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「葬送のフリーレン(TVアニメ動画)」

総合得点
86.6
感想・評価
471
棚に入れた
1549
ランキング
190
★★★★★ 4.2 (471)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.2
キャラ
4.2

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葬送のフリーレンの感想・評価はどうでしたか?

DahOh32684 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

過大評価

アウラ、自害しろの所までは見たけどぶっちゃけ面白くない

全体的に淡々としすぎてて虚無臭いので断念?

投稿 : 2024/05/07
閲覧 : 62
サンキュー:

1

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

28話通して安定感がある

人気作や話題作はなかなかブレない安定感があるから楽しめる作品が多い。

フリーレンもSNSで散々話題になっていたし、楽曲も未だに人気がある。

なので確かに引き込まれるし、テーマというか見せたい、追っていきたいものがしっかり決まっているので話が進んでいく事がどんどん楽しくなる。

個人的に多少イラつくメインキャラがいるものの、その他のキャラがカバーしていたり良い出会いがあったりで飽きる事もなかった。

28話はわりと長いはずなのに、あっという間に終わってしまったと感じるのは、魅力があるおかげだと思う。

過去に旅アニメで心えぐる系の良作や、最近でも不死旅系でも良いのがあったけど、これはこれでまた違った心に響く作品に出会えたと思う。

投稿 : 2024/05/06
閲覧 : 16
サンキュー:

3

ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

覚書その他

前回の投稿で一応の総括も済ませたので、あとは自分の趣味に走ります(笑)。

ぶっちゃけ本作の理解については、いまだに解消されない不全感が残っており、
本質的と思われるポイントを我流に言語化することで、それに決着をつけたい考えです。
先日のレビューは、その準備作業の意味もありました。

これまでフリーレンとの「対照性」が際立っていたゼーリエが
「葬送のゼーリエ」となったことで、対比関係が「対称性」に移行します。
「対照(コントラスト)」と「対称(シンメトリー)」。
前面にあるのは見やすい「対照」であっても、その根底に「対称」が潜んでいる。
ここが着眼点になります。

このシンメトリーの構図は、作品全体にわたって読み取れるものではないか。
あるいは着想の基盤となるような汎用性がそこには認められるのではないか。
つまり、作品を読み解く一つの鍵として有効なのではないか。・・・

こうした観点からあらためて本作を見直すと、
そもそも物語自体がこの構図に基いた構造になっていることに気づかされます。
かつてと今、フリーレンの二つの旅がパラレルに並行するストーリー。
そこでは過去と現在は対立せず、対比的に、さらには相関的に描かれています。
しかも、同じルートを辿り直すという、明確な対称性をも示しています。

この「対称性」を解読格子に用いた読解を試みようというわけですが、
それによって本作のユニークな個性の一端、具体的に言うと
旅や回想に伴うあの独特の"空気"や"手触り"を、説明できるのではと考えています。

で、これから三回ほど覚書(ノート)風のものを追加していきます。
まずは顕著な例として、第13話「同族嫌悪」を再度取り上げようと思いますが、
あくまで興味優先の作業であって、大した意味はありません。


{netabare}「今と今更」

冒険者に憧れながらも結局踏み出せずに、後悔しつつ暮らすザインに、
かつての自分を重ね合わせたフリーレンが、柄にもなくお節介を焼くエピソード。
サブタイトルが示すように、二人は「相似形」であって、対称関係は明白です。
プロット自体も対照ないし対称の、いずれかの対比関係を中心に構成されていて、
整理してみると、二人ずつ二組のキャラにまとめられます。さらに、
組み合わせたキャラには全く同じセリフを言わせて「対称」を際立たせています。

「今更だよ。」・・・これは90年前のフリーレンと現在のザインの言葉。
「私は(僕は)今の話をしている。」・・・これは90年前のヒンメルと現在のフリーレン。

長い年月を隔てて再現される、二つの「今更」。
それをきっぱりと否定する二つの「今」。
この両者の「対照」がドラマの軸になります。

「私は(僕は)今の話をしている」。
このセリフの瞬間、ヒンメルとフリーレンをシンクロさせ、
さらにザインの眼前に手を差し伸べる親友の姿を重ねてみせる演出の意図ですが、
おそらくこれは過去の「想起」なのではなく、まさにこの瞬間、
時間の隔たりを越えて「今」が現前することを表現しているのでしょう。

心の願いを実現するのに、今更とかもう遅いとかいうことはない。
冒険に出発する機会は常に開かれている。それはザインにとってだけでなく、
ここに込められているのは「今」というものについての省察であって、
「冒険」とはすべての新しい試みを意味する比喩でもあります。

ただ、今話のポイントは、こうした一般的かつ教訓的な内容よりも、
旅をとおしてフリーレンの内面に生じた変化を描くことにあります。
そこで、もう一つの「対照」が重要になってきます。
すなわち、フリーレンの「かつて」と「今」。

「私は今の話をしている」。
今話の中でフリーレンはこのセリフを二度言っています。
やや強引ですが、この二つの「今」をこんな風に対比してみます。
最初の「今」はヒンメルに由来するもの。
二度目の「今」は変な表現ですが、フリーレンの"オリジナル”。

「まだたったの十年だよ。いま会いに行かないと近い未来に後悔するよ。」
「なんで今更って思っているでしょ。私は今の話をしているんだよ、ザイン。」

このヒロインがここまで熱くなる理由を説明するのに、
同族嫌悪の心理作用だけでは、どうも単純過ぎるように思われ、
もう一歩踏み込んで考えてみたくなります。

彼女の口から出た「後悔」という言葉。
そこに彼女自身の体験の反響を読み取ることができるのではないか。
物語の原点とも言うべきヒンメルの死に際して、彼女はこう言っています。

「人間の寿命は短いって解っていたのに、なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…。」

あらためて実感した人間の人生の短さ。
このときヒンメルに対して抱いた痛切な「後悔」の気持ちが内部に底流しているがゆえに、
ザインの早すぎる諦めに余計に苛立ち、柄にもなく熱くなったのではないか。

他人の「今」に干渉することができるためには、
自分の「今」が確かな支点となっているはずで、
つまりはあの時の涙によって開かれたフリーレンの「今」を、
自分はどうしてもこの行動の中に見出だしたいと思ったのです。


・・・とまあ、こんなような推論をしてみたわけですが、
あらためて考えてみた結果、ピントがズレていたのだと悟りました(笑)。

このエピソードには薄雪草さんの見事な注釈があります。
ヒンメルと出会うまでのフリーレンの一千年に即して、
彼女の「今」と「後悔」の本質を丁寧に読み解かれたレビューを参照すれば、
問題になるような点は最初から無かったのでした。
どうやら初回のフリーレンに過度にこだわってしまったがための、
当方の恣意的な解釈だったようです。 "今更" ですが…。

薄雪草さんのレビューは、こう結ばれています。

 ところで "今更" ですが、同族嫌悪は自己嫌悪のことでもありますから、
 ザインの10年とフリーレンの1000年は、"今を選ぶという点において質も量も違いはない"
 という受け止めが "オチ" なのかもしれません。

エルフが生きる長大な時間と人間に与えられたわずかな時間。
物語の基盤となるこのコントラストは、最終的には等しい価値をもった「今」に収斂され、
そこに「対称」が成り立つ。・・・当方の観点にこじつけるとこんな感じでしょうか。

ご卓見のおかげで、こちらも何とかまとめることができたようで、
いつもながらのご炯眼にあらためて恐れ入った次第です。
因みに本稿のタイトルも一部パクらせていただきました。重ねて感謝です。{/netabare}



以下は先月投稿分。

「心象の花々」

{netabare}レビューではさんざん迷走したものの(汗)、
本作は間違いなく、近年のアニメ界における最高の収穫だと思います。
自分の迷走の原因はむしろ、普通に賞賛の言葉を重ねても意味がない気がして、
無駄に気難しい観方をしたり、無理に深堀りしようとしたためでした。
硬直した思考でこの作品を論評してはならない・・・多分。

その反省を踏まえ、アプローチをぐっと変えて総括に臨みます。

まず取り上げておきたいのは、「花」のメタファーについて。

そもそも人間のいのちの短さ、儚さを「花」によって象徴することは、
記紀神話のコノハナサクヤヒメ以来、本邦にも連綿と続く伝統があるように、
人類史の始まりから存続している最もポピュラーなシンボライズであるゆえ、
本作にそれが及んでいたとしても何ら不思議はないわけですが、
敢えて言挙げするのも気が引ける位、ベタな感じがするのも確かです(笑)。

それでも書いておかねばならないと思った理由は、最終二話にありました。

あらためて言うまでもなく、「千年生きてきたエルフ」という本作のヒロイン設定は、
必然的に物語に二つの視点を導き入れます。すなわち、

エルフ視点で見たときの人間の「儚さ」。
人間視点で見たときのエルフの「孤独」。

驚くべきことに、最終盤でこの両者を同時に我々に示して見せたのはフリーレンではなく、
彼女と対峙したゼーリエの方だったのです。これには意表を突かれました。
・・・というわけで、第27話終盤の場面から繙いてみることにします。


二人の対面は、全編のクライマックスとも言うべき"対決"となります。
愚弄し挑発するゼーリエ。それを淡々と受け流すフリーレン。
そのやり取りの中で、きわめて重要なある経緯が明らかになります。
かつて、ヒンメルがフリーレンを仲間に選んだ、その理由について。

「きっとこれはただの偶然に過ぎないことだけれども、
 ヒンメルたちと出会わせてくれたのは
 先生が教えてくれたくだらない魔法だよ。」

本人が述懐するように、ヒンメル少年との偶然の出会いと、
偶然見せた「花畑を出す魔法」がのちに彼らを結びつけるきっかけとなります。
それは魔王討伐の旅というだけではなく、彼女を人間の世界へ、
人間の「時間」へと向かわせるベクトルを内包した、いわば運命の分岐点でした。

こうして「仲間にめぐまれた」フリーレンとは対照的な、孤独なゼーリエの姿を、
皮肉にもこの同じ魔法が照射する、その仔細を辿ってみます。


さて、この対話中、ある花のカットが挿入されます。
六枚の花弁のある白い花。明らかにフランメの墓を包んでいた花畑の花で、
フランメを暗示するメタファーと捉えて問題ないでしょう。が、
実はこのメタファーには、さらに深化した意味合いを含んだ"展開型"が存在します。

フェルンの面接の際、魔力の揺らぎを見破った彼女にゼーリエが弟子入りを促す。
その場面でほんの一瞬、水に散る白い花びらのカットが現れます。
例のフランメの花らしく、ラストシーンでもう一度、意味深に映されます。

さらに回をまたいだ次の最終話、デンケンとの面接の場面にも引き継がれますが、
そのシーンの内容と付き合わせて含意を推測すると、おそらくこのイメージは
老い、衰え、散ってゆくいのちの儚さ、つまりは人間の宿命を暗示しているようです。

ただここでは、単に暗示の意味対象や内容を知るのみでは十分ではなく、
重要なのはこの散った花びらがある「心象」を表現していることなのです。
「心象」とは文字通り、「心」の「象(かたど)り」。具体物に託して表象される心の在り様。

では、それは誰の「心」なのか?

