怪盗で漫画原作なおすすめアニメランキング 12

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの怪盗で漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月05日の時点で一番の怪盗で漫画原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.4 1 怪盗で漫画原作なアニメランキング1位
まじっく快斗1412(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (178)
1092人が棚に入れました
マジック好きの高校生、黒羽快斗(くろば・かいと)
父は天才マジシャンだったが、世界的な大泥棒〈〈怪盗キッド〉〉という裏の顔も持っていた。

その父はマジック中の事故で他界。

快斗はひょんな事から父の裏の顔を知り、
事故死ではなく何者かに殺害されたのではないかという疑惑を抱く。
そして、快斗が父の死の真相を探るべく
跡を継いで〈〈怪盗キッド〉〉になるところからこの物語は始まる―。

声優・キャラクター
山口勝平、M・A・O、羽佐間道夫、喜多村英梨、宮野真守、石塚運昇、池田秀一

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「ポーカーフェイスを忘れるな」

この作品の原作は未読です。この作品の中で何度か「コナン」を見かけました。
作画の雰囲気はお互い似てるなぁと思う程度でしたが、作者が同じだったんですね^^;
知りませんでした^^;
更に「まじっく快斗」のタイトルを見てもどんな作品なのかが分からず、数話みて視聴継続を決めようと思い視聴に臨みました^^;
結果的に完走してしまいましたけれど・・・^^

この物語の主人公は天才的なマジシャンである高校生の黒羽快斗です。彼は高校生としての顔と・・・もう一つ快盗キッドとしての顔を持っていました。
自分が快盗キッドである事は世間には秘密・・・そんな高校生と快盗を華麗に使い分ける日常がこの作品では描かれています^^

快斗の快盗としての犯行手口は、高校生とは思えない程鮮やかなモノです・・・
ご丁寧に犯行予告を送り、警察や野次馬が大勢いる中、狙った獲物を確実に盗み出します。
時にはライバルも現れ、絶体絶命のピンチが何度も訪れるのですが、ほんの少しの運と機転で切り抜けていきます。

そんな快斗の幼馴染が中森 青子ちゃん・・・そして、お父さんが警察官でキッド捜索担当という「灯台下暗し」的設定なのですが、この設定がこの作品の面白さを助長していたと思います。
快斗と青子はいつも一緒・・・青子のお父さんは非常にオープンな性格であるため、狙った獲物の警備状況が得られるといったメリットがある反面、青子があまりにも近い存在であるため、隣にいる彼女の目を眩ませて盗み出すのが逆に難しいんです^^;
まぁ、良い事ばかりじゃ飽きてしまうので、スリリングな感じは丁度良かったと思います。

ただ一つ・・・見ていて脳内変換が必要な事がありました^^;
快斗を見ていると・・・どうしてもPersona4 the ANIMATIONのクマが脳裏に現れるんです^^;
声優さんが同じなのである意味当たり前なのですが、シリアスな場面でも「〜クマ」「〜クマよ」と言ってコミカルに飛び跳ねるクマ・・・^^;
そんなクマの姿に思わず顔が緩んでしまう事が何度かありました^^;

世間に正体を隠している快斗ですが、中には正体を知って応援していくれる人もいます。
快斗の同級生である小泉 紅子も数少ない人物の一人です。
きっかけは些細な事・・・でも周年を燃やす彼女は決して嫌いではありませんでした。
むしろ、青子ちゃんより推して見ていたように思います^^;

オープニングテーマは、LAGOONさんの「君の待つ世界」とCHiCO with HoneyWorksさんの「アイのシナリオ」
エンディングテーマは、REVALCYさんの「WHITE of CRIME」とGalileo Galileiさんの「恋の寿命」
とにかく「アイのシナリオ」が大のお気に入りです・・・初めて聞いた時にあまりの格好良さにビックリしてしまった程です^^

2ク-ル全24話の作品でした。
盗む場所、相手、ライバル・・・そして青子や紅子との関係・・・
土曜夕方のアニメだけあって、大人も子供も楽しめる作品に仕上がっていたと思います^^
最後まで分からなかったのが、タイトルに付いている「1412」の数字の意味です。
物語の中で分かるのかな・・・と思っていたら全然分かりませんでした^^;
これだけが唯一心残りです^^;

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

skfucmj さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

クオリティが微妙

今になって全話視聴しました。
絵の拙さはまだいい。快斗の目が何だか鋭いのもコナンに寄せたという事でしょう。ただ演出や絵コンテが全体的に酷いのは無理。
絵コンテ上手く出来ないならせめて原作の構図を踏襲すればいいのに。小学生の頃からまじっく快斗ファンですが、飽きて観るのが苦痛でした。
マジックも変に現実路線に拘っているせいで全てが地味。白いマントにシルクハットの怪盗や魔女が出てくる世界観でマジックだけリアルにされても…
怪盗キッドが張る煙幕も原作やトムス版の様に星やテープが散ったりとかなく、ただの煙玉になってて原作の楽しさやわくわく感が消されてます。頑張って制作してくれたスタッフさんには悪いが、努力の方向性が完全に間違ってると言わざるを得ない。「マジックには必ずタネがある」という言葉に縛られすぎて、作品の方向性が迷子にっている印象が強かったです。
今でこそレトロブームで昔の漫画を昔の雰囲気のまま再アニメ化するのが流行りだしてますが、当時は時代背景を現代に合わせるのが主流だったためか、昭和の原作を無理に現代風にスタイリッシュにしようとして若干スベッてます。
コナンで付いた怪盗キッドファンのイメージを崩しすぎない様に配慮した結果、全てが中途半端なファンの二次創作みたいになってる印象でした。
原作のストックを持ち出すなら中途半端に現代風にアレンジせず、原作のままアニメ化して欲しかった(難しいんでしょうけども)。気の利いたアレンジなら既にトムス・エンタテインメント版でハイクオリティな作品が発表されてますし。
コナンが登場する回だと、もうどっちが主人公か分からないくらいキッドの方が悪役面になってしまっていて、観ていてしんどかった。視聴者はコナンを追い詰める不敵なキッド様を見たい層が大半だろうからいいのかもしれないけど、じゃあなんでまじっく快斗って名前でアニメ化したんですか。
あと、一応まじっく快斗という作品内においては怪盗キッドのライバルは白馬探くんなので…コナンに配慮して原作キャラの存在が軽めに扱われてるのはトムス版と共通で、観ていて腹が立ちました。怪盗キッドのライバルが江戸川コナンなのは名探偵コナンの中の話なので…まじっく快斗にまで侵食しないで欲しい。
唯一、原作を忠実に再現したシーンや、トムス版で削られた「俺はキッドだ。キッドなら子供のままでもいいんじゃないかな」が聞けたのは感無量でした。あと青子と紅子が可愛かった。山口勝平さんの快斗のやんちゃな演技もフレッシュですごく良かったです。
コナンとまじっく快斗どっちも読んでる層ですが、こういうファンもいるっていう事を分かってもらいたいです。原作ファン大事にしてください。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

快斗×怪盗×文字り

  12.27放送のお話。

 デパートのオーナーが、売り上げあげようと偽の予告状で「ジャイアンツの星を頂く」と、客引きするのだが・・・。

{netabare} そのための偽キッドは、お金に目の眩んだ似ても似つかない痩せた部下のおっさん。マントとか、全然違う!ヘリコプターでハシゴにぎこちなくしがみついて登場!
 中森警部とか周囲の人たちが、なぜ捕まえる前から偽物だと気づかないのか?あんな目立つ場所で、オーナーと偽キッド話しているし・・・。捕まえられると、窓からそのオーナーが飛び出し、落ちようとするジャイアンツの星にしがみつき知らぬふりするのが、子供だましみたいで面白かった。

 本物が出てきても、「どっちが本物だぁ」とその時も気が付かないし、{/netabare}「おいおいおい」っていう感じ。
 「何なんだぁ~」だった。

 {netabare} 青子の次回予告は、子供に話しかけてるようで、{/netabare}キザな快斗の方がうまいと思ってしまった!

                     2914 12.29 3日遅れの聖夜



 気が付けば、見たことのない怪盗キッドのお話は、少なかったのでは!です。

 キッド誕生秘話、白馬探、紅子、スネイク、コナン、シャノワール、外人の女マジシャンとの絡み、快斗のお母さんとお父さんの出会い話、列車の活躍などは、コナンの放送枠で見覚えがあったです。キッド目線で、描き下ろしだったように見えたけど・・・。

 にしても実際、人に応援される泥棒なんて、聞いたことがないですが・・・。あんな素顔丸出しの泥棒に気づいているのは、探と紅子だけでそれをごまかしている快斗も快斗であるです。

 嫌いではなくこのアニメは好きなほうだけど、このアニメでもっと見たことのない話を、見たかったと思ったです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

73.2 2 怪盗で漫画原作なアニメランキング2位
ディメンションW(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (759)
4046人が棚に入れました
西暦2072年。第四の次元「W」から無限のエネルギーを取り出せる「コイル」により、人類は繁栄の極致にあった。しかしその裏では、正規外のルートから入手した「不正コイル」を使った犯罪が横行し、回収に懸賞金がかけられるようになった。腕利きの"回収屋"マブチ・キョーマは、ある依頼の中で謎の少女・ミラと出会う。かつてコイル事故ですべてを失ったキョーマと自分の出生の秘密を探るミラは、共に「コイル」の真実を追うことになるが……。

声優・キャラクター
小野大輔、上田麗奈、石田彰、中村悠一、鈴木絵理、斉藤貴美子、松岡禎丞、鳥海浩輔、山下大輝、土師孝也

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

全ての不幸は未来という可能性の踏み台に過ぎない

生きていく上で決断しなければいけない瞬間というのは誰しもが訪れる事象です。
ありえたかもしれない未来、こうなっていたかもしれない結末を空想、夢想しながらも、人間は時に分岐点にぶち当たり、自分の意思でもって未来を「選択」し、進んでいく。
有象無象の中から唯一の「可能性」を見つけだし、「選択」し、「決定」していくのが人生という1つの道であり、続く先に「未来」となります。
そのような、観測した時点で結果となり収束する未来は私達にとっても至極限定的な代物であり、逃れられない結果だらけの産物です。
しかし、たとえどれか1つを「選択」したとしても、いつまでも振り返ったままでいないだけの誇りは持って生きていきたいと…
そんな事を考えている最中にも人類の前には天高く聳えているのです。
「未来」という大きな、しかし「可能性」のある壁が…

それではこれから『Dimension W』のレビューを書いていきたいと思います。
まずはあらすじから簡単に説明しましょう。

西暦2072年
X,Y,Zに続く第4の次元軸「W」の存在が証明された未来
百合崎士堂博士はそこからエネルギーを供給する事が出来る次元間電磁誘導装置、通称「コイル」の開発に成功した。
また、彼は同時に世界中へ「コイル」によって得られたエネルギーを供給していく社会システム、通称「世界システム」を構築
その結果、この世界は表向きには繁栄の極致を築いていく事になる…
そんな科学技術の発達した場所で生きている生粋の「コイル」嫌いの主人公、マブチ・キョーマ
彼は正規ルートを通さない、裏で取引されるエネルギー制御のきかない「コイル」、通称「不正コイル」を回収している裏社会の働き屋である。
変わらない日々、平坦な現実、色のない世界…
過去に生き、過去に死んでいたはずだった男はある依頼の最中に不思議なアンドロイド少女と出会う。
それが自らの結末と向き合う序章であったとも知らずに…
これは、未来都市セントラル47を舞台にした不正コイルの「回収屋」キョーマと、奇妙な相棒ミラの物語である。


さて、現時点で気付いている方がいるかどうかわかりませんが、私、今かなり興奮しながらキーボードを打っています(笑)
それもこれも一気にこの作品を観終わった事に起因しているのは言うまでもないでしょう。
この作品、他の枚挙に暇がない1クールアニメと同じようにして考えると、かなり痛い目をみます。
全体的に高水準のクオリティで持って作られたこの作品には、作中でも描かれていた「可能性」という存在を随所に感じられました。
まず、原作者による高度なストーリー展開と設定を併せ持ったSF作品として生まれてきた可能性
私自身、アニメを観終わってからマンガを大人買いして一気に読みふけり、夢中になりました。
金欠生活で苦労している自分に簡単に購入させるほどの「エネルギー」をこの作品からは感じられます。
そんな漫画を1クールアニメ量産体制の昨今、要所要所を上手く抜粋しながらも綺麗にまとめた可能性
全12話で10巻の内容をこのようにまとめたのは神業に等しいかもしれないと、マンガを読んでからは改めて思いました。
順番を変えたり、別の表現に変更させたり、圧縮させて尚且つわかりやすくさせたりと、アニメ制作人の苦労が自然と想像出来てしまいます。
このアニメを作ったスタッフは非常に高い力量を持っているのではないかと強く感じてしまった次第です。
いや~、とても良い仕事をしてくれまして、私、非常に感無量ですわ…
そして、そんな傑作を毎週リアルタイムに観る事が出来たという可能性
ホントに、とても、良い時代に、なったものですよ…
『Dimension W』という無限の「可能性」を秘めた作品をこの度知れた事、とても嬉しく思います。

さて、そんな数多の「可能性」の上に成り立ったであろう本作
ここからはその見所を存分に書いていきたいと思います。
まず、第1の見所としましてはとにかくキョーマがかっこいい!! ミラが可愛い!!
個人的には2016年冬アニメの中で1番と言える主人公ヒロインだと思います。
重い過去を抱えていながらも自らの信念を胸に前へと進むハードボイルド回収屋キョーマと、なじられながらも彼を真に支え続け、傍に居続けたアンドロイド少女ミラ
2人の関係は一見アンバランスに見えながらも、根っこにはとても純粋な想いを感じさせるつながりがあり、思わずこれから先ありえるかもしれない、ある種夢想化した現実を想像してしまいます。
また、彼らだけでなく、今作に出てくる登場人物たちはとにかく性格や立ち振る舞い、特徴がはっきりしていてとても名前の覚えやすい仕様となっているので、キャラの覚えられない方も安心の出来
個人的にはルーザーやシーマイヤー、コオロギなどがかなりいい性格をしていると感じましたね。
しかし、やはりキョーマとミラ、主人公とヒロインの2人は別格
彼らが中心になってこの物語は始まっていくのです…


あ、エリーとイーストリヴァー兄妹もすっごく可愛いよ!!

