりってことではないっぽい?
あれ?じゃあクトリの前世が赤髪の少女だったのはただの偶然?
要は前世とやらは、生まれた時から決まってるのか後天的に植えつけられるのかようワカラン。
前者であるならクトリの前世に赤髪の少女が当たったのが都合よすぎ、後者であるなら最終回のオチが台無し。
じわじわと侵食されてく不気味さの描写もイマイチ、というか落第レベルだし(予算か?予算なのか?)。
…。
原作読めって?やだよお(苦笑い)

ところでここ(あにこれ)ではない何処かでプラメモと類似してるという指摘を目にしたことがあります。
う~ん、それはちょっと違う気がする。
プラメモは後半対応を変えたとはいえ、途中まで「そんなことをしても後で辛くなるだけだ」として主人公とヒロインが親睦を深めることに反対するキャラが居ました。
決して悪意があったってことではなく、「優しさ」由来の行動にバリエーションがあったというか。
対するこちらは二人を祝福するばっかりで、キャラに変化が無い。
ぶっちゃけ世界観を掘り下げる気が無いならラーントルクとノフトは要らんかったような…。
そうそう、ラーントルクで思い出したけど、生物兵器と生体兵器はちゃんと分かって使い分けてたのかな?
誤用してるなら誤用してるで構わないのだけど「バケモノの正体は一体何ぞ?」ってところで出た言葉なので、ハッキリさせてくれないと結局ボケボケにしかならないというか。
(敢えてどっちか分からない素振りで得体の知れない感を演出したのかも知れないが)

というかねぇ、同期に放送してたアニメでグラブルってのがありましてん。
浮島世界を舞台にしたファンタジーって共通点があって、どうしてもそれと比較してしまい安っぽく感じてしまう。
(グラブルの話も大概だが)島ごとに特産品があったりで、世界旅行をしてる気分になれた、多少なりとも。
終末も一応映画村とかあったけど…いやいやそうじゃなくて一次産業どうなってんのさ、ってのが説得力に繋がる部分だと思うのだが。
牧歌的な話を描きたいのなら人が社会生活するうえで最も根幹な部分である一次産業(農林水産業)を描くのが一番手っ取り早いと思うんだがのう。{/netabare}


総評
{netabare}浮島世界を楽しみたいならグラブル見た方が良い。
じわじわと侵食される恐怖を見たいならファフナー見た方が良い。
不幸ヒロインのラブコメが見たいならプラメモ(プラスチックメモリーズ)を見た方が良い。
転生ヲチがどれだけガッカリなのかを知りたいならケイオスドラゴンを見ればいい。
あ、大戦の生き残りネタ?う~んそれならガイアース(の1巻だけ)を見れば良いんじゃないかな、古いけど。
(ってか一時期流行ったんですよね、半ポストアポカリプスを舞台に大戦時の残党がどうこうするって話…ナウシカの影響か?)
それらをごった煮にして薄っぺらくしたのを見たければ…この作品!って感じでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

92.6 2 泣けるで恋愛なアニメランキング2位
STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート](TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.4 (16690)
50840人が棚に入れました
舞台は「ニュージェネレーションの狂気」による渋谷崩壊から1年後の秋葉原。秋葉原を拠点とする総勢3人の小さな発明サークル「未来ガジェット研究所」のリーダーで、厨二病から抜け出せない大学生の岡部倫太郎はサークル仲間と日々ヘンテコな発明を繰り返していた。2010年7月28日、岡部は単位取得のため同期にして友人の橋田至と共に向かった講義会場で、弱冠18歳でアメリカの科学誌に学術論文が掲載された天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。しかし、彼はその数時間前にラジオ会館の8階奥で大量の血溜まりの中に倒れる彼女を見ていた。そしてそれを橋田へ報告した携帯メールは、何故かその1週間前の日付で受信されていた。その直後、ラジオ会館ビル屋上に人工衛星らしきものが墜落しており周辺が警察によって封鎖されていたことに気付く。検証の結果、発明品の一つである電話レンジ(仮)が偶然にも携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明する。そしてその偶然が全世界の未来を左右する出来事になると、世紀の大発明に浮かれていた「この時の」岡部自身は知る由もなかった……。

声優・キャラクター
宮野真守、今井麻美、花澤香菜、関智一、田村ゆかり、桃井はるこ、小林ゆう、後藤沙緒里、てらそままさき、山本彩乃、小形満
ネタバレ

kochiro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

Steins;Gate/Zero

『人間は脳の10%しか働かせていない』

これは天才科学者のアインシュタインが「我々人間は潜在能力の10%しか引き出せていない」と言ったことが間違って広まってしまったのだという説もある。

しかし、脳科学によると、脳は物理的に10%が情報伝達を司る「神経細胞」であり、残り90%は「グリア細胞」と呼ばれる細胞群で構成されている。

そして、これまでの研究によるとグリア細胞は神経細胞への栄養補給など補助的な役割しか担っていないとされてきたため、優秀な人間ほど神経細胞の割合が高いと思われてきた。

ところが、アインシュタインの脳を解剖した結果、神経細胞よりもグリア細胞の割合が一般人の平均よりも高いということがわかってからというもの、グリア細胞にはまだ解明されていない未知の役割があるのではないかと注目されるようになった。

1982年 夏。東京都内 某大学 理工学部の掲示板

『脳信号処理システムの画期的な新理論を発表したばかりである新鋭の若手研究者、アレクシス・レスキネン教授の特別講義 本日、大講堂にて開催』

と、貼られている案内を読み終え、大講堂へと向かった。

ほぼ満席の大講堂、そんな中、大学に入学してからもう3か月は経つというのに軽く挨拶を交わすような友人すら私にはいなかった。自ら人間関係を持ちかけようとしない性格であり、そんなことをしているくらいなら研究を進めることの方が重要だ。

私は幼い頃から脳には無限の宇宙さえも超越する真理があると直感的に感じ、強く興味を惹かれていた。この世界を認識できるのは認識する脳があるからこそなのだ。

脳の神経細胞が伝達するパルス信号には一定の法則性があるが、これには自覚的ではない情報も含まれている。これは神経細胞が伝達するパルス信号に未知の情報が乗っている証なのではないかと私は仮説を立てた。しかし、常に飛び交うパルス信号に乗った情報を解析するというのは容易ではない。これがなかなか脳の研究が進まない一因でもあった。そこで、私はこの仮説を証明するためには脳の情報伝達原理よりも、留まっている脳内の情報そのものに着目して脳の特殊な暗号処理原理を解明することが先決だと考えるに至った。

開講時間となりレスキネン教授が登壇した。会場がどよめく。レスキネン教授は予想以上に背が高く大柄だった。日本語は話せないらしく英語での講演になるようだ。

講義が開始され、暫らくはレスキネン教授の話に集中していたのだが、前方に座っている男がずっとこちらを見ていることが気になり集中を途切れさせられていた。

「ち、なんだあの男は」

さらに、この特別講義が開講されることを楽しみにしていたのだが講義内容がレスキネン教授の論文からは想像もつかないほど低レベルであることに愕然とした。

「とんだ茶番だ。一般的な内容ばかりではないか。まるで話にならん…。これは時間の無駄だな」

私は広げていたノートを閉じると退室する支度を始めた。

人間の脳は情報を多重化して蓄積している。何かを思い出すときにはこの多重化された情報の断片から複数の鍵を用い規則的に抽出することで記憶を再構築する。この際、情報を規則的に抽出する鍵こそが重要であり、この鍵自身の情報も別の鍵により暗号化されてしまうこともあるため、多重化された記憶に鍵が埋もれてしまうと思い出せない、忘れるということになる。

脳が持つ特殊な暗号処理の理論、私がこの理論にたどり着いたのには理由がある。それは隠匿されていないと思われる文章や画像に多重化した情報を埋め込むことが可能な暗号化技術を独自に考案したためである。知る限り、この暗号化技術はまだ誰も使ってはいない、このことに気が付いた自分の優秀さを恐ろしいと感じるほどであった。

退屈な講義内容にも関わらず、熱心にレスキネン教授の講義に耳を傾けている聴講者たち

私は席を立ち、そんな彼らを見下ろした。

「愚民どもがせいぜいこの程度のヘボ講義で満足するがいい」

心の中でそう呟くと、ひとり講堂から外へ出た。
すると講堂の扉が開き、後ろから声をかけられた。

「ちょっと君」

ふり返ると同年代の学生と思しき男がこちらに近づいてくる。

なんだ?私に話しかけてくるとは馬鹿なやつだ。

「僕は秋葉幸高。はじめまして、どうぞよろしく」

よく見ると、その男は講義中にずっと視線を送ってきていた男だった。

「ん?私は貴様のことなど知らんが」

「だから、はじめましてと言っているじゃないか」

「そうか。では失礼する」

「ちょっと待ってくれ。単刀直入に言わせてもらうと、君の理論をもう少し詳しく聞かせてくれないかい」

唐突に何を言っているのだ、この男は?

「私の理論?いったいなんのことだ」

「僕のような愚民にもわかりやすくお願いしたい」

そう言ってさわやかに微笑んだ男。そう、これがのちに親友となる秋葉幸高との出会いだった。

私は秋葉幸高と名乗るこの男の申し出を無視したが、幸高はしつこく食い下がって、食堂にまでついてきた。

「しつこい奴だな、私の理論だと、そんなものは知らん」

「君の理論について詳しく話してくれるまでは諦めないよ」

「…」

まあいい。どうせすぐに諦めるだろう。さて、今日は何を食べるか…

「かつ丼かい?昼食くらい奢らせてもらうよ」

「な、飯ごときで私を簡単に懐柔できるとでも思っているのか?」

「ほらね。君はわかっているけれど自分の理論について隠しているのだろう」

しまった。見事に嵌められた。

「あ、いや、何だ。あれだ。貴様がしつこいから私の倫理観的なことを言ったのであって、けして研究をしていることを隠しているのではない」

「動揺を隠しきれていないな。君は何か特殊な理論についての研究をしている。でも最近、一人でできることに限界を感じているはずだ、そうじゃないのかい?僕は君の協力者になれると思うのさ。資金面の援助をするし、君の要求をできる限り聞くつもりだよ」

さわやかな表情から急に真剣でまっすぐな視線が私を突き刺す。

「…どこで私のことを嗅ぎ付けたかは知らんが、わかっているのだろうな?まずはこれから話すことについて絶対に口外しないことを一筆したためてもらおうか」

「無論、僕は君の理論の価値については理解しているつもりさ」

「中鉢だ」

「?」

「以後、私のことはプロフェッサー中鉢と呼ぶがいい」

「ふふ、君はまだ学位も取っていないだろ。そうだな、君の名前は章一だったね。じゃあ章一って呼んでいいかい?僕のことも幸高でいいよ。では改めてよろしく。」

「ぬぐ」

そう言って幸高はまたさわやかに微笑んだ。

幸高は私の独創的な理論に終始熱心に耳を傾け、表情は常に真剣だった。
私は頭の切れる人間が好きだ。会話中に余計な説明を加える必要がないので話がスムーズに進むからである。そして、幸高はまさに切れ者だった。
私の理論を聞き終わると幸高はしばらく考えてから提案をはじめた。

「この理論を実行するのに紙ベースでは時間がかかり過ぎるね。コンピュータがあればもっと多くの情報を埋め込めるし、効率よく整理できるじゃないかな」

幸高はなかなかよいところに気が付く。私は幸高が美男子だというところが少し気に食わなかったのだが、幸高の方から私の優秀さに気が付き、私の研究に対して資金援助をしたいと申し出てきたことで、まあ許してやらなくもない。と思った。それにしても資金援助とはどの程度の話をしているのだろう。学生のいう援助などたかが知れている。どうせ10万程度準備するのが精いっぱいだろう。と、私はたかをくくっていた。

が、私が風呂なし四畳一間トイレ共同の下宿先へ歩いて帰るというのに、送らせてくれないかという幸高からの提案で高級外車が大学の正門で待機していたときには、開いた口が塞がらなかった。
なんと、幸高は資産家の御曹司であるという。同い年でこんなにも経済的に恵まれている人間がいるということを私は妬ましく思った。

さらに、運転はお付きの執事がするというのだ。

「ぐぬぬぬ、これが格差というものか。」

執事と思しき男が後部座席のドアを開いてから丁寧にお辞儀をしていた。

「お初にお目にかかります。秋葉家で執事をしております黒木と申します。お名前は何とお呼びすればよろしいでしょうか?」

「ん、では章一様とでも呼んでもらおうか」

「かしこまりました章一様。至らぬところもあるかと存じますが、宜しくお願い致します。」

冗談のつもりで言った言葉がそのまま返ってきたことに少し驚いたが執事とはこういうものなのかもしれない。いや、何というか執事というのもなかなかいいものだな。一瞬で考えが変わった。

その後、幸高は研究所の提供を手始めに大々的に資金援助を始めた。

コンピュータについても、執事の黒木にコンピュータ最大手IBNの技術者であるギルバートという友人がいて、その男から型落ちではあるがパーソナルコンピュータIBN5100も譲ってもらえることとなった。ギルバートは幸高とも交友があり、幸高の自宅には業務用大型機も保有していてビジネスに使用しているとのことだった。
学生でありながら実業家の顔も持つ幸高はやはり切れ者だ。
譲ってもらうIBN5100は主流のPCになりそこねた異端製品らしいが、1982年当時、コンピュータを一個人が持てること自体がすごいことだった。

大学卒業後も私は幸高の支援を受けながら研究を続けた。研究はなかなか進まなかったが時間だけは過ぎ去っていった。独身貴族を貫こうと約束したはずの幸高は街中で偶然知り合った女性とあっさり結婚して娘まで生まれた。しかし、私はひとり研究に明け暮れた。幸高は研究資金を調達するために忙しい日々を送りながらも、たまに研究所へ顔を出し私と議論を交わした。

「人間の脳が認識できるRAMはどの程度なのかな?」

「RAMとはなんだ?」

「Random Access Memoryの略でコンピュータ用語だよ。メインメモリーや単にメモリーとも呼ばれるんだけどね。コンピュータのCPUって判断処理する部品だから人間の脳とよく似ていると言われることがあるけれど、RAMにデータを置くことでCPUはデータの処理ができるようになるんだ。言わば脳で言うところの記憶ってとこかな。で、このRAMの容量が大きいほど一度に処理できるデータ量が増えるんだよ。」

「なるほど。コンピュータの演算原理と人間の脳のメカニズムには関連性があるのかもしれんな。脳に置き換えて考えるとそのRAMに相当する容量は今までの研究から23の11乗だということまでは分かっておる」

「・・・23の11乗だって?」

幸高の表情が一変し、慌てて幸高が常に携帯している電卓で計算を始めた。それは1千兆に届きそうな数字となるため、その電卓では計算できんだろう。

「途方もない数字になるじゃないか・・・そんなことが解明できるなんてやはり君は天才だ」

「人間の底知れぬ能力よりも私の天才的な頭脳に驚いたようだな。しかし、人間は所詮そのすべてをフル活用できるわけではない。精々30%がいいところだろう。しかもこれは被験者10人による結果だ。まだ検体数が少なすぎる。さらに、なぜか貴様だけは例外のようで、RAMは23の12乗である可能性が残っている」

幸高はなにか気にかかることがあるようで少し考えていた。

「23という数字はどこから来ているんだい?」

「これは推論の域をまだ出んが人間は対の染色体を23種類持っているのだよ。その数字が関係しているのだと私は考えている。11乗での記憶のマスターキーワードと言うべき配列の解読にも成功している。驚くな。興味深いことにこれを言語に置き換えると23文字の古代ギリシア文字でIESUSCHRISTとなるのだ」

私は自慢げに答えた。

「その文字、何か意味があるのかい?」

幸高らしくない回答で少し拍子抜けした。

「・・・それくらい自分で調べるのだな」

そう答えると幸高が私の目を覗き込んだ。これは幸高の癖だ。この行為で人の目から真意を読むのだと幸高は説明していたが、この私がそんな非科学的なことを信じるわけがない。

「そうか、そういうことか。そういうことだったのか!」

幸高は興奮を隠せないようだ。

「なんだいったい」

「今日、君の研究に出資することになった幸運を神に感謝する必要があると心から思ったよ」

と、幸高は何か閃いたように私に提案してきた。

「ところで、例外が僕一人ではマスターキーワードの抽出もなかなか進まないだろう。あともう一人、被験者を増やすことはできるかい?」

「別に構わんが、幸高のデータは残しておきたい。とするとデータ蓄積用の記憶媒体が別に必要となるが、いいか?」

「君の偉大なる研究がもう1000万程度で進むのならそんなに安いものはないさ」

幸高のこの金銭感覚に私はついていけない。まあ、私としては研究が進むのだからこんなに喜ばしいことはないが。

ほぼ住んでいると言って過言ではない研究所。とはいっても幸高が保有している大檜山ビルという小さなビルの2階の部分であり、1階にはブラウン管工房という店舗が入っていた。ヨボヨボの婆さんが店主だったのだが、1995年に起きた阪神淡路大震災の余波で積みあがっていたブラウン管テレビの下敷きになり婆さんが亡くなってからというもの、店主が見るからに怪しい大男に代わった。風貌からしてあの気の弱そうだった婆さんの親戚にはみえない、あの婆さんが借金をしていたため店が乗っ取られたのかもしれない。おっと危ない目が合いそうになった。ああいう怪しそうな奴とはなるべく目を合わせない方がいい。

徐々に研究が進み、幸高が連れてきた新たなる被験者である幸高の妻の記憶も幸高と同様の特徴を示した。そして、2000年に例外的であった12文字からなる記憶のマスターキーワードの抽出に成功した。まだ抽出できただけで配列が明確になっていないため解明が完了したということではなかったが、幸高は飛び跳ねるように喜んだ。

「おい幸高、まだ解読が完了したわけではない。そこまで喜ぶとは私としても研究のし甲斐があったというものだがな。それにしても貴様の妻も例外的な存在ということなら脳の構造は2種に分類できるということなのかもしれん」

幸高は私をジッと見つめた。

「章一、僕がなぜこんなに嬉しいのかわからないだろうが、きっと君に話をするときが近いうちにくるだろうな」

しかし、私が見た幸高の姿はそれが最後となってしまった。幸高は事故に巻き込まれて亡くなったのだ。急な出来事であったことから、私は幸高がどこかで生きているのではと思いたかった。

幸高の死後、研究所のあった雑居ビルは相続の関係から売りに出され、なんとブラウン管工房の男が買い取ったらしい。やはり裏社会に関わっている男なのだろう。そうでもなければ小さいとはいえ秋葉原にあるビルを丸ごと買い取るなんてそんな大金を用意できるはずがない。それにしてもたまに店にくる可愛らしい女性は誰だろうか、あんな男にかわいらしい女性が会いに来るなんて、可愛そうにきっと騙されているのだろう。きっとそうにちがいないのだ。

幸高の死によって資金援助が途切れ、私は秋葉原の研究所から田舎の実家へと引っ越した。しかし、田舎の実家でも私は変わらず持てる力をすべてつぎ込んで研究を続けた。

そして、2002年、私はついに例外的であった幸高の記憶のマスターキーと呼べるものの解析を完了させた。それは2000年に抽出を成功させた文字の配列を入れ替えて表現できるものだった。

読みあげてみたところで特に変わったことは起きなかったが、私の理論が正しければこれによって世界の脳科学に新たな道を開いたと言っていい。

そして、2002年8月23日ついに世界に革命をもたらすときがきた。長い間、研究を重ねてきた命の結晶ともいえる私の論文が脳科学会の学術研究論文発表会において披露されるのだ。この場に幸高の姿がないことがとても残念ではあるが、論文には唯一、秋葉幸高へ感謝の言葉を記した。永遠に語り継がれるだろうこの論文に名前を残せたことを幸高は喜んでくれるだろうか。発表を前に私は興奮を隠せなかった。

その影響だろうか昼食をとってから発表会場へと向かおうとしたところで、私は急に激しい目眩に襲われた。

「うぐぅ」

グニャリと世界が歪み立ってはいられない。そんな頭痛に耐ながら会場に着くと、私は目を疑った。

発表会場の壁紙には『応用物理学会 学術研究論文発表会』という文字が書かれていた。

「これは? いったいどういうことだ?」

「ドクター中鉢さん、どうかされましたか?」

私が会場の入り口で呆然としているところに知らない男から声を掛けられた。

「私はドクターではなくプロフェッサー中鉢だが?一度お会いしたことがあったかね? いや、それにしても脳科学の発表会に応用物理学会の壁紙を掲げるとは、いったいどうゆう冗談かね?」

しかし、その男は私の問いに返答することなく、やれやれといった表情で

「・・・今日のあなたの発表こそ、冗談で済めばいいですがね」

と笑いながら去って行った。私は男が言った意味が理解できず首を傾げながらもこれから自分が発表する論文に目を落とし、そして愕然とした。

章一「な?」

“人間の記憶における多重暗号処理”と題して発表するはずの論文、そのタイトルには



{netabare}
この続きはあにこれの文字数制限を越えてしまいましたので、pixivに継続してアップしています。Steins;Gateの世界観はもとより、できる限り、ストーリーの整合性を保って作成させていただいているため、たびたび、内容を修正させていただいています。

pixiv Steins;Gate/Zero

でググれば出てきます。なんと!最新作「Steins;Gate 0」の制作が発表された影響で、Steins;Gate/Zeroで検索しても当方の二次作品が検出されなくなっていました。

親子の絆をテーマに最後まで書き進めていきますので時間があれば読んでみてください。

ここまで長文を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 62
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

軽蔑から憧憬へ。最高のアニメ・ヒーローに出遭える《奇跡の名作》

(※初稿:2015年時点のレビューです)

◆第23話Bパート『スカイクラッドの観測者』で炸裂する大仕掛け

あにこれ総合得点ランキング1位に本作が選ばれたので、ちょっと嬉しくなって約2年半ぶりに全話視聴してみました。
通算では4周目で、ストーリーの大枠は覚えているものの、細かい部分はかなり忘れていて、割と新鮮な気持ちで視聴でき、そして予想通り今回も、

(1) 序盤は、一見して下らない、むしろ不愉快としか思えない会話劇が続いて、「こんな作品を頑張って視聴しても時間の無駄ではないか?」というお馴染みの疑念に付き纏われて、なかなか視聴が捗(はかど)りませんでしたが、
(2) 中盤(第12話以降)からは次第に、主人公=岡部の苦悩を、まるで我が事のように気に病んで、彼の所作に一喜一憂する感情移入した状態に変わっていき、
(3) そして、待ちに待った終盤(第23話Bパート)、『スカイクラッドの観測者』が流れ始めた瞬間、不意に押し寄せる感動の波が、またしても尋常でない大きさで、ラスト回(第24話)+OVAを急いで見た後、なんの躊躇もなく5周目に突入~今度は一気呵成に完走してしまいました。

そうなんです。ここで思い出しましたが、シュタインズ・ゲートは、第23話を一度見終わったあとからの2周目が、圧倒的に面白い作品だったんです。


◆制作情報(全体)
{netabare}
原作ゲーム       5pb./Nitroplus
監督           佐藤卓哉、浜崎博嗣、小林智樹(第25話)、若林漢二(劇場版)
シリーズ構成      花田十輝
脚本           花田十輝(劇場版も)、根元歳三、横谷昌宏、林直孝
キャラクターデザイン 坂井久太
音楽           阿保剛、村上純
アニメーション制作  WHITE FOX{/netabare}


◆各話タイトル&評価(TVシリーズ第1作)

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

※以下の【起-承-転-結】は、話の流れが分かり易いように便宜的に切り分けたもので、特に深い根拠がある訳ではありません。

========== STEINS;GATE (シュタインズ・ゲート) (2011年4-11月) ========

----- 【起】 {netabare}Dメール開発と暴かれる世界の秘密{/netabare} ------------------
{netabare}
第1話 始まりと終わりのプロローグ Turning Point ☆ 牧瀬紅莉栖の死、最初のDメール(α世界線へ) 2010年7/28
第2話 時間跳躍のパラノイア Time Travel Paranoia ☆ 紅莉栖との再会
第3話 並列過程のパラノイア Parallel World Paranoia ★ SERNハッキング 7/29-
第4話 空理彷徨のランデヴー Interpreter Rendezvous ☆ IBN5100探し
第5話 荷衝突のランデヴー Starmine Rendezvous ★ SERNの秘密
第6話 蝶翼のダイバージェンス Butterfly Effect's Divergence ☆ Dメール開発、FB初出 8/2-3{/netabare}

----- 【承】 {netabare}Dメールによる過去改変とその結末{/netabare} ----------------------
{netabare}
第7話 断層のダイバージェンス Divergence Singularity ★ Dメール実行(ロト6失敗、軽微な過去改変)、貴方に救世主になって欲しい
第8話 夢幻のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis ★ 萌郁&るか Dメール実行(過去改変2~3回目) 8/3-6
第9話 幻相のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis ★★ フェイリス Dメール実行(過去改変4回目=秋葉改変) 8/7(特殊ED)
第10話 相生のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis  ☆ 脅迫メール1通目、鈴羽引き留め Dメール(過去改変5回目) 8/8-10
第11話 時空境界のドグマ Dogma in Event Horizon ★ タイムリープ装置開発、脅迫メール2通目 8/10
第12話 静止限界のドグマ Dogma in Ergosphere ★★ 実験中止、SERN襲撃 8/13(20時前){/netabare}

----- 【転】 {netabare}タイムリープ開始~まゆり救出オペレーション{/netabare} ---------
{netabare}
第13話 形而上のネクローシス Metaphysics Necrosis ★★ 椎名まゆりの運命 8/13(16時過ぎ) 
第14話 形而下のネクローシス Physically Necrosis ★(Aパート)☆(Bパート) 岡部の後悔、紅莉栖の助力、鈴羽の正体
第15話 亡環上のネクローシス Missing Link Necrosis ☆ タイムマシン修理 8/13→8/11-12
第16話 不可逆のネクローシス Sacrificial Necrosis ×(Aパート)☆(Bパート) 鈴羽(過去改変5回目の取消) 8/11-13
第17話 虚像歪曲のコンプレックス Made in Complex ☆ フェイリス(過去改変4回目の取消) 8/14→8/13-15
第18話 自己相似のアンドロギュノス Fractal Androgynous ★ るか(過去改変3回目の取消) 8/13-14
第19話 無限連鎖のアポトーシス Endless Apoptosis ☆ 萌郁(過去改変2回目の取消) 8/16→8/11
第20話 怨嗟断絶のアポトーシス Finalize Apoptosis ×(Aパート)★★(Bパート) 萌郁(続き)、FBの正体 8/12-15→8/13-14{/netabare}

----- 【結】 {netabare}行き詰まり~紅莉栖救出オペレーション{/netabare} --------------
{netabare}
第21話 因果律のメルト Paradox Meltdown ★ 牧瀬紅莉栖の運命 8/14-17→8/13-15
第22話 存在了解のメルト Being Meltdown ★★ β世界線に回帰(最初のDメールの履歴削除)、鈴羽再来訪 8/15-21
第23話 境界面上のシュタインズゲート Open The Steins Gate ×(Aパート)★★★(Bパート) 岡部の執念 8/21→7/28→8/21 ※ED「スカイクラッドの観測者」
第24話 終わりと始まりのプロローグ Achievement Point ★★ 紅莉栖救出(Steins;Gate世界線へ) 8/21→7/28→8/21- ※ED「Another Heaven」{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)5、★(良回)8、☆(並回)8、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.7

※Aパート/Bパートで評価が分かれる回は、より評価の高いパートの評価をカウント。

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」


◆軽蔑から共感へ、そして憧憬へ

私の場合、好きなアニメキャラ(女性)を挙げろと言われれば、すぐさま何人もの名前が出てきますが、好きな男性アニメキャラは中々思いつきません。
それでも誰か一人、自分の一番好きなアニメ・ヒーローを挙げろ、と言われたら、私の答えは、きっと本作の主人公=岡部倫太郎となるでしょう。

実際には、本作を視聴し始めた時は、岡部に対して、かなり軽蔑した気持ちを持っていたんです。
自分にも、岡部みたいな性向は少なからずある(あった)かも知れない・・・という気恥ずかしい気持ちもありましたが、それにしても、"これは酷い"、"人間こうなってはダメだ"、"自分もこうならないよう気を付けなければ"、という否定的な気持ち、"こんなイタイ奴は見たことがない"という侮蔑の気持ちが、序盤には強くありました。
こんな見るに堪えないキャラの下らない所作ばかり描いた作品を視聴するのは時間の無駄だから、もう打ち切りにしたほうが良いのではないか?という考えに付き纏われた人は、私以外にも沢山いるはずです。

ところが、ストーリーが進むにつれて、こうした気持ちは次第に消えていって、岡部に共感し、応援したくなっていくのです。

第20話終盤の{netabare}岡部の絶望{/netabare}を見たあと、第22話での{netabare}彼の決断と勝利宣言{/netabare}を見て、思わず彼の肩をポンと叩きたくなる気持ちになった人も多いでしょう。

だけど、物語はそこで終わらないのです。
ここからが、本当のマジック。

岡部への共感が、今度は敬服と憧憬の気持ちに変わってしまうのです。
君こそ最高のアニメ・ヒーロー、私の憧れだ、という序盤・中盤には思いも付かなかった気持ちに変わってしまうのです。


◆完璧ではないが、バランスの取れた名作

本作にはストーリー面で無視できない欠点が幾つかあり、そのために点数を4.7と幾分マイナスにしましたが、それでも個人的には、私が視聴したアニメ作品の中では、『魔法少女まどか☆マギカ』、『アイドルマスター』と並ぶ大きな感動を得られた名作と考えています。

そして、『魔法少女まどか☆マギカ』、『アイドルマスター』が、

(1) 主人公達が中学生や高校生の少女であるばかりでなく、
(2) 彼女達に絡むサブ・キャラ達も同世代の少女ばかりで、

そうした作品に余り馴染のない人にはどうしても敷居が高い(?)印象があることを考えれば、本作は、

(1) 男性キャラ・女性キャラのバランスが良く、
(2) 彼らの年齢も20歳少し前の大学生および高校生という、より一般的な設定で、

多方面の人たちに比較的勧めやすい、という大きな長所があります(あとは前述の序盤の岡部に対する抵抗感さえ我慢してもらえれば、という条件付きですが)。

そういう意味で、本作が、あにこれ総合得点ランキング1位に選ばれて、これからも本サイトに来る多くの人に知られ視聴されていくことが期待できるのが、私には嬉しいです。

////////////////////////////////////////////////////////////

◆『STEINS;GATE』作品別評価

(1) TVシリーズ1(STEINS;GATE)  ★★ 4.7
(2) OVA1(第25話)           ★  4.0
(3) 劇場版(負荷領域のデジャヴ) ☆  3.6
(4) OVA2(第23話β)          ★ 4.2
(5) TVシリーズ2(STEINS;GATE 0)  ☆ 3.8
------------------------------------------------
  総合                  ★★ 4.5


◆各話タイトル&評価(その他の作品)

=========== STEINS;GATE 第25話 (OVA) (2012年2月) ========

第25話 横行跋扈のポリオマニア Egoistic Poriomania ★ 4.0 {netabare}ラボメン達のアメリカ渡航編{/netabare}

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」


====== 劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ (2013年4月) =====

全1話 ☆ 3.6 {netabare}紅莉栖による世界線観測が不安定化した岡部の救済ミッション{/netabare} ※約89分

主題歌「あなたの選んだこの時を」
ED 「いつもこの場所で」


=========== STEINS;GATE 第23話β (OVA) (2015年12月) ========

第23話β 境界面上のミッシングリンク Divide by Zero ★ 4.2 {netabare}岡部がSteins;Gate世界線への移動を選択しなかった世界{/netabare}

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」

※TVシリーズ第2作『STEINSGATE 0』は別途レビューします。

////////////////////////////////////////////////////////////

◆以下、メモ書き

◇ラボメン№
{netabare}
001 岡部倫太郎(鳳凰院 凶真)
002 椎名まゆり(まゆしぃ)
003 橋田至(ダル、スーパーハカー)
004 牧瀬紅莉栖(クリスティーナ、助手)
005 桐生萌郁(シャイニング・フィンガー(閃光の指圧師))
006 漆原るか(ルカ子)
007 フェイリス・ニャンニャン(秋葉留未穂)
008 阿万音鈴羽(バイト戦士、John Titor)
{/netabare}

◇挿入曲『スカイクラッドの観測者』
{netabare}
歌唱:いとうかなこ
作曲︰志倉千代丸
作詞︰志倉千代丸

歌詞

<1番>
過去は離れて行き 未来は近づくの?
観測者はいつか 矛盾に気付く

神の創り出した世界は 完全なるもので 絶対の均衡
それは折り重なる偶然 宇宙規模の奇跡
守られてきた ゲート「規制」は終わった

Open The Eyes
「0」が過去で 「1」が未来 「今」は何処にもない
背く事の出来ぬ ロジック
Open The Eyes
並行する無数の線 選択は冒涜へ
僕らの「存在」さえ疑う その目に映る景色は
「収束」をする

<2番>
二つの針が指す 時間の概念も
観測者しだいで 歪みを見せる

神に与えられた英知は 必ず「果て」がある 絶対の領域
それは愚かな故の偶然 招かれざる奇跡
閉ざされてきた ゲート「規制」は終わった

Open The Eyes
光速へと手を伸ばした 想い出のパルスが
飛び込む不可思議な ロジック
Open The Eyes
宇宙がまだ隠し持った 秩序のない理論
無限と呼ばれた点と点が 不正な力を借りて
「再生」をする

Open The Eyes
「0」が過去で 「1」が未来 「今」は何処にもない
背く事の出来ぬ ロジック
Open The Eyes
並行する無数の線 選択は冒涜へ
僕らの「存在」さえ疑う その目に映る景色は
「収束」をする{/netabare}

(2018.10.6) レビュータイトル変更・制作情報等追加

投稿 : 2024/06/01
♥ : 111
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

好きであるが故に感想少な目

伏線や陰謀満載。
タイムリープが話の中心。
{netabare}最初と最後が繋がってくるなんて。世界線の収束があんな簡単に退けられるのはびっくりだが。{/netabare}
中々鬱な展開とかあるけど、すごく感動した。中々秀逸な終わり方だったし。
紅莉栖可愛いし、萌郁怖いし、ダルが実は超かっこいい。
そしてほうおういんきょうまのキャラクターが頭に残る。
僕は友人に勧められて見たのだが、はまってしまった。

OP
Hacking to the Gate 歌 いとうかなこ
アニメと関連した詞で好き。
ED
刻司ル十二ノ盟約 歌 ファンタズム(FES cv.榊原ゆい)
スカイクラッドの観測者 歌 いとうかなこ
Another Heaven 歌 いとうかなこ
挿入歌
ワタシ☆LOVEな☆オトメ! 歌 アフィリア・サーガ・イースト
My White Ribbon 歌 アフィリア・サーガ・イースト
やっぱりいとうかなこ最高です。Hacking to the Gateは最高傑作。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
舞台は2010年夏の秋葉原。厨二病から抜け出せない大学生である岡部倫太郎は、「未来ガジェット研究所」を立ち上げ、用途不明の発明品を日々生み出していた。だが、ある日、偶然にも過去へとメールが送れる「タイムマシン」を作り出す。世紀の発明と興奮を抑えきれずに、興味本位で過去への干渉を繰り返す。その結果、世界を巻き込む大きな悲劇が、岡部たちに訪れることになるのだが・・・悲劇を回避するために、岡部の孤独な戦いが始まる。果たして彼は、運命を乗り越えることができるのか!?

1. 始まりと終わりのプロローグ
マッドサイエンティストを自称する“厨二病”の大学生・岡部倫太郎は、発明サークル「未来ガジェット研究所」を秋葉原に構え、用途不明の発明品を開発する日々。そんな折、発明家・中鉢博士の会見を傍聴していた岡部は、偶然そこで天才少女・牧瀬紅莉栖と出会う。その直後、不審な悲鳴を耳にした岡部が声のする場所へ駆け寄ると、そこには血まみれで倒れる牧瀬紅莉栖の姿が…。

2. 時間跳躍のパラノイア
大学の講義の会場で、数時間前に刺されたはずの紅莉栖を見つけ驚愕する岡部。さらに直後の講義では、タイムマシンの存在について紅莉栖に完膚なきまでに論破されてしまう。

3. 並列過程のパラノイア
岡部たちが発明した「電話レンジ(仮)」には、偶然にも過去へメールを送れる機能が備わっていたことが判明した。さらにネット掲示板「@ちゃんねる」の情報から、素粒子物理学の研究機関・SERNが秘密裡にタイムマシンの開発を進め、その情報を隠しているとみた岡部は、SERNへのハッキングをダルに命じる。

4. 空理彷徨のランデヴー
SERNへのハッキングに成功するも、謎のプログラムコードに阻まれた岡部たち。そこで岡部は@ちゃんねるに現われたジョン・タイターという自称“未来人”から、コード解読には幻のレトロPC「IBN5100」が必要だと知らされる。

5. 電荷衝突のランデヴー
柳林神社に奉納されていたIBN5100を紅莉栖と二人でラボに持ち帰った岡部は、早速その接続を試みる。早くもラボの一員として馴染んだ紅莉栖の協力も得て、さらなるハッキングに成功した岡部たちは、そこでSERNの驚くべき秘密を知るが……。

6. 蝶翼のダイバージェンス
完全なタイムマシンを開発してSERNを出し抜こうとする岡部は、電話レンジ(仮)で過去にメールを送るための条件を発見するため、ラボメンを集めて「円卓会議」を開く。過去へ送れるメールの事を「Dメール」と名付け、実験を繰り返していくうちに、発生条件が次第に明らかになっていく。そんな中、岡部は街で「閃光の指圧師」(シャイニングフィンガー)こと桐生萌郁に出会うが…。

7. 断層のダイバージェンス
なぜか執拗にIBN5100にこだわる萌郁が気になる岡部だったが、成行き上仕方なく彼女を新しいラボメンに迎えた。「Dメール」が確実に過去に届いていることを確信したラボメン一同は、より詳しい仕組みを解明するため、さらなる実験を繰り返す。「結果が一目瞭然」という理由から「ロト6を当てる」ことを目標に、当選結果を過去のるかへメールで送る岡部。送信後、確かに世界が変わったように思えたのだが…。

8. 夢幻のホメオスタシス
引き続きDメールの送信を試行錯誤する岡部たち。実験が成功して過去が改変されたときには、岡部以外の人間はDメールを送った記憶を失っていることがわかった。ではなぜ岡部だけが記憶を保持していられるのか?ジョン・タイターからの不可解なメッセージが岡部の頭をよぎる。そんなある日、萌郁が「自分にもDメールを送らせてくれ」と申し出る。4日前に携帯の機種変をしたことを後悔しており、思い止まるよう過去の自分にメールを送りたい、というのだが…。

9. 幻相のホメオスタシス(げんそう)
メイクイーン+ニャン2で、フェイリスとタイムマシンの話をした岡部。ラボへ戻ると、そこには誰かと携帯電話で話をしている紅莉栖がいた。その頬に光るものを見て事情を察した岡部は、さりげなく励まそうとするのだが…。その頃まゆりは、漠然とした不安を抱いていた。電話レンジを発明して以降の岡部は少しずつ昔と変わってきており、いつか、どこか遠いところへ行ってしまうような気がしていたのだ。そんな岡部はますます知的探究心を燃やし、「電話レンジ(仮)を改良して物理的タイムマシンをつくる」という計画をラボメンに打ち明ける。反対する紅莉栖がいる一方で、なぜかタイムマシンに強く興味を示すフェイリス。ラボメンたち各々の思惑が錯綜し…。

10. 相生のホメオスタシス(そうせい)
Dメールの効果で見慣れたアキバが一変してしまった…予想だにせぬ結果を前に呆然とする岡部。さらにラボに戻ると、るかにも異変が…ところがDメールを送ったという記憶すら持たないまゆりやダルたちラボメンは、当然ながらそれらのことに何の疑問も持たない。孤独感を強める岡部のもとへ、さらに不安に陥れるような謎のメールが届き…。

11. 時空境界のドグマ
引き続きDメールの実験を繰り返す岡部たちは、ついに発生条件の鍵となる「リフター」の代わりとなるものの正体を突き止める。次のステップとして「物理的タイムトラベル」の実現を目指す岡部だったが、紅莉栖から即座に否定される。しかし紅莉栖は、専門である脳科学の視点から、記憶をデータ化して過去の自分に送る、いわゆる「タイムリープ」の可能性を示唆する。新たな目標に向け、電話レンジ(仮)を更に改良しようとする岡部たちだったが、その周りで不審な現象が起き始め…。

12. 静止限界のドグマ
ついにタイムリープ実験の準備が整った。実験には被験者が必要だが、紅莉栖はその判断を岡部に委ねる。最近の不審な現象が何者かからの“警告”だと考え、ラボメンの身を案じた岡部は、「実験を行わない」事、「タイムリープマシンを世間に公表し、然るべき機関に託す」事を決める。岡部の固い決意に安堵するラボメンたち。喧騒が過ぎ、元の穏やかな日常に戻ったかに思えた一同だったが、そんな状況を一変させる、恐ろしい出来事が彼らを待ち受けていたのだった…。

13. 形而上のネクローシス
ラボへの招かれざる来訪者により、岡部たちの日常が一変する。岡部は最悪の結末を回避するため、苦肉の策として、タイムリープマシンによって過去の改変を試みる。幾度もタイムリープを繰り返す岡部だったが、そのすべてが同じ結果に収束する。果たして運命を変えることは不可能なのか?2010年8月13日、この日より、岡部の「終わりなき旅」が始まるのだった…。

14. 形而下のネクローシス
何度タイムリープしても、どのように過去を改変しようとしても、ただ一つの結果を変えられないことに絶望する岡部。それでも諦めずにタイムリープを繰り返すが、ついに心折れそうになった何度目かのタイムリープ先で、紅莉栖にこれまでの経緯を打ち明ける。それを聞いた紅莉栖は…。

15. 亡環上のネクローシス
鈴羽の衝撃の告白に驚く岡部と紅莉栖。彼女から与えられた情報によれば、まゆりの死を回避するためには、IBN5100が必要との事。IBN5100を手に入れるために、岡部たちと別れて探しに行くという鈴羽。そんな中、鈴羽が父親に会いたがっている事を思い出したまゆりは、何とか別れの前に父親と会わせてあげたいと提案する。唯一の手がかりであるピンバッジをもとに、岡部たちは父親探しを始めるのだが…。

16. 不可逆のネクローシス
ピンバッジを頼りに鈴羽の父親を探す岡部たち。父親と思われる人物に辿りつくヒントを得るも、その正体はわからないまま、鈴羽との別れが近づいていく。そんな中、まゆりが唐突に「鈴羽の父親がわかった」と言う。その人物は、誰もが思ってもみなかった意外な人だった。そして無事に鈴羽は父親と感動の出会いを果たし、岡部たちに別れを告げるのだが…。

17. 虚像歪曲のコンプレックス
何度タイムリープしてもまゆりを助けられない事に絶望した岡部は、これまでの経緯を紅莉栖に相談する。そんな岡部に紅莉栖は「これまで送ったDメールを全てさかのぼって取り消せばまゆりの死を回避できるのでは?」との仮説を提示する。そして岡部は、まずはフェイリスが送った内容不明のDメールを取り消すために、「雷ネットアクセスバトラーズ」の大会が行われている会場に向かい、フェイリスが送ったDメールの内容を聞き出すのだが…。

18. 自己相似のアンドロギュノス
続いてるかのDメールを取り消すようるかにお願いに行く岡部。だが、るかが出した条件は「岡部が一日だけるかとデートをする」というものだった。初デートに戸惑う岡部は、紅莉栖やダルから様々なアドバイスを受け、デート当日に臨んだが、結果は散々なものに。思い立った岡部は、改めてるかに会いに柳林神社に向かう。

19. 無限連鎖のアポトーシス
ついに残りのDメールはあと一つ、萌郁が送ったものだけとなる。萌郁を探し、ようやくアパートを突き止める岡部。Dメールの内容を知るため、萌郁から携帯を奪おうとして彼女と乱闘となる。萌郁の身の上話など、様々な話を聞き出した後、ようやくDメール取り消しメールを送る事ができた岡部だったが…。

20. 怨嗟断絶のアポトーシス
萌郁からIBN5100が大ビル前のコインロッカーの中にある事を聞き出した岡部は、さっそく現地に向かい、ロッカーを破壊して取り出そうとする。だが、紅莉栖のアドバイスで、ラウンダーの指揮官である“FB”の正体を突き止めるために、ラウンダーがIBN5100を回収に来るまでロッカーを見張る事に。苦労しながらもなんとか尾行を成功させ、ようやく“FB”の正体を付きとめられたかに思えたが…。

21. 因果律のメルト
ダイバージェンス1%の壁を超え、まゆりが死なないβ世界線へ移動するために、IBN5100を使ってSERNのサーバーへハッキングを試みる岡部たち。そんな中、岡部はβ世界線への移動に伴う、あるリスクに気付き、ダルによるハッキングを一旦中止させるのだが…。

22. 存在了解のメルト
ラジ館の屋上で一人佇む紅莉栖を見つける岡部。話を始める2人だったが、突如降りだした大雨により、屋内へ移動する。岡部のびしょ濡れになった白衣の肩口が破れているのを見つけた紅莉栖は、自前のソーイングセットで破れた部分を縫うことに。暗闇が二人を包む中、紅莉栖は岡部にある決意を伝える。

23. 境界面上のシュタインズゲート
思いがけない人物からの連絡を受け、ラジ館の屋上、タイムマシンの前に集まった岡部・まゆり・ダルの3人は、そこで驚くべき説明を受ける。その内容とは、アトラクタフィールドの影響を受けない唯一の世界線「シュタインズ・ゲート」に到達する事で、再び未来を変えることができる、というものだった。最後の決断を迫られた岡部が選んだ行動は……?

24. 終わりと始まりのプロローグ
いよいよ最終ミッション「オペレーション・スクルド」を実行に移す岡部たちラボメン一同。果たして岡部は「シュタインズ・ゲート」に到達する事が出来るのか……?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

90.5 3 泣けるで恋愛なアニメランキング3位
凪のあすから(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (6455)
25543人が棚に入れました
海と地上、そのどちらにも人が暮らす世界。中学が廃校になり、幼なじみと共に地上の学校へ通うことになった海村の少年・先島光が転校初日目撃したのは、大切に守ってきた少女まなかが、地上の少年と特別な出会いをした瞬間だった。

声優・キャラクター
花江夏樹、花澤香菜、茅野愛衣、逢坂良太、石川界人、小松未可子、石原夏織、名塚佳織、天田益男、間島淳司、清川元夢、鳥海浩輔
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

溢れ出る感情の波に幾度も心をかき乱されてしまう、感銘も感動も大きいが視聴に難儀する《名作》

(2019年3月) 制作情報等を追記

◆感情描写の濃度が桁外れに高い作品

私は、恋愛などの感情描写系アニメを視聴するときは、作品中に不意に差し込まれる微妙な心情変化を見逃さないようになるべく集中して視聴するようにしているのですが、本作の場合、多数の登場キャラたちのどんな目線の動きにも手足の仕草にも確りと意味が込められていて、そうした一つひとつの挙動に暗示される各キャラの感情推移を読み取るのに視聴中ずっと頭をフル回転させている状態が続きました。
そのため1話視聴する毎に物凄く疲れて、暫く頭を休ませてから次の話に行く、ということの繰り返しで、これまで本作を余裕を持って視聴できていなかったのですが、3周目を終えた時点で漸(ようや)く、そうした感情を読み取る作業を自分が納得いく程度に終えることができた感じを持てました。
そして念を入れて行った4周目の視聴で、やっと余裕をもって本作全体を楽しめ、かつ自然な感じで感動もできたように思ったので、それに合わせて本作の評価を ★ 4.3 → ★★ 4.7に大幅に引き上げました。
(※1~3周目も視聴中に感動はしていましたが、果たしてその自分の感動が辻褄の合った納得のいくものなのか確証がもてずに警戒しており、本作の総合評価を ★ 4.1~4.3と低めに据え置いていました)
だいぶ苦戦しましたが、頑張って繰り返し視聴して良かったと思いました。

◆起/承/転/結のはっきりしたシナリオ構成

本作は、純粋な日常系の恋愛作品ではなく、①ファンタジー設定と②セカイ系設定を上手く組み込んだ変則的な恋愛感情描写系作品ですが、よく見るとシナリオ構成の基本に忠実に、全26話を以下のように、【起】【承】【転】【結】に上手に振り分けていることが見て取れます(※詳しくは◆各話タイトル&評価へ)。

【起】第1~7話(計7話) {netabare}海村とウロコ様の存在というファンタジー設定が示される{/netabare}
【承】第8~13話(計6話){netabare}地上の異変と海村の冬眠・人の滅びの予告というセカイ系設定が示される{/netabare}
【転】第14~20話(計7話){netabare}5年後の世界に切り替わり海村の3人の冬眠からの目覚めが描かれる{/netabare}
【結】第21~26話(計6話){netabare}登場人物たちの錯綜した恋愛状況が世界の命運と連動しつつ収束していく{/netabare}

◆作品テーマ

ひとことでいえば、{netabare}恋愛感情をもつがゆえの苦悩とその最終的な肯定{/netabare}、を描き尽くすことにあると思います。
この作品テーマは、第5話(あのねウミウシ)での美海と光の会話によく現われます。
{netabare}
美海「もう、あんな悲しいお腹になるのは嫌だ。大好きにならなければ、あんなに苦しくならない。だから、だから美海・・・」
光「大好きにならなければ、好きにならなければ、辛くならない。確かに、そうかも知れねぇな。」
美海「え?」
光「なんか俺も人のこと言えねぇ。好きとか、なんないほうが、やっぱ楽なのかも知れねぇと、思う。だけどよ、誰かを好きになるの駄目だって、無駄だって思いたくねぇ。」{/netabare}

→この会話は最終話で見事に回収されます。

※なお、本作で最終的に肯定される「恋愛感情」とは具体的にどのようなものか?をさらに一歩踏み込んで考察すると本作を一層深く楽しめるようになるのではないか、と思います(※その点、◆本作品に描かれた恋心(恋愛心理)の整理へ)。


◆制作情報
{netabare}
原作         Project-118
監督         篠原俊哉
シリーズ構成     岡田麿里
脚本         岡田麿里(12)、横手美智子(4)、吉野弘幸(4)、和場明子(3)、根元歳三(2)、西村ジュンジ(1)
キャラクターデザイン ブリキ(原案)、石井百合子
音楽         出羽良彰
アニメーション制作  P.A.WORKS{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

