2020年度の魔法使いおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2020年度の魔法使い成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月04日の時点で一番の2020年度の魔法使いおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.0 1 2020年度の魔法使いアニメランキング1位
ドロヘドロ(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (354)
1557人が棚に入れました
おいでませ、混沌。魔法によって顔をトカゲにされてしまった記憶喪失の男、カイマン。本当の顔と記憶を取り戻すため、相棒のニカイドウと一緒に自分に魔法をかけた魔法使いを探し続ける。いったい自分は何者なのか……。

声優・キャラクター
高木渉、近藤玲奈、堀内賢雄、細谷佳正、小林ゆう、高梨謙吾、富田美憂、江川央生、市来光弘、鵜殿麻由、ソンド、稲田徹、三木眞一郎、郷田ほづみ、勝杏里

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「アニメ化不可能」を可能にした3DCGと作画の融合にMAPPAの本気を見た

☆物語&感想☆

2020年冬アニメの中でもひときわ異彩を放った本作品。
「おいでませ混沌」という謳い文句通りのクレイジーな作風は、
昨今似たような作品が多いなか、強烈な個性を感じさせる。
ショッキングなシーンが多いので好みは別れるかもしれないが、
何よりNetflixなど配信を通じて、海外ウケしそうに思える。

「混沌」とは言うものの、
それは世界観や設定に関して言えることであって、
物語の内容や方向性は非常にシンプルかつ分かりやすく、
シリアスさよりもコメディ色の方が出ており、
ある意味ポップかつキャッチーさが売りになっているのではないかと思う。
あまり物語の事を突っ込んで書くような作品ではないと思うので、
取り敢えず、観て感じろ笑、と言いたい作品。
1話観てダメなら続けて観るようなもんでもないかなと。

物語はまだ混沌のなか...正直ここまでの内容だけで点数を点けるのは難しい。
とりあえず暫定的に。

☆声優☆

若手と人気声優、ベテランをバランスよく配しており、
カイマン役の高木渉さんなどはさすがのハマり具合。
(原作者のリクエストによるものらしい)

個人的に面白かったのがノイを演じた小林ゆう。
存在自体が混沌としている彼女を選んだのは、
製作陣が本当によく理解しているな~と思う笑

☆キャラ☆

とにかくどのキャラもインパクトがあり濃かった。
特に昨今の作品ではバトル、
アクション系であっても線の細い美少女が描かれることが大半のなか、
作品内に出てくるような、
ニカイドウやノイのような筋骨隆々とした女性は非常に稀でユニーク。
なんでもありな中でも魔法使い3人の過去~現在へ至る経緯はしっかり描かれていたのも良かった。

☆作画☆

本作品の作画は特に高く評価されるべきだと思っている。
昨今3DCGを用いた作品の比率が多くなってきてはいるが、
視聴者が見慣れてきてはいるものの、
今だに観ればそれと分かるものが占めている。
しかしながら、本作品の3DCGは、
どこまでがそうなのかが判らないくらいに従来の作画との違和感がない。
いや、本当に最初観た時はED観るまで、
これが3DCGであることに殆ど気付かなかったほどに。。

これまでのTVアニメは、ほぼ全てを3DCGで作っているものと、
作画をシーンによって切り替えているものが大半だったが、
本作はシーンによる切り替えに加えて、
3DCGに作画で細かく手を入れることによって、
その境界線を限りなく消すことに成功したように思える。
(厳密には作画だけではなく3DCGを作画に寄せる為の取り組みも大きい)
3DCGを作画に見せるような取り組みは、各社やっているとは思うけど、
このレベルで仕上げてきたのは恐らくTVアニメでは初だと思うし、
恐らく業界をざわつかせたことでしょう。
何はともあれ、このような新たな試みが上手く行ったのは、
3DCG専門の制作会社だからではなく、
作画ベースで作ってきたMAPPAだからこそ出来たんじゃないかと。

そして、独特の世界観を見事に描き切った背景も非常に手が込んでいて凄みがある。
ここまでのレベルの背景はなかなか並みのTVアニメではないでしょう。
セル画時代の大友作品を思わせるような質感(キャラも同様に)が、
デジタル化が進んだ現代、ここまで表現できている事は驚きしかない。

☆音楽☆

生半可なOPではこの作品にはインパクトが足りないと思われるが、
アニメ専門のクリエーターである(K)NoW_NAMEは最高のものを持ってきた。
混沌でよく意味が解らない歌詞でありつつ、ポップでキャッチーさを持っており、
ノイジーでローファイな音使いまで、見事に作品の世界観を表している。
またそれに合わせたOPアニメーションの出来も同様に素晴らしい。
作中の音楽もHOLEの退廃的な世界観に相性のいいものと、
全く合いそうにないアコーディオンの音色などを用いてポップさを出しているのが印象的。
作品を本当によく理解して作っているというのがよく解る音楽だった。


このような尖った原作の世界観を壊さずアニメ化に果敢に挑んだ、
MAPPAという制作会社は近年勢いに乗っている感があって個人的には特に注目している。
オリジナルも作っているし、原作のあるものは他社が取り上げないような、
挑戦的で攻めた内容のものを敢えて選んでいるのが好印象だが、
(バナナ・フィッシュ、どろろ、いぬやしきなど)
その中でも本作はその最たるものかも知れない。
アニメ化、映像化不可能と言われた原作を、ここまでの作品に仕上げたのは本当に見事。
引き続き続編の制作を期待したい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

おいでませ、混沌。

この作品の原作は未読です。
実は、最初は視聴するのを躊躇っていたんです。
画面から受ける印象がゴチャゴチャしていたのと、主人公がトカゲ男という点も私の引っ掛かった点でした。
ですが、ヒロイン?であるニカイドウを演じる近藤玲奈さんの声質が気持ち良く2~3話視聴してみると案外面白い作品であることに気付き、完走して今に至っています。


魔法によって顔をトカゲにされてしまった記憶喪失の男、カイマン。
本当の顔と記憶を取り戻すため、相棒のニカイドウと一緒に自分に魔法をかけた魔法使いを探し続ける。
いったい自分は何者なのか……。

2000年の連載開始から18年にわたって愛され続けた林田球の「ドロヘドロ」(全23巻)。
唯一無二の世界観によって国内外で熱狂的なファンを獲得し人気を誇っている。
そのあまりにショッキングでカオスな内容が故、映像化不可能と思われていた衝撃作が
「どろろ」「ゾンビランドサガ」などハイクオリティで挑戦的な作品を数多く手掛けてきた
MAPPAによって、ついに奇跡のTVアニメ化!

ドアの向こうからやってくる 魔法使いの『練習』
陽気な笑顔と鋭いナイフ ビールを飲んでスカッとしよっと
黒いケムリと美味しいキノコ ホールか…胸クソワリィ場所だ
これだとケツが丸見えになるし 大葉ギョーザ時々ゾンビ
死にたくなければよく聞いてください 三遊間に底なし沼
なんでフォークを投げんだよ?ナイフだろ、フツー
口の中にもう一人男がいるぞ お前は違う こうなったらヤケ酒だ

これらの要素が作り出すもの。
それはまだ…混沌の中。それが…ドロヘドロ!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

18年間も連載を続けた作品とは知りませんでした。
物語は完結しているのに、何故途中までしかアニメを制作しないんでしょうか?
物語としては面白くなってきたところだと思います。

ニカイドウのことが色々分かって府にも落ちて、カイマンの目的に対する手掛かりが掴めそうなんですから…
しかも、この作品の音楽プロデュースは、「灰と幻想のグリムガル」や「 Fairy gone」の音楽を担当した(K)NoW_NAMEさんなんです。
(K)NoW_NAMEさんといえば、1つの作品で沢山の楽曲を提供されるのが特徴ですよね。
本作品でもオープニングとエンディング合わせて7曲も提供されているんです。
作り手の気合が感じられるのをとても嬉しく思います。

しかし、繰り返しになりますが、近藤玲奈さんの声質…耳障りが心地良いんですよね。
前田玲奈さんの声質に似ている気がするのは私だけでしょうか。
ニカイドウを見ていると、「それでも世界は美しい」のニケ姫が頭をよぎるんですよね。
どちらも女性っぽくない口調だからそう感じたのでしょうか…?
でも口調だけなら照井春佳さんが演じた「未確認で進行形」の夜ノ森 小紅も負けてないと思いますけれど…
すみません、レビューが発散してしまいました^^;

声優さん繋がりだと完全にノーマークだったのが、恵比寿というキャラを演じていたのがとみたんだったということです。
気付いたのは完走後にレビューを書くため公式HPを視聴したとき…
破天荒なキャラだなぁという印象が強く、演じるのが難しいキャラだと思いましたが、冬アニメでのとみたんは新境地を切り開こうという気概を感じた気がします。
この恵比寿も十分に難しいキャラですが、異種族レビュアーズのクリム…これまで演じてきたキャラとは真逆じゃありませんか。
まぁ、視聴する側は嬉しい限りなんですけれどね^^;

登場するキャラが何故マスクを多用するのか…実はこの意味も良く分からなかったのですが、少なくてもアニメ化に際する効果はあったと思います。
人間の多彩な表情を全てアニメで表現するのは骨が折れますが、マスクを被っていたらこの部分はスルーできるでしょうから。
でも、それを差し引いても派手なアクションシーンが盛り沢山で、キャラもヌルヌル動いているから手抜きには見えませんでしたけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Welcome トゥ 混沌」
エンディングテーマは、「Who am I ?」「Night SURFING」「D.D.D.D」「Strange Meat Pie」「SECONDs FLY」「404」
全て(K)NoW_NAMEさんの楽曲です。

1クール全12話の物語でした。
何だかんだ言いながら面白かったので「俺たちの冒険はここからだ!」というところで終わると少し寂しさを感じます。
続編が制作されるなら是非視聴したいと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

これ言葉にするのしんどくないすか?

原作未読


はじめに

どうも言葉に落とす作業が難儀な作品です。
とりあえず“独特な世界観”ということでお茶を濁してそれ以上言うのが難しい。


原作はほぼ20年かけて完結したとのこと。そんな事情は一切知らずタイトル買いした作品。なんか画面から流れてくる溢れんばかりの“底辺”感が素敵です。
そして観てみた第1話。背景美術が美しいですね。制作は“MAPPA”仕事はしっかりしてくれそう。息をのむという美しさとは違う、底辺を這いずる質感、吹き溜まり特有の湿気を感じることができる美術といったらいいかしら。かつてドブネズミみたいに美しくなりたいといったあのセンス。
基本的に気持ち悪いので、初回で合いそうか否かわかる親切設計だとは言えると思います。

魔法によって頭を爬虫類に変えられた記憶喪失の男が、自分の本当の顔と記憶を取り戻す姿を描いたダーク・ファンタジー作品。
wikiの記述そのまま引っ張ってきましたがこれだけじゃわかりません。端的に“ヴァイオレンス”です。

私がヴァイオレンスに期待するものはズバリ殺す側の所作。
感情の上下がないのが理想。美学の有る無しは問わず鼻をかむくらいの軽さで殺すのが良い。一方で殺す時にドヤ顔決めたり、ビビりながら引き金を引くのは好みではありません。
理想は実写映画の『ナチュラル・ボーン・キラーズ』『パルプ・フィクション』あたりだろうか。この作品『ドロヘドロ』からはそんな名作の波動を感じました。個人的にはこれで充分満足です。
なお、殺す/傷つけるが基本の作風ですがそればかりではありません。キャラ達が自分の意思で動く。たくましく生きる姿は頼もしくもありコミカルで愛らしかったりします。生き生きしてるんですね。


どこか気だるくて陰鬱な空気に覆われてはいるんですけど、生き生きしたキャラクターたちが織り成すカラフルモザイクな世界は居心地の良いものでした。見てお楽しみなEDの仕掛けや背景美術のクオリティの高さがさらに作品を底上げしてます。良作でしょう。


※ネタバレ所感

■飯テロリング

二階堂と恵比寿って共通項は“麦”ってことですかね。ニカイドウ経営中華屋の看板メニューが餃子ということでビールにとても合いそう。
そこにこだわります?って程料理作画に気合入れとりますので深夜空腹に耐えるのがたいへんでした。

{netabare}そもそもOPアニメーションがひたすらニカイドウの餃子仕込み映像という謎っぷり{/netabare}

{netabare}そしてカイマンへ強くコミットしている女性は“友人としての”ニカイドウと“たぶん敵としての”エビスってことなんですかね。餃子とビールコンビに勝てる男性はおそらくいません。{/netabare}

いちおう飯テロネタということでこだわりの謎作画は他にも。

{netabare}焼肉。肉のサシの入り具合や弾力を感じる動画。これも素晴らしい。鳥や豚ならともかく牛は飼育に手間がかかるイメージ。あんな殺伐とした世界でまともな畜産業出来るんかいなというのがよぎり、何の肉なのか気になってしまった。牛ではないのかもしれない。でも美味そう。{/netabare}


■自由人

自由すぎる登場人物は物語の良きアクセントになります。例えば『キルラキル』満艦飾マコ。『ゾンビランドサガ』山田たえみたいな。自由すぎる振る舞いに笑いつつ、時おりハートウォーミングな行動を見せて不意打ちでうっかりこっちが感動しちゃうことがあるような存在です。

{netabare}その点で本作の恵比寿はとてつもない耀きを放ってました。{/netabare}

トップ of 自由人な一名が突出してますが、{netabare}カスカベ博士{/netabare}あたりもたいがいです。そして各々のコミュニティにも馴染んでいて二人とも浮いた存在にはなっておりません。強烈なキャラクターを受け止める側も個性が強烈だから違和感なく見えるのです。


これはちょっと後に引く感じでクセになります。ただこの面白さ文字にすると陳腐に映りますね。
やはりどうも言葉に落とす作業が難儀な作品です。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----


2020.04.11 初稿
2020.05.04 タイトル修正
2020.10.15 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 57

65.0 2 2020年度の魔法使いアニメランキング2位
100万の命の上に俺は立っている(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (332)
1068人が棚に入れました
合理的で単独行動が好きな中学3年生四谷友助は、ある日ゲームじみた異世界に転送された――。すでに転送されていたクラスメイトの新堂衣宇、箱崎紅末とともに3人目のプレイヤーとなった彼は、命を懸けたクエストに挑むことに。感情論を廃してすべての要素をフラットに、時には仲間の命すら駒として扱う冷酷な四谷。襲い来る魔物、厄介な事件、そして暗躍する強敵からパーティの全滅を防ぎ、このゲームをクリアすることができるのか?

声優・キャラクター
上村祐翔、久保田梨沙、和氣あず未、小市眞琴、斎藤千和
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ネット社会における少年少女のリアリティ

アニメーション制作:MAHO FILM、
監督:羽原久美子、シリーズ構成:吉岡たかを
キャラクターデザイン:小島えり、舛舘俊秀
音楽:伊藤賢、原作:山川直輝、奈央晃徳

『別冊少年マガジン』で2016年7月号より連載開始。
講談社の漫画原作だけに、仮想現実のゲームを
物語のベースにしながら、他作品とは一線を画す、
練り込まれたストーリーが大きな特徴になっている。
キャラクター全員の作り込みと
物語全体の構成は見ごたえ十分だ。

しかし、いらすとやを使用したわけアリ版の1話や
ゲームマスターに豪華声優を配して毎回変えるなど、
枝葉ばかりに無用なことをして悪目立ちしてしまった。
公式ホームページを見れば、予算が少ないのが瞭然で、
奇抜なことをやって注目を集めようとしているのは、
理解できなくもないのだが、それが完全に裏目に出てしまっている。
しかも、VRMMORPGの作品を普通に想像していると、
クエストの内容が地味なことに加え、キャラに共感できないため、
評判を落とす原因となってしまった。
しかし、この作品が目指しているのは、
そういう部分ではないだろう。
全話を観た限り、かなりきちんと考案された世界観で、
やりたいことも明確に見える。

子供のころに田舎に住んでいた四谷友助は、
仲間とともに木の根元に埋めた
友情の証としての宝物が工事で消失する様子を目撃する。
そのことが大きな心の傷となり、
一瞬にして大切なものが破壊されるという
世の中の不条理に対して、諦めにも似た境地を抱えることになる。
弱者たちの大切な友情は、
簡単に踏みにじられてしまうものだと。
その後、田舎から東京に引っ越したことも重なり、
友だちのいない、ぼっちのゲーマーとして日々を過ごす。
ゲームが現実世界の楽しみの全てとなってしまった友助にとって、
どのようにすれば合理的に問題を解決できるのか、
ということだけが重要な価値観になる。
それによって現実の学内でも、物事の全体像を把握したり、
クラスメイトの特徴や周りからの評価について
正統に判断する能力を身に付けることになった。
強者だけが生き残るべきだし、
命の価値は対等ではないと思っている。
そのため、現実世界でも人の気持ちを考えることがない。
反面、ゲーム世界での住人に対しては、
より自分の「素」を見せるという倒錯した心を抱えている。
都会に引っ越したことが、今の自分を形成したことを自覚しており、
自分の住む街が破壊されても構わないとさえ思っている。

ある日、ひとりで日直の当番をしているときに、
教室にいたクラスメイトの新堂衣宇と箱崎紅末とともに
異世界に飛ばされる。
{netabare}この世界で勇者という存在になった彼らは、
死んでも30秒で生き返ることができる特権を持つ。
しかし、仲間全員が同時に死んだ状態になると
現実でも全員が死亡するという
一蓮托生の過酷な運命を課せられることになる。
彼らは、与えられた課題をクリアするために奔走する。{/netabare}

