無声TVアニメ動画ランキング 2

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62.9 1 無声アニメランキング1位
rain town [レインタウン](TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (166)
812人が棚に入れました
2010年度に京都精華大学マンガ学部アニメーション学科の学生が卒業制作として作った約10分の短編アニメ。その街はいつからか雨がやまなくなって人々は郊外や高台に移り住んでいった。「rain town」。人々の記憶の底に沈む 忘れられた“雨の街”へ時折、誰かが迷い込むという…。

シェリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

批判します。

「あにこれ」内に批判のレビューが1つもないこの作品。そんな馬鹿なと思ってもないものはない。
おおかたの感想の傾向は、雰囲気が良いってこと、ノスタルジアチックであること、
そしてこの作品を観て感じることはあなた次第だと、抽象的作品の性質の良さを褒めている3つでした。

あらすじは大体このような内容でした。
“雨の止まない街「rain town」では人々は逃げるように、高台へと逃げ暮らしていました。
ある日、小さな女の子が出かけて行きました。黄色いあまがっぱを着た幼い子です。母親は心配そうに見守ります。
女の子が歩いていると、住宅に囲まれたその路地からいつもと何か違うようなものを感じました。
不思議そうに覗き、そのまま入っていきました。「rain town」では、時折”雨の街”へ迷い込む者がいると言います。
その子がまさにそうでした。
そこで女の子はロボットを見つけます。棒人間の体に鉢植えを載せたような、錆びれたロボットです。
2人は街を歩き回ります。廃墟となった街には誰もいません。
電車も車さえも通っていません。電柱は自分の役目を忘れたかのように立っています。
突然、なんの予兆もなくロボットは崩れてバラバラになってしまいました。女の子は急いでおばあちゃんを呼んできます。
おばあちゃんはそのロボットを見て驚きました。実はそのロボット、昔おばあちゃんと仲の良かったロボットだったのです。
2人はそのロボットを持って帰りました。おしまい。”そんなお話。

作品の雰囲気の良さは、数々の賞やたくさんの人の評価がそれを証明しています。
やさしく降る雨の中、廃墟となった街の様子が流れていく。
家や電車など、使いものにならなくなった街そのものの退廃的な雰囲気に観る者はどんどん呑み込まれていく。
少女のイノセントな心にはそれが何なのかわからないところからこそ、僕らの方はますます夢中になる。
声はなく、少女とロボットの足音に、雨の音。淡々と鳴り続くそれらは、雰囲気作りに力を添えている。
画面に広がっている青の世界は、哀しみも慈しみも愛をも包んでいる。
すでに過ぎ去ってしまった多くのものに―少女ではなく、また少女を通して―僕たちが触れ、感じ、思いを寄せ、それが何であるかを考える作品。

初めの2分くらいは割といいんじゃないかな、なんて思いながら観ているけれどだんだんと飽きてきます。
ロボットの話の挿入の仕方で冷めてしまうところもあるし、BGMもだんだんと邪魔になってくるのもあるのだけれど、
それ以上に絵、それ自体にも声のない音だけのアニメーションとしては、魅力に欠けているのではないかと思います。
なぜならば、雨の音と廃墟の街で心地のいい退廃的な雰囲気こそは出てはいるけれど、
これらにはメッセージ性があまり見受けられません。そこに、皮肉や渇望やシニカルな表現があったかというと、ありません。
また、廃墟の街並みをそのまま映しているかというと、作品の方向性からみてそれは違う。
この作品は、不思議な”雨の街”に迷い込むと銘を打っています。
それらの絵はどちらかというと、感覚的に状況や物が選ばれ、描かれたのではないかと感じました。
つまり、パっと見てなんとなく良いものです。だから、込められているものがいまいちないな、という印象を受けました。
この手の作品であれば、ある程度その絵で紡いでいくのであれば、1シーンで何か伝えなければなりません。
そこに、観ていて心をグッと掴まれるような、強いなにかを投影しなければなりません。
これでは「感じの良い風景」止まりになってしまっています。表面的なんです。
「ああ、なんか良い風景だね。俺こういうの好きだよ。」と観る人に言わせるだけで、もうひとつ上に行けていない。
作品の根幹となる部分がこれでは、もしくはこう感じてしまった僕には、この話を面白く感じることはできませんでした。

