胸きゅんで恋愛なアニメ映画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の胸きゅんで恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月24日の時点で一番の胸きゅんで恋愛なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.6 1 胸きゅんで恋愛なアニメランキング1位
冴えない彼女の育てかた Fine(アニメ映画)

2019年10月26日
★★★★★ 4.3 (483)
2425人が棚に入れました
ある春の日、安芸倫也は桜舞う坂道で運命的に出会った少女・加藤恵をメインヒロインにした同人ゲームを制作することを思いつく。美術部に所属していながら、同人イラストレーターとして活動する澤村・スペンサー・英梨々と、学年一位の優等生でありながら、ライトノベル作家として活躍している霞ヶ丘詩羽を誘い、blessing software を結成。やっとのことで一作目を発表した――。英梨々と詩羽は大作ゲーム『フィールズ・クロニクル』を開発するために、人気クリエイターの紅坂朱音のもとへ。blessing software 代表の倫也はサークル活動を継続し、副代表の恵とともに新作の開発を開始した。イラストレーターに後輩・波島出海を起用、プロデューサーを出海の兄・伊織へ依頼し、氷堂美智留と彼女のバンド icy tail とともに新作の開発を進めるが……。英梨々と詩羽の大作はどうなるのか? 倫也と恵の関係に異変が? はたして blessing software の新作の行方は?

声優・キャラクター
松岡禎丞、安野希世乃、大西沙織、茅野愛衣、矢作紗友里、赤﨑千夏、柿原徹也
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

これが本当のメインヒロイン

原作未読

いやぁー面白かったw

お話のざっくり概要
サークルで冬コミに向けてギャルゲー制作お話
1期2期で陰に潜んでた加藤恵が
その真の最終形態へ変貌!つ…強すぎるヒロイン力
あ~胸がキュンキュンするんじゃ~
だいたいそんな感じ

集大成となっているので1期2期を楽しめた方は
絶対に楽しめる内容になっていると思います。

見せ場の作画も凄い気合が入ってて綺麗だった
松岡さんの演技は相変わらずキモいけどw
なんていうかその分、シリアスな所が際立って
恵の可愛さを引き立てたように思います。

感想
{netabare}
まさかの冒頭からの飯テロ…
そして浮気をバラされるというテロwww
なんてか恵の満面の笑顔は少し怖いよね(苦笑)
うん。
お二人のスタッフロールは大分下になってたww

合鍵…朝食…
つーか、もう既に嫁だよね?

フィーネみてて思ったのは
1期2期と違い恵の表情バリエーションの多さ
それだけ感情を表に出すようになったって事かな
ハッキリ言わないめんどくささがリアリティあって
更に恵を愛おしい存在に押し上げてますね~

しかし、あの高坂茜というおばさん、劇場で
オ〇ニー、オ〇ニー連呼しすぎじゃないですかねw
隣に座ってた女性の方の反応が気になって
妙にソワソワしちゃうでしょw

涙の作画はどれも渾身の出来ですね。
恵のセリフで特に印象的だったのは
「特別じゃないから、いいと思った」
ってのです。めちゃくちゃ恵らしいと思った。

特別じゃないから自然に好きになって
好きになったから倫也に自分の他に特別があるのを
大切にしてあげたい気持ちと
自分を特別に思って欲しいという
両方の感情で揺れてます。切なくて愛おしくて
本当に本当のメインヒロインでした!

しかしスタッフロール後のドッキリには見事に
引っかかりましたw

え!?別れちゃうの??って困惑しました…
…ラブストーリーは突然にが流れるまではw
さらっと自分をメインヒロインに据えようとするw
その後の10秒ぐらいの下りとか
ウタハさん最後まで冴えカノらしさを貫きましたね

最後は笑顔で終われる良い構成でした~
{/netabare}

えーと、もともと恵は凄い可愛いかったですけど
ほんとにフィーネでは完全ヒロインですw
是非、劇場でキュンキュンして下さい♪

投稿 : 2024/05/18
♥ : 43

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ラブコメ

<2019/11/4 追記>
映画館で配布された小冊子(原作者による超短編 第2話)読んで評点引き上げました。
↓の方で「物語はご都合主義でイマイチ」とか書いちゃいましたけど、原作の方はそこら辺もっと掘り下げてるのかも、と思えて。
原作読んでみようかな。

<2019/11/4 初投稿>
あにこれで軒並み高評価なので重い腰あげて観てきました。
映画館で映画見るのはいつ以来だろう?

テレビ版は二期まで視聴済み。
といっても本放送で観ただけなのでかなり忘れており。

始まってすぐ
「あれ?どういう状況なんだっけ?」
「このパワハラ姉さんはどういう人だっけ?」
「あれ?下の名前で呼び合ってるけどそんな関係だっけ?」
とクエスチョンマークだらけに。

それでもなんとか思い出して楽しんできました。

一期のレビューでも書きましたが
「冴えない彼女」という新しいヒロイン像が秀逸ですね。
気がついたら人ん家に居つく「ぬらりひょん」ヒロイン。
その魅力は余すところなく発揮されてたのではないでしょうか。

ところで映画館の帰りのエレベーターで
「加藤って面倒だよね。だから推しにできない」
とか盛り上がってる高校生ぐらいの男の子たちがいました。
彼らを横目に
「ラブコメではその面倒くささが美味しいのにわかってないなー」
と秋刀魚のハラワタの旨みのようなこと思ったり。
そう思ってしまうぐらいラブコメとしては◎でした。

ゲーム制作の物語そのものははっきりご都合主義で今ひとつなんですが、まあ観て欲しいのはそこじゃないんだろうな。
(私がギャルゲとかコミケとかに無縁なせいかもしれませんが)

映像は相変わらず綺麗です。

最後のエンドロール。
使用楽曲に「ラブストーリーは突然に」が入っててあれ?
とか思ってたら・・・ちょっと笑かされました。
使い古されたバラエティのコントのよう 笑。

やはり映画館で映画観ると楽しいですね。
良い一日になりました。。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 37

KANO さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

素晴らしいの一言

先日初見でTVシリーズを観てからの鑑賞

内容は触れませんが、素晴らしいの形容詞だけで充分だと思います。
3人のヒロインキャラ、特に恵ですがそれぞれの良さ、可愛らしさがしっかり描かれており、視聴者のツボも細かい部分も含めて押さえられています。
2期の終わり方に少し物足りなさを感じたので私にとっては尚更良かったです。完結編のお手本だと思います。

