「ハウルの動く城(アニメ映画)」

総合得点
76.6
感想・評価
1050
棚に入れた
6612
ランキング
683
★★★★☆ 3.8 (1050)
物語
3.7
作画
4.1
声優
3.5
音楽
3.8
キャラ
3.7

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

まるで夢の中のような不思議なお話。内容にまとまりはないがそこが魅力なのかもしれない。

おさげ髪の可愛い少女ソフィーが荒地の魔女によって老化の呪いをかけられたことにより、
街を出てハウルの城で掃除婦として生活していくお話。
ジブリ作品の中でもメルヘン要素が強くあえて説明しない美学みたいなものを感じた作品。
それがいいか悪いかはともかく気になる部分の説明を省略することによって、
作品のファンタジー要素を強め、こちらの想像力を煽るような印象。
丁寧ではないんだけど反面ノリは良く、キャラクターも活き活きしてます。

ソフィーが呪いをかけられてハウルの城での生活がスタートした時、
どんなことが起こるのか楽しみにしてたんだけど
これといって大きな出来事が起こらなかったのは残念。
呪いで老婆になった少女の生活に動く城とかワクワクする設定だったのに
意外と何も起こらないんですよね。
ようやく物語が動いたと思ったらもう一時間くらい経過していて…

ソフィーは呪いで老婆になったんだけど若かった時よりも老婆になった後のほうが
元気になったような感じがする不思議なキャラ。
老婆になったことで変にやる気が出ちゃったのかな?w
落ち込みまくってるキャラよりは全然いいかなぁと思いました。
見てるこっちも元気がもらえるお婆ちゃんですね
寝てる時とかソフィーの精神状態によって若返ったり老いたりするんだけど
そこらへんの詳しい説明とかは特になく、謎は謎のままという感じです。

ハウルは初登場は紳士的な美少年という印象でしたが徐々にボロが出てきて、
情けない部分も多く見受けられるキャラ。
美しさにこだわってるような描写もあったのでナルシスト?
女の子にフラれて自暴自棄になったこともあるらしい。
紳士的にふるまってるのもカッコいい自分でいるためだったのかもしれない。
ジブリキャラの中でも屈指のイケメンです。
なんか怪物の姿になったりするけどよくわかりませんでした。
悪魔との契約がどうとか言ってたけどカルシファーが関係してたのかな…

この世界は魔法や化学が混在していて戦争の道具にされてたり、
メルヘンな世界観とは裏腹の現実があったりもします。
ハウルはそれを止めるためか邪魔するためか知りませんが
戦火の渦に自ら飛び込んでいくキャラです。
そんなハウルをソフィーの愛が救うというお話。

ソフィーのキスでハウル以外のキャラも救われたりと、
よくわからないことが起きたのに何の説明もないのがメルヘンっぽい(笑)
そしてなぜだかハウルとソフィーは相思相愛で戦争も集結して大団円。
正直無理やりハッピーエンドにした印象が強いんですが
そういう方向性の作品だと思ってますので作品には合ってるような気もします。
問題はそういう展開やオチが好きかどうかですね。

ソフィーに呪いをかけた荒地の魔女は最初は敵役っぽい活躍をするんだけど
中盤で罠にかかり力を失ってからはソフィー以上に老いたキャラになってしまう。
そんな荒地の魔女を捨て置けないソフィーの優しさによって
荒地の魔女も城の住人になったりとジブリらしいキャラの動かし方でした。
でも正直荒地の魔女を完全悪にして
それにソフィーやハウルが立ち向かうという単純なお話のほうが盛り上がったかも。
戦争の背景とか何も説明されてないから何のための戦争かよくわからなかった。
最後もあっさり終結しちゃうしね。

ハウルの動く城というだけあって城の表現は素晴らしかったです。
ブルーレイで観たけどキレイでしたよ。
その城を最後に崩壊させるというのも美学を感じる。
ハウルが荒地の魔女の紙に触れたときに見せた表情が好きです。
壮大な世界観のわりにこじんまりしてたのが勿体ない。
無理やり大団円にするにしても
話をできるだけ広げて大きく盛り上げた後に大団円にしてくれたほうが良かった。
大団円というには少し盛り上がりに欠けた印象でした。
音楽は相変わらず素晴らしかったです。

【76点】

投稿 : 2014/04/18
閲覧 : 309
サンキュー:

5

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