謎の生命体TVアニメ動画ランキング 15

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の謎の生命体成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番の謎の生命体TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.4 1 謎の生命体アニメランキング1位
寄生獣 セイの格率(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1602)
7712人が棚に入れました
ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。その生物は鼻腔や耳介から人間の頭に侵入し、脳に寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。寄生後も見た目は人間そっくりに擬態する、彼ら「パラサイト」は、高い学習能力から急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。
平凡な高校生である泉新一は、一匹のパラサイトの襲撃を受ける。間一髪で脳の乗っ取りは免れたものの、パラサイトは新一の右腕に寄生、同化してしまう。右手にちなんで「ミギー」と自ら名乗るパラサイトと人間の奇妙な共生生活の幕開けである。

声優・キャラクター
平野綾、島﨑信長、花澤香菜、沢城みゆき、安野希世乃、前田玲奈、田中敦子、吉野裕行、KENN、芹澤優、鈴木琢磨、村瀬歩、石田彰、水島裕、二又一成、井上和彦、青柳尊哉、浪川大輔
ネタバレ

ユキオウ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ある日人間でも化け物でもない僕の戦いが始まる。

原作既読、20年以上前の作品のアニメ化になります。
現代に合わせた時代設定、キャラデザの一新など新規ファンにも受け入れやすい点が多く見られます。
※グロ描写が苦手な方は視聴をオススメしません。

■あらすじ
どこにでもいる高校生の泉新一はある日宇宙から来た謎の寄生生物に右手を寄生されることから始まる。
『人間』・『寄生生物』・『新一とミギー』と大まかにこの三者との間に物語は進行する。

■作品紹介
この物語は特殊な主人公がリアルな日常でSFサスペンスの世界に引き込まれてしまったらどうなるのか!?といった感じです。
主人公の新一が人間代表だと思いきやミギーという秘密兵器を所持しある意味最初からラスボス的な立ち位置なのが面白いです。
規模が大きくなってしまう物語が多いなか、主な場面は一つや二つの市内で行われる話なので登場人物の心理描写がとても丁寧ですし何よりも魅力的に感じると思います。

■OP、ED評価
{netabare}
OP ☆2.5
♫Fear, and Loathing in Las Vegas/Let Me Hear
現時代的で派手なロックバンドの音楽。
マッドハウスのアニメとFear, and Loathing in Las Vegasは相性が良い。
アニメの構成は曲と合うようにスタイリッシュなんですがビジュアル的に普通な人が多いのでクールな演出がアンバランスになっている印象。
新一がアメコミヒーローみたいなのも残念です。

ED ☆4.5
♫三浦 大知/IT'S THE RIGHT TIME
OPと反して白を基調とした良い浄化ENDです、これを見て泣く回もあっていいと思います。
定番といえば定番な感じですが平穏な日常を淡々と映し出すこのシンプルさが素晴らしい。
{/netabare}

■各話あらすじとレビュー

【第1話】
{netabare}
『変身』
新一と寄生生物の出会い。
各地で寄生生物が活動し始める。(全国ニュースで残酷な殺人事件のニュースが話題に)
宇宙から来た生物であると右手が説明、新一の血液を養分に生きている為、共生することになる。
登校中、仲間がいると右手は察知する。
そこには飼い犬に寄生した生物と戦いを繰り広げる。
右手は生物の心臓をもぎ取り、勝利する。

右手の生物の声に違和感、見ていけば慣れるとは思いますが…よく言えばキャラっぽさが増した感じはするので親しみはあるのかなと。
☆3.5
{/netabare}

【第2話】
{netabare}
『肉体の悪魔』
不良に絡まれる女性、助けた男性は寄生生物だった。
言語を覚え、右手に寄生した生物は自らを“ミギー”と称する。
ここまで地球の社会を研究し悪魔に一番近いのは人間だと言うミギー、寄生生物によって凶悪事件が発生するなか、人間のために戦いたいと決意する
新一であった。
街中で寄生獣と遭遇、人気のない空き地で対決。
ミギーは敵の誘導を無視し、撃退する。
新一と村野さんがデート。(村野さんは真一の異変を感じる?)
暗闇の一室で向き合う裸体の男女(男性はアバンで登場した寄生生物)

右手の生物にめでたく名前がつきました!覚えやすい!
グロい戦闘が続く中、臆せず戦う新一は勇敢ですが脳を侵食されてはいはいないもののミギーの影響は受けているようです。
村野さんとデート中に絡まれた不良を食ってやるぞと鬼気迫る表情でひれ伏せます、新一どうなってしまうんだ…
最後に登場した男女はただものではないですね。
一人は寄生獣確定なこともあって新一が学校で散々ミギーにいじられた生殖機能のことが伏線になってたようです。
シリアスな中にギャグっぽい要素も入っているのでただグロを当てつけられているわけではない気がします。
☆3.5
{/netabare}

【第3話】
{netabare}
『饗宴』
満員電車の車内で痴漢に気づいた妊娠中の女性は停車した駅で常人の力ではない勢いで車外に痴漢を突き飛ばす。(前回の最後に現れた女性である)
その女性は3年3組の副担任(村野さんのクラス)に配属されることとなる名前は田宮良子。
ミギーは人間社会に溶け込んでいるため、公の中で殺意はないと推測する。
放課後、田宮に呼び出され詳しい話を外でしたいとのこと。
喫茶店でA(寄生生物)と言う男と現れる田宮、生殖行為をしたものの、人間の子が生まれることがわかり私達は生物なのか何なのか気になると述べる田宮。
Aは新一を生かしておくと危険であると言いその場を去る。
翌日に白昼堂々新一の学校に侵入するA。
皆が避難するなか、Aに向かう新一。
ミギーは我々の違いは何かと問い、新一に一緒に効果的に戦えと指示する。
そこにAが登場。(新一が廊下に設置した机のバリケードは役に立たず、窓ガラスを突き破って外から侵入される)

新キャラの田宮良子は今後のキーパーソンになりそうです。(寄生生物にしては物事を論理的に考えてます)
彼女と一応協力関係になりますが展開次第で敵対することになることでしょう。
寄生獣にもそれぞれ性格の違いがあるようです。
次回はAとの戦闘が始めから繰り広げられると予想されるので序盤の重要な回になるかもしれないです。
☆3.5
{/netabare}

【第4話】
{netabare}
『みだれ髪』
戦うミギー。
ミギーは我々ができるのは分業だと言う。
机の足をAに刺すミギー、重傷を負い移動し身体を変えようとするA。
ガスボンベを爆発させAを殺した田宮。
教員としての居場所に限界を感じ田宮良子を辞めると言う田宮。
人間を食べるのは何かしらの命令を受けているのだと言い、この種(人間)を食い殺せと命令されたとも言う田宮。
そんな田宮は子供は産むと宣言。
新一が僅かに混じっていると察する田宮。
田宮の実母にバレる田宮。
分離していられるのは3分だと実験するミギー。(理屈では頭から頭へ移動できると解釈)
両親に悩み事があると感づかれる新一。
母親と幼少期の新一(回想)
キッチンで新一をかばい、火傷する母の姿を思い出す。
食卓で涙するお母さん、秘密が言えないので嘘をつく新一。
旅行に行く父母。

家族の絆を描いた回でしたがやはり寄生獣と合い対する場面での精神的な怖さがあまり伝わってこないのが残念です。
蛇足ですが原作の意味不明なものへの恐怖感というかジャパニーズホラーの冷たい恐怖というよりアメリカンホラーっぽい感じで作り手の「どうだ怖いだろ!」って見せられている感じがイマイチです。
ホラー苦手な人に対してはこの作品の表現はより大衆向けだと思いますので、多くの人が見るのには支障は来さないレベルではあるので見易いとも言える点なのかもしれません。
☆3.5
{/netabare}

【第5話】
{netabare}
『異邦人』
夜ドライブ中の男女(女は寄生生物)、事故に会い男に頭への移動を試みる寄生生物。
脳に変化がありそうな新一。
長井をボコボコにする不良グループ。
ミギーには献身の心が特にわからないという。
新一をボコボコにする不良リーダー(ミツオ)。
新一の狂気に気づく不良グループ女の子加奈。
最近幅を利かしていると話す上条。
放課後またミツオ達に絡まれる新一と村野さん。
勝ち目のない戦いを避けろと助言するミギー。
一方的に殴打される新一だが上条と長井達が大勢連れて参上。
新一と村野さんのニヤニヤするシーン。
村野さんを見送る新一の背後に加奈が現れる。
村野さんより感覚が鋭い加奈。
―旅行先の両親、母が寄生生物に殺される。
重傷の父が公衆電話から化物が母を…と言う。
新一は寄生生物のことだと察する。
夜が明け、母さんかと思ったら寄生生物だった。
ショックで気が動転する新一に母(寄生生物)は胸を貫く!!

君嶋加奈が登場、重要なキャラになりそうである。
カーチャン…
人間と寄生生物に対しての新一の葛藤による苦しみがひしひしと伝わる回でした。
最後のシーンのBGMががっかり過ぎる、序盤はいいんだけど音数が増えて電子音が多くなっていくとくクオリティの高い作画と声優の演技をぶち壊してる気がしてならないです。というかむしろ無音にしてもよかったのでは。
☆4.0
{/netabare}

【第6話】
{netabare}
『日はまた昇る』
倒れる新一、去っていく母。(寄生生物)
心臓と同化を試みるミギー。
学校では新一の心配をする村野さん達。(新一がモテモテ)
新一を看病するミギー、目覚める新一。
母が寄生生物になったことが事実だと意気消沈する新一。
桜崎病院から電話があり父がいると連絡が入り向かう新一。
警察から事情聴取をされる父。
父と対面する新一。
化物に殺されたのは夢だと意地を張る父。
病院のすぐ裏の民宿に宿泊する新一。
新一の修復でミギーの体質が変わり一日のうち4時間完全に眠ることとなる。
新一ここでも民宿の娘にモテる。
寄生生物を察知し、浜辺で発見する新一。

新一がモテモテ過ぎて羨ましいですね。
ミギーが眠っていたのでより新一の一人語りが多い回でした。作画の休憩といったところかもしれませんが要所での原作を意識した作画のカットが印象に残ります。
☆3.5
{/netabare}

【第7話】
{netabare}
『暗夜行路』
脳が生き残っている人(寄生生物)に会う。(口に寄生、寄生生物の声がミギーのようにかわいい)
崖から飛び降り自殺をしようとした宇田守に寄生するパラサイト。(宇田さんはいい人そうです、良かったね新一)
心臓の治癒でミギーの30%が全身に散っていることを新一は知る。
流れない涙にそのことを実感する新一。
寄生獣が現れたと電話する宇田さん。
向かう新一、刃物に変化し眠ってしまうミギー。
新一母に会ってしまう宇田さん、あっさりとやられる。
新一登場!(タイミングが遅かった!)
人間離れの動きをする新一。(寄生生物30%配合されているだけはある)
トドメを刺す宇田さん、新一は母に寄生した寄生生物を倒す。
家に帰る新一と父。

宇田さんが登場しました。彼も寄生獣に身体の一部分だけ寄生された人間、涙もろく人情味溢れる存在です。
テレビで言葉を覚えたパラサイトは声が荒っぽくどこかかわいい(笑)
新一に母を殺させないよう手を下す宇田さんに人間らしさを感じます。
帰ってきた新一がイメチェンしてました。
新一の変化と今後の展開に拍車をかける回。
☆4.0
{/netabare}

【第8話】
{netabare}
『氷点』
田宮と食人中の謎の寄生生物、新一を監視しろと言う田宮。
新一が気になる加奈、新一にいちゃもんつけるミツオ。
対マンで楽勝になった新一。(雰囲気がずいぶんと変わってしまった)
新一を不信に思う村野さん。
飲んだくれの父。
涙が出なくなり人として何かを失ったという新一。(聴覚が鋭くなる)
助けを呼ぶ声、事故により瀕死で車道に横たわる犬だった。
ゴミ箱に犬を捨てる新一(無慈悲)とガチ引きの村野さん。
校舎内でミギーは田宮以外の寄生生物を察知。
島田秀雄と名乗る。
田宮は別の名前になっており、寄生生物でも人間として生活していると語る島田。
新一を待っていたら島田に捕まる新一。
テレパシーを感じるという加奈。
島田に惚れる裕子。
やはり女を食べていた島田。
飲んだくれの父。(Part.2)

島田秀雄が登場、自分は人を襲わないと言っていますが田宮より信用できなさ過ぎです。
新一がどんどん化け物になっていってます、自分が否定していた寄生生物になりつつあるのでしょうか。
村野さんもショックが大きいようです。
加奈の方は新一に運命を感じているようですが島田に捕まえられそうになるなど危なっかしい印象。
☆3.5
{/netabare}

【第9話】
{netabare}
『善悪の彼岸』
島田につけられる加奈、そこにミツオが登場。
公園のトイレで島田にボコボコにされるミツオ。(いつも殴られてる)
家で警察と話をする新一の父。(寄生生物の似顔絵を描いたスケッチ)
寄生生物は何のために生きているのか探していると語る田宮改め田村。
警察の兄に人相を聞く裕子。
島田に殺意があると察知するミギー。
新一の力にビビる矢野さん。
前と変わった新一にショックな村野さん。
生物として進化した新一。
顔を変える島田を目撃する裕子。
兄にスケッチの件を聞くが自分が見た光景について言わない裕子。
直接島田と話して聞いてみようとする裕子は理科室に島田を呼び出しまんまと引っ掛かる。
島田の殺意に気づき、席から立ち上がる新一。

裕子回ですね、島田を探って成果が出ましたが事態は悪い方向に。
最後の島田の変身シーンに良い意味で恐怖しました、なぜAはあぁならなかったのか残念です。(ここの音楽は良かったです。)
☆4.0
{/netabare}

【第10話】
{netabare}
『発狂した宇宙』
裕子を襲う島田は裕子に酸を掛けられる。
裕子の決死のダイブ。
顔を潰され感覚が狂う島田は無差別に人を襲う。
3階では人が沢山惨殺されていた。
一瞬人間としての感覚が戻る新一。
無事だった村野さん、島田に瞬殺されてしまうクラスメイト2名。
村野さんを学校から救い出す新一。(リアル超人)
警察に発砲されながら徘徊する島田。
向かいのビルから屋上に立つ島田に石を遠投し倒す新一たちであった。(正確すぎるコントロール)
毎度のように悩む新一。
島田がされる解剖。
考える筋肉だと言う研究者。
政府は公表しなかったが髪の毛を抜きあう挨拶を影で情報操作した。

案外だけれど裕子の予防策もあってか島田は割とあっさりやられてしまった。
村野さんと話せるようになった新一。
ようやく政府が寄生生物を認識し、国家規模での対策が始まりました。
もともとこの世界の日本の治安は悪かったようでだいぶ被害者が出てからの開始になった気がします。
対応の遅さは本物の政府っぽさが出てますね。
☆4.0
{/netabare}

【第11話】
{netabare}
『青い鳥』
髪の毛の挨拶でバレて人を食べる寄生生物。(無慈悲)
化物に襲われ、新一に助けられる夢を見る加奈。(なかなかロマンチスト)
新一の髪の毛を抜いてみるが何も起こらない。
加奈と話す村野さん。
ヤクザの事務所に乗り込むタンクトップの寄生生物、いとも簡単に構成員達を倒していく。(笑顔に恐怖を感じます)
拳銃や刃物を持った人間とどこまで相手にできるか実験するためだった。
ボスと話す先ほどの寄生生物。(新たなグループの登場)
新一と村野さんのデート。(微笑ましい。)
ところどころ新一に悲壮感を感じる。
キスする新一と村野さん。
村野さんへの想いで人間としての自分を感じる新一に対して、以前と違う新一を悲観し涙する村野さん。(こっちが切なくなる)
加奈に呼び出される新一は選挙活動をする寄生生物達と出くわす。

戦闘がないと話がもっさりした感じなのが否めません、少しテンポが悪いなぁとか思います。
政界に進出する寄生生物が現れました、人間社会を理解して成長していることはなかなかの脅威です。
☆3.5
{/netabare}

【第12話】
{netabare}
『こころ』
前話と同じ夢を見る加奈。
情報を把握するために政治家になろうとしていると話す新一とミギー。
寄生生物の成長を探す新一とミギー。
加奈と出くわし自分以外に反応する者はいるのかと聞く新一。
ミツオ登場。
加奈への情で俺を殺すなと言うミギー。
―夜、寄生生物を察知する加奈。
加奈にミギーの秘密を打ち明ける新一。
新一だけを嗅ぎ分けられるという加奈。
寄生生物の選挙候補者(広川)が当選する。
ストーカー化する加奈。(こええ)
本物のストーカーっぽいミツオ。(こええ)
加奈の能力が強まり寄生生物が探知する信号を放つようになったと言うミギー。
加奈のヤンデレ化が深刻というかこの娘完全にストーカーじゃねーか。
電話スルーの加奈。
廃墟で寄生生物を見つける加奈。
新一が来た瞬間、胸を貫く。
新一無双…したものの、加奈は亡くなる。
悔やむミツオ、人間じゃねぇと言うミツオ。
人間じゃねぇよと返す新一。

人間で新一の理解者になるかもしれなかった加奈が亡くなってしまいました。
今後新一の味方となってくれる人が出てきてほしいですね、最後のミツオとの場面は前半のベストシーンだと思います。
☆4.5
{/netabare}

【第13話】
{netabare}
『悲しみよこんにちは』
学校の帰り道に新一と村野さんをつける謎の男性。(田村が手配した探偵だった、名は倉森)
田宮良子=(田村玲子)達、寄生生物グループの会議。(新一の件は私に任せろと言う田村)
いつの間にか子供を産んでいた田村。
加奈の事件の件で噂になっている新一、村野さんの不信感が増す。
探偵に新一の変化を聞く田村。
村野さんにした行動などがようやく普通じゃない行動だと気づく新一。
ずっとつける倉森探偵。
新一は事件現場に向かう。(人間としての悲しみを思い出し、忘れずにいるためだった)
倉森探偵に撮られる新一とミギー。
新一は人間としてミギーの倉森探偵の殺害を阻止する。
倉森探偵の正体がつかめずピンチになる新一とミギー。
村野さんと話をするため夜の公園に呼び出す新一。
新一の心を心配する村野さん。(可哀そう)

神回でした、新一の葛藤と何も知らない村野さんとの悲しいやりとりが胸に刺さります。
寄生獣の奥深さを表しているというか…主人公の肉体は一つなんですが同時に二つの異なった生命を宿していて片方には感情がない。
感情を捨てる世界で人はどうなるのかといったらある意味これは戦争に赴く兵士なのでしょう。新一のたった一人の孤独な戦いのようでただ悲しい。
☆5.0
{/netabare}

【第14話】
{netabare}
『悲しみよこんにちは』
村野さんに別れを告げる新一。
敵は案外小規模だと言うミギー。
宇田さんに協力を頼む新一。
宇田さんは自分に寄生している生物の名をパラサイトからジョーに変える。
田村と話す倉森探偵、新一の右手の異変に気づく。
笑う田村。(気持ち悪い)
帰宅する倉森探偵(夜中にうなされたりと結構精神的ダメージがきてる)
世間をアッと言わせると妻に話し意気込む倉森探偵。
新一達は倉森探偵を捕まえる。
話を聞き落ち着く倉森探偵だが、あまりに不可解で懐疑的にはなる様子。
ミギーが珍しく倉森探偵を人道的に諭す。
お前は寄生生物(田村玲子)に依頼されたのだと言うミギー。
大学で講義を受ける田村。
愛のように思えるのは利己的遺伝子、しかしこの説は例外もあると講義する大学教授。
寄生生物は闇雲に人を殺さず共存する予定だと言う新一。
子供を実験材料にしようとする田村。
占い師にアドバイスされるがその相手は殺したと言う新一。(表情がこええ)

新一達はようやく倉森探偵とまともに話します。
田村は人間を少しずつ理解し成長はしているもののあくまで自分の存続のためだであり、寄生生物側である。
新一は人間側のためにどう動くのか気になる回でした。
☆4.0
{/netabare}

【第15話】
{netabare}
『何かが道をやって来る』
田村と外から出てきた寄生生物をつける倉森部下。
地下駐車場で殺害されていた女、捕まる倉森部下。
力を貸してほしいと言う倉森探偵。
女性が寄生生物の胸を貫かれる。
広川(市長)によって組織的に人食いが行われているのを知る。
寄生生物をまじまじと見て戦意をなくす倉森探偵。
普通の人間じゃないと言われる新一。
1匹ずつ倒そうと考える新一。(1人でも人間を救いたいと考える)
広川らは新一の殺害を決議する。
後藤と三木が登場。
夢で寄生生物から鏡で自分の姿を見せられる。(鏡の新一は化け物)
学校で3匹を察知する新一達。
眠ってしまうミギー、タクシーに乗り逃げる新一。
寄生生物に狙われる新一。
3匹の寄生生物で構成される三木との戦闘になる。

倉森探偵の協力も借りられず結局一人で戦うことになる新一。
倉森さん新一達にプラスになりそうにないなぁ。
三木は今までの敵よりも強そうなので次回が楽しみな展開。
☆4.0
{/netabare}

【第16話】
{netabare}
『幸福な家庭』
家族を寄生生物に殺害される倉森探偵。
三木との戦闘に入る新一とミギー。(がっかり戦闘BGM、生死分けた戦いで軽
過ぎる)
刃の多さに苦戦する新一達、寄生範囲の広さが気になると言うミギー。
寄生部分は頭と両腕部分だけではなかった。
頭が他部分を統率しているため頭が弱点だとわかったミギー。
頭を切断したが本当は5匹宿っていたことがわかる。
5匹を統率していたのは後藤だった。
トラックに乗り逃げる新一、足を変形させ追いかける後藤。
対向車線のトラックと衝突させ後藤から逃げることに成功する新一。
警察と面会する倉森探偵。
生き抜くことを理由に泥棒するミギー。(新一は食事と服を購入)
家から逃げろと父に頼み了承する父。
警察に敵を田村だと密告する倉森探偵。
前話を合わせて夢で16回新一と会い会話するミギー。(意味深である)
―寄生生物グループのアジト
倉森探偵を殺さず家族だけ殺した男女(寄生生物)を田村はミスだと指摘する。
田村を本当の仲間か疑い、危険視する男女。
新一を心配する村野さん。(定期)
田村を狙う倉森探偵。
味方の殺意、敵意を察知し3匹の寄生生物に囲まれる田村。

前半の三木との戦闘はなかなかスリリングで迫力のある作画が印象的でした。特に三木の首を刈るシーンは見どころ。
三木は3体ではなく、本当は5体編成で統率を取るのは後藤なのは驚くポイントですね。(名前でネタばれ感は否めませんが)
家族を殺され復讐する倉森探偵はどこまでも普通の人間だなぁと思いました。寄生生物に関わってしまった彼はどうなるのでしょうか。
また、窮地に立たされた田村、今後も寄生生物との戦いを控える新一、自宅から逃げることを余儀なくされる父、新一をけなげに待つ村野さんと登場人物の運命やいかに。
☆4.5
{/netabare}

【第17話】
{netabare}
『瀕死の探偵』
広川や後藤とは違う田村を囲った寄生生物達。
寄生生物にも性格や能力の個体差があることを実感する田村。
半分を分離し攻撃する田村、1匹を誘導する。
2匹を倒し、寄生生物の殺意を利用し誘導した1匹も倒す田村。
帰宅する田村は倉森探偵に子供を誘拐されたことを知る。
(幼児用ベッドに貼り紙“お母さまへ 明日午後5時 ひかり第一公園 名探偵ホームズ”)
人間と寄生生物の中間にいる新一に渡したいものがあるので午後5時20分、ひかり第一公園へ来てほしいという田村。(新一の家から電話)
新一の家の前で田村と話すいつものように待っていた村野さん。
田村の家へ潜入する警察は貼り紙を見る。
―翌日、ひかり第一公園
田村の子を抱える倉森探偵と田村。
田村の波長を察知するがこれまでと違うと言うミギー。
倉森探偵が子供を高台から落とすのを阻止し倒す田村。(子供に対する愛が芽生え始める)
田村を追う村野さんも公園に来た模様。
倉森探偵を見つけた警察。
新一達のことを秘密にして亡くなる倉森探偵(あんた名探偵だよ)
田村と会う新一。

倉森探偵はどこまでも普通な人でした、死に際に名探偵になったのはある意味彼としては大往生なのかもしれない。
田村にこれまでなかった感情が生まれてきているようです、今のところ寄生生物として一番進化している印象。
次回田村が新一に渡すものは何か、警察といよいよ顔を合わせるのかと面白い展開。
☆4.5
{/netabare}

【第18話】
{netabare}
『人間以上』
人間を38人殺したという田村。(寄生生物の中では希少な数字)
寄生生物は必ずしも人を殺さずに生きていけると話す田村。
我々は人間の子供だ、一つの家族だと言う田村。
後藤とは戦うなと言う田村。
笑う田村。
平間さん(警察)に囲まれる新一と田村。
発砲する平間さん、部下の警官も発砲する。
子供を守る田村。
この世に何のために生まれてきたのか今まで考えてきたと言う田村。
新一にありがとうと言い戦わず死ぬ田村。
母の死に泣く子供。
久しぶりに涙を流す新一、以前の新一が帰ってきたと言う村野さん。
囚人の浦上が登場、面会室で新一と対面し他の人間との違いに気づく。
「俺の目を真っ直ぐ見ろ。」と言う浦上。

田村がここでこの世を去ります、他の寄生生物の中では最も好奇心旺盛だった印象です。それ故、寄生生物であることに疑問が多かったのであるしある意味感情を持つ人間に憧れたんだと思います。
新一も顔を母に変えてまで訴える田村に心を開き、人間の感情をまた思い出すことに至ったのでしょう。
浦上は新一の正体を知るのでしょうか、というかなかなか声が合ってる。
☆5.0
{/netabare}

【第19話】
{netabare}
『冷血』
浦上を見て人間だとわかる新一、眠るミギー。
浦上は人間と寄生生物を見分けられる。(今まで犯した殺人などで人間の品質を理解できるため)
他の生物と同様、多種と同種を見分けられる能力がある。(野生の勘)
新一を紛らわしいと言う浦上。(目の奥に何か潜んでいると疑う)
警察の実動部隊の指揮を取る山岸が登場。
害虫駆除をすると言う山岸。(完全に殺る気である)
―話す広川と後藤。
新一帰宅を狙って校門で待つ平間さん。
実動部隊の会議で話す新一と山岸。(火炎放射機が効果的だと話すミギー)
市役所で寄生生物をあぶり出す実動部隊。
ミギーは新一に寄生生物が相当な数潜んでいると言う。

浦上が良いキャラしてますね。(畜生だけど)
敵の本部に突入といったところでしょうか、話数的にもそろそろ人間と寄生生物の決戦が始まります、新一とミギーはどうなるのか!
☆4.0
{/netabare}

【第20話】
{netabare}
『罪と罰』
寄生生物を1匹射殺する実動部隊、浦上を使えと指示する平間さん。
2階に市民がいるからと逃げる広川達(寄生生物)。
装置が破壊され人間と寄生生物の差が分からなくなり人間にも被害者が。
敵の殲滅が目的だった為、次々寄生生物を倒す実動部隊。(市民にも被害)
後藤を見て逃げる浦上。(そりゃ怖い)
散弾で蜂の巣になっても血が出ない後藤は吸収した散弾を跳ね返し実動部隊を射殺する。(レベルが違い過ぎる)
議会場に立つ広川を実働部隊は発見する!

装置が破壊されました、予想はできた方も多いと思います。
実動部隊と寄生生物との戦いで市役所が血みどろに…全話で村野さんが言ってたなぁ。
後藤と広川が満を持して登場、圧倒的な力に人間側はどうなるんだ!
…新一とミギーの出番少なかったね。
☆4.5
{/netabare}

【第21話】
{netabare}
『性と聖』
広川を駆除しろと指示する山岸。
今回は君たちの勝ちだ、間引きしろ、人間は多過ぎるのでピラミッドの上に立つのは寄生生物だと言う広川。
「人間どもこそ地球を蝕む寄生虫!…いや、寄生獣か。」と言う広川。
射殺された広川は人間だった。
計画は全て終わったと言う後藤。
刑事を打つ浦上。(逃げようとする魂胆)
戦いこそ目的だと言う後藤。
役目は終わったと言うミギー。
その気になれば人間の勝ちだと言うミギー。(新一は何か変だと言う)
後藤無双。(ここはヤツの巣だと解説する山岸)
部下を倒した後藤と一対一になる山岸。
単なる野生生物だと語る後藤、山岸を倒す。
お前を殺すと言い逃げていく後藤。
新一にまだ何か隠しているだろと言う平間さん。
別れを決意する新一、街中でミギーが眠るのに恐怖する新一。
村野さんを抱きしめる新一。(つらそう)
どこか逃げようか考える新一。
夜の公園で新一会う村野さん。
結ばれる二人。
生きようと決意する新一。

なんと広川は人間でした、あとタイトルの意味が明かされます。
タイトルの意味は始め原作を読んだときなど寄生虫と人間が混ざったような敵が出てくるからだろって思ってたんですけど劇中の人物のセリフで出してきたのはビックリですよね。
新一に関しては散々の恐怖の中でも村野さんへの愛は変わらない、愛する人のために生きようとするあたり人間って悪くないよねって思います。
☆5.0
{/netabare}

【第22話】
{netabare}
『静と醒』
後藤の気配を察知するミギー。(ミギーが車を運転して新一達は逃げる)
一か八かの方法を思いつくミギー、崖から車を突き落とすが後藤は生きており失敗する。
戦は勝機だと打ち合わせするミギー。
後藤の頭を切り離せと指示するミギー。
作戦を失敗する新一とミギー、ミギーが死ぬ。
山で見ず知らずのお婆さん(美津代)に会う。
助けてくれる美津代さん、不法投棄が深刻だと現場を見せる。
新一の夢でミギーは生きていると言うミギーの細胞。
最近妙なことが起きていると言い美津代さんの家に来る住民達。
地元の警察が現場検証する。
美津代さんに俺の責任だと言う新一。
軽々しく命を使うとか言うなと諭す美津代さん。
できるだけ多くのことを考えろ、決して諦めず臨機応変にと最後に言う美津代さん。
鉈を持っていく新一。

ここまで一緒にやってきたミギーと別れ、新一は参ってしまいますが山で美津代さんに会ったことで後藤と無謀でも戦う決意をするんですね。
後藤強い、純粋に戦いを楽しんでいる彼が生物の究極体(身体のみ)みたいに思えます。
ミギーは夢で生きていました、また再会はあるのでしょうか。
☆4.5
{/netabare}

【第23話】
{netabare}
『生と誓』
暗闇の中、五感が研ぎ澄まされる新一は後藤の寝込みを襲う。
考えを巡らせる新一は木の上から木の枝を刺そうとするが失敗する。
後藤にブッ飛ばされ生死の境で弱点に気づく新一。
不法投棄現場にあったゴミを後藤に突き刺す。
後藤の攻撃をガードした瞬間、後藤の中に吸収されたミギーが蘇生する。
後藤の体内にいた三木や他の寄生生物の反乱を促すことに成功する。
後藤はこの種を食い殺す怒りで戦闘マシーンと化したのだと解説するミギー。
ゴミにシアン化水素が含まれていたのが勝因だそう。(猛毒)
天に任せると言いその場を去る新一。
地球のためにと言う人間が嫌いだというミギー。
後藤に対し君は悪くないと言いやっぱり倒す新一。
帰ろう…新一は街へ帰る。

ミギーは生きてました、良かった!後藤戦一番面白い話だと思います。
新一が後藤に手を下すシーンは人間でいる以上、同種の敵は倒さねばならないという生物としての運命を感じました。
まだ彼には守らなけらばならないものがあるからでしょう。
☆5.0
{/netabare}

【第24話】
{netabare}
『寄生獣』
序々に人間社会と溶け込んでいた寄生生物達。
夢の中で永眠すると新一に話すミギー。
起きたら自分のことは忘れて欲しいと去り際に言う。
目覚めた新一は忘れるわけないだろ!!馬鹿野郎!!と一喝。
―新一、村野さんとデート
新一の意見。(ここはこの作品のテーマを話してると思います)
浦上を街で見掛ける新一、村野さんが捕まる。
―ビルの屋上
人間と寄生生物が混ざった中間の立場の新一に意見を聞こうとする浦上。
浦上を化物以上の化物だと言い放つ村野さん。
浦上を制し、ビルから落ちる村野さんを救おうとする。
失敗かと思いきや村野さんを救出。(おそらくミギーのおかげ)

エピローグ回、ラスボスは寄生生物の後藤ではなく人間の浦上というのが面白い。
新一の悟りを開いたような話にこの作品を通しての岩明均先生の考えを聞いているようでした。
最後の最後で村野さんが新一への答えを出していたりと終わり方としては申し分ないと思います。
☆5.0
{/netabare}

■総評
{netabare}
―重複しますが原作、新規ファンにも入りやすいキャラクターデザイン。
・原作ファンには違和感があるかと思いますが設定が現代に変更されている点や実際のアニメの作画から見て個人的には納得のいくレベルでした。
時折見せる原作のシーンをそのまま抜き取ったような演出は嬉しかったです。

―ミギーの声優の方が女性なのは意外でした。
・生まれて間もない生物ですしマスコット的な立場ではありますが、能力的に乏しい主人公を冷静に諭しながら戦っていくポジションなので落ち着いた大人な男性の声にして欲しかったのが個人的に正直な思い。
・プロデューサー中谷敏夫氏のインタビュー記事にこの件が書いてありました、周囲をわかっていたようでの配役みたいです。
・平野 綾さんの演技は良かったと思います。

―原作とストーリーはほぼ一緒なので安定して楽しめました。
・しかしながら原作の力が大きく、アニメとしての出来(構成、演出など)はもう少しどうにかなったのではないかと思ってしまいます。

―戦闘シーンの緊迫感がいまいち湧かない箇所がある。
・音楽のKen Arai氏の楽曲にエレクトロの要素が強く合ってない箇所が見られるのが残念、音楽プロデューサー・音響監督にはがっかり。
・どんな傑作でも音響は重要なんだと示してくれる作品だと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作読んだ?

