革命でSFなおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの革命でSFな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番の革命でSFなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.6 1 革命でSFなアニメランキング1位
革命機ヴァルヴレイヴ 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (815)
4344人が棚に入れました
人類が宇宙に進出した時代、中立平和国家ジオールは突然ドルシアからの攻撃を受ける。政府が無条件降伏する中、学園や友人たちの危機を救うため、時縞ハルトは人型兵器ヴァルヴレイヴに乗り込み、ドルシア軍を撃退。学園のあるモジュール77はジオールから分離し、新生ジオールとして独立する。

声優・キャラクター
逢坂良太、木村良平、瀬戸麻沙美、戸松遥、小野友樹、中村悠一、悠木碧、福圓美里、吉野裕行、浪川大輔、寿美菜子、羽多野渉、堀江由衣、福山潤、宮野真守、細谷佳正、梶裕貴、小野大輔、水樹奈々、豊崎愛生、茅野愛衣、代永翼
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

uncover the world

(2013.10/16 13話)
{netabare}マギウスなる存在と邂逅を果たしたドルシア、アルス両名の長。

ジオールに住む皆の希望であるヴァルヴレイヴの原動力であるルーン、それが人を犠牲にする事で成り立っているとしたら?
ハルトは過ちを犯してしまったが為に実験体になる事を選んだのかも。
だからカイン大佐がヴァルヴレイヴを2体、もしくは2機ではなく2人と言ったもの頷けますね。

いやしかし、ハルトの回想シーンでサキが最初でショーコが後に出てくるって1話の時のショーコへの想いはニンゲンヤメタから無くなった?

マギウスの呪いを受けたハルトとマギウスであるカインの教育を受けたエルエルフとの呪いの絆が世界を変革するのか?{/netabare}

(2013.10/23 14話)
{netabare}親代わりであるサトミを、ある一件のせいで拒んでいるアキラ。 タイトル(大気圏の兄妹)からして連坊小路兄妹の兄妹愛がメインとなる?

以心伝心とまではいかなくても、互いに分かり合っていると思っていた。あの一件が起こるまでは…
失って初めて分かったありがたみをサトミは彼なりの方法で返そうとしている。


さすがアードライ、王子様なだけあって乗馬も様になってますね^^ アードライが王子様なのは前半(1クール)から、でている伏線の内の1つですが回収できるんでしょうか?回収するとしたらリーゼロッテも関わってきそう。

今までエルエルフをハルトしか信用していなかったようですが、ようやくハルト以外のクルー(サトミやタカヒ、マリエetc…)にも信用されたようで何よりです。
って、サトミの聖徳太子っぷりも空しく予定ルートから外れてしまったハルト達が行き着いたのは敵地であるドルシア領内。

と言う事はエルエルフとリーゼロッテの再会もある?{/netabare}

(2013.10/30 15話)
{netabare}人類初の「カミツキ」なので第1世代、ハルトやカインよりも先に呪いを受けた者がいる。それにしても彼女ってリーゼロッテの事?

ん~、偽装のヴァルヴレイヴの足のラインがスタドラに出てくるタウバーンっぽいですね。
あと、脚立の作画おかしくないですかね? 片方からしか登れないなんて^^;

幼い日のエルエルフを含むカルルスタイン出身の5人の姿は、ある意味仲睦まじいですwww

ヴァルヴレイヴ1号機のOSであるピノがマリエの事を知っていて、そのマリエの記憶が5年前から無いという事は5年前にVVV計画が始まった?
推測ですが、ピノとプルー(カインが奪った2号機に搭載されたOS)は元人間orマギウス?それかマリエ自身、人間ではなくOSとして造られた存在だったりして… もしくは人類初の「カミツキ」とか? それだとピノの言った「ルーンを食べちゃったから?」と矛盾する。

まぁ、兎にも角にも新しい伏線がでてきましたけど回収できるんでしょうか? 何か、最後は急展開・超展開でうやむやにされそうな気もしないでもないです^^;{/netabare}

(2013.11/7 16話)
{netabare}やはり、マリエはカミツキ(マギウス)だったんですね。それにしても、マリエの記憶(ルーン)を起動力として機能しているヴァルヴレイヴ(覚醒ver.)。と言う事はハルトもいずれは、自身の記憶や噛みつく事で得られた情報をヴァルヴレイヴに吸い取られていく?

呪いと呼ばれているカミツキが200年後には祝福へと呼び名が変わっている。その事とヴァルヴレイヴの覚醒に意味があると思いたいです。
またリーゼロッテ登場したのはいいんですけど、サウナみたいな装置に入ってましたね^^;

エルエルフ達、カルルスタイン機関の過去の回想で登場した友達が貴生川先生がメガネをはずして幼くした姿に見えてしょうがない^^;

いやはや、マリエのヴァルヴレイヴ1号機登場シーンでのBGMが「そばにいるよ」だなんて…・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}

(2013.11/16 17話)
{netabare}ヴァルヴレイヴ1号機(火人)のOS・ピノは、ヴァルヴレイヴ本体とは別の意志(情報原子・ルーンを食べるという意味では同じ性質だけど)を持っている?
そのルーンによって得たエネルギーがヴァルヴレイヴ以外のものを巻き込んで革命が完遂する?

マギウスたるハルト達が「ニンゲンヤメマスカ? YES NO」でYESを選択した時点で人でなくなり、最初は悪魔の呪いのようなものでしかなかったマギウスの副作用が何らかの形で200年後には神の祝福へと変わっている事もヴァルヴレイヴ本体が関わっているんでしょうかね?

カインの命令で、洋館に招かれたイクスアインはマギウス側である101人評議会の生け贄でしかなかったなんて…

またヴァルヴレイヴという力を持ちながら、それ故の苦悩に悩まされるハルトと、ヴァルヴレイヴという力さえあればリーゼロッテを自身の手で救う事ができるのにそれさえも叶わないエルエルフの苦悩、それぞれが「半分こ」になる事で革命へと漸進していく。

次回、ついにヴァルヴレイヴの開発者でありハルトの父親である時縞博士が登場!?{/netabare}

(2013.11/21 18話)
{netabare}過去のリーゼロッテとエルエルフがアバンで登場してましたが、ついにリーゼロッテとの再会がみられるんでしょうか!?

地球にいるジオールの人々をドルシアから解放する為に行動するハルト達。そんな事よりハーノインは、どうなったのか?
ヴァルヴレイヴラジオ(第22回)でも話題になってましたがホント、どなまで(どなたかハーノインを見つけた方はこちらまで)ですね。
もしかして、それが分かっているからイクスアインは一言も喋らなかった?
それにしてもキャラの作画が崩れているのが今回は目立つような^^;…

彼女の世界を守りたい、例え彼女以外を犠牲にしてまでも… それがエルエルフ、基ミハエルの変革・革命。
ヴァルヴレイヴとハルト達、ジオールの学生(パイロット候補生)は人類そのものに対する革命の手段でしかない。

「リーゼロッテ、俺に浚われてくれ。」とかキザな台詞ですけど何か格好よく見えてしまいますね。
18話を一言で表すと、決別と再会とですね。{/netabare}

(2013.11/30 19話)
{netabare}愛する人を守る為、ドルシアを裏切り敵国(正確には中立国であるジオール)に亡命し建国を促したエルエルフの目的はドルシアの革命ではなくリーゼロッテを救う事だったなんて…・゚・(ノД`;)・゚・

カーツベルフ(サキがジャックして乗り移ったカルルスタインの少年)の異常にアードライ実は気づいてるんじゃないのか?って思うくらい順調にきてるな、なんて思ったら(゚д゚;)!アードライに見つかったサキだけど、この場をどう切り抜けるのか?

クーフィアはカイン大佐に忠誠を誓っているというよりは、こっちに居た方が楽しそうだからなんていう理由だろうな^^;
ハーノインの末路?を悟った今のイクスアインはジャックされていない限り、怒りそうではあるけど…

OSのピノもまたリーゼロッテと同じ肉体を持たないマギウス(第1世代?)でリーゼロッテは人の身体を移し替えながら生き、ピノはOSという機械の器へ乗り移った事でヴァルヴレイヴが情報原子であるルーンを燃料とするキッカケとなった?