さあ、気を取り直して、第2の見所としましてはとにかく設定が凄い!!
第4の次元、「W」、エネルギー供給の根幹を担う「コイル」、エネルギー供給体制を確立させた「世界システム」、次元エネルギーの暴走によって引き起こされる「Wの具象化」など専門用語満載
原作者の岩原先生は恐らく稀代の天才科学者、ニコラ=テスラが提唱した理論や実験、そして彼が経験した不思議な現象を参考にしたんでしょう。
第4の次元、「W」は彼が実験室で感電した事により未知の領域である5次元へ入ったという記録から、「コイル」は「テスラコイル」、「世界システム」は彼の理論のまま、「Wの具象化」は恐らく「フィラデルフィア計画」ですね。
良く調べられているな…と第1話を観てすぐに感じました。
まあ、こう言っては何ですが、SF作品においてこういった設定というのはいわゆる「よくある」代物なのです。
しかし、今作の凄い所はそのありきたりな設定を実に面白い形で膨らませているという事
「コイル」という摩訶不思議装置の多様性や随所に出てくるSF技術の多種にわたった活用法の数々には思わず舌を巻きましたね…
なんか聞いたことあるな…という既視感溢れる最初から、まさかこう持っていくとは…と逆に驚かされてしまう形になってしまいました。
単純でありきたりな設定でもやり方次第で上手く話を展開させる事が出来るんだな…と観終わってから自らの偏見をきつく自省した次第です。
改めてSFという1ジャンルの「可能性」を垣間見る事の出来た作品でした。
もしかしたらSF作品に詳しい人程、この作品には騙されてしまうかもしれません。
勿論、全く知らない方にもおススメですよ!!

最後の見所としてはやはり、とにかくストーリーが面白い!!
もう、この一言に尽きるでしょうね…
このアニメ、第1話~第3話をミラとの出会い、回収騒動、日常と続き、第4話~第5話を八十神湖編、第6話~第12話をイースター島編という構成にしていますが、それとは別に全体的な話として、マブチ・キョーマが過去にけじめをつけるまでの過程を描いた作品となっております。
それぞれ単体として観てもかなり面白いのですが、第1話~第5話までの話が最後のイースター島編の伏線回収に至っていくという一本道の構図になっているので、とてもじゃないですが流し見は出来ません(笑)
特に八十神湖編は結末に至るまでの展開には端的に言って衝撃を受けましたし、オチも古典的でこそありながらも上手く話に作用した構成で尚且つこの話がイースター島編でも密接にかかわっているので、とても重要な回です。
まさに必見!!
そして全ての回の帰結となり、収束を迎えるイースター島編
隠蔽された過去、「コイル」の真実、キョーマの想い
様々な思惑がぶつかり合いながらも重なり合い、結果として1つの起こってしまった結末と解決策を導き出していきます。
また、何故、彼は病的なまでに「コイル」という存在を憎んでいるのか?
何故、彼は自らを慕ってくれるミラに対してきつくあたるのか?
物語序盤で視聴者共々感じた疑問も上手く解消され、一視聴者としましては気が付けば、よくまとめてるよなあ…と感心するしかない内容になっていました。
そして迎える最終回の辿りついた未来
原作が続刊中でありながらも1つの物語が終わったんだ…と満足した充足感を感じた作品は恐らく初めてではないでしょうか?
観ている最中、不覚にも鳥肌が止まらなくなり、終わってからは自然と拍手をしていました。
ここまで深く染み込んだのは久しぶりで、本当に、最高のアニメをありがとう…

2クールあればもう少し詳しく描かれたのでは?という意見もよく見ました。
私自身もアニメ視聴時にそれは少しだけ思いましたが、原作を読んでからはそこまで多いと地味にだれてしまう可能性の方が大きいのではないかと感じてしまいます…
ほんの少しだけ、1話、いや、0.5話だけでもあれば実に良かった…と思うのは流石に我儘でしょう(笑)
いいんです、1クールできちんと目を通して観ればちゃんと話の分かる程度にはまとめてくれましたから!!
それだけで私は至極満足です!!

さて、こういった作品が正当に評価される日の来るのを願いつつ、以上でレビューを終了したいと思います。
「可能性」の果てに行き着いた純粋な愛と再生の物語、興味を持った方は是非…

PS.
先にも述べた通り、今作はまだビッグガンガンで連載中のSF漫画です。
そのためアニメで明かされなかった謎はマンガで随時解明されていくのかと思います(主に最終話)。
先が気になる方はどうぞ、原作を読みましょう!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

過去に生き、過去に死ぬ

これは初回からかなり惹きこまれました。

アニメでは希少な大人の主人公もの。
これは最後まで観届けたい。

1話が非常に気に入ったので原作を読み始めました。

3話まではアニメ観た後に原作でおさらい。
4話のホラー話からは、原作が先でアニメが後。

原作は、設定が緻密に練られているため
独自性が確立できていて新鮮で素晴らしい。

アニメは、尺を考えれば当然ですが、カットや改変たっぷりです。
でも非常に上手く話が整理され、まとめられていると思います
アニメも十分面白い。

このまま最後まで突っ走って欲しいものです。

------以下は、原作コミック第1巻、wiki参照-------

西暦2070年代の日本が舞台。

2036年に存在が証明された、
X,Y,Zに続く第四の次元軸『W』。
そこからは無尽蔵のエネルギーを引き出すことが可能。

●「世界システム」…エネルギー問題を解決する夢の技術

全世界60か所に建造された巨大タワーが
『W』のエネルギーを充実させ、
コイルによる電力の取得を保障。
世界中どこにいても電力を得られるようになり
旧来の発電送電システムは過去のものとなる。
ここでの「コイル」とは、次元電磁誘導装置のこと。
コンパクトで携帯できて、個人でどこでも使える。

2072年、「世界システム」が稼働開始してから
間もなく10年を迎えようとしている。
ガソリンへの課税率は400%を超え2800円/ℓになった。
3年後にはガソリン車は全面廃止の予定。

そんな時代の、時代に取り残された男と、人間と見紛うアンドロイドの物語…

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<各話レビュー>
★File.01「回収屋」{netabare}

主人公マブチ・キョーマ(CV:小野大輔)は
冷血なようで、実は情に厚いオッサン。
電子制御のものは、携帯電話以外は一切使わず
一人頑なに、昭和に生きてるような男。
コイルも大嫌いで、自宅の電気は発電機でまかなう程。

1967年から1970年の3年間で
試作車を含め337台が生産されたTOYOTA 2000GT。
言わずと知れた日本が生んだ伝説の名車。

コンピューター制御の車は論外なのだろう。
そんな時代の流れの中にあって、
希少、かつ100歳以上の2000GTを
自分でメンテや改造を施して、
道具として日常の足にしてるキョーマ。

串焼きで使う鉄串を投げる武器とし、
さらに体術による戦闘力により
回収屋と呼ばれる、犯罪者相手に不正コイルを回収する
物騒な仕事を生業とする。

一匹狼だった彼は、ひょんなことから、
人間と変わらぬ精神性を持つ
訳ありアンドロイドのヒロイン、
ミラ(CV:上田麗奈)と出会い、
仕事上の相棒として一緒に生活することになった…

主人公が、鉄串を手の指に挟んで構えた姿は、
マーベル・コミック「X-MEN」のウルヴァリンそっくり。
映画版で演じたヒュー・ジャックマンをモデルにしたキャラかもしれません。
もみあげと笑わぬキャラが渋くてカッコいい。
小野さんの声も決まってる。

ミラは、本編開始後10分までは人間の少女と見紛うようミスリード。
そして、アンドロイドと判ってすぐにキョーマを平手打ちでゴキッ。
常人とは違うパワーを音だけで表現、シンプルで効果的です。

その後、ニューテスラの精鋭調査部隊「Qi」の調査主任
アルベルト・シューマン(CV:石田彰)初登場。
石田さんが演じてるだけに存在感あって非常に興味が持てるキャラですね。

その他の声優といえば、
天才的な技術者兼ハッカーのコオロギ役の松岡禎丞さんもいい味出してる。

さらに百合崎教授の謎の言動…掴みがバッチリです。
{/netabare}
★File.02「ルーザー」{netabare}
<次元が崩れる…>
『W』の具象化という、世間には一切知らされていない
コイルの恐ろしさをキョーマは熟知していた。

今作の最大悪は、コイルを管理してる会社ニューテスラなのか?
コイルのおぞましい弊害をひた隠しにする会社。
秘密を知る者は抹殺されるという…。
『STEINS;GATE』のSERN社と同類の空恐ろしい存在に思えました。

現代に生きる我々も、近年、
原子力の功罪をあらためて思い知らされました。

「世界システム」が夢の技術といっても、
その恩恵の大きさに比例して闇の部分も大きなものがありそうです。

<コイルの犠牲者、ルーザー(CV:中村悠一)初登場>
初回から登場の、石田彰さん演じるキャラと言い、
脇を固めるいい役者とキャラが揃ってますね。

<十四松とカラ松>
小野さんと中村さんの共演と言えば、同クールでも放映中の「おそ松さん」。
二人の絡みのシーンで、ふとそのこと思い出してしまいキャラのギャップにww


今回、ミラとコイルの生みの親の、
百合崎教授の妻役に本田貴子さんとは…
意外なキャスティングがちょっとうれしい。
ほんのちょっとのシーンでも存在感ありました。

余談ですが、本田さんはアニメより、
どちかというと映画やドラマの吹き替えでご活躍。
洋画も大好きでよく観る私としては、
ヒラリー・スワンク、サンドラ・ブロック、ミラ・ジョヴォヴィッチなど、
男前系の主演女優の本田さんの専属吹き替えが大好き。
役柄によっては、朴璐美さんの声に酷似して聞こえて
区別がつかないことも多いんですけど…。

<かっ・いっ・しゅーぅ・やっ(。◠‿◠。)>
初回は、なんのこれしき、
アニメのキャラではありきたりと抵抗を試みるも、
60%くらいはやられてたけど…。
ヤバいです。
2話のこのセリフで、ミラの魅力に100%攻略されました。

<人間の魂を持ってるアンドロイド>
合理的できれい好きな人格者?ミラ。

ヘアピンアンテナ?とシッポ…実にいい仕事してる♪

彼女は、喜怒哀楽の表情、どれもが可愛い♡
あわてたり、涙流したり、頬赤らめたり…表情がとても豊か。
でも感情は上手くコントロールされてるようで
暴走することは滅多にないように見える。

アンドロイドとはとうてい思えぬ善良な人柄が伝わります。

ミラ役の上田さんの演技は知的で清楚。
色気はあっても肉感的な方向のエロさがあまりない。
ヒロインとして新鮮な魅力があります。
これははまり役と言えそう。
{/netabare}
★File.03「ナンバーズを追え」{netabare}
<ナンバーズ>
ルーザーによってその存在を知ることとなったキョーマ。
独自にその情報収集を始める。

開発初期の試作コイルはナンバリングされており
それらは通称、ナンバーズと呼ばれる。
普及しているコイルとは別格で極秘扱いとされる。

W次元界の未知の領域のエネルギーを引き出せるが
コントロールできなくなると甚大な被害を及ぼすという。
ニューテスラが、ひたすら隠ぺいする不正コイルの事故のうち、
大規模なものは、このコイルによるものらしい。

<こころ、ウッキウッキ~♪きれいがいっちばんでっすぅ~♪>
一方、前回捕獲した鳩型アニマロイドのコイルにより、
現ナマ紙幣で600万円の報酬を得てホクホクのミラ。
一人前の回収屋としても認めてもらう。

2072年の紙幣価値は今と比べてどうなのか不明ながら
キョーマがふて寝するほどうらやましい額のようだ。

それにしても60年先の未来でも福沢諭吉殿が現役とはwww
電子マネーが主流で紙幣の進歩は止まったままのよう。

その報酬でレトロなキャンピングトレーラーを購入。
キョーマの住む、廃ガソリンスタンドの敷地の一画に置かせてもらい
自身の部屋として清掃、家具も買い揃え心ウキウキ。

しかし、そこに思わぬアクシデントが…。
そのことでキョーマは、意外な権力者と対面することになる。


クレアとその孫シオラ、そしてシオラの悪ガキ仲間。
これからどう描かれるのか。

物語にさらなる広がりを見せた今回。
次回も楽しみです。
{/netabare}
★File.04「八十神湖に潜む謎」{netabare}

原作の中でもボリュームたっぷりな話です。
原作を整理整頓の上の圧縮ぶりが絶妙だと思います。

<ロボットが幽霊とかふざけんな>

信州の八十神湖(やそがみこ)、ダム建設により生まれた人造湖。
21年前、ダム反対派の若者たちが洪水により不幸な死を遂げて以来
超常現象、多数勃発。幽霊も出るオカルトスポットとして有名。

湖上の小島にあるホテルで起きた謎の密室殺人。
事件の調査のため、キョーマとミラは現場に向かう。
依頼主はニューテスラ(NT)。

相変わらず無表情で何事にもクールなキョーマと
アンドロイドなのに幽霊に怯えるミラ。

キョーマは現場で、21年前から因縁のナンバーズの存在と
その回収が真の目的であると知ることとなる。

そして精神だけ、
時空間を超越した世界に取り込まれたミラ。
目前に広がる21年前の風景と人物。
当時、災害で亡くなった若者たちが
ゾンビのように襲い掛かりまるで悪夢のよう。
彼女は囚われ絶体絶命の危機が迫る。

被害者の妹、謎の女エリザベス、
NTのシューマンや他の回収屋など
物語を彩る登場人物多数。
さらには第二の殺人も発生。
状況は混迷を帯び始めました。
次回も非常に楽しみです。

それにしても、キョーマに、
ポンコツ、そしてついにはガラクタ呼ばわりのミラ。
ガラクタと呼ばれ凹む彼女のいじらしさ。
アンドロイドが、無理してアンドロイドのふりってのもユニーク。
ミラは毎回、実に可愛いくて目が離せませんね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ミラちゃん・・・なんでこんなに可愛いんでしょ(//∇//)