 全24話。マンガ原作。原作既読。

 この作品に限った話ではありませんが、私はもともとアニメ派ではなくて、マンガ派です。マンガ版寄生獣にももちろん注目していました。マンガ版寄生獣は、連載物の宿命か右往左往してしまったところはあるんですが、それでもマンガとしての完成度は極めて高いです。構成力は素晴らしく、無駄なコマもありません。歴史に残る一作と言っても決して過言ではないと思います。

 アニメを見るようになって痛感するのは、やはりマンガとアニメはメディアとして違うということ。マンガとしての面白さが、アニメとしての面白さにリンクしないところがある。その点では、私は必ずしも寄生獣のアニメ化を期待していたわけではありません。実写映画化もしかりです。
 ただ、映像化権が米国にあり、どんなキワモノが出てくるのか分からなかった期間を考えると…。時を経て日本に権利が戻り、実写映画化され、メディアミックスとしてアニメ化されたこの現状の方が良いのかもしれないな、なんてことも思いますけどね。

 以下、長文になってしまったので、お暇なときにどうぞ。


環境問題?:{netabare}
 寄生獣が環境問題への警鐘からスタートした話であることは間違いありません。そして、「人間と自然」という対比を用意し、自然側に寄生生物を置いていたことにも異論はないでしょう。ですが、最後までこの主題が継続されていたという指摘には強い疑念があります。

 マンガ版寄生獣の最終巻、作者のあとがきでこのような指摘がされています。後藤の最期についてです。
 作者は、後藤を「『美しき野生』『偉大なる大自然』の代表選手」とした上で、当初後藤は「死ぬ予定ではなかった」と述べています。後藤の敗北後、「新一はあのままスタスタ帰ってしまう」のだそうです。
 また、その後の後藤についての当初案も書かれています。「完全復活したものの、汚染された日本を嫌い、(中略)美しい自然をめざし飛び去ってゆく」という案。そして、「完全に復活できず、人間に無害の別の生き物として山の中でひっそり生き続ける」という案です。
 両案のいずれにも共通するのは、「偉大なる大自然」が存在し続けているということです。これなら「人間と自然」の対比は生きていますし、「自然が人間から乖離してしまう」第一案も「自然が人間のせいで変容してしまう」第二案も、環境問題への警鐘に対する答えとしての合理性は担保されます。

 ですが、作者は最終的に、新一の手によって後藤が殺されるという結末を選択しました。果たして、これが環境問題への警鐘として成立していると言えるのでしょうか?
{/netabare}

人間とは似て非なるもの:{netabare}
 寄生獣における「人間と寄生生物」の関係で、「人間と自然」の対比以外にもう一つ重要なことがあります。それは、寄生生物が「人間とは似て非なるもの」として存在しており、「人間と人間とは似て非なるもの」という対比がなされているということです。

 このような対比をさせる作品は数多くあります。対比先は、アンドロイドや宇宙人など様々です。これらの作品は、「人間とは似て非なるもの」を観察することで物語が進みますが、これらを明らかにすることを着地点としていることは、まずありません。そのほとんどは、「人間」との同異点を探ることで「人間」を明らかにすることを目指しています。

 寄生獣も最終的にはこちらの話にスライドしました。
 「人間と寄生生物」の対比が「人間と自然」であったのなら、自然の代表である後藤を殺すことは出来ません。それは対比の否定につながり、論理破綻を来すからです。作者が用意していた当初案のような結論にならざるを得ません。
 ですが、「人間と寄生生物」の対比が「人間と人間とは似て非なるもの」であったのなら、それは可能になります。観察さえ終了してしまえば、「人間」を明らかにするのに、「人間とは似て非なるもの」の存否が影響しないからです。

 この結末変更について作者は、このように述べています。
 寄生獣の開始時は「『愚かな人間どもよ』という人間が滅多やたらにはいなかった」が、「世の大多数の人が同じようなことを言い始めてくると」「作品内で復唱するのが何やら気恥ずかしいのだ」。「ともかく次には『愚かな人間どもよ』と人間が言うなよ、と言いたくなってくる」。
 つまり、寄生獣という作品は、環境問題への警鐘としてスタートしたものの、ここへの安易な着地を嫌い、「人間が言うなよ」との主張に変化したのです。その結果が、「人間」を語る作品へのシフトとして現れました。

 このシフトは、二つの示唆をもたらします。
 一つ目は、「人間と自然」の対比が終わることで、「自然」としての寄生生物の正体については、追及されなくなるということです。事実、寄生生物の卵やヘビのような幼生体などには、最後まで説明が加えられませんでした。「人間」を明らかにする作品においては、それが意味を持たないからです。
 二つ目は、「人間とは何か」を改めて語る必要が出てきたということです。

 この二つ目の論点を進めるために登場した人物がいます。彼が寄生獣という作品を締めくくりました。
 「人間」の浦上です。
{/netabare}

人間:{netabare}
 「人間」について考えるというのは、目指すべき人間像を探ることに同じです。「良い人間とは何か」「理想的な人間とは何か」などのようなものです。この説明の仕方に作者の特性が強く出ていました。
 原作者の岩明均(敬称略、以下同じ)は、対比を用意することで物語を説明していくタイプの作家です。このレビューもこれに準じて書いています。そして、岩明均は、対比の両側を説明しないという特性を持ちます。「裏側を書くから表側は考えてね」というスタンスです。

 「人間」について考えるとき、「良い人間と悪い人間」または「理想的な人間と現実的な人間」という対比が想定されますが、「良い人間」や「理想的な人間」を直接には描こうとしないのです。最後に描かれたのは、「悪い人間」と「現実的な人間」です。すなわち、「悪い人間がもたらす忍び寄る現実」、ここを浦上が担っていました。「人間」を明らかにする作品になったからこそ、その裏側にいる浦上が物語を締めくくることになったのです。
 そして、「良い人間」と「理想的な人間」への説明というのは、最終的には欠落されます。これが読者への問題提起として残るということです。

 なお、この作者の特性は、人物配置にも色濃く表れています。
 強い思想を打ち出した登場人物には、寄生生物としては田村や後藤、人間としては広川や浦上がいます。これらを対比先に置くことで、新一とミギーの立ち位置が定まっていました。
 ですが、どこを見ても表れない人物像があります。「共存を願う人間」です。主人公やヒロインですら共存への奔走を見せませんでした。この最後まで隠された部分、これが原作者の思いとしてあるのかもしれません。もちろん、単なる綺麗事嫌いの可能性もありますけどね。
{/netabare}

 ここまでが前提の話です。
 寄生獣では、対比のシフトが行われ、「人間」の話にスライドしました。そして、その過程において、「生物とは何か」にまで踏み込みが行われています。
 このシフトの起因と踏み込みの原因というのは、同じところに答えがあります。それが、第三部の主題となっていた「母子関係」です。


四部構成:{netabare}
 寄生獣の構成を検討してみると、四部構成であることが分かると思います。

 第一部は、マンガ版第3話/アニメ版第2話までに該当します。作者も「わずか三回にして終わるところが…」と述べていますから、とりあえずの結末を迎えていることが見て取れます。
 ここまでの話が骨子となり、ここを繰り返すことで後の物語が展開しているのも分かると思います。例えば、子ネコを助ける話は、子イヌを助ける話として再登場しています。バトルを通して新一とミギーが変化していくという定型が作られたのもここです。

 第二部は、母親の敵討ちである伊豆の一件が終わるまでです。マンガ版第16話/アニメ版第7話までです。この一件で、新一とミギーはその一部が融合することになりました。
 新一とミギーは、人間と寄生生物の間にいたわけですが、これ以前の話では「分離した状態」にありました。この伊豆の一件を経て、「融合した状態」で語り始めることになります。人間と寄生生物の境界があいまいになり、二人の思考が相手側に寄っていく決定打となりました。

 第三部は、田村との公園のシーンまでです。マンガ版第17話/アニメ版第8話からマンガ版第48話/アニメ版第18話途中までに該当します。マンガ版では第17話よりも第18話の方がより大きな意味を持ちます。

 第四部は、作品全体のエンディングです。浦上が登場し、後藤との決着がつき、「生物とは何か」が言及され、再度浦上登場することで幕が引かれました。

 以下では、第三部だけを見ていきます。
{/netabare}

第三部のオープニング:{netabare}
 第三部のスタート時、新一は大きな問題を抱えていました。それは、母親を亡くしているのに泣けないということ。
 胸に開いた穴を埋めるために新一とミギーは融合したわけですが、身体の穴が埋まる代償として、心の穴を抱えることになってしまったのです。この「心と身体」の対比に基づくのが、第三部の主題である「胸の穴」の問題です。ベンチマークには「涙」が採用されました。

 この第三部のスタート(マンガ版第18話)では、「胸の穴」に関する論理的な整理が行われています。第三部の問題提起であり、第三部のエンディングへのフラグ立てでもあります。これを確認してみます。

 マンガ版第18話は、新一が「涙」を流すところから始まります。泣けないと言う新一は、田村との公園での一件の前に、実は泣いているのです。もちろん「心の涙」ではありません。目にゴミが入ったから反射的に「涙」が出たという「身体の涙」です。つまり、泣けないことは身体の問題ではない、心の問題だ、という説明がされているのです。この描写に1ページ以上も割きました。通常では考えられないほどに強調されています。

 そして、心の問題と言えども心の全てに及ぶのではない、という説明が入ります。
 聴覚の鋭くなった新一が市井の音に耳を傾けるのですが、その過程で村野の心音を聞くことになります。3コマも使って村野の胸元を順にアップするという強調がなされ、その後に新一の照れる表情が1コマ入ります。
 つまり、新一が、少女の胸元に注目してしまう一般の男子高校性であることと、恋愛においては非情になっていないことが説明されているのです。変わらぬ心があることの説明です。

 最後に、変わってしまった心の説明がされています。ここで、第一部をリフレインする子イヌが登場します。子ネコを虐待から助けていた新一が、子イヌの死を「肉の塊」と表現しました。これにより、心の問題が「死」の一点に収束していくことになります。子イヌの話の重要性は言わずもがなでしょう。

 このような三段階の説明がなされたことで、新一の抱えていた問題が心の問題であり、その中でもとりわけ「死」への態度であることが明らかにされました。
{/netabare}

第三部のエンディング:{netabare}
 第三部のエンディングは、田村との公園のシーンです。新一が田村の「死」に触れることで、「心と身体」の問題が解決され、「涙」に至りました。ここで用いられたのが「母子関係」です。

 「母子関係」には、「田村→田村ベイビー」と「新一ママ→新一」の二つがあります。田村が新一ママの姿を取ることで、この二つの母子関係が混ざり合います。そして、「田村→新一」という疑似母子関係が成立しました。これによって、新一が体験した母子関係の喪失が疑似的ながらも回復し、新一の心の「胸の穴」が回復します。さらに、田村ベイビーの涙、すなわち、子供側の涙に触れることで、子供である新一もまた母親の死を許容し「涙」を流すことができました。
 これが第三部のエンディングの内容です。


 では、前述した「人間」を明らかにする作品へシフトした起因と「生物とは何か」にまで踏み込めた原因としての「母子関係」について話を進めていきます。

 この第三部で、「母子関係」が広がりを獲得しました。なぜなら、「田村→新一」という非血縁に基づく母子関係の成立を許容したからです。起因と原因になっていたのは、この「広がりを持った母子関係」のことです。

 「人間と寄生生物」における「人間と自然」の対比は、両者の対立構造です。田村はこの対立構造から離れ、寄生生物を弱者に置きました。人間と寄生生物の間に、庇護と被庇護の関係が生まれたのです。ここには「広がりを持った母子関係」が成立していますから、「人間と寄生生物」の関係は、対立構造から「母子関係」へと置き換わります。
 つまり、第三部で「母子関係」の成立を準備したからこそ、「人間と自然」の対比が持つ意味を減退させることができ、「人間」の話へとシフトさせることができたのです。

 ここで用いられた「強者であると認識していたものが弱者でもあった」という論理展開は、「人間」にも同様に機能します。例え「人間」が寄生生物の親であったとしても、また別のものの子である可能性があるのです。この論理展開は、他の生物にも同様に連鎖をしていき、すべての生物が親であり子である可能性を持つことになります。
 ここで、タイトル回収がされます。寄生獣とは、序盤では「寄生生物」のことです。中盤では「人間」のことです。最後には、寄生し寄生される「すべての生物」、親であり子である「すべての生物」、寄り添い合い生きる「すべての生物」、となりました。「生物とは何か」、それは「寄生獣」であるという結論です。
 「母子関係」なくして、「生物とは何か」にまで踏み込めなかったということです。
{/netabare}

おわりにかえて:{netabare}
 なぜ私が第三部のオープニングの話を詳しく書いたのかを、もう少しだけ説明させてください。

 おそらく、多くのアニメ版視聴者は、「母親が死んだ事実」と「涙が出ない事実」の間を「心の問題である」とごく自然に解釈したことと思います。ですが、それが主観に基づいていることを理解して欲しいのです。
 もし、「寄生生物は泣かない」のであり、「寄生生物と融合したから泣けない」のであれば、それは「身体の問題」になるはずなのです。作者はその可能性を理解していたからこそ、わざわざマンガ版第18話を用意して、「死に対する心の問題であること」を丁寧に説明してくれたのです。そしてこれが、「他の生物の死を悲しめるほどに、心に余裕がある生物」との人間賛美となり、「『愚かな人間どもよ』と人間が言うなよ」という主張につながるのです。

 ですが、アニメ版ではマンガ版第18話の再現を盛大にやらかしてしまいました。
 目にゴミが入り涙が出るシーンはカットされています。「心の問題なのかな」という新一の独白に頼っているだけです。客観的な説明なくして、なぜ身体の問題であることを否定できるのか、はなはだ疑問が残ります。
 胸元に照れる新一の表情もカットされてしまいました。トラック音に驚いた後の照れる表情だけがあります。これでは胸元に注目していたことへの照れ隠しではなくて、トラック音に驚いたことへの照れ隠しになってしまいます。それが、一体どれほど重要なのでしょうか?

 作品内での客観的な説明がなければ、視聴者は主観的な判断をするしかありません。それは当然のことですから、私には視聴者を責める気など微塵もありません。責めるべきは、作品への理解が乏しかった監督に他なりません。

 マンガ版第18話のサブタイトルは「人間」です。「寄生獣」という作品において、なぜここが「人間」というサブタイトルを冠しているのか、そこにある原作者の意図を汲むべきだったと思います。理解が及ばなかったのなら、忠実な再現を目指すべきでした。アニメ版寄生獣は、表面上は上手くなぞりましたが、作品全体への理解に懸念を感じてしまいます。少なくとも、原作マンガをきちんと読めているとは思えませんでした。
 私が第三部のエンディングとして整理している田村との公園でのシーンについて、Aパートで終わらせているアニメ版は構成としておかしい、と指摘している方がいらっしゃいます。そのような指摘も極めて妥当なものだと思います。

 もちろんこれらの論理性の欠如だけをもって、アニメ版が駄作であるなどというつもりはありません。良いところももちろんありました。特に、細かな象徴物はかなり機能しています。携帯電話とか髪の毛とか洋服などのデザイン文字とかですね。それぞれに意味を持った良改変だったと思います。

 ただ、アニメ版を視聴した際に、少し残念に思ったのは確かです。マンガ版はおそらく歴史的な一作としての地位を獲得しているものと思います。環境問題への警鐘としてではなく、マンガとしての質の高さゆえです。ですが、それほどの価値をアニメ版からは感じることができませんでした。メディアとしての違いなのか、論理性の欠如のためなのかは別論に譲りますが、マンガ版の良さを再認する結果となってしまったと感じています。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

生物として人間は何が普通なのだろうか。人間として生物は何が普通なのだろうか。

 内容は至ってシンプルである。感想はひと言で「なんか普通」である。傲慢じゃない。「なんか普通」だから、面白いとも思えない。純粋な物足りなさ。しかし実写映画化にアニメ化とは、急に流行り始めたものだと思う。まるで生態系の崩壊が”急に”来るように。

 つまり、(と言って要約に入る。)…しかし要約する必要性はない。全て作中で語られるから。 ああ、じゃあ何も書かなくていいのか。

以降はネタバレです。

要するに…、{netabare}

 生態系には天秤があり、それは環境資源に比して均等に保たれようとする力が働いている。つまり、バランスを保とうとする力がある。一つの生物が偏って増大すると、その生物は下位の食糧(肉食動物は草食動物、草食動物は植物など)を食らいつくし、結局食べるものがなくなって、自らの種も激減し、食らい尽くした食糧が回復するまで、その生物種も増えることはない。
 北米で実際にあった捕食者のいなくなった鹿が好例である。狼が絶滅し、捕食者のいなくなった鹿は増大し、木の皮や若木などの食糧を食い尽くし、食べるものがなくなって激減し、山原は荒れ果て、他生物にも危害を与え、自然の回復には多くの時間を費やした。   
 人類も全く同様で、近代化に伴って人口は増大し、凡庸な欲に生物資源を使い潰し疲弊することによって、やがて膨大な需要に生態系からの供給が行き届かず、人類側が激減する、というシナリオだ。歴史的に見ても、どうやら現代のここらが古き良き時代であることがわかる。

 一つの生物種数が偏って変化すると(然も、人類という規模の違う並半端な偏り方である)、バランスを保とうとする生態系側から種数を変化させないようにに規制が掛かる。しかし人類は、農作を覚え食糧を備蓄するようになり種数を増やし、産業革命やエネルギー革命やらを起こし種数を増やし、何段階かに分けて種数を増やしてきた。必ずしも右肩上がりが平均ではなく、革命や発展があって、そこから種数をぐっと増やして来たのである。つまり、生物資源からより効率的なエネルギー供給を得られる技術を、段階的に確立させ、それに伴って人々の生活は裕福になり、人口爆発が起こった。端的に言えば、人類は生物資源を濫用することで発展して来たのである。
 段階的に増えたので、技術革新前は人口グラフが横棒だったのである。人類もまた一生物でしかないことがわかる。
 寄生虫(パラサイト)の出現は、自然界側からの人類種数増幅の規制であると見て取れる。しかしそれは、作中に見られるように、人類にとっては撃滅可能なパラサイトという小さな規制である。それは新型ウイルスなどと全く変わるものではない。バランスが偏ることで、環境や人体に変化が生じることで、今まで見過ごせてきたもの見過ごせなくなったり、見えなかったものが見えるようになったり、現れなかったものが現れるようになっただけの話である。
 そして、本作品の物語を物語たらしめる(面白くする)要素は、主人公の人間とその右腕に寄生したパラサイトとのコミュニケーションだが、第一に上記からわかるように、パラサイトの出現が未来の人類激減による混乱期を示唆するという点である。パラサイトは人間の脳に寄生し、四肢を支配することで、コミュニケーションをとることも出来るのである。しかも、知能まで高めることができるので、「我々パラサイトは何の為に生まれたのだ?」「我々パラサイトはなぜ人間を食らうのか」などと、本来は意志の疎通ができないはずの人間種数を規制する自然界側を見取ることができるのである。つまりは、ウイルスと話しているようなものである。まあ、こういう環境破壊風刺モノは、自然界側の発言者と人類側の発言者の対話、という構図がわかりやすいのだろうと思う。本来、話せないものと話せる、ということがこの物語のいい要素だ。
 第二に、人間視点として、虫が寄生した人間が、寄生されてない人間を食べることで、いつもは搾取側の人間が、搾取される側になったのであることだ。搾取される側になったという問題が現前にある人間模様が物語となったのである。 (編集ここまで、以降だらだらと)

第二のこれを掘り下げると、
 まず、「人間を殺すなんて!人の命は尊いんだよ!」と主人公が叫ぶシーンがあるのだけれど、誰が「人の命は尊い」だなんて決めたのでしょう。「人権」でしょうね(民主主義の一角として)。「人の命は尊ぶべき」なんて、民主主義思想を創造した昔の西欧の賢人たちが、「これって人類の普遍性にしちゃっていいんじゃね?」と定めたものでしかないんです(注意、ニュアンスは違うかも知れないけど)。「人間を殺すな!」って言っているわりには、人間は他の生き物を殺しまくってる。人類によって、過去にない圧倒的スピードで生物種は絶滅していっています。それで、人間を殺すな、とかまだ言うの?つか早く殺させてくれる?というパラサイト側からの提言は通用しますよね。いや、通用はしてほしくないのか苦笑 ありえるよね。
 産んだ子が死んで、悲しむのは人間。だけど、アフリカのどこかの先住民は、ある話で、死んでも産まれても、それを何年も育てることになっても、別に劇的な出来事ではないそうです。だって、周りに共存している野生動物だって、みんな同じ、よく死んだり、よく産まれたり、育てたり巣立って行ったり、日常的にやっている。産まれた、だから育てる。病気で死んだ、悲しいけど、よくあることだ。驚くほどのことかい?と先進国の旅人に訊いたそうです。この発展し成熟した社会の下では、無いように見えますが、本来、死生というものは日常的にありふれていて普通のことなんです。
 話しを戻すと、こうしたところから、本来の死生観というものに考えさせられるところがあります。人間というのは、偏っていて、偏っていることすら知らないことが結構多くあるのです。理解していると思い込んである観念に縛られて生きていると、不条理なことってありますよね。理に適っていなくて、考えないから、不幸なんでしょうけど。

 本作が物語になったのは、上に書いたように、パラサイト側の人間理解にもあるでしょうね。
「人間社会というのが、ひとつの生命体だ」みたいな台詞もありました。
 まあ、これもシンプルで、一匹では無力で何もできないから、弱さを補い、なお効率化を図って、群れた。群れて社会ができた。蟻一匹じゃしょぼいけど、数百万だったら森ぐらい呑み込めるよね(グンタイアリ)、と大まかに同じ。
「パラサイトと人間はひとつだ。我々(パラサイト)は弱い、だからいじめるな」みたいなのもあったかな。
 これは、人間は無意識の内に生物とは単体だと思い込んでいるのが、全ては繋がっていて、生命という全体性の内に内包されているのだ、ということ。
 生態系の崩壊が急に来ると書いたのはここから押し広げられます。蜂が絶滅したら、花は受粉できなくなって…みたいに。そしたらもう連鎖的に襲われるでしょうね。

 無敵のパラサイトを手こずって倒して、とどめを刺そうかと迷う主人公は、守りたい大切な人たちを思い出し、「それでも人間は生きたいんだよ」と、そのパラサイトを殺すことを決意します。

 もっと突き詰めて意味深いこと描けないかと思うけど、それは傲慢かも知れませんね。それでは世間に伝わりにくいだろうし。実際、環境汚染やら気候変動やら生物多様性減少の課題とかの中から、個人のパーソナリティーに訴えかけるべき倫理道徳って、はなはだ単純なもので、警報としてはこのくらいが丁度いいのかも知れません。作品価値を上げるなら、濃い内容でもいいかもしれないけれど、もしそれが世間に伝わりにくいからってやらないのは、制作段階で作品の未熟を認めつつ見過ごす行為だから、未熟でしょ。まあ、風の谷のナウシカの原作を読んでしまったら、ねえ。うん、警報としていいかもしれません。

 良作ではあるけれど、ピンとこない。市長が人間だったところが、一番よかったです。「おおー」ってなります。

 実写版の方が迫力はありますかね。内容は削られていますが、荒削りではないし、原作を映画二編に収めたのだから多少は仕様がありません。役者さんとアニメだと、やっぱり響き方として実写がいいです。原作は、台詞の伝わり方がいまいちでした。

 論理的をやめて、今回はちょっとだらだら書いてみました(編集で最初の方は推敲しましたが)。だらだらしていられるのも今の内、なんでしょうかね。…なんて諦観しているわけじゃありませんよ。なんとかなると言って誰かに任せっきりで何もしないのは、違う気がしますからね。器量がなくても草の根活動ぐらいできるんじゃないんですかね。どうにもならないから、はじケル?野性生物の人類は、端的に言えば、理性生物に進化できればいいのですよね。できなかったとしても、幕には下り方ってもんがあるでしょう。何が格好良いのでしょうかね。カジュアルスタイルが格好良いんでしょうかね。化粧に香水にキャメルのコートで恥じらい隠して、同じようなイントネーションで話していれば格好良いんですかね。
 要するに、この物語を見て、風刺を理解し、自分のこととして身に据えれば、「そんなことしてる暇なんかあるの?」とグサリと刺されることになるんでしょう。それでも弁償したい人は、例えば「それでも人間は生きていたいんだよ」の台詞に勝手な救いを求める。でも、その台詞は文脈の意味合いがそもそも違いますよね。ギリシア哲学に於ける「善」の定義とは、自分にとって都合のいい選択のことなんです。そろそろ、人間は善悪判断(倫理観)の範囲を、人間界から生物界へと広げなくてはなりませんね。だって、それができなきゃ滅ぶんだから。
 全ての生きとし生けるものに包括された一つの種としての人間、その人間にとって、一体何が格好良いんでしょうね。 {/netabare}

以上、今日は気分が悪くて皮肉屋でした笑 ほら、不条理なことが、ね。わかるでしょ?私情を持ち出すなんて未熟者ですね、人類は。※責任転嫁(笑)

2015/5/14「生物として人間は何が普通なのだろうか。人間として生物は何が普通なのだろうか。」投稿。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

75.6 2 謎の生命体アニメランキング2位
蒼穹のファフナー(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1020)
5848人が棚に入れました
真壁一騎や皆城総士らが住む平和な竜宮島。そこに突然「あなたはそこにいますか…」という叫びがこだまする。それは未知の生命体『フェストゥム』による侵略だった。
一騎は総士から、人類を滅亡から救うために、ファフナーに乗って戦って欲しいと懇願される。やがて一騎達は、人類が数十年も前にフェストゥムの襲撃により壊滅的被害を受け、既に日本列島も存在しない事を知る。
自分達が信じていた平和が、実は幻想であった事を知った少年達は、フェストゥムや竜宮島が独占的に有する兵器 ファフナー・ノートゥングモデルを欲する人類軍との戦いに否応なく巻き込まれていく…。


声優・キャラクター
石井真、松本まりか、喜安浩平、松来未祐、入野自由、新井里美、斎賀みつき、白石稔、仲西環、小林沙苗、堀秀行、田中正彦、中田譲治、葛城七穂、河相智哉、小山力也、石川静、高瀬右光、玉川砂記子、ゆかな、篠原恵美、沢海陽子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

劣化SEEDと思わせてからの・・・劣化エヴァから劣化マクロスへ。

TVシリーズの後に制作・放送された前日譚『RIGHT OF LEFT』まで見れば、決してダメな作品ではなく、むしろ好感を持ってしまったのですが・・・

とにかく、第1期の展開は、残念としか言いようがないような・・・。
先に『機動戦士ガンダムSEED』や『新世紀エヴァンゲリオン』を見ていない人ならば、本作が新鮮で楽しめて感動も出来るのかもしれないけど、どうしてもそれらと比較してしまうと、評価が厳しくなってしまいました。
終盤も、何となく『超時空要塞マクロス』『マクロスF』と比べてしまうし・・・。

・・・ということで、第1期+OVA(事前譚)+劇場版(事後譚)全部合わせた個人評価は ☆ 3.6 と私としては低めの点数になってしまいましたが、とくにOVA(事前譚)を見終えてからは、作品への好感度はむしろ上がってしまうという意外感のある感想となりました。

2015年に制作・放送された続編(第2期)のほうもいずれ視聴してみたいです。


◆視聴メモ(第1期)
{netabare}
・第1話視聴終了時点
SEED風のキャラデザ/作画でエヴァンゲリオン風の世界観/始まり方→期待度◎
・第2話視聴終了時点
既に日本は29年前に消失していて、竜宮島一体のみが“楽園”として取り残されていた←『ゆゆゆ』の先輩みたいな設定で笑。
・第13話視聴終了時点
ここで30年前の出来事(第1次フェスティム襲来と日本崩壊、アルヴィス発足)が明かされ、「人類を理解する」というフェスティムの目的、さらにフェスティムと融合した真壁一騎の母(紅音(あかね))ともう一体との分離が描かれる注目回だが、設定&シナリオが不必要にややこしくて困る。
・第15話視聴終了時点
シナリオの適当さにそろそろ飽きてくる(ガッカリ感)。
・第23話視聴終了時点
ファスティムの精神干渉。
・第24話視聴終了時点
作品タイトル「蒼穹」を回収する回。{/netabare}

◆制作情報
{netabare}
原作          XEBEC
監督          羽原信義(第1-2期、OVA)、鈴木利正(劇場版)、能戸隆(第2期総監督)
シリーズ構成     山野辺一記(第1期の1-15話)、冲方丁(第1期の16-26話、第2期全話)
脚本          山野辺一記(第1期の1-11話)、冲方丁(第1期の16-26、第2期全部、OVA、劇場版)、山野&冲方(第1期の12-15話)
キャラクターデザイン 平井久司
メカニックデザイン  鷲尾直広
音楽           斉藤恒芳
アニメーション制作  XEBEC(第1期、OVA、劇場版)、XEBECzwei(第2期)、Production I.G.(劇場版){/netabare}


◆作品別評価

(1) 第1期 ☆ 3.5 (26話) 無印  (2004年7-12月)
(2) OVA  ★ 4.1 (1本) RIGHT OF LEFT  (2005年12月)
(3) 劇場版 × 3.4 (1本) HEAVEN AND EARTH  (2010年12月)
(4) 第2期 ※未視聴 (26話) EXODUS  (2015年1-4月&10-12月) ※分割2期
---------------------------------------------------------------
  総合  ☆ 3.6  (52話+劇1+OVA1) 


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ 蒼穹のファフナー (2004年7-12月) ============
{netabare}
第1話 楽園〜はじまり ★ 西暦2146年竜宮(たつみや)島、フェストゥム襲来、ファフナー・マークエルフ出撃(真壁一騎搭乗、皆城総士指揮)
第2話 告知〜いのち ☆  フェストゥム(FT)撃滅、世界の真実、少年少女達の動揺と決意
第3話 迷宮〜しんじつ ☆ 適合者招集・訓練開始、一騎とワルキューレの出遭い、新国連探索機接近、リンドブルム出撃
第4話 逃航〜ふなで ★ 竜宮島移動、FT撃滅、ワルキューレの目覚め、巨神の島
第5話 約束〜ちかい ☆ 新国連の要求、FT国連艦隊襲撃、救援任務、二体目FT出現、竜宮島(アルヴィス)の危機
第6話 翔空〜ぎせい ★ マークゼクス出撃(羽佐間翔子)、フェンリル解放(敵を抱いて自爆・マークゼクス喪失) ※脚本の冗長さは×
第7話 家賊〜おやこ ☆ パイロット候補生たちの品定めと心情、アーカディアンプロジェクトの島
第8話 確執〜こうよう ★ もう一つのアルヴィス、上陸部隊へのFT襲撃、フェンリル作動
第9話 同化〜わかれ ★ 続き、溝口恭介・遠見真矢救助、春日井甲洋FT同化、島消失(マークフィアー喪失)、甲洋の見舞い
第10話 分解〜すれちがい ☆ 総士の左目の因縁、教室立て籠もり騒動(堂馬広登)、一騎の体の異変、リンドブルム無断発進
第11話 旧新〜じんるいぐん ☆ 狩谷由紀の一騎教唆、旧世界の廃墟、人類軍ファーフナー参戦(日野道生&カノン搭乗)、一騎囚われる
第12話 不在〜あせり ☆ 近藤剣司&小楯衛パイロット応召・初陣、新国連人類軍モルドヴァ基地護送(一騎)
第13話 侵蝕〜フェストゥム ★ 30年前(2114年の第1次FT襲来・日本崩壊・アルヴィス発足)、FTの分岐(真壁紅音の姿をしたFTともう一体)、モルドヴァ基地の危機、溝口&真矢出撃
第14話 覚醒〜せんりょう ★ 新国連人類軍の竜宮島侵攻、ワルキューレ外界へ、真壁紅音の姿をしたFT、日野洋治(人類軍ファフナー開発者)自決 ※脚本大味×
第15話 記憶〜さけび × マークザイン受け渡し(FT化紅音から一騎へ)、一騎と総士の過去、一騎・真矢再会 ※ED「Proof」、シナリオ適当過ぎて×
第16話 朋友〜おかえり ★ 竜宮島へのFT大軍侵攻、“皆城乙姫(つばき)”の選択(心を持つこと)、一騎帰還・FT撃滅 ※テンポの悪さは×
第17話 生存〜しかけ ☆ 乙姫の余命3ヶ月、新人類軍の竜宮島爆破作戦、一騎のカノン説得
第18話 父親〜おもいで ☆ 島に戻ってきた日常(乙姫&カノン入校、投降兵受け入れ)、ミツヒロ・バートランド来島、遠見真矢のパイロット適性隠蔽裁判
第19話 真矢〜まなざし ★ マークジーベン出撃(真矢搭乗)、新種FT撃滅
第20話 燈火〜ともしび ☆ 夏祭り、甲洋同化FTの目覚め、甲洋の意識回復、共存の可能性
第21話 咲良〜みらい ☆ 咲良の体調異変、島の自然環境の異変、咲良FT化 ※死亡フラグ多数
第22話 守護〜ちから ★ ミールの学習能力、カノンの選択(FT因子注入)、新種FT来襲・ジークフリードシステム侵入、FTコア破壊・小楯衛戦死
第23話 劫掠〜おとり ★ FTの新人類軍ファフナー乗っ取り(狩谷同化、ミツヒオ死亡)、総士救出作戦(一騎&乙姫)、日野道生戦死
第24話 対話〜ミール × 総士奪われる、真壁紅音の意思を継ぐFT、蒼穹作戦決定 ※流石にシナリオ安直
第25話 決戦〜きょうせい × 作戦開始、島のミールの正体(バイオスフィア)、対FT総力戦(ヘヴンズドア作戦) ※設定のダメさに苦笑
第26話 蒼穹〜そら ☆ 続き、乙姫の島のミール一体化、北極上空の敵ミール破壊、一騎と総士の約束と別れ{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)11、☆(並回)12、×(疑問回)3 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「Shangri-La」
ED 「Separation」


========== 蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT (2005年12月) ==========

全1話 ★ 4.1 西暦2145年(第1期より1年前)、{netabare}ファフナー開発と少年少女達の“卒業”、L計画の一部始終{/netabare} ※約56分


======== 蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH (2010年12月) =======

全1話 × 3.4 西暦2148年(第1期より1年後)、{netabare}来主操来島、第2次蒼穹作戦、総士帰還{/netabare} ※約88分

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

ミュンヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

アニメへの向き合い方を変えてくれた 自分にとって大事な作品です

蒼穹のファフナーシリーズ通しての評価です(第1期・OVA・劇場版・第2期)

色んなアニメを見てると何かしら心に突き刺さるようなものが来る時がたまにありますが自分にとってそれがこの蒼穹のファフナーです。

蒼穹のファフナーを見てない人でも知ってるものといえば人がめちゃくちゃ死ぬ事とOPのShangri-laは有名ですね。自分もここは知っててファフナーの有名なセリフであるどうせ誰もいなくなるをネタにしたりしてましたね(今考えるとなんて事をしてたんだ…)

OPの映像は第1期を見る前に何回か見た事があり気になっていたので見ました。物語中盤までは確かに人は死ぬし絶望の展開が多いですが…面白いか?と思いながら見てました、イマイチ盛り上がるところが無かったかなと思いますしかし、12話当たりから胸に来るものがありました。そして19話{netabare} 春日井甲洋が復活するシーン{/netabare}で物凄く泣いてしまいました。そして、アニメのキャラに対する考え方が変わりました。今まで自分はキャラクターが死んでもそんなに辛くなかったですし正直「あー、死んじゃったか〜」ぐらいにしか思ってなかったのですがこの回を見て作品に登場するキャラクターに対して絶対に死んで欲しくないと思うようになりました(完全に悪キャラとかは例外ですよ?笑)そう簡単に人は死んではいけないんですよね。当たり前の事なのにアニメといったフィクションになるとその当たり前の考えにならないんですね〜ファフナーにはキャラクターへの向き合い方を改めさせられました。本当に見てよかったと思っています。内容的に見ても中盤からの怒涛の展開はよく出来ていて人類と敵との共存といったテーマに話が進んでいく中では辛いけど納得させられるような話も多かったです

OVA Right of LEFTの話

自分が恐らく1番泣いたアニメ蒼穹のファフナーRight of Left です。ファフナーの真骨頂といったらこれです。第1期を見てキャラクターに対しての考え方を変えさせられてその次にこれを見る事になったのですが…改めてファフナーの命の重さというのは魅力だけど複雑なものですね。{netabare}救いのない計画をせざるを得ない竜宮島。仲間が次々に同化されていき美しく砕け散るあの儚さも複雑ですね…ラストこの話の主人公がメッセージを残すシーンこれを聴いてる大人たちを見てさらに泣いてしまいました{/netabare}OVA見てから第1期を進める人もいますが個人的には第1期を見てからの方がいいかなと思います。

劇場版 HEAVEN and EARTHの話

Right of Leftが放送されてから5年ぶりにまさかの新作が劇場版で公開されました。ファフナーは続編出ます!と言われても素直に喜べないですね(キャラクター死んで欲しくないから)まず5年の歳月でアニメの映像技術の発達を感じましたね。正直今の2018年でも通用するレベルのやばいクオリティです。ファフナーは美しければ美しいほど魅力的な作品になるのでこれはかなりのプラスポイントです。久しぶりに見るキャラクターは少し成長しています。これだけで胸が熱くなるというか、生きててくれてありがとうと思う所ですね。
今回も人類と敵が分かり合えるかというのがテーマでした。その中で第1期でも出てた皆城総士君の役割が凄い大きいですね。敵対するのではなくて理解する事を大事にしているのが好感を持てました。{netabare}そしてこの劇場版、何と誰も死ななかった!やったー!{/netabare}

第2期 EXODUSの話

HEAVEN and EARTHから更に5年TVシリーズで言うと11年振りにファフナーが帰ってきました。まず凄いのが全話劇場版レベルと言ってもいいクオリティの映像です。正直度肝を抜かれました。ここまでリアルになると絵なのかリアルの映像なのか分からないところまで来たのかなと思います。特に第9話は異常なクオリティでした。

これまでのファフナーは人類と敵の共存がテーマでしたが今回はそこに政治的な要素と言いますか別の勢力が出てきたり、敵同士でも考え方が違ってきたりとますます理解が遠のいてるような気がしますね…その中でまた辛い展開が次々とやってきます。1番悲惨なシリーズかも知れませんね…でもその中でも微かな希望を見失わないように奮闘するのを見るのは辛いけど面白いです。EXODUSは共存より戦争の方がテーマ的には近いかも知れません。それを考えていくと分かり合えるかという所に最終的に行き着くのかも知れませんけどね。{netabare}弓子・広登・カノン・そして総士数々の思いが無惨にも散っていってしまう…けどそれが無駄になってないのがファフナーの救いです{/netabare}内容的には終盤若干詰め込んだかなぁ感はありましたがこのクオリティのアニメは滅多にないですし、何よりやっぱりこの作品は色々考えさせられることが多いのでやっぱり大好きです

長々と書いてしまい申し訳ないです。自分のアニメへの向き合い方を変えさせてくれた蒼穹のファフナー多くの方に見てもらいたい作品です。時間がある方は是非見てください

ちなみに続編のTHE BEYONDの製作が決定しています。恐らく劇場版かな?劇場版だとしたらとても完結するとは思えませんけど…でも今ならまだ追いつけますよ!