ん?「私たちは人間の体を次々と乗り換えて生きながらえてきました。」と言ったリーゼロッテの言葉が真実ならエルエルフが愛した彼女は既にマギウスに乗っ取られたリーゼロッテだったという事?

いやいや、「速い!」じゃなくて自分の射撃の腕を疑ったらどうなんだよクーフィア?だからナイフでの戦闘が得意なんだろ!

リーゼロッテを助ける目的をうしなったエルエルフは、この後どうなるのか?また少しずつ暴かれつつある世界(マギウスの秘密やヴァルヴレイヴが人為的なマギウス・人間を凌駕した次世代の霊長類の筆頭の為に必要な存在)は、どう収束していくのか?見物ですね!!!{/netabare}

(2013.12/7 20話)
{netabare}リーゼロッテという光を失ったエルエルフ(ミハエル)は再起する事はできるのか?また101人評議会なる存在はマギウスの生存本能の表れであり共存できる未来はないのではないか?

等々、疑問はありますがエルエルフの知力を使えないハルト達にドルシアと対抗できる手段があるとも思えない。やはり彼の力が無いと何もできない学生のまま…という訳でもなさそう。ショーコ達はショーコ達で物資の支援を受け持ってくれる所を探していたみたいだし、とてもカップ麺をラリアットで倒しまくっていた人と同一人物とは思えないくらいに成長してますね。

絶対的な力でもない限りドルシアには勝てない。その力の1つが知略だとしたら、もう1つは武力(ヴァルヴレイヴの覚醒)?

ハーノインのピアスに隠された仕掛け、イクスアインは気づいていたみたいですがカイン大佐に関する情報だったりして。
それと何とかアルスの協力を得る事ができたが、それはヴァルヴレイヴの技術をアルス側にも提供する条件付きなんじゃないかと考えてしまう^^;

ついにカミツキの秘密が全世界に暴かれましたが、まさかこれが「世界を暴くシステム」の結果じゃないですよね(゚д゚;)!?{/netabare}

(2013.12/14 21話)
{netabare}アルスとドルシアが裏で取引をしていたから起こった茶番劇と言うにはあまりにも不謹慎すぎる殺人劇。
自分達が101人評議会に利用されていると分かっていても自国の利益・ヴァルヴレイヴの破壊、もしくは強奪を未だに計画していて中立国であるジオールを攻撃する正当な理由付けの為だとでも?
だとしても、いきなり武力で制圧するのは正当防衛でもないしおかしいだろヾ( ̄o ̄;)オイオイ

それにしても、ショーコだけはあの動乱の最中終始みんなの命を気づかっていたのは一国を背負う総理としての立場上やむを得ない事なのか・はたまた父親の死を間近で見てしまった事によって同じ悲劇を繰り返させたくないという思いからなのか。

おいおい、このままじゃ「世界を暴く」どころか本当に暴きたい事を暴く前に人類から見放されて死を待つだけになってしまうぞ?

こんな裏切られ方ないよ(-_-;)今まで、みんなの為に頑張ってきたのに…自身が追いつめられればすぐに他人を切り捨てるなんて。(1人の命と多数の命どちらかしか助けられないとしたらどちらを犠牲にするか?)

犬塚先輩はアイナに嘘をついていた、好きと言えなかった自分自身と引き換えに守ったものは…ハルトの気持ちとみんなの命だった・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}

(2013.12/19 22話)
{netabare}200年後の世界にも咲森学園が保存されているという事はモジュール77をそのまま取り込んだ形の国家なの?
それにしても200年後の世界の王子と呼ばれている少年、外見はエルエルフですが瞳の大きさ・色はハルトそっくりですね。まさか、ハルトは意識だけの存在になってエルエルフ(クローン)の中で生き続けているとか?

戦争互助組織から国家へと変わったドルシア。その頃から101人評議会(マギウス)がドルシアのバックに居たとしたら、人類vsマギウスの対決は起こるべくして起こったとしか…
それに立ち向かうヴァルヴレイヴのパイロットであるハルト達は人類とマギウスのハーフとして造られた呪いを受けた存在であると同時に共存関係という祝福を手に入れる為にヴァルヴレイヴが必要だった。

「はんぶんこ」、何もかもそう容易く分け合う事はできない。だけどそれを願い、行動に移す事で変わるかもしれない
。ハルトのように半分、人間でもう半分はマギウスとなった身体で平和を願い、エルエルフはあの時終わるはずだった命をリーゼロッテに救ってもらった(髪を切る事で命を半分わけ与えてもらった)一件でリーゼロッテを救い出す事で彼なりの恩返しをしたかった。

男は拳でしか語り合えない?とはよく言ったものですが、今回の件で人間であるエルエルフとマギウスであるハルトが分かり合えた事は世界を対立の構造から協調の構造へと変えるキッカケとなるのでしょう。{/netabare}

(2013.12/28 23話)
{netabare}かつては共に革命を誓った仲間だったエルエルフ。だからアードライは一緒にその誓いを成し遂げたかった。だが、その革命へと続く互いの道はヴァルヴレイヴの出現によって別れてしまった。しかし、アードライの道は友を失ったイクスアインの協力を得て再び光が差しはじめる。

てっきりアードライ組む事は、もう無いと思ってましたがまさかの展開デーゲン!?(゚д゚;)
それにエルエルフの「言ったら信じてくれたのか?」の問いにアードライが僅かなためらいを見せたのは許す気があったんだろうな^^;

ヴァルヴレイヴOS・ピノの兄であるブルーに101人評議会の面々が一目を置いているという事は、黒幕はカイン大佐ではなくプルー?

何気にエルエルフがドルシアの軍服に袖を通すシーン、2期のPVでもありましたがここまで待たされるとは…

クリムヒルトは、ハルト達がモジュールを奪還する事に少なからず希望を持っている。彼女もまた王統派の1人であり今の反王党派が統べるドルシアを快く思っていないから。それにしてもドルシアはマギウスの後ろ盾が無かったら今頃クーデターで情勢が安定しないまま最悪、崩壊してそう^^;

次回、最終回なのでジオールとドルシアの決着は着きそうですが色々と消化不良な幕引きとなりそう。{/netabare}

(2014.1/2 24話)
{netabare}ドルシア総統もマギウスで合った事が世界へと暴かれてしまった中、カインが強奪したヴァルヴレイヴ2号機(ダーインスレイヴ)で出撃する。そのドルシアはマギウスの謎を秘める為にジオールと戦い、そのジオールはマギウス・世界を暴く為にドルシアと対峙する!

ダーインスレイヴの装備が3~6号機の寄せ集めみたいになっているのは残念です^^;唯一、槍の装備はダーンスレイヴ独自の物ですがイデアールの頭が付いてるってwww
このダーインスレイヴ、wikipediaによると北欧神話に登場する魔剣で鞘から一度引き抜かれ生き血を浴びると完全に血を吸い尽くすまでは鞘に戻らないという代物なんだとか。
まさに、マギウスらしい兵器のネーミングですね。

最終決戦なのにハルトが戦闘にほとんど参加しないのは、エルエルフとカインとの関係に終止符を打つ為だったと思いたいです。にしても深刻な状況に陥り、エルエルフをジャックする時のハルトの焦りにも似た表情がなぜか笑えるww

ハルトたちが守った世界は、第3銀河帝国の礎となりカミツキ(疑似マギウス)を呪いの象徴から祝福の象徴へと変えるキッカケとなった。{/netabare}


1st.seasonも含めてあっという間の2クールでしたが、200年後の世界に住む人々は人類と共存できたのでしょうか?
それに王子と呼ばれていたあの少年の正体や、ドルシア・ジオールのその後など描かれていない部分が多いので終わり方には納得がいかないです。
キャラに関してもクーフィア以外は個性があって好感が持てました。
もちろん、クーフィアにも強すぎる個性がありますがただの戦闘狂です^^;パーフェクツォン・アミーとしてはエルエルフの次に優秀でしょうけど人間性の面ではちょっと…(゚д゚;)