======================= 凪のあすから(2013年10月-2014年3月) ====================

~~~~~~~~~~~~~~ OP「lull〜そして僕らは〜」、ED「アクアテラリウム」 ~~~~~~~~~~~~~~
     ※ まなか・ちさき・光・要・紡(中学2年)、美海・さゆ(小学3年)
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 【起】 第1~7話は、{netabare}海村の4人が陸村の中学に転入したことを切っ掛けとして、彼ら内部や彼らと陸村の人たちとの間に発生する心の揺れ動きを描出{/netabare}
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}第1話 海と大地のまんなかに ★ 海村の4人の転校初日、まなか・紡の出逢い
第2話 ひやっこい薄膜 ☆ 美海・光、さゆ・要の出逢い、あかりの恋愛事情
第3話 海のいいつたえ ☆ 海村の掟、あかりの男の事情、紡と海村の4人が打解ける
第4話 友達なんだから ★ お女子様の破損事件、さゆの要への思慕の始まり
第5話 あのねウミウシ ★★ ちさきの想いを知ってしまう紡・まなか、美海家出・光への思慕の始まり
第6話 巴日のむこう ★ 光・紡の水泳競争、ちさき・まなかの喧嘩~仲直り
第7話 おふねひきゆれて ☆ 海村と陸村の対立、あかり海村から離れ地上へ{/netabare}
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 【承】 第8~13話は、{netabare}地上の異変~海村の冬眠決定を契機とした海村の4人や陸村の人たちの決断・行動を描出{/netabare}
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}第8話 たゆたう想いのさき ☆ 美海・光・紡・まなか・ちさき町へ(プレゼント探し)
第9話 知らないぬくもり ★ 地上の異変、紡→ちさき「今のあんた嫌いじゃない」、廃校でハグ(光→まなか)
第10話 ぬくみ雪ふるふる ★★ 冬眠の準備、まなかの想いはウミウシへ、要の告白
第11話 変わりゆくとき ☆ お船引き決定~準備、あかりの決断(結婚・お女子様に)、ちさきの決断(光へ)
第12話 優しくなりたい ★★★ 廃校での告白(光→まなか、ちさき→光)、第1話のリフレイン(まなか・紡)
第13話 届かぬゆびさき ★★ 冬眠、お船引き、お女子様(あかり→まなか){/netabare}
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ OP「ebb and flow」、ED「三つ葉の結びめ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ※ まなか・光・要・美海・さゆ(中学2年)、ちさき(看護学校1年)、紡(大学1年)
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 【転】 第14~20話は、{netabare}5年後の海村の3人の目覚め、彼らと地上に残された人たちの戸惑いを描出{/netabare}
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}第14話 約束の日 ★ 5年後の世界(主にちさき・美海の視点から)、光の目覚め
第15話 笑顔の守り人 ★ 光・ちさき再会、美海の光への思慕、紡→ちさきへの希望表明
第16話 遠い波のささやき ★★ 光とのデート(美海・さゆ喧嘩)、美海にエナ、要の目覚め
第17話 ビョーキなふたり ☆ 要・ちさと再会、さゆ・要再会、海村へ(美海・光・要) 
第18話 シオシシオ ☆ 冬眠中の海村の様子、まなか発見~救出
第19話 まいごの迷子の… ★ 大人になった事に気付くちさきと、紡・要の彼女への想い
第20話 ねむりひめ ★ まなかの目覚め(必死に手を尽くす光と揺れる美海の心){/netabare}
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 【結】 第21~26話は、{netabare}海神様とお女子様の伝承をリンクさせつつ、登場人物たちのそれぞれの想いの着地点を描出{/netabare}
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}第21話 水底よりの使い ☆ OP映像マイナー変更。まなかの異変、ちさきと光たちとの距離・紡との距離
第22話 失くしたもの ★ ウロコ様探し、まなかの失ったもの(人を好きになる心)
第23話 この気持ちは誰のもの ☆ ウミウシの石、紡・光の殴り合い、紡の想いがちさきに伝わる(紡にエナ、海村へ)
第24話 デトリタス ★★★ お船引き再び、ちさきの本心(要へ)、さゆ→要へ告白・完結
第25話 好きは、海と似ている。 ★★ まなかの本心(美海・紡へ)、紡・ちさき完結、美海失恋、お船ひき
第26話 海の色。大地の色。風の色。心の色。君の色。~Earth color of a calm~ ★ 美海の心を知る光・お女子様の心を知る海神様、光・まなか完結、ぬくみ雪やむ{/netabare}
----------------------------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)5、★(良回)10、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.7


※このように本作は前半のラスト2話(第12-13話)・後半のラスト3話(第24-26話)にそれぞれクライマックスが来るように巧みに構成されていますが、その他の回も万遍なく楽しめる平均点の高い作品となっています。
(前半が詰らなくて後半がグンと面白くなく『とらドラ!』とは好対照)


◆本作品に描かれた恋心(恋愛心理)の整理

私たちがラブストーリーを批評する場合、「きゅんきゅんする」「甘酸っぱい」「純情」というのは常套句ですが、そうした感覚的で曖昧な表現だけでは、恋心(恋愛心理)の分類としては舌足らずであり不明確だと思うし、また本作に描かれた恋を「青臭い」の一言で切り捨てるのはいかにも粗雑な感想だと思います(※もし「青臭い」と断言するならば、どこがどう青臭くて、それとの対比で「青臭くない」恋とはどんなものなのか?が具体的に示されないと説得力に欠けます)。

そこで、ここでは本作に描かれた恋愛模様をより具体的に考察するために、以下の分類を用います。

{netabare}<1> 出逢い方による分類

①幼馴染型 → 海村の4人の場合(光・要×まなか・ちさきの関係)
②ボーイ・ミーツ・ガール型 → 陸村と海村の出身者の間の場合(紡とまなか・ちさきの関係)
③年上への憧れ型 → 陸村の小学生と海村出身の中学生の場合(美海・さゆ×光・要の関係)

<2> 恋の回数による分類

①初恋 → この作品の大部分の恋
②2回目以降の恋 → 無意識のうちに進行してしまうちさきの紡への恋
③その他(既婚者との恋など) → あかりの美海の父への恋

<3> 恋愛感情の内容による分類

①趣味的恋愛感情(※相手の好意の獲得を目的とした駆引き的な恋であり、恋に恋して恋を自覚的に楽しんでいる状態)
②虚栄的恋愛感情(※ブランド品を見せびらかすように恋人を持ちたがること、また人の恋路に嫉妬して燃え上がる恋)
③肉体的恋愛感情
④情熱的恋愛感情(※説明が難しいが、本作で描かれるほぼ全ての恋愛感情はこれに当てはまる){/netabare}

このように本作は、都会から遠いファンタジックな小村(海村も陸村も)で生まれ育ち、世の波風にまだ汚されていない中学2年(13~14歳)の少年少女の初恋という設定に基づき、全26話を通して、①~③の要素をほぼ排除して、④情熱的恋愛感情の描出一本槍で突っ走るという、ラブストーリーとしては些(いささ)か稀な作品となっています。

また、本作で描かれる心理関係のほとんどが、幼馴染の間か、さもなくば年上への憧れとして発生していることも、彼らの④情熱的な恋愛感情に説得力を持たせています。

《一般的な恋愛作品との違い》

これがもし高校生以上の関係で、かつボーイ・ミーツ・ガール型の出逢いだったなら、いきなりの④情熱的恋愛感情の発生には余り説得力がなかったことでしょう。
例えば、あにこれでも高評価の恋愛アニメの代表格『とらドラ!』は、
{netabare}
(1)序盤から中盤にかけて、ヒロイン大河の北村君への恋のときめきや躊躇いを繰り返し描き出していますが、そうした大河の恋心は、実は「駆引きを通して相手の好意を獲得することを目的とする恋」つまり①趣味的な恋愛感情であって、
(2)第16話(すみれさん乱闘事件)を機に大河は自分の恋心の浅はかさを悟らざるを得ず、そして、
(3)第19話で、大河はとうとう自分の本当の恋心は北村君ではなく竜児にあることを自覚するに至り、なおかつ、この自らの恋の成就を目指すのではなく、これを秘匿し押し殺して竜児の恋の成就を密かに支援する側に廻ることを決意する、
{/netabare}
・・・という流れになっていますが、このように大河の恋心が、①趣味的な恋愛感情から、④情熱的な恋愛感情に移行してしまうストーリー展開の巧みさに『とらドラ!』の凄みがあって、それがこの作品が高評価を取っている本当の理由と私は考えています。

この『とらドラ!』の例のように、優れた恋愛作品というのは、アニメ・実写あるいは小説といった表現媒体に関係なく、

(1)①趣味的な恋愛感情、②虚栄的な恋愛感情、あるいは、専ら④肉体的な恋愛感情からスタートした心理的関係が、
(2)いつの間にか、④情熱的な恋愛感情に転換してしまい、本人の意思では簡単に逃れられなくなっている様

・・・を説得力をもって描き出している作品であるのが一般的だと思います。

※因みに、そのような説得力を持ったアニメ作品は、実は結構少ないと私は思っており、例えば、あにこれで「恋愛タグ」に高いポイントがついている作品であっても、その内容をよく見ると、①趣味的恋愛や②虚栄的恋愛の範囲内で終始していて、④情熱恋愛への転換を描くに至っていないものが幾つもあると思います(例えば、『CLANNAD』、『初恋限定』)。

《本作視聴の難儀さの理由と魅力》

そうした一般的な恋愛作品との比較から、本作はやはり、
{netabare}
(1)海村という閉鎖的な環境で自然に芽生えた幼馴染同士の恋という設定、また、
(2)小学3年生の少女の5歳年上の少年への憧れと、少年の5年間の冬眠状態~解除により、本来は恋愛が成立しないはずの関係が“成立し得る関係”に転換してしまう、という現実世界では在り得ない特殊設定
{/netabare}
を巧みに用いて、序盤から終盤まで一貫して、④情熱的な恋愛感情の進行過程の描出だけでストーリーを展開している点で、恋愛作品として特殊であって、

(1)その④情熱恋愛一本槍という特徴から、本作に独特の息詰まるようなナーバスさが発生し(※注釈)、
(2)その結果、私たちは毎話のように視聴に難儀してしまう羽目に陥るのですが、
(3)そのナーバスさ・難儀さは私たちにとって、懐かしくまた切ない感覚を伴ったものでもあって、
(4)結局のところ本作の最大の魅力は、そうした感覚を私たちに思いがけず(かつ繰り返し)惹起させてしまう点にある、

・・・と私は結論づけたいと思います。

(※注釈)もし本作に、①趣味的・②虚栄的・③肉体的な恋愛感情が一定量混在していれば、他作品によくあるように、それらが適度に陽気な冗談や下ネタやおふざけを作品中に呼び込んでいたはずです。

================================
◆(参考)過去に書いた感想・レビュー

※前述のとおり、私は3周目までは「自分が安易に感動させられてしまうこと」への警戒から本作に対して相当に身構えていて、本作から自分が受ける感動の性質を慎重に見究めようという批判先行の視聴姿勢を取っていました。
以下はその当時の感想・レビューの一部です。

2015.3.10 三回目視聴を完了。
各話評価を追記。総合評価を4.1→4.3に改訂。
1クールに上手く圧縮されていたなら私も本作を名作(総合評価4.5以上)と評価していたと思います。
ですが、2クールはちょっとやり過ぎ感あり(稀に見る美酒も味わい過ぎると食傷気味になってしまう感じ)。
そういう意味では、かなり残念な作品でした。

2014.7.19 二回目視聴を完了。
全体に遊びとかギャグ要素が非常に少なく、重く沈鬱な印象。
この作品は毎話毎話、ほんの一瞬のカットに感情の微妙な変化や発露を盛り込んでくるので、安直な気分で流し見するわけにはいかず、全26話を通しで視聴するのに今回もかなり時間がかかってしまいました。

================================
※以下は第1回目視聴直後の感想・レビューです。

《岡田シナリオのメタ分析》

{netabare}★岡田シナリオの基本パターン

このアニメのシナリオ構成・脚本を担当した岡田磨理という方のシナリオは、表面的には色々ヴァリエーションを取りながらも、大雑把にいえば、

==========
A子はB男が心底好きだ。
だがB男は、A子の親友のC子の方に恋をしており、A子にはそのことがよくわかる。
A子も親友のC子が大好きで、彼女の美点を沢山知っている。



A子は、自分がB男に恋しているのと同じように、B男もC子に恋をする権利があると考える。
A子は、B男の恋心を捕らえている親友のC子を羨ましく思い、そしてそのようにC子に嫉妬している自分の心に気づいて、自分を浅ましく醜いと思う。
A子は、B男のC子への恋が実ることが、自分が恋をしているB男にとって一番幸福なことだと思い込む。
こうしてA子は、自分の恋心を押し殺して、B男のC子への恋を実らせるために密かに行動を始める。



ところがC子は、ずっと以前から親友のA子がB男に激しく恋していることを知っており、A子のB男への恋を実らせるために、B男に対して無関心を装うどころか、B男ではなく全然関係ないD男に恋している振りまでして、B男の自分への恋心を挫こうとしている。
実はC子も本当はB男を恋しているのだが、親友A子の恋心を犠牲にしてB男の恋心を受け入れようと時折考える自分の心を醜く浅ましく思い、許せないでいる。



一方、B男は・・・
また、D男は・・・
==========

という複数の男女の恋心が錯綜しループして、それぞれの善意と誤解から軋みと混乱と和解とが繰り返され、こうしたカオス的状況の中から次第に着地点が現われてくる、というパターンを、凡そ踏襲しているように見える。

この「凪のあすから」という作品も、これでもかと畳み掛けるような感じで、こうしたパターンが集積して出来上がっているように見える。

さすがにここまでくると、ちょっと食傷気味で、私の個人的評価は低くしてしまいましたが、でも、やっぱり実際視聴してみたら、相変わらず面白いんだよね、これが。

逆に言うと、なぜ岡田磨理さん以外のシナリオライターが、こうしたワンパターンながら安定的に私たちの心を揺さぶるようなシナリオ・脚本を書けないのか?ということの方が疑問なくらいです。

★岡田シナリオとその他の人のシナリオの違いとは何か?

一言でいえば、登場人物たちが、根本的な部分で、自分の恋心の成就を望むか否か、の違いではないか。

上にも書いたとおり、岡田シナリオの登場人物たちは、

①自分は誰かに激しく恋しながらも、
②自分の恋の対象者は、自分と同じくらいの強さで別の誰かを恋する権利を持っており、あるいは、
③自分とは別の誰かも、自分と同じくらい自分の恋の対象者に強く恋する権利を持っている、

ということに何時も気づいて、結局

④自分の恋心を押し殺して、自分の恋の対象者の恋を成就させることが正しい、という結論に達し、
⑤そのために密かな行動に出て、かつその行動を決して誰かに悟られまいとする、

という行動パターンを踏襲する(しかも一方ではなくほぼ全員が)。

要するに、岡田シナリオの登場人物たちは、他の、言ってみれば趣味的な恋愛感情のやり取りをしている作品の登場人物とは全然違って、アニメ作品でありながら、かなりリアルな情熱恋愛的な行動パターンを取っている、ということになり、そこから岡田シナリオの独特の迫力が生まれるのではないかと考えます。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 161
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

全てにおいて丁寧に描かれた、恋愛アニメの傑作

2013年10月より放送。
全26話。


【前置き】

冒頭部分を見ていた時は、まさか今現在のような高評価を出せる作品に発展するとは思いもしませんでした。
本作は、恐らく視聴した誰もが仰るでしょうが、後半からが本番と言わんばかりの尻上がりの面白さを見せる、大器晩成型のシナリオでしたので。


アニメーション制作は、安定と信頼のP.A.WORKS。
「true tears」から始まり、「Angel Beats!」「花咲くいろは」「Another」「TARI TARI」「有頂天家族」等、今現在では、またオリジナルで「グラスリップ」も放送されていますね。
ただ、特にオリジナルの作品に関しては「true tears」以降、個人的にいつもホームランを打つような感じではなく、どこか惜しい佳作止まりな感じがしていました。

しかし、本作は違いました。
ファンタジーを織り交ぜながらも、ラブコメとは全く違うガチの恋愛作品として、人気作「true tears」を越えたかも…とさえ思わせてくれる出来でした。



【あらすじ】

舞台は、かつて全ての人間達が海の中で普通に呼吸し、生活を営んでいた世界。
ただ、ある時を境に陸に上がって生きる人達が現れはじめ、やがて人は海と陸に分かれ深く関わることを避け生活するようになっていました。

物語は、汐鹿生(しおししお)と呼ばれる海底の村に住む4人の少年少女達が、その村の中学校の廃校をきっかけに地上の小さな港町の中学校に転入するところから始まります。

ただ1つ、その汐鹿生の村には破ってはいけない掟がありました。
それは、海の人間と陸の人間とが…恋をして結ばれること……。



【前半は、後半への壮大な前振り】
{netabare}
あらすじだけ聞くと、よく聞く可愛らしいお伽話のようにも聞こえます。
実際、当初は海中にある村の世界観やオープニングの雰囲気からも、ファンタジー要素を全面に押し出した作品に思えました。

しかし蓋を開ければ、その世界観を丁寧に説明しつつも、7人の少年少女のいじらしい恋愛模様を生々しく描いた作品でした。

冒頭は、話数に余裕があるが故のその丁寧な解説が少々退屈に感じる節もありましたが、今思えばそれは壮大な後半へ繋がる前振り。
今思えば、存分に描いて下さって本当に良かったと思っています。

ただ、オリジナル作品故にどうしても先を予見出来ず、この冒頭で切ってしまった人も放送当時はやっぱり多かったようですね…。
「3話程度では本筋がまだ見えてこない」という点は、本作の難点でもあるでしょう。


私的に、視聴を継続出来た理由として、その丁寧に描かれたシナリオ以上に丁寧に彩られた、安定と信頼のP.A.WORKS(←何度でも言いたい。)の、作画の存在が大きかったですね。

中でも、海底にあるの村の汐鹿生は綺麗でした。
塩が粉雪のように降り積もり細かくキラキラと輝いた町並みは、とても幻想的でした。

水面では泡の一つ一つから、海面では船の揺らぎ方一つ見ても、海の演出は特に目を見張るシーンが多かったです。
作画だけでも見たくなる、安定と信頼のP.A.WORKS。(←はい、だから何度でも言います。)



本作の前半最後の山場。
海の村の人は、いつ覚めるか分からない冬眠に入ってしまいます。

仲違いしていた地上と海の関係が少しずつ緩和され始めていた中の、突然の冬眠勧告。
その冬眠を受け入れられる人もいれば、受け入れられない人もいました。

この冬眠は、いつ覚めるかも全く分からないようでしたので、実際不安に感じるのも当然でしょうね。
特に、自分だけ目が覚めるのが遅かったら…。。
周りだけ成長している中、自分だけ起きた時取り残されていたら…。。


この『冬眠』という要素が放つシナリオの盛り上がり方は、作中でも随一でした。
想像したら、やっぱり恐ろしいですしね。

大好きな人が自分の知らない間に成長していて、自分だけ眠り続け取り残されるかもしれない恐怖。
……いや、そもそも…、もしかしたら一生目覚めないかもしれない。


当初は互いに歩み寄り始めた地上と海の展開から、「これ2クールもして後何するの?」なんて思っていましたが、こういうことだったんですね。

シナリオ構成は、「true tears」「とらドラ!」「あの花」も担当された、岡田麿里さん。
この御方は、やっぱり見せ方が上手ですね。
{/netabare}



【時を進めた者と、そうでない者】
{netabare}
そして、その本番の2クール目。
前半とは打って変わり、かなり切なげな雰囲気のモノローグも入る新オープニングは、まさに本番開始という感じがしました。

5年の歳月が流れた同舞台で、海中で冬眠についた者、地上で5年の時を過ごし成長した者の物語。
主人公を始め、冬眠から目覚めた者が少しずつ地上に姿を表し、再び止まっていた恋愛模様が動き出します。


後半冒頭では、海の人間でありながら冬眠に入ることが出来なかった、「比良平ちさき」のエピソードには胸が苦しくなりましたね。

5年前の、中学生だった自分はもういない。
大好きな相手はその中学生のまま地上に戻ってきたのに、自分は大人になってしまっている。

それでも、やっぱり会えば好きな気持ちは蘇ってきてしまいます。

「あの…私……、変わっちゃってゴメン…。」

そういうちさきに対し、その大好きな人は、見た目にとらわれず

「オマエ、全然変わんなくて安心した!!」

と言ってくれるんですよね。
ちさきは、嬉しくて涙しながら

「アンタに言われたくないわよ!」

っと、くいかかっていましたね。
……うん、コレはごもっとも。

した人は勿論、端から見ている側さえも世界観を大きく変えてしまう「冬眠」の恐ろしさが描写される中で、ここは大好きなシーンでした。


そして、5年前に恋をしていながらも、年齢差があって想いを伝えられなかった、小学生の女の子2人組、「美海(みうな)」と「さゆ」。

彼女達の視点から言えば、当時大好きだった中学生の男の子が突然いなくなってしまったワケでしたが、自分達が同じ年齢の中学生になった今、当時の年齢のまま戻ってきたというワケですね。

前半は、ハッキリ言って

「この小学生達の恋愛模様、こんな念入りにいる?」

と思ってしまい、蛇足や尺稼ぎにすら思え、少々退屈だとさえ感じていました。
(いや勿論、小学生は最高だぜよ?)

しかし、こういうエピソードに発展する為の伏線だったんですね。
これまた上手いですね、やられました。


この後半は、毎回少しずつ冬眠から目覚めてくるキャラが出て恋愛模様が入り乱れていくので、全く退屈しないどころか非常に毎話盛り上がって楽しめました。
小出しにされる焦れったさは多少感じましたが、決して尺稼ぎ感はなく、それぞれ進展する恋愛模様を丁寧に描いてくれていました。
これもまた、全26話のという話数の強みですね。

小学生から中学生になった2人。
中学生から大学生になった2人。
そして、中学生のままの3人。

それぞれの視点から描かれる5年を経ての恋愛模様は、それぞれの昔のエピソードが序盤で丁寧に描かれていたからこそ、感情移入しちゃうんですよね。
正直な話、要所要所で私は泣かされっぱなしでした。
{/netabare}



【要君から見る、凪のあすから】
{netabare}
さてここからは、後半から個人的に一番好きになって注目していた、海の人間の中でも物静かで空気の読める大人っぽさが魅力の

『伊佐木 要(いさき かなめ)』

を通して、作中の魅力的なシーンを、熱く語っていきたいと思います。


当初から同じ海の人間の ちさきが大好きで、でも彼女の気持ちが自分に向いていないことに昔から勘付いているので、中学生ながら基本的に傍観者でいた男の子。

しかし冬眠前に、その先行きの不安もあり、ちさきの家族にも公表するカタチで堂々と、

『ボク、ちさきのことが好きなんだよね、かなり前から。』

と、いつもの笑顔で告白。
しかしちさきが地上に残ってしまった中…自分だけが冬眠に入ってしまい、目覚めたらその大好きな ちさきは大人になっていたワケですね。


世界が変わっても

「変わらないものもある。

 変わるわけ……ない。」

と、自身の ちさきへの想いを再確認する要。

ただ、これまでは同じ年齢同士なので、その達観した物言いや立ち振る舞いにも余裕があった(ように見えた)のですが、流石に本物の大人相手にはその余裕も通用しないんですよね。
しかもその恋敵は、ちさきと5年を共に過ごした…非の打ち所なしのこれまた超絶イケメン紡(つむぐ)なのですから。

「大人だね…、ちさきは…。」

そう言いながらも、精一杯に顔色を変えず立ち去り、「クソッ!」と襖越しに言うしかない要。

今までにない余裕の無さ、それ故の焦りがリアルに描写され人間味が出てきて、私は後半からグンと好感が湧いてきました。

「ちさきが光とうまくいかなくても、次は僕じゃなく紡だってわかってたから。」

と、昔からの友達とはいえ、大人を相手に精一杯達観して喋るその仕草は、もぅたまらないぐらい いじらしかったです。



結局、本人の言う通り勝ち目のない恋だったのかもしれません。

でも、そんな要のことをずっと好きでいてくれた…、自分と同じく5年経っても変わらない想いをブツけてくれた女の子、さゆがいたんですね。

前半では、小学生が憧れのお兄さんへ抱く淡い恋のように描かれていた、さゆの恋。
それが、遂に一つの形となり本人の元へ、『不器用ながらも』思いっきりブツけられたのでした。


『ずっと…ずっと見てたよ……。

 私、アンタのことずっと見てた、ずっと待ってたんだからっ!!

 アンタがいるから、だから頑張ろうって…。

 アンタに釣り合いが取れるように、アンタに子供扱いされないように、

 アンタにちゃんと…、女の子として見てもらえるようにっ!!

 アンタがいない間も、アンタはここ(心)にいた。
 
 ちゃんと…、この真ん中にいたっ!!!』


この告白で、これまでずっと大人ぶっていた要が、冬眠から覚めても家族がいなくて寂しかった本音を、初めて吐露しました。
誰も自分を待ってくれていなかったんじゃないか…、と。

ただ、ずっと想って待っていてくれた さゆの気持ちを知り、救われたかのような嬉し涙を見せるのでした。


要「これからちゃんと見てみる。ちっちゃな女の子じゃなくて、同じ年の一人の女の子として。」


さゆ「上から目線だよね。」


こういう憎まれ口も、さゆらしくて良いですね。
振り返れば、告白中も「アンタ」って7回も言ってるしww


「あの頃はさ、遠くから見てるだけだった。一緒にいるけど、すっごく遠くて……。」

5年前を振り返りそう言っていた さゆが、中学生になって見せた要への5年越しのド直球アタック。
ココは個人的に、作中でもクライマックス以上に大好きなシーンとなりました。



話はそれますが、さゆを演じた石原夏織さんは「あの夏で待ってる」の谷川柑菜や「変態王子と笑わない猫。」小豆梓などを始め、恋愛的に報われない負け確定ヒロインを演じることが多く、今回もそうなんだろうな…と勝手に思っていました。
いやはや思いの他、大健闘でしたね。

今作では、いつも以上に良い演技も見せてくれましたし。
上記のシーンの他にも、第22話で光とブツかった時の、あの可愛らしくもドスの利いた

「おいタコスケ!!、ゥルェディイ(レディー)を突き飛ばしといてそのままかよ!!!」

も、とても印象的でした…、あぁ…中学生ってコワイ…。。。
やっぱり、小学生は最k(ry

2014年は、あまりアニメ担当数はふるいませんが、好きな声なので今後の活躍に期待したいです。



最後は、全員が見事なカップリングとは行かずとも、良い着地点を見せてくれたかなと思います。
変に話をぼかしたり、続編を匂わす描写が無いのも良いですね。

ただ、7人というのは奇数なワケで……、やっぱりそういうことになりますからね…。
(ちょぉっとは救いの目も見えましたケド。)
最後にもう一捻り欲しかった気もしましたが、これは大好きな作品故の小さなクレームです。


エンディングでは、エンドテロップとともに最初のファンタジー色の強いオープニング「lull~そして僕らは~」の別バージョンを存分に流し、キャラクター達の最後が海と地上でぞれぞれ、最後まで丁寧に描かれておりました。
この世界観と主要キャラ皆に好感が湧いたからこそ、120%楽しめたエンディングでしたね。

見終えた時「とても良い作品を見たなぁ…。」と非常に後味も良かったので、今でもとても好感触な印象で記憶に残り続けているのでしょうね。
{/netabare}



【総評】

序盤で切ってしまうには非っ常に惜しい、是非とも後半の盛り上がりを見て判断して欲しい作品です。


短気ながらド直球な男らしさが光る、ひー君。

無邪気で屈託ない笑顔を見せてくれる、まなか。

団地妻のような妖艶な色気を見せる、ちさき。(昼下がりの、じゃないよ。)

大人びたクールガイながらイクところはイク、要。

「海」という一言で全てを伝えることが出来る水陸両用イケメン、紡。

一番女の子らしく いじらしい気持ちが描かれる、美海。

ちんちくりんだった小学生から一転し、最後は女を見せた。さゆ。


世界観も、このキャラクター達も、シナリオ展開も、そしてそれを彩る作画も含めて。
私は半年間(特に後半3ヶ月)、大いに楽しませてもらいました。

『海と大地のあいだで揺れる 青の御伽話(ファンタジー)』と題されていた本作。

それは、想像していたよりもずっと重く、そしてなにより全てが丁寧に描かれた傑作だと、私は感じました。

またひとつ、大好きな作品に出会えました。


長々と読んでいただき、ありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『伊佐木 要』声 - 逢坂良太さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『潮留 美海』声 - 小松未可子さん

※※※
以降は、視聴済の方向けに書かれた、ただの私の妄想なので〆ます。
{netabare}
さて、本作のように世界観や物語が魅力的な作品に出会うと誰しも、

「一度でいいから作品の中に入ってみたいっ!!」

と、妄想してしまいますよね?


………ねっ!!!


というわけで、もし

【「私」が、この世界の8人目として、同じ年齢で恋愛模様に加わっていた場合】

を想定して、この綺麗な物語の展開を、更に味付けしてみました。



■第0話■
ひー君達が後に転入するクラスの隅に、「私」登場。



■第1話■
ひー君達、汐鹿生の4人が転入。
「私」まなかの屈託の無い笑みを見て、「この子は俺に惚れている!!」と勘違いする。



■第9話■
クラス皆で、おじょし様を作っている際に「私」、小学生の美海を見かけ何かに目覚める。

以降、「俺には、まなか がいるのに…」という、不必要な葛藤が毎晩続く。



■第13話■
葛藤で睡眠不足ののまま迎えた、おふねひき当日。
「私」荒れた海の中、人知れず海に落ちる。
(当然、エナが発動することはない。)

汐鹿生の村人が冬眠に入る中、一人永眠に入る。



■第13話と第14話の間■
偶然にも、紡が海へ出していた定置網に、最早原型を留めていない「私」が引っかかる。

紡、顔色一つ変えず無言で、手荒に海に返す。



………というわけで。。


どう想像しても「私」は、後半に駒を進めることが出来ませんでした。

私がいれば、男4女4で綺麗に恋愛模様もまとまっていた(に違いない!!)でしょうに…。

ゴメンよ美海……。。。


こんな綺麗な世界に『どざえもん』を出してしまうことになり、誠に申し訳ありませんでした。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 76
ネタバレ

アリス★彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

懐かしい匂いがした

最初はただの絵本を手にする気分でした。
かなりファンタジーチックで最初は淡い恋愛感情を描く恋愛物だと思っており、そこまで期待はしてませんでした。
ですが、確かに絵本のようなおとぎ話だったものの、今まで読んできた絵本よりもとんでもなく素晴らしい絵本でした。

淡い恋愛物のふりをしたドロドロの恋愛物です。

人間が海の中に住んでいるというファンタジーな世界観。
この世界観を存分に活かした展開が本作品の魅力です。

キャラクターデザインは、
『僕は友達が少ない』や『電波女の青春男』の挿絵や表紙を手掛けたブリキさん。

シリーズ構成は、花咲いろはやとらドラの岡田麿里さん。

前半は淡い子供の恋愛物語、三角関係、海の人間と陸の人間の関係、などを中心にお話が進んでいきます。
ドロドロした人間関係を描いたお話で、とても岡田麿里さんらしいドラマチックな脚本でした。

前半は正直キャラクターの精神年齢が子供だったりするので、キャラクターに共感出来ずに、だるくてつまらない印象を受けるかもしれません。
暴言や喧嘩、恋愛の考え方もかなり子供っぽいです。
前半も良い感じのラブコメで楽しめたという人もいるので、前半は評価が分かれます。

この作品は前半で張った伏線を一気に回収する中盤から見所で、後半に進むにつれ一気に面白くなります。
また、大人が共感出来るようなシーン{netabare}(例えばちさとと紡が大人になったり) {/netabare}もあるため、ここから一気に大衆向けの作品に化けます。

また子供っぽいと思ったキャラクターも徐々に成長していき、大人になっていきます。
これが本作の魅力です。キャラクターの子供の時代を描くことにより成長した時、さらに感情移入が出来るようにしています。

この後半の展開は前半に張った伏線が無ければ、描写が足りずに感情移入が出来にくかったでしょう。
前半の甘いラブコメがあるからこそ、後半の壮大な世界観を描けるのです。

終盤になるにつれて、世界観の壮大さが強調されていきます。前半は、小さな恋愛物語を使って若年層の共感を呼び、そのあと徐々に前半に張った伏線を回収しながら設定を活かした壮大な話を描く。

本当に計算されている作品だと思います。
説明しなくても分かるシーンは、視覚のみ情報で理解できます。また陸と海との関係で、感情的になるところは、対立は中々終わらないということの、少し説得力が増えて良かったかなぁっと思いました。
ネタバレ有りのところでも書きますが、勢い任せの展開は、視聴者の感情を高揚させるためのテクニックであり、テクニックに現実世界のような心理を求めるのは、的外れもいいところです。この作品は、とてもそれに優れていて、とにかく感情を高ぶる良いシーンが多いです。
なので、私は視聴者の感情を高揚させることが本当に計算されているな、と感じました。(どういう風に感じたかはネタバレ有りのレビューで語ります)


深いテーマ性も物語を楽しむ上での醍醐味なので、ぜひぜひ考えてください。


↓以下ネタバレの長文。かなり書いてます。。。すいません。


{netabare}

■まなかが紡のことを好きだと思わせるミスリード
前半は、まなかが紡のことを好きだと思わせる徹底的なミスリードが行われています。
まなかが紡に釣り上げられるシーン、まなかが赤面して教室から出て行くシーンや、紡がまなかを助けるシーンなどなど。
例を上げればキリがありません。

1話目で、
紡「綺麗だ」
まなか「え、あ、なんだ魚のことか・・・」
紡「あんたも」

なんて台詞を入れているんですから、まなかは紡と結ばれるのかな、と思っちゃったりしました(笑)
完全に製作者の意図に騙されましたね(笑)

最終的にまなかは紡ではなくて光が好きだということは分かります。
その展開を視聴者に読ませないために、わざわざあんなフラグを作ったんですね。


■海の人間と陸の人間の対立
学校のシーンやおふねひきの件で揉める件で強調されています。

学校のシーンでは、通ってきた中学が廃校になったため転校してきた光たちに対して、陸の子供たちは、からかったり馬鹿にしたりしました。
海の人間と陸の人間の関係について数話を使って、上手く描写していたなと感じます。

また中盤のシーンでもその対立は描かれています。
おふねひきの件で、光のお父さんを含んだ海の人間と陸の人間が口論から喧嘩に発展するシーン。

結局、どちらが悪いのか分からないですけど、とりあえず凄く対立しているんだな、ということが分かりました。


その対立も、海の人たちが冬眠することで、陸の人たちが海の人たちに支えられていることに気づいて、また海の人たちも冬眠する前はなんだか寂しげな表情をしていました。

お互い憎んでいたけれど、お互い支えあっていたり、お互いいなければ分からないことがあったと気づきました。

■要
告白するというのは自分を納得させるため。
要は、冬眠の前に、ちさきに告白したり、光に、まなかに告白するように迫ったり、突然理解できないような行動を取ります。

しかし、全て告白するというのは自分を納得させるためだ、という要の自論に基づく行動なら納得がいきます。


相手に気持ちを伝えないということは、自分の気持ちに嘘をついたまま過ごすということ。
例え、相手の事を大好きでも、自分の気持ちに嘘ついてしまっては、なんだか心の仲が落ち着かない感じになってしまうかもしれません。
だから自分を満足させるために告白するんだ、というのが要の自論です。


その考えは告白すると人間関係にひびが入るかもしれないから嫌だ、というちさきやまなかに否定されてしまうのですが...

まぁこのあたりの価値観の押し付け合いは、子供っぽいなぁと思わせるシーンでした。

■変わらないもの

冬眠から覚めた光は、変わった街を目にして、変わらない自分と比較してなんだか途方に暮れます。

「自分はつい前まで、おふねひきをしていたのに、いきなり街が変わって、美海も大きくなって、もう何がなんだか分からない。
これ以上、変わったものを見てしまったら、俺は耐えられないかもしれない。
だからちさきには会いたくない。
もっと変わったものを見ちまったら、もうおかしくなりそうで見たくない。」

そう思っていた矢先にたまたま成長したちさきに会います。


「あぁなんだ
変わらないものもあるんだ」


5年間という空白は大きかった。
けど、5年間立っても変わらないものはある。
どれだけ変わろうとも、変わらないものは絶対存在するんだ。

そういうことを思わせるシーンでした。


■変わるもの

光達が冬眠している間に、ちさきと紡は二人で三人が目覚めるまでゆっくり時間を過ごします。

ちさきは、もしも光達が帰ってきたら、自分が光を好きでなければ、光達がなんだか遠い存在になるような気がするので、光のことを想い続けます。
自分が光の気持ちを無くしてしまえば、戻ってきたみんなは自分の変化に気づき、複雑な心境になるからでしょうね。


光達が戻ってきてから、ちさきは徐々に自分の好きという気持ちが紡に移っている事に気づきます。

分かっていてても認めたくないちさき。
そう、それを認めてしまったら、みんなを複雑な心境にさせてしまうかもしれない。

だから、認めたくない。


元々、ちさきは変わるのが嫌だから、告白して自分自身を満足させている要の考えには同調していませんでした。
今の関係が壊れるのが嫌だから、光に告白しませんでしたし、要が告白したほうが良いと勧めても、拒否しました。

そういった考えだから五年立っても人間関係が壊れるのが嫌で、光の事を想い続けたままでいます。



要はそんなちさきを見て、おふねひきの事を思い出します。

あの時、自分が紡を救わなければ、自分はちさきと一緒に入れたのではないか。
そうしていれば、ちさきが今好きな相手は紡ではなく自分だったのかもしれない。

でも、自分が紡を救わなかったら、確実に紡が死んでいた。


けど、最初からちさきは紡の事を気になっていた。
自分が紡を救わなくて、誰かが紡が救っていたとしても、結局、ちさきは紡の事を好きになっていただろう。


だって 人の気持ちは変わるものだから


どれだけ変わらない事があっても人間関係は何年もすれば変わるもの。
人の気持ちは移り変わるもの。



ちさきは紡の事を好きだって認めたくない。


けど、人の気持ちが変わるという事を知る。


だから気持ちが変わるという事を受け入れて、紡のことを受け入れる。



やっぱり時間が変われば人間関係が変化するんものなのだなぁっというのを感じたシーンでした。






■美海
今思い返すと、光と美海を5歳差にしていたり、美海が光に助けられたシーンを描いたりしたのは、全てはラストのためだったんだなぁ、と感じます。

まなかさんも好きだけど、自分も光が好きだから、まなかさんとは恋敵になってしまう。
そういう複雑な状況になり、精神的に追い詰められます。

さらに、光と同い年になった事で、いつも遠くから見ていた光と傍で一緒に学校に行けるという事に喜びます。

ですが、その考えも光の「これ以上、変わったものを見たくない」という発言を受け、「私馬鹿だった」と自らの考えを否定しています。

良いことがあった、と思ったら、すぐ嫌なことがある。
美海の人間関係は複雑で嫌な感じですね(笑)

そんな美海の出した答えとは?


■好きになってもいいんだよ
これを伝えたかったのかな?
これだけドロドロした恋愛物語を見せられてきて、「好きにならなければいい」、と一瞬でも思えるシーンがありました。
しかし、それらのシーンは全てこのテーマを伝えるためだったのですかね。

美海の出した答えでもあります。


製作者の主観的なメッセージ。
もしも、相手を好きになったら、それなりに苦しいことや辛いことが待っています。
場合によっては相手と結ばれるのは、難しい場合もあります。
けれど、好きという気持ちを無くしてしまえば、そもそも好きから生まれる味わい深い感情を得られないので、多少損していることになります。
そういう寂しい人生は嫌だな、そういう好きを感じない人生は嫌だな、という少し子供っぽくもとれるメッセージ。

それを14歳の美海を使って、最終話で伝えています。
誰かを好きになるというのは、海神様とおじょしさまのエピソードのようにとても素晴らしいことなんだよ。
好きにならなきゃこういう感情を味わえないんだよ。
だから私は嫌だな。
誰かを好きになった気持ちを忘れたくはないな。
例え叶わない恋でも、この感情がただの感情になるのは嫌だな。
だから、好きになっていいんだよ。
光も海神様も。
もっと素直になっていいんだよ。

ということを、主観的なメッセージであるもののしっかり伝えています。






子供っぽくても、子供っぽいからこそ、枯れた心には良いメッセージになりました。

好きという感情がどれだけ味わい深い感情かを再認識させてくれる。

とても良い作品でした。


あ、あともう一つだけ。
好きな気持ちは人間を変えてしまうことがあります。


例えば、作中の中で、
光はまなかを救うために、何回も海の中に潜りましたし、
美海は光を庇いましたし、
人間を突然本気にさせたり感情的にさせたりします。


光は美海を別のベクトルでしたが好きでしたが、ベクトルは違えど、最後のシーンで必死で助け出そうとしました。






どういうことかというと、


人の強い想いは時にとんでもない奇跡を起こすことがある。




これだと思うんですよね。


好きだということは相手を強く思うこと。
強く思うというのは人間のやる気が湧く要因になるということ。
やる気というのは、人間が行動するというためのエネルギーになる。

行動するというのは、時にその行動する量により周りに影響を与えることがある。
周りに影響を与えるということは、大いなる流れを変える可能性がある。



一つの大きな想いが、大きな行動を生み出して、大きな流れを変える可能性があるということです。


明治維新であれ、フランス革命であれ、大きな想いが無ければ大きな行動は生み出せませんでした。


何か大きな行動を起こそうと思うとそれなりのやる気が必要です。

やる気の源になるのは感情です。強く思う事です。


好きだと強く願えば、その好きのエネルギーが世界を変える原動力になるかもしれません。
その好きがやる気になって、世界を動かすやる気の一つになるかもしれません。


可能性が低くてもゼロではありません。


だから私は好きな気持ちは、時として人間を変えてしまうということがあり、その時に生まれた強い感情が世界を変えてしまうこともあるのだと考えます。


例え小さな変化だったとしても、その小さな変化が大きな流れを変えてしまうことがあるのだと考えます。








『海神様、まっこと面白いですなぁ人間と言うものは』


『傷ついて答えはなくても、それでもひたすら足掻き夢を見て』



『その想いが大いなる流れを変えるやもしれん』






『ぬくみ雪が止みましたな』


byうろこ様



{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 50

89.3 4 泣けるで恋愛なアニメランキング4位
君に届け(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (3030)
14942人が棚に入れました
陰気な容姿のせいで霊感があると恐れられ、「貞子」というあだながついている黒沼爽子。
周囲に避けられることに慣れてしまっていた爽子は、わけへだてなく接してくれるサワヤカさ100%の少年、風早翔太に憧れる。自分を変えたいという爽子の背中を押してくれる風早や、矢野あやね、吉田千鶴、真田龍といったクラスメイトたちとの関わりの中で、爽子は少しずつだが自分の殻を破っていく。
ピュアな爽子が友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を知っていく過程を、丁寧に描いていく作品。
一般の少女漫画原作の作品と異なり、ドロドロとした女の戦いなどはあまりなく、それ以上に爽子が不器用ながらも自分の気持ちに正直に生きていく姿を中心に描かれており、思わず見ていてニヤニヤしてしまう学園青春ストーリー。

声優・キャラクター
能登麻美子、浪川大輔、沢城みゆき、三瓶由布子、中村悠一、平野綾
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

一時期、流行った少女漫画ですね。
いつの時代もコレって少女漫画が話題になるけど、その作品の中の1つですね。

主人公、黒沼爽子はクラスで避けられていて、周りから「貞子」と呼ばれてます。
彼女は少し陰キャで暗いイメージがあり霊感もありそうだからと言う理由

けど、ホントは優しくて笑うと可愛くて、周りと打ち解けたいと積極的に行動をしようと自ら挨拶したりと積極的な面を持つ女の子。
そんな彼女が、クラスメイトの風早翔太と出会い周りと打ち解けてゆくって話。

さて、この作品はクラスメイトがガキ過ぎます。
{netabare} 例えば、肝試しの後日、1人でゴール出来なかった風早にクラスメイトは罰ゲームは「1週間、貞子と付き合える件」とか言う罰ゲームでした。
それにクラスメイト全員がワイワイ騒いでて……

罰ゲームで誰かと付き合えとか失礼だし、そんな罰ゲームで盛りあがるのは小学生低学年くらいですよ。
高校生のする提案じゃない。 {/netabare}

ただ、それを否定する風早は良かったです。
{netabare} 「罰ゲームは受けるけど、黒沼と付き合う事が罰なんて黒沼に失礼過ぎる!」ってのは良かったなぁ〜
{/netabare}

後、席替えで、クラスメイトは黒沼の前後左右斜めになりたくないと大声で否定します。
そんなの言葉にするなよって思います。
正直最低な発言です。
ホントにガキぽいクラスメイトだなぁ〜と思いましたね。
結局、このクラスメイトは風早の良さを引き出す為に配置されてるんでしょうけど、行動に発言が高校生に思えないのが凄く目立ちます。

{netabare}そんな中、進んで黒沼の隣りに座る風早や目の前に座る友達の矢野に黒沼の噂を気にしないクラスメイトのリュウに後ろをの席を奪われた友達の吉田が斜め前に座ってくれます。{/netabare}

この席替えのシーンは凄く好きなシーンでもあって、私は例えば100人の人から好いて貰いたいとか理解して貰いたいとは思わなくて、100人の内1人でも自分を好いてくれたり理解してくれる人が居てくれたらそれで十分嬉しいかな?と思います。

だから、爽子の席の周りに5人も進んで傍にきてくれてホントに爽子は嬉しそうで素敵なシーンだなと思いました。

でも、そんな彼ら彼女らとすれ違っていきます。
{netabare} 陰口で爽子は「貞子と一緒に居たら絶対風早、株を落とすよ」 と聞かされます。
だから、自分と居たら風早が評判を落とすと思い風早を避け始めます。

けど、そんな爽子の対応が気になる風早は爽子と話し理由を知ります。
だから、風早は自分の気持ちを伝える。
噂なんかよりも大切なのは本人達の気持ちです。
もしも、自分の株があって特定の誰か、友達と居ると落ちる様な薄っぺらい株なんて何の意味があるのか、そんな株よりも誰かとの絆とか気持ちの方が大切だよなぁ〜と思いました。 {/netabare}

一方、友達の矢野と吉田ともギクシャクする爽子。
{netabare} 実は、矢野と吉田の悪い噂が流されて、それを爽子が流してると聞かされます。
2人は爽子が流すわけがないって信じてますが、爽子が別のクラスの幼なじみとの会話で爽子が「矢野さんと吉田さんは友達じゃないよ……」と意味深な言葉を耳にします。

2人は爽子に「私達の事を好き?」と聞くと「好きと言うか……」って言葉を聞いて2人は爽子の気持ちを怖くて最後まで聞けずに……目を背けてしまう。

爽子は自分の気持ちが伝わったと誤解してしまう。
彼女は友達なんて出来たことなくて、少しの言葉でも気持ちが伝わったと誤解してしまう。
そんな中、爽子は自分が吉田と矢野の悪口を流してるって噂を聞いて誤解を解こうとする。

それは自分の為じゃない。
吉田と矢野が傷つくからです。
だから、爽子も引けなくて女子集団に1人でぶつかる。
そんなやりとりで、爽子の気持ちを知り助けにくる吉田と矢野。 {/netabare}

結局、爽子は友達の関係性が解らなかった。
友達っていつから友達なのか?

{netabare} だから、彼女は友達じゃないよ、でもいつかは友達になりたいと思っていた。
好きと言うか、もっと好き大好きって気持ちって言葉を伝える。{/netabare}

やっぱり気持ちを伝えるって大切ですよね。
言葉にしなくても気持ちは伝わるなんて言うけど、言葉にしないとハッキリは伝わらないし、言葉を聞かないと自己完結させてしまうから擦れ違いもしますよね。

さて、爽子のライバルが現れます。
胡桃沢梅、多分学園の人気者かな?
確かに可愛いし優しい女の子。
でも、ホントは計算高くて悪巧み?する女の子。

{netabare} 常に爽子と風早が話していると割り込む。
吉田と矢野の噂も彼女が流した。
爽子に自分の気持ちを気づかせないように誘導。

中学時代も風早を誰にも取られたくない彼女が入念に手回しして誰も風早に告白しない状況を作り出した。

爽子に風早を諦めさせようと、自分が風早を好きだから応援するように話すも爽子に否定されて思い通りいかなくなると性格が一転……
爽子に嫌味を言うけど爽子は爽子で前向きに捉えてめげないw
逞しいですねw {/netabare}

胡桃沢は多分風早をホントに好きだから解るんだろうね。
{netabare} 風早は胡桃沢を好きじゃない、風早は好きな人は居なかった……けど、今は爽子が好きな事を。{/netabare}

{netabare}胡桃沢も気持ちを伝えたらと思うけど、胡桃沢は失敗する告白はしたくなかったんだと思います。
告白して失敗したら今の関係性は大なり小なり変化するから、それは出来ない……そうなるのが怖い

だから、矢野と吉田の噂を流したのも彼女を周りから孤立させる為だった。
最後は爽子の気持ちを風早からリュウにすり替えようとした。{/netabare}

問い詰められた時に、胡桃沢の「周りを陥れて利用して何が悪いの?みんなだって私を利用してるじゃん」ってセリフがあります。

多分、胡桃沢って本当は優しい女の子なんだと思う。
誰かが困って居たらただほっとけない女の子なんだと思います。
でも、他の女の子達からはそうした行動が目について、他の男の子に、言い寄っている様にうつったんだと思います。

{netabare} 陰口で「胡桃と居ると男子と喋れるから一緒にいるだけなのにね〜」って言葉を聞いてしまう。
これはショックだよね……仲のいい友達の本音って傷つく。

だから、彼女は友達関係を友情から利用に変更した。
二度と傷つかないように……周りが自分にしたように。 {/netabare}

確かに気持ちは解る。
ムカつくしショックだと思うし、自分も利用してやろうって思うよね。
でもさ、ダメなんだよね。
周りの関係のない人を巻き込んで利用したり傷つけたりさ。
特に爽子の様な本気で向き合ってくれてような子に、そうした痛みや辛さを知ってる人が、その痛みや辛さを押し付けるような事をしちゃダメなんですよね。

{netabare} 全ての顛末を矢野は風早につたえると言いだす。

爽子はそれを止める。 {/netabare}

爽子はショックだったと思う。
{netabare} 嫌われて、友達じゃないと言われて、噂を流したのが胡桃沢だと知らされて……
それでも、胡桃沢と同じく人を好きになったから解る。
好きな人に軽蔑され嫌われる事がどれだけ辛くて悲しいことなのか…… {/netabare}

自業自得だと言われてしまえば、それまでだし当然の悔いだと思う。
もしも、私が爽子の立場なら止めない。
けど、爽子は自分が傷ついても人を傷つける事は絶対にしない女の子で、人の痛みが解る女の子だから、そう言う強くて優しい女の子だから風早は好きになったのかな?ってw


吉田の恋は少し切ないね。
大好きな近所のお兄さん。
家族のように大切にしてくれる。
いつかは気持ちを伝えたい……

{netabare} でも、そのお兄さんは結婚してしまう。 {/netabare}

誰でもある子供の頃の恋の憧れ。
優しいお兄さんやお姉さんに憧れた年頃で「大好き」な人。
そして、成長すると気づく「大好き」の意味。
{netabare} 吉田の場合は告白する前に失恋しちゃったけどさ。{/netabare}

いつの日か、そうした子供の頃の憧れって徐々に忘れてしまう気がする。
その恋の対象が、クラスメイトや先輩や後輩とかに移り代わっていくような。
でも、子供の頃の大好きをしっかり持ち続けた吉田の恋心は素敵だなぁ〜と感じました。

クリスマスの話はね。
爽子ファミリーが良かったかなw
{netabare} 爽子のクリスマスプレゼントを見つけた父が娘の部屋から勝手に持ち出して喜んでる。
いゃいゃダメでしょうw
勝手にお部屋から持ち出したらwしかもお父さんへのプレゼント別にあるのにww

爽子だから許されたけど、私なら大激怒ですよ!
クリスマスがブラッディクリスマスに変わりますよww {/netabare}

けど、このお父さん。
しっかり家族とのクリスマスパーティをしてくれて素敵だと思います。
{netabare} プレゼントも爽子に友達が出来たから携帯電話を選んだのでしょうね。 {/netabare}

そして、家族とのクリスマスパーティの最中に電話が鳴ります。
それはクラスメイトからで父も母も爽子を送り出してくれます。

多分、父は爽子の為にクリスマスパーティを楽しいものにしたかったんだと思う。
友達の居ない爽子がクリスマスって素敵な日を寂しい思い出にしないように楽しい日にしようって毎年毎年準備してくれたのかな?って。

でも、今年は友達がいて一緒にクリスマスを祝える人がいる。
父が「早く行きなさい」って言葉があるけど、多分、父は娘の成長に気づいて送り出してくれたんだろうなぁ〜素敵なお父さんだなぁ〜と思えたエピソードでした。


最後に風早はいいキャラですね。
これは好かれますね。
カッコイイキャラではなく爽やかで可愛いキャラって感じがしますね。
なんだろ?男女問わず人気の風早君。
なんか納得出来る部分はあるかな。
普段は爽やかだけど、爽子が絡むと照れて可愛い1面を見せる風早君は、結構考えられたキャラ設定で女の子受けは良さそう。

男友達には少し爽やかってか、無邪気になるけどノリが良くてジョークにも付き合ってくれる友達にしても楽しいし男の子受けも良さそう。

後、風早が凄いと感じたのが。
{netabare} 胡桃沢に爽子とリュウが2人で話してる場面を見て、風早が爽子の手を取り走り出すシーンです。
私が風早のポジションなら、これは出来ないけど、このシーン見てたら、そこまで人を好きになるって凄いなぁ〜って。
どうあっても諦めたくない相手なんだろうなぁ〜って思いますね。 {/netabare}

結構リアルな話が多かった印象でした沁みやすい作品でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

爽やかな風に心洗われる初恋ストーリー

完成されたプロローグと言える、アニメの第1話は、原作少女漫画が連載化に推される元になった、傑作読み切り短編を、丸ごと完璧に収めています。

この1話だけで、本作が純粋に真っ直ぐに向き合う恋物語である事がわかり、無垢なヒロインの清廉な魅力と、作品全体を包み込む優しく清澄な空気を感じれるはずです。

乙女チックなモノローグや表現はいかにも少女漫画らしいのですが、序盤のエピソードで、女の子同士の心が通じ合うシーンは、友情を看板とする少年漫画も顔負けの熱さです!

主人公であるヒロイン「黒沼爽子」は、登場人物中、一番ファンタジーな設定ながら、説得力があり惹き付けられます。
ホラーを連想させる容姿から気味悪がられ友達もいない。
それゆえに純粋培養された無垢な純真さが、愛らしく自然に見えます。
誰に認められずとも、周囲の為を考え行動する姿は、健気で前向きで応援したくなります。

この主人公の設定は、ストーリーが重くなり過ぎないようバランスを取るのにも軽妙に活かされています。
恋の駆け引きが試される場面でも、彼女の天然な真摯さが、いじらしくも微笑ましく映ります。

お相手の男の子「風早翔太」は、頼られたら精一杯応えてあげる、困ってそうな子をほっとけない、そんな模範警察官のような正義感の強いイケメンくん。
当初、少女漫画の典型的な王子様に見える彼も、恋には純朴で、照れたり焦れたりする姿は背伸びしてない高校生に見え好感が持てます。

原作者、椎名軽穂先生曰く「孫の成長を見守るような」優しい目線で描かれた、オクテのヒロインの心情は、初々しく清らかに表現され慈愛に満ちています。
彼女の成長と恋の行方は、2期まで全36話(総集編除く)かけて見守ることになりますが、総じて他の登場人物達も、相手を思いやる気持ちが丁寧に清々しく描かれ心が洗われます。

人から優しくされたいとは多くの方が望むでしょうが、その為に、まず自分から人に優しくありたいと思える方(自分は思っても行動が伴いません~ -_-;)なら、強いシンパシーを感じることでしょう。

原作を忠実に再現したアニメですが、唯一残念な点を挙げておくと作画です。
途中の数話は体型のデッサンまで崩れている所があり不安定極まりないので、そこは我慢して観てください。(最初の1話のクオリティを最後まで保って欲しかった~)

私にとって、深夜アニメの世界の扉を開いたメモリアルアニメであり、乙女チック物語も大好きな痛いオヤジにさせられた、恐ろしくも素晴らしい作品!
ぜひ御堪能あれ♪

以下は1期2期通してのネタバレ含みの感想です

キャラクターについて
{netabare}
キャラクターデザインは女の子達が上手く描き分けられてますが、男性陣は似たようなイケメン揃いですね~
(本作に限らず、男性向け作品なら髪型以外は同じような可愛い女の子ばかりといった、主な対象視聴者受けの傾向は仕方ないでしょうが、個人的には男女共に描き分けがしっかり出来てる作品が好きです。同じ女性向け作品でも「ちはやふる」は傑出!)
キャラクター描写は、爽子については言うまでもありませんが、1期では出来すぎ感が強かった、お相手の風早くんも、2期での焦り悩む姿には同情して感情移入できました。
作品中唯一の悪役である「くるみ」もCV平野綾さんの好演も相まり、憎めない演出は光ってました。(因みに原作では、許されざる罰として、二度と恋の舞台には上がらせてもらえないのですが、ずっと抱え続けた爽子への贖罪の気持ちには泣かされます~T^T)

声優さん

個性豊かな主要キャラを演じる声優さんも、それぞれの特徴を見事に引き出す配役。
中でも爽子役の能登麻美子さんは、デフォキャラ時のコミカル声も可愛いし、ドア越しの告白は、こちらまで緊張するドキドキ物の迫真の演技!
私の初めてのお気に入り声優さんです♪

音楽

タニザワトモフミさんのOP、1期の「きみにとどけ」が作品にマッチした歌詞と優しい歌声で好きです。
劇伴曲もヒロインの情景を引き立てる瑞々しい響きが心地いいです。(EDは個人的な感性が合わず~^^;)

最後に

私、2期の放送まで続きが待てず、原作コミック、初の少女漫画大人買いをしたんです。(今では平気ですが、当時は本屋さんのレジに持っていくのも爽子のように勇気が要りました^^;)
アニメでは2人の恋が成就するまでが描かれています。
私的には、恋物語としてはアニメで十分なのですが、原作では他のキャラ達も含め、恋や将来に向けて真剣に考える姿が、一貫して美しく優しく描かれ続けます。
この作品世界にどっぷりハマれた方ならご一読ください~♪
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
ネタバレ

☆エトペン☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

sawako not sadako.

名前と容姿が似ていることで
「貞子」と呼ばれ、避けられるため
一人も友達が出来ないでいた。
(ここはちょっと微妙。なんか仲いい幼なじみがいるし)


彼女は私たちの考える事とは
ちょっとずれていて、ちょっと
勘違いばかりしてしまう。
いい方にも、悪い方にも。


これは最初は友達いなかったけど彼女の勇気とみんなのフォローで
クラスに打ち解けていく。
そんな温かいストーリー。




実はこのアニメは半年前から見ていたのですが、
最初の方はあまり気に入らず
3話で中断した状態だったのですが
最近見たいアニメも充分見たし
中断したアニメを全部最後までみることにした。



再開した後もこのアニメはすごくニヤニヤしてしまうので
その心を落ち着かせるため
停止しては再生。
停止しては再生。
を繰り返し、なかなか進まなかった。

そして途中から停止するのを無理やり止めたのですが
内容が全然頭に入ってこず
二回見る羽目になることもしばしば。

なのですべて視聴するのに時間を要してしまいました。




もうこのアニメはキャラがすべてだと思っているので
今回はキャラのことだけを語りたい。
まあしかしそうは言ってもキャラの中でも
殴りたいと思ってしまったのもいたんで
ちょっとキャラの評価を下げたんですがね。




黒沼爽子
{netabare}
この子は言うまでもなく純粋な子だよね。
あんまり好きな感じではなかったんですけど、
寝てるところはやられたね。

あと最後の方で風早とお参りに行ったとき
すんげーかわいかった。

いつもなら化粧で化ける女は好きになれないんですけど
今回は許せましたね。
{/netabare}




風早翔太
{netabare}
こいつはかっこよかったね。
最後まで見たらちょっとかっこよさが
薄れた気がするけど
席替えの時、黒沼の席の隣に移動したときは
こいつかっけーと思いました。
あとどんだけ黒沼好きなんだっつーのw
{/netabare}




矢野あやね
{netabare}
この人声良すぎてもったいないw
黒沼の友達だけでなく俺の友達にもなってくれw
中の人のおかげでどんな言葉にも重みがあるし。

初登場の時は感じ悪いと思ってたけど
徐々に仲良くなっていったときは本当に
ヤバかった。
もう感動せずにはいられない。

最近女の友情を見てると
どこか百合っぽいので
本当に新鮮な感じでしたね。
{/netabare}




吉田千鶴
{netabare}
この人も最初の印象は矢野と一緒だったけど
第1話で飲み物を爽子に渡したときは思わず
感動してしまった。

途中から貞子ではなく爽子と呼んでいたところにも涙。

早く気持ちに気づいて龍と一緒になってほしいですね。
{/netabare}



真田龍
{netabare}
作中で最もかっこいいと思った瞬間はやっぱり
この人の発したセリフかな。
「俺は千鶴一筋」。
ふつうこんな告白できないぞおい。
なんでみんなそんなにかっこいいかなw
{/netabare}




胡桃沢梅
{netabare}
この人は完全なビッチでしたね。
まあ日本語でビッチというとそんな重みはないのですが
英語でいうとかなり重いのでそっちのビッチです。

この人は殴りたいと思ってしまった一人で
もう多分どんないいことしても自分の評価は
ひっくりかえらないと思う。

最後までひどい女だなと思ってしまった。
{/netabare}



ピン
{netabare}
この人コメディ要員なんだろうけど
こいつ絶対教師じゃない。

生徒の噂を飲み込んで黒沼に対しての行動は
教師のやることではない。


まあ後々誤解は解けた感じだったけど
あいつの力じゃないし。

胡桃沢をかわいそうと思ってしまったのは
こいつのせいだし。

自分はこの人嫌いでした。
{/netabare}



二期があるらしいのですが、
そこまで面白くないと聞きましたし
自分もお腹いっぱいなので当分みることはないと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 47

92.4 5 泣けるで恋愛なアニメランキング5位
CLANNAD AFTER STORY-クラナド アフターストーリー(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★★ 4.4 (10434)
33929人が棚に入れました
『CLANNAD ~AFTER STORY~』は、「CLANNAD -クラナド-」の第2期シリーズ。「世界の終わりは悲しい色に満ちていた」あの感動のストーリーが再び――。制作は第一期に引き続き京都アニメーションが担当し、脚本も引き続き原作ゲームの大ファンと公言している志茂文彦氏という、黄金タッグで作られている。
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

哀しみと涙に満ちてさえ世界は美しい

レビュータイトルはことみパパのセリフから

本作の『渚が洗濯物を抱えて微笑んでいる』一枚絵
ただそれだけの一コマがどれだけ尊いことなのか・・・
そう感じさせてくれただけで充分かな、と全話観終わっての感想です。


名声をもとに視聴に至る・・・
一定数は評判通りの印象を作品から受け取る一方、あぶれる観客も出てきます。
とりわけ4クール分となれば、あぶれた場合に期待からの反動は大きいものとなり、視聴後はなんともやるせない気分になります。それはできれば避けたいっ ( ゚Д゚)
視聴までのハードルが高い作品というのはあって、『コードギアス』そして本作『CLANNAD』あたりは代表格ではないでしょうか。1クール全盛時代に、両方とも途中参加は忍びない大作です。見逃してしまった評判の高い大河ドラマをイチから追いかけるような感覚に近いかもしれません。

話数の多さ。だけでなく、関連情報に触れた時の目に飛び込んでくる熱量の高い推薦の声・声・声。「観たい」んだけれど知らず知らずに後回しにしていた作品でした。


 “名作を名作のまま堪能したい”


せっかく視聴するんだからこれに尽きます。『CLANNAD』と『CLANNAD ~AFTER STORY~』堪能する上での障壁と思しきものは3つ。

1.キャラデザイン
という声が多いですね。私はあまり気になりませんでした。内容を知らないウチの家族にチラ見されるとちょっと恥ずかしいかな!?くらいです。

 ⇒“3日で慣れる”と言い聞かせてみてはいかがでしょうか。


2.キャラの行動
アニメアニメし過ぎてシリアスパート外でのキャラ付けにリアリティを感じにくいのです。

 ⇒おとぎ話と割り切って、私は考えるのを止めました。


3.{netabare}結末の唐突感
これは障壁というよりも本作品に限らずあり得ることですし、受け取り方でこればかりはしゃーないです。{/netabare}

細かいのを挙げればキリがないですが上記3点をスルーできれば、家族愛という普遍的テーマを扱う本作を“名作”として楽しめるんじゃないかと思います、たぶん。。。
前置き長くなりすんません。私は思いっきり堪能しました。たしかに名作の名に恥じない作品だと思います。

親、兄弟、姉妹、妻、夫、そして子供。家族を大切にしようと思うのではないでしょうか。
そこに仲間を加えて、周囲の身近な人たちが自分にとっても向こうにとってもかけがえのない大切な存在だと思える。キャラの見た目やおかしな行動などを軽く超えて訴えてくるものがありました。

軽いお話ではないですし、この際泣ける泣けないは置いとくとしても、“生きていくこと” “人との係わり” についてポジティブなメッセージを発していることは確かで、視聴する価値が充分にあるオススメアニメです。

また、主人公らの高校時代にだいぶ時間を割いているものの、老若男女いろんな人にストーリーが用意されてたり、主人公らにも高校卒業後の人生イベントがいくつか控えてたりと、視聴する方の年齢や家族構成によって受け取り方に幅のある奥行きのある仕上がりになってます。




以下、ネタバレで感想。
どうみてもエモいシーン{netabare}(渚の出産、汐と朋也のあれこれなど){/netabare}については出尽くした感があるので割愛します。良いシーンですよ。


■岡崎と渚の補完しあう関係
{netabare}岡崎はこの街が嫌いでした。対照的にこの街(学校)が好きと言う渚。ただ好きでい続けられるかは本人も自信がありません。
「全部変わらずにはいられない それでもこの場所を好きでいられますか?」
そこに岡崎が「見つければいいだろ次を」
瞬間モノクロの画面がカラーに転じて春の桜の風景が立ち現れる冒頭のシーン。以後何回か繰り返される重要な場面です。

二人には、こんな印象を持ちました。

岡崎:現状否定。場所を変えればなんとかなると思ってる人。
渚:現状肯定。場所に留まり続けるために努力しようと思ってる人。

家庭環境の差そのまんまです。見た感じ渚はふわふわしてる一方で岡崎は行動力あってとまさにミスリードなのですが、覚悟や芯の強さで渚はブレず、対する岡崎は場当たり的だったのが実状でした。でも悪いことではありません。渚も行動に落とし込む作業が苦手なためお互い足りない部分を補えばよいのです。環境を変えて上手くいくことだってあります。

完走してみると、そんな岡崎が現状を受け止め、受け入れ、本当に大事なものを見つけるまでの物語だったのだと思います。

現状を受け入れたくないなんてこといくらでも思い当たる節があります。{/netabare}


■不協和音の正体が判明してから押し寄せる感慨深さ
ヒロインたちの行動にリアリティが乏しくシリアスパート以外キャラへの共感がしづらい。そこはおとぎ話と都合よく脳内変換することで不問にしたのは先に申し上げた通りです。
2期AS中盤以降シリアスだらけになるためそこでまぁいっかになるか、それまでの負債のせいで低空飛行してしまうかというのはあるでしょう。そんなの全く気にならなければ、無視してもらって構いません。

{netabare}こういった極端なキャラさんは現実世界を生きていく上での “理不尽さ” の表れのように思えます。どういうことか?
アニメだからと言い訳はたつものの、例えばリアルで風子やことみのような同級生がいたら「お薬足りてますか?」ですし、杏にバイクで轢かれたら保険屋さん呼んで首痛いとなるでしょう。平たく言うと“あり得ない”人達です。そんな彼女らを岡崎(春原もね)は邪険に扱いません。

【いいことがあった時や幸せの瞬間に生じる光の玉 手に入れると願いがかなう(8話の宮沢有紀寧)】

唐突にも見えるラストシーンもこれまでの光の玉収集の積み重ね。

1.理不尽さの象徴たるサブヒロインらに向き合って、いいことや幸せの瞬間を迎える。
2.嫌いなこの町(現状)を受け入れることで、いいことや幸せの瞬間を迎える。

だいぶおかしなところもある仲間を大切にする(1.)、受け入れがたい現状を受け止め前を向く(2.)。そうやって徳を積んでいった結果のラストシーンだったと思えてくるのです。

『置かれた場所で咲きなさい』
数年前のベストセラーで内容もタイトルから想像できるような書籍です。
生きていればいろいろあって、恋愛なら意中の人と出会った後、付き合ってからが、結婚してからが、そして子供が産まれてからがそれぞれ本番でしょう。
置かれた場所で懸命に咲く。付き合うまで、結婚するまでを追う作品が大半の中で、その後の『AFTER STORY』を消化して提示できた作品は稀であります。

本作が名作たる所以なのでしょう。{/netabare}


{netabare}またこのことは岡崎だけに限りません。むしろ岡崎がやらかしたことを周りの助けがあって救われることもありました。
例えば“5年もの間、実娘(兼愛妻の忘れ形見)をほったらかしますか?”
ただしここでは岡崎への文句よりも古河夫妻の献身に触れたいです。夫妻の視点だとネグレクトな義理の息子と乳呑み児な孫娘の存在は“受け入れ難い現実”です。結果は観ての通り。主人公だけではなく他の登場人物も立派でした。

人は一人では生きていけないとか絆だとか言うは易しですが、きちんと具体的に作品の中で描いてはじめて説得力がでてきます。{/netabare}

いくら理不尽だろうが、その場から逃げることはできない。逃げたいという誘惑を振り切って留まり覚悟を決める。
岡崎が否定した“この街”とは、理不尽であり不条理な現実のことを指していると解釈しました。


■親が子に見せたい背中
親世代で登場するのは、渚、朋也、ことみの3家族でしょうか。この作品。一口に家族愛で済ませるのはなんか足りない気がしていて、自分が感じたのは、親の子への想いってどんなだろう?について好感のもてる演出だったところになるかと。
親が必死に子育てしているのが伝わってくるのです。

{netabare}「自分の夢をお前の夢にしたんだ」(学園祭劇での古河家)
「まだ絶望するわけにはいかなかったんですよ」「この子だけは自分の手で育て上げるから」「それでもあなたと生きることをあの子を選んだのです」(岡崎家)

ちょっとしたところでも、例えば早苗さんが秋生と朋也の野球対決で渚が割って入ろうとした時に、「男の対決は黙って見守るもの」と年長者らしい配慮を見せて退出を促しつつ、それでも残る渚に対しては何も言わず一人で退出していく、と出るとこ引くとこ緩急の使い分けが心地よかったりします。{/netabare}

脈を打つ次世代へバトンタッチのDNA。自分らが良ければいいのではなく、次に繋ぐ覚悟と行動に胸を打たれました。後世に託しているのです。

改元のタイミングでもあるのでそれに即して説明すると、、、
日本人は「続く」ことに対して当たり前のものと捉える傾向があるそうです。2000年以上、国の断絶を経験してないことが大きな理由でしょう。一方でだからこそ、国が無くなる、分割されるといった悲劇を肌感覚で理解はできなくても、「続ける」ための多大な努力を払ってきたし、またそうした努力には敬意を払う心根が根付いてます。
そこで古河夫妻と岡崎父です。子供に託した古河家、捧げた岡崎家です。私たちも普段は無自覚でもこうして親の献身ぶりを目の当たりにするとなにかしら思うところがあるのではないでしょうか。

A.孫が大きくなった時?その頃には自分死んでるから知らん
B.孫とその先の世代まで幸せに暮らせますように

極論でもB.の感覚に近い人たちの集合体が私たちであると信じたいものです。
ただもうそれは立証されてるのかもしれません。「愛してるぜハニー&マイドーター」な家族愛ではこれほどの高い評価は得られなかったと思うからです。




1期と合わせた総評となりますが、
序盤から中盤までは多くの作品で描かれてきた学園生活といったものを。
その登場人物らの人となりが浸透してから満を持してAfterstoryを。
さすがに老人期まで描くことを望むのは欲張りなことで、それでも山あり谷ありの人生の一部を垣間見せてくれた作品でした。看板に偽りなしです。


{netabare}ラストの奇跡は元気玉みたいなもんだと思ってます。コツコツ集めた光の玉が臨界点にまで達したのでしょう。
渚の出産時に「ずっと一緒にいることがやっと見つけた夢」となり、「やっと見つけた。俺にしか守れないもの」汐も同様です。
「あなたをこの町の願いの叶う場所へ連れて行きましょうか?(学園祭劇での渚のセリフ)」
汐が果てる時に、「渚!汐を助けてくれ!」と絶叫しながらの悲痛な願いが並行した幻想世界とリンクしたんかな?と。このへん解釈いろいろありそうです。
そもそも元気玉といっといて、効果はシェンロンだったりするのでやはりよくわからないですかね。
光の玉の乱舞は地面から天へと。渚も汐もアレしたのは雪降る日と絵的にも良い対比でした。{/netabare}



全編完走した私たちはきっと、after×2(仮)では、洗濯物を抱える渚に目を細めてしまうのでしょう。
ことみ父の言葉を借りれば、“この世の美しいものを最もシンプルな言葉で表現された”かのような物語でした。



最後に、、、
「私のパンは〇〇だったんですね~」の早苗さんとそれを受けての秋生の返しと毎度ナイスな大喜利を考えてくれたスタッフさんありがとうございます。



-------
視聴時期:2019年5月   



2019.05.11初稿
2019.11.21追記

投稿 : 2024/06/01
♥ : 72
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

父と子の感動のエピソード~その眼差しに涙する~

Key製作のゲーム原作によるアニメドラマ。
1期(無印)の続編(アフターストーリー)です。

私は、原作ゲーム未プレイ、1期から通しで、5年ほど前に、京都アニメーション作品として初視聴しました。
あにこれで評価の高いクラナドですが、私は、素直なところ、作品の優劣を両極端に感じ、原作を知らない方への全編のオススメが難しい。

1期から2期(アフターストーリー)の前半までは、原作のゲームらしく、男子高校生の主人公が各ヒロイン毎の出来事をクリアするようなエピソードが続きます。
ここまでは、学園の日常物やコメディの好きな男性なら、じんわり胸に来る話もあり、好みに合えば楽しめると思います。(私は、コメディセンスが合わず。唯一の男友達を貶めすぎに感じる・・)

本作の高評価は中盤9話からの主人公にスポットをあてたシリアスなストーリーにあるでしょう。
ただ、そこからでも私には、登場人物達の言動が、主人公に都合が良すぎるように感じたり、リアリティに欠ける気がして、物語に入り込めずに観ていました。
しかし、17話からです。
続く18話19話まで、そんな事が気にならないくらい引き込まれました。
美しい作画と絶妙の演出。効果的なBGM。声優さんの円熟の演技。
そうして紡がれる父と子の感動の場面。
私の少ない映画視聴歴では、「ライフ、イズ、ビューティフル」「クレイマー、クレイマー」と同じくらいアニメで泣けました。

もし、キャラクターデザインが好みでないと視聴をためらわれたり、序盤を観てつまらないと断念されてるなら、ここだけは観て欲しい。
観て損はないと断言できます!
そこで、17話~19話の約1時間くらいなら観てもいい思える方のために、それまでのあらすじを以下に置いておきます。
(あくまでも、部分限定視聴用なので、個人的アレンジへのクレームはご容赦ください)

あと、これだけはお伝えしておきます。
続きが気になっても21話は観てはいけない!
せっかくの感動を台無しにするどころか怒りを覚える可能性があります。
このレビューの冒頭に述べた、両極端な私の感想はそこにあります。
もし、続きが観たいなら、最終22話はアナザーストーリーとしてご覧になってください。
(番外編のアナザーストーリー、会長編と姉妹編は良かったです~♪)

1期~2期16話までのあらすじ
{netabare}
幼い頃に母を亡くした主人公、岡崎朋也(ともや)は、高校に進学する頃から働かず酒に溺れるようになった父、直幸(なおゆき)との喧嘩による怪我で、スポーツ選手への夢を断たれ、すさんだ高校生活を送っていた。
ヒロイン、古河渚(なぎさ)は、体が弱く高校を休みがちで友達もできず孤独で寂しい日々を過ごしていた。
そんな二人が出会う。
渚は、朋也を通じることでたくさんの友達ができ、朋也の応援で諦めかけていた憧れの演劇の舞台に立つことが叶う。そして、自分に勇気と喜びを与えてくれた朋也に懸命に尽くしていく。
一方、朋也は、渚の暖かい思いやりに救われ本来の優しさを取り戻し、渚の夢に向かってひたむきに努力する姿を見て更生していく。
卒業後、朋也は電気工として働きだし、仕事での飛躍のチャンスを得るが、またしても、罪を犯した父親の検挙で挫かれてしまう。その時、自暴自棄になりかけた朋也を、励まし支えてくれたのも渚だった。
朋也は渚のために生きることを誓い、2人は結婚する。
慎ましくも幸せに暮らし始め、ほどなく渚は身籠る。
体の弱い渚の出産に朋也は不安を感じたが、渚には、愛する人の子供が欲しい母性に加えて、どうしても産みたい理由があった。
母親の愛情を知らずに育った朋也に家族の暖かさを与えると共に、朋也が親子の愛情を感じることで、いつの日か、愛する朋也を育てたその父親との絆を取り戻してあげたかったのだ。
しかし、その想いも虚しく、新しい命、汐(うしお)と引き換えに、渚は命を落としてしまう。
あまりの喪失感で気力を失った朋也を見かね、渚の両親である古河秋生(通称おっさん、アッキー)早苗(さなえ)が、汐を引き取り育ててゆく。
いつの日か必ず、娘に明るさと希望を与えてくれた朋也が立ち直る事を信じて・・・
{/netabare}
本作9話以降のストーリーについてネタバレ感想です。
{netabare}
朋也が卒業後、シリアスになる物語。
社会人として働きだす姿はリアルでいいんです。
だけど、メインヒロイン渚の描き方が馴染めない。
薄幸そうに見せる為だけのような学園生活。男子にとって都合の良すぎる従順な女性像。さらにあの体で自宅出産を言い出すなんて、ただの痛い子に見えてしまう。
そして、あの程度の見立てで、渚と話すシーンもなく、危険な出産を渚の意思に委ねる両親も説得力に欠ける。
だから16話まで観ても、悲劇を見せて泣かせたいだけに思え、逆に泣けませんでした。

しかし、17話からです。
冷静に観れば、朋也が5年も育児放棄したり(仕事が出来ないほど病んだ訳じゃない)、汐も5歳にしては幼すぎたり(「一人で出来た」は2~3歳くらいまで)いろいろリアリティーに欠けるんですが、そんな事は気にならないくらい、ある描写に引き込まれました。
それは、警戒感、好奇心、悲しさ、寂しさ、次々と訴えかけるような、
朋也を見つめる汐の眼差しです。
この作品のキャラ画の特徴である大きな瞳は、この子の演出の為だけにあったと思えるほど、父親の言動や行動を見つめる瞳が何度も描写されます。

徐々に伝わるその瞳の奥の純粋な思い。
「ママの事はパパに聞きなさい。」
「パパに初めて買ってもらった物だから。」
「泣いていいのはトイレとパパの胸の中だけ。」
古河夫妻の教えで、この子にとって朋也は、ほとんど会いもしてくれない父親なのに、甘えて頼っていい唯一の人であり、いつかそう出来ることを幼な心に待ち続けていた、その一途な期待が宿った眼差しだった!
その幼児の純心さに、あまりにも不憫だと感じると同時に、朋也が懺悔し改心したことで、この子が救われた事に無上の喜びを得れる瞬間。
暖かいオレンジ色の光に包まれた花畑のシーンは感涙です。

続けて、帰りの列車内で、封印していた渚との思い出を語りだしたシーンでも、美しい夕景とフラッシュバックする回想、情感を掻き立てるBGM、そして、朋也を見上げる汐の涙の瞳!
たとえあざとくても、この眼差しを加えたトリプル演出には何度観ても(このレビューを書いてる今でも)泣かされます。

この一連のエピソードには朋也とその父親に関しての描写も胸を打ちました。
汐が無くしたロボットを探す中、デジャブを覚え導かれるように向かうその先で待っていた祖母からの話。
自分と同じ境遇でありながら苦労して育ててくれた父に思いが至る回想。
父親への思いを改め、父親としての自覚に目覚める、目まぐるしい感情が詰め込まれているのですが、私にはストーンと胸に落ちて、もうここから涙が込み上げました。
私は中学から母子家庭で育ちましたが、父親でも母親でも1人で子育てをするのは大変な苦労を伴います。仕事と育児のストレスで倒れ社会生活に支障をきたす事も十分にありえます。(犯罪はいけませんが・・)
また、個人的に、私も父に対して嫌悪感を持っていました。しかし、自分が父親となり過ごしていくと子供に対して不甲斐なく感じる事も多く、また、父とのわずかでも楽しかった思い出もよみがえり、父への感情も変わってきたからです。
続く19話も、朋也が父親と和解する光景に私は深く胸が震えました。
ラストの見送りで汐が見上げる光の玉が、渚の想いの成就に見えた感動とともに、私自身、他界した父に果たす事の無い理想を観れた思いがしたからです。
自分は最期まで父に歩み寄れませんでした。
身勝手は承知でも、今は反抗期の子供達と良好な関係を築きたいと願ってやみません・・・

考察なんて言えない私的な理由ですが、この三話だけは、自分にとって人生を振り返る事になり「クラナドは人生」が大袈裟ではなかったと感じた次第です。
{/netabare}
個人的な不満。ファンの方は見ないで頂くように伏せます。
{netabare}
21話だけは酷いを通り越して腹立たしい。

長く退屈にも感じたストーリーも終盤で一躍、感動の傑作だと思え、後は「うさぎドロップ」のような希望の未来への余韻にひたれるものと安心していました・・・

なのに、あろうことか、唯一その登場から感情移入できたキャラクター、汐が死んでしまいます。
否、製作サイドに殺されます。
それも父親にとどめを刺させて・・

何故あそこで汐が死ななければいけないのか。
悲劇を描く事で、その後の奇跡がより感動的に見せれると、安直に考えているとしか受けとれず、視聴者をバカにしているとしか思えない。
初見時、奇跡が起こる最終話も、あまりの喪失感と怒りで、17話冒頭の朋也の如く、ポカーンと観てました。
後日Wiki等で作品の解説を調べると、ゲームの奇跡エンドを迎える為の攻略のピースに汐の死が必要なのだと知りました。
だが、アニメのシナリオだけでは必要性が全くわからない。
原作ゲームの販促を考えるなら、21話以降は原作のファン向けにOVA等で発信し、ゲームには未放送のエンディングがある事だけ知らせれば、アニメから作品に触れた人の購入増がもっと見込めたのではなかろうか?

現実には、罪のない無垢な命が奪われる悲しい出来事を見聞きし、辛い思いをする事は多々あります。だが、楽しむための映像コンテンツで、意味のない子殺しほど、胸糞悪いものはない。お願いだからやめて欲しいです!
{/netabare}
声優さん
{netabare}
やはり私が特筆すべきは、あのシーンを演じたお三方。
まず、声優としては当時でも最高齢かもしれない麻生美代子さん。あの風格ある語り口があったからこそ、より回想に重みが増し、感動に引き込まれたのでしょう。
そして、これまた20年以上のベテランこおろぎさとみさん。舌足らずで少しもどかしく聞こえる声は、幼児の純心を表現するのに最適でした。
最後に、中村悠一さん。私は、本作より先に視聴した「君に届け」「俺妹」からお気に入りの男性声優さんでした。でも、それより以前に、こんな感情のほとばしる、ベテランに負けない神演技をされてたとは!現在でも第一線で活躍されてるのが頷けます。

音楽

LiaさんのOPがいい!歌声・曲調ともに美しく、作品の感受性を高めていたと思います。
また、劇中のBGMや挿入歌も良いものが多いです。
欲を言えば、18話のエンディングだけ、Liaさんの歌声が入ったBGM「願いが叶う場所」を使って欲しかった~(曲だけで泣けます♪)
曲とは無関係ですが17話のエンディングの繋ぎも鳥肌でました!

最後に

最近、立て続けに感動させられた京都アニメーションさんの初視聴作品として、私に良くも悪くも強烈なインパクトを与えてくれた作品であり、今更ながら、纏まりのない拙いレビューを書きました。
長々と感情垂れ流しで、ただの憂さ晴らしのような書き方にもなり、読まれて不快に思われた方にはお詫び申し上げますm(__)m
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24
ネタバレ

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

とても感動できる作品♪

あらすじ

2学期が始まった。
朋也たち3年生はそろそろ進路を決めなければいけない時期だが、
朋也は自分の将来が見えないまま、
相変わらず渚の家に居候していた。
そんな中、秋生が隣街の商店街チームと野球の試合をすると言い出す

そしてだんだんと
卒業に近づいていき
みんながそれぞれの道を歩き始める

そして朋也や渚に
さらなる過酷な運命に
立ち向かうことになる



感想


文句なしに面白いと思います
音楽、作画、声優どれもよかったですし
何よりストーリーが良くてとても感動しました
特に18話では泣いてしまいました
BGMが効果的なタイミングで使われていると思います

話は完全に一期のCLANNADの続きなので
一期を見てから視聴してほしいと思う
高校生活の終わりの方と社会人としての
生活が主なストーリーですね


1期と比べるとより絞られた
1つのテーマで物語が進行しているように思いました。
アニメでこれほど、、というより今までに見た
どんなドラマや映画も超えてしまう程に泣きました。


ジャンルは個人的には
恋愛ものではなくテーマである「家族」や
「人と人との繋がり」を描いたものだと思います。
特に後半は毎回涙しながら見てました。
作画のクオリティの高さはさすが京都アニメーションです

泣かせ方としては相当あざとい手法を用いていますし
感動と同情の押し売り感が半端ないですが
わかっていても泣かされてしまいますw
でも人によっては萎えたりして泣けないかも知れないですね

1期よりもギャグは少な目になっています
1期の時も書いたかもしれませんが
作画というかキャラデザが
万人受けはしないんでしょうね
好き嫌いが分かれるかもですw


key作品のほとんどに言えることですが
日常生活のなかにファンタジー要素が組まれている為
いや、ありえないだろとか思う時があります。

感動させようという演出がベタでみえみえなのですが
何回見ても感動しますし、BGMの力が強いと感じます。
主人公の気持ちにあった曲調を選択している
シーンや音楽の入り方が本当に秀逸で
後半はずっと涙腺崩壊してました

最終回あたりは結構展開が早いです
原作をやってないとどういう事なのか、
なんであの演出にしたのかわかりずらいかもしれません
意味が分からない人もいると思います
その人の為に下の方に解説を
書いてみたのでよかったら読んでください


でも全体的に見て上手くまとめてると思いますし
原作やってなくても充分感動できると思います
伏線や謎を最後に丁寧に回収し、
そしてあの終わり方で締めたということにあります。
演出も凄い良かったです。


人との絆が――当たり前に、
普通にあることがどれほど尊いのか、再確認しました。
世界は悲しみに満ちているけれど、
だからこそ美しい想いで溢れている。
このアニメーションの中にはそんなたくさんの想いが
詰まっていると思いました。

演出面は時間の表現が上手いです。
移ろう季節に合わせて変化する関係性が、
青年期を終え大人になりそして親に至る過程が、
巧みに緩急をつけて描かれ、見ていて飽きませんでした


ぜひ一度は見て欲しいオススメ作品です!



少しここからは
物語のわかりにくい所を
説明をしようと思う
ネタバレなんで隠しておきます
まだ全話見てない人は見ないでください
{netabare} ~


幻想世界の存在意義について

何も生まれず、何も死なない世界・・・。
それが『幻想世界』
CLANNADという物語を理解するためには
『幻想世界』の解釈が不可欠であり、
いくつかの疑問点を解消しなければなりません。

そしてまずは
幻想世界の少女は汐、
ガラクタ人形は朋也です。
そこを理解したうえで読んでもらいたいです

幻想世界は、朋也たちがいる世界と同じように進んでいく平行世界です。
渚と朋也・少女とガラクタ人形(元々は光)の出会いから始まり、
学校卒業・あの小屋にとどまるだけの世界からの卒業、
社会人になって一人立ち・旅に出る…という風に。

そして、朋也と渚・汐の関係が、
ガラクタ人形と少女の関係に置き換わっただけですし、
渚が死んだ後は汐に引き継がれたので、
人形と少女の関係は変わっていないんですよね

また、渚は幼少時に死に掛かったときに、
町を愛する秋生があの場所へ連れて行き、そこでの願いを町が叶え、
町そのものである少女が渚の半身となることで
生きることが出来たわけです。

その後、町の自然が奪われていったり、
単純に冬になり緑が減るような時期には町が弱るのか、
渚が発病してしまいます。
汐も同じですけどね。
アニメでは冬に渚が動いていたかどうか覚えてませんが、
恐らくは冬に元気な状態の渚はほとんどいなかったはずです。

何で渚と汐は助かったか?

改めて考えてみると、恐ろしく説明不足な部分でした。
アニメの各話のタイトル画面で光が表示されていますが、
これは登場キャラクターたちの願いが叶ったりしたときに
増えているはずです。
そして、幻想世界で見える光は、町の人たちが幸せを願う想いでした。

こうした光が集まったことで、
想いの力が少女を動かして奇跡を起こす…と書くと、
やはりもの凄くご都合主義に思えてしまいますよね…。

ゲームではもっと長いし、秋生や早苗さんのエピソードもあったので、
もの凄く色んな幸せな風景を朋也が作る手助けをして、
長い長い道のりを歩いてきて、
最後はああいう結末(汐との旅行)になってしまったわけですけども、
頑張ってきたご褒美みたいな形でトゥルーエンドもあったのかな?
と思うのです。
アニメではその辺を納得させるところには至らないですね

朋也と汐の旅行が終わった世界と、
渚たちが助かった世界との関係は?

これは、ゲームでは明確にループしていましたから、
パラレルな世界と言い切れます。
ただアニメでは、結局どこの選択肢でも間違えていないわけですし、
見た目では一本道なのにいきなり時間が戻った?って
驚く展開になってしまってます。

ゲームでは、最初は絶望した朋也が「渚と出会わなければよかった」って
回想するときに選択肢自体が現れず「出会わなければよかった
→抜け殻のような生活」という流れが自動だったんですよ。
アニメではそういう演出自体がありましたっけ? で、汐編まで終わり、
各シナリオでの必要な光を集め終わると、
渚が汐を出産するシーンで「出会わなければよかった?」となる場面で
選択肢が現れ、ようやく奇跡が起こり渚が生きるわけです。

その辺の説明がアニメでは為されていなかったわけなので、
わからなくて当然だと思います。
ですから、他のキャラのシナリオと同等に、
朋也と汐が倒れた世界も、渚が助かった世界も、
一つの可能性を示した別の世界とも言えるでしょうね。
この辺は、原作者がゲームならではの世界観や
シナリオの設定をしたために起こった弊害みたいなものだと思います


{/netabare}

長くなりましたがこんなところでしょうか? 
そもそもがアニメ化で良さが伝わらないだろ?!

と思っていた作品だったので、
むしろこれだけ新規でCLANNADに触れてくれる人が
多いこと自体が感激しているんですけども。

ただそんなご新規さんが読後感悪く去ってしまうのは惜しいんで
僕なりに解説をしてフォローしてみました
これを読んでまたCLANNADをぜひ見直してほしいです

投稿 : 2024/06/01
♥ : 237

90.1 6 泣けるで恋愛なアニメランキング6位
Angel Beats!-エンジェルビーツ!(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★★ 4.2 (14635)
48162人が棚に入れました
森に囲まれた丘陵地にある、生徒総数2000名を越える全寮制のとある学園。一見するとごく普通の生徒らが生活を送っている学園だが、そこは死後の世界だった。現世で理不尽な人生を体験し、青春時代をまともに送れずに死んだ者はこの世界に送られ、あらかじめ用意されたエキストラの生徒達と共に学園で楽しい青春時代を過ごす内に未練を無くし、消滅(成仏)し、転生する。しかし、転生することを拒む人々がいた。少女・ゆりをリーダーとする「死んだ世界戦線(以降、戦線)」は、理不尽な人生を強いた神への復讐を目的とし、死ぬことのないこの世界で、学校の秩序を守る「天使」と日夜戦いを繰り広げていた。生前の記憶を失った少年・音無は、戦線のメンバーと行動を共にするが、次第にこの世界の真実を知ることとなる。

声優・キャラクター
神谷浩史、櫻井浩美、花澤香菜、喜多村英梨、木村良平、水島大宙、高木俊、斎藤楓子、牧野由依、増田裕生、Michael Rivas、徳本英一郎、小林由美子、東地宏樹、沢城みゆき、松浦チエ、阿澄佳奈、加藤英美里
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

Angel Beats!特別編10月4日(金) 26:55~27:25 (2周目

何がどういう事?!


□関連サイト
・番組公式サイト:ttp://www.angelbeats.jp/
・番組公式サイト (MX):ttp://www.mxtv.co.jp/angelbeats/
・番組公式ツイッター:ttp://twitter.com/AngelBeats_SSS
・麻枝准 Angel Beats!開発日記:ttp://key.visualarts.gr.jp/angelbeats/blog/
・Angel Beats!制作戦線:ttp://www.yetyou.jp/
・ANGEL BEATS! SSS(死んだ 世界 戦線)RADIO:ttp://hibiki-radio.jp/description/ab_sss.html
・Angel Beats! 避難所:ttp://jbbs.livedoor.jp/anime/8286/
・まとめWiki:ttp://www29.atwiki.jp/angelbeats/


色んなそっくりさんキャラが出てくる。
主人公:夏目友人帳ナツメ?
ゆりっぺ:涼宮ハルヒ?
天使かなで:長門キャラ?
副会長直井:ルルーシュ?

謎のオマージュ的なキャラがいっぱいいる。
天使とゆりっぺ側との対立があり天使と戦う事になる。
1クールにしては兎に角キャラが多すぎるのが難点。
短い尺の中でキャラを絞って掘り下げをもっとしていれば倍以上感動出来ただろう。
まぁ何はともあれKey・アニプレックス・電撃G's magazine・P.A. Worksの共同プロジェクトで、原作・脚本はKey所属のシナリオライター・麻枝准、キャラクター原案はKey所属のNa-Gaが手がけている。

OPもEDも最高ぅ~!BGMも最高ぅ~!

主人公:音無 結弦(声:神谷浩史)
天使:立華 かなで(声:花澤香菜)
まぁこれだけで見たくなるんですよね。
1週目は流し見だったので結構適当でしたが忘れた頃に見直そうと思っていたので見直しました。


ちなみにキャラクターコメンタリーが秀逸。
もう本編がこっちなんじゃないかって位面白いので聴いてない人は絶対に聴いて欲しい。
化物語シリーズのキャラコメを超える位面白かったです。
ってかキャラコメ聞いてて気付いたけど化物語の人5人も出てるんだよなこのアニメ。
神谷浩史・花澤香菜・沢城みゆき・喜多村英梨・加藤英美里
沢城みゆきと加藤英美里の出てる回聞いてて( ゚д゚)ハッ!となってしまった。
完全に八九寺Pと神原駿河って感じw
そして神谷浩史と花澤香菜のキャラコメ聴いてもう完全に化物語に!


ドナー登録の考え
{netabare}反対です。臓器提供?好きな人の臓器を提供なんて出来ないよ。
例え好きな相手が望んでいてもそれは許容出来ない。
頭では解るけど感情的に受け入れられない。
なんで死んだ人間の体を切り刻むんだ?ふざけんな!
って方が優先しちゃって無理ですね。
個人的にもドナー登録なんかしたくないですね。
頭ではわかるけど死体を切り刻まれたくないですし。
かと言って臓器を必要としている人の心情はわかるし納得もできるが個人的にそれは許容できないです。{/netabare}

各話感想
{netabare}1話
いきなりハルヒ似の謎のキャラが死ぬのがなんとか戦線とかわけわからない事を言っている。
その後天使が殺してきて驚いた。
ホントに死んでるんかい!
NPCとかわけがわからない。
天使は銃弾が効かない。ってかチートかよw
肉うどん300円のチケットがばら撒かれる。
それでいいのか?って事は全部チケット違うのか?

2話
弾薬の補充が必要で地下のギルド?へ潜ることに。
体育館の壇上の下の隠し扉から潜入。
野田くんの下りのBGMはなんなんだw
天使が進入中で対天子用トラップが発動中の模様。
死ぬわけじゃないようだけど痛みは無いのか?
閉じ込められるトラップを忘れんな!
レーザートラップが完全にバイオハザードw松下くん死亡。
切り刻まれてもしばらくすれば元に戻る模様。tk天井につぶされ死亡。
なんという淡々とした死。いや死なないのだけど。
さらに二人落下。そして水攻めでまた一人溺れ。
子犬はトラップなのかよwまぁ明らかにぬいぐるみだが。滝から椎名落下。
結局ゆりっぺと二人きり。なんともカオスなアニメ。
裕福な家庭に育ったゆりっぺ。目指し帽の知らない男達が家に。
強盗に兄妹を全員殺され一人だけ生き残った過去…
ここからアニメに一気に引き込まれる。
ギルドは完全に工場だった。って破棄しちゃうんかい!
大砲デカすぎ!砲台大破っておいおいwなんか謎のスピード感が。

3話
NPCは陽動作戦の為にバンドをするらしいがNPCじゃない人間との違いがよくわからん…
竹山(メガネ)は知的キャラらしい。
天使の住処これラピュタだろw機械じかけの方はハウルだろw
岩沢(声:みゆきち)の過去回想。
神原駿河のイメージ強すぎてスルガにしか聞こえない罠。
脳梗塞で失語症とかうちの死んだばあさんとまったく同じだ。
人生の理不尽か… 生きるってのは理不尽と戦う事でもあるよなぁ。
まさかの女子僚の女子部屋荒らしw
メガネはスーパーハカーだったようだ。
おっ学校の先生とか大人それなりにいるんだな。やっぱNPCなんだろうけど。
「退散するわよ」
の時のゆりっぺの後ろで映ってる主人公たちなんで体透けてるの?
岩沢はなんでアコギに触られたくなかったのか?まぁ好きなもの捨てられたくは無いが。
そして消えた。
岩沢が納得したから消えたと言う。つまり心残りが無くなったと言う事ですね。

4話
ユイ(声:キタエリ)のキャラはやたら濃いよなぁ~。
球技大会のチームを集める事に。
竹箒を指で立てて来い来いってこれなんかで見たことある気がするんだけど思い出せない。
野田はなんでハルバートいつも持ってるんだか…
日向は野球好きなのか。消えるフラグがビンビン。
あれ?そういや球技大会って野球なのか?
なんで撃ちあってんだよwww箒降ろせよ!w片手かよ!ww
キャッチボール始めんな!!だから箒離せって。
ここで初めて副会長が登場。
松下五段うまかったのか…
日向の過去回想。
「おまえ消えるのか?」
もうこの名言はニコのコメントじゃ当たり前の様に出てくる名言ですね。
フラグクラッシャーのユイwww消えないのかーい!w

5話
テストの点数を上げる為に天使の猛攻が始まるらしい。
TKはなんでいつもフラフラ動いてんだよw
天使に赤点を取らせるオペレーションスタート!
天使にも名前が。立華かなで。
日向と高松が吹っ飛ぶ時のEDはなんなんだww
ってか高松の筋肉なんだよそれ!
告白後の「時と場所を選んで」エッー!?
その後の椅子ロケットwww
どうやら作戦は成功したようだ。生徒会長解任。
ユイがいつの間にかガルデモになってた。
バンドメンバーはやっぱNPCだからそこにドラマは無いのかな?
天使はNPCじゃないのか?様子のおかしい天使。
でっこの演出なんなんですかね。何故食券をばらまくの?
そして麻婆豆腐がヒットする主人公。
あれ?麻婆豆腐食べたくなってきた…
天使失墜。消えるのか?天使消えたら話が終わっちゃうか。

6話
筋肉メガネ服着ろよ服!
なんという学級崩壊w箒を置け箒を!トイレ行き過ぎ!筋トレしてんじゃねー!
ツッコミが間に合わないww
天使が校則違反を忘れる…だと…!?やたら人間味帯びてきた。
直井がNPCじゃないようだ。なんだ?天使がなんだってんだ?
自衛目的にしか作っていない謎の装備ハンドソニック。
何を知っているんだ天使は。
天使…(´;ω;`)
外では虐殺が行われていた。まさかホモネタまでフラグだったのか…
夢を叶えたから成仏。
副会長の催眠術とか完全にギアスだろこれ。音無△
直井の過去回想って事はつまり…。

7話
ったくキタエリは子供なんだから。
直井消えてないのかーい!ギアスやめろwww
まさかの主人公の過去回想。つまりは…消えないんですねわかります。
作画が綺麗すぎてヤバイ。イルミネーション綺麗だなぁ。
妹の為ならと希望を持ったはずだったのに…
理不尽な事故が主人公を襲った。
なんなんだよほんと…(´;ω;`)

なんだろう。
前半では死んでも死なないと言う死の軽さを表現していて、後半では死の重さを表現しているように思う。
対比かな?

川の主!!食料調達かーい!
ハルバート持った奴後ろで隠れすぎだろwww
皆怯えすぎだろwwゆりっぺアッサリしすぎだろw
フィッシュ斉藤はFFで言うシド的役目。ビッグス&ウェッジ的ポジションでもある。
要はKeyシリーズで物語が変わっても必ず出てくるキャラですね。
中身は緑川光。超ベテラン声優です。
どんだけでかい魚だよ!川の深さよりでかいだろこれ明らかにw
水深何百メートルあったんだよその川wwせめて湖にしておけばよかったんじゃw

かなで。名前で呼ぶようになった天使の名前。
ゆりっぺ何があった!?天使が二人!?え?

8話
何がどうなってんだ…一周目適当に見てたからさっぱり覚えてない。
まぁそもそも忘れっぽいからすぐ忘れちゃうんだけど…
天使は分身だと…?
んで痛みはあるのか?やっぱあるのか?痛みがあるならとてつもない事だ。
イマイチその辺良くわからんけどギアス回で苦しんでたから痛みはあるのかな?
それにしてはちょっと軽い感じがしないでもない。
謎の分身天使が強すぎる。
ハーモニクスってのはチートか?w
天使の分身多すぎるだろ。
チョラーップ!Tk日本語しゃべらんのかw
松下五段!△
なんなんすかこのわけのわからない展開!w
続々と死んでいくではないか。シュールだな。
死に対する感覚としてはこの前の時点でせっかく重くなったはずなのにまーた軽くなちゃった。
ギャグにしちゃった。そしてまた二人きり…
かなでは一体どういう存在なのか…

9話
あれ?椎名はしゃべらないキャラだっけ?
電車の大事故… 過去回想なのか?
ドナー提供アニメになっちゃった。
天使はどうやら皆の心残りを消すためにいたようだ。
かなでは生徒会長復帰。
全てが終わったら…何が起こるのか?

10話
Ver.5悪魔の腕だなwハンドソニックって一体なんなんだw
主人公いよいよ消す作業に入るのか。本当にそれでいいのか?
っていう葛藤が欲しかったなぁ。
Key缶なんの味がするんだ…
次はユイが消えるのか。
火憐と暦コンビなかなか良いなぁ。
なんでジャーマンスープレックスなんだよw
サッカー強引だなw
日向マジいけめん。思わず涙出た(T_T)
影!?

11話
何このホモーレムww だからギアス使うなしw
直井の影おかしいぞ… なんじゃこのオッコトヌシモドキ。
やっぱ天使は羽が生えてるほうがカッコイイ。
お?NPCが影になったのか?
高松NPC化したのか…
死んだ世界戦線。重い言葉になってきた。
え?天使じゃないの?
日向マジいけめん。
神様とな…プログラミングでなんでも出来るんだなこの世界。
ギルドってなんなんだよほんと。

12話
バンドメンバーはNPCじゃなかったのか。
松下五段誰だよw
チャーも消えたのか?
ゆりっぺがおかしくなった。どうやら間に合ったようだ。
かなでの戦闘力は爆撃機並みだったのか。
出たなラスボス。声はカヲル君wまぁピッタリだな。
世界に愛が芽生えた?
なる程卒業する場所であって永遠にいてはいけない場所なのか。
「たったの10分だって」マジ泣いた(;_;)
ここから後号泣した。
そういえばカヲル君何処へ消えたんだ…
プログラムを組んだ奴とはなんだったのか…

13話
他の皆の話も見たかったなぁ…
ゲームでも作ってもっと掘り下げて欲しいもんだ。
死んだ世界戦線 卒業式。
戦歌斉唱。
麻婆豆腐好きすぎだろww
卒業証書授与。
なんでちょび髭メガネにハゲカツラww

卒業証書
仲村ゆり殿
あなたは本校において
みんなのために
がんばりぬいたことを
証します
死んだ世界戦線

色々と泣ける。BGMの入りいいなぁ。
日向の卒業証書おとなしのお腹の中から出てきたぞww
卒業生代表 答辞
あおげばとうとし斉唱。懐かしいなぁ…
Shinda Sekai Sensen でSSSか。
副会長。
ゆりっぺ。案外あっさりしてた。
日向。
天使と音無。消えないのか?まさかの告白。
かなでの心臓が音無のだったのか…
もう画面が見えないよ(つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

Another Epilogue
音無残って生徒会長になったのか…
続編みたいな。
しかしカナデのいなくなった世界じゃもう意味ないか…

SPECIAL EPISODE
テンションメーター2
ハイテンションシンドローム
わけがわからないミッション始まったww
神はいたのか!w
超絶ハイテンションww
そのまま終わるのかと思ったけど天使を尾行。
なんという落ちww
BADENDなのかーい!w{/netabare}


アニメが面白かった人におすすめなのがラジオ。
「Angel Beats! SSS(死んだ 世界 戦線)RADIO」
これはこのアニメのラジオ。
パーソナリティは3名(櫻井浩美(ゆりっぺ)は毎回、花澤香菜(天使)と喜多村英梨(ユイ)は隔週交代での担当)。

そしてもう一つなんと言っても面白いのが
「麻枝准の殺伐RADIO」
これは製作者のラジオ。
兎に角長い。数時間に渡る超長編ラジオです。
製作過程の事が色々と聞けるのでとても面白いです。
でもヲタボイスです。呂律が怪しいので聞き取り難いです。

何処で聞けるかって?
グーグル先生は物知りだってエロい人が言ってた。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 54
ネタバレ

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

感動したが2クールならもっと良くなったと思う!

あらすじ

森に囲まれた丘陵地にある天上学園は
生徒総数2000名を越える全寮制の学校。
一見するとごく普通の生徒らが生活を送っている学園だが、
そこは死後の世界だった。

現世で理不尽な人生を体験し、
青春時代をまともに送れずに死んだ者はこの世界に送られ、あらかじめ用意されたエキストラ(NPC)の生徒達と共に
学園で楽しい青春時代を過ごす内に未練を無くし、
「消滅」(成仏)し、転生する。

しかし、転生することを拒む人々がいた。
少女・ゆりをリーダーとする
「死んだ世界戦線(以降、戦線)」は、
理不尽な人生を強いた神への復讐を目的とし、
元々が死後の世界であり「死ぬ」ことのないこの世界で、
学校の秩序を守る「天使」と日夜戦いを繰り広げていた。

生前の記憶を失った少年・音無は、
戦線のメンバーと行動を共にするが、
次第にこの世界の真実を知ることとなる。



感想


10話が一番おすすめです!泣けました
音楽もとても良かったですよ!
特に「1番の宝物」がとても良かったです

相変わらず麻枝さんの脚本は泣かされていまいますね
でもやっぱり1クールという間じゃ
麻枝さんの良さが出し切れてはいないと思う

キャラも個性的なキャラが多く出てきて
魅力的なのだとは思うが
やっぱり1クールでは尺が足りず
キャラ一人一人の掘り下げが足りないと思った

掘り下げとかできていないので
基本中心となる最後に残った5人以外は
過去のトラウマというかなんでこの世界が来たのかの
理由が明かされてないので感情移入がしにくいです

2クール以上でそこらへんも描くことが
出来ていればもっと面白く
感動できる作品になったと思う

ストーリーも急な展開もあり
少し分かりずらいかもしれません

前半はほとんどギャグでしたね
ギャグも面白くて好きでした
特にテストの時のやつとかがw

オーディオコメンタリーも面白かったので
DVD借りて見てみて欲しいですね


でも最後の方の展開はやっぱり
早すぎたかな?(^-^;
1クールだけだから仕方ないと思うが
やっぱり最後別れる時に一人一人
しっかりとしたストーリーがあって(ゆいのように)
その後で別れた方がもっと良かったとは思う

あと一人一人がどういう気持ちで
消えることを選び消えたのかの
心理描写が少ないのでやっぱり
少し残念な感じだな~

2クールでゆっくり作って欲しかったな~!
そうしたらさらに感動することができたと思う
好きな作品だからこそ、本当に残念でした

後ゲーム化が決定したそうなので
そっちで話しが掘り下げられるのを期待しておきます♪
楽しみです♪




ここからは解説というか
謎な部分を考察をして
書いておこうとおきます

{netabare} ~


最終回も終わったにも関わらず、依然として残された謎の多いAB!ですが、
その中でも最も大きそうな謎である
「AngelPlayer(AP)の制作者は誰?」ということについて
書いていきたいと思います。

大きな鍵となるのは、もちろん12話で出てきた
NPCの第二コンピュータ室にいた彼の証言なんですが、
彼の証言そのままでは誰も当てはまらないような気がするんですよね。

「AngelPlayer制作者はかなで説」を提唱してみます。
結構シンプルに考えられるんじゃないかと思ってます。

 つまりは、待った時間があまりに長すぎたために
プログラムを適用した、という部分が、
実はかなで自身にAPを適用したってことを
示唆しているんじゃないかと思うわけです。

「My Soul,Your Beats!」の歌詞を見てみましょう。
この歌詞はかなで自身のことを歌っているものだという
前提があるからではありますが。

個人的には「あたしの中の時は止まってるのに」と
「あなたに手を引かれてた」の部分が気になりました。
時が止まっていたり日常を繰り返しているのは、
つまりはNPCとして日常を繰り返しているだけで
進んでいかないことを示唆していますし、
手を引かれてたってところは、
音無に手を引かれた釣り回を思い起こさせます。

つまりは音無に呼ばれたことで、失われた記憶が呼び覚まされた、
あるいはNPCだったのに時が流れ始めた、
ということを言っているようにも思います。
「幾千の朝を越え」という部分は、
この世界にかなでが長く居ることを示していますよね。

かなでがこの世界に長くいたり、
NPCだったことを示す証拠はいくつもあるんですよね。
例えば、麻婆豆腐が好物だということを忘れていたというあたりとか、
マーボー豆腐に夢中で校則違反を忘れていたところとかは、
まさにNPCだったことで記憶が止まっていたのか、
あるいは長い時の中で本当に忘れてしまっていたのかどちらかでしょう。

ついでに言えば、その前にテスト回で
いじめられていたところの最後の場面で、
生徒会長を解かれたかなでが一人で食堂に行き
マーボー豆腐の食券を買ってましたが、
あれもNPCとして、夜はマーボー豆腐を食べるという
プログラミングが為されていてたからこそ行った不自然な動き、
とすれば説明がつきます。
それ以前は「生徒会長」という属性があったために
ガルデモライブを止めようとした、とも考えられますし、
会長という属性が無くなったためにガルデモライブを止める、
というルーチンが働かなかったんじゃないか……と考えています。

かなでの部屋にあったAngelPlayerのマニュアルも、
NPCは記憶を蓄積できないのだとしたら、
毎回思い出すことは不可能という感じになると思います。
そうした場合、何か残るものとして残しておけば……となると、
NPCになる前にマニュアルを残しておいて、
NPCになった後でもプログラムを触れるようにしたのでは……? 
と考えられるわけです。

音無を一突きにしたのも、
APに入れられたプログラムという見方はできるんじゃないかと思ってます。
殺しても死なない世界ということで、
心音を直接聞くのよりもああいう形のほうがこの世界では
自然に心臓を調べられるからなんじゃないかとか考えていたりもします。
そういえば、ハーモニクスの赤い目の天使だって、
戦線メンバーに対しては心臓を一突きでしたよね。
PCに対してはそう攻撃する、というプログラミングされていると
見て間違いないようです。
ゆりっぺだけは違うんですが……。

そして、もしAP制作者がかなでだとしたら、
音無は一度死んでこの世界でかなでに愛され、
かなでとは別に成仏して、また死んで戻ってきた、
ということになります。
最大限に都合よく解釈すれば、
かなでは音無を一旦見つけて感謝の気持ちを伝えようとしたものの、
音無が勝手にかなでのことを好きになって成仏してしまい、
そしてまた、かなでは長い時間この世界で待つ間にAPを制作して
自身に適用してNPC化した、ということにもなります。

この説も穴は大きいです
。MSYB!の「待ってる気がした 呼んでる気がしたんだ」というのは、
かなでが音無に呼ばれていることを示しているものと思います。
でももしそうだとしたら、かなでがAP制作者っていう前提は
NPCの彼の発言からは崩れることにもなるんですよね

でも、NPCの彼の証言がどこまで信用できるかってことでもあります。
何せ、どちらにしても片方の一方的な考えや
記憶しか引き継いでいないと思われますので。

もちろん音無がAngelPlayer制作者説も
あるんですがこっちはどうも
矛盾が多い気がするし
個人的にかなで説の方が
好きなんで、かなでかな?とw

どうも卒業していくべき場所だから、
愛が芽生えたら影を創りだしてNPC化していく、というのが、
音無の行動と相反するような気がするんですよね

はっきりしたことはわからないし、
もしかしたらその辺を曖昧にしているだけなのかもしれません
どの考察も結局は推察の域をでませんね

原作もないのでこれ以上考えることも
今の所不可能でしょう
ゲームが発売されるとのことなんで
そのあたりのことも
細かく描写してくれて
わかるようになってくれると嬉しいんですが
発売が待ちどうしいですね!

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 289
ネタバレ

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

BD2巻・7巻特典のメイキング映像が今考えるとリアルSHIROBAKOな件(を追記)。

放送当時に1話を見ましたが、
最初に思ったのは「何だこの劣化版ハルヒは?」・・でした(・ω・;)。
なんか意味わからない話で、ギャグも寒いし、
女キャラのかわいさに頼ったアニメっぽいなと誤解し
1話で切ってしまっていました・・><。
けっこうよくある反応だと思いますw。


ではなぜ再度視聴できたか?というとそのきっかけは、
某動画サイトの「演奏動画」関係で”ガルデモ”という単語をよく目にするようになり、
視聴してみると、いい楽曲が多いじゃないですか♪。
動画中のアニメのライブシーンもよかったので、
「もしかしたらアニメ自体も良作なのかも?」と考えを改め、再度1話から見直してみました。

するとかなり印象が変わっていました。
いきなり初めて見た本作の1話は、まずたいていの意見として
「わけがわからないよ・・」だと思いますが、
一度最後まで見終えてもう一度見ると、
そこがどんな世界で、なぜ各登場人物達(天使含む)がそういった行動をとっているかを
理解して見れた時、すごく納得でき、また感動できたりします。


自分のようにもし1話で切ってしまった方がいるならば、
ぜひぜひ、せめて4話まで見てから判断してほしいですっ!。
3話中盤・ラストでの○○の演奏シーンはとても対照的で、
前者では熱い昂揚感を、後者ではもの悲しさと感動が味わえます。
初めて見た時の3話ラストでは「ふ~ん」くらいで特に何も感じなかったものが、
何回も見返した時の3話ラストでは心揺さぶられ涙が出てきてしまうんです(TдT) 。
3話のあのインパクトは自分にとってはとてもとても大きかったですね。

あと、何といってもこの作品の良さは、
命という重い重いテーマでありながら、
これほどまでに明るく軽く視聴者の心に疑問を投げかけ、心地よい感動を与えてくれることですね。
底抜けに明るい愛すべきキャラたちがたくさん出てきます。

登場キャラは、好きなキャラ多いな~⇒ほぼ全てのキャラが好きですね^^。
主要キャラは当然なのですが、野田くんの存在が自分には大きかったです。
野田くんって下の名前ないんですかね?w。


あと、音楽のチカラってすごいなーと思いました!。
この作品の音楽は、自分の中では最高クラスです!!!。
1回切ったアニメに再度チャレンジする気にさせられたり(ガルデモ)、
OP,ED曲も最高に心に沁みました。
そしてなにより「一番の宝物」!!。画面がぼやけてちゃんと見えません・・。
この作品の全ての音源・演奏・歌声に出会え、大ファンになることができたことに感謝を。


あと、本作のWEBラジオである「SSSラジオ(死んだ世界戦線ラジオ)」。
これは必聴です。。キタエリさんのテンション凄すぎる!!。面白すぎる!。


最終話辺りでの主人公の行動に賛否両論巻き起こりましたが、
自分的にはとても人間的な葛藤だと思えたし、
親近感とそのほかいろんな感情が生まれました。

多少の粗はありますが、本作品には自分の最高評価をつけさせていただきます。
今作品を完成させてくれたスタッフさんに、言葉で言い尽くせない感謝の気持ちでいっぱいです。

「尺が足りない」というレビューをよく見かけますが、
自分はそんなことまったくない絶妙の作品だったと思います。
人と人との関わりは時間がすべてではなく、
その濃さにあるのではないかな?と思わせてくれる素晴らしい構成でした。
「もう少し時間があったらいいのに」と思っても思い通りにいかない”せつなさ”が、
それらの大切さをよりいっそうひきたてている気がします。


ここから下は、ネタバレ&考察を含みますので視聴終えてから読んでほしいです。ペコリ(o_ _)o))

{netabare}~魂の救済場所~

本来ならもう死んでしまっている人達の話なので、
何もない”無”であるところから物語はスタートしてますよね。

既にこの世からは消えてしまっているはずの彼らが、
この不思議な場所で出会い、
今一度、立ち止まってそれまでの人生を振り返ったり、
理不尽さにあがなったり、
また体験できなかった学生生活や苦労・喜びを経験し成仏していく・・。

人生を振り返るといっても、
まだ人生を語るには若すぎる彼らの”死”というものが、痛いくらい伝わってきました。

だってまだ自分は何をどうしたいのか?、
どんな目標を持つのか?、
目標の達成のためにどんな努力をすればいいのか?、
何が彼らにとって正しいことなのか?、
成すべきことは何なのか?。
・・等々といったことがまだまだ見えないし分からない時期ですよね。

さらにいきなり投げ込まれた訳のわからない状況・世界の中、
それでもわずかな情報を頼りに知恵をしぼり、考え、
仲間を作り、助け合い、
信じたことに突き進んでいく。

もちろん常に正しい選択ばかりできるはずもありません。
まちがえたり、悩んだり、突き進んだり、後悔したり、うまくいかなかったり、
勘違いしたり、行き違いがあったり、わかりあえなかったり、分かり合えたり、
・・・いろんなことが”若さゆえ”でもあるし、
それこそが”若さの素晴らしさ”でもあるように思います。
また、それこそが”人間らしさ”でもあるように思います。
・・3話で岩沢さんが歌ってましたよね。


現実に私たちがいま生きているこの世界も、
ほんとのところを言えばわからないことだらけですよね~。

神はいるのか?。
死後はどうなるのか?。
etc.....

本作で描かれたような~魂の救済場所~なんて所ががもし本当にあるとしたら
なんて素晴らしい場所なんだろうなあって想像してしまいます。
実際はありえないけれど、そんな想像させてくれるところが面白いですね。


若干状況は異なりますが、
自分が大好きなマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」第5部のブチャラティが言った言葉
”天がチョッピリだけ許してくれた偶然の運命”
”もう少しだけ動くことを許してくれた”
これにどこか通ずるものがあるように思います。{/netabare}


------------------------------------------------
【追記】BD2巻・7巻特典のメイキング映像が今考えるとリアルSHIROBAKOな件。


PCゲーム版の発売が近いせいか、自分の中でAB熱が再燃しています!!(特にアニメ版)。

単品BD特典として2巻と7巻についていたメイキング映像・メイキング映像第2部を何気に見返していたら

・・・・・

・・・これって

・・・リアルSHIROBAKOじゃないっすか!!!。

P.A.Worksの堀川社長が語っていることや、いろんな職種の制作風景なんて
SHIROBAKO本編でも多々見かけた光景です!!。
CGの重要性なども入っていて、見応えがSHIROBAKO本編に負けないくらいの内容でした!。
さらにVocal収録風景がほぼ全員分入っていて素っ晴らしい!!。
アフレコ風景での神谷さん&櫻井さんの演技+コメントも鳥肌立ちました!!。

当時何回か見てるはずの映像内容なのですが、当時は特に何も感じなかったものが
今観るとシビれまくる内容だったのです!!!。

麻枝准さんのセリフへのこだわりだったり曲の歌い方のこだわりだったり
全てが最終形への計り知れない努力の上に成り立った作品を
自分たちは観させてもらってたのだな・・と、涙ものでした!。

関わったスタッフ様方のWORKS全てが1つの傑作を生み出していたのだなと
改めて実感させてくれました。

・・いやあ、これはSHIROBAKO Zeroといってもいいかもしれないなと思ってしまいます^^。

6月に発売される国内版BD-BOXには、このメイキング映像は収録されないのでしょうか???
絶対これは入れるべきだと思いますが、どうなんでしょう・・・;。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 68

88.2 7 泣けるで恋愛なアニメランキング7位
中二病でも恋がしたい!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (6210)
29033人が棚に入れました
高校1年生の富樫勇太は中学生時代、邪気眼系中二病を患っていた。
しかし、そんな黒歴史を中学とともに卒業し、高校ライフを満喫していた。勇太は周りには中二病だったことを隠していたがひょんなことからある日、クラスメイトで現役中二病患者の小鳥遊六花と半ば強制的に契約を結ぶことになってしまった。

声優・キャラクター
内田真礼、赤﨑千夏、浅倉杏美、上坂すみれ、天野由梨、福原香織、設楽麻美、保志総一朗、井上喜久子、仙台エリ
ネタバレ

助手さ~ん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人は思い込みの中を生きているのかもしれない。中二病は身近な物だと感じた。

タイトルどうり、中二病ラブコメです。
京アニの作画や面白おかしなキャラが魅了ですw

前半は中二病全開のギャグがメイン、後半は恋&シリアス展開となってます。
最初は中二病全開のギャグアニメで恋をどこに入れるのか気になってましたが終わってみると最初にこの作品を見たイメージとは全く違うものでした。
まさかここまで中二病で重い設定になるとはおもいませんでした。
シリアス展開で少し好み分かれそうだけどいい話もあったし僕は好きでした^^
ちょっと切なくなりますね(^^;
意外とラブコメとしても優秀かもしれません。
ギャグは面白いですね~
特に真剣に中二病なのが面白いですw
過去の実績が面白い人も・・・w(モリサマー)
京アニのバトルシーンやBGMもいいですよ^^
挿入歌も凄くいい!

【曲の紹介】
・「Sparkling Daydream」 歌 - ZAQ
この作品のopです。
中二病でも恋がしたい!の『恋』を扱った曲。
映像の立花の指回しに中毒性有りw
テンションの上がる曲です。

・「INSIDE IDENTITY」 歌 - Black Raison d'être(小鳥遊六花、丹生谷森夏、五月七日くみん、凸守早苗)
この作品のedです。
中二病でも恋がしたい!の『中二病』を扱った曲。
立花をはじめとするキャラが歌っている曲です。
カッコイイ曲かと思います!
くみん先輩意外と歌上手いですw
モリサマーの声はカッコイイです!

・「始まりの種」 歌 - ZAQ 
第8話の挿入歌として使われた曲です。
電車の中で立花とゆうたが会話してたときに流れた曲。
浄化されるようないい曲です。
始まりを予感させる曲ですね~
{netabare}すべての始まりは2年前か。。{/netabare}

・「きみのとなりは」 歌 - ZAQ
第10話の挿入歌として使われた曲です。
{netabare} 立花とゆうたが告白するときに流れた曲です。
曲と映像のシンクロ率が高すぎw
『背中あわせじゃなくて』の歌詞のところと映像は軽く鳥肌です。
この曲があったからより演出がリアルに見えました。
早くフルが聞きたいです^^
いい曲なので是非聞いて欲しい。{/netabare}



【中二病について感じた事】
{netabare} 中二病って人が何げに思った事を想像し思い込みその思いが強い人なんだと感じた。
誰しも昔は○○ライダーになりたいだとかプ○キ○アになりたいだとか思うかもしれない。
でもそれは年を追う事に薄れていきやがて消える。
理由は多分なる必要もないし周りもやってないしなどなどだと思います。
でも立花みたいに自分の世界を変えたい、こうありたいと思う気持ちが強い人はその思いを行動にし貫き通すから中二病と呼ばれるのだろう。
何故人々は中二病を笑うのか、それは誰もが行動には示さないけどこうありたいと思った事があるからではないか?
中二病はやってる本人も恥ずかしいと思わないかもしれないけど見てる人も恥ずかしくなりますよねw
笑うということは少なくとも理解しなければ笑えないのでこの作品を見て笑ったあなたは既に中二病は身近な存在ではないだろうか?w
人は思い込みの中を生きているとしたら中二病は身近な存在だと思いました。
まあちょっと行き過ぎちゃったのが中二病ですねw
でも自分に素直で一番楽な生き方かもしれないですね(^^;
オススメはしませんがw
ちょっと色々考えてしまった(^^;
本来そんな作品ではないですので楽しんで見てくれるといいですw
僕も楽しんで見てました~{/netabare}



  【ここから下は各話の感想です】
{netabare}
【1話感想】
{netabare} とりあえず1話の感想です!
まず京アニの作画とopに魅了されました~
opの絵はとても良かったです!

アニメの内容はタイトルどうり中二全開でしたww
ここまで引っ張るかと思うほど攻めてきましたね~
しかしクドさを感じず楽しめました^^
むしろ笑えましたww
ここまで中二ネタやられると新鮮で、すがすがしいですねw