この作品の原作は未読で、知っていたのはヒロインを上田麗奈さんが演じられる事くらい・・・
最近、上田さんの名前を結構目にしている様に思います。
ハナヤマタのなるちゃん、対魔導学園35試験小隊の鳳桜花など・・・でも私の中で上田さんといえば「てさぐれ!部活もの」の園田萌舞子ちゃんのイメージが強いです。
何せ3年連続六つ子の設定なので高校1年生から3年生まで総勢18人姉妹・・・その18人分の役をたった一人で演じられていたのがとても印象的だったので・・・^^

そんな上田さんがヒロインを演じられるなら視聴してみようか・・・と思い取り敢えず1話を視聴して見る事にしてすっかりハマッてしまいました^^;

いきなり度肝を抜かれたのが・・・オープニングです。何故か分かりませんが今期の作品はやたらとオープニングがツボに入っています。それが1作ならまだしも複数作にも及ぶなんて・・・
まさか、「今期はオープニングに度肝抜き設定を盛りましょうか」などと制作陣が横で繋がっている事も無いでしょうし・・・^^;

この作品の主人公はマブチ・キョーマという和装っぽい服を纏った髭面のオッサンなのですが、オープニングでいきなり踊りだすんですよね〜^^;
しかもステップがメッチャ軽やか・・・キョーマとダンスのあまりのアンマッチさが逆にツボに入ってしまいました(//∇//)
でもこのダンス・・・決して真似はできないでしょうけれど^^;

この物語は、X・Y・Xに続くW軸と呼ばれる第4の次元軸から無尽蔵のエネルギーを取り出す事に成功した世界・・・
人々はそのエネルギーを個人形態用の「コイル」と呼ばれる装置で享受する事で昨今のエネルギー枯渇問題が解決し人々は平和な暮らしを・・・と事はそんな簡単には進みませんでした。

コイルは「正規コイル」と呼ばれるコイルを使用する決まりになっているのですが、光の対に影があるように「コイル」にも「正規」の対極に位置する「不正コイル」が影で出回るようになってしまったんです。
不正コイルは正規のルートを通ったコイルでは無いため、内部構造は無法地帯・・・そのため不正コイルを用いた犯罪が発生するなど、エネルギー問題は解決しても犯罪の撲滅には繋がらなかった、という事になります。
ここで問題となるのが不正コイルの中でも正規コイルを遥かに凌ぐ強大な力を持ったコイルが出現し悪用される事です。
それは不正コイルの回収を生業にする組織が生まれるきっかけにもなりました。
そして、主人公のキョーマが回収屋として不正コイルの回収に向かった先でヒロインのミラと出会い・・・物語が動いていきます。

そんなWのエネルギーを万人が享受している中でキョーヤを見ると・・・まるで生きた化石のようです。
例え正規品であっても誰もが普通に使用しているコイルの使用を頑なに拒絶し続ける彼・・・
その徹底ぶりは車にも及んでいます。
キョーマの愛車はトヨタ2000GT・・・確かに格好良い車ですし、車好きならきっと一度は憧れる一台なのではないでしょうか。
それに物語で登場する2000GTも緻密に描かれているので格好良さは2割増し以上だと思いますが、この作中でのガソリンのリッター単価は2800円もするのだそうです^^;

因みに2000GTのガソリンタンクは60Lで燃費は55km/h定速で15.0km/L(カタログ値)
これはガソリンを満タンにすると168,000円ものお金が必要で、燃費はカタログ値では15.0kmとありますが、街中やキョーヤの様な乗り方で15.0kmまで届くとは到底思えないので、燃費を5.0km/Lと仮定すると60Lで300kmしか走行できない、という事になります。
1km走行するのに必要なガソリン代・・・と見方を変えてみると1785円/kmとなります。
しかもハイオク仕様・・・^^;
私はどんなに格好良い車でも、こんな大金を撒き散らす車には絶対乗れません。

でも、キョーヤがそれを是としていたか・・・と考えると必ずしもそうではないと思います。
もし彼がコイルを拒まなかったら2000GTに乗り続ける事も無かったのかもしれません・・・
それでも彼は2000GTのハンドルを握っている・・・それはそうせざるを得ない理由があったから・・・
事の真相は物語の進展に伴い明らかになりますが・・・私は涙無しには見れませんでした^^;

キョーヤの印象・・・最初は突然踊りだす謎のオジサン・・・という感じでしたが、色んな物語を経て彼に対する見方は良い方向に変わりました。
wikiには「義侠心の強い熱血漢」と書いてありましたが、正にその通りだと思います。

そしてヒロインのミラ・・・アンドロイドなのですが、これまで私が視聴した作品で登場したアンドロイドの中でも可愛らしさはトップクラスだと思います。
そんな彼女の最大の魅力は「頑張り屋さん」なところ・・・時には無理する事もありますが、彼女が無理をするのは決して自分のためじゃありません。
そして大切を守る事にかけては何をも厭わない彼女・・・
自分の優先順位が一番じゃない彼女・・・
そんな危うさが彼女の魅力であり、一緒にいると守りたくなる原動力になるんだと思います。
そんな彼女の魅力を余すことなく表現しているのがエンディグのアニメだと思います。

ピカピカに磨き上げたトレーラーハウスは彼女のお城・・・
風になびくキョーヤとミラの大小二つのタオルが、彼女の居場所の証・・・
色んな表情の彼女を見る事が出来ますが、笑顔が彼女には一番似合っていると思います。
様々な舞台での彼女が描かれていますが、家事をしている時の彼女の表情が一番好きでした^^

キョーマとミラが紡いでいく回収屋として物語・・・どんな着地点が待っているかは是非本編を視聴してご確認頂きたいと思います。
登場人物の魅力に溢れた作品だったと思います。

オープニングテーマは、STEREO DIVE FOUNDATIONさんの「Genesis」
エンディングテーマは、Fo'xTailsさんの「Contrast」
どちらもアニメが大好きだったので毎回ちゃんと視聴しました^^
曲調的にはオープニングの方が好みなのですが、歌詞が途中で聞き取りにくい部分があるので、カラオケで歌うには難易度の高い曲だと思いました^^;

1クール12話の作品でした。ミラの屈託の無い笑顔が見たくて序盤は視聴していましたが、中盤以降は物語も本格化して面白くなってきたので、結果的にドップリハマりながら視聴していました^^
物語の纏め方も綺麗だったので言う事なしです^^
しっかり堪能させて頂きました^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

71.2 3 怪盗で漫画原作なアニメランキング3位
名探偵コナン 紺青の拳(アニメ映画)

2019年4月12日
★★★★☆ 3.7 (103)
644人が棚に入れました
19世紀末に海賊船と共にシンガポール近海に沈んだとされる、世界最大のブルーサファイア“紺青の拳"。現地の富豪が回収を目論み、表舞台にその姿を現した時、マリーナベイ・サンズにて殺人事件が発生。現場には、怪盗キッドの血塗られた予告状が残されていた──。一方、シンガポールで開催される空手トーナメントを観戦する為、蘭と園子は現地を訪れていた。パスポートを持っていないので海外渡航できないコナンは留守番のはずだったが、彼を利用しようとするキッドの奇術的な方法により、強制的にシンガポールへ連れてこられてしまう。キッドに従わなければ日本に帰ることすらできないコナンは、メガネ、腕時計、服などすべて奪われ変装することに。その正体に気付いていない蘭に名前を聞かれ、とっさにアーサー・ヒライ(!?)と名乗る。

声優・キャラクター
高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平、山崎育三郎、河北麻友子

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

交通事故のような拳…京極真は恐ろしい漢である

高速で走行する自動車に撥ねられたかのように場外へと吹っ飛んでいく対戦相手…。

空手の試合とは思えない、衝撃を提供してくれる漢、京極真(まこと)。

コナンの劇場版のみを追いかけている層にとっては、なじみの薄い人物であろう。
それもそのはず、劇場版に登場するのは本作が初となる。
最強の空手家にして、蘭の友人、鈴木園子の恋人ポジションも担う好青年である。(CV.檜山修之)

コナンにおいて”空手”と訊けば、我らが”つのドリル”こと「蘭姉ちゃん」の活躍が真っ先に思い浮かぶ。(※普通に好きなキャラです。)
アクション面が強くなった近年の劇場版では、必ずと言っていいほど、彼女の怪力ぶりが際立つアクションシーンが見どころの一つとして用意されている。

そんな蘭の空手の成績は”関東大会優勝”。信じられないことに、彼女以上の猛者が全国にはいるのである。

そして京極真は”空手400戦無敗”という学生の枠を超えた”最強の漢”であり、戦績から言えば、蘭の格上に位置する”作中最強”との呼び声高い人物である。

そんな京極真が怪盗キッドと大暴れする本作は、当然ながらアクションが派手な、動きのある作品となっている。
初の海外である、シンガポールのマリーナベイサンズが舞台となっている点からも気合の入れようが感じられる。(某キャラが現地人として付き添うのは、余りに無理があると思うが…。)

それでいて事件も退屈ではなく、ミステリーとしても読めない要素が散りばめられているのは「から紅の恋歌」「ゼロの執行人」に続き3作連続。
以前の「アクションだけ頑張れば、事件はどうでもいい」風潮の作品が続いた時期(主観)から完全に脱却したと見ていい。
(本作も アクション>推理 の傾向が強いですが、推理要素も捨ててはおらず、事件に意外性もありました。)

名探偵コナンというブランドに胡坐をかいているだけでなく、映画単体として十分見応えのある作品となっている。

”最強の漢”京極真の強さと格好良さが際立つ映画に仕上がっており、園子との恋愛要素も強め。(このカップリングには、イマイチ興味のない人も多そうですが…。)

逆にキッド様の活躍を期待していくと、やや肩透かしに感じられるかもしれない。

主題歌は登坂広臣の「BLUE SAPPHIRE(ブルーサファイア)」
普段聞かないタイプの楽曲であったが、作品及び”京極真”にマッチしている楽曲だったと思う。

とにもかくにも、毎年恒例、ゴールデンウイーク時期のコナン映画鑑賞は、乙なものである。

オタクでない旧知の友人と感想をぶつけ合うことができる作品、そんなところにも多く観られている秘密があるのではないか。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
ネタバレ

ぼーち さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

期待し過ぎていたのかも?

コナン歴20年以上、小学生の頃から今に至るまで漫画・映画などを楽しませて頂き、コナンは大好きな作品です。

今回の映画は、怪盗キッドにかけられたシンガポールで起きた殺人事件の犯人の容疑を、キッドからの依頼でコナンとキッドが協力し合い事件を解決していくというのがメインストーリーとなります。

サブキャラクターは、蘭・園子・京極さん・小五郎で、いつも出てくる少年探偵や博士たちはほんの僅かなシーンのみの登場です。

最近のコナン映画(5年以内)の中では、一番話の内容のクオリティが低かったと感じています。

●事件描写
上手く話しが描き切れていない感じや、この事件って結局なんだろう?と犯人の心情描写・犯行の経緯などがあっさりしすぎており、ラストは犯人の派手な犯行にもかかわらず事件が小さく感じてしまいました。

●コナン、キッド、京極真
それぞれが濃いキャラクターなのに、一人一人の話の軸がしっかりとしていないせいかまとまりがなく
、もう1時間映画が長かったらそれぞれを上手く絡ませたストーリーを作り上げる事が出来たんじゃないかなぁと思います。

●サブキャラクターについて
蘭の行動描写について
{netabare} とてもしっくり来なかったのはラストのシーンで蘭は「最初から新一ではなくキッドだと分かっていた」と話すシーンがあります。
まだ付き合い始めたばかりの蘭が、偽物だとわかっているキッドに対して水着で寄り添ったり手を握ったりする描写に、蘭ってこんな子だっけ?と感じました。 {/netabare}

●個人的な見所
今回見れて嬉しかったのは、園子のカチューシャをしていないシーンです。すごくイイ!

毎度お馴染みの爆破芸も健在です。今回も盛大に壊れますのでそこの作画もぜひ見ていただきたいです。

スクリーンで大迫力で見るコナン、子供の頃を思い出しわくわくしながら見ることが出来ました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そ〜んな〜の〜ほ〜せ〜き〜 タッタタラリラ

 今年も大規模爆発必ず起こる推理、アクションアニメだったです。事件、キッド、コナン、京極を巻き込んだ展開だったです。

 作画もなかなかよく、シンガポールの背景だとか綺麗だったです。
 おなじみの声優さんの声、キャラが良かった{netabare}けど、声優ゲスト主演した人の女性キャラが、あってないように思えたです。出てきたどっか子供の声もわざとらしい声だったし、どっかの予備校教師の会話が、せっかくのコナンを少し以上台無しにしている気がしたです。 {/netabare}

 OP後、少しして早くもまたもや舞台はシンガポール、キッド登場?、アーサー平井??が出てくるです。なぜ、キッドが巻き込まれたのか?です。はじめから、悪いやつが明らかにわかるようだったです。それが、話がすすむうちに真相が明らかになっていくです。
 しかし、終盤それだけではないところが、やはり劇場版名探偵コナンだったです。

 京極と園子との距離感も見どころです。新一??欄もいい感じ?になるのか?お楽しみです。

 アーサー平井こと江戸川コナンと怪盗キッドとの夢のタッグも目が話せないです。

 なんと言ってもアクションが凄いです。京極の戦闘力は超人的で、全体的とくに終盤の活躍、カッコいいです。
 最後、新一???がどうなるのか?、いつもどおりに思える落ちがあるので、お楽しみにです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