前述したように納得のいかない部分が多い、期待していただけに残念ではありますがコミックスや小説などのメディアミックス作品でもあるので、アニメでは描かれなかった所を描いていってもらえると個人的には嬉しいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ちょっと内容を整理させて欲しい・・・(書き途中)

一期から時間が経ち、興味もだいぶ薄れていましたが、やっぱり謎を残したままというのは気持ちが悪く、最終話まで放送したあとに一気に見てみました

結論を言えば、「謎は明らかになったけど、わからないことだらけだった」でした

ここからはネタバレです
{netabare}まず作品の世界観というか流れを振り返らせてください
※ぶっちゃけうろ覚えだったりするので、勘違いがあるかもしれません

1.マギウス地球に来る
2.マギウス生物に乗り移る
3.マギウス人類に気味悪がれてしまったので、隠れることにする
4.ジオールがヴァルヴレイヴ作る
ここからは本編一期
5.ドルシアがジオールを奇襲
6.ハルトくん一号機でドルシア攻撃
7.なんやかやで咲森国爆誕
8.なんやかやで月目前でドルシアに攻撃され、弐号機がマギウスに奪われる
ここから本編二期
9.弐号機を退けて月到着
10.地球に行く事にしたが、ドルシアに到着
11.ドルシアでヴァルヴレイヴの開発者にあって、カミツキについて知る
12.エルエルフの想い人を発見保護したと思ったら、助けられて、助けられなかった
13.ファントムの船を捕まえる
14.マギウスにしてやられて、咲森国で大量虐殺がはじまる
15.逃げる
16.ドルシアとアルスが結託しようとしているので、阻止し、弐号機をぶち壊す
17.世界が大荒れ。人々は疑心暗鬼になるも、咲森国民は何人か生き残り、新たな国を作りました

う~む
こんな感じでしょうか?
とりあえず謎は全て明らかになったのかな?

個人的に分からない部分というのは、「なぜこんなにしっちゃかめっちゃかにしてしまったのか?」ですね

とりあえず、終わり方がもうなんなの?って感じでした
物語の流れ的には「マギウスと人間が共存する世界を作る」というのが最終的な目的になったわけです
いわゆる「相互理解って大切だよね!」みたいな感じ
主人公二人はそんな世界の実現のためにマギウスの存在を世間に知らしめます
隠そうとするやつをぶっ飛ばして、自分たちカミツキを暴いたときの意趣返しをはかります

ここで疑問なのが、マギウスと共存しよう的なエンドだと思いきや、主人公二人はいなくなり、ショーコちゃんが未確認宇宙生物とコンタクトを取っていることです
なぜその場面がラストなのか?
結局マギウスたちとはどうなったのか?
せめて最後にそこを描けよ(゚Д゚)
なぜ未確認宇宙生物とのファーストコンタクトを描くのか?

他にも細かいですが疑問点が
{netabare}1.なぜドルシア総督がマギウスだとわかったのか?カイン大佐がマギウスなのはわかってたけど、あいつがマギウスかどうか知るずべはなかったのでは?
2.なぜエルエルフはマリエを即始末しようとしたのか?雑すぎだろ。ハルト来ないからイラついてたんですかね・・・
3.なぜハルト以外はルーンを補充しないのか?一号機はOSちゃんの分も補充しないといけないのかもしれないから、ルーンの消費が激しいのかもしれないけど、ほかの人が一度もルーンを補充してないのはなんなのか?
4.ファントムの船を捕まえていたのは何だったのか?そもそも「月にファントムの船が向かっている」→「捕まえよう」。何故なのか・・・?{/netabare}



良かったと思える部分も無くはない
しかし、正直展開についていくのがやっとだったのと、上記の疑問点に「んんんんん?」となりながら見ていたのであまりいいとは思えませんでした
もう少しやりようがあったのでは?と思ってしまうので、惜しい作品だったとは思います

山田と先輩をもっと活躍させて欲しかったし、マリエの話も掘り下げて欲しかったな
あんだけ頑張って、その頑張りを知ってるのがハルトとエルエルフだけって寂しすぎるだろ(´・ω・`)
せっかくアキラちゃんとも仲良くなり始めたとこだったのに・・・
ルキノさんも物語から退場してる時間が長すぎたような・・・
ハルトくんとはいろいろあったんだから、そこらへんをもう少し描いて欲しかったかな
そういえば結局なんでチョメチョメしてしまったのかわからなかったな
あと主人公はヴヴヴを壊すと言ってましたが、あれはどうなったの?
マギウスとの共存という方向に向かったゆえの心情変化というふうに捉えることもできますが、作中で明言したりして欲しかったかな

そういえば、クーフィアというキャラがいましたが、あいつって実は裏切り者としてエルエルフ達が殺したやつと仲が良かったりしないかな?
そうだとすると、例え仲が良くても裏切り者は殺さなければならないという現実を最も心に刻んでいたのはクーフィアだったのかもと思うのです
戦闘狂っぽく描かれてましたが、実はエルエルフ達を仇として恨んでいたのかもしれないと考えると、面白いかも
{/netabare}

いったんここまで

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

クソアニメとは何か? それは例えば登場人物がシナリオの都合で軒並み馬鹿になり、非常識極まりない行動を取ったりし始める作品のこと

あまりにも笑ったので衝動的に書いてみました。
21話。凄かった。神回と呼ぶにふさわしい。

2013/12/07配信の21話、ニコ生アンケートでは
(①とても良かった ②まあまあ良かった ③ふつうだった ③あまり良くなかった ⑤良くなかった)

①24.2%
②6.7%
③6.4%
④9.6%
⑤53.0%

⑤が過半数超え、①が30%割れなんて初めて見た(ノ∀`)
つか53=ゴミなんて出来すぎで、これも仕込みなんじゃと疑うレベルw


【参考】他作品のアンケート ①とても良かった の割合 
 ※()内は配信日

のんのんびより
7話(11/28)95.4%  8話(12/5)96.0%

てさぐれ!部活もの
8話(11/24)94.8%  9話(12/1)94.6%

キルラキル
8話(11/24)93.0%  9話(12/1)93.7%

蒼き鋼のアルペジオ –アルス・ノヴァ-
8話(11/28)86.4%  9話(12/5)94.0%

弱虫ペダル
8話(11/29)93.1%  9話(12/6)95.1%

アウトブレイク・カンパニー
7話(11/26)92.9%  8話(12/3)90.4%

東京レイヴンズ
7話(11/27)76.4%  8話(12/4)69.6%

ストライク・ザ・ブラッド
8話(11/28)80.9%  9話(12/5)78.1%

IS<インフィニット・ストラトス>2
7話(11/25)52.0%  8話(12/2)52.2%

BLAZBLUE ALTER MEMORY
8話(11/29)80.4%  9話(12/6)62.1%

メガネブ!
8話(11/24)57.5%  9話(12/1)72.0%

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21話 嘘の代償
{netabare}> ドルシア総統によって、カミツキの秘密が暴かれた。
> さらに、101人評議会の情報操作により、ファントムによる殺人もハルトたちのせいにされ、
> 世界は一気に彼らの敵に回る。
> 危険生物の駆除という名目の下、次々と殺されていく生徒たち。
> やむを得ず逃げ出したハルトたちだったが、モジュール77は既に大艦隊に取り囲まれていた。
> そんな窮地に陥る中、一部の生徒たちがハルトを拘束する。
> ハルトを差し出すことで、自分たちだけ助かろうというのだが……。
{/netabare}

とにもかくにも雑で急。説得力不足。
{netabare}ドルシア、アルス、ジャーナリスト皆グルでジオールへのなすりつけが見え透きすぎの{/netabare}
茶番、誰も信じないでしょ。
{netabare}学生を無差別虐殺する{/netabare}非人道的行為を大統領主導であんな軽率に行うなんて、
視聴者の多くが不快に感じるのが妥当。
{netabare}「奴らは人間ではない! (不死の)危険生物7号だ!」と言いつつ射殺。
いやいや、あっさり死んどるがなw 不死としつつ殺す矛盾。{/netabare}

