「Wake Up, Girls! Beyond the Bottom(アニメ映画)」

総合得点
63.1
感想・評価
73
棚に入れた
280
ランキング
4453
★★★★☆ 3.8 (73)
物語
3.7
作画
3.6
声優
3.8
音楽
4.1
キャラ
3.9

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ゴール。

【概要】

アニメーション制作:Ordet、ミルパンセ
2015年12月11日に公開された劇場アニメ。
監督は山本寛。

【あらすじ】

結成から二年が経とうとしている仙台発のアイドルグループ「Wake Up, Girls!」
東京の大手レコード会社「bvex」と契約してメジャーデビューをしてみたものの、
東京は甘くなく、2ndシングルは爆死。「bvex」の大規模音楽イベントでも誰からも注目されない。
メンタルが削られ続けていく彼女たちであるが、夜の公園でグダグダな会話の中から、
『まだまだ諦めない!』と七人がお互いの意思を夜の公園で確かめあった。

そこに、かつてガールズをプロデュースした音楽プロデューサー・早坂が登場。
素材を磨くことにやりがいを感じる一方で、東京進出に喜ぶガールズに不満だったのか、
協力から一切手を引き完全ノータッチ。その結果のガールズの苦境を放置していたのだが、
あまりに不憫すぎたのか、新曲「少女交響曲」を提供して「アイドルの祭典」への出場を提案。
『いける!』ガールズたちは燃え上がり、夜の公園で新曲を練習するのだった。

そして東京から仙台に拠点を戻し、ガールズは原点に立ち返っての芸能活動を再スタートするのだった。

【感想】

監督は、この映画を上映前の2015年の10月30日にウルトラスーパーピクチャーズの取締役を辞任。
翌2016年3月25日にOrdetの代表取締役を辞任。
2016年3月31日に7分間の宮城県PR短編アニメ『Wake Up, Girls!の宮城PRやらせてください!』を公開。
2016年5月30日に体調不良により無期限の休養を発表。(数カ月後に復帰)

製作トラブルや金銭問題で事実上の解任なのかな?

・山本は日常的に打合せやチェックをサボっていた
・ミルパンセ等はその尻拭いをしていた
・結果的にOrdetは億の負債をかかえる
・声優へのモラハラセクハラもあった
・制作委員会は以上を鑑み新章から山本を外すことにする

↑転載ではあるが、上記のことを言われている。

取締役クビ、監督クビ、WUGプロジェクト自体からも引き剥がされた監督は、
作品と会社を奪われたとか言って憤慨して製作委員会と対立している。

後の2019年3月8日に、さいたまスーパーアリーナで開催されたラストライブにて、
後任の監督やプロデューサーなど関係者の多くが出席する中で、
原案・監督の立場に関わらず招待されず、元々が声優やスタッフとの仲が良好であったと言い難い。

https://peing.net/ja/q/b94fee8f-6e54-4e5f-91b1-888c760d3453
https://peing.net/ja/q/26e28f01-2ecc-4da9-808b-317fca5fcf76

元々にセ○ハラ、モラハラ、パワハラの黒い噂が多い人物であるが、
質問された疑惑を本人が明確に否定していない。

アニメ2期があったら、山下七海を外して6人でWUGをやると公言するパワハラをしていたものの、
実際に追放に近い形でWUGから外されたのは、監督自身。
自分を客観視出来ない、周りとの認識を共有できない。

文脈から見るに他人との距離感を察知する能力の欠如でトラブルを起こす。
何故人が嫌がるのか、他人の発言や反応から倫理的思考を構築して対応が不可能な性質に見える。

かんなぎ … “演技指導”と称してグズグズの泣き顔状態で収録させられたと戸松遥の証言。
ブラック★ロックシューター … イベントの壇上での花澤香菜へのセクハラ未遂動画。
フラクタル … 津田美波へ「津田ぁー結婚してくれぇー。」など数々のセクハラ。

などの案件からも推察するに、WUGから外されたトラブルメーカー気質はゴシップではなく事実ではないか?
公私混同ならまだマシで、リアルと仕事の上で演じることの区別が本気でついていない監督の、
悪質なアイドル育成ごっこから、ガールズ声優の安全を守る製作委員会の判断があったと思えてしまう。

