山田 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
悪くはないが少し惜しい
■一言でどんなアニメ?
痛みや感情を共有し合う男女の物語
■良かった点
・人の感情を表現するための個性的なキャラクターや物語の設定
・キズナシステムによって結ばれたキャラクターがミッションをこなすというわかりやすい構成
・現実では誰かと繋がることが難しい部分をキズナシステムで表面的に繋げてしまうことで、登場人物の心理が非常に読みやすい
■悪かった点
・感情の振れ幅が唐突(好きになった経緯や動機などの描写が希薄)
・傷に加えて心の痛み、しいては心の声なども共有してしまったため、物語が非常に駆け足
・キズナシステム実験をしていた組織に何の制裁もない
■一番好きなシーン
「痛みも悩みも分かち合いたいです。キズナシステムとか関係なく、ちゃんと一緒に話して、ちゃんと一緒に考えて・・・だから、俺の痛みを返してください!」
キズナシステムをベースに誰かと繋がることが大事だという部分を丁寧に描写し、最終的にはそれがなくても僕たちは大丈夫!誰かと繋がるためにキズナシステムがあったんだよっていうのは凄く納得いく展開でした。
法子が最後に本当に意味で勝平と繋がって笑顔を見せてくれたのが良かったです。
■総評
設定や物語の構成は非常に良かったのですが、ちょっと盛り込みすぎて駆け足感があった印象です。
12話なら共有するのは痛覚か感情のどちらかに絞って、その部分の描写や展開をみせていく感じでも良かったんじゃないかな?
恋愛描写も凄く唐突でいきなり好きの感情がMAXに達してしまったのが残念でしたね(心の声が漏れる設定があるので仕方ないと言えば仕方ない)
しかし痛みをキーワードにして男女の繋がりというテーマを掲げ、しっかり最後にそのテーマを回収してくれたのは評価点として高いです。
自分の痛みや他人の痛みを理解するために何をしなければならないか?を上手に表現していた作品でした。