花びらが映る直前、フェルンに向けられたゼーリエの眼差しが捉えられます。
この流れから想像するに、花びらはゼーリエの抱く心象と見て間違いないでしょう。
おそらく、彼女が弟子をもつ度に経験してきた死別の哀しみが、フェルンを見て一瞬、
予感のように心をよぎった・・・そう、自分は解釈しています。
(最終話の、水面の花びらを足ですくったり、指につまんで吹き飛ばしたりする仕草には、
常に先立たれる者の虚しさとやり切れなさが表れています。)

そのゼーリエの「心」がすべて明かされるのが最終話。
フリーレンがレルネンに伝えた内容として、前回の場面の続きが再現されます。

ゼーリエの前から退く間際、フリーレンが問いかける。

 「この花畑、魔法で作られたものだ。・・・先生が好きだった魔法だ。
  くだらない魔法だって言っていなかったっけ?」

この皮肉に対してゼーリエは意外なほど率直に、自分の心情を打ち明けます。

 「・・・フリーレン、なぜかわたしは弟子をとって後悔したことは一度もないんだ。」

広壮な屋内庭園の内部にある、フランメが好きだった魔法で作られた花畑。
その中にはフランメを象徴する(生前好きだった?)白い花も混じっています。
その花々を眺めながら亡き弟子たちの一人一人を思い出し、彼らの短かったいのちを想う。
ここがそんな追憶の場所であったことが、彼女の言葉から想像できるのです。


では、なぜこんなイメージの読み解きが必要なのか?
それは、ゼーリエとフリーレンとが実はパラレルな関係にあること、
つまり彼女もまた「葬送のゼーリエ」だったという事実、
その理解をとおして、作品全体を基調音のように一貫する「葬送」のモチーフが、
漠然とした雰囲気ではなく、実感的に把握できるようになるからです。

作中にあらわれる花のモチーフは、フランメの花畑もヒンメルの蒼月草も、
いずれもフリーレンが関わった大切な人間たちの記憶と結びついています。
さらにここにゼーリエの「花びら」が加わることによって、「花」のイメージは
エルフが人間に対して抱く普遍的な「心象」へと昇華され、同時に、
本作の「葬送」のドラマもまた、普遍的な「追憶の物語」に深化されるのです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて、あらためて俯瞰してみると、本作の物語には二つの軸があり、
それらが絡み合いながらストーリーが紡がれていきます。
すなわち「魔法」、そして「旅」。

それはそのまま、フリーレンの生きてきた軌跡に当てはまります。
生ける伝説となった魔法使いは、魔法の世界ではひとり孤独だった。
彼女を解放し、新しい世界に触れるきっかけとなったのは、仲間たちとの旅。

 ― フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
 ― 私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
 ― くだらない理由ですね。
 ― そうだね。

"くだらない"魔法をよろこんでくれる、馬鹿な人間の仲間と出会ったことで
フリーレンは孤独な一人遊びから脱け出すことができました。

旅は自由な世界。そして魔法もまたそうあるべきだ、と彼女は考える。
作品が高く掲げるものは、自由の価値。関係の意味。そして運命の可塑性。

・・・個人的には一応、こんな総括が可能ではないかと思うのです。{/netabare}



以下は昨年10月の投稿。
第2話のエピソードを、主に演出に寄せて読み解いたもので、
上のレビューの内容をテーマ面から補足するという意味で、残しておくことにします。
序盤が終わったころの投稿だけに、ネタバレ対策が鬱陶しいですが悪しからず…。

「蒼月草と青い魔法」

{netabare}原作の世界を過不足なく再現することが基本コンセプトのようだが、
自分がたまたま気づいた、アニメ独自の創意が認められる部分について書こうと思う。

アニメの第2話Bパート。原作では第3話「蒼月草」。
とりわけ色彩の効果には、並々ならぬ力の入れ具合が感じられた。
紅葉した深秋の森と、蒼月草のコバルトブルーの鮮やかな対比が実に印象的だ、
勿論、原作には色はついていないわけで、アニメの強みを生かした
視覚的なインパクトを狙ったというような、単純な理由だけでもなさそうだ。

アニメでは原作にはない魔法が一つ追加されているのである。
足跡を魔法で浮き上がらせるというもので、こちらもサファイアのような青色になる。
そしてこのとき、杖の魔法石(?)がいつもの赤色から青色に変わっている。

ここに気づいたとき、いつもの如く我流の深読みを触発されてしまった。
と言うのも、初回四話をまとめて観た直後に勢いあまって原作の既刊分を一気に通読し、
抽出してみたシェーマに、この演出がぴたりと嵌まっているように感じられたからである。
以下には要旨だけをメモ風に記しておく。


「葬送のフリーレン」。

このタイトルに二重の意味があることを、原作既読の方はすでにご存知だろう。

作品全体を俯瞰したとき、そこに認められる二つのフェーズ、すなわち、「闘争」と「平和」。
これら二つのベクトルの二面性を、このタイトルが表しているものとまずは仮定したい。

今話のエピソードには、このシェーマが分有されていると考えられる。
一方の「平和」は表層に、他方の「闘争」は深層部から、予見的に読み取ることができる。

エピソードの中心となるのはフリーレンの「花畑を出す魔法」である。
その場面。勇者パーティーが佇んでいる場所は、戦いで無残に破壊された聖堂。
フリーレンの魔法によって、荒廃した堂内も周囲も一面に花で覆いつくされ、
歓喜した一同は子供のように無邪気に花々と戯れる。

実はここには、アニメオリジナルの演出がある。
原作では魔法で花畑に変わるのは、何もない荒地のような場所だった。
したがって、ここに一つの創意が加えられていること、
その意図が明らかに「平和」への願望を表現するものであること、
つまり、この演出には一つの解釈が含まれているということ、などが解る。
解釈とはフリーレンの魔法について、さらに具体的には「花畑を出す魔法」についてである。

そもそも今話で語られている蒼月草のエピソードには、
単にヒンメルにまつわる思い出話にとどまらずに、
フリーレンの魔法の本質を示唆する、極めて重要な内容が含まれているのである。

フェルンとの対話を順を追って引用する。

  フリーレン様は本当に魔法がお好きなのですね。
  ほどほどだよ。フェルンと同じで。
  少し違うような気がします。
  同じだよ。

 (蒼月草の花を咲かせる魔法は)ヒンメル様のためですか?
  いや、きっと自分のためだ。

  フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
  (・・・・・)
  私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
  くだらない理由ですね。
  そうだね。

この「そうだね」の時に見せたフリーレンの含みのある表情を、アニメではさらに強調していて、
「くだらない」にこめられたアイロニカルなニュアンスを示そうとしている。これも解釈の一環である。
(あまり使われない言葉だが、「韜晦」というのがしっくりくる気がする。)

ここで暗示的にほのめかされた事実がはっきりと明示されるのは、先取りになるが、
原作3巻の21、22話。そしてこの21、22話こそは、物語の核心となる最重要部分である。
そして、フリーレンの魔法が孕む「闘争」の契機を見出せるのはまさしくそこなのだ。

フリーレンの魔法に関わる隠された真実が明らかになる。(原作未読の方は要注意。)

一千年の間、一瞬の休みもなく、彼女は
魔族を欺き殺すのための魔法の修練を行い、「復讐のための魔法」を鍛えつづけている。

それこそが「闘争」の魔法に他ならない。

その常軌を逸した、異常なまでの執念に触れたとき、
われわれははじめて、彼女が生きてきた千年という時間の生々しい手応えを感じとる。
同時に、このキャラクターの実存の深淵を垣間見た思いがするのだ。

"くだらない"魔法への彼女の執着は、この秘密を踏まえてはじめて理解される。
すなわち、"くだらない"魔法とは、「闘争の魔法」の対極にある、「平和の魔法」のことなのだ。

フェルンに語ったように、彼女が魔法を収集する最大の動機が
"くだらない"魔法を褒めてくれた「馬鹿」たちとの思い出だったとしても、同時に、
この極限的な緊張から生じる反動が、それを求めさせているのだろうと考えずにはいられない。
「きっと自分のためだ」という言葉は、そのことを言っているのではないだろうか。

魔法は「ほどほど」に好き、という抑えた表現にも、この外部からは見えない背景に絡んだ、
魔法に対するアンビバレンツな、複雑な心情が滲んでいると見ることができる。

だから、「花畑を出す魔法」とはまさに、求められた「平和の魔法」の精髄なのである。
そして、この解釈を踏まえて演出家は、「平和」のシンボルカラーとしての青色を
このエピソードの全体に散りばめたのだろうと思う。

今話に限ってなら、「平和の魔法」は「青い魔法」とも言い換えられるだろう。
それはフリーレンにとってもフェルンにとっても、純粋に、心から愛すべき魔法のことでもある。
フリーレンの言葉をきっかけにフェルンが思い出す、ハイターとともに見た幻の蝶の飛翔も
やはり透明で幻想的な青色をしていた。

因みに「花畑を出す魔法」は、22話に再び登場する。と言うより、そこでその原点が語られる。
それは本作の「葬送」のモチーフの一変奏であり、その最も美しい結晶でもある。


要するに、第2話Bパートの演出は、色彩を用いたシンボリズムによって
作品の本質を表象しようとしたのではないか、ということを言いたかったのである。

序盤で示された時間、および死をめぐるテーマ性が軸糸であるとすれば、
ここで導入される闘争ー平和のシェーマは、ストーリーを織り成していく横糸と言えるかも知れない。
この解釈の当否はさておき、遠からずアニメでもタイトルのもう一つの意味が明らかになり、
そこを転換点として物語は第二の「闘争」のフェーズに突入することになる。{/netabare}



2024. 5. 6

投稿 : 2024/05/06
閲覧 : 433
サンキュー:

17

アニメに覚醒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:----

とてもよかった!

勇者が速攻いなくなる物語で気を衒っただけかとおもったけどほんとよかった!
亡くなった人の回想シーンが毎回でてくるんやが、普段なら過ぎ去った過去何回も見せられても…ってなるけどこの回想シーンが物語にいかに必要か三話目くらいで感じる!
ぜひみて!!
蟲師とかすきなら好きだと思うよ✨(たぶん)

投稿 : 2024/05/06
閲覧 : 16
サンキュー:

2

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

その魔法使いは、タイムラグにどんな料簡を見せる?

原作は未読ですので、まっさらな気持ちで観ています。

みなさんの評価がとても高いので、期待を込めて視聴継続です。



4話。「葬送」って、生者が死者を悼んで見送るときの言葉ですよね。
{netabare}
だけれど、フリーレンにしてみると、人間と共にできる時間の長さや早さがあまりにも食い違っているので、感情はもちろん、知識さえ自分の場外にほかりっぱなしにしているみたいです。

そこから汲みとると、一義的には、そもそも人間の間尺には合わないズレ感みたいな日常とか価値とかが描かれるような気がします。
となると、葬送って意味の解釈がどんなふうに描かれ、どんなふうに受け止めるかが鑑賞のポイントになってくるのかもしれません。

フリーレン自身は、魔法使いとしては研究熱心に見えますし、能力的にも無双のようにも見えます。
その反面、人間由来の依頼にはマイペースに徹していて、相手に合わせるようなそぶりが少しも見えないんですね。
そこはまぁ、そこはかとないギャップ感で、お茶目な印象のフリーレンです。

見送りのなかには "回顧" や "懐古" といった含みがあって然るべきなのかもしれません。
ですので、そんな人間臭い文化性がどんなフリーレンを形づくるのか興味津々です。

これからのち、人のつながりや重なりが彼女を変えていくのなら、そこに生じるだろう世界観や時間軸の整合性が何を見せてくれるのか、なおさら楽しみで仕方ありません。
{/netabare}


7話までの感想。
{netabare}
とても、とても惹きこまれています。
もしも、もしも "今期の覇権" という表現が相応しいのなら、そう言っても良さそうな期待感が膨らんでいます。

皆さんのレビューを読むにつけ、新しい気づきにはたと膝を打っています。
「なるほど、そういう捉え方もあるのか。」
「あの演出は、そんな意図があったのか。」と。
ほんとうに感謝です。

それに、スタッフの趣向やこだわりのおかげで、毎回、鮮明な気持ちで、フリーレンの世界観へと没入できています。
ともすれば原作に手を出したくもなりますが、そこはぐっとこらえて視聴していきたいと思います。