TVシリーズの続きという位置付けでしょうが、理解しやすく言えば、劇場版の為のTVシリーズと言っても過言では無い仕上がりだと思います、これだけ満足の行く作品を作られた、制作スタッフの方々に感謝です(^^)

私にとっては今年一番ぐらいの満足感を味合わせて頂きました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 21

76.6 2 胸きゅんで恋愛なアニメランキング2位
ハウルの動く城(アニメ映画)

2004年11月20日
★★★★☆ 3.8 (1050)
6611人が棚に入れました
魔法と科学が同時に存在する時代。町の小さな帽子屋で働くソフィーは、自分に自信が持てない内気な18歳。彼女の住む王国では戦争が起きているが、それも遠い世界の話でしかない。しかし、町はずれの荒野に住む荒地の魔女の意地悪により呪いをかけられ、90歳の老婆の姿に変えられてしまう。家を出て荒地を放浪する彼女の前に現れた巨大な動く城。生きるために城の主で魔法使いのハウルに掃除婦として雇われるソフィー。

甘ったれで自信家のハウルに呆れながらも、彼の弟子のマルクルや、荒地からついてきた案山子のカブ、この城を動かしている火の悪魔であるカルシファーと家族のような時間を過ごすソフィー。風変わりなハウルとの生活に驚きながらも心を開いていくが、戦火は確実に彼らへ忍び寄っていた。

声優・キャラクター
倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、我修院達也、神木隆之介、伊崎充則、大泉洋、大塚明夫、原田大二郎、加藤治子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

我を通す!

原作「魔法使いハウルと火の悪魔」は未読。


「荒地の魔女」の呪いで老婆に変えられたソフィー。
彼女は魔法使いハウルの家で、清掃婦として働くことになる。


なんとも支離滅裂なストーリーです。

・ソフィーの冒険記
・ソフィーとハウルの恋物語
・戦争ストーリー

複数のエピソードを切り貼りしたような感じです。
主軸が定まっていません。
山場がどこにあったのかもわかりません。


しかし、そこはさすがジブリマジック。
どこに面白みを見つけたらいいのかわからない脚本を、それなりのエンターテインメントに仕上げています。
映像や効果音など、アニメーションとしての見せ方が上手なんですよね。
ソフィーが時によって少しだけ若返る描写など、さすがジブリという感じです。

配役も言われるほど違和感はありませんでした。
特にハウル役の木村拓哉は、よく合っていたのではないかと思います。
気になる人は気になるだろうけど……。


でも、ちぐはぐな展開はやっぱりひっかかります。
そこで、一貫したテーマ性を自分なりに模索してみました。

「大人の中にある子供心、特にわがままな点」

主人公のソフィーは老婆の姿。
しかし、中身は少女のままで好奇心旺盛。

ハウルはクールで大人っぽい印象。
しかし、幼稚な面を多分に持っています。
{netabare}
特に、髪の毛の色が変わったシーンが印象的です。
それまでのハウルとのギャップに驚いた人は多いのではないでしょうか。
{/netabare}
荒れ地の魔女や国王、サリバンなど、準レギュラーメンバーも同様です。
子供っぽいわがままな態度が目立っています。
「我を通す」という意味では共通していると思います。

これなら戦争というオリジナルの要素にも、ある程度筋が通ると思います。
戦争の原動力は「エゴ」だと思うので。
制作側がこれを意図していたかどうかはわかりません。
しかし、ひととおり見た感じではこの解釈が一番しっくりきました。

恋愛に関しても惚れた腫れたの描写はありませんが、一目ぼれってことにしてしまえばOK。
あとは「わがまま」で目標に向かってまっしぐらです。


まあ、ジブリ作品の中ではよくわからない部類に入ると思います。
伝えたいこともはっきりしません。
それでもアニメーションとしての面白さは持っています。
大ハズレということはないと思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 52

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

気品漂う作品

ワクワクするような魔法の世界観がとても良かったです。
劇中に流れる音楽を聴くだけでもこの作品に引き込まれます。
二転三転するストーリーもそれなりに楽しめました。
ハウルの声優に「木村拓哉」さんをキャスティングしたのもこの作品の魅力の一つ。
しかしヒロインのソフィーの声優が「倍賞千恵子」さんなだけに、失礼な発言になってしまいますが少女の頃のソフィーは若々しくなく、恋愛ファンタジー作品のヒロインとしては華が足りない感じを受けました。
ヒロインの声優は二人使っても良かったのでは?

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

kFNFM66461 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

主人公二人の声優さんがダメダメ

ところどころに宮崎駿監督のステキな世界観や言葉があってそれなりに楽しめた。
でも声優さんが・・・。ハウルの声優さんは最悪だった。声を聴いていると「ハウルじゃない。キムタクやん」と現実に引き戻されてしまい、うんざり。声優さんは声優さん自身のキャラクターを登場人物に写してはいけないと思う。まあキムタクさんが悪いのではなく、完全なミスキャストなだけで。
ソフィーも声優さんがひどい。こんなに超難度の役を頑張っておられる倍賞さんが目に浮かぶようで・・・以下略。

主人公二人の声優さんをベテランの職業声優さんにしてくれていたら、作品の出来が随分違ったのではないだろうか。

あと、宮崎駿監督がこの作品を作るとき、「メロドラマを描く」とか言われてたようだが・・・見終わって、宮崎駿監督にはメロドラマは無理なんだな、となんだかしみじみ感じてしまった。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

82.9 3 胸きゅんで恋愛なアニメランキング3位
たまこラブストーリー(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★★ 4.1 (1242)
6589人が棚に入れました
少女は、知らなかった。

将来、当たり前のように家業をついて、ずっとこの場所で
このままでいられるんじゃないかって、無意識のうちに感じていた。
そうであればいいと、願っていた。

けれど、幼なじみも友達も、少しずつ変わって行く。
少しずつ大人になっていく。
家族がいて、商店街の人たちがいて、変わらないものと変わっていくもの。

高校3年生の春。
そんなことを思い始めた少女は恋をする。

北白川たまこは、知らなかった。
それは、「宇宙の入り口」に立ったような感覚。

そして少女は、一歩を踏み出す。

たまこ、むけました。

声優・キャラクター
洲崎綾、田丸篤志、金子有希、長妻樹里、山下百合恵、日高里菜、藤原啓治、日笠陽子、西村知道、立木文彦、ゆきのさつき、小野大輔、辻谷耕史、津久井教生、岩男潤子、渡辺久美子、家中宏、成田剣、川原慶久、山下大輝、野坂尚也