作品にはいろいろな仕掛けがあるが、
いちばん面白いのは、一人ひとりの人間が
生きているということだ。しっかりとした
キャラ設定によって全員がそれぞれの想いを抱えている。
しかし、お互いに協力しなければ、「死」が待っている。
しかも、課題をクリアするごとに
仲間がひとりずつ増えていくという設定。
最終的には10人の勇者が生まれることが決まっており、
それぞれのキャラを深掘りしなければ物語が進まない。
キャラ同士の相互理解は、時おり道端に表れる
「ログ」によって、重要な場面や自身の気持ちを
語ったときなどに残されていることがある。
これがどのようなルールで残されるものかは、
明らかにされていないが、キャラ同士の理解について、
重要な役割を果たしている。つまり、他人が何を考えているのかを
知ることで、相手に対する意識も変化する。
また、ゲーム世界は、ある部分で現実ともつながっており、
ゲームで身に付けた体力などのステータスが
現実世界にも作用するようになっている。

私は原作未読なので、これは想像でしかないのだが、
このゲームは現実で災厄が起こったときに、
どのようにして力を合わせて危機を乗り超えるか、
ということを学ぶためのテスト的な
位置づけになっているのではないだろうか。
人間同士の関係性が希薄になりつつある現代社会で、
一人ひとりがどのようにして協調していくのかを
選ばれた人類が学んでいく構図。
最終的には現代に超能力者として降臨する
10人の勇者たちが、力を合わせ、知恵を絞って、
災厄に対抗するのではないかと想像している。

おそらく、そのためだと思うが、
キャラの背景や描写はとても緻密。
最初に勇者になった学内で人気者の新堂衣宇(いう)は、
かつての暴走族のリーダーの娘で、
そのことが原因で多くのマイナス面を抱えて生きてきた。
父に対して恨みを持つ教師から厳しく当たられることもあった。
また、幼年期に知り合いの優しいお姉さんが
友だちがいないことが一因となり自殺してしまうという
残酷な現実に直面する。そのショックは計り知れなかった。
父の問題もあり、衣宇は、自分を守るためには、
信頼できる仲間をたくさん作ることが
最も大切だという考え方に辿り着く。
それが生き方の基礎になった。
友だちづくりを達成するために人一倍努力を続けたことで、
ある意味、上昇志向の強い性格となり、
友助が「自分より上」と認めるほどの
存在感を手に入れたのだった。

一方、箱崎紅末(くすえ)は、体育の授業をいつも休むほど体が弱い。
職業が戦士になるが、重い剣を持ち上げることさえできない。
ゲーム内では、実際の体が基本となっており、
紅末はいつも仲間から助けられる立ち位置にいる。
そんな紅末を、全員が死なないための保険くらいにしか
考えなかった友助だったが、トロールが現れたときの
ログを見たり、過去の言動を振り返ったときに
紅末という女の子の真の強さと生きる目的にふれたことで、
「自分より上」の存在として考えるようになった。
その後、友助は紅末という人格を理解し、
彼女の行動までも俯瞰して物事を見られるようになる。

1期のなかで異質な存在が、4人目の勇者となった
時舘由香という女子高生。
友助たちよりも1つ年上ながら、思考は偏っていて子供。
友助と同じゲーマーで、こちらは男性アイドル育成ものや
魔法少女マジハシリーズの大ファン。
現実世界では、空気を読むことに長けていたが、
ネットでの書き込みが原因で、
裸の写真を撮られそうになったところを友助に助けられる。
ところが、その後、いじめを行っていた女子たちと
一緒になって友助の悪口を言うという行動に出る。
いじめに遭ったのは、自分に否があると思っていて、
空気を読んだり、強い者に従うことは当然だと思っている。
一方、理由もなく集団で弱者をいたぶる奴らは最低で、
自分が手を下さなければ、殺されてもいいと思っている。
ある意味、一般的な女子高生代表のような立ち位置。

1期では、ゲーム内の女性戦士・カハベルとともに
課題をクリアすることになる。
そこでは、大国の論理や宗教という要素が現れ、
人殺しや戦争についての哲学も垣間見える。
今後の展開にも大きく関わってきそうだ。
1期の終わりには、現実世界でほかの勇者たちよりも
さらに大きな問題を抱える5人目の勇者も登場する。

現実とネット世界。
突き詰めれば、それほど大きな違いはない。
しかし、未成熟ともいえるネット世界において、
常識や非常識の感覚には個々で大きな隔たりがある。
ネットでは平気な顔で殺人予告をする者が多数いても、
現実では殺人者でない場合がほとんどだ。
ただし、なかにはネットの殺人予告がエスカレートして、
実行するものが現れる。
動物を殺していたものが人を殺したくなるのと
同じような論理だろう。

ネットの世界は現実にリンクする。
ゲーム世界にも現実の人格は表れる。
異世界に転生しただけでは、ヒーローにはなれない。
力を得るためには、自分が変わらなければいけないし、
他人のことを理解して協力しなければならない。
ネットであろうがどこであろうが、生まれ変わるためには、
現実の自分が変わるしかない。

私たちのリアル。
それは結局、自身のなかにある。
(2021年1月23日初投稿)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 40
ネタバレ

fluid さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

よくある異世界アニメ、物足りない感じ

異世界ファンタジー系は好きですが、何かが足りない感じ。
おもしろくなりそうな感じはあるけど、印象が薄すぎて数か月~1年後には記憶に残ってないと思います。

マスターに指示されたクエストをこなすだけで主人公たち自身には目的も何も無い。目標が無いので達成感も無い。旅や冒険ならワクワクしてもおかしくないはずなのに、絵が動いてるだけにしか見えなかったです。

主人公が人見知りでパーティーの女性たちと様々なずれが生じるネタですが、それほどおもしろく無いし、繰り返し使いすぎだし、正直しつこい。しかも、この設定のせいで女の子たちとの関係がいつまで経っても深まらない。ずっと見続けてもほぼ他人のまま。なんじゃこりゃ。

以下、おそらく小説書きなら知っててあたりまえと思われる常識をいくつか

■回想シーンが多すぎる
なんでも回想シーンで済ませるところが良くない。
作者が頭の中で描いた情景をそのまま作品にすれば良いだけなので、回想シーンで済ませるのが一番楽な見せ方ではあります。でも設定書に声を当てて棒読みしてるだけと何ら違いが無いし、おもしろくない。過去シーンとしてではなく、現在の登場人物にどのように関係しているのか、細かく絡ませて次から次へとつなげて展開させる方が何倍もおもしろい。

■言葉による説明だけで済ませるシーンが多すぎる
「いじめ」とか「戦闘の心得」とか「キス」とか、視聴者の興味を引く概念を組み込むところは評価できますが、それを【言葉による説明だけで済ませてる】ところが良くない。人物の感情や行動に絡ませて、いくらでもおもしろく展開させられるネタを数秒しゃべって終わらせる。

■同じネタを何度も繰り返して使いすぎ
全体的に同じネタを繰り返す傾向がありますが、とくに「肉を斬るのが好き」ネタは何回やるんだよという感じ。
例えばこのすばの「ドMクルセイダー」ネタは何度使われてもおもしろいですが、あれは毎回、絡む相手や状況が変わるから飽きないだけです。むしろ面白い。それに対してこのアニメは毎回同じパターン、肉切り娘を単品で見せるだけなので微妙。人物におもしろさがあると勘違いしてる人が作る作品。一人芝居。そのおかしなキャラを冷静に見つめる【他のキャラとの絡み】があった方が何倍もおもしろくなります。アニメ銀魂の新八みたいに。ちなみに銀魂はおもしろく見せる工夫とか苦労とかゴリラ作者の体験談をたまに語るので勉強になります(笑)

■なぞ系アニメ
仮想世界なのか?未来なのか?なんなのか?クエストとは?マスターは何が目的なのか?
【謎】はお手軽に視聴者の好奇心をくすぐることができる【強力な手法】ですね。強力すぎるので、それと見劣りしないくらい釣り合う面白さを他で用意する必要がありますが、このアニメにはそれが無い。なぞなぞを見せるだけのアニメという感じ。

例えば、人物にはっきりとした【目的】を与えたり、それをこなした後に得られる【満足感】を表現したり、【恋愛】に伴う感情の変化を描いて視聴者を共感させたり、手も足も出ずに親を殺された【怒りや悔しさ】を表現したり。この作品にはそういった記憶に残る描写が無い。名作と呼ばれるアニメは分単位、秒単位で感情が切り替わりますし、1秒という短い時間に4つ~5つの表情を見せるという描写が細かすぎるアニメすらあります。このアニメははて?その場のノリで表情が変わるくらいでしょうか?感情の変化を描くために用意されたと感じられるストーリー展開が一つも無かったように思えます。回想シーンで感情を表現する展開が非常に多いですが、それは【変化】とよべるものではなく、たった一つの感情を表現してるだけですし、薄い。

具体性の無い「いじめ」られてるシーンをチラ見せするだけだったり、体力が無くて部活でしかられるシーンをチラ見せするだけだったり。なぜチラ見せで済ませるのか。その時どう感じたのかとか、その後どんな行動に移ったのかとか、細かく掘り下げていくらでも展開させられると思いますが、何も無い。キャラが薄い。細部まで作り込まなければ登場人物はただのモブキャラと同じ、ただの他人です。共感できないし、おそらく数か月~1年後には忘れて思い出せないと思います。

■人見知りキャラ設定
SAOの流行りなのか何なのか分かりませんが、この人見知りキャラ設定が逆効果になってると思います。SAOの場合はキリトが人見知りで一人でいることが多く、自分には無い仲間との絆や触れ合いにあこがれたり、そこから優しさが生まれたり、失敗してまた一人になったり、新しい出会いや別れ、旅をしながら感情の変化と物語が連動して次から次へと展開していく。
それに対して、このアニメはキャラ設定が有効活用されることなく、ただ一瞬一瞬の人見知りネタとして登場するだけ。浅い。

■9話でやっと恋愛っぽい展開になったけど、無関係な第3者が二人の関係をワクワク詮索する様子が描かれて終り。なんじゃりゃ。本人たちの感情の変化も無ければ物語として展開もしない。

■11話、この世界の秘密が明かされる{netabare}
じつは平行世界の地球だったという真実が明かされ、今まで殺してたのはゲームのNPCではなく生きた人間だったと知る主人公。ちょっと面白くなってきたかな?でも、よくあるネタなので序盤からうっすら見えてた展開ではありますね。問題は今後そのネタをどう描いていくのかですが、これまでの展開を見る限りうーん。
{/netabare}

■12話、主人公の前に現れるマスター、君の正義は何処?{netabare}
未来人?の女の子が登場し、主人公が殺人についてどう思ってるのか質問します。
おそらく主人公の判断次第で未来が消えてなくなるとかそういう話なのかなと思いました。
{/netabare}
善悪の概念について語るシーンがちょっと安っぽいですね。
今さらそんな使い古されたネタを、しかも言葉で説明するだけ。

主人公「自分が間違ってるということは知ってるが自分の信じる正義のために戦う」
何を?という感じですね。
目的がはっきりしてるアニメでは輝く言葉ですが、このアニメは目的が不明ですし、マスターから何も伝えられてない状況でいったい何を正義として戦おうとしてるのか。意味が分かりませんでした。
ピンチになるたびに自分の判断で行動するという意味?それ自分のやりたいようにやると言ってるだけですよね。浅い。

そもそも「間違ってる」なんて言葉を使ってるあたりが善悪を理解して無さそうです。分かってると言うけど分かってない。
たった一つの正しさなんてありませんし、人の数だけその答えはありますから、「間違ってる」ではなく「他の人とは正しさが違う」が正解。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

評価持ち越し

2話までの感想{netabare}
原作未読。
2話まで見た限りでは…おお、懐かしいな。
作中で本当かどうかはまだ不明だけど「PT全員同時死亡で本当に死亡」はかつてやってたネトゲのインダンを思い出す。
(誰かがインダン内に居ないと自動リセットされる設定で、リスポーンポイントがインダン外なので復活タイミング誤ると大変なことに)
そしてゾンビアタックも本当懐かしい、デスペナゼロイベントがあった時はお祭り騒ぎだったなぁ。
って…ん?今でこそ低レベルだからデスペナが30秒待機なだけだけど、レベル上がったら重いデスペナ課されるようになったりしないのかな。
2話のような攻略方法が今後も続くようには思えないのだが。
まぁそこら辺は今後に期待。

と褒めるところは以上で、以下ツッコミ。
なんといっても「ワケあり版」やっちゃったねぇ。
いらすとやネタは“フェアリーゴーン”がもう先にあるのでどうしても二番煎じ感が…。
https://www.youtube.com/watch?v=ou6O_GvqNuA
しかもそっちの声優は芳忠一人のみ、こっちは若本が一人で全声当てる位のことをしないとインパクトに負けるような?
最後に「アフレコに挑戦」ってのをやったせいで余計にそう思ってしまう。
なんでこんなことをやっちゃったの?と言いたくなるけど、コロナっていう異常事態のせいで通常の判定がし辛いのも事実。
これもなにかやんごとなき理由があったのかなぁ?
頑張って好意的解釈をすると、主人公の目には「他人」はこんな風にしか映ってないということを表した…とか?

って、そうそう、主人公は中二全開で斜に構えてる状態なのか、2話でログ見て反省した状態なのか、どっちなんだ?
昨今は、あとで手痛い目に遭うことが予想されても「勘違い主人公が生意気な態度を取る」話って、その期間が長いと滅茶苦茶叩かれる傾向が強い気がする。
それを意識しての2話のログ見て反省だと思うのだけど、完全に反省しちゃうとそれはそれで早すぎるだろう。
どっちというよりは両者を行き来する話になるのかな?だとしたら「感情の変化」に私はついていけるかどうかチト不安かも。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
OPで「仲間」っぽいのは主人公含め5人居るけどEDは4人しか映ってないのでどういうことなんだろう?と思ってたら、5人目の騎士はドラクエ4でいうホフマンやパノンみたいな「仲間になるNPC」ってことなのね。
転移者ではないっぽい。
ついでに言うと2話まではED最後のカットは3人で、由香が加入した3話で4人に。
じゃあ4話は?と思ったら…増えてなーい。
NPCに思わせといて実は…ってトリックもあるかも?と疑ってはいるのだけど、その可能性は低いかな?
でもってその仲間になるNPC、馬車入手と同時に加入なのでホフマンポジだと思うのだけど、頼もしさ的にはオーリン?

で、3話と4話見てやっとこの作品のノリ?が掴めた感じ。
主人公は「なにあいつ信じられない」って言動取るけど、最終的にはそれが正解だった…ってのを続けるのかな?
一見不正解を引いたと思わせてからの正解するカド。
4話も情報の順番を変えれば「オレ達だけで盗賊のアジト突っ込んでも勝てっこない。次の町へ行って警備隊の協力を仰ごう」と言えば何も問題無い。
まぁあの段階では町に警備隊が居るかどうか分かりようもないので仕方ないのだけど、後から「そそそ、そうそう、こうなることを予想してたんだ(あせりながら」と言い訳が立つ感じ。
あんまりやり過ぎるとご都合主事感が強くなってしまうので今後の匙加減ぶりには注目か。

しっかし、警備隊に盗賊退治の話を通してエネミー認定した後なら、コロコロしてもペナルティ無い気がするんだがどうなんだろ?
私もそんなにゲーム詳しくないので…ってか善人プレイを強いられるのね、結構自由度低そう。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
原作由来になる本編とは別の、アニメ側独自によると思われる「お遊び」がかなり辛い。
まずのっけ1話の「ワケあり版(いらすとや版)」が“フェアリーゴン”に遅れをとり、GMの声優が毎回違うネタは“これゾン”と被り、11話で作中作の魔法少女が妙に出張ってくるのも見飽きたモノで…えっとなんだっけ“プリンセスラバー”とか“充電ちゃん”とか、他にもあったハズだけどいちいち覚えてない。
特殊OPも、せめてバカみたいに気合を入れるなり本家東映のスタッフを使うなり作曲を渡辺宙明にする(“チアフルーツ”ネタ)なりしない限り目を引くものではない。
なによりその回のGMの声がよりにもよって中尾隆聖で、だったら“魔法少女サイト”の10話OPの方がよっぽどビックリだったワケで見劣りが著しい。
いやもうホント、滑りまくりでお寒い。

でもって肝心の本編の方も、最初の頃は「主人公のやることはなんでもかんでも上手く行って賞賛されるだけの所謂なろう系」を皮肉った内容になることを期待したのだけど、そこに至るにはなんか一歩足りないというか…ただこれは続き次第なのか?
どうやら2期が2021の7月からやるそうで、結論ないし見所はそっちに引っ張っちゃった予感。
とりあえず1期だけで判断するとどうにも物足りない。
それとゲームに詳しい主人公がシステムの裏を突くのかと思えばそんなことも無くご都合主義がまかり通り、「実はこの世界は~」を明かされた時は脱力を覚えた。
所詮ゲーム(データ)だと思ってコロコロしたのが実はしっかり生きてたと知って愕然って…デジモンカイザーかな?
それよりなによりパラレルネタなんて何度目だ?
それ自体はまだ良いのだけど如何せん説明が…「右に進んだ未来と左に進んだ未来が~」ってヤツね。
確か“バトルガールハイスクール”や“インフィニティフォース”でも懇切丁寧にパラレルワールドの説明をしてて、「その説明って必要なのかな?今年アニメ見始めたって人も居るだろうから必要かぁ」と思うようにはしたけど、やっぱりクドい。
仕方ないんだろうけど、上記のアニメ側のネタも含めて、やってることが何年も遅れてる気がする。