65.5 4 怪盗で漫画原作なアニメランキング4位
LUPIN the Third 〜峰不二子という女〜(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (473)
2359人が棚に入れました
 「LUPIN the Third ~峰不二子という女~」と題された新シリーズは、謎の女、峰不二子を軸に、若きルパンたちの活躍を描く内容になるといい、昨年末に決定した新キャストによる初のテレビシリーズとしても注目を集めそうだ。「ルパン三世」のアニメは、71年からテレビシリーズ3回、劇場版6作に加え、89年からは2時間のテレビスペシャルを不定期で放送。単発の2時間テレビスペシャルは現在も制作されているが、テレビシリーズとしては「ルパン三世 Part3」が84~85年に放送されて以降、約27年間制作されてこなかった。 新番組「LUPIN the Third ~峰不二子という女~」は、原作マンガに漂うアダルトで官能的な雰囲気を取り込み、大胆な解釈で若きルパン一味とライバル銭形警部の活躍や戦いを描いていく。キャストは、ルパン役の栗田貫一さん、次元大介役の小林清志さんに加え、石川五ェ門役を浪川大輔さん、不二子役を沢城みゆきさん、銭形警部役を山寺宏一さんと、昨年末から始動した新キャストが務める。
ネタバレ

りぃたん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

見え隠れする黒幕の存在、理解できればファッショナブルで面白いミステリー作品

私は、峰不二子が大好きです。
その峰不二子の秘密に迫る物語ということで、期待が膨らみました。

作画はのサイケ色なドローイング風で、
音楽はベルばらのようなロココ調のミステリー風、
キャラは美しくキュートな劇画風、
雰囲気抜群です。
ストーリーも、1話1話完成度が高く、
毎話感心させられるほど、良く出来ていました。
最終話まで見ると、前半から中盤、後半まで、
テーマが所々に散らばせてあり、
伏線がちゃんと繋がっていて申し分ありません。

それなのに、それなのに、
初見ではなぜか、いまいち盛り上がりに欠け、単調な感じがしました。
1話1話、話が完結して、繋がりが悪いのか、
なぜか次回がそんなに楽しみにならないという。
ルパンのオマージュも多く、過去作品の似たような美味しい話で
構築されていて、どれもどこかで聞いたことのあるような話。
でも、{netabare}冷戦下に飛躍した恐怖の薬会社{/netabare}が
黒幕とあって、
後半には、ちょっとうす気味悪くグロテスクだが、
劇場版のようなスケールの大きなからくりがあります。
10話の「死んだ街」は、押井監督好きの私としては、
見応えのある回でした。

推理小説のように淡々と進む展開のせいか、
伏線のあるシーンが、少し短かく散発的だったようなが気がして、
気付きにくかった気がします。
個人的には心象的なシーンをもっと長目に見たかったです。
そのため、1回見ただけではストーリー展開やキャラの心情に
付いていきづらかったです。
そこで、2回目見返してみると、
全ての伏線、キーワードの繋がりが非常によく出来ており、
緻密な話であったことが理解でき、もったいない気がしました。
むしろ、理解できた2回目からの方が、
ストーリーも背景も音楽も奥行きが感じられ、より面白い作品だと思いました。
初見では、脚本通りに、シーンとキーワードを繋いでいるだけの
単調な感じがして、起承転結の間合いが詰め込み過ぎに見えて、
もったいなかったように感じました。
OPとEDも、気分を盛り上げてくれるの充分でした。
途中、私のあこがれの不二子ちゃんは、
過去のトラウマに囚われただけのヒステリーな
つまらない女性に見え残念でしたが、
諦めずに最終回まで見ると、
不二子の心の強さが改めてわかって、ちょっと安心しました。

しかし、今回一番恰好良かったのは、誇りを捨てなかった銭形警部だったに違いありません。
11話の「愚か者の祭」は、よかったです。

今度は、峰不二子の話だけでなく、次元と五右衛門の特別シリーズが見てみたいと思う欲張りな私なのでした。
2話「357マグナム」、3話「淑女とサムライ」の次元、五右衛門回は、
味わいのある美しい話でした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(1話のみ視聴)
峰不二子という人気キャラが軸になるということで、
ドキドキして拝聴しました。
原作未読なので、詳しくはわからないですが、
お洒落でハードボイルドで大人な仕上がりに
これから先の期待が膨らみます。
キャラも、けっこう美男美女に描けていると思います。
何より、画が、慣れないと見にくいかもしれませんが、
今シリーズの世界感をファッショナブルで
かっこよく表現しています。

1話は、興味深いことに、
{netabare}ルパンと不二子の馴れ初めが描かれています。
どちらも引けをとらない戦いっぷりで安心しました。
これからは、ルパンと不二子の駆け引きを
見ていけるのでしょうか。
よく見ると、過去作品のオマージュかなと思われる
設定やストーリー展開など押さえてある感じで、
上手いなと思いました。{/netabare}

この不二子キャラが、
今時の人たちの女性キャラ感に、
何か影響を与えたりするかなぁ、と楽しみでです。

1話を見る限り、
大人の裏取り引きも見られたので、
これから、大人の駆け引きのある見応えある作品
になることを楽しみにしています。
このまま、他の回が悪くて、
がっかり作品にならないように期待しています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

大和撫子 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

峰不二子、いい女だぜ( ̄ー ̄)

『ハードでキケン。それが今度のルパン三世だ!』というフレーズを掲げて、27年ぶりのTVシリーズが復活です^^

◆この作品の内容は・・・
ルパン一味がまだバラバラだった時の若き日の頃のお話です。
怪しげな宗教教団の本部に潜り込んだルパンの前にいたのは絶世の美女でした。
彼女の名前は峰不二子。
世紀の大泥棒と女怪盗が出会う時、峰不二子の物語が始まります。

◆声優陣は・・・
峰不二子  : 沢城みゆき(ローゼンメイデンの真紅)
ルパン三世 : 栗田貫一
次元大介  : 小林清志
石川五ェ門 : 浪川大輔(Fate/Zeroのウェイバー・ベルベット)
銭形警部  : 山寺宏一(エヴァンゲリオンの加持リョウジ)
オスカー警部補 : 梶裕貴(AWの有田春雪)

◆総評・・・
私、ルパン三世というアニメはとても大好きで毎年制作されるTVスペシャルは欠かさず見ております。
なので今度の作品も非常に楽しみにしていたのですが、非常にガッカリの内容でした。
はっきり言って面白くない。
この作品のルパンは『ハードボイルド』。
原作ルパンの作風に最も近づけた内容となっています。
このハードボイルドが私には合わなかったのかも知れません。
ストーリーが堅苦しく、また主人公を不二子としたのでルパンの出番が少ない。
ルパンというアニメの面白さは、キャラ達の抜きんでた魅力、ギャグ有り感動有り涙有りの展開、大胆・豪快な手口で盗みを行う鮮やかなアクション、『ノストラダムス』『監獄島』『バビロンの黄金』など興味をそそられる舞台など、たくさんありますが、今回の作品にはそれらの要素が全くありませんでした。
また不二子や銭形警部の性格が変わっていたのも気になります。
とくに銭形警部、TVスペシャルではルパンと銭形の逃げる捕まえるの攻防が面白おかしく笑えるのですが、当然ながら今回はそれが無し。
この作品の銭形警部は完全に2枚目で冷静なハードボイルド。
でもね・・・不二子の物語といえばしかたないですけど、やっぱりルパンのアニメの醍醐味はルパンと銭形の掛け合いなのです。
『(`Д´)ルパ~~~ン!』と声を上げながらしつこく追い回し、ルパンを捕まえた時のあの満足げなしてやったりの笑み└( ゚∀゚)┘
凄腕警部なんだけど間の抜けたあの銭形が好きだったのに、今回のハードボイルドな警部は非常に残念でした。
{netabare}
また不二子と銭形警部がにゃんにゃんするシーンも衝撃を受けたし^^;
{/netabare}
そして肝心のストーリー、堅苦しいは抜きにしても、いろいろと張ってある伏線が峰不二子の物語として一つに繋がったまでは良く出来ていました。
その物語が面白かったかどうかは個人の好み。
しかしながら
{netabare}
不二子の物語として制作されたはずなのに、作中で描かれた不二子の過去が他人のモノだったというオチはもう茶番でしかない。
今迄全く謎にされていた不二子の過去、峰不二子という女がどういう女なのか?
それが明らかになる内容かと思いきや、さすがにこの展開は納得のいかないものでした。
{/netabare}
それにしても今回、次元大助の声優交代を行わなかったのは非常に痛い。
次元役の『小林清志』さんは既に79歳、声優交代は非常に残念ですがさすがにこればかりはどうしようもないですよね。
後々の事を考えても、TVシリーズ新作を出したこのタイミングが、声優変更の一番良いタイミングだったのに・・・。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

che さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

I don't mind living in a man's world  as long as I can be a woman in it.

評価はいまんところって感じです。
まあ僕、評価結構適当だけどw

何話目?5話目位まで見ました。
いやいや~、良いアニメしてるじゃないですか!
なんかレビューとか他の人の棚に入ってないから面白くないのかな~って思ってたんですけど、アニメのサムネの画像から凄く面白そうだったんで、やっと観ました。
別に期待も、どんな内容かも想像していなかったから、でしょうか、普通に面白いと思えました。

簡単に感じを言ったら

「性描写もつかった大人の、モダンHBアニメ」って感じでしょうか?

時系列はかなり皆若かったころの様です、ルパン、ジャケット緑だし次元も最初オートマチック使ってるし。

作画は、ちらっとしか見た事無いんですが、原作者モンキーパンチの漫画の作風に似てるんじゃないでしょうか?
昭和の香りが漂ってますww
癖のある絵と演出だから作画は好みが分かれるともいます。
でも、不二子ちゃんの服とか毎回オシャレだよ、ルパン達はいつもの格好だけど。

内容はまあ大人向けですね、単純な内容ですから話は子供にも理解できると思いますけど、「楽しめる」のは大人じゃないでしょうか。
理解できるのと楽しめるのは別だとおもうし。
あと、監督が女性の人みたいだし、今作の不二子ちゃんは多分いつも以上に「女」な気がするので、「女」って生き物を多少なりとも知っている人の方が楽しめるんじゃないかな~って気がします、男ならねw
まだ4話ぐらいまでしかしみてないから、解んないけどw
ちょっとマッチョな物言いになったかなww
モダンでアーティスティックな感じはあるけど、バッキバッキにアーティスティックに作ってないし娯楽作品としてちゃんと観れるように作ってると僕は思います。

音楽も良い感じですよ、
元来ルパン(TVスペシャルは違うかな?)はJazzメインにアダルトな音楽を使ってきたし、今は音楽に対する拘りはルパン作品自体に有るだろうと思うし、
それに特にこう言う雰囲気が大切な作品は他の作品より音楽の重要性は高いだろうって理由から、
まあ「良いだろうな」ってのを前提に見てたから特にいいな~って灌漑は無かったかな、今のところ。

多分このアニメ、アニコレでは評価低くなるんじゃないかな~って気がします。
僕的には凄く良い作品だけど、この作品は「アニメが凄く好きな人」より「アニメも見る人」の方が好きな作品の様な気がします。

あ、久々にこのPCのデスクトップ変えましたw今までずっとAKIRAだったけど、このアニメサムネの奴にw(HPで落とせます。
)ルパンにワルサーを額に突き付けられて、ルパンに銃を向ける状況を楽しんでる不二子ちゃんとルパンの顔が気に入りましたw

ま、なんにしてもハイセンスな作品だともいますよ!
視聴者に媚媚びしてないし、けど視聴者のニーズは汲んでると思うし。
気になる人は観て損はないかと、また続きみて感想とか加筆するかも?

タイトルは

「男が支配している世界だろうと、私はへっちゃらよ。女で居られる限りね。」

Mモンローの言葉です。
不二子ちゃんにぴったりの言葉でしょw

こんな人にオススメ

ルパンの人
大人の人
モダンの人
ハイセンスの人
峰不二子という女を知りたい人

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

65.1 5 怪盗で漫画原作なアニメランキング5位
キャッツ・アイ(TVアニメ動画)

1983年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (110)
506人が棚に入れました
キャッツアイは美術品専門の謎の女盗賊。犬鳴警察署の刑事・内海俊夫は、いつもキャッツアイの逮捕に失敗し、上司に怒鳴られ、左遷の危機にもあった。そんな俊夫の恋人で、俊夫の勤務する署の前でこの盗賊と全く同じ店名の喫茶店を営む来生瞳は、いつも俊夫の愚痴を聞いてあげている。だが、瞳ら来生三姉妹こそ、キャッツアイの正体だった。キャッツアイの獲物はハインツというヨーロッパの画家の作品や遺物ばかりなのだが、そのハインツとキャッツアイとの間にはある接点があった。

声優・キャラクター
戸田恵子、藤田淑子、坂本千夏、安原義人、内海賢二、榊原良子

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

怪盗vs刑事の恋愛事情。

1983年7月11日 - 1984年3月26日全36話
1984年10月8日 - 1985年7月8日全37話の合計73話

1981年40号 - 1984年44号連載された漫画「キャッツ♥アイ」
を元に制作されたTV放送版アニメ。単発実写ドラマも有る。
1997年8月30日公開の実写版の劇場用映画も制作された。

第一期OPの『CAT'S EYE』歌 - 杏里
1983年に5週連続オリコン週間1位。販売数130万枚以上?
平均視聴率13%台と普通?だが現在も国内外で根強い人気。

私的にはルパン三世の流れでセクシー路線の怪盗もので・・
海外ドラマの影響も受けている感じを色濃く感じる作品。

色々な実写やアニメでパロネタとして有名で「森三中」等も
パロったりした事があるので知ってる人も多い?