もうひとつ。
冒頭の表記だと、「人々の記憶の底に沈む 忘れられた雨の街へ 時折、誰かが迷い込むという・・」なんて
言い方をするもんだから、普通の街からいつの間にか異世界に迷い込む話だと思ったら、
ただ単にお城と城下町みたいな高低差の関係にある下の街に行くことだったんですね。
だったらこども以外の人間がどうやったら迷い込むのだろう。
それに、過去や未来のつながりもあり、作品自体は立体的な構造を持っているけれど、
街の描写に関しては平面的な現実を扱うのだから、こういう言い方はないんじゃないかな。
これじゃあ扇情的なコピーと変わらないですし、内容とズレてしまっています。
「時折、誰かが迷い込む」じゃなくて、これはたまたまこどもが好奇心ゆえに入っちゃっただけでしょう。
実際に、ロボットが壊れてもパニックにならずに、ちゃんと自分ひとりでおばあちゃんの家に行っているではありませんか。
それを「人々の記憶の底に沈む 忘れられた雨の街へ」なんて、ピーターパン症候群じゃないんだからw
機関は存在しません。写輪眼も、第3の眼も開きません。左手も疼きませんし、竜の巣もありません。
それはちょっと大きな積乱雲ですw

僕にとってはこの作品は雰囲気だけのからっぽな作品です。
人それぞれに感じることがあるほど広がりのある話ではないですし、何度も観るような種類のものでもありませんでした。

けれど、どの作品を愛し、アニメに、またはアニメだけにどのくらいのものを求めるかは人それぞれであり、
好みの問題まで否定するつもりはさらさらありません。でも、皆が皆口を揃えていうほど良いのかな、と首を傾げたくなります。
僕が1957年アタマーノフ監督の『鉛の兵隊』がほんとうに素晴らしい!と、言ってどれくらいの人が頷いてくれるのでしょう。
ジブリが出している『雪の女王』に収録されている作品なのですが。



最後に、解釈について僕の見解を書いて終わろうと思います。
そんなに、というかほとんど価値のないようなものかもしれないけど。

おそらくではあるが、この作品は「高度資本主義経済へ警鐘を鳴らした作品」ではないかと、思う。
ラストのシーンで、かつて繁栄していた街並みが映されるのを見ると、この街はそのせいで滅んだのではないかと思う。
雨は、その崩壊の象徴であり、メタファーとして降り注ぐ。いつまでも、その余波は街を傷つけ、人々の住処を削り取るのだ。

ラスト間際のシーンで突然ロボットは崩れ落ちる。鉢植えのような形をしたロボットの頭は路地中からのアングルで映される。
街の景色は昔の様子を映し出す。車が走り、人がまだそこに住んでいた時代を。同じアングルで今の街の様子に戻る。
ロボットはこちらを見ている。このロボットの目線こそが本作の一番伝えたかったメッセージではないかと思う。
そのロボットが観ている目線の先には、画面を通して僕らがいるのだから。
その昔の風景は僕らの世界のことを指している。いずれそうなるであろう世界が、今ロボットが倒れている世界ということだ。
崩壊の影が僕らの元にも忍び寄ってきていることを暗示している。自滅までそう長くはないと。

そこには、おばあさんが小さい頃にロボットを捨てたように、”物への愛情が失われている”こともメッセージとしてある。
(あえて言うならば、ラストのシーンで少女がこちらを見つめた数秒間はこれを語っているかもしれない。)
なぜならば、今の僕らの世界では、物は買って捨ててまた買ってというスタンスが基本であり、
それで経済が回っている社会なのだから。ゆえに、われわれは「消費者」と呼ばれる。
けれど、おばあちゃんは幼い頃にどうしても連れてはいけなかったロボットと再び出会たことを喜び、彼を持ち帰る。
そんなおばあちゃんの姿勢を見て、少女は学ぶ。
冒頭のシーンで、高台の街の家から、屋内に入り、おばあちゃんがたくさんの物に囲まれた部屋を映す。
特徴的な黄色の服は間違いなく、かつて”雨の街”をさまよった少女であることを意味する。
そう、あれから少女は物を大切にしてきた。いささか極端なほどに物が溢れているが、それは愛の大きさを物語っている。
かつて少女であった老婆は、失われた価値を今もなお、あの部屋の奥で独り守り続けている。
しかし、雨はまだ降り続けたままだ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