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

眩し過ぎるくらいド直球 恥ずかし過ぎるぐらい純愛 しつこ過ぎるくらい山田尚子 『けいおん』のスタッフが挑む「日常系アニメ」という「モラトリアム」からの脱却

テレビシリーズ『たまこまーけっと』から実に1年ぶりの新作
そして完全新作による続編映画です


タイトルが指し示す通り『ラブストーリー』です
『けいおん』から受け継がれたキャッキャッウフフ感、人情溢れる商店街のみんな仲良くほんわか感、軽快なギャグのテンポ感
この辺を本筋から外してしっかり青春モノ、しっかり純愛モノしています


【なんせ冒頭の短編を除いて『たまこま』の代名詞とも言うべき「デラちゃん」がほとんど出ません】


オープニングも藤原啓治ボーカルの「あのロックナンバー」が流れます
これがまたback numberかflumpoolがタイアップで提供したんじゃないかと思う程の独特の違和感
初っ端からテレビシリーズのファンをある意味で裏切ってます、凄いですね


気持ち的には普通に「純愛映画」を観終えた気分です
一部のコミカルなタッチを除けば露骨に実写映画を意識してます、アニメファンだけに向けたモノではないのは明確


その反面、山田尚子監督の得意技である一つのカットからコマを抜いていく(抜いたように見せる)演出が『けいおん』以上に炸裂しています
これまでの京アニ作品の中で最も監督個人の個性が際立った作品ではないでしょうか


肝心のお話
テレビシリーズで描かれた通り、王子のお后探しやみどりちゃんのやり場の無い心境など・・・必ずしも「コイバナ」とは無縁という訳では無かった餅屋の娘「たまこ」
しかしトロいように見えて実家と商店街を守る!という固い意志と、その鈍さ(笑)故にコイバナの中心にいながらもたまこ自身の気持ちがブレるようなことはありませんでした


ところが今作では進路を決めていく同級生や幼馴染からの告白でたまこの気持ちが初めてブレまくります
しかも無理矢理に新キャラクターとか出すんでなくって、全て既存キャラだけで描いております
これはつまりテレビシリーズのお話から純粋にキャラクター達が成長する姿を描いた作品なんですね


『けいおん』とか『らきすた』とかって、ゆるーいほんわかな日常が半永久的に続いていって、例え高校とかを卒業してもキャラクター達の関係が変化することはなくって
そーゆー永遠にモラトリアムが続いていく感じが魅力だったわけです
ですが今作は「女の子」が「女性」に変わっていく姿を淡々と描いた映画となっており、所謂「日常系アニメ」から一歩前に出てきています


とても賛否が分かれそうな一作ですが、オイラとしては今作は『けいおん』という日常系を極めたスタッフの新たな挑戦なんだと素直に受け止めたいところです


テレビシリーズをご覧になった方はもう既にお察しかと思いますが、今作の実質的な主役はやはり「もち蔵」です
男女両目線共に「恋愛」という要素を丁寧に描いておりますので、デートムービーとしては最高の部類だと思います


あえて粗探しをするのであれば「みどりちゃん」の立ち位置がテレビシリーズを観てないと誤解を招きかねないことでしょうか

ああ、ちなみにガチ恋愛モノって言っても多少バトン部やあんこタソにハァハァ出来る要素もありますぜ(キリッ

投稿 : 2024/05/18
♥ : 67
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

想いを伝える細い糸…

。.:*・゚♡★♡゚・*:.。 。.:*・゚♡★♡゚・*:.。 。.:*・゚♡★♡゚・*:.。 。.:*・゚

企画・原作・アニメーション制作 - 京都アニメーション
監督 - 山田尚子
脚本 - 吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督 - 堀口悠紀子
絵コンテ - 山田尚子
演出 - 山田尚子、小川太一、河浪栄作、山村卓也
作画監督 - 堀口悠紀子、丸木宣明、引山佳代
美術監督 - 田峰育子
色彩設計 - 竹田明代
撮影監督 - 山本倫
設定 - 秋竹斉一
音響監督 - 鶴岡陽太
音楽 - 片岡知子、マニュアル・オブ・エラーズ
音楽プロデューサー - 中村伸一、山口優
編集 - 重村建吾
製作 - うさぎ山商店街
公開 - 2014年4月26日
上映時間 - 83分

(以上Wikipediaより引用)

。.:*・゚♡★♡゚・*:.。 。.:*・゚♡★♡゚・*:.。 。.:*・゚♡★♡゚・*:.。 。.:*・゚


〜Tamako Love Story〜
「たまこラブストーリー」

もうタイトルから想像するだけで、心がキュンとなる
くらいの響きです。

前作「たまこまーけっと」をご存知の方ならあの純真無垢
なたまちゃんにラブがついちゃう。
なんだか嬉しいような寂しいような…
相手は誰?
と思いつつも思い浮かぶのは1人だけ…

1人の少女が恋する事への驚きと葛藤、そして喜びを
感じながら、1人の女性へと成長していく一歩手前の
過程を描いた、とても優しい愛おしさと切なさが感じ
られる作品でした。
そして思春期ならではの性への関心や友情が繊細な心情描写と
ともに優しいタッチで描かれています。

掛け値なしの純愛物語。
京都アニメーションが贈る83分間。
青春の輝きをどうぞ感じて下さい。


【mio's café】
視聴済みの方限定ですよぉ♪
美味しいお餅ありますΩ~ 

{netabare}
作品冒頭から登場する1つの林檎。

もち蔵が何気にコロコロしてて、最後にカウンターから
ぽろりと落ちる林檎。

何だか意味深な物語の始まり方でしたね。

今回は、お喋りなMr.鳥さん「デラちゃん」の登場は
ほとんど無く(最後の方でワンカットだけ、
あっ!デラちゃん!って思ったら消えちゃった…)、
たまこともち蔵を中心にお話が進みます。

そしてたまこともち蔵の恋のお話に絡めて、周りの人々も
成長していくお話しでもあったと思います。

物語序盤の方から、かんなちゃんの登場も多くて
相変わらずのシュールさに、ここは私的に嬉しい演出
でした。
いつの間にかバトン部員に「部長」って呼ばれているし…
実際部長では無いんですが、凄いですね、あの説得力。