ま、まぁ、最終的な評価は2期を見てからになるでしょうか。
とはいえ1期でかなり視聴者は篩にかけられた様な?“フェアリーゴーン”や“ノーガンズライフ”並の敗戦処理になると思うのでスタッフのモチベが心配。
特に作画が…吹雪の中毛むくじゃらのモンスターと対峙するシーンがあるのだが、強風吹きすさんでるハズなのにモンスターの毛が一切なびかないのがも~気になって気になって…。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20

66.0 3 2020年度の魔法使いアニメランキング3位
神之塔 -Tower of God-(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (212)
608人が棚に入れました
塔を登れば、全てが手に入る。塔の頂上にはこの世のすべてがあり、この世界を手に入れる……神になれる。これは、ただ星空を見たくて塔を登る少女・ラヘルと、そんな彼女がいれば何もいらない少年・夜の、始まりと終わりの物語。

声優・キャラクター
市川太一、早見沙織、岡本信彦、三宅健太、本多真梨子、興津和幸、関根明良、江口拓也、深町寿成、末柄里恵、津田健次郎、吉野裕行、小野大輔、伊藤静、大塚芳忠
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

観終わった

2話までの感想{netabare}
ん?中華かな?と思ったら韓国だった模様。
なるほど…やっぱどっちも似た様な感じになるのかな?
内容としてはハンターハンター…ってよりも“霊剣山”の1作目を思い出した。
塔の頂に登る=仙人を目指す、と解釈するとすげーシックリ来る、韓国にも羽化登仙って思想はあるのかね?
作中の文言通り「神を目指して塔に登る」と解釈するとどうしても「神になるためにその試練って必要?」と引っかかりを覚えてしまうが、これが「仙人」だったらあら不思議、どんなに不合理でも納得(諦めがつく)できちゃう、私は。
2話の選別なんていい例かな、神の水で作られた壁を抜けれるかどうかの件だけど、「参加者間でどうこうするのではなく試験官の手による選別なら最初の400人を選ぶ前に実施すればいいじゃん(※)」と突っ込まずにはいられない。
要は無駄に死者を出してただけで、これで主催者が人口調整で殺し合いさせてるとかウラがあるならまだしも、無いのなら「仙人選抜なら仕方ない」と思って納得する(諦める)しかない。

まぁなんて言うんだ、キャラの目的が不明瞭で「なんでそれやってんの?それ必要ある?」と思っても「仙人を目指すためだよ」と言われたら納得できちゃう強力なカードとでも言いましょうか…。
ただ、カードの強さにかまけて細部がおざなりなのは…ま、まぁそこは外国の感性ってことでしょう。
で、主人公はそんなことより行方不明になった恩人?の消息を追うのが目的ってことらしくて…あ、顔が良ければ優遇してもらえるってのは韓国らしいのかなw

それとタイトルが「神之塔」「-Tower of God-」となってるのは「神之塔」の部分がハングルまたは各国の言語に置き換わっても「-Tower of God-」はそのままで、知らん言語バージョンを目にしても何の作品かすぐ分かるようにしてるんだと思う。



一応、3人でチームを組んで一人でも壁を通れなかったら失格だったので、誰と組めるかの運を試したのかも知れない。
とはいえ、だったらもうちょっと見せ方あったんじゃない?とは思う、通れないチームメイトを叱責するヤツとかさ。{/netabare}

3話感想{netabare}
5分の間に扉を開くのがどうとか。
まだその“法則”が明確になってない状態、つまりは早い段階で試験に挑んだチームほど不利という馬鹿馬鹿しい内容。
でありながら、次の試験でその件は全く関係無く我先にと飛び込んでいって…せめてそれぞれ関連付けくらいさせようよ。
でもって試験官はやっぱり人を殺したくて仕方が無いっぽい。
宇宙船が舞台で人口調整でもしてんのかね?


絵に関しては実際の現場は知らないし3話までの限りではちゃんとした人が描いてると思うのだけど──
主線が汚いのはdpiの低いクッソヘボい機材──スキャナーだか編集ソフトだか──がクッソ汚い紙を取り込んで汚れ飛ばしでコントラストを上げ過ぎるとああなる気がする。
ああなるっていうか、そういう状況を想定して予めそれに合わせたというか。
色数が少ないのはナルトにしろブラッククローバーにしろアクションの激しい回はあんな感じで、激しいアクションじゃないのにこれってどうなん?って気がしないでもないけど、やっぱクッソヘボい現場を想定してワザとレベルを落としてる感じがする。

作り手の技術レベルが低いんじゃなくて現場の機材レベルが低いって感じ、あくまで3話まで見た限りね。{/netabare}

総評{netabare}
最初の頃抱いた予想「どうせそのうち作画が崩れるんでしょ?」、これが見事に外れて最後まで作画がシッカリしてました。
「作画が崩れても目立たない作画」を意識してのデザインだったと思うのだけど、アクションも最後までしっかりしててどういうこっちゃ?
“はてなイリュージョン”と何が違ったんだろう。
1話見て作画が気にならないのなら最後まで見ても問題ないと思います、一貫して安定したレベル。

とはいえ作画ではなく内容の方といえば…。
まず「塔に登る」ってのは「仙人になる」ことと似たようなモンか?と思えるかどうかで見続けられるかどうかが別れそう。
これは韓国作品らしいけど、中華アニメだと多いんだ、「とにかく仙人になるんだ」が目標で「それになって何するの?」は特に無いやつ。
仏門だったら悟りを開いたら無余涅槃にでもなって六道救済するとかあるけど、仙道って肉体に固執したり利己的だったりと目的がバラバラで、従って漠然。
利己的であっても構わないのでそれに至るための手段が「いやそれ人道に背くだろ」ということをやっても構わない、果たしてその手段が目的のために適してるのかどうか私には判断できない(作者の気分次第)。
物語の目的を設定するには便利ではあるけど、ついていけるかどうかは人を選ぶんじゃないかな。

ってことで私は「塔に登る」ことについてはそこまで違和感は覚えなかったのだけど、問題はその後。
それぞれのキャラが何ができて何ができないのか分からず、更にこの作品でしか通用しないよく分からないルールの競技をして、よく分からない駆け引きをする。
そうねぇ、野球で例えると──ストレート160キロが速いのかどうか分からない、打率4割が凄いかどうか分からない、アウト幾つ取ればいいか分からなければイニング数が幾つあるかも分からない。
そんな状態だと多分野球見てもつまらないんじゃないかな?せいぜい派手なホームランがなんとなく凄いって分かる程度で。
なによりなにが反則になるのかすら分からないので、ルールの隙を突いて裏をかくようなことをしても「あ、それやっていいんだ、ふーん」としか思わない。
「カバンの中に3人仕込んでおいたのさ」と言われてもふーんとしか思わない。
まず一体どんなルールなんだ?と興味を引くほどでもないってのが致命的かな、釣り師槍使い燈台守捜索者波使いと言われても「え、それ覚えなきゃいけないの?ヤダよ」って気持ちが先に出た。
ポイントで合格が確定って、知らんがな。
アナクの際どいシーンだけが目当て(スパッツ履いてるけど)で「もう試合結果だけ分かればいいよ」という感情しか沸かない。

それぞれの思惑というのも正直どうでもいい。
これまた中華で多い「○○家」「○○門」、こっちでも十家門なるものが飛び出してうわあぁって感じ、10個全部出す気か?
(中華アニメ“悪偶”では裁縫師協会の12の流派全てから許可を得るんだ、を掲げて最終回終わらせたっけなぁ)
お家関係はザハードの姫絡みだけもお腹一杯なのに…。
韓国でもお家柄は絶対だったりするんかね?私は詳しくないんで中華作品の延長として捉えてるんだけど。

それと強キャラの表現。
“ブラッククローバー”のライアなんかがそうだったけど、作中ひたすらあくびをするアレ。
あるいは「あらあらうふふ」を口癖とするニコ目のお姉さんキャラ、本気で怒らせたらヤベーぞと匂わすアレ。
日本の作品でもよくあるっちゃあるけど個人的にはあんま好きじゃない、余裕と余裕ぶるは違うんじゃねーの?と。
で、そんなのを極限まで煮詰めたようなラウレというキャラ、なんなんだかなぁ。
先のブラクロではライアはスタッフには都合が良かった、あくびさせてりゃ尺稼ぎできるから、けど視聴者からはウザいだけで…スゲー実力を隠して無気力を演じるってそんなにカッコ良いかね?

でもってその対極(熱血系強キャラ)といえるランカーのクォント、ウザいワニですら極端だと思ったらそれ以上に極端なのが出てうわぁ。
しかも謎なのが9話、ホーがラヘルを人質に取り夜に脅迫するシーン、クォントは神の水の使い方を見せてその場を去るのだけど、夜がそれをやったら驚いて戻ってくる。
…?
なにがしたかったん?予想外のことが起きたので引き返してきたんであって、じゃあ当初はどんな予想をしてその場を去ったん?
結局ラヘルは刺されホーは自殺するんだけど、これってその場を離れたクォントの責任じゃねーの?と思うのだけどその後そういった咎を背負う素振りも無い。
結局ルールがワカランので「そうですか」と納得するしかないのだけど、釈然とはしない。

と苦言を言えばキリが無いのだけど最終回は結構好きだったり。
人によっては真逆の評価らしく、それも分かるw
私は主人公の夜を好意的には見ておらず、そのせいで最後裏切られて「ザマァw」と思ってしまいまして…。
ラヘルに散々ついてくるなと言われたのにそれでもついてきたのだから、あんな目に遭うのも覚悟の上でしょ?と。
また、最近見たアニメであったような…くそう思い出せん、「光が強ければ影も濃くなる」ってヤツ、そんな感じだったんだろうと解釈。
夜が輝かしい(夜って名前だけど)からこそラヘルは闇墜ちしたんだろう、と…これに関しては他の作品の影響(補完)に過ぎないと言われたらその通りだけど。


総合すると、作者の考えたその作品だけにしか通用しないワケ分からんルールの競技なんかサッサと終わらせて塔の謎に迫ってくれれば良かったのに、って感じ。
塔だの神だの管理人だの試験官だの選別者だの救世主だのサハードの姫だの神の水だの十三月シリーズだの十下門のクンだの釣り師だの槍使いだの燈台守だの捜索者だの波使いだの…どれか絞れよと。
ここら辺のよくわからんワード連発はいかにも中華(中華じゃないけど)らしいっちゃあらしいんだけど、謎に謎を重ねる・謎を別の謎で解説するようなのはキツい。
というか本当に中華だったら春秋時代からの歴史や陰陽、仙道なんかの実在する資料に基づく(どこまで正確かは知らないが)設定の羅列が多いけど、これはどうなんだろう?
頭悪いヤツが複雑な話を考えられず、造語連発して誤魔化してるような…。
もし続きをやるならもうちょっと整理してくれないと参る。
ってかワニうざい、ラウレはデゾリアンと一緒に始末しよう、ってかそれだったら“一人之下”のホウホウの正体の方が気になるのでそっちやってくれ。
まぁ塔の謎も仙人(管理人)の戯れで片付けられそうだけど。
作画は崩れないのでアナクのスパチラを追うだけでいいんじゃねーの?{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「旅立ちの物語」から「反逆の物語」へ

2020年春アニメ。全13話。
原作は、10年以上連載を続けている韓国のWEB漫画。日本の制作会社がアニメ化しています。先日無料公開されていたので第2部ラスト(180話ほど)まで読了。
設定・世界観は不明な点が多いものの、人間ドラマの一貫性や全体的なクオリティが良かったです。

{netabare}
作画が非常に好みでした。
シンプルなキャラクターデザインと彩色はとても見やすく、動画の印象も私の肌に合っていました。
キャラクターの演技とバトルの両方に拘っていたと思います。
背景見ていると、壁の模様とかテクスチャ張り込んだりはあまりしていませんでしたね。なるほど、シンプルで見やすくなっています。

キャラクターも変に媚びていないのが良かった。
特に女性キャラクターの品の良さ、言葉遣いはキツイけど芯があってそれも味になっています。チーム内の人数が多くて名前が覚えられない(笑)のですが、キャラクター自体は立っていたので混同したりはしなかったです。
声優さん達も、皆さん演技がとても良かったですし、新人・中堅・ベテランとバランス良く配役されており、ちょっとしたアドリブも聞けたりして好きでした。
音楽もとても良かった。OP、EDも好きですが特にBGMが素晴らしく、音楽の掛け方も雰囲気を壊さなくてとても良かったです。{/netabare}

【総評】
{netabare}作品テーマとキャラクター描写の一貫性が良いですね。
主人公・夜のラヘルへの思慕故の旅立ちというイントロダクションに始まり、塔への反逆の物語のイントロダクションに終わる構成がお見事。
淡々と並べられた言葉と描写が最終話までに繋がっていくのが楽しかったです。
物語がシンプルに進行するので人間ドラマがスムーズに展開しており、じわじわ良い所が見えてくる作品。

アニメは原作の第1部ラストまで。
原作を第2部まで読んだのですが、アニメは人間関係の構築を補足して上手に描いています。
夜とラヘルの内面もだいぶ印象が違うし(特にラヘルは是非原作を読んで違いを知ってほしい)、どちらも好きだけどアニメの解釈やシーンのカット・追加には一貫性がありました。

クンが第1話で発言した「お前も塔のルールに縛られる側なんだな」というのが全てに通底するのですね。

最初の試験で顕著ですが、殺し合いしていた相手とすぐにチームを組むことは心理的に難しい。それでもそれが出来るのは精神・能力が強靭な実力者や、塔のルールを絶対視していない者。

実力も無くルールに縛られる者は、塔にとって扱いやすい取るに足らない存在。塔に上る中でルールに縛られ、人間らしさを失っていく者がほとんどなのでしょう。

塔に登るために人間性が失われていくラヘル。
ラヘルは塔にとって取るに足らない者であって、あくまでも夜を釣るための餌に過ぎない。
夜を裏切って、本気で笑うことも泣くことも出来なくなります。

一方で、塔に登ることが新しい世界を知ることであり、人間らしさを獲得していく夜。
塔にとって無視できない存在であり、塔に上り始めてから笑うことが多くなり、裏切られて初めて激情の断片を露わにします。

ルールに従順なラヘルへの激情は、すなわち塔そのものへの反逆です。
ラヘルの内面を第13話で描いたことで、二人の対称性が浮かび上がる構成は秀逸でした。

第1話、蝶ウナギの試練のシーンでは、横からのカメラワークが何度かあり、奥行きのない不思議なシーンでなんだろうな?と思ったんですけど。それが実はラヘルの視点であることに、再視聴で気が付きました。
ラヘルに早見沙織さんを起用したこと、13話でとても納得しました。
{/netabare}
独特な雰囲気があり面白いので、興味があれば見てみても良いと思います。


【設定に関する個人的な予想というか妄言というか】
支離滅裂なので暇つぶし程度にどうぞ。
{netabare}
「塔」と言うけれど、公式サイトで見ると建造物というより広大な一つの世界の呼称(空間概念)であるとされています。「塔を上る」とは自身を鍛え上げていくこととも解釈できそうかな?
塔を上るとどんな願いも叶うと言われているのは、もしかしたら後から付加されたものなのかも。
「ザハード王」は塔に文明がない時代に現時点でわかっている最上階まで踏破し、現在の塔の社会を築き、試験方式等を決定した者とあります。
そして塔の試験は塔に仇なす者をあぶりだすためにある、とユハンは言っている。
だから、本来ルールに抵触する行為をしてもバレない限り気づいていても指摘しないし、塔に致命的な行為だと思えばさっさと処理してしまうのかも。
塔の世界は明らかにデストピアですよね。
個人的には2期が見たいなあ…{/netabare}
(2022.1.30)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

いのちを懸けて登れ。

久々にハオライナーズ枠の作品到来かと思いきや、韓国発の作品だったみたいですね。
国は違えど、作風は似ていると思いますけれど…。


「神之塔」とは、2019年から韓国のNAVER WEBTOONにて連載を開始し、
2018年からLINEマンガを通じて日本でも連載している冒険ファンタジー作品。
現在までに28ヶ国語に翻訳され、全世界累計閲覧数が45億回を突破。

少年「夜」は大切な女の子「ラヘル」を探すために伝説の塔に入り込み、
新たな仲間とライバルと出会い、階層ごとにある過酷な「試験」をクリアしながら、
塔の頂点を目指して行く。
少年の成長ストーリーと、その裏に隠された塔と少年の秘密は読者を魅了し続けています。

2020年春、NAVER WEBTOON初のTVアニメシリーズ「神之塔 -Tower of GOD-」として、
ついにアニメ化決定!
日本、韓国、アメリカで同時展開予定。


塔を登れば、全てが手に入る。

塔の頂上にはこの世のすべてがあり、

この世界を手に入れる……神になれる。

これは、ただ星空を見たくて塔を登る少女・ラヘルと、
そんな彼女がいれば何もいらない少年・夜の、

始まりと終わりの物語。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そういえば、中国の作品と似ている点といえば全世界累計閲覧数を前面に押し出している点でしょうか。
28ヶ国語に翻訳されて配信されているので、数が伸びるのはある意味当たり前だと思うんです。
勿論、アニメ化される決め打ちの一つとなったでしょうから意味が無いとは思いませんが、だからといってアニメが面白いとは限らないのがこの世界の常套なんですよね。

日本の作品でも原作の魅力や良さを表現しきれなかったアニメはゼロじゃないので…
だから最初は視聴するか悩みましたが、第1話目ではやみんが出演しているのを知り、視聴継続を決めました。
後から関根明良さんも出演されていると知ったのはうれしい誤算でしたけれど。

