Baal さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

混沌の街・池袋。彼らの非日常なる日常が始まる・・・

成田良悟によるライトノベルを原作とする作品で分割３クールの

最初です。全１２話、原作未読。


不思議で不思議でないような、人生が変わってしまうようで何一つ

変わっていないような、とても奇妙でどこにでもあるような出来事を

経験してから半年の月日が流れた・・・


とにかく面白かったです。序盤や１つの話が繋がった後はまた混沌と

したそれぞれの登場人物のそれぞれの時系列で展開される物語で

まだどれも繋がらない感じがもどかしく思いますがそれらの物語が

どこかで鉢合わせしたり、すれ違ったりしながら幾度も交錯を繰り返して

１つの物語として組み合わさっていく様子はやっぱりこの街に戻って

来たんだと思える感じでした。

全てを見渡そうとするもの、力をもって力を支配するもの、ただ自分の

居場所を残すもの、街の影に潜み操るもの。その全てがこの池袋という

１つの街の中で自分たちをここに存在させようとする。

その時に１つまた１つと合わさりこの街を飲み込む大きな渦と化していく。

そしてその渦はこの街そのものである。その中で非日常なる日常が生まれ

それは日常なる非日常と変わっていく。

日常と非日常の狭間に取り残されまいと渦から逃れようとする。

そうやってこの物語は紡ぎ出されているんだなぁと思います。


それから今回はバトルに見ごたえのあるものが多かったと思います。

ロシアからやって来たエゴールやヴァローナ、それからおなじみの

罪歌、静雄、セルティ。それからダラーズと埼玉のTo羅丸、

ブルースクウェアといたる所でバトルありで人ではないものと人の

バトル、人対人のはずが力関係は人ならざるものと人のバトルと

本当にすごいのが多かったように思います。

それに拳をぶつけ合うことで分かりあったり、生きる希望となったり

となんかいい感じになっているのもあって面白かったです。


でもこの街の中で本当にヤバイのは一体誰なんでしょうねぇ。

力を持つもの持たないものその二つがあるだけなのに自身を肯定し

否定しその二つの運命から離脱しようとするものがいる。

またその運命をコントロールしようとするものもどこかにいる。

運命に転がされるものと運命を超えていこうとするものの二つもまた

この街でヤバイのへと変貌していくのかなと思います。


OPは一期の裏切りの夕焼けには自分の中で負けましたがそれでも

良かったです。それに安定の曲の間で前回までのあらすじが出ていました。

EDはそれまでの中でも一番良かったです。

最終話の幕引きも次なる混沌の幕開けみたいで次の「転」がとても

楽しみです。

◆個人的点数評価　83.091点