「お餅だけを丸めて青春を終える気ですか、
たまちゃん‼」

「お餅は一生丸められますが、我々バトン部の青春は
今だけなんですよーー!たまちゃん‼」

やっぱりかんなちゃん、謎のカリスマ性あります。

みどりちゃんはいつも通り、たまこが大切な存在。
少しだけもち蔵に意地悪な事を言ったりするけれど、
私的には大事なたまこにもち蔵がどれだ本気でたまこの
事を好きなのか、あるいは自分から見て相応しい存在
なのか、彼女なりに試しているようにも見えました。
ただ、邪魔するだけでは無くて。

私はかんなちゃんとみどりちゃん、この2人の存在が
たまこラブストーリーでの大きなキーマンの1つ
だったとも思います。
そして物語の終盤ではこの2人にも大きな変化と絆が
生まれます。

そんなこんなで、お話しは進みますがやっぱり私的にも
最大の関心事は、

「もち蔵、いつ告るん?」

ていう事でした。興味津々。
でも、ドキドキ…

中々踏ん切りのつかないもち蔵。
うなされる様な毎日。寝ても覚めても

たまこ…たまこ…たまこ…

流石にたまこまーけっとよりも好きのグレードが
ワンランクアップしてますね。

わかるよ!もち蔵の気持ち。ましてや幼馴染み。
いつもの生活の中にたまこが普通にいるんだもん。
どうしたらいいのか分からなくなるよね。

そんなもち蔵にみどりちゃんがちょいアシスト。
ここもちょっと、みどりちゃん的にはもち蔵を
試している感じみたいだったけど、結果的にもち蔵に
告白するきっかけを与えた形になりました。

夕暮れの河原にたたずむたまこともち蔵。

作画的にもとても素敵なシーンです。
黄昏時の空にキラキラ輝く水面。
背景の美しさはもちろんですけど、やっぱり
堀口悠紀子さんデザインの横顔は大好きです。

幼い頃2人でよく遊んだ飛び石の上でたまこが
おもちを大好きな理由を語ります。

「あのさ、おもちってさ、ちっこいのに色んな人を
幸せに するんだよね。」

「柔らかくてさ、白くって、優しくって、
いい匂いがしてさぁ、あったかいんだもんなぁ。」

たまこにとっておもちはお母さんのイメージだったん
です。だから大好きで大好きでたまらないんです。
商店街と同じでかけがえの無いものなんですね。

川に落ちそうになるたまこの手首を握りしめるもち蔵。
たまこに東京の大学に行くと告げます。
たまこの潤んだ瞳の横顔、凄いです、いいですね。

そして、

「俺、たまこが好きだ!
めちゃくちゃ好きだ!だから…」

言っちゃた…

もち蔵には早く告白して欲しかったけれど、
実際、この一線を越えた言葉を聞いたら私まで
何かが壊れた、何か大きな物を失った様な気が
しちゃいました。

「ドーン!」って感じ?

「かたじけねぇ…かたじけねぇ…」

たまこのこのセリフ。私までビックリです。
そこまで、動揺するとは思ってなかったので…

でもいつもたまこの生活の中にいたもち蔵。
普通に家族の様に思っていたもち蔵。
そんなもち蔵からの「好きだ。」の言葉。
しかも、「めちゃくちゃ好きだ。」なんだもん。
たまこには今までの世界が見えなくなるのも
当然だったかもしれません。

「あっし、先に失礼するでござんす。」

これは重症ですね。

それからというものは、たまこまでもち蔵を意識して
しまう毎日。
お家のお手伝いも、バトンの練習もままならない毎日。

ここで、このお話のキーワードの1つは「キャッチ」
って言葉なんだなぁって思いました。

かんなちゃんがバトンをキャッチ出来ないたまこに言った

「磁石入りグローブを作るのです。バトンにも磁石を
くっ付ける。あら不思議、引き付け合うS極とN極。」

「どうしようもなく引き付け合うのです。」

多分、かんなちゃん的には深い意味は無かったと
思うんですけど(いや、彼女の事ならあり得るのかな?)
その話を聞いていた、たまことみどりちゃんの
(特にみどりちゃん)の表情が凄く意味深でした。

そして度々、出てきます林檎。
林檎と言えばニュートンの万有引力の法則。
引き付け合うんですね。どうしようもなく。

ここで私がちょっと思い出したお話がアダムとイブの
食べた禁断の果実「林檎」でした。
(あれは林檎では無かったと言う説もありますが、
ここは一応、林檎ということで。)

かなりうろ覚えなのですが、蛇にそそのかされて
林檎を食べてしまったアダムとイブが楽園を追放され、
それまで無かった恥じらいという感情を覚えて、
イチヂクの葉っぱでそれぞれの性器を隠してしまう
というお話しです。

そしてアダムの食べた林檎は喉仏に、イブの食べた林檎
は乳房になったと。

成長期、男性は喉仏がふくらみ、女性は乳房がふくらみ
ます。そして恥じらいを覚えます。

このお話の序盤でもたまこが急にお尻やおっぱい
のおもちを作ると言い出して、みどりやかんなのお尻を
触ったり、うさ湯でボインの女性と自分の胸を見比べて
もの哀しげな顔になったりしています。
そしてもち蔵に対しても恥じらいを見せる様になりました。

この辺り、たまこには無縁だと思われていた女性としての
性的な成長過程も柔らかいニュアンスで表現してるの
かなぁとも思ったりしました。

だから1つの林檎が登場する事で色んな事が想像出来ます。

英語のことわざで
「You are the apple of my eye」
という言葉があります。

日本語で言えば「目の中に入れても痛くないくらい
可愛い」という言葉に該当するのかな。

もち蔵にとってたまこは色んな意味で林檎だったの
かもしれません。
だからお話の冒頭で林檎をコロコロしてたのかなぁって。

そしてもう1つ私が感じたのは、たまこともち蔵の
ラブストーリーを通して周りのみんなも一緒に
成長した事でした。

中でも終盤のかんなちゃんとみどりちゃんのやりとりには
心を打たれました。

嘘をついてまでたまこをもち蔵の元へ送り出した
みどりちゃん。
1人残った教室にやって来ましたかんなちゃん。

このあとの2人の会話がとても素敵でした。

かんな「策士ですな。でも、そういうの好きですよ。」

「今ちょっといい顔してますよ。」

みどり「サンキュっ!かんなっ!」

かんな「ねぇみどちゃん。私も高いとこ登って
みますかね。」

もう、何とも言えないくらい2人の間の言葉以上の物が
伝わってきて、つい涙が出ました。

大好きなたまこの幸せを願って送り出したみどりちゃん。
1歩成長しました。
そんなみどりちゃんを見て、自分も前に進むもうと思った
かんなちゃん。
木に登った時のかんなちゃんの顔がとても素敵でした。
登った時の景色、今まで見たこと無い景色だったのかも
しれません。