普段私の使っているアニメサイトに、この作品自体が掲載されていなかったので完全にノーマークな作品でした。
なのでググってみたらアニメーション制作はテレコム・アニメーションフィルムという日本のアニメ制作会社だったみたいです。
興味を持ったのは音楽担当に、ケビン・ペンキンさんというオーストラリアの作曲家が起用されていた点です。
こういう組み合わせも中々珍しいのではないでしょうか。

完走しました。
アニメーションとしてみたら及第点だったと思います。戦闘シーンもそれなりに動いていましたし…
難があるとするなら、展開とキャラでしょうか。
まず展開については、塔の中という極めて限定された場所で起きている試験であるにも関わらずスケール感が合わないので、まずそこが気になりました。

途中、砂漠の様な場所が出てきましたが、地平線が見えそうなほど広い空間が広がっていましたけれど、それって、本当に塔と言えるのでしょうか^^;?
何より一番気になったのは塔を登っている感覚が得られなかったといことです。
例えばSAOのアインクラッドだったら階層ごとに景色や発生するイベントなどが異なっていて、重層構造感は感じられましたけれど、本作品ではあまりそういう感覚は無かったかな。

あとはキャラ…でしょうか。
気になったのはデザインより、寧ろ魅力の方かもしれません。
ザ・ハードの姫の人間臭さと、徹底的な対抗心は嫌いじゃありませんでした。
終盤の掛け合いも悪くありませんでしたし…
ですが、どうにも魅力の感じられないキャラが居たのも事実です。

一番魅力が感じられなかったのは、個人的に主人公だったかな…
塔を登りたいという気持ちは分かりますが、行動が伴っているとは思えなかったんですよね。
すごくフワッとしていて地に足が付いていない感じが気持ちをより助長させたのかもしれません。

原作既読組はもっとたくさんの情報を持っているので印象は違うと思います。
ラヘルの終盤の行動だってアニメ組からすると完全に意味不明でしたから…
この印象の差がきっとアニメ化の難しさなんでしょうね。

オープニングテーマは、「TOP」
エンディングテーマは、「SLUMP」
どちらもStray kidsという韓国のボーイズグループが歌っています。
日本、韓国、アメリカでは、それぞれの放送地域に対応した言語版の楽曲が使われるそうです。

1クール全13話の物語でした。
「俺たちの旅はこれからだー」的な感じで終わりましたが、ここで終わっても仕方無いのかもしれません。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

70.4 4 2020年度の魔法使いアニメランキング4位
くまクマ熊ベアー(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (363)
1248人が棚に入れました
悠々自適な引きこもりライフを満喫する美少女ユナは、
VRMMORPG『ワールド・ファンタジー・オンライン』の廃ゲーマー。
ある日いつものようにログインしてみると、なにか普段と様子が違う。
もしかして……ここってゲームの中? それとも異世界?
そして、その地に降り立ったユナの装備は
『クマの服』『クマの手袋』『クマの靴』で固められていて――んん?
くま……? クマ……? 熊……? ベアー……?

「なんじゃこれはーーーーーーっ!?」

クマっ子、爆誕!
しかもこのクマ、ただのクマじゃない。
世界最強クラスの魔法とスキルを秘めた、
とんでもなくスーパーなクマだったのだ!
そんな、世界征服だってできちゃいそうな
強大な力を手にしたユナの目的――それは!?
この世界でも、ひたすら楽しく自由気ままに生きること!

最強無敵なクマっ子による、クマな冒険とクマな日常の物語、始まります♪
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

なろう系主人公を女にして、熊の着ぐるみを着せただけ

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
うん、なろうです。ちょっと違うかな~と思って観てみたけど、うん、なろうです。

レビューでは、本作を含めたなろう系作品の特色や、本作に見られる問題点などを指摘しています。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ONE PIECEでルフィの能力を何にするかを、尾田さんはめちゃくちゃ考え抜いたそうだ。

残酷に見えないように、斬撃系ではなく打撃系。構図として、ページを目一杯に使える技を使える。且つ、強すぎる能力にせず、子供に身近なもの。など、様々な理由が考えられているが、一番は、「どんな緊迫した場面でも少しふざけられる」というものだと、SBSで尾田さん自身が言っていた。

それが、愛をもってキャラクターを創造するということ。私は、それが作家にとってとても大事なことだと思っているが、本作にはそれが見られない。

だってこれ、「ねこ猫ネコキャット」でも、「サル猿サルモンキー」でも、なんでも良かったじゃん。

軽い、浅い。

というのは、なろう系と侮蔑される作品に共通する事項だろう。

なろう系の作者は、半分素人。

どんな世界でも、アイディアの一発勝負なら、素人がプロに勝つこともある。しかし、地力というか、実力は、その道のプロには絶対に勝てない。(大ヒットアイディア商品の開発で、普通の主婦が考えたとかあるじゃん。でも、その主婦が本職の商品開発部の人のように、何年にもわたり、たくさんの商品を安定的に開発することは出来ない構造に近い)。

小説の場合の実力とは、文章力やストーリー展開力、設定の作り込みなどだ。

だからなろう系には、1発のアイディア勝負の作品が多く、1話目や2話目は個性的で面白いが、回を重ねるごとに、似たり寄ったりの話になって、失速していく作品が多い。

例えば、「現代の一般的な知識や技能で、異世界(ゲーム世界)では無双する」という展開には本当に辟易とする。

本作でも、ハンバーグでどや顔、ピザでどや顔。

料理にしても科学知識にしても、本当の意味で深い見識があればもっと面白いものが書けそうだけど、そこを勉強して作品に生かそうという努力は感じられない。

だって、なろう系作者にとっては、転生した主人公にとっては、転生先の異世界(ゲーム世界)は、現代に比べれば下等で、蹂躙すべき対象でしかないから。別に努力なんかしなくたって、「現状で無双できる」のが、異世界に転成するメリットなのだろうから。

先日、「日本の素麺を世界中で食べてもらう」という企画をテレビでやっていたが、香りやソースを重視するフランスでは、めんつゆの鰹の香りを好意的に捉えて美味しいと感じる人が多く、パスタにアルデンテを求めるイタリアでは、素麺のコシの無さや、そもそも冷たい麺というのが受け入れられず顔をしかめる人が多かった(冷製パスタって日本発祥らしいです)。

地理的にはあんなに近い国なのに、これだけ違うのが面白かった。

料理1つとってみても、それまで食べてきたもので、これだけ良し悪しの基準が変わる。そこを描くことは、他の文化に対するリスペクトである。

例えば、「ログホライズン」や「本好きの下剋上」など、この点を大切にしている、異世界転生やゲーム世界系は面白い。

1つ例を挙げると、5話目の孤児院のエピソード。「単に金をあげるのではなく、職を与え自立させる」というのは、「本好き2」にも似たような展開があった。ただ、ほんのわずかな違いを感じた。

例えば、熊の方は、職は与えるが設備投資などは全部持ち出しという甘やかしっぷり。それから、もしこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるのか」という差別とも戦うエピソードが本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う(本好きの灰色巫女は一応神職にあたるし、本だし販売も考えてないが、本作は「食品」であり、流通や衛生面など越えるべきハードルは高い)。

ピザ話にしても、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育や研修を受けていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。

まあ、本作がそういう作品でないことは、かなり早いうちに分かっていたけど、それでも見続けたのは、「プラスワン」がないかと期待していたから。

本作の主人公の、リアルは不登校&株で大儲けの世捨て人。少し変わった設定でもあるし、死んで異世界転生ではないから、現実に戻ることもあるだろう。そこのリアルとの繋がり、リアルでの変化や成長を知りたくて、視聴を続けていた。

しかし、それすら(少なくともアニメの中では)なかった。

というか、作者はその設定を活かす気があるのだろうか?

「ゆな」って当然、生前(ゲーム世界に入る前)は、恵まれない子供達に寄付とかしまくってたんだよね?

本作の主人公「ゆな」は、異世界では、自分の労力を厭わず、無償で多くの人助けをする、めっちゃイイ人である。でも、だったらなぜ、現実世界で「世捨て人」になっているのだろう? 熊装備ほど無双状態でなくとも、株で大儲けしてるのに、選んだのは、「慈善活動や寄付」ではなく、「引き込もってゲーム三昧」という、最高に利己的なもの。

いや、それを否定しているのではなく、そういう人物なら、転生先でももっと自分の利益や快楽に貪欲になるはずではないだろうか? これは他の異(ゲーム)世界転生作品でもそうだけど、彼らはなぜか、転生すると急に聖人君子になるようだ。

私だったらまず、エロ方面に全力疾走し、飽きたらついでに世界を救うかもしれない(笑) どうでしょう?「転生したからにはエロいことをしまくるぞ」という小説は(笑)

私は何も、なろう系全般を否定的に観ているわけではない。大好きななろう系作品もある。本作には、今のところ全く良さが見つけられないというだけだ。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ゲームログイン系か。どこまでゲームを楽しむのかと、リアルとの繋がりがポイント。熊装備とか、気楽な感じは良い。作画も謎の頑張り(笑) リアルは不登校&株で大儲けか。未来ある青少年には、あまり観てほしくないな(笑)  株で失敗して課金できなくなって、という展開なら別だが。

2話目 ☆3
結局、異世界転生? まあ、チートだから、底は知れている。解体屋とのパートナー契約は良いけど。

3話目 ☆3
食物連鎖の頂点(笑) ゴブスレさんに怒られるぞ(笑) 出た、現代知識でお手軽無双。

4話目 ☆1
イメージで魔法。回復に、病気まで。あまりにお手軽過ぎる。

5話目 ☆3
この辺、「本好きの下剋上」との違いだな。向こうは技能をつけ、職を与え、自立を促す。こちらも職は与えるが、設備投資などは全部持ち出し。例えばこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるか」という差別とも戦うエピソードが、本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う。

補助金のクダリは、先生が悪用していると思ったけど、貴族の着服か。いや、補助金は貰おうぜ。

反省するのは、まあ、良いかな。

6話目 ☆2
再婚は、特に子供にとっては、そんな簡単に喜べるものではない。こんなところも、なろう。

7話目 ☆2
ハンバーグで無双。異世界ちょろい。料理も、我々現実世界人より下。ハイハイ。

8話目 ☆2
チートが無双して謙虚に格好つけて。

9話目 ☆2
そもそも、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育を受けてきていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。流石、なろう。

10話目 ☆2
同じ雪山を扱っても、俺100万と大分違うな。携帯も楽勝。

11話目 ☆2
クラーケン撃破、楽勝だぜ!

12話目 ☆1
ハイハイトンネルね、驚かない驚かない。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 33
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

第1話の構成に関わったひと、先生怒ったりしませんから、正直に手をあげなさい。

ごるぁ。

ま、当然ながら僕は構成の専門家でも何でもありませんが。

原作知らず。
評点低めですが、結構楽しめました。

物語: {netabare}全能な私TUEEな主人公が、あれやこれやと無双する。ただし、 in the 着ぐるみ of the クマ。ただそれだけ。

あってないような「物語」ではありますが、深く考えずにぼけーっと見られるものとして、よくまとまっていたと思います。ただ、最終12話は取って付けた感が強かったです。決して肯定的な評価は出来ませんが、原作の中途を抜き出し、それでもクールの終わりにピリオドを打つためにはあのような形にならざるを得ないのかなとは思います。

Lonesome上等だった主人公がじわっと「人間」になっていく、その過程は良かったと思います。{/netabare}

作画:{netabare}静止画としては上質、動画としては中。もとより、アクションを売りにした作品ではありませんから、これで十分なのでは。カラーパレットがパステル調すぎて、ちょっと目が痛かったかも。
キャラデザインは、、、なんか悪い意味で安定感を感じる(どっかでみたようなー)気もしますが、嫌いではないです。個人的な感想というか、もしかしなくてもただの好みの問題でしょうが、フィナのお母さんがなんか目にとまりました。{/netabare}

キャラ・声優さん・演技:{netabare}なんだろう。強いて悪いところもなければ、強いて良いところも思い当たらない。。。ってことはたぶん、良かったんだと思います。キャラに依存することもなく、声優さんの尖った演技に依存することもなく、何にも気にならずに、その世界・人物とお話に入っていられたと言うことですから。うん。たぶん。

主役はゾンサガの紺野役の方ですね。ずいぶん違う声だな、というのが役者さんを認識したときの素直な驚き。普段は声優さんをあまり意識しないのですが、ゾンサガ関連はちょっと別です。低く、抑揚の少ないのぺっとした演技は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、僕はあの主人公ならこれで良いと思います。にぎやかし要員は脇を固める人物で十分でしたし。{/netabare}

音楽:{netabare}OPがフィナ、EDがユナでしたね。ED、結構好き。作中の劇伴は、特に印象ありません。{/netabare}

で、、、、だ。

第1話の構成:{netabare}上述の通り、決して嫌いではない本作なのですが、物語の評定は辛めです。その理由がこれ。第1話の構成と、それによってもたらされた混乱です。これが、アニメ化スタッフのなしたものなのか、原作からしてこうだったのかはわかりませんが、どっちにしても印象が悪い。

第1話で描かれたブラックバイパー討伐は、第1話を除く時系列で見ると第3話と第4話の間にきます(第4話アバンで明らか)。別に、時系列をいじったエピソード間の構成が悪いと言いたいのではありません。問題は第1話の引き方です。この第1話ラスト数分が最悪です。

第一話を見終わった段階での僕の理解は、「本作は防振りやインフィニットデンドログラムと同じく(あるいは同時期OAの100万の命と同じく)、ゲーム内での物語なのだ」、もう少し加えるなら「それらの作品と同じく、現実世界での生活とゲーム世界での生活は別物、パラレルで存在する」ものだ、でした。第1話のラストの描写を見れば、ブラックバイパー討伐後に現実世界で休憩してトレーディングして、じっちゃんの電話に半ギレしながら「気分を切り替えて続きといきますか。ここ(ゲーム=ブラックバイパー討伐をした世界)が私の生きる世界」という理解が自然です。

でも、そうじゃないんですよね。主人公は、第2話で「神」なるものに吹っ飛ばされた先の世界に囚われた形になっていて、少なくとも自由意思でログオフ・ログインは出来ない、かつ、物語の中で主人公は「現実世界」に戻っていない(and/or戻れない)のです。だからこそ、「ずっと着続けても汚れないクマ装備」がありがたく、「和食が恋しい」ことになる。

今観返してみても、休憩ログオフのタイミングで時間軸がフリップしているという手がかりはありません。むしろ上記の誤解が起こることを狙っているとしか思えない。なんで?第2話で上記の理解が全てひっくり返されてしまい、混乱しか感じませんでした。良い意味での驚きは一切ありません。作品に対する不振と不安だけです。

確かに、第2話冒頭の内容から語りはじめると、あまりに「ありきたりな異世界もの」を踏襲することになるでしょう。でもね、それでいいんじゃん?
へたくそな時系列いじりで誤解を生じるくらいなら、「ありきたり」「はいはい、いつものあれね」でいいじゃない。

このタイミングで視聴を辞めることも考えました。だってそうでしょう、こんなに独りよがりな時系列いじりを平気でかます作品、つきあうだけ時間の無駄になる確率が高いです。というより、「そういう意味を込めたメッセージ」になっている、と、制作側は意識しなかったのだろうか。ほんと、手をあげて欲しい。{/netabare}

[2020/12/26 v1]
同作品が2エントリーしているこの状況。運営さん、上手く統合してくれることを願っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

ace さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

信じられないほどのゴミ

※注意!!
!!3話の半分しか見てないヤツのレビューです!!

・不愉快しかない
下手くそな声優
不愉快な主人公の言動
しょうもないストーリー

いやぁーーーびっくりです
自分はいままで180本以上のアニメを視聴していますが、
(エクセルに全視聴済みアニメと簡易概要と自己評価をまとめている)
俺がアニメを途中で切ったのはラブひな以来、
史上2本目ですわ
しかもラブひなはたしか4話目くらいまで見てたが
これは3話の半分で終わり
史上最短記録です
2話目の時点でもう切ろうか迷っていた

・まず声優
主人公ゆなの声優からしてもう無理
演技下手とかじゃなく、気に食わない物言いを
淡々としゃべるのでイライラが募る
他の脇役たちの声の演技もいまいち
あれでも上手いほうなのかなぁ・・・本当に声優の質も落ちたものだな

・キャラの言動がいちいちイラつく
なんで異世界もののキャラは鼻につく物言いをするのか
これといった努力もしてないくせに他人を見下す言動はかなりイライラする
このゆなも同様で、「え?倒しましたけど?」的な
それで周りの人が「えーー!あんたみたいなクマがあいつをー!」とびっくりする
いい加減うざいわ

・あの手抜きパンツはサービスのつもりか?
キャラに一切の魅力がないのでたとえヌードになったって
まったく嬉しくない

・不愉快なストーリー
異世界に飛ぶもの、転生もののなにがイヤかって
「なんの努力もせずに強くなって偉そうにする」ところ

例えば、鬼滅だと炭治郎は血反吐はいて修業し
何度も強敵との死線を乗り越えて強くなる
それでも彼はずっと優しく、明るく、顔は気楽そうに笑っているのです

火ノ丸相撲の火ノ丸は、何度も敗北し、何度も絶望し、
その絶望と敗北を乗り越え、常軌を逸した努力を続け、
強い信念を守りながら最強へと登りつめる
まさに尊敬できる漢の中の漢

ルフィだってそうだよね
ゴムゴムの実を食べて、はい無双ってことにはならない
いろいろな強敵と戦い、死線を超え、徐々に強くなっていく

だがこの転生もの、異世界ものに共通しているのは
なんの努力もせずにいきなり最強の強さを身につけ現れ、
周りの敵を蹴散らしやたら態度が大きく、他者を見下す
まるで見下して煽りまくれる相手を探しているようにも見えるし、
そして「過去」もなにもない

過去・・・そう
上で例に挙げたマンガ(アニメ)で例に出すと、鬼滅の炭治郎や柱は全員、
「強くならなければいけない壮絶な過去」をもつ
お館様の言葉に「お前は本来なら一生眠っていたはずの龍や虎を起こした」
という言葉があるが
魅力的なキャラや良作の主人公ってのは強さの裏に、
強くならければいけないきっかけ、「過去」があるが、

異世界、転生ものの主人公ってのは、なんの過去もない
このアニメの主人公の「過去」はただのひきこもりのゲーマーです
それがいきなり最強クラスの装備を手に入れてふざけた格好と不愉快な言動で暴れまわる
これのどこに「尊敬」や「憧れ」を見ろと?