追記:蒼穹のファフナーTHE BEYOND 2019年全12話で順次劇場先行公開予定です。何だかTVシリーズなのか劇場版で12話分やるのかイマイチ分かりませんが来年ファフナーが動きますしこのシリーズからまた少し今までにないファフナーが来るという予感がしますね。楽しみです

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

すべて人類が巻いた種とはいうが。少年少女に託された未来

人類が不毛な戦争を繰り返して核を使用した結果、どこからともなく現れた
謎の生命体により攻撃をうけ、気がつけば人類そのものが生き残るための戦いを
強いられるという不条理な世界が舞台。

人類の武器ではまともにやりあうことも叶わず、残されたのは新たに開発された対使徒戦の新兵器
ファフナーであり、それに搭乗できるのは多感な頃合いの少年少女のみであった…。

ロボを操作するのに肉体と精神を通わせるという設定がしんどいところで、
ロボを操るほどに体が蝕まれて廃人になっていくという恐怖設定がついてきます。
傷みを感じるだけではなく、末期症状になると記憶も薄れていくのは悲しいですね。

しかも女性が妊娠しない&できない世界設定なので、ある世代から下は子供がいないんですよね。
つまり残されたいくらかの子供たちが戦わないとならないわけで、乗れば廃人になるロボ
に搭乗し続ければ、いずれ適任者がいなくなることになります。
それは詰んだ世界ともいえます。

人類は滅亡寸前。
戦える武器は子供たちの心と体だけ。
これではいまを生きるためだけの生贄みたいなもんです。
(新世代が生まれない限り、5年もたないんじゃないか…)

なので作品を通して感じる空気は冷たくて重くて、
笑い声すら虚しく感じることも度々で、
ウツアニメと言われる所以を感じました。

誰だって好き好んで戦争に参加なぞしたくはないわけで、命を賭けたくもないわけで、
それでも自分たちが出撃しなければって、彼らに責任負わせ過ぎでしょう。
まぁ、そーいう物語なんで、文句をいってもはじまらないんですがw

こーいう作品は珍しくないと思うんですが、個人的には
いったいどんなメッセージを受け取ったらいいのかよくわかりません。
陰鬱とした中、孤独なコックピットの中で命の灯火を消していく子供たちを見て、
辛いとか悲しいとか感じればいいのか…。

現実世界でもアフリカや東欧諸国の内戦をはじめ、まず目に付くのはその残虐性と
少年兵の存在なわけで、いろいろ思うところはあるんですが、
SFアニメでそれを言い出してもって思うし、
願わくばこの手の作品ばかりにならなければいいなと。

最終的には、 {netabare} 使徒とコンタクトを取ることに成功して意思疎通を交わしますが、
一度出てきちゃった使徒たちが巣穴に帰ってくれるとも思えず、一応殲滅したっぽい
終わり方をむかえますが、そんな簡単システムで動いてるわけでもなさそうで、 {/netabare}
本当に??? と懐疑的な目線で視聴を終えました。

次の2期が面白いってことなんですが、どうも救いのない話ぽいので、自分はスルーしますw

追伸
M3とかもそうなんですが、少年少女でなければ操作できないっていうロボ設定が
どーもいまいち自分にはしっくりこないんですよね。
ロボアニメならではの都合のよいシステムのような~。
少年少女の方が戦争の悲哀さが際立つからなんでしょうけど、それで大人が傍観してるだけ
てのも情けない気がします。
ガンダムを例に出してもなんですが、一応大人のシャアだってニュータイプだったのだしw

というわけで、よくわからないので星3つ。そのままでーす。

追記
救いのない話、ということで思い出した映画の話もひとつ紹介します。
いまシリア難民が問題になっていますが、1990年代の難民を描いたカルト的傑作のほまれ高い
『ジャーニーオブホープ』であります。

貧困生活から逃れるためトルコからスイスへと亡命する家族を描いたドラマなんですが、
この旅路が辛いのなんの。
密入国業者にいいようにカモにされて早々に一文無しになり、どうにもならずに
イタリアで足止めを喰らってる間にお母さんが亡くなり、金もないお父さんと息子は
悲壮な決意を胸に真冬のアルプスを歩いて越えることを決意するんですが、
あとちょっとのスイスの国境付近で国境警備隊のシェパードかなんかにお父さんがかみ殺された印象がw
で、幼い息子も凍死したかと思うんですが、その少年の目の前にリゾートホテルが建ってた…みたいな。

この映画を見たときは激しく気持ちが落ち込んで、立ち寄ったラーメン屋で
麺をすする力もないくらい気力奪われて凹んだのを覚えてます。

他にも、圧倒的な無力感に襲われた映画で、もっと見やすい作品といえば、
スティーブン・キングの『ミスト』がおすすめか。
謎の霧に包まれた街中で巨大タコみたいなのに襲われる人々を描いたパニックホラーなんですが、
もうどうしたって逃げられないってところまで追い詰められて、それでもなんとかして
逃げようとした主人公が目にしたものは…。これは驚きの衝撃のラストでおもしろいですw

て、なんの話をしてるのだろうか。
とりま救いのない話であれば、きれいなエンディングを用意してもあまり意味はなく、
(見ていても救われた気持ちになりにくい)
それならば驚かせるような展開にした方が満足度は高い気がします~。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

61.3 3 謎の生命体アニメランキング3位
空戦魔導士候補生の教官(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (653)
4390人が棚に入れました
カナタ・エイジは、学園浮遊都市の一つ《ミストガン》の空戦魔導士科(ガーディアン)本科2年に所属する生徒であり、特務小隊(ロイヤルガード)S128小隊にも所属している。しかし、ある理由によってエイジは後方支援科(ロジティクス)の手伝いをするなど、本来の任務と小隊の仲間から距離を取っていた。そんな折、エイジは同じ小隊の仲間であり同級生であるクロエ・セヴェニーから、ある小隊の教官を務めることを要請される。


声優・キャラクター
松岡禎丞、山本希望、東山奈央、野水伊織、種田梨沙、山田悠希、藏合紗恵子、柿原徹也
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

教えてやるよ―― 最強への方程式ってやつをな

タイトルの響きから壮大で硬派なアニメを想像して観ることにしたのですが,キャラクターデザインを見た瞬間に違うということを悟りました。
後から調べたら案の定ラノベ原作でした(^-^;
でも,一応最後まで観たのでレビューします。

当時あった石鹸枠と呼ばれたアニメと「魔法科高校の劣等生」を足して2で割ったような話です。
キャラクターデザインや魔甲蟲と呼ばれる敵と戦う辺りは「銃皇無尽のファフニール」みたいな感じだし,ランキング戦で他の小隊と戦う件なんかは「魔法科高校の劣等生」味を感じました。
そういえば,タイトルの付け方も「魔法科高校~」っぽいですね。
主人公が男子で,可愛い女の子たちに囲まれているハーレム状態なとことか,女の子のテンプレなキャラ,彼女たちのやたら露出の多いコスチューム,お風呂シーンとか色々これでもかとテンプレを詰め込んだようなアニメだと思いました。
ヒロインのミソラなんかは「精霊使いの剣舞」に出てたよね(笑)!?

主人公のカナタは何で周りから裏切り者って呼ばれているのか分からなかったし,裏切り者呼ばわりされてる割には堂々としてます。
彼が教官として,ミソラ,レクティ&リコの3人を教えることになるのだけど…彼まだ17歳なのよね。
フロンという空戦魔導士科長も存在するんだけど,彼女も空戦魔導士科本科3年の18歳ということらしいので学生なんですよね。
生徒会長みたいなもの??
この子たちをちゃんと教える大人の先生方は居ないわけ!?!?
3人が本当に落ちこぼれならちゃんとした先生をつけた方が良いと思うのだけど…。
カナタだって自分の勉強とかやらなきゃいけないことないのかな??
ミソラ,レクティ&リコは高校生くらいに見えるけど,実際は14歳で予科2年ということなので中学生くらい。
なんかめっちゃロリってるな。。大丈夫かな??
予科生の落ちこぼれちゃん達はけっこう痛い子達です(^▽^;)
{netabare}ミソラは上記の通りだし,初め食パンを食べながら登校する件は古典的すぎて笑ってしまいました。
しかも,ジャムの付いてる面がカナタの股間の部分に…ってマーフィーの法則かよ!!
リコは「女神なわたし」とか思いっきり中二病を発症しちゃってます。
レクティの「○○さんですぅ~。」みたいな話し方は1番痛いと思いました。
彼女はカフェでウェイトレスをすることになるんだけど,メイドじゃなくてウェイトレスね!!
他の人たちは普通のカフェの制服を着てるのに彼女だけ露出多めのひらひらフリフリの服で…それって良いの!?
そして恥ずかしくないわけ!?!?
本科生に対してはそこまでイライラしなかったけど,カナタが何で裏切り者と呼ばれてるのかが分からなかったので,ユーリに対しても「はぁ!?」って感じだったし,クロエやロイドは事情を知ってるならユーリやみんなに教えてあげれば良いのにと思いました。{/netabare}
正直,物語の作りやキャラクターに目新しさがないので安っぽく感じたし,敵である魔甲蟲も気持ちが悪いだけでどこから何の目的でやってくるのか分からずじまいで,これからも彼らは魔甲蟲と戦い続けなければならないので何の解決にもならずに終わってしまいました。
{netabare}一応,あのユーリのストーカー事件だけは解決した…のかな。
キメラ・アンタレスの目みたいなやつは相変わらずまだあるんでしょうに…。
このアニメでは予科生の落ちこぼれ3人組がメインヒロインなのだろうけど,ストーカー事件においてはユーリがヒロインっぽくてそこら辺定まっていない感じがしました。
ユーリはあんだけカナタに反発してたのに実際は好きだったのか!!
カナタは鈍感すぎない!?!?
ユーリ「2人っきりで」ってはっきり言ってるじゃん(-_-💢)ってイライラ。
わたしはこの2人がくっつけば良いのにと思いました。
お願いだから予科生の3人には手を出さないでほしい。
カナタとユーリがくっついてくれたらもう少しだけ評価あげたのにそうはなりませんでした。{/netabare}

全体的にツッコミどころが多くてイライラしたアニメでしたが,唯一良いなと思ったのはEDです。
OPの最初にチラッと出てくる空の映像がずっと続いているアニメーションでメインキャラクターの4人が空を飛んでいます。
曲も最初は特にどうとも思いませんでしたが聴き続けていくうちに良い曲だと思うようになりました。
OPはいかにもラノベ原作アニメの主題歌って感じでそこら辺にいくらでも転がってる曲調なので好きではありませんでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

紫煙の心 by斑鳩 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

スポ根ドラマを現代のラノベテイストで焼き直し

その昔、トレンディードラマと言うものが流行る前に、大映あたりが制作された
高校運動部を舞台にしたスポ根ドラマを現代のラノベテイストで焼き直した
とても拙い物語の作品。

人類の存亡をかけて異形種と戦争をしている雰囲気がまるでない、とてもぬるい
世界観であまりのもラノベ的テンプレなストーリー進行が退屈で第1話の
開始5分後ぐらいから1.5倍速でまわしてしまった。
早々に切っても良かったのだが、ラノベ特有の極端なハーレムストーリーに
ならなかったので一応完走は出来たのだが、最終話まで1.5倍速の時短再生で
流し見しつつの視聴になってしまった。
序盤から感じていたのは冒頭でも書いたが、昭和50年代あたりで製作された
スポ根物の漫画やドラマに初期設定が良く似ている事。
問題児ばかりの弱小運動部に過去そのスポーツで名を馳せた教師が赴任を
してきて顧問に就任した途端、学校側から次の大会で優勝できなければ廃部に
すると通告され、紆余曲折しながら最終的に教師も問題児たちも解り合い
一丸となり優勝を目指していく。
本作のあらすじを高校部活のスポ根物の設定で書くとこんなとこかな(笑)
今現在、活躍している作家の作品で過去の作品に似ている所はたくさんある
そうなってしまう事は致し方ない事も解るし否定はしないが似せるなら似せるで
2番煎じやパクリと言われない執筆者独自の表現で創作してほしい。
本作の舞台設定が高校の運動部だったらら差ほど違和感はなかっただろうが
人類の存亡をかけて戦っている軍の教育小隊だとどうしても違和感が出てしまう。
そういう意味で本作は基本設定のTPOが間違っていたのだろうな
まぁ軍事物に疎い作家が中途半端に戦闘物に手を出すと違和感だらけの
物語になってしまう典型だと思う。
たとえば、
{netabare}空戦魔導士課長の立場で考えれば、人類存亡の戦いの中、戦力の
底上げをする事が任務だと思うが、意味もなくE601小隊を目の敵にして行く
主人公カナタ・エイジに思う所があるのであれば自分の職権を使い本人に
対して事を起こすか遠ざければ良いだけなのに{/netabare}
とても不自然なストーリー進行になってしまっている。
また
{netabare}人類最後の砦としている空中都市がいとも簡単に空襲され
教育課程中のE601小隊がいきなり最前線に実戦配備されるあたりは
{/netabare}
「ああ!こいつら負け戦だな」と言う
感想しか出なかった。
それに数で圧倒している魔甲蟲との戦闘シーンも緊迫感がまるでなく、その割には
貧相な戦術しかない描写には残念としか言いようがない。

作画も全体的におざなりで、アクションシーンはまったく迫力がない構図と
動きで1.5倍でまわしてもまったく違和感なかったのはどういうことなのか謎だな
まぁ日常シーンも差ほど違和感はなかったが、ラノベ原作らしい
意味もなく入浴シーンや着替えシーンは無駄に多かったのは残念だな。
正直、本作の女性キャラのキャラデザにはあまり心惹かれなかったが、唯一
良かった点は女性キャラの衣装デザインは凝ったデザインで個人的には
良かったと思っている。
もう少し肌色が少なければもっと良かったかなと思ってはいるけど

今回出演している声優陣に関しては、ほとんど1.5倍速でまわしてしまっているので
演技が安定している松岡さんや東山さんなどはともかく、本作に関しては
特に言及しないでおこうかな(笑)

結論として、本作は創作の入り口である主題の構想などの原案の時点で
間違った選択をしているので、ファンタジーの戦闘物としては、どうしても
ストーリー構成が不自然に成っているのは残念。
ただ、ラブコメとしては極端なハーレムストーリーではなかったのは評価できるが逆に
メインのヒロインが誰になるかがはっきりしないので、軸がぶれているのも事実。
円盤の売り上げ次第では2期もありうるが、現状の物語の延長線だったら
視聴することはないだろうな。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

テンプレであろうと何であろうとこの手の作品は好みです・・・^^;

この作品の原作は未読ですが、この作品も出演される声優さんの配役を見て視聴を決めた作品です。
タイトルにもなっている「教官」役に松岡さん・・・^^
この時点で主人公最強系の作品だと勝手に想像していましたが・・・予想を裏切りませんでしたね^^
そして他に出演される声優さんは山本希望さん、東山奈央さん、野水伊織さん、種田梨沙さん・・・
「やった、東山さんと種田さんの組み合わせ^^」
もうこの時点でテンションMAXです(//∇//)

この物語の舞台は、魔甲蟲と呼ばれる存在に人類が地上を奪われ、住む場所を空の上に変えた世界・・・人類はこの空の上で唯一魔甲蟲と戦える「空戦魔道士」の育成に力を入れていました。

松岡さん演じるカナタ・エイジは、魔甲蟲と戦うエリート集団S128特務小隊のエースとして活躍していましたが、ある日を境に戦闘に対する態度が変わり・・・いつの間にか周囲から白い目で見られるようになっていました。
そんなある日、カナタは小隊の教官を任命されることになります。
その小隊はE601小隊・・・今までの模擬戦でただの一度も勝利したことの無い最弱集団だったのです。
こうしてE601小隊とカナタが出会い・・・物語は動いていきます。

小隊は3名で構成されており、E601小隊は以下の3人が所属しています。
ミソラ(CV:山本希望さん):赤の長髪が特徴的な小隊のリーダー。
レクティ(CV:東山奈央さん):金髪碧眼のロリ巨乳です。優しい性格ですが気弱な面も・・・
リコ(CV:野水伊織さん):自称「女神」を連呼するだけあって絶世の美少女だが性格は気まま・・・
因みに今回の推しはレクティ・・・決め手はキャラ立ちと東山さん(//∇//)

このE601小隊・・・全戦全敗するだけあって蓋を開けてみたら問題だらけでした^^;
やる気はあるけれど空回り・・・
武器が上手く使いこなせない・・・
人の目が怖い・・・
女神なのだからそんなことはする必要がない・・・
模擬戦における戦術も無くそれぞれが勝手に行動・・・

こんなダメダメな小隊にカナタがどの様なメスを入れるのか・・・それがこの作品の見どころです。
カナタは彼女達に飄々とした表情で「ん?言わなかったか?」と色々な特訓を施します。
でもその飄々として表情の裏には、教官として・・・先輩空戦魔道士として・・・魔甲蟲と戦っても決して死なない小隊を目指す熱い思いが溢れていたのでしょう・・・
一見「これで強くなれるの?」と思える事もちゃんと先に繋がっているんです^^

初めはカナタを受け入れ難かった小隊の3人・・・教官はその立場を利用して私達にあんな事やこんな事をさせているのでは?
しかもその教官は周囲から白い目で見られている人だし・・・
時々突拍子の無い注文をするカナタは、3人にとってそう映る事もあったかと思います。

時には誇りを汚したかもしれない・・・
時には冷酷だったかもしれない・・・
それはE601小隊に欠けている大切なモノに気付いて欲しい親心です・・・

E601小隊とカナタが共に過ごした時間・・・この時間は小隊にどの様な変化をもたらすのでしょうか^^?
気になる方は本編でご確認願います。

オープニングテーマは、野水いおりさんの「D.O.B.」
エンディングテーマは、la la larksさんの「ハレルヤ」
個人的には躍動感溢れるオープニングが大好きでした^^

1クール12話の作品でした。
作品はテンプレだったかもしれません・・・魔甲蟲を剣で切り倒すとき、もっと勢いが無いと切れないんじゃ・・・それじゃ撫でてるだけなんじゃ・・・?
と視聴していて気になったところが無いわけではありません。
でも、良いんです^^
最強系の松岡さんはやっぱり格好良くて・・・登場する女の子は皆んな可愛い・・・おまけに大好きな声優さんも出演してくれている・・・私にはもうこれだけで十分でした(//∇//)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

60.8 4 謎の生命体アニメランキング4位
銃皇無尽のファフニール(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (576)
4136人が棚に入れました
突如現れたドラゴンと総称される怪物たちにより、世界は一変。やがて人間の中に、ドラゴンの力を持った“D”と呼ばれる異能の少女たちが生まれる。存在を秘匿された唯一の男の“D”である少年・物部悠は、“D”の少女たちが集まる学園・ミッドガルに強制的に放り込まれ、さらに生き別れの妹・深月と再会した悠は、この学園に入学することになり……


声優・キャラクター
松岡禎丞、日高里菜、沼倉愛美、金元寿子、花澤香菜、徳井青空、内村史子、佐倉綾音、井上麻里奈、早見沙織、山口立花子、檜山修之
ネタバレ

超しじみ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

(9話まで視聴)サービスシーンはただのサービスシーンではない!?

序盤の話から感じていましたが、6話で確信しました。サービスシーンは、ただのサービスシーンじゃないです!
{netabare}2{/netabare}話のシーンも、{netabare}4{/netabare}話のシーンも、{netabare}5{/netabare}話のシーンもそうです! 必ず、何かしらの意図がある気がします!(それぞれの回を伏せ文字にする意味があるかどうかは不明・・・w)


7話視聴時点で追記:この作品、今期のダークホースなんじゃないですか!?ありとあらゆる場面に伏線が仕込まれています!
物語が進むにつれて、それまで気付かなかった伏線が次々と露わになります!もう隅から隅まで見逃せないです!!


感想は、それぞれの回ごとに書いていきます!

1話
{netabare} 最初の回ということで、この作品の設定を話すシーンが度々出てきます。でも、堅苦しく語ってこないで、物語の中に自然に組み込まれているので違和感を感じないです! そして設定以外にも、主要キャラのイリスとクラスメイトの関係が何となく分かる気がします。
 この回の後半で、後々にも関わってくるミッドガルの新しい役割を知ることになります。その役割は、Dに接近してくるドラゴンを迎え撃つための「迎撃要塞」であるということです。イリスの戦闘能力を見る限り、ドラゴンを迎え撃つための戦力にすらならないというのは容易に想像できますw 流石にそんな状態では、Dに対して優しい施設だからといっても、“対ドラゴン戦に向けた特別カリキュラムが組まれたブリュンヒルデ教室”では呆れられますよねw
 そんな彼女に、悠は深く関わっていきます。そして、ここで描かれているイリスとのやり取りをするシーンは、物語が進む上で大事なシーンがたくさんあると思います。イリスに触れるときや、イリスの過去の話と決意などなど、見逃せない場所が盛りだくさんです!
 最初の回ということで、お色気やアクション、次回への引きなども上手く詰め込まれていたと思います! {/netabare}

2話
{netabare} ドラゴンの接近に向けて、迎撃の準備を進めるお話です。
 深夜アニメでは定番ともいえる、エッチなシーンがたくさんあります。でもこのシーン、キャラクターの感情がしっかりこもっている気がします!
 イリスはドラゴンに見初められていて、この先生きていられるかさえ分からない不安な状態でいます。だからこそ、1話で優しく接してくれた悠に対してお礼ができなくなる前に、必死に恩返しをしようとしています。スカートをたくし上げるシーンは、悠に対する強い気持ちや死への覚悟などが詰まった、とても素敵なシーンだったと思います! また、悠にDの紋章を見せるときのシーンでは、イリスが一切の照れを見せず「物部のえっち」とつぶやくシーンがなんとも切ないです。イリスが「私、強い子じゃなかった」と言って、死にたくても死を選べないもどかしさや弱さから涙を見せるシーンも、とても見ごたえがありました!
 悠とイリスの関係ですが、かなり進展したんじゃないですか!?w 最初は頭を撫でられるだけで怖がっていた(びっくりしていた?)イリスが自分から意を決して腕を組むシーンがそれを物語っていると思います!別で想いが込められていそうですが、悠のことを信頼してきている証だと思います!
 悠の回想は少しずつ鮮明になってきて、だんだんと気になってきます。それと同時に、イリスを気にかける理由や強気なセリフの根拠もはっきりしてきています。悠は自らの力にそれだけ自信を持っているんでしょうね。
 いろんなキャラクターの過去や感情が見えた回であり、次回への緊張感も高まる回だったと思います! {/netabare}

3話
{netabare}  いよいよドラゴンを討伐するお話です。
 悠の回想がついに全て明らかになります。やっぱり悠は強かったですね! 主人公が秘めた力を持っているのはよくありますが、それでもそ秘めた力を使うシーンは迫力があって、見ていて圧倒されました!
 悠の力ですが、秘めた力を使う代償に、自分自身の記憶を捧げるというものでした。秘めた力を最後まで使わずにいたのは、理由があったんですね。そして、これまでの回で度々出ていた悠の自信の正体がはっきりと分かりました!
 他にも、悠がイリスに対して戦う覚悟を問うシーンも良かったです。イリスの空間把握能力を最大限に生かすために、悠はわざとああいった聞き方をしたんだと思います。1話の、イリスが戦う理由を話すシーンとも重なって、イリスの戦う決意がより鮮明になったんだなと分かります。
 最後の方で、悠が代償に捧げた記憶が何なのかがうっすら分かります。きれいに締めた回でしたが、次回への引きも入っていて良かったです。 {/netabare}

4話
{netabare} まさかの新キャラ登場です! てっきり、これ以上は増えないと思い込んでいました。
 新しく登場したティアは、やんちゃでとても子供らしいキャラクターだなと思いました。私はいとこに6歳の子がいるんですが、本当にこんな感じですw 関わってると疲れるんですが、やっぱり憎めないんですよねw
 そして冒頭からサービスシーンでしたw でもやっぱりただのサービスシーンじゃないんですよね。悠の受け答えを聞いた限りだと、“血のつながった兄弟”って感覚で話していると思います。ですが2話の回想を見ると、別居しているんです! 恐らく、竜災などの経緯をたどって、血のつながっていない兄弟になったんだと思います。些細なやり取りでしたが、記憶の欠落を、サービスシーンを入れて上手く描いていたシーンでした。
 イリスも可愛らしかったです!2話では大胆な行動をたくさんしましたが、4話では積極的であっても加減をしてる・・・とも言い切れないですねw でも少しは遠慮をしていると思います。2話との感情の違いが表れていて良かったです。あと、やっぱりドジですねw これまでの回でドジなのはよく分かりましたが、ここまでとは・・・w 2話で竜紋を見せたときもノーブラでしたし、下着を忘れるのはよくあるみたいですねw
 本編では、ティアがクラスに馴染んでいくまでの流れを、短い時間の中で上手く表現していたと思います。最初は悠以外は部外者みたいな感じでしたが、少しずつ心を開いて、クラスのみんなとも話せるようになりました。リーザが悠の代わりに勉強を教えると言ったときに見せたティアの反応が、クラスに馴染んだという象徴だと思います。
 新キャラの登場で、物語がさらに盛り上がってくると思います。それと物語とは関係ないですが、ティアの声を担当した佐倉綾音さんの、幼い子供っぽさを表現した見事な演技が素晴らしかったです!見ごたえも聴きごたえもある回でした! {/netabare}

5話
{netabare} ティアの過去に迫るお話、そして水着回でした! 後半のサービスシーンだけでなく、序盤からラッキースケベもてんこ盛りでしたねw
 4話で紹介された新キャラのもう一人「穂乃花」も登場しました。ちょっと特殊(この次元では普通?)な出会い方でしたね。主人公と関わりを持ったということは、この先の物語にもきっと絡んでくるんでしょうね。
 さて、ティアの過去については、自分自身のことをドラゴンと呼ぶ理由が明らかになりました。ずっと「あなたはドラゴンよ」と言い聞かせられてきただけでなく、家族との記憶も“ニセモノ”と教えられてきたんですね。ずっとそう思い込んできたため、ティアは自分の過去の記憶と向き合うことをせずに反抗をしようとしたんだと思います。
 ですが、この回で悠に人間として生きることを迫られて、“ニセモノ”と思い込んできた記憶とついに向き合うことになります。
 口から発せられる言葉では必死に「嘘だから平気」と言っていながら、心では「本物の記憶だった」と涙を流す・・・。ようやく人間として生きる選択をし始めた証拠だと思います。これまでの描写が少なく、さらに回想のときもセリフがあまり無いためティアの過去の悲惨さは伝わりきりませんが、複雑な心情をよく表していたシーンだったと思います。
 水着回のBパートですが、ここではティアとイリス、そしてティアとリーザのやり取りがありました。
 イリスとのやり取りですが、なんだかハーレムらしい展開でしたねw 4話では「可愛い」で満足していたティアですが、5話では悠にそれ以上の言葉を求めています。・・・恋のライバル誕生です! ティアは、今まで見下してきたイリスを無視できなくなってしまいましたね。積極的な2人らしい仲の深め方だったと思います!
 リーザとのやり取りですが、これまでの回ではあまり伝わってこなかった、リーザの「クラスメイトは家族」という考え方が明確に伝わってきました! これは、Bパート冒頭でティアが言った「ママみたいなの!」というセリフとも関わってくると思います。深月がキラキラした目で見つめていた彼女たちのやり取りは、まさに家族のように見えました。ちょうど深月が一番顔をほころばせたときにリーザが言ったセリフは、わが子を心配する本物の母親のような感情がこもっていたと思います!
 最後にヘカトンケイルも現れて、これからどうなるんでしょうか? バジリスクの討伐も動き出していますし、先が怖いですね・・・。{/netabare}

6話
{netabare} ドラゴン信仰者団体のリーダー「キーリ」の登場、そして、ティアが“人間”と“ドラゴン”のどちらとして生きるかを選択するお話です。
 現れましたね、キーリ・・・。強すぎですw でも手加減をしていますよね。
 あれだけの実力差があれば、いくらでもリーザのことを殺せる機会はあったはずです。たぶん、リーザが“D”という貴重な存在だからなのでしょう。たくさんの人間を殺してきたキーリでも、迂闊に命を奪うことができなかったのだと思います。
 この回の山場ともいえるティアが“人間”として生きるか“ドラゴン”として生きるかを選択するシーンでは、これまでのティアの周囲で起こった様々なシーンがよみがえってきます。クラスメイトたちとの幸せな思い出、悠のお嫁さんになる前に阻んでくる恋のライバル、家族のように守ってくれていたリーザ・・・。一度はドラゴンとして生きることを選択しますが、あらゆる出来事を思い出し、ティアは人間として生きる道を選択します!手をグーにして強く語りかけるティアの姿は、幼いながらも勇敢で格好良かったです!
 その後、キーリに命を奪われそうになるシーンで見せる何もできずにただ立ちすくむ姿は、それまでの強気な行動からのギャップがあって良かったです。ティアはまだダークマターの扱い方すら教わっていないのですから、あんな状態になるのは当然なのです。
 ところで、この回では、意味深なものが多かったと思います。
 まずはヘカトンケイル。ミッドガルに所属しているキャラクターのセリフを聴いた限りでは、空間移動をしてきたように思えます。
 次に、キーリ。一つは「目」。悠がつぶやいた「こいつはドラゴンとして生きることを選んだんだな・・・。」というセリフから察するに、“D”の力なのではなく、ドラゴンの力なのかも知れません。もう一つは「技」。あの水色に光る技は何だったのでしょうか? 次のシーンで映ったティアを見ていると、催眠術のようなものとも捉えられます。
 最後に、悠の技。3話で使用したバベルには、まだ何か秘密がありそうですね。そしてキーリに対して無意識で使った技も気になります。もしかするとキーリと同じで、上で書いたとおりドラゴンの力なのかも知れません。
 人間として生きる道を選んだティアが、これからどのような力を発揮して活躍していくのか気になりますね!{/netabare}

7話
{netabare} ヘカトンケイルを撃退するお話と、悠の記憶を巡るお話でした。
 先週にキーリと悠が見せた能力は、やはりドラゴンの力なんだと思います。そのように読み取れるシーンが色々とありましたね。
 あと、深月が言った「撃退しました!」というセリフ。あれは本当に“撃退”なのでしょうか? <本当は討伐してるのでは?>と、私は勝手に考えていますw
 さて、この回の見どころは、後半の悠と深月のやり取りですね!
 尺を十分に使い、静かに語られる二人のやり取りには魅入られるものがありました。もう少し画に動いて欲しかったですが、セリフに引きつける力があったのでそれほど気になりませんでした♪
 まず、この二人の会話のやり取りで、悠から消えた記憶がさらに明らかになりました。悠は、2話の回想で出てきた記憶を失っています。そうすると、深月が4話で「兄さんのバカ」と言い放つシーンと、この回で「一番悪いのは兄さんです」と捨て台詞を吐いていくシーンが繋がりますね。深月のあの態度は、、悠が忘れている思い出(代償で失った記憶)に対してのものだったと分かります。まさか、ギャグパートにまで伏線があるとは・・・。
 さらに、その記憶を失ったために二人の気持ちに食い違いが起こります。Bパートの後半、深月が部屋から出ようとしているときに悠が発した「思い出を無かったことにしろだなんて、ウソでも言うな」というセリフ、深月自身は“兄さんの優しさ”と捉えています。ですが悠は、自分自身が記憶を失ったからこそ、そういうものを大事にしてほしいという思いを込めて言っています。悠の“優しさ”にも近いかもしれませんが、どこか違う、叱責のような感情から発せられた言葉なのだと思います。このセリフから感じ取れる二人の気持ちのすれ違いには、感慨深いものを感じました。
 そして、その後の悠が引き止めるシーンで、もう一度二人の心情のずれを見せてきます。ここでも、記憶の消失によって、お互いの言葉に懸ける想いが違っています。深月は悠とイリスのことを想って、自分の願いを押し殺しています。でも悠が告げた「俺は絶対に、お前の幸せを諦めないからな」というセリフは、逆に深月の心を揺さぶる結果となってしまいます。悠の行動は深月から見たら、ただの鈍感な主人公です。ですが悠にはその記憶が無いのです。鈍感な主人公でも、一味違った見せ方だなぁと思いました。
 事情を知らない深月に、胸が締め付けられます・・・。
 {/netabare}

8話
{netabare} バジリスクの侵攻に備えて、迎撃作戦を決行するお話でした。
 迎撃に向けての準備をするお話でしたが、今回は悠の性格の描写がメインだったように思います。
 また、その影響で、たくさんのキャラがフラグを立てていましたw
 なので、フラグが立ったキャラを少しまとめてみようと思います。

 ・深月
 深月は7話の最後に、悠の記憶の欠落による食い違いで誤解をし、フラグを立ててましたね。
 8話でのやり取りは、悠の家族愛的な要素が強かった気がします。
 ・イリス
 3話の時点からイリス自身は悠を「友達」という認識でいましたが、今回、悠の何気ない一言でフラグを立てました。今までのアプローチはスルーされてきたのに急に「わかるようになりたい」なんて言われたらキュンと来ちゃいますよ!
 ・フィリル
 最初は「惚れるの早っ!」って思いましたが、これまでの悠の活躍を見てきて、さらにあのムードなら惚れるのも納得です。あと、読書好きらしい隠喩でしたね。
 ・リーザ
 リーザはどっちなのかは確信がありませんが、少なくとも惚れてはいると思いますw 一瞬<フラグが立った?>って思いましたが、悠の行動が深月のためであると知ってからは、いつもの感じな気がします。きっと、自分自身のことを理解してくれたと思ったから、あのような表情を見せたのでしょう。

 こんなところでしょうか。
 それぞれのキャラとのやり取りの中には、悠の“相手を知りたい”という気持ちや、負けず嫌いなところが出ていたなと思いました。
 あとは鈍感なところもですねw まあ、本心で言っているから無自覚なのでしょうけどw
 
 ところで、バジリスクがミッドガルに向けて進んでいることから、悠は<ティアが狙われているのでは?>と考えています。でも、5話でヘカトンケイルが現れた時にティアの竜紋が変色しているんですよね。その後の描写が無いので真相はわかりませんが、これは本当にティアを狙っているのでしょうか?
 それと、バジリスクの能力を聞くと、キーリの技と似ている気がします。キーリの技はバジリスクの力なのかも知れません。
 {/netabare}

9話
{netabare} 温泉回と、バジリスクの生体が明らかになる回でした。
 穂乃花の企画で、火山島で温泉へ行くことになりました。
 そして、この企画に便乗して、フィリルが8話でのリーザと深月の進展への感謝を込めて、悠を温泉へ誘います。
 ・・・とのことですが、もう一つ、フィリルには8話で悠にからかわれた仕返しという気持ちもあった思いますw あのニヤケ顔はそれが理由だと思います。
 この温泉での計画は、それらをまとめて解決できる手段だったようです。よくあるハプニングですが、この展開には納得できます。

 バジリスクの生体についてですが、赤い閃光の正体は、「物質の風化」でした。海の水が塩になってしまったのは、風化して水分が失われてしまったからだったんですね。
 あと、この赤い閃光、触れると1秒で約2000年が経ってしまうらしいです。しかも射程距離は5000m。怖すぎます・・・w
 他にも明らかになった、「第3の目」。出力が半端じゃないですw 上空にいた輸送機まで喰らってしまうほど、範囲が広かったです・・・。これ勝てるんですか?ww
 さて、今回でバジリスクの生体が明らかになるとともに、ティアの竜紋も変色しました。やはり竜紋に反応していたのは、バジリスクだったようです。いや、もしかしたらヘカトンケイルにも反応していて、二体のドラゴンと共鳴し合っていたのかも?
 真相は分かりませんが、それはそれで良しとしましょうw

 今回は、新しくディラン少将が登場しました。ティアやブリュンヒルデ教室のメンバーとのやり取りに意味深な態度を見せていて、過去にどんなことがあったのか気になりますね。
 それと穂乃花も。今のところ、企画を立案するのが好き?というくらいしか分かってないです。これからどんな姿を見せてくれるのか、楽しみです。
 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

永遠の初心者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

8話まで見た感想

原作読んでません。なので、毎週とても楽しみにしています。
ドラゴンとDの関係性が深い気もするのでとりあえず最後まで見てみようかなと・・・。
ちなみによくある設定とかあんまり気にしてません。
1話見れば自分にあってるか、あってないかがよく分かると思います。

また、OP、EDともに良い曲だと思います。私は好きです♪
音楽は人それぞれ好みが違うと思いますけど・・・。

EDの方は1/28に発売されたので早速EDフルを聴いてみたところ・・・。
歌詞も私的にはとても良かったと思います(*^^)v

●8話まで見た感想(途中経過){netabare}
深月がミッドガルにきてからの3年間のことが明らかになりましたね。
深月には、昔、親友がいたみたい。
深月のことを守るために、自分からクラーケンの方に向かっていってすごいなぁって思った。なかなか出来ることではないと思う。親友はクラーケンになってしまって、深月が2体とも討伐したけど、親友を自らの手で討つっていうのはどんな気持ちなんだろうと考えさせられましたね。

悠のことも少しずつ明らかになってきてる感じがしますね。
ユグドラシルはなんで悠の記憶と引き換えに力を与えるんだろうと不思議に思いますが・・・。

キーリのことはまだまだ謎に包まれてますね。
これからも関与してくることあるのかな。だとしたら、これから明らかになってくるかもしれないですね!

