山形県で移住なおすすめアニメランキング 1

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67.8 1 山形県で移住なアニメランキング1位
おもひでぽろぽろ(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★☆ 3.5 (339)
1743人が棚に入れました
東京の会社に勤めるタエ子は東京生まれの東京育ち。27歳のある日、結婚した姉の縁で、姉の夫の親類の家に2度目の居候をしに出かける。山形へ向かう夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し、山形の風景の中で小学5年の自分が溢れ出す。

声優・キャラクター
今井美樹、柳葉敏郎、本名陽子、伊藤正博、寺田路恵、増田裕生、山下容莉枝、三野輪有紀、北川智恵子

◎TARGET さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この作品は大人にならないと良さがわからないってことを、今日知った

❏総評

 高畑勲監督。1991年作。

 ジャンルは昭和ノスタルジー

 設定では主人公は1956年生まれとなっているので、
 2013年現在57歳ぐらいの人が若かった時代のお話。

 ネタバレしない程度に簡単にあらすじ

 東京でOLをしている岡島タエ子。彼女は代々東京育ちの家系なので
 田舎というものに憧れていた。そして彼女は休暇を取って汽車で
 山形へ向かうのだった。

 彼女は小学校時代田舎に憧れていた自分を思い出し、そこから
 子供の頃の記憶が次々と溢れだす。

 彼女は田舎で何を感じ取り、子供の頃の記憶から何を思うのか…


❏大人になってから見て欲しい唯一のジブリ作品

 子供の頃見た時は、主人公に感情移入できなかったので
 まったく印象に残らず、ふ~んって感じだったのだが、

 だいぶ人生経験を積んでから見てみると脇役も含め、
 全ての登場人物の気持ちが手に取るように分かるので、
 作品に深みが増し、評価が格段にアップ事は確かである。

 だから子供は見ちゃダメw
 最低でも主人公の年齢27歳は超えてから見るぐらいがオススメ

 そもそも私と主人公の世代が違うので、作品内の価値観全てに共感
 できるとは言いかねるが、昔はこうだったんだなと思いながら
 すーっと感情移入できちゃう作品。


❏昭和の親は厳しく、子供は我慢強い

 昔のお父さんって、あんな感じなんだろうか。もし今あんな親父が居たら
 子供に反感買っちゃうかもしれないけど、少なくとも当時の家庭には
 秩序があるよう見えるし、それはそれで良かったのかもしれない。

 また、子供たちも今の子に比べて我慢強いような雰囲気がある。

 こういうのって昔は良かったとかって美化されることもあるんだけど、
 昔の子供は今の子供に比べると、悪く言えば抑圧されていたわけで、
 どっちが正解ってのは難しい所である。

 個人的には現代の方が好き。

 昔より自由があるし、
 大人への主張も許されてるし、
 大人からの体罰も無くなったし

 でもトレードオフで秩序が無くなってしまったけどね。

 まぁバランスが大事ってことで。


❏しわイラネ。笑うとババァに。

 顔の表情をリアルに出すために、この作品は先に声優の録音を済ませ、
 絵を言葉に合わせていく作り方をしたそうだ。

 その際、頬骨の動きを表現するために顔に線をつけてるだけど
 27歳の岡島タエ子の顔が一気に40代ぐらいの見た目になる。

 その後のジブリアニメには、この老けジワは登場していないので
 よっぽど不評だったのだと思われる。


❏最後に

 この作品は大人にならないと良さがわからないってことを、今日知った。

 昭和ノスタルジーが苦手な私でも普通に見れた。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

しまっちゃうおじ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

時を経て

子供の頃に幾度と無く視聴しています。

私の実家はクソ田舎です。小学校からも離れていて家の近くに友達の家は無

く、学校から帰ると金曜ロードショーを録画したビデオをテープが切れるほ

ど何度も繰り返し見ていました。父が録画していてくれていたのでほとんど

がジブリとルパン、アクション系の洋画でした。セリフなんかもほとんど覚

えていました(笑)その中にもちろんこの作品も入っていました。

当時、キャラクターのほうれい線が大嫌いだったのを今でも覚えています。

主人公のキャラクターデザインも全然可愛くなくてジブリの中で1位2位を争

う嫌いな作品でした。だけど、ギバちゃんが何故かツボにはまって腹を抱え

て大笑いしてました。夜も布団の中で思い出して1人で笑っていたのを覚えて

います。客観的に当時の自分を思うと「子供のくせにギバちゃんの良さがわ

かっていたのか」と少し感心してしまいます(笑)

