「風立ちぬ(アニメ映画)」

総合得点
71.7
感想・評価
811
棚に入れた
4277
ランキング
1252
★★★★☆ 3.8 (811)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.3
音楽
4.0
キャラ
3.7

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ネタバレ

たいれん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

難しいが深い

物語の舞台は第二次世界大戦の前後。

テーマは「大人の恋」

主人公の次郎が航空機、飛行機を作ること
を夢に見る少年時代からさかのぼります。
それから学校、仕事、その後の生活、
次郎の生きる道が描かれています。

何というか、面白いとか面白くないとか
そういう一言では済ませられなかった。

見ていて、これは宮崎駿監督さんの趣味なんだなぁとか
感じることが多々ありました。
主にタバコのシーンとか。

次郎が仕事を始める間際ぐらいに次郎と菜穂子は出会います。
仕事場へ向かう途中の電車の中にいる時に地震が起こります。
地震により菜穂子と一緒にいた母は怪我をしてしまい、
そこを偶然次郎が見かけて、助けることがきっかけです。
最初のこのシーンから後半の物語へ繋がるとは少し予想外でした。
何年後か草原で二人は再開を果たすのですが、そこのところでは何となく察していました。
次郎と菜穂子の関係の表現の仕方は
人によってロマンスなのかもしれないし、薄いわからないと感じる人が出てくると思います。
菜穂子は彼女の母同様結核に追われる身に後からなってしまいます。
(彼女の母は結核で亡くなられます)
自分の安否より次郎と菜穂子は二人の一つ一つの時間を大切にしていこうと、二人の時間を送ります。
でもそれは時間の問題で、長々とは行かず・・・
一つ一つ丁寧に描かれていないので、個人の想像力や見解を伴います。
僕個人としては二人の心情は伝わってきました。
後半が特に。
最後の夢で彼女に会うシーンであなたは生きなさいというシーンは本当に切なくなりました。
まあそういうことです・・・
二人で寝ながら寄り添う所やキスシーンは非常に魅力的でした。
人を心の底から好きになったことはないですが、
生きていく上でその様な眼差しで人を愛したいと
強く思いました。

作画は今までと変わらず、僕の大好きなジブリクオリティでした。
世界観に飲み込まれました。

音楽も非常に良かったです。
荒井由実さんの「ひこうき雲」並びに劇中に流れるBGM
濃っていますねー

問題点は主人公の声優です。
ヱヴァンゲリオンで有名なアニメ監督の庵野秀明氏らしいです。
肝心なところの棒発言などから
とても良い所なのに
僕の涙腺は衰えてしまいました。
良い話で泣きたかったところなんですが、ちょっと無理でした・・・
これは声優を気にしてしまう僕の悪い先入観だったのでしょうか。
この主人公だから敢えて棒にしたっていうのはあるんでしょうが、
目と声が合っていないし、浮いています。
とにかく不自然でした。

一番好きなキャラは
名前は覚えていないですが、主人公がホテルで仲良くなる
日本語がカタコトで面白いドイツ人の人です。
口調、面白そうな所が好きです。


余韻や跡が心に残りました。
文章にするのは難関な作品で
全然言いたいことが伝えれなかったと思います。

想像力を伴う大人の作品です。
全ジブリ作品を観た訳ではありませんが、
僕が観て来たジブリ作品で今までに無いストーリーでした。
感じることは人それぞれですが、
今の若い世代の人々には理解することが難解な作品です。
僕同様自分なりにでも整理することが良いでしょう。

宮崎駿監督の終止符が打たれましたが、
これで良かったと思います。
今は美術館展に向けて、仕事をしているそうですが、
これからも応援しています。

機会があれば、声優を気にかけずにもう一度みたいです。

投稿 : 2015/09/27
閲覧 : 308
サンキュー:

6

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