フランメ。
今やおとぎ話に語られる彼女も、フリーレンには昨日のように思い出される師匠。

その足跡をたどれるのは、一人の継承者のみ。
その功績を体得できるのは、連れあう仲間のみ。

大魔法使いの息吹に触れる口上は、彼らにはおしなべて謎めいています。
ですが、フリーレンがハブとなって、その命脈へと導いているかのようです。

滅びへと向かうかもしれないスタンスにあっても、引き継いだ想いを果たすかのような控えめな台詞。

安易な言葉には流されない彼女の双耳。
真実のみを怜悧に見定める彼女の双眸。

種を蒔き、花を咲かせ、実を生らせるのならと、時の流れを撚り合わせていくフリーレン。

EDに写る彼女の瞳の先に、十重二十重(とえはたえ)にいろどる Timeless が咲き乱れる。

EDに映る彼女の眼差しに、光陰は矢のごとくに、一日千秋に祈る Always が見てとれる。

一瞬のまぼろしとも思える人との交わりを、永続する希望として歌いあげる Milet さんのメロディラインが心を震わせます。

すっかり、すっかりお気に入りです。
{/netabare}


9話。「断頭台のアウラ」回。
{netabare}
作劇としてはとても面白かったです。
次週が待ち遠しく感じられたのは久しぶりでしたし、皆さまのレビューも楽しめました。

ただ、一つ気になるポイントも・・。
作品には直接関係ないので伏せておきます。

{netabare}
流れとしては、フリーレンとフランメの馴れ初めを紹介する回でもありました。
気になったのは、薫陶に語られる「動機と手法」です。

二人の共通項は「魔族への復讐」です。
怒りに滲む悔恨を、知略に置きかえる発想で、行動を創り変え、目的を遂げようと図ります。
それを自らの修行として1000年を費やせるフリーレンなのですね。

「目立たなく生きろ」とのフランメの教えは、フリーレンに臥薪嘗胆と深慮遠謀を促しています。
とは言え、彼女はどんな想いで、人類やエルフの長き被虐の歴史を葬送してきたことでしょう。

その胸中にあって、魔力の体外放出の制御を「何となく?」と見抜いたヒンメルに、待ちに待った時が熟したと判断したフリーレン。
ハイターとの掛け合いにイラついたのも、案外、彼らの計略にまんまと乗せられた、と解釈しても楽しそうです。

いずれにしても、ウィンウィンの10年の長旅がそこから始まったわけでしょうし、その10年の活躍を、わずか1秒にまとめる演出は、すこぶる見応えを感じさせる見事さでした。
このシーン。私は、フリーレンが時間を俯瞰する際の習性を表現していたようにも感じました。


また、二人が一致させた手法は「魔族を魔法で欺くこと」。
意外だったのは(推測ですけれど)魔王討伐においても魔力を全開放しなかったという彼女の怜悧な判断です。

フランメとの魔王をぶっ殺す約束は果たせても、アウラら大魔族を獲り損ねたフリーレン。
魔族を撃ち滅ぼすのが彼女の最終目標なのでしょうから、全存在をかけて復讐心をたぎらせるのは、彼女の意志としては理解できるところです。

それに魔族のプライドを逆手に取る術策は、まさに頭脳戦の極みと言えそうですし、飄々とするフリーレンの風体とのギャップが、フランメの教えの凄みを更に浮き立たせています。


ただ・・・少年誌の人気作の主人公の動機が「復讐」という設定は、そのアイデンティティーにおいて相応しくあるのだろうかと、私はいくらか引き気味です。
また、「欺く」という手法にも、どうにもスッキリしない印象が残ってしまっています。

まぁ、それだけ今の世の中が荒んでいる証左を反映していると言えるのかもしれません。
騙し騙され、謀り謀られ、しゃぶり尽くされ、搾り取られるというこのご時世の悪しざま。

コンテンツとしてのフリーレンは、その体現者なのか、あるいは真逆のアンチテーゼを示しているのか、一視聴者として、今後の展開が気になるところです。
{/netabare}
{/netabare}


10話。グラナト伯爵とモンクのクラフト回。
{netabare}
アウラの魔法によって命を奪われた魂を、(ようやく?)80年越しに解放し、膝を折って葬送するフリーレン。
私は、祈りを手向ける彼女の姿もそうですが、むしろその心の寄せ方に関心を向けました。

アウラに囚われた勇者の全ての魂を解き放つのは、フリーレンの魔力総量でも厳しかった。
ですが、80年前にヒンメルに叱られたのは、彼らを問答無用になぎ払うという不遜な振る舞いでした。

だから、彼女は今回、彼らをアウラの手下として見るのではなく、勇猛果敢に立ち向かった同志として、長き呪縛から解放する妙策を案じたのですね。

「自害しろ」と背越しに言い放ったのは、無念に散った英霊らの雪辱を果たし、彼らの眼前にその首が落ちるのを見せたかったのではないかと読みました。

フリーレンの祈りは、80年前に辱めた英傑らへの非礼に対する禊であると同時に、ヒンメルとのよすがを温めたい想いでもあったのだろうと感じました。



グラナト伯爵は、フリーレンの時間軸では赤子のような存在ですが、フリーレンをリスペクトする態度は大人の振る舞いです。
それは長く独りでいたフリーレンには、なかなか理解しにくいお作法かも知れません。

でも、フランメとの約束に信義を置く以上に、ヒンメルらとの10年で培い、フェルンやシュタルクとの旅で、遂につかみ取った宝ものだったとも言えそうです。

"強い魔法使い" 。
それは、魔力の総量や技術、相手を欺く知恵はもちろんのこと、強大な魔族に立ち向かった勇者たちを慮り、その尊厳に寄り添える人格と態度のことと感じました。



クラフトはモンクであり、モンクとは武闘僧とのこと。
日本の歴史に置き換えると、武蔵坊弁慶に比肩するのでしょう。
両者とも、出自も身の果ても不詳とする伝説的な存在のようです。

クラフトは自身の功績を、女神の称賛に求めています。
エルフと人類には心許ない記憶も、女神を仰ぐならその足もとに心の安寧が得られると言うのです。

ただ、その偶像性への恋着は、抽象概念として結び得ても、誕生日を祝ったり、笑いあったりする輩(ともがら)にはなり得ません。

フリーレンの料簡は、1000年に風化し形骸化されるおとぎ話にではなく、ヒンメルらの10年、そして今生浮世の旅にこそ見出せるものなのでしょうね。



シュタルクが兄から受けていた愛ある薫陶。
そしてアイゼンとフリーレンがこしらえるビッグハンバーグ。
これらのプレゼントが、彼の意志と肉体の強さを "勇者の剣" に値する端緒となればどんなにステキでしょう。

"本物の勇者" 。
それは、神々の審判に適うモニュメントを踏み絵と拘泥しながら生きる道か、あるいは世の毀誉褒貶(きよほうへん)に惑わずに未来へと踏み出すかの違いにあるのかも知れません。



ところで、二人がフェルンにささやいた「いい匂い」と、フェルンが連発していた「エッチ」。

怪しげな薬で、フリーレンを問答無用で真っ裸にしてしまうし(エッチ、なのかな?)。

銀のブレスレットは、古く宗教的には "精神的な束縛" という含意・・。
それをシュタルクにプレゼントするとは、エッチなんて軽口どころでは収まらないような・・。
しかも、どう見たって、いちばん "分厚そう" でしたし。

彼女の純粋にすぎる師弟愛は理解できなくもないですが、解釈次第ではシュタルクを擁護したくもなりますね。
フェルン、ちょっと怖いかもです・・・。
{/netabare}


13話。ザインの今と今更の回。
{netabare}
私としては、評価⭐️5つの回でした。
すべてのキャラのパフォーマンスにワクワクしました。

全体としては、ザインを誘うストーリー展開。
キーワードは「私は今の話をしている。」でした。

「今」とは、出会いの可能性に "期待を含ませる" 言葉。

本当はフランメから託され、フリーレンが引き継いだ言葉でした。
それは「魔王に対抗できる "いつかの今" 、ぶっ殺す "そのときの今" 」です。

でも、長年、魔力の体外放出を10分の1以下に押し込めてきたフリーレンです。
そんな "今" の積み重ねが、魔族への憎悪感も、戦う熱の総量も、自分を欺くまでにこじらせてしまったというのが実相のようでした。
言うなら、自己効力感の欠落と、自己欺瞞という底なし沼です。

彼女はヒンメルに「500年という流れに、戦い方を忘れてしまった。怖くなった。」と話していましたが、それはそのままフランメと過ごした "1000年分の今" を冒涜するものです。

フランメとの約束を反故にすることは、自分自身の生き方を偽ることに他なりません。
だから、ヒンメルから「今の話をしている。」と誘われたときに、胸を衝かれたのではないでしょうか。

80年前、フリーレンはヒンメルに誘われる立場でした。
今回はザインを誘う側、言うならヒンメルの立場です。

何百年と心を欺いてきたフリーレンを、ヒンメルのひと言が確かに変えたのです。
どうしてザインの10年を動かせないものと諦められるでしょう。

フランメから授けられた奥義(投げキッス)をヒンメルに振る舞ったのは、自己効力感(魔法使いとしての矜持)を確認したかったのかもしれません。
確かにヒンメルには効果覿面(てきめん)だったみたいです。
だから、ザインにも絶対的な自信があったのでしょう。

ヒンメルにはシュタルクばりの鼻血を流させ、ザインにはアウラばりの自惚れを糾すのが、フリーレンの料簡だとしたら・・。

これはもう、アイゼン曰くの「罪な女」認定のフリーレンですね。

~   ~   ~   ~

それにしてもフランメから託された魔王討伐までの "その時" 。
まさか "いつもの" ダラダラ評がフリーレンの真実だったとは予想外でした。

およそ主人公で、ここまで約束を先延ばしするキャラは、アニメ界広しといえどもなかなか見当たりません。
ますますフリーレンの素性と素行が分からなくなりそうです。

あえて蒸し返しますが、フランメ仕込みの投げキッス話も、なんだか当てにはならないかも。
だって、あんな生めかしい "しな" をフランメが演じるとは思えませんもの。

いえ、むしろ深慮から教えていたのであれば、さすが大魔法使いの先生、フリーレンの性格を "わかっていらっしゃる" です。
彼女がトラウマに萎縮するのを見越したうえで、元々の意地の強さが発揮できるように仕込んでおいた "奥義中の奥義" と言って良さそうです。

投げキッスという奥義。
その効力は、"魔力に由らず" とも、自己効力感を高めたり、自己欺瞞を打ち消したり、相手の "心臓を撃ちぬく" には威力たっぷりなんですね。
やってみると分かりますよ。何か得体の知れない活気がモリモリ湧き上がってくるのが感じ取れるはずです。(自己の解釈です。)

ところで "今更" ですが、同族嫌悪は自己嫌悪のことでもありますから、ザインの10年とフリーレンの1000年は、"今を選ぶという点において質も量も違いはない" という受け止めが "オチ" なのかもしれません。
{/netabare}


14話。シュタルクは「バカ」?の回。
{netabare}
「乙女の一念、岩をも穿つ」。

ここにきて "生臭坊主" に育てられた綻びが悪目立ちしてきた "乙女な" フェルンです。

そう言えば、彼女は、フリーレンに弟子入りする前から、一途に自分磨きをしていました。

ハイターへの敬慕と、フリーレンに師事したことこそ、フェルンの何よりの強みのはずです。

とは言え、"恋の攻撃魔法には不得手" なフェルンが、"内なる恋に恋してしまったら" 果たしてどうなるか・・。

しかも、相手が "岩男" のシュタルクなら尚のこと・・。

だって、彼は、いつだってハイター様をドン引きさせるアイゼン様の "一番弟子" なんですもの。

これではシュタルクの「バカ認定」が既定路線化していくのは避けられそうもありませんね。



それにしても、大人のゆとりを振る舞いながら、その実、屋根から盗み見する "オトナ" もどうなの?と思っちゃいます。

でも、こういう "バカさ加減" が、フリーレンが一番やってみたかった "人を知ること" なのかもしれませんね。
{/netabare}


15話。タイアップ&イノベーションの回。
{netabare}
今話もよく練られたストーリーラインでした。

前半は、シュタルクとフェルンにはお休みさせて、ザインとフリーレンとのタイアップ&イノベーションです。

新加入のザインには、フリーレンとの連携には今一つ時間不足。
その懐疑を解かしたのが、ハイターから聞かされていた説法です。
その示唆は、僧侶と魔法使いのタイアップには欠かせないヒントのようでした。