この作品を見て私が感じたのは人を好きになるという
事は当たり前かもしれないけれど、とても切ない事
なんだって事。
好きになる方も、好きになられる方も。

何処かに私が置き忘れてきた思い出かもしれません。

そして「ちはやふる」を見て出会った私の好きな
一つの和歌が思い出されました。

しのぶれど 色に出でにけり わが恋(こひ)は
     ものや思ふと 人の問ふまで

歌意:
私の恋心は誰にも知られない様にと心に決めて
耐え忍んできたのに、とうとうこらえきれず
顔に出てしまっているみたいです。
何か物思いでもあるのですかと人が尋ねてくるほどに。

という隠せば隠すほど表情に表れてしまう悩ましい恋心
を表現した歌です。

たまこともち蔵を見ていたら、凄くこの歌が心に
染みてきました。

最後の駅のホームでのシーンはもうなんと言ったら
いいのか分からないくらい、純愛の美しさが表現
された演出だったと思います。

今まで何度もキャッチ出来なかった糸電話。
その糸電話を見事キャッチしてからの、

「もち蔵、大好き!どうぞ!」

たまこらしい最後の言葉でした。

このあと、私にはたまこの

「やっと…やっとね…キャッチ出来たよ。
糸電話ともち蔵の気持ち‼︎」

という言葉も聞こえた様な気がしました。
いえ、確実に聞こえました。

それにしても、もち蔵泣き過ぎ…
でも、そういうもち蔵、私も好きです。
嬉しすぎるもんね!私まで…涙出ちゃうよ…

子供が大人になっていくのは嬉しいけれど寂しい気も
します。
それは作品を通して、豆大さんや吾平さん夫妻から
凄く感じました。
お互いの両親はわかっていたけれど、黙って見守って
くれてました。
でも、みんな色んな事があって今、ここにいるんです。
これから、たまこともち蔵も色んな経験をしていきます。

これから先の2人を見てみたい気もするけれど、

それは、やぶ蛇でしょうか…

〜Tamako Love Story〜
「たまこラブストーリー」

本当に出会えて良かった作品でした。
2人の幸せを祈って…



【主要登場人物・出演者】

北白川たまこ - (CV:洲崎綾)
大路もち蔵 - (CV:田丸篤志)
常盤みどり - (CV:金子有希)
牧野かんな - (CV:長妻樹里)
朝霧史織 - (CV:山下百合恵)


【主題歌】

主題歌「プリンシプル」
作詞 - 愛鈴 ⁄ 作曲 - 藤本功一 ⁄ 編曲 - 谷口尚久
歌 - 洲崎綾

オープニング曲「KOI NO UTA」
作詞 - 北白川豆大 ⁄ 作曲 - ダイナマイトビーンズ
歌 - 北白川豆大

エンディング曲「こいのうた」
作詞 - 北白川豆大 ⁄ 作曲 - ダイナマイトビーンズ
歌 - 北白川たまこ


【劇中曲】

「恋の歌」
作詞 - 北白川豆大 / 作曲・歌 - ダイナマイトビーンズ
「Excerpts from "The Return Of The Drowing
Witch"(Part1 - Part9)」
作曲・編曲・演奏 - Hogweed

「qum Daiwtiigyam」
作詞 - Gunung Bangep / 作曲 - Ro ga-nang / 歌 Daniels

「豆大さんへ」
作詞・作曲・歌 - ひなこ

「上を向いて歩こう」
作曲 - 中村八大 / 編曲 - 片岡知子
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 96
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

たまこの大人の女性への一歩、恋です。

青春ラブストーリーです。

たまこまーけっとの続編となる劇場作品です。たまこまーけっとは
小さな心の揺れを描いたお話でしたが、たまこラブストーリーは
たまこともち蔵の「恋」を描いています。


たまこともち蔵は幼なじみ。

幼なじみって何も考えず、自然にありのままの自分を見せられる最初の人
なのかなと思います。そしてその関係を絶対に壊したくない尊い存在です


特別な想いを伝えてしまえば、今までの関係も壊れてしまうのではと
恐れる気持ちは当然でしょう痛いほどですね


近くて遠い、幼なじみの恋ですね...

{netabare}

たまこに片想いのもち蔵。空回りし続けてきた想い

けれど伝えなければ、進まなければきっとずっと近所の仲良しの幼なじみの
ままです。恋に気づいた時から、そんな風にはいられないのです。

好きな気持ちを伝えなければ後悔しか残らないと

胸が苦しいほど想う、伝えたい、好き!という気持ちが心から溢れ出す


~もち蔵の告白シーン~

夕焼けに照らされ、川に西日が反射して金色に輝く。川の飛び石で
もち蔵とたまこが、ふたりになるシーン

もち蔵の「俺、たまこが好きだ!」もち蔵の想いに胸が熱くなりました。
たまこは、その気持ちを知り、もち蔵をはじめて意識した瞬間でしたね。


きちんと受け止められないたまこ。変わってしまったことだけは
理解出来ていましたね。
でも皆、悩んで踏み出すんだよ、一歩を踏み出す勇気を教えてくれた人が
幼さなじみのもち蔵だなんて、幸せだよね!


映画のテーマである大人になることを示唆するレコード屋のマスター

「若さとは急ぐこと スプーン一杯の砂糖が溶けるのも待てないくらい
後悔の苦さは何かをした証 一つ一つ味わいになる」


マスターの言葉、経験談からでしょう深いですね。一つ一つの言葉に
重みがありました。


もち蔵が気持ちを伝え、変わった日常。その変化をもたらしたもち蔵に
マスターは後悔も大事なことであると伝えてくれました。

自分から動かないと、変化は訪れません。そのために後悔をすることも
人生においては仕方のないことです。そうして大人になるのですから...