h02dvvd さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「感じる」アート

【萌え】☆☆☆☆☆ 【シリアス】★☆☆☆☆
【ヒューマンドラマ】★★☆☆☆☆ 【アカデミック】☆☆☆☆☆
【ギャグ】☆☆☆☆☆ 【演出】★★★★★

 アニメは全部アートだとも言えるんですが。あにこれでサムネ(?)に惹かれて観た作品。

 一言で言えば「雨の降る廃都を旅する物語」といったところですが、まあ美しいこと。売上納期等々の事情を気にする必要のない個人製作でだからこそできる映像美でしょう。自らの廃墟好き補正は多少入っていると思いますが、それを差し引いても雰囲気の良さはトップクラスだと思います。

 雰囲気アニメですので雰囲気が楽しめないと面白くないでしょう。物語の方をどう解釈するかについてはまだ自分の中で見解がまとまってないのですが、雰囲気がツボらない人は見解どうこうの前に脱落しそう。

 「アートは何か」というような芸術論をおっ始めるきは全く無いので軽く流しますが、タイトルでは「受動的ではなく能動的に鑑賞されるもの」と定義したつもりです。「観る」より「感じる」としたいのもそのためで、ただ漫然と見てるだけでは眠くなるのでは?

-----以下、この作品とはあまり関係がない小言-----

 声優の評価を星いくつにすれば良いのかということで(この作品には声の出演は一切ありません)他の方のレビューをざーっと見てみましたが、おおかた無難に星3つということで、あにこれの評価方式にはやはり少々問題があるのではーと思った次第。つまりアニメを評価する際の評価軸はそれでよいのかというお話。

 現状の評価軸を素直に受け取るのであれば「物語が良くキャラも立っていて作画・音楽もマッチしている。声優も最高!」という優等生アニメがランキング上位に躍り出ることになります。それはそれでアニメ初心者には良いと思うのですが、人に大きく影響を与えるのは優等生タイプばかりではないでしょう。作画がひどくても心に響く作品はあるだろうし、逆も然り、です。おまけにアニメ初心者のひよっこがわざわざこのようなサイトを参照しに来るのかどうかというのも非常に怪しい。

 「声優」に至っては、アニメの必要条件ではないと思うんですよ、これ。(「物語」「音楽」「キャラ」も必要条件ではないかもしれませんが、そこまでの前衛的アニメには出会ったことがないので断言は保留。)他の軸の評価が同じだとすると、現状は「声優がないアニメ」<「声優がいいアニメ」ということになります。これは少々おかしいと言わざるを得ません。

 声優という観点からアニメを評価すること自体は悪いことだとは思いません。それは「作画」「音楽」「キャラ」ひいては「物語」においても同じだと思います。ただ、全てのアニメにその評価軸を強要するのはおかしい・理にかなっていないのです。思うに、今までの評価軸は残した上で、新たに「満足度」のような何かを導入した上で総合得点はその満足度から算出した方がよいのではないでしょうか。競合の名前をここで出すのは憚られるので名前までは出しませんが、他のアニメ評価サイトはアニメを恣意的にいくつかのファクターに分解した上での点数ではなく、単純に「あなたはどれくらい気に入ったか」という一つの軸に基づいた点数を総合得点としておおかた採用しています。あにこれはUIの分かりやすさが随一なのでこのまま使い続けますけれども。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「あなたの雨は止みましたか?」

一番の評価点は個人製作だということでしょうね。
10分程度の作品ではありますが、一人でこれだけのクオリティは本当に凄い。
良い作品です。未視聴の方は是非。

台詞が一切ないので、人によって解釈は変わりやすいかもしれません。
とりあえず、私なりの解釈を記述してみます。→{netabare}
①昔、おばあちゃんはこの町に迷い込んだ。(冒頭の文章から)
 そこで、あのロボットと友達になり、たくさん遊んだ後にお別れした。
 おばあちゃんとの別れを悲しむロボットの気持ちに呼応するように町では雨が降るようになった。
 (おばあちゃんと遊んでいた時は、晴れていたことから)
 数十年後、おばあちゃんの孫が同じように町に迷い込み、ロボットと出逢った。
 ロボットは雨で老朽化していたため、簡単に壊れてしまった。
 助けを呼びに来た孫に連れられておばあちゃんはロボットとの再会を果たした。