両者の魔法は、指向性も有効性も違うので、相互理解は難しいもの。
「だからフリーレンの言葉を信じたのです」というハイターの言葉を信じたザインの勇断。

新参冒険者のザインに必要なのは、パーティーへの理屈抜きの信頼だったのですね。

その結果としての鮮烈な電光石火の攻撃こそが、フリーレンの料簡でした。

ハイターの知見とザインの覚悟とを絡めた、三者三様のタイアップ&イノベーションが楽しめたAパートでした。



Bパートは、ザインとフリーレンはお休みモードで、シュタルクとフェルンのタイアップ&イノベーションのお話でした。

シュタルクの兄弟愛と、オルデン卿の親子愛のタイアップが、思わぬ展開でフェルンとシュタルクのパーティーダンスにイノベートされます。

いつもなら「シュタルク様はバカ」と言ったり言われたりの体面に繕う二人です。
でも、舞踏曲にステップを合わせ、視線を重ねる二人は、とても愛らしく、初々しく感じられました。

プレゼントに交わしあったときの、ちょっぴり雑な心持ちを、思いもかけないフォーマルな気持ちで、受け止めあえたんじゃないでしょうか。

お互いを気遣い合うフェルンとシュタルクのイノベーションは、もしかしたらフリーレンにも同じ感覚を呼び起こしたのかもしれません。

なぜなら、フリーレンもまた、かつてヒンメルからリングをもらった記憶に、懐かしく微笑んでいたのですから。



厄介事の匂い。

旅路でのタイアップ&イノベーションには、心をときめかすツール&シチュエーションとして、指輪も、ブレスレットも、舞踏会も "あり寄りのあり" です。

ですが、大人を自負するザインには、若者&若目立ちする一座は "おこちゃま道中" にしか見えないようです。

ましてや、連れのお姉さんは、魔導書にしか興味がないようです。
理想とするお姉さん像に比べると、今さらながら、厄介事の匂いばかりが鼻に付くのでしょうね。

そんなザインも、一皮むけば、ハイターの上を行くなまぐさ坊主。
若者らの嗅覚なら、"厄介事" のオトナ臭がぷんぷんするのかもですね。

それもまた、タイアップ(協力と提携)& イノベーション(結合と活用)に生み出される "人の心" の匂いなのかも知れません。
{/netabare}


16話。心を受け止める役目、の回。
{netabare}
今話は、耄碌(もうろく)しても、頑固であっても "時の守り人の矜持" が沁み出る良作でした。

Aパートは薄れてしまった妻の面影、つまりフォル爺の内面性を、Bパートでは忘れさられた英雄像の名前、こちらは頑固婦人の外面性に焦点を当てています。

おぼろげな記憶も、風雨に消えた名前も、胸に美しくしておきたい想いは、のちを生きていくためのともしびです。
二人の持ち時間に数百年のタイムラグはあったとしても、胸中深くに秘めている矜持は同じなのでしょうね。

目には見えない心の襞(ひだ)には、過ぎ去った時間を記憶に書き留めた真実が刻まれています。

「フォル爺のおかげだよ」と昔話に花を咲かせる楽しさで、心にひとつ安堵を得たフリーレン。
「未来に持っていってあげる」と、その役目を心に誓うのです。



長寿友達とは、エルフやドワーフのような "長命族" だけの特権ではないと思います。
フランメやヒンメルらも、フリーレンには忘れることのできない面影であり、声であるはず。

それなのにフリーレンの素っ気なさといったら、ほんとうにどうなっているのでしょう。
エルフの先天的な特性なのか、それともフランメの後天的な教えなのかは分かりかねますが・・。

「ほどほどに」だとか、「別に・・・」だとか、まるで他人事のように処するのは、いくら何でも水臭いですよね。
でも、彼女がずいぶんと変わったと思うのは、誰の目にも明らかでしょう。



どうにも不器用で心尽く彼らの旅路は、のんびりとゆっくりと気心を交わしあう旅でもあります。

今のパーティー組みの時間経過は、フリーレンの感覚では、ほんの数秒ほどにしかならないのかもしれません。

でも、タイムライフとしては、フェルンらとともに、多くの視聴者を交えて継承していく確かな懸け橋となるものです。

それは、2倍速とか3倍速とかのタイパでは到底伝えられそうもない、一瞬も目が外せない極上なエピソードばかり。

けれど、やっぱりフリーレンは気だるそうな顔をしてこう言うでしょう。
「私は、ただダラダラと "魔法の収集をしているだけ" だよ。」と。

それが彼女が人払いに使う常套句であることはとっくにバレバレなんです。
でも、かつて「ダラダラと "生きてきただけ"」とヒンメルに言っていたのを私は見逃していません。

ちょっとした言い回しの違いでも、フリーレンの気持ちにどれほどの変化があったのかが窺い知れるというものです。



かつてフランメが、最後にフリーレンに話したのは「私が魔法を好きになった理由」でした。
それはフリーレンに仕込まれた「理想の魔法使い」へ回帰するための処方箋にもなっているようです。

花々が咲き乱れるその真ん中で、フリーレンが楽し気に、軽やかに笑ってほしいと願ったフランメの了簡。
それは、戦うだけの魔法使いではなく、何気ない日常に生きる魔法使いの役目であることへの心遣いです。

1000年を超える寿命のフリーレンです。
彼女が「魔法が好き」と公言するのなら、行き交う人から "魔法使いが好き" と言われることが、あるべき人生の姿形なのでしょう。

フランメには、最初から分かっていたようです。
フリーレンが人目を忍ぶ天涯孤独であっていいわけがないことを。
人の心を深く知るべきなのだと。



最も長命なエルフ族。
「葬送のフリーレン」とは、人類にも魔族にも、本質的には "その立ち位置は揺るがない" との意味で間違いないこと。

彼女は、どのようなスパンで関わったとしても、常に見送る側にいます。
視点を変えれば、誰にとっても、彼女に葬送されることを意味しています。

ですが、1000年の静寂も、10年間の戦闘も、この旅自体も、そのお作法で割り切っていいものとは思いたくありません。
ですから、私は、「葬送の」を 『錚々の』と読み替えて、フリーレンの生きざまを捉えてみたいなと思っています。


「どうしたもんだか‥。」とこぼしたザインの揺れる想いも気になるこの頃。
まもなくお正月ですが、早々に時間を進めてもらいたい気分です。

全く、フリーレンには、私の了簡が足らなくなってきました。
これも "どうしたもんだか、な" です・・。
{/netabare}


~     ~     ~
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2期もすっごく楽しめています。


21話まで観たところで一筆。
{netabare}
今話は刺さる台詞がいくつもありました。

「魔法は自由であるべきだ。」(フリーレン)
「魔法は探し求めているときが一番楽しい。」(デンケン)
「こういう魔法使いが平和な時代を切り拓くんだ。」(フランメ)
「魔法の世界では天地がひっくり返ることもある。」(ゼーリエ)

4人の台詞は、魔法使いの矜持と深い含蓄とを、確然と感じさせるものだったと思います。

今後は、大陸魔法協会と聖杖の証とのパワーバランスや、追い求める者と授ける者との大局観の差、既知の魔法解析と魔法への奇知への期待が高まります。

加えて、エルフ特有の長命性に対峙する師匠と弟子、それぞれの人間観(人間を知る旅)なども相まって話は進んでいくものと思います。

もはや本作は、近年まれに見る大河ドラマレベルの夢想夜話といった様相になってきていますね。

どこまでも原作中心主義に突き詰めた演出の妙に期待しています。
{/netabare}


22話。心許(ばか)りのタイムラグ?の回。
{netabare}
物語の進捗でいうと、バトルのあとのお休み回といったところ。
でも、本作の特長は、アフォリズム(人生訓)満載というのがポイントです。
登場するキャラのセリフに、いちいち寓意と含蓄がありますから、ひとつも聞き逃せません。

必ずと言ってもいいほどに、"次回以降の伏線" か、あるいはともすれば "以前の回に掛かる種明かし" になっていて、なるほどそこに結びつくかと頷ける巧みな仕込みになっています。


例えば、共感を得ることで、他者の魔法を使いこなせてしまえるユーベルは、ヴィアベルとの "何気な時間稼ぎの会話" にその伏線が張られていました。
23話以降、この "共感" が、フリーレンや他の受験者たちの絡みに、どんな展開を開いていくのか期待が膨らみます。

また、デンケンが老体に鞭打っても足掻くのは、宮廷魔法使いのトップであっても、故郷の墓参りにも馳せられないもどかしさが折り込まれていました。
名誉も権威も、奥さんへの思慕には到底及ばない、その内面にある境地が、フリーレンをどのように感化させていくのか興味がつきません。


エンデへの旅に同行している私たちも、フリーレンがさまざまな人間の心根に触れながら、相見互いにアフォリズムを "血肉化している姿" に、ともどもに共感を育てているのではないでしょうか。

フリーレンは "カンネの返礼品" は無味乾燥に思えたみたいですが、お冠だったフェルンをとろけさせるには、このうえない "未知の魔法" だったようで、畏まりながらも嬉しそうでしたね。

ともに助け合って第一次試験を乗り越えたともがら。
それぞれが今を生きるのも、それぞれの未来を活かしあうのも、お互いの心を許しあってはじめて "奇知なる魔法使い" になれるのかも知れません。

"人の心とのタイムラグを埋め合わせる旅" 。
それはヒンメルとフランメが遺した、フリーレンのための "アフォリズム"。
わたしは密かにそのように思っています。
{/netabare}


23話。わたし的⭐️5つの回でした。
{netabare}
受験者にとっては、自尊心にも自負心にも触れるその複製体。
ましてや攻撃型に特化している彼らには、敗北は受け止めがたいダンジョン設定です。
北の大地の魔族に対抗するには、いかに戦局に見合う魔法を平常心で使いこなせるか。
最高峰のステータスに問われるのはそこでしょう。

複製体=実力が互角なら、いずれは魔力の消耗戦となることは自明です。
万一、勝ち負けに拘れば "自らの零落に消える" ことになります。
となれば、プライドの選択にも、柔軟な発想と怜悧な計算が試されます。
あたかも・・ミミックに押し込み、吐き出させるように。

フリーレンの複製体に対峙するデンケンのパーティー。
対抗できるとしたら未見のメトーデの魔法能力なのかもしれません。
でも、ゴーレムに次の試験にチャレンジする機会も残されているはずです。



第2次試験官の意向。

ゼンゼは試験官としては協会のメンバー。すなわちゼーリエの主意の体現者でもあります。
試験課題のクリアにのみ価値を置く協会のスタンスは、はたして聖杖の証の料簡にそぐうものなのでしょうか。
もしかしたら、それは平和主義者を主張するゼンゼの信条にも、強い影響を与えるものなのかもしれません。

ゼンゼがフェルンに不思議を感じるのは、伝説の大魔法使いに微塵も物おじしない態度と、ダンジョン攻略に恐怖しない意識性にでしょう。
平和主義を標榜するゼンゼの受験者への期待は、魔法使い同士の融和と信頼なのではないかと見て取りました。
それはフリーレンとフェルンとが、笑いあえる師弟関係に一致できるもの。
ゼンゼが「正解」とほほ笑む理由がそこにみられそうです。



ダンジョンにワクワクするヒンメルの真意。

冒険者の常識は "バカみたいなもの" ?
でも彼の本意は、限られた生をフリーレンと楽しみたいとする本懐にあるはずです。
その世界観は、それぞれが今を生き、今に活かされるという "人の心" を示すことに尽きます。
結果として世界を救えたならと笑う基底にも、今という瞬間に歓びを見つけられる彼の精神性がストレートに伝わってきます。

フリーレンの旅の気づきは、人の気持ち(=ヒンメルの想い)を知るためにあります。
ゼンゼの価値観も、その利益も、平和への希求に見出せます。
ならば、笑顔こそが彼女の評価であり、天地がひっくり返るようなゴールにもなりそうです。

零落の王墓が完璧な複製体を創出するのならば、それを選んだゼンゼが、受験者に求めるダンジョン攻略法はいったい何なのか。
次回がすごく待ち遠しいです。
{/netabare}


24話。フェルン、チャンス到来の回。
{netabare}
Strong-willed.