ラストシーン、糸電話。たまこがもち蔵に告げる一言
糸電話で気持ちが伝わりました。

変化にとまどっていた、たまこの自らの行動でした
キャッチコピーの「たまこ むけました」ですね。

{/netabare}

私自身の初恋を思い出しました。

この作品のふたりを観ていたら、過ぎ去った少し遠い日のピュアな気持ちを
思い出しましたね。

初恋は中学1年生です。1つ上の先輩。初めての彼氏でもあります。
告白のワンシーンって鮮明に心に残っているんですよね。
夕方、帰り道、公園の前、自転車、彼の顔、当時流行っていた曲

初恋。まだ何も知らない故、純真で眩しい、時々切なかったり
あの時だけの気持ちを思い返して優しい気持ちになれました。

ここのサイトに参加してからレビューを読ませてもらい参考にした
おかげで素敵な作品との出会いが沢山あります。
私は更に貪欲に思うのです!心揺さぶられる素敵な作品に出会いたい!
感動で心を満たしたいと!

たまこラブストーリー素敵な作品をありがとうございました!

投稿 : 2024/05/18
♥ : 74

66.3 4 胸きゅんで恋愛なアニメランキング4位
ずっと前から好きでした。 ~告白実行委員会~(アニメ映画)

2016年4月23日
★★★★☆ 3.7 (156)
962人が棚に入れました
これが最後の練習だから――。桜丘高校3年の榎本夏樹は、幼なじみの瀬戸口優に片思い中。けれど、素直になれず、優を告白の"練習"相手だと言ってしまう。ホントの気持ちをごまかし続ける中、夏樹はクラスメイトの綾瀬恋雪にデートに誘われるけど…?夏樹の"練習"は"本番"をむかえることができるの!?

声優・キャラクター
神谷浩史、戸松遥、梶裕貴、阿澄佳奈、鈴村健一、豊崎愛生、代永翼、麻倉もも、花江夏樹、緑川光、雨宮天

Marsa さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

中高生女子に人気だったアニメ映画。おっさん目線でも気楽に観れて楽しめた。

2016年上映のアニメ映画。70分弱の作品。

何組かのカップルの高校生の恋愛、告白のお話で、
女子中高生にとって告白する勇気をもらえる作品といった
ところですかね。

「若者は時間が沢山あると思ってる」
自分を振り返ると確かにその通りだった。
今を素直に一生懸命生きるって難しいことですよね。

告白、恋愛に限らず、世の中一筋縄ではいかないことだらけ、
一方、歳を重ねると制約が多くなり、身動きが取りにくくなる
若さは最大の武器とも思う。

若者には今できることをどんどんチャレンジしてほしい。
それが、この作品を観て思ったおじさん目線ってやつでしょうかw

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

王道少女マンガらしさをそのままアニメ映画にするというアリそうでなかった一作

ニコニコ動画を中心にボーカロイド楽曲を手掛けたことが発端の制作集団「HoneyWorks(以下、ハニワ)」
彼らが得意とする初恋、告白、青春恋愛といったテーマの楽曲をモチーフに、それら楽曲と関連付けたキャラクターを主役とした漫画、小説などを展開するメディアミックスシリーズ『告白実行委員会』
その1stアルバムでもある『ずっと前から好きでした。』をタイトルに64分のアニメ映画としたシリーズ第1作
一応、続編として3rdアルバムのタイトルを用いた『好きになるその瞬間を。』の公開も予定されてます


あらすじ・・・書いてもネタバレになりそうなので予告動画とか観てください(爆
幼馴染を異性として意識しつつも素直になれない少女の前にイメチェンした男友達が急接近してきたことで少しよじれていく関係を描いた甘酸っぱい青春恋愛群像劇
根本的に恋愛群像劇なので、登場人物が尺の割に多い(こーゆーの大好きです)
友達以上恋人未満から三角関係に、三角関係から四角関係に、さらに倦怠期へ
複数の恋愛模様が目まぐるしく描かれていてとても忙しい(ホントこーゆーの大好き)
でも舞台が高校三年の秋ってホントは進路とかでめっちゃ焦ってる時期だよね・・・何やってんのおめぇらw


キャラの設定、担当する声優、大筋のお話などはこれまでに公開されているハニワの楽曲動画に沿っています
なので原作動画を観てもらうのが手っ取り早いんだけど逆に言うとネタバレになっちゃうので注意も必要です


スタッフは『蒼い世界の中心で』や『精霊使いの剣舞』の柳沢テツヤ監督と藤井まきのキャラデザ
これに成田良美が脚本で加わり、良い意味で90年代~ゼロ年代に朝からやってた集英社「りぼん」誌連載の少女マンガ原作アニメの少し懐かしいテイストの作品に仕上がってます


昨今、少女マンガの映像化は実写映画orテレビアニメという二極化をしていたので、【アニメ映画】という第三の選択肢を選んだ今作の挑戦は高く買いたいです


個人的に胸アツだったのは春輝が美桜と下校するシークエンスと恋雪が夏樹を送り届けるシークエンスがさらっと対比になっているところですね
(美桜は車に轢かれそうになってるのに対して恋雪はちゃんど車道側を歩いて夏樹を守ってる)
本編中でなんも触れられてないんだけどさらっとこーゆーのやるのカッコ良すぎ惚れるw


で、主題歌や挿入歌も当たり前のようにハニワが流れてくる(ボーカルはCHiCO、sana、YURiCa/花たん、そしてボーカロイド)
エンドロールにはスフィアとのコラボ楽曲
これらはさすが楽曲のテーマをそのままアニメ化してるだけあってとても親和性が高い


で、ちょっとオイラが疑問視したいのは劇伴
これもハニワが手掛けているのですがあまりにもエピック過ぎてぶっちゃけ煩いw
オイラは人間ドラマにエピック過ぎるBGMを持ってくるのは陳腐な実写映画みたいで大っ嫌いなんですが(爆)そこは流石の柳沢テツヤ監督(というか20世紀の演出家の癖みたいなもんでしょう)
キャラが大事なこと言ってるシークエンスでは基本的に何も音楽は掛けない、無音なのです
ネ申か、柳沢監督ネ申なのか
もう一生着いていきますわぁ