作画も安定していてキャラクターも可愛かったですね^^

正直タイトルで中二病のキャラが出るのかなと予想してはいましたがまさかここまでとは・・・w

これからどうなるか楽しみです!

2話も楽しみですね~{/netabare}

【2話感想】
{netabare} 2話でも相変わらずの中二病全開です!
会話のほとんどが中二病で普通なら違和感を感じるはずなんですが・・・何か慣れてきたのかな?
それとも僕が中二病なのかな?www
今回も面白かったです^^

六花と姉のバトルシーンは凄かったです!(妄想)
クオリティー高いですねw
すみませんが他のバトル物のアニメも見習って欲しいくらいの出来でした。(あれこれバトルアニメじゃないよね?w)
立花と委員長さんは今回も可愛かったです^^{/netabare}

【3話感想】
{netabare} 今回のお話では新キャラ、部活動と物語が動きそうな予感を感じる回でした。
部活動はやっぱり青春って感じがしますね^^
まあ立花は空想の世界を生きてますがw
新キャラも中二病でしたね^^
部活動作ろうと思った理由と部活名が痛々しすぎますね!
僕があの学校なら何回かすどうりして笑いこらえるのに必死ですよw
中二病が二人いると普通の会話してるように感じるのは不思議です!w
中二病が2人いるとめんどくさいですね~
でも楽しそうです^^
にぶたにさんは何故か部活に入りたいと接近してきました!
その心はいかに・・・
次回も楽しみです^^ {/netabare}

【4話感想】
{netabare} 今回のお話で丹生谷さんの過去が明らかに・・・w
今回も妄想バトルがありましたがクオリティーが毎回高いですね!
戦ってる本人達にはあれが見えているのか~
レベル高いなww
丹生谷さんの過去は魔術師で精霊使いでしたかww
またレベルの高いことw
魔法陣分かるはずですよね~
普通の人だと思ってたんですがどうやら間違いでした^^
凸守さんは語尾のデースがウザすぎるww
でもクセになるのでokです^^
元中二病と現役ではやはり現役の方が強いんですね!
新たな発見ですw
モリサマーとダークフレイムマスターはあの部活にいちゃいけない気がするww(復活したらどうするの?w)
モリサマーは可愛かったですが怖いですね~
5話も期待です!{/netabare}

【5話感想】
{netabare} 今回の話では立花好きにはたまらない回ですね^^
表情の変化が可愛かったですw
まだ見てない方は注目です^^
ちなみに僕が好きなのはモリサマーですw
数学は僕もダメなので立花の気持ち少し分かりますw
あいつら何考えてるのか分かりませんw(冗談です)
流石に2点はないですが・・・
そしてまさかの凸守!
中等部学年トップが中二病で変な喋り方って理不尽すぎるww
他の人もう少し頑張ってw
僕は泣きたくなってきたのデースww
凸守は安定のウザさでした^^
黙ってれば可愛いのに黙ってれば・・・w
ユウタかっこよかったですね^^
立花はやっぱり友達少ないのかな?w
でも本人が楽しいならそれが一番です^^
それとも本当はさみしいから中二病になったのかな?
次回も期待です!{/netabare}

【6話感想】
{netabare}今回はいっしきがメインの話でしたw
いっしきの男の生き様はかっこよかったですw
なんだろう謎の感動?ww
いっしきの坊主無駄に可愛いですね^^
モリサマーと凸守笑い過ぎでしょww
いっしきは男にモテるパターンだね!
いつか女にもモテるといいけど。。。


モリサマー怖いですね(^^; 
何あの脅したあとの眩しい笑顔w(可愛いw)
ダメだ騙されるww
凸守とモリサマーの対決はこれからも続きそうですね~

電車の前で立花とゆうたが手をとるところは良かったです!
風が騒がしいな・・・w
そして訪れる夏!
次回も楽しみです^^{/netabare}

【7話感想】
{netabare} 前半笑わされて後半しんみりするいい回でした!
くみん先輩は癒されますね~
一色はデレデレしすぎww
出番あって良かったね^^
相変わらず凸守はうざいなww
面白すぎるけどw
凸守とモリサマーはいいコンビですね^^
日焼けww
本当仲いいなw 意外と似たもの同士なのかな?w

立花のお父さんの話はしんみりしました。
立花はパパが死んだ事を信じたくないんだね。
もしかしてさみしいから中二病になったのかな?
不可視境界線を探す理由が分かった気がする。
立花の涙とBGMが反則過ぎて少し泣けました^^
次回はバトルから入るのかな?w
続きが気になりますね! {/netabare}

【8話感想】
{netabare} 今回の話も良かったですね^^
ゆうたと立花の距離感が絶妙ですね~
中二病のことはやっぱり中二病の人しか分からないよね。
自分と同じ境遇の人だからこそ立花を分かってやれるんだと思いました。
回想シーンのゆうたww
きっと立花にとってダークフレイマスターは憧れなんだね。
今は恋に変わってきてるみたいです^^
でも立花は気づいてない様子。
次回も楽しみです!{/netabare}

【9話感想】
{netabare}立花がとても可愛かったです^^
中二病設定と現実の感情に揺れる所がいいですね。
応援したくなりますね。
モリサマー、くみん先輩との会話も良かったですw
天然と中二病は相性がいいのかな?w
凸守はやっぱり頭がいいみたいです(^^;
クラスでは意外と人気者なのかもw
最後のゆうたと立花が抱き合うところも良かったです!
次回も楽しみ^^{/netabare}

【10話感想】
{netabare} 立花もゆうたも自分の気持ちに気づきました。
凸守はアホだけどいい奴ですね^^
立花の事を理解している良きサーヴァント・・・
じゃなくて友達だねw
立花とゆうたの告白シーンで流れた曲が凄くあってて良かったですね~
見てるこっちも恥ずかしくなったけど恋っていいなと思いました^^
小指を繋ぐとことか特にいいですねw
立花がお父さんの好きな曲歌ったところとか凄く切ない気持ちになりました。
そしてついに眼帯を。。。。
次回も見所ありそうです!

あと一色お疲れ様ですw
流石くみん先輩タイミング素晴らしいww
モリサマーは今年で716歳か・・・w
長い生きだねww{/netabare}

【11話感想】
{netabare}最初に中二病は決していいことだとは思わないと定義w
今回の話は立花が中二病を卒業して3週間後のお話。
立花が眼帯を外しぎこちないながらも普通の会話をしていたがその時点で違和感がw
凸守はアホで中二病かもしれないが生き生きしていたのに対し立花は何か我慢している様子でした。
さなえちゃんwww(凸守の下の名前)
凸守は何度も立花を本来の形に戻そうと頑張っていた所が印象に残りました。
今日1日で何回デースを聞いたことかw
モリサマーが凸守を抱きしめるところは流石コンビだね^^
ちょっと感動w
立花もゆうたも現実にとらわれて本当にしたいことや信じたい物に素直になれんかったと思いました。
それが普通なのかもしれないが。。。
みんなそんな物は本当にはないと分かってでも結局人は無いものねだりなのだろう。
中二病も一つの個性と考えると今の立花は抜け殻。
それはとても悲しいことだと思う。。
現実と空想の狭間で揺れる彼らがどんな答えを出すか次回に期待!次回最終回かよw ちょっとさみしい^^
爆ぜろリアル!弾けろシナプス!バニッシュメントディスワールド!!をもう一度立花の口から聞けることをひそかに期待しておこうw
一色も頑張れ!!(ついでw) {/netabare}

【12話感想】
{netabare} いよいよ最終回!
あれ、凸守らしき人が・・・w えええええww
凸守も違和感が(^^; 
メッチャ普通に可愛い女の子になってるしw
くみん先輩はついに目覚めたのかw
立花にそっくりでした(^^;
みんな立花とゆうたの事を心配してて暖かいな~と思いました。
結局一色は最後までいいとこなしw
痴漢役にさせられてかわいそうww (顔やめてw)
今頃は刑務所かな?w

モリサマーの『人はいつも何かに病んでいる』という言葉が印象的でした。人は結局思い込み、イメージの中を生きてるのかなと思いました。
それがたまたま中二病になっただけで根本は同じなのかもしれませんね(^^;

立花とゆうたは青春って感じで良かったです^^
立花はダークフレイマスターに元気をもらい自分の現実(父親の死)を少しでも変えたいと思い中二病になったんだなと思いました。
最初はダークフレイムマスターに憧れ最後は恋したんだなと思いました。
それにしても2年前のゆうたは捕まるレベルww
でも本気でアレができるのは凄い!
中二病が人の心を動かす事もあるんだね。
立花にとってダークフレイマスターは特別でダークフレイマスターじゃなきゃダメだったんですね^^
まさか中二病でこんなに壮大な話になるとは思わなかったけど楽しませてもらいました!
僕たちは少なからず中二病とは関わってるのかなと思いました。
不覚にも中二病でも少しはいいのかもと思ってしまった自分がいるw
僕も私も中二病でもいいじゃないか?w
決めるのは皆さんです^^{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 77
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

DVD7巻(Lite全話と13話)を観ての感想。

原作小説未読。

総評的なもの。
{netabare}
・個人的にはくみん先輩が好みでした。
・たまに見せる、素の六花もなかなかw
・物語としては序盤~中盤の、ドタバタコメディ&ラブコメパートが好きでした。終盤のシリアス展開辺りは微妙に納得できないです。
・勇太&六花以外の面々にも、もう少しスポット当てて欲しかったかな?と思います。が・・・1クールでは厳しいですよね。かと言って2クールにして間延びしてちゃ台無しでしょうし・・・。
・画的な点は・・・素晴らしい出来だったと思います。人物・背景・動きどれをとっても良かったと思います。
・故に惜しいのはキャラデザかな?と。「京アニ」ブランドとしてみれば当然の選択なのかもしれませんが、やはり同社製の他作品と(他社製の物とも)ダブる部分が否定できません。
・OP、ED共にお気に入りです。個人的にはOPのが上位ですね。アニメそのものに対する感想ではないですが・・・ED曲もZAQさんverのが・・・。作詞作曲担当のZAQさんには、これからも注目していきたいと思います。
{/netabare}

以下各話レビュー。
{netabare}
13話・Lite全話鑑賞後----
まずは改めて・・・この作品はコメディ要素を前面に押し出した方が面白いな~と感じました。確かにそれだけではいずれ飽きてしまう可能性が高いとも思えますし、シリアス要素そのものを否定するつもりは無いのですが・・・。

ジャケットのあらすじを読んで正直・・・「え!? あの2人のクリスマスネタ!? 何も起きないでしょ。」とか思いましたw
ま~実際・・・お膳立てしたのは周囲な気もしますし、一色は相変わらずでしたし、何より「何か起きたのはそこか!?」とw

いや~面白かったです。
こんな方向性でなら2期に期待したいと思います。

12話鑑賞後-------------
最終話ということで、普段以上に気合入れて視聴。

11話終盤からどこかギクシャクした勇太&六花でしたが・・・想像以上に深刻でした。六花はともかく勇太は・・・ちょっと自覚無さ過ぎかな?とも。いや、横から観てるだけだからそう思えただけなんでしょうね。当事者になっていたら、そうは思えないでしょう。

序盤から出てくる、くみん先輩による「二代目・邪王真眼」がかなりハマりました。弾け具合は初代に比べ控えめだったように思いますが、雰囲気は見事な再現っぷりでw 浅倉さん、GJです。

凸守は・・・結局何者なんですか?w 六花実家に来ていたときの車は何?w 運転手っぽいのいませんでしたか?
そして中二病発病前(というのか?w)の気持ち悪さと言ったらありませんでしたね。見事に勇太とセリフが被りました。

丹生谷さんのセリフは一理あるかと。
「人はいつでも何かの病にかかっているのでは?」という意味合いと理解したのですが、ラストのナレーションに通じる物が感じられました。
表現方法や方向、傾向が異なるだけで、何歳になってもその意味としてはあまり差が無いのではないか? そんな風に思えました。

実は六花の恋心はもっと以前から存在していた、という点は素直に驚き、納得できました。確かに初対面からにしては接近が速かったですからね。

ただ・・・。
父の死にきちんと直面できなかった、という六花の心の傷?という点は理解できますが、そこが起点に中二病を患ったみたいな展開は頂けないかな、と。結局はその時に見かけた勇太の姿に憧れて、ということにはなるわけですが・・・。
何かイマイチ納得できないといいますか、安くなってしまっているといいますか。上手く表現できないです。

11話鑑賞後-------------
物語前半殆どがテンション高め・明るい・(ラブ)コメディ展開(ちょっと伏線風味?)だった分、ここ終盤での「落差」がそれなりに激しいように感じます。

が・・・その落差も個人的には今一つでして。
先が読みきれてる部分(あくまで勝手な予想ですが)、何か一つ筋が通っていないように感じる部分(特に勇太君)、六花の中二病の要因の1つと思しき「父の死」。
それらが落差を安くしてしまっているように感じます。
今思い返してみると・・・実家でしょうか、祖父母の家に行った辺りでのやりとりを、少々長く扱い過ぎていたようにも思います。
「落差」をもっと急激に出してくれたら、感情移入できたかな?と思います。

次回最終話ということなので、ここらの物語の感想は次回に持ち越したいと思います。
勇太&六花の進む先は・・・?

10話鑑賞後-------------
どうやら勇太も六花も自分の気持ちに自覚できたようで何よりです。そしてお互いがそれを口にすることで、互いに伝える。ニヨニヨ好きな人間としましては、大変美味しく頂くことができました。

で・・・「2012秋BEST」に書いたことと若干矛盾してくるんですが。個人的にはこれ以上のゴタゴタは見たくないんですよね・・・。
「くっついて終わり」では他のキャラの存在とか適当すぎる気がするので、彼らなりのエピソードが欲しいところではあります。
ですが、ここから勇太&六花の間に更に何か起こされるのは、何か違うような・・・。六花の家庭の事情とか無視できる点では無いとも思えますが。

9話鑑賞後--------------
8話では小鳥遊家の事情が明かされ、2話続けてテンション低めのお話だったと思います。
そして六花と勇太は小鳥遊実家から逃避行、と。

一色君の扱いがやはり酷いといいますか、可哀想になってきますw

で・・・まさか9話でようやく気持ちを自覚するという展開になるとは思わず・・・。いや「らしいもの」には気付いていたけど、そのものの正体を知った、というところでしょうか。
動揺しっぱなしの六花さんは、可愛いですね~。
(というか可愛い娘が焦ったり、慌てたり、揺れ動く姿が好きなんだと再認識・・・)

丹生谷さんが六花のフォローに回る辺り、さすが委員長と。元中二病を隠す為だけかと思いきや、元々こういう気質なんでしょうね。バイオレンス気味で口が悪いだけかと思ってましたが、評価up。
そしてくみんさんは・・・天然モノの天然さんだと信じたいです。狙ってとかキャラ付けとかは・・・勘弁してくださいね、ホントw

7話鑑賞後--------------
くみん先輩が白かったw
丹生谷さんと凸森さんの日焼けが驚きでしたw

そして何より・・・ここまではテンション高めの物語だったのが、今回はシリアス成分多めで。こちらも意外でした。
小鳥遊家の家庭の事情が見えてきて、六花の行動の起源のようなものも見えてきて。

良い意味で期待を裏切ってくれてます。

6話鑑賞後--------------
丹生谷さん、放送当初から見事なまでのキャラ豹変ぷりですねw そして見事な脅迫ぷりw (「キルミー」のやすなさんとcv同じわけですが・・・同じに聴こえないw)

一色君のフォローをしたいわけではないですが・・・確かに見つかったのはマズいね。
発案者として、坊主頭にして他の男子を守ったことは評価に値するかと思います。

アジト(部室?)に設置された(電飾)魔方陣が意外な活躍をみせますね。今回の一色君の頭は光り過ぎだと思います~。

小鳥遊姉の依頼で幕を引いた6話。
次回はどんな方向にお話が向かうのでしょう?
というか、どこに来てくれと・・・?w

5話鑑賞後--------------
近頃「次回予告が無い」もしくは「次回予告になってない予告」な作品が多い気がしますが・・・。
コレもその1つかとw
別にそれが悪いとも思いませんし、むしろ魅力になっている物もあると思います。

で、正直この作品の目的地って何処なんでしょう?
各キャラ一通り出揃って、何か展開あるのか?と思ったら・・・むしろ停滞気味?
唯一進んだように思えるのは、勇太と六花の関係の一歩というところでしょうか。

何だかんだで封印しているはずの勇太君の中二病、結構漏れ出てると思いますw

それにしても2点か~。
いえ学生時代、数学で200点中1ケタとかやったことあるんで全く笑えない立場ですがw

4話鑑賞後--------------
丹生谷さんが部活?同好会?に入って、ハーレムちっくな展開になるのか?と思っていましたが。

何ともまぁ、彼女まで(元)中二病患者だったわけでw それは予想してませんでした。しかも凸森さんは六花にベッタリなのでハーレムな展開にはなりそうも無く、余計な心配でしたw と勝手にひとまず安心していたりします。

「類友」とはよく言いますが・・・周囲の中二率(もしくは変人率?)高すぎでしょうw

3話鑑賞後--------------
今回も無駄に?w気合の入ったバトルシーンでw 寝転がっての再現かよ!?とw

物語的には・・・「中二っぽい」というより「ハーレムっぽい」匂いがしないでも無いですが・・・w

凸森さんも登場して、丹生谷さんも正式に参戦?して、これからが本領でしょうか?

とりあえず3話の時点で、今クールの軸に認定したいと思います。極端にハーレム展開されたり、あまりに勇太君が優柔不断だと評価が逆転しないでもないですが。

個人的にはくみんさん推しでw

2話鑑賞後--------------
お姉さんと六花のバトルシーン、気合入ってましたね。そして現実とのギャップがまたw どんな、おたま使いかと。

きめらって・・・あ~確かに、背中に羽、蛇っぽい何かが付いてるw

登場順から、次は丹生谷さんかと思いきや・・・。
「五月七日」で「つゆり」か~。うん、初見では読めないですねw
どこかで聴いた声だと思って、結局EDまで分からなかったのが情けない。ごめんなさい浅倉さん。
六花と勇太の会話を普通に聞いているあたり、彼女の立ち位置がどこら辺なのか不思議です。

登場するどの女性キャラも可愛らしく描かれていて、今のところその方向では満足しております。
 
1話鑑賞後--------------
物語については今後次第といいますか、本題にも入っていないでしょうから、追々。

声優さん達についても、追々。
キャラ出揃ってないでしょうからw

秋アニメを放送前にキャスト・スタッフ・スケジュールなどをチェックして気になっていた1つが、この作品のOP曲でした。「咲-阿知賀編-」EDを担当してらしたZAQさんの曲です。こちらについては文句無く。一度何とかフルコーラス聴いてみたいですが、CD待ちですかね~。

画方面ですが・・・良くも悪くも京アニですね。
個人的には悪い方に、気になっています。
恐らく京アニ純粋培養なタイトルなんでしょうが、過去に観たことのある京アニ作品に近すぎるように感じます。
スタッフや製作会社などが近ければ、作風が似てくるのは仕方がないこと、むしろそれこそが「社風」なのかもしれませんけども。
OPは若干観づらい(画面の切り替わりが早いので、目がチカチカします)ですが、面白いとは思えました。
が、EDは・・・正直初見で「どこかの軽音楽部っぽい」と思えてしまいました。いや、これが持ち味だとも思えますが・・・。

主人公のcvは福山さんですが・・・あの声が聴こえて、他に「小鳥遊」というキャラがいると、凄い違和感がありますねw

初回だけですが、ちょっと酷評気味になってしまいました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 34
ネタバレ

アスピリン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

何度見ても最高の作品だと断言できる!

放送終了から1か月ぐらいでBDなども発売していますが、何度見ても最高の作品だと断言できますね!

まずテンポのいい会話に飽きることがないですし、各キャラの個性も強い、また最高の作画や最高のBGMなど本当に完成度の高い作品。

個人的な話になってしまうかもしれませんが、やはり六花の可愛さは他の作品のヒロインを凌駕しているんじゃなかろうかと?思っています(笑)
(その六花のの可愛さを引きj立てているのも他の3人の部員のお陰だとも感じます!)


テレビの放送は終わってしまいましたが、今後OVAなどのタイトルに期待したいかなーって気もします。
ただ、変に内容のない2期にするぐらいならこのままいい思い出で完結していてもいいのかなーって気もするんですよね・・・


タイトルで観る気がしないという人もいるようですが本当にいい作品なので是非とも見てもらいたいです!!!!

絶対に期待を裏切らない作品だと思うので・・・・
(私はこの作品をタイムリーに見ることが出来たことがうれしかったです!)










11話感想{netabare}

これまでで最大の鬱回だったと思います。
森夏の言う通りでお互い意地を張っている感じで、無理やり中二を内に押しこめている感じ。

六花は勇太にそのことを言って欲しいと思ってるみたいだし、勇太もそれを言いたいけど 言ったら無責任ということで言い出せない感じがなんとも言えませんでした。

そのことをデコに指摘され、わかってて言えない現状へのモヤモヤをデコにぶつけてしまいましたね。
(本当にデコがかわいそうだった・・・・・・・)

中二のいいところである笑顔要素が全くない鬱回でかなしい11話でした。 {/netabare}

10話感想 {netabare}

六花も勇太も自分自身が好きな相手を認識したところで・・・ものすごく痒い展開になってましたねw

六花はなんとなく勇太のことが好きなんだろうっていうのはわかってましたが、勇太があれほどまで六花のことを好きだったとは・・・・(笑)

何はともあれお互いの気持ちを確認したところで、文化祭に突入したんですが、ここで六花を中二に突き動かした要因になったかもしれないであろう 母親がお弁当を持ってきて勇太と遭遇。

なんかお母さんがすごくかわいそうな感じでしたね・・・
それを感じる勇太・・・

ここは回想シーンだけとなりましたが、眼帯を外すように指示する勇太と拒む六花。

落ち込む勇太でしたが、最後のシーンでの六花の右目と歌っている曲に色々詰まっているみたい。 {/netabare}

9話感想 {netabare}

ここまででも十二分に満足だったし、面白すぎたんだけど9話を見終わって「最高すぎるでしょ!!!」と更に文句のつけようがないです!

ストーリー構成もそうだし、キャラデザインの秀逸さもそうだし、背景絵の綺麗さもそうだし、その背景絵を引き出す意味でのBGM、またカメラワーク(視点切り替え)もすごい! 
もちろんキャラが可愛いっていうのは言わなくてもいいぐらい

ヒロインである六花が既に勇太に抱いている中二妄想が恋であることを認識しているあたりがすごくストレスなく見れましたし、それに当然気づかない主人公、アシストする森サマーも素晴らしい!

ラストのシーンとか言葉を失ってしまうぐらい綺麗な校舎まわりの背景・・・圧巻。。。
(ただ屋上?の手すりの適当さはBDなりで修正したほうがいいかもね?w あれは現実離れしすぎている危なさです・・・。)


来週も楽しみすぎるんですけど、あと3話ぐらいしかないと思うと寂しい・・・・・・・・・・。
絶対OVAとかは出して欲しいし、この作品の世界観にもっと浸っていたいな~    真面目に。 {/netabare}

8話感想 {netabare}

すごく惹きつけられる。
どうしたって観たくなる。
それが中二病の特徴かと思いますね~

本当に面白すぎるんだよなー、今のところ今期ナンバーワンは中二かなって思ってるぐらいです!
(同意見の人は多いはず!)

今回でひと段落しそうな感じだったので、次週からまた可愛い邪王心眼を拝められそうです(笑)

来週が待ちどおしい~ {/netabare}

7話感想 {netabare}

前半からどこか六花が実家に帰りたがらないな~って雰囲気があったんですが、てっきり実家のおじさんなどが嫌いなのかな~って思ってました。

ただ、それ以外にもやっぱりありましたね。

六花は父親がまだ生きていると思い込み続けているのが原因みたいですね。

思い出の地が売地っていうのもさびしかったですね・・。

ラストのシーンが中二戦闘への導入だったので次回は戦闘から始まるのかな??


あと、勇太はいい子だね~。
こんなやさしければ中二でも恋はできるだろ!(笑)

またキャラデザインは今期の作品でダントツの1位だと思います。サブキャラにも凝っているあたりがすごいよね~{/netabare}

6話感想{netabare}

タイトル通りで踏切のカットはあまりにも印象的なシーンでしたね。(このような感じで作品の分岐点となりえる箇所をあえて他の演出とは一線を反して製作しているのは本当に素晴らしく記憶に残ります!
今までで1話で中二病たちの残骸を捨てずに取っておく選択をした際のBGM、加えて今回の踏切シーンのBGMは異質でいいな)

まだ6話までですが、ここまでの総括でいうと
やはり細部までしっかりと作られていて 丁寧に且つ大事に作られている気がします。

こういった作品はもっともっと評価されるべきですし、もっともっと多くの人にタイトルで観るのを止めたりしないできちんと観て欲しいですね!それだけの価値は十分!


はやく7話がみたいなー。。。 {/netabare}

4話感想 {netabare}


のことをてっきり普通の可愛い女の子で物珍しさだったり主人公への興味で入部希望したのだと思っていたんですが、まさかまさか自身も中二病だったとはwwww

しかも結構有名人なのかな?!


全体的には こういう予想外の展開でストーリーが進んでいくのは見ていて面白いですし次回以降が楽しみでなりませんね!(中二病戦闘の力の入れ方からのリアル戦闘へのシーンの切り替えとかもうね・・w)


一応これでメンバーは揃ったみたいなのでこれからさらに楽しくなっていきそうです!

2話感想 {netabare}

しかし、、、ものすごい中二力ですねw
なんかここまで来ると普通に呆れを通り越して可愛さ満点です!(笑)

中二力を存分に生かしたキャラ作りは素晴らしいですし、これだけ評価+注目度が高い作品ですが、単純に中二を極めるだけでなく、ストーリーにも目を見張る展開を期待したいですね!(まだ2話なんでストーリーで魅せろっていうのは難しい話なんだけど、2話でいうと姉からの相談っていうのが割と真剣み味があってよかった)


また中二全開バトルシーンの作画はすごかったですね・・・・・本当に労力の無駄使いって感じだよ(笑)
加えて、BGMがその辺の安っぽいバトルアニメなんかより気合が入っていて笑ってしまったよw

もうこの辺がさすが京アニメってことになるんだろうね。 {/netabare}

3話も期待! {/netabare}

1話感想 {netabare}

中二病はかなり重症でしたね(笑)
1話を見ただけなんで何とも言えませんが、なとなく京アニ補正ってあるんだなって思いました。


それを感じたのがタイトルにあるようにBGMを用いた雰囲気作り。
はちゃめちゃな展開からいきなりムードを変えたり、最後の場面みたいに切ない空気を演出するためのBGMにしたりと、やっぱりこだわるところが違うな京アニ!

加えて、京アニの作画は安定していて、もう言うことなしです。素晴らしい。


で、原作未読の私が最も気になっているのは、果たして単純に中二病の2人を描いていくのか、それとも本当にSFをかすめるぐらいの展開になるのかってことです。
(個人的には"電波女と青春男"のOVAみたいなギリギリSFをかすめるぐらいがあるんではないかと期待していますw)

あとはなんといっても六花が可愛いってことかなw
まさに愛らしいとはこの事か!!って思いましたよ!


今後、更に期待していい作品トップですね。 {/netabare}

開始前レビュー {netabare}本日、京アニチャンネルなどで配信されました学校編。
私のイメージとだいぶ違っていましたね。

てっきり無口な中二病の女の子かと思っていたんですが、実際は可愛いらしい普通に喋る中二病の女の子でしたw
と言うか、ドジっ子って感じのほうがニュアンス的には近いのかもしれません。(6分ぐらいの短編だからこそ、製作側の意図が表れていると信じたい(笑))


情報によると「涼宮ハルヒの憂鬱」に被せたみたいな不思議な方向にいく可能性もあるみたいですし、なんでも長門をイメージしたとかw
ってことはですよ!ハルヒみたいなSF要素がどれぐらい入ってくるかも期待したいところですよね。


なんとなく普通の学園アニメって感じがするんですが、SFテーマが入ってくるって事なら話は全く変わってきそう。


また、少し話がそれますが、CVが非情に良い感じですね!
声優で勝負するのではなくて、物語で勝負って感じがとっても好印象です!!
京アニの力を見せてもらいたい!



TV放送開始まで楽しみですね。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

91.6 8 泣けるで恋愛なアニメランキング8位
四月は君の嘘(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (5049)
20072人が棚に入れました
母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった元天才少年・有馬公生。モノクロームだった彼の日常は、一人のヴァイオリニストとの出逢いから色付き始める。
傍若無人、喧嘩上等、でも個性あふれる演奏家・宮園かをり。少女に魅せられた公生は自分の足で14歳の今を走り始める。

声優・キャラクター
花江夏樹、種田梨沙、佐倉綾音、逢坂良太、早見沙織、梶裕貴
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『愛は地球を救う』的なアレ

名作、と一般的に呼ばれてはいるものの、僕的に
 『いやいや、そんな言うほどいいもんじゃないでしょ』
というアニメが、いくつか存在いたしております。

本作『四月は君の嘘』はその代表格というか、
ぶっちぎりの一位作品でありまして、
見返すたびにアラが見つかってココロがささくれ立つ一本です。

もちろん、同作に熱狂的なファンが多いことは存じ上げておりますし、
その方々の思いを否定するつもりは毛頭ありません。
僕が言うのは「こういう角度からだとこう見える」という話に過ぎず、
どんな角度から見るかなんて、100%、個人の自由です。
そこに正誤だの良し悪しだのは存在しない、と僕は考えております。

  ただ、自分が好きなものを悪く書かれて気分がいい人なんてイナイ、
  というのも真なり、です。

同作に関わる美しい感動・印象を断じて犯されたくない、
そういう思いがある方は、
この先を読まれないことを強くおすすめいたします。

根拠もなくイチャモンを並べ立てる、みたいなことはしていませんが、
かなり『辛辣な表現』になっておりますし、
そのことで誰かの心を傷つけるのは、僕の本意ではありません。

ほんと、あくまでも「僕の角度からだとこう見える」という話でして、
ムリして読む必要なんてありませんから、
不快な思いをしたくない方は、どうぞお引き返しくださいませ。

警告は致しました。では、遠慮なく……


  身体障害者や余命宣告を受けた方々を安易に扱い、
  感動コンテンツとして消費している作品を、
  巷では『感動ポルノ(Inspiration porn)』と呼んだりします。

  もちろん、そういう方々と真摯に向き合い、
  目を逸らしたくなるような現実を繊細に描いていくことによって、
  芸術と呼べる域まで達した作品はたくさんあります。

  そうした作品と『感動ポルノ』の分水嶺は、
    作品を通じて伝えたいこと、訴えたいことの有無や深さ
  だというふうに、僕は考えています。

  残念ながら本作は後者の方かと。
  作品として『伝えたいこと』なんてリッパなものはありません。
  (少なくとも僕には伝わってきません)

  きれいで頑張ってる少女が死んじゃったら『かわいそう』なのはあたりまえ。

  プロフェッショナルのモノづくりとか物語づくりというのは、
  その『かわいそう』という共通認識をフックとして、
  なにを描き、なにを伝えようとするか、
  それらを通じて『なんのためにその作品を創るのか』を突きつめていく、
  そんなところがキモであると僕は愚考するわけです。

  ところが本作は、その『かわいそうさ』をアピールしているだけ。
  それっぽく聞こえるだけの言葉を並べ立て、
  人のカタチまでも不自然に歪め、
  ほらほら、こんな頑張ってるのにかわいそうでしょ、泣けるでしょ、
  そんなふうに物語を飾り立てているだけなんです。

  そこには何のメッセージもありません。

  作画がかなりイイので誤魔化されがちですが、
  そこに気がついちゃうと、少なくとも僕はダメです、ダメでした。
  作家の「カンド-作品として他人から評価されたい」という、
  『エゴ』や『自己実現欲求』ばかりが鼻について、
  とても泣く気にはなれません。

で、総論的に『ダメだダメだ』と言われても、
とてもじゃないけどナットクできる話ではないと思いますので、
ここからは総論や抽象論ではなく具体的に、
  どこがどう、なぜダメなのか
というポイントを列挙してまいりたいと思います。



【1.オマージュにおいて、引用元への理解・リスペクトがナイ】

リアルタイムで本作がはじまったとき、
僕はほんとうに、めちゃくちゃ気に入ってたんです。
友人にも「今期No.1はダントツでこれじゃね?」とか言ってましたしね。

作画はきれいだし、音楽も楽しいし、人物造形もしっかりしている。
ときおり「はあ?」とは思わされるものの、
そんなものを吹っ飛ばすぐらい、作品に『いきおい』がありました。

その評価にはっきりと『?』がついたのが、
第八話、井川絵見が演奏する『木枯らし』でのモノローグです。
{netabare}
  ここで絵美は心の中で『響け』と三回連続で唱えます。
  これはもちろん『君に届け』のオマージュですね。
  黒沼爽子が風早くんに思いを伝えるべく、
  心の中で『届け』と唱えながら駆けていくシーン。

  オリジナルの方は、能登麻美子さんによる歴史的名演です。
    ひとつめの『届け』は、まだ『願望』に近いもの。
    ふたつめの『届け』で、それがはっきりとした『意志』に変わり、
    みっつめの『届け』では、さらに熱い『情熱』へと昇華します。
  わずか17秒、たった九文字しかないこの台詞に、
  爽子という『人間』の軌跡と成長、魅力が全て込められています。

本作での『響け』は、その劣化版。
絵見は最初から自分の感情全開で演奏をしていますから、
言葉の意味も重さも変わりようがありません。

ただ『君に届け』レベルの脚本は年に数本あるかないかですし、
うわっつらを真似ただけになるのは、
まあギリギリ、理解できないこともありません。

問題はそこではなく、
能登さんに基礎声質が似ている早見沙織さんに、
当のご本人、能登さんの面前でこのセリフを言わせたこと。

ギャグとしての扱いやバラエティ企画ならまだわかりますが、
ガチな物語・お芝居の一環としてこの演出というのは、
  『下品を』通り越して『下劣』の一言。
もちろん『結果として、悪気なくこうなった』可能性もあるわけですが、
僕が製作なら、制作の現場に任せず、
事前にお二人の元に出向いて説明とお詫びをします。しなきゃいけません。

  もちろん、早見さんは何も悪くありませんし、
  業界内で人格者と尊敬される能登さんがキレることも考えられません。
  おふたりとも「そんなそんな」と笑ってくれることでしょう。

  ただまあ、やっぱりカチンときたんでしょうね、特に能登さん。
  この後につづく早希(公生の母)のお芝居において、
  早見さんがかすんじゃうほど、
  鬼気迫る、あるいは慈愛に満ちた素晴らしい演技を披露してくれました。
  役者の意地、ここにありです。


で、この一点をもって浮かんできた疑念、つまり

  この作品、オマージュでオリジナルへのリスペクト足りないんじゃね?

というのは、このあとからも出るわ出るわ状態です。
いやなんかもう、
オリジナルをほとんど理解せずに引用したのかな、みたいな感じです。


まず、本作そのものがオマージュじゃないかと言われている、
三田誠広さんの『いちご同盟』からの引用ですが、
少なくとも僕には、何らのリスペクトも感じられません。
単に音楽とビョ-キつながりということで、
カッコよくて意味深なシ-ンを無理やり引っ張ってきただけに思えます。

  そもそも、入院中の女の子に『いちご同盟』を持ってく段階で減点100。

  そして同作は『生と死』に向き合う少年少女の、
  定まらず翻弄される未成熟な心を、精緻な技巧で描いた名作です。
  面白半分に場面や台詞を切り取っていいような、
  作家のエゴや売れ線狙いで書かれた作品じゃないんです。
  (同作では、直美はこの段階ですでに片足を切断していますしね)

  なぜ『面白半分』という強いコトバを使うのかは後述しますが、
  役作りのため同作を読んでいたであろう種田さん(宮園かをり役)、
  すごく演りにくかったことと思います。

あと、後半にやたら出てくる『繋がっている』という言葉は、
村上春樹さんの『ダンス・ダンス・ダンス』のパクリ、
あ、いえ、オマージュですね。

  ただ、本作での用いられ方というのは、
  ライトな読者やエセハルキストが都合よく解釈して流行らせたもので、
  大元の用いられ方ではありません。

  そもそも春樹さんは、
  『人と人との情緒的なつながり』みたくありふれたものを、
  わざわざ『ツナガッテイル』とカナに直して意味深っぽく強調するような
  安い作家さんじゃないんです。
  ラノベならいざ知らず、純文なめんじゃね~ぞおい。

あと、武士の妹ナギが公生にレッスンうける前と、連弾後のセリフ、
  「われはファントム、オペラ座に潜む怪人。」
  「私はクリスティーナ、オペラ座の舞台に憧れる女の子。」
というのは、もちろんミュージカル『オペラ座の怪人』のパクリ、
あ、いえ、オマージュですね。

  これはもう、大本とは遠く離れた、質の低い言葉遊びに過ぎません。

  最初っから姿をみせてちょこんと座ってるファントムなんかいません。
  クリスティーナがドキドキしながらレッスンを受けていたのも、
  ファントム(エリック)の正体を知る前のことですしね。

  原作でのクリスティーナは
   「正体を知る前→憧れ・師事/知った後→嫌悪・同情」であり、
  かたや本作のナギは
   「正体を知る前→嫌悪/知った後→憧れ・師事」ですから、
  まったくベクトルが逆。かすりもしていません。

  ですから、オマージュではなく『比喩表現』としても失格点。
  ただ単に『音楽繋がり・かっこいいから』という理由で、
  原作もろくに知らずひっぱってきただけのことではあるまいかと。

あと『ピーナッツ』からもあっちこっち引っ張ってきてますが、
これは、原作をよくしらない(英語版で何冊か読んだだけ)ので、
コメントのしようがありません。

いずれにしてもオマージュというのは、単なる『引用』ではありません。
その原作品への強いリスペクトがあることが大前提ですし、

  その言葉や表現を使って、なにを伝えるか
  その言葉・表現の上に、自分としてなにを載せるか

というのが大切、というか本質的なところであります。
少なくとも僕の耳には、
本作にそういうものの存在がまるっきり感じられません。

  平たく言うと、本作で使われている全ての引用は、
   原典へのリスペクトも感じられなければ、
   必然性もなく、
   その引用を通じて伝えたいこともない、
  ぶっちゃけ『カッコイイから借りているだけ』にしか聞こえないんです。

こういうのは『オマージュ』とは呼べず、
単なる『借りパク』なんじゃないかと愚考するところであります。
{/netabare}


【2.音楽の扱いがザツ・オンガク論がいいかげん】

これも回が進むにつれて印象が変わっていったポイントであります。

視聴開始当初、僕は本作のことを
  『ちゃんとオンガクと向き合った、ホネのあるアニメ』
だと思っていたのです。

ほんとそう思っていたのですが、回が進むにつれ、
その扱いがザツなところとか、
言ってることがいいかげんなところとか、
そういうのが鼻について、作品自体を楽しめなくなっていきました。
{netabare}

まず、とにもかくにも『演奏中の無駄なモノローグ』が多いんです。
マンガなら『音』がないから言葉で補うのは必然なんですが、
アニメでそれをする必然性はありません。

  先に例示した絵美の『木枯らし(9話)』なんか、
  曲の尺が4分あって、
  モノローグが被さらないのはアタマの27秒とラスト15秒のみ。
  全体の80%以上は『曲がきちんと聴けない』んです。

  19話、武士の弾いた『革命のエチュード』なんか、
  3分40秒の尺で、モノローグがないのはアタマの7秒のみ。
  わざわざ子供時代の回想まで引っ張ってきて、演奏をツブしています。

さらに呆れるのは10話で、
前回(9話)で演奏が『完全に』終わっている『木枯らし』を、
もう一回、ほとんどフル尺でやっているんです。

さすがに同じ音源を二回使うのは良心が痛んだのか、
わざわざ生バンドつけたアレンジ音源をつくってゴマかしてますが、
そこには何のメッセージも必然性もありません。

  『熱い、情熱的な演奏』ということを表現したいのなら
  もとの音源で充分できています。
  『クラシックはもっと自由なもの』ということを表現したいのなら
  それを『ピアノのコンクール』の音源でやるのはおカド違い。

そんなことをするぐらいなら、
演奏中のモノローグをぜんぶ演奏前の会話劇にして9話の尺を埋め、
演奏シーンを10話一本にまとめればよかったんです。
同じような意味のないアレンジは、
13話のラフマニノフでもやってましたが、ほんと意味がありません。

つまるところ『コトバで語ること』と『オンガクで語ること』が、
ごちゃごちゃになっているんですよね。
というか『オンガクで語りたいこと』があるのかどうかも眉唾です。

キャラに「音楽は言葉を超える」なんて聞いたふうなセリフ言わせながら、
その音楽にばんばんセリフかぶせて、
言ってることとやってることが違うじゃんか、というハナシです。

  ちなみに『響け! ユ-フォニアム』みたいに、
  ちゃんとオンガクと向き合っている作品は、
  演奏中に必要のないモノローグをいれることは、ほぼありません。

  モノローグが比較的多い『のだめ』だって、
  その音楽を理解・楽しむための補助的なものがほとんどです。
  萌え系の『ぼざろ』や『けいおん!』だって同じこと。
  イミのない言葉をできるだけ排除して、
  聴かせるべきところをきっちり聴かせることに心を砕いています。

  音楽で語るべきことは、音楽で語る。
  そんなアタリマエができてないのは本作だけなんじゃないかしら。

  演奏者に『届け、届け』なんて言わせながら、
  その音楽を『きちんと視聴者の耳に届けるつもり』がないという、
  国会のダブスタ発言みたいな演出になっちゃっています。


なお、幼き日の公生が楽譜に忠実に弾くことで優勝することを、
他の子どもたちが『ヒューマンメトロノーム』『譜面のしもべ』と揶揄してる、
なんてくだりもありましたが、これはもう『ふざけんなよ』です。

音楽のコンクールは、ほとんど年代別に分かれるんですが、
公生が出ていたのはおそらく小学生高学年の部。
この年代に『楽譜を自分なりに解釈』なんてスキルは求められていません。

  そもそも『譜面どおり弾く』というコトバの用い方・重みが違うんです。
  国立音大だってソルフェージュの授業があるんですよ?
  楽譜を読み解くというのは、その曲の本質に迫っていくことなんです。

  ロックバントがスコアをちょいちょいと見て、
  じゃあ後はフィ-リングで、
  なんていうのとは、そもそも楽譜が占めるポジションが違うんです。

コンクールって、大会によってレベル差があるんですが、
トップレベルのコンクールに出場する子どもたちやその指導者たちは、
その重みをイヤというほど理解しています。
わずか数曲を、毎日数時間、
何か月もかけて『楽譜どおり』弾けるよう仕上げていくんです。

もちろん、一曲の完成に固執することによって『独創性』や、
さまざまな曲を自分なりに楽しむ心が失われることを危惧する方もいます。
ソルフェージュ能力の発達に支障がでるとの声もあります。
ピアノ教師によっては、
子どものうちはコンクールに出すべきじゃない、という方もいるほどです。

そして、公生が出場するのはトップレベルのコンクール。
そういう場所で有馬公生というのは、
出場している方々が目指すところの『完成形』なんですね。
それを「楽譜どおりでつまんね~」とか言うのは、
ろくに楽譜も読めない、なんちゃってピアニストぐらいのものなんです。

  ちなみに、本作のなかでは公生の演奏を、
  「デジタル時計のようにコンマ一の誤差もなく、余韻もない」と評していますが、
  そもそも、そんなものは『楽譜どおり弾いた』演奏ではありません。

  それが正解なら、演奏家なんていりませんしね。打ち込みで充分です。

  作品内で絵美に「つまんね~演奏」とも言わせてましたが、
  それはつまり、ショパンだのモーツァルトだのは、
   『指示どおり弾いたらつまんね~演奏にしかならない楽譜』
  ばっか残していると言ってるのと同じです。
  これはもう、わかってるわかってない以前のハナシではあるまいかと。

原作者の新川直司さんは、クラシックの経験はまるっきりなく、
高校時代はヘヴィメタばっか聞いていたんだそうです。
だからこそ、こういうめちゃくちゃなお話を書けるんだろうな、と。

このヒトって『さよなら私のクラマー』でも、
まるっきりサッカーというスポーツを理解していない、
素人のたわごとレベルの話を書いていましたよね。

  知らないなら、調べろよ。
  調べもしないで、
  わかったふうなこと書くなよ。

  本気でそれに打ち込んでいる人たちに失礼きわまりないだろうが。
{/netabare}


【3.病気と真剣に向き合っていない、デッチあげている】

宮園かをりの病気はいったいなんだったんだ、
なんていう議論じみたものがネット上に出回っています。
  ・白血病
  ・脳腫瘍
  ・パーキンソン病
  ・ALS
  ・SCD(脊髄小脳変性症)
  ・筋ジストロフィー
なんていろいろと候補が上がっていますが、
どれも「この症状はあてはまるけど、この症状や治療はあてはまらない」
ということで、結論は『わかんない』になっています。
{netabare}
そりゃあそうだろうな、と僕は思います。だって、
  何かの病気を想定し、取材に基いて書いたものじゃない
というのがまるわかりなんですもの。

そういうのは、業界ではよくあるハナシなんです。

  有名どころはやっぱり庵野秀明監督の『エヴァンゲリオン』ですね。
    こんなアニメ、どうせ誰も真剣に見ねえや
  いうことで、なんも考えず『伏線っぽいイミシンな』ものをまき散らし、
  なにも回収せず(できるわけもなく)話を畳んじゃいました。

  で、後から人気に火がつき、謎本まで出版される大騒ぎに。

  あちこちから『謎の真相』を聞かれるんだけど、
  庵野さん、ほんとに、まったく、これっぽっちも、考えてなかったんです。
  「アンノのやつ、マジで頭抱えててさ。ま、自業自得だけど」
  というのは、庵野さんのご友人である某漫画家さんから直接聞いた話。
  まあ、結果がアレなので、禍転じてほにゃららら、なんですが。

そこから業界が得た教訓というのも、
『これからは設定をちゃんとしよう』というリッパなものではなく、
ぶっちゃけた話をすると
  イザとなったら気合と口先でなんとかなるんだなあ、
みたいなアレであり、似たようなものがいまでも量産されております。

宮園かをりの病気もその一つ、ですね。

早い話「徐々に身体が弱って死に至る、手術困難な病気」であれば、
なんだってよかったんです。
だから、それっぽい症状なり病気を『デッチあげた』。

ネット上では病名を公開しないことを
 『同じ病気を持つ人の希望を奪ってしまわないように』
なんて好意的に解釈してる方が多いですが、そんなわけあるかい。

  かりに具体的な病名のウラ設定があったにしても、
  原作者にしてみれば、
  かをりが『きれいに死んでくれれば』それでよかったわけで、
  正確な医学的考証なんか、ハナからやってません。

  ですから、もしも具体的な病名をあげてしまえば、
   「こんな症状が出る(出ない)のはおかしい」
   「こういう治療をしないのはおかしい」
   「このタイミングでこんな手術なんかできっこない」
  などと、
  同じ病気に苦しむ方々からクレームの嵐になるのが目に見えてます。

  ですから、病名なんか公開できるわけがありません。
  ごまかしごまかしでつなぐ以外に手はなく、
  そんなわけで『誰が見ても病名が特定できない映像』になっているわけです。

ふたつ前の章の話に戻りますが、
僕が『いちご同盟』の引用を『面白半分』と称したのは
こういう理由です。

三田誠広さんがあの作品を書きあげるために、
  どれほどの取材をし、
  どれほどの見たくないものと向き合い、
  自我の根底を揺さぶられるような思いをしたことか。

そういう取材・努力・考証を一切せず、
とりあえずきれいに死んでくれればいいやあ、でヒロインを殺すマンガ家に、
あの作品を寸借する資格なんてない、と僕は思うのですが。
{/netabare}


【4.言語表現がチンプ、言ってることが支離滅裂】

これは原作者さんのクセだと思うんですが、
ものごとを『詩人』っぽく表現しようとして、
言葉選びでコケてるところがけっこう多いんですよね。
{netabare}
  「そのホイッスルは澄み切った空に乱反射した」
  「壊れたシ-ソ-みたいにぎっこんばったん心臓が波打ってる」
  なんて、意味わかんないですしね。

  前者は『乱反射』というコトバの明らかな誤用。
  比喩表現だとしても、情景がまるっきりイメ-ジできません。
  後者は、ふつうに不整脈。医者行けよ医者。
{/netabare}
まあ、そういうのはただ『こっぱずかしい』だけなんですが、
それだけじゃなく、
根っこの部分で『?』となる表現も散見されます。
{netabare}
作品全体を通じて、しょっちゅうつまづいちゃうのは、
『ジブンたちは演奏家(音楽家/ピアニスト)なんだ』
という系統の表現ですね。

  イシキタカイ系はけっこうなんですが、
  実態は、まだ『先生について演奏を習っている』中学生です。
  演奏家を名乗るにはほど遠く、
  それを目指してがんばっている若者、という位置づけかと。

  先のない宮園かをりが『生き急ぐ』のは仕方ないにしても、
  一円も稼いだことがないスネかじり、
  いくつかのコンクールで賞を取っただけの『生徒さん』が、
  職業的演奏家の『生き方』を語っちゃうってどうなんでしょうか。

さらに、その前提となる演奏家論として、宮園かをりに五話で、
  楽譜を投げ捨てた演奏家なんていっぱいいるよ。
  それでも、また拾い上げて楽譜にむかう。
  そうやって、最も美しい『嘘』が生まれる。
なんて、とんでもないセリフを言わせちゃっていますしね。

これ、言葉としてはウツクシイけれど、内容的には大問題です。
だって、その前後の公生とのやりとりも加味すると、

  演奏家は、ほんとうは楽譜通りになんか演奏したくない。
  だけど聴衆の喝采がきもちいいからやめられない。
  で、しぶしぶやって素晴らしい演奏(美しいウソ)が生まれる。

ということを言っちゃってるわけですから。

そういう、箸にも棒にもかからない職業観をベースに、
音楽家(演奏家)とはなんぞや、ということをイシキ高く語られても、
え……まあ……そうですね、としか言いようがありません。


で、物語が進むにつれて、支離滅裂な言い草が増えてきます。
あまりにも多すぎて全部紹介できないのですが、
代表的なところを挙げるとですね、

13話 紘子(公生母の友人、ピアノニスト、公生の現先生)のセリフ
   「最愛の母の死が彼に何かをもたらしたのだとしたら、
    それは鬼のとおる道だ」
21話 かをりの病状にショックをうける公生のモノローグ
   「音楽は、大切な人を連れ去っていく……」

  まず紘子さんのセリフですが、言ってる意味がわかりません。
  愛する人の死を乗り越えて開花した音楽家なんて、なんぼでもいます。
  音楽的な精進のために、自らの手でその人を殺したのなら、
   『鬼のとおる道』と表現してもいいでしょうが、
  公生はふつうに母親の病死をのりこえてるだけ。鬼、関係ありません。

  次に挙げた公生のモノローグは、もう完全に『いいがかり』です。
  かをりが病気になったのって、音楽、なんにも関係ありません。
  なんの脈絡もなく、
  こういう理解の仕方をさせたら音楽家としてのピンチ感が増す、
  そんな理由で言わせているだけのことではあるまいかと。

母親と好きな女の子がどちらも病死するって、もちろん可哀そうなことです。

だけど、その『可哀そうさ』をアピールするため、
関係ないコトバや解釈をこじつけてドラマ感をあおろうっていうのは、
僕には『とても醜いこと』に感じられます。
ヒトの『死』というのは、
そういうヨコシマな言葉で飾り立てていいものじゃない、と思うんですよね。
{/netabare}


【5.人のカタチがご都合主義で崩壊していく】

ここまでごちゃごちゃ書いてきましたが、
それでも『人のカタチがちゃんとした、ドラマとして成立している』作品なら、
僕は物語の評価に『2』なんてつけません。

ですが、その『人のカタチ』が、回を追ってぐちゃぐちゃになっていくんですよね。
これは言いたいことが山ほどあるんですが、
長くなるので(ここまででも充分長いですし)
物語の最終盤、21話と22話にしぼって言及させていただきます。
{netabare}
おさらいしておきますと、この終盤の前フリとして、

 前話で宮園かをりの発作を目撃し、公生、いじけてふぬける。
 →手紙をうけとり、カヌレもってお見舞いへ。
 →かをりからコンクールと同じ日に手術を受けることを知らされる。
  「君のせい、ぜんぶ君のせい」と指さして言われ、
  わたしたちは命がけであがく演奏家じゃない、と励まされる。
 →それでも「もう一週間もピアノさわってない」とダダをこねる公生。
 →かをり、必死にたちあがり「奇跡なんてすぐ起こっちゃう」とさらに励ます。
 →そのまま倒れ「わたしを一人にしないで」と公生の腕の中で泣くかをり。
 →「僕はバカだ」と、ある程度ナットクする公生。
  (「雪の中の君はウツクシイ」とか、意味ないこと考えてますが)

と、まずまずきれいなやりとりがあったわけです。

ところが、コンクール当日、
公生って、ひざを抱えて引きこもっちゃってるんですよね。
ウツクシイやりとりも、かをりの懸命な励ましも、すべて台無し、ゴミ箱へポイ。
しかも、なんでそうなったのか、一切の描写がありません。
で、コンクールの描写に移るわけですが……

 →絵美や武士に気遣われても、ほぼ無反応の公生。
 →舞台に上がっても、顔を覆ってうずくまる。
 →椿のくしゃみを契機に、なぜか、いきなり覚醒する公生。
 →ぐちゃぐちゃといろんなこと考えながら演奏開始。
 →かをりのタマシイ登場。手術失敗を確信。
 →最後の共演(超ウルトラス-パ-過剰演出)を経て、演奏終了。
 →雪の中、お墓の前でかをりの両親から手紙をわたされる。
  (火葬後、ソッコ-納骨? 四十九日までは家に置いてあげなさいよ)
 →なぜか、桜が咲くまでボッケにいれたまま手紙を放置。
 →ぶらぶら歩きながら読んで、びっくり。で、ふわっとした大団円。

これはもう、ツッコミどころ満載。てか、筋の通ってるところがありません。

つまるところ、演奏前に公生が引きこもっていたのって、
この『覚醒』をカンド-的に見せるためであって、
おハナシの前後のつながりも人のカタチもまるで関係ないんですよね。

しかも、その公生の覚醒・フッカツっていうのは、

  みんなが支えてくれたからいまのジブンがあるんだ

という『魔法少女アニメのど定番』みたいな気づきでしかないわけです。

その気づきも、それまで親身に心配してくれた紘子さんや、
舞台袖で気遣ってくれていた絵美、武士をガン無視しておいて、
  ピアノ弾いてたらなんか急にヒラメキました、
  やっぱピアニストってすごいっスね。
という、ご都合主義を通り越した、シュールな展開によるものなわけでして。

桜が咲くまで手紙を放置プレイするのも意味不明。

ふつうは『すぐに読む』か『哀しくて読めず封印する』の二択ですよね。
これ、物語のはじめと終わりを四月でキレイにまとめたかった、
という作者のご都合に合わせている以外、理由がまるで考えられません。

かをりをソッコ-納骨したのも、そのカンケイかと。

  二月十八日(手術日)を命日とすると、
  四月八日の四十九日法要時に納骨するのが一般的。
  ふつう、親族以外は法事に出ないから、公生の墓参りはその後になります。
  そうなると、中学は卒業するし、ヘタすると桜、散っちゃいますし。
  (ラストシーン、中学の制服のままです)

  だったらお通夜の席で手紙渡しなさいよ、というハナシなんですが、
  そこは絵的な原作者のこだわりがあったと思われ。
  (あるいは納骨をいつやるのか知らず、調べもしなかった、とかね)

  おかげでかをりのお骨は、
  生まれ育った愛着ある実家に、まったく置いてもらえませんでした。 
  (僕的には、手紙なんかよりそっちの方が可哀そうです)


で、その『かをりの手紙』なんですが、こちらもモンダイだらけです。

まず、かをりは『君のせい』で手術を受ける気になった、
ということを、公生にはっきりと言っちゃっているわけです。
で、その手術が失敗して死んじゃった、と。

  これ、あなたが公生だったら、セキニン感じませんか?

どうせ助からない病気であったとしても、
手術をしなければ、一分でも一秒でも長くご両親と一緒にいられたわけです。
そんなもん知るかい、なんてフツ-は思わないですよね。

  ところが、手紙にはその件に関するフォロー、なんにもなし。
  公生くんも、責任感じてたり自分責めてたりするフシ、なんにもなし。
  それって人としてどうなのよ、と思うのは拙だけなんでしょうか。

で、この手紙が公生に最後に会った直後に書かれたものであること、
雪の屋上で公生を励ましつつ「一人にしないで」と泣いた、
感動シーンに続けて書かれたものであることが、さらに問題を深くしています。

  もう助かりません、あなたもうすぐ死にます、
  医者にそう言われて書くのなら、
  こういう『雲の上から』みたいな文面になっちゃうのはわかります。

  でも、かをりは『生きるために』手術を受けたんですよ?

  あがくと決めた、少ない可能性に賭けて手術を決めた。
  でも失敗するかも知れない、こわくてたまらない、でも、生きたい。
  生きてもう一度、公生と共演したい。奇跡を起こしたい。だけどやっぱりこわい。
  そういう思いがぐちゃぐちゃになって泣いたんです。
  そんな気持ちのときに、こんな雲の上からみたいな手紙、書けると思いますか?

    君がこの手紙を読んでるということは、手術は失敗しちゃったんだね。
    残念。でも、後悔は一つもありません。
    私は、最後まであきらめず頑張った私をほめてあげたいと思います。

  そういう書き出しで、自分を鼓舞しながら、
  万が一ダメだったときのために、
  そうなったら伝えられなくなる想いを書き記すのが自然じゃないのかな、と。

  ところが、かをりの手紙はぜんぜん違います。
  これじゃまるで、余命宣告を受けた人の『遺書』そのまんま、
  すでに天に召された気になっている、生きボトケのお手紙じゃないですか。

実は最初、種田さん(かをり役)がこの文面を語る芝居を聴いたとき、
ものすごい違和感があったんです。
彼女ほど実力のある方が、なんでこんなに中途半端なお芝居するんだろうって。

だけど、よくよく考えてみるとナットク。

手紙を書いている時の心情をトレースしたら、とても演れません。
そこにフォーカスすればするほど、
綴られたコトバと感情が乖離していってしまうんです。

ですから、いつ、どんな思いで書かれた手紙であるかはガン無視して、
(ほんとはそれが一番ダイジなんですが)
とにかくけなげに、おナミダ頂戴で演るしかなかったんだな、と。

でまあ、凛として演るのもしおしお演るのも違うと思い、
とりあえず無理やり気持ちを作って、
キャラを意識してちょい明るめに、だけど生命感を漂わせないよう、淡々と演った。

  ところが、巷ではこれが『名演』っぽく語られ、
  イベントで同じところ再朗読させられたりするハメに。
  ほんと、役者さんって大変だなあと思います。
{/netabare}


というわけで、僕的なおすすめ度はCランクです。
映像がかなりきれいなので総合満足度が3.4になっておりますが、
心証的には2点台がいいところの作品かな、と。

内容的には、ど直球の感動ポルノ。
  病気にも、
  音楽にも、
  人の死にもカタチにも、
ろくに向き合わず売れ線だけを追求した会心の一本です。

おそらくは、原作の抱えた問題をそのままアニメに完コピ(原作未読)。
監督のイシグロキョウヘイさんは、
内容のなさを映像でカバ-しようとしすぎかと。

  これが初監督作品でいろいろ気を使ったのはわかりますが、
  原作者の新川直司さんだって、
  初のアニメ化作品だったわけですしね。

  講談社の版権担当は最初とっつきにくいけど、
  強気にいったらけっこう話聞いて親身になってくれるし、
  (昔は、ですね。いまもそうなのかな?)
  ちょっとこれおかしいんじゃね、と感じるところは
  もっとゴリゴリいくべきだったと思います。後の祭りですが。


ただまあ、板もマンガもけっこう売れたようで、
ビジネス的には成功作品です。
カネ目当てで作った感動ポルノでお金がたくさん入ってきたんだから、
そこは「よくできました」と誉めてあげるところかと。
流れで『いちご同盟』がそこそこ売れたのも、よき。

現実論として、こういう作品の需要があることは誰にも否定できません。

ぶっちゃけたハナシ『いちご同盟』みたいな
  悲しい・可哀そうという表層を超えて突きつけられるなにか
が含まれているコムズカシイ作品よりも、
  うんうん、好きな人が死んじゃったらつらいよねえ。
  うんうん、支えてくれる友だちや仲間はダイジだよねえ。
  うんうん、打ち込めるものがあるっていいよねえ。
みたくアタリマエのことを目先を変えた言葉で語った作品の方が、
市場に受け入れられやすいのは『事実』です。

マ-ケットにおいて『感動』は『消費するモノ』なんです。

消費財としての『感動ポルノ』のどこがワルいんだ、と問われれば、
実際のところ、どっこも悪くなんかありません。
それは『良し悪し』の話ではなく『好き嫌い』の話でしかないんですよね。


  僕は、あくまでも個人的にですが、
  アニメが『消費財』ではなく『文化』であることを願っています。
  ですから、音楽や人の生死にかかわる作品は、
  きちんとそれらに向き合い、
  物語に芯なり骨格をちゃんと通して届けて欲しいと思うんです。

  ただ、そういうのは現場を離れたから言えることであり、
  それができるんならトックにやってんだよ、
  というのは、現場を預かる方の多くが声を大にして言いたいセリフだろうなと。

    そんなもんは、チンプな理想論に過ぎね~よ。
    こっちゃビジネス、食い扶持かせぎでやってんだよ。
    みんなが「いい」と言ってるのに、なにカッコつけてんだテメエ。

  というのは、ある意味『正論』なんです。
  ……いや、そうじゃないな、自分を正統化したがっちゃってるな。
  そういうのは、ほんとうに、イタいほどの『正論』なんです。


つまるところ、世間一般からしたら『たかがアニメ』なんですよね。
ですから、僕が言っていることは、
しょうもない一個人の、しょうもない感傷論みたいなものに過ぎません。

でも……ですね、

  その『たかがアニメ』に全てを賭けている人たち、
  命を削るようにしてモノづくりに打ち込んでいる人たちがいることを、
  ほんの少しでも考えていただけたら、
  そんなふうに考えてアニメを見る方が一人でも増えたら、

     僕としては、とても、とても幸せだなあと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

いろいろ良かった!

 初見でした。全22話。音楽で紡ぐ生と死と恋のお話。
 すごかったですね。素晴らしかった。ストーリー自体は奇をてらったものではないですが、演出関係が充実していたので非常に楽しめました。まだ見てない人は、すぐにでも見たほうがいいかもね。そう思える作品です。イシグロキョウヘイ監督の要チェックリスト入りが確定しました。

 視聴後にマンガ版を大人買いしたので、ちょっとだけ比較が入っています。敢えてマンガ版とアニメ版の完成度を比較するなら、アニメ版の方が上だと思います。再現率が高いのでマンガ版の良さが損われていないですし、ここにアニメ独自の演出が効果的に乗ってくるからです。
 各論と総論に分けて記載していきます。長文なので暇人向け。もちろん既視聴向け。


各論編:{netabare}
 この作品は、長期的なフラグと短期的なフラグが良い具合に混合されていたと思います。それらについて、演出面から確認していきます。

「映画のワンシーンみたいだ」:{netabare}
 長期的なフラグのこと。
 コウセイが実感してしまった「映画のワンシーン」と、カヲリが実感してしまった「映画のワンシーン」について。

 第2話、カヲリのコンクールが終わったあと、コウセイ・ツバキ・ワタリのもとにカヲリが駆け寄って来るシーンがありますよね。確認してほしいのは、参考動画の1分18秒から1分40秒までです。
 参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=kljOup17Z7k>
 コウセイがカヲリを迎えようとちょっと動いたときに、ワタリがそれを追い越してカヲリに駆け寄ります。この二人を見ていたコウセイは、「映画のワンシーンみたいだ」と感じてしまいます。そして、ツバキはコウセイの疎外感を指して「友人A」と言います。

 これに紐づいているのが第22話後半ですよね。確認してほしいのは、参考動画の1分34秒から1分55秒までです。
 参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=xNAWzYd83o8&t=114s>
 下駄箱にいるメガネおさげのカヲリが、コウセイにどう話しかけようかと思案しています。このとき、歩いているコウセイとワタリの方へカヲリがちょっと動くんですが、ツバキがそれを追い越してコウセイのところに行ってしまいます。このときのモノローグは、「結局眺めてるだけでした。だってみんな、仲良すぎるんだもの」です。

 直接的に紐づいているのは、上の1分35秒から1分40秒までと下の1分43秒から1分48秒までですね。スロー再生は共通していて、構図はピッタリ真逆になっています。つまり、この二つのシーンはワンセットってことです。

 この手紙のシーンは、すごく切ないですよね。第2話でコウセイが「映画のワンシーン」で疎外感を覚えてしまったように、カヲリにとってもコウセイ達が「映画のワンシーン」だったんだな、と気づかされてしまいます。カヲリはそもそも「友人A」ですらなかったですし、そう言ってくれる友人も近くにいませんでした。本当に単なる観客だったんですね。「友人A」のコウセイの方がよっぽどマシってものです。
 カヲリの感じていた疎外感を、第2話のコウセイに件のセリフを重ねることで表現していたこのシーン。この合わせ技にはちょっとグサッと来てしまいました。まさか第2話が第22話と紐づくとは思っていなかったので、なおさらこの演出には惹かれましたね。
{/netabare}

駆け寄るカヲリ:{netabare}
 こちらは短期的なフラグのこと。
 カメラ演出絡みです。カメラのフレームを「│」で表現します。「コウセイ│カヲリ│」と表記した場合は、カヲリをカメラで撮っていて、コウセイはフレーム外(左側)にいるってことです。参考動画を見つけられず。すまぬ。

 第3話の前半と後半で、全く同じフレームワークが使われています。
 コウセイ│    ←カヲリ│ と撮っていて、右端にいるカヲリが左のコウセイへ駆け寄って
 コウセイ│カヲリ     │ となって、このままカヲリは左側へフレームアウトします。
 カメラのフレームが固定されていて、カヲリがフレーム内の右端から左のフレーム外まで走るだけですね。

 前半で使われているのが、カフェで子供ときらきら星を弾いた後、ネコに餌をあげているコウセイにカヲリが駆け寄るシーンです。後半で使われているのが、カヲリがコウセイに「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」って言うちょっと前のところ。屋上のシーンです。

 そもそも、このフレームワークはちょっと不思議ですよね。駆け寄るだけのシーンなら、駆け寄っているカヲリをカメラで追うのが一般的な撮り方だと思います。でも、ここではそうはしていません。
 また、二人の(心理的な)距離感が近づくシーンなら、こんな感じにしますよね。
 │コウセイ   ←カヲリ│という状況から、│コウセイカヲリ    │にする。こうすれば、二人が近づいたなってことが違和感なく伝わってきます。でも、ここではコウセイをフレーム内に入れていないんです。
 つまり、このフレームワークで描きたかったのは、「近づけないさま」ってことですよね。前項で述べたことと関連してしまうんですが、カヲリにとってのコウセイは映画の中の人でした。同じフレーム内にはいないんです。この二人の距離感を、このフレーム演出を使って表現しているんだと思われます。
 だからこそ、カヲリがフレーム外にいるコウセイに一生懸命近づこうとしているのが伝わってきてしまうし、フレーム外にいるコウセイに対してカヲリはどんな気持ちで駆け寄ったのかなぁとか、コウセイと同じフレームに入りたかったんだろうなぁとかって考えてしまう。そういうコウセイに近づけないカヲリの切なさを描いたフレーム演出ですよね。

 で、問題となるのは、この切なさフレームが同じ回に二度も使われているってことです。こういう特殊なフレームワークはほっといても目立ちますよね。それを二度も使っている。つまり、意図的に目立たせているんです。それは、この二つのシーンで対比を作るためだと思います。
 私は、同じ演出が使われたときには、「同じところを見て」や「変わったところを見て」というメッセージが織り込まれていると考えているんですね。ここの二つのシーンでは、「同じところ」として「コウセイとの距離を詰められないカヲリ」というのがあるんですが、それ以外に「変わったところ」というのもあると思います。

 前半では、ネコを理由に駆け寄っています。後半では、コウセイを理由に駆け寄っています。語弊を恐れなければ、ネコを言い訳にしていたカヲリが、ちゃんとコウセイに向き合えたってことです。これが一つの違いですよね。でもこの違いだけでは、フレーム外という関係性までは変えることができなかったんです。
 ただ、その後のシーンには更なる違いが表れてきましたよね。前半ではダメでしたが、後半のシーンの後ではカヲリはコウセイから同意を引き出すことに成功しています。この変化をもたらしたのは、カヲリが自分の心情をきちんと吐露したからです。「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」と吐き出したからこそ、やっとコウセイの手を取れたんです。頑張って頑張って、カヲリはコウセイを影の中から光の中へと連れ出せた。フレーム外だった二人の関係が、このカヲリの吐露によってフレーム内に入ったってことですね。
 「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」自体も良いシーンなんですが、それをより引き立たせるために同じフレームワークで対比を強調したんだと思います。

 ちなみに。こちらは同じ構図で違う結論ですが、前項は違う(真逆の)構図で同じ疎外感を描いていますよね。同じなんだから「変わったところを見て」、変えたんだから「同じところを見て」ですね。
{/netabare}

おまけ①マンガ勢の嫉妬:{netabare}
 長期短期フラグとは関係ない話なんですが、各論なのでここで。

 第5話、病院で着替えを覗かれたカヲリが「もうお嫁に行けな~い」と叫ぶシーンがあります。この叫びに合わせて、病院の玄関のアップから病院の全景までズームアウトしています。言葉で説明するとややこしいので、こちらをどうぞ。
 16秒くらいから。一瞬です。参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=WVhCH0CnNaY>

 このカットも面白いですよね。
 最終的な位置関係は「カメラ→車→病院」なんですけど、ここからズームインしても玄関だけを写せないですよね。間にある車が邪魔をして、「リアガラス越しのフロントガラス越しの玄関」になってしまいます。
 ですから、このシーンではズームアウトしながらカメラも同時に引いているんですね。でも、途中にある二枚のガラスを思いっきりすり抜けちゃっていますよね。これは実写では絶対にできません。カメラが車のガラスをすり抜ける、なんて実体のあるカメラでは不可能です。
 これが出来るのは、実体のないカメラを使っているマンガとアニメだけ、と言いたいところですが、マンガはズームの過程を描けないのでムリですね。これは、アニメだけに許されたカメラ演出です。アニメの特権。

 最近のアニメは、実写に近づける演出がすごく多いですよね。肉眼に近づける、と言ったほうが正しいニュアンスかもしれませんけど。選ぶ言葉はともかく、今までできなかったことなのでしょうから、それをやりたくなる気持ちも分かるんですが、実写と同じになるなら実写でいいんじゃないの?と思うこともままあります。せっかくアニメというメディアを使っているんだから、アニメでしかできないことにもきちんと力を入れてほしいと思っています。
 アニメにしか出来ないことをやっているのを見ると、やっぱりそのアニメに対する好感度は当然上がります。まぁ、私はマンガ勢なので、これはマンガじゃできないなぁと嫉妬しただけなんですけどね。
{/netabare}{/netabare}

総論編:{netabare}
 総論編でも書くことは変わりません。長期的なフラグと短期的なフラグについて。
 ただ、短期的なフラグ―飛び込みとかおんぶとか泥団子とかの一話から数話で回収されるもの―については、見ていれば分かるものばかりなので、ここでは長期的なフラグについてだけ記載します。ネコと桜と線路だけです。


ネコ(とお母さんとカヲリ):{netabare}
 ネコがめちゃくちゃ頑張っていましたね。桜も線路も頑張っていたんですけど、それらにも増してネコがすごかった。
 この作品のネコって、ストーリーテラーというか狂言回しというか、そういう役割を担っていますよね。ネコはしゃべったりしゃべらなかったりなんですけど、登場することでストーリーが進む。これを支えているのがネコに与えられた象徴性なんですが、これについてはコウセイのお母さんとカヲリが関係するので、併せて整理していきます。

 この作品の前半(第13話まで)というのは、一言でまとめるならコウセイとお母さんの話ですよね。お母さんの影に怯えていたコウセイが、第13話での演奏をもってお母さんの光の部分を思い出し、影との決別に至る物語。前半ではお母さんの影の部分が強調されることが多かったですが、その根底に光があったことは第1話できちんと描かれています。帰宅したコウセイが、遺影を前に「ただいま、母さん」と言っていますからね。コウセイにとってのお母さんは、影一辺倒ではなくて、きちんと光の部分がベースに置かれているんです。お母さんの影の部分が強調されているように見えるのは、そこにピアノが介入してきたからに他なりません。コウセイにとってのお母さんは、第1話の時点から光と影の両方を併せ持った重層的なキャラクターとして描かれているんです。
 そして、お母さんの影の部分だけを担って登場するのがネコです。ネコの存在自体が捨てられてしまったチェルシーを思い出させ、それがお母さんの影の部分と直接的に紐づいてしまう。つまり、前半のネコはお母さんの影の部分にまつわる不吉なネコ、影のネコ。

 この不吉さを象徴するネコは、本来であれば、お母さんの光と影の重層構造が確立する第13話の段階で、消滅してしまうものだったと思います。影の部分だけを描く必要がなくなるからです。でも、この作品ではそうはなりませんでした。お母さんが持つ光と影の重層構造を、ネコが引き継いでいくんです。ネコの象徴性が転換されているってことです。
 後半におけるネコの意味合いが最も分かりやすいのは、エンディングですね。ネコを追うことがカヲリとの思い出を辿ることになる、というあのエンディング。つまり、後半のネコは、カヲリにまつわる希望のネコ、光のネコなんです。
 つまり、前半での不吉なネコは、後半ではいつの間にやら希望のネコへと転換されているんです。

 そもそも、ネコの象徴性も影一辺倒ではありませんでしたよね。ベースに光があることが第1話のオープニングできちんと描かれています。カヌルを食べながら歩くカヲリが、ネコを見つけて追いかける、というシーンです。ここでのネコはカヲリにつながる光のネコです。ベースに光があることを先に入れておくのは、お母さんの描き方と同じです。
 この第1話のオープニングは、最終話から振り返ってみるとものすごく濃いシーンですよね。カヌルが好きなカヲリと、ネコを追うことがカヲリを追うことになるというエンディングへのフラグ立てをしながら、同時にネコのベースに光があることをきちんと見せている。
 この後は、ネコが不吉なネコとして跋扈していくんですが、ネコが登場するシーンでは、積極的にカヲリも絡ませているんですね。カフェで子供たちときらきら星を弾いた後とか、公園でトラウマを告白する前とか。これによって、不吉なネコが描かれるのと同時に、それがカヲリとの思い出で上書きされていくんです。だから、ネコが悪いものだけじゃなくて、最終的には良いものにすり替えることが出来る。不吉なネコをカヲリとの思い出で上書きしていったからこそ、ネコを追うことがカヲリの足跡を辿ることになる、というあのエンディングが成立するんです。

 一般的には、一度与えた象徴性というのは覆すのが難しいですよね。一旦ネコを不吉なネコとして描いてしまったら、それとは真逆の希望のネコに転換するというのは、不可能に近い。この作品のネコは黒ネコですから、もともとの不吉さとも相まってなおさら難しいと思います。でも、この作品ではその象徴性の転換を、お母さんからカヲリへとバトンタッチすることで非常に上手く描いていました。このネコ転換は作中では別段説明されてはいないんですけど、「見ていれば自然にわかる」というレベルに仕上がっていたと思います。
 第1話のオープニングシーンは、マンガ版にはないアニメ版独自のものですね。かなりの良改変だと思います。
 (希望のネコに介在する不吉なネコ―事故ったネコの血―については、次項で述べます)
{/netabare}

桜(と演奏時の演出):{netabare}
 桜の使われ方もよかったですよね。この作品での桜の意味合いは定番通りでいいと思います。「出会いと別れ」や「始まりと終わり」という二面性を持った象徴物ですね。

 作中でまず目につくのは、第4話の使われ方ですよね。
 第4話はコウスケとカヲリが共演する回ですけど、二人の会場入りを見送るツバキが「もうすぐ春が来るよ」と葉桜の横で言っています。「春の終わりを告げる葉桜の横で、春の始まりをツバキが告げている」という二面性の上に、「今までのコウセイの終わりとこれからのコウセイの始まり」という二面性を乗せているわけですね。桜の持つ二面性をビジュアル面と内容面で重ね合わせ、素敵なコントラストに仕上がっていました。ここもマンガ版の描き方より良かったです。

 この第4話の桜の上を行くのが、第21話での桜だと思います。演奏時の演出とも関連するので、そちらと一緒に整理をしてしまいます。演奏時の演出をまとめると、こんな感じになっています。
 ①幼少コウセイ:ひまわりと青空
 ②水没コウセイ:水中
 ③第4話のカヲリと共演コウセイ:青空と桜
 ④第10話のソロコンクールコウセイ:水没から桜へ
 ⑤第13話にお母さんの死を乗り越えたコウセイ:黄色い光の玉
 ⑥第18話のナギと共演コウセイ:無し、というか「凪ぎ」というべきかな

 第18話以降の終盤で描かれていたのは、カヲリの死を目前にしたコウセイの退行ですよね。
 第21話の演奏は、手のひらにネコの血を見るところから始まります。ここでのネコの血は、上で述べたネコ転換の落とし穴に相当するものですよね。ネコ転換によって「お母さんの死→不吉なネコ→ネコ←希望のネコ←カヲリ」という関係性を積み上げようとしていたのに、ネコの血によって不吉さが膨れ上がってしまい、「お母さんの死→不吉なネコ→ネコの死→不吉なネコ→カヲリの死」になってしまった、という落とし穴。
 このネコの血は後半に登場していますが、意味合いとしては前半のネコに由来するものですから、新たな問題が出てきたわけではないんです。前半のコウセイと同じ問題(乗り越えられない死)が再度表れてしまった。だから退行ですね。
 そして、ネコの血から始まった第21話の演奏は、桜を咲かせるところで終わります。

 この構造っていうのは、ぴったり第10話の演奏と同じですよね。第10話の演奏は、ネコのぬいぐるみを見てしまうところ(演奏開始自体は第9話)から始まって、最後に桜を咲かせて終わります。第10話も第21話も、ネコで始まり桜で終わっているんです。
 また、第10話の桜と第21話の桜は、構図までもが一緒になっているんですけど、これも第10話の演奏と第21話の演奏の親和性を説明するためのものですよね。そして、この親和性によって第21話の桜は、退行してしまったコウセイが第10話終了時点まで復帰した、ということを表現していたんだと思います。

 この第21話の桜を見たときに、第22話への期待感がものすごく高まりました。第10話の桜の後に、お母さんの死を乗り越えた第13話の演奏があったように、第21話の桜のあとには、カヲリの死を乗り越える第22話の演奏が来るだろう、という期待感です。この期待感をもたらしてくれた第21話の桜が、今作におけるナンバーワンの桜です。
{/netabare}

おまけ②第22話の演奏:{netabare}
 桜からは逸脱しちゃうんですけど、この流れに乗って第22話の演奏の話を。
 その前に前項③第4話の補足なんですけど、このときの青空と桜はそのままコウセイとカヲリですよね。
 コウセイ=ひまわり=青空(夏空)で、カヲリ=春=桜。

 第22話の演奏で、風景が変わりますよね。
 コウセイは、青空のもとでピアノを弾いています。そして、おそらく、青空の映っている足元は水面ですね。これが意味しているのは、水中から水上へ、だと思います。水面に波がないのは凪ぎ(ナギ)だから。
 さらに、光の玉です。第13話のコウセイは、黄色い光の玉しか飛ばしていなかったですよね。エミの演奏では赤い光の玉と黄色い光の玉が飛んでいて、それについてカヲリは「怒りと寂しさ」と言っていました。つまり、第13話のコウセイは、寂しさを意味する黄色い光の玉しか飛ばせていなかったんです。でも、第22話では七色の光の玉を飛ばしています。これは、様々な人との出会いがもたらしてくれた「カラフル」ですね。一応七色について触れておくと、母さん、ワタリ、ツバキ、アイザ&イガワ、アイザ妹、ヒロコさんの六色にカヲリで七色です。
 最後に、星空。これはきらきら星ですね。コウセイの言う「君と見る星空はどんな…」というやつです。私は最初、カヲリが演奏に登場した段階で「カヲリが死んだ!」と思っちゃったんですけど、これは間違いですよね。この時点では「もうすぐ死にそう」くらいで、カヲリがきらきら星になったタイミングが「カヲリの死」でした。

 で、この第22話の演奏演出っていうのは、おそらくたぶん確実に、過去の演奏演出のすべてを盛り込んで、それをブラッシュアップさせたものになっているんですよね。つまり、第22話の演奏自体が、コウセイの過去やコウセイの人生をすべてひっくるめたものになっていた。コウセイは、自分のすべてを死にゆくカヲリに「届け!」と叫んでいました。
 第22話は、ストーリー的な集大成ではありますけど、演奏演出の集大成としても見どころが多かったと感じました。 
{/netabare}

線路:{netabare}
 この作品の線路は、境界として使われていましたよね。こっちにいるか、あっちにいるか、という境界です。線路を走る電車は、強いて表現すれば、その意味合いを強調するって感じですかね。 

 これが分かりやすく演出されているシーンが第6話にあります。このシーンでは、カヲリとツバキが一緒に帰宅をしていて、十字路で別れています。この十字路は、何度か登場する重要な十字路です。ここでカヲリは、自分とコウセイを指して「私たち」と言います。
 二人が別れたあと、カヲリは画面上の道に進んでいって、しばらく歩いたら走って逆走します。音楽室で練習しているコウセイのところへ行くために、学校へ戻るんです。
 一方ツバキは、十字路から画面左に進行していって、そのまま線路を渡ります。すると、先輩から電話がかかってきて、カヲリの言う「私たち」に自分が入っていないことに気づきます。そして、自分と先輩を指して「私たち」「付き合いましょうか」とこぼしてしまうんですね。ここで、電車が通過します。
 線路を渡らずにコウセイのもとに行けたカヲリと、線路を渡って先輩のもとへ行ってしまったツバキ。このシーンで描かれているのは、二人の対照的な状況ですよね。この境目が線路です。

 また、第6話には十字路から線路に至る演出が、もう一つ使われています。短期的なフラグですね。ツバキとカシワギが一緒に帰宅をしていて、十字路でツバキが説教されるシーンです。ここでは、ツバキのケガに気づいたコウセイが氷を持って登場し、コウセイに気づいたカシワギは画面上の道へとはけていきます。
 その後のシーンでは、線路わきでコウセイがツバキを負ぶって歩き、ツバキは「私たちには一緒にいた長い時間がある」と自分とコウセイの「私たち」を考えます。でも、電車は通ってくれないんですね。

 この二つ以外では、以下のシーンで線路が出てきます(私のメモで確認できる範囲です)。
 第5話。先輩がツバキに告白するところ。ツバキと先輩の二人が線路わきを歩いています。電車は無し。
 第7話。ネコを見てコウセイが吐いてしまったあとの、コウセイとカヲリの公園のシーン。トラウマを告白をしているところですね。ベンチの後ろ側が線路です。ここでは電車が複数回通過しています。
 第11話。コンクールを終えて感情に芽生えたコウセイが、カヲリ・ツバキ・ワタリという感情を持つ三人と一緒に、「(みんなと同じ)人間なんだ!」と線路わきを走るところ。このときは電車と競争しています。
 以上の演出によって、「線路が境界として成立している」ということと、「電車は同じ側にいるキャラたちのつながりの強度を示している」というのが見えてきます。

 で、線路演出で一番大事なのは、第22話ですよね。この作品の文字通り一番最後のシーンです。
 2分33秒くらいから。参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=aQJB3NbE6kI&t=12s>
 コウセイが、(カヲリの象徴である)ネコを追っていて、カヲリの幻影は線路の向こう側へ行ってしまう。そして、線路の向こう側からツバキが現れて、コウセイの側に来ると「ずーっとずーっと、そばにいてやるんだからな」と言う。その後、線路の向こう側にネコが現れて、電車が通過するとネコの姿が消えてしまう。

 この演出が意図しているのは、(ネコとしての)カヲリが境界の向こう側(彼岸)へ行ってしまった、ということと、カヲリ(としてのネコ)を追うことでツバキとめぐり合えた、すなわち、カヲリがキューピット役となって、コウセイとツバキのハッピーエンドを導いたってことですよね。
 線路の境界としての意味合いを、最後の最後で此岸(この世)と彼岸(あの世)との境界にまで昇華させたのも見事だし、第1話から積み上げてきたネコとカヲリの関係を収れんさせたのも素晴らしいし、カヲリが導いたコウセイとツバキの未来というのも美しい。うれしいとか、悲しいとかじゃなくて、このシーンにはただただ感動しました。
 この線路を使った演出は、マンガにはないアニメオリジナルのものです。素晴らしいですね。
{/netabare}{/netabare}

おわりに:{netabare}
 やっぱり1期2クールはレビューが長くなってダメですね。ストーリーラインを含め、ごっそり削ったつもりだったんですけど、あまり短くなりませんでした。

 私はこの作品をかなり絶賛しています。退屈になりがちな会話のシーンでも、上述のとおりネコや線路が意味を持って登場していて、とにかく見どころが多いんですね。カメラ演出も面白いです。
 実は止め絵も多いと感じているんですが、あまり邪魔になっていないですよね。止め絵は街の風景などに多く使われているんですけど、これがエンディングで効いていました。カヲリの足跡を追いながら風景を映すことで、確かにカヲリはこの街に生きていたんだな、という実感が湧いてくるんです。この風景止め絵のせいでストーリー進行が遅めなんだな、なんて途中では考えていたんですが、無駄なものなんかではありませんでした。
 この作品は、飛び込みや泥団子のような短期的なフラグ回収が中心ですよね。でも、ネコと桜でつながる第10話と第21話とか、「映画のワンシーン」でつながる第2話と第22話とか、長期的なフラグ回収も多いんですね。1周目では拾えなかったものも多いでしょうから、今から2周目が楽しみなくらいです。

 ただ、文句が全くないわけではありません。例えば、次の二つです。
 一つ目は、第1話のお母さんの「あなたは私の代わりにヨーロッパで活躍するの」というセリフです。ひたすらにコウセイの幸せを願っていたお母さんの姿を知った後だと、お母さんこんなこと言うのかな?という疑問が残ります。原作通りなんですけど、正直改変したほうが良かったと思いました。2週目だと、なおさら違和感が残りそうです。
 二つ目は、何話か忘れましたが、部屋の隅で怯えている子供コウセイにヒロコさんが近づくシーン。ここ、大股でズカズカと歩くんですよね。怯えている子供にそんな風に近づくかなぁ、と思いました。
 この二つのシーンにどういう評価がされているのかは分かりませんが、私は脚本と演技のミスだと感じました。別に減点だとかって話ではないんですけど、その他が良いせいで悪目立ちしてしまったかもしれません。

 ベストガールはまだ決めかねています。
 涙腺崩壊請負人のカヲリ、幼馴染は結ばれないという定説をぶち壊したツバキ、顔面大勝利のエミ、成長が最も精緻に描かれていたナギ。さて、どうしたもんかなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

ウル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

登場人物一人ひとりに共感出来た作品 

この作品は好きすぎて、どうレビューすればいいかわかりません。
少しずつレビューを書いていけたらなと思います。
この作品が苦手だなと思う人の考察もしながらレビューしていこうかなと思います。
多分かなり長文になりますので時間がある人が見ていただけたらと思います。

まず、私は恋愛系のフィクション作品はあまり見ません。
都合のいい展開が多すぎてあまり世界に入っていけないのが理由のひとつです。
勿論、面白い作品も知ってますが最初は期待せずに見ました。
パッケージの絵もあまり好みではありませんでしたし。
なので絵が好みじゃないって人も一回見てほしいです。

最初に思ったのがパッケージよりアニメーションで動いているキャラクターのが魅力的であったことです。
普通は逆なことはあってもこんなことなかったのでびっくりしました。
正直、見始め2話ぐらいは少し退屈に感じることもありましたが、演奏場面やモノクロの世界観とカラフルな世界観。
そしてなにより、演奏場面の作画が綺麗で惹かれて見続けていました。
音楽も、演奏場面以外のバックサウンドがすごくいい。
この作品が嫌いな人も多分演奏場面はすごいと思っているんじゃないかと思います。
普通のアニメだとあんなに手元映しませんし。
ロングで撮って誤魔化すって言ったら失礼かもしれませんがそんな音楽アニメが多かったのでびっくりしました。
普通の恋愛アニメでは、味わえない熱い展開もあるので、普段スポーツアニメが好きな人もハマると思います!

  
ただ、女性キャラクターの暴力ギャグ的表現が合わない人はちょっときついかもしれません。
私はアニメらしい表現で好きです。(ハガレンのヒロインが大丈夫ならいけると思います)
ポエムチックな事を主人公が言うことが多いのでそれも苦手だと思う人もいると思います。
また、このジャンルは好き嫌いハッキリ別れそうです。
苦手な私がハマったのでおすすめはしたいです。


個人的にすごいと思ったところを簡潔にあげると、私はアニメ、映画、マンガ、ドラマと色んな作品を見てきましたが、2週目がこんなに面白い作品はなかなかないです。

それだけ、登場人物一人ひとりの心理描写がしっかりしているんだなと改めて思いました。
見て合わなかったら残念ですけど、見て好きになってくれたら嬉しいですね。

もう一つは{netabare}泣ける、感動、熱い出来るポイントが何ヶ所もあるところです。特に泣ける、感動出来る話数が多い!普通の物語だと最後感動した。
とかは結構あるんですけどこのアニメは泣ける、感動する話数がかなり多いです。
特に13話は最終話より泣けた人も多かったと思います。
そこがすごいなと思いました。{/netabare}



ここからはネタバレありで書いていきます。全部見終わった人で、お時間ある方だけお付き合いください。めっちゃ長くなりますがこれでも端折っているのでご了承ください。


1話
{netabare}仲良し3人と公生の過去と、トラウマにふれるシーン。
公生が「ピアノは嫌いだ。けどそれでも、しがみついているのは僕には何もないから…ピアノを除けば僕は空っぽで不細工な余韻しか残らない」のセリフはかなり好きです。
隣の公生の家からピアノが聞こえないのを心配する椿もいい。
ラピュタの鳩のシーンの曲をかをりが弾いてるシーン…2週目の人はかをり登場シーンだけで涙もんです。{/netabare}

2話{netabare}
椿が公生に後悔してほしくないってのがすごくわかります。
「今の公生は必死で音楽にしがみついている」
公生もほんとは音楽が好きなのに近づけない…罪悪感と恐怖でいっぱいになっているのがわかりますよね。

そしてかをりの「私の音楽届くかな?」ってセリフ…
自由に弾くかをりに興味をもつ公生。
演奏が終わってから公生に感想を聞きに行く、かをり…このときの反応が2周目組はやばいです。
公生の返しもいいですよね!
かをりが待ち伏せしてるところも、ほんとは公生のこと待ち伏せしてたんですよね!
ここでの公生の優しさがいい。{/netabare}

3話からどんどん世界に惹かれていきました。
{netabare}公生が自分のトラウマをかをりと話し合うシーン、伴奏を頼み込んで必死で頼み込むかをりとバックの音楽が美しい。(後半で、ここの意味を知ったときはやばかったです)
無理かどうか女の子が教えてくれるさって、渡ってほんといいこといいますね。
そしてラストで今までモノクロに見えていた、公生の住んでいる街がカラフルに色づいているシーン{/netabare}最高の3話の終わり方です。
ここから本腰を入れて見始めました。

4話
{netabare}かをりとの演奏シーン。
トラウマに必死に抵抗して諦めそうになる公生(ここの公生の心理描写がすごくいい)、
諦めいないかをり、それに応える公生見ていて覚悟を決める。
こんなに熱くなるとは思いませんでした。 {/netabare}

5話
{netabare}かをりが倒れるのですが、すぐ退院したので初見の時はさほど気になりませんでした。
椿の心理描写がリアルで先輩との再会でより公生のことでヤキモキしているところがほんといい。{/netabare}

6話
{netabare} 椿が、音楽が出来ない自分と音楽が出来るかをりを比べて公生と距離を感じてるところがいい。
かをりが、「だめだめな弟って感じ」って言うシーンも椿が公生のこと好きなの知っていて自分も同じ気持ちだよって伝えたかったんですね。
逆にかをりが椿に同じこと、言ったシーンでも、前に公生のことを、「だめだめな弟」って感じって言ってましたし。
いいシーンです。

あとは、椿の気持ちもわかりますが先輩に「付き合いましょうか?」
て言い方はちょっと卑怯ですよね。
気持ちもわかりますけどね。
辛くて、寂しくて、気持ちがぐちゃぐちゃで自分も自分の気持ちに気づけていない椿の気持は見ていて、いい意味でもやもやします。

あと、音楽室でのかをりと公生のシーンもいい。
もうドキドキしまくりです。
その後の、大会での椿のシーンもやばいです。
公生の横に、かをりが来るところを見てしまうシーン椿の心理描写には共感できます。
あと柏木がいい人過ぎる。
ラストシーンでこのまま時間が止まればいいのにって言う椿。
2週目見ると気持ちがおかしくなります{/netabare}

7話
{netabare}渡が部活で負けて1人で泣くシーンもすごくいい。
人前では、明るくいようとする渡はすごくカッコいいです。
かをりの「君はどうせ君だよ」ってセリフもいいですよね。
ここからピアノコンクールで武士と絵見との再会。
あの二人の心理描写もいい。
演奏前の緊張感見てる側にも伝わってきます。
私の子供の時を思い出しました。{/netabare}

8話
{netabare}武士と絵見がどんな気持ちで舞台に立っているか。
熱いです。
恋愛アニメなの忘れるぐらいに熱いです。
ここは下手なスポーツアニメより全然熱い!{/netabare}

9話
{netabare}公生の演奏場面。
小さい頃のトラウマと闘いながら演奏します。
この回もこれはバトルアニメなんじゃないかと思うぐらいに熱い。
また、子供のときの回想がかなり入るシーン母親に最後に言った言葉…切なすぎます。{/netabare}

10話
{netabare}母親のトラウマに押しつぶされて演奏を止めてしまう公生…けど心の中のかをりが演奏をやめることを諦めさせてくれない。
誰のために何のために弾くのか、公生が僕は君のために弾こうって言うところがやばい。
「届くかな、届くといいな」ってかをりと、同じこと言ったり、お互いに「君がいるよ」って言ってここで、かをりが公生のこと泣きながらフルネームで言うのいいですよね。{/netabare}


11話
{netabare}瀬戸さんとの再会。
公生をピアノの世界に引きずりこんだ張本人の登場。君が好きですってピアノが歌ってたと言われるが、これは、感謝で恋愛じゃない友人Aだというところも共感出来ます。
友人が好きな女の子を好きになってはいけないと、無意識にブレーキをかけてるんですよね。
細かいところですがいいです。
あと、コンクールの発表場面…いい。
みんながどれだけ本気でやっているか…負けて悔しいか目のあたりにする公生が、音楽家としても人間としても成長するところです。
このあと、悔しくてみんなで電車の横の道路で走るところってベタですけどめっちゃいいですよね。
このシーン2周目だと…
瀬戸さん弟子入りしてかをりとコンクールにガラコンに出るか聞く場面とか愛の悲しみという曲のチョイス。
地味に好きなのがかをりがバイオリンに向かって話しかけるシーン。
楽器を人として扱ってるシーン。
楽器をしていた、してる人は気持ちがすごくわかるんじゃないかなと思います。
前に公生がまた「お前と二人ぼっちか」ってセリフもありましたけど、かをりはほんとに会話しているのようなのがよかったです。

ラストのかをりが「心に何を思って、何を支えにしたの?」ってセリフの後、公生が「君がいたんだ」って…もう告白じゃん。
けどそれがいい。このときのかをりの気持ちを考えるとあぁぁぁってなります。{/netabare}

12話
{netabare}かをりとの帰り道、かをりが「身長伸びた?もう顔が下向いてないからだね」ってセリフいい。
公生の成長を態度でも分かるいいシーン。
みんなで花火、進路の話…それから絵見がガラコンこっそり見に来るのが面白かったです。
ラストかをりがガラコンに来ない。
順番を変えて貰えるようにラストの子に頼みに行くシーン熱いです。
今日の主役の座は僕たちが貰います。
僕たちってのがいいです。
あとこの回からOP、EDが変わります。特にED見て意味深すぎすと思いました。{/netabare}

13話
{netabare}かをりが間に合わないから公生が一人で舞台に立ちます。
最初は荒々しい演奏から音が聞こえなくなってくる、いつもみたいに音が聞こえないのに僕の中に音がある。
昔の母親との優しい気持ちを思い出す。
そこからの、公生の演奏表現がみんなの反応がいい。

あんなに優しかったお母さんがどんな思いで公生に厳しく当たっていたか…どんなに公正を愛していたか…母親がしていたことはけして許されることではないと思いますけど、その出来事も全部今の公生に繋がっているんだなと。
回想シーンのお母さんのセリフ…瀬戸さんに泣き崩れながら
「公生は私がいなくなっても生活出来る?」
「音楽で食べていける?」
「今、私が出来ること譜面を正確に忠実に弾かせること、手に技術さえあれば将来食べていけるかもしれない。」
「酷い母親あの子に何も残してあげられない。」
「毎朝歯磨きできるかしら?」
「どこでも寝ちゃうから風邪ひかないかしら?」
「運動が苦手だから大けがしないかしら?」
「もっとそばにいてあげたかった。」
「私の宝物は幸せになれるかしら?」
今まで、トラウマでしか表現されていなかったお母さんがこんな事思っていたなんて悲しすぎて感動して涙が止まりませんでした。
トラウマの亡霊も公生が作った幻、逃げ出すための理由、母さんはもうあそこにいない。
僕の中にいる。
そう思いながらトラウマを克服する公生もカッコよすぎる。
演奏後の瀬戸さんとの最高のやり取りですね。
僕の精一杯のピアノ母さんに届いたかなってセリフ。瀬戸さん…
「バカあんたたちは繋がっているんでしょ。届いたに決まってるじゃん。」泣きあって抱き合うシーン最高です。
三池君も影響されていい演奏家になっていくのもいい。
椿が公生の変化にいち早く気付くのもいい。
ラストの瀬戸さんのセリフ…「失って進むのかもしれない…」{/netabare}

14話
{netabare}かをりが倒れて入院したことを知る公生…公生は嫌な予感が頭の中でぐるぐるしていて、椿が心境描写がまたヤキモキします。
ラストの浜辺で歩くシーンの椿…めっちゃ気持ちがわかる。
ここではっきりと公生のこと好きだって認めるシーン。{/netabare}

15話
{netabare}椿の「悲しかったり、安心したり、ぐちゃぐちゃな私がバカみたいじゃない」ってセリフすごくいい。
あとなにより、先輩いい人すぎない?
カッコよすぎるよ。
「ありがとう澤部俺の彼女になってくれて」って言える先輩最高です。
その後の、音楽室で公生と椿のやり取りも最高すぎます。
公生が「いてもいなくても一緒なら一緒にいるよ…そばにいるよ」っていい。
このときの椿の心理描写もよくて最高です。
その後の、「今まで止まれ止まれ」って言っていた椿が「進め踏み出せ、私の時間動け」に変わるのもいい。
後半は凪に出会います。
そして、かをりのお見舞いに行こうとするけど部屋から、かをりと渡の楽しそうな声聞いて引き返す公生。好きな人が他の人と楽しそうにしてるのが嫌なのがわかります。
ラストシーン、かをりが病院廊下で転倒して立てなくなるところ…心が痛くなります。{/netabare}

16話
{netabare}病院から抜け出した、かをりとのデートは見ていて、楽しかったです。けど悲しい。
教室でのやり取り…「このまま時間が止まればいいのに」って思うかをり…椿と正反対…公生もこの時からハッキリとかをりのこと好きなの自覚すのもいい。
凪と公生のやり取りも最高です。
似た者同士。「これが僕の精一杯」ってセリフ。
情緒不安定のかをりラスト完全に母親とダブって見える公生…{/netabare}

17話
{netabare}かをりから自分は良くないって聞く公生…心理描写なくてもどんな気持ちか想像出来ます。
どれだけ辛いか…それに比べて椿は前向きに頑張っている。
最初は公生のこと嫌っていた凪の励まし。
公生からかをりの容態を聞いた渡。
渡なんであんなにカッコいいんだ?
「好きなこのためなら泥水だってすする」…有言実行の最高のキャラクターです。
凪のプレッシャーの掛かり方…あと4日もこの苦しみに耐えなきゃいけないのって。
それを見て、瀬戸さんが昔の公生のこと思い出して瀬戸さんすら前に進んで成長する。
学園祭舞台袖で震える凪を励ます震える公生。いい。{/netabare}

18話
{netabare}自分の演奏を聴かせる公生それに応えようとするかをり、プレッシャーを跳ね除けて演奏の中で成長し伝えようとする凪。
昔を思い出す武士。
そして嫉妬する三池君。いいね。
公生を呼び捨てすると怒るぐらいに好きになってるのも面白かったです。
ラストいつも励まされている公生がかをりを励ますシーンも最初とは逆でいいですよね。{/netabare}

19話
{netabare}2人で、もう一度舞台を立つのを目標に歩き出す2人。
必死で苦しいなかリハビリをするかをり…手術の決心。
心揺ぶられました。
こんなに一生懸命に苦しくても立ち向かうかをりがカッコいい。
公生の心がモノクロからカラーに変わったのと同じで、頑張っている公生を見てモノクロの心がカラフルに変わったかをり。
お互い辛くても高めあって励まして頑張っている。
その中で自分なりに公生のこと心配しながら前に進む椿。
コンクールの公生と武士と絵見のやり取りはひと時の休み。
お互い認め合ってライバルと認めているもの同士いいね。{/netabare}

20話
{netabare}椿に公生はかをりが好きなんだって言われて「うん」と言った公生、そのときの椿の心理描写いい。
椿が公生に告白(はっきりではないかも)します。
踏み出した椿。
前に進もうとしている姿。
私の時間は動き出したばかりだって。
公生が渡にはっきりとかをりが好きだと伝えるシーンの渡もカッコいい。
そのあと、かをりの急変を見る2人…あんなの見たら私ならもう音楽出来ないかもしれない…公生辛すぎるよ。
黒猫のシーンも全てが灰色に戻ってしまいそうになる。
もう見ていられなくなりそうでした。{/netabare}

21話
{netabare}心身共にボロボロになった公生…こんな状態でピアノなんて弾けるわけない。
音楽を通じて好きになっていく人がみんな悪くなっていく…「もう無理です…頑張れないよ」って言う公生の気持ちが痛いほど伝わりました。
けど、公生がダメになろうとかをりが励ましてくれる…お互いがお互いをこんなに支えあっている、こんなに励ましあっている。
その姿に感動しました。
かをりのエアバイオリン最高に綺麗でした。
かをりがはじめて人前で弱音を吐くシーン…「怖いよ…怖いよ…私を一人にしないで」って泣き崩れるシーンは悲しく泣けました。
10代の女の子が余命が残り少ないと知って正気でいられないと思います。
けどかをりは今までの怖い思いにも耐えて、辛くても苦しくても頑張ってきました。
今まで気丈に振る舞ってきました。
そんな彼女の心の叫びは、公生に心境の変化をもたらしたんだと思いました。
舞台裏の公生の心境…舞台に上がった公生が折れそうになるとき周りのみんなの繋がりを感じるシーン。
人は誰かと出会った時点で一人じゃいられない。
それを実感できるシーン。最高です。{/netabare}

22話
{netabare}公生がかをりが死んだことを察するシーン…あんなに美しく寂しいシーンなかなかないです。
2人が演奏している最中はあんなに楽しそうなのに、かをりが消えていく所は桜が散っていく綺麗なシーンです…けど悲しすぎますよ…あまりにもキツイです。
予想はしてましたけど心にきます。
あとアニメではないのですが、漫画版では演奏が終わったらスタンディングオベーションで、
武士と絵見が改めて公生の凄さを認めるシーンがあるのですがここ入れてほしかったです。
めちゃくちゃいいシーンなので。
「やっぱすげーな、あいつ」
「私たちは、旅をするんだね…あいつの背中を追い続けて…これまでも、これからも」
「ああ、きっと素晴らしい旅になるよ」
これがあれば完璧でした。

この後かをりからの手紙を読むところ…こんなの泣くにきまってるじゃん。

「忘れられない風景がこんなささいなことなんておかしいよね。」
「そんなことないよ」。
「君はどうですか?、私は誰かの心に住めたかな。」
「そうだね。」
「私は君の心に住めたかな。」
「土足で上がってきたよ。」
「ちょっとでも私のこと思い出してくれるかな。」
「忘れたら化けて出てくるくせに。」
「リセットなんか嫌だよ」
「するもんか。」
「忘れないでね。」
「うん。」
「約束したからね。」
「うん。」
「やっぱり君でよかった。届くかな。届くといいな。有馬公生君。」
「君が好きです。好きです。好きです。」
「カヌレ全部食べれなくてごめんね。たくさんたたいてごめんね。わがままばかりでごめんね。いっぱいいっぱい・・・ごめんね。ありがとう。」

かをりの告白からの公生とかをりのやり取りバックでキラメキが流れていて歌詞が今の公生の気持ちそのまま歌っているかのよう。
公生の一粒の涙。
椿の「一人になんてなれると思うなよ公生!背後霊みたくずーっとずーっとそばにいてやるんだからな。覚悟しとけ!」
あの踏切が開くまで、ほんのわずかな時間しかないのが象徴的で通り過ぎる電車は公生とかをりのあっという間の月日のようでもありそのことに思いを巡らせて、立ち留まっているのもあとわずかな時間でしかない。
公生は通り過ぎた列車の残響を感じながら、自分の足で歩き出さなきゃいけないんだ。勿論、その隣には椿も付き添ってる。

もうすぐ春が来る。君と出会った春が来る。君がいない春が来る。


そして公生の表情、渡の携帯、柏木さんのアシスト、椿のセリフすべてがいい。

けどどんなに、陳腐だと思われても最後かをりが元気になった後、この手紙を公生に読まれて怒り狂うところが見たかった。本当に見たかった。

見終わった後は1週間ぐらい心がもやもやしてました。
そのぐらい心に響くものがあったのだと思います。

このエンディングも賛否別れていますが私はけしてバッドエンドだとは思いません。
かをりは病気で亡くなってしまったが自分を振るい立たせ公生やみんなと
仲良くなって最後まで精一杯生きました。
公生はかをりと出会ってみんなとの繋がり母親の愛やトラウマを克服しました。
椿は自分の気持ちに素直になれました。
最高のハッピーエンドではないかもしれない。
けどバッドエンドではけしてないと思います。
あと最後の手紙を呪いの手紙みたいにいう人は気が向いたら四月は君の嘘Coda読んでみてください。
もちろん好きな人も。2年後のみんなや過去の公生や椿、かをりのお話が入っていて面白いですよ。{/netabare}

誤字脱字、文章がおかしなところもいっぱいあると思いますが最後までこんなにも長いレビューを最後まで見てくださりありがとうございました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30

85.6 9 泣けるで恋愛なアニメランキング9位
Fate/stay night[フェイト/ステイナイト][スタジオディーン版](TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (3131)
15734人が棚に入れました
日本のとある地方都市「冬木市」に数十年に一度現れるとされる、持ち主のあらゆる願いを叶える「聖杯」。7人の魔術師(マスター)は7騎の使い魔(サーヴァント)と契約し、聖杯を巡る戦争に臨む。聖杯を手にできるのはただ一組、ゆえに彼らは最後の一組となるまで互いに殺し合う。魔術を習うもその才能を見いだせず、半人前の魔術師として生きていた主人公・衛宮士郎。彼は偶然にもサーヴァントの一人・セイバーと契約したことから、聖杯戦争に巻き込まれてゆく……。

声優・キャラクター
杉山紀彰、川澄綾子、植田佳奈、下屋則子、伊藤美紀、諏訪部順一、中田譲治、門脇舞以、浅川悠、神奈延年、田中敦子、神谷浩史、小山力也、真殿光昭、中田和宏、西前忠久、水沢史絵、三木眞一郎、関智一
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

最初にアニメ化されたセイバールート

セイバールートなわけだが、僕はこれが最も好きである。{netabare}ライダーとしっかり真正面からぶつかって戦ってくれるし、正面からぶつかる戦いが多かったように感じる。セイバーと士郎のキスシーンはなんだかドキドキしてしまった。{/netabare}

最後は{netabare}聖杯を壊して、切ないけれど、お互いの道を進むために別れる。一応、すっきり完結。{/netabare}

OPはタイナカサチでdisillusionときらめく涙は星に。この方の声は心地よい。
EDはあなたがいた森。14話はヒカリ。どちらも樹海が歌う。あなたがいた森が流れつつ、風に揺れるセイバー好きだった。ヒカリが流れた回はアーチャーが{netabare}激闘の末、バーサーカーに負けてしまう。なんとも言えない切なさだった。{/netabare}最終話のみタイナカサチで君との明日。


TYPE-MOONの人気ゲームを原作にしたTVアニメ。大災害で孤児となり、魔術師・衛宮切嗣の養子となった士郎。そして十年後、あらゆる願いを叶えると言われる聖杯を巡る「聖杯戦争」に巻き込まれた士郎は、魔術師として最強の使い魔(サーヴァント)“セイバー”と共に戦いに身を投じることとなる。

1. 始まりの日
海と山に囲まれた冬木市に暮らす高校生の衛宮士郎は、普段と変わらぬ穏やかな生活を送っていた。しかし、そんな日常の裏で、街では頻発するガス漏れ事故や辻斬りめいた強盗殺人事件など暗く奇妙な事件が続いていた。それは、この地を舞台に連綿との間で続いてきた聖杯を巡る戦い「聖杯戦争」の序章だった…。

2. 運命の夜
魔術師の一人である遠坂凛は、使い魔(サーヴァント)“アーチャー”と共に「聖杯戦争」に関わる敵の捜索を始めていた。その中で遭遇した敵のサーヴァント“ランサー”と戦いになる凛。学校の用事で帰りが遅くなっていたためにその戦いを目撃してしまった士郎は、ランサーに襲われ突き殺されてしまうが…。

3. 開幕
美しい少女の姿をしたサーヴァント“セイバー”に命を救われた士郎。そんなセイバーと対峙していたのは、同じ学校に通っている凛だった。驚く士郎だったが、凛から「聖杯戦争」のあらましを聞き、さらに「聖杯戦争」の監査役という神父の言峰綺礼から、戦いへの決断を問われて…。

4. 最強の敵
言峰から「聖杯戦争」について聞かされた士郎は、戦いを決意した。そんな士郎の前に、数日前の夜にすれ違った不思議な少女のイリヤと彼女のサーヴァント“バーサーカー”が立ちはだかる。襲いくるバーサーカーと戦うセイバーだったが、ランサーとの戦いで傷ついていたためにバーサーカーの攻撃の前に圧倒されていき…。

5. 魔術師二人<前編>
セイバーの存在を友人の妹である間桐桜や、担任の藤村大河に知らせるわけにはいかないと、彼女たちの目に触れないようにセイバーを自分の部屋に隠していた士郎。だが、その状況に後ろめたさを感じた士郎は、結局、桜たちにセイバーを紹介してしまう。納得できない大河は、セイバーと道場で立ち合いをすることにして…。

6. 魔術師二人<後編>
「聖杯戦争」を戦っている自覚のない士郎に怒りを感じた凛から襲われた士郎は、その圧倒的な実力差で彼女に追いつめられていた。だが決着が着こうとしたその時、校内に悲鳴が響く。二人が駆けつけた先には、魔力の源である生命力を抜かれた女生徒が倒れていた。すぐに介抱する凛だが、そこへ何者かが攻撃を加えてきて…。

7. 蠢動
士郎と凛は、学校に潜むもう一人のマスターを倒すまで協力関係を結ぶことになった。そんな中、そのマスターのサーヴァント“ライダー”が学校に張った結界はあと二、三日で発動するまでに強まっていた。大惨事を防ぐため、士郎と凛は結界を構成する呪刻を一つずつ探し出し、解除することで発動を遅らせようとするが…。

8. 不協の旋律(おと)
ライダーのマスターは、士郎の友人で桜の兄である慎二だった。そんな慎二からの情報で柳洞寺にさらなるサーヴァントが潜んでいることを知るが、柳洞寺にこちらから攻め込まないとセイバーにいう士郎。だが、そんな士郎に対してセイバーは戦うべきだと対立してしまう。その夜、セイバーは単独で柳洞寺に向かってしまい…。

9. 月下流麗
単独で柳洞寺に向かったセイバーの前に、サーヴァント“アサシン”が立ち塞がった。一方、セイバーたちの戦いの間隙をついて柳洞寺への潜入を試みたライダーは、サーヴァント“キャスター”と対峙していた。剣技を尽くして戦うセイバーとアサシン。だが、このままではアサシンを倒せないと悟ったセイバーは…。

10. 穏やかな幕間
実戦の前に一度でも多くの戦いを経験するため、士郎は学校を休んでセイバーと剣の稽古をすることになった。セイバーに全く歯が立たない士郎だが、果敢に打ち込み続けていた。そんな中、買出しに出かけた士郎は商店街でイリヤに話しかけられる。かつて戦った時とは別人で、兄のように慕ってくるイリヤに士郎は戸惑うが…。

11. 鮮血神殿
戦いに備えて今日もセイバーと剣の稽古、そして凛から魔術を教わっていた士郎。そんなある日、士郎は慎二から「どうしても話したいことがある」と学校に呼び出される。そして、士郎が単身学校に赴くと、慎二は校内に張り巡らせていた結界を発動させ、校内にいる全ての人間もろとも士郎を倒そうとして…。

12. 空を裂く
これ以上慎二に無関係な人たちを傷つけさせるわけにはいかないと、街を捜索していた士郎とセイバー。そして夜の新都にやってきた二人の前にライダーが現れ、セイバーを高層ビルの屋上に誘い込む。そこで天馬とそれを操る宝具を使い、セイバーを圧倒するライダー。その強力な攻撃を防ぎ、勝機を待つセイバーだったが…。

13. 冬の城
ライダーとの戦いで魔力を使い果たしたセイバーは、意識を失ってしまった。このままではセイバーが自分の体を維持することができずに消滅してしまうが、士郎にはそんな彼女へ魔力を供給することができなかった。力なく横たわるセイバーを見て、自分の無力さを思い知り公園で一人悩む士郎の前にイリヤが現れるが…。

14. 理想の果て
イリヤにさらわれた士郎を救出するためにアインツベルン城へ潜入したセイバーたちは、首尾よく士郎と再会した。セイバーたちはそのまま脱出をはかるが、その行動はすべてイリヤによってとらえられていた。立ち塞がるバーサーカーを前にこのままでは全滅は免れないと、凛はアーチャーを足止めに残すことを決断して…。

15. 十二の試練
アーチャーによって、アインツベルグ城から逃れた士郎たち。だが、セイバーの限界を感じた彼らは、森の廃屋に身を隠す。このままではセイバーが消滅し、追撃してくるバーサーカーにも対抗できなくなってしまう。そこで凛は、セイバーに魔力を供給するために士郎の魔術回路を直接セイバーに移植することを提案するが…。

16. 約束された勝利の剣
バーサーカーへの奇襲に成功した凛。しかし、宝具「十二の試練(ゴッド・ハンド)」によって倒したはずのバーサーカーが蘇り、凛はその腕にとらえられてしまう。バーサーカーをあと七回殺さねば倒せないという絶望的な状況に、ついにセイバーは聖剣「約束された勝利の剣(エクスカリバー)」を使おうとするが…。

17. 魔女の烙印
士郎たちはバーサーカーとの死闘を乗り越え、しばしの平穏を取り戻した。だが、バーサーカーを失ったイリヤが衛宮家に同居することになり、士郎とセイバーはお互いを意識してぎこちなくなっていた。一方、新都では昏睡事件の被害が拡大し続けていた。その原因が柳洞寺に潜むキャスターだと、イリヤは一同に告げて…。

18. 決戦
聖杯の生贄としてさらわれてしまった桜を救うべく、士郎たちは柳洞寺に向かった。だが、参道の脇に隠された入り口を抜けてキャスターが魔力で作り上げた巨大な神殿を進む士郎たちの前に、竜牙兵やアサシン、そしてマスターである葛木が立ち塞がる。セイバーと士郎がそれぞれ戦う中、凛はついに桜の元へ辿り着くが…。

19. 黄金の王
キャスターは桜を助けるために傷ついた凛を聖杯の生贄にしようとしていた。その一方で葛木に苦戦する士郎。セイバーは何とかアサシンを撃退したが、宝具を封じられていたためにキャスターを倒す術はなかった。その状況に勝利を確信したキャスターは、セイバーに自分のしもべとなれば士郎は助けてもいいと問いかけるが…。

20. 遠い夢跡
突如現れて絶体絶命だった士郎たちを助けた謎の八人目のサーヴァント。その正体は、前回の「聖杯戦争」の時に召喚されてそのまま現世に留まったサーヴァントだった。そして聖杯の力を使えばセイバーもまた二度目の生を受けられると知った士郎は、セイバーにこの世界で自分のために生きて幸せになって欲しいと願うが…。

21. 天地乖離す開闢の星
お互いの存在を認め合ったセイバーと士郎の前に、再びあの黄金サーヴァントが現れた。セイバーを我がものにしようとする黄金サーヴァントに二人は立ち向かうが、その攻撃力の前に圧倒されてしまう。実は一人の英霊では持つことのできない無数の宝具を駆使するその正体は、人類最古の王であるギルガメッシュだったのだ…。

22. 願いの果て
士郎が一人で言峰教会に行ったことを知り、不穏なものを感じたセイバーは急ぎ教会へと駆けつけた。だが、時すでに遅くランサーの槍に貫かれた士郎が瀕死の状態で横たわっていた。士郎の元に駆け寄ろうとするが、眼前にランサーが立ちはだかり斬り合いになるセイバー。そこに言峰が現れ、士郎にあることを問いかけて…。

23. 聖杯
言峰教会から脱出したセイバーと士郎が衛宮邸に戻ると、そこには血だらけで倒れている凛の姿があった。言峰に不意をつかれ、聖杯の器とするイリヤを連れ去られてしまったのだ。災厄の元凶である聖杯を破壊すると誓ったセイバーと士郎は、降霊の地となる柳洞寺に向かい、ギルガメッシュや言峰との最後の戦いに臨む!

24. 全て遠き理想郷
聖杯より溢れ出す呪い「この世全ての悪(アンリ・マユ)」にとらわれ、苦悶する士郎。その頃、セイバーはギルガメッシュに苦戦していた。容赦なく放たれるギルガメッシュの宝具「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)」にセイバーが絶体絶命の危機をむかえた時、聖剣の鞘「全て遠き理想郷(アヴァロン)」が現れて…。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「これより我が剣は貴方と共にあり、貴方の運命は私と共にある。」

Fateシリーズはたくさんあるので
どれから観ようか迷いましたが、

とりあえず順番通りに観ることにしました。

2004年発売のゲームが
元となっている作品です。

原作は3つのルートが存在する超大作のようですが、
今回はそのうち「セイバールート」だけをアニメ化したようです。

そのためか、設定がつかみにくいところもあったので、
ネタバレに気を付けながらwikiさんに助けてもらっていました。

全24話です。


● ストーリー
7人の魔術師がマスターとして選ばれ、
それぞれ7人のサーヴァント(英霊)がパートナーとしてつく。

戦いに勝利すると、
どんな願いも叶えてくれるという“聖杯(せいはい)”が手に入る。

魔術師の1人として選ばれたのは、
10年前に起きた大災害の生き残り・衛宮士郎(えみや しろう)。

彼の前に「セイバー」と名乗るサーヴァントが現れる。

聖杯のために無関係な人間が巻き込まれることを嫌った士郎は、
聖杯戦争への参加を決意する。


普通の世界の中にひっそりと潜んでいる魔術師たち。

士郎は魔術師として素人同然のため、
同級生の遠坂凜(とおさか りん)の助言を受けます。

それが観ている私達への状況説明になっていて、いい^^

徐々に明らかになる設定は興味深く、
先の読めない展開にはドキドキしました。


しかしドキドキしたのは設定をつかむまで。

ストーリーは数話で大きな流れを作っている構成なので、
ゆったりとした展開に徐々に飽きも大きくなっていきました^^;

全体を振り返ると悪くないストーリー構成だったと思いますが、

全体的に淡々とストーリーを流していった印象で、
あまり手に汗握るような展開にはならなかったなあ。


設定については説明されなかったところも多々あり。
(凜と桜の関係や、士郎とイリヤの関係など。
 私が聞き逃しているだけかもしれませんが…。)

原作をプレイした後で観たほうが楽しめるのかも?
もしくは、続編で詳しく描かれるのかしら。


● キャラクター
個人的に見せ場を期待していたキャラの出番が
あっさりと終わったのがとても残念!

主人公である士郎やセイバーが目立つのはいいけど、
それ以外のキャラの見せ場にも期待していたのに…。
({netabare} アーチャー {/netabare}とか{netabare} ランサー {/netabare}とか。)

まあ、セイバーたちについても
充分深く語られたわけではないのですが^^;

キャラを深く描くことで作品にも深みが出るはず。
なので、それをしなかった分、ストーリーも淡泊な印象を受けたのかも。


ちなみに、私のお気に入りはセイバーでした^^

剣の腕は強く、凛とした美しい姿には思わず魅入っちゃう♪


● 音楽
OPは前半と後半の2曲、
EDはメインとなるのが1曲、特別EDが2曲でした。

OPよりEDの3曲が印象深いです。

【 ED「あなたがいた森」/ 樹海 】
【 14話ED「ヒカリ」/ 樹海 】
【 最終話ED「君との明日」/ タイナカサチ 】

どれもしっとり心に沁みる曲たちです。

特別なEDも気まぐれではなく、
ちゃんと雰囲気に合った曲が選ばれているのが素晴らしい。

メインEDは神曲で間違いないですが、
残りの2曲も1回しか使われないなんてもったいないほど、いい曲です!


● まとめ
全体を振り返ると悪くないストーリーだったと思います。

もっと話数があれば
深く描けたのかな、ぐらいで。

しかし途中からはドキドキしたり、
続きが気になることもありませんでした。

観て後悔はないけれど、大満足でもない。
それなりには楽しめた、というぐらいでしょうか。

なんだろうな、何があればもっと好きになれたんだろうな。

アツい戦闘?大きな盛り上がり?成長?
見せ方の問題なのか、地味な戦いが多かったもんな…。

ああ士郎達勝ったね、ぐらいで、
個々の戦闘シーンはあまり思い出せません(笑)

人気のシリーズなので
続編に期待してみようと思います。
次はFate/Zeroかな?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 29
ネタバレ

まがじゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

設定は大事なのだ

アニヲタやゲームヲタ
僕の回りにいるリアルのクレイジーな奴らが
得意気にfateについて語る姿が
なんか鼻につき、イラついたので
見てやろうと思ったんです(生意気にもw)

fate/ステイナイトとは…2006年に放送されたPCゲーム原作のアニメ。あにコレでも上位の作品ですね
聖杯によって選ばれた七人のマスターが、サーヴァントと呼ばれる特殊な使い魔を従い戦い、聖杯を奪い合うバトルロワイヤルなやつですね。聖杯を勝ち取った勝者は願い事がかなえられるとかそんな話

リアルのアニヲタに勧められよくわからないまま
fate/zeroから見ました。今となってはわかりましたが
fate/zeroはfate/stay nightの10年前を描いた作品です
(ゼロは2011年の作品)
しかしゼロ1話で早速睡魔が襲うw
切嗣さんよ あなたたちの昔話 私は知らんのだよ(-`ω-)

サーバントと聞いて真っ先に凸森を思い出すニワカな僕…

でもちょっとずつこの作品に入り込んでいくと
サーバント同志の掛け合いや
とんでもないバトルシーンとか妙な世界観に引き込まれる 
これは面白いんじゃないか? と期待に胸が膨らみます
特にライダーがクール過ぎるwヤバい

でも全くと言って良いほど設定がわからないので
いまいち作品に入り込めてない
そんなこんなゼロをファーストシーズンで一時中断し
ステイナイトを見はじめることにしました

ステイナイトを見初めてすぐ理解しましたが
そもそも見る順番が間違ってますね
主人公の士郎は自ら望んでマスターになったわけではなさそうなので聖杯戦争のルールとか凛ちゃんが教えてくれますね。凛ちゃん親切に説明お疲れ様です(´▽`*)
あっ…イリヤが出てる しかも怖ええ

ステイナイトの魅力は…
まだ8話終わった所なので輪郭すら捉えられていませんが
バトルものにしては敵同士なのに協力関係になったりとか戦略的な要素が多くて楽しめます
ステイナイトもゼロと一緒で全面的にシリアスだと思ってたら全然そんなことないんね ギャグもあるしハーレム臭も感じます。ゲーム原作のアニメですからね

とりあえずステイナイトをまず全部見て
ゼロの世界を堪能しようとおもいます

見終わった後の感想{netabare}
結局何故聖杯戦争が始まったかは解らず(どっかで語られてますかね?)
ゼロ→ステイナイトと見てしまったのでどうしても戦闘シーンは見劣りしてしまいました

士郎について
ヘンテコ眉毛で血と髪の毛の色が一緒じゃないのw
偏った正義感に最初はアレルギーを感じました
背景を知ってくにつれ彼の思いにも少しばかり理解できましたがいくら致命傷を負っても死なないこいつの無双ぶりに呆れてきました。あともっと中二な主人公であれば楽しめたかも

セイバーについて
セイバーの生前の思いに胸が熱くなるものがありましたが
いかんせん表情がクール過ぎるのだよ(´・ω・`)
デレにしてもこの時代の描写なのか少し控えめでイマイチ伝わりにくかったな
ゲーム経験者に聞けばこのストーリーはセイバールートだそうですね
道理でラッキースケベやらデートイベントやらある訳だw

個人的にキャスターのしおらしさに惹かれました
ギルガメさんも安定の「この雑種が!」ですね♪

ゼロから見てしまった事で変な期待を抱いてしまったのかあんまり入り込めませんでした
でも最後に聖杯を壊して生前の自分を認めるセイバーの安堵の思いは伝わりました

最初のシーンはゼロの結末になるんでしょう?まだ見てませんけど♪
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

69.6 10 泣けるで恋愛なアニメランキング10位
革命機ヴァルヴレイヴ 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (817)
4344人が棚に入れました
人類が宇宙に進出した時代、中立平和国家ジオールは突然ドルシアからの攻撃を受ける。政府が無条件降伏する中、学園や友人たちの危機を救うため、時縞ハルトは人型兵器ヴァルヴレイヴに乗り込み、ドルシア軍を撃退。学園のあるモジュール77はジオールから分離し、新生ジオールとして独立する。

声優・キャラクター
逢坂良太、木村良平、瀬戸麻沙美、戸松遥、小野友樹、中村悠一、悠木碧、福圓美里、吉野裕行、浪川大輔、寿美菜子、羽多野渉、堀江由衣、福山潤、宮野真守、細谷佳正、梶裕貴、小野大輔、水樹奈々、豊崎愛生、茅野愛衣、代永翼