「過去の栄光?に縋って生きるのかねぇあのバカな七人は。」
などと2019年になって監督は意味不明なことを発言しており、
さほどヒットせず業績が振るわなかったWUGを錦の御旗に、七人の出世作!だから、自分に跪け!裏切り者!!
と言わんばかりの態度は、認知機能に問題があるのかもしれない。

WUGファンも一枚岩でなく監督個人のファンも一定数は存在しているようではあるが、
ラストライブの会場で見かけたら通報する!とワグナーから言われていた程に監督の悪名は高く、
声優アイドルユニットとしてのWUGが大好きな人の中には、
監督が声優たちに近づいて危害を加えることを本気で危ぶむ者もいる。

「もうあいつらに歌わせる訳にはいかないな」
と意趣返しに自分が作詞した歌の利用停止を再三要求を製作委員会にするが、
後任の監督による続編でも新曲を提供しているMONACAの神前暁・田中秀和の両作曲家は、
WUGの以前の曲使用を問題視しておらず、
むしろ、WUGの歌はメロディに良さに支えられていて、
歌詞を差し替えても問題ないように思えてしまう。

監督が持っているのは著作者人格権であって、財産権はエーベックス側に存在している。
事あるごとに権利を主張するもの、楽曲の利用に関する法と契約の根拠が存在しないので一回も勝てていない。

Ordetの代表を解任された後もtwitterのOrdetの公式アカウントで暴言を繰り返し、
アカウントを取り上げられるなど、問題行動が多い。

気分で生きていて、債権者破産したことについては、
『法律なんてクソ食らえ!』と発言しており、
余程の信仰心がないとネットで見かけても寄らず触らずが妥当かもしれない。

さて、本作はWUGの活動の総括として大団円の向かうのであるが、
今までのストーリーにあった、

・頼りにならない大人。
・醜さも厳しさもある芸能界。
・挫折だらけの展開。

などの負の部分がアク抜きされており、話の都合か?これまでと違ってWUGに優しい世界。
サクセスに向けての爽やか仕立てな展開になっている。
ただ、終盤に向けて各イベントを消化している予定調和的な消化試合の感じも否めなく、
掘り下げが出来ていない各キャラに感情移入して応援できてない人には、
少々退屈ではないか?という懸念もある。

あと、序盤の10分程度は削っても問題ない冗長な内容であり、
久海菜々美のエピソードなど、後半をじっくり描けなかったのか?との構成の悪さが気になった。

このアニメでは、アイドルアニメによくある記号やデフォルメなキャラ付け表現を廃してはいるが、
その一方でリアル志向を目指した人格表現が成熟していない。
七人の少女は、女子の癇癪とか面倒くささといった本当のリアルを避けて、
男の都合で差し障りのない範囲でしかキャラが動いていないという表現の弱さがある。

一言で言えば“エゴイズムの不足”
例を出すと、『アイドルマスターシンデレラガールズ』では、

・本田未央の説教したくなる感情の振れ幅と行動の数々。
・一見おとなしい娘に見えた島村卯月が溜め込んだ鬱屈の暴発。

理屈では割り切れない、マグマのような女の情念。十代の青さ。
キャラ記号ときらびやかさのデレマスのほうが、余程に理不尽な女性心理のリアルが描けている。
要は、プロとは人間の姿を把握した上で創作の世界にある漫画的な嘘やデフォルメを施している。

比べると、WUGでは監督の箱庭の中でのさじ加減で傷ついたり成功したりする人形の域を出ていなく、
リアリズムに拘るというものの、単にオジサンの想像で無能として描かれた業界人に足を引っ張られ、
少女キャラが踊らされてるに過ぎない、だからキャラが活き活きとしていないし、
話の作り方に発想の幅が狭すぎると思った。

女性心理の悪い意味でのリアルさが必要ない創作物は世にいっぱいあるが、
十代の少女たちを中心としたリアルな青春の群像劇を主張するからには、
徹底的にリアルな心理描写を拘るべきだと思うが、
そこから逃げて作られた男の都合の幻想的な嘘くささが目についた。