ハルトもショーコも揃って馬鹿。ちゃんと説明しないし衝動的に行動して人の話を聞かない。
シナリオの都合なんであろう方向に話をシフトさせる操り人形と化していると感じてしまいました。
{netabare}ハルトはうっかり口を滑らせすぎだし、ショーコは手のひら返しが早すぎ。
視聴者的に茶番で非人道的でご都合と映っているに過ぎないアルスに、ハルトをあっさり売るショーコ。

引きこもりエルエルフさん、あっさり捕縛、ハルトと共にアルスへ売られる。以前も見た光景だけど。
「買いかぶられたものだな」てのもなんかズレてる。
無気力ならそんな台詞出てこないはずだし、やる気あんなら捕まんなよだし。

常識人的振る舞いを見せた犬塚先輩、戦死。
「信じてもらえなくても、憎まれても、俺は!」仲間を守ろうと奮戦したのに…{/netabare}

バトル描写がまともでも、キャストが豪華でも、
シナリオのとんでもなさが全てを覆し、どうでもよくなる。
ホント凄いです。

監督:松尾衡
シリーズ構成:大河内一楼
21話脚本:熊谷純


「ボクジャナイー」⇒監督と脚本家で責任のなすりつけ合いかな?
「ジャッジメントする!」⇒視聴者にスタッフが裁かれるんですね
と話題をかっさらってきた(たぶん)ヴヴヴ、いったいどこへ行くのか。
全24話とのことで残り3話、ちゃんと終われるのか。
劇場版作って結末すんじゃね?なんて声もあるけど、
こんなのに一文も払いたくない人ほとんどなんじゃw
気になるのでとりあえず最後まで観ます。ある意味楽しみ。
(2013/12/08初up)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

62.6 2 革命でSFなアニメランキング2位
ライドバック RIDE BACK(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (197)
1035人が棚に入れました
国連の解体や東京大震災などを経て、学生達による反政府運動が再び活発になっている2020年の日本。学生運動の一拠点でもある武蔵野文芸大学に、一人の少女が入学してきた。彼女の名は尾形琳。類い稀なる舞踊の才能を持つ琳は、入学初日に人型二輪車ロボット・ライドバックと出会う。それが、世界を変革するきっかけだとは、誰一人知る由もなかった…。
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「答えのない問い」を突きつける予言的な傑作

(2022年9月、末尾に【小論】を付け加えました)

【総合評価☆☆☆☆☆】
 傑作であるにもかかわらず、知名度が低いアニメの代表だろう。
 基本的なプロットは、テロリストと政治権力の相克を巡って展開されるが、何と言っても、テロ撲滅という大義名分の下に導入された自律型ロボット兵器(実質的な殺人マシン)が興味深い。
 プレデターに始まる軍用の無人ドローンは、テロリスト暗殺の兵器としてアフガニスタンやイラクで実際に使用されたが、遠隔操縦で人殺しの指示を出すオペレータに多大な精神的ストレスを与えることが問題となった。そこで、個人識別のためのAIを搭載し、自力で標的を探し出して暗殺を遂行する自律型殺人マシンの開発が、アメリカを中心に進められている。人道的観点から国際法によって禁止しようとする動きもあるが、実現していない。
 本作に登場するのは、ライドバックと呼ばれるオートバイに手が付いたような機械。もともとは人間が跨がって操縦する乗り物だったが、プレデターを思わせる新型ライドバックは、無人でもAI制御で攻撃ができるように改良されている。物語のクライマックスでは、クラシックバレエで鍛えた運動神経でライドバックを操るヒロインが、人間としての尊厳を懸けて、暴走する無人ライドバックの群れに立ち向かう。

【小論】「答えのない問い」を突きつける予言的な傑作
 きっかけは、10年ほど前に大陸の片隅で始まった小さな戦争だった…。国際的なパワーバランスが崩壊し秩序が一変した社会情勢を背景に、錯綜した状況に翻弄される少女・尾形琳の姿を描くアニメ。2009年制作とは信じられないほど予言的である。ちなみに、琳のテーマとして作中で何度も繰り返される旋律は、ムソルグスキー作曲「キエフの大門」。
 政治的に微妙な問題を扱っている上、残酷なシーンもあり、子供向きではない。だが、世界秩序について考えようとする大人の視聴者には、多くの示唆を与えてくれる傑作である。

【作品の舞台】
 作品の舞台となるのは、局地戦での核兵器使用をきっかけに、国際情勢が大きく揺れ動いた世界。一時は核を保有する超大国が主導的だったが、新たに開発された分散型兵器によって基地が制圧され核兵器が事実上無力化されると、強大な軍事力に頼ってきた世界の秩序が一変する。日本は核の傘を失った上、続いて起きた巨大地震の打撃で社会が混乱、頻発するテロを抑えきれなくなったため、もともと海外のレジスタンス部隊だったGGPを治安維持の目的で駐留させる。
 本アニメの設定によると、核兵器を無力化したのは、ライドバックと呼ばれる「オートバイに手が付いたような」ロボットとされる。ただし、これはアニメ的な視覚効果を狙った便宜的設定と考えた方が良いだろう。近未来の戦争が、巨大な破壊力を持つ大型兵器ではなく、サイバー攻撃による敵兵器の無力化や、多数の自律型ドローンによる分散攻撃(ガメラに小型レギオンが取り付くような)をメインとすることは、多くの軍事専門家が指摘する通り。AIによる顔認識機能を使って人間が操作しなくても要人を暗殺できるドローンも、2020年頃に実用化されたらしい(アニメ後半で登場する無人ライドバックは、このドローンの地上走行版と言える)。ライドバックは、安価で大量生産可能な民生品でありながら、容易に兵器に転用できるPCやドローンなどのアレゴリーである。
 GGPは「Global Government Plan」の略称で、超大国主導の国際政治を再編することが本来の目的だが、日本に駐留するのは、司令官ロマノフに率いられた事実上の軍隊。警察を傘下に置き政府に無断で緊急事態宣言を発令するなど、強権的な体制作りを進める。当然の結果として反GGP運動が盛り上がる中、GGPとBMA(反GGPを掲げるテロ組織)は、ともに軍用ライドバックを導入し武力対決に踏み切る。

【脚本の素晴らしさ】
 物語は、GGP対BMAの争いを軸にしながら、その周辺の動きを含めて多面的な展開を見せる。GGPとBMAいずれにも主流派・反主流派があり、複雑な内部抗争が陰に陽に進行する。驚くべきは、こうした策動をきちんと描ききった脚本の妙。ストーリーに直接関わる主要人物だけで1ダースを超えるのに、各人が従う指導原理が明確に叙述され、それぞれの行動方針に納得がいく。
 私が好きなのは、GGPで副官的な立場にある女性士官の描写。ふだんは感情を見せず実務的なのに、ロマノフが退席すると、書類をさっさと片付けながら自分でパラパラめくり、不敵な笑みを浮かべる。{netabare}この女性が陰で何かしていることを匂わせ、終盤における急展開の伏線となる。{/netabare}登場人物の多くがただの賑やかしにすぎない水増しアニメとは一線を画する、本格的な群像劇と言って良い。
 全体の中心にいるのが、ヒロインの琳。彼女は、震災で早世した天才バレリーナの娘として過度の期待にさらされ悩んでいたが、舞台上での怪我を契機に、バレエからきっぱり引退。何の目標もなく進学した大学で、スポーツとしてのライドバック競技に出会い、バレエで鍛えた身体能力を生かして好成績を収める。そのまま楽しい学園生活を送れるかと思いきや、親友をテロから救うためにライドバックを超絶技巧で乗りこなす映像がテレビで放映され、運命が一転。GGPとBMA双方から目を付けられ、両者の狭間で翻弄され続ける。
 琳は、もともとモラトリアム型で社会問題に関心がなく、バレエという閉ざされた世界で生きてきた。そのせいでGGPやBMAについての知識が乏しく、しばしば優柔不断に思える言動を示す。しかし、そのことが逆に、2つの勢力を善と悪に分ける教条的な解釈をいましめ、人間らしい生き方の何たるかを教えてくれる。このような描写を正しく読み解くことができれば、最終局面で彼女がある選択を行う理由がはっきりとわかるだろう。
 興味深いことに、こうした琳の姿は原作漫画と大きく異なっており、アニメ独自のものである。脚色を行ったライターの貢献か、監督が作品の方向性を指示したのか、具体的な経緯はわからない。