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

uncover the world

(2013.10/16 13話)
{netabare}マギウスなる存在と邂逅を果たしたドルシア、アルス両名の長。

ジオールに住む皆の希望であるヴァルヴレイヴの原動力であるルーン、それが人を犠牲にする事で成り立っているとしたら?
ハルトは過ちを犯してしまったが為に実験体になる事を選んだのかも。
だからカイン大佐がヴァルヴレイヴを2体、もしくは2機ではなく2人と言ったもの頷けますね。

いやしかし、ハルトの回想シーンでサキが最初でショーコが後に出てくるって1話の時のショーコへの想いはニンゲンヤメタから無くなった?

マギウスの呪いを受けたハルトとマギウスであるカインの教育を受けたエルエルフとの呪いの絆が世界を変革するのか?{/netabare}

(2013.10/23 14話)
{netabare}親代わりであるサトミを、ある一件のせいで拒んでいるアキラ。 タイトル(大気圏の兄妹)からして連坊小路兄妹の兄妹愛がメインとなる?

以心伝心とまではいかなくても、互いに分かり合っていると思っていた。あの一件が起こるまでは…
失って初めて分かったありがたみをサトミは彼なりの方法で返そうとしている。


さすがアードライ、王子様なだけあって乗馬も様になってますね^^ アードライが王子様なのは前半(1クール)から、でている伏線の内の1つですが回収できるんでしょうか?回収するとしたらリーゼロッテも関わってきそう。

今までエルエルフをハルトしか信用していなかったようですが、ようやくハルト以外のクルー(サトミやタカヒ、マリエetc…)にも信用されたようで何よりです。
って、サトミの聖徳太子っぷりも空しく予定ルートから外れてしまったハルト達が行き着いたのは敵地であるドルシア領内。

と言う事はエルエルフとリーゼロッテの再会もある?{/netabare}

(2013.10/30 15話)
{netabare}人類初の「カミツキ」なので第1世代、ハルトやカインよりも先に呪いを受けた者がいる。それにしても彼女ってリーゼロッテの事?

ん~、偽装のヴァルヴレイヴの足のラインがスタドラに出てくるタウバーンっぽいですね。
あと、脚立の作画おかしくないですかね? 片方からしか登れないなんて^^;

幼い日のエルエルフを含むカルルスタイン出身の5人の姿は、ある意味仲睦まじいですwww

ヴァルヴレイヴ1号機のOSであるピノがマリエの事を知っていて、そのマリエの記憶が5年前から無いという事は5年前にVVV計画が始まった?
推測ですが、ピノとプルー(カインが奪った2号機に搭載されたOS)は元人間orマギウス?それかマリエ自身、人間ではなくOSとして造られた存在だったりして… もしくは人類初の「カミツキ」とか? それだとピノの言った「ルーンを食べちゃったから?」と矛盾する。

まぁ、兎にも角にも新しい伏線がでてきましたけど回収できるんでしょうか? 何か、最後は急展開・超展開でうやむやにされそうな気もしないでもないです^^;{/netabare}

(2013.11/7 16話)
{netabare}やはり、マリエはカミツキ(マギウス)だったんですね。それにしても、マリエの記憶(ルーン)を起動力として機能しているヴァルヴレイヴ(覚醒ver.)。と言う事はハルトもいずれは、自身の記憶や噛みつく事で得られた情報をヴァルヴレイヴに吸い取られていく?

呪いと呼ばれているカミツキが200年後には祝福へと呼び名が変わっている。その事とヴァルヴレイヴの覚醒に意味があると思いたいです。
またリーゼロッテ登場したのはいいんですけど、サウナみたいな装置に入ってましたね^^;

エルエルフ達、カルルスタイン機関の過去の回想で登場した友達が貴生川先生がメガネをはずして幼くした姿に見えてしょうがない^^;

いやはや、マリエのヴァルヴレイヴ1号機登場シーンでのBGMが「そばにいるよ」だなんて…・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}

(2013.11/16 17話)
{netabare}ヴァルヴレイヴ1号機(火人)のOS・ピノは、ヴァルヴレイヴ本体とは別の意志(情報原子・ルーンを食べるという意味では同じ性質だけど)を持っている?
そのルーンによって得たエネルギーがヴァルヴレイヴ以外のものを巻き込んで革命が完遂する?

マギウスたるハルト達が「ニンゲンヤメマスカ? YES NO」でYESを選択した時点で人でなくなり、最初は悪魔の呪いのようなものでしかなかったマギウスの副作用が何らかの形で200年後には神の祝福へと変わっている事もヴァルヴレイヴ本体が関わっているんでしょうかね?

カインの命令で、洋館に招かれたイクスアインはマギウス側である101人評議会の生け贄でしかなかったなんて…

またヴァルヴレイヴという力を持ちながら、それ故の苦悩に悩まされるハルトと、ヴァルヴレイヴという力さえあればリーゼロッテを自身の手で救う事ができるのにそれさえも叶わないエルエルフの苦悩、それぞれが「半分こ」になる事で革命へと漸進していく。

次回、ついにヴァルヴレイヴの開発者でありハルトの父親である時縞博士が登場!?{/netabare}

(2013.11/21 18話)
{netabare}過去のリーゼロッテとエルエルフがアバンで登場してましたが、ついにリーゼロッテとの再会がみられるんでしょうか!?

地球にいるジオールの人々をドルシアから解放する為に行動するハルト達。そんな事よりハーノインは、どうなったのか?
ヴァルヴレイヴラジオ(第22回)でも話題になってましたがホント、どなまで(どなたかハーノインを見つけた方はこちらまで)ですね。
もしかして、それが分かっているからイクスアインは一言も喋らなかった?
それにしてもキャラの作画が崩れているのが今回は目立つような^^;…

彼女の世界を守りたい、例え彼女以外を犠牲にしてまでも… それがエルエルフ、基ミハエルの変革・革命。
ヴァルヴレイヴとハルト達、ジオールの学生(パイロット候補生)は人類そのものに対する革命の手段でしかない。

「リーゼロッテ、俺に浚われてくれ。」とかキザな台詞ですけど何か格好よく見えてしまいますね。
18話を一言で表すと、決別と再会とですね。{/netabare}

(2013.11/30 19話)
{netabare}愛する人を守る為、ドルシアを裏切り敵国(正確には中立国であるジオール)に亡命し建国を促したエルエルフの目的はドルシアの革命ではなくリーゼロッテを救う事だったなんて…・゚・(ノД`;)・゚・

カーツベルフ(サキがジャックして乗り移ったカルルスタインの少年)の異常にアードライ実は気づいてるんじゃないのか?って思うくらい順調にきてるな、なんて思ったら(゚д゚;)!アードライに見つかったサキだけど、この場をどう切り抜けるのか?

クーフィアはカイン大佐に忠誠を誓っているというよりは、こっちに居た方が楽しそうだからなんていう理由だろうな^^;
ハーノインの末路?を悟った今のイクスアインはジャックされていない限り、怒りそうではあるけど…

OSのピノもまたリーゼロッテと同じ肉体を持たないマギウス(第1世代?)でリーゼロッテは人の身体を移し替えながら生き、ピノはOSという機械の器へ乗り移った事でヴァルヴレイヴが情報原子であるルーンを燃料とするキッカケとなった?

ん?「私たちは人間の体を次々と乗り換えて生きながらえてきました。」と言ったリーゼロッテの言葉が真実ならエルエルフが愛した彼女は既にマギウスに乗っ取られたリーゼロッテだったという事?

いやいや、「速い!」じゃなくて自分の射撃の腕を疑ったらどうなんだよクーフィア?だからナイフでの戦闘が得意なんだろ!

リーゼロッテを助ける目的をうしなったエルエルフは、この後どうなるのか?また少しずつ暴かれつつある世界(マギウスの秘密やヴァルヴレイヴが人為的なマギウス・人間を凌駕した次世代の霊長類の筆頭の為に必要な存在)は、どう収束していくのか?見物ですね!!!{/netabare}

(2013.12/7 20話)
{netabare}リーゼロッテという光を失ったエルエルフ(ミハエル)は再起する事はできるのか?また101人評議会なる存在はマギウスの生存本能の表れであり共存できる未来はないのではないか?

等々、疑問はありますがエルエルフの知力を使えないハルト達にドルシアと対抗できる手段があるとも思えない。やはり彼の力が無いと何もできない学生のまま…という訳でもなさそう。ショーコ達はショーコ達で物資の支援を受け持ってくれる所を探していたみたいだし、とてもカップ麺をラリアットで倒しまくっていた人と同一人物とは思えないくらいに成長してますね。

絶対的な力でもない限りドルシアには勝てない。その力の1つが知略だとしたら、もう1つは武力(ヴァルヴレイヴの覚醒)?

ハーノインのピアスに隠された仕掛け、イクスアインは気づいていたみたいですがカイン大佐に関する情報だったりして。
それと何とかアルスの協力を得る事ができたが、それはヴァルヴレイヴの技術をアルス側にも提供する条件付きなんじゃないかと考えてしまう^^;

ついにカミツキの秘密が全世界に暴かれましたが、まさかこれが「世界を暴くシステム」の結果じゃないですよね(゚д゚;)!?{/netabare}

(2013.12/14 21話)
{netabare}アルスとドルシアが裏で取引をしていたから起こった茶番劇と言うにはあまりにも不謹慎すぎる殺人劇。
自分達が101人評議会に利用されていると分かっていても自国の利益・ヴァルヴレイヴの破壊、もしくは強奪を未だに計画していて中立国であるジオールを攻撃する正当な理由付けの為だとでも?
だとしても、いきなり武力で制圧するのは正当防衛でもないしおかしいだろヾ( ̄o ̄;)オイオイ

それにしても、ショーコだけはあの動乱の最中終始みんなの命を気づかっていたのは一国を背負う総理としての立場上やむを得ない事なのか・はたまた父親の死を間近で見てしまった事によって同じ悲劇を繰り返させたくないという思いからなのか。

おいおい、このままじゃ「世界を暴く」どころか本当に暴きたい事を暴く前に人類から見放されて死を待つだけになってしまうぞ?

こんな裏切られ方ないよ(-_-;)今まで、みんなの為に頑張ってきたのに…自身が追いつめられればすぐに他人を切り捨てるなんて。(1人の命と多数の命どちらかしか助けられないとしたらどちらを犠牲にするか?)

犬塚先輩はアイナに嘘をついていた、好きと言えなかった自分自身と引き換えに守ったものは…ハルトの気持ちとみんなの命だった・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}

(2013.12/19 22話)
{netabare}200年後の世界にも咲森学園が保存されているという事はモジュール77をそのまま取り込んだ形の国家なの?
それにしても200年後の世界の王子と呼ばれている少年、外見はエルエルフですが瞳の大きさ・色はハルトそっくりですね。まさか、ハルトは意識だけの存在になってエルエルフ(クローン)の中で生き続けているとか?

戦争互助組織から国家へと変わったドルシア。その頃から101人評議会(マギウス)がドルシアのバックに居たとしたら、人類vsマギウスの対決は起こるべくして起こったとしか…
それに立ち向かうヴァルヴレイヴのパイロットであるハルト達は人類とマギウスのハーフとして造られた呪いを受けた存在であると同時に共存関係という祝福を手に入れる為にヴァルヴレイヴが必要だった。

「はんぶんこ」、何もかもそう容易く分け合う事はできない。だけどそれを願い、行動に移す事で変わるかもしれない
。ハルトのように半分、人間でもう半分はマギウスとなった身体で平和を願い、エルエルフはあの時終わるはずだった命をリーゼロッテに救ってもらった(髪を切る事で命を半分わけ与えてもらった)一件でリーゼロッテを救い出す事で彼なりの恩返しをしたかった。

男は拳でしか語り合えない?とはよく言ったものですが、今回の件で人間であるエルエルフとマギウスであるハルトが分かり合えた事は世界を対立の構造から協調の構造へと変えるキッカケとなるのでしょう。{/netabare}

(2013.12/28 23話)
{netabare}かつては共に革命を誓った仲間だったエルエルフ。だからアードライは一緒にその誓いを成し遂げたかった。だが、その革命へと続く互いの道はヴァルヴレイヴの出現によって別れてしまった。しかし、アードライの道は友を失ったイクスアインの協力を得て再び光が差しはじめる。

てっきりアードライ組む事は、もう無いと思ってましたがまさかの展開デーゲン!?(゚д゚;)
それにエルエルフの「言ったら信じてくれたのか?」の問いにアードライが僅かなためらいを見せたのは許す気があったんだろうな^^;

ヴァルヴレイヴOS・ピノの兄であるブルーに101人評議会の面々が一目を置いているという事は、黒幕はカイン大佐ではなくプルー?

何気にエルエルフがドルシアの軍服に袖を通すシーン、2期のPVでもありましたがここまで待たされるとは…

クリムヒルトは、ハルト達がモジュールを奪還する事に少なからず希望を持っている。彼女もまた王統派の1人であり今の反王党派が統べるドルシアを快く思っていないから。それにしてもドルシアはマギウスの後ろ盾が無かったら今頃クーデターで情勢が安定しないまま最悪、崩壊してそう^^;

次回、最終回なのでジオールとドルシアの決着は着きそうですが色々と消化不良な幕引きとなりそう。{/netabare}

(2014.1/2 24話)
{netabare}ドルシア総統もマギウスで合った事が世界へと暴かれてしまった中、カインが強奪したヴァルヴレイヴ2号機(ダーインスレイヴ)で出撃する。そのドルシアはマギウスの謎を秘める為にジオールと戦い、そのジオールはマギウス・世界を暴く為にドルシアと対峙する!

ダーインスレイヴの装備が3~6号機の寄せ集めみたいになっているのは残念です^^;唯一、槍の装備はダーンスレイヴ独自の物ですがイデアールの頭が付いてるってwww
このダーインスレイヴ、wikipediaによると北欧神話に登場する魔剣で鞘から一度引き抜かれ生き血を浴びると完全に血を吸い尽くすまでは鞘に戻らないという代物なんだとか。
まさに、マギウスらしい兵器のネーミングですね。

最終決戦なのにハルトが戦闘にほとんど参加しないのは、エルエルフとカインとの関係に終止符を打つ為だったと思いたいです。にしても深刻な状況に陥り、エルエルフをジャックする時のハルトの焦りにも似た表情がなぜか笑えるww

ハルトたちが守った世界は、第3銀河帝国の礎となりカミツキ(疑似マギウス)を呪いの象徴から祝福の象徴へと変えるキッカケとなった。{/netabare}


1st.seasonも含めてあっという間の2クールでしたが、200年後の世界に住む人々は人類と共存できたのでしょうか?
それに王子と呼ばれていたあの少年の正体や、ドルシア・ジオールのその後など描かれていない部分が多いので終わり方には納得がいかないです。
キャラに関してもクーフィア以外は個性があって好感が持てました。
もちろん、クーフィアにも強すぎる個性がありますがただの戦闘狂です^^;パーフェクツォン・アミーとしてはエルエルフの次に優秀でしょうけど人間性の面ではちょっと…(゚д゚;)

前述したように納得のいかない部分が多い、期待していただけに残念ではありますがコミックスや小説などのメディアミックス作品でもあるので、アニメでは描かれなかった所を描いていってもらえると個人的には嬉しいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ちょっと内容を整理させて欲しい・・・(書き途中)

一期から時間が経ち、興味もだいぶ薄れていましたが、やっぱり謎を残したままというのは気持ちが悪く、最終話まで放送したあとに一気に見てみました

結論を言えば、「謎は明らかになったけど、わからないことだらけだった」でした

ここからはネタバレです
{netabare}まず作品の世界観というか流れを振り返らせてください
※ぶっちゃけうろ覚えだったりするので、勘違いがあるかもしれません

1.マギウス地球に来る
2.マギウス生物に乗り移る
3.マギウス人類に気味悪がれてしまったので、隠れることにする
4.ジオールがヴァルヴレイヴ作る
ここからは本編一期
5.ドルシアがジオールを奇襲
6.ハルトくん一号機でドルシア攻撃
7.なんやかやで咲森国爆誕
8.なんやかやで月目前でドルシアに攻撃され、弐号機がマギウスに奪われる
ここから本編二期
9.弐号機を退けて月到着
10.地球に行く事にしたが、ドルシアに到着
11.ドルシアでヴァルヴレイヴの開発者にあって、カミツキについて知る
12.エルエルフの想い人を発見保護したと思ったら、助けられて、助けられなかった
13.ファントムの船を捕まえる
14.マギウスにしてやられて、咲森国で大量虐殺がはじまる
15.逃げる
16.ドルシアとアルスが結託しようとしているので、阻止し、弐号機をぶち壊す
17.世界が大荒れ。人々は疑心暗鬼になるも、咲森国民は何人か生き残り、新たな国を作りました

う~む
こんな感じでしょうか?
とりあえず謎は全て明らかになったのかな?

個人的に分からない部分というのは、「なぜこんなにしっちゃかめっちゃかにしてしまったのか?」ですね

とりあえず、終わり方がもうなんなの?って感じでした
物語の流れ的には「マギウスと人間が共存する世界を作る」というのが最終的な目的になったわけです
いわゆる「相互理解って大切だよね!」みたいな感じ
主人公二人はそんな世界の実現のためにマギウスの存在を世間に知らしめます
隠そうとするやつをぶっ飛ばして、自分たちカミツキを暴いたときの意趣返しをはかります

ここで疑問なのが、マギウスと共存しよう的なエンドだと思いきや、主人公二人はいなくなり、ショーコちゃんが未確認宇宙生物とコンタクトを取っていることです
なぜその場面がラストなのか?
結局マギウスたちとはどうなったのか?
せめて最後にそこを描けよ(゚Д゚)
なぜ未確認宇宙生物とのファーストコンタクトを描くのか?

他にも細かいですが疑問点が
{netabare}1.なぜドルシア総督がマギウスだとわかったのか?カイン大佐がマギウスなのはわかってたけど、あいつがマギウスかどうか知るずべはなかったのでは?
2.なぜエルエルフはマリエを即始末しようとしたのか?雑すぎだろ。ハルト来ないからイラついてたんですかね・・・
3.なぜハルト以外はルーンを補充しないのか?一号機はOSちゃんの分も補充しないといけないのかもしれないから、ルーンの消費が激しいのかもしれないけど、ほかの人が一度もルーンを補充してないのはなんなのか?
4.ファントムの船を捕まえていたのは何だったのか?そもそも「月にファントムの船が向かっている」→「捕まえよう」。何故なのか・・・?{/netabare}



良かったと思える部分も無くはない
しかし、正直展開についていくのがやっとだったのと、上記の疑問点に「んんんんん?」となりながら見ていたのであまりいいとは思えませんでした
もう少しやりようがあったのでは?と思ってしまうので、惜しい作品だったとは思います

山田と先輩をもっと活躍させて欲しかったし、マリエの話も掘り下げて欲しかったな
あんだけ頑張って、その頑張りを知ってるのがハルトとエルエルフだけって寂しすぎるだろ(´・ω・`)
せっかくアキラちゃんとも仲良くなり始めたとこだったのに・・・
ルキノさんも物語から退場してる時間が長すぎたような・・・
ハルトくんとはいろいろあったんだから、そこらへんをもう少し描いて欲しかったかな
そういえば結局なんでチョメチョメしてしまったのかわからなかったな
あと主人公はヴヴヴを壊すと言ってましたが、あれはどうなったの?
マギウスとの共存という方向に向かったゆえの心情変化というふうに捉えることもできますが、作中で明言したりして欲しかったかな

そういえば、クーフィアというキャラがいましたが、あいつって実は裏切り者としてエルエルフ達が殺したやつと仲が良かったりしないかな?
そうだとすると、例え仲が良くても裏切り者は殺さなければならないという現実を最も心に刻んでいたのはクーフィアだったのかもと思うのです
戦闘狂っぽく描かれてましたが、実はエルエルフ達を仇として恨んでいたのかもしれないと考えると、面白いかも
{/netabare}

いったんここまで

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

クソアニメとは何か? それは例えば登場人物がシナリオの都合で軒並み馬鹿になり、非常識極まりない行動を取ったりし始める作品のこと

あまりにも笑ったので衝動的に書いてみました。
21話。凄かった。神回と呼ぶにふさわしい。

2013/12/07配信の21話、ニコ生アンケートでは
(①とても良かった ②まあまあ良かった ③ふつうだった ③あまり良くなかった ⑤良くなかった)

①24.2%
②6.7%
③6.4%
④9.6%
⑤53.0%

⑤が過半数超え、①が30%割れなんて初めて見た(ノ∀`)
つか53=ゴミなんて出来すぎで、これも仕込みなんじゃと疑うレベルw


【参考】他作品のアンケート ①とても良かった の割合 
 ※()内は配信日

のんのんびより
7話(11/28)95.4%  8話(12/5)96.0%

てさぐれ!部活もの
8話(11/24)94.8%  9話(12/1)94.6%

キルラキル
8話(11/24)93.0%  9話(12/1)93.7%

蒼き鋼のアルペジオ –アルス・ノヴァ-
8話(11/28)86.4%  9話(12/5)94.0%

弱虫ペダル
8話(11/29)93.1%  9話(12/6)95.1%

アウトブレイク・カンパニー
7話(11/26)92.9%  8話(12/3)90.4%

東京レイヴンズ
7話(11/27)76.4%  8話(12/4)69.6%

ストライク・ザ・ブラッド
8話(11/28)80.9%  9話(12/5)78.1%

IS<インフィニット・ストラトス>2
7話(11/25)52.0%  8話(12/2)52.2%

BLAZBLUE ALTER MEMORY
8話(11/29)80.4%  9話(12/6)62.1%

メガネブ!
8話(11/24)57.5%  9話(12/1)72.0%

-----------------------------------------


21話 嘘の代償
{netabare}> ドルシア総統によって、カミツキの秘密が暴かれた。
> さらに、101人評議会の情報操作により、ファントムによる殺人もハルトたちのせいにされ、
> 世界は一気に彼らの敵に回る。
> 危険生物の駆除という名目の下、次々と殺されていく生徒たち。
> やむを得ず逃げ出したハルトたちだったが、モジュール77は既に大艦隊に取り囲まれていた。
> そんな窮地に陥る中、一部の生徒たちがハルトを拘束する。
> ハルトを差し出すことで、自分たちだけ助かろうというのだが……。
{/netabare}

とにもかくにも雑で急。説得力不足。
{netabare}ドルシア、アルス、ジャーナリスト皆グルでジオールへのなすりつけが見え透きすぎの{/netabare}
茶番、誰も信じないでしょ。
{netabare}学生を無差別虐殺する{/netabare}非人道的行為を大統領主導であんな軽率に行うなんて、
視聴者の多くが不快に感じるのが妥当。
{netabare}「奴らは人間ではない! (不死の)危険生物7号だ!」と言いつつ射殺。
いやいや、あっさり死んどるがなw 不死としつつ殺す矛盾。{/netabare}

ハルトもショーコも揃って馬鹿。ちゃんと説明しないし衝動的に行動して人の話を聞かない。
シナリオの都合なんであろう方向に話をシフトさせる操り人形と化していると感じてしまいました。
{netabare}ハルトはうっかり口を滑らせすぎだし、ショーコは手のひら返しが早すぎ。
視聴者的に茶番で非人道的でご都合と映っているに過ぎないアルスに、ハルトをあっさり売るショーコ。

引きこもりエルエルフさん、あっさり捕縛、ハルトと共にアルスへ売られる。以前も見た光景だけど。
「買いかぶられたものだな」てのもなんかズレてる。
無気力ならそんな台詞出てこないはずだし、やる気あんなら捕まんなよだし。

常識人的振る舞いを見せた犬塚先輩、戦死。
「信じてもらえなくても、憎まれても、俺は!」仲間を守ろうと奮戦したのに…{/netabare}

バトル描写がまともでも、キャストが豪華でも、
シナリオのとんでもなさが全てを覆し、どうでもよくなる。
ホント凄いです。

監督:松尾衡
シリーズ構成:大河内一楼
21話脚本:熊谷純


「ボクジャナイー」⇒監督と脚本家で責任のなすりつけ合いかな?
「ジャッジメントする!」⇒視聴者にスタッフが裁かれるんですね
と話題をかっさらってきた(たぶん)ヴヴヴ、いったいどこへ行くのか。
全24話とのことで残り3話、ちゃんと終われるのか。
劇場版作って結末すんじゃね?なんて声もあるけど、
こんなのに一文も払いたくない人ほとんどなんじゃw
気になるのでとりあえず最後まで観ます。ある意味楽しみ。
(2013/12/08初up)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

91.2 11 泣けるで恋愛なアニメランキング11位
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.2 (14863)
49214人が棚に入れました
昔は仲良しだった幼馴染たち。でも、高校生になった彼らの距離はいつの間にか離れてしまっていた。ヒキコモリぎみの主人公“じんたん”。ギャル友達に流され気味の“あなる”。進学校に通う“ゆきあつ”と“つるこ”。高校に進学せず旅を重ねる“ぽっぽ”。そして、仲良しだった小学生の頃から、それぞれが変わっていく中で変わらない少女“めんま”。ある日、“お願いを叶えて欲しい”とじんたんにお願いをするめんま。困りながらも“めんまのお願い”を探るじんたん。そのめんまの願い事がきっかけとなり、それぞれの領域でそれぞれの生活を送っていた幼馴染たちは再びかつてのように集まりはじめる。

声優・キャラクター
入野自由、茅野愛衣、戸松遥、櫻井孝宏、近藤孝行、早見沙織

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

よくもわるくも「青春」イメージの見事な再生産

<短い感想>

・技巧的には、いい作品。
・ただし、全面的にプッシュするのは、申し訳ないがムリ。

<短くない感想>
■「青春」を表象するということ

 近代社会における「若さ」を経験している当人達に対して、その日々の生活に解釈を与える方法は数多く発明されてきた。
 そういった方法は、20世紀後半以後、特にこれといって何かの大きなことをなしとげるわけでもない凡庸で繊細なハイティーン~青年期をセンチメンタルに描きだす話というのは、おおいに受けたわけだ。どう考えても、対して立派なところなどなさそうな、ぼんくらな自分の日々(のようなものを)をなにがしかの形で、うつくしく肯定的に描いてくれる話とかあったら、そりゃあ、グッとくるよね。
 「ほろ苦く」「あまずっぱい」「未熟さ」などを前提にすえつつ、その繊細さ、そのどうにもならなさを、何かの視点を介すことで、どうにかして肯定的に描いてみせる。それが、ある時期以後の「青春」のイメージとなっている、と私はおおざっぱに理解している。

■ノスタルジーとしての青春を描く、ことの凡庸さ

 で、「あの花」は、そうした「青春」イメージを見事に踏襲している。岡田麿里の性能は、今回、まずは明らかにそこに費やされている。見事といえば、見事な腕前だとは感じるが、正直、こういうべたな青春イメージの再生産は勘弁してほしい、というのも率直な感想で、『トラどら』に見られるようないやらしさはなく、見事ではあるがウェルメイドである、というところにとどまっている感はいなめない。
 この手の「成熟しない日々の肯定」をしてみせる手法そのものは、むろん、多種多様なものがあるし、その方法の一つとしては、こういうタイプの物語はあってもいいと思う。だけれども、この手の肯定の仕方は再生産されすぎて、その肯定のされ方自体はやや単調になる。
 青春というのは、曖昧で優柔不断な日々で、その価値がとてもとらえがたい。ワンパターンなかたちでの肯定が本来は難しいものであるはずだ。しかし、それをあえて肯定する作法がけっこうワンパターンなかたちで再生産されている、というのはなかなか逆説的な事態だわなぁ、などとしみじみと思う。
 もっとも、『あの花』は古典的なパターンを踏襲しつつも、現代的なアレンジを加え、さまざまな水準の出来が高い完成度を誇っているので、見られるものに仕上がっているわけだけれども。
 
■ノスタルジーがノスタルジーをする
 ~どこまで行っても、享受すべき「現在」はたちあらわれない~
 
 あえて、批評的にこの作品をみるとすれば、ノスタルジーとしての「青春」を再生産しつつ、青春の真っ只中にいる主人公たちが、さらに彼ら自身の「少年時代」をノスタルジーとして表象する、という、ノスタルジーがノスタルジーを表象する、という二重構造みたいなところは、ひどくネジれていて面白い。

 それはどういうことか。
 まず、一般論として「いま現在が楽しければいい」という刹那主義の人間が、「10年後、どうなっていたいかが大事」みたいなことを言う計画的な未来志向をする人間を批判する、という構造は古典的にある。
 それは「おまえは未来ばかりみているが、いつになったら、<いま>を楽しむことができるのか?未来志向だけでは、楽しみを享受すべき現在、が永久に来ない価値観ではないか」という論理によってささえられている。計画的未来志向は、欲望される未来がさらに未来を欲望しつづけるわけだ。

 一方で、本作は、未来でもなく、現在でもなく、とにかく過去を欲望する話だ。そもそもがノスタルジーのフォーマットとしての「青春」をすごす人々が、彼ら自身の五年前を欲望するわけだ。未来志向とは別の形で、どこまで行っても、享受すべき「現在」という時間はたちあらわれないわけだ。
 この対称性は、ごく粗い整理で言えば、どこまでも未来を隠蔽し、神秘化する近代主義に対して、どこまでも過去を神秘化していく前近代的な宗教的世界観との対象性に近いものを感じる(※1)。宗教的世界観においては、未来は、神秘化された過去においてはじめて輝く。キリストというはるか昔の教祖や、はるか昔の創世記の物語が、現在に意味を与える装置になっている。
 すなわち、ある種の宗教的メカニズムと同様のかたちで、「過去」を神聖化するやり方をとっている。それによって過去のことばや、過去の人物は神聖化され、教条的な装置となり、「現在」はよりみじめな形でしか受容されなくなっていく。そういう、形式を本作はもっている。

■<現在>を結局すくいだすことは、できたのか

 過去を欲望し、過去に真剣に向き合うことによって救われる物語、というのは要するにキリスト教的なフォーマットである。
 キリスト教じゃなくてもいいが、「過去の教祖の物語」を聖典として保持してる宗教というのは、過去の聖典と向き合い、過去の聖典を真に理解することによって、はじめて真理へと到達する…という枠組みなわけだ。
 一五世紀~一九世紀にかけてキリスト教世界はそういった過去志向一元論から抜け出て、「理性」的世界観をキリスト教と並列的にたちあげ、イノベーション最高!みたいなことを言い出す。そのことによって、近代的世界が成立する。もはや、過去を神聖化するという枠組みは、少なくとも思想的にはある意味では死に体だといっていい。※2
だが、物語の強度として言えば、人類社会を千年以上にわたって維持させ続けた、超A級によくできた構造をもった物語構造こそが、過去の神聖化、である。
 なので、物語としての強度という点については、これはこれでとてもよくできたものだと思う。しかし、この物語を繰り返すことは現代的価値と照らしあわせると、正直あんまり褒められない。

 そういうわけで、本作の形式にたいして、岡田が自覚的なのであるとすれば、
1.<過去>を神聖化することによって、現在を肯定する、のではなく、
2.過剰に入れ込まれすぎた<過去>の経験の意味を軽くすること、
 によって、展開してほしかった、と思う。
 本作は、過去への拘泥を一回はさんで、過去から抜け出す、という構造になっているが、やっぱり過去からやってきた人の影響力はあまりにも強すぎる。
 神(幽霊)とイタコ(主人公)と、その信者たち(幽霊の見えない友人たち)の物語といってもいい。

 最後のほうの展開はそれまでのノスタルジー表現を否定するような気持ちの悪さを描こうと拘泥した印象は強力に与える。あそこは、結局何をやりたかったのか、消化不良な感が残るが、もしかしたらあそこに本当はもっときちんとネタを仕掛ける気だったのではないか、という気も残る。ネタを爆発させた感はあるが、なんだかネタの設置の仕方がいまひとつわかりにくくて、いまひとつ何をどうしたいのか、見方に困った。いまひとつ、鈍感なわたしにはわからなかった。

■強引にまとめ

 というわけで、本作が物語構造としてきわめて魅力的なものに見える形式をもっていることは太鼓判を押してもいい。
 だけれども、物語として魅力的ではあるが、こういう物語の構築の仕方は、わたしにとって支持したいと思うようなものではない。それゆえに本作に対するわたしの評価は、今ひとつ振るわない。
 誤解されるであろう言い方をすれば、本作はわたしにとってはプチ宗教のように見えるものだったということだ。正確には、教義をもっておらず、宗教物語の構造だけが保持されているものだということだ。
 そして宗教が魅力的なのも知っているし、偉大な力をもっているのも知っている。だけれども、わたしは無神論者であることを選びとりたいと思っている。
 だから、宗教の物語構造と類似した仕組みによって、人を感動に誘う物語に、わたしは、あんまりイエス、と言いたくない。
 魅力的な物語であるとは思う。

■追記:喪失をめぐる話として、だらだらと 2012/10/10

 これを「過去をめぐる話」としてではなく、別の仕方によって鑑賞する作法もむろん、ある。
 冒頭に著したように単に甘酸っぱいうじうじとした青春モノとして見るという見方、もある。
 一方で、もし、わたしが本作を肯定的にみられる回路がありうるとすれば、過去の「敗北」をめぐる話として見る、という見方ではないか、という気がする。
 キリスト教の話以前に、そもそも、ユダヤ教はそもそもは、負け続けてきた人びとが、「負け続ける我々」をどのように考えれば良いのか、という話でもある。すごく浅い理解で恐縮だけれども、「負けてしまった」ということに、「これは神の試練なんだ」とかなんとか、神話的な意味を重ねる、というある意味で現実逃避的な(失礼)、解釈を通じて生きていく話でもある。
 失敗したり、負けてしまったり、失ってしまったりしたことについて、何がしかのケリをつけて生き続けていく、という話は世の中に沢山あるが、世の中の多くの話は、

1.成功物語の前哨戦としての「負け」:負けを帳消しにするような、新たな成功をする
2.自己の再承認の物語:「そもそもあなたは、負けたり失敗したりなどしていなかった」というメッセージを受け取る

 といったことによって、負けが「帳消し」にされる……わけだ。
 が、個人的に申し上げれば、そんな話は……ふざけんな。だ。

 確かに、新たな成功を得るし、負けることによって解放されることもある。それはそういうこともあり、そこは人生の奥深さだとも思うので、まあよろしい。
 もちろん、一体、その人が何で負けたのか、にもよる。
 ただ、負けてしまった後、負けがそんなに簡単に帳消しにされたり、そもそも負けてないみたいなキラクな話は、幸せな方のケースか、あるいはご都合主義的な現実逃避か、のどちらかである。そういう幸せでないケースはやはり世間にはたくさんあり、やはり負けることや、失敗することや、失ってしまうことはそれはそれで消えないし、そんなに簡単に受け入れたりケリをつけておわらせられないこともある。負けるということは、やはりそれを引きずるし、人生をみっともないものにすることもあるし、人によっては、自死という選択をとることもある。
 負けるということは格好がわるい。負けてしまうことを、さらりと受け入れてしまう自分でありたくないと思うこともあるし、負けてしまうことをどう受け入れればいいのか、ということを真正面から問うている物語は実はものすごく、数が少ない。容易にぬぐいされない、大きな失敗の経験は、人をじっさいに腐らせる。歪ませる。それは、大きな負けを味わっていない幸福な人には、やはりなかなかわからないことだが、大きな失敗の経験は、やはり人を変える。
 結局、大きな失敗をしたあと、そのことをどのような素振りで処理すればいいのかなどということは、正直なところ、誰にもわからないのだが、とにかくそのことを、どういう形でか、処理しなければいけない。それは、そうしなければ「前にすすめなくなるから」ではない。前に進む必要というのは、前にすすみたいひとか、前に進まざるを得ない状況に置かれている人が、すすめばいいのであって、それはケースバイケースの話でしかないと思うが、とにかく、大きな失敗や、大きな負け――少なくとも本人が心の中で大きな負けだと思っている負け――ということは、なんらかのかたちで、どうにかしておかなければ、その後のその人は、腐る。その後の人生をポジティヴなものにするかどうかは、ともかく、ネガティヴなものにする確率はきわめて高い。直接にいえば、ほんとうに大きな負けや、ほんとうに大きな失敗は、鬱病やPTSDとされるようなメンタルな病名が付くようなものをほんとうにつくってしまう。

 *

 本作は、ノスタルジーの話として構成されているため、めんまを失うという、失敗の経験がどれだけ大きな喪失だったのか、という喪失感の演出はそこまで充分ではない。めんま、の喪失感は予め与えられており、登場人物たちは、第一話めの時点で、みなが喪失感を与えられている。
 もし、その点の描写の比率がもっと強ければ、と思う。で、あれば、この話は青春のはなしではなく、喪失をめぐる回復の経験として、もう少し貴重な物語になったと思う。



 青春物語のウジウジ、というのは多くの場合、承認欲求をめぐる問題である。ピングドラムのきっと何者にもなれないお前たちに告げる…ではないが、そのような「私はなにものにもなれない」というようなことが近代の先進諸国における「若者」たちの共通の悩みである。多くの場合の青春の「うじうじ」というのは、ほぼこの話を指すといってもいい。
 しかし、この作品の主人公たちの「悩み」の中身は、珍しいことにこういう話ではない。
 事故でうしなった少女をめぐる後悔にまみれた話だ。
 だから、実は、この時点で、あの花、は一般的な青春物語とは実際には違う話になっている。しかし、青春物語のフォーマットにのせることで、メジャー感のある話に仕上がっていて、商業的にはそれで正しい。
 だけれども、ただの青春物語、過去の神聖化の話としてみると、最終回の気持ちの悪い演出が、一体何であるのか、ということがよくわからない。
 しかし、これがひたすらに、喪失をめぐる「受け入れ」の話として見るならば、もう少し全体像が見えてくる。最後にみんなで懺悔をして、喪失経験を否認して忘れるのではなく、喪失経験と直接にもがく段階へとすすむ話なのだ、とみれば、話はわかる。喪失経験を否認するのでもなく、ごまかすのでもなく、正面からあがく、というのは、それはそれで、近代文学的な<反省>を真正面にやる話、だということとしては、よくわかる。こうした反省的プロセスを経ることを、一つの価値として描くというのはわからない話ではない。これがある種の、じゅうぶんに理性的な人びとによる「崇高」な悩みのプロセスである、という見せ方は――諸手を挙げてではないが――感動をともなって鑑賞することはできなくはない。
 ただ、こういう「反省する気高さ」みたいな話――要するに、悩める近代的自我だの、正解のない世界へと絶え間なく向き合う態度こそが気高いだのといった話――になると、それはそれでひたすらに、今度はそれはそれで、えらく近代特有の趣味の問題にもなる。
 たしかに、本作の終わりに見られるような、ああいったものがき方をすることこそが、みっともないようでいながら、「みっともないからこそ気高い」みたいな世界観は、実をいえばわたしも結構すきではある。
 好きではある……が、たとえば、メンタルヘルスの専門家の人からみたときに、実際問題として、ああいう、あがき方を十代の未熟な少年少女がしてしまうことが、はたして推奨できる状況なのかどうか、ということを、どう考えるのか。
 ある種の近代的な批評な枠組みだと、ああいった悩み続ける自我を肯定することによって、そういった実践的な問題は、文学的物語の鑑賞における「瑣末な問題」として捨て置かれる。態度の問題としては、わかるし、鑑賞において実践的な問題ばかりを言い出す人が、いかにも鑑賞のリテラシーをもっていないようにみえることも、わかっている。
 だが、しかし、そういった、「悩む」ことを、かっこいい、と思いすぎてきたんじゃないか、ともわたしは思っていて、「悩む人、カッコイイ」みたいな価値観を、押し出す必要のないケースにおいてまで、そういう価値観を押し出してしまうことの多い人達がおおくて……わたしは、そういうのは正直、その態度こそ悩ましいものだと思う。
 「喪失をめぐる問とむきあい」みたいな観点から本作を褒める人がいれば、その態度を理解しなくはない。だが、ああ、その人って「ブンガク」の人なんだな、とわたしは勝手にその人のことを感じてしまうだろう。

 なんのことを言っているのやら、ダラダラ書いているうつに、よーわからんテキストを書いてしまったが、…まあ、とりあえず、ここらへんで…。




 

※1 あまり、こういう対比は枠組みが大きすぎて好きではないが
※2 …というか、過去を強烈に権威化する思想が力を失っていなければ、イノベーションが高速に起こる社会システムを解釈する方法がそもそもない。過去を見ているだけでは、現代や未来を見通すことができない社会がやってきたから、ということだ。
 ただ、過去の神聖化、は思想的には死に体であるとは言っても、現代社会の至るところに残っている。いくらイノベーションがはやくなったからと言って、「過去の価値」自体は、もちろん重要。ただ、千年前の社会では、「過去の神聖化」をしても社会構造が維持できたのが、神聖化までしてしまってツッコミ禁止のものとして崇め奉ってしまっても、それでよかった。社会構造が変化しないか、あるいはごくゆっくりとしか変化しないから。
 だけれども、社会構造の変化が大きくなると、過去と現在と未来は等価なものとして評価されることになる。「過去の成功にこだわってないでさ、違うことにチャレンジしよう」という話が千年前の社会と、現在では言いやすさがまったく変わった、ということだ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 55

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

円環の理に導かれたから?やっぱりあのタイトルが強かった Google上半期検索ワードランキング・アニメ編

いつだって、いつまでだって、なかよしなんだ

昔は仲良しだった幼馴染たち。
でも、高校生になった彼らの距離はいつの間にか離れてしまっていた。
ヒキコモリぎみの主人公”じんたん”。
ギャル友達に流され気味の”あなる”。
進学校に通う”ゆきあつ”と”つるこ”。
高校に進学せず旅を重ねる”ぽっぽ”。
そして、仲良しだった小学生の頃から、それぞれが変わっていく中で変わらない少女”めんま”。
あの日、”お願いを叶えて欲しい”とじんたんにお願いをするめんま。
困りながらも”めんまのお願い”を探るじんたん。
そのめんまの願い事がきっかけとなり、それぞれの領域でそれぞれの生活を送っていた幼馴染達は再びかつてのように集まりはじめる。

第1話「超平和バスターズ」
引き篭もり気味の主人公「じんたん」の前に、幼馴染みの少女、「めんま」が突然現れる。
自分の願いを叶えて欲しいと頼む「めんま」に、途惑う「じんたん」は…。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥

第2話「ゆうしゃめんま」
秘密基地で再会した「ぽっぽ」に「じんたん」は、「めんま」が願いごとを叶えてほしいと自分の前に現れたことを正直に打ち明ける。
それを素直に信じた「ぽっぽ」は、「じんたん」にアドバイスするのだが…。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥/近藤孝行

第3話「めんまを探そうの会」
「めんま」の願い事が、もしかしたら『「じんたん」が学校へ行くこと』かもしれないと思った「じんたん」は、「あなる」との約束も兼ねて、学校へ登校することを決意する。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥/近藤孝行

第4話「白の、リボンのワンピース」
「ユキアツ」から「めんま」を見かけたと告げられた「じんたん」たち。
隣に「めんま」がいるのにと訝しむ「じんたん」だったが、真相を確かめるために、皆と一緒に「めんま」を捜しに向かう。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥/櫻井孝宏/早見沙織

第5話「トンネル」
「ユキアツ」が見たという「めんま」は「ユキアツ」自身が女装した姿だった。
その事実に戸惑いを隠せない「じんたん」たち。
「じんたん」は倒れたまま動かない「ユキアツ」に声を掛けるが…。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥/櫻井孝宏/早見沙織

第6話「わすれてわすれないで」
「めんま」を成仏させるために、「じんたん」は学校へ行くことを再び決意する。
しかし「めんま」には無理して行くことはない、怖い顔をしていると心配されてしまう。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥/櫻井孝宏/早見沙織/近藤孝行

第7話「ほんとのお願い」
秘密基地に家出してきた「あなる」に「じんたん」は、ずっと学校を休むことなんて出来ない、家出なんてずっと続くわけがないと話す。
それと聞いた「あなる」は「じんたん」は昔と変わらないと告げる。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥/櫻井孝宏/早見沙織/近藤孝行

第8話「I wonder」
花火を上げることを「めんま」の父親に反対されていたと知り、ショックを受ける「じんたん」たち。
どうにか「めんま」の願いを叶えたいと、「めんま」の母親を説得しようと試みるが…。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥

第9話「みんなとめんま」
目の前に差し出された蒸しパンを見て、動揺しながらも「めんま」の存在を信じる「あなる」たち。
しかし「ゆきあつ」は、「じんたん」にしか「めんま」が見えないということに複雑な想いを抱く。

オーディオコメンタリー
入野自由/茅野愛衣/戸松遥

第10話「花火」
とうとう明日に迫った「めんま」の願いを叶える日。
そのことを仏壇に手を合わせて「じんたん」の母親に報告する「めんま」は、ふと見た自分の手が、薄く透けはじめていることに気付く。
その手を見つめる「めんま」は…。

オーディオコメンタリー
入野自由・長井龍雪・岡田麿里・田中将賀

第11話「あの夏に咲く花」
花火を上げても「めんま」は消えなかった。
その事実に呆然とする「じんたん」。
うなだれる超平和バスターズの面々。
何も知らない聡史は、「じんたん」たちに今日のことに対して感謝を告げる。

オーディオコメンタリー
入野自由・長井龍雪・岡田麿里・田中将賀

円環の理に導かれたから?
やっぱりあのタイトルが強かった Google上半期検索ワードランキング・アニメ編
昨年と比べ今年上半期に検索数が急上昇したアニメタイトルをGoogleに聞いてみた。1位はやっぱりあのタイトル。ほむほむ……じゃなくて、ふむふむっなるほど!

2011年上半期は「魔法少女まどか☆マギカ」や「TIGER & BUNNY」といったアニメが大いに注目を集めた。作品の人気度はネット上での検索数に比例するかも(?)ということで、Google日本法人にアニメタイトルの急上昇検索ワードランキングを聞いてみた。あなたのお気に入りは何位かな!?

2011年1月1日~6月末までの間に、Googleでの検索ボリュームが昨年に比べ急上昇したアニメタイトルを集計した。堂々の1位は「魔法少女まどか☆マギカ」に。2位は「TIGER & BUNNY」、3位は「花咲くいろは」という結果になった。

記者の周囲で注目度が高かった「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」が10位までにランクインしなかったのは、タイトルが長すぎたせいだろうか……。

せっかくなので、参考までにGoogleでタイトルを検索してみると、1位「魔法少女まどか☆マギカ」が約2310万件、2位「TIGER & BUNNY」が約3520万件、3位「花咲くいろは」が約894万件ヒットした。「TIGER & BUNNY」が逆転している(正式タイトルで検索しているので、略称などでは差異あり。また検索数は7月20日現在のもの)。2期に突入したことも要因か? ちなみに、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は現在約1020万件と堂々の3位入りとなっています。

決定!2011年のオススメアニメ
日夜放送されているTVアニメ作品。2000年以降に限っても、多くの名作が放送されているが、その中でオススメの作品はどの作品だろうか。教えて!gooにも、「2000年以降でオススメのアニメ作品を3つ挙げると」という質問があった。
「2000年以降の作品(TVアニメ・OVA・劇場版)であなたのオススメ3作品を教えていただきたいです」とのこと。どんな回答が寄せられたのだろうか。

■あなたのオススメ作品は?
回答の中で一番多かったものはなんだろうか。
一番多かったのが、「魔法少女まどか☆マギカ」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「日常」の3作品。

魔法少女まどか☆マギカ
新房昭之×虚淵玄×蒼樹うめ×シャフトが描くオリジナル魔法少女物語
「化物語」「ひだまりスケッチ」シリーズなどヒット作を多数手がける新房昭之監督とシャフトがタッグを組んで送る初のオリジナル作品として注目される本作。
脚本をPCゲームメーカー「ニトロプラス」所属のシナリオライターとして、その重厚な作風でファンを魅了し、小説「Fate/Zero」でもその才能を如何なく発揮した虚淵玄、「まんがタイムキララCarat」(芳文社刊)連載中の「ひだまりスケッチ」原作者・蒼樹うめが、初のオリジナルアニメのキャラクター原案を担当する。

大好きな家族がいて、親友がいて、時には笑い、時には泣く、そんなどこにでもある日常。
見滝原中学校に通う、普通の中学二年生・鹿目まどかも、そんな日常の中で暮らす一人。
ある日、彼女に不思議な出会いが訪れる。
この出会いは偶然なのか、必然なのか、彼女はまだ知らない。
それは、彼女の運命を変えてしまうような出会い―
それは、新たなる魔法少女物語の始まり―

【季節を楽しむオススメ作品】「夏は冒険! 出会いが人生変えちゃうアドベンチャーアニメ」
梅雨が明ければいよいよ夏。そして、夏といえば冒険! 子どものころ、限りある夏休みという時間に日常と違う生活を体験した記憶は、誰にでもあるでしょう。だから夏の冒険物語は心を引きつけるのかもしれません。心おどるひと時を、アニメで感じてみませんか。

■「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2011年放送)
幽霊と出会って始まる、ひと夏のノスタルジック・アドベンチャー。心地よく泣きたい人におすすめします。

宿海仁太(じんたん)たち6人は、小学生のときに「超平和バスターズ」を結成し、秘密基地に集まって遊んだ幼なじみでした。でも本間芽衣子(めんま)が事故で亡くなったあと、残った5人の間には距離ができ、高校に進学した現在では疎遠になっています。ある日、不登校のじんたんの前に、昔の姿のめんまが幽霊になって出現。何かが心残りらしいめんまのために、じんたんは昔の仲間に協力を求め、めんまの「お願い」をかなえようとします。

5人の登場人物が、それぞれにめんまに対して負い目や執着を持っていて、1人ひとり自分自身と向き合い、過去を乗り越える様子が描かれるので、何と言うか、心に痛いです。見ている人も、思春期ならではの自分自身の心の傷や弱さを思い出して、ドキリとすることがありそう。それだけに、それぞれの感情が吹き出し、涙があふれるシーンでは、こちらも涙腺が決壊することに……。クライマックスは花火のエピソードです。

「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2013年公開)は、テレビシリーズ1年後の5人の姿と、それぞれの回想を描いた内容で、見た人には問答無用でおすすめ。まだ見ていない人は、テレビシリーズを見ないとちょっとわかりにくい内容になっています。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は、2015年にフジテレビでドラマ化予定。また、本作のアニメスタッフが再結集して、同じ秩父を舞台に制作する新作アニメ映画「心が叫びたがってるんだ。」が、2015年9月19日公開予定です。今から見てもまだまだ楽しめる名作といえるでしょう。

欲しいのは親の理解?共感?アニメファンが選ぶ「もっとも親に見せたい(見て欲しい)アニメ」
第1位には、埼玉県秩父市が舞台で、幼馴染の死という過去を抱えた若者たちの淡い恋や罪の意識、絆や成長を描いた『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が選ばれた。とかくアニメに関する理解が薄くなりがちなのが「親」というもの。改めてアニメの良さを理解してもらう為に、親にも同作品で感動し楽しんで欲しい。そんなファンの思いが男女ともに上位を獲得し、堂々の総合1位へと繋がった。つい先日、実写化が発表され、話題となっている同作品。親世代への認知も高まる良い機会になるのではないか。

『あの花』スタッフが贈る映画『心が叫びたがってるんだ。』公開初日が9月19日(土)に決定!
2013年8月31日(土)に劇場公開し、観客動員数77万人、興行収入10億円突破、興行収入ランキング7週連続トップ10入りを果たし、日本中が涙した『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のスタッフが贈る、オリジナルアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』。そんな本作の公開初日が2015年9月19日(土)に決定した。

また、3月21日(土)・22日(日)に東京ビッグサイトで開催される「AnimeJapan 2015」のアニプレックスブースでは、桜の季節ならではの描き下ろしを使ったオリジナルポスター付きの前売券を、劇場に先立ち、会場限定特典付で販売されることも決定! 21日のスペシャルステージでは、メインキャラクター、メインキャストの発表なども予定されている。

2011年4月から6月までフジテレビ・ノイタミナ枠などで放送された。全11話。略称は「あの花」、「あのはな」。なお2013年8月31日に劇場版が公開された。

アニプレックス、フジテレビ、A-1 Picturesが手がける完全オリジナルアニメーション企画「ANOHANA PROJECT」として2010年12月に始動した。監督は長井龍雪、脚本を岡田麿里、キャラクターデザインを田中将賀が務め、2008年に放送されたテレビアニメ版『とらドラ!』を手がけたスタッフが名を連ねている。また、テレビアニメ版と並行して、岡田による小説版が『ダ・ヴィンチ』で連載された。

幼馴染の死という過去を抱えた若者たちの淡い恋や罪の意識、絆や成長といった内容を扱う、ドラマ性を重視した内容が志向されており、物語の展開に従って複雑化していく人間関係なども描かれる。死んだはずの幼馴染であるヒロインが幽霊として主人公の前に現れるというファンタジー的な題材が用いられてはいるが、作中では彼女をアニメ的な幽霊のように描写することは避けられており、生きた人間と変わらず振る舞う姿を描写しながらも、その姿が鏡に映らなかったり、主人公以外の人物たちにその姿が見えていないことを示すことで、彼女が霊的な存在であることを描写している。

監督の長井は、本作の内容があまりアニメらしくないことから、視聴者に受け入れられるのかという不安や葛藤も抱いていたとしているが、放送が始まると丁寧な演出などが話題になったという。2011年6月29日に発売されたBlu-ray第1巻の初動売り上げは約3万1000枚で、Blu-rayメディアにおけるテレビアニメ第1巻の初動売り上げとしては発売当時で史上3番目という記録を残した。2012年8月5日に開催されたファンイベントにおいて、2013年夏に劇場版アニメが公開されることが発表された。

平成23年度(第15回)文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編(劇場公開・テレビアニメ・OVA)に選出。2012年、この作品の功績により、長井監督が芸術選奨新人賞メディア芸術部門を受賞した。

27時間TVで明石家さんまが 「あの花」つるこの魅力を熱く語った。

オープニングテーマ
「青い栞」(第1話 - 第11話)
第11話ではエンディングテーマとして使用(クレジット上はオープニングテーマ)。

エンディングテーマ
「secret base 〜君がくれたもの〜(10 years after Ver.)」(第1話 - 第10話)
最終話では挿入歌として使用。

スペシャルOA版オープニングテーマ
「サークルゲーム」(第1話 - 第10話)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 38

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「あの花」がウケた理由(わけ)`15  懐かしき焦燥`14

脚本はとても上手く、少し巧妙に過剰だ。そう私は考えた。
 「あの花」の登場人物達、主に超平和バスターズ団員の芽衣子、鳴子、仁太、集、知利子、鉄道の六人の小学校時代の友情関係は、芽衣子の事故死に依って一度離散した。しかし、彼等が高校生の時に芽衣子が仁太のもとに幽霊として現れ(まるで実物のように)、離れていた絆が修復されていく。話しの概要はこんなところだ。

纏めきれていない思考で少し敷衍するが、筆者の作中の過剰要素と解する点とそれに引きつけられる客衆について。

「学園もの等のアニメで、現実に対してやけに過剰描写している問題」は、この世界ではよく会話になる。既にこれ「過剰さ」が普通感覚になってきているくらいだ。
 しかしこの問題はいつも「フィクションだからいいじゃないか」という結論(?)止まりだ。この言葉に対して「まあ、意見はそれぞれあるからね。」で議論(?)話題(?)は幕を下ろす。後者の対応には「(これ以上話すと人間関係悪くなるかも)」と消極的な意思も見える。実は、その「人間関係に消極的な意思」こそが当問題に重要な歯車を掛けるのだ。
 「人間関係に消極的な意思」は現代世代の心理の象徴台詞のようなものだ。核家族の増加や、世代感の移り変わりの中、現代人はコミュニケーション能力が未熟になってきている。「できない」のではなく「未熟」なのだ。だから、「熟練」の人もいる。これは傾向の話だ。2015年現在の「幼児から35歳あたりまで」というその傾向があるらしい。社会に於ける個々人の人間性の鈍さが、子どもの教育にも勿論影響を与えている。
 それが現代の若者世代の決定的な「弱さ」となってしまえる原因となる。
 この「弱さ」は人間関係の問題だ。

恋愛学など、近頃は流行りに流行っている。「3高の恋愛」を追い求める世代から、「一緒にいて安心できる恋愛」などの「人間性を見る恋愛」に変容して来た。不況の所為も、世代の所為もあるだろう。これも世代の変移だ。
 しかし、ここでコミュニケーションの未熟さと弱さが恋愛に対闘してくる。今、多くの人が恋愛に諦めの情をもんでいる。恋愛に期待していない、期待しないという人たちだ。
 この人達は、フィクションの中に憧れる恋愛を求め出す。どんな連鎖する悲劇も愛で全て一発解決!などなどの「軽薄的過剰要素」の含まれる作品だ。
友人関係でも、同様だ。憧れる友人関係要素は多くの作品に取り入れられている。同時に、自分の現実に劣等感を感じる為に見たがらない人もいる。
そういう人たちは、少し現実ではありえない描写も、「そこまで友人関係が厚いなんて!」「そんな愛も憧れる!」と思うのだ。

 時に制作者たちは、社会状況を意図して作品を創造する。今、アニメを多く見る世代が「過剰な描写に憧れる世代。」なのならば、「愛で全てすっきり解決」する物語にして売り出せば売れるだろう、と。この業界では、自由に作りたいもの作って生計立てるなんて人は少ないのだから、媚びることは日常茶飯事だ。
 「あの花」が、一部媚びられて制作されたのかは分からない。脚本を書いた製作者本人が人間関係に諦めていた人なのかも知れないからだ。事情は知らない。
 唯、媚びていたとしても媚びてないとしても、脚本が世代感にハマるものだったのは確かだ。脚本は上手かった。私も当初、感動して涙腺に来たものだ。しかし、いつしかクドいと感じるようになった。もっとシンプルで良いのに、と。作品が変わったのではない、私が変わったのだ。少々の「過剰さ」に私は気が付いたのだ。そして、シンプルになったところで「あの花」ではなくなるし、評判は上がれどここまでブレイクすることはなかったかも知れない。

要するに、過剰な物語性に憧れ、魅せられ、喝采する人は現実に期待をしていない。
 私はつくづく思うのだが、アニメーションとは現実逃避の為に設けられている訳ではない。アニメーションとは映像作品、芸術である。避難場所の提供ではないと私は思う。
 単純な話し、なぜ私が「過剰作品」を嫌うかと言うと、現実に期待していない観衆に過剰な人間関係描写を見せて注目を集めようとか金を集めようとか、もしも制作側が意図しているのなら、観衆が踊らされている訳だから、単純に”汚い”と思うのだ。
 私がエヴァンゲリオン(庵野)を非難するところもここにある。またこれは時間のある時に、アニメというサブカルの抱える問題も多少交えて(こんな殴り書きではなく)書こうかと思う。
 

では、脚本の上手いところを例にあげてみよう。

グループの1人(芽衣子)の死に依って友人関係が疎遠となり、その故人が霊となってグループの1人(仁太)のもとに現れ、疎遠となったグループの関係を修復させていく。
グループの関係性は「良い→疎遠→良い」となる。そして、それは多くの共感を得たに違いない。小学校時代に無邪気に遊べた子は多かったが、いつしか疎遠になり、それっきり、なんてことはザラにある。そして、それっきりという疎遠状態から交友を取り戻す辺り、それっきりにしてしまう多くの現代学生にとって「良いな」と思えるのだ。
 そう。共感というのは、物語を有名にさせるには重要だ。共感できないのなら、人はそんな作品に直感的な興味を抱くことは少ないだろう。ここでも、「あの花」の脚本は巧妙だ。
「超平和バスターズ」の芽衣子を抜いたグループ5人は、それぞれ「芽衣子(メンマ)という共通の悩み」を持っているが、いい感じでタイプ(性格、生き方)がタグ分けされている。
 その中でも仁太はひきこもりだが、(場面は少ないが)父との関係性の描写も腑に落ちる設定だ。ひきこもる人は他者の注目を浴びたいとして大体行動している。この父親のようにひきこもるのはその人自身の問題なのだから、手を突っ込まないことだ。但し、楽天的放任主義であることは避けなければならない。それではその人の信頼感を得られないからだ。作中、仁太はある程度の信頼を父親に寄せているようだった。「なぜ、親父は俺に何も言わないんだ」の台詞に怒りも悲しみ(注目してもらえないという)もなく、唯純粋に疑念を持っている素振りだった。まあ、アフレコもどのように行われたか知らないので、考察も信憑性に欠けるのだが、しかし一部から仁太は「同上の人物」として見受けられたに違いない。
 そのタグ分けられた5人が物語終盤、心境を叫ぶところは、多くの人を引きつけたのだろう。初めの方、仁太が橋を叫びながら走る姿も、あれほどまで他人を思うことに憧れ、感動したが、今では「過剰だ」と見ている。強く他人を思おうと、無条件に信頼しようと己がしていない証拠なのだ、常に他人に疑心に駆られている不甲斐ない嘘なのだ、その感動に伴う感情は。
 憧れとは、身近なものではなく、己の身からいつも遠いところにある。現状を見据える覚悟がない内は、身に覚える必要はない。
 アニメを見たところで強くはなれないのだ。これが逃避した私の反省である。


最後に、彼等の”執着”とその解放について。

芽衣子の死に「超平和バスターズ」の5人それぞれが(恋心の三角関係による)未練・後悔があり、その「芽衣子への”執着”」が「解放される過程」を描いていることに、私は注目した。
「執着から解放される過程」とは、
1、 芽衣子霊が現れ、仁太へアプローチ。
2、 仁太が「超平和バスターズ」のグループへアプローチ。
3、 芽衣子母へアプローチ。
これらアプローチ(絆の修復)に依って、それぞれが執着から解放されていく。
 そして最後には、芽衣子自身が解放されていく。
 その様に私は解釈した。
芽衣子は下界の彼等(母親、超平和バスターズ各人)の執着心に、下界に降り立ち、彼等の執着心を解放し、消えていった、と見解ができるだろう。芽衣子が消える寸前のかくれんぼの最終シーンの台詞「メンマ、見いつけた!」は、芽衣子自身が「見つかる」ことに依って「解放」された場面と見ることができる。
2015/1/24


唯、十年前には流行っていた言葉が作中の台詞で使われ、今は無き過去の友の懐かしい声の響きが、郷愁と共に私の前に吹き抜ける。笑みをポケットからこぼしながら前を駆けていく子どもたちが、いつしか僕らの焦燥に重なっている。
2014/11/20

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

88.3 12 泣けるで恋愛なアニメランキング12位
ココロコネクト(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (4673)
22227人が棚に入れました
私立山星高校文化研究部内で次々と起こる実際ではあり得ない不思議な現象、<ふうせんかずら>による謎の企み、それにより主人公八重樫太一をはじめ永瀬、稲葉、桐山、青木の友情が成長していく。

声優・キャラクター
水島大宙、沢城みゆき、豊崎愛生、金元寿子、寺島拓篤、伊藤静、藤原啓治、大亀あすか、佐倉綾音、田中敦子、小野友樹、石原夏織、上坂すみれ、内田真礼、戸松遥
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

<17話まで視聴完了> ミチランダムに見たむき出しの感情

<14話~17話 ミチランダム>

心の声というものは、他人には聞こえない。
表情でなんとなく本音がわかる場合もあるけれど
大抵は皆、表には出さない部分があるもので。
それは嘘というものばかりじゃなく、思いやりからだったり
気遣いから来るものなわけだけれど、度が過ぎるとキャラを
演じてるようになってしまう人も出てきたりする。

見せたい自分、相手に求められてる自分を演じきる。
それは時に必要な場面もあるけれど、実際疲れる。
理想と現実、表の自分と裏の自分の距離があればあるほど苦しむ。
もっと、自分の思うままに行動できて、ものが言えたら・・
「ミチランダム」の今回の4話はなかなか濃くて良かったと思う。
登場人物それぞれの心理描写、心の変化、本音むき出しの激しい感情が
ものすごく伝わってきて、リアルだった。

人の本質なんて、本当は自分でさえ気づけてない部分が
あったりするのだよね。
あけすけに何でも言っていいわけじゃないし、時には気遣いも必要。
それでも、できるだけ本音で何でも話し合える友達がいたら
それはとても幸せなことだと思うし、そういう相手は大切にしたい。

伊織中心の今回の話だったが、デレ稲葉も相変わらず可愛かったし
太一の小悪魔風味な妹なんかも面白かった。

ところで・・この作品、まだ続くの?
最終回なのか、なんなのか・・・
------------------------------------------
<13話の感想>

14話からはミチランダムが配信という形で始まるようだが
TV版の最終回は観終えたので、一旦区切ろうと思う。
っていうかさ、なんでこのカコランダムを最後に持ってきたかな。
これ、順序変えたほうがもっと爽やかに感動して終われたんじゃないかなぁ?
例えば、カコランダムは「ヒトランダム」のあとに持ってきて
{netabare}
「キズランダム」の稲葉の告白で終わらせたほうが最終回らしく
また、次の「ミチランダム」に繋げやすかったんじゃないの?
まぁでも、伊織の家庭の問題解決が5人の絆を深めることにもなるし
フウセンカズラとの兼ね合いもあるから仕方ないのだろうけれどね。
{/netabare}
でも今回のカコランダムの後にどうせまたミチランダムがくるなら
って、正直思ってしまった。

それだけ、出だしが良くて期待していたからね。
毎回、いろいろ感じさせてくれるストーリーだったし、
彼らのフレッシュな魅力と、さまざまな経験を経て培われていく友情が
観ていてとても好感持てたので。

今回、すごく共感できたのは「どんな過去であっても否定しない」ってこと。
いろいろな過去が人それぞれあって、時には辛かったとしても
それらがあって今現在の自分があるわけで。
過去を否定してしまったら、自分を否定してしまうし
過去をないものにしてしまったら、自分を消去してしまうことになる。
もし、やり直しができる能力をもらったとしても、それでは
せっかくの経験と学習が泡になってしまう。
{netabare}
だから今のままでいい、って決心した伊織は清々しかった。
{/netabare}

そこには、仲間達との強い絆で結ばれた自信が伺えた。

喜び、哀しみ、愛しさ、せつなさ・・それらを経験して
時には激しく衝突し、時にはやさしく労わりながら
お互いを理解しあってきた彼らは、1人1人がすごく成長できたと思う。

辛い部分もあるけれど、100%目をそむけて逃げるのじゃなく
立ち向かうことも必要で、だけどそこで大事なのは・・・
一人だけで何でも背負って解決しようとしないこと。
仲間を頼りにしたっていいのだ、困った時は甘えたっていいのだ。
そんなことを考えながら観て、自分にも言い聞かせていた最終回だった。
-------------------------------------
<12話の感想>

今回は青木と唯がメインのお話。
時間退行している間の過去をリアルに見ることで
部員たちそれぞれが理解を深めていくとともに
本人もまた、内面的に成長があるようで。
過去にさかのぼって、その時の自分に会えたら忠告したいと
思うことが時々あるけれど、なんとなくそれに近い感覚。

誰にでもターニングポイントとなった時期が過去にいくつも
あって、でもそれを乗り越えることで強くなったり
今の自分に自信を持てるようになるのだよね。
今回のカコランダムはそれをみんなで共有して
記憶していくことに意義があるのだろうな。

さて太一は次週どうなるか?最終回だったかな?
見逃せません。
--------------------------------------
<11話の感想>

今回からは時間退行が始まってしまったようで。
太一以外のメンバーはそれぞれ11歳の頃だったり6歳の頃だったりと
さまざまな何らかの意味がある時期に一定の時間帯だけ退行する。
彼らはその頃の想いや出来事を思い出し、高校生の今とは違う何かに
気づいていっている様子。
しかし太一だけは「ナイト」としての役目があるということで
時間退行体験はない模様。さてこの「ナイト」とは?
当然、彼の今までを見ればわかるけれど、自己犠牲的な性格を
最大限に利用することで、また利用せざるを得ない中で
太一自身にとっても何らかの気づきになるのかも。
それにしても、幼くなった稲葉や伊織たちが可愛かったーw
----------------------------------------
<10話の感想>

観ていた日の個人的な気​分と稲葉が重なってしまって、
彼女と同じくらい泣いてしまった。
タイミングよく伊織に欲望開放が起きたからというのもあるけれど、
稲葉に叫ぶようにして言い放った言葉の数々は、自分の心にも突き刺さって。
だけどそれは不愉快じゃなく、むしろすごく嬉しい言葉で。

人には長所も短所もある、大好きな部分もあれば嫌いな部分もある。
でも、ひとまず全部通してその人を受け止め、受け入れる。
それは「ほんとうの友達」として認めるということ。
たとえ恋敵になったとしたって正々堂々と取り合う。
どちらが勝とうが、そんなことで自分達の友情は壊れない。
そう言い切ってくれる鮮やかで熱い友情は、見ていて心地良いし
とても共感できる。

言いたいことを友達に言う以上に、
相手が言いたいことをこの胸に受け止めることのほうが
ずっと深く友情を感じるものなのだなと、あらためて感動した。
幼い子どものように泣きじゃくったり、嬉しそうに笑ったり
そんな稲葉の表情豊かな部分が初めて観れたのも良かった。

伊織もすごくいい子だけれど、さて・・今後の展開はどうなるのかな?
すごく気になる~
---------------------------------------
<9話の感想>

そっかーイナバーンの大事な話は次週に持ち越しかー
まぁ観ているこちらは、もう薄々気づいているのだけど。
彼女の葛藤、視線が痛いほどよくわかる。
次週が今からとても楽しみ。

人は誰もみな、望んでいなくとも傷つけあってしまうことが多くて。
そこで亀裂が深く入ったままなら、友情もそこまで。
でも、傷つけられたり傷つけてしまった経験は、人を学習させ成長させる。
それまでどんなに長いこと閉じこもっていたとしても、
ひとりだけではどうにもならない問題もあるからね・・

この作品は、高校生達のフレッシュな日々と暗鬱とした想いとの
ギャップをリアルに見せながら、心開くとはどういうことか、
真の友情とはなんなのかを伝えているような気がしている。
-----------------------------------
<8話の感想>

人は誰しも、誰かを傷つけてしまうもの・・なのかも。
傷つけあうことを恐れていては前に進めない。
傷つけられた時以上に、相手を傷つけてしまった時のほうが
ほんとうは絶望感って大きかったりするよね。
そんなことを想いながらの今回のお話。
まずは視野を広げようじゃないかと。
一番大切なものは何か、自分はどうしたいのか?
目先のことに惑わされずに、見極めることが肝心。
{netabare}
一旦、5人はバラバラになってしまったかに見えるけれど
それは今後の結束を高めるための第一歩になるんじゃないかな?
{/netabare}

今回は特に学級委員がいい仕事してた(笑)
--------------------------------------
<7話の感想>

相変わらずテーマがブレることなく、深い。
精神医学的な分野からじっくり考察してみたくなるけれど
それは最終回が終了して、私に余裕があったらにしようと思う。
今回は欲望開放というより、衝動開放って感じだったかな。
抑えきれない衝動を吐き出す、普段は理性で抑えることが
できている言葉を、言い換えることなく素のままぶつけてしまう。

{netabare}
結果的に本人は、心が開放されるからスッと落ち着けるものの、
一度口に出した言葉は新たな傷を生み出すし、記憶はそう簡単に
消えてくれはしないから。
でも、彼らにとって唯一の救いは、これが「ふうせんかずら」の仕業である
ってことがわかりあえていること。
責任の所在がハッキリしているから、彼らは結束していられる。
でも、そろそろ大きなシャッフルが出てきてもいい頃かもね、物語的には。
{/netabare}
------------------------------------------
<6話の感想>

おぉ・・やっぱり再び登場したか、ふうせんかずら。
今度の現象もなかなか厄介ながら深いところを突いてくるよね。
人の心には必ずといっていいほど、何らかの傷や劣等感があるわけで。
表面では取り繕っているものの、一人になった時
それらはある日突然芽を出し始める。
特に表と内側の差が激しい稲葉や永瀬は危なそう。
ますます次回が見逃せなくなってきたわ。
--------------------------------------
<5話の感想>

今回は、いろんな意味でとにかく必見。
後半、うるうるきてしまったけれど、ふうせんかずら・・
アンタ何者なんだ!?
{netabare}
どうやら1話から続いていた人格入れ替わり現象はこれで一段落?
{/netabare}
でも、まだまだ別の現象が起きて、彼らの心をかき乱したりするのかな。
けど、悪いことばかりじゃなく、何かしらそういった体験で
得るものがあるってことに気づいていく彼らなのかもね。
-----------------------------------------
<1話~4話までの感想>

横浜を舞台に、私立高校文化研究部の部員5人に次々と起こる不思議な現象。
例えば、AさんとBさんの人格が入れ替わって大騒ぎしているとすぐ戻ったり。
今度はCさんとBさんDさん、3人の人格が入れ替わったり。
外見だけは変わらないまま中身が変わるというと、だいぶ昔に
大林監督が撮った小林聡美、尾美としのり主演の映画『同級生』を
思い出さずにいられなかった。

まだ思春期を卒業していない年頃の男女が入れ替わってしまうって
もうそれだけでセンセーショナルなわけで。
まずは膨らんだ胸を触ってみたり、トイレに駆け込もうと、
女子生徒の姿のまま男子トイレに蟹股で飛び込んでみたりと
描写もなかなかリアル。

そしてどうやら、この物語の見どころは、
1人1人中身を入れ替わってみることで、相手の家庭の事情を知ったり、
トラウマに気づかされたり、今まで表面には見せずにいたそれぞれの
悩みが暴露されていくことにより、それらを部員たちが知って
以前よりいっそう理解を深め合おうとする姿なのかもしれない。

テーマとしてはサイコサスペンスっぽくも演出できる内容だけれど、
OP曲からして朗らかに明るいのも、深く考えれば考えるほど
どっちなんだろう?と気になってくるし、まだもう少し観ないと先が読めない。
そして当然、それが楽しみでもある。

とにかく、5人の人物背景がとても興味深い。

【八重樫太一】
{netabare}
プロレス好きの理由は「受け身の美学」と言う主人公=八重樫太一。
天然で、正直で、生真面目で、困っている人や苦しんでいる人を
助けずにいられない性格で、しかも代わりに自分がその痛みを
背負おえばいいと思ってしまうような面がある。
観ていてこの太一が自分と性格が被る部分があるので
女の子から「自己犠牲野郎」などと呼ばれるとズキンっときてしまう(苦笑)
彼の今後の課題は、「自分」の本音をさらけ出すことかもしれない。
{/netabare}


【永瀬伊織】
{netabare}
なんと母親が次々に夫を代えるものだから、父親になった人が何人もいるという。
さまざまな父親という他人と接する間に、相手に求められているものを即座に
察知する能力が備わり、演技してしまう癖が抜けずにいる。
そのため「自分」がなくなってしまっていることが悩みの種。
学校でもハイテンションな振る舞いをしているが、自宅で1人の時の彼女を
観た感じ、太一ととても似たもの同士な雰囲気がある。
{/netabare}


【稲葉姫子】
{netabare}
歯に衣着せぬ物言いで、ズバズバなのは観てて楽しいけれど、
こういう人間こそ、本当は深い闇があったりするもので。
メンバーの中で一番クールで大人びた印象。言葉遣いは男っぽく、
やや乱暴な感じもするが、感受性は人一倍強いように感じる。
そう思っていたら案の定、4話で「人間不信」が発覚した。
それでも、彼女みたいな人は周囲の人間との交流次第で大きく化けるはず。
付き合い方は難しいが、じっくり腰をすえて縺れた糸をほぐしていきつつ、
ある程度の距離感は必要なんだろうな。。と思う。
{/netabare}


【桐山 唯】
{netabare}
メンバーの女子の中では、一番女子力が強そうでいて、実は男性恐怖症。
空手を習っていたりもしたが、やめた原因も男性恐怖症になった原因も
同じところにあるというが、太一のおかげで徐々に立ち直りつつある感じ。
{/netabare}


【青木義文】
{netabare}
今で言う少しチャらい感じの印象を持つ男子だが、実際は心優しい人であり。
こういう男子ってけっこう純粋で繊細で、一途だったりするのだよね。
ただ、表現方法的に不器用なだけ(笑)
一昔前だと体育会系もこんな感じだよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 129
ネタバレ

時崎 狂三 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ひとチラにつき、120円

【あらすじ】
私立山星高校文化研究部のメンバーに次々と不思議な現象が襲いかかってくる
果たして5人は立ち向かっていけるのだろうか、、、


★第一部 1~5話
人格入れ替わり<ヒトランダム>

★第二部 6~10話
欲望解放<キズランタム>

★第三部 11~13話
時間退行<カコランダム>

★第四部 14~17話(OVA)
感情伝導<ミチランダム>





【ココロコネクトを観る前に】
この作品は題材が心で一話から人格入れ替わりが始まる為、1話目から部活内のキャラを把握しておくとより一層楽しめると思います。

始めにwiki見てキャラを把握しておくのがいいと思います。

が、wikiにはネタバレも多いため登場人物欄見るだけでかなりネタバレします。

なので主要キャラの説明をwikiからネタバレしない程度に引用しつつ、キャラ毎の見た目の特徴を自分の主観で説明します。



八重樫 太一(やえがし たいち)
声 - 水島大宙
本作の主人公。
私立山星高校生徒。文化研究部(略して文研部)部員。
1年3組所属。
中学時代は野球部に所属していた。
高校1年生男子の平均身長である。
※容姿 茶髪の男の子
※呼ばれ方 皆から太一(多分)


永瀬 伊織(ながせ いおり)
声 - 豊崎愛生
本作のヒロイン。
私立山星高校生徒。文化研究部部長。
1年3組所属。
パッチリとした二重の双眸、
すっと通った鼻梁、
若干丸顔気味の整った顔立ちで、肌は白く澄んで潤いに満ちている美少女。
※容姿 黒髪 髪を括っている 口元にほくろ
※呼ばれ方 男からは永瀬 女からは伊織(多分)


稲葉 姫子(いなば ひめこ)
声 - 沢城みゆき
もう一人のヒロイン。
私立山星高校生徒。文化研究部副部長。
1年3組所属。
艶のあるセミロングでストレートの黒髪、切れ長の目と長い睫毛を持つ凛とした顔立ちのため、高校1年生とは思えないほど大人びた印象と全体的に超然とした雰囲気が相まっている。
胸の大きさはBカップ。
家庭は裕福なのか住んでいる家はかなりの豪邸。
名前で呼ばれることを嫌っており、伊織からは「稲葉ん」、青木からは「稲葉っちゃん」と呼ばれている。
思ったことはズバズバ言うクールビューティー。
※容姿 黒髪 M字分け
※呼ばれ方 大体は稲葉


桐山 唯(きりやま ゆい)
声 - 金元寿子
私立山星高校生徒。文化研究部部員。
1年1組所属。
明るい栗色のしっとりとした艶のあるロングヘアー。
キリッとした眉に、多少つり気味の力強そうな瞳で小柄な体格だがしなやかで引き締まった肉付きをし全体 的に活発な印象がある。
胸の大きさはAカップ。
※容姿 明るい茶髪 ロング
※呼ばれ方 太一からは桐山 他は唯(多分)


青木 義文(あおき よしふみ)
声 - 寺島拓篤
私立山星高校生徒。文化研究部部員。
1年1組所属。
軽くパーマがかけられた少し長めの髪の持ち主。
いつもへらへらした感じの笑顔を浮かべ全体的に気怠げだが話しかけや すそうな印象を持つほっそりとした長身 優男体格。
※容姿 金髪の男の子 若干パーマ
※呼ばれ方 皆から青木





【見どころ】
不思議な現象によって、人に知られたくない部分も露見されていくわけですが、それらを知ってしまったとき皆はどうするか。

一人一人抱えている闇の部分にどう向き合っていくのかなどが見どころだと思います。
(闇についてはキャラ評価のところにそれとなく綴っていますがネタバレ要素を含みますので隠してます。あくまで自分の主観で考察してますが気になる方は観てみてください)


また、5人の絆がテーマみたいなもんですから友情の進展も見どころですね。
初めと終わりでどれくらい親密な関係になれているのかなど。


タグで三角関係出てる時点でお察しかと思いますが、恋模様も見どころです。

本心が晒け出された状態で恋愛をするわけですから、他の恋愛作品とはまた違った楽しみ方ができると思いますよー。





【感想】
私達は心に扉があり、それに鍵を掛けることで自制心を保ち、感情を制して周りに合わせることで協調性を保っています。

しかし本作品においては普通では有り得ない現象が起こり、そのせいで感情が剥き出しにされ、いわゆる心にストッパーがない状態に無理やりされたり、他人の本心が強制的に流れてきたり、他人と体が入れ替わったり、幼少期に退行したりするわけです。

そんな中、疑心暗鬼にならずに立ち向かうことができますか?
否、自分には到底できそうにもないです。


彼らもそうであって、立ち向かおうとしつつも立ちはだかる壁は大きく何度も挫折しそうになります。
その辺のリアルな感情表現は凄く良かったと思います。

特に伊織は凄かったですね。
{netabare}
彼女は、不思議な現象の影響を一番受けていると思うので(周りに合わせて生きてきた、キャラを幾つも作っていたため本当の自分が分からない、そんな中現象に巻き込まれた為どんどん自分が分からなくなっていく)とても不安定でいつ壊れてもおかしくないような感じでした。

不思議な現象に一番弱音を見せずに立ち向かえていたのも伊織です。
ただそれは無理していたからであって<ミチランダム>でとうとう壊れちゃうんです。

壊れてからの伊織は見るに見てられなかったです。
凄いツンツンした態度でこれが本心とか言ってるけどただグレてるだけじゃんとか思いました。

感情伝導のせいもあって凄い黒く見えましたね。

正直観てて凄いイラっときました。
伊織うぜぇーとか思ってましたね。

その演技をされた豊崎愛生さんはホントに凄いな~と
八方美人キャラからウザキャラにシフトチェンジして伊織のままで完全にこなせてるのが凄いと思います。


<ミチランダム>で伊織うざいと思いましたが、伊織の視点で考えてみるとそうなっても仕方なかったんですよね。

彼女は周りの期待に応える、それに合わせて上手いことキャラ作りをするという生き方で今までやってきた行き過ぎた八方美人なわけですよ

それが、感情伝導で本心が太一達に流れることによって作ってる自分と本心にギャップがありすぎて嘘つきと思われることが怖かったわけです。

更に、今までやってきた生き方ができなくなれば自分の存在を否定されてるようなものです。

そんなこともありーの、今までの溜まったものもありーので壊れちゃったんでしょうね、、、
{/netabare}
最後は、本音をぶつけ合って伊織も無事前へ進めたみたいでよかったです。
やっぱ親友{netabare}であり恋敵でもあった(/netabare)稲葉からの一言は強いですね。
伊織の生き方そのものを変えるきっかけを作りました。
その一言載せておきます。
{netabare}















稲葉「てめぇの人生だろが、勝手に好きなように生きとけ」
{/netabare}
うぉおぉー名言(泣)

共感してくれる人はいるはず?笑





【作画について】
京アニかこれって思ったら違いました!
似てるな似てるなと思い調べたらどうやら京アニの作画担当の方が携わっているそうです納得。

伊織のほくろはいいと思いましたが、如何せんキャラに特徴が無さすぎる…

学園物だから仕方ない&こういうのもありだとは思いますが、出だしから入れ替わりを題材にしてるのにキャラに特徴がなさすぎて入り込みづらいというのがありました。

分かりやすいとこにアホ毛付けてくださいとまでは言いませんが、もう少し初見から分かりやすくしてほしかったです。

自分は1話終わったら直ぐにwiki見て名前把握3話ぐらいでやっと全員の名前とキャラが一致した感じです。





【声優について】
感情表現が凄く上手い!!
流石沢城みゆきさんといったところか。
{netabare}
クールキャラなのに伝導で恥ずかしい連呼してるとこが流れちゃったのは可愛かったな~

幼児化した子供のところも良かった
泣くシーンも良かったです
{/netabare}

豊崎愛生さんは、一見おてんばキャラしか合わなさそうな感じしてたけど伊織{netabare}の黒い部分{/netabare}凄い上手く演じてたのに感心しました!
幅広がった?(他演じてるキャラはあまり知らないので自分主観になってますすみません)


pickupが女性ばかりで申し訳ないです
それが男の性です!笑





【音楽について】
OPはドッキリ事件の発端の方が手掛けているのもあり、聞く気になれませんでした。
桃井はるこさんバカにするとは、解せぬ

edはよかったですね!
一貫してteam.ねこ缶さんが担当してました。
エアーマンが倒せない歌ってる人かな?

edの中でもおすすめは 14~17話<ミチランダム>で使用された「I scream Chocolatl」です。





【キャラについて】
作画のところにも挙げましたが特徴がなさすぎて初見では入り込みづらいです。

人格入れ替わりなのにキャラ把握できてないのは痛いです。

このアニメの題材が故に本来は他のアニメよりもキャラの特徴を強調しなければいけないのに他アニメより劣っているのは如何なものかとは思いましたね‥

しゃべり方に特徴があったりすればよかったかなと思いました。


馬鹿な自分でも3話ぐらいには完全に把握できてたので考え過ぎなのかな?

ただ始めの方に人格入れ替わって話してるときに誰と誰が入れ替わったのか分からないということが何度かあったので勿体なく感じて書かせて頂きました。

声優も1話だとアフレコ始めで役にもココロコネクトの世界観にも慣れてなくて、他キャラになりきるのは難しいと思いますし、しゃべり方にあまり特徴ないのに声一緒だから尚のこと誰だろって混乱しました(笑)

…とここまでが見て分かる、聞いて分かる外面部分ですね。

内面部分…いわゆるキャラの設定は良かったです。


太一が{netabare}「自己犠牲野郎」

他人の為なら自分の危険を省みず行動してしまう
{/netabare}
{netabare}
他作品でいうとfateの士郎と似たような感じですね
これは原因があるのかな?
アニメではまだ語られてないですよね?
今のところは、他人が傷付くのを見てると耐えられないから、自分のために自己犠牲をする。
そんな感じだったと思います。
もっと深い理由があるんでしょうけどそれはこれから語られるのかな?
{/netabare}


伊織は{netabare}「八方美人」

いろんなキャラを作り人に合わせることで皆の期待に応えるという。
{/netabare}
{netabare}
原因は、作中で語られましたが家庭環境ですね。
母親が×5で父親が変わる度に、気に入られるようなキャラになりきっていた。
2人目の暴力を振るう父親から母親を守るために、いい子を演じたのがそもそもの発端みたいです。
{/netabare}


稲葉は{netabare}「人間不信」

人を信じられない。
{/netabare}
{netabare}
小さい頃から人見知りで高校に入るまでは、誰とも一線を置いていた。
そのため友達も居なかった。
人間不信という性格に向き合うことは今までなかったが、本作の現象で皆と本心から向き合うことになり結果自分の性格とも向き合わなければいけなくなった。
{/netabare}


唯は{netabare}「男性恐怖症」
男の人に触れられないし近付くと震える。
{/netabare}
{netabare}
これは、中学まで空手をやってきて全国レベルまで登りつめて私は強いんだと思ってきたのに男の集団にレイプされそうになって自分の弱さを実感し、更に自分が登ってきた強さというものも全否定されたことにより、どうあっても女は男に勝てないんだと思い込み、加えて襲われそうになったトラウマから男性恐怖症になったわけです。
{/netabare}


青木は…正直分かりません笑
なんだろう…
{netabare}「陽気な性格」
観て少し経つのであまり覚えてないですけど、確か過去にクラスメイトが亡くなって、その子は塾に通って真面目な子だったけど死んだら頑張りも全て無駄じゃないかと思った
そこで、いつ死んでも自分は後悔しないように今をMAXに楽しもうと決めた。
{/netabare}


こんな感じでキャラ設定は凄く良かったと思います。





【最後に】
暇あったら他作品もこんな感じで詳細レビューしていこうかなと思います。
リアルごとぅーさんキャラなんでやる気出ないですけど(笑)
何はともあれ最後までレビューを観ていただきありがとうございました。
それでは~(^_^)ノシ

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
ネタバレ

アスピリン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

最後のリアル感はすごく納得が出来た!!

14話~17話 ミチランダム 感想

人の考えていることが自然と伝わってきてしまうというミチランダムでしたが、アニメの最後にふさわしいぐらいいい出来でしたね!

まず物語の中でも最も過酷というか難しい問題だったと思いますし、その中でそれぞれの気持ちが顕著に表れていて見ていてわかりやすかった!

そしてラストの太一のくっつき方は本当に予想とは違い、またリアルであり評価できます。
あのような感じの裏切り方はすごく新鮮味があっていい~
(序盤から決まった通りのルートを最後まで無理に貫く作品とは違うところはとってもよかったかな)

欲を言えば、永瀬と最後に仲良くなる子がもう少し物語自体に絡んできていたら尚良かったんですが、まあそこはしょうがないかなって気がします。




13話感想 カコランダム最終回 {netabare}


永瀬の母親の問題はいつまでも手こずるんだろうなって思っていただけに、解決できたのは驚きであり 作品のダークストーリーへの逃げ場がなくなったって意味でも非常に良い展開でした。

またミチランダムへ繋がる予告の長瀬の発言は気になって仕方ないですよw
「えっ!?そうなの!?」って感じで、やっぱり秘めている子はどこまでもわからないものなのかって。


で、最も気になるのは展開以上に視聴条件っていうのがなんとも言えない(笑)

俺妹や化物語なども続きはWedでって形だったと記憶していますが、なんか今のところ上映イベントをしてその後は未定なのでしょうかね??ミチランダムは上映+セルorレンタルのディスク版だけだと相当困るんですがw
というかWebで視聴できても画質が・・ってところもあるんでどっちにしてもこういった視聴展開は嫌だね。
(でも考えてみれば元々17話までしか用意されてなったので、当然って言われれば当然かw)

如何せん、作品の注目度は下がってしまうのは必死です。


ところで、、これは 今観ているに入るのかな?それとも観終わった?(笑){/netabare}

12話感想 カコランダム2話 {netabare}


予想通りの青木、桐山の過去ネタでしたし、オチも思っていた通りw

ここまでヒトランダム→キズランダム→カコランダムと来てますが、なんかサブタイトルって無意味だろ!?って最近思うようになってきました。
私はサブタイトル=フウセンカズラの攻め方の変化だと認識しているぐらいですw(細かく言えば、確かに変化はしているけどさ・・)

青木の過去ネタのレベルの低さといったら・・・そんなの誰でもあるし・・・。(青木だけ、なぜか軽い話になるっていうのはどうにかならないのか?
太一もそうだけど、男性陣は女性陣の引き立て役に過ぎないといったらそれまでなんだけどさ。)


ちょっとストーリー展開がマンネリ傾向に入ってきてるのは気のせいなのかな。 {/netabare}

11話感想 カコランダム1話 {netabare}

テーマ的にはなかなか面白いものですね!
キズランダムなんかよりだいぶ期待が持てそう。
ただ強いて言えば、3話分しか尺が無いのでどれだけストーリーで惹きつけられるかだと思います。
もう既に1話分が終わったわけですが、わかったことといえば青木の過去と再び永瀬のことぐらい。

どう考えても尺的にストーリーが軽い感じになりそうなのでそこは不安要素でしょうね。

一方で、好材料といえばEDがなかなかリズミカルで良かった事!
ヒトで良く、キズで微妙、カコで良いって流れ(笑)


あとは、そろそろOPは替わるんでしょうかね?
結構気になっているんですが。 {/netabare}

10話感想 キズランダム最終回 {netabare}

ヒトランダムと比べるとだいぶ面白みにかける話になったな~と思いました。
結局はしたいことして、言いたいことを言うっていうだけの子供みたいな軽い展開で残念。唯一、稲葉が秘めていた内容って言うのも、ばればれの「太一が好きです」だったのが尚、分かりきっていて・・・・残念。

で、こうやって終わってみると、サブタイトルのキズランダムってなんか相応しくないって気がしますけど。
キズではないよね?・・・・。


次はカコランダムが3話分ということで尺は少ないですが、キズランダムよりは随分楽しめるのではないかと思っています。
ただ、結局は稲葉がもっていくって展開だけは勘弁してね。本当にいつも稲葉にもっていくのはこの作品の悪いところだから。

あとはEDにも期待かな。キズではインパクトが無い曲だったので・・。{/netabare}

9話感想 キズランダム4話 {netabare}

キズランダムも終盤になってきましたが、ここまでのココロコネクトを見てると結局何か重い空気にしたいときには稲葉便りなんだよね・・・この作品。この辺はなんというかある種のマンネリ化?稲葉が出てきた→重くなる っていう感じに思われたらだめなわけであって。


永瀬も桐山も内に秘めてるものはあるんだけど、いつもいつも最後には稲葉が持っていくんだよね。
EDの前振り最後には、いつも稲葉使ってるのがその証拠だよね。もっと工夫して作ってもらいたい。

また前にも言ったが、EDがキズランダムと合ってなさすぎて見終わったときに、あれ?こんな作品だったっけ?ってなるのも残念です。


ここまでのキズランダムはヒトランダムに大きく劣っていると思います。 {/netabare}

7話感想 キズランダム2話{netabare}

まだ わからないことだらけなんですが、結局のところキズランダムは欲望開放=言いたいことを言って問題を引き起こすってスタイルみたいですね。

重い話になりそうでならないって感じも どっちつかず感があってあまりよろしくないかも。

確かに重過ぎるのも良くないし、軽くするのも良くないと思いますけど、この作品は重さを更に追求しても良いんじゃないかな?って思いますけどね。


そうは言っても、5人の本性が今現在にいたっても数パーセントぐらいしか分かっていないって言うのは今後の視聴への期待感があっていい!



太一=自己犠牲だけ?
稲葉=冷静だが 謎名部分も多い。
永瀬=精神的に危なく 最も危険。
桐山=恐怖症だけではないのかも?
青木=桐山が好きなことしか認知できず。{/netabare}

6話感想 キズランダム1話{netabare}

ヒトランダムが終了して、キズランダムが始まりました。

内容としては自制心を失い、思ったままのことをしてしまうというもの。
で、今回は稲葉に焦点が当たるのかなと思いつつも、やっぱり永瀬になりかありそうな匂い・・楽しみです。

しかし、稲葉は真面目に太一のことが好きなんですね。
なんか泥沼化しそうな展開でもあります。


最後になりますが、OPは今のところ変更は無いので今クール中は継続だと思いますけど、EDは曲名がサブタイトルみたいになってたのでやっぱり変わってしまいました。

いや~残念すぎるよ~ 今期のアニメの中で最も良いと思っていたEDココロノカラだったので・・・。
新EDはあまりぱっとしない印象だったね。{/netabare}

5話感想 ヒトランダム最終話{netabare}

ヒトランダムの話は無事終了しました!
まあ総括すると面白かったですよ?!

フウセンカズラに関してはもちろん分からないことだらけなんですが、それは作品説明でだいたい明かされないんだろうなって思っていたので分からないのが逆にいいのかもね?

5人の友情の強さを思い知らされたヒトランダムだったし、本当に怪現象以外はリアルそのもので感情移入も出来る。素晴らしいヒトランダムだったんじゃないかな。


ココロコネクトに当初全く知識がなく、てっきりココロコネクト ヒトランダム っていう作品だと思っていたんですが、サブタイトルがテーマになっているっていうのは面白い!


次回からはキズランダムってことでどんな話になるのかとてもとても期待しています!!
意味入れ替わりを体験していく中でそれぞれのキズみたいなのは見えたと思っているので、そこでまだ別のキズがあるっていうのは・・・・・・・・楽しみだ。{/netabare}

4話感想 ヒトランダム4話{netabare}

序盤でこのストーリーの勢い・・・魅せてくれますね。

ここまで一貫してタイチが各ヒロインと上手く絡んでいるんですが、今回で一通り3人のヒロインの内面は見えました。(自己犠牲野郎ここにありって感じ)
次週からは今までの話を更に掘り下げていくのか?
はたまた軌道修正して全く違う方に話が進んでいくのかな?など、凄く多くの分岐が出来るなって思います。

見ている方としては次回がどんな展開になるのか予想も付かないって言うのがあり次回がすごく待ち遠しい。

しかしね、てっきり普通のほのぼの学園物語だと思っていたんですが、こんなに深く重いストーリーだったとは。

ここまでの出来は今期の作品の中でも1,2ではないかと。{/netabare}

3話感想 ヒトランダム3話{netabare}
ここまではなかなかどういった話なのかイマイチわからず評価に困っていたんですが、ココロコネクト~ヒトランダム~ってことで不思議な現象は入れ替わり限定の中で、5人の成長を描こうとしているんですね。情報不足というか調べてなかった私も悪いんですが(苦笑)ようやく話の主旨を理解してきた気がする。

で、そういった視点で内容を見ると上手く演出できているし、とても感情移入できるような話にもなっています。

テーマは入れ替わりという非現実な話ですけど、それを除けば他はリアル極まりないといった感じでいい。
そこに加えて意外と言っちゃあれなんですが、重い感じの話と5人のキャラとのギャップが出来ていて素晴らしい。
重い話は少しの隙も許されませんからね。


実際のところ、放送前からあまり期待はしていなかったんですが、ここに来てかなり面白いんじゃないか?と思い始めてきました。今後期待作の筆頭候補かも?{/netabare}

2話感想 ヒトランダム2話{netabare}
入れ替わりが続くのは前回の予告からわかっていましたが、今回も入れ替わりがテーマでその範囲が2人から5人に膨れ上がりました。

そしてその原因はわからないままなのですが、なぜかその原因が自分と名乗り出す植物。

本当にとんでも展開ですよ。訳がわからない。
ただ、長瀬が入れ替わった際に意味深な発言をしていましたし、何かしらの複線的な意味があるのかもしれませんね。

ストーリー重視の私からしたらまだまだ見る価値は十分にあるし、それだけの謎がある。

また話がそれますが、EDの構成がデュラララっぽい感じでいいですね~{/netabare}

1話感想 ヒトランダム1話{netabare}
私立山星高校文化研究部内で次々と起こる実際ではあり得ない不思議な現象、<ふうせんかずら>による謎の企み、それにより主人公八重樫太一をはじめ永瀬伊織、稲葉姫子、桐山唯、青木義文の友情が成長していく。

というのが導入の説明なんですが、1話~2話ではどうやら入れ替わりといったのがその不思議な現象にあたるのでしょうか?
イマイチまだ内容を把握し切れていないのでよくわらなないのですが、3話以降だったり徐々に不思議な現象の内容も変わっていくのでしょうか?
まさか入れ替わりだけで1クール持つわけないもんね。

加えて、不思議な現象の真実というかなぜ起こったのかは、解らずじまいってパターンはやめて欲しいんですが、そうなりそうな感じはあるのでどうなんるのかな。(なぜ入れ替わったのなんかわかるわけないもんね)

その様々な現象を経て成長していくってことは現象の種類もいくつかあると思うので、来週からも要チェックです!{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

90.2 13 泣けるで恋愛なアニメランキング13位
天元突破グレンラガン(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★★ 4.1 (4244)
19923人が棚に入れました
これは、まだ自分の運命に気づかぬ一人の男の物語。遥か未来。人間は何百年もの間、地中に穴を掘って生活していた。ジーハ村の少年シモンは、いつものように得意な穴掘りをしていると、光る小さなドリルと巨大な顔を見つける。兄貴分と慕うカミナに、その顔を見せようとしたその時、突如として村の天井が崩れ、巨大なロボットとライフルを持った少女・ヨーコが落ちてきた。

声優・キャラクター
柿原徹也、小西克幸、井上麻里奈、小野坂昌也、檜山修之、伊藤静、中村大樹、谷山紀章、佐藤利奈、植田佳奈、阿澄佳奈、斎賀みつき、本田貴子、福井裕佳梨、梁田清之、根谷美智子、陶山章央、川久保潔、池田成志
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

とにかく熱さ尋常ではない

日朝にやるとは思えない圧倒的熱さ。この熱さに魅かれる。今でも、作画とこの熱さはTRIGGERの軸になってる。
{netabare}カミナとヨーコが良い雰囲気だったのに、カミナが死んじゃったのは凄く切なかった。{/netabare}
物語の前半と後半で異なるバトル。後半、大人になった主人公たちにそれぞれ生活がありつつも戦っていくのは好きだった。
戦いも{netabare}メカが肥大化してからとどめを刺すときは逆に小さくなってコアになるシーンは熱い。{/netabare}
最終話が切ないし、最後の戦いから時間経過した後がお前誰だよって感じになってるのは好き。ここからさらに主人公たちの生活を描いてほしいとも思う。

OP
空色デイズ 歌 中川翔子
ED
UNDERGROUND 歌 HIGH VOLTAGE
みんなのピース 歌 アフロマニア
挿入歌
happily ever after 歌 中川翔子
空色デイズはさすがの名曲。何度聴いても良い。個人的にみんなのピースもなんか好き。


1. お前のドリルで天を突け!
遥かな未来。人々は地中で時折起きる地震と落盤に怯えながら何百年も息を潜めるように暮らしてきた。村を広げるための穴掘りをしていた少年・シモンは、偶然、不思議に光る小さなドリルを見つける。そして、シモンの兄貴分であるカミナ。彼は地上があることを信じ、外へ出ようと目論んでいた。ある日、地震と共に村の天井が崩れ巨大なメカが落ちてくる! 暴れるメカに無謀にも立ち向かおうとするカミナ。その彼の前にライフルを手にメカ=ガンメンを追ってきた少女・ヨーコが現れる。しかし彼女のライフルでは、足止めをするのが精一杯。そんな中、シモンは地中から掘り出したモノをカミナとヨーコに見せる。それは顔だけの謎のメカだった…。

2. 俺が乗るって言ってんだ!!
ジーハ村を襲ったガンメンを撃破し地上に出たカミナとシモン。そこは更なるガンメンが待ち受ける世界だった。ヨーコの住むリットナー村をたずねる二人。そこには毎日のようにガンメンと戦っている村人たちがいた。村人の一人であるリーロンはシモンの乗っている「ラガン」に興味を持ち、何も知らない二人に「ガンメン」のことや地上のことを教える。翌日、夜明けと共に3体のガンメンが襲来する。驚く二人にヨーコは平然と「いつものこと」と答える。村人が応戦に向かう中、臆病風に吹かれ身動きの取れないシモン。村に危機が迫る中、戦いに加わっていたカミナは隊長機らしいガンメンに目をつける。「決めた!あのガンメン、俺がいただく!」

3. 顔が2つたぁナマイキな!!
シモンとの共同作戦(?)で見事ガンメンを奪取し、敵を撃破したカミナ。奪ったガンメンを「グレン」と名づけて得意げなカミナはヨーコに誘われ、狩りに出かける。その狩場でヴィラルと名乗る獣人と交戦。ヴィラルのガンメン「エンキ」の強さにラガンとグレンは敗退。なんとか命からがら逃げ出したものの、翌日にはリットナー村が襲われるのは明白だった。逃げようと提案するシモン。提案を一蹴し、ヴィラルとの再戦を挑むカミナだったが、やはり歯が立たない。ボロボロになっていくグレンの姿に、思わず顔を伏せるシモンに対し、ヨーコはカミナがシモンが必ず来ることを信じて戦っているのだと話す。「で、あんたはどうなの?」

4. 顔が多けりゃ偉いのか?
激しい戦いのなか、ラガンとグレンが奇蹟の合体を果たし、グレンラガンとなってヴィラルを打ち破ったカミナたち。勢いに乗って敵の本拠地に乗り込もうと旅を始めた矢先、突如合体の特訓を始めると言い出すカミナ。前回の合体はあまりにもブサイクすぎて「男の合体」ではなかったというのだ。最初は笑って取り合わなかったシモンだったが、特訓と称してグレンで大岩を投げつけられて逃げ回る羽目に。だが持ってきた食料を食べつくしてしまい空腹で力が入らない。特訓の最中、突然黒ずくめの4人組がグレンに襲い掛かってくる。彼らは獣人ハンター「黒の兄弟」と名乗り、グレンがシモンを襲っているのだと勘違いして助けに来たのだという。

5. 俺にはさっぱりわからねえ!
キタンたちと和解を果たし、さらに旅を続けるカミナ一行。とある場所までたどり着いた途端、突然地面が崩れガンメンごと地下に落下してしまう。落ちた先は古びたガンメンを「顔神様」と崇める奇妙な村だった。ガンメンから出てきたカミナたちは「顔神様の使い」として歓待されるが、その態度に不審なものを感じる。その後、村人たちはある儀式を行うが、それは貧しさゆえの過酷なものだった。儀式を「村が生きていくために不可欠なもの」と説く司祭に対し納得できないカミナ。そんな彼に反発を覚える村の少年ロシウ。一触即発になりかけたそのとき、新たなガンメンが天井から落下してきた! グレンラガンで応戦するカミナとシモンだったが…。

6. 見てえものは見てえんだ!!
仲間にロシウとギミー&ダリーを加え、敵本拠地への旅は続く。彼らの前に突如立ち塞がるガンメン軍団。これまでの戦いで成長しているカミナたちはあっけなく倒してしまうが、1体だけ逃してしまう。それを追えば敵の本拠に辿り着けると確信し、追跡するグレンラガン。だがいつの間にか立ち込めた霧のために見失ってしまう。霧中をさまよう中、1人の老人に出会う。老人は一行を奇妙な屋敷に案内するが…そこは温泉旅館?!女将と美女ぞろいのバニーガールに出迎えられ、下にもおかぬもてなしに浮かれっぱなしのカミナたち。そこにキヨウたちも合流し宴はさらに盛り上がる。ただ一人冷静なロシウは彼らの態度に疑いを抱き、屋敷内の探索を始める。

7. それはお前がやるんだよ!
オオカミ獣人の罠を打ち破った(?)カミナたち一行。その前に現れた獣人・ヴィラル。前回の戦いに敗れ、武士の誇りである兜をグレンラガンに奪われた雪辱を果たさんと再戦を挑みにきたのだ。そのまま激しい戦いを展開するグレンラガンとエンキドゥ。戦いの趨勢が優位に傾きかけたとき、突如彼方から砲弾が飛来し吹き飛ばされる。激しい砲撃と共に現れたのは……山のような巨大なガンメン!圧倒的な戦力の前に撤退を呼びかけるヨーコたちだが、カミナは一歩も退こうとはせず無謀にも戦いを続けるがまるで歯が立たない。集中砲火にさらされ、窮地に立たされるカミナたち。そんな彼らの前に新たなガンメンが現れる。彼らの正体は?!

8. あばよ、ダチ公
要塞型ガンメン・ダイガンザンとの戦いの最中、グレンラガンのピンチを救ったのはリットナー村のダヤッカや「黒の兄弟」キタンたちだった。彼らはカミナ同様、獣人のガンメンを奪取し自分のものにしてきたのだ。「大グレン団」の旗の下、各地で抵抗を続けてきた仲間たちが続々と集結する。カミナは彼らと共にダイガンザンの乗っ取りを決意する。作戦を前に盛り上がる大グレン団の面々とは裏腹に、カミナの無謀な行動に一抹の危惧を抱くヨーコ。決戦の朝、シモンはカミナとヨーコのキスシーンを目撃してしまい、激しく動揺する。そんな彼の心中をよそに、激しい戦いの幕は切って落とされる。果たして作戦は成功するのか?!

9. ヒトっていったい何ですか?
都に届けられた四天王チミルフ戦死の報。それは新たなる戦いの幕開けに過ぎなかった…。激しい戦いの末、ダイガンザンを手に入れた大グレン団。だが得たものの代償はあまりにも大きかった。カミナという精神的支柱を失い、目標を見失いかける大グレン団の面々。そしてアニキの死を「自分のせい」と半ば自暴自棄と化すシモン。仲間たちからも孤立する中、ガンメンとの戦いの最中にラガンが暴走し、グレンと分離し飛び出してしまう。コントロールのきかないラガンはそのまま、コンテナが散乱する奇妙な谷に不時着する。谷をさまようシモンの前に、新たなコンテナが落下してくる。その扉を開けると中には一人の女の子が眠っていた…。

10. アニキっていったい誰ですか?
シモンが連れてきた少女・ニアの正体を知り、動揺を隠せない大グレン団の一行。敵の情報を聞き出そうと尋問を試みるがうまくいかず、厄介払いでシモンに押し付ける。カミナを失った事実から立ち直れないシモンだったが、ニアに問われるまま、カミナとの絆を語るのだった。一方、ニア姫にためらい、戦いをやめてしまった四天王・アディーネ。都で螺旋王にそのことを責められたアディーネは単身ダイグレンを倒すことを誓い出撃する。ダイグレンの前に再び現れるガンメン・セイルーン。アディーネに対し、ニアは単身甲板に飛び出し、ことの真意を父王にただすべく、自分を都に連れて行くよう命じるのだが…

11. シモン、手をどけて
アディーネを退けた大グレン団。だが未だ立ち直れないシモンは部屋に引きこもってしまう。皆が見放していく中、一人ニアだけが彼を気遣うのだった。都を目指すダイグレンに入る緊急通信。あからさまに怪しい通信内容にリーロンたちは罠だと疑うが、キタンはそれをきかずに救助に向かってしまう。だがそれは四天王・グアームの狡猾な罠だった。ほとんど何の抵抗もできずに牢に放り込まれるシモンたち。脱出するべく穴を掘ろうとするキタン達だったが、全く歯が立たず、一人、また一人とあきらめていく。そんな中、一人黙々と掘り続けるシモン。そのうしろ姿を見て、ヨーコはかつてカミナが言っていたある一言を思い出すのだった…。

12. ヨーコさん、お願いがあります
グアームの卑劣な罠を打ち破り、己を取り戻したシモン。カミナの志を受け継ぎ大グレン団の新リーダーとして王都・テッペリンを目指す!そんな彼らの目前に海が広がる。地上専用のダイグレンでは海は航行できないのだが、こんなこともあろうかとリーロンは水上装備を用意していた。装備を換装する間、海水浴を楽しむ一行。その中に仲間として溶け込んだニアもいた。

13. みなさん、た~んと召し上がれ
四天王の一人、流麗のアディーネとの海戦に勝利したシモンたち大グレン団。その余韻にひたる間もなくテッペリンを目指すなか、突然「働きたい」と申し出るニア。メンバー全員が働いているというのに、自分だけ何もしないのはいやだというのだ。

14. 皆さん、ごきげんよう
ついに王都・テッペリン目前までたどりついた大グレン団。息つく間もなくテッペリン攻略戦の幕が切って落とされる。大グレン団の前に立ちふさがる四天王の旗艦ダイガンド&ダイガンテン。地上で、空中で互いのガンメンがぶつかり激しい火花を散らす。2隻の戦艦ガンメン相手にダイグレンは苦戦を強いられる。

15. 私は明日へ向かいます
シモンたちの前で、崩壊を始めるテッペリン。その正体は都市そのものが巨大なガンメンだった! 大グレン団の面々が呆然とする中、引き寄せられるように天空へ向かうグレンラガン。雲海を越えるほどの上空にしつらえられた玉座に座る一人の男。ついに螺旋王ロージェノムと相対する!

16. 総集片
これは、まだ運命に気づかぬ一人の男の物語。シモンとカミナ、二人の男が地下の村から地上へ突き抜けて始まった、遥かなる旅。見知らぬ世界、新たな仲間たち、そして別れ。絶望の淵で見つけた出会い。物語の欠片を紡いで語る「総集片」が今、ここに始まる。

17. あなたは何もわかっていない
テッペリンの決戦から7年後…。地上に解放された人々は、螺旋王の残したテクノロジーをもとに瞬く間に文明を構築していく。そんな中であるものは結婚して子供をもうけ、またあるものは新天地を目指し旅立っていった。新政府の総司令の座に着いたシモンは公務に忙殺される日々をぬって、ニアにプロポーズする。

18. 聞かせてもらうぞこの世界の謎を
螺旋王ロージェノムの予言通り、地上の人間の数が100万人になった瞬間に現れた正体不明の兵器。そして人類に宣戦布告したのはシモンたちにとって全く予想のできない人物だった。かろうじて敵を撃退したシモンは真相をただすべく、その姿を求めてカミナシティをさまよう。

19. 生き残るんだどんな手段を使っても
敵を撃退し帰還したシモンはロシウによって逮捕され、そのまま独房に監禁される。カミナシティで暴動を起こした民衆を鎮めるにはこの方法しかないと言うロシウに対し、キタンやダヤッカらグレン団のメンバーはいきり立つものの何も言い返せない。

20. 神はどこまで僕らをためす
カミナシティに帰還したシモンは監獄に収監される。そこにはかつてのライバル・ヴィラルも投獄されていた…。人間の避難を急がせるロシウ。ロシウの行動に不審を抱くキタンだが、行動の裏に隠された真の意味を知り驚愕する。

21. あなたは生き残るべき人だ
地下から出てきた人間たちが暮らすコレハナ島の小学校に、一人の新任教師が赴任してくる。その女教師は瞬く間に島の生活にとけこみ、生徒たちに慕われる。彼女の生徒の一人・ナキムは父親をなくしてこの島に移り住んだものの、島の生活になじめず、同級生ともうまく付き合うことができないでいた。

22. それが僕の最後の義務だ
宇宙へ脱出したアークグレンを、軌道上で襲うムガンの大編隊。ギミーたちグラパール隊の奮戦もむなしく、アークグレンの損害は増大していく。アークグレンのクルーが絶望のふちに立たされたそのとき、ブリッジに響くシモンの声!「あきらめるな!ロシウ!」

23. 行くぞ 最後の戦いだ
圧倒的なアンチスパイラルの猛攻を防ぎきり、逆転勝利を収めた大グレン団。その勝利の余韻も覚めやらぬまま、アンチスパイラルの本拠地探索を開始する。そのころ、ロシウは一人、生まれ故郷であるアダイ村に現れていた。

24. 忘れるものか この一分一秒を
人類の未来と愛するニアを救うため、次元の狭間にあるというアンチスパイラルの母星を目指すシモンと大グレン団。その行く手を阻むようにあらわれるアンチスパイラルの艦隊。その数、無量大数!シモンの螺旋力に全てを託し、大グレン団が絶望的な戦場で命を賭ける!

25. お前の遺志は受け取った!
アンチスパイラルの新たなる攻撃にさらされる超銀河ダイグレン。宇宙が高密度の海と化し、超銀河ダイグレンを沈めていく。罠を打ち破るため、シモンたちは一見無謀にすら思える捨て身の作戦に出る。

26. 行くぜ ダチ公
アンチスパイラルの罠を突き破り、ついに変形を完成させ大銀河に立ち上がる超銀河グレンラガン!その圧倒的な力は眼前に立ちふさがる敵艦隊をみるみるうちに駆逐していく。だが、アンチスパイラルの仕掛けた新たなる罠に大グレン団の面々はなすすべなく囚われる。それはシモンですら例外ではなかった。

27. 天の光はすべて星
これは自分の運命を知らなかった一人の男の人生の物語。今、男は自分の運命を知り、愛する女と、友と、まだ見ぬ明日のための最後の戦いが今、始まる!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

arias さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

日曜8時30分からこんな熱いの観てたら午後にはダウンしてるよ

2014年1月2日、3日のニコニコ一挙生放送にて(総集編16話を除く全27話)
ロボット(メカ)/熱血/成長/合体/SFファンタジー/オリジナル作品/2クール

1~15話  少年時代
16話    総集編
17話~27話 青年時代


ガイナックスによる熱血メカアニメ。なお主要スタッフである監督の今石洋之、副監督の大塚雅彦、原画のすしおらはTriggerを設立し移籍したため現在はガイナックスに所属はしていない。

アニメグレンラガンにはロボットとドリルを題材にした作品だ。今石らしいスピード感とコミカルな魅せ方と脚本による中島かずきによる友情(愛情)、熱血。これらがグルングルンとうまく合わさり回り素晴らしい作品になった。

1シーン見ただけで今石アニメだ!って思うほどの演出する監督だけれどもこれでもセーブしていた(ソースはアニメスタイル)とのこと。6話の温泉回が一番解放した回で徐々に落ち着いていき終わりに近づくにつれ大人しくなっていったかな、という印象を抱いた。最後はお話も真剣になっていくしね。
[追記:って6話は板垣伸が絡んで若干暴走気味だったのかな……?ソースは板垣伸のいきあたりバッタリ!第十八回]

さてロボットアニメなのでロボットについての話を。正直造形なんてわからないのでこうとしか言えないがかっこいい。合体シーンやドリル出現シーンなどは盛り上がる。
どうして動かせるのか、出力は何なのかなどの疑問の答えは「気合」。それでいいのかと思うけど熱血とスピード感でカバーしてる。
また主人公の機体は敵のロボットを略奪できるので性能の限界を感じることも飽きることもなかった。

熱血要素もこのアニメを語る上では欠かすことのできない。強大な敵にも諦めずに戦う姿やここぞという場面で「お前のドリルで天を突け」「オレを誰だと思ってやがる!」等の決め台詞もとても痺れちゃいますね。
毎話必ずおおっというシーンがあるし悲しい出来事や暗いエピソードなどで緩急もつけている。

岩崎琢による劇中音楽もまたいい味を出している。25話に流れたソプラノコーラス+ヒップホップ(ラップ)の楽曲がお気に入りです。
中川翔子によるOP&11話などの挿入歌も良かった。

不満だったのは4話かな。あの回は作画が酷かった。合体シーンだけ綺麗な作画になってて呆れてしまった。とはいえこれがパンティアンドストッキングの逆崩壊作画が誕生秘話だったのかもしれないが……。
9話も物語では重要な回だったがあれっ?と感じてしまうところがあった。
{netabare}後はブータが変身することの必要性が感じられなかったかな。結局合流する頃には元に戻るし。ケモナーホイホイだったのかもしくは何かのパロディだったのかね{/netabare}

天元突破グレンラガン……とても熱くかっこ良くいい作品だった。しかしこんな燃え上がる作品を日曜8時30分から地上波で放送してたなんて。その頃観ていたら午後にはテンション保てずダウンしてそうですね。



以下各話感想メモ。全力でネタバレしてます
{netabare}

★★★★★第一話~第三話★★★★★
熱血。熱い
カミナは頼りになるなぁ。
シモンは弱っちそうなだけに成長成分期待できそう

ところどころギャグが入ってる
第三話の初合体シーンは笑った
★★★★★第四話★★★★★
作画……頑張れよ
顔が潰れてるぞ
合体シーンだけ作画良くなってるな。ホント別人

洞窟暮らしが長いからか食物には火を通さないんだな
生肉とは恐るべし
★★★★★第五話★★★★★
あれっ普通に合体したな
あれだけ状況に拘ってたのに

全編通してフィルターかかってた
うまい演出だけど若干見づらかったな

これで仲間が3人増えた、のかな?
★★★★★第六話★★★★★
温泉回、ギャグ回。今石イズムだなぁ面白い
★★★★★第八話★★★★★
次回予告でネタバレしてたしAパートから死亡フラグ立ちまくってた
けど本当に死ぬとは。死んだんだよねこれ。どうするんだろ
9話予告で新キャラ登場。ナレーションもやってたからキーなんでしょうね
★★★★★第九話★★★★★
OP映像微妙に変わってる
カミナがOPから消えてら……
螺旋王人間なんじゃね?
→Bパートニアのセリフにより可能性大

箱からニアが出てきたのは箱入り娘ってことか

作画残念なとこあるなぁ。重要な回っぽいのに
★★★★★第十話★★★★★
ヴィラルはカミナ死んだこと知らないのか?
アイツいいやつになりそうだなぁ
★★★★★第十一話★★★★★
シモン復活。かっけー。しょこたんの挿入歌も盛り上がってよかった
十二話の次回予告。水着回かな?
★★★★★第十二話★★★★★
ヨーコも復活、でいいのかな
話の流れでニアの髪型変更。短いほうが描くの楽だからね
★★★★★第十三話★★★★★
OP、ニアの髪は長いままだった
やっぱりヴィラルはカミナが死んでいたことを知らなかった
良心も見せたけど螺旋王に改造されてダークサイドの道辿りそうだな

14話の次回予告「みなさんごきげんよう」って不穏だなぁ
★★★★★第十四話★★★★★
らきすたの店長がいるwww
突っ込んで死んだwwwww

ニアお別れじゃなかった
★★★★★第十五話★★★★★
螺旋王つええええwww生身のほうがつええんじゃねぇかこれ
意味深なセリフ残して消えたけど16話からは月偏なのかな
ひとまず1~15話、地球編おしまいってことで

作画監督すしおか。今更だけど音楽は岩崎琢
★★★★★十七話★★★★★
OPの歌詞が二番になってる
映像も変化……ってみんな大人になってるな
EDは歌詞も映像も変化

7年後の世界か。ロシウイケメンすぎる
性格変わったのもいればそのままのやつもいるね

ニアとケコーン……ならず

新章だけあってガラッとアニメの雰囲気変わったね
★★★★★十八話★★★★★
アンチスパイラルの存在なんかが明らかにされました
螺旋王も元は良い奴だった……?

シモンが暴走キャラに
ロシウが目的のためには手段を選ばないキャラに
★★★★★十九話★★★★★
ロシウ悪党すぎワロタ

ここでヴィラルと再会か
シモン反政府軍入り待ったなし
そしてここまで出番のないヨーコは何処へ
★★★★★二十話★★★★★
貴重なシャワーシーン(♂)

キタン回かってくらい出番あったな
死ぬのかと思った

最後の最後にヨーコきたあああああああ
★★★★★二十一話★★★★★
ヨマコ先生(ヨーコ)のおっぱい見つめるショタっ子
おねがい☆ティーチャーが始まりました

シモン「俺を誰だと思っている」
頂きました

シモンとヴィラルのコンビか。かっこ良すぎるぜ
シモン&ヴィラル「俺を誰だと思ってやがる!!」
うひょーーーーーーー!!!!
★★★★★二十ニ話★★★★★
怒涛合体アークグレンラガンかっけえええ

月もガンメンか

話の途中でぶっさしちゃったけど大丈夫かよ
大丈夫だったけど音楽も途中だったしビビったよ

次回からアンチスパイラルの全力軍隊との闘い編なのかな
これにて月偏終わりってことで
★★★★★二十三話★★★★★
ロシウ回

超銀河ダイグレン団結束!
ロシウもキノンとシモンによって復活したしいよいよって感じだな
★★★★★二十四話★★★★★
もう完全に戦艦のマスコットだな首だけ螺旋王さん

時間を稼ぐためみんな見せ場を作って死んでいく……
やっと合体かと思ったら罠にかかる……
★★★★★二十五話★★★★★
うわあああキタンも螺旋の力に目覚めてからやられてしまった……
お前もヨーコと死亡フラグ作ってから死んでいったな……
ヨーコのメンタルもやられそう

しかしついに超銀河グレンラガンの出番だ
最後のキタン→超銀河グレンラガンの流れにかかった音楽良かった
ソプラノオペラ+ヒップホップ風
★★★★★二十六話★★★★★
おぉIf...なBパート盛り上がる。カミナも出てきたし
Aパート後半の絶望感が緩急つけて良かったね

それにしてもブータは人になる必要あったのかな

26話のサブタイ『行くぜダチ公』と8話サブタイ『あばよ、ダチ公』。涙腺来ますね
★★★★★二十七話★★★★★
おおおおおおおおおおおお
グレン団全員騎乗による天元突破グレンラガン!
マスコットもいるwwww

ニア、消えてしまったんか……
結婚式でキスして消滅するなんて悲しすぎる

ところでブータさんは……
あっ数十年後を描いたCパートに出てきた。ちゃんと元の獣型でした

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1
ネタバレ

ぽんちぃ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【視聴検討中!】ドラマのアオイホノオを観たり、キルラキルの関連作品として気になってます。

全27話 +DS版特典番外編1話

タイトル、絵柄からして、男の子向けと思ったので、視聴は初めから考えてなかった作品です。
なので、深夜の再放送でも完全ノーマークでした。

キルラキルも初めの数話で断念してしまったので、再トライしてみようと思っていますが、
よく一緒に名前が挙がるこの作品が気になり始め、視聴候補として検討中。

ただ、どちらを先に観た方がいいのか迷ってます。
もうちょっとレビューを読んでみたりしようかな。急ぐこともないかな。

しょこたんのOPテーマは、CMなどでも耳にしたので知ってました。
この作品のだとは知らなかったですが。


===================================
【参考情報】視聴検討するための予備知識など(公式サイト、Wikiなどより)
{netabare}
■概要
ジャンル:SFファンタジーロボット アニメ
16:9比率ハイビジョンサイズで制作されており、アナログ放送でもレターボックス16:9比率で放送されている。本作はGAINAXが単独でアニメーション制作をした初のTVアニメ作品である。

{netabare}作品名の「天元」とは、万物生育の根源という意味があり、また囲碁の用語では碁盤の中央(中心)を指す。劇中のキーワードにも螺旋、ドリル、回転等、中央・中心に関連するものが多く見られ、中央突破、王道路線を念頭に置いた作品名といえる。監督である今石洋之の「ドリル」を念頭に置いた原案、基本設定と構成から、脚本の中島かずきが「進化と宇宙での象徴である螺旋」というテーマに乗せ、一人の男の成長劇と、生命と宇宙の進化を描いた巨大ロボット作品となっている。

本作品に登場するロボットは全編通して「ガンメン」と称され(由来は顔面)、「顔を中心に手足が付属する」という比較的マイナー部類のデザイン系統を採用している。
物語は前編(1部・2部)と後編(3部・4部)の2部2編で構成され、主題歌『空色デイズ』の歌詞は1コーラス目と2コーラス目で、それぞれの世界観のテーマに対応している。{/netabare}

過去の特撮・アニメをモチーフないしパロディとしたメカデザインやシーン描写が多数存在する。

2007年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞、東京国際アニメフェア2008・第7回東京アニメアワードテレビ部門優秀賞・個人賞(キャラクターデザイン)受賞作品。

{netabare}劇場版映画として『天元突破グレンラガン 紅蓮篇』が2008年9月6日に、
続編『天元突破グレンラガン 螺巌篇』が2009年4月25日に公開された。
劇場版の展開に合わせ、テレビシリーズの地上波再放送がテレビ東京系列深夜枠にて度々行われた。
2007年10月 - 2008年4月(16話の総集編を除いた全26話を毎週1話ずつ放送。ローカルセールス枠)