フェルンを一言で表すとそんな印象です。
訳すと「意志が強い、頑固、決断力がある」になります。

彼女は、両親を亡くし、自死しようとしたときにハイターに出会いました。
フリーレンに言わせれば、酔っ払いの生臭坊主、大人のふりする知ったかぶりです。
そんなハイターでも、フェルンにとっては、慕い、尽くし続けてきた命の恩人です。

フェルンは一心に修練に明け暮れますが、ハイターの余命にはおぼつきません。
でも、命を救ってもらえたフェルンだから、ハイターが天寿を全うする直前まで、自身の魔法技術を磨き、ついに課題をクリアしたのです。

二心なく奉仕してきたフェルンですが、命を賭する旅路の明け暮れも、魔法の技術ではフリーレンの足元には及びもしません。
でも、彼女は Strong-willed.
言うなら、芯の強いナルシスト、淳良なレジリエント、義理堅いデターミンドです。

そんなフェルンが譲れないのが、フリーレンが思わず鼻をくすぐるほどの "いい匂い" なんですね。


そのフリーレンの "完璧な複製体" が、彼女たちの目前に立ちはだかります。
格上の魔法使いに対抗するには、拘束魔法か精神操作魔法だとリヒターは言いきりますが、フェルンはどう受け止めたでしょう。
ゲナウによれば、彼らの本当の相手は、神話に語られる魔物シュピーゲルなのです。

ダンジョンを隅から隅まで愉しむというフリーレンの心意気が、壮観な壁画としてフェルンの心をくすぐります。
「一般攻撃魔法しか使えないよ」というフリーレンの指示は、実はそれで十分にクリアできる能力がフェルンにはあると認められているようなものです。

育ての親ハイターへの高恩、師匠であるフリーレンへの報恩、そしていつか一人前になるための自己研鑽。
ゲナウが指摘するように、冷静な自己分析、チームワークが必要なら、ここでフェルンが頑張らない理由はありません。

なぜなら、実力も、魔力も、技術さえも模倣した完璧な複製体は、謂わば "フリーレンそのもの" なのですから。

リュグナーと対峙したときにフェルンが回想していたのは、フリーレンからの強烈なダメ出しでした。
「生きてきた時間が違う。魔力も技術も違う。私に追いつくことはできないよ。」と。

でも、そう言われっぱなし、凹みっぱなしではいられない Strong-willed なフェルンです。
フリーレンの完璧な複製体と闘う機会なんて、最大にして最高、そして最上のチャンス到来。

いよいよ、魔法使いフェルンの料簡の見せ場です。
{/netabare}  


25話。4人の魔法使いの料簡、の回。
{netabare}
ダンジョン攻略において重要なのは、確かな情報、展開の想定、作戦の練り上げ、そしてチームメンバーの実行能力です。
ゼンゼも「平和主義者」というヒントを出すぐらいの最高難度の一級魔法試験です。
足の引っ張り合いや、独りよがりのあてずっぽうでは、合格など望むべくもないことでしょう。

それにしても、第1次試験での対人戦と、第2次試験の集団的連携とを擦り合わせる難しさは、冷静な合理性、明確な目的意識性、経験豊富な相互信頼が求められるところ。
ラヴィーネら若い魔法使いにとっては、ダブルスタンダードにも見えるデンケンらへの歩み寄りは難しいことなのかも知れませんね。

そんな中、フリーレンが「恥ずかしいもん。」と立つ瀬がない体で申し開きする姿は、なかなかにお茶目で、その場を和ませるにはもってこいだったんじゃないでしょうか。
ただ、それが致命的な隙であっても、それを攻める魔法使いにも弱点があるわけなので、フリーレンには対策済みといったところでしょう。

それにしてもバトルに繰り出されるWフリーレンの攻撃魔法、すごかったですね。
もしも、デンケンたちがあの場にいたら、あっという間に巻き添えになって死んでしまっていたでしょう。
大魔法使いの伯仲するつばぜり合いが、どれほどに凄まじく、また圧があるかを思い知らされました。

今話は、それが堪能できた回でした。
劇場のスクリーンサイズならもっと良かったかもなんて欲張っちゃいますね。





もう一つ、今話のポイントは、"縦" と "横" に交錯する "魔法使いの系譜" が垣間見られました。

"縦" はゼーリエ、フランメ、フリーレン、フェルンと続く時間軸で、師匠と弟子との関係性とも言えるでしょう。
それぞれの思惑と行動がよく理解できる構成と演出でした。

"横" は、ゼーリエとフリーレンだけが共有できる "エルフ種族" という系譜です。
両者は、永遠、長大、立体的な時間軸に生きており、それこそ人知を超越する魔法の深奥の世界観を見せてくれています。

これら二つの時間軸に、3人の大魔法使いの錯綜する想いを生々しく見せていること、そして助演女優の立ち位置に若いフェルンを置くことで、フリーレンの "今" をより強く押し出し、かつバトルの熱量を上げて物語を展開しているところがとても面白かったです。


加えて、エルフの悠久と、人間の刹那の交錯において、それぞれが今をどう扱うか、それぞれにどう生ききるかというテーマを対立させながら、提示されていることにも関心を寄せています。
エルフと人間の時間の尺度の違いから、それぞれが未来をどう見通すかという大きなテーマにもつながっていくでしょう。

フリーレンの先生はフランメですから、人間が語る夢、命の使い方、それを育て、託し、絶えず繋いでいく系譜に、豊かな人間の心があることをフリーレンもきっと気付けるはずです。

私は、物語のファクターには、"キャラクターの人物像" 、"それぞれの動機" 、そして "初発のいきさつ" が大切だろうと思っています。
その意味では、フリーレンの今後の料簡を占うには、肝要な回だったのではないかと感じています。
{/netabare}


26話。フリーレン無双の回。
{netabare}
無詠唱、ノーリアクション、魔力不感知。

無限の、無限による、無限のままを操作する想像力。

大気を用いた圧倒的な物理的質量攻撃。


80年ぶりに見せるフリーレンの料簡。

その術式は、神代のシュピーゲルさえ容易には発動させない。

その身に受けたのは、おそらくは魔王とフェルンの二人だけなのだ。


まさに魔法の高み、魔法使いの極みである。

なるほど、フェルンが震えるのも納得がいく。

伝説の大魔法使いは、かようにして空前絶後を見せ、かくなる敬慕欽仰(けいぼきんぎょう)に相伝されるものなのだ。


{netabare} ところで、フリーレンはミミックの中で、毎回この術式をやってるんじゃないでしょうか。

縦ロール髪におさめる程度の力加減で、ね。
{/netabare}
{/netabare}


27話。わたしの杖、わたしの先生、の回。
{netabare}
フェルンの半生は、魔法の修業、実践、そしてフリーレンの料簡に折々に触れてきました。
それは彼女が大切にしてきた日常で、一人前へと引き上げてくれたフリーレンとの旅です。

フランメに師事したフリーレンの50年。
魔力の揺らぎをコントロールする術を、フェルンはわずか8年で極めたのです。

その才覚はゼーリエの揺らぎさえも喝破する超越した境地。
フランメが種を蒔き、フリーレンが花を咲かせ、フェルンに結実したのです。

ゼーリエのほんの気まぐれから始まった魔法使いの1000年の系譜。
人間の弟子を取るということは、天地がひっくり返ることと同意なのです。


私のなかで、ようやくEDのショートストーリーに繋がりました。

あれはフリーレンの夢。
師が弟子を求める心象です。

生命の限界領域を超え、魂の邂逅を果たしたい姿だったのです。
{/netabare}


28話。錚々の魔法使いたち、の回。
{netabare}
花弁は捨てても、フランメの遺言あっての弟子の育成。
ゼーリエの目利きは、パラダイムシフトばりの当意即妙。
大魔法使いをも呑みこむ胆力が、合格ラインみたいですね。


一代魔法使いデンケンの告白。
妻への愛、魔法フリーク、フリーレンへの憧れ。
らしくないけど、それも格好いいじゃない?


ヒンメルの逸話がヴィアベルを漢にした原動力。
血湧き肉躍る武勇伝であっていい。
ささやかな人助けが矜持であってもいい。


ゼーリエへの尽誠がレルネンの鑑。
不器用な師弟は、魔法のセオリーも武器用でした。
名ばかりの戦いなど時間の無駄、それが冒険者たちの回答でした。


フェルンの旅路につきものの埃と血のり。
神話時代の必然をチョイスしたのは、いったい誰のため?
心を掴まれなかった生活者は、まったく何人いるのかしら?


ヒンメルの死に涙を流したフリーレン。
「また会ったときに恥ずかしいからね。」
彼の魂に出会ったら、果たしてどんな料簡で言うのでしょうね。
{/netabare}


まとめの感想。
{netabare}
まずは、miletさんが歌う Anytime Anywhere が、本作の精神性にまさにぴったりで、とても素晴らしく思いました。

葬送を物語る "長恨歌" 、または旅情を偲ぶ "哀傷歌" 、あるいは魂を呼び交わす "求愛歌" にも感じられます。

ですが、そんなタイムラグを愛(いとお)しみ、心を未来に向かわせるための "応援歌" が一番似つかわしいように思われました。

しっとりと包み込む愛で、力強く背中を押しだしてくれる。
エンディングを飾るに相応しい、聞きごたえのある歌曲でした。





さて、私には、本当にどの回のどんなお話も甲乙つけがたく思えるのですが、あえて15話、16話が、特にお気に入りとなりました。

シュタルクが「跡継ぎには困らなそうだ。」と話した後に、フリーレンが3人に頬を弛ませるシーン。
フォル爺に「未来に連れて行ってあげるからね。」とくすりと鼻を鳴らすシーンです。

フリーレンは、故郷の村を守れなかったことで心が深く傷つくのですが、フランメやヒンメルらとの出会いで自己回復に向かえたとも言えそうです。
ですが、彼女の深層には、成し遂げたことと喪失したもののアンバランスな想いがくすんでいると感じます。

目的達成のこととは言え、1000年もの間、自分のいちばんの強みを10分の1以下に抑え込むなどは想像を絶しますし、大好きな魔法を相手を欺くために使うという自分縛りにも驚きます。

静かな修行の中で、絶対に揺るがない強靭な確信力と、あり得ない程に繊細な想像力を作り上げたフリーレン。
淡白にも思えるその営みの背景には、全てを差し置いてでも成し遂げたかった思いがあったことに、どれだけシンパシーが寄せられるかが、作品を楽しむ一つのポイントです。



フリーレンがゼーリエに「それは本当に偶然だったのかもしれないけれど。」と話すのは、孫弟子としての弁(わきま)えとリスペクトであり、しかし、フランメの直弟子としての信念と意気地とが、混じりあい、せめぎあっていたとも感じます。

世界に50人もいないとされる一級魔法使いの門を、一度に6人に開くことになったフリーレンの料簡。
それはフランメの遺言に耳を傾けたゼーリエの思惑とも重なります。

ただ、三者が語る "人間の時代" は、フリーレンは魔法は自由であるべき、フランメは平和な時代を作るため、ゼーリエは人間の魔法使いがお前を滅ぼす、と解釈に相応の温度差があります。

そんなゼーリエの勧誘を断り、フリーレンに師事することを選んだフェルンは、唯一フランメの薫陶を踏襲できる立場。
であればこそ、人を幸せにする魔法をチョイスしたフェルンが、たまらなくうれしい "フリーレン先生" なのですね。



1000年を生きた大魔法使いと、一級魔法使い最年少合格者のこれから。
それは、時代を平和へと動かしていく魔法の高みへと、さらに昇り詰めていく入り口です。

フェルンはフランメの意をくむ「跡継ぎとしての高み」を、フリーレンは今を生きることのしあわせを「未来に持って行く役割」を、"何度でも果たしていく" のだろうと思います。