早い話こいつが主人公じゃなくてもいいわけよ
例えば俺が炭治郎の力を持って生まれても、ゴムゴムの実を食べても
彼らのように強い信念も持ってないし、努力を続ける根性もないし、
自分より強いとわかってる敵にぶつかる気概もない
だから彼らにはなれない、彼らは彼らじゃないと、彼らにはなれない

だが、俺がこの世界にクマ装備を手に入れて転生しても
ゆなと同じことができます
強い装備で暴れてるだけだし
まぁ、そ れ で こ そ 異 世 界 も の だ け ど
なろうの特徴ですね

わかるかな?
つまり、
たいした努力もなく、過去もなく、ただ装備や才能がすぐれてるってだけで
偉そうな態度で無双するっていう部分がどうしても納得できない

例えば小山ゆうの傑作漫画、「あずみ」はまさに才能の塊で
あずみは最初からめちゃくちゃ強い・・・というかこのアニメと同じで
たいした過去も努力もなく「最初から最強」です
だが、
彼女は彼女なりの苦悩や葛藤を抱えて悩みながら傷つきながら
「枝打ち・暗殺」の信念を守り、戦い続ける
このアニメのように不快感は一切なく、あずみ自身尊敬できる存在で
作品、キャラクターともに大好きです

そういった強いなら強いなりの苦悩、葛藤が
異世界ものや転生ものにはないんだよね
あってもしょうもないので全然おもしろくない

小山ゆうや、ジャンプの売れっ子作家陣となろう系ごときを
比べるのがそもそもおかしな話で、
比較になるわけがなく、
比較してる俺がおかしいんですけどね

まぁ、これが俺が転生もの、異世界ものが嫌いな理由です
よって、このアニメも大嫌いです

じゃなぜこのアニメを視聴したかって?
「タイトルから癒やし系アニメ」だと思ったからです
早い話異世界、転生ものとは知らなかった

言うまでもなく、今後も異世界もの、転生ものアニメは一切見ない
今回はミスだった・・・

以上だ

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

76.7 5 2020年度の魔法使いアニメランキング5位
ソマリと森の神様(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (380)
1666人が棚に入れました
森の中で私は"それ"と出会った。それ(人間)は、わたし(ゴーレム)を「おとうさん」と呼んだ----。地上は異類異形の人外たちが支配する世界。人間は迫害され、絶滅の危機に瀕していた。そんなある日、森の番人である「ゴーレム」とひとりの人間の少女が出会う。滅びゆく種族「人間」と森の番ゴーレムの父娘の絆を綴った旅の記録・・・

声優・キャラクター
水瀬いのり、小野大輔、七海ひろき、鈴木達央、小野友樹、早見沙織、小林ゆう、速水奨、関智一、茅野愛衣、高垣彩陽、柴田理恵
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「人間がマイノリティである世界」の果てを目指す旅。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
ジャンルはファンタジー、ロードムービー。テーマは、父娘愛、差別、といったところかな。

一番近い作品は、「魔法使いの嫁」かなと。優しい雰囲気に、優しくない展開が。

本作、☆4(高評価)と迷った。全体的には良い作品だと思う。だが、やはり☆3にとどまったのには、ひとつ気になった点があり、、、ということを、レビューに書きたいと思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
一番好きだった話は、ハイトラとウゾイの話。カニバリズム、とは少し違うけど、確実に背負ってしまった罪。難しい話だったけど、「生き方」というのを、色々考えさせられた。

また、全体として漂う、優しい雰囲気、ソマリのキャラクターなど、好意的に観られる部分も多い。

この作品は、「ソマリの視点」で観るか、「ゴーレムの視点」で観るかで、感じ方が変わると思う。

「ソマリの視点」であるならば、「人間差別」の面が強く出るし、「ゴーレムの視点」ならば「父娘愛」が強く出るのだろう。

私には子供がいないので、「ゴーレムの視点」で観ることは叶わなかったが、そうできれば、感情移入できて、さらに本作を楽しめたのかもしれない。

私は多分、「ソマリの視点」で観たのだと思う。でも、「人間が差別されて可哀想」とは思わなかった。

この点が、ちょっと心に引っ掛かっている部分。

というのは、「人間は差別されて当然だ」と思っているわけではなく、「人間が差別される理由にピンとこない」から。

ていうか逆に、他の「その他大勢」の種族が気持ち悪いんだよね、みんな仲良すぎて。

この世界は、大変な多種族国家だ。あれだけ容姿(身体というか、器官というか)が違えば、文化や考え方だけでなく、食べる物や、もっと根元的な部分で、「違う」と思う。

例えば、「コアラがユーカリしか食えない」みたいに、ある種族とある種族が「食う・食われる」の関係になっていたら。あるいは、ある種族の体内に普通にある菌が、ある種族にとっては致命的なダメージを与えるとしたら。

もう、生存競争しかないんだよね、どうしようもなく。

ところが、この「超多種族国家」では、皆が同様の、ていうか「人間みたいな」生活を送っていて、仲良さげに暮らしている。

それは理想的で、美しい。もしかしたら、長い歴史の中で、そういう「色々」を乗り越えた後の世界なのかもしれない。

でも、じゃあなぜそこに、人間は仲間に入れなかったのだろう?

これがもし、「マクロス的な感じで、人間族が他の惑星から来た」とかなら、まだ分かるけど、この惑星でずっと一緒に生活してきたんでしょ? 他の種族も、容姿こそ人間と全然違うけど、文化、風習、考え方はほぼ人間。だったら、仲良くできないかなぁ?

本作での人間の立ち位置は、「人間は何も持たない弱い種族であり、だから他の種族を極端に怖がり、戦争を起こし、負けたため、現在は他種族から迫害さ、絶滅危惧種になっている」というものだが、出発点に疑問がある。

そもそも人間は他の種族に比べて、排他的で差別的な生物なのだろうか?

今の我々の世界を見渡した時、他の種族(例えば、犬や猫)を家族のように愛したり、自分とはおおよそ関係のない種族を絶滅から守る努力をしたりすることが、他の種族(色々な動物)に出来るだろうか? 基本的に、「本能」による「弱肉強食」に支配されている種族(動物)に。

確かに、人間は「意図的な差別」をしてしまう種族かもしれない。でもそれは、それだけの「知恵」を得た裏側にあるものであり、もし他の動物が、人間と同レベルの知恵を手に入れたら、同じように、、、ひょっとしたら、人間以上の「差別」や「排斥」を行うかもしれない。

勿論、私の論は、人間を極めて好意的に見ているのだけれど、この作品は逆に、人間の負の側面を、殊更に強めて見せているように思う。

この作品は、「人間」対「その他、全種族」という二元化がされているが、本来は、「人間」は数多の種族の1種にしか過ぎず、「その他、全種族」にも、それぞれに明確な違いがあると思うんだけど、その違いが「容姿以外には示されていない」部分が、本作をやや薄っぺらくしているのだと思う。

同じ世界観の中で、登場する種族をもう少し限定し、それぞれの種族の違いや軋轢、そこにどう折り合いをつけているかまでをきちんと描き、なぜ人間はそうなれなかったかをきちんと示せれば、この作品はグッと深みを増し、伝えたいテーマがよりしっかり伝わったと思う。そういう意味では、勿体なかったなと。

あと、ゴーレムの寿命が近いことが、1話の段階で「CMで」ネタバレしてるのは、どうだろう(そういう作品、結構あるけど)。3話か4話くらいで明かされた方が、より心に染みたと思う。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
世界観の説明はよく分かった。ソマリが良いキャラやな。「それは時と場合による」w

2話目 ☆3
ぬくい、めんこい、もふもふ~w 鬼の二人、良い人だな。時間制限ね、CMでバレてたのがマイナスだな。

3話目 ☆3
今までもジブリだったけど、地下は今までよりジブリだな(苦笑)

4話目 ☆4
美しく、良い話だな。完璧な親なんていない。そこで、ゴメンねが言えることは、大切だな。お金は働けば手にはいるが、ソマリの代わりはいない。メチャ良い話。

5話目 ☆3
人間との出会い。ハイトラ、ウゾイ。1年後の姿かな。

6話目 ☆5
それで良い。殺そうと決意して、殺せるわけじゃないよな、普通。悲しいけど、なくはない世界か。カニバリズム、と少し違うけど、確実に罪を背負う。この話は難しい。どこまでも理知的なゴーレムの味が出ているな。

7話目 ☆4
特になにかかあったわけじゃないが、なんか、染みる話。静かに、染みる話。

8話目 ☆3
魔女は、魔力をもった人間ってわけじゃないんだね。人間がマイノリティな世界。人間が弱いから、排除して、安寧を得る。これは人間が悪いように描かれているけど、人間も虐げられる立場だったわけだし。難しい話だけど、多分、色々なことを互いに忘れた世代でしか、分かり合えないよな。

9話目 ☆3
幸せな時間。歯が抜けるとか抜けないとか、そんな小さなことで、平和だな(笑)

10話目 ☆


11話目 ☆3
人間の、におい。においで分かるなら、もっと早くバレそうだけどね。

12話目 ☆3
ゴーレム、強い(笑) う~ん、結局、なに一つ回収しきれてないじゃんね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ファンタジーだからこそ心理描写が大事

原作未読


つくづくジブリは偉大だと思う。


『ラピュタ』のロボット兵が『トトロ』のメイちゃんを連れ『千と千尋の神隠し』並に素性を知られてはいけない世界を闊歩する話。


これでこの作品どんなん?の回答となり得るからである。共通認識ができてるんですよね。

完全なファンタジー世界です。先述のロボット兵みたいなのが“ゴーレム”森の番人。メイちゃんみたいなのが“ソマリ”ゴーレムに拾われた人間。
長寿命であるゴーレムは寿命が尽きる日が近いことを自覚し、ソマリのために同種族の人間のもとへ彼女を返すあてのない旅に出ます。種族はいろいろ。人間は捕食対象で絶滅種扱いという世界です。

例によって世界観構築が勝負のファンタジー世界ということでは、概ね成功しているように見えます。
原作連載中の事情もあってか中途半端な終幕ではありましたが、一区切りつけてはいるのでそこは賛否両論というところですね。


ソマリのフード姿。目的のあるあてのない旅。このへんは↓

 {netabare}『銀河鉄道999』のメーテルと星野鉄郎の関係を彷彿させる。{/netabare}

感情のない大人と身寄りのない娘の交流。このへんは↓

 {netabare}『LEON』のレオンとマチルダの関係とも言えなくもない。{/netabare}

いずれも名作の予感を感じさせる立ち上がりではありました。


 {netabare}二人はどうなるのか?{/netabare}


本作のテーマです。
そしてこのテーマにこだわるか否かで作品評価が変わるといえるでしょう。
私はテーマ(と感じたもの)にこだわるとした上で「きちんとした結末から逃げたな」とネガティブな評価をしてます。なぜ逃げたのかな?と考えると原作(未読)のまずさに落ち着きました。このへんは後述。
意見は別れるところで、ファンタジーの世界観、全12話で一区切りと評価すべきポイントもある作品です。1クールだし観て損はない作品だと申し添えておきます。
そして声優“柴田理恵”。これはこれからどしどし仕事来るんじゃないかなというくらいの水準でした。貴重なのでこれ見たさという視点でもお釣りくるかもしれませんよ。


以降に展開するのは、本作品を面白いと感じた方には面白くない内容かもしれませんのでご容赦を。

※ネタバレ所感


■ソマリちゃんごめんよ

水瀬さん良かった!の声が並ぶはずですが、そここそ声が甲高くて苦手でした。周波数高めです。

{netabare}声だけでもないです。お使いにもいけるので5歳以上小学生低学年程度の設定でしょう。教育受けてないからの言い訳も立つし物分り良い必要はないです。だが我慢ならぬ鬱陶しさ。当初は天真爛漫キャラなんだろうなぁくらいで流してましたけど、作品自体の人間種の描き方が雑で、単に人間を描けないのね、という方向に考えが向いていきました。{/netabare}


■種族としての人間(重要)

ゴーレムとソマリの関係が作品のテーマとしたら、人間とその他種族との関係や未来は作品テーマを貫いてる重要な部分です。
この人間の描かれ方に首を捻りまくった私です。さっき後述するとした原作の不味さに繋がる部分。

{netabare}排他的になる理由が薄くないですか?むしろ「理由は無い」といってもいいんじゃないですか?
自分と違うからといって排斥する。そんな人間種の描写が繰り返されました。

・ケモノに襲われた人間の子供を助け、負傷してるその子を抱きかかえ親元を訪ねたら銃殺さる
 →さすがにそれはヒドイんでないかい?
・それまで仲良くやってたのに人間の幼女助けるために空を飛んで身バレしたらアウト!
 →え?目の前で助けてるの見てるのに言い分も聞かないんですか?
 →幼女とだけは理解し合えてた!っていい話にならんよ

“排他的な人間”を描きたいがための結論ありきで深掘りできず無理筋な描写になってます。こっち(異形)は何にも思ってないのにむこうがヒドイからは充分伝わってくるけど。人間があんなん(DQN)なのでこの点は説得力ありましたがなんだかなぁ。{/netabare}

これは嫌な感覚でした。

{netabare}人間だけが排他的でだから滅亡したというのを言いたいのでしょう。
なお、人間以外の異形の種族間での軋轢は一切描かれてません。

異なる種族は始めから仲良しなのです。以前は軋轢があったけど克服したよ的発想が作者になさそう。
人間だけひどい奴らです。そのひどい理由が全く描けてません。差別する奴はただ差別したいから差別するんだ!って浅っ!!そして薄い。杉村太蔵の政治評論ばりに薄口でございました。{/netabare}

この人間とその他種族との関係が納得感のあるものであれば幾分ましだったことでしょう。
巡り巡って異種族間のつなぎ役にもなってたソマリの存在意義が生じてくるからです。
ここも原作者はせいぜい「話せばわかる」くらいの発想なんだろうなぁと気持ちがひいてきました。
さらに巡り巡って連載終わってないのを考慮するとしてもアニメの結末はしょうがないだろうと諦観。きっと{netabare}「シビアなの描けないな」「描いてもつまんなかっただろうな」{/netabare}期待できなかったので、このお茶濁しエンドが限界だったと思えるのです。



あらためまして、、、ジブリは偉大です。
一方で巨匠の限界は主に後期の作品で露呈してました。
戦闘機設計者の意思や奮闘を描きつつ、その熱意の結晶の活躍の場は徹底的にぼかす。そんな作品が彼の最後(一応ね)の作品となってます。

奇しくもそれと同じ感覚が湧いてきた『ソマリと森の神様』。全般的に悪くない雰囲気で流れてくのに「そこ描かなかったら意味ないじゃん」という残念さ。そんなとこまでジブらなくていいのになぁ。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----


2020.04.06 初稿
2020.05.02 タイトル修正/修正
2020.10.11 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 58

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

森の中で、私は"人間(ソレ)"と出会った…

この作品の原作は未読ですが、いのりんとはやみんが出演するのを知り視聴を決めた作品です。
しかも、いのりんが主役…放送の始まる前から嬉しさMAXでした。


地上は異形たちが支配する世界。
人間は迫害され、絶滅の危機に瀕していた。

そんなある日、
森の番人である「ゴーレム」と
ひとりの人間の少女が出会う。

滅びゆく種族「人間」と森の番人ゴーレムの
父娘の絆を綴った旅の記録。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

いのりん演じる主人公のソマリは、凡そ5~6歳くらいの好奇心旺盛で天真爛漫な女の子です。
ソマリは森の番人である小野大輔さん演じるゴーレムと一緒に旅をしていました。
森の番人であるゴーレムが森を離れて街から街へと渡り歩くのは、どうしても果たしたい目的があるから…

個人的な推測ですが、ゴーレムは森を離れて生きていける存在では無い様な気がしています。
勿論、森から一歩でも外にでたら即死することは無いんでしょうけれど、番人であるが故に森から恩恵や加護を受けていたでしょうし…
きっと、森の中から出なければ生活に支障をきたすでしょうから、必要最低限の範囲で森から出ることはあったと思いますが、ずっと離れることは恐らくないんだと思います。
ゴーレムにとっても森の中の方がきっと居心地が良いでしょうから…

それなのに、ゴーレムはソマリと旅することを選択しました。
もしかするとゴーレムとしての禁忌を犯しているのかもしれません。
物語の中でゴーレムは色々悩んでいましたが、旅をすると決めた時点で物凄い選択をしたんだと思います。
覚悟が無いと取り得る選択肢じゃきっとないのだから…

それだけゴーレムの中でソマリの存在が大きかったことの裏返しだと思います。
2人の親子関係…最初は形だけだったのかもしれません。
そりゃそうです。実際の親子じゃないんですから…
今で言う「里親制度」の様なモノでしょうか。