8話まで見ても、話の内容はバトルだけの話になってないと思いますね。


次の感想の更新は全話見てからになりそうです。
{/netabare}

以下各話の簡単な流れみたいなものです。
見終わった後に更新していきます。
<現在8話まで視聴済み>


第1話 竜園のミッドガル{netabare}
唯一、男のD物部悠がミッドガルに強制的に送り込まれて・・・。
そこでイリス・フレイアと出会う。さらに妹の物部深月と再会。
物部悠がミッドガルに入学することになる。
そこでドラゴンに見初められた者は、ドラゴンになってしまうという事を知る。
ミッドガルは、ドラゴンに見初めれたDの保護と、ドラゴンを迎撃するための要塞らしい。
イリスはすっごい頑張り屋なんだけど、失敗ばっかり・・・。
夕方、悠とイリスが一緒に話してる時に、ミッドガル内に緊急警報が鳴り響く。
「レベルCってやばいのか?」
「レベルCは時々あるよ」 
イリスの竜紋が光っていた・・・。{/netabare}

第2話 白のリヴァイアサン {netabare}   
ミッドガル内にレベルCの緊急警報が鳴り響く。
ニブルのロキから連絡がきて、見初められたDの処分をしてくれないかと頼まれる。
白のリヴァイアサンがミッドガルに迫っていた。
イリスの姿が見えない・・・。悠は必死になって探す。
イリスの竜紋は変化していた・・・。
警戒レベルがAに引き上がる。
この件にニブルが関わってくるかもしれない・・・。
そして悠がイリスの護衛をすることになる。
幼少時代の回想が流れる。
「代償は汝の記憶」謎の声が・・・。
白のリヴァイアサンがミッドガルに!{/netabare}

第3話 咆哮のファフニール{netabare}
発射!とともにミサイルやレーザーなどがリヴァイアサンに向けて発射されたが、アンチグラビティで全て防がれてしまう。   
ニブルの特殊部隊が侵入!?
兄妹ゲンカが・・・。
リヴァイサンが第3次防衛ラインに接近!もう後が無い・・・。
イリスが戦う事を決意する。
悠がユグドラシルとの取引の続き?をして・・・。
あの謎の声はユグドラシルだったようですね。
とにかくイリスが助かって良かった!
最後はお決まりのあれ(笑){/netabare}

第4話 竜人のティア{netabare}
最初は回想からスタート。悠と何か関係あるのかな?
リーザから「クラスメイト見習い」に格上げされる。
イリスまさかの穿いてない状態。
臨時の健康診断を受けることに。もちろん悠は別部屋なので学園長室へ。
赤のバジリスクが行動を開始したため、竜紋の変化を調べるためのものだったらしい。
そんな中、ミッドガルに2人の少女が転校してくる。(保護されることになる)
悠がティアのサポート役になる。
ティアはすでに赤のバジリスクに見初められていた。
ティアは自分のこと、「ドラゴンなの」というけど何かあったのかな?
ティアがクラスのみんなと仲良くなれて良かった~
架空武装の作り方を教えようとした時に・・・。あ~ぁ{/netabare}

第5話 禍焔のムスペルへイム{netabare}
ティアがドラゴンになるが、リーザがティアを目覚めさせる。
ニブルのロキから連絡がきて、ティアを取り戻すために、ドラゴン信奉者の団体が動きだし、
ミッドガルに敵対するキーリが暗躍をはじめたということを知る。悠はその状況を知って顔を曇らせる。
ティアの過去、自分のことを「ドラゴンなの」と言う理由が明らかになりましたね。
ティアは、「あなたはドラゴン」と言われ続けてきただけではなく、どうやら優しかった両親がいたけど、そのことをニセモノだと教えられてたみたい。
悠はティアに人間として生きることを選んでほしいみたい。
そんなティアもクラスのみんなとなじんできている感じで良かったです。
帰ってきたティアが謝ったことに対してみんな優しかったですね。
リーザはクラスみんなのお姉さん的存在かと思ってたけど、今回のは完全にお母さん的な感じでした。
イリスの提案で海に行くことに。
水着みんなきれいだったな~
その夜、ミッドガル内に青のヘカトンケイル登場・・・。
防衛ラインとか意味無い・・・。

次回は、キーリという人物が関わってくるのかな?そこら辺も気になるところですね。{/netabare}

第6話 紅翼のティアマト{netabare}
突然ミッドガルに出現した青のヘカトンケイル。
ミッドガル内にレベルAの緊急警報が鳴り響く。
深月がリーザにティアの護衛をお願いする。
どうやらヘカトンケイルは不死身のドラゴンみたい・・・。だけど悠は3年前にユグドラシルとの取引でヘカトンケイルを消滅させているらしい。ならヘカトンケイルを一時的にも撃退できるのは悠だけ。と深月は考えていた。
深月は悠があの力を使ってもだいじょうなのかと心配しているみたいでもあった。
なぜか動かないヘカトンケイル・・・。
その一方で、退避しているリーザとティアにキーリが迫る。ティアを守るためにキーリと対峙するリーザ。
だが、リーザの攻撃はキーリに効かない。
そして、キーリの攻撃にリーザは倒れてしまう。ティアはキーリに捕まってしまった。
そこに悠が駆け付ける。だが、すぐにピンチに陥ってしまう。
ティアは「ドラゴンのお嫁さんになるの」と言っってしまったが、悠の言葉に揺らぐ。
ティアはクラスみんなとの幸せな思い出、恋のライバル、リーザのことを思い出して涙が・・・。
そしてティアは「人間の女の子なの」と言う。この言葉をティアが言った時は
ティアの【人間として生きていきたいという気持ち】がよく伝わってきて、安心できたなぁ~
そんな安心もつかの間、ヘカトンケイルがついに動き出してしまう。

次回はヘカトンケイルと戦うのかな。不死身のヘカトンケイルをどのように撃退するのか気になるところですね。{/netabare}

第7話 スカーレット・イノセント {netabare}
最初は総集編らしきものからスタート。本編はOPの後からw
キーリが「せいぜい頑張ってね」と行って消える。
学園内だと大規模な攻撃が行えないからみんなで風を作って海に押し出すみたい。
ヘカトンケイルがティアを見つける。やっぱりティアが目的なのか?
カウントを始め、深月の「放て!」でみんな一斉に風を生成する。腹部を狙って放たれ見事に命中するのだが、重すぎて倒れただけだった。しかもよりによってティアのすぐ近くって・・・。
ティアの本当の架空武装は {netabare}光の翼{/netabare}だった。
「もっと遠くに飛ばさないと」悠がそう言うと急にユグドラシルが出てくる。倒したドラゴンの能力を継承できるってことなのかな。
悠がアンチグラビティを使ってヘカトンケイルをぶっ飛ばす。そして悠の必殺技を準備する。悠はこれ以上大事な思い出を失いたくないみたい。深月達も再び風を生成するみたい。
ヘカトンケイルは風によって海の方へ押し出されていって・・・。最後は悠の必殺技が命中・・・。悠強すぎ。 どうやら撃退に成功したみたい。
みんな無事で良かった。リーザはひどい怪我だった・・・。
激しい戦いで宿舎が壊れてしまったみたい。誰の部屋にいくことになるんだろう・・・。イリスは積極的だな~ ティアもイリスには負けたくないみたい。ここで深月が登場。結局 {netabare}深月の隣の部屋になったみたい。
悠と深月が一緒の部屋にいる時に、{/netabare}深月は悠から聞きたかったことを話す。
悠は深月とのファーストキスをしたことを覚えてないみたい。これが代償?
悠の最後の言葉って・・・。

結局キーリのことはよくわからないままだったけど、これからどうなっていくか。次回はバジリスクが登場するのかな。そこら辺も楽しみです。
{/netabare}

第8話 侵攻のバジリスク{netabare}
最初は深月の夢からスタート。篠宮都は深月と仲が良かったのかな?
ティアとイリスは悠の飲み物に砂糖を入れてあげるみたい。ポチャンポチャンポチャンポチャンって入れすぎ~ 絶対甘すぎるよ(・_・;) リーザの怪我はまだ完全に治ってないみたい。
そんな中、ニブルからの報告が。サハラ砂漠から移動を開始していたバジリスクが昨夜から海を渡り出したという。
バジリスクの能力は{netabare}瞳から赤い光線を出して、その光線に触れたものを石や塵、塩にしてしまうというものらしい。{/netabare}バジリスクはミッドガルに向かっているらしい。狙われてるのはティア。
バジリスクの能力によってヘカトンケイルの時よりもたくさんの被害が予想される。そのため、船で無人島に移動してバジリスクをおびき寄せ、そこで島ごとバジリスクを吹き飛ばしてしまうという。・・・危険なのかなw
夕方、海岸で悠とイリスが2人きりに。悠は自分の想像を超えていくイリスのことがわかるようになりたいみたい。イリスも悠にならもっと自分のことを知ってもらいたいみたい。
次の日の朝、無人島に向けて出発。ニブルも今回の作戦に加わるみたい。ブリュンヒルデ教室のメンバー。その他に選抜テストでトップになった穂乃花が今回の作戦に参加することになった。
イリス達は外ではしゃいでるから大丈夫だったけど、フィリル達は船内で本を読んだりパソコンしてたりしてたから船酔いしちゃったみたい。
悠がフィリルが読んでいた本を取り上げる。船内を歩いていると、深月とリーザが喧嘩している・・・。
悠が部屋にいるとフィリルが本を取り返しにきて・・・。
悠は深月とリーザを仲直りさせたいみたい。
悠は深月に親友だった人の話を聞かせて欲しいと頼む。深月はあんまり話したくないと言うが、お願いを聞いてくれたら頑張れるらしい。そして、都のことを話し始める。
その話を聞いた悠は深月にアドバイスをする。リーザは結局深月のことを恨んでなかったみたいだし、これで仲直りできればいいなぁ~
船が火山島の近くに。

次回予告に出てきたあのおっさん誰? 次回は温泉あり?{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

最終話まで視聴済。総評と再採点を。

原作関連についてはノータッチだったのですが、
表紙のイリスの可愛らしさに、コミックに手をつけました。
(原作はともかく、アニメより可愛いとは思います。)

総評らしきもの-----
6話以降各話書く気になれなかったので、この形にします。
結論から書いてしまえば、色々中途半端だったように感じます。

●物語●
{netabare}
「D」と「Dの力をもつ少年少女」
「つがい」「異能」「代償」などの
基本的な設定は悪くなかったと思います。
「何と何のために戦っているのか」が見えていたのは、
このクールのラノベ枠としては重要だったとも思います。

が・・・尺の問題なのでしょうが、
何とも決着が付いていないという中途半端さだけが残りました。
対ドラゴン、対キーリ、対軍隊(対立の有無は不明ですが)。
原作の途中までを形にしたのでしょうから、当然の結果でしょうが・・・。
{/netabare}
●声優●
●キャラ●
{netabare}
メインヒロインであろうと思っていたイリスが、
中盤以降あまりクローズアップされないのが残念でした。
2~3話辺りの積極性は一体何処へ行ってしまったのかw

深月をリーザの関係性も、
時間かけて見せてもらえたら印象に残ったかもしれません。

キャストも豪華だったと思うのですが、
キャラと合わせてみても、こう印象深いものが無い。

悠の力の代償である「記憶」が
どう物語や人間関係を左右していくのか見えてこなかったのも、
残念なポイントかもしれません。
{/netabare}
●作画●
{netabare}
大荒れすることはありませんでしたが、
極めて美麗だったわけでもなく。可も無く不可も無く。

各キャラの異能の描写が、使い回しのようで、
毎回似たような画になってしまったのも評価できない点かと。
{/netabare}
●音楽●
{netabare}
OPもEDも悪くなかったのですが、
他の番組ほど優先順位が高くなる曲でも無かったです。
どちらかといえば、イリス&深月のED曲が好みでした。
{/netabare}


5話視聴後-----
{netabare}
新たな「D」を加えて、物語は新たな局面に進みました。
が・・・ティアという少女。彼女自身の謎。彼女を狙う組織。
それらが絡まった(多分また説明不足?)為に、
イマイチ流れが掴めない展開に。

更には「ミッドガル」に敵対するDまでいるらしい。
何となく誰のことかわかる気がする~と思っていたら、
直後にあっさりとバラしてくれましたw

ティアのドラゴン化は、もっと深刻なダメージになるかと思いきや、
リーザ一人で対処できてましたね。

Bパートはうって変わって、水着回。
イリスが結構サービスしてたせいか、今一つありがたみが・・・w
折角ですから、イリスにはいつもの積極性を発揮して欲しかった。

ラストにはいきなりドラゴンに攻め込まれて(?)ましたけど、
ミッドガルは、色々な意味で大丈夫なのでしょうか・・・。
{/netabare}
4話視聴後-----
{netabare}
ユグドラシルとの接続は、主人公の記憶に影響を及ぼす模様。
今回ですと「深月との記憶の一部」でしょうか。
実兄妹では無いはずが、影響で実の物として認識されてしまっていると。

何故だか・・・穿き忘れてくるイリス。
お約束のように健康診断(臨時)w

ラノベ物の学園長や理事長(に近い立場)というのは、
幼女でないとダメのでしょうか?w

今回も無駄に積極的なイリスですが、盛大に空回りしてましたね~。
自爆して、妨害されて、スルーされて。

過去の戦いでの、深月と確執はあるのでしょうが、
リーザが高圧的なだけの嫌なキャラで無いのは良かった。
いつか深月を許す日は来るのでしょうか?
{/netabare}
3話視聴後-----
{netabare}
イリスの積極性・空回り部分を除くと、
結構シリアス要素が目立つ作品なのだな~と感じています。

Dがドラゴンと同等と解説されてましたが・・・
結構劣勢なバトルシーン見てると、
「同種」であって「同等」ではないかな?と。
相対するドラゴンの特性や相性などはあるのでしょうが、
ドラゴンを倒せる気はしなかったですね。

世界観やノリやキャラは嫌いではないですが、
設定などの細かい所に穴が多いように感じます。
当然説明されてない部分や、描かれていない部分はあると思います。
アニメ用展開であって、原作はキチンとしてるのかも知れません。
ですが、あの戦い振りでどうクラーケンを倒したのか?と。
{/netabare}
2話まで視聴-----
{netabare}
日高ボイスのヒロインの『予想外の積極性』と
『斜め上をいく暴走っぷり』は
観ていてテンポは悪くなく。
一種のアクセントにはなっていると思います。

が・・・結構、設定・背景やキャラの説明も無いままに、
1匹目(?)のドラゴンが襲来する展開に。

更に別の思惑を持つであろう勢力(主人公の元職場?)が絡んできて・・・。
言わんとすることはわかるが・・・何というか気持ちの良い内容では無かった。

ドラゴンの目的が「つがい探し」というのは面白い。
目を付けられた「D」を守りきれないと、
最終的に仲間に手を下さなければならなくなるというのは、
物語が重苦しくなりそうな要素ではあると思います。
果たして、その辺主人公がどうしてくれるのか。

丸々1話使って、まだリヴァイアサンが届いてないのはビックリですw
防衛ラインはあっさり抜けられてたし、一体何が何から守っているのやらw
他諸々ツッコみたい処は多々ありました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

83.7 5 謎の生命体アニメランキング5位
少女終末旅行(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (966)
3873人が棚に入れました
繁栄と栄華を極めた人間たちの文明が終わりを迎えてから長い年月が過ぎた。人間たちのほとんどが死に絶え、生き物さえもいなくなった終わりを迎えた世界。複雑に建造された都市はまるで迷路のような廃墟となり、整備するものがいなくなった機械たちは徐々にその動きを止めていく。いつ終わってしまったのか、いつから終わっているのか、そんなことを考えることさえなくなった終末の世界であてのない旅を続ける二人の少女。チトとユーリは今日も愛車ケッテンクラートに乗って廃墟の中を彷徨っていた。

終末の世界をほのぼのと生き抜くディストピアファンタジーが今、幕を開ける。

声優・キャラクター
水瀬いのり、久保ユリカ
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

余白に何を思うか

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
あからさまなポストアポカリプス系の作品としては、これまで観てきたアニメの中でも1、2番だったと思う。

このアニメは凄い。メチャクチャ深いような、メチャクチャシンプルなような。考察しがいもあって、気楽にも楽しめる。

個人的には、今期(2017秋)の覇権アニメ。

私は色々考えながら観ちゃいましたが、な~んにも難しいこと考えずに、雰囲気に浸ることも全然OKな作品です。是非みてほしい。

あと、何気にOP、EDも良かったです。耳にも残り、メッセージ性もあって、可愛くて、作風にも合っていて。素晴らしいアニメでした。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(特盛りバージョン)】
{netabare}
「移動」と「旅」の違い。

例えば、A地点からB地点に行くとして、B地点に行くことを目的化している時、B地点で何をするのかが大事な時は、A地点からB地点に行く間は「移動」になる。

一方、B地点自体が単なる場所に過ぎず、その道中を楽しむ姿勢があれば、A地点からB地点に行く間は「旅」になる。

この作品のタイトルは、少女終末「旅」行。

作中、チトとユーリは幾人かの「人」に会う。彼ら、彼女らは、自身の生活(書いてて思ったけど、生活って、生きる活動って書くんだな。活動のない生き方は、生活してるって言わないんだな)になんらかの「生きる意味(目標・楽しみ)」をもっていた。

金沢は、「上層に行く(目標)・地図作り(楽しみ)」。石井は、「別の都市に行く(目標)・飛行機作り(楽しみ)」。ロボットですら、「都市の維持(目標)・魚の育成(楽しみ?)」。

なぜそのような目標、楽しみをもったかというと、「持たざるを得なかった」ということだろう。

最初の話(A地点、B地点)に戻って言うと、B地点に求める何かが確実にあるならば、途中の楽しみはいらない。B地点まで速やかに「移動」し、B地点で楽しめば良いのだから。しかし、B地点に何があるか分からない、ひょっとして何もないかもしれないと思った時、「移動」は意味を失い、消去法的に「旅」が生まれてくる。行った先に何もないのなら、せめて道中くらいは楽しまないとやってられないしね(笑)

この「少女終末旅行」は、まさにそんな、詰んだ世界(ポストアポカリプス)を描いている。

そして、少し飛躍して考えた時、この考え方は人生にもなぞらえることができる。

人生の終着点は、誰しもが「死」ということになる。その「死」にどう価値を付けるかを必死に絞り出したのが、宗教なのだろう(私自身は、無宗教無神論者だが、そのくせ神社ではお願い事をし、お墓を無下に扱う馬鹿者には腹を立てるという、ごくごく一般的な日本人だが)。

仏教でもイスラム教でもキリスト教でも、死後の世界は設定されているし(ユダヤ教はちょっと違うけど)、どうやら良い場所のようだ(確か、{netabare}イスラム教は天国(酒とか肉とか性とか、わりと即物的)で、キリスト教は永遠の安息(宗派に寄って違うけれど、神の元での安らかな日々という、わりと精神的なものが大きい)。仏教だけはちょっと違って、輪廻転生(また現世に戻る。まあ、天国もあるっちゃああるけど、修行しないとね)であり、イスラム教徒やキリスト教徒の方に言わせれば、仏教は宗教ではなく人生哲学らしいと、昔、本(コーランを知っていますか 著 阿刀田高)で読んだ記憶がある{/netabare})。

だから、B地点である「死」が「楽しみ」になる(死後の世界を信じる)と、それまでの人生(道中)は、目標に達するための手段(移動)にすぎなくなる(それがいきすぎたのが、いわゆる過激派というやつですね)。

一方で、「死」を「終わり(終末)」と考える人にとっては、「死(死後の世界)」は目標になり得ないので、その「道中(人生)」を「楽しむ」、「旅」になる。「どうせいつかは死んじゃうんだし、だったら今を楽しまないと損じゃん」という考え方は、前述の宗教的死生観と真逆で、「死」が「(今を楽しむ為の)手段」になっていることが分かる。

これは別に、私自身が、宗教を否定するものでも肯定するものでもなく、ただ、この作品は明らかに後者、「死」を「終わり」と考える立場に立っているということだ。実際、4話では「神」「宗教」に対して批判的な会話が描かれているし、9話では「命とは終わりがあるもの」と(珍しく二人がすぐに同意し)定義付けをしている。

だからこそ、彼ら、彼女らは、「今」に価値を見出だしているのだ。「今」に価値を見出ださざるを得ない世界に生きている、ともいえる。彼ら、彼女らは、(世界、あるいは自分の)「終末」までを「旅」しているのだ。

ちょうど、俳人の松尾芭蕉も、そんなことを書いている。彼は、「おくのほそ道」の中で、「日々旅にして旅を栖(すみか)とす。古人も多く旅に死せるあり」と、「旅」そのものが「家」「人生」である生き方に憧れ、「旅」の中で死ぬことを願っていた。「旅」を「人生」にするには、「結果よりも過程を楽しむ姿勢」「流動性を楽しむ姿勢」が必要になるのだろう。

チトとユーリも、そんな感じだ。一応、「上層に行く」という目標はあるものの、それは目的化されておらず、理想の住みかを夢想したり、雨音の奏でる音楽に興じたり、月明かりでビールを飲んだりする。実に「道中」を「楽しむ」、「旅」をしている。ただ、現実的な意味合いでの「生きる(生存する)」こと(暖をとる、食料の確保)は忘れてておらず、それがファンタジーに深みを与えている点は間違いないだろう。

つまり、金沢や石井にとっての「地図・飛行機」が、「リトとユーリの二人で過ごす全ての出来事(白字で書かれる事柄)」なのだろう。実際に、4話(神様回)で停電し、リトを見失ったユーリが銃を見つめていた描写があったが、あれは「リトがいなくなったら自分も死ぬ(自害)」ということで、二人が楽しみながら気楽に生きているように見えて、実はかなり危うい精神バランスの中で生きていることが分かる。

最終話、リトとユーリ以外の人間が生きていないとした点も深い。金沢や石井、お祖父さんも死んだのかな。リトとユーリと、その他の人間との違いは、独りか否か。人は独りでは生きていけない、生きていてもしょうがないということか。

最終話は、これら長々と書いてきたことを総括するものだった。リトとユーリは、「互いさえいれば、世界の終末すらどうでも良い」「勿論、最上層(月)を目指す。何もないかもしれないけど」「次は、風の吹く方向に行こう」などと言う。毎回のEDで流れる「終わるまで終わらない」というメッセージ。

実に、(哲学的な意味での)「旅」を意識した名作だったと思う。

しかし、これは多分、このアニメの伝えたいことの一部にしか過ぎないのだろう。考えるべき点は、さらいきれないくらい多かった。

みなさんは、この作品に多分に含まれた「余白(哲学的な問い)」に何を思ったのだろうか? レビューを楽しみにしたい。

〈まとめ〉
◎哲学的な問い
○美しい背景と、力の抜けたキャラのギャップ
◎世界観を上手く表現したOP、ED
○クスッと笑えるCパート
◎ラストが納得のいくアニメ
{/netabare}

【視聴終了(小盛り要約バージョン)】
{netabare}
「移動」と「旅」の違いは、「移動=目的地に着いてから楽しむ、移動は手段」「旅=目的地までの道中を含めて楽しむ、移動も目的」だと思う。

本作のタイトルは少女終末「旅」行。リトもユーリも「旅」をしている。

彼女らにも「目的地(上層)」はあるが、それ以上に、「二人で過ごす」「道中」を楽しみ、大切にしている。それは、いつかやってくる「死(終末)」を怖れるより、「今ある生(人生)」を楽しもうという姿勢に感じられる。

この作品に多くある「余白(哲学的な問い)」に私は、そんなことを思っていた。皆さんはどうだろうか?
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ポストアポカリプス系かな。凄いゆったり進むし、雰囲気だけ出してストーリーを進めないとは、なかなか勇気のある1話目。

2話目
独特の会話だな。少しずつ明らかになる世界観。風呂に入って洗濯して飯食って終了。

3話目
お、新キャラ? 生きる意味、か。出会いと別れを繰り返していくのかな?

4話目
デジタルアーカイブ的なこと? ちーのイタズラ、下手すればユー、自害してたぞ(汗) なんか、ギリギリで生きているんだな。宗教の本質。

5話目
なんか、マッチ売りの少女みたいだな。芭蕉みたいでもある。何が価値を失い、価値を見いだすか。文字通り、雨音。

6話目
絶望と仲良くなろうよw 作風的に、成功するかと思ったけど、失敗か。絶望と仲良くなれた、、、か。夢(別の都市)の結末を見られなかったからこそ、また、夢をみられるという意味の笑みなのか、これで人生諦めがついたという笑みなのか。これ、日本沈没、みたいな話?

7話目
私たちはいつも迷っているようなもんだ。人生に矢印があったらつまんない。ちゃんと料理だけど、発酵を知らず、カリカリになっているのがリアル。糖分は大事だね。

8話目
生きてても死んでても、同じか。人は忘れられたら、死ぬってやつだね。死ぬのが怖くて生きられるかよw 殴るなよ(笑) ビール、月光が溶けこんでいる。酒盛りw 酔っぱらいw すげえ素敵な月見酒。この話が一番好き♪

9話目
生きてるって、何?とか、また、哲学をw ロボット三原則的な問いかな? 命の取捨選択。無常感。命とは、終わりがあるもの。破壊の先の創造、、、共感、環境問題。

10話目
時間の制約に生きる人間。音楽。夕日のさして~あはれ、だね。人間の根元的な感覚。電波を話す生物? アイボみたいな機械の可能性が高いかな、エサとかないし。

11話目
お? これが進化の可能性? 石像のやつに似てるな。本のタイトル、「War and Human Civilization」をググってみると、「War in Human Civilization」という本が出てくる。直訳すると、「戦争と人間の文明(戦争は人類の文明)」。2006年に出版されたらしいね。元ネタかは知らんが。文化の違い。よく分からないものを怖いと思うか、興味深い(知りたい)と思うか。それが戦争になるかならないかということかな。これが、戦争。そりゃ滅ぶわ。原子力ね。

12話目
ターンAのような、エヴァのような。今を生きる人間は、歴史の先端にいるわけだしね。超展開。良いラスト、最終兵器彼女みたいだな。終わるまで終わらない。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 57
ネタバレ

めっちょん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

これが終末世界の日常。生きるか死ぬかの日常。【レビューも中弛みの8話目!】

≪8話≫
{netabare} テーマは、
墓地。螺旋回廊。お酒。

・墓地
これも人々の心理についてのお話
人々の遺品を残してそれをあの石像が見守ってる構図
帰属意識みたいなものか
肉体は土に還り魂は宇宙に還る
結局一人の人間も何かの一部であるというのは本当のことだと思う


・螺旋回廊
螺旋を人生に置き換えるところが深い
食べて寝てぐるぐる回って同じ繰り返し

のようで確実に登ってる
みたいな話

途中で危険な場面に出くわすのもお約束
正直普通ならここで落ちて終了してるところですね
誰でも一度はこんな間一髪の体験あるのではないでしょうか
目の前に鉄骨が落ちてきたとか車が突っ込んできたとか
地震もしょっちゅうあるしね
一本先の電車や飛行機で大事故が起こったなんて経験ある人も多そう
実際毎日のようにこうやって犠牲になってる人もいるわけで
まあこうやって運命をかいくぐって今まで生きてきてるのもまた人間
まさに一寸先は闇
生きてる事自体がミラクルなのです

死ぬのが恐くて生きられるかよ―!
名言(迷言)だなw
まさにその通り
死ぬのが恐かったら何も出来なくなる
常に何らかの危険が潜んでるのが世の中
もし不運に巡り合ったらあきらめるぐらいの気持ちも無いと何も出来ませんね

・お酒
正直意味が分からないw
鼻歌のみのEDもスタッフ酒飲みながら作っただろ!と思うほど意味不明
つまりお酒とはそういうものだという事か
酒飲んで普段のストレス解消してみたみたいな話
ちーちゃんだってたまにはストレス解消したい!