そんな気持ちで振り返ると、「葬送のフリーレン」とは、平和を希求する心を永くサポートする者、という読み取り方が、より似つかわしいような気がしてきています。

ということで


The journey to Ende continues


首を長くして待っています。
{/netabare}


おまけ。
{netabare}
これはもう "沼" としか言いようがないのですが、ふとした気づきがありましたので残しておきたいと思いました。

それは、フリーレンは、今もなおヒンメルの葬儀直後のような気分なのでは?という想い(仮説?)です。



28話でゼーリエが「弟子のことを鮮明に思い出せる。」という台詞からずっと引っかかっていたのですが、失敗作と評したフランメでさえも、まるで昨日そこにいたかのように語れるエルフです。
(もちろんそれは演出上の必要なのですが、伏線でもあると思うのです。)

1000年前の出来事が昨日のように思えるのなら、ヒンメルと出会った80年前、彼を葬送した30年前、そこで流した涙とその感情は、フリーレンには、ほんの1分前のことなのかもと思うのです。

これはエルフの記憶する能力による特性なのかもですが、永遠に近い時間を当たり前に生きるDNAのようなものかと思います。
現代の脳科学によれば、人間はそのポテンシャルを20%しか活用していないんだとか。
だから、エルフは、例えば、年表のような相対的な位置関係で捉えるのではなくて、絶対的、包括的、瞬間的、感覚的に出し入れできるのかもしれません。

なので、フリーレンがヒンメルを思い浮かべる行為は、人間でいうところの回想や回顧、昨日や今日ではなく、もっと真近な事象と心情、まるでその時のままであろうことに、私は十分に納得できるのです。



フリーレンがヒンメルを想うこと。

それは人間の時間の感覚なら、若い方ならお爺さんやお婆さんとの思い出だったり、ご年配でしたらご自分の死の直前に幼い頃の記憶を思い出したりとか、そんな具合なのかなと思います。

でも、エルフの感覚なら、フリーレンの想いなら、と思うとき、「葬送の」という冠詞は、まさに今の話のこと、とても生々しいリアルなことのようにも感じます。

ゼーリエは「人間はエルフよりも死に近いところにいる。」と話していて、それを感情に当てればおそらく空疎感だろうかと感じます。
人の命の短さは儚いもの。と同時にそこには「人間を1000年も忘れない哀愁」も混じっているのではないでしょうか。
それは、到底人間には窺い知れないもので、「葬送」の一般的な概念に収まりきるものではないでしょう。

本来、葬送とは、死者を悼むことで、生きていく者の心を満たすための行為です。
フリーレンとゼーリエとが、そんな "人間の時代" に評価するもの、あるいは期待するものが、何を満たすのか、満たしたいのか、とても興味深いものがあると感じます。

その背景には、平和の軸(フリーレン、フランメ、ヒンメルら)と、戦いの系(ゼーリエ、大陸魔法協会)のそれぞれの志向性に、明々と違いが出るように感じます。
常に命を葬送していくエルフとして、果たしてどちらの立場であっていいのか、物語はいつか方向性を示してくれるのだろうと思います。



ところで、人間の最大の願いは、不老不死と言われます。
その体現者がフリーレン、ゼーリエだと考えてみると、果たして、彼女らの心境や境遇に、どんなシンパシーの接近が必要になるでしょうか。
それをひと言で表現したのが「葬送の」なんだろうと思います。

葬送する者(エルフ)への当事者性は、その心情にどれだけ寄り添えるか、長い人生にどのように帯同するのかという共感によって生まれます。
難しいのは、とんでもない長生きとか、生殖欲求や恋愛感情が生まれにくいわけなので、ちょっとやそっとでは接点が見つからないことです。
長耳という外見上の違いどころではない、内面性の深奥に触れるなど恐ろしくも感じます。

だから、でしょうか。
「生き甲斐の探究」というテーマであれば、フリーレンやゼーリエと同様に、シンパシーが強まるようにも思います。
たとえそれが、受験者の選定や育成であっても、くだらない魔法を集める趣味であっても。

思い留めておきたいのは、ゼーリエもフリーレンも、フランメの遺言を得た者同士の一致点が見えることです。
私は、それを "利己愛と利他愛の融合" と捉えています。

この時世も久しく「人生80年」と喧伝され、「健康寿命(死ぬまでの約10年間)」の充実が提唱される昨今です。
自分を大事にし、他人も愛することは、きっと悪くはないものでしょう。



フリーレンが、今もヒンメルのリアルな面影を胸の内に宿し、軽妙に言葉を交わしあっていることを想像すると、あたかもそれは彼女なりの、例えば恋慕のようにも、情愛のようにも感じられます。

フリーレンが言い残した「人の心を知る」ことの意味を胸に置きながら、ヒンメルの魂に再会するまでの旅に思いを馳せ、あらためて2期が告知されるタイムラグを待ちたいと思います。


それにフリーレンの料簡なら、きっとこう言うと思うのです。


{netabare}「そんなのは瞬きする間もないことだよ。」

と。 {/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/05
閲覧 : 979
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39

ネタバレ

アニメ好きなオタク さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ヒンフリはいいぞ

作画がとてもきれいで、変わった始まり方をするアニメだなとは思い、そのまま視聴を続けていたら、ヒンメルって…フリーレン好きだったんじゃ?と気付き、そこで原作を大人買いしました。
YOASOBIのPVも何度見たかわからないぐらいみました。

1クール目の旅と出会いときどき戦いは面白かったのですが、2クール目が長い長い一級魔法使い試験の話になるので、2クール目はちょっと途中で飽きてしまって、今ようやく見終わりました。ちなみに原作に忠実な作品なので、原作もここの部分はあまり楽しいとは思いませんでした。(好みだと思いますが)
でもアニメになった分、動きや派手な魔法がわかりやすくて良かったです。

ただ一級魔法使い試験で登場キャラクターが大幅に増えたので、このキャラたちがまた話に関わってくるんだろうなと思うと続きが楽しみです。原作は引き続き買っていきます。

投稿 : 2024/05/04
閲覧 : 23
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3

メガマインド さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:----

他ではおめにかかれない美しいファンタジー

かつて魔王を倒した勇者が老衰してそのときにパーティにいたエルフの女の子が

生き残り、その後の様を綴る、ファンタジーとして新しい切り口と呼べる

RPGのゲームでいったらクリア エンディング後でしょう。

作品で最初から最後まで視聴者の心をわしづかみする語り口であった。

人間より長く生きるエルフ、フリーレンの時間感覚にびっくりだし、

第一話からそれを視聴者と一緒に疑似体験することになる

あっという間に勇者が老いてしまい身近な人が先立たれてしまった孤独を

フリーレンを通して感情移入

してしまうことうけあい。


なにより第1期と2期、前半と後半でうまく物語が構成されているなと感じました。

前半は魔王討伐クリア後のイベント周回って感じで

各地を転々としながら,勇者ヒンメルが遺した軌跡を辿りつつ

後進の魔法使いフェルンを育成したり、魔族の残党を葬ったり、



よくあるファンタジーのロジックだが、

ファンタジーといっても決してよくあるドラクエゲームのようなRPGのような

展開にならない。

純文学を読んでいるようで地味で割と淡々とした

雰囲気。

これこそ本来のファンタジーの描き方だと感じる

同時に共にした仲間との時間に普遍的でかけがえのない大切なものを感じさ

せられましたね。

かつて勇者ヒンメルと一緒に戦った魔法使いのエルフ フリーレン

にとって魔王討伐は時間感覚的に短い小さな出来事なのかもしれない

が共に過ごした時間は決して忘れない。


無表情で無感情かに思われた彼女だが

フリーレンはヒンメルのことをとても愛していたことが伝わる



失ったからこそ、わかる気づかされる大切なことを


私自身も再確認しました。




後半は一級魔法使いになるため過酷な試練を受けるお話

出会った仲間たちと試練を乗り越え、弟子フェルンが偉大な大魔法使

いに認め

られていくところは静かな感動を呼ぶ

王族や上の者に向かってタメ口叩いちゃダメとか

主人公エルフのフリーレンの生き方や登場人物から

現代社会に通じる様々な教訓を学べるものでもあり

人によってはフリーレンの人生はおばあちゃんの老後なんじゃないかと

いろいろな見方もできるきわめて八方美人で

これはなにか賞を取るべき作品でしょう。

年を取るたびに感じ方が変わるのではないか!?


老後を含めてまた観たい!!


美しい作画と音楽そしてアニメーションによりさらに魅力が増大したと思う。



#最終回後の感想


実はこの1期2期もまだフリーレンにとって時間的にいって小さな出来事かも

しれない

魔王討伐以上に壮大な何か 運命が待ち構えているのではないか

と私を思ってしまう。

勇者としての物語のフリーレンの冒険は終わったけど、

フリーレン自身の物語、フリーレンの冒険は

まだはじまったばかりだ!!

そう感じさせる素敵な最終回でした。

フリーレンの心の成長 変化




この後日譚のつづきがきになる。


私も出会った仲間、過ごす時間を一つ一つ大切にしようと思う。

投稿 : 2024/05/04
閲覧 : 42
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7

中島野球しようぜ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

後半からは物語の起伏に乏しく、素直に楽しめなかった、おすすめ度★★☆☆☆

人間の寿命は短いって分かっていたのに…なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…

魔王を倒した勇者たちが50年の歳月を経て、勇者ヒンメルの死をきっかけに人間を知るために旅立つエルフの魔法使いフリーレンの話。序盤は牧歌的で叙情的な作風ながらフェルン、シュタルクを連れて旅をする展開。笑いがありながらも物語の過去語り的な話が展開されて、これはこれで物語の形としては引き込まれるようなものがある。アウラやリーニエのような魔族との戦いはアウラの肩書きに見合わぬ噛ませぶり、緊迫感のある戦闘でまあまあ楽しめた。

のだが、2クール目からの一級魔法使い試験編は、無駄に新キャラをダラダラ出すだけのだれる展開に加え、作画は素晴らしいが盛り上がりの薄いバトルの連続。テンポが悪い上に話も特に面白くないし、戦士キャラであるが故かシュタルクの見せ場もなくて空気。虚無感が漂っていて苦痛だった。

アウラ戦までは良い、一級魔法使い試験以降はとても悪いの差し引きに加え2クール目の新キャラがラヴィーネ、カンネ、ユーベル以外は特に刺さらなかったのでそこも減点して厳しいがとても悪い評価。一級魔法使い試験編は個人的に、推しの子の2.5次元舞台、呪術廻戦の死滅回游に近い虚無感が漂ってると思う。

投稿 : 2024/05/03
閲覧 : 20
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1

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「1000年」生きるエルフから見た世界

週刊少年サンデーの廃刊の危機を「救った」と言われる人気ファンタジーのアニメ化。制作はマッドハウスでなんと親会社の日本テレビがゴールデンで2時間放送を行うという異例の待遇で始まったアニメです。

アニメーションのクオリティはアニメに詳しい人間ならば誰もが知ってるマッドハウス創設時から活躍している錚々たるメンバーが演出やらアニメーターに参加しているのでそれだけで劇場版クオリティーです。

それもその筈、所謂「少年漫画」のお約束からはみ出た「その後のアフターストーリー」からなる珍しい構成がアニメーターとしての好奇心を駆り立てたのだと思います。

なので作品の視点が「映画的」であり「叙情的」です。

1000年を生きるエルフ、およそ300年生きると言われるドワーフ、そして寿命が100年満たない人間のそれぞれの価値観や感情を描き出すストーリーは少年漫画というよりは少女漫画的な感性だと言えなくもありません。

最近の傾向ですが、少年誌や青年誌の内容が「少女漫画」的になっているのは読者層の問題もあると思いますが、良い意味で「新しいアニメの形」になっているのかと思われます。