夏樹と優のエピソードにこそ一段落着いた終わり方だったものの、恋愛群像劇としてはまだまだ未完
伏線も多数あり、「俺達の恋愛はこれからだっ!」的な幕切れでしたので続編を素直に楽しみにしてます
ハニワがどーのというよりか、王道少女マンガ好きには是非チェックしてもらいたい一作です


あー、あとひとり恋っぱぐれた恋雪くんはオイラが貰っていきますんで安心して下さい(^q^)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 6

空知 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ハニワ恐るべし。深夜層には知らないセカイがあった

告白実行委員会の第一弾。

2016年4月に公開。
動員数25万人、興行収入3億を突破。

契約しているAT-Xで2017.10.15に放送されたので、観てみました。
本来ならレビューするほどのことのない作品なのですが、
下記に書いてあるように、アニメビジネスとして興味を持ったので、
ちょっと書いてみました。


良質の劇場版を観ていれば、作画は深夜アニメの並の中くらいです。
特に、背景は手抜きを感じます。
(ただ、AT-Xは画質が悪く、ディテールが失われるので、あくまでもAT-X上での感想ですが。)

肝心の作品内容ですが、まあ少しだけキュンとします。
ただ、60分で、これだけ??

ネタバレは避けます。
簡単に言うと、1組の男女が中心に話しが進みますが、その他3組の男女も同時進行します。

見終った後の僕の感想は、

「え?それだけ?これで終わっちゃう?」

深夜番組なら、24分×12回=2時間50分ほどをかけて、少しずつ男女の気持ちを変化していく様子を描いていきます。

焦らしがない!
全くジラられない!

どうしてこれほど人気があったのかをちょっと調べてみました。


な~るほど。


興味ある方のみ↓どうぞ(笑)。








劇場版アニメが20億に届くことも最近は多く、3億ちょっとというのは少ないと感じるかもしれませんが、いろいろ調べてみると、

劇場に足を運んだのは、95%が女子中高生のみ。
料金は、中高生のお財布の中身を考えて、1100円に設定。

それでも、多くの女子中高生が足を運んだ。
どうしてこんなにヒットしたのかをとあるメディアの女性記者(25)が劇場に足を運んで記事にしています。

この記者の記事によると、

「四方八方を中高生に囲まれ、約60分の上映時間中ずっと中高生のすすり泣きや感嘆の息に包まれる……といった状態だった。」


そしてこの記事を読み進めると、深夜帯の傑作ラブコメを好きな層に対するのとは違う戦略を制作委員会が持っていることを知りました。

音楽は、HoneyWorks、通称「ハニワ」。

このハニワはYouTubeで活動しており、女子中高生はYouTubeでハニワの音楽のファン。
映画を観る前から、ハニワの音楽から告白実行委員会の世界は頭の中にできてるんです。

彼女たちには、音楽で前置きができているから、もう十分なんです。
あれこれ細かいやりとりはいらない。

すごい作戦だなぁと驚きました。

女子中高生のみをターゲットとし、広告費の95%をスマホに特化。
そしてお小遣いの少ない女子中高生のために、特典を付けて1100円という低料金。

宣伝プロデューサーはアニプレックスの相川和也氏。
(『心が叫びたがってるんだ。』『四月は君の嘘』も担当されたとのこと)


相川氏曰く、

「女子中高生にとっては、アニメというよりは、西野カナと同じ枠組みに近いと思った」と分析する相川さんにとっても、彼女たちに向けた展開は初チャレンジだった。

「でも、映画の制作発表をしたところ、女子中高生の反響が思っている以上に大きかった。自分が思ったよりも多くの人にリーチするのかもしれない、普段ターゲットとしている深夜アニメファンと規模は同じくらい……むしろより多くの人に届くのかもしれないと感じた」。


アニメ作品の感想を書こうと思ったのですが、この内容でここまで限られた層をターゲットにしてヒットさせたビジネス戦略に驚くとともに、深夜層以外にも裾野が広いアニメもあるんだなと思いました。

恋愛モノ大好きな私でも絶対に足を運ぶことのできない禁断(?)の空間の雰囲気を少し理解できました。

2017.10.22、第2弾の「好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~」がAT-Xで放送されます。
第1弾で引きつけられた女子中高生は、どうしても第2弾を観たくなる。

多分、第2弾のほうが中身の濃い作品なんじゃないかと僕は想像しています。

薄利多売だけれど、未来への投資ということですね。

*僕も、ハニワの音楽を十分聴いていれば、評価は4.4くらいだったろうなあと思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 25

67.5 5 胸きゅんで恋愛なアニメランキング5位
同級生(アニメ映画)

2016年2月20日
★★★★☆ 3.9 (80)
478人が棚に入れました
メガネの優等生・佐条と、バンドマンのイマドキ高校生・草壁のラブストーリー。

声優・キャラクター
野島健児、神谷浩史、石川英郎
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ズゴックでなくて、ズコック??

 うちの近くの映画館でやるということもあり、劇場CNでも良く見ていたので、何となく見に行ったです。絵柄を見たときから、女性向きかとは予想はしていたけど、行くと女性客が多かったです。10代後半から年輩の方まで、幅広かったのには驚いたです。

 男子校での佐条、草壁を中心に少し原先が絡む展開のアニメだったです。物語が進むうち見せつけるシーンが多くなっていきました。これが私が学校に行っていた頃から聞いたことのあるBLというものなのでしょうか?です。
 女性の方が興奮するのかなぁ?な、男と女ではあるような見せつけるシーンが、佐条と草壁の仲が深まるうちに発展したと思うです。最初、歌の練習をする友人同士から進み、雰囲気に流されたのが、きっかけだったのに・・・。

 自意識過剰に見えた、桜Trickを思いだしますです。でも、自意識過剰というでもない、また違った男同士の恋の形なのでしょう?です。今、日本でも同性婚が、認められてきているのでそうなのだろうです。
 
 流れる曲とか良い感じだし、背景画など色彩も良くCGではない良さを引き出していて好きなほうでしたです。眼鏡の佐条、金髪の草壁、担任の原以外のキャラは、白目だったりのっぺらぼうだったり、点目だったりでしたけど・・・。このアニメでそれだけ、2人を強調したかったのでしょう。原作あるようですが、どうかは分からないけどアニメ色というより、色彩良くした漫画がそのまま動いたり、喋ったりに見えたです。

