「G-onらいだーす-ジオンライダーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
60.7
感想・評価
18
棚に入れた
98
ランキング
5630
★★★★☆ 3.4 (18)
物語
3.0
作画
3.3
声優
3.6
音楽
3.3
キャラ
3.8

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ネタバレ

レトスぺマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

この作品、実はシナリオ担当が「妄想代理人」「超電磁砲」の人だったりする…

長文かつネタバレ多めであるため、本文はネタバレタグで隠します。

{netabare}
本作はいわゆるメガネをかけた美少女達が超能力を発揮し、宇宙から攻めてきたロリべーダースと呼ばれる敵集団とバトルをする萌え系作品である。監督には「HAND MAIDメイ」「ちっちゃな雪使いシュガー」の木村監督、シリーズ構成は2009年に「とある科学の超電磁砲」を担当する水上清資氏である。また、キャラクターも00年代前半萌えアニメ特有の平田雄三氏の愛らしいデザインであり、個人的にかなりお気に入りだ。

しかし、最初に言いたいのはシナリオやストーリー展開が正直言って良くないということである。まずストーリー展開についていえば、各場面の繋ぎとなるクッションがなく唐突なものものがほとんどであり、例えば1話の「主人公ユウキが舞台となる学園にやってくる→敵との戦闘状態」のシナリオであれば「→」の部分なにかしらの予見や会話劇をほとんど設けずに進んだ感じだ。

つまり、バトルが起こることによる緊張感が一切なく、いきなり日常から戦闘モードに変わるため、これではストーリーに入り込みづらい。もっと言えば、全体的に場面ごとに別作品が放送されているのかと感じるくらいであったため、それは本作の最大の欠点といえるだろう。

そして物語の伏線に関していえば、まったく貼られていないわけではないのだが、伏線を貼った時点での内容が薄く、ただ単に一方通行の物語が展開されているような気もして、アニメの肝となるストーリーの緩急を味わうことができなかった部分も評価できない点である。

例えば、本作には本郷一朗君という男キャラが登場し、彼は人間ではなくアンドロイドなのだが、それが描写としてはっきり表れる6話以前の1~5話で彼がアンドロイドであることを示す根拠が描写的に乏しい。
また、あるキャラとあるキャラが姉妹関係、あるいは親子関係という展開は確かに面白いのだが、その展開を設ける前に「もしかしたら…」という要素がほとんどないこともあり、これが最終回まで続くと視聴途中離脱となってしまうのも致し方ないと思える。

そして、超能力を発揮する要素が「メガネ」である必要がない気もするのだが、本作はメガネっ娘萌えを意識しているものであることとキャラクターには魅力を感じた部分は多かったため、指摘するのはやめておこうと思う。

ストーリーについて評価するのならば、小~中学生ぐらいでライトノベル作家を目指しているような子がテスト答案の裏面に書いたような物語といった感じで、おふざけが過ぎてしまったような感じだ。

ただし、シリーズ構成を担当している水上氏に関していえば、本作放送の2年後に私の好きな「妄想代理人」や「光と水のダフネ」といった作品で評価されていることに加え、過去にはVシネマなどの脚本も担当していた経歴から苦労も長く、おふざけの脚本を書く人物であるとは到底思えないわけだ。

ここから考えるに、おそらくプロデューサークラスの人物からシナリオをよりも萌えを重視するような脚本を組むように指示があったか、わざと中学生が書くようなストーリー構成にすることで、物書きという職業に憧れていた往時の自分を投影し、その時の自分に別れを告げ、アニメ脚本家としての本格的なスタートを示しているようにも見えるが真相は謎のままである。

と、ここまでストーリーについて酷評をしてしまったが、キャラクター面に関しては結構魅力的に感じた部分が多かったのである。

それはまず私自身が本作で表現されている00年代前半の萌え絵そのものがお気に入りということでもあるが、主役3人となるユウキ・セーラ・ヤヨイの戦闘時におけるチームワークは時になかなかエロく、漫才的な会話劇は面白いものがあったし一番はメガネをかけているが故に、一見しっかり者に見えて3人ともドジっ子の要素があるというギャップに萌えられたのは収穫であった。

もう一つ付け加えるのならば、敵となるロリベーダースのメンバーはかなり可愛く、パオちゃんやアイちゃんといったキャラクターは早々に敵を裏切って味方になるわけだ。
しかし、この傾向はアンパンマンなどの子供向けに作品によく見られるものでもあって、物語を平和に終わらすために必要な流れでもあるしそもそも子供の時に見たそういったアニメをそのまま可愛いキャラクターで動かしている感じもすることもあってそれを想起させている流れが本作の最も良いところのようにも思えるわけだ。

そしてロリベーダースのほうもしっかり者に見えるキャラにドジっ子要素を入れていることから味方と敵とで共通点があるのはわかりやすい。もしかしたら本作一番のしっかり者のキャラクターはアイちゃんかもしれないということも付け加えておきますかな。

さて、ここからは余談的な話ではあるが本作はTNK(+シャフト)の作品であるが、TNKの初期作品はオリジナル作品でもなにかしらの元ネタからの引用がありそれを萌え化している流れがある。
例えば、1作目である「HAND MAIDメイ」は未来からのタイムスリップやロボット要素からドラえもんが元ネタだということがわかるし、2作目の「あぃまぃみぃストロベリーエッグ」は金八先生、もしくは夏目漱石の「坊ちゃん」が元ネタといえる。

では、この「G-onらいだーす」にもなにかしらの元ネタを萌えアニメ化したものであるのではないかとも思い、まず先述の通り「アンパンマン」といった子供向け戦隊ものからの引用があることは間違いないのだが、超能力バトル、宇宙からの侵略者、まさかの親子関係、ロリベーダースといった部分から考えられるのは「スター〇ォーズ」もネタに含まれているのかなと思うがいかがだろうか?
{/netabare}

投稿 : 2023/09/03
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