酒の力借りないとやってられない終末世界は現代社会の週末世界そのものではないですか(うまいこと言ったドヤァw) {/netabare}













彼女たちはいつまで生きれるのだろう
いつまで日常を送っていけるのだろう
未来の見えない終末世界の中で
ただ生き抜くために生きて彼女たちは何を思う
その瞳の先にあるのは希望なのか終焉なのか

静かに静かに時は流れ彼女たちをこのまま呑み込んでいくのだろうか
それともいつか彼女たちをここから救ってくれる時がやって来るのだろうか

彼女たちは最後まで穏やかに笑っていられるのだろうか


彼女たちの心の中と行く末がとても気になるアニメです


≪2話まで視聴≫

極寒の中寒さをしのぐ家も無く彷徨うというのは本当にいつ死んでもおかしくない
ケッテンクラートという乗り物がどれほどの頑丈さがあるのか知らないが
もし壊れてしまったら完全に詰む
北海道においてももし吹雪の中車が故障して誰も助けにも来れなかったら確実に死にますね
毎年そんな事故が起こってます
非常に危険ですね

会話の中にも常に死を意識した心情が垣間見れますね
天国がどんなところとか既に私たち死んでるんじゃないかとか
このまま静かに眠るように人生を終えても悪くないとさえ思っててもおかしくない状況ですね

意外と二人は異なる価値観で常に衝突して喧嘩してますね
言葉遣いも荒く攻撃的な口調が多くお互いを牽制し合ってる心情が読み取れる
これも余裕のない環境が引き起こす日常ですね
それでもそれが成立するのは二人の力、影響力がバランス取れてるからです
まあ基本二人は見た目と違ってしっかりしてますね
お互いを一方的に頼る事も無く自分というものをしっかり持っています

しかしここでもいつそれが崩れるか分からないという危なかっしさも感じます


常にどこか緊張感の漂う不穏さが独特の味付け、ピリッとしたスパイスになってる作品です


{netabare}
唐突な魚にはビックリしましたね
いかにもこの世界には似合わない珍しい出来事です
それゆえ魚の描写と合わせてなんだかリアリティーを感じないエピソードでした
まさかホントに夢の世界なのかね

上層部から来たという事は大きな希望ですね
上層部には生き物が生きられる環境がまだ残ってるという示唆ですね

日常ものではありますが上を上を目指す展開はRPGっぽくてワクワクしますね {/netabare}


≪3話目≫
何というかギミック?が素晴らしい
乗り物やら道具やら建造物やら細かくリアルに描いてます

{netabare}カナザワさんには同情した
生きる意味というのは人それぞれ
それを失う事ほど辛い事は無い

チトにとっては本、ユーリにとっては食べ物とお互い皮肉を言い合ってますが
実は二人が一番生きる意味を維持してるのはお互いの存在なんじゃないかとふと思いました
もし一人だったらとっくに生きる事をあきらめてたかもしれません。
それゆえに相手の大事な物に対して嫉妬したり

いろんな事を考えさせられる深いテーマのある作品ですね {/netabare}


≪4話≫
信仰についての非常に分かりやすい説明
光と闇
安心と不安
でもただの石像じゃんw
ちーちゃんが神なのでは?
いや私こそが神だ!w


≪5話≫
{netabare}ユーリ「家って何のためにあるんだっけ。」
チト「家が無かったら暮らしていけないだろ。」
ユーリ「今の私達には家ないけど~。」

なんつー深い会話
こういった暗喩的ないろいろな意味を含む会話がいちいち胸に残る

ユーリは何も考えてないようで相当賢い
その心の中ではいろんな思いを秘めていることが分かる
どちらかというとちーちゃんがやり込められてる事が多いですねw

普段何気無く住んでる家。その家の大切さを語る
こんな普段気付かない事がこのアニメでは改めて考えさせられる

ちーちゃんの夢はやはりちーちゃんの深層心理を現わしてる
ちーちゃんにとってゆぅは大きな存在であり
気をしっかり持たないとゆぅに食われる
ある意味ちーちゃんが弱気にならずしっかり出来てるのもゆぅがいるからだと考えられますね
不思議な二人の関係です

音楽
1つ1つから出る音はそれぞれ違ってそれが合わさって音楽となる
1つの音が挿入歌まで広がっていくラストは良くある海外のCMっぽい
音楽の本質を表現する実に良い演出

挿入歌「雨だれの歌」
歌:チト(CV:水瀬いのり)、ユーリ(CV:久保ユリカ) {/netabare}


≪6話≫
{netabare}イシイさんの希望と絶望回。

キャッチコピーの1つ「絶望と仲良く」
その意味を1つの視点と人物から描いたのかなと思われます

イシイさんには「空を飛ぶ」「隣の都市へ行く」という明らかな希望があった
こんな世界だからこそちゃちなプロペラ飛行機であっても、
空を飛ぶという事はとてつもなく大きな夢であり希望であったと言える
歴史が証明するようにそれは人類共通の夢の代表とも言える

終末世界での最後の夢、希望はしかしあっけなく散ってしまった

地図を作ってたカナザワさんはまた作ればいいさとまだ希望は残ってた
しかし今回は恐らく人類最後の飛行者と言ってたように明らかに希望が1つ失われた話だったと思う
二度と飛行機は作れないし隣の都市という希望も無くなった

残されたのはそう「絶望」です
それこそカナザワさんの時のように「生きてても仕方ない」「死なせてくれ」と呟いてもおかしくない

でもなぜかイシイさんは晴れやかで笑っていた
ユーリは「仲良くなったのかな。」「絶望と。」
と言った

この心理こそがこの作品に終始流れてるテーマ「絶望と仲良く」の意味だとしたら
やはりこの作品には希望というものとは無縁の世界を描いてるのかも知れないですね
希望は持たずともそれでも生きていく事にはやはり意味はある
二人を見ているとそんな気がしてくるのです {/netabare}


≪7話≫
{netabare}ちーちゃんほんと可愛いな
守ってやりたいタイプw

ゆうはいざとなったら頼りになるタイプ
じつはこういう人間が一番強い
人は逆境や極限にいる時にこそ本性が出る
普段どんなに立派な人を装っててもいざとなったら逃げだす人のなんと多い事か
いざという時にこそ動けるそんな人間になりたいと僕は思うのです

だから普段は多目に見てねwテヘッw


高層ビルや高い所に居ても安心出来るのは何故でしょう
足元にしっかり支えてる土台があるからですね
人が高い所に居られるのも土台があるおかげだという事を忘れてはいけませんね
土台が崩れれば一人の人間なんて儚いものです
常にいろんなものに支えられ生きているそれが人間なのです

調理してる時の二人すごい楽しそう
幸せへの過程とはこんな風に幸せなものなのです

締めは「甘いって幸せだよねー。」
これまた深い深い言葉です {/netabare}


OP
ボカロっぽい曲と思ったら作曲毛蟹Pはボカロもやってるっぽい
ミクさんに歌わせたらしっくりくる




※【余談】
スマホを持ってる人は「脱出ゲーム スライドプリンセス」というアプリを紹介しておきます
けものフレンズとも共通する非常に似た世界観を持ったゲームです

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

淡々とディストピアを味わう

終末旅行と言うだけあって人間がほとんどいないディストピアを車のようなものに乗って駆け巡りつつ、起きるとりとめのない作品。

全く人間がいないと思いきや{netabare}地図を作って旅をする人や飛行機を作って遠い世界へ旅立とうとしている人に出会う。前者はエレベーターに乗って落としちゃって精神的にまいりながらもなんとか立ち直る。後者は飛行機は途中までしか飛ばなかった。なんとかパラシュートで脱出したけれども。そんなにがっかりしている感じもなし。{/netabare}

よくわからない石像がいっぱいあったり、戦争の残骸があったり、{netabare}最後のほうは謎のきのこみたいな奴らがでてきたり、{/netabare}
それでもチトとユーリの食事を巡る掛け合いなどが中心で本当に淡々としている印象を受けた。
穏やかに見られた。ただ、キャラデザは独特。


OP
動く、動く 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
ED
More One Night 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
挿入歌
雨だれの歌 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
フニクリ・フニクラ
ノクターン Op.9-2
主題歌がなんか可愛い。ディストピア感があまりない。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 「星空」「戦争」
文明が崩壊し、全てが滅んでしまった世界で、ふたりぼっちになったチトとユーリは、延々と続く廃墟を愛車ケッテンクラートに乗って旅をしていた。しかし、ユーリのふとした思いつきで建物の内部に入った二人は、そのまま道に迷い、外に出ることができなくなってしまう。陽の光も当たらない暗闇の中で、自分たちがどこにいるのかもわからないまま、時間の感覚すら失い始めた頃、眠りから目覚めたチトはわずかに流れている風に気がつく。

2. 「風呂」「日記」「洗濯」
見渡す限り一面の銀世界をケッテンクラートに乗って走るチトとユーリ。雪はしんしんと降り続き、ケッテンクラートが走ったあとのわだちもすぐ雪に覆われていく。ユーリは荷台でいくつもの雪玉を作っては並べながら、チトにここはどこなんだろうと尋ねるが、答えなど出るはずもなく、徐々にその勢いを増していく雪と風。吹雪の中で本格的に生命の危機を感じ始めたチトとユーリは意識を失いそうになりながら、寒さを凌げる場所を探す。

3. 「遭遇」「都市」「街灯」
巨大な溝のそばで、溝の向こう側に渡るための橋を探すチトとユーリ。しかし、どこまで行っても延々に溝が続くだけで、向こう側に渡れそうな橋は見当たらない。そのときふと煙草の匂いがすることに気がついたチトが匂いの方を見ると、まだ火がくすぶっている吸い殻が落ちていた。警戒して辺りを見回すと雪の上に足跡も残っている。近くにいる何者かを警戒し、銃を手にしたユーリにチトは弾を込めるように指示を出す。

4. 「写真」「寺院」
生まれて初めて見るカメラを手に試行錯誤しながらユーリの写真を撮るチト。何とかピントは合ったものの画面が全体的に白く上手く撮れたとは言い難い。撮影を止め、ケッテンクラートに乗って走り出すチトとユーリだったが、カメラに興味津々のユーリはチトが首にさげているカメラを取り、写真を撮り始める。運転中のチトに声をかけ、写真を撮るユーリに、運転中によそ見をすると危ないと言うチトだったが、時既に遅く石像にぶつかってしまう。

5. 「住居」「昼寝」「雨音」
いくつもの建物が連なった巨大な団地にやってきたチトとユーリ。電気や水道といった設備はまだ動いているが、人は誰もいない。かつてはたくさんの人々が住んでいた家だった場所を探索しながら、家について考える二人。探索を続けるうちにまだドアがついている部屋を見つけた二人が中をのぞいてみると、そこには二つのソファが残されていた。ソファに座ったチトとユーリは背にもたれかかり、一息つきながらお互いの理想の部屋について語り始める。

6. 「故障」「技術」「離陸」
故障して動かなくなってしまったケッテンクラートを修理するチトの横で、仰向けに寝転び、空を眺めているユーリ。板金をしゃぶりながら鼻歌を歌うユーリに、少しは手伝って欲しいと告げるチトだったが、返ってきたのは断りともっと絶望と仲良くなろうよという返事だった。このまま直らなかったらどこにも行けなくなってしまうと溜息をもらすチト。そんなときユーリの視界に空を飛ぶ何かが飛び込んでくる。

7. 「迷路」「調理」
イシイが描いてくれた食料生産施設への地図に従ってやってきた建物の中には大小様々なパイプが縦横無尽組まれた空間が広がっていた。上も下も右も左も前も後ろもパイプしか見えない。そこから先については行けばわかるとしか書いておらず、仕方なくパイプの上を歩きながら進んでいくチトとユーリ。しかし高いところが苦手なチトは、足を踏み外せば命を落としてしまうであろう高さに耐えきれず、その場にへたりこんでしまう。

8. 「記憶」「螺旋」「月光」
視界の果てまで続く広大な敷地の中に整然と並ぶ無数の引き出しがついたいくつもの壁。引き出しは欠落している箇所を除けば、ほとんどぴったりと閉じていて開けることができず、開けることができたいくつかの引き出しも空っぽか役にも立たない価値のなさそうなものが入っているだけ。そして壁の終わりのほうに見覚えのある石像を見つけたチトとユーリは、石像の写真を撮り、カメラをくれたカナザワのことを思い出す。

9. 「技術」「水槽」「生命」
まだ所々電灯がついている薄暗い場所をケッテンクラートに乗って進んでいたチトとユーリ。そんな中、チトが地面に何かが打ち付けられるような音に気がつく。警戒しながら音の正体を探ろうとする二人。連続して聞こえるその音は徐々に大きくなり、次第に地面も音に合わせて振動を始める。暗闇の中から目の前に現れたのは長い足を持つ巨大なロボットだった。ロボットはチトとユーリの眼前を通過し、また暗闇の中へと消えていく。

10. 「電車」「波長」「捕獲」
駅のホームにやってきたチトとユーリは、そこに到着した電車にケッテンクラートで乗り込む。瞬く間にスピードを上げて進んでいく電車の窓の外に広がる巨大なプラントが立ち並ぶ施設に圧倒される二人。電車は施設の上に架けられた高架橋を通り、トンネルへと進んでいく。見るものがなくなってしまったチトとユーリは、暇を持て余し、電車の先頭車両へ行こうとケッテンクラートを走らせる。

11. 「文化」「破壊」「過去」
大穴の中で見つけた猫のような謎の生き物を拾ったチトとユーリ。ヌコという名前らしいその生き物に銃弾を食べさせているユーリを見て、驚くチトだったが、ヌコは銃弾をお気に召したらしく、もっと食べたいとねだる。ユーリが拾ってきた大小様々な銃弾の中でも大きな20mmの銃弾を頬張るヌコを横目に、建物の中に何かを見つけたチトは、ケッテンクラートの進路を変えて、建物の中へと入っていく。

12. 「接続」「仲間」
巨大な潜水艦の中を探索しながら、昔の人々がどんな暮らしをしていたのか知りたいと言うチト。ユーリになぜそんなことを知りたいのかと聞かれるチトだったが、上手く言葉にできない。潜水艦の中で見つけたチョコレートを食べるユーリに、チトがカメラを向けてファインダーを覗くと、そこに何か文字が浮かび上がる。何が起きているのか把握する間もなく、チトとユーリの前に浮かび上がったのは、これまで撮影してきた写真の数々だった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

67.6 6 謎の生命体アニメランキング6位
蒼穹のファフナー EXODUS(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (399)
2169人が棚に入れました
あなたは、そこにいますか?

西暦2150年。遠い宇宙から来たシリコン型生命体・フェストゥムとの戦いは、新たな局面を迎えていた。

第一次蒼穹作戦で砕かれた北極ミールは、その欠片を世界中にまき散らした。

それらはやがて、独立したミールとして、個別の活動を始めた。
大半のミールは人類への憎しみを抱き、戦いを挑んできたが、一部のフェストゥムは人類との共生を選択した。

同じ思想を持つ者は、人類のなかにも存在した。彼らは人間であり、フェストゥムでもあった。その存在が戦局を混乱させ、より多くの憎しみを生んだ。

戦いはもう、人類対フェストゥムという単純な構図では語れなくなっていた。

そんななか、竜宮島だけは戦いの表舞台から姿を消し、沈黙を守っていた。2年前の来主 操との邂逅で、島はミールと対話する手段を手に入れた。それは島に、可能性をもたらした。アルヴィスの子たちは、戦いの準備を整えながら、敵を理解する術を模索していた。

そして、今また、島に更なる進化がもたらされそうとしていた。フェストゥムの言語を解する少女と、フェストゥムに守られた少女。

二人が出会う時、新たな世界の扉が開く…。


声優・キャラクター
喜安浩平、石井真、松本まりか、佐々木望、福圓美里、新井里美、白石稔、白石涼子、梶裕貴、島﨑信長、小野賢章、石川由依、田中正彦、土師孝也、篠原恵美、葛城七穂、小林沙苗、石川静、高瀬右光、ゆかな、諸星すみれ、てらそままさき、遠藤綾、小松美智子、京田尚子、大友龍三郎、置鮎龍太郎、中村悠一、岡本信彦、森田成一、潘めぐみ、宇乃音亜季、佐々木りお、鈴木達央、浅倉杏美、世戸さおり
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

今度は「劣化ゆゆゆ?」と言わざるを得ない残念作

EXODUSという題名から、旧約聖書にある預言者モーセに率いられたユダヤの民のエジプト脱出のエピソード(※『出エジプト記』)をモチーフとした作品か?と視聴前はそれなりに期待していたのですが・・・

確かにそういう設定&シナリオもあることにはあるのですが、下手な2本建て構成になっていてシナリオが分かり辛いうえに、進行がチンタラと冗長で、何とか完走しましたが、視聴中なんどもウトウトしてしまいました。

登場キャラたちが皆責任感が強くて必死で頑張っている姿には好感を持ったので、評点ほどには嫌いな作品ではないのですが、シリーズ構成&脚本全話を担当した冲方丁氏はもう少し出来る人だと思っていたので、その点は結構ガッカリ。

《まとめ》
本作の少し前に放送され、登場キャラたちを襲う残酷な設定が少し本作に似ている『結城友奈は勇者である』(※略称『ゆゆゆ』)の方は1クール12話でキッチリ完結しているので、両作どちらも未視聴の方は『ゆゆゆ』の方を先に見た方が良い気がしました。


◆制作情報
{netabare}
原作         XEBEC
監督         羽原信義、能戸隆(総監督)
シリーズ構成・脚本  冲方丁
キャラクターデザイン 平井久司
メカニックデザイン  鷲尾直広
音楽         斉藤恒芳
アニメーション制作  XEBECzwei(第2期){/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========= 蒼穹のファフナー EXODUS (2015年1-4月、10-12月) ========

 - - - - - - - OP「イグジスト」、ED「暗夜航路」 - - - - - - -
{netabare}
第1話 来訪 ☆ 西暦2150年(ハワイ生存圏壊滅)、2151年の竜宮島、ペルセウス中隊飛来 ※OPなし
第2話 希望の名は ☆ エスペラント同士の対面(美羽&エメリー)
第3話 対話の代償 ☆ 乙姫急成長・エメリーとの接触、乙姫誕生の秘密
第4話 継承者たち ★ マークニヒト解体難航、インド洋のコア、新任パイロット達の訓練進行
第5話 新世界へ ☆ 御門零央・水鏡美三香・鏑木彗初陣、インド洋派遣部隊出発
第6話 祝福のとき ☆ アグラ基地到着、皆城織姫の目覚め、世界樹ミールとの接触、一騎&総士出撃
第7話 新次元戦闘 ★ 竜宮島防衛戦、マークザイン&マークニヒト復活
第8話 平和を夢見て ☆ 織姫命名、マークザイン&マークニヒト発進
第9話 英雄二人 ☆ アグラ防衛戦、マークザイン&マークニヒト来援
第10話 希望の地へ ☆ 続き、アザゼル型撃滅、アグラ放棄
第11話 変貌 ☆ パイロット達の身体の異変
第12話 戦場の子供たち ★ パイロット達の心理的萎縮
第13話 闇の中の未来 ★ 竜宮島防衛戦(無人機投入、カノンの未来視、パイロットの意思の力) ※ラストで島壊滅の未来視
第14話 夜明けの行進 ☆  アザゼル型再出現、新人類軍ダッカ基地部隊からの攻撃
第15話 交戦規定アルファ ★ 堂馬広登死亡、人類による人類の攻撃、真矢の傷心、進路変更、エメリーの希望
第16話 命の行方 ☆ 派遣部隊からの情報、第2次L計画、カノンの未来改変への苦闘開始
第17話 永訣の火 ★ カノンの孤独な闘い、島の夏祭り、カノン消滅 ※ED「愛すること」{/netabare}

 - - - - - OP「DEAD OR ALIVE」、ED「ホライズン」 - - - - -
{netabare}
第18話 罪を重ねて ☆ 永久戦闘モデルと海水化ミール、超巨大FT(リヴァイアサン型)襲来、キャンプへの襲撃
第19話 生者の誓い ☆ 近藤剣司と咲良の結婚式、新型機完成、第3次蒼穹作戦開始 ※シナリオ適当過ぎる点は×
第20話 戦士の帰還 ☆ マークフィアー(甲洋)帰還、美三香消滅、敵コア破壊
第21話 目覚めの時 × 合流地点の待ち伏せ ※シナリオ破綻
第22話 憎しみの記憶 × 救援者(来主操)、合流、新国連の秘密(プロメテウスの岩戸) ※EDなし、同上
第23話 理由なき力 ☆ 交戦規定アルファ発令、三つ巴の戦い、アルファ撤回
第24話 第三アルヴィス ☆ わだつみ島の戦い
第25話 蒼穹作戦 ☆ 続き
第26話 竜宮島 ☆ 続き ※OPなし、ED「暗夜航路」{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)6、★(良回)18、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 × 3.4

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「あなたはそこにいますか・・・」って、あれっ・・・2クールの放送じゃありませんでしたっけ^^;?

この作品は蒼穹のファフナーの2期目に相当する作品です。
1期と2期の間に、以下の作品が制作されています。
・RIGHT OF LEFT(1期の前日談)
・HEAVEN AND EARTH(1期の後日談)
1期を未視聴の方は、物語に繋がりがあるので1期からの視聴をお薦めします。
1期と2期の間に制作された2作は見なくても2期の物語にはついていけますが、視聴しているとこの世界感の奥行を感じることができるように思います。
1期も相当涙した作品でしたが、例えばRIGHT OF LEFT・・・OVA1話なのですが、涙腺に相当ダメージを与える作品に仕上がっていました。
これらを含め、この「蒼穹のファフナー」シリーズは私のお気に入りの作品なので、この2期も視聴を楽しみにしていました。

ファフナーは搭乗による副作用があるのでずっと登場できる機体ではありません。
なので、2期では1期で最前線で闘っていたパイロットの多くは引退し、ファフナー乗りは次の世代に遷っていました。今でも現役パイロットを続けているのは遠見 真矢だけで、真壁 一騎は喫茶店、皆城 総士は研究、カノンはファフナーの整備、と竜宮島で皆それぞれの道を歩もうとしていました。

不定期でフェストゥムは襲ってくるものの、島の防御と迎撃態勢はしっかりしていますし、ファフナーのパイロットも高い適正値に裏付けられた良い仕事のお陰で島は守られています。
それに研究の成果でパイロットへの負担も軽減している・・・島全体が優しい空気に包まれている感じです。
欝作品と言われるだけあってこれまで沢山の悲しい出来事が続いたので、この平和的な日常がとても心地良いと思っていましたが・・・やはりそれも束の間でした。

新たなミールの到来によって世界のバランスが崩壊する懸念があることを島の人たちは知ることになるのです。
万が一、新たなミールを味方にできないと人類は地球上で生きる場所を失うことになる・・・
それを回避するにはミールと対話できる存在が必要不可欠で、それに協力するには対話のできる日野美羽を人類軍に同行させなければならない・・・
人類軍はかつて何度も竜宮島を襲ってきた存在です。
竜宮島は人類軍に判断を迫られ・・・物語が動いていきます。

2期を視聴して最初に安心したのが、この作品の中で脈々と流れているこの作品独自の欝的雰囲気が色褪せていない、という事と、これまでファフナーに乗ってきたパイロットの意志を次の世代がしっかりと引き継いでいた、という事です。
angelaさんの歌に合わせたオープニングアニメの中盤以降、決してフェストゥムから目を逸さない若手パイロット達とゴーバインのヘルメットが硬い決意を物語っているように感じました。

彼らは救われるのか、それとも滅び行くのか・・・
そこは続編に期待・・・という事になったようですね^^
てっきり、連続2クール放送だとばかり思っていましたが、分割作品だったんですね^^;
全てはこれからです^^

1期が放送されてから10年が経過しました。
2期の作画は、1期を遥かに凌ぐ出来栄えで凄まじいの一言です^^
スタッフの中には10年前に見たファフナーが大好きで、XEBECさんに入社された方もいらっしゃるとか・・・この作品はこだわりと愛に溢れているんですね^^

オープニングテーマは「イグジスト」
エンディングテーマは「暗夜航路」
どちらもangelaさんの曲です。ファフナー=angelaさんの図式がすっかり定着したようですね^^
もちろん、どちらもお気に入りの曲です。

1クール13話で一旦幕を引きましたが、続編がどうなるかが楽しみですね^^
2015年の5月24日のスペシャルイベント-痛み-で詳細が発表されるようです。
あと1ヶ月と少し・・・首を長くして待っています♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

1期と劇場版視聴必須

1期と劇場版観ていないと、正直わからないので、
視聴必須になると思う。

キャラデザの人、マジェプリ後なので、
SEEDよりからキャラがマジェプリよりになった。

とりあえず1期から劇場版が2年後で、劇場版から4年半後のようだ。
となると、14歳でファフナーに乗ってたら20歳になってる設定だね。

13話の終わり方が「???」だった…
分割2クールにしてもねぇ、わかりにくいよ…

11-12話
{netabare}
島の話で、2万人の移動の件は次週に持ち越しみたいだけど、
得た力の代償は、人間じゃ無くなって行くというのは分かった!

カズキは、ホント地球と同化して神ENDになっちゃうんじゃないの?と…

折り返し地点12話でも特に悲劇という悲劇もなくー
後半たたみかけるように鬱鬱行くのかな…
{/netabare}

10話
{netabare}
カズキとマヤが、ユミコさん(マヤの姉)の異変?に気がついた感じ。

まだ主要キャラが散っていないってことは、最後に一気に逝くのかなぁ…
人類軍のマヤの異母弟がザインに無理矢理乗りそうな感じだったけど、
やらかしてくれるのかなぁ?
{/netabare}

9話
{netabare}
「英雄2人」ってタイトルだったけど、
チーター2人な気が…

2人が戦地に入った瞬間から戦局が一転

ニヒトが魔王に見えたw
ザインの同化の上書きとかチートでしょう。
カズキは最後地球と同化するんじゃ…
{/netabare}

8話
{netabare}
マークザインとマークニヒトの戦地への派遣だけで終わった…
時間かけすぎだろう…
{/netabare}

7話
{netabare}
島のファフナーが覚醒したのとマークザインとマークニヒトの起動が
メインだけど、ミワの母親が…

どんどん暗くなってく
{/netabare}

6話
{netabare}
主要キャラ全滅鬱エンドになりそうな展開だった。

安定のファフナーと言えばそうなるけど…

ちょっとカルト宗教ぽい感じが強いのと、
やはり、人類軍の長老さんが人類の足かせですかーと
{/netabare}

5話
{netabare}
総士の最後のセリフが気になった。
1期とかみたいに次回から鬱鬱化していくのだろうか???

3代目パイロット達とOPの4人が中心にくるのだろうし、
2代目パイロット達の立ち位置がかわいそうな感じ…
{/netabare}

4話
{netabare}
新人パイロット決定回

ファフナーのパイロット決定って、毎回
赤紙みたいな家族側の演出が…

1クールだったら、どうやって終わらせるんだろう?
かなり展開が遅い気がする。
{/netabare}

3話
{netabare}
真矢の声優さんが棒過ぎて…本業声優じゃないのかな?

1期と劇場版観ても、ついて行けなかった…

とりあえず、人類軍の3パイロットは空気読めないっと
キービジュアルに1期からの4人と新人パイロット見習いが
描かれているから、4話以降、この辺が中心にくるのかなーぐらいしか
わからない…

終わってから、2周目で理解できそう。
{/netabare}

1話~2話
{netabare}
1話Aパートは人類軍で、Bパートから、主要キャラの現在紹介って感じだった。

2話は、希望同士の出会いよりも、一騎が、人類軍の3パイロットから、
スーパーエースとして、崇められている所の方が印象に残った。
「真壁因子」って呼んでたけど、3話で分かるのかな?

キャラデが同じなんでアレだけど、レイ・ザ・バレルぽいのが
迎え入れた人類軍の隊長してたよ…名前に「ミツヒロ」って入っていたし
何かありそうな予感。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

76.8 7 謎の生命体アニメランキング7位
結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (409)
1767人が棚に入れました
「結城友奈は勇者である」より2年前、神世紀298年。鷲尾須美は小学六年にして神樹によって選ばれた世界を守る勇者である。同級生の乃木園子、三ノ輪銀と一緒に「お役目」をこなす事になるが、この二人は天然だったり元気良すぎたりと問題児の雰囲気。須美は精一杯、役目を頑張ろうとするが―。

声優・キャラクター
照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里、花澤香菜
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

英霊未(いま)だ嘗(かつ)て泯(ほろび)ず

本シリーズのヒロインたちは、例えば、結城友奈ならヤマザクラ、東郷美森ならアサガオ、乃木園子なら青バラ・・・という風に、自らを象徴する「花」をもっていることにまず注目しましょう。

ここでレビュータイトルに即して言うならば・・・

《英》は、①はなぶさ(花房)、②「すぐれて美しい」の意。
《霊》は、①肉体と独立して存在すると考えられる心の本体。また、死者の魂。霊魂。たま、②目に見えず、人知でははかりしれない不思議な働きのあるもの。神霊・山霊など。

そして、この2文字が組み合わされた、《英霊》という、本作中しばしば言及される言葉は、その典拠を漢籍ではなく、意外にも日本で作られた漢詩に持っているそうです。

すなわち、日本独自の政治的/歴史的状況を反映した大義名分論(いわば日本版朱子学)として江戸期に興起し隆盛した水戸学の後期の代表的論者であり、幕末の武家階層の青少年に大きな思想的影響を及ぼした藤田東湖(ふじた・とうこ 1806-55)が、中国南宋末の忠臣文天祥(ぶんてんしょう)の詩『正氣歌』に感じ入って詠んだ詩『和文天祥正氣歌』(1845年作)(※読み「文天祥正気(せいき)の歌に和(わ)す」)中の一節

“乃知人雖亡,英靈未嘗泯。”
(※読み「乃(すなは)ち知る 人亡(ぼう)ずと雖(いへど)も,英靈未(いま)だ嘗(かつ)て泯(ほろ)びず」、※現代語訳「人は死んでしまっても、英霊は決して滅びてはいない、ということが分かる(=乃(すなわち・・・知る))。」)

・・・が、その初出であり典拠なのだそうです。

※参考サイト
日本漢詩選 (和文天祥正氣歌 藤田東湖)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shici/jpn15.htm

この漢詩の一節にはまた、“或伴櫻井驛,遺訓何殷勤”(※読み「或(あるい)は櫻井の驛(えき)に伴(ともな)ひ,遺訓何ぞ殷勤(いんぎん)なる。」)とあり、このように水戸学の最大の実践的提唱は「楠公を顕彰・敬慕し、その事績に自らも続く」ことにあるのですが、本作の制作者(岸誠二・総監督、上江洲誠・シリーズ構成)コンビが本作以前に制作した作品『人類は衰退しました』(2012年)の第1話には、何故か「クスノキの里」という設定が唐突に登場していて、尚かつ、その第3話には同類誌(※同人誌みたいなもの?)「楠」創刊のエピソードまであって、「あれ???この人たち、もしかして分かってる??」という、とても偶然とは思えない気持ちを喚起されてしまいました。
(※もっとも、『人類は衰退しました』は田中ロミオ氏が原作者なので、そちらから設定なのかも知れませんけど)


◆“無垢な少女”に仮託して物語られる“英霊のこころ”

そこまで難しく考えなくても、例えばアニメ作品で、「英霊」という言葉が度々使われた作品というと、私の知る範囲では2012年の人気作『Fate/Zero』が、真っ先に思い浮かびます。

その『Fateシリーズ』での“英霊”の定義を引用すると・・・
{netabare}
「過去・現在・未来の全時系列のどこかに存在した英雄たちの霊。
実在したか否かを問わず、神話や伝説・歴史において偉大な功績をあげ、死後もなお人々からの信仰の対象とされた英雄の霊格が精霊・神霊・聖霊(いずれも人よりも高位とされる)の域にまで昇華され、世界の外側にある「英霊の座」と呼ばれる領域に押し上げられることで、時間軸、輪廻の輪、因果の枠からも外れて不変の現象となった存在。」{/netabare}

・・・このようにFateシリーズでは、“英霊”の定義がやや変形されてしまっているのですが、それでもこの言葉を多くのゲームファン/アニメファンにとって身近なものとして普及させた点は大いに評価したいと思います。

そして、2014年の秋にTVシリーズ(第1期)が制作・放送され、2017年春~夏にかけてその前日譚が劇場版3部作として公開され、その後、同年秋に後日譚と併せてTVシリーズ(第2期)として放送された『結城友奈は勇者である』シリーズでは、より本来の定義に近い“英霊”の“姿”そして“こころ”の動きが、

「無垢な少女」に仮託されて

・・・描き出されているように、私には見えました。


※参考動画 [MAD] 鷲尾須美は勇者である OP - サキワフハナ -
https://www.youtube.com/watch?v=v6SmKhF5_-k

因みに、このMAD動画は2017年の7月にようつべにupされて以来、現時点(2018/12/4)で再生回数、実に 246,946 回に及びますが、関連動画も含めて制作側から別段削除の要請もない(※コンテンツとして成功を収めたので削除する必要も感じていないのかも知れませんが)、ということで、制作側としてはむしろ、同シリーズ劇場版3部作のエッセンスを上手く集めて要約した動画として新規視聴者向けに視聴を密かに推奨しているのかも知れません。


◆本シリーズへの感想は人それぞれ

「英霊がなぜ少女に仮託されるのか?」から「そもそも英霊は顕彰され思慕されるべきものなのか?」まで含めて、本シリーズへの感想は、視聴者の現時点での知識や認識の状況に従って様々に分かれると思いますし、ことに2014年秋に放送されて、円盤売上等コンテンツ全体の成績としては大成功を収めたはずの第1期『結城友奈は勇者である』については、視聴者によっては激しい反感・嫌悪の念を呼び起こす結果となり、そうして極端に低い評点を付けてしまう方が放送当時から後を絶たなかった影響で、本サイトでの本シリーズ作品の総合評価は、その作画面からもシナリオ面からも際立つ出来の良さに比較して、残念ながらイマイチ高く付いていません。

しかし、そうした賛否両論を含めて、視聴者にここまで激しい感慨を抱かせた稀有の作品の、その真価を個々人が改めて確かめる、という意味で、やはり本シリーズは「一度は視聴してみるだけの価値がある」と考えます。

今、ここで分からなくとも、それが切っ掛けとなって、数年後には、何かしら分かってくることがあるかも知れませんしね。


◆章別評価

(1) 鷲尾須美の章 ★★ 4.6   (6話) ※第1期の前日譚
(2) 総集編      ☆  3.9   (1話) ※第1期の総集編
(3) 勇者の章    ★  4.0   (6話) ※第1期の後日譚
--------------------------------------------------
  総合       ★  4.3   (計13話)

※なお、第1期 『結城友奈は勇者である-結城友奈の章-』の個人評価は ★★ 4.7 です。

・・・よって、本シリーズ全体への個人評価は ★★ 4.5  となります。


◆視聴メモ
{netabare}
・上記の章別評価の通り、劇場版3部作を分割・再構成した前半6話(鷲尾須美の章)の出来はやはり秀逸。
・ただし、後半6話(勇者の章)は、視聴前の期待を高くし過ぎてしまったこともあって、残念ながら今一つの出来と感じてしまいました(※それでも十分に楽しめましたが)。
・なお、前半で劇場版主題歌「サキワフハナ」を一切使用しなかったのはかなり残念でした(※どこかへの配慮があったのか??)。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作           Project 2H
企画・原案       タカヒロ
総監督         岸誠二
監督          福岡大生
シリーズ構成     上江洲誠
脚本           上江洲誠、タカヒロ
キャラクターデザイン BUNBUN(原案)、酒井孝裕
音楽           岡部啓一、MONACA
アニメーション制作  Studio五組{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

===== 結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章- (第2期) (2017年9月-2018年1月) ====

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 鷲尾須美の章 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  - - - - - - - - OP「エガオノキミへ」、ED「ともだち」 - - - - - - - - -
{netabare}
第一話 わしおすみ ★ 神世紀298年初夏、初めてのお役目(アクエリアス襲来・撃退)、鎮花の儀 ※OPなし、ED「エガオノキミへ」
第二話 ともだち ★★ リブラ撃退、園子の隊長指名、合宿、銀の家庭事情、カプリコーン撃退 ※須美の気負いと気付きの描写は◎
第三話 にちじょう ☆ 3人の休暇 ※劇中歌「国防体操」
第四話 たましい ★★ バーテックス3体同時襲来(キャンサー/スコーピオン/サジタリウス)、銀奮闘・戦死、※ED「たましい」
第五話 さよなら ★ 告別式、ヴァルゴ撃退、夏祭り、新装備導入
第六話 やくそく ★ 精霊出現、バーテックス再び3体同時襲来(アリエス/ピスケス/レオ)、満開と体の異変、園子連続満開、第1期へ ※ED「やくそく」{/netabare}

総集編 ひだまり ☆ ※{netabare}東郷視点から見た第1期(結城友奈の章)の総集編{/netabare}

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 勇者の章 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  - - - - - - - OP「ハナコトバ」、ED「勇者たちのララバイ」 - - - - - -
{netabare}
第一話 華やかな日々 ★ 神世紀300年秋、園子の勇者部入部、東郷不在の気付き ※OPなし、ED「ハナコトバ」
第二話 大切な思い出 ☆ 東郷の消息、壁の外へ、生贄の巫女、東郷救出
第三話 あなたを思うと胸が痛む ★ 友奈の異変、風の交通事故、天の神の祟り、Xmas Eve
第四話 秘めた意志 ★ 新年、友奈の試練、勇者御記
第五話 清廉な心 ★ 神樹様との結婚(神婚)、天の神襲来、勇者たちの最後のお役目
最終話 君ありて幸福 ★ 続き、地の神の消滅{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)8、☆(並回)3、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

面目躍如なるか、またそれを確認するために自分は耐えられるのか

1話感想
{netabare}へーまたやるんだこのアニメ。
自分的に前作の評価はかなり低いです。
言い出したらあれこれと止まらなくなるけど、最もアカンと思った部分は──

「謎」として引っ張って来た(隠し続けてきた)ことに説得力が無い

視聴者に向けて「どうだ、これがこの世界の謎だ、ビックリしたでしょ?」って意図ばかりが前に出ててそれの説得力に欠いてるというか。
世界の謎を明かすのは同時に「今まで隠してきた理由も明かす」とセットだと思うのだが、前作はそれが徹底的に不足していた。
「なるほどこりゃあ隠しとかなきゃヤバい案件だわ」と膝を叩く内容ではなかった。
正直これがちゃんと描けないのだったら最初から“謎”とするなと、それこそストパンやバトガ見習えと、敵が何者か不明なのと人類がそういう脅威に晒されているってのは別問題でしょ。
「誰も分からない」と「何者かが意図的に隠してた」は全くの別モノ、混同してはいけないし視聴者をバカにしてるとさえ思えてしまう。
いやマジで、なんでそれ隠しとく必要があったの?っていう疑問に明確に答えられる人居るのかね?
視聴者を驚かせてやろうという制作側の意図なんて知ったこっちゃないし、そういう“上っ面だけ”アレを真似てるのが透けて見えるからよく比較にもされるワケで…。

ってことで、そこら辺の足りてなかった部分を今作でフォローしてくかどうか確かめるために視…えええ、見るの?
あんま期待できないし見たくないんだが…だって1期「これでいい」って思った人向けに作られただけで「ダメだ」という人に向けてのフォローってのは可能性低い気が…。
それでも一縷の望みに賭けて試聴するのか?自分…。

単純な解決策、あくまで素人な自分が思いつく一例としては「大赦が一枚岩でない」なんてことがあれば上記の突っ込み所はかなり解消される気がする。
派閥間で利害の衝突があって秘匿せざるを得なかったってことであるなら、まぁ納得できるかなぁ、と。
ストパンで例えるなら{netabare}ウォーロック作ってたの軍上層部が隠してた、{/netabare}みたいな。
そういった方向への掘り下げがされるのなら有難いし、それこそ一期の評価も変わるんだが…。

ってことで途中で視聴打ち切りする可能性大。
因みに自分は「ビックリする謎のタネ明かし」よりも「ジリジリと謎に迫ってく」系のが好きです。
一期放送直後の自分の感想見てみたら「お前らもっと話し合えよ」と書いてあったけど、そこら辺の掘り下げを望んでのことですね。
誰も疑わないのが気持ち悪くてしょうがなかったんだ…今回はどうなるんだろうねぇ?