『2008〜2009年年またぎ 大グレン団祭』 2008年12月28 - 30日、2009年1月1日 - 4日(1話 - 15話、17話の全16話を年末年始に全7夜で集中放送)
『2009大グレン団祭"春"』 2009年4月9日 - 6月11日(18話以降の再放送){/netabare}

■ストーリー
{netabare}遥かな未来。
人々は地中に穴を掘って家を造り家畜を飼い、
時折起きる地震と落盤に怯えながら何百年も息を潜めるように暮らしてきた。
そんな村の一つ・ジーハ。 村を広げるための穴掘りをしていた少年・シモンは、
ある日、掘り進んだ先で偶然、不思議に光る小さなドリルを見つける。
そして、シモンの兄貴分である青年・カミナ。
彼は、村の上には「地上」があることを信じ、
グレン団というチンピラグループを率いて天井を突き破って外へ出ようと目論んでいた。
そんなある日、地震と共に村の天井が崩れ巨大なロボットが落ちてくる!
カミナは確信する「やっぱり地上はあった!」
そして、無謀にも村で暴れるロボットに立ち向かおうとする。
その時、更に地上から何かがやって来た。
それは、巨大なライフルを持った少女・ヨーコだった。
彼女は、ロボットを地上から追って来たのだ。
しかし、ライフルの威力では、倒すどころか足止めをするのが精一杯。
そんなピンチの中、シモンは、以前、地中から掘り出したモノをカミナとヨーコに見せる。
それは、顔だけの謎のロボットだった…。
(天元突破グレンラガン公式サイトより){/netabare}

■放送情報
2007年4月1日 - 9月30日  テレビ東京系列
毎週日曜8時30分から9時00分に放送。

■各話リスト
{netabare}第1部 カミナとの離別まで(第1 - 8話)
1話 「お前のドリルで天を突け!」
2話「俺が乗るって言ってんだ!!」
3話「顔が2つたぁ生意気な!!」
4話「顔が多けりゃ偉いのか?」
5話「俺にはさっぱりわからねえ!」
6話「てめえら全員湯あたりしやがれ!!」
7話「それはお前がやるんだよ!」
8話「あばよ、ダチ公」
------------------------------------
第2部 ニア初登場からテッペリン陥落まで(第9 - 15話)
9話 「ヒトっていったい何ですか?」
10話「アニキっていったい誰ですか?」
11話「シモン、手をどけて」
12話「ヨーコさん、お願いがあります」
13話「みなさん、た~んと召し上がれ」
14話「皆さん、ごきげんよう」
15話「私は明日へ向かいます」
16話「総集片」”第1部””第2部”の総集編
------------------------------------
第3部 7年後の新政府設立から月直撃を食い止めたところまで(第17話 - 第22話)
17話「あなたは何もわかっていない」
18話「聞かせてもらうぞこの世界の謎を」
19話「生き残るんだどんな手段を使っても」
20話「神はどこまで僕らを試す」
21話「あなたは生き残るべき人だ」
22話「それが僕の最後の義務だ」
23話「行くぞ 最後の戦いだ」
24話「忘れるものか この一分一秒を」
25話「お前の遺志は受け取った!」
26話「行くぜ ダチ公」
27話「天の光は全て星」(最終話)
------------------------------------
{/netabare}

OP「空色デイズ」歌:中川翔子(しょこたん)
挿入歌「happily ever after」歌:中川翔子(しょこたん)

<STAFF>
{netabare}企画:夏目公一朗、山賀博之、工藤陽二郎
監督:今石洋之
副監督:大塚雅彦
シリーズ構成:中島かずき
キャラクターデザイン:錦織敦史
音楽:岩崎琢
音楽制作:アニプレックス
アニメーション制作:GAINAX
製作:テレビ東京、電通、アニプレックス{/netabare}

<CAST>
{netabare}シモン:柿原徹也
カミナ:小西克幸
ヨーコ:井上麻里奈
リーロン:小野坂昌也
ヴィラル:檜山修之
ブータ/ダリー:伊藤静
ダヤッカ:中村大樹
キタン:谷山紀章
キヨウ:佐藤利奈
キノン:植田佳奈
キヤル:阿澄佳奈
ロシウ:斎賀みつき
ギミー:本田貴子{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

86.4 14 泣けるで恋愛なアニメランキング14位
未来日記(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (3915)
19728人が棚に入れました
周囲に関わろうとせず"傍観者"であることを望む中学2年生の少年・天野雪輝は、見聞きした全てを携帯電話の日記に付けていた。友人と呼べるのは、時空王デウス・エクス・マキナと彼の小間使い・ムルムルだけである。もっとも、これらは雪輝の空想のはずだった。ところがある日、自分がまだ体験していないはずの未来が日記に書かれるようになる。それは空想のはずのデウスの仕業だったのだ。未来を知ることで調子に乗り、有頂天になる雪輝。しかしその後、同じように未来日記を持つ人間が自分を含め12人いることと、その12人による次期時空王の座をかけた殺し合いのサバイバルゲームが開かれていることを知る。

声優・キャラクター
富樫美鈴、村田知沙、土門仁、田中正彦、真田アサミ、仙台エリ、関智一、桑谷夏子、今野宏美、相沢舞、平松広和、土師孝也、川原慶久、石田彰、松岡由貴、ゆかな、白石稔、若本規夫、本田愛美
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

このトマト、重さが違うよ Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!

■「未来日記」ってどんなアニメなの(*゚・゚)ンッ?
冴えない中学生で主人公の天野雪輝(amano yukiteru)は、他人と関わるって自分が傷つく事を恐れるあまり、他人と関わることを極端に避けるような日々を過ごしていたのです(_TдT)
そんな彼が他人に関わらないようにする為に、携帯電話で日々の変哲もない出来事の日記を付ける様になっていったのです(゚ロ゚;)!?
 
そんな雪輝の唯一の友達は空想の中で作った、時空王「デウス」とそのこま使いの「ムルムル」だけだったのでした・・・エア友達ってやつですね(>o<")
空想の世界のはず・・・だったのに・・・!?
そうなんです、時空王デウスは現実に存在する者だったのです!
デウスは時間と空間を支配する“神の座”を持ち、その後継者をデウスに選ばれた後継者候補12人で争わせる事になるのです。
デウスに選ばれし者には特殊な未来が記される「未来日記」という能力を与えられ、「未来日記」をつかった殺し合いのサバイバルゲームをさせられる事になるのですね♪
 
 
■「未来日記」と出逢った日の日記"φ(・ェ・o)~メモメモ
まず最初に書いておきたかった事が・・・
ヒロインの我妻由乃(gasai yuno)ちゃんって、ARIAの灯里ちゃんの面影がありますね♪
「もみ子がグレた・・・」って暁さんが言ってそうな気がしますヽ(`▽´)/
σ(^_^)アタシだけは「グレもみ子」と呼ぶことに決定(>o<")
 
それはさて置き・・・第一印象はとっても面白そうです♪
携帯端末を使うあたりは「東のエデン」を思い出しますし、選ばれし者同士で戦う設定と言うのも良くある設定だと思うのですけれど、心理的に((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪させてくれそうな雰囲気が魅力なのでしょうね!
 
何がいいって若本さんの声がいいですねw
もちろん、キャラデザも各キャラごとに個性があって良いですし♪
なんといっても、ユッキーこと雪輝くんのおびえる表情や、どこか精神的に欠落しているような由乃ちゃんの危険な表情などが丁寧に描かれていて、今後の心理的な恐怖感や緊迫感などもうまく表現されてそうな予感はしますね♪
それと、各未来日記には長所と短所があるので、この辺りをどうストーリーに絡めてくるかがポイントとなりそうです(⌒^⌒)b
白熱必死の未来日記バトルがどんな展開に発展していくのか、最後の結末がどうなるのか、とっても気になるのです(o^∇^o)ノ
 
 
■デウスに選ばれた後継者候補達\_(*゚▽゚) ワタシガエラビマシタ♪
【1st】天野雪輝(声:富樫美鈴)◇代表作◇日常(水上麻衣)
{netabare}
 『無差別日記』所持者・・・自分を中心とした周囲の未来を無差別に予知する能力
 本作品の主人公。気弱で人付き合いが苦手な臆病者なので傍観者に徹して日常を過ごしていた。{/netabare}
 
【2nd】我妻由乃(声:村田知沙)◇代表作◇伝説の勇者の伝説(イリス・エリス)
{netabare}
 『雪輝日記』所持者・・・雪輝の未来を10分おきに記録する能力
 本作品のヒロイン。愛称「グレもみ子」?
 雪輝のことを「ユッキー」と呼ぶストーカー∑(;゚0゚;)ー ̄){/netabare}
 
【3rd】火山高夫[hiyama takao](声:土門仁)◇代表作◇日常等の端役・脇役で数多くの作品で活躍
{netabare}
 『殺人日記』所持者・・・自分が起こす未来の殺人の状況を記録する能力
 中学の教師の顔と連続通り魔事件の犯人と言う2つの顔を持つ。{/netabare}
 
【4th】来須圭悟[kurusu keigo](声:田中正彦)◇代表作◇はじめの一歩(間柴了)
{netabare}
 『捜査日記』所持者・・・未来の自分の捜査状況が記録される能力
 これ以上人が死なない為にって・・・ユッキー撃とうとしてたじゃないw{/netabare}

【5th】豊穣礼佑[houjyou reisuke](声:仙台エリ)◇代表作◇
{netabare}
 『はいぱーびじょんだいありー』所持者・・・朝・昼・晩の1日3回、自分の未来を絵日記で記録する能力
 目がバッテンなパペット人形を常に持っている、可愛らしい5歳児♪
 そんな可愛い見た目とは裏腹に、知略策略を駆使してユッキーと由乃を残虐な手口で追い込みます( ̄□ ̄*;){/netabare}

【6th】春日野椿[kasugano tsubasa](声:真田アサミ)◇代表作◇シゴフミ(美川文歌、綾瀬明日奈)
{netabare}
 『千里眼日記』所持者・・・1000人以上の信者から寄せられる未来の「報告」が記録される能力
 新興宗教団体「御目方教」の教祖を務める巫女。
 両親が無くなってから、信者から辱めを受ける屈辱な毎日を送っていたため、世界破滅を目論む事に…{/netabare}

【7th】戦場マルコ & 美神愛[ikusaba -]&[mikami ai]
 (声)大人マルコ・・・関智一◇代表作◇Fate/Zero(アーチャー)
    美神愛・・・・桑谷夏子◇代表作◇LAST EXILE(アリスティア・アグリュー)
{netabare}
 『交換日記』所持者・・・由乃の日記の相互版みたに、マルコと愛がお互いに観察しあった記録
 なぜかエウレカセブンのチャールズ&レイの事を思い出しちゃいました(^▽^;)
 とっても素敵なカップルです♪{/netabare}
 
【8th】上下かまど[ueshita kamado](声:今野宏美)◇代表作◇アマガミSS(中多紗江)
{netabare}
 『増殖日記』所持者・・・サーバーを通して他者に未来日記の力を与える能力
 児童養護施設「母の里」のやさしい院長さん。
 3等身の顔デカキャラは最後まで馴染めませんでした。。。インパクトはあるけどねぇ…(^▽^;){/netabare}
 
【9th】雨流みねね[uryu -](声:相沢舞)◇代表作◇喰霊-零-(神宮寺菖蒲)、日常(長野原みお)
{netabare}
 『逃亡日記』所持者・・・自分の未来の逃走ルートが記録される能力
 爆破テロが得意の怖い女の子ですね♪ 物語をかき回してくれそうな予感です!
 ぽい!(((ノ≧∇≦)ノ :・'.::・>+○((≪***ドッカーン!!***≫)){/netabare}

【10th】月島狩人[tsukishima karyudo](声:相沢舞)◇代表作◇重戦機エルガイム(ダバ・マイロード)
{netabare}
 『飼育日記』所持者・・・未来に行う彼の愛犬たちへの命令と遠吠えによる報告を記録する能力
 日記を譲渡された娘の日向が友人のまおと共にストーリーの一翼を担う事に(*^^*){/netabare}
 
【11th】ジョン・バックス(声:土師孝也)◇代表作◇北斗の拳(アミバ、トキ、アルナ)
{netabare}
 『The watcher』所持者・・・他者の未来日記の予知内容を覗き見る能力
 いや~悪そうな顔をしてますねー(^▽^;) でも桜見市市長さんなんですよねw
 こういうタイプの人は自分の力を過信しすぎちゃう運命なんですよね(・-・*)ヌフフ♪{/netabare}

【12th】平坂黄泉[hirasaka yomotsu](声:川原慶久)
{netabare}
 『正義日記』所持者・・・未来に自分が行うべき善行の情報を記録する能力
 一度見たら忘れられないくらいのインパクトのあるキャラですね♪•このトマト、重さが違うよ
 全盲だからって烏避けの風船かぶせるなんてw
 歪んだ正義感が危ない感じで、この作品にぴったりなキャラでしたw{/netabare}
 

■総評
神に選ばれし12人の日記所有者が、己の命を賭けて神に座を目指して挑んでいったその結末は…
少々強引な幕引きでしたけど、最期まで楽しく見ることができました♪
『未来日記』の魅力はなんといってもキャラの個性だと思います!
どのキャラもどこかしら歪んだ人格で、どう考えたって時空王なる「神」って器じゃないよね(≧▽≦;)
誰が神になってもまともな世の中にはならないような気が。。。
そもそも神デウスって、こんな事で神を決めようなんて頭おかしいですよねwww
そんな個性豊かな登場人物の中で、やっぱり由乃ちゃんのご乱心のシーンは目を引くものがありました・・・
あっ・・・目を覆うシーンもありましたw..・ヾ(。 ̄□ ̄)ツ
ユッキーを追いかける姿は、可愛かったり怖かったりで、本当に忙しかったですねε=(・o・*) フゥ
12人の日記所有者が徐々に判明しながら対決といったベタなストーリー展開の中、由乃ちゃんに徐々に飼い慣らされていくユッキーのヘタレっぷりも際立っていましたね!
まさか本当に飼われるとは思ってなかったですけどーww(/≧◇≦\)アチャー!!

まぁそれは置いといて…∑('◇'*)!?、作品を通して各キャラの『目』の描写がとっても印象的だったなぁって思いました♪
サスペンス作品少なからずとも、目で恐怖感を煽る手法が使われるわけですけど、本作品でも色々と工夫されていました!
シルエットを使った手法はもちろんですけど、玄関ドアの新聞受けから覗く血走った眼の演出なんかは(◎_◎;) ドキッ!!っとさせられました♪
平坂さんの目の演出!?w\(◎)ゞはちょっとツボでしたww
っといった感じで突っ込みどころ満載で、笑いと恐怖感を独特のスピードで押し切ったこの作品は、結構楽しめましたo(*^▽^*)o~♪


■MUSIC♫
OP曲『空想メソロギヰ』(第2話 - 第14話)
 【歌】妖精帝國
 未来日記の世界観を表現した幻想的なメロディーのゴシックロックなナンバーです♪

OP曲『Dead END』(第15話 - 第26話)
 【歌】飛蘭
 飛蘭らしいアップテンポで疾走感のあるカッコいいロックナンバーです♪

ED曲『Blood teller』(第1話 - 第14話)
 【歌】飛蘭
 苦痛苦悩などの重苦しさを表現したダークな曲ですね♪
 力強い飛蘭の歌声がマッチしている感じです(*^^*)

ED曲『filament』(第15話 - 第26話)
 【歌】妖精帝國
 前期OPよりもスローテンポでグルーヴ感を強めたダークな印象のナンバーです♪
 
 
2011.10.15・第一の手記
2011.10.27・第二の手記(後継者候補の情報更新【4th】【9th】)
2012.05.25・第三の手記(追記:■~後継者~、■総評、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 100
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

観終わった

放送時、2・3話で視聴断念して、2020 5月観直して完走。{netabare}
観直そうとした理由は“魔法少女育成計画”や“魔法少女サイト”、“グランベルム”も入る?など、バトロワ物も萌え化が進んでるなーと思ってたら、2020年に入って1月~3月“ダーウィンズゲーム”、4月からは“グレイプニル”と似た感じのものが続き、「以前に戻った?」と思ったり。
それと同時に「以前って何だよ」と思ったらこの作品が浮上しました。
一応これが代表になるよね?バドロワ物のアニメとしては。
それと個人的に評価の高い“ハッピーショガーライフ”の感想で、ちょくちょくこの作品のヒロインの話題が上がってたので気になってたのもあったり。

そして見返してみると、当時途中で脱落して、そこまでの内容どころかどうして脱落したのかもすっかり忘れてたが、思い…出した!
<批判的な内容なので畳んでおきます>{netabare}
順序は前後するけど“王様ゲーム”と似てるんだ、「それ、今思いついたネタ入れてただけでしょ」とツコミ入れたくなる辺りが。
王様ゲームが1分前の出来事を忘れるとすると、こっちは5分前の出来事を忘れる感じ、まぁ王様ゲームよりはマシか?
ホラー作品はそういうことが起こりがちとは分かっていても、ちょーっとキツい。
雑誌掲載のマンガだと毎話センセーショナルなシーンを入れて読者を引き付けないといけないためこういうことが起こりがちなのも分かるけど、それにしたって行き過ぎ。

一例としては、学校爆破されて生徒も沢山巻き込まれたハズなのにその後大した騒動になるでもなく主人公は遺族偲ぶことも無くしれっと普段の生活続けてたり。
但しこれは主人公は周囲に対して他人事を決め込む性格(主体性が無い・能動的でない)らしいのでまだギリギリ納得できる、かな?
と思ったら教団パートにて、すぐ横で信者同士が殺し合いを始めてる中、大して親しい間柄でもないお目方様を救うんだという行動を取って…ん?
目の前で人が殺されるのを放っておけないというなら物理的にもっと近くに居る信者をどうにかしろよと思わざるを得ない。
あれだ、ネームドとモブとの扱いの落差が酷いんだ。
ついでに教団パートでは、ユノがいきなりカゼひいたみたいな描写があるのだが、それが物語にどう影響があるのか不明、意図が分からない。
ずっと後になるけど主人公はクラスメートにラブレターを出そうとしてたこともあって、他人事を決め込む性格もブレッブレ。
こんなのが20話以降までずっと続きます。
キャラの思考回路が不可解、ひいては作者の価値観が私と違いすぎてついていけない感じ(※)。
これについては後述しますが、忙しかったら視聴断念するのに十分な要素になってました。

それに輪をかけて違和感著しいのが…物語の肝心要の「未来日記」の設定。
そもそも神様はもっと前から、百年でも千年でも前から後継者の準備しとけよとか、ひとつの町から候補者選出するなよとか、そこは許容するにしても、だ。
次期神様候補者12人に渡された未来日記は、未来予知機能が授けられる以前の所有者の“書式”に則った表示形式というルールになってます。
つまりは主体性の無い主人公の未来日記は自分自身についての記事が書かれない、主人公のストーカーのユノは主人公のことだけしか記事が書かれない。
もっと分かりやすいのでは、刑事の未来日記は犯罪者についてしか書かれないので、ターゲットが犯罪者になってくれないとそいつの未来を知ることが出来ない、など。
そういった制約が駆け引きのキモになるハズなのだけど、いかんせん日記に書かれた未来がコロコロ変わりすぎる。
こんなにホイホイ変わる未来なんて予知したところであんまり意味が無いのでは?と思ってしまったり。
そうだなぁ、「水の入ったヤカンを火のついたガスコンロの上に置く」ここまでを実行して「数分後にヤカンの中の水は沸騰する」と言った場合、これは未来予知って言える?
で、途中でコンロの火を止めるなどして沸騰しなくなったことを指して「未来が変わった」って言う?
なんかそんなレベルにしか感じなかった、作品名ではなく作中の機能の「未来日記」が。
なにより持ち主が「これから書式変えよう」と思ったら制約も変化しちゃわない?という疑問ががが。
先の刑事で言えば「よし、これからは犯罪以外のニュースも日記に書こう」と思ったら制約が変わるんじゃないの?ってこと、未来ホイホイ変えられるんだし。
そう考えたら、制約があるが故の駆け引きが茶番にしか思えなくなって…。
き、きっと授けられた時点で書式の変更は認められないんだろうきっとそうだろう、と言い聞かせながら見たけど、そういう説明は欲しかったなぁ。
<批判パート終わり>{/netabare}

と、そんな感じで違和感バリバリで視聴を続けるのが苦痛で、3分見ては一時停止~ってのを何度も続けて、回によっては1話分を見るのに3日かかったり。
「そんなことまでして見なくていいじゃん。ましてやそれで文句書くなよ」と言われたらご尤もで、別に文句言うために見てたのではないです。
先に他の方の感想を見てみたら後半アっと言うようなタネ明かしがあるみたいじゃない?ループだか時間遡行だか。
じゃあ序盤の違和感に合点のいく理屈が明かされてスッキリするならそれで構わない、むしろそれを体験したい、ということでそれを心の支えに見続けました。

結論から言うと序盤(といっても23話くらいまで)の違和感を払拭できるような結末は、ありませんでした。
まぁ良いんです。
上記の批判箇所は「これこれこういう部分が気にならない方は見てもいいんじゃない?」というもので、それを乗り越えれば感動までは行かないにしろ収穫はあるんじゃないかな?

なにより「完結してる」のがありがたい。
このテのバトロワ物、または今流行りの異世界転生・転移モノも含め、「黒幕(仕掛け人)」にひと泡吹かせるところまで行かない作品が非常に多くて鬱憤が溜まってたんですよね。
その点この作品はそこまで描かれている。
厳密にはひと泡吹かせるではないけど、少なくとも3周目デウスは未来日記による後継者選抜はダメだと判断を下しました。
ある意味本当の黒幕である1周目ユノも望まぬ展開に散々苛まれ最期ああなるというのは納得の結末。
3周目の他の未来日記所有候補者達の「動機」の回避も強引ではあるけど納得だし、選出範囲が狭い問題もこのオチを考えると仕方ないのかなぁ、とも。
但しこれは完結してない作品を見過ぎた反動で加点してるだけで、本来は「これが普通」と言える状況になってくれたらもっと良いんだけどね…。

あと批判パートで※印を付けてた部分、「キャラの思考回路が不可解、ひいては作者の価値観が私と違いすぎてついていけない感じ」。
放送順が前後するけど同じ作者の“ビッグオーダー”(こっちは放送時最後まで見た)がやっぱり価値観が掴めず「?」だったのだけど、これ見てなんとなく分かってきた気分。
ビッグオーダーでは特に主人公が最後あそこまで拒否しまくったのが理解不能でしたが、「あの世界では未来日記が放送されててそれ見たから」と思うととて~も納得、凄~く納得。
ある意味ビッグオーダーを見るならその前に未来日記は見とかないといけないかも、個人的にはこれが一番の収穫だったかも?
じゃあその作者の価値観・ビッグオーダーと共通する未来日記の価値観とはナンゾ?というと、これが説明難しいんだけど…。
乱暴に言えば過去を変えても別の平行宇宙が作られるだけで現在は変わらない、過去の過ちを無かったことにはできない、ってところかな。
それ自体はよくあることだし理解はできるけど、「この作品はそうである」という説明ナシにさも当然のように話が進むモンだから理解が追いつかない…気がする。

一方、よく話題に上がるユノのヤンデレっぷりだけど、これは事前に推されまくったせいか思った程ではなかった。
個人的には、話し方を僅かでもミスるとそれまでニコニコ笑顔だったのが急変して、いつ主人公に刃を向けかねないか分かったモンなじゃいってタイプの方のが怖いかな。
いわゆる地雷が分からないって感じ。
この作品では2周目トリックを隠すためと「キミを殺してボクが神になる→やっぱやめた、心中しよう」の心変わりで豹変しただけで、それ以外は概ねイエスマンでした。
あと、できればおかしくなった原因に主人公が絡んでた方が良かった気がするが、それは“ハッピーシュガーライフ”もそうだったし高望みしすぎか。


総評としては、上記の批判ポイントが気にならない方は見て損は無いかと。
特にバトロワ物で「完結しない作品」に辟易した時はお勧め。
ヒロインのヤンデレっぷりはあんまり期待しない方がいいかも?{/netabare}


余談・園芸ネタ{netabare}
実はこれを見直そうと思った理由ってもう一個ありまして。
“プリンセスコネクト”に登場するコッコロってキャラの髪飾り(ヤマボウシ?)、同じのを以前にも見たことがあったような?何だっけー何だっけーと必死に思い出したらビッグオーダーが浮かびまして。
他にもあった気がするけど、そこから更に未来日記が途中断念だったことを思い出して、それで見ることに。
連想ゲームでプリコネから未来日記に繋がるのもそうは居まい、と自画自賛してみる。
同時に“まかでみWAっショイ”も見直してるのだけど、これも辛ぇ…。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

せんたー試験 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

結末にかけて分かりにくいのがもったいない

未来日記
書いて字のごとく、未来を予知できる日記をもった12人の人間が時空を操る神の座を求め殺しあう物語です。

見ていて
作画が比較的安定している事、演出が割と的確で盛り上がりに上手く勢いをつけている事
に好印象を持てました。
見ていて、ハラハラがすごくて、十二分にサイコサスペンスしていました。
後半は、原作が終わりにかけてたたみこもうとしたのか、細かい補足が疎かと言うか考証不足と言うか…。
雑になってしまっています。そのせいか、初見だとすとんと落ちませんでした。

>ダメ主人公:天野雪輝(あまの ゆきてる)1st{netabare}
このタイプの主人公は色々あるような気がします。(エヴァのシンジに近い感じに見えました)
テンプレとしては”主人公は駄目人間である。 しかし…! 実は日記は…無双‼‼”
な感じです。
肝心なところで、グダグダ悩んだり見ていてイライラします。そうでもなくては話が回らないのでしょう。
ダーツが趣味だが時折それが武器になります。
ダメ人間といえど、場面によって役に立っている時もります。
後半は映画の様なアクションはじめ、自動車の運転など軽がるとやってのけていました。
また協定を結んでからの裏切りと言った何とも悪役じみた行為に及んだりします。

と言うか、この辺りの件はミョーにカッコよすぎて別人かと思います。

警察からパクった拳銃を返していなかったらしく、友人を撃ち殺すことに活用します。
最終的には、ユノが(紆余曲折の末)自殺するためこの世界の神になります。{/netabare}

>無双やんでれ:我妻由乃(がさい ゆの)2nd{netabare}
とにかく主人公を監禁してしまうほどに愛しています。

上昇志向の強い家庭に育ったが為に、幼いころから心身ともにストレスを与えられていたようです。
その状況に耐えかね、両親を監禁して餓死させてしまいます。
両親の死というイベントにより心身ともに荒んでいたころの主人公との出会いが後の恋愛感情に発展するようです。

実は、一度神になっています。しかし死んだ人間を生き還せない事を知って、絶望します。その後、神の力でパラレルワールドを跳躍しゲームを一からやり直しています。物語はユノ跳躍後の2度目の世界の話です。

ナイフを携帯し、愛する主人公のピンチに抜刀。
障害を排除します。途中手配犯になりますが、もとから斧で切り倒す、げんのうで人を殴る、などなぜ補導されないのか不思議なくらい暴れています。身体能力が以上過ぎ、拳銃、短機関銃などかなりこなれた扱いをするなど要領も良いようです。

後半は、何の映画化と思うほどにアクションをします。
どこからか日本刀が出てきたりと少々ストーリーが倒錯してます。

とにかく頭が回り、体が動きます。
彼女のおかげで主人公は生き長らえていると言えるほどに。{/netabare}

>見事なデオチ殺人鬼:火山高夫(ひやま たかお)3rd{netabare}
あっという間に殺される見事なデオチさんです…。
主人公が通う学校の英語教師らしい詳しい事以外は不明。
過去回想があるわけでもなく…。
ごめん…之しか書けない…。{/netabare}

>クールな甘党:来栖圭吾(くるす けいご)4th{netabare}
9thと主人公との戦い後、主人公を保護・協定を結びます。
ゲームそのものを潰す事を計画していますが、御目方教事件以来9thとも協定を結び、息子の余命が短い事を知らされると神になる事を決意、主人公を陥れようとします。
結局失敗しますが、9thに息子を託し自害。{/netabare}

>さいきょうのごさいじ:豊穣礼佑(ほうじょう れいすけ)5th{netabare}
両親が御目方教に入信しており、両親は御目方教事件の際に巻きこまれて死亡してしまいます。
両親づきあいの関係でうまいこと日記所有者の主人公宅に転がりこみます。高すぎる知力を駆使し主人公・ユノチームと奮闘します。
日記自体が情報量が少なく、不利でありながら食事に毒を盛ったり、感電させようとしたりかなりの強敵でした。
最後はユノが始末をつけますが半ば共倒れの様な形でした。
そうゆう意味で”無双やんでれ”と同等に渡り合えるある種どこか外れた所があります。
ユノと同じく家庭環境が関係しているらしいのでユノと一番近い人間かも知れません。{/netabare}

>CVが雪野五月っぽい(けど違う):春日野椿(かすがの つばき)6th{netabare}
極度の弱視。
御目方教の巫女と言った立ち位置ですが教団の人間の裏切りにより教祖である両親が死んでからは凌辱を受ける日々であり世界を滅ぼそうと思っていたらしいです。
主人公を利用して自分のデッドエンドを覆し、その後主人公を潰そうとするが結局返り討ちにあいます。この回では、珍しくユノが捕まり主人公が活躍します。{/netabare}

>孤児だったバカップル;戦場マルコ&美神愛(いくさば まるこ&みかみ あい)7th{netabare}
お互いに親に捨てられ同じ、施設で育ちます。そのためか、マルコ 愛ともに絆が強く唯一二人で7thというくくりになっています。
主人公に近づく彼の父がまだ見ぬ11thに続いていると知るや主人公を潰し、彼の父をゲットしようとおびき出します。
結局最後は二人とも壮絶な最期を遂げますが、途中お互いに絆の強さを見せつけます。
また主人公にユノの扱いを諭され、主人公自体も考えを改めさせられます。{/netabare}

{/netabare}
登場人物は皆、一癖も二癖もある輩ばかり、
皆、どこかおかしてくてそれに起因する理由により日記を持っているような感じです。

ストーリーの流れはありがちな数話ごとに宿敵を倒していく形。
しかし新キャラがすべて敵ではないようで。
何人か出てくるキャラクターにそれとなく混ざり隙を見て牙をむいて来ます。
水面下で色々動いていたりする人もアリ、物語はノンストップだ。


ストーリー的な面で欲を言うなら、簡単に人を殺せ過ぎです。
警察の対応含め、殺人という事象に社会的なリアリティを感じられません。
学校に爆薬が仕掛けられている辺りは少々残念な感じでした。
細かいところに現実社会とはかけ離れた所があります。
それゆえに、「アニメの中の世界」といったような安っぽさを感じます。(アニメが安っぽいという事では無く、「虚構の世界の作り話」感が強いということ)
どこか、殺人などそこら辺に転がっているもの、と言ったテキト―な感じが見受けらる事に違和感を感じました。

ストーリーは19話くらいまでが良かったですがそれ以降、少々動きが多くなり理解しにくくなります。
特に、11thの辺りは未来日記の仕組みが明かされますが、神がなんたらと言っておきながら、システム自体は一市長が
業務の傍ら半分趣味で作ったものであるかの様な描写があり、なんだか世界観が壊れました。

そこら辺が少々勿体無い感じ。
流れは好きでした。個人的にはもっと別な展開を期待していたので少々期待外れでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

91.1 15 泣けるで恋愛なアニメランキング15位
ちはやふる(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (4128)
18777人が棚に入れました
姉がモデルの日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり、日本一になることであった。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んで、かるたの魅力へ惹きこまれていく。

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

まさしく王道スポーツアニメ(最終回

1期25話。2期25話。

●関連URL
・TVアニメ公式:http://www.ntv.co.jp/chihayafuru
・原作漫画公式:http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000003555 (※試し読み有)
・公式Twitter:http://twitter.com/chihaya_anime


かるたで青春物語なのかな?
作画が少女漫画っぽい感じだけど特に気にならない。
カルタはルールすら覚えてないけど色んな人のレビューで面白いとか感動するってあったので見てみました。


最高ですねこういうアニメ。
感動もするし笑いもあるしスポーツアニメらしい王道の作品です。
ラブコメ要素もバランス良く盛り込まれてて素晴らしく良い作品でした。
2期もあるのでまた見たいと思います。

ガンバリスト駿とかヒカルの碁とかスラムダンクが好きな人にお勧めです。
老若男女誰にでもお勧め出来る素晴らしい作品でした。


各話感想
{netabare}1話
あやせさん!美人設定なのか。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
皆の前で脱ぐとかどうなってんだ。無駄美人ww
陸上部は出会い系wwどんな偏見持ってんだよw
サッカー部とかならわからんでもないが。
しっかしかるたってどうやってやるんだっけなぁ。
オカリンキタ――(゚∀゚)――!!
なんだイチャイチャしやがってw
そんな好きじゃないんだけどっておいww
フォローになってねぇよ。
アラタって誰。アラタが好きなの?タイチが好きなの?
なんか浮ついてるな。
三年前?って事は中学生だったのか。高校生かと思った。
眼鏡がアラタって奴なのか。これはひどいいじめだな。
え?小学生が働いてるのか?合法なのか?
アラタもう惚れてるのか? グランプリの子w
百人一首って最上川~の奴だっけ?
あっ新聞配達バラしやがった…
小学生の給食って班になって食べさせられてたなぁ。
タイチ嫉妬だな。
おねぇちゃんが日本一になるのが夢っておかしいな。
テープなんてあるのか。急にやる気スイッチ入っちゃったな。
えええええwカード刺さってるw
なんだこのカルタ超人ww ちょw全部ばらまいたw
眼鏡は福井弁なのかな?なるほど世界一か…
おぉーーそうなのか!タイトルの伏線回収感動した!
アラタの情熱に感化されたのね。


2話
早速いじめか。
おっこれでカルタに乗っかって来るわけか。
タイチ嫉妬しすぎw
早すぎ飛ばしすぎww タイチの親厳しすぎ。なんでも勝たないとってw
買収か?うわうわうわそういう事かw
この辺で拭いてもいいよってどうなってんだw
あっ眼鏡ぱくりやがった。ひっでぇ。どんだけ目悪いんだよw
タイチクズすぎ。 目が0.03でもいけるのか。
暗記すげぇ。 クズタイチまじくそだな。
ええええw 何その展開!!
は行とな行だけなのかww まわりの札は吹き飛ばしてもいいのか。
せけぇww おぉーーーちはやふるktkr!!
あれは名人ww アレ呼ばわりw 母ひでぇ…。姉貴もクズww
タイチの親もクズ。クズばっかしか出てこねぇな。
エアカルタww 熱心すぎるだろ!
結局眼鏡何処行ったんだよ。見えなさすぎるw
やっぱりてめぇーか。卑怯なカルタが突き刺さったww
エンドロールの縦書は珍しい。


3話
タイチもカルタやるのね。なんという空気の読めない子ww
先生ww熱すぎるww
スネオみたいな奴だなヒョロ君w
暗記時間なんてあるのか。うわうわこれはキツイ。
なんとそんな小技があるのかすげぇ。ややこしいなぁ。
相変わらずはええな。え?見方のも取れるのねw
チーム戦の意味があんまり無いww
ヒョロ君( ゚д゚)ポカーン
なる程チーム戦はそういう事が可能なのか。
先生のおでこに大ヒットwww
メラメラメラ!!アラタそんなすげぇやつだったのか。
良い先生だなぁ~。
3人ともいつの間にか仲良しだな。
バラバラになっちゃうのか。
ジワジワ目に来る…(;_:)先生良い人すぎる。
TシャツのOVERっておいww重量OVERってかw
開かずの踏切w
置いてけぼりにしてっておまえが勝手にやめたんだろ。自己中すぎる。
なんだ負けたのか…
「もっと三人でカルタしたかった」ここ泣いた。゚(゚´Д`゚)゚。
アラタ…(´;ω;`)ブワッ
泣き回だった。メッチャ泣ける。


4話
カルタの大会で会おうか…。なんともスケール大きな話だ。
あれ?高校生?中学生?
タイチの彼女か。
ちょw先生wwまつげ君ってタイチの事だったのかw
今度は中学の回想か。さっきのが高校生か。
チョコレートサインってなんだよw
臨時休業w まぁお約束ですね。高いチョコになるのかw
味わってねぇww ひょえぇー大会過酷すぎる… 白目やめろw
タイチ優しいなのリアクションが完全にオカリンw
フェイント!やりよる。フェイントじゃなかったのかw
何故ちはやふるの事知っているんだ。
敵陣に送る?攻めカルタ?ルールがわからん。
ちはやふるだけは取られて欲しく無いなこれから先も。
タイチとイチャイチャww
彼女いたのになんで抱きついてんだよ。寝とる気か。
嫌な予感しかしないなアラタ…
急に電話してこれは無いよな。相変わらずKYは直ってないのか。
どんだけ頭の中がお花畑なんだよちはやは…全然成長してないのな。


5話
まさか福井まで押しかけに行くのかよ。これは… 波乱の予感。
股下ならって身長そんな高いのかよ。
原田先生ww 
「恋はそいつといても楽しく無いって事だよ」
間接的に告白しやがった。彼女いんだろうが…
なんて浮気症なタイチ。やっぱりクズだったか。
アラタ相変わらずバイトしてんだな。
うおっそういやちはや身長たっかいなw
手をつなぐフラグが!フラグクラッシャーアラタww
相変わらず涙目タイチw
え?何故東京土産上げたしw
えー偶然俺も173だわwww いや真面目に同じだ。
いちいち空気を読まない子だな。これは業と読んで無いんだろうな。
お節介すぎる。アラタからしたらいい迷惑だな。ほらキレちゃった。
なんというわがまま女。タイチかっけぇー!
あら?お隣さん彼女なのかな?まぁ概ね想像通りだな。
ちはやどんだけアラタ信者になってんだよww吹いちゃったじゃねぇかw
会えなければ会えないほど神格化すんなしw完全に信者w
勝手にアラタ教信者になってやがるwもういい場面が台無しだよw
うおっ熱い流れになった!新幹線は窓開かないんだっけ。
タイチ嫉妬乙wwまったくタイチはいつも涙目だな。カルタ部結成。
おぉこれで1話に戻る感じかな?良く出来てんなぁこのアニメ面白い。


6話
まるで柔道部だな畳運ぶとかw 無駄部w 畳結構重たいからなぁ~。
ティーン!カルタ飛ばしすぎw 1組三畳ってとこか。
馬鹿www まぁワンパターンって感じか。
地面に正座すんなw ちはやより超詳しいなこの子。 まぁ袴履いた方が様になるよな。
いいねぇ俺も着物好きだよ。お?モデルをちはやがやる流れか。
そしてその代わりに入って下さいとなりそうな予感。
あれ?ちはやがネクタイでカナちゃんリボンだな。どういう事なの。
ちはやふる奥が深いな。まぁ解釈なんて人それぞれだもんなぁ。
アニメのレビューもこういう色んな解釈があるから面白い。
やっぱりこの流れだなww なんとも読みやすい話の流れ。


7話
だから白目ww 目閉じてやれよw 反射神経って事か。
どっかの大会で着物着ることになりそうだないつかw明らかにフラグ。
アラタかるたやってるのかねぇー。机くんww
まーた眼鏡いじめかよ。トレードとか糞MOBうぜーw
むむっこれはタイチと勉強もしくはカルタ対決の流れと見た。
そして負けたら入りますだろうな。
机ごと持ってきたwww はいタイチで食いついたーw
ホント流れが読みやすいアニメだ。裏返しとかトランプかよw
札をずらすとか上手だな。ちはやの欠点は記憶力だったのか。
タイチ自己PRタイム。大成功だな。おい机逃げんな。
話の中に入れないんじゃなくて入らないんだろ。
対決はしなかったか。青春だなー熱いねー。
机離れ出来たようですね。


8話
すっかり馴染んでるな。袴が似合うだけで誘うなw正月だけはやってるのかw
50円やっす。うおっまさかの肉まんくん同じ学校だったのか!
送り札が良くわからん。そのスカートの丈で馬乗りとかキチガイ沙汰すぎる。
西田って名前だったのか。百人一首考えながらテニスしてんのかよw
テニスが可哀想ってどんな理論だよww
西田はどういう風に入るんだろうなぁ。テニスに挫折して入りそうな予感。
チキン戦法で簡単に釣られやがった。西田相変わらずつええな。
Tシャツの大皿ww西田プレッシャーに弱いのか?
なる程同時に取れないようにしたのか(適当
次の詩?どういうこっちゃ。チート性能って事でいいのかな?
西田が勝ったのか。あっテニス部コーチにバレた。強制参加w
あっという間に人数揃ったなw


9話
部長なんで駄目なんだ?キャプテンってなんだよ。え?部長のが偉いだろ。
一々わがままな女だなぁ。
西田今日は特盛Tシャツかwこいつの着るTシャツ毎回見所だな。
合宿やるのか。タイチの自宅かよw タイチ彼女どうしたんだ?別れたのか?
ホントちはやKY。今日は西田大盛りかw
ちはやうぜぇー。勝手に人んち嗅ぎ回んな。色々駄目すぎるなちはや。
ちはや耳いいなw ミセスプレッシャー?
え?何が起きた?カナちゃん寝ぼけてるのか?
むむ。誕生日だったのか!キャプテンネタはミスリードだったかうまいな。
タイチ何があったんだ。アラタか。顔変だろww


10話
袴フラグ回収早かったなぁ。次は着物だな。
返事来ないのにメール送ってるとかストーカーかよ。
ヒョロ君とこつええな。なんで裸足で出歩いてんだ。
カナちゃん素晴らしく大和撫子だな。実に良い子だ。
うおやきそばパン懐かしい急に食べたくなってきた。
コマノの相手のTシャツ熱!コマノどんどん追い込まれていくなこれ。
まぁそうなるよな。
タイミングよく団結してる相手が出てきたな。
あっ遂にちはやふる取れなかったか。終わったな。
タイチ部長らしくなってきた。なんか感動した。
タイチと西田手を握るなキモいww今の描写いらんだろw
ってか女の人が作ってるのかな?このアニメ。
カナちゃんマジ天使。グッときたわ。
( ;∀;) イイハナシダナー ちはやは酔っぱらいかよ。


11話
なる程いい作戦だ。
ごめんなさいじゃないと嫌だって…プレッシャーかけてくるねぇ。
猫何してんだw 49件ww 完全にストーカーww
いきなり全滅か。さすがに強いのね。コマノやるじゃん。
読者の癖が関係あるのか。西田頑張れよ。
コマノみたいなトラブル多そうだなこの競技。
西田の伸身側方宙返りカルタすげええw
タイチTUEE!おっ西田やるじゃねぇか後1勝!
キタ――(゚∀゚)――!!ちはやぶるぅー!
だからなんで寝るんだよww 悟空かよww


12話
東京都予選だったのか。つまり次が本戦なのか。こりゃ厳しそうだなぁ…
ヒョロ君ww 以外と熱いやつだったんだな。あっ最後だったのか。
おねぇちゃん芸能人かよ無いわー。何こいつらクズ親クズ姉すぎてワロエナイ。
おめぇもか女帝よ!おい柴田先生もクズかよwwどいつもこいつもクズしかでねぇなw
うわー下から5位とかマジ終わってる…適当にやってもそりゃないわ。
頭のいいやつの方がカルタ強いんじゃなかったのかよ。説得力にかけちゃったな。
ヒョロ君良い奴だな。タイチかっこいいじゃん。で、彼女どうしたの?別れたの?
おっ!親やるじゃんw いつの間にスクラップしてたんだよ!
泣かせやがて。しんみりきちゃったじゃねぇか( ;∀;)
カナちゃんやるじゃん。
女帝のハートを射止めたか!w 女帝自分の手柄にする気だろこれww
出たーwwwなんて汚い大人なんだw まぁ結果往来だろうけど腑に落ちないぞ。


13話
うわぁ気づいたらもう13話じゃねぇか。見始めると止まらない…
何者だ!?ライバル登場か?
恋愛成分が足りなくなってきた気がする。アラタいつ出てくるんだ。
ちはやどうした。おっいいタイミングでアラタきたこれw
欲しいタイミングでアラタ来るなぁこのアニメ。すげぇ。
アドバイスのメールでも送るのかな?ただ単に出ただけなのかな。
うおっまさか見に来たんじゃ…!!!
あぁ認知症なのか…うちのばあさんは脳溢血で記憶飛んじゃったっけ。
アラタやっちまったな。荒れてきたようだ。じいちゃん記憶が混同してんだなぁ。
キタ――(゚∀゚)――!!ピンポイントのタイミングで来やがった。
なんだこのアニメすげぇな。タイチ…大人になったな。
せっかくアラタ来たのにこれは目が覚める前にアラタ帰っちゃういや予感ががが
しなくてよかった。
おいアラタが来てるのにやっぱりカルタしか見えてないのね。
おぉ綿谷先生のカルタにそっくりだからね。の流れ良いなぁ。
そして遂にアラタがカルタ復帰来るか。
アラタの記憶は残ってたか。来てたのーえー覚えてなーいみたいな流れになるかと思ったw


14話
アラタはA級なのか?タイチの復讐劇始まる予感。
ちはっやっふるおも~い♪
若宮どうせこの間すれ違ったやつだろ。ほらきたww
しっかり抑えてるなこのアニメは。王道の流れ。なんて分かりやすいんだ。
これ隣の人のカードと混ざったらどうすんだよww
北央ボロ負けとかどうなってんだ。クイーンチーターかw(゚∀゚)キタコレ!!
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
どんな瞬発力だよ!!w 西田はカナちゃん狙いかよw
ちはやポーカーフェイス出来ないのかよw クイーン強すぎだろ。
え?Tシャツktkr!そうかTシャツ伏線ここで回収なのかww
すげぇまさかの伏線だったんだなw
囲い手なんて技もあんのかなかなか下劣な手だな。孤高のクイーンか。
アラタ… 須藤さんの真似w 防戦じゃ駄目なのか。
まぁこれは確かに俺も貰わずにいるタイプだなぁ。正々堂々としたいしなぁ。
キタ――(゚∀゚)――!!ちはやふるーーーーー!熱い熱い流れが熱いぞ!


15話
だーめだこのアニメ辞め時がわからん。止まらん助けて(・・;)
クイーンがガッツリ釣られクマー(・(ェ)・)
どっちだ。やっぱ負けたか… 20枚差だと!?どんだけ凄いのかわからんが凄そうだ。
ライバルktkr!w スノー丸でムネキュンwww どういう事ww
なんか仲良くなりそうな予感w Tシャツの後どうなったんだよ。
熱いな。熱くイメトレ中だな。
タイチ決勝戦きたか。疲れると忘れるほうが難しいのか…
疲れる位の方が力が抜けて丁度よかったりするけどなぁ。
仕事でもゲームでも疲れ気味の方が捗って神プレイになったりする件。
頭が働かない分反射的に動けるから効率良くなるんだけどな。
まぁ慣れてるものに限るんだろうけど。
タイチ…駄目だったか。準優勝って素直に喜べないよなぁ。
おまえらwwwどんだけガッカリしてんだww
西田今日はNARUTOのTシャツだってばよ!w
女帝本気になってきたな。皆もだいぶ成長してきたようだ。
西田今日は大盛なんだなwもっとバリエーション増やしてもいいのよ?w
だから悟空じゃねぇんだからすぐ寝るなw
顔に寝てた後付いてるぞw頬片方だけ赤くしやがって。可愛いじゃないかw
アラタやっと復帰したか。長かったな。
アラタとクイーンなんか接点ありそうなカットだったなぁ。伏線だなきっと。
あぁもう見過ぎた止まらない。ここらで一回止めよう。


116話
どうやら総集編のようで。
って思ったら何だ何だ全然違うじゃないか!テンポの良いギャグアニメになってやがるww
11万5千円とかどうなってんだよw
ってやっぱ総集編なのかな?
おまけ+総集編って所かw なかなか面白いなぁ。
肉まんのTシャツやっぱネタになってたのかww西田のねぇちゃんww
カルタばかwwひどい扱いだなw
なんでかなちゃんと付き合うんだよww


17話
体育祭!なんでカルタ握って走るんだよwwあぁ部活ごとの象徴的な物をバトンにしてんのね。
かなちゃんの大きな大きなおっぱいがー!w
西田はえええwさすが元テニス部!w
新入部員無しか。
いろんな大会出るのかこれから。緊張感がましてきたな。
あっタイチさらっと別れようっておいおいおい!
やっぱまだ彼女いたんだな。別れ待ちだったんだろうな。
まぁ筋トレは3ヶ月続けないと大した効果出ないからな。
っと元筋トレ部もとい元器械体操部が言ってみる。
タイチなかなかじれったいな。でも凄いわかる。
西田もおったんかーい!w
ヒョロ君もちゃっかり後ろにいやがったww
え?早く取るのを止めなさい?どういう事?
A級の壁は高かったのか…
なる程精度の問題か。8.87秒w
眼鏡素晴らしく良い分析力だ。
年代200年!そりゃ壮大だw かなちゃんさすがの百人一首マニアw
図書室で女帝の心をばっちり掴んだな!


18話
大江さんのお母さん浮気症すぎんだろ。笑えない。
いよいよA級進級か!?
BBAいくつだよwwかわいくねぇよww
お手つきか。まーたお手つきかよw
精度悪すぎるな。ラッキ!ラッキ!ラッキィ!BBAやるじゃんw
空札って無い札の事なのかな?
「次こそ動きたい」すげーわかるぞその気持ち。
サバゲーなんかだと突っ込んじゃうタイプなんですよ。
じれったくなっちゃうよね!
「つまらないわねぇ」なん…だと…。
「札とだけ戦ってるみたい」的確な指摘だな。
いやいやいやBBAキモいってww
ちはややっと気付いたのか!w
6枚差で負けたか…
カルタ界のアイドルっておいおいおいw言われてないってツッコミがw
なっなんだと!?タイチvs肉まんとかなちゃんvs眼鏡!
そしてかなちゃんは可愛いからな!w
かなちゃんマジ天使w結婚したい広報ナンバーワンだな。
袴補正すげぇ。でもわかるなぁこういうの。
かなでは美人じゃないのか…どうみても美人なんですけど。
いや美人ってよりは可愛い部類に分類される感じか。
机の分析力は相変わらず凄い。実に深い。かなちゃんすげぇー!


19話
タイチと西田どうなる…。ちはやみてねぇーw
机お手つき2回。かなちゃん0。
机追い込まれてきたな。一字決まりやっちまったな。
うわうわ眼鏡卑怯だな。しかし慣れ合わない所が素晴らしく評価出来る。
かなちゃんちはやふるきたか。
かなちゃんおめでとう!メッチャぐっときたよ(´;ω;`)
運命線… なんだこの賭け札は… 緊張感がやばい。
タイチ…(;_;)よくやったよ…
「よかったな。運が良くて。」捨て台詞…気持ちはわかるがカッコ悪い。
あっ。ちはや最悪な場所に出くわしたなww
おいちはやなんでダイチ抱き寄せてんだよ。
相変わらずラブコメ要素は浮気症だな。


20話
下から学年5位…ザンネンすぎてどうにも擁護できん。
Σ(゚Д゚;エーッ!大会出れないのかい!w
机くんが先生wwコマノ先生頼んだぞ!
タイチ何処までいけるのか…
アラタやっとキタ――(゚∀゚)――!!
「タイチはA級で出ると思ってたんや」あっ、やっちまったな。
タイチ負けたのか… アラタのこと伝えるとか良い奴すぎるだろ。
タイチの立場が… あぁもうくっそ。色々イライラする。
アラタ本当に都合いい時ばっかしか出てこなくてすぐいなくなるな。
「ヤリたい事を思いっきりやる為にはヤリたくない事を思いっきりやるべきだ」
名言だな。
女帝完全に味方になってる。
タイチ昇級来るか!?男だな。まぁ若いうちはこういうもんだね。



21話
西田w ちはやレベルアップしてきたか。
相変わらず悟空みたいにすぐ寝んなw
タイチの記憶力がやばすぎる。タイチもレベルアップの兆し。
女帝そんな事大声で叫ぶなww ちはや気合入ったな。
おいでこちゃn!NO THANK YOU
リアルでこういう大会場あるのかな?音が大事って…
エアコン位は入れるだろ普通。
かるた界の派閥。
スドウ変なこと吹き込むなw頭のなかがいつだか流行ったあれみたいにw
坊主にのせられんなあああ!なんて馬鹿なんだ。
小6で天才リリカってどういう事!?こんなすげぇ奴リアルでもいるの?
「取ってるけど遅いじゃん」誰かスルースキルをちはやに!!
なる程自分を重ねてるわけか。自分の手だから読めるんだな。
都合の良い相手だったなw
これだからこういう王道アニメはスッキリして面白い!
なんでチョコレートって叫んだんだw
終わってからそういや食べるんだったな。
ムラオさん…「追いつかれる前に名人にならんとなぁ~」
あんな事言ってたのに。感慨深いな。


22話
エッー!山本ゆみさん!?誰よ。元クイーンだとおおお!?ピンチすぎる。
卑屈だな山本。
クイーンになってインタビューで先生の名前呼ばれたらそりゃぁ嬉しいだろうなぁ。
熱いぜ先生!
西田やっぱ負けたのかw駄目すぎるw
精度を極めてきたちはやが遂に速度と精度の融合か!熱い!
山本卑屈すぎる。
まぁ現実は不公平と理不尽の連続だからね。
努力で追いつけるのは経験値だからな。
カナちゃん、恋に恋してないか…?
暑さでちはやがボケてきた。
北野さんGJすぎるww
ちはやのモチベアップかと思いきやまさかの色んな人がモチベアップ!w
すげぇ熱い流れ!
うわ~山本つっかかってきた。どうすんだこれ。
この競技の一番あやふやな所付いてきた。
アメリカ人がこの競技に参加したら日本人いなくなるな。
「ほらぁここ当たったし」じゃねぇよ。小学生かよ。
きったねぇな。本当にきったない。完全にクレーマーだな。


23話
何がゆーみんだ… ちはや凹んだな。
クローゼットに立てこもるなww いや引きこもるなw
うわー坊主の約束あったんだっけ。忘れてた。
ハラダ先生かっけぇ!
困った時のアラタだな。ちはや壁ドンならぬ扉どんどんすんなw
タイチだいぶ成長したな。
ちはや切り替え早いな。タイチちはやに惚れすぎだよ…
先生かっけぇーって覚えてないんかーい!
勝者:ツボグチヒロシ。ヤマモトユミ。
「マジかわうぃーね」
初告白wwちはやチョロインすぎんだろ。アホすぎる…
タイチなんで止めねぇんだよ。この馬鹿もんが。まぁ付き合ってないしな。
着信拒否とか俺と同じ電車とか何そのツンデレ。タイチかっけぇじゃん。
ムラオさん…やさぐれちまったのね…
和装での試合っそういう事か!袴ktkr!
東代表vs西代表。まるで関が原の戦いだ。
タケムラ君と山本が勝利か。
先生… ここヤバイ(´;ω;`)ブワッ 本当に泣ける。
しかしこのアニメ、ゆっくり泣かせてくれないんだよなぁ…
たまにはゆっくり泣かせるシーン作ってくれてもいいのにな。
12月24日クリスマスPTかい。タイチとか部活とのイベント無いのか。
まさかのちはやがちやほやされてる…
なんだよ無駄美人じゃなかったのかよ。
同じような事言われてたからすげぇ共感してたのに…
ただの美人扱いになっちゃうのか?
「ここにいたらいいのにって思う人はもう家族なんだって」それはない。
アラタに電話ktkr!アラタがここにいて欲しかったのか…
恋心に気づかない主人公ェ…なんて自己中なんだ。


24話
なんでタイチの家に押しかけたwタイチの扱いひどすぎる。
お母様怖いですよナンカオーラデテマスヨ…。
部屋か…心がだいぶ開かれたんだな。
お母様コワイデスコワイデスコワイデスコワイデス。
42型がでかいだと?うち32型2万だったぞ?
原作出てた時は高かったのかな?まるで高級品みたいな扱いが謎。
クイーン誰だよww 意味わからんw どうしてこうなったw
まさかの100万は下らない着物。アイスのレアアイテムってなんだよ。
アイスで太るとかあり得ねぇ。意味がわからねぇ。
山本六段だったのか。
クイーンの母親糞すぎる。離婚してるわ子供に当たるわ最悪だな。
身勝手な親だ。本当に適当に皆親になっていくよね。
子供出来たから結婚しよう。子供出来てから将来を考えよう。
先に将来像を考えない人が多いよね。
取り敢えずHすればいいと思う奴ばっかだよね。処女性大事にして欲しいわ。
クイーンも汚い山本もどっちも応援したくなる流れいいなぁ。
山本負けたか。先生…泣ける(;_;)だから余韻に浸らせてくれw
おぉー!名人戦ktkr!スオウ名人どんだけ強いんだろ。
まさかの留年?なんで?かるた馬鹿なの?
スオウになる方が近いだと?どういう事!?
1字決まりは一般的にむすめひさほせの7枚ですが、28枚?どういう事?


25話(1期最終回)
聞き取りか。感じが悪いのに感じが良いだと?w
キョコたんってなんだよおいw BBA専かよw 声マニアかww
声優ヲタなら強くなれそうだな。
俺はアニメのラジオですら声が聞き分けられない事が多いな。
スオウあっさり勝ったか。
「名人にもクイーンにも師がおらん。師を持たない人間には師になれない。」
名言だ。
「あやせにも20枚!」一字決まりがあるだと!?
困った時のアラタ。完全にタイチの親友だなアラタ。
ちはや変顔好きだなwなんかその辺が可愛いけどw
「音の一歩先がわかる札」
ちはやちょっと色々恋愛に疎すぎる設定じゃないか?
まぁ高校生ならこれ位の子いるけどさ。今時貴重品ですよ。
寧ろ今のほうが多いのかも?おっさんにはわからん。
ちはや、苦手な暗記を頑張ってるのか。
カナちゃん専任読手になりたかったのか。
A級選手じゃないとなれないんだよ!
A級選手じゃないとなれないんだよ!
A級選手ジャナイトナレナインダヨ!A級選手ジャナイトナレナインダヨ!
○四段(A級)以上であること
○A級公認読手として5年以上の経験があること(A級公認読手にもいろいろ条件がある)
ふむつまりカナちゃんならなれそうだな。頑張れ!w
タイチの大幅レベルアップktkr!
何故ダディーベアなんだw 集中力10%減ww スドウに見習ったのかよw
読手はこんなルールリアルであるの?それとも暗黙の了解なの?
女帝やるじゃんか。完全に味方だな。こういう先生一回味方に付けると最強だな。
来年新入部員が5人だと!?それはキツイだろ…っておい女帝のるなw
「頑張って下さい。(;△;)」何その顔文字親近感湧いちゃうじゃん(・・;)
いやカナちゃんなんで部費3万円に食いついたww
Σヽ(`д´;)ノ うおおおお!ここで1話に戻るか!1話の伏線回収ktkr!!!
無駄美人キタ――(゚∀゚)――!!やっばいメッチャクチャ鳥肌立った!!
なんだこのアニメ単なる神アニメだったのか。
そこんとこもう一枚張っときなさい!
ねぇかるたしよっ!
おい。かんちセックスしよっ的なノリやめれw{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 36
ネタバレ

ウル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

かるたを通じての青春ドラマ

正直あらすじを見た感じはかるたでそんなに面白くなるなかなと疑っていました。

けど、見事にかるたを通じての青春ドラマに仕上がってます!

一言で言うならめちゃくちゃ面白い!

過去の出来事から現在まで心境や環境の変化が丁寧に描写されていて主要人物に共感できます!

普段、恋愛系を見ない人も楽しく見られる作品になってると思います。

なので、何を見るか迷ってる人は試しに見てみるのをオススメします!

かなり熱い展開が続きます!

ここからは少し長いレビューになるので時間のある方はお付き合いください!

お時間がない方は、まとめだけでも読んでいただいたらなと思います。

過去編では「1話〜5話」


{netabare}
3人の微妙な距離感からどんどん仲良くなってかるたにハマっていく過程がよかったです。
王道ですね。

千早がお姉さんの夢から自分がかるたでクイーンになると決めたところいいですね。
誰かの夢に乗っかるのではなく、自分で夢をつかみ取るに変わる瞬間です。

太一も、ずっと千早が好きでヤキモキしてる気持ちもわかります。
ただ、かるたの対戦のとき卑怯な手を使ってしまいましたが、気持ちはわからなくもないです。
絶対にしちゃいけませんけどね。

新は千早と出会ってもある意味ブレないです。かるたでは絶対に負けたくないという表情が表に出てきて人間味がでてくるのがいいですね。
放課後も練習してましたし。{/netabare}


現代「4〜5話」


{netabare}
千早がずっとA級になるのを頑張ってる姿や、かるたを好きになったきっかけになった新の心境の変化にショックを受ける描写。
会いに来なければよかったのかなと思う千早にはすごく共感できました。
優しくて、真っ直ぐな性格がいい意味で変わらないのがいいですよね。
あとずっとかるた中心の性格も少年スポーツ漫画の主人公みたい!



太一が千早のことが好きで、けど自分のことは見ていなくて、それに苛ついたり、傷付いたりしても一緒にいたい気持ち。
自分の「青春全部掛けても新には勝てない」ってなっちゃう気持ち。
共感出来ます。
ある意味1番人間味があるキャラクターです。
けど先生にそれは「青春全部かけたって強くなれない?まつげくん、かけてから言いなさい」ってセリフも好きです。


新がほんとは二人が会いに来てくれて嬉しかった描写もベタですがすごくいいですね。 {/netabare}


6話


{netabare}
かなちゃんと机くんと肉まん君の登場です。
この3人も部活のモブキャラとかではなく心理描写もしっかり描けていて、全員に共感出来ます。
心理的も肉体的にも成長していきます。
特に机くんは登場人物の中で一番成長しているんじゃなかなと思います。

かなちゃんはかるたが大好きで最初は和服が着られるから入りたいっていう普通のキャラクターです。
けど、誰よりもかるたの詩が好きで
主人公にかるたの詩の意味や背景を教えてくれます。
これをきっかけにちはやには札に風景や色が見えるようになります。
「かなちゃんは、かるたと友達だよ」ってセリフを聞いて和服のモデル兼、試合のときは和服を着るという条件でかるた部に入部します。 {/netabare}


7話


{netabare}
太一が、自分がちはやの練習相手にならない…新だったらと思う気持ちは見ていて、いい意味でもやもやします。

机くんはクラスからもバカにされていて、最初はかるた部にも全く興味ありませんでした。
ちはやに無理矢理連れてこられて、人数合わせの為に呼ばれたと思ってる。
あんなに頑張っているのに勉強ですら、太一には勝てないのをすごく気にしてる。
才能の差は感じていて、いじけている机くんには共感しちゃいます。
そして机くんの無理難題にも答えるちはやと太一!
熱いです!
裏返しのかるたで、太一の心理描写がすごく好きです!
「俺は名人目指してるわけじゃないから勝てなくてもいいんだとけど…そんな訳あるか…目の前にいるのは俺だろ!」
このセリフがめっちゃいいです。

この話のラストのシーン…机くんと太一のやり取りも熱すぎる!
「なんで…あんなやつがいるんだろう…いい友達もいて力もあって、1位に…1位になるんだ!勝つんだ!けどわかってる、1位になったってあの輪の中には入れない…」
「出来るわけないよ、かるたなんかそんな才能なんてないよ!僕はお前とは違う!僕は勉強しか、机しか居場所がないんだよ」
このセリフを聞いて、太一は母親から勝てる勝負だけしなさいと言われたことや、青春全てかけたって新には勝てないって言ったこと思い出すのもいいですよね!

「かるたの才能なんて俺だって持ってねぇ!キツイけどやってんだ!負けるけどやってんだ!だって勝てたとき、どんだけ嬉しいか!」
「でも俺は仲間にするなら、かるたの天才より、畳の上で努力し続けられる奴がいい!」

このときの二人の心理描写がすごくいいです!{/netabare}


8話


{netabare}
肉まんくん登場回!
まさか子供時代に会ってた子だとは思いませんでした(笑)
新に子供時代にボコボコにやられて心が折れてしまった肉まんくん。
かるたの代わりにテニスをしていますが、テニスはかるたのかわりにはならないのに気付いた肉まんの心理描写はよかったですね!
ちはやとの勝負でどんどん自分の気持ちに気がついていく!
熱い! {/netabare}


9話


{netabare}
メンバーが5人集まって正式に部活を認められるかるた部!
初心者相手でも一切手を脱がない、ちはやは少年漫画の主人公みたいです!
近江神宮を目指すのを目標にする、ちはやは、より手を抜けないですよね。
みんなとチームになりたい、ちはやの気持ちは真っ直ぐで見ていて気持ちいいです。
かなちゃんが、初めて札を取るシーンも少しずつ前に進んでるのがわかっていいですね。
太一の家での合宿では、みんなのことを追い込み過ぎになるところを、太一が止めるのがいいですよね。
回りをよく見てます。
反省するちはやと、誕生日のケーキをみんなで食べるところいいですね。
青春してるって感じします。
ラストシーンで新からのメールもいいですね。 {/netabare}

10話


{netabare}
着物を着ての初めての公式戦!
ヒョロくんがいてるとは(笑)
机くんが一人勝てないでいて、焦っている心理描写いいです。
いじけすぎてしまうのは褒められるシーンではないですが、気持ちはわかります。
机くんいなくなって4人で戦うのですが声が出ていない。
チームになっていないので、実力的には勝っていても押されてしまいます。
声を出さないで強いチームなどはいないってセリフはどのジャンルでも当てはまりますね!
ここでの太一の心理描写もいい。
みんなの頭に手をやって声をかける、太一はちはや以上に主人公してます。

あと、机くんがみんな頑張っているところを見て奮起するところもいいです。
かなちゃんと机くんのやり取りもすごくいいですよね!
みんなに謝って、みんなも机くんを必要とするシーンいい。
かなちゃんの初勝利もおめでとうって言えましたし。
ここから机くんが情けない姿をあまり見せなくなるのがいい。
絶対評価では机くんは人間的にまだまだかもしれませんが、相対評価な一番成長していると思います。 {/netabare}

11話


{netabare}
この話ではチームとしての順番を考えて勝負に挑みます。
太一と先生のやり取りかなりいいです。
先生の「ここにいるのは別の君じゃないか」ってセリフ見てる人ならわかりますよね。
相手チームに押されますが、声を掛け合って前の試合とは雰囲気が違うのがいいです。
肉まんくんが昔のこと、今と比べて「俺何やってたんだろう」ってセリフもいいですね。
机くんが1枚の札を諦めないところを見て、肉まんくんも奮起するとこもいいです。
太一と、ちはやの対戦も熱いです! {/netabare}


12話


{netabare}
優勝して近江神宮に行けるのが決まる回!
ひょろくんのトロフィーをもって「来年は絶対に取り返す」って泣くシーンは気持ちがよくわかります。
熱いですよね。
太一の家にデータを持っていくシーンもいいです。

ちはやは家族でお姉ちゃんアルバムはいっぱいあるのにちはやの分が、ないシーンは悲しくなります。
ちはやだから、ここまで真っ直ぐで、ひねくれないでいれたのかなと思いました。
先生にもかるた部が軽く見られているのを感じるシーンもいいです。
机くんが成績に振り回されなくなった成長を見せてくれるのも嬉しいですね。

かなちゃん、机くん、肉まんくんもかるた会に入ってみんな成長していくのもいい。

ちはやが追い込まれたら、太一が気付いて手を差し伸べてくれるシーンもいいです。
昨日の敵は明日の友です。

先生がかるた部の部活見て、軽く見ていたのを改めるシーンもいい。
どんな部活でも、どんなことでも真剣で努力している人達はカッコいいです。{/netabare}


13話


{netabare}
チームが一つになって
「みんながいたからここまでこれた」
「勝ち上がるんだ、みんなで」ってセリフは暑いですね。
試合が始まって、ちはやの調子が悪い…

そして新の過去編
一言で言うなら重いです。
この過去のお話を見てたから、新の印象がすごく変わりました。
そりゃ、かるた辞めちゃいますよね。
かるたの神だと思ってるぐらいの、おじいちゃんが認知症になってかるたのことを忘れちゃうところや、クラスメイトが先に進んで取り残されそう、おじいちゃんの最後のやり取り、大会に行きたい…けどじいちゃんか…ここの気持ちがすごくわかります。

ちはやは倒れて、優勝は出来なかったのですが、ちはやにおんぶに抱っこ状態のチームがちはや抜きである程度勝ててるのが地味にいいところです。

ラストの「次は試合で」
熱い!! {/netabare}


14話


{netabare}
個人戦のお話。
ちはやがクイーンとの勝負。
ここは語ることは難しいですが、いい勝負でした。 {/netabare}

15話


{netabare}
負けて悔しがるちはやの気持ちは共感出来ます。
何より、その姿を見て奮起する太一がカッコいいです。
「負けながら、泣きながら、前に進めることが出来るかな」ってセリフは主人公のよう。
太一が負けて、みんなが泣いて悔しがるシーン、肉まんくんの「悔しいよな、準優勝が1番悔しい」
このセリフは肉まんくんが言うからより、心に響きます。
このあとの、太一が「泣くな、俺はまだ泣いていいほど、かけてない…悔しいだけでいい」ってセリフもすごく好きです。 {/netabare}


16話


{netabare}
総集編+ギャグ4コマみたいな回です。
なのに、結構面白かったです(笑)
かなちゃんモテ過ぎ(笑) {/netabare}


17話


{netabare}
机くんが自分の体型が細いのを気にしてるシーン…かなちゃんは折れないのがすごいと思います。
机くんは折れそうになりそうでも折れないところがいい。

電車でのちはやと太一のやり取りいいですよね。
太一の気持ちがすごく共感出来ます。
好きな人と二人きりになりたいのは当然だと思います。

大会で、太一と肉まんくんが大会でばったり出会うの面白かったです(笑)

机くんのデータを取ってちはやに説明するところもいいです。
机くんがどんどん成長してるのがいい。
そして、そのやり取りの中でみんな成長するのもいい。
かなちゃんは札がカラフルに見えている。
みんなが実力差あれど個性があっていいです。{/netabare}


18話


{netabare}
ちはやが弱点が露呈してしまう回。
ピンクの人もクイーン諦めてないのがいいです。

そして、部員同士の決勝戦が熱い!!
ひょろくんの「勝っていったやつから、盗めるところがあれば盗んでいく」っていう姿勢がいい。
ひょろくんもカッコいいんですよね!

かなちゃんと机くんの対戦は1番好きです。
お互いがお互いのこと知っていて、弱点や、強みがわかる。
手に汗握ます。{/netabare}


19話


{netabare}
対戦の続きです。

机くんの心理描写が熱いですね。
かなちゃんの心理描写も、もっとあればいいなのになと思ったりもしました。
勝負はかなちゃんの勝ちで終わりますが、机くんが笑顔で「かなちゃんおめでとう」って言えるシーンがめっちゃいいです。
昔の、机くんじゃ有り得ないことです。
精神的にも肉体的にも成長したんだなとわかるシーンです。

そして、太一と肉まんくんの戦い。
ここも熱い!
両者の心理描写がいい。
この勝負は肉まんが勝って、大会終わってからの太一と肉まんくんのやり取りがいいですよね。

「よかったな。運が良くって」って言ってしまう、自分に苛立つ太一…心理描写がすごくいいです。
「キツイな、一生懸命って。言い訳がきかねぇよ」ってセリフもめっちゃいいです。

太一が謝って、肉まんくんが太一が部長で良かったって言うシーン…ここでちはやが地味に聞いてるのが笑えます(笑)

車の中で机くん、肉まんくんを名前で呼ぼうとしてるところもいい(笑)
チームの雰囲気もすごくよくなってます。 {/netabare}


20話


{netabare}
負けた、太一の気持ちと新がかるたに戻ってきて嬉しい気持ち…新の番号とアドレス、ここのシーンめっちゃいいです。
アドレスの紙を自分で渡せっていうシーンも好きです。

太一が、どれだけの気持ちでかるたに望んでるか…これだけかるたに打ち込んでいても、テスト学年1位…1位じゃないとかるた部辞めさせられるからって…どれだけ努力しているかわかるいいシーンです。

机くんが「やりたい事を思いっきりやる為には、やりたくない事も、思いっきりやらなきゃいけないだ」ってセリフもめっちゃ好きです。
心に響きますね。

先生と太一のやり取りいい。
昇級の話を先生から持ちかけられるが、太一は「A級になるより、逃げないやつになりたい」って言える太一カッコよすぎる。 {/netabare}


21話


{netabare}
負けたら、丸坊主にするって約束には笑いました(笑)
ちはやが成長して、対戦相手の女の子を助けるシーンもいいですね。
新は憧れていた、先輩が心折れているところを目の当たりにする。
新は環境があまりよくないのに、頑張ってる。
太一のメールの内容もいい。
打ち直して「俺も東日本代表を目指すから、新は西日本代表になれ」って送るってのがいい。
熱くなります。{/netabare}


22話


{netabare}
前クイーンとの対戦。
前クイーンの心理描写や、期待が重くて、期待があるからやれるっていう描写がいいですよね。
努力の天才はどの作品でもそうですが、すごく共感出来ます。 {/netabare}


23話


{netabare}
先生がカッコいい(笑)
ここのちはやと太一の恋愛描写もいいアクセントになってますよね。
新は先輩とのやり取りもいいですね。
各自、クリスマスを過ごすのも、地味にいいシーンですね。
新に電話かけるちはやもいい。 {/netabare}


24話


{netabare}
太一ママと、ちはやのやり取りが地味に笑えます(笑)
クイーンと名人を見て、圧倒的な実力差を感じるいいシーンです。

また、クイーンの過去のお話もよかったです。
{/netabare}


25話


{netabare}
かなちゃんの将来の目標が出来る回です。
かるた部に新入部員が5人入らなければ、移動になっちゃうところで終わっちゃいます。
女帝が守っててくれているのがいい。
そして、2年生…{/netabare}


まとめ

内容は青春スポ根+恋愛です。
ですが、恋愛系のアニメが苦手な方も個人的にオススメ出来ます。

キャラクターの心理描写や成長が上手く表現出来ていまし、
物語自体も面白しくて、恋愛表現は以外にも、少ないですが、少ししかないのに、印象に残り、普通のスポーツアニメではない、いいアクセントになってます。
かと言って、スポ根部分が弱いってことはなく、とても熱くなるシーンが数多くあり、登場人物も魅力的で、誰か一人でも共感出来るのではないかなと思います。

個人的に男性陣のキャラクターの心理描写がすごく共感でき、感動しました。
太一が主人公でもいいのではと思っちゃいます(笑)

多分2期は恋愛描写は増えるのだろうなと思います。
今からすごく楽しみです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

演出がみごと!マニアック文化系スポコンアニメ(88点)

全25話。
少女漫画原作。原作未読。

個人的満足点:88点
アニメ系統:文化系スポコン

2009年、第2回マンガ大賞2009に選ばれ、
宝島社「このマンガがすごい!」2009年オンナ編3位、2010年オンナ編1位。
第35回講談社漫画賞少女部門を受賞したある意味モンスター漫画が原作ということで
かなり期待していたのではあるが、期待以上のものだった。

競技カルタ(百人一首)というマニアックな競技を題材にした斬新な設定の上で
文化部ながら運動部のノリでまさにスポコンを描いている。

キャラ立ちも非常によく、無駄美人のヒロイン、秀才イケメン、ガリベン君、着物オタクに動けるデブw
さらにはカルタの天才と非常に魅力的なキャラ達で構成されている。

そんなキャラ達の心理描写が秀逸。
効果的にSEを配し、絶妙のカメラワークで盛り上げる。
毎話毎話背筋がゾクっとする演出はすばらしかった。

そして、外れ回がほとんど無いのもよかった。
2クールもあれば中だるみしそうなものだが、
そういった物がなく、最後まで飽きさせないストーリーもよかった。

やや残念なのは原作が終わっていないので、最後の締めがやや不完全燃焼。
2期を是非ともやってほしいところである。
(BD売れてないから厳しいかなあ・・・)

兎に角、これはヒカルの碁やスラムダンクが好きな方にはお勧めできそう。
熱いスポコンが好きな方は是非ご覧あれ。


と、まあ熱く語ってしまったが
つまり、何が言いたいかというと

福井弁ちょっと違和感あったけどよくがんばった。


以下、各話の感想。

{netabare}
1話視聴。
ヒロイン「ちはや」なかなか可愛いじゃないか。
そして、「あらた」の福井弁のイントネーションがちょいおかしいw
まあ、いいけどねw
肝心のカルタはなかなか熱い感じで好印象。
これは今後も楽しみだ。

さあ、ここで福井弁講座だ

【ちっくりさす】
意味不明じゃないよwww
細い物を何かにさすって時に使う
「刺す」とほぼ同意

【かぜねつ】
口内炎のことだがちょっとだけ違う。
風邪引いた時などに口の中に出来る口内炎と
風邪の時に口の周りに出来る炎症を総称して「かぜねつ」

【やろっさ】
やろうぜ

以上、今週の福井弁講座でしたw


2話視聴。
今週は小学生編。
熱い。
カルタでここまで熱い表現がいい。
人間模様もいい感じ。
これは今後の展開にかなり期待。
しかし、ちはやいい子やわ。
近年まれにみるいい子だろw

そして、親どもはあかん!
どの親も最悪やわ。

今週はとくに分かり辛い福井弁はなかったね。
イントネーションはちょっと変だけど。

3話視聴。
これは!
さすがこの漫画がすごいに選ばれるだけはある。
1つ1つのシーンで痺れる。
この感覚は「スラムダンク」や「ヒカルの碁」で受けた感覚に近い。
かるたでここまで熱く痺れるとは。
完全にスポコンものだね。
ちょっと原作欲しくなってきた。
次週以降も楽しみ。

今週の福井弁講座

【ほんなら】
それなら

【いいで】
いいから

【~の】
~ね

今週はそんなに分かり難いのは無かったかな。

4話視聴。
いやーカルタってすごいね。
Å級ってホントすごそう。
ちはやが強くなっていて、そしてあらたがカルタをしていないのは、ほぼ予想通りの展開。
何か家庭の事情でやむなくカルタが出来ないといったぐあいだろうと予想。
しかし、ちはやに刺激されて再びカルタをやるといった展開なんだろうなと勝手に想像している。
太一も本格的にはじめて、メキメキ強くなるんだろうな。
ベタな展開だと思うが、そこがいいと思う。

「先生バスk・・・カルタがしたいです」的なw

私の勝手な想像なので違っててもノークレームでw


5話視聴。
ちはやの行動力に脱帽。
しっかり米原乗換でしらさぎに乗ってたねw

そして、到着したのは芦原温泉駅。
あんな桜並木あったかな?
まあいいやw
悲しいかな、芦原温泉の書店は今はありませぬ。。。
しかし、これは聖地巡礼芦原温泉となるのか?w
と、どうでもいい内容ですまん。

新はやはりカルタが出来ない。
家庭の事情とはちょっと違ったがショックが大きかったようだね。
それでもこれからまたカルタ始めるようになるんだろう。
ベタな展開だがこういうのはいいね。


6話視聴。
新キャラ「奏」登場。
可愛らしい感じでちびっ子だが巨乳というアンバランスw
マニアには受けそうなキャラだね(・∀・)ニヤニヤ
これから始まる部員集めも面白そうだ。
部を1から作るって何か熱くなるね。

それと、ちはやの着物姿は良かった。
無駄美人と言われているが、美人に無駄などない!

しかし、新 出てこないなあ。
新 もっと色々見たいんだけどなあ。
ちはやメインだから福井の話は出てきにくいのかな。

7話視聴。
新キャラ「机くん」登場。
これはまたなかなかなキャラが出てきたね。
ちはやパンで釣ろうとするなwww

勉強で太一に勝てない万年2位のガリ勉君。
美味しそうなポジションの匂いがw

裏返しでやるカルタもなかなか面白い。
これでちはやがさらにパワーアップするのかな?
ヒカルの碁の1色碁みたいな感じかな。
益々楽しみになってきた。


8話視聴。
机くんなかなか熱心じゃないか。
けっこういい奴ぽいし。

そして、ここで肉まん君w
元全国2位出現。
新に負けたトラウマでかるたやめていたようだが。
肉まん君やはりかるたが好き。

「先生、かるたがしたいです」
 ん? 何か違うかw

これで5人揃った。
今後どんな展開になっていくのか楽しみ。

ところで新を出せ。
福井弁講座がひらけねえじゃないかw


9話視聴。
皆熱い。
いいねいいね。
かなちゃんが始めての1枚がすごく良かった。

しかし、ちはや鬼www
でも、皆なんていいやつらなんだ。
特に肉まん君が最高にいいね。

うおおお、新ぁぁぁぁぁぁぁぁ
EDへの入りも最高だった。

9話はすげえ良かった。


10話視聴。
机くん、悔しいよなあ。
人数あわせみたいになっちまって。
すげえ、気持ち分かるぜ。

しかし、男なら意地をみせろ。
相手の1番強い奴に勝ったらすごいぜ。
1番弱いところから1番強くなるのが気持ちいいんだぜ。
俺も小学生のころ将棋でクラスで1番弱かったが、1年後には1番強くなったぜ。
がんばれ、机くん(`・ω・´)キリ

11話視聴。
肉まんくんがかっこよかった。
太一もかっこよかったし。
正直ちょっとうまく行き過ぎ感はあったもののまずまず良かった。

そして、久しぶりの新登場。
本屋でバイト。
今はもう無い本屋だけどw
そして、久しぶりの福井弁。
もっと難しい福井弁を頼むw


12話視聴。
むちゃくちゃ熱い。
今週は先生が最高だった。
いやな先生かと思ったが、いい先生じゃないか。
音楽の使い方も素晴らしかった。

なんか作画がちょっと変な感じはしたが、
面白ければノンプロブレム。

前半戦終了。
後半戦のさらなる盛り上がりに期待。


13話視聴。
ちはやピンチ。
すんなり行かないところは、ベタだがいいねえ。

そして、久しぶりの新。
しかも、新の回想。
なるほど、そういうことか。

そしてそして、
新=ヒカル
じいちゃん=サイ
と思ったのは俺だけかな?w


14話視聴。
個人戦開始。
クイーンも無駄美人なのかw
しかし、クイーン強し。
なんという強さ。
レベルが違いすぎる。
勝てないだろうけど、がんばれ千早!


15話視聴。
クイーンと決着。
無難な落としどころ。
これぐらいの差が丁度いいといった感じ。

それよりも太一が熱かった。
胸熱な展開。
試合の緊張感がヒシヒシと伝わってきた。

それより何より良かったのは肉まんくん。
2位が一番悔しいっていう肉まんくんの気持ちがぐっと伝わってきた。
1番になれない悔しさは肉まんくんが一番知っている。
今週は彼にMVPを送りたい(`・ω・´)キリ

そして、ついに新始動ktkr


16話視聴。
なんと、総集編。
しかし、ちょいちょいとネタがしこんであって、それがいかすw
器用貧乏くそ吹いたwwww
肉まんくんのねえちゃんwwwwwwwwww

そこらへんのギャグアニメより面白かったんじゃね?


17話視聴。
キター
動けるデブ!
肉まんくんやるじゃないか。

そんなおまけはおいておいて、
机君がいいねえ。
熱いし、分析力がすばらしい。
ついつい机くんを応援したくなるね。

かなちゃんもいいねえ。
イメージって大切だよね。

ちはやはこれらの要素を取り入れて進化するのかな。


18話視聴。
ある程度予想はしていたが、やはりそうなったかw
しかし、かなちゃんも机くんもいいねえ。
どんどん強くなっていく感じはいいねえ。
やはりこういった勝負ものは初心者が成長する姿がいい。
ついつい応援してしまう。
個人的には机くんを応援している。
絵的にはかなちゃんが勝ちそうだけど。
どうなるのか来週も楽しみ。


19話視聴。
かなちゃんと太一が勝つのかなあと思っていたんだけど、ちょっと予想と違った。
個人的には机くんを応援してたんだが、残念。
しかし、昇級はするんだね。
おめでとう机くん。
いよいよ、物語も終盤。
最後にもう1回ぐらい盛り上がるのかな。
新も出てきて、今後も楽しみ。


20話視聴。
今週は太一回かと思いきや、新キター。
しかも新すごい。
ブランクがあるにもかかわらず凄さが伝わってきた。
カルタ取るしぐさがもう凄すぎて、鳥肌立ちまくり。

毎度、色々なシーンの演出がいいんだよね。

最高だったのは最後の太一のセリフ。
痺れた。
もう、今週は鳥肌たちっぱなしだった。
来週も楽しみ。

久しぶりの福井弁講座w
【~つんての】
~してしまってね

【ほうなん?】
そうなの?


21話視聴。
20話がすごすぎて、今週はどうかなと思っていたが
今週もすばらしかった。
肉まんくんの太一へのアドバイスが熱くてやばかった。

千早の天才りりかとの初戦も一つ一つの動作や感情の動きがよく鳥肌ものだった。
千早にも頑張って欲しいが、りりかちゃんも今後出てきて欲しい。

新も最後に少し出てきただけだが、心情表現がいい。
あのちょっとしたカットだけでもうやばい。

残り4話にも大いに期待したい。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 123

77.8 16 泣けるで恋愛なアニメランキング16位
暗殺教室(第2期)(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (684)
4270人が棚に入れました
南の島で鷹岡との戦いに勝利したE組の生徒達。殺せんせーはカップル成立を目論んで「肝試し」を企画!だが、いつしかE組全員でのイリーナと烏間をくっつける作戦に!?果たしてその結末は!?夏休みも終わりに近づき、2学期へと思いを馳せる生徒達。その裏で謎の男の影も…?

声優・キャラクター
福山潤、杉田智和、伊藤静、速水奨、岡本信彦、逢坂良太、内藤玲、田中美海、矢作紗友里、松浦チエ、洲崎綾、佐藤聡美、川辺俊介、金元寿子、渕上舞、宮下栄治、山谷祥生、水島大宙、間島淳司、木村昴、沼倉愛美、斎藤楓子、日野未歩、河原木志穂、植田佳奈、浅沼晋太郎、高橋伸也、はらさわ晃綺、諏訪彩花、下妻由幸、藤田咲、緒方恵美、宮野真守
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作尊重が伝わる安定のクオリティ

原作は、少年ジャンプでリアルタイムで読んでます。
原作は完結しそうでなかなか完結しない状態でスタートしたアニメ二期。
単行本は2015年12月時点で既刊17巻ですが、
松井先生によると15巻からは、
最終回までの各回のプロットは既に決まっているそう。

アニメ版制作スタッフには最終回迄の流れを伝達済みなのか?
お話のゴールは間近のようですが、アニメは最終回まで描けるのか?
アニメ版を、どうまとめ、締めくくるのか、非常に興味深いところです。

今作制作の直前に、アルペジオを劇場版で高評で締めくくることのできた
岸誠二監督と脚本の上江洲誠さんのゴールデンコンビに期待してます。

第2期OP「QUESTION」とED「欠けた月」は初回時は
1期ほどのパンチがなくまあまあでしたが、、
4話目にはすっかりお気に入りの曲になりました。

キャラでは、状況に応じて衣装を変える人工知能の律が
アニメでは毎回おちゃめで可愛いし、
原作以上にいい味出してて一番のお気に入り。

渚のナレーションと的確なツッコミも楽しい。

<各話レビュー>
★ 1時間目「夏祭りの時間」 {netabare}
… 原作単行本第9巻:第74話「怖い時間」、
  第75話「殺しの時間」、第76話「衝撃の時間」より

二期は、二学期の始業式以降からスタートするかと予想してましたがハズレ。
意外にも一期のラスト第73話からの話をそのままでスタート。

キャストも既に2クール演じてるキャラだけあってよく嵌ってるし、
息もあった掛け合いも絶妙で安心のクオリティ。

<告白のつもりが殺白(ころはく)してどーすんのよ!!>
二学期編序章となった今回、
今後のヤバそうな伏線もありましたが
肝試しや「くっつけ」作戦などで構成され
大筋は小休止の日常回。
ヴィッチ先生の可愛さがよく描けていて始終ほのぼの。

放送が真冬なのに夏イベントというのもアレですが
コメディとして十分楽しめました。
{/netabare}
★ 2時間目「茅野の時間」{netabare}
… 原作単行本第10巻:第80話「茅野の時間」、第81話「鬼ごっこの時間」、
  第82話「泥棒の時間」、第83話「泥棒の時間・2時間目」より

第9巻の第77話から巻末の79話に当たる3話分、
前回、水木しげる先生似とされた、
竹林絡みのエピソードは丸々カット。
結構好きなエピですが、
話のテンポ上、仕方ないかな。

お話はいよいよ第10巻に突入。

今回、あまり繋がりのない3つのエピソードを
上手く1話に収めるることに成功してると思います。

・Aパート:第80話「茅野の時間」より

<プリン愛あればこそ>
松井先生も茅野と同じくプリンマニアだそうで
巨大プリンの設定をかなり練りこんだそう。

おかげでアニメでも丁寧な演出で
荒唐無稽なお話なのに妙な説得力があって
ギャグコメディなのに関心しちゃいました。

なにがあっても、ちゃんと生徒たちにもプリンを振る舞う殺せんせー。
ちょっとほっこり。

・Bパート:第81話「鬼ごっこの時間」~第83話「泥棒の時間・2時間目」より

殺せんせー、福山潤さんの
ハリウッド映画などのテンプレ悪徳警官の演技、
踊る大捜査線ネタ(アニメオリジナルの演出)にクスッw

おそらく尺の問題で、鬼ごっこ(ケイドロ)のエピの最後、
烏間を出し抜いた生徒たちの描写はカット。
これも無理ないけどちょっと残念。

<お前は俺より弱い>
自称殺せんせーの弟、イトナ、カムバック!
次回も楽しみ。
{/netabare}
★ 3時間目「堀部糸成の時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第84話「限界の時間」、第85話「駒の時間」、
  第86話「執着の時間」、第87話「吐きそうな時間」より

殺せんせーの力というより、
E組の生徒のチームワークのおかげで
イトナ(CV:緒方恵美)がクラスの一員になれたお話。

E組の生徒たちは人しての度量も大きくなってきた。
かつてはトラブルメーカーだった寺坂も
人を気持ちを解きほぐすことができるようになっていた。

殺せんせーの教育は、
生徒の学力や様々な技能のみならず
人格形成にも大きな結果を残してることが
伝わるエピソードでした。

原作の魅力を損なわず、
単行本の4話分を23分に無理なく収めるてる。
その上、原作上のいい台詞やギャグも決して外さない。
上江洲さんの脚本はやはりセンスがいい。
{/netabare}
★ 4時間目「紡ぐ時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第88話「紡ぐ時間」、第11巻:第89話「名前の時間」より

・Aパート:第88話「紡ぐ時間より

イトナは寺坂グループにすっかり溶け込んだ。
遠慮ない毒舌が友情の証であるかのようだ。

得意の電子工作の技術で対せんせー用の兵器を作ったつもりが、
E級男子の男のロマンの道具にされそうに…

エロと殺しと物作り、男子の都合をがっちり掴んで、
イトナを中心にいつの間にか輪ができていた。

真剣な作戦のために一致団結する彼らだが…

<ちょっと痴情のもつれが…>
オチには原作の補足となる描写もあって楽しかったです。
ちょっとだけプリズンスクール思いだしました。

・Bパート:第89話「名前の時間」より

一日だけ本名で呼ぶの禁止してお互いをコードネームで呼ぶお話。

コードネームは全員が全員分考え紙に記入、それを箱に入れる。
それを殺せんせーが引き当てたもので、全員分のコードネームは決定。

真面目な対戦訓練で、適当でふざけたネームで呼び合う彼らは
アニメでは声優の演技により漫画より可笑しさ倍増でした。

コードネームと呼ぶより、あだ名が相応しい。

特に笑えたのは、律の”萌え箱”を筆頭に、
ツンデレスナイパー、女たらしクソ野郎、鷹岡もどき、
中二半、永遠の0、メガネ(爆)など

ただ、メガネ(爆)は、竹林のことですが、
アニメでは竹林回がカットされてるので
原作読んでないと意味不明なのが残念。

原作のアレンジが絶妙で、なおかつ補足要素が加わり
今回の面白さは原作以上。

ちゃんと木村君の名前のコンプレックスを救うオチもあって
ギャグだけで終わらせないところが素敵です。

エンディングのキャスト表示で
E組生徒と担当教師3名の役名が本名でなく、
コードネームになってたのには(爆)

CAST
バカなるエロの
チキンのタコ   福山 潤
堅物         杉田智和
ビッチビチ    伊藤 静
---------中 略----------
性別       渕上 舞
って、これは「バカテス」の秀吉と同じくらいの笑撃www

だから岸&上江洲コンビの作品から目が離せません。

次回、浅野理事長親子が久しぶりの登場。楽しみです。
{/netabare}
★ 5時間目「リーダーの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第90話「イケメンの時間」、第91話「体育祭の時間」、
  第92話「戦術の時間」、第93話「リーダーの時間」、第94話「敗北の時間」より

今回は、磯貝悠馬(CV:逢坂良太)の回。
コードネーム:貧乏委員
縁日でゲットした金魚まで食材にするほどの貧乏な母子家庭の苦労人設定。
でもE組の学級委員で、成績優秀、コミュ力あって人望厚くイケメンとして女子人気も高い。

前回は、原作2話分を補足まじえて丁寧に描いたかと思えば
今回は5話分を圧縮して構成してました。
だからといって薄味に感じることなく楽しめました。
ポイントは決して外してないためだと思われます。

体育祭の棒倒しのようなシーンは、アニメで音声と動画で描かれると
やっぱり漫画より見応えあっていいですね。
イトナが勝利を決める際、棒にぶら下がって倒すというアクションが足されていました。

留学生との会話を英語で統一させたのも
ヴィッチ先生の英会話の授業が役に立ってると伝わり良かったです。
キャストの誰が、英会話が上手いか下手かが判っちゃうのは、まあご愛嬌ですね。
{/netabare}
★ 6時間目「ビフォーアフターの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第95話「間違う時間」、第96話「ビフォーの時間」、
  第97話「アフターの時間」、第98話「プレゼントの時間」より

<君たちは強くなりすぎたのかもしれない>
いつもの山中でのフリーランニングの訓練の成果を街中で試すE組の18名の生徒たち。
不注意から、自転車に乗った幼保育施設「わかばパーク」の園長に怪我をさせてしまう。
その責任を取るため、そして失敗から学ぶため、
E組28名全員参加の二週間の課外授業が始まった。

<なんということでしょう!>
『大改造!!劇的ビフォーアフター』…建築情報・ドキュメンタリー番組。
サザエさんの中の人、加藤みどりさんのナレーターが印象的。
殺せんせー、福山潤さんのものまねとBGMで上手く再現。
映像と音響あってこそのパロディ、原作では味わえない楽しさでした。

<蒼き鋼のアルペジオのキャスト再び>
岸&上江洲コンビの推薦でしょうか?
レギュラーのE組生徒は、
渕上 舞(渚、イオナ)
藤田 咲(律、ヒュウガ)
沼倉愛美(中村莉桜、タカオ)
宮下栄治(菅谷創介、橿原杏平)
佐藤聡美(神崎有希子、ナチ(劇場版))
カッコ内の前者は今作、後者はアルペジオでの役名

気付いたのは以上ですが他にもいるかも。

そして今回のゲスト、登校拒否の小5のさくらは山村響さんが演じてました。
つまり渚とさくらの絡みは、イオナとハルナの組み合わせ。
お二人とも演じ分けが巧みなのでエンドクレジット見るまで
この組み合わせとは思いもよりませんでした。
なかなか面白いですね。
{/netabare}
★ 7時間目「死神の時間 前編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第98話「プレゼントの時間」、第99話「プレゼントの時間・2時間目」、
 第100話「「死神」の時間」、第101話「反撃の時間」、第102話「「死神」の時間・2時間目」、
 第103話「「死神」の時間・3時間目」、第104話「「死神」の時間・4時間目」より

今迄で最強最悪の超一流の暗殺者「死神」登場!
殺せんせー暗殺のため、あらたな外部からの刺客がE組生徒全員を人質にとる。
ヴィッチ先生もE組を裏切り「死神」側に取り込まれ、律もハッキングで無力化された!
E組に最大の危機が訪れ、殺せんせーと烏間先生が救出に向かうが……

「死神」絡みのエピソードは漫画では第99~110話までで12話分ありますが、
アニメでは2回分だけで描くのかな?
テンポがとてもいいです。
カット多いはずなんですが、全然気にならないのは、ポイントは決して外してないからでしょう。

<やる気しね~死神さんに逆らうとかありえねーし 働くぐらいなら電源落とす>
ほんの少しの登場ながら、漫画もアニメもHacked印の律はやっぱり可笑しい。
藤田咲さんの演技は、今回、ここだけ普段の清楚な役柄と違うので、
ちょっとだけアルペジオのヒュウガっぽく聞こえました。
{/netabare}
★ 8時間目「死神の時間 後編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第105話「「死神」の時間・5時間目」、第106話「「死神」の時間・6時間目」、
  原作単行本第13巻:第107話「「死神」の時間・7時間目」、第108話「「死神」の時間・8時間目」、
  第109話「「死神」の時間・9時間目」、第110話「世界の時間」より

<この教室がどんな結果を迎えるのかはわからない...だが、この場所は...良い世界だ>
今回は、烏間が主役!烏間は、怪鳥音こそないもののビジュアル的には、
70年代の孤高のヒーロー、ブルース・リーのようなカッコよさ。
杉田智和さんのイケメンモードの演技も実によく決まってて、すっかり魅せられました。
ヴィッチ先生との絡みも素晴らしかった。

イトナもいい味出てます。彼の電子工学の才能が
しっかりE組の戦力に活かされてるのも地味にいい。

2回に分けられた死神の時間のエピソード、
カット多くても、キャラの心理描写がとても丁寧だったのが好印象でした。
{/netabare}
★ 9時間目「2週目の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第111話「進路の時間」、第112話「2週目の時間」、
  第113話「1週目の時間」、第114話「渚の時間」より

生徒の進路指導のエピの中で浮き彫りになった、
渚と彼の母、潮田広海(CV:三石琴乃)の話。

広海役に三石さん起用とは少し意外でしたが、結果としては適材適所ですね。
実生活でも一女の母親でもある三石さん。
また「ドラえもん」で、のび太のママ役をもう10年以上演じているだけあって、
母性は、演じなくても自然に滲み出ていて、
さらに狂気を秘めた過保護の母という難しい役を絶妙に演じてらしてさすが。
{/netabare}
★ 10時間目「学園祭の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第115話「学園祭の時間」、
  原作単行本第14巻:第116話「客の時間」、第117話「珍客の時間」、
  第118話「縁の時間」より

一期含め、今迄の敵味方問わず様々なキャラが文化祭でE組の模擬店に訪れる話。
なんとも緩く少年誌ならではのコメディ展開ですが、私は大好きなエピソード。
「昨日の敵は今日の友」的なものはいかなる作品でも個人的にツボです。

実に上手くまとめあげていたと思います。
二期のここまでの話で一番笑えて面白かった。

ここで久しぶり(一期17話以来)の、『いきなり「おしえて!くぬどん」』復活!
今回は、学園の文化祭紹介。
アニメオリジナルのこれ、好きです。
脚本の上江洲さんのブラックユーモアが冴えてます。

本校での浅野の企画した学園祭イベント描写の作画もセンスがいい。

<殺すつもりで売りましょう、君たちの数々の刃を!>
食は和を生み出す意味でも大切ですね。
どんぐりつけ麺、私も食べてみたいです。

修学旅行の不良高校生、わかばパーク関係者、南の島エピのキャラたち、
その他もろもろの殺し屋たち、最後に渚の母、再登場。
中でもユウジが、最もお気に入りなキャラなので丁寧に描いてもらえてうれしかった。
渚との絡み、可笑しくも今回は南の島の時以上に心温まりました。

渚の母は前回と打って変わり、子離れできた母親へ脱皮。

人の成長がちゃんと描かれてるから今作が好きなんです。

キャストの皆さんの演技力も冴えていて始終ほっこり。
{/netabare}
★ 11時間目「期末の時間 2時限目」 {netabare}
… 原作単行本第14巻:第118話「縁の時間」、
  第119話「期末の時間 2時限目」、第120話「殺気の時間」、
  第121話「解放の時間」、より

<正しい敗北を 僕の仲間と父親に>
理事長の歪んだ教育に気付き、素直にE組生徒たちに頭を下げる浅野学秀。
いつの間にか、本校舎生徒筆頭の彼も成長してました。
今まで見下していたE組生徒に素直に頭下げるとは
登場した頃には想像もつかなかった。
敗北から学んで強くなる…
普遍的な真理を自然に物語に織り込んでいて味わい豊か。

テスト問題と格闘する様をファンタジーバトルになぞられる演出
ここはアニメの真骨頂ですね。

{/netabare}
★ 12時間目「空間の時間」 {netabare}
… 単行本第14巻:第122話「空間の時間」、第123話「誤作動の時間」、第124話「教員試験の時間」より

前回と今回の間に、原作漫画はすでに第180話で完結してます。

アニメ2期は全25話予定らしいので残り13話あるよう。
とすると、アニメ1話分につき単純計算で平均、漫画の4話~5話分を
消化していけば結末まで充分描けますね。
これでアニメも、最後まできれいにまとめてくれそうで安心です。

<学秀vsカルマ、学業対戦の巻>

今回の数学の最終問題は、原作の松井先生が、
「中学生の知識で解けるけど、大学受験レベル」という発注で
中学生の通信教育のZ会の方に作ってもらたそう。
採用されたのは、いくつか作ってもらった候補から
漫画に相応しいと判断された選ばれた問題で
先生ご自身も3日かけて咀嚼して全容を理解した上での執筆とのこと。

私は、数学不得意ゆえ解く気も起きませんが
学秀とカルマ両者の着眼点の違いが対照的に描かれてなかなか面白い。

前回に引き続き、ファンタジーバトルの演出に、
アニメの利点が最大限に活かされてましたね。

でも、最高に可笑しかったのは、最後のくぬどんの件。
原作ではちょっとしたギャグをバージョンアップ
シリアス回なのに、こういうの、
いきなりぶちこんでくるセンスがなかなかいいです。

理事長と殺せんせー、教育方針は違えどどこか似てると思います。
理事長は好敵手としていいキャラです。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

殺センセーと3年E組の皆んなとの絆の物語・・・その熱情にただ感涙するしかできませんでした・・・

この作品は、「暗殺教室」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

この作品からは予想外の幸せをたくさん貰ったような気がします。
①前期視聴の際、殺センセーのキャラデザからこの作品の視聴を敬遠した方もいらっしゃるようですが、殺センセーと3年E組の皆んなとの時間は思いのほか激アツで堪能させて貰った事

②2期「SECOND SEASON」の放送後、そのまま15話からの「FINAL SEASON」まで描ききって貰った事

③物語の終盤・・・殺センセーと3年E組の皆んなとの大切な時間を共有させて貰った事

これも岸監督ならではのサプライズ・・・だったのでしょうか^^?
一番ビックリしたのが②です。リアルタイムで視聴していた際、4月以降のTV番組欄にこの作品のタイトルがあったので、「枠を延長してしっかり描いて貰えるんだ」と思っていましたが、延長はこれまでの経験上1,2話程度だろうと勝手に推測していました。
ところが、いつの間にかタイトルが「FINAL SEASON」に変わっているじゃありませんか。
そこで、原作終了に伴いアニメも最後まで描ききる・・・という情報を耳にしたんです。
こんな嬉しい朗報もあるんですね^^

この物語は、賞金首である殺センセーと椚ヶ丘中学校の底辺と蔑まれてきた3年E組の生徒が様々な触れ合いを通して先生と生徒の絆をしっかり固めながら、底辺からの脱却を目指して生徒たちが成長していく・・・こんな感じの物語です。

3年E組の皆んなも最初はバラバラでした・・・
このクラスに送り込まれる事に対する屈辱や自身のプライド・・・
或いは未来に対する絶望・・・
誰も好き好んでこのクラスを志望する人のいない底辺のクラスです。
でも殺センセーが担任になって・・・烏間先生の他にビッチ先生もこの輪に加わって・・・少しずつですが、3年E組の皆んなに変化の兆しが訪れるんです。

自身の変化が実感できた時・・・これまで出来なかった事が出来るようになた時って嬉しいと思います。
でも、それは何の苦労も無しに手に入れられるものではなく、変われるのは努力をした分だけ・・・
3人の先生からの教えが功を奏したのでしょう・・・見違えるぐらい生徒が進化していくんです。
この進化は見ていてとても気持ち良いです・・・
これまでE組を蔑んでいた人達は、進化したE組を見て何を思うのでしょう・・・

殺センセーは100億円の賞金首・・・暗殺者が黙っているわけはありません・・・
ビッチ先生を含め次々と暗殺者が送り込まれてきました。
でもここには・・・殺センセーと進化した3年E組が待ち受けているんです。

でも・・・中には暗殺者の心中を察すると胸の痛くなるような事もありました。
たった一つの願い・・・それを叶えるためなら人は何でもできちゃうの・・・?
どんな痛みにも耐えられるの・・・?

生徒たちが目の前の階段を一つ一つちゃんと登った時間・・・だったと思います。
こうして物語は「FINAL SEASON」に突入する訳ですが、正直この最終章は私にとって泣きどころばかりでした。

私は当たり前と受け入れてしまっていたため、これまで全然気にする事はありませんでした・・・
殺センセーはどうして3年E組の担任になったのでしょう・・・
それどころか、自ら宣言した来年の3月までの時間を、どうして教師として過ごしたのでしょう・・・
・・・これら全てに理由があったんです。
その理由は本編で確認頂きたいと思いますが、私は涙無しにはこの場面を見れませんでした。

この作品はこれまでの十分激アツでしたが、一気に熱さの加速度を増すのがここからです。
クラスの皆んなの本音・・・そしてそれを自分達が一番納得できる方法を模索し実践する・・・
本気で・・・全部でぶつかり合うから絶対に中途半端なんてできない・・・
そして導き出された答えを総意として咀嚼する・・・
これだけでも生徒の成長を十分に感じられます。けれど、この作品・・・これで留まってくれないんです・・・

烏間先生はE組の皆んなに「余計な事をするな・・・」と言いました。
けれど、皆んなその言葉の本意をちゃんと分かっています。
これまで1年間・・・同じ時間を共有してきた先生なんですから・・・

ここからは3年E組の集大成・・・
例えどんな相手でも、自分達の領域に持ち込めばそこに活路を見いだせる・・・
生きていく上で大切な事を身をもって教えてくれる殺センセー・・・
それを貪欲に吸収する生徒達・・・
殺センセーとE組の間には究極の師弟愛があったと言っても過言ではないでしょう・・・

決める時間・・・
皆んなで出した答えは・・・

今でも渚の泣き叫ぶ姿と声が頭から離れてくれません・・・
そりゃそうだよね・・・泣き叫ぶしかできなかったんだよね・・・
でも・・・優しかったね

オープニングテーマは、3年E組 うた担 [渚&茅野&業&磯貝&前原の「QUESTION」と「バイバイ YESTERDAY」
エンディングテーマは、宮脇詩音さんの「欠けた月」と「また君に会える日」
オープニングのノリの良さと、しっとりとしたエンディング・・・どちらも好きでした。

2クール全25話の作品でした。
この作品って、こんなにも感動する物語だったんだ・・・が視聴後の素直な感想です。
この作品が最後までアニメで見れた事に至福の喜びを感じています。
ホント・・・視聴して良かったと心の底から思えた作品でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1年というリミットを設定した原作者が有能すぎる件

【レビューNo.57】(初回登録:2023/5/10)
コミック原作で2016年作品。全25話。
こちらもGW中にABEMAの一気見放送があったので(^_^)

(ストーリー)
1期からの続きで
Ⅰ.学園生活
 ・体育祭・文化祭等のイベント
 ・期末試験
 ・進路指導等
 ・卒業
 {netabare}・恋愛模様も入ってくるよw{/netabare}
Ⅱ.殺せんせーの秘密の種明かし
 ・殺せんせーの正体
 ・なぜこのクラスの担任になったのか
 ・殺せんせーを巡る過去の因縁
Ⅲ.地球破壊までのリミットをめぐる攻防
 ・生徒たちによる暗殺活動他
 ・政府やシロたち等の不穏な動き

原作も終了していたので、綺麗に完結までアニメ化してくれています。

(評 価)
・1期の基礎を2期で応用展開
 1期の最後の方で、殺せんせーが
 「3年E組『暗殺教室』基礎の1学期、これにて終業!」
 と高らかに宣言しますが、これはアニメにもいえることですね。
 ・1期:作品のチュートリアルから始まり、主に勉学や暗殺の訓練や実行といった日常
     描写をメインにして、生徒たちの成長物語を魅せていく。
 ・2期:イベント(学校行事や新たなる敵等)で物語を動かしていきつつ、殺せんせーの
    秘密も明かされていく。そしてクライマックスへと・・・
 「1期で培った基礎の上で、応用的に新エピソードを展開している」って感じなので、
 やはり骨太の面白さがあり、失速することなく完走したって感じですね。
 (2期は物語が締めに向かっていくので、泣きの感動要素が多くなってきます)

・驚嘆すべき淀みない秀逸なストーリー展開
 2期の目玉は「Ⅱ.殺せんせーの秘密の種明かし」になるでしょうか。
 {netabare}2話ほどかけて過去を語っていくのですが、後付け感が一切なく本当に淀みない秀逸な
 ストーリー展開に驚かされます。個人的な推測ですが、作品概要が決まった後、むしろ
 このエピソードから作り始めたんじゃかないかって。
 このエピソードはある意味この作品の「心臓部」にあたる部分です。ここを核として、
 3年E組の物語へ落とし込みにいったと考えると、いろいろとスッキリするんですよね。
 ・教師としてブレないバックボーンの正体(教師・殺せんせーの原点)。
 ・新キャラに見えた敵は、実は皆この過去に因縁がある者ばかり etc。{/netabare}
 作品全体を見ても(1期の)始まりから終わりまで、無駄・矛盾(不自然さ)がなく全体
 の整合性もとれており、綺麗にストーリーが流れていく様はホント見事だと思います。

・1年というリミット設定が作品の質を上げている
 ・実は1年というリミットは、生徒たちの卒業だけでなく、もっと深い意味があることが
  2期で明かされます。
  {netabare}(殺せんせー自体の寿命(地球を巻き込む程の大爆発を起こす)期限が1年だった。
   → それを踏まえての1年という政府への宣言だった。
   (ただその後の研究により、その可能性は「1%」に訂正されるが)){/netabare}
  1年というリミットがあることにより
  ・編集都合特有の無理な引き延ばし展開が入ってこない。
  ・生徒たちの卒業までを描いて綺麗に終わることができる。
  ・終わりが明確なので、最高のクライマっクスが用意できる。
   (終わりが不明確だと、出し惜しみ等いろいろ配慮が必要になる)
  結果作品の質の向上に繋がったのではないかと。
  (恐らくあのラストも早い段階から決まっていたのでしょう。そのラストにどう繋いで
   いくか、妙な引き延ばしを考えることなく、そこに注力できたのはかなり大きかった
   と思います。)
  
正直推測の部分も多く、真相は定かではありません。
でも最初からは終わりや心臓部を明確にし、そこから全体像を練り上げていたとしたら・・・
そう思える程に、この作品の構造・設計は本当に美しい。
そしてこの作品の根幹となるテーマ
{netabare}「殺せんせーはブレることなく、最後まで「最高の教育者」だったと」{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

72.2 17 泣けるで恋愛なアニメランキング17位
3D彼女 リアルガール(第2シーズン)(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (183)
869人が棚に入れました
高校三年生の筒井光(つつい・ひかり)はいわゆるオタク少年。
ゲームやアニメの二次元の女の子さえいれば一人で生きていけると思っていた…。
ところが、超絶3D(リアル)美少女・五十嵐色葉(いがらし・いろは)から、いきなり告白されて、お付き合いをすることに!
奔放な色葉に振り回されながらどんどん好きになってしまう筒井だけど…。

声優・キャラクター
芹澤優、上西哲平、蒼井翔太、津田美波、寺島拓篤、上田麗奈、神田沙也加
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

2期制作の重要条件 →2期で完結まで描けるか

【レビューNo.96】(初回登録:2023/11/26)
コミック原作で2019年作品。全12話。
元々2期のレビューを書きたいから、前回1期のレビューを書いた感じなので・・・

(ストーリー)
1期の続きで
・それぞれのキャラの成長や恋愛模様
・「半年間限定」2人の恋の行方
・高校卒業とそれぞれの進路、そしてそれぞれの結末
が綺麗にラストまで描かれています。
(原作未読なので原作準拠かは知らんけどw)

(評 価)
・2期制作の重要条件 →2期で完結まで描けるか
 ぶっちゃけ本作を観た最初の感想が個人的にはコレなんですよw
 1期で触れましたが、本作は「円盤売り上げ92枚w」とか爆死アニメで、そう
 いう意味では2期は絶望的だって話なんですが、はじめから2クール分の尺を
 使ってアニメを完結まで描くという方針だったようで(分割2クールアニメ)
 1期から半年後に2期放送で無事完結させてくれました。
 (本来であれば1期連続2クールでやるべきところでしょうが)
 2期で完結しなければ当然「3期(以降)はどうするの?」って話になるわけ
 で、この辺りはよほどの人気作じゃないとハードルが高いだろうなっと。
 結局「この作品の2期を作る意義は何なのか?」というところで、一番わかり
 やすいのは
 「超人気作だから制作すると金になるし、多くの視聴者も喜び、Win-Win」
 ってやつですが、それ以外でも
 「2期でこの作品の本当の面白さを最後まで伝えることができる」
 というのも「2期を作る意義」のひとつとして認識されているのかなというの
 を感じました。
 逆に面白いのに2期が来ない作品の理由のひとつに
 「2期で終わらず、3期(以降)も面倒をみる覚悟があるのか」
 ってところで2の足を踏んでいるケースもあるのかなっと。(知らんけどw)

・1期で膿を全て吐き出したような不快感のない立ち上がり
 2期は序盤から結構飛ばしてきますが、
 {netabare}・オタクとかで馬鹿にされる描写がなくなる。むしろ文化祭の実行委員を
  やり周りから認められる等ハートフルな展開に。
 ・悩みは相変わらず多い。でも「伊東×綾戸」など今までの自己否定といっ
  た後ろ向きから、自分を変える前向きな話が主となるので好感が持てる。
 ・謎の筒井家離婚騒動が勃発wグダグダ感もあるが個人的には結構好き。
 ・大事なところでの石野さんの「イケメンぶり」は相変わらず健在。
 相変わらずイベント頼りな点は否めませんが、それがキャラの成長に繋がっ
 ているので、物語として嚙み合ってきて断然面白くなります。
 そしてついに石野さんの恋バナも動き出し、他の恋も咲き乱れ、ある意味
 「1期とは別作品じゃね?!」という位華やかな流れになってきます。
 人物描写もしっかりしてくるので、1期に比べやはり面白くなってます。
 原作者が本当にやりたかったのは、こういうことだったのかなあっと。{/netabare}

・「半年間限定」の2人の恋の行方
 最初に交わした約束で、1期ではあまり焦点が当たりませんでしたが、2期
 後半では重くのしかかってきます。
 {netabare}当然「転校」というのは嘘だった訳で、まあベタな少女漫画展開ではあり
 ます。でも2クールの尺を活かして、この辺りも丁寧に描かれていたので
 個人的にはよかったかなっと。{/netabare}

・社会人となって立派に仕事している姿に感動、そして結末は・・・
 時は流れ、筒井も25歳になりました。ここまで視聴し続けると、コミュ障
 で卑屈だった筒井や伊東が、周りと上手くやりながら仕事で成果を出して
 いる姿は純粋に感動を覚えます。そしてラストは・・・
 {netabare}色葉との再会を含め、皆が考えられうる最高のハッピーエンドで終わります。
 ハッキリ言ってご都合主義もあり、いろいろとベタです!
 でもそれのどこが悪いのか?!視聴者を含め、皆が幸せな気持ちで終われ
 るのならそれ以上のことはないでしょう。
 そう思わせてくれるラストだったかなっと。{/netabare}

「『オタク』男子と『男癖と女受けの悪さで有名な』女子のラブコメ」
その看板を下ろすと、実はかなりベタな少女漫画展開だったという・・・
でも2期の評価すべき点は、奇をてらわすそれをしっかり丁寧にやり切ったと
ころだと思います。だからこそ安定の面白さがある。
そしてやはり石野さんの存在が大きかったかなっと。彼女の「イケメンぶり」
がベタな少女漫画感を中和して独自の味を与えてくれたので、最後まで作品を
楽しめた感じですね。
制作陣の「2期まで制作してこの作品の良さを最後まで伝えたい」という思い
も理解できる作品だったかなと感じました。
それだけに1期の弱さがホント惜しまれますね。
(1期途中で切った方も結構おられるだろうなと)
あと作画はまあ・・・

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

THEベタ恋愛ドラマの破壊力

原作はさわりだけ


1期観た流れからの視聴です。
コミュ障オタクが超絶美少女と付き合ってからの顛末を追ったラブコメディー。芹澤優さん演じるヒロイン五十嵐色葉の低体温キャラがお気に入りだったのと、殻に閉じこもってた筒井光が不器用ながらリアルガールと向き合おうと頑張る姿も微笑ましかったり、ぐだぐだな最終回もご愛嬌と1期は楽しませてもらいました。そういえば実写の劇場版もやってたりしましたね。
私にとって芹澤さんの声は色葉役がデフォルトで、その後『魔法少女サイト』のにじみんや『上野さんは不器用』の上野さんなどオクターブ1個2個上がった演技を横目に見ながら、1年ぶりに帰ってきた2期を期待控えめに迎えたものです。


観終わって、、、
2期は{netabare}気づけば“えぞみち”なかなか出てこなかったり、{/netabare}オタ要素だいぶ薄めのほろ苦いラブコメに仕上がってました。同期の『かぐや様』『ドメ彼』『五等分』がある中で、トリッキーなことをせずまじめにラブしてたのは本作だけ。前期と比較するならこちらのほうがいいです。まだの方は1期から観てどうぞ。

1期で山あり谷あり二人の関係が落ち着いた!?上での2期になるのか、周囲のほうがざわついておりました。
猫耳伊東と綾戸さん、高梨と石野さん、それに小学生から中年のカップルまで、自分の殻を破ってひとつ勇気を振り絞ってみよう!が共通しており、全俺の共感を誘います。
最初は設定勝負のオタクがなぜかモテちゃうしょーもないのを想像してました。ところが実際はコミュニケーションが少し苦手な高校生たちの手探りの恋愛劇だというのが見えてきて、そのうちこんなんオタクとちゃうわ!ってツッコミをする気も失せていきます。回を重ねて良い意味で裏切られて始まった2期は、そういえばこいつ(つっつん)コミュニケーション拒否して「爆発しろ!」って言ってた男子だったこともすっかり忘れておりました。
1期のわかりやすいフラグも周囲のざわつきで埋もれそうになっておりました。さはさりながら、そこは几帳面で色葉ファースト(早くも死語)のつっつんはしっかり覚えてましたね。{netabare}他の組が順調に身を固めていく中で時限爆弾は着々とゼロに向って針を進めてました。2期第9話にあたるepisodo☆21からの{/netabare}終盤は、色葉とつっつんに焦点が絞られたラブストーリーになり、身悶えます。


■応援したくなる二人 ※重度ネタバレ
{netabare}色葉としたい〇〇リスト。不格好です。某武田鉄矢主演の大ヒットドラマを彷彿とさせるダサかっこいい一途さにやられます。まずは第一の決壊。
「転校するなんて…嘘だからね」成績落としてるつっつんを思ってつく嘘。嘘だとわかってて「そうか…良かった」と受け止めるつっつん。お互い大切に思ってることがひしひしと伝わってきて第二の決壊。
この先ずっと一緒にいられるなら「帰るのよそうか」とはならないでしょう。
1期の頃にはこんなオサレアニメになるとは思いもよりませんでした。{/netabare}

時間と記憶をkeyに進む終盤4話はこれまでの二人の歩みに共感できてたらすんなり入り込むことができます。

{netabare}再会色葉から名前を聞かれ、ちらっと千夏を見るつっつん。後難の憂いが無いようにとあくまで名乗らず去ろうとするのも全ては色葉のため。想い続けた人との7年ぶりの再会でこんな行動できる男は神!
{netabare}そして、全て思い出した色葉を前につっつんはたぶんはじめて真っ直ぐな自分の想いをぶつけるというクライマックス。ごちそう様です。{/netabare}{/netabare}


1期は作画の乱れや畳み方がイマイチだったり、評価をそれほど高くしてませんでした。しかし2期まで通して観て良かったと思える作品です。
ベタ?その通りです。ポテトチップでいえば“うすしお”。私はオーソドックスが好き。恋愛は一生懸命が尊いと思わせる良作でした。
浄化されました。


※オマケ
{netabare}本作以外でもなにかと作画でお騒がせしたフッズ・エンタテイメントさんの製作でした。アニメ制作会社に就職したっぽい伊東の現場のギリギリ制作過程の様子など笑っていいものか迷うところです。しかも似たような描写2回もなんて、並々ならぬスタッフの熱意(訴え)を感じました。{/netabare}

くるりは卑怯(T_T)




-----
2019.09.21追記 
《配点修正》 +0.1


視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴


ガン泣きしたので加点!



2019.04.16 初稿
2019.09.21 追記

投稿 : 2024/06/01
♥ : 37

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

なんか、青春っぽい。

この作品は「3D彼女 リアルガール」の続編に位置する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

超絶美少女である五十嵐色葉と、オタクの筒井光…
こんな夢の様な…奇跡の様な展開が存在して良いのか…と激しく地団駄を踏んだ1期は、2018年の春アニメで放送されました。

それから約1年後の2018年冬…満を持して続編の放送が始まりました。
アニメーション制作はフッズエンタテインメントさん…
昨年放送されたメルヘン・メドヘンの余波は完全には無くなっていないと思います。
残り2話が未だ放送されていないのですから…
でも、少なくてもこの作品には影響は無かったと言ってよいでしょう。

シリーズ構成が赤尾でこさんだったのも大きいと思います。
最近感じるのは構成の良し悪しで作品の面白さに雲泥の差が生じること…
赤尾さんはこの作品の魅力を最大限に引き出してくれたと言っても過言ではありません。

2期が始まり、「つっつん」こと筒井光と色葉の仲の良さは相変わらず…
どちらかというと二人の周りの方がざわついていたと思います。

文化祭に始まり筒井の家でのゴタゴタ…
そういえば伊東と綾戸さんもしっかり青春してましたっけ…
青春といえば、高梨の妹も…そして高橋と石野さんもキラキラしていましたね。

そんなバタバタばかり見ていたからでしょう…
すっかり忘れていました…筒井と色葉の時間に限りがあったことを…
途中までは意識していました。
仲の良い二人を見ているともう「うやむや」になったのかなって…
でも、全然そんなこと無かったんですね。

嵐が何の前触れも無く突然訪れたかのように、その時はやってきました。
きっと最大級の試練になる…
だから出来る事は全部やってきた…
その筈なのに、心にポッカリ穴が空くのは何でなんだろう…
ズキズキと胸が痛むのは何でなんだろう…
昨日までと同じ景色の筈なのに、なぜこうも輝きが見出せないんだろう…

これは残された側の視点…
思い返せば私にもそんな時代はありましたっけ…
でも、今思うのは残された側だけじゃない…残した側も一緒だということ…
しかも今回それだけじゃありません。
この一歩踏み出す、そのリスクが半端無く大きいんです。
言葉で表すことができないくらいの恐怖と隣り合わせで過ごし、運命の日を迎えなければいけないのですから…

「自分で出来る精一杯で頑張るだけ…」
今自分に出来ることはこれだけ…
それならたったそれだけに必死に縋れば良いと思います。
最後まで足掻いて縋って…しがみ付いて離さなかったモノがきっと一番大切なモノなんでしょうから…
人間は生きていく上で最低限の責務を果たさなければいけません。
けれど、自分の心まで抑圧される必要なんて無いんですから…
思い続けていれば、奇跡の方からやってくるかもしれませんし…

振り返ってみると最高の青春だったのではないでしょうか。
もう地団太を踏んでいる自分はどこにもいません。
今の自分にできるのはただ願うこと…
そして物語を最後まで描き切ってくれた作り手の皆さまに感謝です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、BiSHさんの「二人なら」
エンディングテーマは、フジファブリックさんの「HiDE the BLUE」
個人的にはオープニングの方がお気に入りでした。

1クール計12話、全部で2クール全24話の物語でした。
1期同様、2期もしっかり堪能させて貰いました。
強いて要望を挙げるなら、放送地域が限定されていたことでしょうか。
私の住んでいる場所では問題無く視聴できましたが、友人のところでは放送されていなかったようなので。
テレビ番組もローカリティーが強いので、ある程度は止むを得ないのは分かりますけれど…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

90.9 18 泣けるで恋愛なアニメランキング18位
とらドラ!(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (17911)
53160人が棚に入れました
その目つきの鋭さ故、不良に見られてしまうことを気にしている高須竜児は高校2年に進級し、以前から好意を寄せていた櫛枝実乃梨と同じクラスになることができた。一方で、新しいクラスメイトの間にはびこる「高須は不良」と言う誤解をまた最初から解かなくてはならなくなるのかと憂鬱であったが、「手乗りタイガー」こと逢坂大河との邂逅により意外に早くその誤解は解かれることとなる。
ある放課後、大河は想い人の北村祐作にラブレターを出そうとするがそれを間違って竜児のカバンにいれてしまう。ラブレターを送ったことを知られたと思った大河は、竜児に闇討ちを決行する。その夜のやりとりがきっかけで一人暮らしである大河の家事の面倒も見るようになって大河は竜児の家に入り浸るようになり、お互いがお互いの親友との恋を応援する共同戦線を張るようになる。

声優・キャラクター
釘宮理恵、間島淳司、堀江由衣、野島裕史、喜多村英梨、大原さやか、田中理恵、吉野裕行、興津和幸、野中藍、石川桃子、後藤沙緒里
ネタバレ

トゥーリータラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

学園恋愛ものの鉄板!

※1万文字を超えるダラダラとしたまとまりのないレビューです。ご了承くださいましm(__)m

アニメの中でもアニメらしい、学園恋愛アニメです。
この作品の特徴は、「アニメらしさ」だと思います。「アニメ」という手段を使ってこその表現や良さがたくさんあったし、そういう点も含めて日常アニメの中では最高レベルのアニメだと僕は思っています。
それに、結構古いネタがたくさん出てくるので(ギニュー特選隊等)そっちの面でも楽しめるカモ笑


ではまずはネタばれなしで紹介がてらレビューを書こうと思います。



物語
前半はキャラ紹介。激しい展開があまりないので飽きてくる人がいるかもしれませんが、展開ゆっくりなうちにしっかりキャラを掴んで下さい。より後半が楽しめます!
後半は前半でしっかり出来上がったキャラたちが一気に動き出す展開です。登場人物たちそれぞれの立場からじっくり視聴すると、胸が痛くなるシーンがたくさんあります。

簡単には前半キャラ紹介、物語の土台固め。後半物語の展開。といった感じですが、2回、3回視聴すると前半から少しづつ伏線をまきつつ話が動いていることに気が付くと思います。再視聴再々視聴がおススメな作品です。


声優、音楽
声優さんの演技は完璧です。しっかり登場人物の内面まで演じ切ってます。
さらに、このアニメはOPEDすべて声優さんの歌です。OP1ED2の「プレパレード」「オレンジ」は大河、みのりん、あーみんの三人。OP2ED1の「silky heart」「バニラソルト」はみのりんの中の人”堀江由衣”さんが歌っています。この作品はOPED含めて初めて完成する作品だと思うので、絶対に歌を飛ばしちゃいけないと思います!! 登場人物たちの関係性や前半後半の変化はOPEDで感じることができるし、EDの入り方はどの話でも最高です!
僕も初めはあまり好きな曲はありませんでしたが、アニメを見て聞くうちにだんだん好きになってきていました。「本編あってこそのOPED、OPEDあってこその本編」という感じで、OPEDの使い方の1つとして、最高の作りになっています。


キャラ
ライトノベル原作だからこそのアニメらしいキャラをしっかり描き切っていました。
よくこの作品を見て「とてもリアルな人間関係でおススメ」とか「こんな性格ありえないから見ても無意味」といった両極端の意見を見かけます。
その原因は「アニメらしさ」なんだと思います。
現実にはありえないキャラクター性を持っている登場人物たち(竜児の鈍さや大河のツンデレ貧乳暴力キャラやみのりんの天真爛漫さや北村君の裸族さwやあーみんの達観しすぎているところなどなど・・・)ですが、考え方や距離感はとてもリアルに描かれています。この作品の「テーマ」(ネタバレになるので伏せますが・・・)を表現するために、「アニメでなくては不自然なキャラクターたち」が「自然な感情変化、考え方」をしている。 ココがこの作品のポイントだし、傑作といわれる要因なんじゃないかと思いました。
ネタバレしちゃう為、詳しくは下の方で・・・笑


作画
作風にあった絵だと思う。表情も丁寧に描かれていて、キャラの理解に一役買っているし、勢いのある絵での激しい表現もありました。まさかこのアニメであんなに激しいシーンを見ることができるとは思わなかったです笑

表現のためにわざと崩しているようなシーンもありましたが、ただ「明らかにおかしいな」というシーンもいくつかありました。少なくとも丁寧な作画ではなかったと思います。
細かいところを気にするとアレですが、一番大事な「キャラクターの心情」をしっかり、表情や仕草で表現しきれていたのでよかったと思います。


