STONE さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
新規軸を打ち出しているが。
ゲームは未プレイ。
グループではなくソロ活動、「ラブライブ!」という大会を目指さないと、これまでの
「ラブライブ!」シリーズからは大きく路線を変更したことで、かなり新鮮な感が強かった。
同じコミュニティに属しながら、パフォーマンスはソロ単位という構図などは、むしろ
ライバルブランド?とも言えそうな「アイマス」シリーズに近い印象。
ソロメインということで、中盤までは「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のメンバー
一人一人をピックアップしていくお当番回の連続。
そのため各キャラの掘り下げという部分は、これまでの作品よりなされている印象で、個々の
魅力も見出しやすかった。
自分なんぞは優柔不断なため、毎回推しキャラが変わるといった具合。
その反面、個々に尺を割いたために「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」という全体の活動は
印象が薄い。
お当番回に関してはメイン的存在の上原 歩夢が最後に来るのはこの手のジャンルの定番とも
言えるような構成だが、歩夢の心の闇的部分は割と早い段階から描かれているところが細かい。
歩夢の問題である高咲 侑への思いに関しては結構百合的な雰囲気があったが、他にも幾つか
ペアのような関係性を築いているキャラがおり、カップリング的な想像が膨らみそうな感じ。
歩夢に関してメイン的と書いたが、作品の構成が個々をピックアップしたお当番回の連続で
あったため、全体を通してみると歩夢はそれほど中心的存在といった印象はなく、やはり主人公は
スクールアイドルのキャラではなく、それを応援する存在である侑なんだろうな、という感が
強かった。
そう言う意味では、歩夢に関してはこれまでの「ラブライブ!」シリーズのメイン的存在である
高坂 穂乃や高海 千歌とはだいぶ印象が異なる。
メインキャラの通う虹ヶ咲学園がお台場にあるということで作品の主舞台となるのはお台場。
お台場は住宅地としての日常と観光地としての非日常の両側面が合わさった雰囲気があるが、
スクールアイドルも普通に学校に通う女子高生でありつつ、アイドルでもあるという日常と
非日常を併せ持った存在ということで、作品舞台として、よくマッチしていたように思えた。
もっとも現実のお台場は最近は日常寄りになってきた感があるけど。
全体的な印象として、アイドルものとしてはよく出来ていたと思うが、
「この作品に『ラブライブ!』という冠は必要だったのか?」という思いはどうしても残る。
2020/01/25
2023/01/21 加筆・修正