それがどうです…?
2人の中でそれぞれの存在がどんどん大きくなっていくのが手に取るように分かるのですから…

小さな女の子とゴーレムが旅を続ける物語…
この物語に魅せられた最大の理由は、いのりんと小野さんの演技にほかなりません。

いのりんに子役を演じさせるのは正直反則なのではないでしょうか…
特にソマリの様な天真爛漫な子はヤバいと今回ハッキリと分かりました。
ソマリの感情の起伏に一喜一憂するだけじゃ済まされませんので…
ラストの池の畔でのシーンは、完全に涙で前が見えなくなりましたよ。
それだけじゃありません。
「流石いのりん^^」と思える場面が沢山ありましたからね。

それはゴーレムを演じる小野さんの演技も然りです。
「みなみけ」で「カレーのうた」を披露した方と同一人物とはとても思えません^^

2人の旅は決して順風満帆ではありません。
それにゴーレムは自身に大きな爆弾を抱えていましたから…
ゴーレムを見ていると、「親として自身との向き合い方を見つめる必要性」というメッセージを感じずにはいられませんでした。
現実でも同じことが言えると思います。
例えばもし自分が重篤な病に罹患してしまったら…家族とどう向き合えばよいのだろう。
家族にどう向き合って欲しいと思うのだろう…

今、新型コロナウイルスに大勢の方が罹患され、多くの方が亡くなっています。
現状で日本は緊急事態宣言を出す状況では無いと首相は言っていますが、右肩上がりで感染者が増加しており、増加のカーブは国外と見比べても遜色が無いことから、いつ何が起こってもおかしくない状況なんだと思います。
家族への向き合い方…考えてみる良い機会なのかもしれません。

オープニングテーマは、森山直太朗さんの「ありがとうはこっちの言葉」
エンディングテーマは、いのりんの「ココロソマリ」
個人的には、いのりんがしっとりと歌いあげているエンディングが大好物でした。

1クール全12話の物語でした。
原作の連載が続いている事からも、無難な纏め方だったのではないでしょうか。
妙なアニオリ回を入れると、世界観や物語を壊してしまいそうな気がするので…
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32

62.2 6 2020年度の魔法使いアニメランキング6位
キングスレイド 意志を継ぐものたち(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (67)
258人が棚に入れました
カイル王が魔王アングムンドを葬り去って100年。平和な時代に見習い騎士のカーセルは生きていた。だが、魔族が近隣に現れたとの知らせからカーセルの運命が動き始める。大賢者に導かれ、頼れる仲間を得たカーセルは旅立つ。封印されし聖剣を求めて・・・

声優・キャラクター
石川界人、加隈亜衣、小澤亜李、河西健吾、鈴木崚汰、南條愛乃、咲野俊介、寺島拓篤、堀江瞬、置鮎龍太郎、伊藤健太郎、松風雅也、中村桜、中恵光城、神田みか、平山笑美、長妻樹里、田中貴子、豊田萌絵、高田憂希、飯田里穂、井上雄貴、村田太志、佐藤元、田所陽向

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

聖剣の勇者 それは、偽りのお伽話

この作品の原作ゲームは未プレイです。
完走後にwikiを見て初めて知りましたが、原作は韓国で開発されたゲームだったみたいです。
あまり韓国チックな雰囲気を感じなかった作品です。

ゲームの方は、ウォリアーやアサシンなどの職業が分かれており、それぞれの職業に初期投入キャラがいるようですが、その初期投入キャラが、今回のアニメで活躍した主要登場人物になっているみたいです。
世界150か国で累計1,600万以上ダウンロードされているそうですが、この数字が凄いかどうかは正直分かりません^^;

ある程度、年月が過ぎないとこの数字は出てこないんでしょうね。
私は最近アサルトリリィ ラストバレットというゲームを始めましたが、このゲームのダウンロード数はどこにも見当たらなかったので…
こういうゲームを初めてプレイするので、知らないことばかりなんですけどね^^;


光の女神<ルア>が創造した世界の半分以上を占める広大なオルビス大陸は、
人間のみならず様々な種族が暮らしている種族のるつぼである。

本作の舞台は<オルベリア王国>。
オルベリア王国は100年前、魔界より現れた魔王<アングムンド>の侵攻に端を発する戦争において、
聖剣エアとともに破竹の活躍をみせた国王カイルを輩出した国である。
カイルは各種族の仲間とともに魔王軍に抵抗。ついにはアングムンドを退けるものの、
自身も決戦の最中に生死不明となる。

<オルベリア王国に迫る危機>
先代「聖剣の戦士」カイルが行方不明となってから100年。
長い平和と栄華を謳歌していたオルベリアにも陰りが見え始め、
100年前アングムンドと共に姿を消したと思われていた魔族が
オルべリア周辺に出没しているとの噂が囁かれるようになった。

現国王のベログランス2世は病に伏せ、
スカーレット姫は日々、腐敗した貴族たちによる暗殺の危険にさらされている。

<ブラックエッジとエル・モリハム>
100年前のある事件をきっかけに、ダークエルフという存在はオルべリアから迫害され、
王国から姿を消すこととなった。

その後も100年間に渡る迫害は続き、
ダークエルフたちはオルべリアに憎しみを抱いている。

リヒトが率いる「ブラックエッジ」は、オルベリアを憎むダークエルフたちによって構成される傭兵集団。
本来はならず者の集まりと紙一重の集団だが、
彼らを重用するのがオルベリア王国貴族のエル・モリハムである。

まともな戦力を持たないオルベリア王国において、
エル・モリハムはブラックエッジを有用な戦力として扱い、
オルべリア内での自分の立地を高めようとする。

オルべリアを憎むダークエルフと、
手段を選ばない野心家エル・モリハムが手を組むことで新たな戦乱の予感が巻き起こる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

物語は2つの大きな物語が時を同じくして進んでいきます。

一つは100年の時を経て魔王アングムンドが復活しようとしており、唯一魔王を倒せる聖剣エアを探して旅する物語。
もう一つは、ダークエルフの目論見、王国貴族の暗躍などオルベリア王国の足元で起こる事件を描いた物語です。

個人的には聖剣エアを探す旅のパーティーの中に、くまちゃんや亜李ちゃんが演じるキャラがいたので、こちらの物語の方が楽しめた気がします。
陰謀や暴力といった類の物語を、どうしても前のめりで見ることができないのも理由の一つだと思います。

ですが、物語はしっかり練られていましたし、ゲーム原作だけあってキャラデザも綺麗だったので、全般的に楽しめる作品だったと思います。
ただ、今期放送された「オルタンシア・サーガ」と作品の系統が似ていたので、頭の中でお互いの物語が交錯してしまった点が個人的には残念でした。
交錯していたのは私だけかもしれませんけれど…

あとはラスボス戦…
もう少し捻りがあっても良かったと思います。
迫力はありましたが、もう少し視聴者の記憶に残る展開があっても良かったのでは…と思いましたが、きっとこれは尺の関係でしょう。

ですが今後を予感させる物語の纏め方は良かったと思います。
未だ原作ゲームも続いていると思うので、この様なラストになったんだと思いますけれど。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、fripSideさんの「legendary future」と、DREAMCATCHERさんの「Eclipse」
エンディングテーマは、KOTOKOさんの「SticK Out」と、飯田里穂さんの「One Wish」
fripSideさんの楽曲は言うに及ばず。
KOTOKOさんの楽曲は超久しぶりなのではないでしょうか。
いろんな方に楽曲を提供されていたのは知っていましたけれど…
C/Wの「初雪ディスタンス」も素敵な楽曲だと思います。

2クール全26話の物語でした。
久々に全26話の作品が放送されたのではないでしょうか。
見応えも十分あったと思います。
こういう腰を据えたアニメが今後増えてくることを期待しています。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

5話までの感想{netabare}
ゲーム未プレイ。
ここまでで色々と「ん?」と思う部分がありつつも様子見してたのだが、5話に来ていよいよもってツッコミをせずには居られなくなって来た。
ローレインの初登場シーン、状況があんななのに態度が余りにも余裕ぶってて…いやこりゃアカンでしょ。
まるでカーセルが聖剣を持つに相応しいかどうか見極めるためにチビを見殺しにした様にしか見えないw
カーセルもカーセルで「キサマ俺を試すためにチビが殺されるのを黙って見てたな!」と斬りかかってもいいと思うのだが…ってか4話見た後そうなるんだと思ってたよ。
100年前カイル王のPTメンバーだったんだし戦闘力が無いってことはないでしょー。
せめて息を切らせて急いで駆けつけてきたって体にしないと…細かいこと言ってる様に聞こえるかもしれないけど、そういう細部の機微が、その、全体的におかしい。
セレネに「カーセルどうよ?」と尋ねるのも、一緒に居た期間って凄く短くね?
たまたまチビ絡みで本性の一旦を垣間見れたからいいものの…ってあれ?やっぱりチビは意図的に生贄にされた?

とはいえ、これ原作はゲームなんだよね?
セレネと行動を共にしたのはシナリオ上で考えると一瞬だけど、ゲームプレイでは結構長いこと狩りを挟む内容だったりして?
えっとこの感覚は2話でクレオが「黙ってついて来て」と引っ張ったクセに、そのタネ明かしを直後にすぐにやっちゃって「なんだよ引っ張る意味無いじゃん」と思ったのと似てる。
ゲームでは一体何なのか分からないままついてくプレイ時間が結構長かったのかな?と思ったり。
まぁ要はゲームとアニメとで時間感覚がズレてるのかも知れない、って話。
アニメ用のイベント内容修正が追いついてないのか?

と、なんだかんだ言ってるのは実は以前ハマってたネトゲのストーリーと似てる部分がありまして。
かつて世界を救った英雄の足跡を追って、当時PTメンバーだった連中を訪ねて回るってのは結構同じ。
実はあんま仲が良くなかったとか裏切り者が潜んでたとか色々あったワケだけど、こっちにもそういうのをついつい期待してしまうw
聖剣エアも何かウラがありそうなことを仄めかしてたし、ちゃんと作れば面白そうな気配はするんだけどなぁ。
時間感覚がおかしいのは演出になるのか?
もうちっとどうにかすれば“PSO2エピソードオラクル”くらいには楽しめそうなんだが…。{/netabare}

7話までの感想{netabare}
6話、100年前に魔王がどうこうで大変な戦争があってそれをなんとか平定したのに…30年前にも戦争あったんかい!
規模が違うとか色々あるんだろうけど、100年前の因縁でダークエルフを迫害するより、30年前の方によっぽど恨みを持ってる人が居てもいいような?
もしくは30年前のイザコザの最中ダークエルフが悪いことをしてたとデマが流されたとかさ。
なんかダークエルフが迫害されてることの説得力が弱まっちゃった感じ。

それよりなにより7話。
依頼人の家紋?の付いた短刀で襲いに来るとか、そんな馬鹿なwww
「足がつく」にしてももうちょい捻ってくれないと、むしろ何かの罠かと思ってしまう。
そして今後ダークエルフに手出ししてこないように約束を取り付けるって…なにか「弱み」を握らなきゃ全っ然安心できなんだが?w
昭和の時代劇でもこんな雑なのは…いや酷いのは沢山あるけどさ、令和になってこんなのを見るとは…。

別に良いんだけど、どうにも雑。
ゲームをアニメ化する際の調整が上手く行ってないのかな?と好意的に考えるようにしてるけど限界あるぞ?{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ドファンタジー

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
こちらが恥ずかしくてなるくらいの、真っ直ぐなファンタジー。剣と魔法の世界。30年くらい前のRPGって感じ。

作画は良くない。ストーリーは工夫がない。キャラはテンプレ。

本当にストレートな無味無臭王道ファンタジーです。

こういうの好きな人以外は完走厳しいかもです(でも私はかなりの王道ファンタジー好きなので、ギリギリ完走はできましたw)。

まあ、誰がどう観ても、低評価アニメだろうなとは思いますよ、オススメはしません(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
書くことない(笑)

本当に昔の(スーファミとか初代プレステの)RPGをプレイしているみたいな、懐かしさを感じながらの視聴でした。

一応、ダブル主人公。カーセルで王道ファンタジーを、リヒトで独自性を出しているけれど、個人的には、リヒトを主人公に据えて、ブラックエッジ側に絞って物語を深めていった方が面白くなったんじゃないかと思いました。

にしても、「王道」と言うより、「テンプレ」。使い古された設定ばかり使い、全てがやすっぽい。

24話に謎の総集編をぶちこんだのに、26話に最終回。しかも、あんだけ長々ダラダラとバトルを魅せ、最後は無理矢理なハッピーエンドでぶん投げる。ここまでテンプレを積み重ねるとは、逆に「きよきよしい」と読むくらい、清々しい(苦笑)

どこまでも工夫がない、無味無臭のドファンタジーでした(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ドストレートなファンタジー世界。剣と魔法の世界は好き。どうせなら、どこまでも王道でいってほしい、古くさいと言われようと。

2話目 ☆3
受け入れるの早い(笑) いやホント、RPGやな。

3話目 ☆2
ハーフエルフの姉、イリア。カイル王。アルレッテ。政略結婚て、イリアが腹違いの姉ってことは、王妃が複数いていい世界なんだから、カイルの反感を買ってまで追放する必要はないだろ。多種属連合。偽剣。ドミニクス、変だろ。だったら、賢者の塔でアルレッテをきちんと保護し、カーセルには剣の英才教育を施すのが普通じゃね?

4話目 ☆3
新キャラ、エルフ。チビトレント、可愛いな~。あら、マスコットにはならず、死亡か。

5話目 ☆


6話目 ☆3
マダム、良いキャラ。サイドストーリーとしては良かったかな。

7話目 ☆3


8話目 ☆3


9話目 ☆3


10話目 ☆3


11話目 ☆3
理知的なオーガーって珍しいね。

12話目 ☆3

13話目 ☆3
総集編。

14話目 ☆3
むしろ、ブラックエッジ側に絞ってアニメ化した方が面白かったかもしれない。

15話目☆2
作画、やっばいね。

16話目☆2
蜘蛛の糸に巻かれているところ、やっばいね、作画。

17話目☆4
リヒトが主人公だよな、絶対。オルベリアを憎みながら、オルベリアの嘘を信じるなんて、滑稽ね。ダブル主人公が、時を越えて二振りの聖剣を手にするか。

18話目☆3
ロイの回想。隊長、格好良い。隊長、死亡時のロイの冷静さはどうにかならんのかい。

19話目☆3

20話目☆3
パベルは、普通に100年以上生きられる人なのね。

22話目☆3
神達の思惑も?

24話目☆1
ここで総集編? 3クールぶち抜くの?

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

72.3 7 2020年度の魔法使いアニメランキング7位
ドラゴンクエスト ダイの大冒険(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (171)
550人が棚に入れました
かつて、魔王ハドラーにより苦しめられていた世界は、「勇者」と呼ばれた一人の剣士とその仲間たちの手により平和を取り戻した―― 時は流れ…。魔王から解放されたモンスターたちが暮らす南海の孤島・デルムリン島。島唯一の人間であり、勇者に憧れる少年「ダイ」は、モンスターたちと平和に暮らしていた。だが、その暮らしも、魔王ハドラーの復活により一変する。師との約束、仲間との出会い、逃れられぬ宿命…再び危機が訪れた世界を救うため、勇者を目指す少年・ダイの冒険が始まるー!

声優・キャラクター
種﨑敦美、豊永利行、小松未可子、早見沙織、櫻井孝宏、梶裕貴、緒方賢一、降幡愛、関智一、前野智昭、奈良徹、子安武人、岩田光央、速水奨、土師孝也
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

リメイク作品

30年ぶりのリメイクとのことなので、
放送時間を鑑みて若年層をソシャゲのドラクエに取り込みたいのかな?

お金かけて丁寧に作っている印象。

97話~100話
{netabare}
ゴメちゃんの正体判明からのダイの超本気モードで決着。
主人公が最後に消息不明で終わるのも珍しい作品だった。

まぁ、アバン先生の中の人が最後の最後で交代しなくてよかったとも…
{/netabare}

96話
{netabare}
バーンと魔界を二分していたヴェルザー登場(声だけ)
中の人的にも、かなりの強キャラ感が。

キルは、ヴェルザーからの刺客だったことも判明。
ヴェルザー戦は無さそうだけど、あったら、あと1年続きそう。

地上が無事で、奮起するポップ、そして、ポップに触発されるダイ。
次回で決着付く?
{/netabare}

93話~95話
{netabare}
バーンとの最終決戦。

ダイとポップのコンビが熱い!
ポップ、もはや主人公では?と。

逆転の再一手が次回に出てくる?
{/netabare}

92話
{netabare}
ミストバーン戦、あっけない結末だった。
ヒュンケルの先読み勝ちではあるけど。

勝てる気がしないダイとの力量差だけど、
どうやって勝つのだろう?
{/netabare}

90話~91話
{netabare}
アバン vs キルバーンの戦いの結果は結構あっさり描いていたのは意外。

ミストバーンの正体は、身体は若い時のバーンで、
魔物ミストが借り受けている感じ。
次回、真バーンが登場するから、ミストバーン戦に決着付くのかな?
{/netabare}

89話
{netabare}
老師が作ったチャンスも、ミストバーンの前には・・・

次回のバーン関連の真相?のが気になるなー
{/netabare}

88話
{netabare}
ミストバーンが、バーンより強いとは・・・
バーン何かしらの契約関係がある?