~~~~~~~~~~~~
もう一度とらドラを見直して。
やはり、キャラの表情がイイ。多少、作画が荒くても、あの表情を表現できるのは素晴らしいことだと思う。
~~~~~~~~~~~~

まだ未視聴の方。是非見た方がイイ作品です。アニメでの1つの完成形に近い作品だと僕は感じました。



ではここからネタバレ。思う存分語っちゃいますwww
{netabare}

前半
まずは時系列に沿って簡単にまとめ。
1~4話
まずここまでで、あーみん抜きでの4人の関係性(表面上の)が固定されます。
5,6話
川嶋亜美登場。見かけは安定していた4人の関係を動かすキーパーソンです。
7,8話
5人の距離が縮まってくる。あーみんは竜児の気を引こうとする。
9,10話
別荘篇からだんだん雰囲気が変わってくる。ここに来て初めてみのりんが自分から「本当の自分」を竜児に見せる。大河も竜児への思いがまだ無意識ながらも形になってくる。そしてあーみんはもうこの時点で北村君のことも、ほか3人の関係も全部見通している。あーみんは竜児に「対等」でありたいと思う。
11~13話
大河の事情が明るみになると同時に、彼女を挟んでみのりんと竜児の仲たがい。あーみんは「対等」をあきらめて、「一歩先」へ。北村君は会長のために奮闘。
14~16話
北村君の激動。周りの4人も大きく展開し始める。ここまでで主要5人が掘り下げられて、前半終了。「罪悪感はなくなった?」が後半の展開へとつながる。

OPED
「プレパレード」はキャラ紹介。そして前半でのキャラたちの関係性を表現。「バニラソルト」も「プレパレード」もみのりんのキャラをはっきりと表わしていて、後半への変化を印象付ける。


ワードは「本当の自分」「建前と本音」「憧れと対等」「大人子ども」ってところだと思います。

「本当の自分」
素の自分と作った自分。これを持つかどうかで「あーみんとみのりん」、「竜児と大河」に分けられると思います。
前者は二つの顔を持っている。あーみんははっきり意識しているけど、みのりんは多分ほとんど無意識であのキャラを演じているんだと思います。あーみんは自分の利益になるようにニセの自分を作っているけど、みのりんは多分どっちが本当の自分なんだか分からなくなっている。
そして一方で、竜児と大河は裏の顔を持たない。ただ竜児は「ヤンキー」と誤解されるけど、はっきりとそれを拒絶している。大河は本当にまっすぐ。

「建前と本音」
大河の建前は「北村君が好き。」。でも自分も気づいていないところで竜児を意識し始めていました。初めて「大河」と呼ばれたとき、ラミネート加工での反応等々・・・。
それから「クソジジイ」という建前と、本当は父のことを悪く言われたくないという本音。話はそれますが、みのりんも一年前竜二と同じ体験をしたんだと思います。そして本当に怒った。だから大河はみのりんに家のことを話さなくなったし、みのりんも大河の本音を気付いていたからこそ殊更に、大河に演じた自分を見せるようになったのかもしれません。
そんな大河は建前を持たない北村君を好きになった。好きになったというよりも・・・。 

ここで「憧れと対等」
あーみんが洞窟で言った言葉ですが、大河は「建前」を持たない北村君に「憧れていた」んだと思います。そしてみのりんは竜児に、さらに大河にも「憧れ」ていた。何故かというと、大河と竜児は「本当の自分」を隠さないから。竜児もみのりんの輝きに憧れていた。「憧れていた」からこそ「対等」にはなれない。あーみんはそこまで見破っていたんだと思います。大河から北村君、そして竜児とみのりんは「憧れ」を「恋」と勘違いしていた。勿論それも「恋」になりえるけど、「対等」に変化しない限り不可能です。
あーみんは竜児と自分の関係を「対等」から「一歩先」に訂正しました。ここで自ら「対等」を捨てて(竜児を諦めて)、「一歩先」つまり”竜児が気づいていない本当の気持ちを気付かせたい”と思ったんじゃないでしょうか。あーみんは自分が「本当の自分」と「作った自分」を持っていたことをよく思っていません。だからこそ半無意識にしろ偽りの自分を持っているみのりんは多かれ少なかれ不快に思っていただろうし、まっすぐな大河にはもしかしたら「憧れ」すら持っていたかもしれません。
そのくせ、大河もみのりんも竜児もみんなもどかしくてずっとイライラしていたんじゃないでしょうか。

「大人と子供」
みのりんは無意識に人間関係を見抜いています。確証がないから信じられないケド、本人たちが気づいていなかった「竜児と大河」の関係をずっと疑っていました。(1・2話での大河竜児の誤解が解けてもみのりんだけはずっと疑っていた。)
対してあーみんは大人の世界での経験からはっきりと人間関係を見抜きます。しかも自分自身に対しても客観的に。そんなところをみのりんは「あーみんは大人」だと言ったのでしょう。対して、自分やその周りを客観的、冷静に見ることのできない(主観的にしか判断できない)自分たちは「子供」だと。
木原たちがあーみんに言った「大人」は単に落ち着いているといった意味でしょうが、みのりんは無意識ながらも人間を見る力が強いからこそ、そういった、斜めからの深い見方をして「あーみんは大人」と言ったのだと思います。
そして竜児はあーみんを「子供」だといいます。みのりんとは別の視点、わがままで自分勝手な性格からの見方です。竜児は鈍感ですが、他人の本当の性格を真っ直ぐに見破る点では人一倍高い能力を持っていたと思います。だからみのりんは「本当の自分」をはっきり見つめてくれる竜児に憧れたのでしょう。



次にもっとピンポイントで。
まず、大河が北村くんの告白を思い出すシーンがあります。「あの顔をもう一度見たい」と言いますが,回想のシーンでは北村君の顔は影がかかって見えませんでした。北村君が大河に「まっすぐなところがいい!」と「憧れていた」ときの表情は、大河が北村君に「憧れる」ようになった今ではどうしても思い出せないんだと思います。二人の関係性は真反対になってしまったのだから。

そしてオリオンの三ツ星。自分と北村君みたいだと大河は言っていましたが、もう一つは竜児だと気づいていたのでしょうか? 竜児と大河の距離は客観的に近く見えるけど、本人たちはそれほど近くはないと思っている。なのに実際はとても近い。客観的になればはっきりわかるのに、大河が竜児という「本音」を意識できないのは、北村君という「建前」があったからなんだと思います。

もう一つ。みのりんの「私普通に話せてる。」という言葉。別荘のときから
みのりんは素の自分を竜二に対してのみ、意識的に垣間見せるようになりますが、このとき遂に素の自分を無意識に竜児に対して晒してしまいます。ここで自分が竜児をどれほど信頼しているか実感してしまいます。勿論竜児が自分に気があることに、気づいている。
ただ問題は、「大河は竜児が好きだ」と勘で感じているということ。確証はないけど、間違いないと思っている。お父さんの件で負い目がある大河に対して彼女が思っている人を奪えない。(もちろん理由はそれだけではないが。)いつの間にか両想いになっていた自分と竜児の関係をとても後ろめたく感じていたのでしょう。

そこでさらに、「たかが写真」。
ツーショットの写真を買ってしまうが、その時にあーみんからかけられた言葉。あーみんはこのときの4人の関係をすべて見抜いたうえでこの言葉をみのりんにかけます。

そして「罪悪感はなくなった?」
「たかが写真」でみのりんは大河が北村君のことを好きだったんだと気づかされます。つまり自分の見立ては間違っていたと。
ただ実際はもう一枚の写真があるのですが、あーみんは全て見通しながらもその写真を見せずに、「罪悪感はなくなった?」と皮肉を言ってしまう。つまり、あーみんは意識的にみのりんを誤解させ、彼女を不安定にさせます。その直後のあーみんの表情から、みのりんの本音を出さない態度に対してのイライラ(これは過去の自分に対しても、つまりは同族嫌悪)、そして竜児と大河がホントの気持ちに気が付かないことへのもどかしさ、さらに全部分っているのにそこに加われず引っ掻き回すことしかできない自分に嫌気がさしていたのだと思います。竜児に「一歩先を行く」とは言ったものの、状況が見えれば見えてくるほど、どうすればよいのか分からなくなってしまったのではないでしょうか。
この発言でみのりんは大きくぐらついて、「作った自分」と「本当の自分」のバランスが取れなくなってしまいます。


こうしてキャラたちが自分の「本音」に気づき始めて前半終了。
ここから話が一気に動き出します。


後半へ
まず、いきなりOPの雰囲気がガラッと変わりますよね。
OP1では5人が同じ方向へ、それぞれのキャラを見せながら歩いていきますが、OP2では北村君は画面にいなくて4人がすれ違います。勿論みのりんの空元気も全くなくて、前半OPEDとの変化の大きさにびっくりしました。
OPでキャラの関係性や抱えているものの変化を強く感じました。
OPのなかで竜児が1話で大河があけた襖の穴の紙を指で貼りなおすシーンがあります。後半になってから、この紙は何気に背景によく映ってるんですよね。大河と竜児の出会いの象徴でもあるし、もとは北村君へのラブレターですから何だか深い意味を感じます。
EDの「オレンジ」はこの作品をもっともよく表している歌だと感じました。
「らしくないなんてね 笑うのはやめて ホントの私を 知らないだけだよ」
また、EDの絵も印象的です。何事もない日常が描かれていて、みんな屈託なく笑ってます。本編ではすれ違っている登場人物たちがEDで何事もない日常を過ごしているのは見ているだけでもつらくなります。「ずっとこのまま」ってわけにはいかないんですよね。


後半第一話。「クリスマスに水星は逆行する。」
タイトルから重い雰囲気でした。あーみんの言葉に動揺して「見えるもの」が見えなくなっているみのりんは辛そうだったし、クリスマスでこんなに胸が痛んだ作品は初めてです。
クリスマスになってから、モ○○ケ姫を歌たったり、みのりんの様子がいつも以上におかしくなりますよね。今までは半無意識におどけたりしていたんでしょうが、ここからのみのりんは明らかに意識してキャラを演じるようになります。
そしてあーみんは本当の自分を見せないみのりんにイライラし始め、一方大河とはだんだん距離が縮んでいきます。クリスマスでの練習で二人の距離が一気に縮まるにつれ、大河の思いを今まで以上にはっきりと理解しますが、それに気が付かない竜児に対してもちょっとずつイライラし始めましたよね。体育倉庫での忠告であーみんも遂に本音をこぼしますが、自分は当事者になれないことを悟っているあーみんを見ているのはつらかったです。
多分みのりんへのイライラはそこからも来ていたんじゃないかと。自分は当事者になれないのに、みのりんはなれる。なのに以前よりも仮面をしっかりとかぶって、本音も素の自分も見せようとしない。過去の自分を見ているみたいでとても不愉快だったんだと思います。対して大河も自分の気持ちをはっきり意識しない。でも隠しているんじゃなくて、「北村君」という「建前」が邪魔をして気が付かない。クリスマスで大河とより親しくなったあーみんは、当事者としては無理でも大河の本当の気持ちを気付かせてやりたいと考えたんじゃないでしょうか。

クリスマスからはクラスのメンバーも目立つようになってきます。
春田、能登、木原に奈々子様。彼らはそれぞれ北村君と大河の関係にかかわろうとしてきます。第三者としてです。
竜二も大河も今まで当事者だけで(あーみんはうまく立ち回っていたので大丈夫だったが)見てきたものが、彼らからの視点や見方を知ることでだんだん自分たちの気持ちの違和感に気づいていきます。
シリアスな展開になっていくにつれ、春田北村のギャグ度が上がりましたね笑 見ているだけでも胸が痛くなる展開だからこそ、彼らの明るさは視聴時の癒しになりましたww

クライマックスの一つ、大河が竜児への気持ちを自覚し泣き叫ぶシーンがあります。
今まで、「北村君」という建前で(「憧れ」であって「恋」とは言えない)無意識に無視してきた竜児への思いですが、クラスメイトの介入でそこの違和感に気づき始めます。ただし、ちょうど「クリスマスでいい子にすれば幸せになれる。現実じゃないものに頼れる。」という新しい建前が現れ、結局竜児への思いには気が付けない。
そして大河は竜児とみのりんの為、一人になる。(現実にはいないサンタにすがろうとする。)そこに何故か竜児が自分のすがろうとしていたサンタとなって現れ、そしてみのりんのもとへ・・・。このとき大河には「北村君」も「サンタ」もどちらの建前もなくなってしまします。もちろん建前がなくなれば「本音」があらわになってしまう。ただ、なんとなくこの思いに気が付いたわけではない。かなり前からの積み重ねで遂に竜児への思いに気が付いた大切なシーンです。
泣き叫ぶ大河を見てしまったみのりんは「たかが写真」で否定できたはずの自分の考えが間違っていなかったことに気が付いてしまいます。

「報われなきゃね。」先生の言葉が胸に刺さってとてもつらかったです。この言葉はこの後何度も出てくる言葉です。
そして「ホーリーナイト」
「キラキラ輝いて みんなが幸せで」 あーみんもみのりんも大河も理想のクリスマスとは程遠かった。この歌はそのことをより対照的に印象付けてくれました。あーみんは一番わかっているのに誰も聞いてくれないもどかしさ、みのりんは自分が「見えないもの」を見たいと思ったから大河を傷つけているという罪悪感。大河は両想いのみのりんと竜児の為には自分は居てはいけないという孤独感。みなそれぞれ苦しんでいました。


正月を過ぎて、煮え切らないまま時間が過ぎます。大河のカバンを持って二人で登校した竜児とみのりん。大河の気持ちを知っていながらこんな状況になってしまったことを歯がゆく思っていたと思います。でも初めてこのシーンでみのりんが赤面するんですよね。大河と竜児の間でものすごく葛藤していたんだと思います。
大河は二人のために、もう竜児に頼らないと宣言。でもこれって2回目なんですよね。一回目は北村君に告白すると決めたとき。このときは自分の為の行動でした。しかし、今回の宣言は内容は同じでも全く逆です。竜児の為。自分が恋を諦める為の宣言です。
もちろんあーみんはとても不愉快に感じる。おままごとの関係が余計にギクシャクして不自然になってしまったから。それなのに自分が加われない歯がゆさ、通り越して怒りすら感じていたんだと思います。


修学旅行で、ついにあーみんとみのりんが衝突します。
「あーみんには関係ないでしょ。」このみのりんの一言が、加わりたくても加われないあーみんの心をえぐります。そして「罪悪感」という言葉をみのりんを追い詰めるために意図的に使ってしまう。木原たちの仲裁で、ケンカはやみますが、「素の自分」で衝突したのに、両者とも「作った自分」でお相子にする。素の自分が納得していないのだから、この後の大衝突は不可避でしたね。 大衝突の時、あーみんが「上から目線がむかつくんだよ。」とみのりんに言いますが、これって明らかに自分のことですよね。つまりは意識的に「仮の自分」を演じるようになったみのりんを、同じような自分自身に重ねていたんだと思います。だからこそ、ここでのあーみんは全く仮面をかぶっていない「素」のあーみんでした。

大河救出シーンでのEDの入りは鳥肌ものでした。このシーンで竜児はやっと大河の思いを知る。
雪山遭難というベタ中のベタな展開ですが、登場人物たちの関係性を動かすのには、最高の設定だったと思います。


ここから「進路」という新しい問題が出現します。
今までの「恋愛」という地に足のつかないふわふわした話題から、「進路」の話題が絡むことで、一気に物語がはっきりとしてきます。そして、「家族」という問題提起にもつながってきます。

このあたりから、やっと竜児の思いが大きく動き出します。大河の気持ちを知ってしまったことや「進路」の問題。 大河は自分の気持ちを無かったことにしようとしている。これがイイ事なのか、いろいろな問題で頭がいっぱいの竜児は客観的に落ち着いて考えられなかったのでしょう。 
一方、大河も大きく変化してます。「普通に恋がしたい。」と言いますが「相手は知らない。」と答える。もう彼女の中で「北村君」への感情が「恋」ではなく「憧れ」だったのだとはっきり気づいたのでしょう。
そして、みのりんが竜児と両思いだという理由を述べるシーン。「あんたはみのりんが恋するに足る奴だから。」と答えます。1話での「げー、身の程知らず」とは天地の差ですよね。
あーみんも複雑です。今まで作った自分でみんなに好かれてきた。でも自分が本当に望んでいるのは、誰かが「本当の自分」を真正面から見てくれること。「みんなじゃなくてもよかったのに。」この言葉に、あーみんの本音がはっきりと表れていました。


バレンタインではこれまでの絡み合ってきた関係が、いくつもの想いを犠牲に遂に1つになります。つまりは「竜児も大河も互いを好き」だということ。二人の「憧れ」や「建前」がない「対等」な関係は、自分たちの想いを犠牲にしても守る価値があると考えたのでしょう。

ここからの「駆け落ち」という展開は、実は泰子たちと同じ発想なんですよね。つまりは「逃げ」。あまりに急な展開だと思う人もいるかもしれませんが、客観的に自分たちを見れなくなっている「若さ」を的確に表現する展開だったと思います。子供と大人の境目。駆け落ちすることを踏みとどまった竜児たちは泰子たちよりも「大人」だったんだと思います。
学園内の恋から、人生にかかわる問題へと大きく変化しますが、これは大河と竜児にとっては必然だったと思います。二人とも完全な「家族」というものをしらない。だから恋することはどこか「家族」ということにつながっていたのだと思います。だから互いに「対等」でお互いを必要としている。春田や木原と能登のような一般的な高校生の恋愛と対比されてますよね。


みのりん、あーみんの願いは叶いませんでしたが、二人とも大きく変化しました。
あーみんは「本当の自分」をよく思ってくれる人もいるということに気が付きました。
みのりんは大河の写メについて語るとき、初めてクラス全員の前で「素の顔」を見せます。決して「本当の自分」を人前へさらさなかったみのりんがそれをできるようになったことは大きな変化だったと思います。


{/netabare}


なんかすごくだらだらと書いてしまいました。自分の考えたこと、思ったことを垂れ流しにしたらこんなに長文になってしまって自分でもびっくりしてます笑
でももっと書きたいことはあったと思うし、この作品を見て感じたことの半分も書けていない気がします。 漠然としたことを文にするって難しい!

登場人物それぞれの視点で見方が増え、内容も厚くなる作品です。
だらだらと書きましたが、まとめると
素晴らしい作品。未視聴の人も視聴済の人も是非見るべし!!
ってことです笑

最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。
この作品に出会えたことに感謝!

付け足し
視聴してから3日。
みのりんの「私はそれを受け取らない。」ってシーンがフラッシュバックしてきて、胸が痛むんです笑
視聴直後はあまり印象に残らなかったシーンですが、時間がたってからふと浮かんでくることってありますよね笑
なんだか心に引きずってしまうアニメですね。とらドラ!は。


引きずりに引きずって、ついに文庫本も全巻読んでしまった。。。
で、感想。
アニメのとらドラ!を見て面白い。深い。って思った人は是非読んでみるべきです!!
アニメでは拾いきれなかったり絞り切れなかったりした部分をよみとれました。 特にとらドラはキャラの心情が複雑なので、読むことでかなり整理できます。少しだけ捉え方が変わった部分もありました。
ちょっとアニメと違う(というよりアニメが改変した)部分もありますが、どっちも面白いし、いい作品だと思いました。やはり、いい原作だといいアニメになるんですね。
アニメスタッフも読者の一人。アニメのとらドラは原作をより素晴らしく引き立てていたと改めて実感しました。

とらドラにずっぽりで3か月。そろそろ抜け出さなくては・・・笑


最近、「とらドラ!ポータブル」にはまってしまいました・・・汗
ゲームに手を出したのはこの作品が初めてです笑
設定はクリスマスイブに倒れた竜児がそのまま記憶喪失になってしまい・・・。というifの内容。素晴らしい出来です。
このゲームただのキャラゲーじゃない。すごく難しい・・・。
とらドラ好きなら、やって損はしないと思いますよ!オススメです!!


再々々々視聴?していますww
{netabare}
2話をみて気が付いたけれど、この時点でみのりんは大河の想いに気が付いてますね。大河が教室で暴れた後のシーン。「でもそれってさ・・・。」のセリフです。しかもその時の表情とかからして、自覚無自覚は分からないけれど、竜児のことを意識しているようにも感じました。友達が好きになった人を・・・ということはよく聞きますが、そうではないにしてもみのりんは2話時点で竜児をかなり意識していたのではないかと思いました。
今のはさり気ないシーンでしたが、この回のメインは大河から北村君への告白。と見せかけて、実際は大河から竜児、竜児から大河への告白でしたね笑
北村君は二人のことを見抜いていて、それで大河の告白を誘導していたのだとも感じました。勿論、会長の件もあるのでしょうけど・・・笑
竜児は思いっきり告白してますねww その真意に気が付くのはまだまだ先の話ですが、2話時点でこんなにキャラ同士の関係が固まっているとは思いませんでした。そりゃ、あーみんも割りこめないと感じてしまいますね・・・。
{/netabare}

最終話まで見終わって、色々新しい発見もあったし、見方が変わったシーンもありました。けど上手く文章にできない・・・orz
何回見てもやっぱとらドラは面白い!!

それから、各話の前後半の間に入る「と・ら・ド・ラ・!」の5文字。
話ごとに位置や動いている文字が違っていたので、注意深く見てみました。
ネットで調べたりもしてみました。
やっぱり意味があったみたい。今まで気が付かなかった。
今度観るときは、それについても詳しく考察したいなぁと思っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

中盤までのグダグダ感を踏み台に、第19話以降《神展開》となる傑作

2013年春以来、約2年ぶりに全話視聴してみました(トータル4周目)。
期間が空いているので、結末はともかく、細かいストーリーは結構忘れていて、そのためか初回に感じたのと同じように

(1)前半はやはり詰まらなくて、視聴が余り捗らずもどかしかったものの、
(2)後半、とくに第19話以降の超絶!胸熱展開に魅了されて、最終話まで一気呵成に見切ってしまいました。

その状況を視覚的に表わすと・・・

◆各話タイトル&評価

{netabare}★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた失敗回

================= OP「プレパレード」、ED「バニラソルト」 ===============
- - - - - - - - - - - - - 高校2年の1学期 - - - - - - - - - - - - - - -
(第1話) 虎と竜 ☆ 大河と竜児の出逢い
(第2話) 竜児と大河 ★  大河が北村に告白、竜児と大河の関係
(第3話) 君の歌  ☆ 実乃梨と竜児の実質的な初交流
(第4話) あのときの顔 × 大河が北村に惚れたわけ(写真回)
(第5話) かわしまあみ  ☆ 亜美登場
(第6話) ほんとの自分 ☆ 亜美が竜児にデレる
(第7話) プールびらき ☆ 亜美のアプローチに大河が焼餅
(第8話) だれのため  ☆ 大河VS亜美(水泳競争)、大河「竜児は私のもの」
- - - - - - - - - - - - - 高校2年の夏休み - - - - - - - - - - - - - -
(第9話) 海にいこうと君は ☆ 亜美の別荘回(犬の夢、竜児と実乃梨の幽霊の話)
(第10話) 花火 ☆ 続き(竜児と実乃梨・亜美の交流回)
- - - - - - - - - - - - - 高校2年の2学期 - - - - - - - - - - - - - - -
(第11話) 大橋高校文化祭【前編】 ☆ 大河の家庭事情(父親)・竜児側の事情
(第12話) 大橋高校文化祭【中編】 ☆ 続き(父親の件で竜児と実乃梨が喧嘩)
(第13話) 大橋高校文化祭【後編】 ★ 続き(ミス大橋&福男レース)
(第14話) しあわせの手乗りタイガー ★ 実乃梨が竜児の好意に気付いてしまう
(第15話) 星は、遠く ☆ 北村の恋、大河の決意(生徒会長選挙)
(第16話) 踏みだす一歩  ★★ 狩野会長の想いの前に大河の想いが砕け散る
================== OP「silky heart」、ED「オレンジ」 ==================
(第17話) クリスマスに水星は逆行する ★ 変わり始めた関係
(第18話) もみの木の下で ★ 竜児を避けてしまう実乃梨
(第19話) 聖夜祭 ★★★ 大河が自分の想いに気付く ※ED「ホーリーナイト」
- - - - - - - - - - - - - 高校2年の3学期 - - - - - - - - - - - - - - -
(第20話) ずっと、このまま ☆ 冬山修学旅行の準備~出発
(第21話) どうしたって ★★ 続き(竜児が大河の気持ちに気付いてしまう)
(第22話) 君のいる景色 ★ 大河不在の日々(竜児の気持ちも揺れ始める)
(第23話) 進むべき道 ★★ ヴァレンタインデー(竜児が決断を迫られる)
(第24話) 告白 ★★ 竜児の家庭事情(母親)・大河側の事情と二人の決断
(第25話) とらドラ! ★★ 続き(特に大河の決断)、ラストは1年後(高校卒業式)
----------------- TV本編終り -------------------
(OVA)  弁当の極意 ☆ 本編と全く無関係のコメディ回{/netabare}

※このように、前半(第12話まで)は、★付きが第2話だけというキツイ状況でしたが、第13話から少しづつ話が動き始めて、第16話の予想外の展開に「これは月並みのラブコメとは違うのではないか?」と興味をそそられ、神回として名高い第19話を見せられた後は、もうそのまま感動のラストまで途切れずに一直線!という、他に類例が思い付かない本当に凄い作品・・・と4周目にも拘わらず、またもや感じ入ってしまいました。

※なお、あにこれ登録前は、この作品を特にメモを取らず視聴していて、その記憶をもとに適当に前回レビューを書いてしまったのですが、今回は、気になる部分をメモし、必要ならば同じ個所を何回も視聴し直して、色々と考察してみた結果、前回のレビューの

(1)前半部分(すみれさん乱闘事件)は、今回もその通りだと思いましたが、
(2)後半部分(みのりん問題)の理解は、不十分で部分的に間違っている、と思い直したので訂正します。

4周目にして未だ感動が褪(あ)せないばかりか、以前の考察が間違いだと気付かせてくれるとは畏るべし「とらドラ!」

================================================
※参考:前回【2013年3月6日時点】のレビュー

なんだかんだいって3回も通しで見てしまったアニメは珍しい。

この作品の私的な鑑賞ポイントを2点ほど。

★1.スミレさん乱闘事件(16話だったはず)
{netabare}
ここまでは大河は自分の気持ちに正直に一直線に突き進むのが正しいんだ!と思ってたんですね。
だけど、スミレさんと乱闘して、自分が好意を寄せる相手のために敢えて自分の本当の気持ちを無理に抑えてしまわねばならない場合があるんだ(そうしないと相手のためにならないから)・・・ということを知ってしまうんです。

そして、それが、自分の本当の気持ちに気づいてしまった後の大河の行動に影響を及ぼしてしまう。
第16話までとその後では明らかに大河の行動パターンが変化しています。
{/netabare}

★2.ミノリン問題(第17話以降かな?)
{netabare}
高須君との同時ゴール写真のことで思いがけず高須君の好意に気づいてしまったミノリンは、なぜだか急に高須君を避けるようになってしまいます。
ミノリンも高須君に好意を寄せているハズなのに何故?というので、これをミノリン問題と呼んで疑問視する人も沢山いるそうです。

でも、この理由は単純で、ミノリンは高須君の好意を有難いと思うと同時に、自分は高須君の好意に値しない・・・と臆してしまっちゃったんだろうなあ(と私は推測する)。
これって、ミノリンの高須君への好意が本物だったからこそ、の臆病さなんです。きっと。

もしミノリンに高須君をもう少し客観的に斜めから見る気持ちがあれば、あるいは言葉は悪いけど、幾分かでも打算的な気持ちがあれば、高須君の好意を「有難く受け取ってしまおう」となるのですが、そうならず逆に高須君を避けてしまったところが、私的には物凄く可愛く見えてしまいました。
{/netabare}

こういったところが凄く好きだなあ。
アニコレでもとらドラ!の評判が良くて嬉しいです。

================================================
※以下、今回【2015年3月2日時点】のレビュー

◆前期OP/EDが終わる第16話が本作のターニング・ポイント

上で、第16話({netabare}大河殴り込み・狩野会長との乱闘事件{/netabare})は予想外の展開と書きましたが、そこが本作のターニング・ポイントとなっていることは、OP/EDの変化からも明瞭だと思います。
すなわち、2クール作品(全25又は26話)の場合、通常は、OP/EDが変わるのは中間地点の第13又は14話なのですが、本作は第16話までを前期OP/EDとしており、その前期OP『プレパレード』の題意を考えると...

 pre-parade (= before Parade) パレード前の (形容詞)

つまり、第16話までは「パレード(晴れやかな行列行進)」前の状況だ、ということ。
このグダグダした一見詰まらない展開は、後期の急展開の下準備段階(前座)に過ぎず、第17話以降こそが本作の本番であり、そのテーマはズバリ

 『silky heart』(後期OP) すなわち「絹のように華奢で繊細な恋心」

...の揺れ動きを描写していくことにある、と読み取ることが出来ると思います。

※EDについても同様で、
(1)前期ED『バニラソルト』が、「{netabare}バニラソルトで/Burning Love/甘いだけなら/ソルトかけましょう」「甘いだけの愛はちょっと/私が求めているものとは違う{/netabare}」と、いささか浮ついた恋心をコミカルに謡っているのに対して、
(2)後期ED『オレンジ』は、「{netabare}オレンジ/今日も食べてみたけど/まだすっぱくて泣いた/私みたいで残せないから/全部食べた/好きだよ/泣けるよ/好きだよ/好きだよ{/netabare}」と、切実な恋の痛みを謳い上げる歌詞・曲調に変化しています。

◆嗚呼これが「恋」なんだな...と溜め息なしでは見られない第19話

本作は単に、①高校生の恋愛感情の推移を描出しているだけでなく、それとの絡みで、②同性・異性との友情や、③家族との関係構築をも包摂した、中々に複雑で深いテーマ性を持っているのですが、それでも中核となるテーマは、やはり①「恋愛」だと思うので、そこに焦点を絞って内容を考察していきます。
なお、「恋愛」といっても、本作は原作者(武宮ゆゆこ氏)・シリーズ構成(岡田磨里氏)が共に女性ということもあって、やはり3人の主要女性キャラの恋愛心理の描写が秀逸で、逆にいうと男性2人の心理描写は幾分手薄ではないか、と私は感じました(以下、女性3人の恋心を個別に考察)。

◇逢坂大河の恋心 - 第16話までとそれ以降で明らかに深化する大河の恋の質
{netabare}
前回レビューの★1.スミレさん乱闘事件の項に指摘した通りです。
それが誰の目にも明らかになるのが、第19話(クリスマス・イヴのエピソード)。
4周目にも拘わらず、またしても私は、「これが恋なんだな...」と嘆息せざるを得ませんでした。

※もう少し詳しく説明すると...

(1)第1話から第16話まで描かれた大河の北村君への想いは、どれだけ本人が真剣であろうとも、
 ①それは所詮、相手の好意を獲得しようとする駆引的な恋であり、
 ②「恋に恋して」恋を自覚的に楽しんでいる状態であって、
狩野会長の想いには叶わないと、遂には大河自身が悟らざるを得なかったものだった(※狩野会長、次いで北村君の言葉を聴いた後の大河の表情の変化に注目)。

(2)これに対して第19話でようやく自覚される大河の竜児への想いは、
 ①相手の好意を獲得しようという駆引的要素がなく、
 ②時に、本人にも無自覚のままに、
 ③しかし不可逆的に(=後戻りができないまでに)昂進してしまう恋
であって、狩野会長の想いに匹敵するもの、と要約できるのではないかと思います。

そして、それだけの強さのある想いだったからこそ、最終的には竜児が実乃梨への想いを振り切って、それを受け容れる結果につながったのだと思います{/netabare}

◇櫛枝実乃梨の恋心 - 目の前にある幽霊(=恋)を掴み取ることを拒否した少女の涙
{netabare}
前回レビューの★2.ミノリン問題の項では、①彼女の竜児への好意が本物であり、②彼の好意を素直に受け容れない彼女の臆病さもそれが原因だった、と指摘しましたが、その時点では私はまだ、第16話の乱闘騒ぎの後で亜美が彼女に囁いた「罪悪感は無くなった?」という言葉の意味合いを掴みかねていました。

この「罪悪感」とは、竜児の好意を受け容れれば大切な親友である大河を裏切ってしまうことになる、という実乃梨の後ろめたい気持ちのことですが、乱闘騒ぎの結果、大河が好意を寄せるのは竜児ではなくて北村君であることが一応は明らかになって障害は消えたのではないか...と亜美が皮肉っぽく彼女に指摘します。

しかし、それでも彼女は以前にも増して竜児を避けてしまいます。
実は、実乃梨には、大河への罪悪感のほかにも、
①幽霊(=恋)を掴み取ることが、自分の幼年時代からの夢(ソフトボールの全国的な選手になるという夢)の障害となってしまうのではないか、という怖れの気持ちがあり、
②そうした自分の夢と竜児の好意とを天秤に架けている、という後ろめたい気持ち(=これも一種の罪悪感)があって、
「私は傲慢でズルい」(第15話)と自己卑下し竜児の申し込みを拒絶してしまった、と考えるのが最も整合的と考えます。

そうした実乃梨の竜児への想いは上記の大河の想いに及ばず、結局彼女は竜児への恋を失ってしまいます。
それが、第24話に描かれた亜美の面前で実乃梨が流した複雑な涙につながったのだと思います。{/netabare}

◇川嶋亜美の恋心 - 周りの人たちの恋心が見え過ぎて返って淋しさを感じてしまう少女
{netabare}
モデル業を通じて大人の世界をよく知っている亜美は、大河や実乃梨のような下手くそな恋はしませんが、それでも幼馴染の北村君以外では唯一、彼女を素顔のまま受け容れてくれた竜児に対して好意を持ちます(第6話)。
しかし鋭敏な彼女には、竜児の気持ちだけでなく、大河(第8話)や実乃梨(第10話)の気持ちまでもが早々に見えてしまい、そうした未熟な恋の錯綜状況に積極的に関わる気持ちになれず、せいぜい相手から求められれば辛辣ではあっても的確なアドバイスを返す程度の役回りに終始して、時たま竜児に淋しさを吐露するばかり。

結局は亜美の場合、内心では竜児と対等な関係を希めながらも、周りが見えすぎるという特質から、どうしても上から目線に成らざるを得ず、恋の成就がなかったのは仕方のないことなのでしょう。
しかし物語の構成的には、亜美のように鳥瞰的に恋の錯綜状況を見渡せる存在がいたことは、本作の大きなポイントになっていたと思います。{/netabare}

◆総合すると...本作は“物語そのもの”の魅力によって成り立つ傑作

実をいうと、私自身は大河のようなタイプはちょっと苦手なんです(どちらかというと実乃梨タイプが好きなのですが、それでもド・ストライクには程遠いです...因みに私のド・ストライクは、{netabare}一歩引いたところから自然に周囲の人のサポートが出来てしまうアイマスの天海春香さん{/netabare}です(笑))。

リアル世界で、もし大河のようなタイプと出会っていたら、相手に合わせるのが相当しんどいだろうな...と思います。
だから、本作を最初に視聴したときも、かなり斜(はす)に構えて批判的に観ていたんです。
ところが、そんな私でさえ、本作には一度ならず四度までも感動させられてしまい、あまつさえ、こんな長々とした感想・レビューを書く気にさせられてしまうのですから、やはり本作は「学園ラブコメ」ないし「恋愛アニメ」として稀有の傑作と認めざるを得ません。
(※傑作ではあるけれど、決してド・ストライクではない、という意味で総合評価4.6と幾分点数をマイナスしています)

以上から演繹すると、本作は個々のキャラクターの魅力によって成立している作品ではない、ということになります。
言い換えると、本作は“物語そのもの”の魅力によって成立している作品、もう少し言うと、“割とありふれた高校生たちの恋愛感情の推移”という物語の魅力によって成立している作品、ということになると思います。
勿論、本作はフィクションですから、ご都合主義的な展開が多々あって、そこを指摘して批判することは幾らでも可能なのですが、それでもなお否定できない「心理的リアリティ」、「恋愛感情とはこのように発生し進展していくものだ」という視聴者側の想いがこの作品にいつの間にかシンクロナイズして、予想外に本作に魅了されてしまっている自分にふと気付く、というケースが多々あるのではないか、と思います。

未視聴の方は、結果的に本作を肯定的に捉えるにせよ否定的に捉えるにせよ、一度 experience として視聴してみる価値は十分あると思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 87
ネタバレ

底辺生活者 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

私が世界一嫌いなアニメ

◆嫌いな特徴をざっくばらんに言います

{netabare}・ヒロインがむやみやたらに、人を殴る。

・ヒロインが暴力をふるって、皆をおびえさせて周囲を支配している。

・このヒロインが、最期まで人からビシッと注意されることがなく、このアニメは終わる。

・女キャラ達が『男のガチ喧嘩』みたいな殴り合いをする。

・(日常的に人を)殴るシーン『のみ』が、リアルすぎて、痛々しい。ギャグみたいに描かれていない。

・『とらドラ!は、リアル十代を描いた傑作アニメ』とよく耳にするが、全然、リアルではない設定が多い。

・ストーリー内容、キャラの言動行動に矛盾が多い。

・視聴者に深く考えさせないように、登場人物に語気を強めて語らせ、無理やり「ほら!ここが感動シーンですよ!」と演出している。洗脳してるようなアニメ。

・人を不快にさせるような罵詈暴言をヒロインが常に話す。

・このアニメの中でたまに出てくるギャグが全然笑えない。

------------------

◆矛盾内容、おかしいと思った部分を具体的に書きます。


●リアルなのかと思うと、リアルじゃない

このアニメは、『10代リアル青春を描いた傑作』と言われていますが、全然内容はリアルではない。ほんとに、マンガ。

・ヒロインが隣のマンションに住んでいる。しかも、偶然、位置も真隣。もろ、マンガ。

・何故か、ヒロインを家に毎日あげて、彼女のご飯を毎日作ることになる。その始まりも納得できるような内容ではない。

・竜児が、ヒロイン大河から廊下で一発殴られただけで、竜児の不良疑惑が消える。

竜児は第1話ですでに2年生。
竜児の性格だったら、第2学年になる前まで「不良疑惑」を引っ張ることはありえない。

・竜児が2年生になるまで、大河のことを全然知らなかったなんておかしすぎる。

大河は1年次から在籍している。

大河は、あの性格だったら、1年次から暴れてたはずだし、竜児は、「2年生の春に初めて大河のことを知りました」なんて物語が破綻してる。

・序盤のころ、竜児が、完全防犯設備の大河の高級マンションに、普通にスルスル出入りしていたが、どうやって進入していたのか、永遠の謎。

竜児が大河の部屋に入って来たとき、大河が毛布にくるまってて、大河がロック解除した様子もないシーンも序盤にあった。マンションの出入り口で、暗証番号を押すとかそういう描写もなかった。

もしも大河が竜児に暗証番号を教えてて、家のドアをまったく鍵をかけないでいつも過ごしてたいたとしたら、相当な関係だと思うし、無用心すぎると思う。
しかし、この時点では大河の竜児は、「私たちは男女の関係ではない」を言い張っていたし、疑われると教室で暴れ、迷惑行為までしていた。

ここまでベタベタしてて、「私と竜児は男女の仲ではない」と言い張り続けるのは、高校生にしてはどうかと…

・その人の話題をしていると、突然、その人が隣に立ってたり、真後ろに立ってたりするシーンが多すぎ。典型的なマンガちゃん。

・学園祭のあと、「幸せの手乗りタイガー」になるエピなんて、ほとんど、リアル度ゼロ。マンガちゃん。


なので、結局、設定が「マンガちゃん」なので、どこが『リアル十代を描いた傑作アニメ!このアニメ、すごいよ!』となるのかがわからない。


●ヒロインの暴力が、ツンデレ、ギャグレベルではない

・とにかくヒロインが人を殴りすぎ、罵りすぎ。

・ヒロイン大河が自分のためにご飯やお弁当を作ってくれている竜児を、毎日口汚く罵り、殴りつける。

『大河がちゃんと親から育ててもらえなかったから、大河は性格が破綻してしまった』
ということを制作サイドは理由にしたいらしいが、それでも、
見てて不愉快だし、やりすぎ。
せめて、もうちっと笑える描写にしてくれると楽だった。

・間違ってラブレターを竜児が自宅に持って帰ってしまったから、それを取り返すため、大河は竜児のアパートに侵入したのはいいが、

『木刀持参で、木刀を持って襲い掛かる』とか、

アニメでも全然意味が分からないし、最悪なことに、全然面白くない。ほとんど、殺す気だったとしか思えないし、笑えない。

木刀持って家に侵入するのが、『リアル十代を描いてる』のか…。

普段から、木刀を所持してて、何かが起きるたびに振り回す女子高生が現実にいる地域が、この日本国内にあるなら何県何町だか知りたい。


●情けない男ばかり、こんなに暴れてる大河に不良がからんでこない

女子の大河にふるえあがって、この学校の男子が全員、ビクビクして、逆らえない。見てて情けないし、無理がありすぎる設定。

かといって、大河は「ヤンキー」や「学校をしきっている不良」でもない。

大河がここまで暴れていたら、もっと戦闘能力が高そうな男の不良が登場するとか、他校の不良に目をつけられ、モメそうなものだが、そういうエピは1つもない。

不良をあえてこのアニメ(物語)に出さなかった理由とは、
どうしても、大河を、『このアニメの中で最強の生き物』にしておかないと、キャラの上下関係が崩れ、話も全然成立しなくなるからだろう。

だから、ちっとも、リアルな青春ストーリーなんかではない。


●大人も情けない

何故か、子供をちゃんと叱れる大人が全然登場しない。
ゆり先生もなさけなさすぎる。

※ちゃんと人を叱れる大人は、泰子の父親くらいだった。


●何の罪も無い生徒会長が殴られる

生徒会長が、北村の告白に素直に正直に答えなかった、という理由で、
『また』木刀を持ちだして、
大河が生徒会長に殴りこみをかけている。

そんなに、告白に対して素直に受け答えしないのは罪だ、というのであれば、

後の方のエピで、大河が、「竜児が実乃梨のために買った髪飾り」を
「私(大河)の宝物だから」と、嘘をついて、
実乃梨に渡したりするのも、ものすごく邪道な手段だと思う。
また、この行動は、大河は完全にキャラブレ起こしてる。

正直にならないのが罪だ、というのであれば、大河は誰かから木刀でボコボコに殴られるべき。


●勧善懲悪エピがなく、無実の人が暴力を受けるエピが多い

・ヒロインのためにせっせとご飯を作る男が、殴られ、罵られ続ける。

・全然悪い人でもない生徒会長が、ボコられる。

・気が強く、戦闘能力が高い大河が、本当に性格が悪い奴をやっつけたりする、見ててスカッとするエピが、このアニメには1つもない。


●竜児とベタベタしといて、周囲から「男女の仲」だと疑われると暴れる大河

あれだけ高校生男女がベタベタしてたら、周囲から男女の仲だと疑われても仕方ない。なのに、大河は、疑われたのが許せない!と、教室で、人の机をめちゃくちゃにする。

おびえるクラスメート達。

きっと、大河からめちゃくちゃにされた机や私物は、被害者達が自力で片付けたのだろう…

しかし、また、後日もずっと大河は竜児とベタベタし続ける。

★『暴力を使って、周囲を脅し、周囲を怯えさせ。
自分のやりたいように振る舞い、周囲を支配するヒロイン』

こんなヒロインがずっと幅をきかせているアニメを見て、どう感動すればいいのか?さっぱりわからない。


●このアニメで、実乃梨は『矛盾女王』

・たまにちょくちょく出てきて暴走する頭がおかしい女「実乃梨」

実乃梨は序盤の頃には、すでに、竜児に「大河のことは任せた!」と言っていた。
さらに、部活やバイトで忙しく、ほとんど、大河のことは、竜児に丸投げ状態だった。

しかし、たまに出てきて、大河のことで興奮したり、竜児をひっぱたいたりする。


・全然、大河のマンションや竜児のアパートに来ない「実乃梨」

実乃梨は、「大河は大親友!」と口だけは言うが、作品中で、実乃梨は、大河のマンションに1回しか来ない。


その理由として、実乃梨は、「大河のお父さんの件で近寄りにくくなったから」などと言っていたが、
大河のお父さんが大河と関わってない期間まで、全然、大河に会いに来ないというのは無理がありすぎる。

大河が毎日、男の家にご飯を食べに言っているのに、その様子を一度も見に来たこともない「実乃梨」。おかしい。


・前もって大河の父親の問題を竜児に伝えなかった実乃梨は、本当の親友とは言えない

学園祭の時、実乃梨は、また『竜宮レナ化』し(笑)

「大河の父親に会ったくせにあの男に問題があることがわからないの!?」

と、怒り出す。

人に数回会っただけで、その人の心が全部覗ける人間なんているわけがない。

あとで、実乃梨が前以て、大河の父親のことを説明しなかった理由として、「貴方に大河をとられちゃった気がしたんで、嫉妬したから、わざと貴方に伝えなかった」と言っていたが、アニメとはいえ無理がありすぎる言い訳だ。

本当に実乃梨が大河のことを大切に思う『親友』である、というのであれば、「大河のことを竜児くんにとられちゃったって思ってぇ~、嫉妬したからぁ~」などと思わず、すぐに大河の家庭の問題を竜児に伝えるだろう。


・自分で決めるのではなかったの?

実乃梨は、「私の幸せは自分で決めるんだッ!!!」と、大声で大騒ぎしてたのに、竜児に対して、「君は、大河が好きなんだ!!!」と大声で押し付け意見を言いはじめ、無理矢理、竜児に、「おう!」と言わせてしまう。

好きな人は誰かくらい、本人に考えさせたらどうか?


・大河の選択を受け止めると言ってたのに…

大河と竜が駆け落ちするとき、「私は大河の選択を応援する!」と言ってたのに、大河が転校すると知ったら、突然、竜児をひっぱたく実乃梨。

前に言っていたことと矛盾するし、自分は、バイトと部活と体育大進学のことばかりに夢中なのだから、たま~に、親友を名乗ってクビつっこんでくる「実乃梨」は、見ていて非常に不愉快。

こんな糞アニメにどう感動すればいいのか?



●主役の竜児が全然、自己主張をせず、従順過ぎる

竜児は、人から「こうしろ!」と言われると、
なんでも、ハイハイ言って従ってしまうタイプで、まるでデク人形みたい。
全然、魅力がない男主役。

『竜児は大河の父親代理でもあった』というのなら、大河をひっぱたくシーンくらいあっても良かったと思う。



●北村が三人の女にモテた理由がわからない

北村は、「大河」「生徒会長」「クラスメートの木原麻耶」にモテた。
本当にモテモテだった。
だが、この男のどこがいいのか、さっぱりわからない。

《北村の特徴》
突然裸になる。
金髪に髪を染め、ボク~!ボク~!と、いじけまくる。
融通がきかない。
暑苦しいくらい、優等生みたいな話し方をする。


●殴られた生徒会長が報われない

大河は北村が大好きだったからこそ、生徒会長に制裁を加えたはずだったのに、その後、あっさり、大河は恋愛対象を竜児に乗り換えてしまう。

本当に生徒会長は報われない人だった。


●グダグダな駆け落ちエピ

・あっさり終わる駆け落ち

これだけ長編のアニメだったのに、山場の駆け落ちは、あっさり終わる上に、内容がくだらない。

皆を集めて「私達は駆け落ちするの!」と宣言し、実乃梨から貯金全部(通帳と印鑑)、亜美から別荘の鍵を受け取る。

しかし、「泰子が家出しちゃったから」、とか言って、大河と竜が向かった先は泰子の実家。

その後、大河と泰子と竜は、あっさり帰宅してきてしまい、駆け落ちは無しに。

帰宅したら、大河と竜児は、すぐに、実乃梨や亜美に連絡をとり、お金(通帳と印鑑)や鍵を返して謝るのかと思えば、
全然、そういうことをせず、台所でのんきにカツをジュウジュウ揚げる竜児。

マジで糞アニメ。このアニメ、どこを感動すればいいのか?


●キャラブレ激しい

・大河は暴れたと思ったら、自己分析しだして、しっとり語りだしたりで、キャラが安定しない。

・「みのり」は、ほとんど、【ひぐらしのなく頃に】の竜宮レナみたいだった。二重人格。怖い。


●血が通ったまともな人間がほとんどこのアニメに出てこない

唯一、物語の後半、まともな人間に見えたのは亜美ちゃんのみ。

それ以外の「実乃梨」「大河」「北村」って、まるで『血が通ったまともな人間じゃない』みたいな人達だった。


●女の子達が『男のガチ喧嘩』みたいな殴り合いをする。

女が「たのもう!」と木刀を持って乗り込み、殴り合い。

スキー場では、女同士で、「グー」の拳で殴り合い。

殴り合ってる最中のみ、表情、殴り方、立ち振る舞いが突然、『男そのもの』になる、「とらドラ!」女子たち(笑)

私は女子中、女子高を出ているのだが、在学中に、3回ほど、キャットファイトを見たのだが、女子同士の喧嘩は、「とらドラ!」のあのシーンのように、「グー」で殴り合いにはならない。

女子の場合、ひっぱたく、髪の毛のひっぱりあいになる。


ああいう殴り合いを、男子高校生同士がやるなら、「リアル」って感じがするし、まだ理解できる。


●ギャグが笑えない

・大河が言ってた「ババさんは百文のキック…」どうたらとか、全然面白くない。

・たまに北村が裸になるが、面白くない。

・別荘に行く前に、EXILEの踊り?みたいなのをしていたシーンがあったが、全然面白くなかった。

というか、笑えるシーンがほとんどなかった。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

89.9 19 泣けるで恋愛なアニメランキング19位
CLANNAD [クラナド](TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (8625)
33584人が棚に入れました
進学校に通う高校3年生の岡崎朋也は、無気力な毎日を送っている。毎日同じことの繰り返し。
周りのみんなのように学校生活を楽しむこともできず、毎日遅刻ばかり。
そのためか、校内では浮いた存在になっていた。ある日、朋也は学校まで続く坂道の下で、一人の少女と出会う。

声優・キャラクター
中村悠一、中原麻衣、広橋涼、神田朱未、桑島法子、野中藍、能登麻美子、阪口大助、置鮎龍太郎、井上喜久子、ゆきのさつき、榎本温子
ネタバレ

01oinaris さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ギャルゲー発アニメ・Keyアニメ・京アニの頂点にして至高の作品(前編)

あにこれに参加する数ヶ月前に視聴して感涙。涙腺の固い私が泣いた2作目のアニメだ。
採点だけしてレビュー書かずに放置していたが、1年ぶりに恋しくなって再視聴。
ようやくレビュー書く気分になった。

18禁ギャルゲーで名を馳せたKeyが手がけた3作目のアニメであり、
前作Kanon、AIRが18禁ギャルゲーなのに対し、本作は初の全年齢対象ギャルゲー。
派生したアニメは本作22話(+番外編)、続編であるCLANNAD After Story22話(+番外編+総集編)、さらに劇場版1話と全48話。
1話25分と見積もっても推計20時間を軽く超える、Keyアニメ1の超大作。
その感動的なシナリオ、男女問わず琴線に触れるストーリ、劇伴曲の秀逸さ、小気味の良いギャグ…{netabare}それと便座カバー。{/netabare}
本作をきっかけに深夜アニメの世界に没頭した女性も数多いと聞く。
本作は2007年10月〜2008年3月、10年以上前に放送された作品だが、
恋愛を主軸にした作品の中では、私は本作以上のものを未だ見つけられない。
10年経っても輝きは色褪せず、見返すたびに違った感動が得られる。
また、恋愛をメインにしつつも、友情、主人公の成長と挫折、結婚、家族の絆と再生、親子の愛情というテーマが随所に散りばめられており、
老若男女問わず誰もが感動できるストーリーとなっていることも、他のギャルゲー発アニメとは一線を画す。
「CLANNADは人生」とも称される所以である。
無印CLANNADは高校生活の中盤({netabare}文化祭まで{/netabare})のストーリーまでとなっており、After Storyと比べてギャルゲー要素が色濃く、
各ヒロインのストーリー攻略のような話であり、ギャルゲーに免疫がない人には退屈な内容かもしれない。
しかし後半に向かって引き込まれていくストーリープロットは素晴らしいし、
本作を見ないとメインディッシュのAfetr Storyにたどり着けないので、その点は我慢して完走してほしい。
本作は、学生の自分・社会人の自分・親としての自分…と自身の成長に合わせて見え方が変わってくる独特なアニメであり、
ふとした時に見返すとまた違った感動が得られる、稀有な作品だ。
そしてEDのだんご大家族、初見時は(なんだこのED?)と思ってしまうが、
2周目に見返すともう第一話EDから涙腺がやばい。
この歌に込められた思い、登場するだんご家族の真の意味を知る前と後では感じ方が180度変わる、この点でも稀有なED曲だ。

ギャルゲー版スタッフ(wikiより引用)
{netabare}
企画 - 麻枝准
シナリオ - 麻枝准、涼元悠一、魁、(丘野塔也)
原画 - 樋上いたる
音楽 - 折戸伸治、戸越まごめ、麻枝准
{/netabare}

アニメ版のスタッフ(wikiより引用)
{netabare}
原作 - Key / ビジュアルアーツ
監督 - 石原立也
シリーズ構成 - 志茂文彦
キャラクター原案 - 樋上いたる
キャラクターデザイン・総作画監督 - 池田和美
美術監督 - 篠原睦雄
色彩設計 - 竹田明代
撮影監督 - 中上竜太
編集 - 重村建吾
音楽 - 折戸伸治、戸越まごめ、麻枝准
音響監督 - 鶴岡陽太
プロデューサー - 中山佳久、中村伸一、太布尚弘、八田陽子
アニメーション制作 - 京都アニメーション
製作協力 - ポニーキャニオン、ムービック、京都アニメーション
製作 - 光坂高校演劇部、TBS
{/netabare}

メインキャスト
{netabare}
岡崎 朋也(CV 中村悠一)・主人公
古河 渚(CV 中原麻衣)・メインヒロイン
藤林 杏(CV 広橋涼)
一ノ瀬 ことみ(CV 能登麻美子)
坂上 智代(CV 桑島法子)
伊吹 風子(CV 野中藍)
宮沢 有紀寧(CV 榎本温子)
藤林 椋(CV 神田朱未)
春原 陽平(CV 阪口大助)
相楽 美佐枝(CV 雪野五月)
古河 秋生(CV 置鮎龍太郎)
古河 早苗(CV 井上喜久子)
伊吹 公子(CV 皆口裕子)
芳野 祐介(CV 緑川光)

井上喜久子と皆口裕子の共演…ってだけで私には垂涎ものですね(笑)実は意外と少ないので。
{/netabare}

本作のノリと作画・テンポとギャグ要素…まさに初期Keyアニメの典型例であり、完成形。
ヒロインキャラの顔の半分を占める大きな瞳、
ほとんどのヒロインは高校生とは思えないような、幼女といっても差し支えないほどの精神年齢っぷり。
実際の女子高生とは大きくかけ離れており、現実感は皆無である。
ゲームをプレイする男子をターゲットに、幼女を守りたいと願う雄性の庇護本能を刺激するための、Keyの常套演出なのだが、
合わない人はとことん合わないと思う。
そういう人には無理には勧めないし、感性の相違は埋めようが無いので仕方ない。
その時は、鍵っ子になる資質が無かった…と思って諦めるしかない。

CLANNAD1期は、基本的に各ヒロインの紹介とエピソード、
そして各ヒロインの問題を主人公が解決していく…という典型的なギャルゲープロット。
巷のギャルゲー派生アニメのような、えっちいシーンやセクシーカットは皆無です。
この点は18禁ギャルゲー大好物の男子には物足りないかもしれないが、
逆に女性に見せても大丈夫な出来に仕上がっている。
ゆえに嫁や彼女、娘の前で堂々と視聴可能。
むしろ一緒に見てください。そして、一緒に感動してください。涙してください。
一組の男女が出会い、共に成長し、涙を流す、{netabare}そして家庭を築く…(これはAfter Storyの話だが){/netabare}
そのプロセスを丁寧に描いているだけでなく、
その親が何を思い、何を子どもに夢見て、何を子どもにしてあげるのか、
という観点も非常に丁寧に描かれている。
本作〜After Storyは主人公・朋也の17歳(高校三年生)〜25歳ごろまでの成長物語であると同時に、
ヒロイン・渚の両親の視点から子どもたちの成長を見つめる物語でもある。

幻想世界のエピソード、初見時は意味がわからないだろう。
全て見てからもう一度見返すと、そこに込められた意味に気付き涙が出そうになる。
見返してようやく意味が分かるシナリオプロット、
2度見しないとその深さに気づかないストーリー、
AIRやKanonもそうでしたが、麻枝准はこういうのが好きですね〜。
{netabare}
ガラクタを積みあげて、あの子は僕を作る
あの子は、ガラクタに命を吹き込む
ガラクタで出来た僕
あの子の力で、ガラクタだった僕に命が宿る
{/netabare}
あの子は一体何者なのか、ガラクタは何を意味するのか、それはAfter Storyまで全て見れば自ずと分かります。
初見時は「?」でいいんです。そのまま気にせずに進めてください。
そして、After Storyまで完走したら、もう一度幻想世界を見てください。
幻想世界に新たな感動が生まれることでしょう。

本作〜After Storyを見て感動した人は、きっとこう思うだろう。
{netabare}
未婚の人なら、自分もいつかはこんな暖かい家庭を築きたい。幸せな家庭を築きたい。
そして、お父さん、お母さん、私を産み育ててくれてありがとう。
もし既婚で子どもがいるなら、思わず子どもを抱きしめてしまう。
子どもに、生まれてきてくれてありがとう、あなたは私の世界一の宝物
そう思えるはずです。
{/netabare}

さて、本作見て心がほっこりした諸君は、鍵っ子になる素質あり。
迷わず次のAfter Storyにレッツゴー。
あ、ハンカチとティッシュ(箱ティッシュ推奨)の用意をお忘れなく。
After Storyまで見て、CLANNADの完結です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

しっかりと練られたドラマに感心

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
エロゲ原作ではなく、恋愛ゲーム原作なのですね。
構成としては、主人公の岡崎朋也とメインヒロインの古河渚が「演劇部の復活」という目標に向かっていくのを縦軸に、様々なサブヒロインの悩みを解決していくという王道の展開。

ドラマ性が高く、映像の古さは気になりませんでした。なるほど名作だ、と納得しました。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
作画は、最近のものに比べれば当然落ちるけど、年代を考えれば神作画と言えるだろう。特に背景は、今観てもかなりの水準では?

例えば「ヨスガノソラ」のように、攻略キャラごとにシナリオを作り、そのシナリオ中の出来事は他のシナリオに影響しないっていうやり方も、アリっちゃあアリだと思う。けど、ドラマという点では弱いとも思う。やはり本作のように、ひと繋がりのストーリーの中に、伏線やらなにやらを全て詰め込み、しっかりまとめてこそ、ドラマは成り立つのだと思う。

第一章となる「風子編」から、後の攻略対象となるヒロインは顔出しして、色々伏線を張っていたし、それが、自身のシナリオ時には生きてきてるし。また、第二章以降も時々、風子が顔出ししてくれたのが良かったし、風子のことを岡崎達が「なんとなく」覚えているのも良かった。あれだけ力を込めた第一章を「無かったことにはしていない」「全部しっかり繋がっている」というのは好印象。

文化祭本番の、秋生(渚の父)の叫びは、心がうたれた。「子の夢は親の夢」……シンプルですが、だからこそ響いた。ラストの岡崎の告白の言葉もど真ん中ストレートなのに感動した。台詞を工夫しなくても、丁寧に物語を重ねていくと感動に繋がるというお手本ですな。

もしかしたら、渚は別の世界からこの世界に転送してきて、岡崎はその人形だったのかな? とか思いました(考えすぎかな)。

オマケの智代エンドは、好き♪ こんな感じでスピンオフやってくれるのは嬉しい!
{/netabare}

【伊吹風子 編】
{netabare}
泣き、という点では第一章となる風子編が一番かな? 風子は「生き霊」で、叶えたい願いがあって、次第に消えていくという、「これぞKey」といった展開。「Kanon」の「真琴」を思わせました。風子のキャラも良く、ボケ役としてはかなりのもの。結婚式前に演劇部の部室で3人だけのパーティーをした回が印象的でした。自分が消えることを知りつつ、岡崎への淡い恋愛感情も自覚しつつ、それ以上に友達として、岡崎と渚の事が大好きで、二人の呼び名を変えるってとこが、絶妙なラインで良かったです。一番好きなシナリオ、キャラでした。(ほんのちょっとだけ,「化物語の八九寺真宵」を思い出しました)
{/netabare}

【一ノ瀬ことみ 編】
{netabare}
図書館に引きこもっている天才少女、という(恋愛ゲームには)よくいるキャラ。語尾に「なの」を付けたり、テンポのズレた古典的なギャグやツッコミをかますことで味のあるキャラに(余談ですが、恋愛ゲームの性質上、場所に依存したキャラは多くなりますよね。そこに行けば会えるって、ゲームならではですし)。色々と思わせぶりでしたが、岡崎とは幼馴染で、岡崎はその記憶がないという、これまた良いん感じのライン(この辺がKeyの上手さ)。展開としてはやや退屈でしたが、ラストの人形のくだりは良かったです。「世界の真実を解き明かした論文」より、「娘へのプレゼントと手紙」を優先した親の愛に感動。ただ、あのサイズの人形が入るわりに、ケースが薄すぎて笑えましたけど(苦笑い)。
{/netabare}

【坂上智代 編】
{netabare}
後輩らしからぬ後輩キャラ。元は暴力少女でしたが転校を機に女の子らしく過ごすことに。「家族との思い出の桜並木を守りたい」という理由で生徒会長を目指すことに。その理由が等身大で良かった。智代が「通い妻」化するところは萌えました。テニス部との対決中に、渚を庇う岡崎を観て、岡崎が渚を想う気持ちと、自らが岡崎を想う気持ちの両方に気付き、達観したような、なんとも良い表情をします。その後、気持ちが崩れず、凛とした表情でプレーを続ける姿がなんとも坂上らしくて素敵でした。好きなキャラ2位ですw
{/netabare}

【古河渚 編】
{netabare}
本作のメインヒロインで、病弱により留年しているため、友達がいない。お人好しで真面目、献身的だが頑固(潔癖)。自分のせいで両親が夢を諦めたことを知り、また、他の人を巻き込みながら自分だけ夢を追いかけて良いのかと悩む。正直、「いや、ここまできたんだからつべこべ言わず頑張れよ」と思ったが、まあ、それが出来ないからこそ渚なんでしょう。渚含め、古河ファミリーは安定した面白さと温かさを発揮。岡崎家との対比なんだろうけど、最後にちゃんと岡崎家も半歩前進できて良かった。
{/netabare}

【藤林杏・椋】
{netabare}
双子の姉妹。姉の杏は勝ち気で体育会系のツンデレキャラ。妹の椋は真面目で引っ込み思案な委員長キャラ。二人共岡崎のことが好きですが、杏は妹のことを思い、岡崎と椋をくっつけようと動きます。この二人の攻略回はありません(残念)でしたが、全てのシナリオに関わっている大切なサブキャラ。「智代編」のテニスの場面で、智代同様に岡崎の気持ちに気付く。と同時に、妹の椋は、杏も岡崎の事が好きで、しかもずっと自分の為に想いを我慢していたことに気付き、杏に詫びる。

同じ場面を目撃し、トリプル失恋をした3名でしたが、そのリアクションは様々。号泣する杏。杏を想い泣く椋。前を向く智代。ピンときてないことみw それぞれのキャラの特徴が端的に表現できている、良いシーンだったかと(後に、智代が演劇部の部室を訪れ、渚に「お前で良かった」というシーンも同様に良かったです)。
{/netabare}

【春原陽平】
{netabare}
主人公の相方にして、大切なお笑い要員(主にやられ役w) チャランポランに見えて、実は暗い部分だったり激情を隠している。それは、スポーツ特待生として入学したのに、先輩との軋轢から部を辞めざるを得なかったことに起因する。物語前半は特に、そういう傷にさわられると激昂する場面もあったが、最終回付近(文化祭リハーサル)で、演劇部の皆と円陣を組んだ際、「サッカー部の時はよくやったな~」と、何事もないように笑顔で言った時には感動した。陽平にも、「打ち込める何か」が見つかり、「サッカー部での辛い経験」を「過去のもの」として受け入れられたことを表していると思う。他のヒロインのように攻略パートがあるわけではないが、ちゃんと陽平も成長していたという、何気ないシーンだけど、隠れた名シーンだと思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 50

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

絶対に神アニメ!レビュー更新します(声優さんを書くのを忘れてたので)

key作品が好きなのですが、この作品は特に素晴らしいと思います。
個人的にもそうですが、世間一般的にも、神アニメですね。
もちろんそれはアフターストーリーも含めてのことですが、この学園編がないことにはそれも存在しようがないので、これはやはりすごい作品の始まりだったのでしょう。

音楽もすべて素晴らしくて(key作品全般に言えることですが)CDを買ったほどですし、作画は意見が分かれるみたいですけど、僕は大好きです。


ストーリーとしてはこれはネタばれではないと思いますから書きますけど、
アフターストーリーまで観て初めて良し悪しが決まるのでこの学園シリーズだけを観て退屈だとか感動できないとかは思わないでもらいたいです。
アフターストーリーを観れば、この学園編がやはり大きな意味を持っていることに気付くはずです。

で、クラナドは人生ってよく言いますけど、このアニメの特徴は、たんなる
萌えだけではなくて、一人一人の生い立ちやこれからを細かく描いている点です。

この一期は、主に今までを振り返るというストーリーになっていて、主人公がヒロインだけではなくてその周りにいる女子たちの心の傷を治そうとする努力というものが中心になるかと思います。

例えるなら、物語シリーズのそれぞれのストーリーというのに題名がついていないパターンのようなものです。ですからそういう風に分けて観てみるとあらためて感慨深いのではないかと思います。


とにかく、どのキャラがヒロインになっても不思議ではない構成なのでそれだけでも観る価値はあると思います。
クラナドでは泣けないという人もいると思いますけど、自分に置き換えてみるとまた違うと思います。それくらい、このアニメはただ単に萌えアニメなんかではなくて、個々の人生を表しています。
流し見というのではなくて、きちんと心理描写や個々の葛藤などを感じながら観てもらいたい作品です。

本当に、本当にこの作品は今まで観たアニメの中で一番心に響いたものでしたので、なんどでも紹介したいと思います。
もちろん、アフターはこの一期以上に人生を表していますので、そちらもまたレビューを更新したいと思っています。

では、キャラ紹介をしておきます。
声優さんはベテランさんが多いんですが、それぞれに大活躍されている人ばかりなので、それもまた見どころの一つだと思います。


岡崎 朋也(おかざき ともや)- 中村悠一さん
本作の主人公で、高校三年生。
遅刻や授業をサボるなどの生活態度があって、周囲からは不良と思われている。
でもこの作品のヒロインたちのことは、まるで自分のことのように考え、その問題を解決しようとがんばります。
cvの中村悠一さんは、デュラララ!!、俺の妹がこんなに可愛いわけがない、魔法科高校の劣等生、など多数で主役級を多く演じて大活躍されています。


古河 渚(ふるかわ なぎさ)-中原麻衣さん
本作のメインヒロインで、高校三年生。
身体が弱くて、一年留年している。
性格も引っ込み思案なところがあり、周囲に遠慮しながら生活しているという女の子。主人公たちに出会ってから成長していきます。
cvの中原麻衣さんは、ひぐらしのなく頃に、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている、サーバント×サービス、など多数で大活躍されています。
大人気声優さんの一人ですね。


藤林 杏(ふじばやし きょう)-広橋涼さん
本作のヒロインの一人で高校三年生。
性格は明るくて主人公の朋也に辞書を投げつけるなどする超活発な女の子。
それでいて実はシャイなところがあって、みんなのことを大切にする。
cvの広橋涼さんは、ARIA The ANIMATION、あかね色に染まる坂、WORKING!!、など多数で大活躍されています。


一ノ瀬 ことみ(いちのせ ことみ)-能登麻美子さん
本作のヒロインの一人。
いつも図書館でいる不思議な女の子。
成績は全国でもトップクラスで、それゆえに図書館での個人勉強を許されている。
性格はいわゆる天然で、いつもボーっとしている。
cvの能登麻美子さんは、ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜、乃木坂春香の秘密、花咲くいろは、など多数で大活躍されています。
大人気声優さんですね。

坂上 智代(さかがみ ともよ)-桑島法子さん
本作のヒロインの一人。
主人公たちの一つしたの高校二年生。
とても可愛い容姿でありながら、その戦闘力は町でも肩を並べる者がいないほど。
でも根はとても真面目で、生徒会長を目指すなど優等生ぶりを見せる。
cvの桑島法子さんは、電脳コイル、ハートキャッチプリキュア!、いなり、こんこん、恋いろは、など多数で大活躍されています。


伊吹 風子(いぶき ふうこ)-野中藍さん
本作のヒロインの一人。
ある意味で一番特徴があるヒロイン。
一見は幼い子供のようでとても可愛いのだけど、意外と毒舌家で頑固者。
ことあるたびに「最悪です!」というような言い回しをする。
cvの野中藍さんは、アスラクライン、電波女と青春男、魔法少女まどか☆マギカ、など多数で大活躍されています。


春原 陽平(すのはら ようへい)-阪口大助さん
主人公の親友で、高校三年生。
朋也とは不良仲間として知られている。
サッカーで特待生として入学した。
智代にいつもちょっかいを出して、いつも何倍もの反撃を食らっている。
かなりの名言の持ち主です。
cvの阪口大助さんは、銀魂、ギルティクラウン、ゴッドイーター、など多数で大活躍されています。


古河 秋生(ふるかわ あきお)-置鮎龍太郎さん
渚の父親で古河パンの店主。
主人公の朋也とは悪態を付き合うような関係で、不良がそのまま大人になったというのがピッタリの親。
しかし、この秋生の言葉で泣かされます。
本当に娘と妻を想う気持ちは誰にも負けないという最高の父親。
cvの置鮎龍太郎さんは、SLAM DUNK、リングにかけろ、影鰐-KAGEWANI-、などで活躍されているベテラン声優さんです。


古河 早苗(ふるかわ さなえ)-井上喜久子さん
渚の母親で古河パンの新しいメニューを考案しては店頭に並べるのが好きという、子供のような、まさに渚の母という感じの女性。
渚と同じくアホ毛が特徴で、それはのちのちのキャラにも影響している。
パンが美味しいと褒められないと家を飛び出ていってしまう。
cvの井上喜久子さんは、らんま1/2、AIR、とある魔術の禁書目録、など多数で主にサブキャラとして大活躍されています。


これが主に常に出てくるキャラたちです。


レビューに慣れてない頃に書いたので記載し忘れていました。

改めて、この作品を万人にオススメします^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 37

87.4 20 泣けるで恋愛なアニメランキング20位
ギルティクラウン [GUILTY CROWN](TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (7196)
30371人が棚に入れました
「僕にはわからないんだ、みんなと何を話したらいのか。だから内心焦りながら”友達風”のものを増やして、生きてきた。」
 時は2039年。「僕」の名は、天王州第一高校に通う高校二年生桜満集(おおま しゅう)。欝屈した気持ちを抱えながら、どこか世間に覚めた視線を送る彼はクラスメイトたちとも一定の距離を保ち、ただ漠然と、平穏な日々を送っていた。学校の休み時間に交わされる退屈な会話。ヘッドホンから流れる少女の歌声。「…でも、これでいいのかな?」10年前、突如発生した”アポカリプスウィルス”の萬延によって、大混乱に陥った日本。無政府状態となったこの国は、超国家間で結成された”GHQ”の武力介入を受けその統治下に置かれることとなる。のちに「ロスト・クリスマス」と呼ばれるこの事件をきっかけに、日本は独立国家としての体を失い、形だけの自治権を与えられ、そして人々は、カリソメの平和を享受していた。スピードを上げていて走り抜けていく”GHQ”の装甲車。テレビから流れるテロのニュース。「僕にももっと、やれることってないのかな・・・・・・」しかし集の平穏である日常はある日、突然、打ち破られる。放課後、お気に入りの場所で出会った、ひとりの少女。彼女の名は、楪いのり(ゆずりはいのり)といった。集は憧れ、ウェブ上で絶大な影響力を誇る人気の歌姫。そして彼女には、もうひとつの裏の顔があった。”GHQ”からの「日本の解放」を謳い、命をかけて孤独な戦いを続ける

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、茅野愛衣、花澤香菜、竹達彩奈、嶋村侑、寿美菜子
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

・・・ずっと側に居ても、いい? (;`O´)oダメーーー!!∑('◇'*)エェッ!?

■「ギルティクラウン」ってどんなアニメなの(⌒^⌒)b
舞台は近未来の日本、突然発生したウィルスのパンデミックにより日本が無政府状態になるほどの危機的状態になったのでした。
そこに武力介入してきたのが、超国家間で組織されている「GHQ」だったのです!
そんな従属国に成り下がった日本でしたが、10年後に新たな戦いが起ころうとしていたのです♪

平穏な日々を送っていた天王洲第一高校2年の少年がある少女と出逢い「ヴォイド」という力を手に入れるのです。
その力とは、「GHQ」のロボット兵器を一刀両断するほどの破壊力だったのです!
また、少女の出逢いが必然的にレジスタンス「葬儀社」との出逢いともなり、彼の運命が大きく変わって行く事となるのです。


■「ギルティクラウン」と出逢った日の日記φ(*'д'* )
作画のクオリティーの高さは劇場版でも見ているような綺麗さと演出で本作品に対するスタッフの意気込みをかなり感じる事ができました♪
キャラデザに関しても、男の子の力強さや女の子の柔らかい肌の質感を丁寧に描写できていて感心するほどの出来栄えです♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
BGMの巧みな手法が秀逸で、シーン毎にメリハリあって他の演出をより際立たせている事も印象的ですね♪
緊迫感を出す場面や会話などでBGMが邪魔にならない様にちゃんと気配りがなされていているのが良くわかりますし、選曲のセンスも良いので好印象です♪

後は2クール枠を余すことなく使った壮大なストーリーがどれだけ見ている人の心に響く物になっているかでしょうね(*^-^)
1話観ただけではまだ全体像がハッキリしないので、なんとも言えませんけこの作品の雰囲気から並々ならぬ力強さを感じるのできっと満足いく結果を見せてくれると信じています♪


■総評
放送前はとっても期待していたノイタミア発ロボットアニメだったんですけど、心にイマイチ響かなかったみたいです(・・∂) アレ?
OP曲/ED曲/BGM/作画についてはかなりの高評価を多くの人から頂けてましたよね♪
もちろんσ(^_^*)アタシも同じように思ってました♪
でも残念なことに一番大切なストーリーの組立がチグハグな部分が目立っていて、押さえておきたいポイント見間違えていたように感じました。
そういった意味ではオリジナルストーリーらしからぬ出来栄えになっていたかもしれませんね。
まず、『友達』とか『背徳感』をキーワードに掲げていましたど、こだわり過ぎで足枷になっていたような気がしたのです。
たとえば、「友達を武器に戦う」キャラの個性をヴォイドの形として表現しているのですけど、ハレちゃんの包帯は良いとして、他の人のヴォイドの形が本当に個性を表現しきれていたのかなぁって思うのです。
どちらかと言えばストーリーに都合の良いように各キャラに当てはめただけのような印象のほうが強かった気がします!
また『背徳感』については、後ろめたい気持ちや罪悪感をどのように描写していくか、どう関連付けしていくかがポイントだったんですけどね(≧▼≦;)
とくに主人公の桜満 集(ouma shuu)の引込み思案で臆病な性格は、罪悪感や後ろめたい気もちを背負わせるにはやりやすいキャラだったと思うのですけど、その殆どが周囲の影響によって背負わされたものだったんです(´;ェ;`)ウゥ・・・
戦争を知らないナイーブな性格な集の心情をリアルに描いていたとは思うのですけど、ワンパターンな表現だったがために主人公としては物足り無さを感じちゃったわけなのです。
せめて終盤くらいは誰の影響も受けず、みずから道を切り開いた上で背負った『背徳感』をみせてほしかったなぁって思いました。
幼い頃の恙神涯(tsutsugami gai)が集のリーダーシップに憧れを抱いていた事や、最期にいのりとすべてを背負おうとした集の行動が、もっと素直に受け入れることが出来たかなぁって思うんです
…c(゚^ ゚ ;)ウーン
きっと最後の最後、誕生日のシーンを見た時にもっとスッキリした清々しい気持ちで見れたような気がするんですよね!

他にも、キャラデザが美麗な反面、見た目が幼く見えてしまうので、行動や言動に重みや深みを与えるべきだったのですけど、心情の変化が描写されていない場面もあって説得力が欠けているシーンが目についちゃいましたね(^▽^;)
「城戸 研二」の凶悪さや才能、「ダリル・ヤン」の不器用な生き方など、どれだけの人が印象に残ってるのでしょうか?
アンドレイ・ローワン大尉の名言{netabare}「生き直せるなら今度はもっと人に優しくしろ、本当はもっといい子だったんだろ、ダリル坊やは」{/netabare}
の場面は名シーンになるはずだったのに…いきなりそんな事言われてもねぇ(∀`*ゞ)

面白い設定や展開があっただけに、なんだかもったいなかったなぁって印象でした(^=^;
期待が大きかったぶん余計にそう思ってしまったんでしょうね♪


■MUSIC♫
OP曲『My Dearest』
 【歌】supercell(こゑだ)
 テンポやリズムに微妙な変化を付けて疾走感の中にギルティクラウンの世界観を表現したナンバー♪
 そんな変幻自在の曲を力強よく見事に表現してたこゑだちゃんって何者w
 
ED曲『Departures ~あなたにおくるアイの歌~』
 【歌】EGOIST(chelly)
 σ(・・*)アタシの中で2011年度バラード部門があったらNo.1ソングです♪
 この曲、簡単そうで難しい、切ない悲しげなバラードなんでよね!
 とくにAメロなんかはほとんどピアノの伴奏しかない中、見事に心憂い表現までも出来ているのです♪
 末恐ろしい17歳ですね・・・♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
 声質は透き通るようなウィスパーボイスで久しぶりに心に響く名曲に出会えました(*^▽^*)

OP曲『The Everlasting Guilty Crown』
 【歌】EGOIST(chelly)
 『Departures ~』とはうってかわってアップテンポのナンバー!
 この子はやっぱりバラード向きかなって、ちょっと思ったりして♪
 
ED曲『告白』
 【歌】supercell
 明るく元気で疾走感溢れるロックチューンなナンバー!
 
挿入歌『エウテルぺ』
 【歌】EGOIST(chelly)
 幻想的で淋しげなバラード♪
 安心して聴ける良質なバラードですね(*^^*)


2011.10.16・第一の手記
2012.05.19・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 123
ネタバレ

ヒロウミ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

やりたいことをやるとやっぱりそうなるんだよ!きっと!

コードギアスの世界観でヱヴァンゲリヲンみたいな物語をSAOのキリトがやるとこーなった!物語。



パクリとオマージュは別ものですよ。この作品はパクリではない。似ているからそれらの作品に寄ったように「見える」だけだ。ロンギヌスの槍やまどかの弓が出てくるのもきっとオマージュなのだろう。多分。


そもそもオリジナルでも面白くないなら良作とは言えない。コードギアスは作画ゴミでロボットや持ち物のデザイン超絶ダサい。話しにならないレベルであれはロボット系の作品にあってはならんだろ。ついでに設定もガバガハ。
SAOは物語が幼稚かつ短絡的。人間関係作れない人が作ったような作品でまともな物語となる2期のユウキの話しになるまで片手間で見ても長すぎる。バトルシーンも大した工夫を感じないし超退屈。ヱヴァンゲリヲンは物語のベースとなったものが深すぎて俺みたいな考察しない人間にはワケわからん。まどマギは全部が「重い」んです。とにかく重い。

などなど、粗はいくらでもあるもので。でも作った人に関わらず色々な作品から影響を受けるのは至極当然。子は親に似るものです。そしてその作品が何らかの影響を受けていても「良さ」は必ずある。その良さが粗を突き抜ければ必ず良作になるんですよね。突き抜ければ。
コードギアスは物語は面白かった!学園ネタが要らないけど。SAOの世界観は良かった!そう、そこだけ・・・。ヱヴァンゲリヲンはとにかく良いのさ、レジェンドだから。今観てもなんの遜色もない。まどマギは両手離しで誉め称える作品。重さ含めて全部良い。

この作品の良さはやはりデザインだろう。サイコパスでもレビューしているがロボットや小物類のデザインが近未来にしっくり合っている。近未来系作品でまともに見れる作品があまりない。ロボットなんか特にダサいのばっかで。ちなみにSTAR WARSですら苦手です。そんな私でも見れる作品を作ってくれるプロダクションI.Gには興味津々。

シュウのトラウマを活かせないところはキリト以上。ハレが○んでも活かせないのは最後に○○○と心を共にするからだろう。この構成が好きで儚いイノリがとても魅力にあふれ終盤はかなり熱くなり分かりきっていても涙が滲み出る。15話、18話、最終話に見事な山場があるが周回すると他の回がイマイチなんですよね。終盤にしか山場がないからマジで長い。そしてソウタは何度見てもムカつく!
ベースとなっていそうな部分もややこしいですね。ついでにシュウの感情移行が雰囲気で感じとれ!みたいな描写が多く後々セリフで表す暴挙をしちゃってるんです。良い物語なのに構成が若干荒い。

ちょいちょい挟む静止画での描写。あれホンマにマジでなんなん?って感じ。作画はとても良いのに動きがあるべきシーンに静止画って「あんたばかぁ?」なんですけど!チョーもったいない。プロダクションI.Gって人が走る描写苦手?サイコパスでもそうだったが明らかに重心がおかしい。
でもバトルシーンは素晴らしく私にとってはかなりの上物。武器もカッコいいし躍動感も素晴らしくスピード感溢れた作品です。

物語と声優さんの演技も相まってイノリ、ハレ、アヤセ、ツグミがチョーカワイイ。もうキュンキュンですね!茅野さんの色んな声が聞ける作品でもありますがツンデレな花澤様がサイコーです!ツンツンされたいぞー!シバキ倒してもら・・・。

そしてこの作品の至高の産物はやはり「EGOIST」じゃないでしょうか。躍動感溢れたメロディはこの後の作品でも素晴らしいものを残されています。歌詞分かりにくいけどね。supercellのEDは後期の世界に全く合って無かったなぁ。


今さら再視聴したのはパチンコの影響。アニメ系のパチンコやパチスロにハマっちゃって演出が面白くて。必死で演出を見ながら台パンチ(ボタン)をするのがチョー気持ち良い!エウテルペやThe Everlasting Guilty Crownを聴きながらイノリちゃん見ちゃえばムラムラしちゃいます。そんな中毒性のある作品。だけどもう見るの辛いぞぉ!次は何を台パンチしようか迷うなぁ!

満足度評価は若干花澤補正が入ってます!


【以下過去レビュー】
{netabare}
近未来に宿命と戦い背負う「人」の物語。

2クールしっかり使いきりキャラクターの感情がしっかり絡み展開も考えて作り上げられたバランスの良い作品でした。かなり登場人物が多く、黙示録をもとに作られたストーリーは本当に苦手というか訳が分からない。そんなややこしい物語でもスピーディーな展開はあっと言う間に1話が終わり22話の長丁場もいつの間にか終わってます。スピードがある分、序盤は置いてきぼりになりがちですが主人公とメインヒロインから目を話さず物語に沿えば楽しめると思います。
作画も基本的にはよく動いていて安定したもので良い作品と思います。ただ、優れた絵とちょいちょい手抜き感が強いシーンがあったので若干目につき残念でした。キャラクターデザインは私の好みでプラトニックな割には女の子たちはとても魅力的で普段は興味を持たない男性キャラクターも物語に嫌味無く絡んでてなかなかの良作。

ただ、10話の最後にイノリが出てくるシーンと20話のソウタとの絡みはもっときっちり描いて欲しかったですね。重要な局面でもっとイノリの気持ちの表現とシュウの人としての感情を感じたかったです。ちょいちょいある静止画の差込みは萎えますね。アニメは動いてなんぼでしょ。あとは最終話の二人の将来はもう少し見たかったですね。予定より短い終わりを迎えたのかな?
序盤のOPEDはかっちょええです!ってかイノリ役の人が歌ってないんだよね。残念。後半のOPEDは何も感じませんでしたがEDがある話数で心にぶっ刺さっちゃって2周目でも思わずホロホロきちゃいましたね。
超苦手分野であるロボ系作品としてのバランスは優れている作品でコードギアスでトラウマであるSF&ロボ系のジャンルに再度踏み込めるようになりました。数値的には神作に近いのですが重要局面の作りの甘さからその域には達することがなかった作品でした。惜しいなぁ。

花澤さんのシリアスなツンデレ堪りませんなぁぁぁ!ってことで毎度の色眼鏡評価です。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24
ネタバレ

kwm さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

絶賛と酷評が入り混じった名作、いや迷作

対象の胸元に手を突っ込んで『心』を引っ張り出し、具現化した武器として戦っていくのが特徴の作品。
綺麗な作画と素晴らしい音楽とは対照的に、どうしようもなく残念な脚本が目立っていました。
後に脚本家以外のスタッフを率いて作られた『進撃の巨人』は大ヒット。
『ギルティクラウンは犠牲となったのだ』と茶化すのは簡単ですが、それにはあまりにも惜しい高いポテンシャルを秘めた作品でした。
罪の王冠ギルティクラウンが実在するのなら、是非本作の脚本家に着用して頂きたい。

本作品で最も印象的だったのが、ヒロインの『いのり』がボーカルを務める作中のアーティスト『EGOIST』による曲の数々。
特に一番好きだったのが、いのりが作中において度々口ずさむ事になる『エウテルペ』という挿入歌。
『咲いた野の花よ』という歌詞から始まるこの歌は、流れる度に私の頭の中を空っぽにしていき、すぐに何も考えられなくなった。
カラオケで女の子が歌い始めたらそれだけで好きになってしまいそうな曲。
『歌で世界を表現する』という歌姫の彼女らしさがでていて、本当に設定に合致した最高の曲だった。
EGOISTは後にアニメの世界を飛び出してリアルでも活動する事になるのだけど、それに対してなんら違和感を感じさせないクオリティの高さ。
もちろん一曲だけではなく、オープニングやエンディングも素晴らしかった。

こうした楽曲の美しさや作画の綺麗さが目を引く一方で、ガバガバな設定や心理描写の少ないひどすぎる脚本には溜息しか出てこなかった。
今まで素材の素晴らしさが生かしきれなかった悔やまれる作品として『ラストエグザイル』を挙げてきたけど、それを容易く塗り替える酷さ。
特に序盤に関しては、世界中から集めた選りすぐりの高級食材を元に作った素人料理を見ているかのようでした。
これ以上のガッカリ感は当分無いと思うし、ただただ『どうしてこうなった…』としか言えない。
ちなみにこの作品を最初に視聴した時、3話を終えた後に一旦見るのを辞めていました。
意味不明すぎて見る気が起きなくて、結局ちゃんと見た回数も含めると1-3話を3周もしていた。

以下にその際にメモを取ったガバガバな設定について記しておこうと思う。
本当は登場人物達の意味不明な行動や設定の穴など、他にも書き切れないほど沢山あるのだけれど、キリがないので最も大事な一つとしておきたい。

これは『心を武器にする』という本作の最も大事な設定が序盤に崩壊しているという点。
非常に個性的で、あらすじを読んだ人を惹きつけるであろう大切な部分なのだが、序盤はこの設定がほぼ崩壊している。
未視聴の方でもハードルを下げるという意味でこれを閲覧できるよう、武器の性能など著しいネタバレになりえる情報は伏せてある。
これで少しでも総合得点の高さとの乖離で残念に思う人が少なくなれば良いなと思います。

{netabare}
第1話
主人公は心が具現化した武器『ヴォイド』を取り出せるようになる能力を得る。

第2話
敵から『万華鏡』という名のヴォイドを引き抜く。
万華鏡と叫びながらヴォイドを使用していた為、この時点で事前に何者かに名前と性能を教えられていたか、引き抜くとそれがわかる設定かのいずれかが確定。
しかし事前に主人公に情報を伝えているような描写は一切ないので、ここでは『引き抜くとわかるんだな』としか判断できない。

第3話
特定の形状のヴォイド探しを行う。
通行人など、片っ端から人の胸に手を突っ込みヴォイドを引き抜き、目当ての形状のヴォイドを探していく。
つまり誰がどんな能力のヴォイドを持っているのか、主人公は引き抜いてみないとわからない。
では何故、直前の2話の主人公はヴォイドを引き抜いた直後にその名前も性能も知っていたのだろうか?

第4話
新たに取り出した銃型のヴォイドを見つめながら『銃?』と疑問を持つ。
更に目をつぶりながら試し打ちをし、『なんだこれっ』と驚く。
やはり引き抜いただけではわからないのか?


第5話
仲間から引き抜いたヴォイドを別な仲間に即使用する。
直前のエピソードでは引き抜いた直後にその形状や性能について疑問や驚きを持っていたにもかかわらず、ここでは躊躇無く仲間に対して使用してしまう。
あれれ?引き抜いただけではどんなヴォイドかわからないんじゃなかったかな?
攻撃型だったらどうするつもりだったのだろう?
一体何が正しいのか。
{/netabare}

つまり、エピソードごとに主人公と武器に関する設定がちぐはぐで、整合性が取れていないという事なんです。
ヴォイドの扱いに長けていたかと思えばそうでなかったり、何故そうなのかが一切描写されていないので疑問しか残りません。
このように一人の脚本家が書いたとは思えない支離滅裂な展開が続くので、ストーリーが全く頭に入ってこないし、序盤は主人公への感情移入なんてとてもじゃないけどできませんでした。
説明一切無しで話が画面の中だけで進んでいってしまうこの感じは、アニメ史を塗り替えたとまで言われたあの『魔法戦争』を思い出してしまうレベル。
それでも良い所は他に沢山あったので、魔法戦争のように茶化したおふざけレビューを書く気にはなれなかった。

脚本や設定については酷評しましたが、序盤を3セットしてまで見たくなるほど惹かれるものはありました。
前半と雰囲気が全く違う後半部分についても、私好みな展開だったので飽きずに見れたというは大きかったです。
これについてはあまりにも急激な変わり方をしてしまうので、変化の内容もそうですがそのスピードに対しても驚いてしまう方も多いかもしれません。
2クール目に入った途端に本当に別作品のように変わります。
4クールにでも分けて作っていれば、設定の甘さや速すぎる展開もなかったんじゃないかな…、本当に惜しい。

何にせよ、音楽面の活躍っぷりが凄まじい作品でした。
『神OP』のタグが一位になってしまうのもわかります。
この素晴らしい音楽が無かったら最後まで見ていませんでした。
もしこれから本作を見る人がいたら、素材は凄く良いのでハードルは下げられるだけ下げて見てほしいですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 36

90.0 21 泣けるで恋愛なアニメランキング21位
花咲くいろは(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.1 (6273)
26907人が棚に入れました
突然の夜逃げ、突然の告白、そして突然の別れ――。今までとは違う自分になりたかったという夢は、急に現実となりました。私、松前緒花の平凡な日常は1日にしてドラマチックな展開を迎えたのです。通い慣れた、それでいてあまり愛着のない街を出て、話したことや会ったこともない祖母の元で暮らすのです。大正浪漫あふれる温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)。そこで出会う人たち。花の芽が地上に出て新たな世界を知るように、私も、今までとはまったく違う、新しい生活を始めます。それは辛いことかもしれません。でも、めげても、くじけても、泣きじゃくっても明日は来るんです。だからこそ私は頑張りたいんです、そして輝きたいんです。太陽に導かれるよう咲く花のように。いつか大輪の花を咲かせられるように……。


声優・キャラクター
伊藤かな恵、小見川千明、豊崎愛生、戸松遥、能登麻美子、梶裕貴、本田貴子、久保田民絵、浜田賢二、間島淳司、山口太郎、恒松あゆみ、諏訪部順一、チョー

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

お仕事いいね

PAWorks10周年を記念して制作されたお仕事シリーズ第一弾。

安定した作画だけでなく、主題歌も良い。
緒花ちゃんや個人的な推しキャラの菜子ちゃんなどキャラクターも可愛く、人間らしさがあふれていました。旅館業を通してそれぞれのキャラクターが目標に向かって成長していくさまを見て感動しました。こうして、旅館業は成り立っているのだと分かります。見終わった直後は旅館で働くのも良さそうだなんて変な考えも浮かんでしまった。すぐに消えたけど。

制作会社のPAWorksは北陸、富山に本社を構えているだけあって、石川県を舞台にしているわけだが、このアニメに端を発した祭りがあり、地域振興にかなり寄与した作品であったと言える。僕はこの作品を友人によく勧めるほど、クオリティの高い作品だと感じてもいるし、見て終わりの単なるアニメではない。石川県は一時期、レディー・加賀と言ってPRしていたが、PRするまでもなく、かなりクオリティの高い旅館が多いらしい。是非行ってみたい。

面白いけれど、ひとつ不満があるとすれば、緒花の母が苦手ということくらい。ああいう母親にしないと、この物語にはできなかったことは容易に想像できるが、好きな作品でもどうしても好きになれないキャラクターがいたっていいよね。


1. 第1話 十六歳、春、まだつぼみ
突然、母、皐月(さつき)から「夜逃げをすることになった」と伝えられた松前緒花(まつまえ・おはな)。母親から手渡されたのは“喜翆荘”(きっすいそう)という名と、電話番号が書かれた一枚の紙切れだけ。住み慣れた街、母親、そしてクラスメイトの種村孝一(たねむら・こういち)に別れを告げ、まだ出会ったことのない祖母がいる街で暮らすことになった緒花は、海岸線を走る列車からの景色を見ながら、これから始まる新たな生活に思いをはせるのだった。

2. 第2話 復讐するは、まかないにあり
「従業員として働きながら高校に通うこと」と、祖母である四十万スイ(しじま・すい)から厳しく言われ、スイが経営する温泉旅館“喜翆荘”で、新たな生活を歩み始めた緒花。それは思い描いていた生活とはほど遠い世界だった。だが彼女は、板前見習いとして住み込みで働く鶴来民子(つるぎ・みんこ)や同じ仲居の押水菜子(おしみず・なこ)をはじめ、喜翆荘で働く従業員たちと打ち解けようと孤軍奮闘。しかしその頑張りが裏目に出てしまう。

3. 第3話 ホビロン
“喜翆荘”で長逗留をしている売れない小説家、次郎丸太郎(じろうまる・たろう)。彼の書きかけの原稿をゴミだと勘違いして捨ててしまった緒花は、次の朝、まかないの支度途中に姿を消してしまう。「東京に帰ってしまったのでは?」と心配する従業員たち。しかしスイは、そんな彼らを横目に旅館の大掃除を命じる。掃除のため次郎丸の部屋に向かった菜子だったが、次郎丸に、かたくなに掃除、そして部屋に入られることを拒まれてしまうのだが……。

4. 第4話 青鷺ラプソディー
東京から来たということで女生徒たちには質問攻めに、実は男子に人気のある民子と一緒に住んでいるということで、男子生徒からは興奮気味に詰め寄られる。その勢いに戸惑う緒花を救ったのは、クラスメイトであり、有名温泉旅館“福屋”(ふくや)の一人娘である和倉結名(わくら・ゆいな)だった。にぎやかにスタートした緒花の学校生活だが、校舎裏で男子生徒から告白を受けている民子の姿を目撃する。

5. 第5話 涙の板前慕情
“喜翆荘”の板前であり民子を指導する先輩でもある宮岸徹(みやぎし・とおる)。緒花と民子は、彼がホットパンツ姿の結名をバイクに乗せ走り去るのを目撃する。驚くふたりだったが、翌日、板長の富樫蓮二(とがし・れんじ)から徹が来ないことを告げられた民子は、さらにショックを受ける。事情を知った菜子や次郎丸、仲居頭の輪島巴(わじま・ともえ)らも加わってあれこれ推測するも、次郎丸が仕入れた情報により、福屋旅館による徹の引き抜きという結論に至るが……。

6. 第6話 Nothing Venture Nothing Win
ある朝緒花が玄関を掃除していると、車に乗ったひとりの女性が現われる。彼女こそ、経営が苦しい“喜翆荘”を立て直すべく、叔父であり番頭である四十万縁(しじま・えにし)が雇った経営コンサルタント川尻崇子(かわじり・たかこ)だった。実は、ほぼ毎月やってくるという崇子から今回提案されたのは、仲居の服装を一新する案だった。ド派手な衣装を前にとまどう従業員たちだが、崇子の迫力と縁の勧めで、とりあえず服装を変え仕事をすることに。

7. 第7話 喜翆戦線異状なし
母からの電話でお見合いを勧められる巴。すでに相手の写真も送ったと言われ、実家に帰ってこいと迫られる。それに対して勝手に決めないでと反論するも、高校時代の友達の中で結婚していないのは巴だけであることや、喜翆荘でお金持ちのお客さんを捕まえて玉の輿に乗ることに失敗していることを指摘され言葉に詰まる。今の仕事を続けるか、それとも結婚か。これからの人生について悩む巴。そんな彼女の前に、少し特殊な常連客一行が現われる。

8. 第8話 走り出す
旅行雑誌で喜翆荘のある湯乃鷺温泉街が特集されることを知った緒花。旅館ランキングで上位になればお客も増え、スイからも労ってもらえるのではと妄想する。しかし現実は1組の予約しか入っておらず、菜子や徹が休みをとるぐらい暇だった……。ところが幸か不幸か常連さんと飛び込み客が重なり、一気に慌しくなる喜翆荘。スイも仲居として巴や緒花を手伝おうとするが、急に倒れてしまう。そんな中、崇子はお客に覆面記者がいると言い出すのだが……。

9. 第9話 喜翆荘の一番長い日
いきなり増えた宿泊客。突然倒れ病院に運ばれたスイ。菜子や徹の不在。そして覆面記者宿泊の疑い……。女将不在の中、右往左往する喜翆荘の面々は、崇子の提案で覆面記者と思われるお客を優先に接客しようとする。しかし緒花はこれまで通り、宿泊客全員に平等のおもてなしをするべきだと反対。友人の結婚式に出席している徹も連れ戻すと言って飛び出す。徹が見つからず焦る緒花の携帯に、突然孝一から着信が入る。

10. 第10話 微熱
最近、毎朝早起きをして玄関や帳場の掃除を続けていた緒花だったが、無理がたたり熱を出して倒れてしまう……。落ち着いて寝ている緒花を心配そうに見つめる民子や菜子、巴たちは、今日一日ゆっくり寝かしておこうと決める。オリジナルのおかゆを持ってくる徹や、お見舞いがてら新作を披露する次郎丸など、皆が入れ替わり立ち替わり緒花の様子を見に来るも、緒花は自分がいなくても仕事が回るのを見て、本当に自分は必要なのかと自問する。

11. 第11話 夜に吼える
湯乃鷺温泉街の特集が載った旅行雑誌の発売日。緒花は旅館ランキングでの喜翆荘の高評価を期待していたが、現実は10点満点中の5点。またランキングの結果を受けてか、予約キャンセルが相次いでいた。ランキングの結果に納得のできない緒花は、「喜翆荘にめちゃくちゃな評価をつけた犯人と戦ってきます」と書おきを残し、電車に飛び乗っていた。交渉(?)のすえ、なんとか出版社で記事を担当したライターの名刺を見せてもらうのだが……。

12. 第12話 「じゃあな」
旅行雑誌の旅館ランキングで、喜翆荘に悪い点数を付けられたのは大人の事情が絡んでいたと知ってショックを受ける緒花。心配で迎えに来た徹と民子に慰められ、3人は小さなビジネスホテルで一夜を明かすことに。翌朝、緒花は喜翆荘の本当の良さを知ってもらうため、母親であり、ライターでもある皐月を誘拐して連れて帰ることを宣言。徹と民子にも協力を仰ぐ。それを了承する徹だったが、孝一も一緒に喜翆荘に連れていくという条件を出す。

13. 第13話 四十万の女 ~傷心MIX~
母親を車に乗せ戻ってきた緒花たち。皐月は着くなり、浴衣のデザインやお茶菓子、お風呂の時間について、いろいろと指摘する。菜子はそんな彼女を素敵と思い、小さい頃から姉にいじめられてきた縁は威圧的なオーラにひるみ、次郎丸は皐月の艶めかしく白いうなじにやられていた。一方、スイと緒花は皐月と距離を取っていたのだが……。仕事を通してスイ、皐月、緒花それぞれの気持ちが交錯。四十万の女たちの物語に新たな1ページが加わる。

14. 第14話 これが私の生きる道
空に浮かぶ白い雲、照りつける太陽、目の前に広がる青い海。今日は緒花たちが通う香林(こうりん)高校の修学旅行。水着姿の緒花が、パーカーとショートパンツとサングラスで完全防備姿の民子の手を引き海へ誘っていた。仕事を離れ緒花、民子、菜子、結名たちは南国の夏を満喫していた。宿泊先の大きさに圧倒される緒花。旅館の番頭であり跡取り息子の日渡洋輔(ひわたり・ようすけ)は、何か結名と関係がありそうな雰囲気だが?

15. 第15話 マメ、のち、晴れ
結名の遠い親戚の日渡洋輔。彼の実家が経営する旅館「福洋」に修学旅行で泊まることになった緒花たち。しかし番頭である洋輔の厳しい指導や彼の態度に我慢できず、バイトの仲居4人が突如辞めてしまう。洋輔の両親と残った従業員は、手空きの仲居がいないか組合に連絡を取るなど奔走する。それを見ていた緒花は、自ら仲居の仕事を手伝うと伝えるも、洋輔の父にお客様の手を煩わせるわけにはいかないからと断られるのだが……。

16. 第16話 あの空、この空
結名の実家である「福屋旅館」に集まった湯乃鷺温泉の女将、組合員たち。不況の時世、どうやったら温泉地を盛り上げられるかと話し合っていた。その中には緒花、菜子、民子、そして結名の姿も。突然女将から率直な意見をと求められた緒花たちは、自分たちの欲望のまま答え女将たちを呆れさせてしまう。その頃、喜翆荘では縁と経営コンサルタントの崇子が、スイに喜翆荘を舞台にした映画の製作、そしてその映画への出資の提案をしていた。

17. 第17話 プール・オン・ザ・ヒル