あ、しまった、1話のマトモな感想書いてないや。
あれれ?前作よりパワーダウンしてる気が…。
OPからして花をモチーフにしてたと思うのだが今回はそれが弱いような?
これじゃあ1期のアレは何だったんだってことになりかねない気が…。
ってか花ネタだと今期はこのはな綺譚がひょっとしたらガチかも知れない。
なんかそこから逃げたような印象。{/netabare}

2話感想
{netabare}なんかメタ的に面白くなってきました。
同期に放送されてる別アニメが設定の構造的にはこれと似たような感じで、それと比較して見れるというか。
クジラの~だけど、閉ざされた孤島が舞台で、外を知らずに居た主人公たちが外を知ってどうするか、または何故隠されてたのか・隠さなければならなかったのかっていう謎に迫る系としては共通するんじゃない?
で、こっちは2話になっても全く“謎”に迫ることは無くアバンで不穏な空気を演出するだけなんだけど、果たしてこのペース配分は合ってるか合ってないかクジラと比較して見ると面白いかも知れない。
(因みに前作はこのペース配分が最悪…最後の最後で投げっぱなしエンドというオチでした。今作も同じ塩梅なのかが注目ポイントかと)

ってか、ホントに縦に進まんね、前作知ってればオチバレてるのに。
そうねぇ、前作の友奈の振舞いは「正解」ってことだと思うので、今回は「不正解」を引く、ではその違いは何か──ってのがスタッフの見せたいところだと思うのだが、現状違いは見当たらない。
単に女の子が不幸になるだけの話なんだったら…ねぇ?{/netabare}

3話感想「思いのほか覚えてなかった」
{netabare}あ、やっべ、前作の記憶薄まってる。
ってのも鷲尾の語った歴史、それって事実なん?ってのを思ったと同時に「そういやいつからこんな世界になったんだっけ?」ってのが…お、思い出せない。
前作その説明ってあったっけ?
ひいい参ったなぁ…確認のために見直したくもないし、今作でその説明やってくれると有難いんだが…。
それにしても、右ネタやるんだったら国防挺身隊くらいぶっ飛んでくれないとちょっと笑えない。
っていうかスタッフだけが楽しんでるような置いてけぼり感が。{/netabare}

7話までの感想
{netabare}6話までって別に要らなかった気が…今後関わって来るかも知れないのでまだ判断はできないけど。

そしてようやく始まった本編。
あ、また入れてきたな、今度はインドのゼロの発見か。
この作品世界はリアルに対しどの時期に分岐したんだ?っての自分知らなくて…前期でやったっけかなぁ?
「その歴史は真実かい?(どの時代から大赦による嘘の歴史が教えられてる?)」ってのは気になるポイントで、作ってる側も意図的に入れてるんだろうなぁってのが分かるし、興味引かせて原作なり周辺作品買わせようってことなんだろうけど…。
う~ん、自分さすがにそこまではなぁ。

そして東郷の愛国仮面の扱いにちょいと疑問。
贖罪として奉仕活動…は分かる、勇者の活動内容を明かせないので何をやらかそうとしたのか世間に公表できないため、正体を隠して(愛国仮面になって)社会奉仕するしかない。
でも、だ。
勇者部の連中に許されて「いい話だなぁ」って展開に持ってくのは疑問。
自分を罰して欲しかったんじゃないの?
優しくされるより叱って欲しい・優しくされるのが一番辛い、って心境じゃないの?と。
とんでもないポカやらかして申し訳ないことをしたと気に病んでるなら「いいよいいよ気にしてないから」ってよりも「じゃあ今度飯奢ってくれ、それでチャラだ」ってほうが余程スッキリする。
(因みにコレ、対等な関係だからできる解決方法、上司や部下の関係でこれはできない。逆説的に友情を語るならこっちの手段を描いた方が有効かと)
物語でよくあるのは一発ブン殴って「これでチャだ」か、こっちのがよっぽど勇者らしい気が。
そうでないと…なあなあで済ますとその後もずっと負い目を引きずることになるので。

で、上記は文句じゃないです。
東郷失踪の理由がそれだったらいいなぁ…っていう予想というか願望。
勇者部がヌルすぎて自分を罰しきれてないと自ら窮地に追い込んだ(本当は腹切って詫びたいのだけど精霊がそうさせてくれないので)とか。
これなら「自分に厳しいキャラ」としてキャラも立つと思うんだが。
「ときに優しさは罪になる」みたいな方向に話進んでくれたら自分は歓喜するんだけど…行かないかなぁ?そっち方向。

記憶改竄ネタについては…同期に放送されてるインフィニティフォースで既に同じネタががが。
よくまどマギみたいって言われてるのに敢えてこのネタ入れるのは開き直りかな?右だ右だ言われて当てつけで右翼ネタ入れたのと同じように。
しかもあっさり全員自覚しちゃうのは…ま、まぁそれは今後次第か。
ってか簡単に記憶改竄ができてしまうのなら「一般人が勇者について深く知ろうとするのはヤバい」って設定が宙吊りになってしまうような?これも今後次第か。
なんか残りの話数に向けて宿題が溜まって行ってる気がするんだが、果たして大丈夫なんかのう?{/netabare}

最後まで見て{netabare}
世界設定もっと知りたかったらゲームや小説?も見ろってことなのかな。
そっち知らんから「どういうこっちゃ?」と思っても、それをもって評価していいのかどうか迷う。

個人的に一番謎なのが↑でも何度か触れてるけど「歴史どうなってんねん」。
特に東郷を右寄りキャラとしていじってたワケだけど、この世界って第二次世界大戦やってないよね?
戦う「外国」が存在しないんだから。
で、そんなので愛国戦士とか生まれるの?というのがどうしても引っかかってしまう。
「大赦の用意した歴史は嘘」ってのは知ってるハズで、どうにもこうにも不思議で不思議で…。

同様に文明レベルもよくワカラン。
もし300年前に分岐した(四国だけになった)のであるならワットもエジソンもディーゼルも存在しないということに。
そんなので車やスマホなんて作られる世界が形成できるとは思えない、どれだけ四国に天才発明家が居るんだよって。
って考えると西暦2000年代に分岐して、300年(以上)そこから大して変化せずにいた、って考えるのが一番妥当な気がするけど…そんなことある?
独自の文化が勝手に形成されるような…それこそメガゾーン23みたいに「西暦〇×年を再現している」ってことが無い限り。
けどそうであるならスマホのバージョンアップもワザと遅らせてたってことになってしまう。
なにより受験勉強(日常パートにも大きく係わってたので無視できない)ってのが謎、ワザと文明レベル(科学技術)落としてる世界の勉強なんかして何の意味があるんだと。

で、そんなことがすっごい気になってしまって作品自体が頭に入って来ない。
小説でも読めばどういうことなのか分かる様になってるのかね?
あんだけ東郷いじっておいて何も考えてませんってほうが有り得ないだろうし…。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

結城友奈「は」勇者である

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
本作(わすゆ)は、まずは1期「結城友奈は勇者である(ゆゆゆ)」の(時系列的に)2年前の物語のため、ゆゆゆ視聴者は、結末を分かった上での視聴になります。

しかし、ゆゆゆ視聴者にも、御新規さんにも、どちらでも楽しめるような親切な構成になっていたと思います(剣道部は、ゆゆゆ視聴済)。よって、視聴順序はいかようにでもよろしいかと♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(大盛りレビュー)】
{netabare}
「ゆゆゆ」視聴済の立場としては、結局、須美は「下半身麻痺、記憶喪失」。園子は「全身様々な機能を失い寝たきり」。銀は「(多分)死亡」。という結論(悲劇)が待っていることが分かった上での視聴になる。当然、3話や4話の日常回に心癒されることはなく、むしろ悲劇への伏線として観てしまう。

一方、わすゆ から視聴を始めた御新規さんは、平和な日常から悲劇へ叩き落とされる、我々がゆゆゆで体験したのと同種の経験をするだろう。各話のアバンにある手記の黒塗りを予想するのも楽しいと思う。

1クールの中で、総集編を挟んで、実質の1期(わすゆ)と3期(勇者の章)をやるというのは、新しくて面白い構成だったと思う。中でも、たった7話でまとめた「わすゆ」は素晴らしかった。「ゆゆゆ」が念頭にあることで、世界観の説明を大幅に省け、ストーリー的にも「三ノ輪銀の死」という一点に向かっている無駄の無さがあり、出来たことだと思う。

私はよく、「作中人物の死」について否定的なレビューを書くけれど、「三ノ輪銀の死」には肯定的。ストーリー上、確実に深みを与えているし、何より、あそこまで「死後」を丁寧に扱っているのは、素晴らしい。久々に、アニメを観て切なくなった。

実質の3期にあたる、8話以降の「勇者の章」。まず、園子の復活というのは意外だったし、嬉しくもあった。

そこからは、結奈の葛藤と勇者部との軋轢を中心に話は進むが、興味はラスト、「広げた風呂敷をどう畳むか」が主だった。一応、考えてた候補としては、

A ハッピーエンド
神樹様と融合した友奈が、なんかすごい力を出してバーテックスを全滅させ、ついでに新世界創造。みんなで新たな生活を始める。

B ビターエンド
実は神樹様は悪者であり、四国を自身の配下に置いていた。バーテックスは、外の世界の人類が四国を救いだそうとする姿を悪者に見せていた幻覚だった。勇者部が友奈を助ける為に神樹様を倒し、結果的に四国解放。今までで騙されていたことを知り、じゃあ銀は何のために死んだのか等悲しみは残るが、元の世界には帰還できた。

C バッドエンド
勇者部が友奈を助け、世界滅亡。


という3つがあり、本命はB、大穴でCだったのですが、いずれも違いましたね。まあ、AとBを足した感じなのかな?

最後は、「多分」こういうことなんだろうと(一周しかしてないから自信なし)。

①人類を滅ぼしたい「天の神(バーテックス&炎)」と、人類を守りたい「地の神(神樹様)」がケンカをする(『鷲尾須美は勇者である』のずっと前)。

②「地の神(神樹様)」は大分追い詰められ、四国だけを自分の結界で守り、籠城戦に突入(勇者システムが確立し、その中で、銀など様々な勇者が死んでいった)。(『鷲尾須美は勇者である』(2期7話)まで)

③天の神は、地の神の所に総攻撃。勇者部の奮闘により退ける事には成功するが、東郷美森の暴走により、神樹様は大打撃を受け、HP半減。(『結城友奈は勇者である(最終話まで)』)

④瀕死の神樹様は、自らのHPを回復するため、人間を取り込む計画(神婚)を実行。その前段階として、勇者部の体のパーツを自らの力で生み出し、勇者部(特に友奈)を神に近い存在に作り替える。(『結城友奈は勇者である(1期最終話)』~『『結城友奈は勇者である(勇者の章、2期12話)』まで)

⑤神婚の直前で、友達の為に死力を尽くす勇者部の姿、「人間を信じてほしい」という友奈の言葉を信じ、これまでは、「人間に満開→散花させ(人間の生命力を使い)、自らの力として戦ってきた神樹様」が、「自らが満開→散花し(自らの生命力を使いに)、人間(友奈)の力になってあげ、人間に全てを任せること」を決意。オラに力を分けてくれ~とばかりに、神樹様と歴代勇者(特に銀)の力を得たスーパー友奈の超勇者パンチにより、天の神(バーテックス&炎)を撃滅させる(『結城友奈は勇者である(最終話)』)

⑥天の神を撃退したことで、それまで炎に包まれていた「外の世界」が戻ってくる(ただし、②の時点で世界は滅んでいるので、四国以外は廃墟と化し、四国民以外の人類も存在しない)。同時に、満開によって力を使い尽くした地の神(神樹様)は死に、様々な加護(インフラや食料、原料、材料など)はなくなる。その中で「自力」で生きていかなければならない人類。活動を再開した勇者部。どうか平穏な日々を(『結城友奈は勇者である(ラストシーン)』)。


てな感じですかね? まあ、ようは、「人類の自立(親離れ、神離れ)」がテーマなんでしょう。ある意味で、「神様(神樹様)と人間(勇者部)に芽生えた友情(信頼)」とも考えられますね。これまで、神に全てを託してきた大赦の人々が麦に変わったのも、地に足をつけて生きろということだろうし、これなら、歴代勇者達の死も無駄になっていないし、まあ、良いラストではないでしょうか♪

この世界の今後と、勇者部の未来に、幸多からんことを祈って、相変わらずのクソ長いレビューを終わります!
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
「わすゆ」に関しては、「ゆゆゆ」視聴者は悲劇を想定しながら、御新規さんは「平和な日常から悲劇への落下」を、どちらの立場でも楽しめるだろう。たった12話で、実質の1期と3期を流す構成は面白かった。

ラストは神樹様が人類の可能性を信じて、自らがバーテックスと相討ちした流れ。つまり、「人類の自立(神離れ)」。

この滅んだ世界の先で、人類の未来に、勇者部の未来に幸多からんことを♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
結論が分かりながら悲劇を眺めるというのもな。

2話目
南無八幡菩薩、平家物語の与一の弓ですね。合宿回。

3話目
日常回。平和な時間は、悲劇を引き立てるためのスパイス。

4話目
日常回。平和な時間は、悲劇を引き立てるためのスパイス。

5話目
もう死亡フラグでしかないよね。バトルは熱いね。

6話目
雨の作画、実写かってレベル。葬儀をしっかり見せるのは、良いですね。銀が死ぬのが10分、死を悼むのに30分。

7話目
満開も散花も確かに残酷だけど、死んだり滅んだりするよりはマシという考え方もあるわけだしね。ここで、ゆゆゆ に繋がってくるわけですね。わりとアッサリだね。

総集編
ゆゆゆの話。これ、1期を知ってるかで大分違うな。

8話目
こっから、「ゆゆゆ2期」なんだね。園子、勇者部に入部か。うまい展開だな。3角形を5等分w ワッシーのいない日常ね。ワッシー、人柱?

9話目
精霊は、ある意味、義輝が一番可愛いw 勇者システム、都合よすぎるけど、リスクモ提示されてるから、まあ、良いか。流石に園子。腹のくくりかたが違う。なんか、色んな事がうまくいきすぎていて、怖いな。ラスト、うまいシーンだ。

10話目
「陳謝」は、面白かったw 日常系として優秀だな~。話すと不幸が伝染。

11話目
東郷さん、犯罪者臭いがw いやいや、なんか「余命三ヶ月の花嫁」みたいな感じだな。一応、前作のラストシーン、「ご都合主義」の伏線を回収。やはり、リスクはあったか。

12話目
武士道とは、死ぬことと見つけたり。う~ん、神婚を否定するのは、友奈をより苦しめないかな? 友奈の本音。モラルジレンマだね。これ、神樹様、悪者説かな?

13話目
う~む、理解が追い付かん。滅んでいた世界に、神樹様の力で成り立っていたインフラとかが消え、もとの滅んだ世界になり、そのかわりバーテックスなども来なくなったとかかな? 力業感はあるかな。でも、銀ちゃんの登場と、「勇者は根性」は熱かったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43

63.6 8 謎の生命体アニメランキング8位
スカイガールズ [TV版](TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (261)
1617人が棚に入れました
世界を襲った謎の機械細胞群「ワーム」により人類は人口の三分の一を失うものの、人類軍の最終破壊兵器により壊滅した。それから10年の年月が過ぎた。

桜野音羽、園宮可憐、一条瑛花の3人は神奈川県横須賀市追浜の基地に集められる。そこで目にしたものは今までの戦闘概念を根本から覆す新兵器、飛行外骨格「ソニックダイバー」であった。ワームとの戦いでの負傷によりパイロットを引退した冬后蒼哉中佐の下、ソニックダイバーパイロット候補生として3人の訓練の日々が始まる。しかし危機は迫っていた。10年の時を経てワームが復活したのである。桜野音羽、園宮可憐、一条瑛花の3人は、人類の未来と希望を乗せ、ソニックダイバーで大空を駆る。

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

冷たく重い鉛のような日々が あたたかさに消えてく

2007年の放映当時に視聴。

キャラクターデザインが“ストパン”こと『ストライクウィッチーズ』や『ガールズ&パンツァー』の島田フミカネとあって、とても可愛らしいキャラクターが多数登場。物語は謎の生命体「ワーム」を殲滅するというもので、凄惨な場面もあることから分類するならばエヴァンゲリオンに近い作品といえるかもしれない。

表題にある“スカイ”どおり空での戦闘がメインとなっており、外見はスク水のような装甲のパイロットスーツを身にまとって中空を自在に飛び回って戦うといったもの。そのスク水のような姿のままロボットに乗り込むのだが、その際自転車のサドルのような座席に立ちながら座る為、股間が食い込んでおり結構なエロさを感じてしまうこともしばしばある。いや、多々ある。

登場するキャラクターは、見た目の可愛らしさとは裏腹にエロい目で見てきた男を殴り飛ばしてしまうような強い一面もあったり、天然っぷりも愛らしい主人公・桜野音羽(声:川澄綾子)をはじめ、どの子も個性溢れる人物ばかり。主要人物たちの背景がそれぞれ事細かに設定されているためとても感情移入しやすかった。なかでも後から加入するエリーゼ(声:辻あゆみ)は、その生い立ちからして涙してしまう場面もちらほらあり、応援せずにはいられなかった。

メインの女の子たちだけでなく、縁の下の力持ちとばかりに彼女らを支える男共も皆いい味出しており、指揮官の冬后蒼哉(声:藤原啓治)は普段こそ軽い男だがやるときはやるという反則的な格好さを持っている。さらにメカニックを務める橘僚平(声:谷山紀章)は、その愛嬌あるキャラクターで物語を明るいものとしてくれるのでこの物語になくてはならない存在だ。そのほかのオッサンどもも愛すべきキャラが多すぎてとても綴りきれない。

どうしてもあらゆる面で類似しているストパンを比較してしまうが、大きく異なる点として、こちらは作画こそ可愛らしいものの萌えといった要素は少なく、あくまで戦いに殉ずる女の子たちなので物語の展開は王道を走っておりどなたでも観やすい印象。あまり比べるものでもないしそれぞれの作品に良いところ悪いところがあることも重々承知の上で、こちらのスカガに軍配を挙げたい。もちろんストパンも好きな作品ですよ。

ちなみにオープニングテーマ「Virgin's high!」はめちゃくちゃかっこよく歌詞も素敵で、10年以上たったいまでも聴いているほどに飽きることが無い秀逸な一曲となっています。(レビュー表題はこの曲の歌詞小節から)って、まったく同時期の2007年7月から放送していた『ドージンワーク』のエンディングテーマ「夢みる乙女」もいまだに聴いているほど大好きなんだけれど、もう10年以上経つのかいw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

oriba0311 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ストライクウィッチーズより面白いと思います。

 自分の中では女子空を飛ぶ、未知の敵と戦うところがストライクウィッチーズとどうしてもかぶり比較対象していまう作品です。こちらはロボットで戦いますが。以下特に記憶が残っていないので適当レビューになりますが書きます。
 まず、作画について。パンツがズボンなんてことはありません。パンツがズボンと言い張ることを苦手とする人は安心してください。むやみやたらに萌要素を入れてません。戦闘シーンについて他のロボットものに比べると見劣りするような気がします。そして敵を倒すシーンは若干見るの飽きていました。
 次に内容面について、初回の何話かは話自体に引き込まれませんでした。どういう内容だったかも思い出せないです。ただし、全体を見た後は、まとまりのある良い内容だったと思っています。その内容で面白く感じた部分を覚えている範囲でいうと、基本軍艦にのって敵と戦っていくんですが、軍艦に乗っているときの搭乗者との人間模様を面白く思いました。そしてその船の中で明らかに伏線とわかる伏線が張られています。結末はそういう落ちにしたのかと冷静に思える程度ですが、話の流れから一応見たというぐらいの満足感?みたいなものは得られます。
 個人的にはストライクウィッチーズとよりこちらのほうが面白いと思いますので勧めます。
 他のレビューにあったんですがキャラのデザイン?作画というのかな?を書いた人がストライクウィッチーズと同じ人らしいです。詳しく調べたわけではないので本当かわかりませんが、比較してしまうのはその面もあったかもしれません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

レッシー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「萌え」だけでなく

見所はまずやはり、可愛い女の子が空を飛んで戦う様子を楽しめるというところ。

ソニックダイバーの飛行・戦闘シーンはとてもカッコよく、キャラクターは可愛いです。
音葉たちソニックダイバー隊を支える男性陣にも魅力があるという点が特徴の一つでしょうか。

しかし本作がキャラクター有りきの「萌え」アニメに止まらないのは、ストーリーが普通に面白いから、各要素のバランスが良いからだと思います。

王道展開のストーリーは目的がハッキリしていて感情移入しやすく、一緒に「燃える」ことができます。

物語は基本的に一話完結で進み、ゆるーく見られる彼女らの日常パートと、シリアスな展開、バトルシーンによってメリハリがきいており視聴者を飽きさせることがないのです。

こうしたバランスの良さがあって、とても楽しく一気に視聴してしまいました。
僕の大好きな作品の一つです。


以下蛇足ですが、しばしば比較対象となる「ストライクウィッチーズ」とは微エロ要素の出し方が違います。
あちらは制作陣の執念が感じられるほどのあざとさで全面的に押してきます。
一方スカイガールズは物語のスパイス程度に止めているので、そういう点ではおススメしやすいかもしれません。

まあ僕はストライクウィッチーズも大好きだし、スカイガールズだって何だかんだ理由をつけて女の子を薄着一枚で空を飛ばせるわけですから十分狙っているんですけどね(笑)

ストライクウィッチーズの影に隠れがちなスカイガールズの魅力が少しでも伝われば幸いです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

77.1 9 謎の生命体アニメランキング9位
不滅のあなたへ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (432)
1588人が棚に入れました
フシは最初、地上に投げ込まれた“球"だった。持っていたのは「刺激を受けた物の姿へ変化できる能力」と「死んでも再生できる能力」。球から小石、オオカミ、そして少年へと姿を変化させていくが、赤子のように何も知らぬままさまよう。やがて出会う人々に生きる術を教えられ温かい感情を知り、人間を模して成長していくフシ。宿命の敵・ノッカーとの壮絶な闘い、大切な人との別れ…痛みに耐えながら自分の生き方を選びとり、力強く生きるフシの永遠の旅を描く。

声優・キャラクター
川島零士、引坂理絵、内田彩、愛河里花子、斎賀みつき、津田健次郎
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

出会いと別れの物語

恐らく海外では今期で一番評価が高い作品
だけどそこまで面白くはないかな。
まあまあ面白いなーぐらいの作品。

↓1クール目時点感想
{netabare}
フシという最初は狼の姿をしたキャラクターが周りと触れ合って成長していく話。
そのフシにはいくつか特徴があって、1つは不死身ということ、そして、好きなものを自由に作れるという能力を持っていること、でもう一つ、思い入れの深い人が死んだら(?)その人の姿になれること。
不死身と言ってもノッカーという敵にやられるとまずい。

上の話はそんなに出てこなくて、基本主人公が言語を習得していったりそんな過程が丁寧に描かれます。
1話は辺境に住む少年、2~4話はマーチ、6話~12話はグーグーというキャラの話(11~12話は四年後)。

2話~4話に関しては、世界観の作りこみが雑に感じたのと、謎のご都合主義などが入ったりで微妙でした。

6~12話に関してはかなり面白かった。
リーンやグーグーといったキャラも魅力がありましたし、リーンとグーグーが仲良くなっていくのも良かったです。
12話よりも断然11話のラストのほうが良かったかな。
過去に犯してしまったことをリーンに正直に話すけど、それでも二人が愛し合って、いい感じになるシーン。
まあ12話でそんな恋愛フラグも消え去るけど。
結構場面場面でいいシーンがあった印象。
2~4話では人間の姿をした獣だった主人公が成長して人間として生活できてたのも良かった。急に4年が経過してその間の描写は一切ないから、成長過程は全然感じられなかったのは残念ではあるものの、まあ成長したんだなあって風に感じられて良かった。
最後に自分がいたら迷惑がかかるかもしれない、と人間の思考をしてグーグーたちの家から旅立っていくシーン、そしてグーグーの姿に変身して暗示的にリーンに別れを告げるシーンも良かった。

戦闘シーンも面白かった。
グーグーが火吹いたりするのは笑ってしまったけど、フシと協力してノッカーを撃退するシーンは熱かった。
グーグーが人間を卒業してたw

ただ、このアニメ微妙なところも多い。
まず、建築物や生活状況に一貫性がなく、時代設定が分からない。
1話~4話ぐらいは日本で言う縄文時代ぐらいの話かと思ってたけど、町は江戸時代並みに発展してるし。
倫理観もこの時代ではなく現代のもののようでそこも微妙だった。
グーグーが体に謎の改造を施されてたり、「えっ」となるような設定も多い。

上でも書いたけど、主人公の成長物語じゃなくなったのもどうなのかなと思った。
もう完全に成長しきってるから、今後対ノッカーになるんだろうけど、序盤と軸がブレてないかって思う。

あと、これは完全に好みだけど、個人的に人を殺してのお涙頂戴はあまり好きじゃないから、感動シーンで感動できなかった。
感動できる人ならこの作品の評価もうちょっと高くつけてると思う。
ところで、この作品今後も誰かと出会ってその人が死んでってのを繰り返すのかな。
もしそうなったら展開が見え見えで全く面白くないから評価かなり下げると思う。
次に誰かと会っても、どうせこの人も死ぬんだろうなという冷めた目で見てしまうだろうし、予想を裏切ってほしい。

一話毎メモ↓
{netabare}
1話
15年前とかにやってそうな雰囲気のアニメ。
地球のどっか遠いところで暮らして家族の帰りを待ってる少年の話?
舞台設定は普通の現代なんだろうか?冒険系?
どういう展開になるかわからない。

2話宇多田ヒカル!?
縄文時代ぐらいの世界観?雰囲気アニメかな。
今のところはあんまりだけどまあこれからか。

3話
儀式の主催者たちガバガバすぎw
狼VS熊は面白かった。

4話
狼の喋りが気持ち悪いw 
随分時代にそぐわない建築だな
牢屋窓空きっぱなしかよ 
雰囲気作りが微妙。
こんな世界観でなんかラノベみたいな展開もあるし。

5話
簡単に脱獄するマーチ達。
動物を殺すことに反対してるけど、こんな世界観なら狩りとか普通の行動だろ。
しかももう死にかけてる動物で儀式での犠牲が今後なくなるというメリットもあるのにもかかわらず。
この世界からは考えられない倫理観でキャラが動く。
細かいところに引っかかるなぁ。
粗探しになってるかもしれないけど。
なんでマーチたちを今更殺そうとしてるの?
殺すなら初めから殺しとけばよかったのでは。
結局最初と状況全く同じだし、狼を手名付けるために殺さなかったのだとしたら、狼が脱走した今こそ殺しちゃだめでは。
マーチここで退場するのか。
今後の展開どうなるんだろう。
フシがいろんな人と出会って成長していく物語かな?

6話
フシは思い入れの不快死人の姿に自由に変われるのか。
別世界の文字が日本語からの写像になってるのってよく見るけど適当さを感じる。
言葉喋れるようになるの意外と早いなぁ。完全に喋れるようになってて草
これナレーターも登場人物オチ?
器が全部奪われたらフシは死ぬのかな? 
急に世界観が明かされていった。津田健がフシの作成者?
てかEDのラスト死んでいく順番に影が写されてる?このグーグーというキャラも死ぬのかな。
色々わかってきて面白かった。

7話
リーン可愛い。
ここまでの固い雰囲気ぶち壊したけど。

8話
めっちゃ喋るじゃんw
不死身だからと言って包丁で急に刺したり炎で燃やしたりするやべー奴。
じいさんもぶっ飛んでるw やばい家庭
顔が描かれないのが却って怖いな。

9話
何で町の人脅かしてるんだ...。
主人公万能。唐突な下ネタ。
またなんか変な敵が来たし、面白くなってきた。
次回ぐーぐー死にそうだな

10話 酒の設定もう何が何だか。
てか家めっちゃ現代風建築...。
体内で酒作るとかきたねえw
人があんな火吹くとかギャグアニメかな?。
川の出来事は結局隠したままか。
急に年数経過した。先の展開怖いなぁ。

11話
普通に喋れるようになってる...。
まあ4年たってるしね。けどめっちゃ違和感ある。
ラストめっちゃ良かった。

12話
姿戻るのか。戻すなら成長した姿出さんくても良かったのに。
グーグーが人間離れしてるw 
やっぱこれ合う人全員死んでいくストーリーなのかな。
キャラ死んでお涙頂戴のワンパターンになりそう。
作画が奥の方が結構省略されてたりで手抜き感を感じたかな。
{/netabare}

深夜にまったり見るのがおすすめのアニメ。
{/netabare}

↓全話視聴後感想
{netabare}
2クール目の序盤はここまでで一番面白かったが、最後は失速していった。
面白いとこと面白くないとこの差が激しかったかな。
面白かったのはグーグー編、トナリ編前半
つまらなかったのはマーチ編、トナリ編後半

トナリ編の前半の面白さの一つは戦闘。
ノッカーはフシにしかまともに戦えない相手と思ってたけど、あの島の住人が無駄に強くてグーグー編であれだけ苦戦したノッカーを被害なしで瞬殺するというw
普通に戦闘として見て面白かった。
戦闘も良かったけど、2クール目で一番良かったのはフシがだんだんと人間の感性に近付いていく感じが上手く表現できてたことかな。
声優が良かったのもあって、だんだんと喋り方に感情がついてきているように思えた。
そういう、心情描写や葛藤の描写が丁寧でフシというキャラが好きになれた。
展開も先が気になる作りで退屈することなく見れたのも良かったかな、テンポもかなり良かったし。
キャラもトナリはあんまり好きじゃなかったけど、トナリ以外のキャラは割と好きだった。

ただ、後半が残念。
やっぱりお涙頂戴展開が滑ってる。
人死んでのお涙頂戴が苦手なのもあるけど、人の殺し方が強引すぎて全く感動できない。
あいつら死ぬためだけに戻ってきたようなものだし。
キャラのIQが下がってる気もした。
船に乗せる人選びも優性思想を描きたかったんだろうけど、身内優遇が酷すぎてなんだあれって感想。
それに、マーチ編の狂人をわざわざ出してきたのはいいものの、結局改心みたいな展開もなくそのまま置き去りにして殺すというw
しかも闘技場ではフシ相手に謎無双。
ラストのピオラン編(?)も痴呆展開いるのかなぁと思ってしまった。

ただ、ピオラン編のラストの海のシーンは良かったと思う。
フシが手紙を書くところや、遺言を読むところみたいにいいところも結構あった。

全体的にはやはり、まあまあ面白いアニメという評価は変わらなかった。そこそこの良作。

↓一話毎感想、評価
{netabare}
13話 10/10
OPは映像だけ変更かな。主人公がもう完全に自我をもって、葛藤してる描写が良かった。演技上手いな主人公の。主人公の心境の変化の表現が上手い。
ピオランついてくるのか。器も奪われたままか
紙に書いとけば...。
胡散臭い島 この人ら味方なのかな?