老師の言っている事だと、ミストバーン死体ってこと?
次回に期待。
{/netabare}

87話
{netabare}
ミストバーン、ヒムにボコられる。
そして、バーンもダイに追い詰められ・・・

次回予告のミストバーンが不気味なのだけど、
バーンの分身体とかで、バーンと合体するとか?
{/netabare}

86話
{netabare}
ダイとバンは力的に拮抗しているとバーンが言う。

その頃、アバンとキルバーンの戦いにも変化が・・・
キルバーン、かなり姑息だなー
{/netabare}

84話~85話
{netabare}
ラーハルト、ポップ、マァム達の元にヒュンケル達が合流。

ダイは、父から受け継いだ紋章が覚醒し、最終決戦ギリギリで
パワーアップ?
{/netabare}

83話
{netabare}
ラーハルトが、バランの遺言に従いダイの配下に。

バーンの元へは、ダイ、ゴメチャン、レオナ

ミストバーンは、ラーハルト、ポップ、マァムで、
ポップから見ると、ヒュンケル系と共に戦うのは宿命なのかな?
{/netabare}

82話
{netabare}
ミストバーン vs ダイ達

ダイとレオナを先に行かせようとする
ポップとマァムだけど、ミストバーンに手も足も出ず、
絶体絶命のピンチにラーハルト登場。

次回、ミストバーン vs ポップ、マァム、ラーハルト?
{/netabare}

81話
{netabare}
キルバーン vs アバン

ヒュンケルは、死亡した演出にはなってなかったから、
また、生きている定期。
{/netabare}

80話
{netabare}
キング・・・玄田さんの無駄遣い
でも、ノリノリだったねw

ラーハルトは、バランの遺志を継ぎ、
ダイ(ディーノ)の配下になるのかな?
{/netabare}

78話~79話
{netabare}
まさかの復活のヒム。

ヒュンケル vs ヒム

ヒュンケルが勝ったけど、
今度は、キング率いるオリハルコン軍団が・・・
誰が助けに来るのかな?
{/netabare}

77話
{netabare}
ノヴァの覚悟を買い、ロンベルクが自分専用剣を召喚し、
ザボエラを倒すも、両腕が数百年回復しない状態に…

ロンベルクの考えやもどかしさに共感したノヴァが、
弟子入りする流れに。

ノヴァの精神的成長回だった。
{/netabare}

76話
{netabare}
ザボエラが、ミストバーンにポイ捨てされるのは分かる。

それより、アバンがレオナに託したアイテムと、
その覚悟の方が気になるかな。
キルバーンを倒しに行く感じ?
{/netabare}

75話
{netabare}
アバンとヒュンケルの阿吽の呼吸は、
流石、一番弟子ヒュンケルって感じでよかった!

アバンは破邪マスターになったってことだとすると、
勇者から術師にジョブチェンジした感じ?
{/netabare}

74話
{netabare}
アバンが生き延びれた理由は分かった!

ヒュンケルが言う「あんたは弱い」は、
身代わりアイテム使用したけど、レベル1に戻りました!
ってオチ?
{/netabare}

73話
{netabare}
ハドラー、最期に善人に変わる。

アバンの復活!!
あそこから、どうやって生き延びたの?
{/netabare}

71話~72話
{netabare}
ダイ vs ハドラー

決着は着いたけど、今度は、
隙を狙っていたキルバーンの策にハマり、
脱出できないダイ、ポップ。

ポップの探知能力は異常。
{/netabare}

68話~70話
{netabare}
マァム、ヒュンケル、ポップ vs ハドラー親衛騎団

マァム、ヒュンケルの戦いはさらりと流して、
ポップにフォーカスを当てるような作りになっている。

そして、ポップも無事に親衛騎団を倒し、
あらためてマァムに告白。
弟のような存在と言われた時点で、脈はなさそう…

ヒュンケルモテるなぁ。
{/netabare}

66話~67話
{netabare}
ポップの「アバンのしるし」は、やはり光らず、
そこに目を付けたザボエラが、攻撃をすると、
それを見ていたメルルが、ポップを助けに入り瀕死の重傷になる。

レオナが、メルルは、ポップの事が好きと言ってしまったのは、
「え、それ本人が言わないと!」と思ったけど、
そこで、ポップが「マァムが好きだー!」と言って、
「アバンのしるし」が光る。
賢者ポップ爆誕!もう、隠れ主人公。

ポップの「アバンのしるし」は、勇気とのレオナの見立てだけど、
ダイは、何になるんだろうね?

このポップ、マァム、メルルの三角関係はどうなるのだろう?
{/netabare}

65話
{netabare}
ヒュンケル、ミストバーンを利用してパワーアップに成功。
そして、「アバンのしるし」も光る。

ポップは、無色ってオチ???
{/netabare}

64話
{netabare}
ヒュンケル、クロコダイン救出前夜に、
ヒュンケルを巡る恋のバトルでしたー

ポップ、「アバンのしるし」、光るといいね。
{/netabare}

62話~63話
{netabare}
レオナ達は、魔法奪取の為、ダンジョンへ。

ダイは、ノヴァと修行。
ポップは、「アバンのしるし」が光らず、
苦悩しながら、自分を極限まで追い込む修行と、
それぞれの成長回。

魔法奪取、新必殺技完成の中、それぞれの中での葛藤が!
今度は精神的成長回?
{/netabare}

61話
{netabare}
アバン先生、学者の家系だったと判明。
しかも、強さをひた隠し、来る日に備えていたとか有能過ぎる。

フローラの若い頃がレオナなのは、まぁ仕方ないけど、
最期のシーンは、アバンとフローラ婚約確定演出でいいのかな?
{/netabare}

60話
{netabare}
成長したポップが、ダイと話し、再び戦う意志を取り戻させる回。

あとは、フローラから、レオナに、5人目のアバンの使徒になって欲しいと、
頼み、試練に向かうレオナだけど、次回は、アバンの過去回になりそうな予告だった。

ポップ、裏主人公としての成長著しいのは、なんか嬉しい。
{/netabare}

59話
{netabare}
55話で登場した謎の騎士の正体が分かった回。

アバンが住んでいた国の女王フローラだった。
ポップとマァムは、無事、レオナ達に救出されるも、
ダイはマザードラゴンに死亡したと告げられるも、
バランが登場し、死んだドラゴンの騎士は自分であり、
息子にチャンスを与えて欲しいと…

バラン、完全に父親モード。
その願いが叶い、ダイは生き返ることに…

ダイがバーン恐怖症みたいな次回絵が見えたけど、
助言者とか現れるのかな?
{/netabare}

57話~58話
{netabare}
バーンが、ダイを舐めすぎて反撃に遭い少し本気を出す。

圧倒されるダイ達。
ここでもうお終いか?と思ったら、
まさかのハドラー参戦で、ひとまず、ダイ達の命は助かった感じ。

次回から、ダイ&それぞれのメンバーの修行回?
{/netabare}

56話
{netabare}
バランの死。
そして、バーンとの決戦へ。

前回の謎の女騎士?というか、レオナ達は出てこなかったな…

ハドラーが消滅してしまったのかが気になる。
{/netabare}

55話
{netabare}
ミストバーンの正体が見れた回。
バーンの息子?若い時のクローンかなにか?

そして、後半、謎の女騎士?がレオナ達を助けに登場。

次回、バラン、ハドラーの生死とこの謎の女騎士?の正体が分かる
のだろうけど、謎の女騎士?が誰なのか気になるな。

アバンパーティーの元メンバー?
{/netabare}

54話
{netabare}
キルバーン、やはり生きていたのね…
上手くハドラーに気付かせず、更に焚きつけるとは。

バランは、ようやく人間ぽくなってきたけど、
死亡フラグ立てたっぽいので、ハドラー戦でリタイヤかな?
{/netabare}

53話
{netabare}
ハドラー vs ダイ&バラン

ハドラーに埋め込まれてる危険なモノを
起動させず、どうやって親子で倒すのだろう???
{/netabare}

52話
{netabare}
ダイよりも主人公すぎるヒュンケル。

エイミ→ヒュンケル←マァム←ポップ←メルル
な図。

油断したバランが次回どうなるのかなー
{/netabare}

51話
{netabare}
放送1年で、新OP/EDに変更。

ヒュンケル vs バランの一騎打ちに水を差したアルビナス。
ヒュンケルは、アルビナスの撃退を優先し、バランの一撃を喰らい、
2度と戦えない身体に…

ヒュンケルの心意気を真摯に受け取ったバランは、
クロコダインの意を汲み、ダイ立ちと共闘することに。

次回は胸熱回になりそうな予感。
{/netabare}

50話
{netabare}
案の定、1体が仲間をかばい生き残っていた。
ハドラー親衛騎団に、メドローアは使えなくなってしまった。

一方、チウは、功を焦って、魔大陸に先乗りしたけど、
フェンブレンに見つかり、攻撃を受けていた所に、
バランが登場して終わり。

バランが、どのように考え方が変わったのか次回期待。
{/netabare}

49話
{netabare}
ポップのやったぜがフラグの様な気がする…
ポーン達生きていそう。
{/netabare}

48話
{netabare}
北の勇者ノヴァの出番終了。

ヒュンケル、いつも美味しい所(主人公的登場)で登場し過ぎ!
ポップがやっかむのも分かる気がする。
{/netabare}

47話
{netabare}
キルバーン弱すぎる…それとも、奥の手でも隠しているのかな?

そして、北の勇者ノヴァという新キャラ登場。
中の人的に、まともなキャラではなさそうな予感…
{/netabare}

46話
{netabare}
修業回。
ポップは、やはり裏主人公だね。

バーンがキルバーンにバラン暗殺依頼を。
次回は、キルバーンvsバラン???
{/netabare}

42話~45話
{netabare}
vsミストバーン&キルバーンではなく、
ハドラーとダイの正々堂々の一騎打ちとなった。
ダイの方が消耗している状態だから不利だよね。

勝負は引き分けになったけど、ハドラーが魔王ではなく、
ダイの好敵手に変わった気がする。

ザボエラは・・・小物感丸出しだったね。
{/netabare}

38話~41話
{netabare}
世界会議が行われる中、世界最強の剣を求め、
ポップの生まれ育った村へ…

そこで、ちょっと変わった魔族の名工ロンベルクに
世界最強の剣を作ってもらう事になる。

途中から、ミストバーンの襲撃があり、ヒュンケル登場。
いつも、いいタイミングで出てくるなぁ・・・
ポップとの落差。

41話で、ダイ専用剣完成。
ミストバーンは、ヒュンケルの見知った元人間???
次回、キルバーンも参戦し、戦闘激化必須!?
{/netabare}

34話~37話
{netabare}
優勝賞品「破邪の剣」を求め武道大会へ…
エントリー時間に間に合わず、途方に暮れるダイとポップ。

そこに、本物マァム登場。
超魔生物ザムザと戦うも、苦戦し、
ダイの一撃でなんとか撃破。

次回予告が無かったど、ザボエラが完成形の超魔生物を
連れてくる?
{/netabare}

33話
{netabare}
ハドラーさん、もう雑魚キャラ化してしまう。

13話(約2ヶ月と1週)ぶりのマァム(偽)出演。
{/netabare}

32話
{netabare}
死んでいる状態のポップから奇跡の援護射撃が、
バランを襲い、その怯んだ瞬間にダイがフィニッシュし、
バラン戦終了。

人間の心を取り戻したバランが、ポップを生き返らせる。
次回から、ハドラー戦だけど、バランは中立になるのかな?
{/netabare}

31話
{netabare}
実況解説ヒュンケル。
丁寧な解説ありがとうございます。
壮大な親子喧嘩は、まだ終わらない模様。

レオナにより、ポップに復活の呪文が試されているから、
生き返る???
{/netabare}

30話
{netabare}
ポップ、決死の攻撃もバランには効かず…
しかし、ダイの記憶は戻り、父子の壮絶な戦いへと。

ポップは主要キャラだから、奇跡の復活になるのは、
テンプレ的なアレだろうけど、今回、バトルシーン力入っていたなぁ。
(次回も相当だろうけど)
{/netabare}

28話~29話
{netabare}
バランとソアラ(ダイの母)の話はよく見るような感じだったけど、
陸戦騎ラーハルト、まさかの忠臣だったとは…

バラン、竜の騎士を辞めて最終形態に変身。
誰も勝てない状況になったけど、ダイがキーになるんだよね?
{/netabare}

26話~27話
{netabare}
竜騎衆 vs ポップ

ポップの成長が凄く、サブ主人公ポジション獲るかと思ったら、
絶妙な所で、ヒュンケルが参戦。
美味しい所を持っていくなぁヒュンケル。

竜騎衆2体は、あっさりと、ポップとヒュンケルに倒されるも、
陸戦騎ラーハルトはヒュンケルを圧倒する。

中の人的に、もっと、ラスボスないし、超強キャラで出演するかと
思ったけど、陸戦騎ラーハルトは、今後も生き残るキャラなのかな?
{/netabare}

25話
{netabare}
バラン、自分の息子の記憶を奪い、
直属の部下達を召喚する。

ダイの記憶は戻るのか?
バランがダイを確保するのが先か気になるー
{/netabare}

24話
{netabare}
ハドラー、小物過ぎる…

バランにダイが息子だとバレないようにしていたとは…
ダイ母の回想絵が出たけど、どこかのお姫様か巫女みたいな感じだったね。

クロコダインも参戦してきたけど、バランに勝てる気がしない。
{/netabare}

22話~23話
{netabare}
ダイがモンスターを倒し、みんなを救ったのだけど、
あまりの強さに、子供に「怖い」と言われる。
周りにいた大人たちも同様に強さに恐怖している。

そこに、占い師の婆さんと孫が、祖国の伝承にある
ダイの紋章がドラゴンナイトでは?ということで、
自身の正体を知るべく、テラン王国へと向かう。

ドラゴンナイトしか入れない神殿で水晶に問いかけていると、
そこにバラン登場!
もう、バランさん、ダイの父親確定だね。

どうして生き別れになったかを早く見たいなぁ。
{/netabare}

21話
{netabare}
レオナとデパートへの買い物回

買い物途中に、ドラゴンの群れが現れ戦うことに。
占い師の婆さんと孫が、ダイの正体について次回語るらしい。
{/netabare}

20話
{netabare}
マァムの武闘家への転職修行へ旅立つ回
ポップ、チキンの為、告白出来ず…
転職完了まで、何話お休みなのだろう?

ハドラーに騙されたみたいなこといってたけど、
バランって、ダイの父親なのかな?
{/netabare}

19話
{netabare}
フレイザード、ハドラーに作られた魔物で、まだ1歳児だったw

ダイの空裂斬で敗れたと思いきや、次回、復活する模様。
{/netabare}

18話
{netabare}
ヒュンケルに助けられたクロコダインが、
借りを返して、ヒュンケルは死なずに済んだの説明からの
ヒュンケル vs ハドラー

仮にも元魔王が死んだふり作戦でヒュンケルを倒すとか、
どうなの?と思ったけど、闘気を使いハドラーを倒す。

次回から、フレイザードみたいだし、今度こそ倒したでOK?
{/netabare}

17話
{netabare}
ハドラー率いる魔王軍vsダイ達。
バランは、除け者にされていたから、ハドラーより強い?

窮地に陥ったダイ達に、クロコダインとヒュンケルが助太刀参戦!
これで、なんとか撃退できる?
{/netabare}

16話
{netabare}
マトリフオジサン、セクハラ爺さんだけど、
アバン一行メンバーだった100歳のいい人だった。

ポップに修行をつけ、ダイに指示を出し修行をさせて、
氷炎将軍フレイザードと戦う為のサポートをしてくれた。

ポップは大魔導士になるフラグが立った?
{/netabare}

14話~15話
{netabare}
vs 氷炎将軍フレイザード
魔法封じや相手の力を1/5に減らせる結界など、
力押し一辺倒ではないので強いし、
レオナを人質にとるのは地味に賢い。

全滅の危機を回避する為、暴走するダイを
背後から殴るマァム、ナイス判断。

逃げおおせた先で助けてくれたのは、マァムの知り合い?の
マトリフオジサンとは、アバン一行のメンバー?
{/netabare}

11話~13話
{netabare}
不死騎団長ヒュンケルとの2回戦目。

育ての父(モンスター)は、アバンではなく、
ハドラーに殺された真実が…

自力ではヒュンケルの方がまだ、ダイより強いのだろうけど、
ダイの特殊能力のお陰で勝てた印象。

ヒュンケルがマァムを「まるで聖母だ」(心の声)には、
持ち上げ過ぎかと。
{/netabare}

8話~10話
{netabare}
獣王クロコダインとの決戦。
臆病者ポップの活躍により勝利。

次の魔王軍からの刺客は、アバンの使徒長兄ヒュンケル。
勝てる気がしないのだけど…
{/netabare}

6話~7話
{netabare}
獣王クロコダインとの第一回戦。
マァムの参戦でなんとか撃退。

マァムの両親って、アバンと共に戦った戦士と僧侶って、
超良血統じゃない?
{/netabare}

1話~5話
{netabare}
主人公のダイが、勇者の家庭教師を自称する人物
勇者アバンとの出会いと別れ。

7日間で終了する修行過程の3日目で強制終了だから、
半人前勇者かな?
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

🏅全100話。勇者伝説の金字塔、堂々完結。

原作漫画は旧作アニメ版視聴後、完結までのアニメ化はないと諦めて購読。

【物語 5.0点】
あらすじは、勇者が大魔王を倒す。以上。

陳腐と思われる方もいるでしょうが、私はむしろ逆。
世の中、魔王は倒したけれど云々、魔王倒すの飽きたから云々……。
傍流シナリオばかりでウンザリしていた所へ始まったこの企画は待望。
あの『ダイの大冒険』が誰も歩まなくなった王道を再び驀進してくれる。
放送前キービジュアルで石碑に刺さった剣のビジュアルからは、
旧作アニメではなし得なかった完結を本気で決意してくれている。

私は放送前から終了まで興奮しっぱなし。
2年間、楽しい週末を過ごさせて頂き、本当に感謝しかありません。


全体構成はほぼ息継ぎなく大魔王軍との連戦が続く(作中時間でわずか数ヶ月)
特に全100話の内、3分の1はラストダンジョンでの最終決戦(作中時間で最後の1日)
最後の1クール超は大魔王バーン戦という極端なバトル偏重。