喜翆荘の螺旋階段では、緒花と菜子に追い詰められ進退窮まった結名の姿があった。喜翆荘を舞台にして、さらに現地の人も積極的にキャスティングすることとなった映画製作。特撮用の機材も運び込まれ、カメラテストが行なわれていた。それを嬉しそうに眺める縁。喜翆荘の庭にある池が映画の為に掃除され、元のプールの姿を取り戻すと、縁はそこに過去の幻影を見る。一方、東京に戻った皐月からスイへ一本の電話が……。

18. 第18話 人魚姫と貝殻ブラ
夜、次男をおぶりながら台所で夕食を作っていると、長男と次女の「お腹空いたー」という声が響き、居間からは小学校の教師である両親の討論が聞こえてきた。「そういう話は学校で!」と、弟妹の面倒を見ながら両親をたしなめる菜子。そこには家の外では見られない力強くしゃべる姿があった。翌日、菜子はお客から見ごろの花を聞かれるも、すぐに答えられず落胆する。家でのように振舞いたい、やっぱり今の自分を変えたいと思い始めていた。

19. 第19話 どろどろオムライス
文化祭で「姫カフェ」を企画することになった緒花たちのクラス。主に男子からの強い支持で、接客チームのリーダーは結名姫、料理チームのリーダーは民子姫ということに決まり、緒花は仲居の経験を活かし接客チームの講師を任される。あまり乗り気でない民子だったが、徹の「文化祭当日の昼間は暇だ」というひと言で俄然やる気に。限られた調理器具で、最高の料理を作ろうとメニューをいろいろと考えるのだが……。

20. 第20話 愛・香林祭
文化祭の「姫カフェ」のメニューについてクラスメイトと言い合いになってしまった民子。売り言葉に買い言葉、材料の買い出しや準備を自分だけでやると言い、準備当日も朝早くからひとりで出かけていた。心配した緒花は集合時間より早く教室に行くと、そこには黙々と準備を進める民子の姿が。手伝いを申し出る緒花に、民子は手伝いはいらないと声を張り上げる。一方クラスメイトの水野と二人きりで準備していた菜子だった。

21. 第21話 蘇る、死ね
縁と崇子から突然の結婚宣言を聞かされる喜翆荘の面々。お金がなく結婚式があげられなくても、ふたりの力で旅館を盛り返すと息巻く縁だったが、スイから喜翆荘の番頭としての体面を保つため、必ず式は挙げること、と条件を出される。結婚費用の高さに頭を抱える縁、そしてそれを見つめる緒花たち……。だが豆じいのひと言から、皆が手伝い喜翆荘で結婚式を挙げることに。 緒花や初めて宴会料理を仕切ることになった徹は俄然やる気を出す。

22. 第22話 決意の片思い
緒花、菜子、そして結名は手作りのウェディングドレスを、蓮二から初めて宴会料理を任された徹は当日のメニュー作りに、そして次郎丸はオリジナルの寸劇の準備にと、それぞれが縁と崇子の結婚式準備を進めていた。そんな中、あることから一方的に民子に嫌われてしまった緒花は、何とか話し合おうとするのだが取り付く島も無い……。どうすることも出来ない緒花だったが、母・皐月との電話の中で聞かされた言葉をきっかけに、あることを決意する。

23. 第23話 夢のおとしまえ
四十年欠かさずつけてきた業務日誌を誰かに引き継いでほしいという電六の申し出。それを了承したスイは、ある重大な決心を緒花に告げる……。後日スイの気持ちを知ることとなった喜翆荘の人々は、普段と同じよう仕事をこなしながら、これからの自分たちの行く末を思案していた。そんな中、崇子は縁が騙し取られたお金を取り戻すため東京に行くことを宣言。それを聞いたスイから、緒花も一緒に東京へ連れていってほしいと頼まれる。

24. 第24話 ラスボスは四十万スイ
偶然にも東京で出会った緒花と孝一。突然のことに驚くふたりだったが、孝一はあらためて自分の気持ちを緒花に伝えようと、ゆっくりと話しだす。しかし孝一の気持ちを汲み取った緒花は、それを遮り、ぼんぼり祭に来て欲しいとお願いする……。喜翆荘に戻ってきた緒花と崇子を待ち受けていたのは、ひっきりなしに入る予約の電話だった。盛り上がる縁や巴だったが、スイは決心を変えるつもりはなく、これ以上の予約を取らないようにと言う。

25. 第25話 私の好きな喜翆荘
湯乃鷺温泉にある神社や湖では、ぼんぼり祭の準備が着々と進められていた。結名から渡されたのぞみ札を持って緒花が戻ると、縁をはじめ蓮二や徹、民子や菜子、巴たちが、いつもより多くのお客さんをどうやってもてなすかとバタバタしていた。それを見ていたスイは、半ば諦めつつも祭の日だけは、今まで通りのやり方でもてなすようにと告げる。スイ、電六を除く面々が一丸となって喜翆荘を盛り上げようとしている中、緒花はどこか違和感を覚えた。

26. 最終話 花咲くいつか
神社を目指して徐々に集まるぼんぼりの灯り。暗闇の中で輝くその灯は、空に輝く天の川のようにも見えた。初めて目にするその様子に感動する緒花。そのとき携帯電話に孝一からのメールが入る。人の流れに逆行して、慌てて駆け出すその手には、願いが書かれたのぞみ札が握られていた……。夜店をのぞいたり飾られたぼんぼりを眺めたりとそれぞれが祭を楽しみ、一夜の夢が終わる。緒花、民子、菜子、そして皆の新しい物語がここから始まる--。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

緒花により成長していく人たちと、緒花自身の心の揺れ動き 追記:一挙放送視聴後の感想

映画にニコ生一挙放送もあるので、今のうちに何かしら書いておきます。

こういう元気があふれてまっすぐな主人公とても好きです。何かしら良い意味でも悪い意味でもやらかしてくれそうな雰囲気があって、物語を華やかにしてくれるタイプの主人公だなと思います。
緒花の行動、言動によって多くの人たちの心を動かし、成長していくのがこの作品の見どころの一つです。元気、打たれ強い、前向きといったキャラで、全くぶれなそうな人物という描写をしています。

私がこの物語で一番心を動かされたのはあの場面です。
{netabare}
物語の中盤、緒花が東京の母親に抗議しに行く回です。母親に会いにいったけど、現実をつきつけられる、こうちゃんに会うものの互いの心がすれ違ってしまう、自分には何もできない、自分がよくわからない、何もかもうまくいかないといったマイナスの考えが緒花の頭の中を埋め尽くしたことでしょう。
どれだけ強気な性格でも、どん底まで悩んだり落ち込んだりすることはあるんです。人間だもの。すごくぶれない人物という描写を前半にしていた分緒花がここまで落ち込んだことにはかなりのインパクトを受けました。それでも、それ相応の仕打ちを受けていたので、決して無理やりな展開ではなかったと思います。
そんな中みんちの登場に、せき止めていたダムが崩壊したのでしょう、あの緒花が泣いてしまったのです。私も泣きました。頭がごちゃごちゃになる感覚、その後何も分からなくなった所に友人の登場、安心感と言うか、言葉にできない感情があふれる感じ、本当に共感できましたし、感情移入して思わず泣いてしまいました。

→追記
緒花も泣きながら「分かんない」って言ったり最後のしめで「こんなに心が動いた日は初めてだ」って言ってましたね。
別にそこは言葉にしなくてもいいんじゃないかなと思いましたけど、多くの人にこの気持ちを伝えたい、強調したいという意図からのセリフかなと思います。
あと、見返したら緒花って結構泣くことが多いキャラでした。他に感情が動くシーンが結構多くて、いろんなことを考えているキャラでもありました。
緒花の人物像が2回目の視聴によって大きく変わったなと思います。それは自分の考えや、アニメの見方が変わったというのも理由のうちの一つでもあると思います。
{/netabare}


追記:一挙放送を見ました
改めてじっくり見て、いたるところにメッセージが詰まっている作品であったと思い知らされました。
1回目に比べ、印象に残るシーンがだいぶ変わりました。私の考えの変化や、このサイトで考察していたことによってアニメの見方がだいぶ変わったのかなとも思いました。
うまくまとめれるか分かりませんが、感じたことを書けるだけ書きます。

・本当の自分って何?
{netabare}
きもなこちの回です(笑)菜子が自分を変えたい、家庭で振舞っているのが本当の自分であり、どの場所にいてもその姿で、本当の自分で居続けたいと迷走する話です。
これは私の経験とリンクするところがあります。個人的な話なので、特に読まなくてもいいということで隠します(笑)
{netabare}
教育実習の時の話です。私は当初、実習先の生徒と全く話すことができませんでした。他人行儀な感じでしか話しかけられず、生徒も壁を作っていて私に話しかけてきませんでした。私は吹っ切れて、はっちゃけて振舞ったところ、話せるようになり、壁を作っていた生徒たちも、私に話しかけてくれるようになりました。私はこの経験からありのままの自分(明るく、積極的な自分)で振舞うことが大事であり、必要なことだと感じました。本当の自分を見せれば、相手も本当の自分を見せてくれるのだと感じました。
しかし、最近疑問に感じていたこともあります。もし、自分が根暗だったら、ありのままの自分で振舞って生徒とコミュニケーションをとることができるのか。そもそも普段の本当の自分もよくわからないのに、ありのままの自分で振舞うってどういうことなのかなと感じていました。
{/netabare}
菜子は女将さんの言葉によって答えをみつけます。
家庭での明るい自分も、喜翆荘でのしずかな自分も全部本当の自分なんだと。とくに深く考える必要はない、どの自分も自分だと、そんなメッセージが伝わってきました。
私もそうでありたいなと、変に自分を求めて明るくふるまったりせず、これはこれで自分の姿なんだと受け入れて、自分という人間、そして自分の性格を大切にしていきたいです。自分のことがよく分からなくても、深く考えすぎずに進んでいきたいと、考えて立ち止まっても多くのものを得ることはできないと感じました。
{/netabare}

・ぼんぼるという言葉について
「頑張っているけどぼんぼっていない」
{netabare}
正直言ってねらいすぎというか、はやらなそうな言葉ですよね(笑)しかし、目標に向かって頑張るという意味合いは素晴らしいものがあると思うんです。女将さんと対立して喜翆荘を残すために紛争しているシーンで緒花が言った「頑張っているけどぼんぼっていない」という言葉は核心をついてるなと、この状況をよく言葉で表わせたなと言う印象です。
「緒花ちゃんは女将さんの味方なの?」「女将さんの味方やめなよ」というように、喜翆荘の従業員は本来第一に考えなければならないお客さんを二の次にして、女将さんと戦っているわけです。頑張り方を間違えているわけです。
このことに関しても自分の経験と重なるものがあります。これも長く、2つの経験をあげるのでとばして結構です(笑)
{netabare}
私は大学の研究室で失敗続きでひたすら怒られていた時期があります。私は気付かないうちに、怒られないようにしよう、失敗しないようにしようという気持ちばかりが前にいってました。しかし、それに気付くと同時にある経験を思い出して考え方を変えなくてはと思いました。
思い出したのは中学時代の経験です。野球部に所属していたのですが、あまりに監督が怖くて、ビクビクしながらプレーしていて、伸び伸びと楽しみながらのプレーをすることができませんでした。振り返って私は監督に怒られないように、失敗しないようにプレーしていたなと、今と同じ状況だったなと思いました。あの時、考えるべきは監督ではなく、「絶対に打ってやる、抑えてやる」といった、目の前のことだったなと思いました。
私は中学時代のプレーを後悔したと同時にこれを繰り返してはいけないと、頑張り方を間違ってはいけないと思い、自分の考え方、行動を見直したという経験です。
{/netabare}
頑張っていても頑張り方を間違っていれば、より失敗する可能性があがったり、空回りに終わってしまうこともあります。自分のやるべきことや、目標を明確にしたうえで頑張らなくてはいけないということです。
ぼんぼるという言葉は、響き的には少しダサいですが、意味合い的にはとても素晴らしい言葉であると思うのです。思い返してみれば、緒花も最初はぼんぼっていませんでした。何をすればいいかわからず、ただただ頑張ろうとし、空回りしていた。そんな中輝きたいという自分の気持ちをみつけ、ぼんぼるという言葉を編み出した緒花は、ただの主人公補正でなく、順調に成長し、自分の目標のためにぼんぼっていたのだなと、そのうえでの行動だったなと感じました。
確かに自分が何をすればいいか分からないという人もたくさんいると思います。それでも頑張るべきことを見つけた時、それを大事にしてほしいなと思うんです。喜翆荘の人たちはそれを一度忘れてしまいました。ぼんぼることが見つかったら、それを簡単に手放さずにぼんぼってほしいなと感じました。
{/netabare}

・この物語の成長の流れ
{netabare}
以前、緒花によって周りが変わっていく、成長していくと書きましたが、改めて見返して、緒花も成長している、むしろ、緒花視点で進むというのもありますが、この物語で一番成長したのも緒花だなと感じました。
周りの人たちが元からの緒花という人間に感化されて成長したわけではありません。緒花がまず成長して、成長した緒花の行動に感化されて周りも成長につながったというのが、本当の形かなと思いました。自分の成長が周りの成長にもつながるといった感じです。緒花の影響力は相当大きいなと感じました。

もう1つ、この成長の仕方は他の作品ではほとんど扱われていないのではないかと思います。
それは、間接的な成長、緒花の行動に感化されて成長した人にさらに感化されて成長するというものです。
これは、修学旅行での緒花、ようすけ君、結名の関係です。結名のプライドや負けん気が働いたのもありますが、ようすけが変わらなければ、結名の感情変化もありませんでしたからね。
結名らしい成長を求めたうえでのシーンかもしれませんが、この成長の仕方は新鮮なものがありました。
{/netabare}

・考えるよりまず行動できる
{netabare}
これがこの物語での登場人物の成長に大きな役割を果たしていました。修学旅行での緒花の行動に対して、喜翆荘での指導の賜物だということで言われた言葉です。まぁ指導というよりは緒花の性格のような気はしますが、そこはあまり緒花という人間を知らないから言われた言葉なのかなと。
緒花の影響力はとても大きいです。しかし、自分が考えていることを話したり、行動にしなければ何も起きません。それは物語だけでなく、現実でも同じことが言えます。変化は行動しなければ起こせないのです。
ちなみに「考えるよりまず行動」というのは何も考えてないということではありません。緒花は色々、人からすれば気にしない、ほっておけということまで考えています。そして、その答えが見つかった時、迷わず行動に移します。自分の考えに対して、疑問や不安、ためらい、失敗した場合などのいらないことを考えずに行動に移せるというのがこの言葉の意です。
{/netabare}


じっくり見返してみれば、こんなにも見えてくるものがあるんですね。一挙放送で見返すことができて良かったし、他のアニメにもまだまだ見落としていることもたくさんあると思ったので、色々見返したいなと思いました。
花さくいろはについても、まだ書きたいことを書ききれていないので、これからも考察を続けて、考えがまとまったら続きを書きたいと思います。
とりあえず今回はかなり時間をとりすぎてしまったのでこのへんで(笑)


追記:最近すごくよく考える"変化"についての考察
地元への帰省によってクラナド2つのレビューで考えていることを書きました。花咲くいろはでもあの回があったことを思い出し、改めて考えてみることにしました。
{netabare}
皐月さんの喜翆荘への評価覚えてますか?この回が今回考察したいところです。とりあえず丸々コピーしてきたやつを貼り付けます。
「十年一日の如くと言ってしまえば簡単だ。しかし、変化を続けなければ場は淀んでしまう。
 変わらないというイメージを人に与えないための変化は、非常に難しいのだ。
 喜翆荘は常に進化を続ける。変わらぬサービスを続けるため、十年一日の如くを守りぬくため。
 従業員達の気概を感じる、とても暖かな、居心地の良い旅館だった。」

ほっとけば何も変わらないわけではないですよね。絶対マイナスの方に向かった変化をしますよね。加えて、変化をしなければ変わらないイメージを与えられないと言っているのです。
凄いですよね。こういうことを考えて文字にできるって。
考えて見れば分かることだと思います。変化することよりも変化しないことの方が難しいことだと。私も最近の経験もあって、より一層そう感じます。
変わらないと感じるものだからこそ価値がある、持続するために数々の努力をしている、というように皐月さんは評価を下したのです。
大切なものを守りたい、変わらせたくないと思っているものがあったら、この皐月さんの言葉は非常に大切なものだと思います。常に進化し、変化を続けなければ、持続していくのは難しいと私も思います。

最後に「ここは変わらないなぁ」「ここは変わったなぁ」どっちの方が好みですか?
私的には前者の方が和やかというか、落ちつける感じで元々好きです。そして今回考察してみて、何気なく見てきた日常、変わらないものって実はとても価値のあるものなんじゃないかなぁと思いました。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

赤緑 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

好みに合いすぎて高評価だけど合わない人は合わなそう・・・老舗の温泉旅館を舞台に繰り広げられるお仕事ドラマ

(やや長め:各話コメントを除くと2,500字程度・全部で5,000字程度)

とにかく私ごのみの要素が詰まっていて、大好きな作品。
居心地がよくて、観てると落ち着く。まるで本当に旅館でくつろいでいるような気分で観られる。
アニメとしてのクオリティーは高いけど、興味のない人や合わない人にはとことん合わないと思うので、評価は分かれるだろう。

---


≪概要≫

東京の女子高生が、突如として石川県にある温泉街の旅館で働くことになる。
旅館で働く女の子たちと、同じく旅館で働く人々のそれぞれの思いが入り乱れるドラマである。

仕事に対する価値観と心構えが全く異なる4人の女子高生が登場する。



≪視聴状況≫

初回はテレビ(再放送)で観てたんだけど、当時のテレビの画質がよくなかったのと、あまり視聴に集中できなかったため、それほど評価してなかっただが、観終わってからこれは高画質の環境で観るべきと思い、BD-BOXを購入して再度一気見。

最高。

レビューする前にもう一度観ておかないとと思っていたのだが、BD環境が調子悪かったのでレビューできずにいた。
やっとBD環境を新調したので再度観た。
やっぱり最高だった。

BD-BOX、家宝である。
コンパクトなところもいい。



≪物語のポイント≫

主要キャラの4人を中心に物語は進む。
でも、サブキャラの話もそれなりに出てくる。こういうのも群像劇って言っていいのかな?

主人公の少女・松前緒花が、東京から離れて旅館の仕事をしていく中で、これまであまり深く考えてこなかった仕事・家族・恋愛について気付いたり教えられたりする。



≪好きな点≫

個人的に好きなポイントをいくつか挙げてみる。


1.旅館が好き

マニアというわけではないが、私は旅行に行って旅館に泊まるのが好きで、本作の舞台となっている「喜翆荘」(きっすいそう)みたいな老舗の旅館に憧れがある。


2.女性がみんな可愛い・美人

可愛いお気に入りキャラが出てくるアニメは他にたくさんあるけど、特に気に入っているキャラじゃなくても可愛い・美人。
詳しくは後述。
キャラデザ&作画監督の人(関口可奈味氏)の作画が好きだからというのもある。


3.料理人

若いときに料理人にあこがれていた。
ただ、修行に耐えられるほど根性がないので目指すことはしなかったけど。
だから料理人の話は好き。


4.絵がきれい

安定という点ではやや劣るけれど、ここぞというときの画の美しさはそれを帳消しにしてくれる。


5.音楽

劇伴は邪魔にならない程度に地味だけど、場面にあった落ち着いた音楽が多い。
OP,ED曲はタイアップで専用の主題歌ではない(たぶん)ので、すごくマッチしているとは言えないが、雰囲気はとても良い。
OPはアップテンポな曲で、元気良く動くムービーと相まって爽快感がある。
EDは曲と映像共に落ち着いた雰囲気で和ませてくれる。



≪苦手な点≫

P.A.Worksさんの作品で描かれる人物(特に若者)と恋愛観みたいなのがちょっと苦手。
上手く説明できないんだけど、特有の痛々しさがあるというか。
若い子には気にならないのかも。
まあ、アニメには多かれ少なかれそういうのはあるだろうけどね。

ただ、この作品に関しては、このような苦手さがありつつも、それでもどのキャラもそれなりに好きで、恋愛に関しても他の作品に比べるとかなりマシなのでそんなに気にならない。



≪女性キャラについて≫

男性キャラもなかなか魅力的なのだが、やっぱり女性が可愛い・きれいというのは重要だ。


個人的な好みで言うと、菜子がいちばん好きである。地味だけど隠しきれない美しさがあるみたいなのがすごくイイ。

だが、作品の中でもっとも光っている女性は、やはり女将であるスイさんだろう。
緒花の祖母であり、歳からいっても完全におばあちゃんなのだが、
理想の女将さんだ。
CVの久保田民絵さんの名演も本当に素晴らしい。

緒花の母も、娘にビ●チ認定されるほど恋愛に積極的で(夫とは死別)、年増ではあるが「いい女」感がスゴイ。


そして、今回観ていて今までと違ったのは・・・
民子である。
もう何度も観ているのにここに来て印象が変わるとは驚いた。以前はビジュアルが黒髪ロングストレートで性格は可愛くないしあまり面白みがないなと思っていたんだけどね。
性格は相変わらずではあるが、とにかく可愛いシーンがたくさんある。
演技も、最初は浮いている気がしていたが、今ではこれじゃないとみんちじゃないって感じるようになった。


≪声優さんについて≫

細かく書くとキリが無いので、代表的な人だけ。

上で書いた通り、女将役の久保田民絵さんの名演が一番に挙げられる。

あと、緒花と菜子って、『超電磁砲』の佐天さんと初春なんだよね。でも性格が全然違うのであまりそういう感じはしない。



≪アニメである必然性はあるのか≫

こういう意見をたびたび耳にするけど、一理あるとは思う。
ただ、この作品をこのクオリティーと同等のものに仕上げるには、NHK朝の連ドラくらいのお膳立てが必要になるんじゃないだろうか。
深夜アニメだからできた企画なのでは。
色々あるだろうけど特に予算的に。私には円盤購入で買い支えるくらいしかできないが報われて欲しい。



≪余談≫

石川県には行ってみたいんだけど、北陸の中でも特に奥まっていて行きづらくて、まだ行ったこと無い。
飛行機を使えばいいんだけどこの距離で飛行機はあまり使いたくないんだよね。
北陸新幹線もできて交通の便が良くなったのでいつか行きたい。



≪総合評価≫

題材や結末については人を選びそうだし、アニメならではの面白さは弱いかもしれないが、
ドラマアニメとしての完成度は非常に高い。
点数はひいき目に付けた。

物語:
全体のストーリーは絶賛するほどではないけど
脚本と演出が特に良かったのでは。

作画:
人物が安定しない回がちらほら見られるけど、
背景はとてもいい。
キャラ原案が良かったからなのか、女性がとても好み。

音楽:
前述のとおり、劇伴もOP・ED曲も良い。(Best10・歌手編にランクイン)

声優:
前述のとおり、久保田民絵さんの演技がすごく好き。
伊藤かな恵さんも小っちゃくて元気な女の子の役が上手いね。『大正野球』の小梅とか。

キャラ:
脇役まで含めて存在感がとても強い。




≪各話コメント≫

視聴時のメモ。第9話まではメモるの忘れたので第10話から。

{netabare}
▼第10話 微熱

大好きな回。
上手く説明できないけど、「間」を使った話というのかな。

緒花は喜翠荘で居場所を見つけたことで、却って自分が喜翠荘で必要とされているのかどうかを気にするようになった。

テレビを点けたり消したり。意味があったんだ。

みんちが少し優しくなってきた。


▼第11話 夜に吼える

3話連続の話。
前編
「ぼんぼる」はこの話が初出?
緒花の「ババァ」ってセリフ、なんかイイ。


▼第12話

中編

作画が良かった。


▼第13話 四十万の女

後編

みんな美人。


▼第14話 これが私の生きる道

OP,EDが変わる。
絵・曲ともにこっちの方が好み。

折り返し地点につき、サービス回?

修学旅行、前編。

みんちの効果線付きホビロン笑える。


現実の嫌なところを突きつけられるので、あまり楽しくない。


▼第15話 マメ、のち、晴れ

修学旅行、後編。

ちょっと作画の粗が気になる。

ありえない展開だと思うけど、緒花の心意気が伝わって良かった。

個人で旅行に行くと、先に風呂に入るのって割と普通だけどな。
修学旅行の時ってどうだったっけ。昔過ぎて覚えてない・・・。

結菜が少しペース崩されて溜飲が下がる。いや、別に結菜が嫌いなわけじゃない。
普通の女子高生ってきっとこっちが普通だろう。

最後にさらなるサービスが。


▼第16話 あの空、この空

映画回前後編の前編。また現実的で嫌な話なんだよな。

作画はとても良い。


▼第17話 プール・オン・ザ・ヒル

映画回後編。

緒花が撃たれたときの伊藤さんの声、いいな。

プールサイドの無理な体勢。宮崎アニメかよ。


▼第18話 人魚姫と貝殻ブラ

菜子回。

菜子、所帯染み過ぎだろ。
両親、教育オタクかよ。めんどくせー。

おしゃれ菜子、可愛い。

「この広い野原いっぱい」いいなー。

シャレオツw


▼第19話 どろどろオムライス

文化祭前後編の前編。
これまた面倒くさい。

結菜「キャハッ」ウゼェーw
メイド服は可愛いけど。

緒花、なんだその気持ち悪い夢は。


▼第20話 愛・香林祭

文化祭、後編。

みんこを責める気はないけど、料理人なら、ある設備と材料でなんとかする方法も考えられないといけないよね。(味沢匠を思い起こした。)まあ、彼女もまだ未熟だから仕方ない。

やりたいことを見つけられても、大成するとは限らないんだから、モラトリアムも悪いことじゃないと思うんだ。

オムライス告白とか。

みんこ可愛過ぎだろ。


▼第21話 蘇る、死ね

若旦那の結婚話。

徹の残酷な言葉。
そういえば、蓮は気づいてるっぽい?

赤い教室って、心理学的に間違ってないか?

カーテンか。ドレスはレンタルの方が良かったんじゃないか?

最後、グッとくるシーンなんだけど、同時に???になる。
どういうことなんだ?


▼第22話 決意の片思い

そういえば、今時、オフィスでタバコ吸えるところなんてあるのか?
マスコミ系は普通なのかな。
昭和かよ、と思ってしまった。>さつきのオフィス

ここの緒花はなんか可愛いな。

試着、やばいな。

本人に聞かれるパターン、これは嫌いだな。
『凪あす』はこれのもっとひどいやつをやってたけど。
でも、こっちはこの後の展開が素晴らしい。ゾクゾクした。

みんこ可愛い。

なこ、凛々しい。

ドレスの元が何なのかってのは

単に挿入歌でなく、
主題歌歌ってる人がそのまま出席しているみたいな演出、いいね。
声も。
出席者の余興として。

女将がなんか思わせぶりなことを言った。


▼第23話 夢のおとしまえ

やっぱ美人だな。さつきさんは。
全然関係ないけど、『げんしけん』の咲ちゃんを思い出す。
ビッチなところも似てるし。
高嶺の花だけど、好きだわ。


駅弁は楽しいよね。
私はタイミング的に新幹線で食べてしまうことが多い。
でも本当はローカル特急で食べたい。


貴子さんもいい女だと思う。


ED前の音の演出、すげー。



▼第24話 ラスボスは四万十スイ

口抑えているポーズおかしいw

いやー、東京の景色も綺麗だよ。このアニメのは綺麗に描けてるよ。

OPにも出て来るけど、きっすいそうの遠景もいいよねえ。

『流れ包丁?』の元ネタは、『包丁人味平』か。
まあ絵がそのまんまだから分かるよね。

女将の入浴シーン、
何じゃそれー、って思うけど印象的なシーン。

御墓参りのシーンもいいなあ。



▼第25話 私の好きな喜翠荘

みんちは確かに厳しいよな。
ここにいるのだってお情けがあってのことだし。

なこ、いいこと言ってる。
「自分が走れる人だから、走れない人の気持ちがわからない。夢を持っている人に一生懸命ついていくことが夢になることだってある」
こういうのってあるよね。私も身内で似たようなことがあったからなんか分かる。

そういえば、蓮さんと巴さんって進展しなかったな。

旅館には賑わって欲しいけど、私が自分で行くときにはもっと空いている時がいいな。

三世代の揃い踏みカット。

ED曲は、もっと和風な方がよくないか?


▼第26話 花咲くいつか

最終回。

無粋なことを言うようだが、みんなで出かけてしまっていいのだろうか。

三角関係でも、こう言うサバサバしたのなら大丈夫。

> そういえば、蓮さんと巴さんって進展しなかったな。
いや、最後の最後で今後何かありそうな感じ。


バカな子ほど可愛い。


しばし感傷に浸る女将さん。
これ以上ない終わり方だ。

さすがの女将さんも溢れる気持ちを隠しきれず。

蓮さんは繊細だなあ。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

87.3 22 泣けるで恋愛なアニメランキング22位
true tears[トゥルーティアーズ](TVアニメ動画)

2008年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (6155)
26370人が棚に入れました
絵本作家を目指す高校生「仲上眞一郎」は、仲上家に引き取られてきた同じ高校に通う「湯浅比呂美」、そして両親の4人で暮らしている。眞一郎の母は、ある理由から比呂美につらく当たっていた。
 ある日、眞一郎は学校の裏庭で、木に登って降りられなくなった少女「石動乃絵」と出会う。彼女は過去に起こったある出来事がきっかけで、涙が流せなくなったのだという。眞一郎は彼女との出会いをきっかけに比呂美、親友「野伏三代吉」、幼馴染み「安藤愛子」らとの関係や、自分自身との向き合い方に変化を生じさせていく。彼らはそれぞれに悩み、すべきことを模索し、成長していく。

声優・キャラクター
石井真、高垣彩陽、名塚佳織、井口裕香、吉野裕行、増田裕生、渡辺智美、藤原啓治、高橋理恵子、土倉有貴
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

冬に見たい孤高の恋愛アニメ

バトル・ギャグ・萌えといったアニメらしい要素を一切排した、
オリジナル作品としては異色の本格恋愛アニメです。
原作ゲームとの共通点は真実の涙を取り戻す物語というコンセプトだけで
そのままTVドラマや実写映画にできるほど正統派の青春恋愛物になっています。
単なる美談ではなく嫉妬や葛藤などネガ要素も隠すことなく描かれていて
本当は実写映画の脚本家になりたかった、という岡田麿里の志向が色濃く出ているように思います。

true tearsはP.A本社がある富山県が舞台で、実在する場所も背景に登場します。
アニメのロケ地をファンが実際に訪れる「聖地巡礼」の先がけになったそうです。
おそらく初の請負作品ということで愛社精神の意味合いもあると思いますが
富山の町並みは雰囲気作りに大きく貢献しています。
物静さと画面から伝わってくる冬の寒さが人の温もりを恋しく感じさせ、
物語に引き込んでいきます。

ストーリーは乃絵・比呂美・慎一郎の三角関係が主軸となっています。
実際にはこれに3人の男女が加わってもっと複雑な多角形を形成しているのですが、
核となるのは名前を挙げた3人です。

乃絵と比呂美はどこまでも対照的なヒロインとして描かれています。
なかでも乃絵は子供っぽくて比呂美は大人びているという違いは
最終的に2人の明暗を分けることになります。
大人と子供の対比がtrue tearsの大きなテーマになっています。

比呂美は理知的な顔立ちの優等生ですがその内に秘めた感情はとても激しく、
心情が最もリアルに描かれているキャラのため感情移入しやすくなっています。
親を亡くし仲上家でも肩身の狭い思いをしている不遇な状況にあり、
特に女性なら彼女に共感し、応援したくなるでしょう。

一方、乃絵は無邪気でとらえどころがない、いわゆる不思議ちゃんです。
比呂美とは違って男性、特にアニメファンに受けが良い女の子でしょう。
作品のコンセプト「真実の涙」を体現した、最も重要なキャラとなります。
乃絵は祖母の死をきっかけに自分が泣けなくなったことを真一郎に打ち明けます。
乃絵は他人に呪いをかけていますが、実は呪いにかかっているのは自分自身なのです。
感情を封じ込めてしまったことで、心の成長を止めてしまった少女。
それが乃絵の人物像です。

彼女が大人になるためには閉じ込めた感情を呼び起こす必要があります。
その方法を「他人から涙をもらうこと」だと乃絵は言います。
しかし具体的にどうすればトラウマから解放され、涙を流せるようになるかは分かっていません。
そして現実は残酷で、大事にかわいがっていた雷轟丸が死んだときよりも
ずっと悲しい思いを経験することで涙を取り戻すのです。

{netabare}
ストーリーを語る上でニワトリが重要なモチーフとなっています。
ニワトリの意味するところは作中で明確な答えはなく、人によりさまざまな解釈ができます。
それが何度も見返したくなる理由にもなるのですが、僕はこう考えています。

当たり前のことですが、そもそもニワトリは飛べない鳥です。
雷轟丸だろうとジベタだろうと飛べないし、飛びたいと思ってすらいません。
つまり自分たちとニワトリを重ねて見ていたことが間違いで、
海辺のカモメを見て自分たちはニワトリではなくヒナ鳥だったのだということに気付くのです。
飛ぶのに必要なのは自分自身が成長し大人になって、飛ぶ決意をすること。
「受け身でいる限り成長することはできない」
それが、ニワトリが教えてくれたことなのだと思います。

true tearsは恋愛ゲームように乃絵ルートと比呂美ルートが用意されているわけではありません。
紆余曲折あれど、終盤からはほぼ一本道になっています。
比呂美は慎一郎と結ばれる以外に幸せになれる道は提示されないし、
乃絵は「飛ぶ」ための過程として、慎一郎を諦めることが避けられない状況になります。

三角関係というと、もう一人足してペアをつくるか、なんとかラブストーリーのように
一人を退場させてしまうのが楽で、無難な決着の付け方です。
そのような安易な選択をせず、一人は恋敗れるという結果ながら
作品のテーマと融合させ、真実の涙を取り戻すため、
少女が大人になるための通過儀礼として失恋が表現されています。
本作の行きつくところは乃絵の成長物語だったと言えます。

最終話で乃絵はクラスメイトと元気よく挨拶を交わしています。
わずか十秒程度のさり気ないシーンですが、彼女が「飛べた」のだと悟ることができます。
本来乃絵は明るく皆から好かれるタイプの人間なのでしょう。
彼女は大人になることを拒んでいる少女でした。
周囲と距離を置き、子供じみた自分の世界に籠っている状態から抜け出すこと。
それが乃絵にとって「飛ぶ」ということだったのです。

けれども校舎の裏のニワトリ小屋の前に立つとまだ心が痛む。
石を並べて作った「乃絵が好きだ」という文字は見る影もない。
高校生ともなれば、精神的な心の繋がりだけで恋人の関係は成し得ないもの。
「好き」という気持ちは本物だったけれども、
それを恋と呼ぶには幼すぎたのだと今なら分かる。

リフレクティアが流れ、「まっさらな空」に乃絵の涙が舞い上がり物語は終わります。
ここで彼女と共に涙を流すことができたなら、この作品は忘れがたいものになるはず。
true tearsの結末は「切なさ」だけでなく「正しさ」がある。
比呂美と乃絵、どちらのヒロインに入れ込んだとしても最後に感動できる。
それがtrue tearsの名作たる所以だと思っています。

一方で評判のあまり良くない慎一郎ですが、
比呂美と釣り合わないようなつまらない男ではないし、
乃絵ならもっといい男を捕まえられる、
そうエールを送れる程度の「そこそこいい男」であるからこそ
比呂美と乃絵、どちらの結末もポジティブに受け取れるのだと思います。
むしろ絶妙な匙加減だったのではないでしょうか。
臆病風に吹かれ、時に見ているこちらを苛立たせるキャラでしたが
最後はきちんと男らしいとことを見せてくれました。
{/netabare}

ストーリーもキャラクタもアニメらしからぬ作品。
しかしともすれば陳腐になりがちな真実の涙を取り戻すというテーマを
違和感なく受け入れることができるのも、
石動乃絵が作中で浮くことなく魅力的なキャラとして成立しているのも、
アニメだからできたことだと思います。
恋愛を勝った・負けただけで捉えがちな他の深夜アニメとは一線を画す、
王道にして新しさを感じられるアニメでした。

本作は特に女性にお勧めしたい作品ですね。
成就せずとも恋する気持ちがあなたを素敵にしてくれる、
「恋せよ乙女」という作り手の思いを受け取っていただければ…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 47
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

断固、比呂美! ドSに定評のある名塚

SF(すこしフシギ)純愛ラブストーリー。
当時はスルー。
なんだか評価は高めですが・・
あの時はそこまで話題にもならんかったので観てない。
なんだか手持ち無沙汰の時間に数話観たら・・・・まぁ短いから観ちゃった。好いた惚れた、このテが苦手な私なのです。

いろはあたりに、コイツの反省がちゃんと生かされてるんだなってのは勉強になった。
ジャンルはまったく違うが根本のテーマはにてるし。



ストーリー アニメ女VSリアル女 

めっさアマタおかしいヒロイン乃絵との出会いからはじまる物語。
コイツ、鶏マニア?だわ、主人公に鳥の餌やったり、から揚げを鶏にあげようとりたり・・しかもなぜか泣けないらしいの。
その時点でああ、コイツを泣かす話なのかなって。

いっつも空を飛べるとか飛べないとかいって、スピッツかよ?
完全に窪塚状態。トんじゃってんの。ピンポンのペコみたいなやつだ。アイキャンフライ!って感じよ。
そんなヒロインおかしいだろ。。


もうひとり、幼馴染の比呂美。
親が死んで主人公の家に居候、両親同士が友人のため、らしい。内縁の養子として扱われているが・・。{netabare}実は浮気で生まれた本当の兄弟かもしれない!{/netabare}ということで母にいじめられる。こっちは昼ドラである。
だが、人物背景が浮世離れしているだけで、キャラクター自体は非常にリアリスト。
スポーツで発散してても、ほとばしるHすんぞ!っていう欲求不満なオーラ。




この2人のヒロインがサンダVSガイラばりの戦いを繰り広げる。
一応もう3人も交えて話を複雑にみせるが・・
所詮時間稼ぎであってサブキャラは結局歯牙にもかけられてないない。
完全な三角関係。
ポイントなのはよくあるヌルめのハーレムではない。
きーみは誰とキスをする?とかいってらんない。
意外な伏兵がキスもってくしな。
人はこれは修羅場という。



ひたすら出てくる愚痴
{netabare}
まずキャラクターがアニメチックなのか少女マンガなのか、ドラマなのか・・・てんで各々バラバラ、綺麗な背景もあいまって作風がよくわからない。
ストーリーもひどいよなw。
ちょっと荒唐無稽すぎて覚める、山もなく・・12話で常にダレがあるってなんぞね。
主人公の行動、葛藤もアホ臭い。
絵本の比喩も別にいいんだけど、分かりづらいな。
心理描写であって何作か描いてるってことだろあれ。
渡したのと、投稿したのは違うものなんだから。
やっぱり水着、コメディ要素は必要か・・。


人退で出てきたマンガの書き方を思いだしたよ・・。
飛べる飛べない、涙が出ない、私は貴方の妹かも、都合よく現場目撃、兄がガチシスコン  等々しょーもない引きで盛り上げる。

予算の問題かもしれんけどね。
細かい演出にケチつけたらキリがない。

あとバイクはあんな簡単に燃えません!あれマジェでしょ・・
。絶対燃えないから。あんなで廃車なるかよアホ!
基本ガソリンは炎上するけど、タンクは密閉された状態なので場合によっては破裂という意味で爆発します!
気化した状態に火がついてもすごいことになるがな。
だるまとか年始に焼くと爆発するだろうが・・。
とんでもないこと教えんなよなぁ。


話をもどすと、なにか新しいことをしてみようとしたらちょっとスっころんだ、そんな感じの印象。


一番不親切だったのが比呂美との関係。開幕数話にしてこの娘とのフラグが立ってるし、コイツと最後くっつくしかないじゃんw
フラグが立つわけないメインヒロイン乃絵の意味不明さ。


比呂美の義母との確執、主人公の家に来た経緯。
いつ頃、どんな感じで、なんで仲良し幼馴染のくせに、ぎこちない関係なのか。まったく説明がない。来たばっかなのはわかるが。
でも主人公ラブ!で乃絵に予防線を張る比呂美。勘違いする主人公・・で話がはじまるのだがけど。

比呂美の説明をもう少し丁寧に最初してくれればまぁ・・あのオカンとの馬鹿話は納得いったといいうか・・。あまりにもいきなりすぎるだろ。和解もなんともあっけない。



{/netabare}


比呂美がかっこよすぎる件
{netabare}
この作品で一人だけ、生臭いんです。
メイン3人で唯一の見所あるキャラです。
名作劇場のように継母のイビリにも負けません。
眉目秀麗・才色兼備wな優等生と劇中でいわれるとおりなのですが・・
たとえ異母兄弟かも・・としても一途に主人公への愛を貫きます。
兄弟じゃないと分かったら全力全開。
他のキャラと違ってとっても性的・・。貞操狙ってる。

えらいあざといし、それを自己嫌悪しつつも、絶対に分捕ったる!っていうむっつり、愛すべき肉食系女子。
幼馴染属性も武器にします。
自分のカラダでだって釣り上げるためには厭わない。
一人暮らしをして自己発見、心の整理みたいなこといってるがあきらかに連れ込み狙い。
最後は事後承諾前提で勝手に彼女を名乗る豪傑。
まさに鎧袖一触、爆笑したよ。
かっこいいよ旦那って。
『きせいじじつ』をとにかく作ろうとするんだよな。
でも正々堂々としてるというか、完勝しないと気がすまない。

あまりにも現実味がありすぎるキャラクター。
アニメ的なキャラクターから男を分捕ろうとするリアルな女です。
とても16歳に思えませんが・・。
ある種、男が引いちゃうくらいこわいんですが、その辺の距離のとりかたもうまくって・・さすがあざといという。
めちゃくちゃそこがかっこいいです。
寝たら最後、中田氏させられそうなその手腕におまえ処女じゃないだろ?といいたくなるが・・話の流れから明らかに生娘。
キスシーンが尺、作画予算を祭り、エンディングのほうに取られたのか、イマイチ・・残念。
あの年上との時のほうが遥かにエロス。性的すぎ。
ただ開脚できるようになったというのはあれなんかエロい。
自分の意思でがんばってるんだということだと思うが、
あんなシーンでいったらどんな体位もばっちこい的なことにしかならんと思うが。
そもそもなんで開脚なんだよ。



両親がひとつの答えになってるってのはよかったかなぁと・・
反面教師であり、もうひとつの道も正解なのかと。

たぶんあれ同じような恋じゃなくて、母が妥協で結婚してもらったという負い目があるんでしょう。
いまでも幸せなんだけどなんか納得いかない、だから死んだ相手を、娘を恨む。

で、オヤジはイイヤツなのに嫁の悪行に気がつかないのw?
普通初回の空気でもうキレるぞ・・。明らかに険悪じゃねーか。
まぁそこらへんが甘いというかツこんじゃいけないとこよね・・。ドラマにならんから。
{/netabare}

いやまぁなんだかんだいって楽しんでる。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

h02dvvd さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

”失恋”は”失恋”だけじゃない

【萌え】★★★★☆ 【シリアス】★★★★☆
【ヒューマンドラマ】★★★★★ 【アカデミック】☆☆☆☆☆
【ギャグ】☆☆☆☆☆ 【演出】★★★☆☆

 設定がどことなく「とらドラ!」に似ているなぁと思ったら脚本が同じ方でした。なるほど。僕は「とらドラ!」よりこの作品の方が好きですが。心理描写のやり方が非常に上手いです。
 要約:「『とらドラ!』より失恋に重きを置いた話。でもちゃんとハッピーエンドだから岡田麿里好きは観るべし。ちょっと電波だからって切るんじゃない!」

・いかにして失恋と折り合いをつけるか
 この作品はテーマとして恐らく”恋をする”ことより”恋をやめる”ことに重点を置いています。タイトル的に。同じ岡田麿里脚本の作品の中で恋をする方を重視しているのが「とらドラ!」です。個人的には恋をやめる方を重視したいので「とらドラ!」よりこの作品の方が好き、といったところです。

 ↓「true tears」「とらドラ!」のネタバレあり
{netabare}
 「とらドラ!」に関して。みのりんと亜美ちゃんが不憫じゃないですか?人によって感じ方は違いますし、僕の見方が間違っているかもしれないので断言はできませんが、やはり失恋との折り合いの付け方としてあのようなやり方は少々心に傷跡を残しそうな感じを受けます。特に亜美ちゃん。大人びていながらとても繊細な性格をしているので塞ぎこんじゃいそうで心配なんですがなあ……。「とらドラ!」は恋をするという点では素晴らしいと思いますよ。念のため。
 「true tears」に関して。愛子ちゃんのような失恋の乗り越え方はとても理想的だと思います。尻軽女と言われればそれまでなのかもしれませんが、「失恋」を自分にとってどんなものとして浮かび上がらせるかが重要です。僕にとっては。それでは乃絵はどうなのかというと、涙のくだりが無かったら自分の中での評価はもっと低かったかもしれません。恋を諦めたという事実と対価として得られたものが釣り合うかどうかという点で、この作品は赤字を最低限に抑えることに成功していると思います。もちろん恋愛はビジネスではないですよ。でも失恋して絶望のデフレスパイラルに巻き込まれるお話よりは赤字が少ないほうが良いと思いませんか。
{/netabare}
 ↑ネタバレここまで

・いかにして恋を描き出すか
 人類は数千年恋愛をし続けているため、今になって全く新しい恋愛観を生み出すことは非常に困難です。そのため、今さら恋愛というものに絡もうとする場合、別種の新しい何か(ケータイとか)を頑張ってねじ込むか、今までずっと言われてきたことを至極丁寧に作り直すかのどちらかしかないと思っています。世の恋愛物はたいていの場合は後者で、この類のものは感情の陰影みたいなものをどれくらい上手く表現できるかによって出来が決まるといっても過言ではないと思うのですが、この作品はたくさんの象徴的なフレーズを随所に織り込むことで恋を見事に描ききっています。

・恋を描き出そうとしたらこうなった
 こうなりました。
 TVアニメ「true tears」公式サイト|キャラクター|石動乃絵
 http://www.truetears.jp/character/chara_02.html
 ”突拍子もない言動が多く、変わり者扱いされている。”
 アニメに限らず最近の作品では、スパイスとして(?)多少の変わり者要素が入ってくることは珍しくはないと思います。それは分かっているのですが、困ったことにこの子は多少ではなくかなり変わり者です。そのような設定が必要だったのは十分理解しているので別に非難するつもりはありません。初見はビビるかもよ、ということです。

 問題児は一人だけじゃいんだなこれが。はい二人目。
 TVアニメ「true tears」公式サイト |キャラクター|仲上眞一郎
 http://www.truetears.jp/character/chara_01.html
 ”絵本作家に憧れており”
 絵本作家を馬鹿にする積もりは毛頭ございません。しかし下手したらこの人、上の人より残念です。というのも、事あるごとにわざわざ自らのポエムを視聴者に吐き出してきます。詩人作家を馬鹿にする積もりは毛頭ございません。世の中の大半の人は物事を詩に翻訳して考えることはしないので戸惑うだろうということです。

 他にも大半の一般人と周波数が合わなそうな方々(例:{netabare}四番{/netabare})がたくさんいらっしゃるのがこの作品のすさまじいところです。もし嫌気が差したとしても頑張って見続けてください。中盤あたりから「この人達はみんな360度回って正常なのではないか」と思えてくるのではないかと。最初の数話では、問題児(特に乃恵)の異常な側面しか見えてこないかもしれませんが、実際彼らはとてもまともな等身大の学生です。

{netabare}
 この作品の裏ボスは、物語後半になればなるほど異常っぷりが際立ってくる比呂美です。比呂美が気に食わないということでこの作品が嫌いな人も多いようで。涙を流しているときはとても性悪になるって、人間味溢れるいい性格だと思うのですが……気に食わないものは気に食わないでしょうから仕方ないか。
{/netabare}

・いかにして恋を描き出すか(その2)
 主人公が詩を垂れ流すというのは上でも触れました。が、ポエマーの定義を拡大して考えると主要キャラはほとんど全員ポエマーです。隠喩ばかり喋っています。「とらドラ!」にもオブラートで包んだ表現はあるのですが、「true tears」はこの傾向がかなり顕著です。「地べた」「雷轟丸」「飛ぶ」「雪」という象徴が何を表すか、主人公は絵本にどんな思いを込めているのかをしっかり読み取る必要があります。これを考えるのがとても面白いのですが、人によっては面倒くさいと感じるかもしれません。その点三代吉だけは唯一レトリックを使わず素直に喋ってくれるので、三代吉に親近感が湧く人はとても多いと思います。

 大衆に勧めるならば「とらドラ!」です。率直に言ってこの作品は少々見づらいです。上に述べたような点が人によってはマイナスとして働きかねません。逆に人によってはプラスに働くということで、万人にとまではいきませんがオススメできるアニメです。

2013/03/09 気が向いたので書き直し

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

88.5 23 泣けるで恋愛なアニメランキング23位
さくら荘のペットな彼女(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (5362)
26073人が棚に入れました
学園の問題児の巣窟『さくら荘』に住む高校2年生の神田空太は、変人たちに振り回されながら、『脱・さくら荘!!』を誓う毎日。そんなある日、『さくら荘』に、可愛くて清楚で、しかも世界的な天才画家である椎名ましろが越してくる。彼女を寮の変人達から守らねば!と考える空太だったが、ましろにはとんでもない秘密があった。なんと彼女は外に出れば必ず道に迷い、部屋はめちゃくちゃ、ぱんつすら自分で選べないし、穿けない、生活破綻少女だったのだ!空太は寮生たちによってましろの“飼い主”に任命されてしまう。こうして凡人・空太と天才少女・ましろの“飼い主とペット”生活が幕を開け―?この物語は、変態と天才と凡人が織りなす青春学園ラブコメである。

声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、中津真莉子、高森奈津美、櫻井孝宏、堀江由衣、豊口めぐみ、浅野真澄、小倉唯
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

24話鑑賞後。第1稿。採点も若干修正。

原作小説2巻途中、コミック4巻まで既読。

2クール、きっちり完走できて嬉しい限りです。
録画をミスることもなく、酷く溜め込むこともなく。

一通り観終わって・・・良い意味で泣かされたタイトルだったなぁと。特に終盤は毎週毎週ティッシュ箱を傍らに置き、涙を拭いつつの視聴でした。

総評は後日させて頂いて、とりあえず24話後の感想を。

{netabare}
24話鑑賞後---------
普段アニメの視聴は
『録画しておいて、翌日仕事から帰宅以降』
というスタンスなのですが。
最終話ということなのか、気合を入れて普段より早く起床して、観てから仕事にいきました(結果的に正解だったわけですが)w

冒頭寮生達が全て立ち去ってしまいそうないきなりな展開に「!?」と困惑したわけですが、仁・七海・リタの見送りだったということでホッと胸を撫で下ろした次第です。

とりあえずまずは・・・七海さん、お父さんから正式に許可を貰っての再チャレンジ、良かった。本当に。
このまま彼女が物語から脱落してしまうのは、どういう意味でも勿体無いといいますか、考えられない考えたくなかったので。

本意かどうかはともかく・・・龍之介&リタの関係も安泰なようで何よりです。大胆というか行動力があるというか・・・予想通りではありましたが、さすがリタ嬢w

美咲先輩は・・・まさかそう来るとはw というかどんだけ稼いでるでしょう、彼女。 しかも婚姻届提出済み!?w 早いよ、先輩w
以前1回だけ出てきた例の「ブツ」がここで生きてくるとは思ってもいませんでした。

結局、空太の気持ちはハッキリ示されることはありませんでしたね。何となく感じるレベルでは有ったように思えますが、言葉にはされておらず。
冒頭の看板を打ちつけるシーン。「何かデジャヴ」と思っていましたが、よくみると桜を意識したような模様になっている気がして、良かったと思います。

ましろは・・・無垢さは相変わらず、でも初回の時のような無感情無表情的な部分は無くなって、やはりこの娘も可愛いよな~と。

「はうはう」の弟君がさくら荘入りというのはともかく、トップで入試をパスした娘がというのは甚だ意外でした。
しかも一般寮を出るきっかけを作ったのが優子でw 普通追い出される(?)立場が逆だろう?とw というか合格しているとは全く思わず。
今後色々な意味で賑やか(騒がしく?)なりそうなさくら荘だな~と思いました。

終盤毎回クライマックス的な流れだった分、ラストの平坦さ(普通で考えればそうでもないですが)は意外でしたが、良かったと思います。

2期をやりたい意思の見える終わり方だったと思います。
個人的には是非続きを観たいタイトルになりました。
・・・といいますか、原作読みたいですw 限界です。
アニメとは異なるお話なのかもしれませんが、それでも。

余談ですが。
BD&DVD3巻のジャケットは美咲でしたが・・・メイン張ってる回では無かったようなw 収録話から選ぶなら・・・優子か龍之介かリタかw

23話鑑賞後---------
19話辺り以降、毎回ティッシュが手放せない展開が続いてますね~。今回もそうでした。

元生徒会長が答辞で何かやらかしてくれるかと思いきや、その役目自体を美咲に譲り渡す(上手い表現がみつかりません)という行動にw まさかそう来るとは、全く予期せぬ展開でした。

何処か大人らしい達観した立ち位置で、空太弄りにしか出てこなかったような印象の千尋先生ですが、ここ2話では特に重要な役割を演じていたように思います。
少なくとも、彼女なりのさくら荘への思い入れは有り。そして彼女がいなければ今話の3年生の企ては実行すら出来なかったわけですから。

龍之介&リタの桜のバッジ、3年生の企て。どちらも偶然それぞれが思いついたことなのでしょうけど、結果見事なまでに噛み合っていたな~という印象です。

これでさくら荘存続は確定ということで良いのでしょうか?
校長・理事長・オーナー辺りが汚く展開してくれなければ良いのですが・・・。

残りは・・・1話?2話? どちらにしても寂しい限りですが、何事にも節目、切れ目、出会い、別れはあるわけでして。
現状を円満解決するのには・・・。

22話鑑賞後---------
前回はましろがさくら荘を後にするところで終わっており、色々心配でしたが・・・なんとか戻ってきてくれたようで一安心です。
ただ、未ださくら荘の廃寮そのものは消えていないわけでして、しかも卒業式当日なわけで余談を緊迫した状態ではあるわけです。

七海さんは・・・本当に健気といいますか、自制の出来る娘といいますか。タイミングはちょっと微妙だったかもしれませんが・・・彼女自身の心の内を正直に吐き出してしまっても、僕的には責められたことではなかったように思います。
ただ・・・このことも彼女の判断や決めた事なわけで、これはこれで1つの形だと思います。

ましろへの想いを、表も裏も含めて初めて言葉にした空太だったわけですが・・・結局肝心なところは「七海とましろの友情」に持っていかれた感がw 元々ましろの感情は、偏ってはいても一つの形を示していたわけですから、ある程度の答えは見える気がしますがw

残る問題は今のところ、僕が考えられるだけで2つ。
・さくら荘の今後
・七海の今後

仁&美咲が元生徒会長カップルを巻き込んで何かやらかしてくれそうですが・・・今から次回が楽しみです。
正直・・・この2人は正式に答えを出せたら一歩下がった立ち位置になるかな?と予想していたのですが、意外と要所要所で表に出ていますね。

追記で。
藤沢さんの会社の行動については・・・千尋先生のおかげでちょっとは溜飲が下がった気分ではあります。
別チームの行動ということなら、いくら売れっ子クリエイターといえど会社の全体を把握し切ることは難しいとは思います。が・・・同じ会社・業界の人間としては批判は避けられないとも思います。

21話鑑賞後---------
前話では気丈に署名募集活動をしているような気がしていた七海さんですが・・・やっぱりそう簡単に割り切れませんよね。廃寮阻止に向けての彼女の気持ちは嘘偽りでは決して無いのでしょうが、そればかりなわけでもなく。
どんな形にしても、吐き出す機会は必要だったと思います。

逆に想いを抱え込むしか無かったのが空太なわけでして、タイミング悪かったな~と。気持ちの整理をつける時間も、七海における空太みたいな相手も無く・・・。
ましろを引き抜こう(上手い表現がみつからない)とする企業の姿勢を、「そう」感じてしまうのは無理からぬところだとは思えました。が・・・何事もこう考えるのは邪道ですが、色々タイミングが違っていたら、と思えなくもないですね。

そして何が一番の要因になるのかわからないですが、やはりさくら荘を後にしたましろ。彼女の生活と気持ちと想いが大丈夫なのか、かなり不安です。

20話鑑賞後---------
こう言っては何ですが・・・。
思ったより正攻法で廃寮に対して動いていて驚きました。
ご都合主義全開でやるならもっと超展開とか特殊スキルに訴えるとかあるでしょうに。そうせず署名活動などで地道に(?)動いている様は意外でした。(決して否定的な意味ではないです。)

しかし・・・学校としては「画家としてのましろ」に期待して編入をさせた(してもらったのが正解か?)わけで、その思惑に沿わず漫画家としてデビューまでされてしまったのは、到底認められる話ではないのでしょうが・・・。

だからと言って「耐久性」に託けて、その辺の軌道修正しようとする行為自体も認められるわけでもなく。クラッキングという手段で得た情報とは言え、学校側の言い分はどうしようもない物ですね。

ましろの両親はまだ登場してませんが、どういうスタンスなんでしょうね。画家としてのましろに肩入れするのか、漫画家としての娘に理解を示すのか。原作での展開を知らない身ではありますが、その辺考えると・・・学校側の行動はどっちにしても自らの首を絞めるものでしかないと思えています。

DVD2巻のジャケットを見て、最近改めて「七海も可愛いな~」と再認識したところなのですが・・・残念ながら最終オーディションは不合格だったようで・・・。正直思ったよりダメージ受けてます。
2クール目辺り(それ以前も込みで)からの七海さんの言動を改めて見てみると、結構切ない。この先の物語は知りませんが、以前見た時とは異なった感想・印象が湧いてきます。正直涙無しでは観られないです・・・。

都合の良すぎる展開を期待しているとは思いますが・・・3年生の卒業は避けられないとしても、2年生sは揃ってさくら荘にいて欲しいと思っている(20話観た今でも)ので・・・。

ましろの「わたしがさくら荘を守る」というセリフの意味が、一体何を指すのか少々不安ではあります。いざとなると、結構突拍子もない行動してるので・・・。

19話鑑賞後---------
前回ED明けにて、急展開を見せたわけですが・・・。

今回は、空太が猫を拾ってさくら荘に飛ばされた直後からのお話。

一番印象は・・・やはりゲームが古いという点でしょうかw
今回は「餓狼」もしくは「KOF」。あまり昔の格ゲー、詳しくなくてw ハードは・・・NEOGEOですかね~。

特にこれというポイントは無かったように思いますが、やはりどんな物語でも「ファーストコンタクト」というのは感慨深いものがありますね~。その作品が好きなら尚更でしょうか。

廃校・廃部みたいな流れの作品は(最近?)多々ありますが、このさくら荘は抗う方向でお話が進みそうですね。最終的にどんな決着が待っているとしても、「最後に一花」みたいなノリではない展開を期待しています。

18話鑑賞後---------
「宇宙人に初恋」というタイトルだけあって、やはり仁&美咲のエピソードでしたね。

仁が無事大阪の大学に合格して、報告・話進展かと思いきや・・・美咲がTELやメールをスルーという反応に。
どう解決するのかと思いましたが・・・。

仁の予想も見事に正解でしたが、今回ばかりは2年生トリオの絆が上回っていましたね。

空太と仁の殴り合いという構図になりましたが、結局はやはり仁自身がどう折り合うのか、どう納得するのか・・・そこが肝だったように思います。

仁と美咲の間が、1つの形を結べたことは良かったと思います。屋上での2人のやりとりは感動してしまいました。
といいますか、歳のせいか涙腺が緩くなっているんでしょうか、結構泣ける機会が増えたな~とw

ED明けに「さくら荘取り壊し」という衝撃の展開が・・・。
どの面々にとっても後の無い展開だなと。
七海にとっては、どうしても離れてしまいそうな。
ましろが独りで生活できるはずが無く。
龍之介も引き篭もっていられるわけでもなくなって。
空太は・・・。

16、17話鑑賞後---------
年末年始の帰省後のお話ですね。
この2話は緩急の差が激しいな・・・というのが、まず第一の感想です。「空太プレゼン」「優子受験」「14日」と1ヶ月ちょいの時間経過があるのですが、17話は実質14日のみのストーリーと、すごいバランス配分ですw

(16話)
空太君、プレゼン突破おめでとうございます。
ところでこういう「企画オーディション」は実在するのでしょうか?
あると仮定して、合否をこんな風にその場で決めてしまうものなのでしょうか?(これだと、合否待ちになった時点で不合格みたいなものに見えるので)
空太の参加は複数回目なわけで、今までのものも含めて判断されたということなのでしょうか?
原作ではどう描かれているのか、気になるところではあります。

神田父からの伝言「2人のどっちが本命?」ですが。
確かにそろそろ空太自身、胸の内に気がつくべき頃合かな?と。「七海が自制できる子」で「お互いに遠慮していない」から、この3人の関係が大荒れにならないのだと思いますが・・・普通の恋愛物だったら・・・。

16話のサブタイトルみて。
てっきり七海が告ってしまうのかと思いました。
なるほど、台本のセリフですか。焦った焦ったw

(17話)
2月14日。七海オーディション当日。バレンタイン。
各人、色々動きのあった回でした(現状はそれほどでもないですが)。
リタさん襲来とか、宮原君再登場とか。
ましろに急な仕事とか。

ましろへの仕事。表紙ですか。大役ですね~。
彼女自身既に仕事持ちなわけですが、やっぱり空太・七海が頑張っている部分ですから、こういう展開は欲しいですよね。後々に影響していくのか、今は知る由もありませんが。

リタさんは久々なのに・・・。
龍之介の女性嫌いは一体何が原因なのか。今後そのことに触れられるのでしょうか。
今回のは可哀想だったので。

七海のオーディションは順調に進むかと思いきや、事故で電車がストップ。大ピンチに。
ましろとの約束があっても助けに行こうとする空太。
どうするのか?と思いましたが・・・とりあえずましろを気にする余裕はあったようで安心しました。放置とかだったら洒落にならないので・・・。

オーディション会場までの道程でのやりとり、その後学校での出来事を見た限りで・・・。空太の心の内は、もう決まっているんじゃないかな?と思えました。本人が気付いているかはともかく。
まぁ・・・ましろの手作りチョコなんて、ありえませんよねw
ちょっと期待しちゃいました。

次回は・・・仁のエピソードでしょうか。

14、15話鑑賞後---------
他の新番組の方にかまけてレビューが滞っておりました。
色々思うところもありまして纏めてになったわけですが・・・上手く書けてるか大変不安です。

(14話)
ということでクリスマスのお話。
結局ましろの送迎の間に、七海とのプチデート?をするという展開に。13話の時は結構深刻なお誘いなのかと思っていましたが、美咲の為に一時的にさくら荘を空にする口実でもあったわけで・・・その辺上手いこと有耶無耶になった気がしないでもないですが。

仁は・・・美咲以外の方向には余計なくらい気が回っているんですが、彼女のことだと本当に・・・。考え過ぎなのか、空回っているというのか。
仁本人の中では「美咲とどうしたい」「どうありたい」と明確な理想像(?)があるようですが、それを彼女に伝えることもできず。「そのままで」という曖昧なことしか伝えられない。
言い方は悪いですが・・・「美咲を振り向かせたい」ではなく、詰まるところ、彼自身がどう自分に納得するか満足するか、だと思うんですよね。

さくら荘にきて以来のましろといえば、基本漫画に没頭していて、空太もその部分を目にすることが多かったわけですが・・・。
文化祭辺りのことで「ましろの中に重要な物が増えた」「新たな感情を知った」ことで、異なった一面を見せ始めたのだと思います。
何に向かっても真っ直ぐ。ましろそのものがブレてしまったわけではないのだと思います。

「まだ届けられない想い」。本当に七海さんはストイックですよね。とりわけ自分に対しては厳しすぎと思える程かと。空太は何のことかよく分かっていない様子ですが・・・。
個人的には、結果の成否に関わらず想いを届けて欲しいな、と思いますが・・・どうなるのでしょうか。

そんな意味でも空太君には、もう少し周りからの想いに気付いてあげて欲しいな、と。企画オーディションとか自らのことで精一杯かもしれませんが。
そして自分の想いの在り処にも。

このお話のタイムリミットは約2年後だと思っていましたが、実際はその半分なんですね。

(15話)
千尋先生のヴァカンスの為に、急遽帰省することになったお話。女の子3人連れてって、何てエロゲですか?とw そりゃ妹も驚きですよ。

仁さんの云わんとすることはわかりますが・・・もう少しはっきり応えてはあげられないものか?と思えてならないのですが・・・。

この回は全体的に感想書くのが難しいですね。
「美咲らしさ」・・・元々前向きな指向の彼女ですから、答えに辿り着ければ大丈夫だと思います。グルグル想いの迷宮を100周もしているだけでも大したものだと思いますけども。
「努力は報われると証明して欲しい」・・・そう思うのも分からないでもないですが、それは自分ですべきことかな?と。でないと、自分だけがダメだった場合、自分の結果を人の所為にすることにも繋がりかねないので。

長文で失礼をば致しました。

13話鑑賞後---------
年も明けて、物語もガラリと変わるのかな?と思いきや・・・意外にも空港シーンからでした。

今後は空太・ましろ・七海の3人の関係が厳しくなりそうですね・・・。方向はともかく、空太の思いの質は一体何なのか? ましろの自覚はどの程度なのか? 七海さんはまぁ本人も分かっての行動でしょうが・・・。

漫画を描くことよりも空太へのアクションに比重がいくという、ましろの姿は衝撃でした。空太の思いもわからなくは無いですが、主人公補正にしても鈍い・・・。
同時に七海からのアプローチもあったわけですが、そんな安請け合いして。思わず「いいのか~?」と口を出てしまいました。
この人間関係は果たして・・・。

ふと思ったこと。
やっぱ企画オーディション、そこにはしない方が・・・。他にもあるならそっちへ・・・。今回は一次でダメだったようですが、最悪、意図的に落とされている可能性すらありそうなので。空太なりの思い入れや憧れはあるでしょうけど。
と、本人にはそんなことを知る由も無く・・・。

12話鑑賞後---------
まず・・・年内に一区切り付けてもらえて何よりです。11話のままで越年とか、いろいろきつそうなのでw

物語としては大筋予想通りの展開でした。個人的には空太が、更にもう一歩踏み込んでくれるかな?と期待していましたが。ま~あと1クールありますので、そちらで期待しますw

叫ぶましろという構図は予想していなかった部分ではあります。と同時にcvの茅野さんの演技を意識して聴くの初めてなので、印象大でした。ガルパンとか他にも出演作品見てたようですが・・・。軒並み主演クラスは外してたようです。

「恋を教えて」というお願いに、これで1つ答えられたことになるようですね。主に「ドキドキ」させる方面。
それでもやはり、七海を意識したり、妹に張り合ってみたり、(これは異なるかもしれませんが)リタを助ける空太を敵認識してみたり・・・「恋」に近い感情は持っているように思えますよ?w

藤沢さん・・・。個人的にはあまり好きなキャラではないので、顔見ると少々イラっとしてしまうのですが・・・。
卒業生で千尋先生と知り合いで、おまけに元さくら荘住人となると、結構な立ち位置でしょう。う~む。
確かにプレゼン回見直したところ、履歴書?に住所まで書いてありましたね。

七海さん。一発勝負での、ヒロイン役兼進行役お見事でした。さすがというのかなるほどというのか、良かったと思います。

結局リタさんの思惑通りだったんでしょうか~?
一度彼女に、龍之介にこだわる理由を訊いてみたいですw

ミートボール。直訳すると肉球。今更気付きました。
猫好きな方は、食べるのためらったりするんでしょうか?w

11話まで鑑賞後-----
10話にて、リタさんにも何となくでも理解してもらって、ましろの味方になってくれるか~?と思いきや・・・「待つのは文化祭まで」「しかもましろ父の差し金(11話にて)」と、納得されていない模様。
う~ん、困ったものです。

ということで変わって11話。
というか文化祭パート長いですね。次で4話目。

七海さんのメイド姿がまずは・・・可愛いです。過去に美咲さんと比較して謙遜してますが、十分すぎるほどですよ、ホント。嫌味や情けとかじゃなく。
出展物作りにあまり手を貸せないと気にされているようですが、実際に発表の場で観客を扇動するというのも十分大役だと思いますよ。やり直しはきかないし、その場が全て彼女にかかっているんですから。

ましろの猫娘姿と聴いたとき、空太とほぼ同じ想像してました。どうせ裏切られるに決まってるのいるのにw
入り口で看板持って呼び込みしている着ぐるみ娘・・・「看板娘」では無いですよね?w あれはあれで可愛いのでアリですが、美咲さん話盛り過ぎでしょう。
しかも着ぐるみ内部はパンツのみて・・・。
いつもはパンツを信じてない様相ですが?w 最近信仰するようになったとか?w

森の作品展とかとか。
ましろによるケチャップ絵が、あまりにガチ過ぎる。似顔絵レベルじゃないw

龍之介&リタという組み合わせは不吉すぎですねw
「自動メール返信プログラム」のはずのメイドちゃん、結構独立して動けてる気がしますが・・・?w
この話での龍之介メイド仕様のおかげで、彼の性別がどっちなのか全く読めなくなってきました。ビジュアル的な問題だけではないのかもしれない、と深読みしてみたり。

藤沢さん再び。
卒業生だったんですね。
それでもやっぱり、アレは無いなと。

美咲さん、お姉ちゃんとホントそっくりですね。強いて違いを探すなら・・・総合的な輪郭でしょうか?
普段は結構お気楽(とはいえ行き過ぎている感はありますが)に対応できる仁さんですが、美咲さんが絡むと途端に余裕が無くなりますね。大阪に進学予定ですが、ダメージ受けるのは結構彼なのかもしれません。

仁さんとの関係に悩んだりで結構感情の起伏が激しい美咲さんですが、それでも持ち前の「前向きさ」はこのアニメでかなりの救いだと思います。本当は無理しているだけなのかもしれませんが、どちらも本当の彼女だと思います。
会いにいくのに気軽に「飛行機」「新幹線」と言える辺り、ブルジョワなのか愛が成せるわざなのかw

「ましろがイギリスへ」というのは、現段階では空太の思い込みという部分がありますよね? リタさんの言葉も真実では無いでしょうし。
それでも何か行動を起こそうとしている空太に期待したいです。何となくシナリオは読める気はしますが、ドキドキしてますw 2人の関係が良い方向に進みますように。

これで「恋を教えて」に繋がるのでしょうか?
多分・・・もう既に彼女の中には「恋」があると勝手に思っております。後は「周囲の人の」ではなく、自分の内に気付けるか、だと思います。

9話鑑賞後----------
先回のプレゼンシーンでの謎は・・・観返してみても、やはり意味不明。これについては友人とも同じ見解でした。
今のところでは「藤沢さんの何らかのコンプレックス、もしくは思い込み」にしか思えないですね。
これは原作を読んでみないと納得いかない点かもと思えたり。

で9話。
8話での次回予告がリタさんだったので、彼女メインの回かと思いきや・・・。
個人的には、龍之介君(?)に持って行かれてましたw
いえ物語の展開的にはリタさんが引っ掻き回した感が強いんです。

が・・・いかんせん、登場タイミングが・・・。
そもそも引きこもり設定キャラが急に現れたときの想定なんてありませんでしたw
ビジュアル的な部分については何処かで見かけていたので、それほどでもありませんでしたが。
メイドちゃんのcvがあえて(?)「???」になっていたのにはちょっと納得しました。いえ、先々の展開もある程度勝手に予想した上で、堀江さんの男子(?)役も「ありえる」とは思っていましたがw

リタさんの登場、イギリスに連れて帰る宣言から何となくお話はわかる気はしますが・・・リタさん&空太くんに一言。ありきたりな内容ですが・・・誰が何をするのか決めるのは、本人だよ、と。今のましろさんの判断や思いや方向性が将来正しいのか、そんなことは誰にも分からないでしょう。が、他人が決めることでも無い、とも思います。
言い方は悪いですが・・・ましてやリタさんは・・・。

8話鑑賞後----------
折角の「水着回」も、先週に比べたらその方面ではイマイチ威力に欠けると言いますかw

空太君の挑戦第1回は・・・良くも悪くも予想通りで。
いや・・・いくらさくら荘の面々が変人ばかりで、練習や修正を繰り返したと言えど、人生初プレゼンなんてそうは上手くできるはずもなく。
次に向けて、前向きに進んで欲しいです。
※この作品みて、自分以外に向けて「がんばれ」という言葉をかけることが、どれほど無責任なのか痛感した気がします。ましてや自分が出来ていないのならば、尚更ですね。

審査員(?)の中にいた藤沢さん(でしたっけ?)、プロフィールを見て急に思い立ったように質問をしていますが・・・どんな意図があったんでしょう。追々語られることとは思いますが・・・。個人的に関わりがあるのか、何なのか。
ただ・・・「そういう」質問はプレゼンが終わった後でも良かったんじゃないのか?と思いますが。
プレゼンを聴く必要がないと思えたなら、端から落とせば良い話ですし。
まだ1回観ただけなので、再度視聴~検証してみたいと思います。

7話鑑賞後----------
神田妹、登場~。
個人的にここまでテンション高めな小倉さんは初でしたので、何か新鮮でした。

進路相談(本人曰く建前とのことですが)の為に襲、訪問とのことでしたので、ちょっとはシリアス目な展開かな~?と思っておりましたが、それほどでも無く。
このエピソードが原作にあるのか分からないですが、あるようでしたら読んでみたいところです(現在アニメを追い越さないよう調整しつつ原作追従中)。

次回は水着回とのことですが、今回で既に結構肌色率高かった気がしますがw

妹vsましろも面白かったですが、七海さんが色々焦ってるのが特にツボでした。この娘も良いな~。

6話鑑賞後----------
今回は「FightingVipers」かw
ちょっとかじった程度ですが・・・でも懐かしいw

「8月10日」という日付には、もう1人の行動も含まれていたんですね。ましろデビュー、七海の中間発表会。それらに触発されてのエントリーだったのかもしれませんが。

「ましろ当番」という、ある意味七海さんには関係の薄い仕事に固執した理由は、果たして・・・。
純粋な「使命感」のようなものなのか。
(超)遠回りをした上での空太君への想いの欠片なのか。

結果的に体調不良に陥り、発表会に無理して出席して場を壊し・・・。それらの行動への評価は様々とは思いますが・・・僕としては悪くない選択だったかな?と。
そしてそれらの行動を後押ししたましろ。
あれも彼女なりの気遣いというか、気持ちの汲み方といいますか、そんな一面だったように思います。さくら荘の面々に頭を下げた手伝ったりしてる様は、また彼女の違った面が見られて良かったと思います。
この2人の関係はこれからどう動いていくのでしょう。楽しみです。

「ましろ」と名前を呼ばせるのは恋愛感情というより、「特別」という意味合いのが強いのかな?と感じた回でした。

仁さんの進路は・・・彼は彼の考えあってのことなんでしょうね。推薦蹴ってまで、というのは冗談ではないでしょうし。
そしてそれを察してしまう美咲さん。
・・・切ない。切な過ぎる。
そして色々な人間関係に接する空太君もつくづく絶妙な位置にいるな・・・と。

次回予告が意味不明すぎるw 空太の妹さんの出番なようですが。

例の変更点については・・・。
確かに・・・必要性はあったのか?よりによってこんなご時勢に?と疑問が無いわけでもないですが・・・。
過剰反応はいかがなものかと思います。

5話鑑賞後----------
七海さん、さくら荘へ~の回。
何より、途中の「サムスピ」?ぽい画が気になって気になってw いや~懐かしいなぁ。

先週読んだコミック3巻の後半部分からになると思うのですが・・・。(これでまたアド無しにw)
4話での次回予告とコミックを見比べて、ましろ追試前日辺りのお話は無しかな?と思っていたのですが・・・ありましたね。アニメでは色々軽めな扱いだったように思います。
個人的に前夜のやりとりは面白そうだったので。

それにしてもまぁ・・・ましろさんのスキルは反則でしょうw 詐欺とは言わないまでも、凶悪といいますか。漫画を描くため、テスト突破のために発揮される辺りが、嫌味にしない要因でしょうかw

そういえば・・・空太の家庭の話知らないな、と改めて。

七海さん、色々頑張り過ぎてる気がしますね。
この作品自体、何処かに「陰」と言いますか「裏側」と言いますか、そんなテーマが感じられるので、彼女のポイントの1つなんだろうな、と勝手に想像していたりします。

4話鑑賞後----------
個人的な未知数部分に突入しました。

そしてこの作品を観始めて、初めてましろさんに明確な表情が見えた回でもあったように思います。これまでは、あまり表情が伺えなかったように記憶していますので。
そして改めてましろさん可愛いなぁと。

4話を観て率直に思ったこと。
この作品に対するコメントが安定しないのは多分、登場人物達や物語に自分自身の心が激しく揺らされているからなんでは?と思えました。
方向性は異なりますが、TARITARI5~6話辺りを観た時似た感覚を覚えたような気がします。

来年発売予定?のゲームのCM観て。
七海さんもさくら荘に入るみたいですね~。次回予告の内容から、5話からでしょうか?

※11/3追記
コミック3巻の該当部分を読んでみて・・・。
漫画が原作通りであるならば、空太の心情が分かり易かったことが良かったですかね。アニメではその辺、急展開だった気がしないでもないので。
ただアニメの展開でも悪くはないと思います。

SAOもですが、原作が気になるタイトルです。
でもやはり時間が無い、とw

3話鑑賞後----------
ここまで観た時点で・・・コミックによるアドバンテージがほぼ消えました。 ここから先は殆ど展開も何も知らない状態になります。(注:一応コミック3巻買ってあります。元々読んでいたので。これ書いてる時点で未読です。)

ラブホ取材の件は、結構アッサリだったなと感じました。小説では分かりませんが、コミックでは結構ページが割かれていたように思いましたので。
たぶん・・・美咲さんのお姉さん(でしたっけ?)の話があまりされてなかった分、短く感じたのでしょうか(その話はもう少し後でしたっけ?)。

ましろさんの瞳(心と書いて良いのかな?)。
綺麗なことは変わらずですが・・・純粋でまっすぐで、心に刺さりますね。空太君にも悪意や邪気は無いのでしょうが、アレは結構効くでしょう・・・。

録れてる分を何度も観かえしていましたら、何となくましろさんの表情が分かったような気がしてきました。・・・気のせいな感じが否めないくらいの自信ですが。

2話鑑賞後----------
2話になりましたが・・・やっぱりなかなか纏まらずな感じで。
すみません。

今回までで、まず印象に残っているのは・・・ましろさんの瞳でしょうか。形とか輝き?とか。(意図的なのか)目で物を語っていないように感じるのでミステリアスと言いますか。

空太君絡みになると途端に表情がクルクル変わる青山さん。天才なのか変人なのかイマイチ本音を見せない美咲さん。
どの娘も魅力的ですね。

ましろさん、さくら荘の住人、たくさんの猫達に振り回される空太君・・・。いろいろ、がんばれw

1話鑑賞後----------
コメディっぽい感じが表に出てるように感じますが、コミック読む限りではそれだけでは全く済まないというのが印象なので・・・色々この先、一波乱も二波乱もありそうで。

・ましろさんがいい感じ。
・自動メール返信プログラムのメイドちゃんがw

今のところ書けそうなのはこれくらいです。
期待していた割に、こんなコメントしかできず・・・すみません。2話の時にはもう少し纏まった文章が書きたいと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 55
ネタバレ

助手さ~ん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

それぞれの恋と夢の行方。 21話までの感想追加!

さくら荘に住む変人達ととある理由からさくら荘に入れられた普通の少年の物語です。
さくら荘に住んでいる人達はそれぞれ優れた所がある天才なんですが変人ばかりですww
この作品のヒロインもそんな感じです^^
主人公は普通の少年ですがツッコミは優れていて面白かったですw
ヒロインのましろ可愛かったですね^^
ヒロインをはじめとする変人達に巻き込まれていく普通の少年の今後が気になりますね!
(こういうアニメよく見かける気もしますがw)
やっぱり天才はどこか変な所があるんでしょうかね?w
2話も見てみます^^

【2話感想】
ましろは思ったよりもヤバイですねw
あれは1人では生活出来ないレベルでした・・・
どうやら主人公のソラタがましろを介護して行くお話になりそうです。
ソラタのツッコミは相変わらず面白かったです。
僕には天才の考える事はよく分かりませんw
ましろのこれまでの人生は絵にしか興味がなくて絵だけを磨いて来たのかなと思いました。
しかしソラタに少しずつ興味を持ち始めている様子でした。
これからお互い何を学び成長するのか注目ですね^^
{netabare} 栄光のキャベツロードやバームクーヘン勝手に食べた所は面白かったですwアニメならではですね!(実際にあったら笑えないかもですが・・・)
青山さんの関西弁が可愛かったです^^
恋の行方も気になりますね!{/netabare}

【3話感想】
今回は近すぎて遠いと自分の居場所がテーマですね^^
{netabare}自分がいないとダメだと思っていたましろが実は世界的な天才画家でしたと知ったら落ち込みますよね~
ましてや自分には何も夢中になれることや目標が無いからなおさらですね。
アニメ脚本家のジンさんと美咲さんもなんかギクシャクしてましたね。天才でも悩みはあるものですね~
今回の話は後半シリアスが多めでしたね^^
ソラタはさくら荘を出て行くのか・・・
僕は出て行かないの思いますがww
自分の居場所やソラタとましろの距離感などを感じる回でした。今回はあまり話的には面白くないですが物語的には良かったのかなと思いました^^
次回が楽しみです^^ {/netabare}

【4話感想】
ましろの表情の変化やソラタの思いの変化など今回もシリアス多めでしたが良かったです^^
自分のやりたいことから逃げて才能が無いからできない失敗するのが怖いなどやる前から諦めてしまう事ありますよねw
恥ずかしいことかもしれませんが僕も良くあるので・・・
ちょっと主人公に共感できました。

「この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし  踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」

という詩があるのですが最近知ったので紹介です^^
この詩今回の話見て思い出したのでw
このアニメ学生とかに人気ありそうですね~
一歩踏み出せばそこから自分の道が広がり世界の色が変わるのかと感じました。
あなたは何色になりたいですか?
僕も自分の色が見つかるといいな^^

【5話】
{netabare} 今回は前回とは違って笑わせてもらいましたw
ソラタのツッコミがオーバーでましろは淡々とボケるところが得に。ましろはボケてるつもりはないんだろうけどw
ましろは本当に絵に対して努力してきたのは分かるけれどテストの答えすぐ暗記とかいう設定はちょとw
何でもありかよ的なw
ものすごい敗北感orz

青山ちゃんがついにさくら荘にやってきました^^
青山は親に声優の勉強するの反対されてそれでも1人でバイトも勉強もして頑張ってるのは凄いと思いました。
でも人を頼ることを知らずに自分で抱え込んでしまう感じでした。
ましろはソラタと青山の恋の展開も気になるね^^{/netabare}

【6話感想】
{netabare} 青山ちゃんは頑張りすぎましたorz
声優の練習にバイト、ましろ当番までやって疲れきってましたね。
せっかく練習してきたのに。。。
熱を出した青山ちゃんをましろは行かせましたね。
まさかあのましろが頭を下げるとは!
それだけ夢に対して純粋なのかなって思いました^^
僕だったら休めばいいと言ってしまいますねw
青山とましろの距離が少し縮まったかな。
サムゲタンはスルーでw
青山とソラタの会話も良かったですね^^
青山は誰かに優しい言葉をかけてもらいたかったんだね。{/netabare}

【7話感想】
{netabare}ソラタの妹が登場。
最近は妹押しが多い気がするw(他のアニメも)
妹の声優は小倉唯さんでしたね~
やっぱりああいうキャラが似合いますw
メイドちゃんは怖いです(^^;)
ましろはいつも意味深な事言ってるけど天然なんだよね?w
誤解されるような事ばかり言ってますww
だんだんハーレムっぽくなって来てますね。
青山ちゃんの関西弁が可愛いですね^^
次回は水着回ですか~
おにあいよりはまともだよねw{/netabare}

【8話感想】
{netabare} 今回はプレゼンと水着回でした。
そらたは一次審査に合格しました^^
頑張ってるソラタはちょっとかっこよかったです。
でも二次審査のプレゼンの方は残念な結果に。。
やっぱり本番になると緊張するよね(^^;)
ましろは落ち込んでるソラタに声をかけちゃいましたね。
ああいう時は声かけてほしくはないのかもだけどましろはいい子だよね。
水着回かと思いどうなるのかな~って思ってたけど結構いい話でした。
ソラタは本気になれる事を見つけれて楽しそうでした。
さくら荘のメンツは学校のプールに不法侵入とは流石ですねww
プールで鍋しようとしてたしw
edでみんなが走る演出は良かったです。
青春って感じですね~{/netabare}

【9話感想】
{netabare} 二学期が始まりました。
開始そうそうソラタの部屋が大変な事に・・・w
空太、宮原、青山の三角関係になりそうですね(^^;)
そして新キャラのリタが出てきました。
ましろのイギリス時代の友人みたいですね。
ましろをイギリスに連れて帰るために来たみたいですね。
どうなるのやら。
ついに赤坂が登場しました!
学校で授業受けながらパソコンってw
トマト丸かじりww
やっぱり天才は一味違うものなのか。
先生もああいう生徒がいるとやりにくそうだね(^^;)
リタとソラタがデートだと。
どうなることかと思ったけどそういうことねw
リタが見せたましろの絵はとても綺麗で人々を引き付けるそんな絵でした。流石ましろw
これはイギリスに帰れっていう理由も分からなくはないですね。
ただましろの気持ちはどっちなんだろう?
次回も楽しみです^^{/netabare}

【10話感想】
{netabare}さくら荘のみんなで文化祭に何かやることに。
ニャボロンを作る事になりました!
そしてプレゼンをソラタがやることに。
全開は失敗しちゃったけど今回は頑張って!

リタと赤坂の言い合いは凄かったです。
赤坂も良くあんなにハッキリ言えますねw
でも赤坂の言ってたことは間違いじゃないですね。
リタとましろは10年も一緒に絵を書いてたんですね。
リタも天才だけどましろはさらにその上をいく天才。。
リタはましろに対していろんな思いがあったんですね。
絵をやめていく人達の中で残ったリタは凄いと思いました。
リタも絵がとても好きなんだと思いました。
そしてましろの事も。
ましろはやっぱり人の感情とかは分からないみたい。
でもましろはリタの事も絵もとても好きだったんだと思いました。
ましろの「リタと絵を書いていてとても楽しかった」って思いはリタに届いて良かったですね^^
ましろは人の気持ちや感情がわからないかもしれないけれどいつか分かる日が来るといいなと思いました。 {/netabare}

【11話感想】
{netabare} 文化祭のお話です。
文化祭でのニャボロンづくりにみんなとても疲れてるみたいでした。
青山の格好は可愛かったですね^^
ソラタ褒めてあげてww
疲れててそれくらいはできるくらい可愛かったです!
ニャボロンに何かつけたそうとしてソラタは愛のパワーを加える事にしましたね。
人の心を動かすには自分の心を揺さぶらないといい作品は出来ないんですね。
でもこれは正しいと思いました。
この作品とは全く関係ないですが僕は歌が好きです。
やっぱり人の心に届く歌を歌うには自分の心も揺さぶらせないと歌えないと思います。
無感情で歌う歌など誰の心にも届かないかと思います。
それと同じじゃないかな。
まあ僕はプロになろうとか思ってませんし上手くもないですがやっぱり歌うの好きだし楽しいかな^^
だから今回のお話はそうだなと思えました。{/netabare}

【12話感想】
{netabare} 文化祭でいよいよソラタ達の出番。
ニャボロンは評判良かったですね。
あんなもの普通作れないですww
でもソラタが新しく導入した愛を叫べはやっぱり抵抗ありましたね。
ましろやみさき先輩が叫んでくれたおかげで無事に成功に終わりましたね。
楽しそうでしたね~
ミートボールビームはもう少し他の名前なかったのかと思いましたがww
でもそれも個性!w
駅でソラタがましろを引き止めるところは良かったですね。
リタは赤坂の事が好きみたいだね^^
不意打ちキスとかずるいわww
あの笑顔は本物だったね!
ましろの「これって恋」っていうセリフのあとの演出綺麗でしたね~
次回が気になります!{/netabare}

【13話感想】
{netabare} いよいよ2クール目に入りましたね!
op、edも変わりましたね。
サビは好きですが前のop、edの方が個人的には好みでした。
fullが早く聞きたいです。
内容としては前回の続きからです。
ましろは今までになかった気持ちが何なのか分からずに戸惑ってるみたいでした。
ましろは感情というものが少しずつ出てきて前よりも可愛いですね。
でもソラタは自分のゲームの応募が落ちた事も重なりましろが手をぬいてるとイラだってました。
分からなくもないですが(^^;)
でもましろは悪くないですね。
次回はクリスマスイブのお話ですね!
青山さんと美咲先輩には頑張ってもらいたいです。 {/netabare}

【14話感想】
{netabare}今回はクリスマスイブのお話。
それぞれの恋とキャラが可愛い回でした。
いきなりopから気合入ってましたねw
最終回かと思いましたよ。
opは青山さんのキャラソンみたいでしたね~
今回はとにかくキャラが可愛かったですw
青山さん、ましろ、美咲先輩みんなそれぞれの思いがあって良かったです。
青山さんのスカート姿、関西弁は可愛かったです。
アレはデートですw
青山さんも可愛かったけどましろもなかなかw
自分の気持ちが何なのか分かってないけどソラタが元気になるようにバームクーヘンを渡し続けましたね。
バームクーヘンっていうのがましろらしいw
ましろとソラタが抱き合ってるの見てた青山さんは切なかったです。。(;>_<;)
ジンさんは今まで女好きだったかもしれないけど美咲先輩のことは本気なんですね。
でもジンさんは美咲先輩と両思いだと分かってても美咲先輩の思いを受け止めてはくれませんでしたね。。
美咲先輩は可愛そうでした。
ジンさんは多分脚本家としても美咲先輩の隣に立ちたいんだと思いました。
決意が固いですね。
でも美咲先輩にとってはそんなことどうでもいいんじゃないかな(^^;)
それぞれの夢と恋の行方が気になる終わり方でした。{/netabare}

【15話感想】
{netabare} ソラタの実家に泊まることになった、さくら荘の女子たち。
美咲先輩はいつもと違ってテンションが。。
ジンさんは自分の夢に対して、美咲先輩への思いが強いんだと思いました。
美咲先輩とジンさんには上手くいってもらいたいです。
ソラタと青山さんはお互いの事を気遣ってて夫婦みたいでしたw
青山さんも応援したいけどましろもだんだん良くなってきました。
ましろはソラタの好きな自分になろうとしてました。
ましろは自分の気持ちがなんなのか分かってませんしソラタも気づいていないのか。。
ましろの自分らしさって何なんでしょう?
ましろはさくら荘と出会い、ソラタと出会い少しずつ変わってきてるけどそれをソラタという存在が止めてるように思えます。
ましろはどんな色(自分)を見つけるのか注目ですね。
それぞれが前に進もうと頑張ってるところ応援したいです。{/netabare}

【16話感想】
{netabare} バレンタインデーへのつなぎみたいな話でした。
ソラタはプレゼンで今度は緊張せずに出来て良かったです。
半分合格という形でしたが合格と同じようなものだと思いました。まだこれからが難しいと思いますがw
青山さんの台本の練習は気持ち入ってました。
ずっと好きでしたってお芝居じゃなく本当に言える日が来るといいなと思いました。
美咲先輩のウシガエルの真似は面白かったです。
せめて猫の真似とかにしてww
美咲先輩は手作りチョコ作るみたいですね。
渡せるといいですね。
妹はテンション高いですねw
妹も受験頑張って欲しいです。
ましろがソラタにチョコを渡すのかどうかも気になります。
修羅場になるのかな(^^;
次回は赤坂とリタの話になりそうですね~
バレンタインデーの行方が気になるところです。{/netabare}

【17話感想】
{netabare}バレンタインのそれぞれのお話です。
リタは赤坂に会いたいがためにわざわざ日本に来たのに冷たい態度でした。
赤坂は後で手紙送るくらいはしてあげて欲しい。
これじゃリタが可愛そうです。。

宮原くんはかっこよかったですw
この前、青山さんに振られたけどソラタから青山さんがピンチと聞いて助けに行くところが良かったです。
最後はソラタに任せましたが青春ですね~
青山さんの告白は演技でしたねw
本当の告白かと思いましたけどそれは後になるのかな?
ましろは今回も可愛かった。
流石に手作りチョコじゃないけど良かったと思いました。
たけのこ派が多すぎww
ただ今回の話でソラタは2人の気持ちに気づき初めました。
このまま2人にフラグ立てたままずるずる行くと見てるこっちが辛くなる。。
ソラタはどっちを選ぶのか気になりますね。
うん普通ならましろなんだろうけど気になるw
美咲先輩はジンさんにチョコ渡せなかったみたい。。
来週も楽しみです~{/netabare}

【18話感想】
{netabare}ジンさんと美咲先輩のお話は良かったです。
ジンさんとソラタの殴り合いはリアルでしたw
美咲先輩、ジンさん、風香さんの関係がよく分かる回となっていたと思います。
美咲先輩とジンさんは幼なじみで昔からずっと一緒だったことが分かりました。
美咲先輩は宇宙人と呼ばれていて凄く頭も良かったみたいでした。(どこのハルヒw)
最初は美咲先輩はジンさんのことを「一緒にいるのが当たり前」、ジンさんは「ほっとけない」という思いでいたんだと感じました。
そして2人ともどこか一人ぼっちで周りに自分たちの事を本当に思ってくれる人はいなかった。

この2人の感情を「恋」だと気づかせたのが風香さん、背中を押してくれたのがソラタ達、そんな気がしました。
ジンさんが風香さんと付き合ったことで美咲先輩は自分の気持ちに気づき、ジンさんも風香さんと付き合っていたけど気持ちは美咲先輩へと強くなっていったんだと思いました。
風香さんはそれを分かっていたように感じた。
風香さんはそれでもジンさんのことが好き(美咲に傷つけられるとこを見てられない)で、きっと妹(美咲先輩)のことも気にしてたと思う。
ジンさんと風香さんの恋は本物じゃなかったけど必要なことだったんだなと思いました。
風香さんに悔いはないと思う。
そして風香さんの分まで2人には幸せになってもらいたいと僕は思いました。

長い時間がかかったけど2人は結ばれて良かったです。
2人はいい後輩に恵まれさくら荘にきて良かったと感じました。
でもさくら荘潰れる話が出たみたい(^^;
ソラタの方の三角関係はまだ決着しそうにないですねw
最終話までまだまだ楽しめそうです。{/netabare}

【19話感想】
{netabare} ソラタがさくら荘に来たばかりの頃のお話。
ソラタのツッコミが忙しい回でしたw
さくら荘は一般寮の人達から見るとやっぱり問題児の集まりみたいな感じですね。
流石に宇宙人(美咲先輩)、幽霊(赤坂)がいるのは予想できないよw

美咲先輩は自由人すぎます。
まさか後輩君と呼ばれるまでにあんなに他の名前で呼ばれてたとは・・・ソラニン(有機化合物)は面白かったww
美咲先輩の頭の中はどうなってるのか謎ですw
赤坂は部屋からほとんど出ないみたいです。
メイドちゃん機能凄すぎww
便利だけど・・・w
赤坂とメールのやり取りは疲れそうです。
でも意外と先生が一番問題児なような気がするのは気のせい・・・?w
怪奇レモン星人ww
先生管理人なのに適当すぎる。

さくら荘は変な人ばっかりだけど暖かい場所ですね。
住めば都のさくら荘は納得!
美咲先輩とかいい先輩だと思いました。
BGMはとてもせつないですね。。
次回も期待したいです。{/netabare}

【20話感想】
{netabare}さくら荘が取り壊しにならないように署名活動が始まりました。
さくら荘取り壊しとましろの存在が関係あるみたい。
ましろが漫画家になろうと別にいいと思うんですが。
ましろがやりたいように生きればいいと思いました。
赤坂は相変わらず正論を言ってました。
ソラタはやっぱり理想論というか感情で動いてますね。
赤坂の言ってることは最もですがソラタのさくら荘の誰一人欠けて欲しくないという思いも分かります。
これからどういう展開になるのか気になります。

赤坂も過去にいろいろあったみたいです。
天才というのも大変なんだなと思うようになりました。
メイドちゃんはまるで一つの人格があるみたいな感じですw
あれでAIとは思えません。
青山さんはオーディションの結果がorz
笑って無理してました。
青山さんの努力は報われて欲しいです。
来週も楽しみです。{/netabare}

【21話感想】
{netabare} ソラタが審査会でまた落ちたり青山さんが・・・だったりと鬱展開でした。。
ソラタは流石にキツイだろうなと思いました。
今回で落ちるの何回めだろう。。
さくら荘がなくなるかもしれないから頑張ってる最中にこれは辛い。
しかもましろが良いとこどり。
ソラタも青山さんも頑張ってきたと思うから今回の話は少し悲しくなりました。
しかもさくら荘も・・・orz
ただ一つ言えることがこのアニメの主人公たちはまだ高校生なのに夢とか自分の目標持っててそれに向かって頑張るだけでも凄いと思った。(結果はともかく)
高校生らしい自分や周りとの葛藤を良く表していると思いました。
このアニメは何かと失敗→挑戦→失敗が多い気がする。
でもその中に少し良い事があってそして周りに仲間がいたり目標がいたりするのが普通なんじゃないかなって思う。
だからこのアニメはその辺は上手いと思う。(ちょっとやりすぎ感はあるけどw)
最後はスッキリ終わらして欲しいと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 65
ネタバレ

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

それぞれの夢に向かって

俺は物語も作画も声優も音楽も全部良いと思ってますが、何よりも素晴らしいのがキャラですね。
あれだけ個性派なメンバーが揃っていておもしろくならないはずがないです(^_^)v
特に空太のツッコミが神すぎるw
些細なギャグでも爆笑に変えてくれます。

一番好きなキャラは七海です。
マジで可愛すぎる。
ちょっといじられるだけですぐ顔を真っ赤にしてあわててw
空太が絡むと特にそうなります。
でもって純情で努力家!
完全にメインヒロインでしょう((´∀`*))

以下各話レビューです

2話感想
{netabare}
ましろちゃんアウトオオオォォォ!
同学年の男子に何を聞いとるんじゃおのれは!?
だが可愛いから許す!!

あと、勝手に勘違いしてあわてる七海も可愛い。

でもってキャベツを食べてもらえなくて地味に落ち込む先輩も可愛い。

・・・あれ?俺可愛いしか言ってないねw{/netabare}

3話感想
{netabare}
仁さんもましろもかっこいいです。
こうして空太もまた成長したのだと、そんな風に思える話でした。
空太が仁さんを殴ろうとしてもろにカウンターをくらった瞬間はおもわず吹いてしまったw
てか、三咲先輩のテンションって、とらドラのみのりんみたいだな~って思ったのは僕だけですかね?
あんな明るくておもしろい先輩は最高ですね。{/netabare}

4話感想
{netabare}
神回だった!
空太も夢に向かって歩き出しましたね。
ましろもデビューすることが決まったし。

しかし、こうなると七海のことが気になってきますね。
七海が空太のことが好きっていうのは十中八九間違いなさそうですし、一般寮で一緒に暮らしたいでしょうから。
まぁ次回予告でましろが思わせぶりなことを言ってたから何となくこの先の想像は付きますがw

後、気になるのは仁さんと三咲先輩の関係ですね。
この2人もうくっついちゃえばいいのにw

そして赤坂・・・
あんたはいったい何者なんだ!?
そろそろ正体を明かしてくれませんかね。
ついでにメイドちゃんの中の人もw{/netabare}

5話感想
{netabare}
ついに七海もさくら荘に来ましたね。
これでより一層おもしろい展開が待ってると思います。

てか、ましろ天然すぎ!
空太が寝かしてくれないだの、下手なのに何度もするだの、挙句の果てに話の途中で寝るって何だ!?
空太のツッコミで爆笑したわ!!
でもってメロンパンの下りでも空太の話は全く聞いてないしさ(;゚∀゚)
まぁ可愛いは正義だから俺は別にいいんだけどさw{/netabare}

6話感想
{netabare}
七海が倒れてしまった!
でもさくら荘の人たちはいい人ばかりです。
その中でも仁さん!
なんかあの人は全てのことを見透かしているような気がしま
すねw
料理もうまいって万能すぎんだろ。(でも、何故サムゲタン?w)
今回は名言(迷言)も飛び出しましたしね。

仁さんに振り向いてもらえず落ち込む先輩も可愛い。
てか、普通に仁さんに「付き合ってください」って言えばいいんじゃないかな?

ましろは七海のことをしっかり理解している、七海は空太に弱さを見せることができた・・・
このアニメはホントに毎週が神回です。{/netabare}

7話感想
{netabare}
なんかもぉ色々とカオスすぎる(;゚∀゚)
超が付くほどのギャグ回ですw
前回のシリアス回とのギャップが半端ねぇ!
ほんとに同じアニメかこれ?
けど入浴シーンがあったからそれだけで万事OKだよねw

だだん♪だんだ♪だん!♪
妹ちゃんがさくら荘に来ました。
お兄ちゃんっ子ってのがいいね。
自分でも言ってるしw

ましろは今回初っ端から飛ばしすぎw
悪意があって言っているようにしか思えんわ。
だが、爆笑したから許す!

七海は純情すぎて可愛い。
ましろや妹ちゃんのぶっ飛び発言に過剰に反応して顔を赤らめる姿がヤバいです。
襲いたくなりましたw

先輩は今回出番が少なかったけどインパクトは抜群でしたね。
何か免許取ってたし、これからの話の伏線ですかね。{/netabare}

8話感想
{netabare}