【高度な演出テクニック】
 アニメ『RIDEBACK』最大の眼目は、練り上げられた脚本を完璧に映像化した演出テクニックだろう。新人監督・高橋敦史の力量には端倪すべからざるものがある。
 例えば、何度も挿入されるテレビの報道番組。第5話では、テロ騒動から脱出するライドバックの映像を紹介しながら、いかにも聡明そうな解説者が、乗っているのが二人連れの女性であり、民間人が軍の包囲網を突破したことを、驚きを押し殺した口調で指摘する。時間軸に沿って繰り広げられるアクションを堪能してきた視聴者は、その瞬間、自分たちの目にした光景が、客観的にはどう認識されるかを察知する。このように視聴者の理解を映像でコントロールするのは、きわめて高度な技術を要するのだが、高橋は、いともやすやすと実行している。
 アクションシーンも素晴らしい。ライドバックは、近未来の乗り物であるにもかかわらず、エンジンを吹かす音やタイヤの軋みがオートバイそっくりで、妙に生々しい。これは、SFの世界に視聴者の知悉する現実を適度に混ぜることで、リアリティを増す手法である。よくよく目を凝らすと、走行中に車輪の位置が変わったり、かなりの高さから無事に着地したりと、工学的に無理のある動きも散見するが、エンジンやタイヤのリアルさが際だっているので、あまり気にならない。近未来的な操作パネルと旧式のハンドルやペダルが混在する外観も、印象的な音響と相まって臨場感を増幅する。
 人間が搭乗する二足歩行型巨大ロボットは、技術上の障害が多く高速走行は困難である。ロボットアニメでは、(『コードギアス 反逆のルルーシュ』のように)脚部に車輪を取り付けたり、(『新世紀エヴァンゲリオン』のように)あえて人工物には不可能な動作をさせて逆に非現実感を強調したりすることで、表現上の問題を回避する。『RIDEBACK』は、オートバイ型変形ロボットという独自の解決法を提示した訳である。オートバイのようにスピーディに動き回って視聴者に高揚感を味わわせた後、変形して人型に近い形態になる(こうした工夫は、オープニングアニメで集約的に表現されている)。
 ロボット同士のバトルもある。特に、第6話と第11話の終わり近く、琳が軍用ライドバックと闘うシーンの迫力は凄まじい。どちらも数秒で終わる一瞬の闘いなので、子供には物足りないだろうが、状況を把握できる大人は、息を殺して画面を見つめ、終わった後はしばし呆然としてしまう。

【作品に込められたメッセージ】
 アニメは、最終回でストーリーラインが分裂したように見える。{netabare}GGPとBMAの対立は、陰で暗躍していた勢力が事態を収める。一方、琳は独自の行動に出て、自律型殺人ライドバックを、バレエを思わせる華麗な動きで破壊していく。{/netabare}このラストは、ハッピーエンドのようで、どこか煮え切らなさを感じさせる。
 ある意味、それは当然のことである。世界秩序が一変したのに、すべてがあっさり解決するはずがない。「こんな解決法もありますよ」と提示するにとどめたと考えるべきだろう。
 力に頼る秩序は意外なほど脆く、簡単に壊れてしまう。現代人は、その危険性を至る所で目にしているはずだ。では、どうすれば良いのか。答えはない。しかし、アニメの中で琳は、答えがないなりに、決して踏み越えてはいけない一線、揺るがしてはならない原則があることを示す。それは、「命を守る」ということだ。時に力への憧れに身を任せそうになりながらも、彼女がこの原則を失念することはない。
 琳は、大切な家族や友人を助けようとするとき以外、他人に暴力を振るわない。第6話で弟を守るために警官を負傷させてしまうと、その警官が夢に現れ彼女を責めさいなむ。それほど、命を守るという原則を重んじているのだ。BMAのリーダー・キーファが、抜群の技量を持ちながら優柔不断で行動を起こそうとしない琳をなじったとき、彼女はこう答える。

 「人の命をなんとも思わない人たちと一緒にいるだけで、吐き気がします」

 素朴で情緒的だが、人間らしく力強い答えである。

【どうでも良いことですが】
 琳は、幼い頃から短いチュチュを穿いてクラシックバレエを踊ってきたので、パンツが見えても恥ずかしくないのだろう……多分。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

映像的なオーパーツ。すさまじい映像のアニメでした。

 当時、本作を見てアニメというものの表現の可能性に驚かされました。すさまじい3DCGでした。OP映像のレンダリングのすさまじさ。グランツーリスモみたいなゲーム専用機ではなく、アニメでここまで金属光沢が表現できるのか、という感動がありました。映像的にはオーパーツかもしれません。

 話はバレエを怪我で諦めた女子大生が、バイク+ロボットのような乗り物ライドバックに出会い、テロに巻き込まれてテロリストとして指名手配されるというストーリーです。
 正直テーマは見つけづらいところがあります。ライドバックの動きがバレエに通じるところがあって、ヒロインは覚醒します。が、ヒロインには主義主張もなく友人を助けるという動機で、テロに巻き込まれて逃げ回るだけです。

 友情のエピソードも主体的ではなく憧れの存在としてなついてくる幼馴染とのストーリーでした。

 ただ、13話で話が奇麗に完結しているうえに、ストーリーは面白かったと思います。ライドバックというバレエに通じる機械と出会い覚醒する。この乗り物を極めたいと思う。そこまでは良かったと思います。ただ、その後のヒロインの行動の選択になんでもいいので「動機」があればなあと。テロに加わるにしても、逃走するにしても、全く別の競技などのストーリーにするにせよ「私はこうしたい」が弱いですよね。「友人を助けたい」はウォンツではなくマストですので動機とは言い難いです。

 だから、最後ヘリに乗らない選択をした時に「おお」と思いましたし、彼女が主体性を持って動けたのはいいのですが「心の赴くままに舞う」ためだけにその選択をしたのがどうだったでしょう。バレエの代替ではないのか、という疑問が生じます。
 彼女がライドバックで美しく舞うのを見るためだけに作られたアニメに感じてしまい、ちょっとストーリーの深みという点で残念でした。

 ただしそのヒロインがライドバックで舞うアニメの出来は半端ではありませんでした。迫力、動きやエフェクト、3DCG等々が素晴らしく、なんといってもヒロインの造形の魅力があって「アニメを見る」という楽しみにおいては、すさまじい水準の作品だったと思います。ですので、映像を楽しむだけでも見る価値があると思います。映像だけは何年たっても心に残っていました。声優さんも一世を風靡した水樹奈々さんでしたので、力が入っていたのでしょう。

 再視聴したくてアマプラやDアニメを探しましたが無くて、結局古い録画を探して見つけ出しました。ということは、やはり人気は無いのでしょう。JDという年齢層、テロに巻き込まれて行く、{netabare}友人の死{/netabare}という題材が、受け入れられなかったのかもしれません。


追記 SF設定について、バイクで戦うは荒唐無稽のような感じがあります。その昔のSFでメガフォースという映画でバイクで戦ってましたが、やっぱりちょっと頼りないというか、空想にしか見えないというか…瓦礫には圧倒的に弱そうですし、射撃をするにも進行方向をそっちに向けたら事故っちゃいますし。ロボット化できるならありなんでしょうか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ロボットアニメへのなり損ない

キャラの絵柄は地道。雰囲気もちょっと大人しい。
ぱっと見、ロボットものだと思われがちですが、実際に視聴してみるとロボットアニメのカテゴリーには微妙に入らないのが理解できます。
オートバイに手足が生えたような車両「RIDE BACK」(ライドバック)。
ひとりの少女が、このメカと出会い、天才的なライダーとしての才能を開化させていくお話。