リアルが出来ていなければ、記号表現でもあざとくてもアニメ的な感情表現で、
視聴者を引き込む仕掛けを作ったほうが良いと思うのだが、
どっちも出来ていない点で薄いキャラたちの青春物語として情が移ること無く終わってしまったような。

人気が出なかったポイントも上げておく。

アイドルアニメはキャラがソロでも売れるように、
ひと目で顔と名前を覚えられるようにキャラ付けして売るのが鉄則なのだが、
視聴者への媚びは恥だと考える監督に意向でよく言えばナチュラル、
身も蓋もない言い方をすれば個のキャラが薄い集団になってしまった。

そもそもがWUGとは、エイベックスと81プロデュースによる共同企画であり、
声優アイドルプロモーションとの一環としてのアニメーションだったはずなのだが、
秋元康や、つんくを気取りたい監督の個人的な欲求を満たすためだけの私物化が、
作品に反映されてしまい全く華のない辛気くさいだけの内容になってしまった。
クライアントが求める青写真と作品の乖離が激しいのではないか?と思ってしまう。

女性アイドルは少女たちがTVなどでアイドルを見て自分も憧れてなりたい!と思うものだから、
アイドル表現には女性受けする可愛い・格好良い表現が欠かせない。
ラブライブだって女性的な可愛さを一見ボーイッシュな星空凛に盛り込んだりしている。
女性視点で納得する“可愛い”すら“媚び”という概念で切り捨てた作品性。
結果として、芸能物語としては地味になりすぎて、それこそ何でアイドルアニメ?
同じキャラでもスポーツで全国を目指す高校部活物語をやったほうがしっくり来る。
とにかく作品性と芸能界設定がイマイチ噛み合ってない印象を受けた。

売れるように作っていないと後付けで監督が言い訳するものの、
どうやれば売れるのか理解してない監督が、ただ自分自身の好みで作っただけの作品。
そもそも採算度外視で趣味の作品を作りたければ、自主制作すればいい。
プロジェクトの失敗は監督の人選が揺るぎない大きな原因と言える。

元々が人と感情を共有することが出来ない監督の発言の数々から見るに、
アイドル(アニメ)ファンのニーズから一切乖離した作りが、低迷に繋がったような。
(WUG声優の活動の頑張りで声優自身のファン層の開拓は成功したようだが)

アニメとしては形だけは綺麗に終われたものの、しっくりこない理由を考えてみると、
本来TVシリーズでじっくりやるべき物語を、劇場版で尺足らずのなかでやってしまって、
描写や脚本の作り込みの甘さが原因ではないかとも思った。
根本的な問題は監督の理想を声優やスタッフに押し付け過ぎた結果であって、
話し合いが不十分ではなかったか?これは違うんじゃないか?という意見が出されても、
一切聞き入れないプロジェクトリーダーである監督の資質の問題であると言える。

(他の作品ではもっとうまくやれてるアイマス脚本家の待田堂子が、
 WUGではイマイチ冴えなかった点。同監督のフラクタルでも岡田麿里や田代雅子が参加しながら、
 大失敗に終わってしまったことも偶然ではないだろう)

実務的な面に話を変えるが、このBTBのパート演出家の証言がある。
ミルパンセの社長でプロデューサーでもある人物曰く、「監督を降ろすので」
何故か?というと「自分で全部チェックします」と、監督がチェック待ちを、
大量に抱え込んで滞納している状態。能書きだけ垂れて、とにかく仕事が進んでいなかった。
監督をチェックから引き剥がさないと永遠に完成しない、時間的にも逼迫した状態。
結局は監督をクレジットだけ残して実質権限剥奪状態で、
ミルパンセが主体で終盤のダンスを含めた原画を頑張って完成にこぎつけたという。
やる事がなくなった監督はアニサマを観に埼玉まで行き、その行為自体も非難されているのだが、
後日、ミルパンセをゴミスタジオだの戦犯だの散々罵っている。

このような人物が業界に長い期間存在していて、
更には京アニ関係者を名乗り好き勝手していることは、おかしいと思った。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2019/10/15
閲覧 : 254
サンキュー:

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