長女"泪"次女"瞳"三女"愛"という美人三姉妹が表の顔である
喫茶店「キャッツアイ」を営みつつも、裏の顔は巷を騒がせる
有名な怪盗「キャッツアイ」として、大胆不敵に狙った獲物を
盗んでいくという物語。

其処に喫茶店「キャッツアイ」の目先に担当刑事の居る所轄が
有ったり・・担当刑事が常連だったり・・しかも担当刑事の
一人が三姉妹の次女と高校時代からの恋人だったり・・

怪盗物とラブコメをMixさせた作品で、盗む物が特定の人物
に関わる物だけで貴種流離譚の様な雰囲気と、必ず予告状を
出す等の悪なりのポリシーに、勧悪懲悪な結果を描く傾向が
強く、愉快痛快な雰囲気の作風。

同作者だけにシティーハンターと似た雰囲気で、コメディな
部分をシリアスに巧く盛りつけた感じのアニメ。

1期はある程度原作に添って展開しているようですが、二期
はオリジナル要素が強く、"勧悪懲悪"の色合いが可也濃くな
って、諸々の設定なども大幅に変更されたようです。

視て感じたのは・・ハインツ云々の伏線よりラブコメモード
やセクシーで鮮やかな怪盗シーンのスリリングな描写の他に
矢張り"勧悪懲悪"・・盗みに入る場所は総じて悪党という、
結末にホッとしたり爽快感のある「ルパン」そのものな感じ。

銭形警部の代わりに内海刑事・・といった趣。
後半は特に1話限りのゲストキャラの完結した話も多く・・

基本的には艶やかなお姉様、ツンデレ次女、甘えん坊の妹。
最もシンプルで代表的な女性像に才女タイプの眼鏡キャラで
其々にギャップで個性を誇張していたり、サブキャラや事件
単位のゲストキャラが登場して見飽きない構成かな。

何度もニアミスする瞳と俊夫の二人の行方とかマザコンや
ロリコン等解りやすい追加キャラのギャグタッチなど色々。

結果的には"ラブコメ"を楽しむアニメかな。
純愛っぽいけど基本何処かの流れにコメディ入れるんで・・

最終回は如何にもTV放送って感じだった。


来生 瞳 - 戸田恵子
来生 泪 - 藤田淑子
来生 愛 - 坂本千夏
内海 俊夫 - 安原義人

課長 - 内海賢二
浅谷 光子 - 榊原良子
永石 定嗣 - 大木民夫

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

runa21 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

永遠の名作

この作者・・・儲かってんだろうな~
なんて無粋な気持ちでなんて、見てないんだからね!!


いや、お世辞でもなんでもなく
何歳になっても
この作品は素直に「おもしろい」と思えます。
そんな魅力がある作品です。


ちょっと暗い話になりますが・・・
体調を崩し続けていた一つの原因で
おそらくストレスが考えられ・・・。

まぁ、なんといいますか・・・。

仕事で後輩がミスしてしまったのですが、
結構致命的なミスを、一ヶ月に5件ほど・・・。
後輩はうその報告を上げていて
気がついたときにはかなり手遅れな状態で・・・


管理責任だどうのこうの言われたり、
失敗したのにもかかわらず
何にも動かない後輩を叱り付けたりと・・・。
いろいろとありました・・・。


でも、この話が再放送されているのを見て、
自分も悪かったんだなぁと再確認。


メインは次女の瞳が動いていくのですが、
彼女が動くことができるのは、
ルイねぇや愛の完璧なサポートあっての事なんですよね。


一本の矢は折れやすいが、三本の矢は・・・

なんて名言を残した
どこかの武将がいましたが、


その人の長所を全力で生かせるように
サポートするのが良かったんですよね・・・。


まぁ、自分が駄目人間だったって事を
再確認したってネガティブな話だったんですけどね・・・。


この話の感想で、
ネガティブで終わってるの・・・自分だけじゃないか??


ちなみに自分も三姉妹です。
どうでもいい情報でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

淡々と進むが面白い

俊夫の恋人で、俊夫の勤務する署の前で喫茶店を営む来生瞳は、いつも俊夫の愚痴を聞いてあげている裏で姉妹と一緒に美術品を盗み、俊夫に追われているが、正体は隠し通している。というお話

基本的に一話完結で淡々と物語が進むのですが、見終わった後、しばらく余韻に浸ってしまいました。

主題歌はどちらも好きですし、名曲です。ただ、途中からEDが杏里からキャシー・リンに歌手が変わってしまったのが悪くはないですけど、残念な感じします。アニソンに対しての嫌悪感のせいなんですか?当時のアニメへのイメージはあんまし良くないからしゃーないか


あらすじは以下
有名画廊や美術館に、名画を専門に狙う謎の怪盗3人組「キャッツ・アイ」の挑戦状が届く。今回もまんまと出し抜かれた刑事・俊夫は、恋人・瞳とその姉・泪、妹・愛の経営する喫茶店「キャッツ・アイ」でグチをこぼしていた。しかし、彼は知らなかったが、この瞳たちこそ怪盗の正体であり、その目的は世界的な画家である父・ハインツの散逸した遺作を取り戻すこと、さらに父の死にまつわる謎を解き明かすことにあったのだ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

65.1 6 怪盗で漫画原作なアニメランキング6位
ギャラリーフェイク(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (104)
612人が棚に入れました
表向きは贋作・レプリカ専門のアートギャラリー『ギャラリーフェイク』を舞台に、オーナー藤田玲司が、様々な登場人物と絡みながら、時に世界を駆け巡りながら、絵画、彫刻などを通じて「アートとは何か?」を問いかける。主人公の魅力は、単なる守銭奴ではなく、アートへの奉仕者として清濁併せ呑む点にあるほか、美術・芸術・骨董の多方面に渡る薀蓄的描写も、読者の好奇心をそそる。助手サラ・ハリファとのほのかな恋の行方も気になるところであるほか、脇役・レギュラーキャラクターも多い。

また芸術に絡んで社会問題にも言及するなどしており、物語は美術方面の商業的な話題から推理サスペンス、コミカルな人間模様、陰惨な事件、時に憎み合い時に愛し合う人々の交流、文化財保護にまつわる制度面の問題など、多岐にわたる。

声優・キャラクター
森川智之、川澄綾子、ゆきのさつき、石坂浩二
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

神の左手悪魔の右手

ハンターのヨークシン編が好きな人、その中でも
クラピカ絡みの話よりゼパイルさんの目利き話やオークションが好きだった人
…そして特に旅団のコルトピファンなら観て損はない作品。


私は昔からお宝鑑定団の視聴者でしたので、この作品も非常に楽しめました。
ナレーションに石坂浩二氏が特別出演されていたのも合点がいきますね。


主人公、深田の画廊
「ギャラリーフェイク」
表向きは贋作を取り扱う専門店だが、裏では闇に出回る訳あり品やら真作を取引している。
まさにギャラリーフェイクなのです。
藤田は美術界の闇と深く繋がりながらも、なにより美術品の価値を尊重していますね。彼の美術に関する幅広い(広すぎるくらいの)知識と絵画の修復技術の巧みさ、なによりその審美眼は目を見張るものがあります。
彼の仕事ぶりを見れば
かの中島鑑定士も思わず「いい仕事してますねえ〜」と感嘆することでしょう。

この作品をわかりやすく例えると美味しんぼの美術品ver.といったところでしょうか。こっちの主人公のほうが断然かっこいいし、テーマとしても好きだけど。
毎回、テーマとして扱われる美術品とその持ち主の人生が描かれておりドラマ性が高いです。
トレジャーハンターの話はちょっと作品の色と違うだろ…と思ったけど、まあ うん…スパイスにはなっていたかな。
個人的にはトレジャーハンターみさえのほうがry


以下は特に好きだった話の感想

{netabare}

Myセレクション

1話
物語の説明を兼ねたオークション話。今回出品された
モネの「積みわら」
モネが長期に渡って描いた連作であり、季節や時の経過による
空気や光の変化が緻密に描かれていて高い評価を受けた作品。ギャラリーフェイクの世界でも他の作品は無事に保管されていることを願います。


7話 光と影
光の魔術師 レンブラントの作品にまつわる回。
もっとも有名な作品は「夜警」だろう。夜の暗がりを進む自警団が描かれている中で、まるでスポットライトが当たっているかのように光さす少女が印象的な絵画。依頼主は自分たちより謎の少女のほうが目立っていることに少しおこだったらしいけど(笑)

画家というと
生前は貧窮極まり、死後にその作品が高く評価されるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょうが
レンブラントは当代一の人気画家として名を博した。
一大ブームとなり、彼の工房も盛んに
→多くの弟子とともにたくさんの作品を世に送る。

しかし、技術が精巧に受け継がれたことや、作品の仕上げをレンブラントが行ったことなどから
作品の一群が真作かどうか。
作品を描いたのは本人か弟子か
非常にわかりづらいものとなり、それを調査するための組織まで設立された。

今回ある作品を調査しに訪れたレンブラント委員会。
委員会の博士は細かな部分に気を取られて弟子による作品と判断したが、藤田はその鑑定を覆し真作であることを証明する。

真作か贋作か?
それより大切なことがある
世間の風潮、常識や凝り固まった価値観に縛られない審美眼

美術は正誤ではない
本人の力量に勝るとも劣らないほどの美しい作品が世に多く存在している。それは素晴らしいことではないか。
と主張する藤田

ギャラリーフェイクを経営している真意が垣間見られるような発言だ。
本物か偽物か、有名か無名か。重要に思えるがそれは二次的なもの。


11話
ベトナムに向かった藤田と助手のサラ。
ベトナム戦争時に有名だった戦場カメラマン川口の愛用していたカメラを入手したという情報があったからだ。しかも、それを戦場で死んだはずの本人から譲り受けたというのだ…

長きに渡り 悲惨な戦場を見てきて心が疲弊してしまった川口は
カメラとカメラマンだった自分を捨て、新たな地で牧歌的な生活をしていた。
惨劇交じりの回想シーンを見ても彼がそうなってしまったのは無理ないと思えた。
写真を撮ることが苦痛になった彼が藤田たちと知り合い
一悶着起きたものの
最後には
かつてベトナム現地で見たような美しい瞬間に出会い
ハッとし、フィルターを構え、写真を撮る。気づけば彼の頬を伝う涙。
彼の日々は辛いことばかりではない、たしかに美しい時も存在していたのだ…!


13話 監獄のミケランジェロ
藤田の若き日の思い出。
かつて藤田が美大生だったころ、修行の一環として
刑務所に天井画を描くアシストをしたときの話。
青野武さん演じる監獄のミケランジェロ たつが良い味だしてる!
亡くなってしまった偉大な演者とこうやって思いもよらぬ再会ができるのは
映画やアニメを観ていて嬉しいことのひとつです。


14話パサージュを抜けて
パリを舞台に粋な話。
観たい作品のひとつであるクロワーゼもたしか舞台はパサージュだったはず。
耳すまを思い出すような
人形にまつわる淡い恋の話。
最後のあの演出は粋すぎる。



19 知念、危機一髪
国宝を発見し保護する「国宝Gメン」と呼ばれる文化庁の人間 知念。あるとき彼は東北の寺で見つけた仏像を愛ですぎて破損させてしまう。なんとか自分のミスを誤魔化そうと、尻ぬぐいの修復を頼まれた藤田。
仏像を積んだトラックが目的地に着くまでの間にこっそり忍び込み、仏像の修復を済ませねばならない、というHARDなミッション。
今までとテイストが違ってはらはらしたし、面白かった話。オーシャンズ11を思い出した。
トレジャーハンターが出てくるより、これくらいのアクションがちょうどいいと思う。



33話 絵金
藤田は脇役。美術品もほぼ脇役。だが、悪くない!ヤクザな男とそんな男に惚れた女のドラマ
遠き日の思い出もまたかけがえのない芸術である。

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「美術と蘊蓄」「ピカレスク」「一話完結」おすすめです

<2022/2/9 初投稿>
原作は1990年代にビッグコミックスピリッツで連載されてて、当時たぶん一通り読んでます
・・・と、ウィキ調べたら2016年からまた連載再開されてる!
マジですか?
読みたい!
というかあらためて全巻揃えたい!

作者の細野不二彦さんは「さすがの猿飛」「Gu-Guガンモ」などで1980年代から活躍する漫画家さん。
さらにいえば、美樹本晴彦、河野雅治、大野木寛といったマクロス組?と若い頃から仲良しグループだったのだそう。
そのグループの中でも画力の高さは際立っていたそうで、確かにこなれた絵柄は見やすく、かつ躍動感、存在感に溢れたものでした。
そういえば漫画版「クラッシャージョウ」もこの人だったような。

今回、CSでアニメ版の一挙放送やってたの見つけて、懐かしくて毎日一話ずつ、楽しみにしながら視聴しました。

本作は一話完結型の「美術と蘊蓄のピカレスク」

主人公・藤田玲司は表向きは贋作専門、裏では盗品なども扱うと言われる画廊「ギャラリーフェイク」を営む美術商。
実は元メトロポリタン美術館(MET)のキュレーター(学芸員)であり、
その美術品全般に渡る深い知識と正確な鑑定眼、そして極めて高い美術品の修復技術からMET時代は「プロフェッサー」の異名で呼ばれた伝説の存在。
とある事情でMETを追われてから「ギャラリーフェイク」を開き、その知識・スキルと幅広いコネクションで「怪しい商売」を営んでいます。
でも美術に対する熱い心は失ってないよ。
仕事では億単位の取引をしてるくせに、その素顔はボロアパートに住む、蟹好きで腰痛持ち運動不足の三十代後半のオールバックのおっさんである。
名前の元ネタはフランスで活躍した日本人画家・藤田嗣治なのだそう。
声は無職転生のルディのパパというイケボ

サラ・ハリファは藤田の助手兼ヒロイン。
アラブ系の超お金持ちで元王族。
とある件から藤田に惚れて、ギャラリーフェイクに「押しかけ助手」。
よくわかりやすくヤキモチを焼く。
ティーンのため藤田からは子供扱いされるも、なんだかんだで藤田に大切にされている。
美術品を見る眼は肥えていて、助手としても有能なんじゃないかと思うけどどうなんだろう?
声はセイバーとかのだめの人なので拗ねると可愛い

三田村小夜子館長はもう一人のヒロイン兼藤田のライバル役。
日本の私立美術館の館長でやはり海外の美術館でキュレーターの経験あり。
なので美術品の知識や鑑定眼はハイレベル。
真面目で勝ち気な美人さん。
藤田さんをたまにデレデレさせる役割も担う。
つまりサラからは恋敵に見える立ち位置。
でも本人が藤田のことをどう思ってるかは謎。
声はプラネテスの田名部愛とかフルメタのかなめの人。

レギュラーキャラは以上です。

一話完結で、毎話ゲストキャラも登場します。
お話はバリエーションに富んでいて。
渋みのあるものから、
ニヤッとするもの、
ニヤニヤするもの、
温かくなるもの、
ハラハラドキドキするもの、
日常っぽいものまでなんでもアリな感じ。