・・・・だけじゃあない作品でした。


作品タイトルにもなっているライドバックは、基本的にはオートバイの進化系のようなもの。手が出ていたり人型に変形するのは、姿勢制御や移動する場所を選ばないためのバリエーションのような役割です。人間が搭乗し、移動する乗り物であることに変わりはありません。
怪我でバレエダンサーとしての夢敗れた主人公が、偶然このライドバッグに乗って新たな喜びを見つけ、バレエで培ったセンスを活かしたライドで一流に上り詰めていく・・・という、話だと思いました。最初の方は。
颯爽とスカートを翻しながら華麗に踊るような主人公のライディングが素敵です。


ただ、中盤からは、政治やテロやらが絡んできて、ライドバッグ=兵器、のような扱いになってしまいます。
そういう路線、つまりライドバッグをロボットアニメのロボット的な扱いにして、アクションバトルをやるならソレはソレで良かったんですが、いまひとつそういう方向にも突き抜けていない。半端なポジションで納まってしまい魅力半減でした。
こういうメカなら、アクションはカーチェイスやアクロバットで充分でしょうに、普通。
鉄砲撃ったり殴ったりするシーンが多くて「何か違う」って印象でした。

また、不必要に世界を支配する組織がどうのこうのと、大きな風呂敷を広げるもんだから、暗くて血生臭いストーリーになってきます。
レースやメカアクションものの肝であるスカッとする要素が、そのやたらと重苦しい雰囲気ために台無し。爽快感に欠ける展開と進行でした。
そもそも設定に無理がありすぎるんです。
世界情勢を変えるくらいの新機軸って・・・これが? ( ̄△ ̄)


素直に「少女が特殊な愛機とレースする」作品だったら面白かったとおもうんですが、個人的には。
いいギミックなのに、素材の調理方法を間違ったようで残念。
ほんと勿体無い。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

61.7 3 革命でSFなアニメランキング3位
獣王星(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (133)
739人が棚に入れました
西暦2436年、地球から150光年の距離にあるバルカン星系に移民していた人類は太陽系から独立し、独自の政府を築いていた。バルカン星系の首都であるコロニー「ユノ」に住む双子の兄弟、トールとラーイは政治家でかつ科学者の両親を持つエリートの出自。11歳の彼らもエリートへの道を歩む日々を過ごしていたが、ある日両親が殺され、トールとラーイの二人も今まで存在さえ知らずにいた、死罪のものが送られるという死刑惑星「キマエラ」に落とされる。厳しい環境で想像を絶する生態系をもつキマエラは獣王と呼ばれる王が支配する弱肉強食の世界。最先端の設備に囲まれ環境も整備されたコロニーで育ったトールとラーイにとっては生きることさえ困難な星だが、生命力に溢れるトールは惰弱な弟ラーイを連れ、生き延びるために戦っていく。

声優・キャラクター
堂本光一、高山みなみ、小栗旬、中井和哉、水樹奈々、深見梨加、朴璐美

0.2秒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

色々とマイナス要素はあるけど、それを踏まえても面白い

あにこれで会ったとある方のオススメとのことで視聴。原作未読。少女漫画原作らしいですね。下手な少年誌よりクオリティ高いです!(゚∀゚)

物語は惑星キマエラに落とされた主人公が脱出のためにキマエラで成り上がって行くというのが本筋で、そこに辿り着く為の紆余曲折を描いたバトル物。

設定が非常に練られていて、特に説明のない部分を自分で考えて補うのが非常に面白かったです。
自然、科学、哲学、歴史、復讐劇、生物学etcを融合させて、広く深いストーリーであるにも関わらず、それぞれの美味しいポイントを上手く昇華させているので先の展開が気になり、とても楽しみに観れます♪
多少の説明不足感は否めませんが、それでも充分理解出来る範囲だと思います。

私が一番心を惹かれたのは植物の描写ですね。中には植物?どっちかってーと昆虫じゃね?とか疑問に思っちゃうのもいたのですが、植物ならではの特性を描いていたりして好感が持てました。
もし、この世界でこんな植物がいて、こんな状況なら色々な使い方があるだろうなと思っていたのですが、そういった部分を上手く活用して単なる植物との戦争にさせなかった所も良かったのではないでしょうか(´∇`)
背景の作画も美しく、そして力強く描かれているのでこれだけでも充分魅力的でした( ^ω^ )

声優さんに関して
まー・・・これに関して言えば良くないです。
特に小栗旬の演じたサードは完全なミスキャストだったと思います(´・ω・`)
ただ、堂本光一は思っていたよりも良かったので、そして前述の方が酷すぎたのであまり気にならなかったです(゚∀゚)

ただ、声優さんに一部不満な点がありますが、それを余裕で補える程ストーリーがしっかり出来ているので、未視聴の方は食わず嫌いせず観てみることをオススメします♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

エミ(エミタク) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

引き込まれ一気に観てしまった作品...〆(・_・。)

タイトル通り引き込まれ一気に観てしまった作品です。

西暦2436年政治家で科学者の両親をもち
なんの不自由もなく過ごしてきた少年の日常がいきなり激変。

両親を殺され双子の弟と共に死刑惑星キマエラに落とされてしまう。
たった11歳の少年がここに落とされ両親が殺された理由を知るためにめに殺人植物がはびこり過酷な環境の中集団のトップの獣王目指す。そんなお話です。


この獣王星は原作の漫画をアニメ化したのですがなんせ1クール11話しかないので詰め込み感がハンパないです。
ですが原作を知らない友達と一緒に見ましたが知らない人でものめり込みラストまで真剣に観てましたのでこのアニメのみでも十分楽しめると思います。

原作を知っている人は無理に詰め込んでカットされているシーンやキャラの死に方等内容が微妙に違う所があるのでそんなシーン探しをしつつ観たら更に楽しめるのではないでしょうか?

私はこの作品が好きで何度か観ました。
お気に入りの分類に入れてもいい位ですが
声優だけが残念でなりません・・・
高山みなみさん・中井和哉さん等素敵な声優さんが出ているので普段なら声優欄の評価は高くします。そう普段なら。
今回低くしたのは小栗旬・堂本光一が声優をしているから。
しかも脇役ではなく重要なキャラを!!
別に芸能人が声優をするなとは言いません。
ただやるからには完璧に演じて欲しいのです。
堂本光一はまだ聞けた感がありますが問題は小栗旬!!!
怒り焦り笑いのシーンなど棒読みです。
小栗によって【サード】という素敵キャラを潰された感はいなめない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

悪くはないけど、1クールで作るべき作品ではない。

両親を殺された上、死刑星である獣王星(キマエラ)へと落とされた双子の兄弟が、
凶暴な食肉植物が生息する過酷な環境の中を生き抜く姿を描いた物語。全11話。

話の流れとしては、両親殺害の真相と自分達が獣王星に落とされた理由を知る為、
惑星の外に行く事の出来る唯一の存在・獣王になることを目指すって感じですね。

植物が生態系のトップに立つ弱肉強食の獣王星という舞台や、上記以外にも、
その惑星の覇者たる獣王の存在や惑星自体の存在理由などの謎もあり、
設定はよく作り込まれていて なかなか面白いです。

ただ、ストーリーとしては、どうしても物足りなさを感じずにいられない。

問題は全11話という尺の短さ。流石に、1クールでこの内容を纏めるのは厳しくて、
全体的に展開速いし 終盤なんてダイジェスト版かって位のスピードでした...
そのせいで、面白い設定や魅力的なキャラなど 良い要素や素材が沢山あるのに
掘り下げもあまり無く 描写不足で、内容に生かされていません。

せめて、2クール位かけて物語をじっくり丁寧に描いてくれてればとホントに残念。

あと、物語としては完結してるんですが、ハッキリしない部分が多々残っていますし、
ストーリー上、必要性が全く見えないのに無意味に人が死んでしまうというのも
マイナスだったかな。

う~ん... 物語の舞台や素材、要素などで言えば、相当面白い作品になっていても
おかしくなかったと思うだけに、すごく勿体無いなと感じた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