14話 9/10
殺し合いかよw
ここも悪人ばかりではないのか?
オーストラリアみたいなもんか。
あれってマーチ殺したやつか?なつかしい。。
思いっ切り人の前で変身するのかw 
最後の葛藤良かった

15話 9/10
弓と矢の関係って要するにトナリは命令するだけでフシは動けってことか?
ほんと最低な奴。
結局ピオランは罪人なのかよ。
フシ普通に最強じゃん。
なんで横やりあんなにいっぱい飛んでくるんだよw
ほんとトナリとかいうクズ。
そういやツダケンはぐーぐーのこと知ってるだろうにフシには教えない辺り、完全な味方ではないのか? 
住民つよい。 ここの住民最強かよ。

16話 9/10
グーグーの火炎放射w フシが自分の夢を探すためにもっと旅をしたいって言うところ良かった。
めっちゃ現代風建築あるんだけど。
ほんとに面白くなってきたなこのアニメ。
予想通りの展開だけど引きも上手い。
けどこの胸糞キャラ再登場させる意味はあるのかなぁ。こいつ何でこんな強いんだよ。

17話 2/10
こんな状況なら毎回優勝した人殺されてそうだな。
やべーやつになってるヤノメの人
ポケモンみたいに鳥操れるの草。
抜け殻とか作れんのかよ。
7歳以下って厳しいな。もっと上でもいいのに。
てか、母もつれていってやれよw
えぇ...身内優遇ばっかりじゃん。
酷いなこれは、さすがに。
なんでリガード無事なんだよw
人数余裕じゃん。ほんと、他の人も乗せられただろ。

18話 6/10
フシまた喋り方上手くなってる気がする。
こういうの表現できる声優がすごい。
優性思想の描き方は下手だなぁ。
なんでみんな帰ってきてんだよw
これで死んでも感動なんてできねえよ。
ほんとこのアニメキャラ死ぬシーンだけ全く面白くないわ。

19話 2/10
こいつ何で死なないんだよ。火炎放射笑うからやめてくれ。
勝手に船から戻ってきて死ぬって自業自得でしょ。
ヤノメの奴も完全に狂人になってて不快だわ。
何で許可取る必要があるんだ、勝手に殺せよ。
トナリ以外は死ぬ展開のためだけに戻ってきたようなもんじゃん。
こんな一言で平和になるわけ。
ほんとこいつつまんないキャラだな。
なんだあの退場のさせ方。

20話 6/10
教えてもらった文字で手紙を書く展開は良かった。
絵がひでえ。この時代に90歳ってすごいなw
この痴呆展開誰得だよ。
リアルを追求と言えばそうだが、結局最後はフィクションのように症状が消えて感動の言葉で終わるんだよね。
まあ最後の海辺のシーンは良かった。
締めはいい、と思ったが最後はどういうことだ?
主人公狂ったか?
{/netabare}
{/netabare}
曲10点満点評価(完全に好み)
OP「PINK BLOOD」7.5/10 ED「Mediator」4/10

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ツンドラの白夜の森から

イワ…ンじゃなかった石からでしたね
原作未読


アニメを観るようになって再評価したものの一つがNHK。
定評ある残酷描写が柔らかくなるかもと危惧してた『進撃の巨人』はごりごりだったし、進撃だけが聖域というわけでもなく『ヴィンランド・サガ』もごりんごりん。
『ツルネ』は京アニ大賞特別賞かなんかで鳴り物入り感があったし、大作『ピアノの森』ではガチ世界的ピアニストからの音源でした。内容評価はともかく力の入れっぷりには信用を置いてます。

 不滅のあなたへ

ここでいう“あなた”は主人公。
ざっくり概要だと、死なない主人公が人間を見送っていく物語です。と同時に見送られる側は去り際に何かを残していくという意味でこのタイトルかもしれないたっぷり全20話。

NHKアニメ班にもガイドラインあると思うんですけど、生と死をわりかし真面目に扱ってる印象です。本作もその系統。
真面目に扱ってるが故か某民放を出汁にして感動ポルノ批判をしてたりもする最近のNHK。とある民放の24時間某番組で頑張る障碍者やってる裏番組で聾唖少女の厳しい現実を活写した『聾の形』ノーカット放送をぶつけたりするぐらい不真面目を許さない社風(適当)。
その『聾の形』作者大今良時氏の原作です。ナレーションにはこれまた朝ドラナレーション士の資格を持つ津田健次郎さんが担当します。ずぶずぶやんとツッコミがないのが不思議なくらいです。


そのNHKの次に関心をひいたのが宇多田ヒカルが唄う主題歌『PINK BLOOD』。ビッグネームなのはもちろんですが、作品と歩調を合わせた主題歌は好感度高しです。

 ♪ 自分の価値も解らないまま子供でいられない ♪

歌詞より一部抜粋しとります。そんなお話になってます。

主人公について
ツダケンさんが観測をすると決めて投げ入れた“球体”の特質“刺激を受けて変化する”が唯一のルールです。そう何もないところから。それが主人公だという冒頭。どう転ぶかわかりません。
球体はそのうち自我みたいなのが芽生えたり言葉を覚えたりとアップグレードしていきます。そこに適宜ツダケンさんが球体にアドバイスらしき助け舟を渡す描写が続くことから、なんとなく親子関係に近しい間柄を基軸にした成長物語に見えなくもないのですけどあくまで

 刺激を受けて変化する“それ”の観測

であります。刺激となりうるものは何か?とどのような変化がもたらされたか?との視点を外さなければ迷子にはならないでしょう。
どうも観念的な話ですみません。
一個人の成長物語としての見方を否定したいわけではなく、環境因子がもたらす進化の物語とやや壮大な仕掛けを堪能するがごとき全20話というのを言いたい私です。
人類の起源はアフリカとなってますがそれと対極にある酷寒の地からこれまた異なる進化の過程を追ってみるのも一興。

もちろん娯楽作品であるためドラマティックなエピソードもままありますよ。 



※ネタバレ所感

■フシとゆかいな仲間たち

フシ役の川島零士さんは初主演とのことですが好演されてましたね。どんどこアップデートされてく主人公に合わせて声優として成長してったというわけではなく第1話からして引き込まれる演技をされてたと思います。

この作品のユニークなところはフシが主人公ムーブ起こしまくらずむしろ控えめで周りを囲む人たちが話を進めているところでしょうか。フシは観察者(CV津田健次郎)の観察対象でありながら、我々視聴者にとってはゆかいな仲間たちに触れるための触媒役を担ってくれてました。
例えるならネイチャーサイエンス系番組で森の中に定点カメラ置いて場合によっては数か月単位で計測してレア動物の生態を探る的なアレです。

そこを通り過ぎる人たち↓
{netabare}・ニナンナとヤノメ
 マーチ:生贄にされそうだった幼女
 パロナ:マーチを気にかけてた戦闘力高めな少女
 ハヤセ:大国からの使者で後にフシをストーキング
 ビオラン:婆さん
・タクナハ
 グーグー:仮面被った不遇の少年
・ジャナンダ島
 トナリ:褐色の不遇の少女{/netabare}

{netabare}最終回まできて初めてフシが寿命による人間の死を知ることとなるのがなによりの驚き。殺されない=死なない…ってフシは思いこんでましたね。
フシに変化をもたらす“刺激”とやらがこれまで不幸一辺倒だっただけに

 「お前の夢は何だ?フシ。ワシみたいにやりたいことをやれ!」

未来を見据えたメッセージを最後にもってくるとこがよかったです。2期決定の報もあり新たな角度からフシの変化の旅に随伴できることが楽しみです。{/netabare}

今よりも自身を大切にできるのかどうなのか含みを持たせたヒッキーの歌詞も響きます。

{netabare}「私の価値がわからないような人に大事にされても無駄」
「自分のためにならないような努力はやめた方がいいわ」
「誰にも見せなくてもキレイなものはキレイ」{/netabare}


■不死を巡る思惑たち

不死身や不老不死に向き合うにあたってちょっと不思議に思ったことがありました。

{netabare}誰もこのチートスキルを自分のものとしようとしないのよね。ハヤセだって自らを不老不死にしようとしてなかったと思える。この後どうなるかはわからんけど今のところそうである。
不老不死を個性の一つくらいの感覚で受け入れてる世界観。これこそ真の多様性の受容かと思います。
始皇帝や徐福みたいにエターナルパワー獲得が目的じゃないところが極めて日本らしい。
島では「とりあえず不死身だからお前行っとけ」とならずに子供が身を挺す。
なんなら貨幣をささっと作り出すこともできるだろうにそれもしない。

ある意味それを突破しそうなのがハヤセだっただけに2期の注目点ですね。{netabare}※最終回にちらっとご存命カットあったような…{/netabare}
彼女もともと生贄制度も鼻で笑ってるなど信仰心に乏しく、それが尋常ならざるフシと出会ってしまってそこにある種の“神”を見出しちゃったんでしょうね。カルトにハマる過程と酷似してますがいかんせん教祖はいない。ピュアな信仰心で抱く“畏怖の念”と“帰依(執着)”の感情を自分なりに消化しようとしてこじれてあんな風になったのだと理解しております。

思いのほかハヤセへの言及が長くなりましたが、物言わぬノッカーの存在も示唆に富むと思いますよ。
不老不死/不死身なんてこの地球見回してもあまりにも異質。この星の白血球やキラーT細胞みたいな設定だったとしても驚きはしません。{/netabare}



視聴時期:2021年4月~8月 リアタイ視聴

-------


2021.09.05 初稿

投稿 : 2024/05/04
♥ : 39
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

フシの出会いと別れの物語

[2021.8.31]
1期見終わりました。
通してみると、やっぱりグーグー編が一番好きですね。
でも最終話もなかなか良い締め方だったと思います♪
2022年秋に2期の告知がありました。
1期はちょうど原作6巻までだったので、同じペースだと2期は原作12巻まで
で、ちょうど第1部の終わりまでになりそうです。
ここまできたら、第2部も見てみたいですねー。3期とかになるかもだけどw
最終話の感想は一番下に書きました。

[2021.4.14初投稿]
原作は、「聲の形」の大今良時さんということで読みました。現在は第二部連載中です。
手塚治虫の「火の鳥」を想起させるスケールの大きさを感じる物語で、これがマガジンで週刊連載で描かれていることに作者の凄さを感じました。

ただ、アニメ化して面白くなるかな、とちょっと不安なところもあって。
作品のテーマがぱっと見、掴みづらいので、他にも作品が沢山あって、飽きやすいアニメ視聴者にはなんだかよくわからない作品だなーと投げられちゃう可能性もあるのかなと。
好きな話はグーグー編です。

NHKでアニメ放映ということで、それなりのクォリティの作品になるのかなと思ってましたけど、期待通りの出来みたいでとりあえず嬉しいです♪
全20話みたいです。
第一部の最後までやってくれると嬉しいけど、話数的に大丈夫かちょっと不安。

お話が進んだらまた感想など追記したいと思います☆

【第1話 最後のひとり】
{netabare}レッシオオカミのジョアンがなぜあんなに離れたところで死んでしまったのかを考えてみました。
私の妄想ですけどジョアンは少年のために楽園の場所を探していたのではないかと。
その途中で足にケガをしてしまい・・と考えるとちょっとせつないですね。
「僕のこと、ずっと覚えていて」がずっしりときます。
結局あの少年の名前って不明なんだよね。{/netabare}

【第2話 おとなしくない少女】
{netabare}マーチ編が始まった。
アニメは丁寧に進めてるみたいで進行はゆっくり目っぽい。
これだと第一部の途中で終わりそう。
「それ」はマーチと出会って幸運だったと思う。
最初に自分に愛情を注いでくれる相手と出会えたんだから・{/netabare}・

【第3話 小さな進化】
{netabare}ラストのアリガトオの声、インパクトあって良かったです。{/netabare}

【第4話 大きな器】
{netabare}この作品、ひとつ残念に思うところはオッケーとかハッピーとかスケジュールとか言ってるところ。
現代が舞台ならいいんだけど、こういう世界観を大切にしてほしい作品でやられちゃうと萎えます。。
作品が軽くなっちゃう気がする。
連れてこられたヤノメから脱出するマーチたち。
そして次回・・・! {/netabare}

【第5話 共にゆく人】
{netabare}フシは「刺激」を受けて、「器」を獲得する。
そして今回も新たな「器」を獲得するんだけど、こういうのなんだかやりきれないです・・
でも、フシは出会った人や動物たちをずっと覚えててくれるんですよね。
フシの中で彼らは永遠に生き続けるのでしょう。
次回、いよいよ「敵」が現れます。
このあたりからわけわかんないって思われそうでちょっと心配。{/netabare}

【第6話 私たちの目的】
{netabare}ヤノメから一緒に逃げた老婆ピオランとの再会。
彼女はフシに言葉や知識を教える。
前半はそんな二人のやりとりやフシが成長していく様子が微笑ましいです。
後半はいよいよ「敵」が現れて物語の雰囲気も変わります。
これは賛否あるでしょうね。何このバトル?って。
次回はいよいよグーグー編が始まります!
原作読んでた時から好きな話だったので、とても楽しみです♡{/netabare}

【第7話 変わりたい少年】
{netabare}グーグーいいキャラしてますね。やっぱりグーグー編は面白いです。
グーグーもリーンも原作よりもコミカルな感じになったかな。
ピオランのアップの作画が気合入っててちょっと笑った。。
グーグーはフシの兄貴分として、フシにとって大切な存在になっていきます。
次回も楽しみです♡{/netabare}

【第11話 過去からの贈り物】
{netabare}今回の話は原作の時から好きで、アニメもうまく演出してたと思います。
夢桔梗の花から、グーグーとリーンのあの日につながっていくところ、じわっときます。
グーグー、フシ、リーン、ピオラン、酒爺。
彼らの平穏な日々がずっと続けばいいのに。
これを言ってもどうしようもないのだけど、ノッカーいらない。{/netabare}

【第20話 残響】
かなり久々の感想になりました。
というのも私ジャナンダ島編(トナリ編)があまり好きじゃなくて。。
今回のピオランの話、とても良かったですね。
フシと再開したときのピオランのとても嬉しそうな笑顔。
老いていくピオランの面倒を見続けるフシ。
二人の関係には愛情が感じられて、{netabare}最期のフシの号泣に{/netabare}ちょっとうるっときちゃいました。
1話の頃と比べると、フシの成長がとても感じられたラストでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 44

71.4 10 謎の生命体アニメランキング10位
アサルトリリィ Bouquet(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (285)
1005人が棚に入れました
近未来の地球――人類は「ヒュージ」と呼ばれる謎の生命体の出現で破滅の危機に瀕していた。全世界が対ヒュージのために団結して作り上げた決戦兵器「CHARM」を用いて、「リリィ」と呼ばれる少女たちは世界の為に戦い続けている。世界各地にはリリィ養成機関である「ガーデン」が設立され、ヒュージに抗い、人々を守る拠点となっていた。 そして、数あるガーデンの中でも、名門と謳われる百合ヶ丘女学院に入学した一柳梨璃は、出会った仲間たちと一柳隊を結成、任務の為に東京へと赴く。これを機に、ルドビコ女学院、エレンスゲ女学園、神庭女子藝術高校、御台場女学校、相模女子高等学館、そして百合ヶ丘女学院の運命が交錯し始める……

声優・キャラクター
赤尾ひかる、夏吉ゆうこ、井澤美香子、西本りみ、紡木吏佐、岩田陽葵、星守紗凪、遠野ひかる、高橋花林、水瀬いのり、高橋李依、洲崎綾、関根明良、七瀬彩夏
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

観終わった

1話感想{netabare}
アバンで「お、アクション頑張ってる?」と思ったらOPで思い切りインテリジェントデバイスが出てちょっと笑っちゃったw
新房→シャフト繋がりで“リリカルなのは”スタッフ引っ張ってきてんのかね?さすがに名前チェックしてないからよくワカランけど。
で、“なのは”っぽいのはいいとして、木谷が係わっててこの世界観って…あれ?“Z/X Code reunion”っぽいような?
いや順序が違うな、“Z/X Code reunion”が前作の“イグニッション”より“なのは”っぽくなって、アサルトリリィが更に本家に近い作りで登場したって感じか。
むしろクオリティの違いからZ/X Code reunionが練習台だったみたいな…まさかそんなね、ハハハ。

しっかしキャラ多いね、前期“ラピスリライツ”で20キャラなんて当然覚え切れなかったけど、それでもユニット別にはなってて大体の把握はできた。
で、こっちは…ぐ、グループ分けはしないの?ってか制服みんな一緒!?戦闘コスチュームとかは無し??
しかもなんだかんだ植物に因んだ名称が出てくるけど、主人公が盛りまくりで目が回るw
柳なんだか梨なんだか百合なんだかクローバー(髪飾り)なんだか、そこに更に髪の色ピンクで「どれやねん!」と、テーマフラワーというか属性が。

ついでに言うと英語圏ではユリやバラの仲間でなくても○○リリーや○○ローズと呼ばれる植物が多い、日本だと○○ランに当たるかな。
ってことでサブタイトル1話はスレイン=ウォーターリリー、2話はスズラン=リリーオブバレーで、ひょっとして○○リリーだけでサブタイトル全部使うつもりだろうか。
そこら辺もちょっと楽しみではあるけど、本編と全然関係無いサブタイ付くことになるかも?いいのかそれは。

とりあえず1話見た限りでは、期待は持てそうだけどいかんせんキャラ覚えるのが…うひぃ。
花の髪飾りでもつけててキャラ名はその植物の名前だったら楽なのだが、そういう気遣いは見られない。
その一方で突っかかってきてた楓がアッサリデレてくれて(視聴者に)優しいなぁって感じで、スタッフの姿勢は優しいんだか厳しいんだかよくわからない。
これが飴とムチってヤツ?{/netabare}

2話感想{netabare}
インテリジェントデバイスやスール制度についての説明回。
デバイスのメーカー違っても術式がミッドチルダで統一されてるのならあんまり必要無いような?
略式契約をした主人公だけ実はベルカ式だったって展開は…あるのだろうか。
一方スール制度は、ユユの過去にナニかあってそれでどうこうって展開の前フリ。
とりあえず「私と組んだことを後悔させてやろう」って気持ちで〆て、次回以降それが改めさせられるってことになるのだろう。
個人的興味はそっちよりもネウロイの正体に踏み込んで欲しいのだが…まだ2話だし別にいいか。

園芸ネタ{netabare}
それよりも次回サブタイが勿忘草(フォーゲットミーノット)でした。
早くも「○○リリーで統一するんじゃね?」という推測が外れましたwははは。
ってかちょっと待って?
アニメでの植物の描写はあんまり突っ込まないようにしてるんだけど…OPで物凄くムラサキ科(ワスレナグサもムラサキ科)っぽい花があって、だけどサイズがバカでかいので「別の花なんだろう」と思ってたのだが…。
まさかあれをワスレナグサだと思ってる?
レイヤーの順番間違ってるのかも、奥じゃなくて手前だったら問題無いから。

この際だからOPに出てるの他の花の指摘。
足湯のシーンはアヤメ科のなにか、花束はフリージア、アネモネ、プリムラ、ワスレナグサ、スズラン…スズラン!?
あんまり花数が多いのでアセビかと思ったよ、まぁいいけど。
1話サブタイの睡蓮が見当たらないのが気になるけど、もしかしたらサブタイで使い尽くして半クールでOP変わるかも?という新たな推測を立ててみる。{/netabare}

それはそうと2話エンドカードが藤真拓哉でした。
1話感想で“Z/X Code reunion”っぽいと言ったのが当たってしまった…当たったと言っていいのか?
ってかいいのかよ、藤真こっちに顔出してw
あからさまに“なのは”と関係アリマースってポーズになるし“シグルドリーヴァ”どうした?って突っ込まれそう。
あ、それと主人公の同居人の名前が「いとうしず」で、釣りが好きそうですぐに覚えられた…それこそ主人公よりも早く。
いいのかこれでw{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
前期やってた“ラピスリライツ”同様、前半の1話完結パートは面白かったのだけど中盤以降続きモノになってからはやや失速しちゃった感じ。
失速といってもダメってことではなく、80点が70点になった程度のことで総合的には良作だと思います。
しっかしなんで続きモノになると失速するんだろう?とよくよく考えてみたら、あ、思いついた。
多くの方が指摘されてる「キャラ多すぎ問題」だけど、1話完結だったら「その回限りのゲストキャラ扱い」でいちいち覚える必要も無いが、続きモノになると覚えておかなきゃいけなくなる。
ここら辺がキャラの多い作品ではネックになるんじゃないかなー?と思ったり。

で、もうちょっと内容に踏み込んだ話をすると、テンポは非常に早い。
1話:楓が主人公のリリを快く思っておらず、暫く嫌がらせをする話が続くのかなー?と思ったらその回の内にデレる。
2話:リリがユユとシュッツエンゲルを組むための説得工作が暫く続くのかなー?と思ったらその回の内に許諾される。
3話:「私とシュッツエンゲルを組んだことを後悔させてやる」と思ってたユユからの試練・嫌がらせが暫く続くのかなー?と思ったらその回の内にデレる。
4話:レギオンを結成することとなりメンバー集めの話が暫く続くのかなー?と思ったら、それまで自分に自信が無くて何処にも属してなかったワンユージアに自信を与えて加入させる。
5話:残りのメンバー集めに奔走する話が続くのかなー?と思ったらラムネを絡めてその回の内に必要人数を満たす。
6話:新結成したレギオンの一柳隊による合体技を披露。

──とポンポンと話が進む。
だけど唐突とか展開が急すぎるという感じはしない、むしろ子気味良いくらい。
それはひとえに、その回で起きた問題がその回の内に一応のケリが付く「一話完結モノ」だからじゃないかな?
作品全体にまたがる「大きな問題」とは別に、その回の内に解決できる小問題を提起して解決して、段々と「大きな問題」に迫ってく作りはよく出来てたと思う。
いやホント前半はかなり評価高いんよ。
なのだけど…この展開の早さを7話以降の「続きモノ」に移行しても続けられると、それはさすがに早急すぎるかなぁ、と。
「えっ、それで終わり?」と肩透かしを食らった感じ、もっと溜めれば良いのにと思うことがチラホラ。

まず7話から登場して10話まで続いたユリの件。
『人類を脅かす“謎の敵”が居て、敵のテクノロジーを組み込んだキャラクター(大概が「謎の少女」として登場)が居て、ひょんなことから主人公のところに迷い込んで、“当局”が回収しようとするのを主人公が拒否する』
もう何回見てきただろうってコッテコテのネタなんだけど(最近だったら“新サクラ大戦”か)、だからといって「詳しく説明しなくても分かるでしょ?」とパパっと済ませちゃうのはどうなんだ?w
またこの騒動と平行して百合ヶ丘の連中が世界からどう思われてるのか・どういうバランスの上に立ってるのかについても触れるのだが、やっぱりそこはかとなく「詳しく説明しなくても分かるでしょ?」というノリを感じる。
他の方も指摘してた「類似の作品を見慣れていて、作中のようすに大体の察しがつく人」向けになっちゃってる。
う~ん、なんか惜しい。
ソシャゲ原作ないし展開を狙ってる作品だとキャラを殺しづらい制限があると思うのだけど、そんな中殺したのは「よくやった」と言いたいのだが、アッサリ過ぎて、同じく殺した“刀使ノ巫女”よりもパンチが弱い気が…。
ってか作品によっちゃこのテーマだけで1クールやるぞ?w

ユユのエア友達の川添さんも「なんでエア友になってちょいちょいユユに嫌味めいたことを言うの?」という理由は、個人的には──。
存命時ユユに劣情を抱いていつか手を出しかねない自分がイヤで、心情を打ち明けるも「バッチ来いですわ」と返され「やっぱ今の無し、忘れて」とカリスマのレアスキルで記憶書き換えの術を施してしまう。
で、死んだ後も術は発動したまんまで、術が残ってる→そこに川添の思念も残ってる、としてエア友達化したんじゃないかなー?と解釈してるんだけど、これも「類似の作品を見慣れて~」での補完であって合ってるかどうかは知らない。
亡霊に束縛される話ってのも多いじゃん?
また百合をテーマにしといて肉体関係には否定的とは「百合とはなんぞや」と疑問を投げかけてたのか?と深読み…できなくもない。
で、最後はリリのカリスマで打ち消してようやく開放されたという話だったのかなー?、と。
何回も見返せば分かるのかねぇ?なんか妙にアッサリ話を進めちゃうんだよね。

11話、ヒュージネストから撃たれて地球一周して着弾した3発のヒュージ、これも急展開すぎじゃない?
撃たれて着弾するまでの間をもうちょっと描けばいいのに…“巨神ゴーグ”の核ミサイル着弾前みたいなさ。
「類似の作品を見慣れていて、作中のようすに大体の察しがつく人」向けであるならそこは外しちゃいけないでしょー。

それと、チャームのトップ企業のご令嬢の楓とメカニックの真島ってキャラ配置より「お?後半手を組んで新作チャームを作る展開か?」と期待したのだけどそうはなりませんでした。
これは個人的な嗜好が強いので外れたこと自体は構わないのだけど、変わりに出された協力ネタが、6話とそれを伏線として12話で消化したノインベルト戦術で…ゴレンジャーストーム。
う~ん、それ“スクスト”でもやったんだよなぁ。
大量に登場したキャラクター達がただの置き物(同期放送の“ストパン3期”がそれに近いことになってしまってた)にならない様にするにはコレしか無かったのかなぁ…う~んう~ん…。

しかもそれは作品のクライマックスではなく、クライマックスは取ってつけたかのような“トップをねらえ!”。
序盤の1話完結型サクサク進行と同じペース配分で話を消化していったら、ノインベルト戦術をやっただけでは時間が余ってしまった?
…う~ん?
だったら海上へ戻ってきたら数百年経ってたとかすりゃいいのに…とどうしても思ってしまう、あっソシャゲが続かんかw


ということで総評すると、「一話完結型」の序盤はホント良かった。
だけどそれと同じ消化ペースで「続きモノ」をやると全体のボリューム(エピソード数)はあってもひとつひとつは薄いものに仕上がってしまった、って感じ。
よくあることなんですけどね、先の“ラピスリライツ”もそうだし。
ただ、キャラが良かっただけになんかとっても惜しい。

あ、それと園芸ネタについては気が向いたら書くかも?{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

前線に舞う、花びら達の狂詩曲(ラプソディー)。

シャフトさんの久々の作品ということで、視聴を楽しみにしていた作品です。
思い返せば、シャフトさんの作品は2020年の冬アニメで放送された「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」以来なんですよね。
事前情報と言えば、2020年夏アニメで放送された「魔王学院の不適合者」でサーシャ・ネクロン役を演じた夏吉ゆうこさんが出演されることくらい…
まぁ、ほぼ何も知らずに視聴始めましたが、私の中で恐らく今期一番ハマったアニメだったと思います。


近未来の地球――
人類は「ヒュージ」と呼ばれる謎の生命体の出現で破滅の危機に瀕していた。

全世界が対ヒュージという一事に団結し、
科学と魔法の力<マギ>を結集した決戦兵器「CHARM(チャーム)」の開発に成功、
その使用者となる少女たち「リリィ」を養成する機関「ガーデン」を各地に設立した。

ガーデンの中でも名門と名高い百合ヶ丘女学院に
補欠ながらも合格を果たした一柳梨璃は、
人類存続のために戦うリリィとしての一歩を踏み出す。

かつて、自身の窮地を救ってくれた白井夢結を追ってこの学園を受験した梨璃は
登校初日に邂逅を果たすも、以前の夢結とはどこか違っていて……

儚くも美しく戦う、少女たちの物語が花開く──。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

何故今期一番ハマったアニメになったか…
きっとシャフトさんの作品に飢えていたからだと思います。

キャラデザや作画は柔らかいのですが、シャフトさんらしさの象徴でもあるエッジの効きが息づいていました。
ちょうど、まどマギと物語シリーズの中間くらいの立ち位置だったのではないでしょうか。

そして公式HPのINTRODUCTIONにも記載されていましたが、儚さと美しさが見事なまでに調和した作品だったと思うんです。

人類の存亡を年端のいかない少女に押し付けている世界という設定は個人的にはあまり好きではありません。
それは本来大人の領分だと思うので…
でも、人ならざる力は少女にしか発現せず、それがヒュージを倒す唯一無二…
大人は完全に蚊帳の外なんですよね。
だから不安定ながらも懸命に戦うリリィに何度も心を打たれましたよ。

生身の身体でヒュージと対峙しているのですから、常に危険と隣り合わせ…
だからリリィ同士の繋がりが本当に大切なんですよね。
なので、上級生と下級生が契りを結ぶ、シュッツエンゲル制度なんかは、あって然るべきだと思います。
お互いに慕い合う仲…戦闘においては守り守られる仲なんて最高じゃありませんか…

特に結梨ちゃんの登場以降の展開は個人的にヤバかった…
結梨ちゃんのCVがみっくだったのも拍車をかけているかもしれませんけれど。
違和感が無かった訳ではありません。
結梨ちゃんは9人1組で行われる「ノインヴェルト戦術」を行うレギオンにまさかの10人目の存在になったのですから…
でもすぐにそんなことは霞んでしまいました。
レギオンのみんなから愛され、しっかり一柳隊の一員になっていましたから…
もう見ていて微笑ましいくらいでしたよ。
こんな時間がずっと続けば良いのに…と思ったのがフラグだったんでしょうか。

そんなに頑張らなくても良いと本気で思いましたよ。
そう思えるくらいあの時の結梨ちゃんは凄かった…
残されたのは言葉にならないほどの喪失感でしたけれど。
いえ、喪失感を感じているのは現在進行形か…

個人的に思っているのは、尺が足りていなかったということです。
少なくても一柳隊のメンバーについてもう少し掘り下げて欲しかったと思っています。
個々人にスポットが当たったのは、レギオンの仲間集めの時くらいでしたからね。
それでも圧倒的に足りない…
安藤 鶴紗、吉村・Thi・梅、グロッピことミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウスに至っては、ほぼ語られていないと言っても過言ではありません。
でも、それは上記の3人以外の掘り下げが足りているとの同義ではありませんけれど。

儚くも美しく戦う、少女たちの物語…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、RAISE A SUILENさんの「Sacred world」
最初にチュチュ様の合いの手を聴いた時「まさか」と思いましたが、RASが別な作品のオープニングテーマを手掛けているのにビックリです。
こういう可能性は全く想定していなかったので…
ということは、Poppin'PartyやRoseliaも可能性があるってことですよね…
もっと拡大解釈すると、「放課後ティータイム」や「Girls Dead Monster」が出てくる可能性も…?
なんて考えるとテンション爆上がりですね^^;

エンディングテーマは、一柳隊による「Edel Lilie」
恥ずかしながら、最初にエンディングテーマを聞いた時「一柳隊」という歌い手がいるのだとばかり思っていました。
この作品から派生していると分かったのは、物語の進展に伴ってでした。

この作品は特殊エンディングによって様々な楽曲が登場しました。
どれも、良い楽曲ばかりですよ。
第5話エンディングテーマは、一柳梨璃&白井夢結(赤尾ひかるさん&夏吉ゆうこさん)による「Heart+Heart」
第8話エンディングテーマは、一柳隊による「GROWING*」
第9話エンディングテーマは、みっくによる「まばたき」
第12話挿入歌は、「君の手を離さない」
こちらは、一柳隊&ルド女選抜&御台場選抜&相模女子選抜&ヘルヴォル&御前という大所帯で歌っています。
「君の手を離さない」は、もう一つ一柳隊による「君の手を離さない ~BOUQUET Ver.~」もあります。
楽曲の長さが違うので聞き比べてみるのも面白いかもしれませんね。
どの楽曲もAmazon Musicで聴くことができますよ。
放送されたばかりなのに、もう12話の挿入歌が入っていたのには少しビックリしましたけれど…

1クール全12話の物語でした。
一柳隊のことをもっと知りたい…
そう思っているのはきっと私だけではないと思います。
ラスト…ピカッと光りました。
それは続編に繋がる希望の光と受け取って良いんですよね…
これで終わって欲しくない…そう思える作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

シャフト×美少女×バトル

【First impression】
 もうね、美少女っていうだけでとりあえず観ますよ。学園ものっていうだけでとりあえず観ますよ。バトルものってだけでとりあえず観ますよ。
 って観始めた作品です。内容? そんなの分からんでも、可愛いくて、カッコ良くて、頑張っているなら見守らんといけないという使命が私にはある。まぁ冗談はこの辺にしておいて、戦闘シーンは今期では間違いなくナンバーワン! 8話めっちゃカッコ良かった。バトルシーンの作画監督が誰がやったのか教えて欲しいくらいですわ。さすがシャフトなのかなー。

【Story synopsis】
 人類はヒュージという敵が現れたことで、彼らとの戦闘を余儀なくされます。しかし、これまでの通常兵器では歯が立たず、特殊な能力を持ったリリィと呼ばれる女子学生を訓練し育成し、ヒュージと戦わせることにした。
 リリィい憧れ訓練学校の百合丘女学院へ入学したリリは憧れの先輩ユユに指導をしてもらえることになり、ヒュージとの戦闘へと身を投じていく。

【Staff】
 制作会社        シャフト
 監督/脚本        佐伯昭志
 シリーズ構成      佐伯昭志、東冨耶子
 キャラクターデザイン   細居美恵子
 総作画監督       崎本さゆり、常盤健太郎
 チャームデザイン     秋篠Denforword日和

 今作では3つのスタッフ(役割)をピックアップしたいと思います。
 まずは、キャラクターデザインの細居美恵子さん『昭和元禄落語心中』『灰と幻想のグリムガル』でキャラクターデザインを担当しております。『灰と幻想のグリムガル』ではこの方のデザインがバシッとハマってすっごい好きになりました。ラインが美しい。特に女性のラインが。男のキャラでもカッコいいのですが、グリムガルでも女子を可愛く見せるデザインが凄く良かったように感じました。本作は本当に女子しか出てこないんでなおのこと際立ちましたね。
 総作画監督は作画の最終チェックを行うのかな? まぁそんな認識で大体あっていると思います。んで誰がどこの作画を行ったかは何やら絵を見れば分かる人は分かるらしいのですが、私にはそこまでの能力がなく悔しい限りです。話が少し逸れましたが、とにかく本作は作画が良い。特に戦闘シーンは圧巻です。冒頭にも書いた通り8話のシーンなんかもう驚きです。こんな表現でスピード感出すんですね! っていう一つの感動がありました。カット割りも良くカメラワークがより映像に迫力を与えています。
 そしてチャームデザインの秋篠Denforword日和さんですね。変形武器ってカッコいいよね。あと紋章が浮かび上がるのってカッコいいよね。『ドラゴンクエスト—ダイの大冒険-』とか『YAIBA』とか男の子は好きね。子供の頃好きだったなーって思い出しました。

【Review】
 この作品はスマホのゲームとのメディアミックスが最初から仕組まれていました。その一つにはメインキャストの声優による舞台ですかね。そのため、基本キャストは若手が多くややキャラの内面と絵とセリフの強弱に違和感が出てしまうとかテンションがいつも同じとか、気になるところはそこそこありました。
 また、物語としても、敵対する勢力の総数が全く未知であることや正体が未知であることもあり、なぜ彼女たちが戦わなくてはならないのか、その前にどれほどの犠牲が世界中に起こっているのかなど分からず、なんとなく戦っているのを見せられたり、女の子同士でイチャイチャしているのを見せられたりするので、なんとも内容は既視感が半端ないです。
 この辺りは好みの問題だと思うので、美少女がイチャイチャしているだけでも面白いと感じるのであれば良いと思う。マイノリティだとは思いますが。
 おそらく、細かい設定はあるんでしょうけれど、それを上手く説明できていないように感じるし、説明していたとしても魅せたいものに直結していないように感じます。なので、視聴者(私)の頭の中にあんまり入ってこない。
 結局頭のレベルをいくつか落として、可愛い美少女がカッコ良い武器をもってカッコ良く戦っているという部分にしか意識がいかないんですよね。
 その原因の一つに、キャラの多さです。1話目を観た時から懸念していましたが、まさにその通りで全然掘れていないし内面的な魅力を感じないというのはソシャゲアニメの成功例『プリコネRe:Dive』を見習ってほしいかなという所ですね。 

 なので、この作品はとっても最高の美少女によるバトルシーンを何度も観て楽しむというかなりニッチな人に贈られたような作品なのではないでしょうか。なので、個人的にはぶっ刺さりましたが、それだけ。

 内容に関してはソシャゲでもっと観てねって事なんですかね? 仕方ない、ダウンロードするか……。
 作画が良すぎた分、物語がちょっと弱すぎてしまいました。そのアンバランスも含めて好きになれた気がする。それが最終的な評価という感じです。
 同志がいたらきっと楽しめると思いますので、どうぞ御贔屓にしてあげてください。悪い作品ではないんです。



【以下は最初の数話の感想です】
 シャフトってOPカッコいいのは相変わらず。OPはワクワクさせてくれます。

 冒頭の戦闘で作りの良さに安心感と、キャラの多さに不安感の両方が混在する。
武器の変形とかちょっとカッコいいし、プラス美少女のバトルはとりあえずフォーマットとしては結構人気が出やすいですかね。
 しかし、新しさを出すことが果たしてできるか、期待したいと思います。

 とりあえず、1話目としては面白そうで、視聴してみようと感じる始まりでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

62.7 11 謎の生命体アニメランキング11位
ガンパレード・マーチ 新たなる行軍歌(TVアニメ動画)

2003年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (118)
745人が棚に入れました
1999年7月、熊本県八代地区に出現した幻獣の一群を迎え撃った5121部隊は、ピンチを謎のHWTによって救われる。そのHWTのパイロットこそ、芝村グループ会長の娘で、その直後、5121部隊に配属される芝村舞であった。
生真面目な芝村は、一見浮かれている人間が多い5121部隊になじむことが出来ず、一部のメンバーとは度々衝突するが、5121部隊のメンバーたちはそんな芝村を温かく迎え、芝村も次第に5121部隊に慣れ親しむようになっていった。
やがて、芝村は複座型HWTのパイロットに任命され、速水厚志とコンビを組むこととなる。最初は息の合わなかった二人だが、五木村に出動したとき、幻獣の群れに包囲されて、二人は初めてじっくりと互いの境遇について話し合い、わだかまりをなくしていく。やがて、速水の機転によって、二人は無事、帰還するが、それを期に二人の仲は急接近していった。相思相愛ながら、互いに思いを告白できない二人をじれったく思った5121部隊の他のメンバーは二人の仲を一気に進展させようとするが・・・。