今回見た中で特に印象深いのは
13話「監獄のミケランジェロ」
16話「楊貴妃の香」
31話「孤高の青」
33話「神々の宝石」
37話「メトロポリタンの一夜」

毎話出てくる美術品の蘊蓄も楽しみでした。
本作始まった頃ってまだネットもなかったはずだけど、作者の細野先生と編集さんはよく調べるよなぁ。


藤田は極めて高い専門性を持ち、物語の中の立ち位置としては決して評論家に収まるのではなく「研究者」とか「職人」といった風情。
そう言ったところ含め本作には「マスターキートン」に近いものを感じてしまいます。

ちょっと外連味ありますが、大人が楽しめる楽しい作品。
美術の世界に少しでも興味あるならならおすすめできる。
隠れた良作だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

美を知る者は孤独なり

徒党を組めばやがて馴れ合い腐りゆくまで。


<物語>
主人公の藤田玲司は元メトロポリタン美術館の学芸員、自身の審美眼や、他の美術館の学芸員、ブラックマーケットの人脈を駆使して有利に商売を進める画商です。
ということで、美術品に関する豆知識が得られるというのもこの作品の優れた点ですね。
元学芸員という主人公の遍歴も新しいですし、発想の勝利と言わざるを得ない。
話も基本的に一話完結で没頭してしまいます、絵画や彫刻だけに留まらず、ミステリークロックやからくり人形、植物標本など扱う品も多岐に渡り、時に善良なオーナー、時に悪徳美術商、特に冒険家と瞬時にスタンスを変える藤田から目を離せません。
中でも私個人としては、バーを舞台にしたミステリー回(25話)と佐伯祐三の顔のない自画像の回(28話)とウジェーヌ・ドラクロワのアートキャンサーの回(35話)が面白かったですね。

<作画>
原作は"ビックコミックスピリッツ"連載の細野不二彦さんの漫画、「美味しんぼ」とコラボなんかをしてたりします。
現在のトムス・エンタテインメントの前身である東京ムービーがアニメを制作していますね。
テレ東系列ということで結構広く放送していたはずなんですが、何故か放送時期は存在感を発揮してませんでしたね。
それこそ深夜ではなく夕方に放送した方が良かったかもしれません。

<声優>
藤田役の森川智之さん良い!すごく良い!
胡散臭さがぷんぷんしていてこれ以上に無いベストキャスティングです。
サラ役の川澄綾子さんも良いですね、褐色娘良い。
ライバル的立ち位置の三田村館長には雪野五月さん、予告の声も兼ねていて、そのどれもが楽しそうに思える語り口は見事でした。

<音楽>
EDの「だから、私は歌う」は良い曲ですね、ナチュラルハイの。
お洒落でセンスのある曲なんですけど、ナチュラルハイと検索するとアダルトメーカーが引っ掛かるのが玉に瑕です。

<キャラ>
藤田の言葉遣いや主要人物の構成は「ブラック・ジャック」に似ていて、細野さんも意識していると認めていますね。
比べるまでもないですが、どちらも分野に精通しているのが見て取れて、面白いですよね。
手塚さんが阪大医学部卒の経緯を創作に活かしてるのは伝わりますが、その点紺野さんは慶応経済学部卒ですから、趣味の範疇なのでしょうかね。
聞くところによれば、どこかしらの図書館で専門書として本作が扱われているようで、紺野さんの博識ぶりが伺えます。
さて、気になるのは藤田の年齢ですが、メットの学芸員であれば少なくとも大学院は出ていますよね。
プロフェッサー時代とアートディレクター時代合わせて40歳は超えているだろうと考えられますが、30代後半くらいの印象です。
それにしても、異色の経歴の主人公です。
他にも珍妙な肩書を持った魅力的なキャラクターが沢山出てきます。


こういった特定の分野に特化した作品は学ぶ点も多くて大好きです。
初めて本作に触れる人なら、知らない土地で隠れた名店を見つけた時のような感動が味わえると思います。
お勧めのアニメです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

66.5 7 怪盗で漫画原作なアニメランキング7位
ルパン三世 グッバイ・パートナー(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (24)
172人が棚に入れました
今回ルパンが狙うのは、海底に隠された“タイムクリスタル"。全世界を混乱に陥れるスーパー量子コンピューター。起動の“鍵"を手に入れたルパンの前に、最強の敵・次元大介が立ちはだかる。仲間であるはずの次元の裏切り…。そしてルパンと共謀した罪で逮捕された銭形警部の運命は!?

声優・キャラクター
栗田貫一、小林清志、浪川大輔、沢城みゆき、山寺宏一、諏訪部順一、寿美菜子、塩田朋子、小山剛志、上田燿司、内田莉紗、内田夕夜、佐々木省三、内野恵理子
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

最先端とロマンの激突

アニメ『ルパン三世』のテレビスペシャルシリーズ第26作。2019年1月25日に放送。
好きなアニメ監督が手掛けておられたので視聴しました。

TVスペシャルだけあって全体的なクオリティが高く見やすい作品です。
物語は多数の題材を扱っているため詰め込み感はあるかも。そうした理由が見つけられるとお気に入りになると感じました。
全体的に穏やかで優しい雰囲気なので、アダルトな雰囲気のルパンが好きな人は物足りないかな?

個人的に気に入ったのはコンテ・演出の巧さも理由です。導入からOPがとってもいいですよ!
嫌味な感じもなくてオススメな作品でした。

【総評】
グッバイパートナー、最先端とロマン・レトロの激突ってのが面白いですよね。
様々な題材をこれでもかと詰め込んだ理由はここにある気がします。
{netabare}
ロイにとっては古い形のあるものは全てガラクタ。実物の腕時計をロマンと言った不二子とは対照的に描いている。アリサや音楽家にとって歴史的価値のあるものに対してもロイは興味がない。

面白いのはロイの部下・加藤の最先端AIへの恋はむしろロマンである点ですね。
AIエミルカはショパンの夭逝した妹をモデルにしていて、心でも持ったかのように振る舞い最後にはボディを獲得する。ショパンコンクールファイナルの観客席に加藤と共に座っているのですよね。
美しいと感じたアリサのピアノを聞くことが、AIエミルカが最初に抱いた願いだったのかと思うと、AIエミルカも存在自体がロマンです。

そして西部劇さながらのシチュエーションで次元が早撃ちでロイを葬るシーンもロマン。不可能を技で可能にする五右衛門は言うに及ばず。
ルパンも不二子も最先端を上手に扱い目的を果たしており、作品内で最先端が悪いとかいう描写ではないんですよ。でもその対立のお陰で、次元とロイの両極端な姿が浮かび上がるのは世界観構築の妙と言えるかなと。

ルパンⅢ世という歴史ある作品には通底するテーマなのかもしれません。現実における技術の発展を作品世界に巧く織り込んだ作品だったのではないかと思ます。
濃くて面白かったです。{/netabare}


【ツイッター感想】
{netabare}
バディものとしてルパンと次元が対立→相棒に戻るのがメインの流れ。次に印象強い二人組が不二子とアリサ。ラストでアリサの演奏を聞く加藤とエミルカかなあ。

冒頭のルパンの盗みのシーンから演出良いし、音楽が流石だなと。劇伴は勿論ピアノ楽曲とEDも。音楽のことはさっぱりだけど凝ってるのはわかる。
キャラデザがかなり好み。不二子が良い女タイプの悪女なので、さっぱりした感じよく合ってたと思う。人種の描き分けしっかりしてるのも好きだなあ。

不二子のロイ評が良い。不二子とロイは相手を利用してるのはお互い様なのが楽しい。

浮き輪がビックリドッキリメカみたいなのが面白い。他にも船とか戦闘機とか要塞とか遠距離砲とか誰の発案なんだ…?って思ってしまった(笑)
反面レトロ車への愛情もハンパない。手描き車は愛嬌あって良いよね。

五右衛門がちょっと和みになってるの良いよね。
ルパンって作品ごとに性格が少しずつ違う感じがあるけど、川越監督作品だと全体的に優しいキャラになってる…?

次元の昔の恋人のお話、語りすぎずこの位で納めるのが粋ですな。
カリオストロオマージュで次元が手品を失敗するのも朴訥さがにじみ出ていて良い。

旧ドイツ軍の列車砲ドーラに対して、ルパンの「バカだねえ~!!」が素敵な演技だなあと。
レトロとロマンは使い様・創意工夫と経験による応用で化ける。積み上げられてきた文化と遺物への敬意。

ロイの小物感、野望は大きいけど終わり方はさらっとしているのは狙っているんだろうな。

「影武者とは古風な」と五右衛門が言った時皆が彼の方を見る。(古風なのはお前だろ…)と言わんばかり。最後に馬に乗って帰るのも(笑)。ロマン・レトロの愛おしくなるような滑稽さ、五右衛門の剣技に内包された底の見えなさと奥深さ。

ED曲のカランコエ良かった。{/netabare}
(2022.1.1)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

面白い

AIとか量子コンピューターとか今っぽいテーマで面白かったです。
テレビで見逃した方はレンタルかgyaoとかの配信で観てください。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

59.7 8 怪盗で漫画原作なアニメランキング8位
怪盗ジョーカー(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (29)
142人が棚に入れました
「輝く夜へようこそ!」 怪盗ジョーカー!ただ盗むだけじゃない!大胆不敵!神出鬼没!華麗に奇跡を起こす《ミラクルメイカー》!相棒のハチとともにお宝をもとめて全世界へ!さあ、ショーが開幕だ!
見たことがあるものならどんな人や物にでも変身できる便利な怪盗道具《イメージガム》!秘密基地でもある飛行船《スカイジョーカー》や愛車《ロードジョーカー》を使い世界をかけめぐる!ちょっとドジだがジョーカーをしっかりサポートしている料理の腕はプロ顔負けの相棒、忍者のハチ!ジョーカーと同じ師匠のもとで修行した最大のライバル、怪盗スペード!ともに修行した女怪盗ダイヤモンド・クイーン!そんな彼らと世界中を飛びまわり、立ちはだかる警部や探偵たちの罠をくぐり抜け、どんなピンチも奇跡のトリックをおこし、次々と名画やお宝を盗み出す!!

声優・キャラクター
村瀬歩、小林由美子、下野紘、沢城みゆき、島田敏、龍田直樹、原優子、桜井春名、飛田展男、金田アキ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

闇のゲームの始まりだぜ! もとい、輝く夜へようこそ!!

銀髪の少年、手にするは5枚のカード!と言えば、闇サトシ、ではなく、空飛び地を駆け、世界各地に眠るオタカラを求めて奔走する神出鬼没の「奇跡使い(ミラクルメイカー)」その名も怪盗ジョーカー!

SFとファンタジーを行ったり来たり、両者の間にうま~く折り合いを付けた絶妙バランス&活劇&ギャグ&ミステリーで送るニギヤカ作品。

何と言っても本作の最大の特徴は、怪盗シルバーハート(おじいちゃんキャラ)によるトリック解説。一見異能モノに見える活劇描写にも種あり仕掛けあり。科学的切り口から、魔法瓶、光学迷彩、果ては相対性理論まで、ずずずいっと、何とな~く説明してくれちゃいます(笑)

主役ジョーカーを演ずるは、私的には「双星の陰陽師」の石鏡悠斗役として、ダークなキャラのインパクトが大の村瀬歩さん。その相棒、少年忍者のハチ役は、男の子役を演じれば安定確定、最近では「斉木楠雄のΨ難」に登場したお隣さんちの男の子、サイダーマン(2号)が大好きな、まっすぐな小学生(笑)遊太君役でも御馴染みの小林由美子さん。

準主役級、ゲストキャラのキャスティングも超豪華。先に触れたシルバーハート役の島田敏さんを始めとし、小杉十郎太さん、飛田展男さん(Zガンダム!?)他、大御所級のあの人やこの人が、あちらこちらに出演されています!

コロコロコミック原作と思って侮るなかれ。油断していると、時折顔を覗かせる強烈なブラックネタに冷や汗をかかされる事もあるかも? 子供から大人まで一緒になって、ワオッ!とびっくり、ズコーッ!と笑えて、じわ~っと泣けてしまうオススメのアニメです。

なお、よい子の皆さんは、くれぐれもジョーカーさんの真似はしないよーに。死ぬから~(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

アルカライダー

オープニングの爽快感がすごくて3度見してしまいました^^;

唄っているのは新進気鋭の「アルカライダー」http://arukarider.net/s.html
ホームページふざけてますね〜↑
『地球から約6(ロック)万光年離れた「アルカランドロス星雲」からやってきた「ロック界の奇行師ヒーロー」。極悪音楽奇術集団「アルカラ」を懲らしめるためにやってきた。』
これまで「アルカラ」の名で活動してきた関西出身の4ピースバンドだそーで。アルカラの方の曲もいくつか聴いてみましたが、荒削りでキャッチーで。

怪盗ジョーカーのオープニングの歌は、テレビ用に簡潔でお子様にも覚えやすく、アナログな音の勢いと揺れ動く色気もあって、しかしやっぱり簡潔にキッチリしてて、いい仕事してますね〜。
妖怪ウォッチの歌も耳残りいいけど負けてないぞー!


アニメのお話は、少年怪盗ジョーカーが

ポリシーと(『ドロボーと違う!キチンと予告してから頂くからな!』^^;キャッツアイとルパンとセイントテールと同職〜)

技(まあ便利!な道具がポイポイ出てきます。)

とで眼をくらませて盗みを披露。カーチェイスも熱いです。
テンポよく楽しいですね。
キャラクターたちの構えない(萌えとかの自意識が盛られてない)味わいが親しみやすいです。

第一回目ではハットリくんの弟みたいな弟子もついて。
これからどんどんライバルやお馴染みの顔が増えてくのかな〜
楽しみです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

間違いなく今期最大のダークホース コロコロコミックはじまったな

けみかけが1話だけ観てレビュー書くとか凄く久しぶりかもです


だってこれはやべぇ、全く持ってのダークホースです


そもそもまさかのUHF枠ってコロコロコミックも地に落ちたな、と高を括っていたのですが1話を観て完全に参りましたm(_ _)m


本名不明、素顔不明、出生不明、私生活やや荒み気味、の怪盗“ジョーカー”さんがルパン三世ばりの大胆トリックで金銀財宝を奪い去る痛快クライムアクション


あくまで子供向けなのでキャラデザは頭身低め、内容も複雑な知略戦よりアツい語りと激しい逃走劇がメイン
1話のカーチェイスは今時珍しくCG無しのバリバリに動く手描き作画ですぜ?