非常に小説的であり、自叙伝のような作り方をしている気がしますね。

なので演出もたいへん凝った作りになっているので、背景美術やカメラアングルもこだわりが見えると思います。

ただ個人的にはちょっと「叙情的」すぎる気がして作品の緩急がないのが気になります。これは好みの問題だと思いますが。

「ダンジョン飯」くらいメリハリの効いた作品の方が好みなのでこちらの評価となりますが、最近のアニメの中では「推しの子」と同じくらい実験的な作品だと思いました。

投稿 : 2024/05/03
閲覧 : 218
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17

みゃー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

価値観の共有

[作品の評価]☆3.5
最初はそもそも寿命が何千年もある異種族に人間の感情を理解してほしいなんてそれこそお門違いの押し付けなのでは?と冷めたことを思ってしまった。でもやっぱり楽しいことでも辛いことでも経験や思い出を共有出来るってことは嬉しいことなのよ。多様性が叫ばれる昨今でこの作品が多くの人に刺さったのはやはり根底には価値観を分かち合いたいという気持ちがあるからなのでしょう。

[キャラの評価]☆4.0

[作画の評価]☆3.5

[声優の評価]☆4.0

[前半クールOP曲]☆3.0

[後半クールOP曲]☆4.0

[ED曲]☆4.0
Evan Call氏が編曲してるだけあって作品によく合っていたと思う

投稿 : 2024/05/02
閲覧 : 23
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9

ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

長生きエルフは人を知りたい

世界を救ったエルフ
しかし寿命は他の人間とは違う、だから人を知るために旅に出る

そしてこのエルフ、フリーレンは
プリキュアになるのだった

投稿 : 2024/04/30
閲覧 : 73
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4

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Mi-24 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

穏やかに、流れゆく時間を楽しむ

先人から受け継いだものを、次の世代へと渡す。

フリーレンとフェルンの二人で旅をしている時が、一番好き。
ゆっくりと、しかし確実に二人の仲を深めていく旅は、見ていて心地良くて素晴らしかった。

途中でシュタルクが加わり三人の旅に。
今度はフェルンとシュタルクの物語をフリーレンが見守る関係性に。
フェルンとシュタルクのやり取りがいいので、これもまた良い。

ゆっくりと語り聞かせるような進行に適度にちょっとしたギャグが挟まるのも良かった。


しかし、魔法試験編は微妙。
ひたすら「フリーレンは凄い!」を繰り返すだけで、かなり不快だった。
フリーレンのミミックギャグも、くどくて鬱陶しい。


素晴らしい作品だったのに、ラストの魔法試験編でケチをつけられた感じがする。

投稿 : 2024/04/28
閲覧 : 31
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5

hidehide さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

何だか色々、凄くいい!良かった!

不老長命なエルフ、そして、寿命がある人間…

1000年以上 生きている以上、
数人と過ごした10年なんて、記憶のかけら程度…

その、人生の 1/100の『かけら』が
いかに大きかったのか…と気付いた時、
そのエルフは

なにを思い、なにをするのか…

何故か、1話 1話、ジワジワきます。
なんなのでしょうね。

あの時、
こうしていれば、こう言っておけば、と、
自身の過去を想起してみたり、

この先は、
こうしよう、こう言ってあげたい、と、
思わされる作品です。

それでも
ちゃんと、笑える所は笑えるし、
神話クラスの強さも見せる

良作過ぎる程、良作です。

OP、ED、でチラホラ見受けるシーンには、
何やら意味深な所が多々あり、切なくなりますね…

ずっと、
3人の、時には4人の旅を、
フェルンに怒られるフリーレンやシュタルクを、
フェルンやシュタルクを褒めるフリーレンを、
ずっと見ていたい、そんな作品です。

投稿 : 2024/04/28
閲覧 : 150
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18

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ヘンゼル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:今観てる

新鮮な感覚

原作は1巻のみ購入。
というのもアニメ化する数年前から、既に気になったので買っていました。
その当時は自分の好みには合わなかったので、続きは買わずに半ば忘れかけていたぐらいで・・・。
正直アニメ化する前までは、「そこまで面白いかな」と侮っていましたが、実際蓋を開けてみると、並大抵のアニメを蹴散らせるくらいには面白かったですね。


特に良かったのは作画ですね。
見せ場の作画は圧倒的。
並大抵のアニメ映画以上の作画で、鬼滅の刃とかもそうですが、地上波の普通のアニメで気合が入りすぎなぐらい良かったです。

しかし、全てに気合が入っているかといえばそうではなく、上手く気づかない程度に手を抜いてるんですよ。
例えば引きの絵とか、ダイジェストになっているところとかですね。
こういう視聴者が気づきにくいとこで上手く手を抜いている所が、ちゃんと最後まで予定通りに漕ぎつけた要因なのではないかと思います。


ストーリー面では期待していたものとは違いましたが、普通に楽しめる出来にはなっていましたね。

期待していたものとは違ったというのは、勇者ヒンメルが亡くなって、フリーレンが後悔し、「人間を知る」という名目で旅を始めるという物語の始まり、つまり序盤に受けた印象と、紡がれた物語から感じる印象に相違があったからなんですよね。

始まりは重厚的なんですよ。
人の死を扱っているわけですし、「人間を知る」物語、そして「葬送」というタイトルから感じるのは、魔王が滅び、平和になった世界で出会いと別れ、そして死を送っていく、という情緒的なものを浮かべると思いますし、実際、私はそう感じていましたしね。

ですが、物語が進むにつれてそういった重厚的なものだと感じ取れるのは、メインではなく、サブテーマのような扱いになっているような・・・。

物語が軽くなった、というのは語弊がありますが、カジュアルさが増して、物語の重厚感が薄れたのは否めなかったです。
最初にハンバーグだと思っていたものが、実はハンバーグにかけるソースだったみたいな、物語に風味を持たせる味付けだったんだな、と。
上手い例えが見つかりませんね・・・。もっと語彙力が欲しい。


本作ってなんか特殊なんですよね。
今までにない感情、感覚に思わせてくるというか、気づかせてくれる。

それを如実に感じたのは試験編。
激しい戦闘が行われていたとしても、それがいまいち気分的に盛り上がならない。
というのも、フリーレンやフェルンもそうですが、出てくる殆どのキャラクターにダウナー属性がついていて、そのキャラのテンション感と状況に大きな溝があるからだと思います。

テンションを0~100の間で数値化してみると、本作に出てくる殆どのキャラのテンション感って20~80の間くらいなんですよ。
そのため激しいアクションシーンになったとしても、本作のキャラは80くらいがテンションのMAXなので、状況とテンション感が合っていないなと思ってしまうんですよね。

自分的に戦闘シーンはテンション感的にMAXの100で観たいのに、冷や水が常時注がれてずーっと温度が80度くらいをキープしているような感じで、結局盛り上がる戦闘シーンがぬるま湯みたいな感じで終わってしまう。
そんな感じです。

キャラは凄く好きなんですよ。
デンケンから始まり、ヴィアベルやラント、ユーベル、リヒターといった、そのキャラが抱える個性が本作の作風と凄くマッチしているし、勇者ヒンメルの影響も垣間見える過去回想があって、話の筋道としても非常に考えられたものになっているなと思いました。
だからこそ、もったいないなと強く思います。

ただ擁護するなら、疲れない戦闘シーンではあったかなとは思いますね。
それはそれで新鮮な感覚だったかなと思います。


総評としましては、「作風が物語を狭めることがある」ですね。

試験編以前の作風が、静寂さや物静かなものであるため、ダウナー属性とは相性が良かったのですが、戦闘シーンがメインである試験編は、躍動や成長の要素が多かったために、ダウナー属性とはかなり組み合わせが悪いように感じました。

特定の属性を沢山のキャラにつけるのは構いませんし、それが作品の色としてあるならそれはそれで大切なものだと思います。

ただ、それは同時に縛りでもあり、出来ないことも増えるわけで・・・。
ガンダムシリーズとかもそうですが、戦争をテーマにしているのであまり明るいお話を描けないんですよね。(武闘伝みたいなイレギュラーもありますが)

と、長々と本作の欠点について書きましたが、ちゃんと面白かったですし、キャラも魅力的で、ただやり取りを見るだけでも幸せな気持ちになる日常回は特に好きです。
あとは、メトーデにフリーレンを取られて、嫉妬しているフェルンは個人的にMVPをあげたいと思います。
え?可愛すぎでしょ。

こういうキャラの肉付けが上手い所が、人気な理由だと思いますね。

というわけで以上です。

投稿 : 2024/04/27
閲覧 : 34
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2

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

印象度:97

原作未読。

魔法が存在し、エルフやドワーフなど人間以外にも様々な種族が共生する
中世欧州風の王道RGP的なファンタジー舞台設定。

本作品に特徴的なこととして、まず挙げられるのが、
主人公が魔王を討伐した後から物語がスタートするところです。

人間の一生の儚さ、それゆえの凝縮された刹那を感じさせることが
作品の底流にあるとすると・・・、

人類の文明史ほどの長い寿命を持つエルフの回想を交えて、
俯瞰的な視点から現在と過去の比較を行いストーリーを進めることは、
とても有効であることは誰でも気づくところだと思います。

とはいえ、回想される過去は、
エルフの記憶に強く残っているものである必要があるし、
作中の現在の世界や登場人物に大きな影響を与えていた方が、
現在のストーリーとの絡み具合もよくなるし、
受け手にとっても、まったく知らない人物や事柄であるよりは、
知っていた方が当然没入しやすくなるし、
などなど、これらの条件を積み上げていくと、

勇者による魔王討伐という一大イベントこそを、
過去の回想話にしてしまうというのは、
実は最も理にかなったストーリーテリングであるという解答に行きつきます。
ひらめきによるのか、理詰めで到達したのかは定かではありませんが、
すばらしい発見だったと思います。

しかし、それだけにはとどまらず、
破綻の無い世界観の構築、
無駄なキャラクターがいないのではないかと思えるほどの
キャラクター設定の細やかさと自然な絡み方、
各話ごとに、じんとくるような何か、
ドキッとするような何かがあるなどのストーリー構成と展開の妙。

ジブリとはまた違った優しく親しみのあるキャラクター造形。
表面的な優しいタッチの中に狂気も表現できているのは、
これまでのマッドハウスでは見られなかった、
浄化されたマッドハウスの新境地を見た思いです。

原作既読者の評価から失速すると思われた一級魔法使い試験編。
アクションとキャラの絡みがさらに多彩になり、
面白さが加速しているのが素晴らしく、
シーズンの終わり方もきれいな形で、余韻が残る良いものでした。


オープニング・エンディングすべて世界観によく合っていました。
OP1「勇者」はYOASOBIのベストじゃないでしょうか。
OP2「晴る」は最初は印象薄かったのですが飽きがこないスルメ曲。
ED「bliss」もいい曲。予告のランダムなセリフとのつながりもイイ感じです。

投稿 : 2024/04/26
閲覧 : 55
サンキュー:

8

pop22 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

雰囲気も作画も良かった

エルフと人間の時間間隔の差はもうちょっと引っ張っても良かったかも。

PS:原作の漫画はバトルシーンが微妙なので注意

投稿 : 2024/04/26
閲覧 : 28
サンキュー:

1

ネタバレ

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

涙葬送

原作未読(2024.4)
素晴らしいアニメだった。まぁ、好みはあるだろうけど、自分は文句のつける所は特に見当たらなかった。
個人的には「キノの旅」「不滅のあなたへ」(1期)のような人間に対するフリーレンの達観した無常観みたいなものを感じつつ、それでいて、自身の人生の楽しみ方、関わる人への不器用ながらの慈しみがとても良く表現されていたと思う。実にMADHouseさんやなと思う。そのキャラの気持ちをどうやって、どうにかして伝えたい、表現したい、そんな拘りや情熱を少なからず感じる、しかし、そう感じたのは全話視聴した後で何となくでしかない。つまり視聴中はそれが当たり前のように自然でそれが当たり前のように受け入れてしまう。
このレベルを他の作品に求めるのは中々に厳しい・・・それはある意味苦行とでもいうか・・・(笑)

私のツボ:YOASOBIさん以外の曲は自分好みでした

投稿 : 2024/04/26
閲覧 : 33
サンキュー:

6

こま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

1話視聴。意外に悪くない?