{netabare} 原先に佐条が迫られるのを見て、駆け付けた草壁がゲンコツを原先に加え佐城を奪還して、その後告白するところなんか、{/netabare}男と女とは違う形を見たです。{netabare}また、草壁のライブ見に行った後、やきもち??やいた佐条に追いかけた草壁が、砂場で寝ている所に飛び込むのも{/netabare}面白さあったです。

 誰かさんがやっているバンド名、ジャブローに出てきた水中用モビルスーツかと一瞬思ったです。

 仲が深まることは良いことばかりでもなく{netabare}、後半で進路を考えていない草壁にとって、佐条が進路を定めていることは分かれてしまうのでないかという辛さより、嫉妬だったというのは見ものでしたです。
 いったん距離を置いても、草壁がバイクで佐条を試験会場まで送るシーンは、良かったです(「あなた 待ってるわ~」とか)。今まで草壁が佐条詰め寄っていたのに、公衆の面前でも佐城の方から見せつけるようになるのは、驚きというより周囲も意識しない{/netabare}凄さを見たと思うです。

 これが、ゆっくり恋していくことなのだろうです。まぁ、これでいいのだです。
 

投稿 : 2024/05/18
♥ : 10

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

秘かな握手の記憶は 僕の言葉を話す君

皆さんは、『ボーイズラブ』に、どんな感情を持っていますか?

好き?嫌い?どうでもいい?

色々だと思いますが、

なんとなく感じるのは、変な線引きをしている人が多いのでは?ということ。

『BL』には様々なジャンルがあり、どんどん発展しています。

そして、1度はまると、抜け出せない中毒性もあります。

それに触れもせずに否定的なのは、ちょっともったいないかな…


それに
恋愛は「自由で在るべきだ」と、私は思うので。




この作品が、それを語ってくれています。


とことん造り込まれた美しい水彩画風の背景の中で、ゆっくり流れる2人の恋の物語。


一見、チャラそうな、表情豊かなバンドマンの草壁君は、
相手の気持ちを心底大切に想い、素直で優しい男の子。

一方のポーカーフェイスの左条君は、一見おとなしそうに見えるけれど、頑固で、結構怒りっぽい、焼きもちやき。


この2人はいつも光りに照らされています。
朝の光り、昼の光り、夜の月明かり…

そして
好きな人が悲しむと雨が降り、
好きな人が笑うと雨が止む。


これらの演出は、いかにこの2人が美しい恋をしているかを物語っているようです。


季節と共に変化していく2人の距離。
変わらないのは、相手を想う気持ち。


相手に『こうして欲しい、ああして欲しかった』と望むのではなく、


『ただ側に居る、それだけでいい。』


恋とは、愛とはこういうことでしょう?



色彩と共に美しい、押尾コータローさんのギターの音色。

本当に
静かで、優しく美しい、恋の映画です。


『永遠』という言葉はあれど、『永遠』を信じきれないあたしは、

2人の中に永遠を見るのです。

2つの『光』に。



この映画を観て、
誰か一人の心が、開いてくれたら、嬉しいな、と思うのです。



どうか伝わりますように。

本当に、美しいから。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

BLと呼ぶのもおこがましい程に真摯で爽やかで丁寧な【ファンタジーではない恋物語】

『同級生』、と音だけ聞くとエロゲの方が真っ先に思い浮かぶタチです;
今作は中村明日美子が2006~7年頃にOPERAで連載していた漫画を内容ほぼそのまま60分の作品に映画化したものです
ジャンルは男子高校生同士が恋に落ちるというもので所謂BLなのですが、そう呼ぶと途端にファンタジーっぽく聞こえてしまうのでオイラとしては普通に恋愛モノとして受け止めたいです
鑑賞料金は特別興行の為に一律1500円
未成年が喫煙&飲酒するシークエンスがあるためレーティングはPG12


初監督となるアニメタ出身の中村章子に、キャラデザ林明美、美監は中村千恵子と超豪華スタッフが集結しました
アナログな絵柄の原作の雰囲気を、細い線と柔らかいタッチの作画、淡い色彩、温かみのある背景で見事にアニメートしており、今年観た全アニメの中で画作りはぶっちぎりの1位と言えます
馬越組やら北田勝彦さんやら錦織敦史さんらをはじめとした超一流のアニメタが集結しており、適度にデフォルメや金田的ポージングをコミカルに取り入れた作画だけでも必見の価値あり
さらに劇伴をアコギタリストの押尾コータローが手掛け、Galileo Galileiの尾崎雄貴をフィーチャーした主題歌が爽やかにエンドロールを飾るというこれ以上に無い完璧な布陣といえるスタッフ陣です


物語は男子高校2年の夏
金髪癖っ毛ちょい不良なバンドマンの草壁光
黒髪七三にメガネで優等生な佐条利人
一見して真逆の二人だったが、ある日に草壁は同じクラスで真面目一本木の優等生、佐条が合唱祭の練習で一人だけ歌わず口パクしていることに気付く
その日の放課後、偶然にも教室で一人歌をカゲ練する佐条を目撃した草壁が、彼に興味を持ったことから始まる・・・


全篇は【夏】【秋】【ばかと大馬鹿】【二度目の夏】の4篇で構成されており、基本的にモノローグがとても多いのが特徴
BL云々以前にこーゆー構成が苦手な人には意見が別れる作品だと思います
BL、と言いましたが前述した通りファンタジーっぽさは皆無
【等身大の男子高校生】の【等身大の恋愛】が描かれているのが今作の魅力です
ただそれが【男の子同士】だってことだけが普通でないだけで、男同士であるが故の恋路の障害なんかも描かれているから、これを単純に「BL」と一括りにしてしまうことにはオイラは抵抗があります
それぐらい恋、というものに真面目な作品です


と、言っても原作が短くまとまっていることを見ての通りそれほど重苦しい内容ではありません
サクッと観れるのがまた良い
それでも前半2篇は少し展開が早い様に感じてコミカルな部分以外ではちょっと物足りないように思いましたが、後半2篇は素直にトキメキを覚える清々しい内容だったので皆様に強くオススメ出来る一本に仕上がってると感じます
個人的にはクライマックスでチョロっと出て来るCB400スーパーボルドールの走行シーンがとても丁寧だったことにも拍手です(笑)


それにつけても四十路過ぎて高校生を演じれる神谷浩史ってホント素晴らしいですなb

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11
ページの先頭へ