キャストも1話から龍田直樹さん、飛田辰男さんがまさかの脇役という無駄な贅沢っぷり
脚本はストーリーライダーズの佐藤大
監督は新鉄人兵団やふしぎ道具博物館など新時代のドラえもんレジェンドを築き上げた寺本幸代
オープニングには寺本監督リスペクトってことで大塚隆史率いる歴代プリキュアアニメーターが集結


なんだこれ?
最早キー局制作のアニメを軽くぶっ飛ばす豪華布陣
どうかしてる(笑)


難しく構えず子供向けアニメを素直に楽しめる方は是非チェックしていただきたい!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

75.3 9 怪盗で漫画原作なアニメランキング9位
金色のガッシュベル!!(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (539)
3383人が棚に入れました
高嶺清麿は、普通の中学校に通う、見た目は普通の中学生。だが、MIT(マサチューセッツ工科大学)の論文さえもたやすく理解してしまう頭脳の持ち主である。そんな彼はクラスにも馴染めず、不登校を繰り返し、鬱屈した日々を送っていた。
ある日、清麿の家に謎の少年ガッシュ・ベルが現れる。彼は清麿の父親から「息子の友達になってくれ」と頼まれ、はるばるイギリスからやってきた元気な男の子。退屈な日々は終わりを告げ、ガッシュとの騒々しい毎日の幕が開く。やがて清麿とガッシュの前に次々と敵が現れ、一つの事実が明らかになってくる。実はガッシュは千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加させられた、100人の魔物の子の一人だったのである。
次々と襲ってくる魔物たちとの戦いの中で、『やさしい王様』になるという志を抱くガッシュ。然し彼らの前にはさらに強力な魔物が…。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、大谷育江、秋谷智子、前田愛、釘宮理恵、折笠富美子、小嶋一成、高橋広樹、菊池正美、こおろぎさとみ、置鮎龍太郎、山崎和佳奈、山田きのこ、桑島法子
ネタバレ

スガル72 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

すごい人間達の物語

【金色のガッシュベル!!】は、清麿とガッシュの友情を軸とした、とても暖かい物語です。
私はガッシュも清麿も、その仲間たちも皆大好きですが(恋人にするなら素敵な恵か一途なスズメがいいな)、一番尊敬するのは、イタリアの大スターパルコ・フォルゴレです。
とてもオチャメで、皆から愛されるキャラ。
原作では、アニメが終了して以降のクリアノート編で描かれる、カバさんの話としてパルコ・フォルゴレという男が描かれます。
私はパルコ・フォルゴレのような有名人になりたいと思ったことはありませんが、若い頃はフォルゴレのように誰からも好かれる人になりたかったです。
私もフォルゴレのように、恐れられるよりは侮られる方がいいと思ってきました。
まあ、私なんてパルコ・フォルゴレの足元にも及ばないんですけどね。
もういい歳だし・・・
ああ、私もいつかガッシュのように、優しい王様を目指したいものです。

アニメでは当初、清麿のクラスメートであるスズメを、天然ボケの陽だまりのような本来の姿から外し、ありがちなアニメの可憐なヒロインとして描き、オリジナルキャラに行動させてスズメのパンチラを出したりとか、『どうするんだこれ、金色のガッシュはこれじゃない』感がすごくありましたが、その後すぐに軌道修正され、原作を理解した素晴らしいアニメになったと思います。
パルコ・フォルゴレの迷曲『チチをもげ』や、ガッシュに片思いのパティのパンチラ、エロザルモモンの女の子の下着への執着は、原作でも子供が喜ぶシモネタの範囲として楽しく描かれますが、こういうのはそれを踏み越えるととたんに下品になるんですよ。
その辺の微妙な線引きは、家族団らんで視聴する時に皆で笑って見られるか、気まずくなって沈黙が訪れるかの違いじゃないかと思います。
(これは昔、タイムボカンシリーズが逆転イッパツマンまでは健康的なお色気で家族団らんで見れたのに、20話で打ち切りになったイタダキマンでは、気まずいエロ要素を詰め込んだことで、それまでファミリー向けとして認識されていたタイムボカンシリーズにとどめを刺した感があるように、一番やってはいけないことです。)

私は金色のガッシュという作品には二つの特徴があると思います。
一つは悪人も長く付き合っていると、いつの間にか愛すべきキャラになっているという、人間賛歌的な部分です。
典型的なのは、清麿のクラスメートで後にツチノコ好きが属性になる金山です。
彼は最初の登場ではどうしようもないクズで、清麿や他の多くの生徒を傷つけていました。
清麿の担任の先生も初めは嫌な奴でした。
それがいつの間にか愛すべき存在に変わったのは、作者の人間関係に対する、こうあって欲しいという願いなのではないでしょうか。
原作での金山は、いつの間にか愛すべきキャラになっていますが、アニメではオリジナルシナリオで、清麿に救われる展開を経て愛すべきキャラになります。
オリジナル回のこういう使い方はいいなと思いました。

金色のガッシュという作品のもう一つの特徴は、すごい(「優れた」ではない)人間がたくさん出てくる所です。
天才・・・高嶺清麿、アポロ(大富豪)、ナゾナゾ博士、デュフォー
大スター・・・パルコ・フォルゴレ、大海恵
マフィアの娘・・・リィエン
大富豪・・・シェリー
その他、肩書がなくてもすごい人間がたくさん出てきます。
魔物の子なんかも、魔法が使えるので才能の宝庫ですね。
しかし才能や肩書は味付けに過ぎず、これらの味付けを活かせる、人間的に魅力的なキャラという所が重要です。
誰が小人(しょうじん)同士の物語を観たいでしょうか。
(デスノートでLが死んでから後を蛇足と感じるのは、デスノートという作品は、単に天才がライバルだから面白かったのではなく、その天才を活かせるLというキャラに魅力があったから、面白かったんだと思います。)

原作者が連載の途中で利き手を骨折したため、アニメの終盤はオリジナル展開になり、強引に伏線を回収して行ったため、とても安っぽいドラマの連続になってしまいました。
原作者が連載復帰した後は、物語も上手く進み、最高のエンディングを迎えたので、同じスタッフで再アニメ化してほしいです。
小学館との大人の事情も色々あるんでしょうけど、まだまだ日が当たってもよい作品だと思います。

最後にどうでもいいことですが、金色のガッシュベル!!の放映当時は子供たちが高価なものを食べたがって親御さん達は苦労したのではないでしょうか。
ガッシュの好物のブリと、ビクトリームの好物のメロンは高くついたでしょうね。
テッドの好物の玉子焼きと、キースの好物のイモ天には救われたんじゃないかと思います。
あと欲を言えば、なおみちゃんには研ナオコに声を充ててもらいたかったです。



以下、蛇足的に取り留めのない感想です。

{netabare}アニメ104話の、皆でウマゴンのパートナー、サンビームさんの引越し祝いを買いに行く話では、恵がスズメを恋のライバルとして認めたという部分が、原作未読の視聴者には分かりづらかったかもしれません。
アニメでは、原作18巻168話『贈り物を探せ!』中の、いつもは誰にでも優しい恵が、対等の立場でスズメにイジワルをする場面で、原作ではティオが側で見ていて、「め、恵がイジワルしてる!? こーゆーとこではいつも優しいのに…」と思う場面がカットされています。

アニメ129話では、清麿が斧で攻撃する魔物ブザライのパートナーの女の動きを見て、テコンドーの使い手だと言うのは、原作にはないので違和感を感じました。
原作では特にブザライのパートナーとの格闘シーンもなく、アニメでは尺を稼がないといけないのでテコンドーの使い手にしたんでしょうけど。
金髪碧眼のキャラでなぜテコンドー・・・

ガッシュの声は大谷育江がハマっていただけに、141話~150話(最終話)までの声優交代ではすごく違和感を感じました。
シナリオが少々お粗末でも、声優が合っているとなんとか見れますが、声優が合っていないと苦痛度が増しますね。

145話~のテッドとチェリッシュの戦いでは、ガッシュと清麿達は先に進んで早くファウードを停めないといけないのに、なぜ皆でのんびり観戦しているんでしょうか。
いくら原作が存在しないオリジナル展開でもこれは・・・
ファウードを停めないとあと二時間ちょいで日本が滅亡するという時に、戦い疲れたテッドの為に、心の力が満タンの恵とティオのペアが残るのもすごい違和感でした。
その後の話でさすがに皆に追いつきますが、時間がないんだからおぶって先を急がないと。

147話、ゼオンの本格登場から最後までは、原作に比べれば内容がスカスカですが、原作のプロットをなぞったような感じで、オリジナルにしては中々良かったです。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まっすぐな意志と強き思いはやさしさから生まれる

電撃を吐く子どもと分厚い赤い本でおなじみの『金色のガッシュ!!』
すっごい好きです。なのでその良さについてだらだらと書いていきたいと思います。

天才が故に孤独を強いられてしまった中学二年生の高峰清麿。
そんな息子の状況を見たイギリスの大学教授である父から送られてきたのがガッシュだった。
バカみたいに正直でまっすぐなガッシュが清麿の卑屈になり深く埋まってしまった優しさを
泥まみれになりながらも心の中から掘り出す、友情を力強く語る情熱的な一話から始まり
多くの悲しみと苦しみと悪に立ち向かう小さな戦士たちの物語です。

100人の魔物の子どもの中から魔界の王を決める戦いに参加しながらお話は進んでいきます。
自分が許せない物事に関してはとことん前へ前へと突き進むガッシュやその仲間たちはかっこいいです。
でもまだまだ子どもな彼らにとってはキツイこともたくさんあるし、たくさん泣いてしまいます。
この作品の良いところはその涙を流しつつも、さらにはそれをもバネとし恐いものへ立ち向かっていく姿にあります。
グッときてしまうこともしばしば。
魔物は自分の本を燃やされてしまうと魔界へ帰ってしまうのですが、
そのパートナーとの別れも感動的だから涙腺の緩い僕は忙しかったですw

アニメは原作と違うところはすべて飛ばして観たのでそっちの方はわかりませんが
好きなキャラはガッシュ、ティオ、コルル、ダニー、レイラ、バリー、ロデュウ、ウォンレイ、フォルゴレです。

ガッシュ、ティオはもちろん好きです。
コルルに物語の中で非常に重要な役目を持たせたのはすごく良かったです。
彼女の思いがガッシュの意志となりちゃんと生き続け、振り返る度に不憫な目にあった彼女を思い出す構成は素晴らしいです。
ダニーはいいですね!ホント好きです。別れ際のじじいもキザだねえ!かっこいい!
レイラは単に可愛かったのもありますが、恐怖の中でも信念を突き通そうというその姿に感動しました。
バリー、ロデュウはあの別れのシーンにグッときてしまいました。いや、ホントはグッとどころかムチャクチャ泣きましたがw
バリーの読者への裏切りとも呼べる自己犠牲の行為とグスタフとの別れはとても涙を我慢できませんでた。
敵ながらロデュウも◎。強引にチータを引きずり回していたかと思えばすごく彼女のことを考え、励ます彼のギャップにやられました。
彼はやっと最後に自分を取り戻せましたね。よかった、よかった。
ビジュアルが一番かっこいいウォンレイとリイェンの関係は出番こそ少なかったけれどなかなか泣かせてくれました。
フォルゴレの病院コンサートは良かったです。あの背中は忘れられない。


今作の主人公は「こども」でした。
彼らは数多の作品で愚直なまでのまっすぐさと純真な心で、
成長するにつれて社会やルールに縛られ大事なものが見えなくなってしまった
「こども」ではない人々の心を洗い流し、今一度大事なものはなにか問いかけてくれています。
また、大きなところではピーターパンは幻想の国で永遠に生き続け、星の王子さまは希望を残し夭折しました。
そうやって彼らが社会の外れで存在することはわれわれにとって救いにも似た思いを馳せる場所であると思います。
杜にあるほこらのように、深海に生きる生物のように、地の底を這う地底人のように、
また『ハチクロ』の観覧車のように、腐海のように、ラピュタのように、はたまた全知全能の神のように。
それはどこにもないようで、われわれのすぐそばにあるとても尊いものです。

この作品はいつ観ても笑えますし、微弱ながらも励まされます。
アニメだと大谷育江さんのガッシュの声が聞けるのでなおのことです。
あの声は普段は王様口調と相まってすごくかわいいし、シリアスな部分でもとっても映える声です。

とっても好きな作品です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

めいろ* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お前に清麿の何がわかる

今の年代の方がどれだけ本作品を認知しているかどうか、それこそ僕の認知が及んでいない訳ですが、大衆作品の中から3つ好きな作品を選べと言われたら、必ず本作品を選ぶでしょう。

僕の世代から言わせてもらうと、本作品を見たことが無い人なんてまずいないと思っているのですが、もし、本作品を見たことが無い人がいるのであれば、それが衝撃的だと感じる程の事であります。


大衆作品と言うのは、対象となる年齢幅が広い作品に限られてそういったジャンルになるのだと思います。
しかしながら、大衆作品とは言っても、犬夜叉なんかはある年齢層の人間が真剣に見ると実に深い作品です。そんな作品も大衆向けに属してしまう事を僕は非常に勿体無いと感じるのです。

これはジブリでも言えることでしょう。
と言うのは、何だかその作品の本質は棚にあげられがちだという印象を僕は持っているのですが、これが一般的な印象と相違があれば申し訳ありません。