②おばあちゃんとの別れのシーンで雨が降っていたのを考えると、住んでいた可能性もありますよね。
 引っ越しの原因が雨が降り続いたことで、ロボットとは関係ない。最後まで雨が止まなかったのはそのため。

筋は②の方が通っているんですけど、個人的には①の方が好きなので、敢えてそちらを押します。

EDに出ていた他のロボット二体については、おそらく孫が
水溜りに落ちた時に見たのが彼らでしょうね。
いつ、どうしてそうなったのかは謎ですが……。
{/netabare}

そして、ここからは私が多少気になったこと→{netabare}
①登場人物について
  母親とおばあちゃんは同一人物として処理した方が良かったと思います。
  態々別の人物にしたということは何かしら意味があったのかもしれませんが、私にはわかりませんでしたので。
  また、おばあちゃんよりは母親の方が物語としての整合性は高い気がしました。(ここは好みの問題ですね)
②雨について
  先の解釈で述べているように、雨とロボットの気持ちがリンクしてて欲しいので敢えて突っ込みます。
  最後は雨が上がって欲しかった。
③冒頭の文章
  凄く細かいですけど、少し読みにくかったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

65.7 2 無声アニメランキング2位
ポピーザぱフォーマー(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (85)
400人が棚に入れました
キャラクターや背景が全て3DCGで描かれている、キャラクターのセリフや字幕が一切無い短編アニメーション。瑞鷹とキッズステーションが製作。ヴォルフサーカス団の見習いクラウンで、ピンクのウサ耳付きの被り物に、赤白ストライプ、三本指手袋と尻尾付きの全身タイツの「ポピー」と、ポピーの助手である仮面を被りトランクス一丁の青い謎の動物「ケダモノ」らが、時には爆弾を炸裂させる、やたらと凶器を振り回す、銃を乱射するなど、シュールでブラックユーモア満載の作品。あまりに過激な内容だったため、放送局によっては、放送を自粛した回が存在する。
ネタバレ

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ケダモノの顔は

{netabare}お母さん似だったよ{/netabare}


<物語>
ふと深夜にこれを見てしまって、翌日友人らにこの奇妙なアニメの事を話しても理解を得られず、やはり見てはいけないものを見てしまったと小学生時分に悟らせる、都市伝説的な側面すら感じさせる作品でしたね。
"検索してはいけない言葉"としても有名ですかね、度を越えた残虐性には目を瞑りたくなる箇所も屡々。
しかしながら、原作者の増田龍治さんは自身のホームページでこんなことを仰ってます。

>争いと破壊。
>理想の自分をやたらと追いかけて、さらに他者との比較による競争心を持つことにより、人間は、いつも周りを巻き込んだ破壊を引き起こす。
>「誰よりも自分がトップでありたい」という思考が周囲を敵に見てしまい、意味のない争いを作り出して自滅する。
>そうした人間の内側にある狂気をユーモラスに表現して笑った作品。
>競争社会に翻弄されて自滅していく現代人の精神でもある。

当初は私もキチガイアニメとしか思っていなかったのですが、作者の意図を鑑みると、少しは違った景色が見えてきます。
これぞブラックユーモアの典型といったところでしょうか、コミカルに描き切られている内情はどこまでもシニカルで底が見えません。

<作画>
世に有名な「アルプスの少女ハイジ」を生み出した瑞鷹が製作しています。
これもまた騒然たる事実なんですが、こんなキッズステーションの低燃費CGアニメがDVD12万枚を売り上げて、コロムビアゴールドディスク大賞を受賞したらしいですね。
どこでそんなに流行っていたの?と俄かに信じ難いんですが、まぁ有り得るかもと思ってしまうのが本作の凄い所です。
さらに2話ほど過激すぎて放送休止になった回が存在するんですが、ぶっちゃけどの回もヤバいです。
該当するのが、11話の串刺しになる回と27話のカエルを刻む回ですか、逆に何故これが大丈夫なのと思う回は枚挙に遑がありません。