66.1 4 革命でSFなアニメランキング4位
ガサラキ(TVアニメ動画)

1998年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (113)
689人が棚に入れました
日本の経済を影で操る豪和家は、代々伝わる「骨嵬」(くがい)の組成を研究応用し、特務自衛隊と共に「タクティカルアーマー(TA)」と言う二足歩行兵器を開発した。余流能楽継承者である豪和家四男ユウシロウは、「餓沙羅の舞」の実験途中にミハルという名の少女と精神接触をする。ミハルを擁する組織「シンボル」もまたガサラキへの接触実験を行っていた。一方、豪和家長男である一清は、国学者・西田啓、特務自衛隊の広川参謀と共謀し、クーデターに拠って日本の権力を手に入れようとする。同じ力を持つユウシロウとミハルは波瀾の運命に翻弄されていく。

声優・キャラクター
檜山修之、高田裕司、速水奨、千葉一伸、小山武宏、こおろぎさとみ、藤生聖子、秋元羊介、安井邦彦、中田和宏、日高奈留美、菅原淳一、高山みなみ、岩永哲哉、丹下桜、神奈延年、拡森信吾、岸野幸正、宮崎一成、徳弘夏生、金月真美
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今だから分かる“破格の面白さ”《軍事SF込み政治劇》の最高傑作はこれだ!

80年代前半に制作されたリアルロボットアニメの名作『装甲騎兵ボトムズ』、『太陽の牙ダグラム』の監督として知られる高橋良輔氏ですが、90年代にも、こんな凄い作品を作っていたんですね!

◆最硬派にして最右翼、リアルロボットアニメの顔をした“本格政治劇”

1998年10月~1999年3月迄の放送ということで、一見して明らかに少し前に大ブームを巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』のフォロワー作品(和風エヴァ)なのですが・・・

(※例)
{netabare}ユウシロウ&ミハル → 碇シンジ&綾波レイ ※主人公&メインヒロインであり異能者
美鈴         → 惣流・アスカ・ラングレー ※サブヒロインでありもうひとりの異能者
安宅大尉      → 葛城ミサト ※主人公をサポートする年上女性
豪和一清      → 碇ゲンドウ ※主人公やヒロインを実験に利用する「肉親」
豪和総研      → ネルフ
特務自衛隊    → 戦略自衛隊
TA、MF、クガイ  → エヴァ
ガサラキ      → 使徒
シンボル      → ゼーレ
西田啓       → ×(該当なし)  ←注目!{/netabare}

↑↑↑
本作の場合、何といっても「憂国の思想家」「国士」として描かれる西田啓(にしだ・ひらく)が凄い!!
こんな濃いキャラは他のアニメ作品ではまず見ることが出来ません。

この西田啓に比べたら、『攻殻機動隊 2nd G.I.G.』の合田某とか、『機動警察パトレイバー(初期OVA)』に出てくる甲斐某とか、陳腐もいいところです。
辛うじて、『PSYCHO-PASS サイコパス (第1期)』に出てくる槙島聖護が、その思想的な迫力で西田に迫るものがありましたが、彼の場合は{netabare}動かした組織が西田啓に比べて全然しょぼいタダの私兵ですし、何といっても肝心のシビュラ討滅計画が結局失敗{/netabare}に終わっていますし。

・・・ということで、アニメでは本作に比肩するような作品を私は思いつくことが出来ませんでしたが、強いて挙げるなら、同じく1990年代の緊張を孕んだ日米関係をベースとするリアル志向の軍事SFマンガであり政治劇でもある『沈黙の艦隊』(かわぐちかいじ著)が、本作と描かれているテーマがかなり似ている、と思いました。

→しかも、私の個人的な感想では、政治劇としては、内容が間延びしている『沈黙の艦隊』よりも、本作の方がよりテーマが濃縮されていて面白かったように思います。

何といっても、1998-99年の放送ということで、当時であっても本作の凄さを評価する人は勿論沢山いたと思いますが、その作品内容がネックになって?積極的に本作を持ち上げようとする声は、当時のアニメ業界には少なかったのでしょう、本作は残念ながらアニメ作品としては「知る人ぞ知る」異色作・・・という扱いになったようで、本サイトでの評判もイマイチですが!そんなもの、作品の実際の面白さに何の関係があるのか!

「政治劇」アニメというと、本サイトでは、『銀河英雄伝説』が、やたらと高評価ですが、私が実際に視聴してみた限りでは、本作や同じ高橋良輔監督の『太陽の牙ダグラム』も、内容的には同作に決して勝るとも劣らぬ面白さを備えた良作に思えました。
(※なお、『銀英伝』、『ダグラム』ともレビュー済みです)

・・・ということで、軍事SF込みの政治劇(アニメ作品)として有名な、『銀英伝』、『ダグラム』、更にアニメではありませんが、上記のかわぐちかいじ氏の大人気マンガ『空母いぶき』(※現在某誌で連載中)、『沈黙の艦隊』、『ジパング』(※一部アニメ化)といった作品が好きな人には、自信を持ってお薦めしたい作品です。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
初回から、作品世界やメカ等の凄い作り込み具合に驚く。
特務自衛隊(特自)→『エヴァンゲリオン』の戦略自衛隊と同種の存在か?
・第8話視聴終了時点
西田啓(にしだ・ひらく)←元陸軍少尉で、依願退職後に五・一五事件(1932年5月に起きた一部軍人等による犬養健首相暗殺を始めとするクーデター未遂事件)の首謀者の一人となった西田税(にしだ・みつぐ)から苗字を借りたものと思われる。
・第25話(最終話)視聴終了時点
第1話から第24話まで一話も外すことなく面白いのに、最終話だけシナリオが滑っているのは残念(※それでもラスト2話で滑った『新世紀エヴァンゲリオン』(TVシリーズ)よりマシかも)。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作         矢立肇(サンライズの便宜的ペンネーム)、高橋良輔(原案)
監督         高橋良輔
助監督        谷口悟朗
シリーズ構成     野崎透
脚本         野崎透、竹田裕一郎、小中千昭
キャラクターデザイン 村瀬功、山形厚史(ゲスト)
メカニックデザイン  出渕裕、荒牧伸志
音楽         蓜島邦明
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=============== ガサラキ (1998年10月-1999年3月) ===============

- - - - -- - - OP「MESSAGE #9」、ED「LOVE SONG」 - - - - - - - -
{netabare}
第1話 石舞台 ★★ TAヴァーチャル実験、石舞台の舞(ガサラキ召喚実験、ミハルの干渉、実験中断) ※他に類例のない独特の雰囲気で掴みは上々
第2話 序ノ舞 ★ TA(Tactical Armor 二足歩行型戦術装甲機)、作品世界の説明回(豪和家、秘密結社シンボル、中東ベギルスタン情勢、TAリアル実験)
第3話 天気輪 ★★ 特自TA部隊派遣決定、MF(Metal Fake シンボル側のTA呼称)強襲、多国籍軍(実質は米軍)戦車部隊壊滅
第4話 蜃気楼 ★ 特自TA部隊の初実戦投入(神殿の丘制圧)、爆心地の舞、MF部隊来襲
第5話 接触 ★ TA・MF交戦(ユウシロウvs.ミハル)、MFサンプル捕獲命令、シンボル撤収、首都カハ侵攻
第6話 操り人形 ★ 停戦、特自撤収準備と妨害、アクラ石窟教会(正教会)での対面接触、二人の逃亡、フィーゼラーの逃亡幇助
第7話 帰還 ★★ 米軍の特自輸送機離陸妨害、アルメキスタン領空戦(TAvs.スホーイ戦闘機)
第8話 火宅 ★ 第二幕開始、豪和一清・西田啓(憂国の思想家)・広川中佐の密議(クーデター計画)、豪和総研ビルへのMF襲撃 ※憂四郎は8年間に死亡と判明
第9話 御蔵 ★ 再び鬼哭石(きなし)郷の石舞台、空知師匠、ガサラキ(餓沙羅鬼)を呼び起こす者(嵬=カイ)、MF隊の襲撃
第10話 骨嵬 ★ 偽りの舞、骨嵬(クガイ)復活、対MF格闘戦、改良型TA実験、ユウシロウ&ミハル逃走
第11話 絆 ☆ TA(谷口機=SAT4)暴走、速川隊のSAT4捕獲作戦、安宅大尉&美鈴のユウシロウ&ミハル追跡
第12話 綻び ★ 特殊部隊のユウシロウ&ミハル確保、「首級を挙げた」、谷口機vs.ユウシロウ機、「七支ノ剣の傷となるべし」
第13話 旅立ち ★ シンボル(世界最大のコングロマリット)、豪和家総代の交替、ユウシロウ&ミハル再逃走
第14話 同行 ★ 京都・渡邊の里へ、餓沙羅鬼(ガサラキ)・骨嵬(クガイ)・嵬(カイ)の伝承、8年前の実験{/netabare}