何ヶ月か前にやっぱり金曜ロードショーで放送されていて、「久しぶりに見

てみるかー」なんて軽い気持ちで視聴しました。




「なにこれ・・・最高じゃん。」




と、ジブリの凄さを思い出してしまいました。


現代(大人の妙子)で起こる出来事が「あの時は」と小学5年生の自分と照ら

しあわせて、今と昔を交互に移し替えながら物語が進んでいきます。

小学五年生の自分が今の自分に何を伝えようと、おもひでとして出てくるの

か、自問自答し答えはわかっているのにその答えから目を反らしているよう

に感じます。人間臭さがいい味を出しています。

そして、最後の「おもひでを置いていく」と思わせるカットは胸に来るもの

があります。


ジブリの作品の中でも「大人向け」と評価はいまいちですけど、今だからこ

そ評価できる作品だと思います。

「あの時」だけを切り取って日常モノとして「妙子の日常」なんてあったら

面白そうなんて思うのは私だけでしょうか?妙子と妙子を取り巻く登場人物

は個性があっていい物語になると思います。特に妙子をないがしろにするま

ん中の姉と人生を達観していそうな祖母の一言、貫禄があるのに娘に甘い父

が良いキャラクター過ぎます。

今まではジブリ作品の中でも下から数えたほうが早い順位でしたが、今回一

気に急上昇しました。「千と千尋の神隠し」以降ジブリは観なくなってしま

いましたが

「ジブリってほんっとに良いものですね」

「あの頃は」なんて言いたくはありませんがこの頃のジブリはホントに良い

と思います。


「妙子の日常」はマジで観てみたい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「小学5年生、それは女の子が一つ階段を昇って成長するためのさなぎの季節なのかもしれない。」

最近だと「かぐや姫の物語」でよく名前を聞いた高畑勲監督。

1991年公開のジブリ作品です。

大人向けの作品。大人の人が、昔の自分を懐かしむ作品。

私はとても気に入りました^^


●ストーリー
岡島タエ子は、東京で働く27歳のOL。

小学生の頃から田舎にあこがれていたタエ子は、姉の夫の縁で山形の農家に居候に出かける。

小学5年生の思い出があふれ出し、昔の自分とともに山形へ旅立つ。


大きなテーマは「小学5年生の思い出」「農家」「田舎」かな。

見ながら自分も小学生の時のことをたくさん思い出して温かい気持ちになりました。

小学5年生って自分にとってもたくさんの思い出があって、とても大好きで大切な時期でした。

何度あのころに戻りたいと思ったことか(笑)

友だちも、恋も、クラスでのいやがらせも、男と女の微妙な距離も、未来への迷いのない気持ちも…。

そのすべてが繊細に表現されていたように思います。

タエ子ちゃんの子どものころの時代背景は、ミニスカートだったり、スカートめくりの流行だったり、ひょっこりひょうたん島だったり。

テレビに映っているひょっこりひょうたん島のBGMとタエ子ちゃんの心情がリンクするところは素直に「うまい描写だなー。」と感心しました。


●名言
この作品には名言が多いなあと思いました。

レビューのタイトルもそうだし、タエ子ちゃんが分数の割り算について話すところも私はとても気に入っています。

大人向けの作品だと最初に言いましたが、子どもたちが見ても共感して、ほっとできるセリフがちりばめられているように感じました。


●エンドロール
主題歌は「愛は花、君はその種子」。

あま~い感じの歌です。この曲知ってたけど、この作品の主題歌なのは知らなかった。

甘い曲と一緒に流れるエンドロールに…涙がぽろぽろ…(TT)

過去を懐かしむ本編から、未来へつなげる。

小学5年生=さなぎ
27歳の自分=さなぎ

だからこそ、27歳のタエ子ちゃんは同じさなぎだった小学5年生のことをたくさん思い出したのかな。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
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