<声優>
サイレントコメディですので声優付きのキャラは居ない、かと思わせて実は一人(一匹?)だけ存在します。
しかも誰が声をあてているのか不明です。

<音楽>
青柳常夫さんが歌う「POPEE the クラウン」、何度か聞いてると脳から離れなくなる危険な曲です。
歌詞は全く意味が分からないんですけど、どうやらオリジナル版と日本語版の二つが存在するみたいですね。
日本語版の歌詞も見てみたんですけど、まぁこれの意味が分からなくたって今後生きていくことに支障はないでしょう。
その他にも"たーまごたーまごたーまご"って言ってる曲も頻繁に流れてましたよね、曲なんでしょうか。

<キャラ>
毎回ポピーの正気の沙汰とは思えない無茶振りを甘んじて受け入れるケダモノの構図が面白いですね。
後半の方はケダモノも知恵を働かせてポピーに逆転勝ちすることも多くて、さらにパピィも追随して制裁を加えてきますから、ポピーの立場が無くなってたのが笑えました。
それにしてもケダモノの表情がまた趣深くて好きですね、剥がれてから地面に着地した瞬間消えるのが謎ですけど。
どうやらケダモノの仮面が昔発売してたらしくて、デスクトップアクセサリーの付録みたいですね、機会があったら買いたいです。


本作以上の逸材って今後現れない気がしますね、「ウサビッチ」は良い線行ったのかな。
お勧めのCGアニメです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

子供向けとは思えないほどに過激なサイレントアニメ

このアニメは、キッズステーションにて放送されていた
5分枠の短編アニメである。

大きな特徴は、これでもかと言わんばかりにブラックジョークや
残酷描写が満載な点だ。
チェーンソーや銃が出るのは日常茶飯事であり、
ほとんどの回で登場人物が死亡するのだ。
しかも、しまいには自殺をするような回も存在するなど
非常に刺激的な作風に仕上がっている。

そういった理由から、みんなのトラウマ、検索してはいけない言葉
の1つとして取り上げられる程有名な作品にもなっている。

最終話を除き、セリフは一切ないがキャラの心情、行動が
視聴者にすぐ伝わるように制作されているので
その面で心配することはないだろう。

最初の頃は、ポピーとケダモノの2人をメインに話が進んでいたのだが
途中で登場する主要人物、パピーが出てくるのを機に
不条理さに拍車をかける展開へと発展していく。
ポピーとケダモノも中々外道なことをするのだが、
パピーはそれの遥か上をいく。色んな意味で強烈な
キャラクター達である。

ちなみに、放送禁止回が存在する。(当たり前だが)
11話と27話だ。特にきついなと感じたのは11話だろうか。
27話も結構来るものがあるが、11話よりは
まだ見れたような気がする。(?)

どれも好きな話だが、あえて一つに絞るなら
「HYPNOTISM」(催眠術)だろうか。
最初は、パピーがケダモノ達に催眠術を仕掛けるだけだったが
途中からパピーとポピーの催眠術合戦へと発展していくのだ。
作中の中でも相当強い(?)2人なのでとても見ごたえがある。
催眠術にかかっても、とっさの判断力で催眠術を解こうとする
のは流石といったところか。最後の落ちもすごく好きだ。誠に感服した。

OPは非常に癖が強いが、中毒性が高いので一風変わった曲
をお探しの方には一度聞いてみることをお勧めする。
恐らくはまるはずだ。

好き嫌いがはっきりしているアニメなので、上級者向けの
作品であることに間違いないだろう。お勧めする際は、気を付けよう。
私はとても大好きな作品だ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

負け猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

麻薬ザぱフォーマー

ポピーってケシの花で麻薬の事なんだよねー^^
確か制作スタッフの話でこの話してたわwww

ショート3Dアニメで内容はギャグでいいのか?

メイン登場人物は
ポピー (うさぎ)
ケダモノ(お面)
パピー (うさぎの父親 兼 太陽) などなど

いっさいセリフのないBGMとSEだけの限定サイレントコントを見るようなアニメ!!!

しかし、セリフがないにも関わらず、ストーリーがわかってしまうのはなぜなんだろうwww

以外にハードなギャグの攻め方をしてくるので、展開やオチを予測するのは難しく
良い意味で期待を裏切るでしょうwww

私のお気に入りのキャラはケダモノ(お面つけてます)で
彼は自分の感情や言いたい事を
全てお面の表情で表現します。それがまたカワイイのなんのw

1話5分くらい?だったはずです。
なので試しに見ても良いのでは?
見たなら正しく中毒症状を引き起こすアニメですよー^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
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