本作品を僕はもっと子供の頃に見ました。

その本質をきっと理解していないだろう子供の頃の僕が本作品を見て、毎週のようにボロボロと泣いたのです。

結婚して、子供もできた現在の僕が本作品をもう一度見返して、またしても良い大人がボロボロと泣いたのです。

突然ですが、題名に回帰します。


「お前に清麿の何がわかる」


というのは、ガッシュベルの放った台詞です。
主人公の清麿の想いを踏みにじった人間に対して、ガッシュベルがそれを言ったのです。

本作品の大きな特徴として、仲間を想う気持ちの強さが他作品と比べても尋常じゃなく大きい作品です。

誰かが傷ついている時は、身を呈しても、蔑まれたって、どんな事があっても必ず助ける。そういう強い想いです。

本作品には、そういった正義感について作者の想いがとても思い切りよく乗った作品だったと思います。

誰だって最初は弱くて、上手くいかない時もあるけれど、絶対に侵害してはいけないところを踏みにじられた時、果たしてそれを諦めることができるでしょうか。

これだけ強い想いで人間を想う事ができる世界がもしどこかにあるのなら、それこそ金色に輝く素敵な世界なんだと思います。


人間が持つべき根本的な想いを、大人になると忘れがちです。

だからこそ、今見るべきなんです。
本作品を当時と違った視点で、その本質を僕たちは今、感じるべきなんだと思うのです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

56.8 10 怪盗で漫画原作なアニメランキング10位
GIRLSブラボー second seasonガールズブラボー(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (81)
574人が棚に入れました
『GIRLSブラボー second season』は、「GIRLSブラボー first season」の続編。
第1話「プールでブラボー!」は、first seasonで放送予定だったものが諸般の事情で放送できず、second seasonに回されたものである[要出典]。なおDVDは映倫規定によってR-15指定されており、15歳未満禁止指定となっている。

声優・キャラクター
能登麻美子、川澄綾子、斎藤千和、置鮎龍太郎、松岡由貴、倉田雅世、野田順子、齋藤彩夏、大原さやか、岩居由希子、金田朋子、星野貴紀、升望、桑谷夏子、野川さくら

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

規制緩和?内容的には変化なし。

1期が放送された局の急な規制強化で異常なほど湯気や靄
が大量発生したりカットされたようですがSSはR15相当で
放送されたようでOP視て直ぐわかるとおりのお色気アニメ
という感じです・・キャラデザや内容的に然程お色気と
言うほどの内容ではない感じですけど。

やはり基本はドタバタギャグのようでハーレムというほど
主人公も特別モテるわけでもない。

所謂ラキスケ的描写は靄や湯気が殆どなくなったのと
規制が緩かったのか多少露骨に描写が増えたのと演出が
あざとくなっているようですが・・デフォルメが強めの
キャラデザに比較的簡素化されたラインなどでお色気?
と言うよりお約束的サービス程度かな??

レビューの内容が規制云々程度しか書くことがない気も・・
面白くない・・視て損したというほどでもなく微妙かな。

1期よりは露骨な露出が増えた(規制が無いから目立つ?)
感じで視聴層の期待に応える形にはなっているかもしれない
けれど・・ギャグのキレやラブコメ要素等を確り打ち出して
楽しい作品にして欲しかったかな・・

ハーレムとしても微妙ラブコメも微妙なためラキスケや
露骨な露出も中途半端に浮いていてやはり微妙な感じ。

めりはりが足りないかなと感じてしまった。

女性アレルギーだの男性アレルギーだの初期設定は略
御座なりで^^;申し訳程度に稀に湿疹描写があったり
しますが・・キャラはドタバタギャグらしく終始崩れる
事が多く・・其の割に笑えるようなネタやシーンは少ない。


普通にラブコメ路線やったほうが良かった気もする・・

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

1期の延長戦・・・という感じの内容でした^^

この作品は、1期の続編となっており内容にも繋がりがある事から、1期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします^^

物語は、1期の終了時の状態がそのまま引き継がれた形で2期が始まります。
そのため、1期ではセーレンという異世界との行き来が何度かありましたが、2期では物語の舞台はほぼ地球です。

主要登場人物とCVは以下の通りです^^
主人公:佐々木 雪成(CV:能登麻美子さん)
メインヒロイン:ミハルちゃん(CV:川澄綾子さん)
サブヒロイン:小島 桐絵ちゃん(CV:斎藤千和さん)
このキャスト陣を見ると・・・やっぱり期待したくなっちゃいますよね^^;
1期を視聴している時も感じましたが、能登さんの男の子キャラは透明感があって好きでしたね^^;

他にも雪成君の同級生やセーレンの女性も登場するのですが・・・
今期は女性と見ると見境なく手を出す福山 和春君が目立っていました^^;
個人的には、主要人物の揺れ動く心模様を繊細に描いた作品・・・というのを期待していたのですが、和治君によって、結局ドタバタコメディという流れが本流になっていたのが少し残念でした^^

それでも、物語の終盤でミハルちゃんにピンチが訪れます・・・^^;
そのピンチに対して皆んなはどのように立ち向かうのか・・・?
これは本編を見てのお楽しみです^^

2期は1クール13話で纏められていましたが、尺の長さは丁度良かったように思います^^
この作品の好きな方、好きな声優さんの作品にもっと触れたい・・・と思う方には良い作品だと思いました♪

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

たっぷりおから さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

この絵面でエロはつらい

キャラはかわいいっちゃかわいいんだけど画力が足りない。異世界、ハーレムものとしては一定の完成をしてるもののお色気アニメにするには時代が早すぎた。

声優は豪華で音楽もかなりいいので音を楽しむならアリっちゃアリ。
でも音含めて一期のほうが私は好きです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

60.0 11 怪盗で漫画原作なアニメランキング11位
ついでにとんちんかん(TVアニメ動画)

1987年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (23)
117人が棚に入れました
1985~1989年に集英社『週刊少年ジャンプ』に連載されたえんどコイチの同名コミックをTVアニメ化。カンフーの達人・東風、発明家・珍平、超能力少女・甘子、そして中学教師でリーダーの間抜作。4人が「怪盗とんちんかん」となってくだらないお宝を盗み出すドタバタストーリー。とんちんかん逮捕に燃える大日本警察の面々、ライバル「怪盗あんぽんたん」など、個性の強いキャラクターたちが物語を彩る。劇中で抜作が披露する「いきなり尻見せ!」「いきなり前見せ!」などのナンセンスギャグも人気を集めた。OPとEDには、歌手の工藤静香が当時在籍していたアイドルユニット「うしろ髪ひかれ隊」の楽曲が使われている。

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

最近ではめっきりみなくなったギャグ漫画

下です。ケツです前です。
ファミコンジャンプというゲームではすごくつよい。ケツが。
ワンパターンですがこういのが最近ないのがさみしい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

64.6 12 怪盗で漫画原作なアニメランキング12位
名探偵コナン 天空の難破船(ロストシップ)(アニメ映画)

2010年4月17日
★★★★☆ 3.7 (265)
1646人が棚に入れました
世界中を股に掛けて宝石を狙う怪盗キッドのところに、彼との対決に執念を燃やす大富豪・鈴木次郎吉からの挑戦状が舞い込む。世界最大の飛行船ベルツリー号の宝石“天空の貴婦人”を盗んでみろという次郎吉の申し出を知らされ、コナンや蘭、小五郎も駆けつけるが……。

声優・キャラクター
高山みなみ、小山力也、山崎和佳奈、山口勝平、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、緒方賢一、松井菜桜子、堀川りょう、宮村優子、永井一郎、石塚運昇、優木まおみ、大橋のぞみ、大友龍三郎、中田浩二、大矢兼臣、小山武宏、小川真司、茶風林、井上和彦、湯屋敦子、千葉一伸
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

怪盗キッド登場3作品目

本作は銀翼の奇術師以来3回目の怪盗キッド登場作品である。キッドが登場する作品は、ハングライダーを見せたいのか、空が舞台の映画が多い(とはいえ2/3だが)。
本作から毛利小五郎の声優が小山力也に変わった。また、著名人によるゲストは、大橋のぞみ、優木まおみが出演。
前作からの反省か重要な役は演じない。(優木まおみの役には名前も無い)
原作では自称怪盗キッドのライバルでお馴染みの鈴木次郎吉が映画に初出演。

以降の「ネタバレ」はWikiから引っ張ってきたあらすじです。
読みたい人は読んでください。核心には触れていません。
{netabare}
東京都西多摩市の国立東京微生物研究所が、7人組の武装グループに襲撃される事件が発生。武装グループは研究所に厳重保管されていた殺人バクテリアを強奪、研究所を爆破して逃走した。

翌日、警視庁での記者会見の最中にテロ組織「赤いシャムネコ」から「殺人バクテリアを手に入れた。7日以内に次の行動を起こす」との犯行声明がインターネット上に流される。

時を同じくして、鈴木次郎吉がまたもや怪盗キッドに挑戦状を叩きつけた。鈴木財閥が建造した世界最大級の飛行船「ベル・ツリーI世号」に収めたビッグジュエル「天空の貴婦人(レディー・スカイ)」を盗んでみろというのが今回の挑戦。制限時間は東京を出発する13時から大阪に到着する19時までの6時間。キッドからは「夕方、飛行船が大阪市上空に入ってから頂きに参ります」との返事が届いた。

赤いシャムネコの犯行予告期限の7日目、飛行船は次郎吉の招待を受けたコナン、蘭、小五郎、少年探偵団、さらに中森警部ら刑事と独占取材陣たちを乗せて離陸した。ところが、各々が遊覧飛行を楽しんでいた矢先、赤いシャムネコから「殺人バクテリアを船内にばら撒いた」との脅迫電話が次郎吉にかかってくる。喫煙所を調べると、ソファーの下に赤いシャムネコのアンプルが発見された。その直後、乗客と乗務員の2人に感染症状である発疹が発生。さらに船内に侵入した赤いシャムネコによって飛行船がハイジャックされ、船内に爆弾を仕掛けられてしまう。爆弾が爆発すれば乗客・乗務員全員が犠牲になる。そして、大阪上空で飛行船が爆発して細菌が飛散した場合、関西圏の1000万人の人々が感染の危機に晒されることになる。

テロリストたちの目的は一体何なのか? そしてコナンとキッドの対決はどうなってしまうのか。
{/netabare}

物語が飛行船内で展開され、ハイジャックのスリルが味わえる本作だが、キッドとコナンが仲が良すぎな気が・・・(戦略的互恵協定だろうけれども)
キッドが登場する作品はいつもキッドにオイシイ場面をもっていかれ、コナンは地団駄を踏むわけだが、本作はそんなキッドの「まじっく快斗」の顔である、少しドジな一面も伺える。
服部も2作連続出演し、3人が協力し活躍するのは私は好きである。また、最近あまり取り上げられない新一と蘭の色恋沙汰もきちんとあって、盛りだくさんな作品だ(相変わらずコナン無双のシーンは存在する)。

総評としてはコメディ要素が強く色々詰め込んでいて面白かったが、肝心の推理が今一つ。
犯行の動機も・・・{netabare}仏像盗む為に何をしているのこいつ等は{/netabare}

キッドが好きな人にはお勧めです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ハイジャックだと劇場版ぽい

世界中を股にかけて宝石を狙う怪盗キッドは、名探偵コナンにとっても手ごわいライバルだ。そのキッドとの対決に執念を燃やす大富豪・鈴木次郎吉が挑戦状を叩きつけた。世界最大の飛行船ベルツリー号に収めた宝石“天空の貴婦人”を、盗んでみよというのだ。制限時間は東京から大阪に着くまでの6時間。小五郎と蘭、コナン達少年探偵団も飛行船に招待されて乗り込んだ。コナンは護れるのか?キッドは盗めるのか?大空を舞台に頭脳戦が始まったまさにその時、謎のテロリスト「赤いシャムネコ」が飛行船を襲う!果たして、ハイジャックの目的は? キッドとコナンの対決はいかに!?というあらすじ。


バイオテロ目的なのか最近を奪った集団と園子のおじさま飛行船VSキッドやで。
相変わらず紛れているキッドがかっこいい活躍。いつものことながら凄い飛び降り。
片や空の上でテロリストと戦い、片や地上から色々画策して事件を解決していく。{netabare}ヘリコプターで上空へ。警察カップルもまんまと騙された。新一=キッドという勘違いが{/netabare}

{netabare}実は細菌は嘘で赤くなるのは漆のせいだったというオチ。用意周到やな。仏像窃盗カモフラージュということまで。最初に被害者を装うのがボス。仲間が潜んでいるというかコナンに近い関係以外はテロリストじゃん笑。裏切りとは切ないねえ。六甲の夜景は良いすね。それにしても低空飛行。{/netabare}

規模が比較的大きい事件だと劇場版らしい感じがしますね。
ラストは蘭姉ちゃんと新一と勘違いされたキッドがキスしそうになる。まさかそこで違うことがばれるとは。彼女はさすがやな。お尻か


主題歌はGARNET CROWでOver Drive。コナンにGARNET CROWが欠かせなくなったのはこのくらいからかな。あの声が絶妙よな。
歌詞が作品の内容に合うかは??一応、空の話しているから合っているか

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

えぇっ!蘭ちゃんがキッドと・・・!

今や国民的アニメの名探偵コナンの劇場版第14作目。

巨大飛行船を舞台に、コナンと怪盗キッドの凸凹コンビが大活躍する話です。
そして地上では、平次と和葉ちゃんが活躍します。

ネタバレになっちゃいますけど、{netabare}本作では一人の死者も出ません。なので、殺人事件が苦手な人でも{/netabare}安心して視聴する事が出来ると思います。

物語としては謎解き要素より、アクション要素の強い作品です。
コナンとキッドの凸凹コンビは相変わらず面白いです。
平次と和葉ちゃんのコンビも面白いです。

ラストに、蘭ちゃんとキッドの“ドッキリ”シーンがあります。
蘭ちゃんファンなら、誰もが目を覆いたくなるようなシーンなのですが、我慢して必ず最後まで見て下さい。
{netabare}思わず笑ってしまいますから!{/netabare}

しかし、いつも思うんですけど、コナン君、怪盗キッドを捕まえる気はサラサラ無いですよねぇ?
義賊であるキッドを認めているとか、『コナン=工藤新一』である事をバラされたくないとか、たまに新一の真似をして貰って助けて貰っているからとか・・・。どちらかといえば、キッドとの知恵比べを楽しんでいるとしか思えないんだけど・・・。

主題歌はGARNET CROWのOver Drive。名曲です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
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