声優・キャラクター
石田彰、岡村明美、陶山章央、佐久間純子、梅津秀行、樫井笙人、篠原恵美、吉田真弓、野田順子、前田ちあき、半場友恵、志村知幸、栗山浩一、川原慶久

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

やまなしおちなしいみはないゲームファン層拡大の為に作ったらゲームファンが激怒したアニメ?らしいよ。

2003年2月-4月迄に放送されたテレビアニメ作品。全12話。
※2000年発売のゲーム「高機動幻想ガンパレード・マーチ」
の世界観を元に作られた作品。

アニメ化に伴い、大幅な内容設定変更やキャラクターが
減らされた事で、多くのファンを「がっかり」させた作品。

あらすじ※ザックリ。
1945年に突如出現した「幻獣」と呼ばれる謎の生命体云々・・
人型戦車HWTと新兵器PBEによって幻獣の撃滅を図るが云々。

高校生位の少年少女だけがHWTのパイロットに適応すると
みなされ選抜徴兵云々・・PBEの発動には特殊能力を持つ
8歳の「幼児」が必要な為、身寄りのない子供を遺伝子操作
して・・その幼女たちは8歳のまま成長すること無く云々。

このような非人道的行為は「人類が生き延びるため」という
一言で正当化されている。という世界を舞台にしている。

物語の部隊となる5121部隊は熊本市の尚敬高校構内に駐屯
している。というように、幼女から高校生までがメインと
なる条件設定と、学園が舞台という諸設定になっている。

其処に永遠の8歳と因果を持つ人型戦車HWTと新兵器PBEの
開発をした芝村グループの会長の娘が志願編入してくる。

マニア受けしたのはこうした設定の緻密な設定のゲーム
が自由度の高いシステムと諸々の専門用語やメカデザ等
の作り込みだったのかなという感じがするアニメ。

正直アニメは面白みにかけ狙いが意味不明でブレてると
感じるだけでなく・・色々中途半端でハマリにくい感じ。

1期は途中中弛み感が端ないのに世界観が分かり難い・・
構成や成分の摘出に無理があるのでは?と感じる事が多い。
必要なエピソードが削られ無意味に遊ぶシーンが多い感じ。

徴兵制度の年齢が更に引き下げられ云々・・戦闘が常識の
世界で・・派手なSFバトルと学園風の訓練生活ラブコメ?
グダグダだらだら・・脳天気な音楽でオケ活用・・
色々良くないと感じるけど「面白みが無い」のが問題かな。

OPがずっこける程世界観とかけ離れて感じる。爽やか戦争
ハーレムラブコメアニメみたいな曲と映像・・本編も・・
必要以上に妙にハートフルだったりコミカルだったりライト
な描写が多く・・ゆるゆるの学園モノ路線で意味ありげな
伏線だけ重い・・話も飛び過ぎてグチャッとしてる・・

主人公・・駄目だろ・・石田さんの声もMAXでヘタレ・・
巧すぎるとこうなってしまうのか・・

速水厚志:石田彰:HWT複座型操縦担当パイロット。
優柔不断な性格で仲間たちから「ぽややん」等と呼ばれる。

根はしっかりした性格となっているが・・唯のオカマ風
の演出で・・キモイ・・一般の優柔不断とは一線を画す。
凡そ大きく拡げた世界観ではナンセンス過ぎる矛盾した
キャラ設定が・・世界観にハマれず興冷めしてしまう・・

キャストを診ても役柄性格より「誰」が「誰」を好きで「誰」
と「誰」が両思いで?「あの子」は実は「この子」は「その子」
「あの子」は元「あの人」の恋人で今は「誰」を好きでとか・・
恋愛系図のような諸設定程度の恋愛ゲーム風のキャスト。
6話以降は完全な中途半端ラブコメ路線にシフトする・・
最終話・・何これ・・やまもたにもおちもないいみがない


以下キャスト。

芝村舞:岡村明美:HWT複座型オペレーターパイロット。
口調が固く生真面目な性格。慕ってた中学時代の先輩が
戦死した事、父の非人道的な行いに反発、隊に志願した。

善行忠孝:樫井笙人:5121部隊司令官。
冷静沈着な性格で、一見非情にも見えるが、隊員想い。

原素子:篠原恵美;整備班班長。女子の纏め役的存在。
東原ののみ:吉田真弓:PBE起動要員。
壬生屋未央:佐久間純子:単座型HWTパイロット。
加藤祭:野田順子:会計担当事務官。お金に細かい。
田辺真紀:前田千亜紀:整備班員。幸薄い少女。

森精華:半場友恵:整備班員。人見知りな性格。
滝川陽平:陶山章央:単座型HWTパイロット。
瀬戸口隆之:梅津秀行:単座型HWTパイロット。
遠坂圭吾:栗山浩一:司令官補佐:実家は金持ち。。
来須銀河:志村知幸:スカウト(歩兵)無口な性格。
若宮康光:川原慶久:スカウト。思考が体育会系。
芳野春香:井上美紀:担当教諭。一般教科を教えている。
坂上久臣:園部啓一:指導教官。物腰はやわらかい。
茜大介:下野紘:壬生屋の前任のHWTパイロット。
新井木勇美:川上とも子:本校の一年生。
ウイチタ更紗:鈴木麻里子:総司令官。
田代香織:高乃麗:岩田の恋人として登場する。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

chariot さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ゲームとは無関係と考えるべき。

2003年作、1クール12話。
2000年に発売されたPS用ゲームを元とする作品・・・ではあるのだけれど、登場人物と微々たる世界観しか生かされていない。

ゲーム既プレイ。

原作では重い背景を持っていた作品だが、アニメでは明るく、恋愛や青春をメインとしている為、比較的観やすい方向性になっている。

大雑把なあらすじ。
HWTという人型戦車(ま、ロボットです)を用いて、襲ってくる幻獣(ま、謎の生命体です)を倒す為に5121部隊に配属された少年たちの・・・日常と戦闘と恋愛のお話。

前半こそ戦闘によって悲しみや不安を抱く少年たちを描いていますが、後半はほぼ主人公とヒロインの「お前らはっきりせいや!」というイライラしつつ見守ってしまうような初々しい(?)恋愛物となってます。
ゲームの重さとストーリーをそのまま生かすのは1クールでは無理とはいえ、これは本気で「作品の名を借りた別物」として観た方が良いでしょう。


ゲームは置いといて、アニメ単体での話。
優しいけど優柔不断な少年・速水。
・・・石田彰の無駄遣いです。
あの・・・とかごめん・・・とか、そんなのばっか。。
頼りなさ、もじもじ感は良く表現されていましたが・・・
いい奴なのはいい奴なんだけど。。

速水が好きなヒロインが芝村舞。
硬派な女の子。
しかし恋愛に於いてはツンデレ・・・・

この二人の恋を見守り背中を突き飛ばす(押すどころじゃない)仲間たち。

まあ、難しく考えずにじれったいやり取りが好きな方には男女問わず結構観られる作品かと思います。
基本的に前半のやや重いシーンを乗り切れたらあとはライトな作品です。

原作が好きだった人は観ないほうがいいかもしれません。



納得行かない点。
{netabare} 何故、壬生屋をわざわざ死なせたのか・・・
明るい恋愛物で行くなら死なせる必要はなかったはず。
無駄に重い空気を作っておく必要性が理解出来ない・・・{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ツンツン…デレ?

ロボットアニメを探していて取り合えず1話視聴。
芝村舞がとても新鮮で視聴決定(私が最初に出会った男言葉キャラ?)。
内容は少し重い設定もありますが学園ラブコメ系になるんでしょうかね。配属当初の舞はとにかくお堅い自分にも他人にも厳しい女子。主人公達との触れ合いの中で徐々に心の傷が癒されいい感じになっていくんですが…たわけ!なわけです。戦闘アクションシーンもありますしどうですか?

私のツボ:甘酒


オーケストラ視聴済(2019.8)
マーチ視聴後何度か挑戦してたんですがいつも1.2話で挫折・・・。今回2019.6月期までをあらかた視聴したので再挑戦してみました。あぁこれゲーム原作なんですね。1作目のマーチは今でも好きな方なんですがこちらはうーん、やはり何度か挫折してしまうにはそれなりに理由があったという事でしょうか・・・。
ストーリーは3部構成となっており各部8話前後。
白の章・・・青森県青函連絡橋の防衛を主任務の部隊の話。
緑の章・・・中国山地の対幻獣最前線で獣騎兵?という特別機動部隊の話。
青の章・・・小笠原諸島で幻獣とは無縁の待機部隊の話。
メカバトル的な部分はあまり重要ではなく10代の少年少女の心の成長や互いの信頼関係なんかがメインですね。そういうの嫌いじゃないですけどうーーーん、マーチはアニメ見始めだったからというのもあるんでしょうがこちらはインパクトが薄いですね。白の章以外は誰が主人公かもイマイチわかりません(笑)。

私のツボ:モブの声がそのまんま

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

59.1 12 謎の生命体アニメランキング12位
HEROMAN ヒーローマン(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (90)
716人が棚に入れました
アメリカ西海岸の町に住む少年ジョーイは、豊かではないが日々ささやかで平和でちょっと退屈な日常を過ごしていた。\nある雷雨の夜、ジョーイの家にカミナリが直撃、数日前ゴミ捨て場から拾った古びたロボットのオモチャが巨大化し、不思議なパワーが宿る。ジョーイはオモチャを「ヒーローマン」と呼び、幼い頃から憧れたヒーローが現実に現れた事にワクワクするのだった。\nしかし、これは全ての始まりにすぎなかった。やがてジョーイとヒーローマンは遥か宇宙の彼方から襲来し地球に忍び寄る、恐るべき侵略者との戦いに身を投じていくことになる…。

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

HEROMANを観かえして

2010年、テレビ放送時にリアルタイムで観ていた好きな作品

気の弱い主人公ジョーイが奇跡の産物であるロボットと出会って悪い敵から世界を救うという話。

原作はスパイダーマンを生み出したスタン・リー
制作はボンズ
キャラクターデザインはベイマックスをデザインしたコヤマシゲトさん
リアタイ視聴時は意識していなかったが今考えると錚々たるチームである。

本当は1年放送するはずだったのに、リーマンショックの影響で2クールになってしまったというのは有名な話だ。

物語は超王道で観ていて熱くなれるし話も分かりやすい。
主人公がとにかくかわいいので、ピンチになると応援したくなっちゃうのが他の王道ヒーローアニメにはないところかな。

主人公ジョセフ・カーター・ジョーンズ(ジョーイ・ジョーンズ)の名前について、後から知ったことだけど、スパイダーマンの流れから、イニシャルが名前と苗字で同じ文字が来るらしい。
つまりはJ.J.になる訳だけれど、それってJOJOじゃない?
そこまで意識していたら面白いね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

にゃんだば〜 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

アメリカ版 ドラえもん

操作は、ジャイアントロボ。
スペックはドラえもん。

アメリカスタイルのドラえもんの挨拶は、グーパンチ!

見所は主人公(♂)が一番かわいい事と、ヒロインのお兄さんの扱いがひどすぎる事。

それにしても、メタルなお姉ちゃんのやさしい音色のベースとはなんだったのか・・・。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

keena さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

スタンリー原作ボンズ制作のヒーローアニメ

スパイダーマン・Xメンの原作者スタンリー氏のヒーローアニメ。
アツくなって純粋にヒーローにドキドキしたい方にお勧め。

あと、かわいい男の子が好きな人にも。
ジョーイくんかわいいよジョーイくん。

Roulette/TETSUYA
僕の手は君の為に/Mass Alert
この2曲もお勧めです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

63.0 13 謎の生命体アニメランキング13位
BLUE GENDER [ブルージェンダー](TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (77)
402人が棚に入れました
「バブルガムクライシス」のAICが制作したハードアクションSF。種の存亡を賭けた壮絶な戦いの中で、主人公の葛藤と成長を描く。現代では治せない新種の奇病に侵された海堂祐司は、未来の医療技術の発展に賭けて冷凍冬眠者“スリーパー”となった。だが、西暦2031年に冬眠から目覚めた海堂が見たものは、謎の生命体“BLUE”の繁殖によって絶滅の危機に瀕した人類だった。絶望の中で、海堂の“生きる”ための戦いが始まる。
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

待て、しかして・・・

まず本作に少しでも興味を持った人はネタバレに【厳重注意】
ここのレヴューゾーン微妙にネタバレの雰囲気が・・・
それと進撃の巨人2期を楽しみに待ってる人も警戒が必要。
本作→ガンパレード→進撃 という微妙な関係性があるので
間接的にネタバレしてしまう可能性も(もしかしたら?)あり。

さて、本作とは如何なるジャンルに属し、どういう作品であるかについて
考えた時、説明するのが非常に難しいという問題にぶち当たる。
それはある意味『高いハードル』であるかもしれない。

SF的ロボットアクションもの?
機動戦士ガンダムとエヴァを足して2で割ったような作品?
そう言われてみればそうかもしれないし、そういう要素も確かにあるだろう。

しかしだからと言って、王道的ロボットアクションを期待して本作を見た人は
恐らく期待ハズレだったという感想を抱くかも。

メカデザインは無駄にカッコイイ(というかカッコよすぎる)し
スピード感と臨場感溢れる見せ場の戦闘シーンも確かにあるのだが、
戦闘シーンの数が不足気味で、高性能戦闘メカの性能を最大限に生かしたシーンは
限りなくゼロに近い。
(もの凄いの潜在能力を持ったパイロットはいるのに何故?と訝しがる人もいるだろう)

本作を敢えてジャンル分けするならエヴァ進化系に属し、エウレカにも似た要素を持つ。
(グロシーンがあるのもその理由のひとつ)
一つ例を挙げるとエヴァ第9話「瞬間、心、重ねて」の戦闘シーンよりも
二人のパイロットの奇妙な共同生活に力点を置いているような感じのタイプ。

本作には様々な『高いハードル』が山積している。
視聴者にとってのそれは、主人公が文字通り『お荷物』であり
ヘンなヘアースタイルの『猿』みたいな存在に思えてしまうことであり
『カイ・シデン』のように人の感情を逆なでする要素と『碇シンジ』のような
軟弱さを同時に併せ持ち、かつ田名部愛のようにうざったい台詞を吐くという
厄介な人間性を持っていることである。

そしてそのことは未来人であるヒロインにとってはより強烈で鮮明なリアリティーであり、
成り行き上の任務とはいえ、無駄口叩くこの『お荷物』、『旧世代』の『猿』を
なんとか目的地まで届けるというのはヤレヤレな気分であると言えよう。

とまぁ、そういう方向性で物語は進行していくわけだが、
本作の最大の魅力、見所とはまさにそういう要素であり。

ロボットバトルよりも自分たちの足で大地を踏みしめ
世界を流離うことであり、目的地の前に聳え立つ文字通り『険しい山』に挑むことである。

世界を流離うことが本作の最終目的でもなく、次のステージもちゃんと用意されているのだが、
一見無駄とも思えるプロセスやキャラの言動を丁寧に描いているのにはそれなりに
意味があり、それを飛ばしてしまったら本作はもっと味気ないものになっただろう。

だから結局あんな『猿』にも存在理由はあって、
そんな彼{netabare}の微妙な心理描写{/netabare}にも大いに意味があったりする。

早い話が主人公はヘタレ系で、ヘタレ系主人公が好きな人には本作はかなりお薦め。
ヘタレ系ストーリーには当然の如く物語の進行をサポートする役目が
つまりその辺はヒロインが十分すぎるくらいに穴埋めするので安心して視聴できる。

ここからは少し踏み込んだネタバレにつき本作未視聴の方にはご法度で。
{netabare}実は本作をエヴァ系と称すのにはもう一つの理由がある。
それはエヴァと同様にフロイト心理学のテイストが意欲的に活用されている点だ。
それはある意味ペテン的手法であり、生と死や二項対立が織り成す葛藤の要素を
持った物語ならなんでも適用可能で無難に解釈できてしまう若干無理ある荒技である。
それはエロスとタナトスという概念で物語を解釈するやり方である。

単なるこじ付け的連想ゲームと言われればそれまでだが、実戦してみるとこんな具合。
エンジェルは天使。天使のイメージの原型はローマ神話のキューピッド。
キューピッドはギリシア神話のエロス。エロスはマリーン・エンジェル。

眠りの神はヒュプノス。ヒュプノスの兄はタナトス。
故に眠れる者(スリーパー)はタナトス(死)の近親者。
エロスとタナトスの衝突は葛藤を生む。
エンジェルとスリーパーの対立衝突も人間心理の葛藤の現れ、という風に。

エロスは生、融合、肯定承認、友愛を象徴し
タナトスは死、解体、否定拒絶、攻撃性を象徴する。

しかし、「それがどうした?」と問われたら返す言葉がないのが
フロイト心理学の限界なんだこれが・・・

しかし、進化論という現代では絶対不可侵の神話的学説の基本的メカニズムも
繁殖と淘汰という二項対立に突然変異という概念を付加しただけの
ある意味ペテン師的な解釈理論に過ぎないわけなので、似たり寄ったりなのかも。

さらに蛇足だが、マリーンは海、海は生命の源=母を象徴するから
ブルーは海とは相容れない存在っていう解釈も成り立ちはする。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

woa さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

桑島法子のEDは秀逸

一見ハッピーエンドに思えるが、地球の許容限界を超えた人類が遺伝子レベルで自殺していくというこのアニメに救いは一切無い。許容範囲内に縮小してもこのプロセス自体は止まらないため、当初この自殺遺伝子を社会に応用した科学者の人口管理的な意図を超えていく。現に人口管理の最たる例であるセカンドアースの責任者は隔離され狂気に陥った集団に虐殺されるのである。未来に希望を託して冷凍睡眠下にあった主人公は眠らざるえない状況そのものを求めていたヒロインたちに唐突に起こされ非情な現実を戦いを通して受け入れざる得ないのだが、自分自身の闘争本能(B細胞)を抑制しつつものその自らの決定因子をヒロインとの関係の中で改めて見出し過酷な地球環境の中でこそ「生きて」いくことを決意する。そしてヒロインの中には主人公の自殺遺伝子を受け継ぐであろう子供がいるのである。おそらくこの二つが意味するのは主人公やヒロイン自体の行く末に可能性はないが、異なる二つの性質の混合によって生まれる新しい種という有性生殖という古いシステムの有利性だろう。これはおそらく一世代ごとに進化するブルーにはない特徴である。

中盤以降、ヒロインが主人公にこだわるのはあくまで主人公を宇宙につれていくという最初に下された軍官僚としての自分の使命を貫徹しているからであってあくまで命令の変更であるとか軍組織そのものだとかは最終的にあまり意味がないのである。軍などの組織も党内政治の帰趨によって変わりその基準は一貫せず解釈は∞だということはセノがヒロインの反逆を利用して時間旅行者の状況を把握していたことからもうかがえる。ブルーとの戦いや全体主義下のために人間的な感情を抑制された登場人物たちが主人公との関わりのなかで時折みせる感情表現はたくみでその命があっさり奪われていく様は印象的。たとえば主人公が守ると約束した少女ユンが死の間際に廃墟の中からこちらを眺める視線は訴えるものがあるのだが、しかしその死はおそらく彼女も当事者のブルーも気づかないままに作業的一瞬の間で行われるのである。これは他の脇役キャラにしても同じで主人公とヒロインに係った人間は場所を移るごとにことごとく退場し再登場することは一切なくその必然性もないのである。このような人間疎外の中でヒロインの愛情表現や心理描写はやや異様な趣を持つと感じたのは自分だけではないと思われる。

ヒロインの次第に露骨になる感情表現が何を意味するかは彼女が軍の命令の様々な解釈を拒絶したように色々憶測するべきではないのかもしれないが、一つ考えられるのはセノの撤退戦略やブルーに取り込まれた人間の現代彫刻のような球体から新種の植物?が生まれてきた事実から見られるように、単に危機をともにした主人公へのトラウマ越しの愛情というよりも、主人公の持つB細胞を旧人類が受け入れざるえないことの隠喩かもしれないと言っておきたい。ブルー(地球)の大いなる意思から立ち昇る光が地球の赤道上軌道を取り囲んでいく情景やブルーの女性器を模しつつも過剰に疎外されたデザインだとかは過剰負荷と化した人類の後に何が来るのかというビジョンを示しおりそれは地球(ヒロイン)の「ジェンダー」に係るのだろう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

MbsHL22207 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

エログロ特盛つゆだく

□物語
 ロボットに乗って地球を乗っ取った巨大な昆虫と戦う近未来SFアニメという設定。1960年代にNASAの科学者が唱えた「ガイア理論」がストーリーの根幹を成している。
{netabare}
 このアニメの世界はとにかく人間の論理・道徳感が異常な世界で、「いつ死ぬか分からないから」とか理由付けして簡単にヤリまくり、そして簡単に死にまくり(さっきまで無表情で後ろから乳揉まれてた女が、地盤沈下でこけて後頭部強打して首折れて死ぬって、それはないだろと当時思ったものだ。)
虚淵作品並に脇役を酷使(酷死?)してるあたりは当時衝撃を受けたものだ。

そしてヒロインが規制なしの全裸でこっちに歩いてくるというとんでもないEDで終わる。

このアニメが伝えたいことは、人を想う心とは何か、幸せな生き方とは何か、と言ったところだろうか。色んな登場人物の生き方や死に方、思考・行動を描いており色々考えさせられる点はあるにはある。
結構壮大な話にしようとして中途半端になってしまってる感もあったりするが、それなりにまとまってはいる。

□声優
メインキャラは有名どころ(当時売り出し中だった?)である。
その為メインキャラは安心して聞いていられるが、脇役の中には「おいおいちょっと待ってくれ」と言いたくなる棒読みの方々が結構いる。

相当編集が荒っぽい総集編では幾分かマシにはなっている。

□キャラ
マリーン・エンジェルのツン期→デレ期の変化がとてもよい。
人類の為に戦うことしか考えられない戦闘兵士から、一人の男のことしか考えられない乙女への心境変化がよく描けている。
ヤリまくってたはずの過去の自分に自己嫌悪は無かったのだろうか?という疑問さえ湧かせない程の清々しい純愛っぷりには狂気さえ感じる。

□作画
崩壊時と良作画時の差が激しい。
リアルSF系でこれは無いと思う場面が多々見受けられた。
しかし最終話の決戦シーンの作画はセル画アニメでも相当上位に食い込めるレベル。
終わりよければ全て良し。2周目視聴は有り得ないのである(ちなみにLDとDVDが発売されている。そういう時代である)。

ちなみに皆さんが気になるであろう全裸歩行EDであるが、作画が「これは劇場版ですか?」という程に力が入っている。ラストの顔アップなどもはや芸術の領域だ。やはり終わりよければ全て良しなのだろうか?

□音楽
物悲しいBGMか、物騒なBGMしか用意されていない。
楽しい曲は無くその点は徹底している。
OPは戦闘的な曲、EDは子守唄みたいな歌で時間帯も重なり眠気が視聴者を襲う。

■総評
視聴はあまりオススメしない。
無駄に長ったらしくテンポが悪いのが主な要因だが、そこに加え余りにも人を選ぶグロシーンが頂けない。
進撃の巨人の元ネタじゃないかとか一時期言われてたようなので視聴しようと思う人もいるだろうが、相当毛色が違う。
もっとオタク向けというか、深夜アニメ黎明期のチャレンジ作品的な色が濃く、万人向けでは無い。

ちなみになぜか個人的に憎めない作品である。
私が人生ではじめて観た「深夜アニメ」だからかもしれないが。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

53.6 14 謎の生命体アニメランキング14位
ナゾトキネ(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (74)
265人が棚に入れました
私は、広告代理店TEN2で社長秘書をしている網野解音(あみのときね)。今日のお客様は、なんと有名アニメ会社の代表さん!お出迎えのために、はりきって会議室の掃除をしてたんだけど・・・急にあたりが光に包まれ、会議室から出られなくなっちゃった!?おまけにおばけみたいなのが出てきて謎を解けばこの場所から開放してやる。。なんて言ってるし!!もうよくわかんないけどとりあえず、解いてから考える!!

声優・キャラクター
原奈津子、徳井青空、松井恵理子、八島さらら、佐々木未来、鈴木愛奈、佐藤実季、齊藤佳央里、小島英樹

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

本編エンドロールで出題される問題…難しかったぁ…

この作品はオリジナルアニメみたいですね。
キャラデザも作画も綺麗なので、とても見やすい作品だと思います。

この作品の主人公は、広告代理店で社長秘書をしている22歳の網野解音…
このところ高校生や中学生の登場する作品が増える中、こういう大人を対象にした作品は好感が持てます。
彼女は頑張り屋さんで友達付き合いも多く…やっぱり私から見ると可愛い部類の女性です。

ある日、いつもの様に会議室で次の会議の準備をしていたところ、急に会議室から出られなくなってしまうんです。
すると、自称ハッチンと名乗る逆さまにしたシルクハットに入ったウサギの様な物体が現れて、「謎を解けばここから解放する。」という事を突然言い出すんです。

聞くと解音は選ばれた存在で、選ばれた人は定期的に出現するクイズンの中で設問に答えていかなければならないとの事…
「もうよくわかんないけど、とりあえず、解いてから考える!!」
こうして解音の戦いの物語が動いていきます…

クイズンが発生すると、選ばれた人は何故か「Qフォーム」という姿に変身して問題を解いていくのですが、その姿はまるで近未来魔法少女…

考えてみると、なぜQフォームに変身するのか理由は良く分からなかった様な気がします。
でも別な空間に転移させられて、そこで変身して戦う…
こんな設定も最早何の違和感も無くすんなり受け入れられるようになりました。
それにQフォーム姿の解音も悪くないんです…

設問は基本的にハッチンにアドバイスを貰いながら解答を目指して進めていく事になるのですが、唯一違和感を感じたのはハッチンの口癖です…
必ず語尾に「~けれども」が付くんです。

今期は「~ぽん」をやたらにつけて話すチビキャラにあまり良いイメージがなかったからか、些細な事なんですけど気になってしまいました。
でも個性を表現する…という意味では成功しているんですよね。
だって頭にこびりついて離れませんから…

このクイズンには面白い設定があります。
それはクイズンの空間に入ったモノ全てが出題者になるというもの…
そのため第1問目は解音とハッチンの二人だけでしたが、次からは複数の人がいるタイミングでクイズンが発生し、一緒にクイズンに閉じ込められてしまう…言わば巻き込んでしまうんです。

解音に圧し掛かる重圧は一気に上がります。
何故なら、自分が解答できないと一緒にクイズンに入っている人みんなも出れなくなるから…

なぜクイズンが出現するのか…なぜ人は選ばれるのか…
この辺りについては、物語の中で理由がしっかり描かれています。
10分枠のショート作品でしたが、内容は充実していたと思います。

何しろキャラデザが私の好みドンピシャでした。
内容の気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、藤崎結朱さんの「Dimension sky」
エンディングテーマは、aki a.k.a 出口陽さんの「destiny」
勢いのあるオープニングが好みでした。

1クール12話の作品でした。TOKYO MXでは年末に特番が放送されたそうです。
この作品ではエンドロールで問題が出題されるのですが、これが中々難しい…
最初は頑張って画面に向き合っていましたが、途中で挫折してしまいましたが本編はしっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

リアル脱出ゲームは、割と好きだけども~

 リアル脱出ゲームは、友人に誘われて5回ほど参加したけども~。(コナンとコラボしているやつとか)

 以下ハッチンの語尾封印(面倒なので)

 一筋縄ではいかない解き応えのある謎と、ワクワクする演出…「脱出ファン」が沢山存在することも納得のクオリティーの高さでした。(値段がなかなか高いんですけどね…)
 
 こうした「脱出ゲーム」の流行に便乗したアニメ作品が、この「ナゾトキネ」なのかな?と思います。

 しかし、アニメを観るときって割と「脳が休んでる状態」なので、イマイチ脳のスイッチが入らない…。
 しかも考える時間の制限時間がイマイチ分からないし、主人公のセリフが思考中は五月蠅いし…。

 結局問題に深く入り込むことができなかったです。

いっそ
 出題までの映像
→エンディング中の問題みたいな感じで問題を記述して3分ほどヒントを流し、紙と鉛筆で視聴者に考えさせる
→主人公の解決(答え合わせ)

 みたいなアニメの方が自分は良かったかな。

 エンディング中でもクイズが出ますが、アニメを観返す必要がある問題も多く、イマイチやる気が…。

 総評としてイマイチ楽しめなかったです。
 短さと軽さがいい感じで、最後まで観ましたが…物語・声優・作画・音楽…どれをとっても個人的にはイマイチかなぁ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

面白くはないけど嫌いではないです

広告代理店で社長秘書をしている主人公・網野解音(あみのときね)が、ときどき突然、謎の空間「クイズン」に引き込まれ、出題されるクイズもしくはパズルのような問題を解くことで脱出するショートアニメ。1話10分弱の作品です。
東京の立川市が舞台になっており、作品内にも多摩都市モノレールや昭和記念公園などが出てきて、ご当地アニメっぽい雰囲気もあります。別に観光地でもないのになぜ立川?とか思っていたら、この作品を制作した天狗工房という会社のスタジオが立川にあるからみたいです。
内容的には、出題される謎が興味深いというわけでもなく、謎解きを観るとすっきりするというほどでもなく、正直あまり面白くないです。ただ、解音を始め、登場人物のキャラデザが結構かわいくて、「クイズン」に入ったときのコスチュームが少しエロかったりしたのと(温泉回もあります)、ハッチンという謎の生命体を豚呼ばわりする解音の性格も嫌いではなかったので、普通に最後まで観てしまいました。
この作品が放送されていたのは、1時間の間にショートアニメばかり5~6本も立て続けに流していた枠の中だったのですが、その中で自分が最後まで観たのはこのナゾトキネだけで、面白くはないけれど、なんとなく嫌いではない作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

64.9 15 謎の生命体アニメランキング15位
機甲創世記モスピーダ(TVアニメ動画)

1983年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (36)
131人が棚に入れました
2050年、突如として地球に侵攻してきた正体不明の異星人インビットの為、地球人の半数が火星に避難する。30年後の2080年、地球奪還と同胞の救出のために地球降下作戦が開始された。第1次降下作戦は失敗に終わったが、3年後の第2次降下作戦では、過去の教訓から新型の可変戦闘機AFC-01 レギオス及びAB-01 トレッド、そしてこれらに搭載される、搭乗員の生存率を高めるための変型バイク兼パワードスーツVR-052 モスピーダが配備されていた。火星生まれで火星育ちのマルスベース軍の若き士官・スティックは、第2次降下部隊に所属し、作戦成功後に恋人のマリーンと結婚する約束をしていた。だが、大気圏突入中にインビットの迎撃を受けたうえ、大気はインビットにより特殊加工されており、降下中の機体の多くは撃墜され、あるいは大気圏突入に耐えられず作戦は失敗する。マリーンの乗る降下艇ホリゾントも、特殊加工された大気圏の影響を受け崩壊しつつ制御不能となり、スティックの目の前でインビットに撃沈される。混戦の中、機体を損傷し本隊とはぐれたスティックは、南アメリカに降下することとなる。一方、地球生まれで地球育ちのレイは、第2次降下作戦の宇宙船の残骸の中からモスピーダを見つけ出す。

声優・キャラクター
大山尚雄、島田敏、土井美加、深雪さなえ、鈴置洋孝、松木美音、西村知道、高橋美紀、小原乃梨子、神田和佳、大塚芳忠

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

超カッケェっす  設定だけは

80年代リアルロボット物で、ホント勿体ないなと当時も思った作品です。

まず放送時間が最悪でした。
日曜の朝です。部活の練習あったら見れねぇです。ビデオデッキの普及率がまだまだとも言える時代でしたからねぇ。私んちも無かった。悲しい思い出。結構見れて無い奴が友達にも多かったです。

んで設定のハードさと当時のタツノコプロの柔らかい線のミスマッチ。
昔のタツノコプロの絵というか、この頃位までは各社とも絵に特徴有りましたからねぇ。私個人の印象としてはタイムボカンシリーズの絵柄でリアルロボット物見せられてるのとニアイコールで抵抗有りました。
当時知ってる他の方はどう思ってたのか興味深いです。

主人公はインビットと呼ばれる謎の生命体に侵略された地球を奪還する為に、地球に派遣された第二次派遣軍の降下部隊なんすよね。この第二次ってトコがイイトコ突いてますよね。一回失敗してるのかよ~的な所がカッコよく思えた中学時代w
んで、地球で細々と戦ってた第一次降下作戦の生き残りとか地球の生き残りの勢力と合流しながら、降下作戦の目標地点レフレックス・ポイントに向かうって話なんすけどね。んで、その時期を見計らっての第三次降下部隊の投入なんですが、ここらへんで敵の正体が判ってきて・・・って感じでして。

でもね~なんか蓋開けてみると、設定のハードさが伝わってこないんですよね。異生物相手の戦争物と言う緊張感がどうも・・・
サンライズのシャープな線とストーリー展開には及びませんでしたね。
当時としては、やはり餅は餅屋だったんだと思います。


OP・EDも当時人気あったし、出て来るメカも良かったんですけどね~。
モスピーダもレギオスも可変タイプのプラモ私買いましたもん。
何故かメーカーは学研だったんですけどねw
他メーカーのOEMだったのかもしれませんが出来は悪くなかったです。
当時はバルキリーすら完全変形のプラモデルは無かった筈。
バルキリー好きはタカトクの高い玩具買わないといけなかった時代です。

なんかオッサンのプラモ話になっちゃってグダグダですが、若い人は無理して見なくてもOKな作品ですんで。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「古典SF」の系譜(良作)(なぜかTokyo MXで再放送中)

1980年代の作品。まだ原作なしのオリジナルTVアニメがたくさん作られていた時代で、本作もそのひとつ。キーワードは「進化」。

本放送当時は日曜日の午前中とか、謎な時間帯での放映のためか知名度はいまいちかも。そのわりに設定やストーリーは中高生以上がターゲットっぽく、おそらく小学生には面白くなさそうな内容でした。

人類とは異なる価値観とか生命体としての素地の違いからくる時間感覚の違い、異文化コミュニケーションなど「古典SF」のエッセンスに溢れた良作です。

タイトルの「モスピーダ」はバイク型の兵器で、パワードスーツに変型して着用もできる優れもの。着たまま可変戦闘機「レギオス」に搭乗できるなど汎用性が高い。

甲殻類がモチーフっぽい敵のインビット側のデザインも私的には好み。

あにこれのあらすじにもある通り地球は異星からやってきたと思われる謎の生命体インビットに占領されており、主人公のスティックは第二次地球降下作戦(作戦名から察せられる通り第一次作戦は失敗)により「レフレックス・ポイント」への降下を目指すも敢えなく撃墜されて不時着するところから話が始まります。

ストーリーは今の感覚からすると進みは遅く感じると思います。基本ゲリラ戦なので燃料も弾薬も調達には苦労していて、味方陣営は苦戦なので戦闘にも爽快感はあまりありません。

可変戦闘機レギオスも「VF-1のパクリ」とか当時は揶揄されたりもしましたが、地上からレフレックス・ポイントを目指す一行の顔ぶれも多彩(男女は当然として女装キャラや小さな女の子まで)で、本作は♪少しだけ生まれる時代を~間違えたのさ blue blue rain in my soul~
(本当の歌詞は「少しだけ」ではなく「二人とも」…。)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

匿名女装子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

作画と本放送時間だけ悪い作品

他の人も指摘してたがフジテレビでの本放送が毎週日曜日の朝9時半からだった。
どう考えても連続アニメを流す時間では無いと思う(今でも放送してるけど)。
夕方に放送してたら人気アニメに成って居たハズ。

ストーリーとメカやキャラクターと声優さんや主題歌は良い作品だが国内ではマイナーなSFアニメで、むしろアメリカのほうが有名だったりする。

今のアニメ技術でリメイクしても受けるだろうけど、いかんせん声優さんがベテラン揃いだし故人も居るから早急に企画しないと無理だけど。
当時の演出スタッフは現役で活躍してるけど、リメイクする気が在るのか不明。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ページの先頭へ