では、バトルばかりで内容がないのか?といえばそんなことは全く無く、
人間は勇者が守るに値するのか?人間の愛は奇跡を起こすのか?
バトルで突っ走りつつ、作品愛溢れるスタッフが、
原作全体を俯瞰する中で、重要な伏線となるシーンは演出を強化して王道テーマを補強していく。
数十話かけて積み重ねてきた主題がぶつけられるファイナルバトルは物語としても圧巻でした。

王道を語るには、相応の長尺と熱量が必須。納得の全100話でした。


中盤、ダイが竜騎士として覚醒後は、空中肉弾戦も増え、
『ドラクエ』というより『ドラゴンボール』かよ(笑)って感じでしたが、
終盤、多段階に変身するラスボスとの長時間の連戦、
ラスボスあるあるな、同一ターン複数回行動を体現した{netabare}“天地魔闘の構え”{/netabare}
バロメーターを補強する(※核心的ネタバレ){netabare}LUC値上昇レアアイテムとしてのゴメちゃん{/netabare}
など、終わってみれば割りとRPGだったなとの余韻も残りました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・東映アニメーション

往年の同スタジオのジャンプ原作バトルアニメと言えば、
戦闘で手描き作画が完全燃焼→後は野となれ山となれ。大乱調が定番でしたがw
キャラの高速移動や、崩落或いは攻撃してくるダンジョン、巨大ボスなど、
適宜CGで下支えすることで2年100話のマラソンを完走。
そりゃ手描きで表現してくれるに越したことはありませんが、
人物が原型を留めなくなる位だったら、平凡でもCGの方がマシです。

近年は作品間のCGソース、環境共有も進んでいるのでしょうか?
作品の安定のためには良い傾向だと思います。
だからこそ放送延期をもたらしたランサムウェア等、ウイルス対策は厳重にお願い致します。
(勇者の快進撃を止めたのは大魔王ではなくハッカーだったとかシャレになりません)


表現自粛ムードがはびこる昨今のトレンドにもれず、
本作もまた原作からのエロ、リョナ自主規制もありました。
ただ私は原作コミック読んでいる際、テーマの核心部分に踏み込むタイミングで、
エロにかき消される面も感じていてw
例えば、上記でも述べた終盤の(※核心的ネタバレ){netabare}ゴメちゃんの正体についても、
あの奇跡も“神の涙”によるものだったのか!との感動より、レオナ姫の乳首ばかりが気になってw{/netabare}
適度にエロを隠すことにより、テーマに集中できたという面では良かったと思います。

それでもマァムの生脚を黒タイツで隠すなんて邪道との異論があることは認めますw
ただ、私は、10年後、このアニメで黒タイツフェチに目覚めました
と思い出を語る元・青少年たちが多数出現することを予言しておきますw


【キャラ 5.0点】
漫画編集者から戦力外通告される程の“凡人”→勇者の名コンビに大化けしたポップ。
脇が甘い&セコい元・魔王→熱い魂を持った漢の中の漢に覚醒したハドラー。
両鼻垂れキャラの急成長という『ダイ大』の核心を表現し切った時点で高得点。

死んだはずのアイツが復活!もバトル物の典型ですが、扱いを誤れば茶番に転落する諸刃の剣。
そこを勇者に出逢った人々は皆その熱に押されて、勇敢な仲間になるという熱量で押し切る。

ダイとレオナ姫のボーイミーツガールだけでなく、
ポップ、マァム、ヒュンケルの三角関係を軸にした恋愛模様も愛の奇跡を彩る良いスパイス。
私は{netabare}先の魔王戦から続くフローラ姫とアバン{/netabare}かな。
勇者は目を離すと何処でも行ってしまうので、もう離さないように。


【声優 4.5点】
脇に至るまで高ランクなキャストを配する声優業界総力戦。

噛ませ犬ポジションで北の勇者・ノヴァ役の岡本 信彦さんを一話で消費する豪華さ。
(但しノヴァは終盤カッコいいところを見せてくれましたが)
ハドラー親衛騎団も、ヒム役・三木 眞一郎さん、アルビナス役・田村ゆかりさんなど、
断じてチェスの捨て駒じゃない力の入ったキャスティングで勇者たちと対峙。
{netabare}ブロック役の川島 得愛さん{/netabare}に至っては本当に一言しかセリフがありませんでしたw

ラスボス役には私の期待&予想通り{netabare}ミストバーン役の子安 武人さんを、真・大魔王バーン役にスライドさせて来ました。
魔界一と称される実力と長寿故の傲慢なテラ子安ぶり。これもまた伝説です。{/netabare}


勇者ダイ役を演じた2年間、他作品での充実ぶりも著しい種崎 敦美さん。
その他、ポップ役の豊永 利行さんらは、
放送前から、他の現場に行くと、周りの声優さんから、
『ダイの大冒険』やるのか?といった感じで激励されたのだとか。
声優業界にとっても本作は待望であり、
悲願成就のために選ばれたキャスト陣が熱演したことが伝わるエピソードです。


【音楽 4.5点】
劇伴担当の林 ゆうき氏。
明快なシンフォニック・ロックで伝説を盛り上げる。
「竜の騎士」と「勇者たちの力」の両バトルBGMがメインフレーズの双璧を成しましたが、
私が評価したいのは全99回を完投した「次回予告」
アバン役の櫻井 孝宏さんを起用した分かっているナレーションと合わせて冒険心を持続させた。
これもまた100話マラソン完走の原動力でした。

若手男性アーティストフェスの様相を呈した主題歌群。
ここも安直なタイアップではなく、
監督オーダーにより、放送部分のテーマを汲んだ歌詞世界が展開。

劣等感を振り払い立ち上がるXIIX(テントゥエンティ)の2ndED「アカシ」
ラストバトル前に花開いた恋愛要素を斟酌したハンブレッダーズの3rdED「名前」
達観した勇者の境地に寄り添い作品を締めくくったミテイノハナシの4thED「飛ぶ鳥は」
など歌もまた愛をもって作品に寄り添い続けてくれました。




【32話迄の評価・感想】抜群の手応え♪このまま勇者と人間を問い続けて突き抜けて欲しいです。

{netabare}
節目のバラン戦を終えて。

【物語 4.5点】
物語最終盤のテーマ完遂を視野に、熱の籠もったシナリオを展開。

数千年生きる大魔王や魔族に比して人間は矮小な生き物。
心の弱さから悪事を働いたり、卑屈に長い物に巻かれたりもする。
そんな人間など果たして助ける価値があるのか?
いや、それでも人間の心には奇跡を起こす可能性が秘められている。
俺は人間を信じる。

作品愛溢れるスタッフたちが、
原作連載を通じて完成されていった人間と勇者に関するテーマを咀嚼した上で、
物語を再構成しているという手応えが、序盤から場面ごとにヒシヒシと感じられる。


既に完結済コミックの再アニメ化とあって、原作ストックを気にせず、
テンポは旧作比約1.5倍とペースアップ。

そのため序盤のコミカルシーン等を中心に飛ばされた描写もあるが、
それ以上に原作を理解してくれているという感謝の方が大きいです。

{netabare}一部に例えばマトリフ師匠のセクハラがマイルドになった等の批判もあるそうですが、
私はマァムへのおさわりを自重したことを悔恨するより、
かつて世界を救ってくれた勇者たちを掌返して冷遇する
人間への恨み言を押えてくれた事を評価したいです。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・東映アニメーション

魔法や必殺技のエフェクト、一部人物作画だけでなく背景等にもCGを交え、
決してソースが無尽蔵ではない手描き部分を下支えし、
長期放送マラソンでも底割れしない安定度を確保。

もっと手描き感が欲しいとの要望は残るが、
CGならではの高速カメラワークを生かした、
フィールドを広く使ったバトル動画の熱量の方が上回る。

バラン戦など『ドラゴンクエスト』というより、むしろ『ドラゴンボール』かw
って位の超絶空中肉弾戦だが、
吹き飛ぶ大地も含めて、東映アニメが追求して来た
バトルシーンにおける手描きとCG融合の一つの到達点。


【キャラ 4.5点】
「男子三日会わざれば刮目して見よ」

大魔王戦まで{netabare}僅か3ヶ月余り{/netabare}の超短期間で劇的な成長を遂げていく勇者たち。

勇者ダイも出自に関する過酷な現実等を知りつつも、人間を守る信念を貫く、
驚異的な成長曲線を見せる。

そして、やはりポップの敵前逃亡するヘタレぶり→命懸けで仲間を守る。
底入れからの上昇カーブは期待通りの熱さ。


{netabare}クロコダイン、ヒュンケル{/netabare}と、
ダイを台風の目に、悪ですら改心して仲間が増える王道パターンも良好♪

魔王こと魔軍司令ハドラーもここまでは、
アバンに虚を突かれ、大魔王バーン様にドヤされるハナ垂れ三流魔王ぶりですがw
ポンコツからの上昇という意味ではポップと双璧を成すカッコいいキャラなので、
今後の再現に期待したいです♪


それにしてもバーン様が本格始動しない段階で既にこの熱さ。
ヤバいな……。


【声優 4.5点】
主人公ダイ役の種﨑 敦美さん。
私にとっては熱血少年ボイスの印象は少なかった方でしたが、
「主人公役はその作品をいちばん愛していないといけない」
との作品愛高めのスタッフ・キャスト陣の中でも、
さらに突出した信念で勇者を熱演♪

マァム役の小松 未可子さん。男勝り⇔母性愛
レオナ姫役の早見 沙織さん。オテンバ姫⇔カリスマ性
ポップ役の豊永 利行さんと合わせて、
主要キャストも振れ幅が大きい役柄を好演。

あまり間を取らない脚本で、キャストの感情表現に寄る場面も多々あるが、
作品理解に基づいた、切り替えもお見事。


対する魔王軍もクロコダイン役の前野 智昭さん、ヒュンケル役の梶 裕貴さん、
フレイザード役の奈良 徹さん、バラン役の速水 奨さん……。
と幹部を一役一役、錚々たるキャストが演じる重厚さ。

特に前野さんのクロコダインは発声原理不明な唸り声が獣王の生き様にマッチ。
先日の{netabare}「ギガブレイクでこい……!!」{/netabare}もシビれました♪


その他、バラン配下の陸戦騎ラーハルト役に石田 彰さん。
占い師少女メルル役に小原 好美さん。
と脇に至るまで一線級を起用する業界総力戦の様相。


今後、面白そうなのはミストバーン役に子安 武人さんが配されていること。
滅多に喋らない設定の魔王軍幹部に子安さんとか、
後々、テラ子安で独演させる気満々でしょwって感じでソワソワします。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は林 ゆうき氏。
テンポ重視の流れで作品を熱くするには、
BGMも前面に出張って感情を揺さぶる瞬発力が求められるが、
オーケストラに、軽快なドラムを融合させた音楽は攻撃力抜群♪
特に作曲者自身もお気に入りだと言う「竜の騎士」は、
私も反撃の狼煙を上げる際にチョイスする逸品♪


OP主題歌がマカロニえんぴつ「生きるをする」
同バンドは1stEDの「mother」も担当。
2ndEDはXIIX(テントゥエンティ)「アカシ」
いずれも歌詞に散りばめられた挫折と成長の要素が、
冒険が進むに連れ、徐々に染み込んで、温まってくる佳作。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

勇気のありか

【紹介】
全100話の大作アニメ
旧作も原作も見たことも聞いたこともなくて、最初はリメイクってことも知らずに見てました
90年代アニメのリメイクだそうですが、旧作は話が途中で終わっていたみたいなので完結まで描くのは初ということでしょうか?

【感想】
最高に面白かったです!
長いけど最初から最後まで高クオリティで無駄なシーンとかなくて、デザインは古いのに戦闘シーンや名言名場面の演出がいちいちすごくカッコよくて
原作旧作知らなくても製作スタッフの「最高の作品を作るぞ」っていう熱い気持ちが伝わってきました
素晴らしい作品をありがとうございました!!

旅先で出会う町の人々も敵の幹部もいらないキャラクターなんていなくて、みんなが勇者の物語に必要なキャラクターでした
魔王と戦う力がない人でもそれぞれが自分にできることをやろうとする姿が単純だけどいいなと思って
仲間がどれだけ多くなっても結局一人で戦ってるイメージが強いバトルアニメが多いなか、一人じゃなくてみんなが同じ方向を向いて戦ってる感じが好き

長くて見るのたいへんですが前向きな熱い気持ちにさせてくれる良いアニメです

【作画と声優】 {netabare}
戦闘シーンも日常シーンも全体的にクオリティ高かったけど、特にバラン戦の気合の入った作画が凄かったですし
特に敵役の豪華声優陣の名演も光りました
{/netabare}
【シナリオ】 {netabare}
強大な魔王軍にたった一人で立ち向かう伝説の勇者の物語じゃなくて
大事な仲間達や冒険の途中でお世話になった人たちなど人々の力をすべて結集させて魔王軍と人類の総力戦をしていく展開が熱い

ダイとポップの友情や宿敵との共闘、使命を果たすために命がけで困難に立ち向かうダイの姿と、
ぽんこつ魔法使い見習いから世界を救う大魔導士に成長していくポップという二人の主人公の物語がとても良かった
{/netabare}
【ぽんこつ魔法使いポップの冒険】 {netabare}
ポップはずっと賢者に憧れていて、賢者と呼ばれることが彼の目標だったけど修行はさぼるし怖いことや困難なことから逃げ出すぽんこつ魔法使いでした
でも師匠マトリフは賢者っていう響きが偉そうで好きじゃないので大魔導士と名乗っていて、他の賢者とは違って大魔導士という呼称にこだわっていました

それが味方のピンチの場面で普通の魔法使いには使えない回復呪文を使います
攻撃呪文と回復呪文の両方を使える者を「賢者」と呼ぶそうで、回復呪文を使う姿を見た敵が
「君はまさか、賢者?!」と驚くと
「俺は賢者じゃない! 俺を呼ぶなら大魔導士とでも呼んでくれ」と否定したポップ

師匠の技(呪文)だけでなくその意思を受け継ぐっていう強い意志が表れていてポップの成長を象徴する言葉でとても感動しました
もう手を伸ばしても届かない「憧れ」じゃなくて自分の中に根付いた「使命」
それを自覚したからこその覚醒で、回復呪文を使えるようになった

賢者は他にもいるけど、大魔導士はこの世で2人しかいない
師匠マトリフと、その弟子ポップ・・・
勇者ダイを全力で支えるというこの世で自分にしかできない使命を果たすと強く決意したからこその「大魔導士」なのだと思います

とてもいいエピソードでした
{/netabare}
【名言】 {netabare}
何度も絶望しては仲間の力強い言葉に励まされることが多いので印象に残る力強い言葉がいっぱいでてきます
ちょっとくどくて説教臭くて暑苦しいとこあるけど、こういう熱いノリ好きです
好きな言葉多いですが特に好きな言葉はダイでもポップでもなく、一般人代表のまぞっほの言葉でした

「勇者とは勇気ある者!そして真の勇気とは打算なきもの!!
相手の強さによって出したり引っ込めたりするのは本当の勇気じゃない!!
早く行け、胸に勇気のかけらが一粒でも残っているうちに!!」

最終回か!!?

こんなの、最終決戦前にライバルが瀕死の重傷負いながら主人公の背中押すために言うセリフじゃない?

ぽんこつ魔法使いのくせにずるい

でも挫折を味わった弱い人だからこそ、その言葉に重みがあって共感できるのかも
強い人間には、弱い人間の気持ちなんてわからないですから
まぞっほがいなければ、ポップはそのまま逃げてしまって世界は救えなかったかもしれません
{/netabare}
【モンスターがいっぱいでてきてかわいい】 {netabare}
モンスターが大集結しているシーンの絵すごく好き
こんなにモンスターがバリエーション豊かなアニメ初めて見たかも

スライムや動物系モンスターの可愛さは癒し!
凶悪なモンスターでもどこか親しみがわくデザインで、さすが鳥山先生って思いました
{/netabare}
【キャラクター】 {netabare}
特に好きなキャラクターはダイ、ポップ、レオナ、ヒュンケル、クロコダイン、アバン先生

ポップはダイやマァムから勇気もらってだんだん良い男になっていく第二の主人公
ちょっと騒々しいけど、恐れを知らないダイより人間味があって好き

一番好きなのはヒュンケル、最初からカッコいいキャラクターだったけどどんどん好きになりました
ダイの大冒険の説教臭くて熱いセリフが一番語っててカッコいいと思うのはヒュンケルでした
冷酷な感じだったのに、ダイ達に感化されて熱いセリフを語るようになると、やっと分かり合えた感じがして嬉しかった
直接話してるときは冷たいんだけど、本人が聞いてないときに恥ずかしくなるようなセリフ言ってて見事なツンデレっぷりにやられました!

レオナは普通の女の子らしい感覚にダイの役に立ちたくて陰で努力するところ、民を信じ民を守りたいと願う王族らしい誇り高さ、物怖じせずに言いたいことをストレートに言える強さが魅力的!
頑張るお姫様がけなげでずっと応援していました

最初は頼りないところも多かったダイや仲間達が頼もしくなっていきました
ダイの心の強さが際立っているけど、彼は一人では戦えなくて、ダイが色々な人に助けてもらうたびに胸が熱くなる
苦楽を共にした仲間の言葉、かつて死闘を繰り広げたライバルの背中が心強くて、仲間の言葉に背中を押されて命がけで戦うダイが勇者って感じでとてもよかった
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ページの先頭へ