前回の予告からして今回はみんなでてきとーにプールで遊んで終わりかと思いきや全然違った(;゚∀゚)

プレゼンは落ちてしまったか・・・
そんな時でもみんながいてくれれば大丈夫♪
かなり独特の励まし方だったけど空太が元気になったから万事OKだねw

あと、メガネの七海もかわいい。{/netabare}

9話感想
{netabare}
オープニングにすっげー可愛い子がいたから「誰なんだ?」と思いきやまさかの龍之介でしたw
あれが男とか初見でわかるまいよ(;゚∀゚)

あと外人枠としてリタがさくら荘に来ましたね。
イギリスでのましろ当番だったみたいだけどリタも結構常識外れな気がしますw

今回一番おもしろかったとこは、ましろが「空太のバカ・・・」と言い続けるとこですね。
メールのとこは盛大に吹きましたw{/netabare}

10話感想
{netabare}
赤坂がすげぇ良いキャラしてるね。
言いたいことはズバズバ言って、ついでに女嫌い。
今回のことは赤坂がいなかったなら解決しなかったよね。
最後リタと七海に挟まれて焦ってた赤坂を見てすごい和んだわw

てか、リタが赤坂に興味を持っちゃいましたか。
また新たなラブの予感がしますな・・・

どーでもいいけど美咲先輩のエレベーターが地味に進化してましたねw{/netabare}

11話感想
{netabare}
どのアニメでも文化祭ってのはいいもんだ。
EDでましろや先輩が着てた着ぐるみは文化祭のものだったんだね。
赤坂の女装姿を普通に可愛いと思ってしまった・・・
何かに目覚めそうだw
リタに嫉妬してるメイドちゃんも可愛かったですね。
てか、そろそろリタもOPとかEDに出してやれよ(;゚∀゚)
住人ではないけど一緒に住んでんだし。

そーいや先輩のお姉さんが出てきたね。

「美咲を傷つけたくないから私を抱いているんでしょ?」

仁さんはお姉さん付き合ってたらしいですけど、あの時の仁さんは正直よくわからなかったですね。
美咲先輩をより傷つけてるような気がするんだが・・・{/netabare}

12話感想
{netabare}
ましろのいるべき場所はさくら荘。
この辺は予想通りって感じでしたw

美咲先輩と仁さんの方も進展がありましたね。
仁さんも叫んだらよかったのにw
龍之介もリタに少し関心がでてきたみたいですし。{/netabare}

これで前半戦は終了かな。
物語も折り返しってとこですね。

13話感想
{netabare}
後半戦突入です!
2クール目に入ってOPとEDが変わりました。
ちゃんとリタも入れてくれてました
OPの方はすごく良かったんですが、EDの手抜き感が半端ないです(;゚∀゚)

物語が後半に入ったことでより恋愛の要素を強めてきました。
しかしギャグの手を抜いたりはしない素晴らしさ。
料理の件が特におもしろかったw
これから先の話がより楽しみになる良い展開です(^_^)v

空太とましろはまた変な感じになってしまいまして・・・
前も空太が落ちた時にこんな感じになったよね。
そんな中で七海とデートすることになるってなんじゃい!?そんなことをする暇があったら新しいゲームの企画を練りなさい。
そしてデートの権利を俺に譲りなさいw
美咲先輩も仁さんに勝負を仕掛けるためにイブに何か計画してましたね。

後半戦最初は女の子たちのアプローチ回でした。{/netabare}

14話感想
{netabare}
今回はめずらしく千尋先生が活躍したんじゃないか?
あの言葉があったからこそ空太とましろが元通りになれたと思うんだ。

だがしかし、報われないのが美咲先輩(T_T)
結局仁さんが何を言ってるのか俺も全然わかりませんでした
先輩立ち直れんのかな?

あと、空太がましろを好きだと言った時七海は何を思ったのだろう・・・
二人の前では明るく振舞っていたが、やっぱり内心スゲー泣きたい気持ちになったんじゃないだろうか。
でも空太のプレゼン資格ゲットによりそういった気持ちは全部吹きとんだようにも見えましたね。
がんばれななみん!
スカート姿も可愛かったぞ!!{/netabare}

15話感想
{netabare}
前回一人だけ報われなかった美咲先輩だがバッチリ復活してくれました。
やっぱり元気な先輩が一番いいですよね(^_^)v
よくやってくれたぞましろ!!あと妹ちゃんも!
仁さんは仁さんでちゃんと考えていてくれて安心しました。
何の意味もなく美咲先輩距離を置いた訳じゃなかったんだね。

空太に対するましろと七海の好感度もグングン上がっていきました。
それぞれ二人きりの時間のときに色々と見つけたものがあったみたいです。
七海の方は最後にましろが着ちゃったけどねw

あと空太のお父さんがおもしろすぎますw
見た目と裏腹に超ギャグ担当じゃないですか。
風呂での会話には爆笑しましたw
空太のツッコミスキルが妙に高いのは確実にこの人のせいですねw{/netabare}

16話感想
{netabare}
空太のプレゼンがついに通りました!!
千尋はなんだかんだでやっぱり良い先生だよね。

バレンタインが近づいてきてさくら荘の空気も何だかそわそわしてきましたね。
ましろや七海は一体どうするのだろうか?
そして空太のその答えは・・・{/netabare}

バレンタインってどこもかしこも恋愛ムード一色で、すごく楽しそうなイメージがあるけど、実際楽しいのはイケメンに限るよね(;゚∀゚)
俺みたいにアニメばっか見てるような残念な奴にはいつもとなんら変わりないつまらない一日が過ぎていくだけなんですよ。

だが、しかし!
今年の2月14日はいつもと違うのです。
さくら荘のゲームがPSPで発売されるので今年は一人でも寂しくないのさ!

・・・そうやって言ってる時点でなんかもう既に寂しいのです(T_T)

17話感想
{netabare}
話の内容自体はすごく良い・・・
良いんやけどあかん!!
このままやとななみん負け戦や(T_T)
自転車乗ってる時のセリフ練習でついに告白キタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!!とか一瞬思ったけど、まぁそういうわけにはいかんよねw
やっぱオーディションに受かってからじゃないと。

しかし、これでななみんルートに近づいた・・・かと思いきやましろとの屋上での出来事・・・
これはヤバい・・・
空太もうほぼ落ちてるわこれ(;゚∀゚)
結局空太はどっちを選ぶのだろうか?
頼むからななみんを泣かせんとってくれよ~(+_+)

ところで宮原くんのあの自転車の件は必要だったのかな?
何かちょっと不自然だったような気もするんですよね。
自転車だけ貸してくれて最初から空太一人の方がしっくりきたんじゃないかとw{/netabare}

18話
{netabare}
ようやく仁さんと美咲先輩が結ばれた感じですね。
空太と仁さんが殴りあった時はどうなるかと思いましたが、やっぱり自分の気持ちを思いっきりぶつけることは大切ですよね。(空太が一方的にボコられてただけな気がしないでもないがw)
仁さんには空太たちのような一生懸命になってくれる人がいれくれてホントに良かったです。
空太たちがいなければ二人が結ばれることはなかったでしょう。

まぁちょっと詰め込みすぎた感もあるんですけどね(;゚∀゚)
1話完結じゃなくて、2話ぐらいに分けた方が良かったんじゃないかと俺は思いました。

仁さんの話に目が行きがちですが、空太のゲーム制作の話も進んでいます。
優子の合格発表を見に行く時の三人の会話は見てておもしろかったですねw
ましろは嫉妬してるし、空太と七海は顔を真っ赤にして慌ててるし・・・
仁さんたちは無事ハッピーエンドだが、この三人の最後はいったいどうなるのだろう・・・{/netabare}

19話感想
{netabare}
さくら荘を取り壊すことが決まり、空太は初めてさくら荘に来た時のことを思い出していました。
空太が自分の部屋に入り、押し入れを開けたらそこには美咲先輩(宇宙人)が!

現在のシリアス展開とは打って変わっていきなりギャグをぶちかましてきましたw
美咲先輩とのコントはホントにおもしろいですね。
他にもさまざまな変人たちに翻弄され続けられたのも今では空太にとって良い思い出になっているのでしょう。

みんながどのような方法で取り壊しを阻止するのか楽しみです。
思い出のたくさん詰まったものをいきなりぶっ壊されるなんて納得がいくはずないですよね。

ただそれ以上に気になるのが、次回予告でのななみん・・・
おそらくオーディションの結果の話でしょうが、その結末やいかに・・・{/netabare}

20話感想
{netabare}
ななみん落ちちゃったのか・・・
それでも明るく振舞ってる姿が見てて辛いです(T_T)
ななみんが空太に伝えたいことがあるっていうのは一体どうなってしまうのだろう・・・
そこが一番気になるところです。

龍之介の過去にも色々あったんだね。
でも今は空太たち・・・さくら荘のメンバーがいてくれる
もう一人になることはないでしょう。{/netabare}

ところで最近の空太はやたらキレやすくないですか?(;゚∀゚)

21話感想
{netabare}
今回ヤバいなー。
ななみんが泣いてるところでガチ号泣してしまったよ(T_T)

努力しても報われない・・・
ほんとに世の中って理不尽です。

空太の方もタイトル審査に落選・・・
さくら荘取り壊しの署名も集まらず・・・
何もかもがうまくいかないという現実がそこにはありました。

暗い・・・話が暗すぎる・・・

そして責任を感じてさくら荘を出ていくましろ・・・
一体これからどうなってしまうでしょうか?{/netabare}

22話感想
{netabare}
神回でした・・・

さくら荘を出て行ったましろをみんなが必死に探します。
そして駅のホームでましろを見つけた空太・・・
ここでの二人の会話がヤバかったです。
ましろは「自分がいるからさくら荘が無くなってしまう」そう思っていました。
しかし、それは間違いでした。

「ましろがいるからさくら荘が無くなるのではなく、ましろがいなくなればさくら荘でなくなる・・・」

あのオンボロな建物がさくら荘ではなく、そこに住むみんながさくら荘そのものだということに気付かされました。

ここはホントに号泣・・・何か俺もう毎週泣いてる気がするよ(;゚∀゚)

七海は結局告白できずに終わってしまったみたいです。
ましろを探すためにかけていく空太を見送る七海がすごく切なかったです。
このシーン・・・「とらドラ」の「ジャイアントさらば」のとこを思い出しました。
{netabare}主人公が本当に好きな人のもとに行くのを恋に敗れたもう一人のヒロインが見送る{/netabare}ってとこがすごくシンクロしてた気がします。

千尋先生は物語が終焉に近づくにつれてカッコいいところを見せてくれますね。
何だかんだでさくら荘のみんなを信じているんですね。{/netabare}

23話感想
{netabare}
ついに卒業式が始まりました。
今回は「美咲先輩回」って感じでしたね。
さくら荘での様々な思い出を語ってくれて、空太や七海はもちろんのこと、千尋先生までもが泣いていました(T_T)
当然俺も泣きましたが何か?w

元生徒会長たちと仕組んでさくら荘の取り壊しも中止となり、大盛り上がりを見せました。
本当に良かったです。

すごく楽しんで見てた「さくら荘」も次回ついに最終回・・・
空太とましろ、そして七海の結末はいかに・・・{/netabare}

最終話感想

ついに終わってしまったかー・・・
一番楽しんで見てたアニメだけあって終わってしまった時の寂しさが半端じゃないですね・・・

でも原作はまだ続いているし、2期を期待しちゃってもいいんですよね?
だったら気持ちを切り替えていつも通り明るいレビューを書きましょう!
{netabare}
まずはななみん、お父さんとちゃんと話をすることができて良かったね。
これで堂々と声優になるという夢に向かって頑張り続けることができるし、まださくら荘に住むことができますね(^_^)v
ホントに良かったよ・・・
これでななみんだけ一人実家に帰らされるんじゃあまりに悲しすぎるもん。
こんどこそ声優になって、そして空太に・・・頑張れ!

仁さんも最後までカッコ良かったね。
駅でのプロポーズにはやられましたよw
・・・だから美咲先輩待ってあげようよ!
何一人で勝手に婚姻届だしちゃってるんですか!?
「二人で出しに行こう」って仁さん言ってたじゃん!!
あんなにカッコよく告白した仁さんがなんかかわいそうになってくるじゃないか(;゚∀゚)
これじゃあ帰って来た時もう苦笑いしかできないですよw

そして最後には新しいこーはい君たちも登場しました。
こんどはこのメンバーでどんなハチャメチャ騒動を起こしてくれるのでしょうか?w{/netabare}

俺はこの作品にどれほど笑わせてもらったのでしょう・・・
現実で悲しいことや辛いことがあってもこの「さくら荘」のおバカな日常を見てると自然と顔が笑っていました。

それと同時にこの作品一つで何回も泣かされました。
感動の涙もありましたし、悲しみ涙もありました。

たくさん笑わされて、たくさん泣かされて・・・
そして「夢を叶える」ための勇気をもらいました。
この作品に出合えたことに感謝です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 138

88.2 24 泣けるで恋愛なアニメランキング24位
ソードアートオンラインⅡ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (3902)
22341人が棚に入れました
《SAO》事件から一年が経ったある日、キリトは、総務省《仮想課》の菊岡誠二郎から奇妙な依頼を受ける。それは、銃と鋼鉄のVRMMO《ガンゲイル・オンライン(GGO)》で突如発生した怪現象《死銃(デス・ガン)》事件の捜査であった。漆黒の銃を持つ謎のアバターに撃たれたプレイヤーは、実際に現実世界でも《死》に至る……。その不気味な事件の捜査を断り切れなかったキリトは、《仮想世界》が《現実世界》へ物理的に影響を及ぼすことに疑いを抱きつつも、《GGO》へとログインする。《死銃》の手懸かりを掴むべく、不慣れなゲーム内を彷徨うキリト。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、長大なライフル《ヘカートII》を愛用するスナイパーの少女・シノンだった。彼女の力を借りたキリトは、自らがターゲットとなって《死銃》との接触を試みるべく、全ガンナーの頂点たる対人トーナメント《バレット・オブ・バレッツ》に挑む……。

声優・キャラクター
松岡禎丞、沢城みゆき、戸松遥、竹達彩奈、伊藤かな恵、日高里菜、高垣彩陽、平田広明、悠木碧
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大作は続く

SAO事件から一年、キリトの新たなる戦いが
銃と鋼鉄のVRMMOガンゲイル・オンライン(GGO)で始まる!

今期注目度No.1と思われる作品の登場。
前作の個人評を短く言うと
「エンタメ性演出面は抜群だが
偶然に偶然が重なりご都合主義が過ぎるシナリオに不満」
という事で世間様の評判よりは低い。
それでも魅力があり期待感は高くなってしまう作品なのは間違いない。

さて、期待を持って観た1話だが、
う、うーん。まだ導入という事で大人しいスタートだった。
視覚的にはデスガンの犯行シーンが一番の見せ所だったが
この作品にしては派手さや衝撃に欠けていた様に思う。
本人ではなくモニターを撃ったのも地味だし(この行為に意味があったかも知れないけど)
ドクロと外套の怪しい風貌の割に手にした銃がトカレフっぽいのも微妙に安っぽく感じた。
いや別に悪い銃じゃないけど小物っぽくないですかね?

それとキリトの「現実と仮想の違いは情報量の差」ってのも
ちょいと引いちゃう発言…。現実世界もうチョット見つめようよ。

まぁ大人しいスタートだったのは大作の余裕って事で次回以降も期待してみようと思う。
黙ってても盛り上がる作品にはなるよね!?

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

取りあえず事件については感じた事を書き留めておきます
【予想】{netabare}
今回の事件は「銃」に秘密がありそうだが多分関係ないと思う。
トリックは別にある。
ミスディレクションというヤツで銃に注目を集める事に意義があった様に思う。
デスガン(人物)はドクロの仮面で顔が隠れ、声も謎なので
今まで出てきたキャラの中に関係者がいそう。
手まで包帯で覆っている事には必然性がありそうで
アスナとの会話「手を握った感触で誰だか判別できる」云々が伏線になっていそう。
ただし複数犯の可能性も考慮しておくべき。{/netabare}

※2話感想{netabare}
今回の舞台である銃のVRMMO「ガンゲイル・オンライン(GGO)」の
世界を紹介する回。
話が進まず焦れったくもあるがお陰で大分知る事が出来た。
鉄と荒野の匂いもなかなかイカス!

「リアル」とは言わないがとても魅力のある世界で実に面白そう。
一つ一つの動作が丁寧かつスピーディー、
ガンシューティングの呼吸というか間というのが良く分かっている。
(さばげぶにも爪の垢煎じてあげてくれ!)
盛り上げ所の演出も良く迫力があった。
「そこから落ちるのいくら何でも高すぎるだろ!」とか
「落下中に重ライフルは当たらないぞー!」とか思いつつも
この世界に浸かり見入ってしまった。 この辺りは流石SAO。

キリトも決心した様でこの世界にどう参入していくのか期待が高まる。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
シノンの実生活とキリトがや~っと始動した回。

大作の余裕…ありすぎ!?
まず説明書熟読させてからゲームスタートさせられる感じ。
1期みたいにキリトと視聴者が一緒になって放り込まれ
手探りで進む展開が好きだったし
それによって感情移入や物語への入り込みがより深く出来たのに
今期はちょっと視聴者への説明が過ぎる様に感じる。
このまま俯瞰で物語を追わせないで欲しい。…まぁ大丈夫だと思うけどさ。

シノンは精神治療も兼ねている様子。
大会に勝てば治るってのは単なる自己暗示なだけなんだけど
キッカケってそんなモノなのかも。
治って欲しいけど治って感動する程でもないかな。
指向けられただけで不安になるのは困りモノだけど実生活で銃持つ必要ないし
「クララが立った」とは別次元。

銀行(郵便局かな)強盗は何が一番の目当てか忘れちゃってるは
幼女ともみ合いになるはでツッコミ所満載でした。
こんな強盗は居ないだろ流石に…。

メモ{netabare}
被害者=撃たれたアバターとは限らない
看護士さんと握手
シノンの父の死
{/netabare}{/netabare}

※4話感想{netabare}
いよいよGGOの世界へ。
男臭いゲームの中、女性っぽい容姿でスタートするのはまぁ良いけど
ネカマ設定なのはちょっとキモい。
早く身バレして普通に戻って欲しい…というか元々シノンは女だと勘違いしてるのか?
キリトの思い過ごしじゃないの? …別の意味で違う世界に行かないで!

GGOでもキリト無双は健在で早速ゲーム(の中のゲーム)相手に披露。
本当にいつも通りお強いですなぁ。

そして、こちらの世界でも剣で生きていく事を選択した模様。
現実的には無茶なんだけど、銃に剣で挑むのはロマンを感じるし
やはりソードアートなのだから譲れない所でしょう。
(でも大抵この設定の物はB級以下のシナリオになっちゃうんだけどね…。)
戦いではシノンの援護とか連携も見られそうなので楽しみではあるけど
アスナが見たら浮気判定になりそうな気もする…。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
いよいよBoB開催。
空白でのエントリーが吉と出るか凶と出るか。
(普通必須項目あるだろ!…とか突っ込むのは野暮?)
男だと早々にバレてオカマちゃん設定が解かれたのは良かったけど
まだ少々、口調がお淑やかな気がするのは気のせい?

試合では当然の如く強さを発揮。
剣で弾を弾くくらいお手のもの。相手の位置も察しちゃいますよ!…ぇ!?
ここまでくるとハンドガンでの牽制の意味があるのかは疑問だけどね。

相手の銃の集弾性の悪さが気になったけど、
ターゲットサークル内でランダムって設定なのでまぁ納得。
それを読んじゃうんだからキリトはやはりハンパない。

試合後はデスガンとの初接触。
怪しさ満点だし、都合良く組織のマークが露わになってて包帯の意味なし!?(笑)
キリトはもう犯人(デスガン)に辿り着いてしまったのか。
…やっぱり、推理要素は期待出来ないかな?
深く考えず娯楽アクションとして楽しむべきかな…って気になって来た。
{/netabare}

※6話感想 {netabare}
ラフィンコフィンとの戦いで負った心の傷がまた開き、
我を失いシノンに対して無気力な試合をしてしまったキリト。

戦いでは神の如き強さのキリトでも精神的にはやはり人の子。
少々「嫌な奴」に映り、ヒーローとしては薄暗いが
こういう面を見せる人間らしさは描けていたと思う。
似たトラウマを持つシノンと気持ちを共有し克服して欲しいわけだけど、
これってリハビリ療法と同じ。
もしかしてGGOを通してリハビリ見せられるのか?と思うと少々冷める。
この作品にはそういう薄暗さは求めていない。

1期の様な爽快感、希望、愛情を押し出す作風と上手く合うかが
評価の分かれ目になりそうかな。

それと、ラフィンコフィンとの回想の入れ方が唐突かつ描写不足で
「取って付けた感」「後付け感」が大きいのが勿体ない。
キリト自身が思い出したのも急なのだろうけど
もう少し前半でも匂わすタイミングはあったと思う。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
現実世界でも気持ちを引きずり悩むキリトとシノン。

モヤモヤとした展開だけど試合前のお約束で飛翔前のしゃがみと言う感じ。
それにしてもキリトは周りにも心配かけて罪作りですね。
(ネット廃人なのにリア充ってのは現代人の夢・理想の一つなのかな?)
看護士さんは流石に良いアドバイスでしたが意味深な気もします。
第一印象から訝んでしまっているので過敏になって気にし過ぎてる?

シノンの男友達の方はちょっと邪な雰囲気もあって何か怖いんですけど…大丈夫?

色々な不安を乗せたままいよいよ大会本戦へ!
{/netabare}

※8話感想{netabare}
BoB本戦開始! サバイバル形式ならストーリー的にも汎用性高そうです。
衛星での位置情報把握も今後の試合展開に絡みそうですね。

キリトはデスガンの正体を絞っているけど、プレイヤーと決めつけない方が良い様な気がする。
【予想】{netabare}主催者やハッカーだった方が実際の住所情報を知っていて犯行し易い立場だと思う。
そう考えると住所を書いていないキリトはデスガンに撃たれても死なないのかも…。
{/netabare}
それと、BoBでの中性キャラ気に入っている様子で悪ノリしてますね。
別にいいんだけど、悩みとの落差が激しいから変な感じもしちゃってます。

ペイルライダーさんはアクロバティックな動きのプレイヤーでしたが
こういうスキルがあるならメタルギアでいう雷電スタイルで戦えるって事だよね?
「剣(近接)でも戦える」プレイスタイルがあるってなると
今まで観せてきたの世界観が怪しくなり違和感が出る。
キリトの個性・特別感も落ちてしまいコチラも変な感じが…。
なんだか所々で「変な感じ」を受けてしまった8話でした。

折角出てきたペイルライダーさんこのまま出オチで殺さないで欲しいけど、大ビンチ!?
デスガン撃たないでペイルライダーさん撃って退場させてあげた方が良くないか?
ともかく気になる次回へ!
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ペイルライダーさん死んでしまったのかな?
…だとしたら可哀想すぎる。楽しく遊んででキャラ作ってただけだろうにな。

その死が今度はシノンにも迫ってます。
だからプレイヤーだと決めつけるなって言ったのに!(笑)
デスガン自体常識外れなんだから正直に戦いすぎ。
とはいえ何故かシノンは死なない感が強いので意外と安心しています。
もうちょい緊張感も欲しいけど、娯楽活劇としてはこれが正解なんだろうな。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
九死に一生を得たシノン。しかし心の古傷に触れ銃への恐怖感が蘇る…。

一話でデスガンがトカレフなのにツッコミ入れてしまいましたが一応伏線でしたね。
ただデスガン=トカレフで無ければシノン一人で窮地を脱せ恐怖心も再発しなかったのか?
とも思えないので伏線としては弱いかなという気はします。

洞窟で慰め励まされるシノン。
世間に事実が公表されてないのに「人殺し」ってイジメられてたの?
いや、それよりも流石に「人殺し」を茶化してイジメないだろ!?
そもそも他人の反応関係なく自身で抱えてるトラウマなんだろ!?
などとツッコんでしまいましたし、
しつこく余計な演出は逆効果で妙に安っぽくなってる気もします。
最後は「一人でも戦う」とか言っちゃう辺り、めんどくさい女だな…
などとも思っちゃいましたが再びトリガーを引けるのか応援&注目していますよ。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
洞窟内で推理とそしてアスナ達外野の動向。

前回に続き動きが少なくテンポとしても鈍く感じてしまいます。
犯人も複数というごく普通のトリック、変哲のない所で落ち着きそう。
だとしたら今更だけど警察の初動捜査甘いよね。
薬物注射って事になるとやっぱり看護婦さんが疑わしいかな。

それにしても仮想空間にダイブすると現実での感覚0になっちゃうってのは
改めて恐ろしい…。
もし実際あったら関連する事故や犯罪が凄いだろうな。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
いよいよデスガンとの死闘開始。

デスガン達ラフコフはSAO環境の中でPKと殺人の境が判らなくなったのか
それとも実際に殺す感覚に魅入られているのか、イカレちゃってますね。

シノンの援護もありつつ接近戦に持ち込めたキリトですが
相手も剣の達人だったようでまだ激しい闘いになりそうですし
もう一人、敵か味方か(敵だろうけど)謎の人物も居る模様でもう一波乱ありそうです。

ただ、あれを銃剣扱いにしたりペイルライダーの戦い方然り
設定がフリーダムで銃のみの世界観としては崩れている気はします。
結局我慢できずに剣を摘み食いしちゃいましたねぇ
作風と言えば作風なので別に批判ではないですけど
遠慮なく盛り上がる方へと進む展開が実に「らしい」なぁと感じる場面でした。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
シノンの牽制もあり、アスナの声援もあり、デスガンを討ったキリト。
(1話のアスナとの手繋ぎはこの為?ちょっとインパクトに欠けるけど…。)

赤目をヒントに名を思い出した訳だけど、
…その前にマスク一緒なら容姿でピンと来るだろ!(笑)
解決に近付きつつあるけど、まだ他にも共犯が居るのが確定して
もう一段底がありそうです。

そして目覚めたシノンを襲う新川君。
彼は前々から不気味でしたがついに本性を露わに…
それにしても何でもベラベラ喋ってくれちゃって、
黙ってイイ人演じてたらまだ脈あったろうにこれで全部ご破算!何がしたいんだか。
キリトはバッチリのタイミングで参上!流石ヒーロー!
アスナの労いもそこそこに直行したんだろうか? 住所把握能力も凄いかも。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
「もしもGGOにステータス振り直しアイテムがあれば犯行は起きなかったのか?」
「そこまでのプレイヤーならAGE最強説を自分で作り上げればいいだろ
ステ振り究極論に口出し出来る程のプレイヤーでもないくせに逆恨みしてんじゃねーよ!?」
「ゼクシードから薄塩タラコへ…怨恨殺人から快楽殺人への壁はないのか?」
「更にそこから好意を持つ女性に殺意が向かうものなのか?」
…などなど、観ながら色々と思いが巡ったが、
トドの詰まり動機には全く納得できてないです。新川君狂い過ぎ。

それと、心電電極で助かるってのもC級にも程があるし…。

シノンも恐怖症から立ち直りつつあって美談ハッピーエンドっぽく締めましたが
事件自体の収まりがどうも悪く気分はモヤモヤしちゃってます。

まぁ来週から切り替え!切り替え!
シノンはGGO以外にも登場するのかな?
{/netabare}

※15話はシノン目線での総集編

【GGO編:総評】{netabare}
娯楽アニメとしては楽しめ役割は果たしていると思いますが
今までと比べるとテンポも演出もイマイチで
前期の「キリト頑張れ感」には届かなかったです。

今までに無い漢臭い銃だけの世界観に期待が高まったけど、
シノン&女子ぽいキリトで漢臭さが無くなり、
ペイルライダーの接近戦術&デスガンの銃剣の登場で銃だけの世界観が薄れ
この世界でのキリトの特異性が失われ結局GGOではなくSAOの土俵になっていました。
それでも、バトルが盛り上がって行くのなら不満なく許せたと思うけど
熱くなりきれなかった分冷静に見てしまいました。

また、序盤に集団戦(サバゲー)でこの世界を紹介していたのに、ほぼ個人戦に終始でした。
集団戦術に苦しむキリト&シノン組と言うシチュエーションも観たかったんですけどね…。
キリトVSシノンも決着付けてませんし、もっとこの世界で戦い尽くして欲しかったです。


今回はシノンで感動的なストーリーにしたかったのだろうけど
こちらも引き出しきれなかった印象です。

シノンが引金を再び引ける様になるのも
キリトとの会話で励まされて何となく治っちゃってフワフワ。
ベタでもダイハードの太っちょ黒人警官さん並に演出すれば
良いシーンに出来たと思うんだけどな。

最後の子供の命もシノンが救ったよってシーンも
後からのチョイ足し感が強く感動出来ませんでした。
やるなら序盤であの子供と絡まるなりして伏線作っておけばいいものを。

序中盤で時間をかけてトラウマを紹介していた割に
演出が足らず感動に繋げられなかった様に思います。

事件自体も14話感想の通りモヤモヤしちゃってますしね…。

何だかもうちょっとやれる気がしたGGO編でした。
{/netabare}

※16話感想{netabare}
ALOに戻ってエクスカリバークエストに挑戦!

シノンもちゃっかりと溶け込んでます。移籍かな?GGOと両立してるのかな?
今度はトラウマとか余分なものが無いので気楽にアクションものとして楽しめそう。
ただしNPCが意志を持って勝手に動き始めた気配があるのは気懸かりですね。
{/netabare}

※16~18話【エクスキャリバー編:総評】{netabare}
難しいことを考えず気楽にアクションとパーティ内のやり取りを楽しめました。

ストーリーはシンプルでゲームプレイを観ているような気分。
予想外なのはフレイヤのトール(親父)化ぐらいかな?ちょっと笑えるヒトコマでした。
新たに加わったシノンは垢抜け良い仲間になっていて一安心。スキル的にも既に欠かせない存在。
「エクスキャリバー」という言い方の違和感も彼女とキリトが説明してくれたので
まぁ納得しておきます。

キャリバー編自体は「めでたしめでたし」で締まっていますが
NPCの意志に伴う行動とユイ(AI)が現実世界を知覚した事は今後含みになりそうです。
仮想世界が現実に干渉する…なんて事があるやも!?
{/netabare}

※19話感想{netabare}
果たしてキリトを負かした相手をアスナが斬れるのか?突けるのか?
そして夢の11連撃は手に入るのか!?
今回はアスナ中心のデュエルバトルストーリー。

なんだか既にアスナ向きのスキルだなって気はしちゃうんですが
一応、勝つのか負けるのかハラハラ楽しんで応援しようと思います。

キリトが負けたみたいだけど曰く付きなのは
キリト最強を信じるファンへの配慮なんでしょうかね?
でも、どんな理由なのか何を喋っていたのか気にはなります。
剣道繋がりなのかな?しょーもない理由の予感もしますが…。
まぁ今回も気楽に楽しめそうです。
{/netabare}

※20話感想{netabare}
アスナの家庭事情&いよいよデュエル。

アスナママは絵に描いた様な教育&家柄ママでした…いや、絵なんだけどね。
親からしたら娘の事を想っての事だろうから、
もう少し愛情ある描き方でも…と思うけど完全ヒールでした。
SAOから生還してこれじゃキツイ。そりゃ仮想世界の家も即買いするわ。

そしてデュエルは激しい剣撃の応酬の末、絶剣のお眼鏡に叶い何やらお願いされる事に。
「僕達に」って事は個人的な事では無さそうだけど、
どこかの集落がピンチなのかな?別ゲーに行っちゃうのかな?

アスナの居場所を巡る意外に深い話になりそうですね。
{/netabare}

※21話感想{netabare}
無謀ともいえる1パーティーでのボス狩りに手を貸す事になったアスナ。
ユウキの言葉に後押しされボスとそして母親とも対峙する覚悟を決める。

ボス討伐でアイテムと思い出GET!スキルも継承して貰い、現実ではママを説得という
ルートが見えてきました。

相変わらずママさん悪辣に描かれています。
ママさん弁護する訳じゃないけど、なぜ厳しくするのかという心情もやっぱり描いて欲しい。
このまま自信のプライドだけで(生死の境をさまよっていた)我が子に当たる
ヒドイ親で終わったら物語が浅すぎてガッカリしちゃいそう。
まぁ、作風から綺麗な和解にはなると思うけどね。

次回からは一端現実を置いといて邪魔者排除&ボス討伐アクションが観られそうかな?
アスナの活躍が久々に堪能できそうで楽しみです。
そして最高のタイミングでキリト参上!格好良すぎてこれにはキリトファンも大満足!?
{/netabare}

※22話感想{netabare}
ボス部屋へ突入…そしてボスとの死闘。
全てが良い思い出になりそうだったが何やらユウキが秘密を抱えている様子…。

アクション満載で満足出来ました。
この作品のアクション描写は流石です。ボスの弱点はあからさまでしたが。(笑)

そしてユウキの秘密が少しずつ明らかに。
OPアニメで幼い頃、生き別れた双子でも居るのかな?とは感じていましたが
がっつりアスナと関わっていそうです。
詳細は言いそうで言わずのシンプルな焦らし効果が抜群でまんまと気になっちゃってます。

絶剣編はアクションにばかり目が行き、ストーリーには期待して居なかったけど
思わぬ所でホロリと良い話が拾えそうな気がしてきました。
{/netabare}

※23話感想{netabare}
現実世界のユウキの正体、姿が明らかに。

なんだかこの作品の登場キャラ、現実世界の重い奴がマストになりつつありますね…。

「ユウキ」と言う名やその言動でアスナとの繋がりを感じさせていましたが
実は思い病で動けない子供でした。
更には姉や両親ももう居らず会えないと言う悲しみの詰まった宝箱。
とても悲しいけれど仮想空間では確かに光り輝いていましたよ。

良く良く考えると
「現実諦め過ぎ」「体を世話する人は?」「実は恵まれているじゃん」
「これが安価に実用化されたらMMO上位、寝たきりの老人ばかりになるな」
などなどツッコミ所の多いあり得ない話なんだけど、
倫理的なものも含めて色々と考えさせられる悲しくもイイ話にはなっていたかと思います。

次回はキリトの研究と結びついてちょっと希望のある話になりそうです。
{/netabare}

※24話感想{netabare}
ユウキの登校とアスナの母親説得のお話。

何気ない日常という望みを叶えたユウキ。
何気ない日常を譲らず守ったアスナ。
ほんのりと良い話に仕上がっていました。
二人には限りある今の時間を大切に過ごして欲しいものですね。

ただ設定的には
「ユウキの家族は皆死に別れ」「アスナは母親悪く描かれすぎ」と、
チョットやり過ぎているのでフィクションぽさが強く残ってしまったのも確か。
余計な人物や感情を持ち込まない事で二人の気持ちをシンプルに感じ取れる反面、
一方的、一方通行で気持ちのやり取りや絡み合いが無く
深イイ話に成りきれ無かった様に思います。
ラノベとは言え、もう少し上手く出来たのでは?と思ってしまうのは贅沢でしょうかね?
{/netabare}

※25話感想{netabare}
暫くは楽しい時を過ごすユウキとアスナとその仲間達。
しかし、とうとう命の炎が燃え尽きる時が来る…。

ついにこの時が来てしまいましたが
曖昧にせずちゃんと区切りをつけるラストにしているのは評価できます。

一歩下がって考えるとゲームの中で臨終の時を迎えるってどうなのよ?
という否定してしまう気持ちもあり複雑ですが
作品として観れば感動的で美しいラストでした。

現実世界に肉親や未練のない彼女ならではの最期とは思いますが
とても満たされた最期を迎えられ、これだけ多くの人の心に残れ幸せだったと思います。
{/netabare}

【絶剣編:総評】{netabare}
アスナのデュアルアクション楽しむぞ!と思っていたら
あれよあれよと感動ストーリーになって行き驚かされました。
ツッコミ所や大作故のもっとやれるだろ!?という気持ちなど
何だかんだとありますが満足に足りる内容でした。
ユウキというキャラの生かし方、生き様の見せ方は流石SAOです。
ホントはこれマザーなんちゃら編って言うらしいですが
私の中では絶剣編として生かし続けてあげようと思います。
{/netabare}

【2期全体総評】
流石に1期程のインパクトや後引く魅力には足りていませんが
衰えた印象はなく更に続けていけるだけのものは持ち続けていました。
ご都合主義なのは相変わらずで気に入らない面もありましたが
慣れもあってか前作ほど落胆は少なかったです。
そしてキャラの見せ方魅力の引き出し方等の演出面は流石で
ストーリーが読めてしまっているにも関わらず心を動かすものがありました。
GGO編は不完全燃焼で思う所がありましたが全体的には概ね楽しく観られました。

これぞオススメ!って強く言える程ではなく過度な期待は厳禁ですが
万人受けする要素は持っていてアニメファンなら楽しめますので観ておいて良いかと。
何だかんだ言いつつもいつかまた続きが観られる日を楽しみにしています。
…エンタメ性は認めているので星評価はやはり高くなってしまいますね…。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 91
ネタバレ

fluid さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

仮想世界だけの関係で終わらない、生還後も絆の深いSAOメンバー

今回はデスゲームから生還し、現実に戻ったSAOメンバーが自分自身の心と向き合うお話。

この作品って作者の熱意が伝わってくるところが良いですよね。
最近のアニメはストーリーも無く、目的も見えない、心理的に何を伝えたいのかも分からないものが多いですが、そんな作者の意図が見えてこないアニメに比べると大分良いのではないしょうか。
ただ、その熱意=伝えたいもの にどれだけ共感できるかは人によると思いますが、個人的には結構共感できる部分も多く、良い感じでした。

1期はファンタジー世界に入り込めるような楽しみ方ができるアニメでしたけど、2期はそれぞれのキャラクターの心理面が中心に描かれてて、その変化を楽しむタイプのアニメ。
1~14話はキリトとシノン、18~24話はアスナの心理描写が素晴らしくて見ごたえがありました。

■良かったところ
2年間も地獄を味わった彼らが楽しそうに触れあう姿を見ると、あぁ良かったなぁと和みます。
現実では年齢の違う大人と子供が友達同士みたいに話すところも面白いですね。
キリト達は学生なのにエギルのバーに出入りしてるところとか(笑)
SAOメンバーの絆の深さが伝わってきました。

そして新しく出会ったシノンやユウキ。
キリトやアスナが他人の痛みに共感して協力し、最終的にものすごく仲良くなるっていう描写も良かったです。
デスゲームの痛みを知る彼らだからこそ他人の痛みも共感できる。理解できる。そこが良いんですよね。

■悪かったところ
1期にも似たようなシーンがありましたけど、女の子がレイプされそうになるシーンがあります。
それ自体は良いのですが、そんな嫌悪感がつのるシーンが10分くらい、長ったらしく続きます。

■本当の強さって何だろう?
仮想世界でチートなんて言われるくらいの強さを見せるキリトですけど、精神的な弱みを見せるシーンも結構あるんですよね。おそらくキリト自身も自分の弱さを知っているのでしょう。
そんなキリトはアスナのことを強いとか、自分より強いとか言います。
でもアスナはそんなことないよと言いながら、一見お嬢様に見えるて仲良しのみんなにも言えない家庭の事情を抱えてます。
(そんな強さと弱さのギャップがまた面白いわけですけど、それは置いといて)

どのキャラクターにも共通してるのが仮想世界にいるときは現実を忘れて自由に、強く生きられるということ。
周りの人間からするとそんな強い一面しか見えていないわけですけど、実際にはそれぞれ自分自身の心に抱える問題があるわけですね。
いわば人間ってみんな仮面を被ってるわけですね。

みんな強いのに何で自分はこんなに弱いんだろう? なんで仮想世界に居る時のあの強い自分で居られないんだろう?

悩み苦しむ彼らが人と触れ合うことで、本当はそうじゃない、みんな自分と同じように悩み苦しんでるんだ、それが当たり前なんだということを教わります。

自分自身の心と向き合い、乗り越えることで気づいたわけですね。自分の心と向き合う努力をすることが大切なんだ、ということに。

彼らが現実と仮想の狭間で揺れ動き、自分自身の心と向き合うことで本当の強さを勝ち取っていく、そんなドラマが素晴らしい作品でした。

【自分の敵は、結局いつでも自分自身の心なんだ】っていう描写のアニメは結構すきです(笑)
なんでしょう、真理を突いてるからかな?
アニメみたいに都合よく敵が現れて、しかも自分が抱える問題は全部他人のせいなんだ、なんて描写は現実にはありえないですしね。
自分自身が変わることで解決する、成長する、そんな姿に共感できるんだと思います。

ちょっと脱線しますが、「お前が探してるのは悪党か?悪役か?」っていうセリフどこかできいたことありますけど。あれも似たようなもので。
人間って何か問題があると他人に原因探しちゃう生き物ですけど、他人は自分の言うことを聞くとは限りませんしね。
他人を変えるんじゃなくて自分が変わることを覚えなきゃこの世の中生きづらいわけです。

でも、それが分かっててもなかなか自分を変えるのって難しいですね。
そう、難しいんです! 他人(敵)に変わってもらうのより何倍も難しい。
だからこそ安っぽいアニメに登場する敵なんかより、強く見える。
敵が強ければ強いほど盛り上がる、自分の心という名の最強の敵に視聴者の心が奪われるわけですね。

そして理由を他人に求めず、他人が敵に見えなくなったとき、人は成長し大人になる。
そんな描写がまた良いんですよね。

■1話~【ファントムバレット編】ではトラウマを抱えた女の子、シノンが登場
銃で戦う世界に飛び込んだキリトはどう戦うのか?(笑)
同じ罪悪感を抱えた二人が出会い、お互い気づかされたり支え合いながら過去の罪と戦う。そんなドラマが素晴らしかったです。
{netabare}
今回は銃がメインの別の世界、さてさてどんな具合なのか。

撃たれるとリアルで死んでしまうという正体不明のデスガン・・・そんな銃に試しに撃たれて来てよ、っていう始まり方は面白かったですね(笑)
依頼主とキリト、大人と子供が友達みたいな壁の無い会話してるなんてどんだけ仲が良いんだという感じですよね。
SAO帰還後に一緒にゲームするようになって仲良くなったのかな?
仲良しだからこそ撃たれて来てよと笑顔で言えるんでしょうね。 そんなホントに打ち解けてる感じの描写が面白かったです。

GGOに入った後、キリトがオカマっぽいしゃべり方になるのもウケました(笑)
中の人、松岡禎丞さんのこういうキャラが好きな人は「漫画家さんとアシストさんと」っていうアニメもお勧めです。

新川君がラスボスなのは最初に見て気付きましたね(笑)
優しい、そして脇役なのに暗い過去を背負っている、フラグが立まくりでした。
シノンと同じような過去を抱えてる人をGGOに誘っておいて、トラウマを利用して心臓発作を起こしてるのかな?とも思いましたけど、割と現実的な手段で殺してましたね。

助けに来たキリト、よわ! あっけなく注射撃たれてるじゃないですか!(笑)
まあ、そんな彼だからこそ Kirito が輝いて見えるのかもしれませんね。ギャップ効果??

それにしても・・・
弾道予測線を予測したり、弾丸をフォトンソードで弾き飛ばしたり、キリトやばいですね(笑)

キリトのバトルシーンってどんなバトルアニメよりも輝いて見える瞬間があるんですよね。
なんなんだろう?あのカッコよさは。目が金色に輝くから?いやいや。

他のアニメみたいに、なんとなく手に入れた力を使ってるだけっていうのとは全然違う。
平凡な人間なんだけど努力で作り上げた技術が力になってて、戦闘中にもすれすれのところで踏ん張りながら生きることをあきらめない、そんな描写が良いのかもしれません。
とても精神的に弱くて苦しむシーンが結構ありますし、むしろ凡人以下かも?
そんな彼が見せる内なる力、心の強さに魅かれるのかもしれませんね。

シノンが新川君に押し倒されるシーンはちょっと長すぎ・・・
アルヴヘイムのときのアスナもレイプされそうなシーンありましたけど・・・
こういった描写って主人公の好きな人が殺される描写よりも残酷ですよね。
なんていうか、助けに来るキリトを輝かせるためなんでしょうけどバレバレなんですよね。
制作側の意図が透けて見えて・・・そんな安い釣りのために長いレイプシーンみせるなよ、と。
たしかにキリトはかっこよかったですよ。でも後に残る感覚は嫌悪感の方が強いんですよ(悲)
レイプは1カットだけなら全体のバランスが良い感じだったのになぁ。。。

今回シノンが登場してさらに女の子だらけのアニメに。
BoBの試合中、抱き合う二人がカメラに移されちゃったりしてましたし、あとでキリトを奪い合う展開になるのかなぁと思ったら、全然そんなシーンはなかったですね。
なんだろう、女の子だらけにしてはハーレムアニメには見えない不思議感。
しかもアスナは恋敵なのにそんなの感じさせないくらい仲良しな女の子達。
SAOから生還した彼らが強い絆で結ばれてるんだなぁというのがすごく伝わってきます。
{/netabare}

■15話~【キャリバー編】はエクスカリバー、いやエクスキャリバー!を手に入れる冒険
ソードアートオンラインの良さ、ファンタジー世界を冒険する楽しみが久々に見れました。
悩みを解決したシノンがSAOメンバーに溶け込んでるところとか、女の子達に囲まれてるのに残念な感じのクラインに注目です(笑)
{netabare}
クラインがNPC(コンピュータ)の女性に目が眩んでるのも彼らしいなという感じですけど、その正体はムキムキマッチョのトールでしたね。
どこか残念なキャラは結構好きです(笑)
中の人はワンピースのサンジ役、宇宙兄弟の主役でお馴染みの声優さんっていうのもあってかなり共感が持てました。
{/netabare}

■18話~【マザーズロザリオ編】はアスナ視点のストーリー
アスナが剣の達人さんと仲良くなったり家の事情で母親と対立したりします。
剣士のアスナと剣士じゃないアスナ、仮想世界と現実は何も変わらないんだということをユウキから教わり心の強さを取り戻すアスナに注目です。
{netabare}
カッコよく負けたんですね、キリトさん(笑)
やっぱりキリトの強さは二刀流じゃないと発揮されないのかな?

キリトさん、今回、寝てばっかりだし良いとこ無いなぁと思ってたら・・・
最後にアスナ達に迫る敵軍の中に黒い影が! ホントおいしいところ持っていきますよね(笑)
ブラッキーってなんだろう?ブラックキリト?
そして、おまけみたいにクラインも登場。人ごみに紛れて目立たない、、どこか残念な感じは相変わらずですねっ。

キリトが遠距離魔法を剣で叩き落とすのを見て驚くユウキ。 反射神経や動体視力がユウキよりすごいのは間違いなさそう。
でも反射神経がものすごくてもキリトの本当の強さは剣一本じゃ発揮されないんじゃないかな?
タイピングがものすごく速くても指一本じゃ無理があるのと同じ原理で(笑)

そして、母親の説得に成功したアスナが一言「ありがとうユウキ」
今回はアスナがユウキに勇気をもらったそんなお話でした。

それにしても、名前が・・・(笑)
結城アスナとユウキをくっ付けるあたりに作者の遊び心を感じますね。
さらにユウキの中の人が悠木碧さんっていうのがまた。制作スタッフのほくそ笑む姿が想像できますね。
{/netabare}

■感想{netabare}
たかが仮想世界、じゃないんですよね。

抜け出せない仮想世界でデスゲームを強いられた彼らだからこそ良く理解できることもある。
アバターも世界もすべてが作り物・・・すべてが偽物の世界でたった一つ、【精神】だけが真実だったわけです。

そんな彼らだからこそ心の繋がりの大切さが誰よりも理解できたんでしょうね。
生還した後も仲の良いSAOメンバーを見て、現実でも仮想でも変わらない絆の深さがあるんだなと感じました。

「この借りはいつか精神的に」っていうセリフよく見かけますけど、彼らが使うと深みが違いますね(笑)

アスナ「現実世界と仮想世界の違いって何だろう?」
キリト「情報量の違いだけ」
この1話のセリフが今期のメインのような気がします。
人の心と心が繋がるのに、仮想か現実かなんて違いは無いってことですね。


アスナの母親のセリフ「本当の約束よりゲームを優先するの?」
お母さんのあるあるネタですね(笑)
でもね、お母さん違うんですよ^^;
仮想世界でのやりとりって言わばメールや電話でのやりとりの延長。
いきなりアミュスフィアのプラグを抜くのは電話中に電源切らせるのと同じくらいの暴挙なんですよ、お母さん!


そんなお母さんも仮想世界の中で泣いちゃってましたね。
仮想世界って涙を止められないんですね。
泣きたくなったら泣くしかない。
仮想世界って人の感情がむき出しになる世界なのかな?
現実だといろんなしがらみのせいで無意識に表情を取り繕う。みんな誰かが期待する役を演じている。
そんな仮面を脱ぎ捨てて自由に生きられるのが仮想世界なのかもしれないですね。

あれ?お母さんの話ばっかりになってる?


力ってなんだろう?
人から与えられた力や装備、レベル、そんなのは力ではない。
自分で努力し身に付けた技術も輝いて見えるけど、それも本当の強さではない。
自分自身の心と向き合う強さ、戦ってる時でもいつだって自分の敵は自分の心。
そんな心の強さで戦うという描写が素晴らしかったです。
単純な他のバトルアニメには無い魅力がここにあるのかな?
{/netabare}


■今後の予測{netabare}
キリトが遊ぶ側じゃなくて作る側になるっていう流れからして、20年後の加速世界、アクセルワールドは彼が関係してるんじゃないかなと思いました。
だとすると、なんで加速が必要だったのか?
誰か大切な人が病気か何かで残り時間が短く?
そんな限られた時間を意識せずにずっと一緒に居られるように開発されたのが加速世界だったりして?
今回の2期で、キリトとアスナがずっと一緒に居たいねというワードを何度か使ってるあたりからしても、今後一緒に居られなくなるような視聴者の目を奪う展開が来そうなんですよね・・・

この作者は女の子が可哀想な状況になるような描写を書くことが多いかも?
アルヴヘイム編でアスナが鳥かご状態、最後はレイプされかけましたね・・・
ファントムバレット編でシノンがトラウマに苦しみながら、やはり最後にレイプされかけ・・・
マザーズロザリオ編でユウキが余命わずかな寝たきり状態だったり。

メディキュボイドもたぶん伏線なんでしょうね。今後身近な人間が使う状況になるんじゃないかな。
寝たきりの植物状態になったとしても会話できそうなシステムですしね。

あと、前から気になってたのが、キリトのスターバーストストリームって{netabare}アクセルワールドの黒雪姫も同じスキル使ってるんですよね。
他にも似てる技多いですし、しかも全身黒いところも同じ・・・何かありそうですね、いや、むしろ何かある展開を期待してます(笑)
まあ、何もないのに黒雪姫の本名隠す必要ないですし、何かはあるはずです。

例えば仮に、アスナが次世代機の事故とか病気で寝たきり状態になったら? 余命が短かったら?
まずアスナをメディキュボイドに繋いで仮想世界で合えるようにするでしょうね、キリトは。
そして茅場の助けを得るなりして、余命が1000倍になる加速世界を開発し、
ついに命が尽きるという直前には、茅場と同じようにアスナの精神をネットワークに転写。後を追うキリト。
だけど現実世界に一人取り残された娘が気になりバーチャル世界から干渉してる。
なんて話もあるかもしれないですね。

仮想世界を作って楽しんでた茅場のことですから、今度はキリトが見せた限界の先を見たくなって実現させたのが加速世界。なんて展開もあるのかな?
キリトが極限状態でシステムの壁を越えた動きするのってアクセルワールドの心意システムに似てますしね。

いずれにせよ、ネットワークの一部になった茅場とキリトが今後再開して一緒に何かするような展開はあるような気がしますね。
{/netabare}


■通信ラグ
カッコ良いし面白いのであまりツッコミたくはないんですけど、ゲームであんな反応速度はネットワーク的に無理があるんじゃないかな。
ゲームに関係ない話なので見たい人だけどおぞ。
→通信ラグとは?{netabare}
いわゆる通信ラグってやつがあるので、どんなに人間の反応速度が速くてもそれに通信が追いつかないんですよね。
ネットワークの問題です。

簡単に言うと、メールって送信した瞬間相手に届くわけじゃないですよね。それと同じ。
今見てると思ってるバーチャル空間は数ミリ秒遅れた世界、つまり残像を見てるわけですね。

今の日本なら、どんなに早くても10ms、無線とかなら200msくらいの遅延が発生します。
自分の通信ラグを知りたい人は↓こちら
Windowsキーを押しながらRキー → cmd と入力してOK → 起動したコマンドプロンプトに ping google.co.jp を入力してEnter

たったそれくらいの遅延なら、問題ないじゃん?と思うかもしませんけど。
素早い動きが必要なゲームではたったそれくらいの遅延でも物凄い大ダメージ。
素早く動く相手の位置を正確に狙っても、すでに全然別の場所に居るわけです・・・
なので、ゲームの場合はそれを先読みして先の位置を狙うなんて技術も必要になるわけですね。
プログラム的にラグを感じさせないような先読み技術などもありますし、クライアントで処理される通信に関係ない物もあったり、もっと根深い話ではあるのですが、その先は省略します(笑)

そして20年後の加速世界、アクセルワールド・・・
あのアニメ見た方なら分かると思いますが、1000倍に加速。。ということは、通信ラグも1000倍になるわけで・・・
たとえ、10msの遅延でも 10 x 1000 = 10秒もの遅延に。相手の動きが10秒後の残像、なんてバトルどころじゃないですね(笑)

ちなみになぜ通信ラグが発生するかと言いますと、
送られた信号が伝送路を通る時間もありますがこれはさほど重要ではありません。
例えば回線が光なら、光は1秒あれば地球を7周半できますから、まあ光ファーバーの中を反射しながら通るのでそこまで速くないにしても十分速いわけです。
それよりむしろ信号を受信して処理する機械的な部分、そしてプログラム的な処理に時間がかかるわけですね。

あと、作中で情報量を増やせばもっとリアルになると言ってますが、そんな膨大な通信をしたらネットワークは一瞬でパンクしますね。
たとえ、2022年になってもこの通信ラグ=応答速度=レスポンスは改善されないんじゃないかな?
なぜなら、そこまでの品質を要求するようなサービスが無いですし、需要も無い、改善される必要も無いからです。

ちなみに最近は、インターネットの通信速度がどんどん向上してますけど、あの速度と通信ラグは実は無関係です。
回線が速いかどうかと通信ラグが発生するかどうかは関連性が無いということです。

年々、3D技術は向上してますけどここ数年は停滞気味。
遠い未来ものすごく発達するんだろうなぁっていうのが自然な考えですけど。
思うに、この先も3D技術ってそれほど進歩しないんじゃないかな?
色んな理由があげられますけど、一番の問題は作るのが人間っていうこと。
人一人が作れるものって限界があるんですよね。
3DCGを作る環境やプログラムを簡単に構築するライブラリ、作業効率を上げる手段はありますがそれにも限界があって。
さらには、そういった汎用システムによって作られる作品っていうのは細かい調整が出来ない、というよりはできるけど、結局は汎用システムを必要としない知識や労力がかかってしまうわけです。
例えるなら漫画って何年たっても絵のクオリティは向上しないじゃないですか。100年たっても結局は書き手の技術と掛ける時間の問題。
それと同じですね。

将来AIが実現すれば話は別ですけど。
映画「アイアンマン」で主人公がAIにサポートされながら何かを作るシーンありますよね、あんな感じです。あれが現実的です。
アニメや映画によく出てくる天才プログラマーなんていうのはありえないですね。
物凄いものを作る頭脳があっても、それを作り上げるのには時間と人手が必要になります。絶対的に。
具体例をあげると、今時のオンラインゲームでも人件費に億単位かかったりします。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 34
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

新しいキャラ登場

1話~14.5話がファントム・バレット編。シノン登場。沢城みゆきボイス最高。GGOというゲームで銃器中心のバトル。{netabare}ゲームをプレイした人が突然死ぬという事件があり、それの解決を図る。シノンの同級生やばい奴やった。キリトの女体化もあるよ。{/netabare}
15話~17話がキャリバー編。休憩みたいな感じ。さくっと終わった。
18話~24話がマザーズ・ロザリオ編。ユウキ登場。{netabare}病で死に瀕しつつもALOにおいて絶剣として名を馳せる。涙が出た。どうしても死が絡むと泣けてしまう。アスナに想いが託された。{/netabare}

OP
IGNITE 藍井エイル
courage 戸松遥
ED
Startear 春奈るな
No More Time Machine LiSA
シルシ LiSA
やっぱり主題歌はLiSA必須。勿論、藍井エイルも。
挿入歌
セパレイト・ウェイズ 戸松遥


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 第1話「銃の世界」
《SAO》クリアから約1年後。総務省《仮想課》の菊岡から呼び出された和人は、日本で唯一プロゲーマーが存在する人気のVRゲーム《ガンゲイル・オンライン(GGO)》にまつわる、奇妙な事件について聞かされる。《GGO》の有力プレイヤー2名が、《死銃(デス・ガン)》を名乗るプレイヤーにゲーム内で銃撃された後、いずれも謎の死をとげたというのだが……。

2. 第2話「氷の狙撃手」
大型狙撃銃《へカートⅡ》を武器とし、《GGO》随一のスナイパーとして活躍する少女シノン。所属するスコードロンの仲間と共に、他のスコードロンを襲撃した彼女は、第1目標の狙撃に見事成功。だが、第2目標として狙ったマント姿の巨漢に、銃弾をかわされてしまう。巨漢はマントの下に隠し持っていた重機関銃を取り出すと、圧倒的な火力で反撃し、シノンらは一転窮地に。仲間たちが弱気になる中、強敵との出会いを求めていたシノンは……。

3. 第3話「鮮血の記憶」
シノンのプレイヤーは、女子高生の朝田詩乃だった。彼女は下校途中で不良少女たちに路地裏に連れ込まれる。詩乃は不良少女のリーダーである遠藤から金をよこせと迫られるが、毅然と拒否。すると遠藤は手を銃の形にして詩乃に突きつける。それを見た詩乃は突然蒼白になって震え出してしまう。詩乃は幼い頃のある事件が理由で、銃に対してトラウマを抱いていたのだ。その事件とは……?

4. 第4話「GGO」
菊岡の調査依頼を受け、《GGO》にログインするキリト。彼は《死銃(デス・ガン)》に自分を狙わせる方法として、《GGO》最強のガンナーを決める大会《バレット・オブ・バレッツ(BoB)》にエントリーしようとする。しかし初めてのゲーム世界で勝手がわからず、道に迷ってしまったキリトは、近くにいたシノンに声をかける。シノンは、親切心から案内役を引き受け、《GGO》の世界をレクチャー。武器の選び方や、《GGO》独自のシステムである弾道予測線のことなどを教える。

5. 第5話「銃と剣」
《BoB》にエントリーするため、端末に必要事項を入力しようとしたキリトは、入力フォームに現実世界の名前や住所を入力する欄があることに驚く。入力しないと上位入賞した際の賞品を受け取れないという記述を見てしばらく悩むが、結局、現実世界の項目には記入せずエントリーを終える。キリトが出場するのは予選トーナメントFブロック。シノンも同じFブロックで、勝ち抜けば決勝で当たる可能性がある。二人は決勝で当たったら全力で戦おうと誓い合うのだった。

6. 第6話「曠野の決闘」
予選第一回戦で勝利したキリトの戦いぶりを見て、「本物か?」と問いかけてきたボロマント姿の男。かつて、《SAO》に存在した殺人ギルド、《ラフィン・コフィン》のタトゥーをしたその男は、キリトに「いつか殺す」と言い残し、姿を消した。ボロマントの男との接触で、《SAO》での死闘を思い出したキリトは、そのトラウマに苦しめられる。そんな中、互いに予選を勝ち進んだキリトとシノンが、Fブロック決勝で対戦するが……。

7. 第7話「紅の記憶」
ボロマントの男は《SAO》からの生還者で、殺し合いを繰り広げた相手かもしれない……。そんな思いにとらわれ苦悩を端々ににじませるキリトを、妹の直葉は心配する。一方、キリトへのいら立ちが収まらない詩乃は、恭二を相手にキリトの悪口をまくし立て、大会本戦で倒すことを誓う。だが、シノンのクールな戦いぶりに憧れめいた感情を抱く恭二は、いつになく熱くなっている詩乃を彼女らしくないと感じるのだった。

8. 第8話「バレット・オブ・バレッツ」
《BoB》本戦に《死銃》とボロマントの男が出場していると考えるキリトは、本戦開始までの時間を利用してシノンに情報交換を持ちかけ、参加者を探ろうとする。予選第一回戦の後、様子がおかしくなったキリトを見て何か訳アリだと察していたシノンは、事情を話すようキリトに迫り、彼が《SAO》からの生還者であることを知る。そのような中、いよいよ大会本戦の火蓋が切って落とされ、直径10kmの広大なフィールドを舞台にした、30名のプレイヤーによるバトルロイヤルが始まる。

9. 第9話「デス・ガン」
ボロマントの男がペイルライダーを銃撃すると、まだHPが残っているにも関わらず、ベイルライダーは消滅してしまった。ボロマントの男は自らが死銃であると明かし、真の死をもたらすと宣言。ストリーム中継で《BoB》を観戦していたアスナ達は、死銃が《ラフィン・コフィン》の元幹部であることに気付き、衝撃を受ける。一方、キリトとシノンは、これ以上の被害が出る前に倒すべく、協力して死銃を追うのだが……。

10. 第10話「死の追撃者」
背後から死銃の奇襲を受け、追い詰められたシノン。死銃が使っている拳銃“黒星・五四式”は、奇しくもシノンが射殺した強盗犯が使っていた銃と同じだった。事件の記憶がフラッシュバックし茫然自失となるシノンを、キリトを本気にさせる為に死銃が殺そうとする。だが、黒星の引き金を引き絞る寸前、間一髪でキリトが駆けつけてシノンを救出。戦意喪失状態のシノンを連れて逃走を図るキリトだが、死銃の追撃を受け窮地に陥る。

11. 第11話「強さの意味」
死銃から逃れたキリトとシノンは、砂漠地帯の洞窟に身を潜めていた。そこでキリトは、死銃がプレイヤーを殺害した方法を考察。死銃がキリトに反撃した際、黒星ではなくライフルに持ち替えたことから、現実世界のプレイヤーを殺害するにはなんらかの条件があると推理。さらに推理を進めたキリトは、ある恐るべき可能性に思い当たる。

12. 第12話「幻の銃弾」
《BoB》も終盤戦を迎え、生存プレイヤーはキリトとシノン、死銃、前大会優勝者の闇風に絞られた。死銃の共犯者が複数人いて、闇風もターゲットにされている可能性を否定できないことから、キリトは死銃よりも先に闇風を倒した後、さらに死銃も倒そうと決意。自分がオトリとなって飛び出し、シノンが狙撃を担当する作戦に出る。キリトの信頼に応えたシノンの射撃で作戦は狙い通り進み、キリトはついに死銃と対峙するが……。

13. 第13話「ファントム・バレット」
《GGO》には存在しない《SAO》のスキル《スター・スプラッシュ》を模した死銃の剣技を受け、キリトは追い詰められる。銃撃のみならず、剣撃の腕前も高いレベルにあった死銃にキリトは追い詰められ、次第に体力を奪われてしまう。一方、死銃との狙撃戦でスコープを破壊され狙撃が出来なくなってしまったシノンは、キリトと死銃の戦いを見守るしかなかった。シノンは歯がみしながらも、今自分に出来ることがないか必死に考える。

14. 第14話「小さな一歩」
誌乃を殺してから自分も死のうと、恭二が襲いかかる。だが、間一髪で和人が駆けつけて、恭二に飛びかかった。もみ合いとなる中、恭二が持っていた毒薬入りの注射器が和人に押しつけられるが、奇跡的な偶然により薬液は注入されず、和人は難を免れる。後日、和人と誌乃は菊岡に会いに行き、今回の事件に関する事実関係を聞くことに。菊岡は《死銃》の一人として逮捕された男から、キリト宛の伝言を預かっていた……。

15. 「Debriefing」
総集編

16. 第15話「湖の女王」
《ALO》で聖剣エクスキャリバーが発見されたというニュースが流れた。それは数か月前、キリトとリーファが地下世界・ヨツンヘイムでトンキーという邪神を助けたときに見つけたものだった。このニュースを知った2人は、他のプレイヤー達に先を越されないうちに、エクスキャリバーを手に入れようと決意。アスナやクライン、シノンたちを呼び集め、7人パーティーでヨツンヘイムのダンジョンに向かう。

17. 第16話「巨人の王」
女神ウルズから、霜の巨人の王スリュムの討伐と、エクスキャリバー奪還のクエストを与えられたキリトたち。ユイはこのクエストが運営者の意図したものではなく、システムが自動生成したものではないかと推測する。その場合、クエストの行方次第では、《ALO》世界そのものが破壊される可能性すらあると……。そうなる前にクエストを達成するべく、ダンジョン攻略を急ぐキリトたち。その途中、檻の中に閉じ込められ助けを求めていた女性NPC、フレイヤを発見する。キリトたちはワナを疑い、先を急ごうとするのだが……。

18. 第17話「エクスキャリバー」
キリトたちはダンジョン最下層で待ち構えるボス・スリュムと対決。しかし、スリュムのHPをなかなか削りきれず、逆に冷気による攻撃を受けピンチに。そのとき、仲間に加えたフレイヤが声を上げ、スリュムを倒すには奪われた一族の秘宝・黄金の金槌が必要だと、キリトたちに告げる。キリトは雷系のソードスキルを使い、隠された金槌を発見。フレイヤに投げ渡すが……。

19. 第18話「森の家」
《ALO》のアップデートに伴い、《新生アインクラッド》の第21~30層が解放されることになった。かつて、アインクラッド22層にあったログハウスで、キリトとユイの3人で暮らしていたアスナは、再び3人一緒に暮らす夢がかなうのではと期待に胸を膨らませる。そして迎えた、アップデート日のクリスマス・イブ。アスナはキリトやいつもの仲間達と共に第21層のボスを倒し、第22層に到達。以前、ログハウスのあった場所に向かう。

20. 第19話「絶剣」
《絶剣》の通り名で呼ばれる凄腕プレイヤーの噂を聞き、勝負を挑むことにしたアスナ。《絶剣》は超攻撃回数を誇る自身のオリジナル・ソードスキルを賭けて対戦相手を募り、挑戦者全員を返り討ちにしていた。だが《ALO》からログアウトし、現実世界へ戻った明日奈は、母・京子から、進学校への編入試験を受けるよう言い渡される。進路を押しつけ、さらには結婚相手すらも勝手に決めようとする母に彼女は反発するのだが……。

21. 第20話「スリーピング・ナイツ」
アスナは、ユウキがリーダーを務めるギルド《スリーピング・ナイツ》への協力を頼まれる。《スリーピング・ナイツ》は、メンバー同士の事情で近く解散することを決めており、解散前の思い出作りとして、自分たちのパーティーだけでのボス攻略に挑んでいた。しかし、通常は複数パーティー合同の49人で挑むボス敵を、《スリーピング・ナイツ》+アスナの7人のみで倒すのは極めて困難。勝算の薄さから、返事をためらうアスナだが……。

22. 第21話「剣士の碑」
第27層のボスを攻略しようとするアスナと《スリーピング・ナイツ》の動きは、ボス攻略専門ギルドに察知されていた。ボス攻略のノウハウを知られた上に、先を越させまいとするギルドの妨害を受け、窮地に追い込まれるアスナたち。そこへ、キリトとクラインが駆けつけ、アスナたちに加勢。キリト達が時間を稼いでいる間にアスナと《スリーピング・ナイツ》は、行く手に立ちふさがるボス攻略ギルドの先遣隊20人を蹴散らし、ボス戦に挑む。

23. 第22話「旅路の果て」
ユウキが突然アスナの前から姿を消し、《ALO》にログインしなくなって数日が過ぎた。アスナは《スリーピング・ナイツ》のシウネーにユウキが姿を消した理由を尋ねるが、シウネーは言葉を濁して詳しい事情を説明せず、「ユウキは再会を望まないでしょう」と言うだけだった。後日、もう一度ユウキと会いたい、と願う明日奈に、和人から「屋上で待ってる」というメールが届く。明日奈が屋上に行くと彼はメモを差し出し、そこに書かれた場所へ行けば彼女に会えるかもしれないと告げる。

24. 第23話「夢の始まり」
世界初の医療用フルダイブ機・メディキュボイドの被験者として、病院からバーチャル世界にダイブしていたユウキ。末期の病で無菌室から一歩も出られない彼女は、もう一度学校へ行ってみたいと願っていた。彼女の望みを叶えるべく、明日奈は和人や学校の仲間に協力してもらい、ユウキに学校生活を体験させる。放課後、ユウキはもう一箇所行ってみたい場所があると言うと、かつて自分と家族が住んでいた場所へと明日奈を案内する。

25. 第24話「マザーズ・ロザリオ」
外の世界を体感できるようになってから、ユウキの毎日はこれまでにないほど充実していた。《ALO》では多くのプレイヤーたちとバーベキューをしたり、クエストに行ったりと、賑やかな日々を送っていた。また現実世界では、明日奈たちと授業を受けたり、京都へ旅行に行ったりもした。そして3月が終わりに近づき、桜のつぼみがほころび始めるようになったある日。明日奈の元に、一通のメールが届く。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

90.3 25 泣けるで恋愛なアニメランキング25位
交響詩篇エウレカセブン(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★★ 4.1 (4407)
20429人が棚に入れました
トラパーと呼ばれる粒子が大気中に含まれるある惑星。そこに空中を滑空するスポーツ「リフ」に夢中な14歳の少年、レントン。軍人になるか、家業のジャンク屋を継ぐか・・・ある意味見通しのいい人生にうんざりしているレントンは、生まれ育ったその環境から逃げ出すきっかけを待っていた。
そんなある日、自宅の近くで爆発音が起きた。駆けつけると、そこには、見たこともない美しいロボットが立っていた。呆然とするレントンの目の前に現れたのはロボット以上に美しい少女・エウレカだった。成り行きから、戦いに巻き込まれるが、そこにエウレカの仲間としてレントンもよく知るアンダーグラウンド界でのカリスマリフライダー、ホランドが現れる。
戦いの後、彼らとともに旅立つことを決意したレントンを待ち受けるものは果たして…!!

声優・キャラクター
三瓶由布子、名塚佳織、藤原啓治、山口太郎、根谷美智子、宮野真守、水沢史絵、志村知幸、チョー、松本保典、大木民夫、石森達幸、中村彰男、浅野まゆみ、辻谷耕史、小清水亜美、山崎樹範

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

少年の決意と少女の想い。それらは真実を明し、現実を紡ぎ、一実を作り、結実を成す……

2016年3月12日 記載
今日は、とあるアニメについて語ると致しましょう。
タイトルは『交響詩篇エウレカセブン』
私にとってはとても思い出深い、今まで観たアニメの中で1番と断言出来る作品です。
今回は本作の1期エンディング『秘密基地』を聴きながら、しっとりとレビューしていきたいと思います。


初めて観たのは私が学生だった頃
しかし、お恥ずかしい話、私の地元はド田舎の秘境なので、リアルタイムで観る事は放送局の関係で叶いませんでした。
よって私は存在自体を全く知らず……
この作品と初めて出会ったのはレンタルDVD屋で適当に手に取ったアニメDVDからだったのです。
先が気になって気になって仕方ない。
でも観ていくうちになぜか心が締め付けられる。
今、こうして振り返ってみると、この時、私は初めて、1つの作品を観て「感動」するという気持ちを覚えたのだと思います。
いや、あの時期程、レンタルショップに通い詰めた期間はありませんでした。
次の日行ったら借りられてたので、戻るのを信じ毎日そこへ向かう日々
何回も足を踏み入れ、何回も落胆し、何回も狂喜し、何回も借りていって……
そして祝半年、なんとか無事に最終回まで観終える事が出来ました。
あの時の衝動、感情、達成感
それは10年以上経った現在になっても、未だに忘れられない思い出です。


1つ1つのキャラクターの姿、場面は今でも私の記憶の中に残っています。
郊外のつまらない町、ベルフォレストに住む主人公のレントン
つまらない日常から脱却しようと足掻こうとするけど、結局どうにもならない彼の姿に共感を覚えていました。
私自身、同じド田舎の辺境地区に住んでいて、丁度その頃は思春期真っ只中
かなり鬱屈した思いを抱えていた時だったからこそ、ここまで自分の主張を体現してくれる主人公がいるとは……と。
初めて観た時、内心驚いてしまったのがホント記憶に新しかった。
いや、好きにならない訳ないんですよ。
だって、本当に自分が日々の生活で考えていた事、思っていた事を吐き出してくれてたんですから。
時間がループしているんじゃないかと思う位に何も起こらない、何も変わらない、辺鄙で退屈な郷土
つまらない悪口や嘲笑でしか話題もろくに膨らまないクラスメイト
自分の夢とか将来とかやりたい事いっぱいあるのに、両親やら年齢やら場所やら様々な環境が邪魔をして鬱陶しい。
そんなモノ全て取っ払って、広い世界へ行って、見たいモノを見て、やりたい事をしたい。
そして願わくば、その旅の最中に、失くしたもう1人の「俺」と巡り会いたい。
そんな当時感じていた事全て、彼が思う存分ぼやいてくれました。
それで好きにならない訳ないでしょう、マジで。

私にとってレントン・サーストンとは、同じ共感を共有した、共に生きている同志です。
それは今でも変わりません。
彼はアクセルじっちゃんに反発して、旅立った事で様々な現実を知ります。
同じように私も辛かった。
理不尽で不条理で現実で、悔しくて悔しくてしょうがなかったです。
それでも、レントンは諦めませんでした。
彼は自分の信念を曲げない、大切な人のために強くあろうと成長する等身大の少年でした。
だから私も、レントンのように生きていこうと、全てを観終わったあの時、決意したんです。
同じ志を持つ仲間が頑張っているのに、自分が前に進もうとしないでどうすると自然に考えていました。
今の私の価値観に最も影響を与えてくれた、私の心に最も響いた。
私にとって彼はそんなキャラクターです。


そして、そんな彼の近くには非日常へと至るきっかけを与えてくれた、ヒロインのエウレカがいます。
彼女に恋するレントンの気持ち分かるなあ……と当時の自分も思わず憧れる位、魅力的なキャラクター
正直に話します。
恐らく、数多くのアニメの中で私の初恋キャラです彼女(笑)
いや、本当に魅力的なんですよこの娘
重く、暗い過去、運命を背負うエウレカ
忘れたくて目を背けようとしても、凄惨な事実は物静かな彼女に対して「逃げることは許さない」とばかりに迫ってきます。
それは逃避なのか、罪滅ぼしなのか、モーリス、メーテル、リンクら子供達の世話をする毎日
淡々と日々を過ごしていたエウレカ
そんな彼女が自分を無条件で認めてくれる人と出会うんです。
そして、自らの本当の気持ちに気付き、自分を肯定できるようになるまでに至るんです。
その成長過程には思わず涙を零してしまいました。
彼と同じように彼女を好きになったからこそ、その軌跡に思わず感情が溢れ出たのだと思います。
今でも私の中で1番のヒロイン
私にとって彼女はそんなキャラクターです。


そんな彼らが共に過ごすゲッコーステイトの面々
それぞれが大人のようでいてどこか子供っぽい。
時には、彼らの子供っぽい仕草にイラつく事もありましたが(笑)
今思えば、この時から大人も子供と同じように悩んだりする、大人だって完全無欠じゃないという事を知ったんだと思います。
ちょっと早すぎる通過儀礼を浴びてしまいました。
でも、決して無駄じゃあなかったと今でも感じます。


そして、忘れてはいけないもう1人のレントン、エウレカ
彼等に対する主人公とヒロイン、ドミニクとアネモネにも見事にやられました。
特にドミニク、彼が本当に良かった。
少し大人の社会に入っている彼でも、少年の気持ちを忘れていない。
自分達と同じ志を秘めていた事に、観ていた当時は凄く嬉しかったんです。
そんな彼が好きな女性なら、双方共々幸せになってほしい。
境遇は違えどどこか似通った対比関係でしたが、両方に幸せになってほしい。
観て行く内、自然とそう考えずにはいられませんでした。


これは、そんなキャラクターたちが織り成す……
不完全だけど、どこか暖かい……
悲しいけれど、どこか甘酸っぱい……
そして、夢見心地な空間のようでいて、どこか切ない雰囲気を併せ持った、愛と成長の物語です。


本作を一言で示すなら「人生」
出逢い、恋愛、家族、友情、約束、使命、生命、夢、信念、希望、絶望、葛藤、そして、成長
「人生」における全ての要素がこの全50(+1)話に内包されています。
非常に長い話ですので、勧めるにはちょっと至難ですが……
詳細は語りません。
機会があれば、是非1度通して見て欲しい。
そう切に願わずにはいられない、私にとっての愛すべき名作です。
観ようか迷っているなら絶対観た方が良いでしょう。
あなたの心に何かしらの感情を呼び起こさせる事間違いなし!
特に現在、思春期の方、鬱屈した思いを抱えた大人の方にはかなりお勧めです!!
さて、長々と語ってきましたが、これ以上賛辞を述べようとするとかなりしつこいので(笑)
ここでお開きにしたいと思います。
ここまでレビューを見てくださってありがとうございました!!

PS.
このアニメが気に入ったなら、漫画、小説、映画と観てほしいです。
アニメとは少し?いや、全く違うストーリーが繰り広げられ、抵抗感を持つ人もいるかもしれませんが、実質パラレルワールドのようなものなので(笑)
もしかしたら本編より気に入る人もいるかもしれません。
メディアミックス「Project Eureka」の神髄に刮目せよ!!


いくら手を伸ばしたって 届くはずのない 大きな大きな空
でも僕は何も疑うこともなく キレイな未来を信じてた
悔しいことがあると こらえ切れなかった 大きな大きな涙
でもあのときの僕の目は何より輝いていたと思う

いつからか僕はきらめく明日を信じてたことさえ忘れて
自分を守るためにたくさんの大切なものを傷つけてた
遥か遠く真上の空の向こうに 何があるか知りたくて
「大人になったら必ず行くんだよ。」って 約束したんだ
高田梢枝「秘密基地」より抜粋


2017年3月18日 再追記
私が本作を観てから、約10年
このレビューを綴るに至ってから、早1年余りの時が経ちました。
「時間」と言う物は、私達が思っているよりずっと早いスピードで過ぎ去っているようで、「光陰矢の如し」とは昔の人も実に的確な事を言った物です。
その諺には、月日の経つのはあっという間で二度と戻ってこないという意味の裏、日々を無為に送るべきではないという戒めいた教えが含まれています。
古くは8世紀中期における唐の詩人、李益の詩『禅門諸祖偈頌』の一節「光陰如箭」から、果ては大正時代の「ゴンドラの歌」に至るまで……
分かっているだけでも実に約1200年前の時代から、人々は「時点」の折り重なって出来た道の短さ、大切さに思いを馳せていたのです。

さて、私は最近、そんな時間の早さを体感出来るようになった自分に及ぼされる物事について、考える機会が増えたように思います。
「時間」が私達に与えていく物
「時間」が私達から失くしていく物
与えていく物、それは思い出と変化
失くしていく物、それは純粋性と不変性
時間は、人間が追憶に至る事の出来る材料を増やす代わりに、その当時に感じていた純粋無垢を消滅させます。
時間は、移り変わっていく未来を受容させる代わりに、その身に元から宿っていた変わらない「何か」を消失させます。
その「純粋無垢な何か」は性格、信念、価値観、生き方に通じる物
人間がそんな雑踏の日々に埋没してしまう存在だからこそ、多くの人々は屡々「振り返る」と言う行為によって、懐かしき日々を回想する手筈を整えているのでしょう。
「そんな事もあったなあ……」
「こんな出来事もあったっけなあ……」
自分がまだ過去を忘れていない事を、純粋性と不変性を失くしていない事を、誰に言うでもなく証明するかのような行い
そんな回想に耽る人はもう、その当時に感じた自らの「思い」なんて、まだ持ち合わせているかも分かりません。
子供の頃が1番、人生における楽しみ方を明文化出来ずとも理解していたのかもしれない……
高田梢枝さんの歌った「秘密基地」は、上記を実によく示した最高の楽曲と言えるのです。
-----------------------------------------
ものによっては、いつまでも今のまんまにしておきたいものがあるよ。
そういうものは、あの大きなガラスのケースにでも入れて、そっとしておけるというふうであってしかるべきじゃないか。
それが不可能なことぐらいわかってるけど、でもそれではやっぱし残念だよ。

ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』より
-----------------------------------------

しかし、最近、私はそんな価値観と真逆なモノを持っている人もいるのではないかと思えるようになりました。
変化していく時間の中で、まだ「純粋性」や「不変性」を吾が身に秘めている方もいるかもしれないと思えるようになりました。
レントンやエウレカのように、流れ行く時間の中で変わっていっても、奥底に変わらない物を持ち続けている人もいる。
端的に言うなら「自分が好きだとずっと断言出来る物」
詳細に述べるなら「自らの本質的部分を形成している物」
これまで私が何度も語ってきた「影響」こそが、そんな少しばかりの人間の根幹を見事に支え続けていると感じます。
何もかもを知らなかった幼少期に観た物
全ての認識、知覚、理解が驚きと発見に満ち溢れていた少年期に観た物
多感であり、知らなくて良い事まで知り過ぎてしまった思春期に観た物
表裏を実感し、物事の道理を前より踏まえた青年期に観た物
誇大的に言ってしまえば、「人生」とはそれぞれの時期に観た「影響」によって支配されているのです。
勿論、多くの人にとって、その影響自体は年を経る毎に変化していき、今では最初何に感銘を受けたか、憶えていない人の方が大半
しかし、その心の動きが一定の作品のみで紡がれて、今でもそれに自らの「何か」を統一させている方もいる筈
この定義で言えば、私は間違いなく、数少ない後者なんだから。
最初に観てから一貫して抱いている、唯一、自分の「何か」にまで到達した作品
少しばかり成長した今、観返しても決して幻滅する事のない、唯一、自分の「何か」を作り上げた作品
その当時に影響を受けて、その効力が何回視聴しても覆る事のなかった唯一の作品
それが、私にとっては『交響詩篇エウレカセブン』だった。
ただ、それだけの話なのです。

http://eurekaseven.jp/

だからこそ、今回の発表に対して、私もスタッフの皆さんと同様、懐かしいと言う感慨については全く抱きませんでした。
なぜなら、本作はずっと心の奥底に眠る事なく、生き続けていたから……
自分の「何か」にまで到達した本作が眠りに着く事は、この10年間、1度も起こらなかったから……
今更等と豪語するのは、所詮「好き」と言う感情もその程度だと言う事なのです。
TVシリーズから始まって小説、漫画、劇場版へと至った「人生指針」の連鎖反応
本シリーズにおいては、ストーリーが違えど、キャラの関係性に変化があれど、違った描写から伝えたい事と言うのを見事なまでに一貫させています。
だからこそ、この『交響詩篇エウレカセブン』と言うシリーズを語るにおいて、一部の作品だけを批判する方は恐らく、作品の本質理解にまだ至っていないと言えるでしょう。
決して変わる事のない、穢れなき「思い」の秘められた、私の全てがこのメディアミックスに詰まっています。

さあ、今回の新作で、私がこれまで至ってきた「指針」にどんなアプローチが加えられるのか……?
私の「何か」にどのような道が新たに展開され、どこまでの多様性と発展性が自らの「魂」に植えつけられるのか……?
これから3年、彼らの人生が紡ぎ上げる物語を体感出来る事、今からとても、とっても楽しみです。
-----------------------------------------
何かいい物語があって、それを語る相手がいる。
それだけで人生は捨てたもんじゃない。

『海の上のピアニスト』より
-----------------------------------------

あなたの心の奥底に宿っている、普遍的で、不可変的な物は一体何ですか?
そもそも、そのような作品があなたの魂に植えつけられているでしょうか?
もしかすると本作を観たなら、私と同じく、貴方もこの作品を選ぶ事になるかもしれません。
『交響詩篇エウレカセブン』
新たなトラパーの波が、私達の心に語りかける……
「ねぇ、一緒に行こう! だって、君じゃないとダメみたいなの」

投稿 : 2024/06/01
♥ : 37
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

後半の失速感がヤバイ。シナリオ大味で冗長な劣化エヴァ

本サイトでの評価が非常に高く(総合順位13位)、少しばかり期待して視聴を始めた本作ですが、主人公レントン少年にもメイン・ヒロインのエウレカにも余り感情移入できなくて、個人的には大外れとなってしまいました。

苦手な作品の考察は気が進まないので短く・・・感想を。

本編(全50話)を見終わったあと、総集編(第51話と題されている)も視聴してみたのですが、
これが、{netabare}レントン少年とエウレカが抱き合ってお互いに「好きだ好きだ」と叫んでいるだけ{/netabare}。
結局、本作って“ソレ”しか見せ場がなかったの?と思ってしまいました。


◆(補足説明)レビュー・タイトルにある「劣化エヴァ」について

(1)レントン少年→{netabare}思春期の多感な少年。でも基本的にエヴァのシンジ君よりずっと図太くて抜け目がない奴。弱そうだからと油断してると寝首をかかれそう。一番油断できないタイプだと思う。{/netabare}
※シンジ君だったら{netabare}レントン少年みたいにしぶとく生き残ろうとせずに「僕はいいよ」といって周りの人に迷惑かけずに死んでくれそう。「(シンジ君は)好意に値する」(カヲル君の言葉){/netabare}

(2)エウレカ→{netabare}人間と思っていたら実はコーラリアン(珊瑚がヒトの姿と魂を模倣したもの)だった。って何それ?{/netabare}
※綾波レイも{netabare}実はヒトではなかったのだけど、少なくともその肉体はシンジ君の母親のクローンなのでヒト(魂は使徒リリスのもの)であり、シンジ君やその父(碇ゲンドウ)との間の感情の芽生えにそれなりの説得力があったのだけど、エウレカの場合は????としか思えなかった(これって異生物間恋愛もの???)。{/netabare}

(3)ニルヴァーシュ→{netabare}ロボットと思っていたら実はロボトミー化された謎生物でした。で、最終回の「悟りプログラム」って何?何かヒトの言葉を喋っていたようだけど最後の最後に来て、神秘的な謎生物のイメージを台無しにしてしまった印象でした。{/netabare}
※エヴァも{netabare}謎生物(実は肉体が使徒アダムのクローン、魂はシンジ君の母やアスカの母から移植したもの)ですが、時々バーサーク(暴走)状態になるだけで、変な「自分語り」をしてイメージを壊す愚は犯しませんでした。{/netabare}

※まとめると、レントン少年およびエウレカに感情移入できる方は、きっと本作が大好きになるでしょうし、そういう方々の評価が集まって、本作があにこれ第13位という高評価になっているのでしょう。

でも、合わない人には全然合わない作品、ということで、こればかりは仕方ありません。


◆クール別評価

1クール目 ★ 良 4.0
2クール目 ★ 良 4.1
3クール目 ☆ 並 3.6
4クール目 × 難有 3.4
----------------------------
総合    ☆ 並 3.7 


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========= 交響詩篇エウレカセブン (2005年4月-2006年4月) ==========

- - - - - - - - - OP「DAYS」、ED「秘密基地」 - - - - - - - -

{netabare}第1話 ブルーマンデー ★ レントンとエウレカの出遭い
第2話 ブルースカイ・フィッシュ ★ タイプゼロ起動、セヴンスウェル現象
第3話 モーション・ブルー ★ レントンの旅立ち
第4話 ウォーターメロン ★ アゲハ構想、密輸、デューイ・ノヴァク中佐登場
第5話 ビビット・ビット ☆ 買い物回
第6話 チャイルドフッド × 子供を使った話が臭過ぎる
第7話 アブソリュート・ディフィート ☆ はじめてのおつかい、コーラリアン初出
第8話 グロリアス・ブリリアンス × ヴォダラク信者の老婆 ※政府軍を馬鹿にし過ぎ
第9話 ペーパームーン・シャイン ☆ シウダデス・デル・シエロの街、選択の門
第10話 ハイアー・ザン・ザ・サン ☆ グレート・ウォール、アネモネ登場
第11話 イントゥー・ザ・ネイチャー ★ コーラリアン内ゾーン突入、ジ・エンドの襲撃
第12話 アクペリエンス・1 × 急に精神世界みたいな展開へ
第13話 ザ・ビギニング ★ ドミニクとの遭遇

- - - - - - - OP「少年ハート」、ED「FLY AWAY」 - - - - - - -

第14話 メモリー・バンド × 第1~13話までの使い回しが多い総集編的な回
第15話 ヒューマン・ビヘイヴュア ★ レントンの叔父、レントン単独のニルヴァーシュ操縦
第16話 オポジット・ヴュー ★ 再び精神世界のような展開
第17話 スカイ・ロック・ゲート ☆ 月光号の修理機材の確保
第18話 イルコミュニケーション ★ 廃坑の爺さんの話
第19話 アクペリエンス・2 ★ 敵襲、エウレカの異変、セヴンスウェス発動
第20話 サブスタンス アビューズ ★★ 高僧救出、前回と併せてエヴァ18話みたいな展開
第21話 ランナウェイ ★ この回もエヴァっぽい展開、傭兵チャールズ・ビームス登場 
第22話 クラックポット ★ レントンがチャールズ&レイ夫妻に拾われる話
第23話 ディファレンシア ★ ヴォダラク信者の娘の死、進行するエウレカの恋
第24話 パラダイス・ロスト ★ チャールズ&レイ夫妻との別れ
第25話 ワールズ・エンド・ガーデン ☆ バクスター夫妻との出遭い、月光号へ戻る決意
第26話 モーニング・グローリー × 七色雲海の戦い、※組織の規律を個人が勝手に乱し過ぎ、その他いろいろ都合良過ぎる

- - - - - OP「太陽の真ん中へ」、ED「Tip Taps Tip」 - - - - -

第27話 ヘルタースケルター ★ チャールズ&レイ夫妻の月光号襲撃、ニルヴァーシュ暴走
第28話 メメントモリ ☆ 月光号vs.白鳥号
第29話 キープ・オン・ムービン × ドミニクと爺さんの話、父・ホランドそしてエウレカの真実 ※唐突過ぎて無理筋
第30話 チェンジ・オブ・ライフ × トレゾア技術研究所(ソニア登場)、アゲハ隊、アーキタイプ発掘・実用化
第31話 アニマル・アタック ☆ コーダ(三賢人の一人)&デューイ・ノヴァク大佐の謀略、抗体コーラリアンの襲撃
第32話 スタート・イット・アップ ★ ジ・エンドvs.ニルヴァーシュ、SPEC2移行
第33話 パシフィック・ステイト ☆ ゲッコーステイト再集結、ノルブ出現
第34話 インナー・フライト ☆ ホランドの過去話(エウレカとの出遭い、ノルブの示唆)
第35話 アストラル・アパッチ ☆ 首都突入、ホランドとデューイの因縁、ノルブ救出
第36話 ファンタジア ☆ ホランドの過去話(ダイアンとの出遭い)。化粧回
第37話 レイズ・ユア・ハンド ☆ デューイの大衆扇動演説(人類vs.コーラリアン) 
第38話 デイト・オブ・バース ☆ エウレカの過去話(アドロックの記憶、サマー・オブ・ラブ)、デューイの全権掌握 
第39話 ジョイン・ザ・フューチャー × サッカー回(まるで「瞬間、心、重ねて」)、脚本が安直

- - - - - - - - - - OP「sakura」、ED「Canvas」 - - - - - - - -

第40話 コズミック・トリガー ★ ヴォダラ宮潜入、聖者サクヤの下へ
第41話 アクペリエンス・3 ☆ ノルブ&サクヤの過去話、エウレカに託される想い
第42話 スターダンサー ☆ グレート・ウォール突破、ゾーン突入、※脚本・演出が大味で×
第43話 ザ・サンシャイン・アンダーグラウンド ☆ 約束の地?、アメモネの焦燥、デューイの過去話
第44話 イッツ・オール・イン・ザ・マインド ☆ 次のアネモネ、エウレカの体の異変、ドミニクの決意
第45話 ドント・ユー・ウォント・ミー? ☆ イズモ艦造反、モーリスの変心から先の各キャラの心情描写に説得力なく×
第46話 プラネット・ロック ☆ 翼、オペレーション・デノカタス、ダイアナとの再会
第47話 アクペリエンス・4 ☆ 司令クラスターへの到達、スカブ・コーラルとの対話、脚本・演出が大味で×
第48話 バレエ・メカニック ★ アネモネ&ドミニク回、この回から大詰めだが脚本の支離滅裂さは×
第49話 シャウト・トゥ・ザ・トップ! × 司令クラスタ消失、スタブ・コーラル暴走、銀河号(デューイ)vs.月光号(ホランド)、面白いんだけど脚本が滅茶苦茶
第50話 星に願いを ☆ レントン&エウレカ一体化、悟りプログラム発動、脚本のダメさは最早ご愛嬌×{/netabare}
--------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)18、☆(並回)22、×(疑問回)9  個人評価 ☆ 3.7

※上記のように、★★1回だけで、×が9回もありました。


=========== 交響詩篇エウレカセブン 総集編 (2012年4月) ============

第51話 ニュー・オーダー ☆ 3.5 ※TV版の映像の使い回し、声だけ録り直し


===== 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい (2009年4月) =====

全1話 ※未視聴

主題歌 「SPACE ROCK」

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タルホさん一択ですけどなにか?

さすがの50話。
いろんなことが起こります。
きっちりかっちり1クールで計算された構成の作品が評価される昨今。
それとは対極にある余白や無駄もある仕様。ときおり途中下車しながらの4クールです。

いろんな角度から見れます。
聞き慣れない用語がたくさん。登場人物もたくさんで各々にスポットを当てたりもします。
クライマックスや俗にいう神回だけではなく印象に残るシーンや人物は観た人の数だけありそう。


大人は余白や無駄も含め腰を落ち着けて楽しみたいところですかね。
なお私の場合は{netabare}タルホ・ユーキ(CV根谷美智子)の一択。ときおり顔にかかる前髪が素敵です。大佐の元カノという設定も味わい深い。{/netabare}
彼女を支えに全50話の大半を乗り切ったといって差し支えありません。


そんな不純な大人が作品全体通してなんとなく思ったこと

 
 {netabare}子供(息子)に観せるべき・・・かと{/netabare}


とある田舎町。亡き父への想いを抱えながら日々平凡な生活を送る少年。ある日彼のもとに空から少女が降ってくる。
少年は謎めいた少女に惹かれ行動を共にしながら、やがて世界の存亡を巡る大きなうねりの中に巻き込まれていく…

主人公の少年レントン・サーストン(CV三瓶由布子)と謎の少女エウレカ(CV名塚佳織)のボーイミーツガールであり、
ひ弱な少年レントンが苦難や葛藤を乗り越え成長する物語であり、
やがて明らかにされていく世界の秘密に向き合う王道をいくお話と言えましょう。


なぜ子供に観せたいのか?
自己投影しやすいのと、勇気をくれる物語だからです。さらにプラスアルファの理由もあったり。


■自己投影しやすい

主人公レントンがヒーロー然とはしてません。思慮が浅く甘ったれた等身大のお子様です。
一丁前に言うことは言っても大人の壁に阻まれ自分の無力さ加減を思い知らされますし、子供であることを言い訳にすることもある。

一方の頼みの大人だってブレまくりです。汚い大人か?かっこいい大人か?といった単純さはなく朝令暮改は当たり前。打算的だったり何も考えてなさそうだったり。
子供は翻弄されることになります。

子供目線から見れば等身大の主人公であり、周りにきっといそうな大人が配置されていて自己投影しやすいのです。
行って戻ってを繰り返すことで冗長に見えてしまう登場人物らの心のブレは50話と長尺だから描けたこと。長編の醍醐味をここに感じました。


■勇気をくれる物語

勇気をふり絞ると言い換えてもよいでしょう。
成長物語と言うは易く、なかなか成長もしてはくれません。
いい顔つきになるのは最終盤。はたして“成長”という言葉が正しいのか?

 肚をくくるまでの葛藤

揺れてブレる子供もそして大人も決めるときは決める。決断することで人生が変わる。
レントンだけでなくエウレカもですよ。それだけではなくホランドも。アネモネやドミニクだって。いやいや登場人物みんなかも。


「勝手だなぁ」でも「かっこいいなぁ」な大人たちが登場し、「僕(私)もこんな弱い部分があるよ」な主人公がメインを張る。
そんな彼らが長い時間をかけて経験したあれやこれやを視聴者も同時体験し、肚をくくる尊さを自覚する。そんな示唆に富む物語だったと思います。

それにこれ日曜朝07:00の放送だったんです。『仮面ライダー』や『○○レンジャー』の放送帯でなにやら面白いもんやってるぞ!に大人が食いついたのがおそらく発端でしょう。


■プラスアルファはこれ

{netabare}タルホが子を宿すのいいね

 へそ出しキャミとマイクロミニのbefore
 お腹を冷やさないボディスーツのafter

このわかりやすい前と後ろで間接的に出産とはなにか?を学ぶのです。
うんにゃ。いくら御託並べようが単純に、セクシーなお姉ちゃんに子供ができるって衝撃受けるんですよこれが。

{netabare}『試みの地平線』のパロもあったりで少年に正しい刺激を与えてくれることでしょう。
レントンがお悩み相談したら北○謙三氏はどう回答するんでしょうね。私にはわかりません(嘘){/netabare}

また、チャールズとレイのビームス夫妻のように子宝に恵まれない二人の幸せのかたちも描かれる。
他にも、嫁さんが絶望病に罹った夫婦も登場してたりけっして順風満帆ではないモデルを描くことで何か考えるきっかけも生まれましょう。

さらっと人型コーラリアンと人間との生殖は可能と触れられてて、次世代を想像させてもおりました。{/netabare}



一方で目の肥えた大人向けには簡単に。

1.テクノがバックで流れるサーフィンアニメ(ん?)
 ⇒爽快でした
2.4クール連続のロボットもの
 ⇒今となっては貴重です
 ⇒画面比率4:3というのも懐かしい
3.タルホがかっこいいと思えたらOK !
 ⇒{netabare}なんなら罵られたいっすね{/netabare}
 ⇒同義は“エウレカかわいい”“アネモネ~っ!”

2005年。トランスブームが落ち着いた頃合い。下火だったテクノの良曲を投入したセンスが好きです。
主題歌は1クールめOP/EDの『DAYS』『秘密基地』の印象が強い。9.11以降聴く機会が増えた「アメイジンググレイス」をサンプリングした4クールめOP『sakura』には時代というものを感じさせます。

ロボットについては素養がないので詳しい方にお任せします。
途中鬱々とした回が長く続くことや一見ただの厨ニ病(実際14歳設定だし)なレントンにストレス溜まる人はいるかもしれません。
あえてじっくりと停滞することでカタルシスが得られるタイプの作品です。ネガティブイメージ先行し過ぎるようでしたら撤退もありでしょう。大人は忙しいのです(笑)

私はきちんと節目節目でカタルシスを得ることができました。50話長尺だからこその最近の作品では得られない満足感がある良作です。長い目でみてやってください。



■(余談)全50話とは?

地上再放送での視聴でした。開始2018年10月1日、終了2019年10月28日です。
序盤のCMは『ゴブリンスレイヤー(2018年秋期)』。クリスマスや振り袖、はたまた桜や水着を途中見かけながら“一年間”のなんたるかを体感できました。当たり前ですが長いです。
一気に!というよりせいぜい1度に2~3回くらいのペースでお付き合いするのもマッチしそう。私は録り溜めて1日4話前後で消化したのでざっと2週間ちょっとかけての完走と無理のないペース。
きっとリアタイでは毎週早起きして視聴された方も多いんでしょうね。“じっくり視聴”と“早起きして頑張って観る”のコンボだと愛着がそら湧くに違いありません。




※以下はほぼ備忘
印象に残ったこと


{netabare}■ホランドの劣等感

レントンへのコンプレックスを時間をかけて解消していく。オッサンの嫉妬はみっともない?
そうかもしれないがそれを描いたのが本作。運命の担い手と自覚し軍を抜ける判断と行動までした男の自尊心が目の前のクソガキに砕かれようとしている。
そりゃ整理に時間はかかるし納得いくはずないですよ。“女々しい”という言葉は女性には使いません。
ときには叱咤しときには黙って見守る相方タルホの距離感が完璧に近い。スゴイいい女捕まえたよなぁ。序盤の踏まれたペンダントのエピソードが地味に好きです。{/netabare}


{netabare}■人外さんとの恋

こういう設定好きです。どう考えても埋まらない溝だから、が理由。
「私はあなたとは一緒になれないの」
悲恋になりがちなラストをこうまとめてきましたか!とわりと好きな結末でした。

{netabare}「おれは人間をやめるぞ!ジョ○ョーーッ!」の100倍爽やかな選択に乾杯です。{/netabare}{/netabare}


{netabare}■ビームス夫妻

日常はとにかく明るい。からの地獄の果てまでついていきます、と。
このメリハリがたまらなく良かったです。

「俺たちがそれ以外の術をしらない人種だからだ」
ホランドの弁ですがこの二人を端的に表したセリフ。
…レントンが知らなかった家族の温かみを伝え、戦いに身を投じることとは何かを身をもって教え散っていく。作中屈指の切ないエピソードです。{/netabare}


{netabare}■アネモネの花

終盤にわかに好感度を上げたアネモネ(CV小清水亜美)さん。20歳そこそこであの第48話の好演には唸りました。
相方のドミニク・ソレル(CV山崎樹範)もそうなんですが、この恋。確証が一切得られない中で進行してるんですよね。
ドミニクから貰った花。枯れそうな赤いアネモネの花を花瓶に一挿ししてすがりながら本人は堕ちていく。出撃前にわずかながら息を吹き返したアネモネの花のカットが印象的で、わずかな細い糸を手繰り寄せるような困難な恋でした。

「救うとしたら自分でありたい!」…できないよね普通。勇気と決断の美学は彼からも感じます。{/netabare}


{netabare}■タルホの魅力

いい女の説明は難しい{/netabare}


{netabare}■真打エウレカ

思春期の恋ってこれだよ!{/netabare}



子供だけではありませんね。
大人も充分楽しめる作品です。



視聴時期:2018年10月~2019年10月 再放送  

------


2019.11.09 初稿
2020.02.16 タイトル修正
2020.06.27 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 59
1234
ページの先頭へ