2023年9月時点で単行本の累計発行部数が1000万部を突破している。

1話だけだと何を目的に動いていくのかは分からないけど続きが気になったのでとりあえず4話までは観てみる。

時間の感覚が全然違うから長命なエルフだとまあそうなるよね。
フリーレンの言ってる事は正しいけどもあの感じだとそうなるのかな。
失って初めて分かることもあるし、大事なものが出来るとなるべく長く側に居たくなるもの。
ただまあ最初見た時、何か悪い事を企んでるかと思ってしまったけどw

魔王討伐したからと言ってそれで終わりは確かにない。
他に魔族とかいれば別だろうけど人間同士の争いが始まる可能性はある。
魔王っていう共通の敵がいなくなるってそういう事だからね。

最後に。声優さんて凄いなと。ED見るまで分からなかったよw

まあ何時もの余裕無かったけど観るかも知れないので保留。

投稿 : 2024/04/25
閲覧 : 82
サンキュー:

5

ネタバレ

定年退職 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

すき

すでに3周みてる。
時代を超えて俯瞰した視線がベースにある。
人が後世に残せるものはなにか。
存在意義や承認欲求、天国とはなにか。
いろんなテーマがあり、数年後に見たらまた違う見方ができそう。
チート級の強さで見ていて安心感がある。
微妙な表情の変化がたまらない。
あとキャラ立ち、作画などはもちろんだけど、ヴァイオレット・エヴァーガーデンを彷彿させる音楽のエバン・コールが効いている。

投稿 : 2024/04/24
閲覧 : 29
サンキュー:

4

つきひちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

かなり話題の作品の評価は…

2クール28話

勇者と旅をしたエルフが、魔王を倒した後のお話。
という切り口が話題となり色々なテレビで芸能人の方もオススメされてました。

視聴した結果としては「ちょっと面白いくらい」

主人公のフリーレンは長寿なエルフ族で、一緒に旅をして魔王を倒した勇者をはじめ、たくさんの人間と人生の別れをしてきている。
時間の流れが違うエルフという視点から、人生の儚さや意味、人生の儚さを描いているのかなぁと。

フリーレンをはじめとして、登場キャラはチャーミングで良かったですが、魔王討伐後の世界ということもあり、戦闘は薄味で、チート級に強い。
旅の目的に達したときにフリーレンが思うことこそがこのアニメの醍醐味でしょうが2期では序盤?中盤?くらいで終わっているので、視聴した達成感は正直ないですね。

コミカルな要素も強いので、テーマは重いでしょうが軽い気持ちで見られます。

フリーレンが悪いと言うわけではないのですが、
これ系のテーマであればアニメ映画の
「さよならの朝に約束の花をかざろう」を現段階では断然推します。

投稿 : 2024/04/21
閲覧 : 52
サンキュー:

2

shitasama さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

評判通り

ほんと評判通り…ほんと面白い
何故かこれ見終わったら夏目友人帳見直そうかな
と思った
さて続き見るかな

見終わって
いや〜お見事としか言いようがない
作者も嬉しいだろうな、ここまでしっかり作ってもらって
原作を読んでいたので…あ〜すっかり忘れて見たかったなって見終わって思った
でも原作は読むし、2期も期待してる

投稿 : 2024/04/21
閲覧 : 36
サンキュー:

4

ネタバレ

まいやひ~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

日常回でビール3本はイケる!

アニメに惚れ込んで原作を追いかけ始めたファン層です。
アウラ編も試験編も緊張があっていいですが、私個人として魅力的だったのは
やっぱり旅路での日常回。
原作コミックスでは描かれなかった細かい仕草や表情がとても印象的。
中でも一番のお気に入りは14話かな~。
{netabare}ふくれっ面のフェルンはやっぱり可愛いし、屋根瓦を滑り降りるフリーレンの
仕草も可愛いし、握りしめた拳を震わせるシュタルクも可愛い。{/netabare}
さりげない表現を印象的に挟んでくるため、ニヤニヤと感動が止まりません。
ここまで心惹かれるアニメに出会ったのは久しぶりな気がします。
2期制作がどうなるのか分かりませんが、今はただ制作スタッフに感謝感謝!

----------追記----------
{netabare}ネット上で見かけたんですが、EDのお墓ってフェルンのだという噂は本当???
そう思ってED見返したら目からゾルトラークが・・・(涙){/netabare}

投稿 : 2024/04/21
閲覧 : 36
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ahiro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

2024.4.19 視聴済み

投稿 : 2024/04/20
閲覧 : 22
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challia さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アウラ戦以降面白くなってきた

最初の頃はどうかなぁと疑問だったけど、アウラ戦以降は面白く感じました。特に一級試験受験以降のストーリーが興味深く、登場人物ではユーベルが魅力的でした。ただ、やはり初期の頃から感じているフェルン(やシュタルク)の強さへの疑問がマイナス要素として私の中では残ってます。短時間で強くなりすぎではないかなぁと・・。アウラは特別かもしれないけど、500年鍛錬し続けている。人間以外は人間とは比較にならないレベルの長さで修行していると思う。それに数年鍛錬しただけの人間が対抗できるとは、ちょっとその点がひっかかってます。海外では人気が高いみたいなので、応援したいと思います2期制作

投稿 : 2024/04/18
閲覧 : 36
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3

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おおかみ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ありそうな内容だけど

面白かった。YOASOBIが良い歌も歌う。
・過去の仲間との思い出再会。今の仲間の成長や旅の進展など今後も気になってしまう内容
・寿命の違いってのは他アニメでも取りざたされるけどこの作品はキレイに描いている気がする。他のアニメにもそういった物はあるけども
・各キャラが魅力的。特にヒンメル

投稿 : 2024/04/16
閲覧 : 30
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1

ろーみし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ごめんなさい

話題作なので流し見

良かった点
・思いつかない

悪かった点
・思いつかない

満足度 20/100点 オススメ度 50/100点
本当にごめんなさい
どうしても本腰を入れて見れませんでした
流し見なので下手なことは言えませんが、一言でこのアニメを表すと
「雰囲気のある日常系アニメ」です
ストーリーは冒険ものにしては薄味です
ですが独特な雰囲気があります
序盤の展開が影響しているのでしょう
クスッと笑える様な要素も多いので、意外とこのすば等が好きな方にオススメできるアニメかもしれません

投稿 : 2024/04/14
閲覧 : 66
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2

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anikorepon さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

しっとり、穏やか、沁みる一言、そして魅せる魔法!

原作未読で新鮮な感覚で視聴できてよかった。

穏やかな日常会話に声優さんの声が響く。
これほど声優さんの演技に心打たれたことはなかったかもしれない。
何気ない会話でありながら、魅力的なキャラクターをより一層引き立てていた。
ある意味、演技力がなければ作品が台無しになるような作品なのかもしれない。

物語の展開はなんとなく先が読めてしまうのだが、独特の雰囲気と演出で期待以上で大満足。
中盤からは序盤の雰囲気を残しつつ、少年漫画らしい熱い展開へ発展。
最後は圧倒的な作画力で魅せる魔法の戦い。

音楽もまた素晴らしく、全体の雰囲気をいい感じに作り出し、本編を最高に盛り上げていた。



絵がとても素晴らしい。
緻密に書き込まれているわけでも、煌びやかなわけでもないが、確かな画力で見る人に強い印象を与える。

背景美術も素晴らし。
爽やかな青空がとても印象的だ。

そして、動く。
やはり、アニメーションは動いてこそ価値があるものだ。
無表情で繰り出される魔法の数々、武器を使ったアクション。
服を着る動き、切り落とされる髪の毛。
天地創造のような魔法の応酬。

物語の雰囲気と相まって、印象に残るアニメーションが盛りだくさんだ。

投稿 : 2024/04/14
閲覧 : 20
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4

ルカルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作よりも面白いアニメ

原作も読んでますが、アニメ化してさらに面白くなった作品。

ファンタジー冒険ものですが、魔族がいる独特の世界とエルフの主人公フリーレンが人間と関わる事で見せる変化やほっこりする日常パートと動きの激しいバトルシーンも注目です。

今までにない切り口で進んで行くストーリーも好きです。

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 37
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5

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ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

向こう数十年試聴に耐えるアニメ

私はだいぶ以前、少年サンデーを読んで育ったのですが、最近は、あまり少年サンデー原作のアニメ話題作も聞かなくなったなぁと思っていたら、こんなに素晴らしい作品が連載されていたのですね。優れた作品にはありがちですが、どのカテゴリーに分類するか難しさもありますが、一応バトルもの・冒険ものになるんでしょうか。

もっとも、最初12話はほとんどバトルもなく、それが唯一の不満だったのですが、後半12話はかなり白熱して、楽しかったです。ただ、フリーレンは強すぎて、特に前半13話では、逆に強さが分かりづらかったり。断頭台のアウラとか、正面から戦ってないですし笑 逆に前半13話でいえば、フェルンvsリュグナーは見応えがありました。あと、フリーレンとフェルンは基本的に一般魔法しか使わない(?)ので、その点からも、強さが分かりづらいですね。他方で、他の魔法使いの魔法はカタカナだったりするので、それはそれで分かりづらいです。服をきれいにする魔法、とかって言ってくれれば分かるんですけどね笑
 
それから、勇者ヒンメルですが、未だに戦っているシーンほとんどない気がします笑 ほんとに強かったんですかね笑

もう少し真面目に評価すると、本作品の特徴は、異なる3つの時代(現在、80年前、1000年前(?))を織り混ぜていることと、寿命の異なるエルフと人間の交流を描いているところでしょうか。これがうまく効いているように思います。特に、本来は感情が希薄なフリーレンが、フランメやヒンメル・ハイター・アイゼンや、フェルンやシュタルクとの交流によって、自分でも気がつかないうちに影響を受けている、という意味では、一人のエルフの成長(?)物語といえるのかもしれません。

それから、私個人として、世界観の設定で面白いな、と思ったのは、魔族は言語を操るのだけども、彼らが言語を使えるのは、話し合いのためではなく、自らに都合のよい状況を作るため、という部分ですね。

あえて微妙だった点を挙げるなら、魔法使い試験で、キャラクターの数がちょっと多すぎたかな、というくらいでしょうか。ただ、競争相手の魔法使いもみんな魅力的だったし、魔法使い試験自体はとても楽しめました。

それと、フリーレンにヒロイン色がないので(フリーレンは主人公というべきでしょうか)、その立ち位置はフェルンなのでしょうが、フェルン可愛いけど、ちょっと面倒くさすぎますね笑 ちょっとやりすぎかなと思います。

向こう数十年、少なくとも20年くらいは試聴に耐えるだろう、トップクラスのアニメだと思うので、久しぶりにかなり高い評価です。

投稿 : 2024/04/10
閲覧 : 34
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9

Qoo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

回想シーンが待ち遠しくなるアニメ

キャラの過去を掘り下げることが大正義となりつつある昨今、本編置き去りで長すぎる回想シーンを取り入れるアニメばかりになり、正直うんざりしていた自分。

しかし本作品は短めの断片的な回想シーンを物語の中に散りばめる斬新な手法を用いており、回想自体は1分少々と短めなものの心を撃ち抜かれるシーンばかりで気がつけば回想シーンが待ち遠しくなるほどになっていた。

また本作品は原作も十分面白かったがアニメ化して大成功した部類と言える。原作の唯一の弱点であった淡白な戦闘シーンが大迫力のアニメで補われており、カメラアングルも凝られたものに変えられていたり、服の皺や風に靡く髪などまで繊細に描かれていて作画への力の入れようが伺えた。

キャラについてはとにかく可愛いの一言に尽きる。見た目もだが言動が愛くるしく、好感度の低いキャラはほぼいないぐらい。また徐々に進展していくキャラの関係性を見守るのも楽しく、とにかく微笑ましい気分になる。

音楽はOP,ED共にビッグネームなので間違いなし。地味に良かったのがBGM。ケルト系の音楽が物語の雰囲気と最高に相性が良く様々なシーンを盛り上げてくれた。

投稿 : 2024/04/10
閲覧 : 45
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葬送のフリーレンのストーリー・あらすじ

勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。(TVアニメ動画『葬送のフリーレン』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2023年秋アニメ

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