- - - OP「REMIX OF MESSAGE #9:type M」、ED「LOVE SONG」 - - -
{netabare}
第15話 閾(しきみ) ★ 千年前(平安中期)、渡邊党(神事の中断、皇(すめら)への反逆)、嵬たち(勇四郎・美晴)
第16話 宿業 ★★ 渡邊党の上京、鳥辺野(とりべの)の戦、ナダの神事、渡邊党敗れる、蘇る前世の記憶{/netabare}

- - - - - OP「MESSAGE #9」、ED「LOVE SONG」 - - - - - - - -
{netabare}
第17話 混沌 ☆ アジアン静脈溜(難民街)、米国の穀物輸出停止圧力、クーデター計画進行、王(ワン)へのシンボル接触
第18話 裏窓 ★ 難民街の暴動発生、治安出動命令(広川参謀の首相説得)、特自TA部隊の難民街投入(ユウシロウ&ミハル捜索)
第19話 慟哭 ★★ 西田の速川中佐説得、米軍海兵隊のミハル強奪、穀物モラトリアム(輸出停止)発表、経済統制・戒厳令発令
第20話 動乱 ★ 国会議事堂前の騒擾、特自TA出動、首相重傷、ユウシロウからの連絡
第21話 疾走 ★★ 安全保安部設置、特自装甲車の横田基地突入(ミハル奪還作戦)、TA(ユウシロウ搭乗)vs.ラプター、米軍ヘリ離陸 
第22話 権化 ★★ 第三幕、西田&フィーゼラー(シンボルCEO)対談(対米金融資産売却計画)、ユウシロウ特自TA復帰・デフコン4発令、新たな嵬(美鈴)
第23話 無間 ★ 国籍不明MF市ヶ谷基地侵入・デフコン5発令、閾(しきみ、ガサラキ降下ポイント)、ミハル回復・ガサラキ降下中断
第24話 句読点 ★★ 豪和ビル中枢コンピューター防衛戦(TAvs.MF)、MF排除、穀物モラトリアム停止、対米金融資産売却中止、西田自決 
第25話 餓沙羅 × 豪和一清の野望、美鈴を嵬とするクガイ再生・ガサラキ降下実験、ガサラキによる召喚、帰還 ※特自解体は唐突、またガサラキの正体&ラストの謎会話は稚拙で残念{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)8、★(良回)14、☆(並回)2、×(疑問回)1 ※個人評価 ★★ 4.5

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

すげぇ惜しい気がした作品

追記と点数見直しです。

 私事ですが、シドニアの騎士とアルドノアゼロを観てる今だから思うんですがガサラキってやっぱカッケェんじゃね? と、ふと思いましてw
まぁ最終話は置いといてなんですが(汗)
 いや、インビテイター云々の部分だってつまんなくは無いんすよね。最終一話で強引に締めちゃったからアレな訳で。
平安編の2体の骨嵬なんて、超カッケェもので当時発売されてたガレキ欲しい位です。ライデンとシンデン、イシュタルのプラモデルは確保済みでしてね。まぁ当時のバンダイですから運河彫りだし成形もダル~んとしててイマイチですが。
なんで、最新の2作品観てガサラキ思い出すのかと自分でも不思議なんですが、多分肝心のメカがイマイチ琴線に触れないからなんすよね。
好みの問題じゃね?と言われると、その通りなんですけども。

でも個人的な感想としては、アニメの中でもことロボット物に関しては多ジャンルに比べてそんなに進歩して無い気がします。

あ、別にお勧め作品って訳では無いです。
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 TAやフェイクの戦闘は文句も無いし、骨嵬の存在もいい感じ。
西田さんの決意と締めもおおぉと受け入れました。

んで最終話が む~ な感じで見た後モヤモヤ。
ちと尺が足りな過ぎたんでないすかね。個人的には最終話を数話かけて丁寧に見せてくれれば不満はそんなに無かったんですが。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

九条 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

戦後日本の禁忌を懐古的に説く和風伝奇サスペンス。

日本の伝統芸能である能楽や和歌が軍事SFや政経分野と融合する異色の和風伝奇サスペンスであり
自衛隊の価値観や政治闘争など、ミリタリー要素は無論のこと、神話的世界観も内包する難解な作品。
監督を務めるのは「ボトムズ」の高橋良輔であり、定評のあるリアル指向型の手腕を遺憾なく発揮する。
憲法問題や日米安保など、戦後日本における禁忌的側面にも能動的に干渉していく顛末は硬派であり
本来あるべき「日本」の姿とは何か、「日本人」の本質とは何かを国学者の西田啓が懐古的に敷衍する。
尚、本作の制作に谷口悟朗が助監督として、参加している故、「コードギアス」との関係が囁かれており
陰々滅々たる本作と比較することは難しいが、西田啓とルルーシュの思想は互いに通ずるものがある。
それは、確固たる己の理念に従って既存の社会システムに対し反抗する革命家であるということであり
責任の取り方を対比しても西田啓の思想観がルルーシュの原型であると言っても過言ではないだろう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

72.6 5 革命でSFなアニメランキング5位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (143)
612人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ
ネタバレ

hoku-sai さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

攻殻2045をガチめで考察してみた

【ポストヒューマンは人類の敵では無い】


逆転する認識、価値観の変容による再解釈

ポストヒューマンは悪ではなく
公安9課も正義ではない
そして戦争とは平和である

劇中の描写や、神山健治氏の発言、SACが貫いてきたコンセプト等から新らしい攻殻機動隊を再解釈する

時代に追いつかれた攻殻機動隊という世界から見る現在はどんな姿をしているだろうか。

あなたが悪いと思っているものは本当に悪いものなのだろうか。

※↑noteに書いた記事の転載
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こんな感じで始まる考察レビュー記事をnoteに書いたのでこちらにも転載しときます。
ただ元記事は画像使ってたりクソ長かったりするのでリンク貼って途中まで転載しとくよ。

もし考察が当たってたらシーズン2のネタバレになるかもしれないのでご注意を。


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以下転載


記事その1{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep01 ~ポストヒューマンは人類の敵では無い~

【軽薄で残酷な「顔無し」たち】
画像4

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep10 より)

まず最初に今回の攻殻機動隊に対してはこんな声が目立つ

・一般向けになりストーリーが解り易くなった
・話の流れが単純で内容がスカスカ
・敵もただのインフレで薄っぺらい
・前作のまでのような深みがない
・使い古された陳腐な題材を使った○番煎じであり、新しさが無い
・攻殻機動隊は終わった

本当にそうだろうか?
我々としては今、ストーリーがとても重厚で多面的な為、書きたいことが多すぎて吐きそうになっているぞ。

↑の箇条書きのような事を言ってる方はこれから示す前提など当たり前に理解し、考えた上で言ってるのだろうか?そうじゃなければ彼らはシンクポルの「顔無し」や、プリンが遭遇したブヒブヒいってる豚と同じような存在だ。

このような易きに流れる「大衆」という存在は今作でも大きなテーマの一つになっているが、その事を語る為にもまずは

そもそもの前提を掴むために重要な描写がある1話(ep01)と6話(ep06)を主に参照して考えてみたい。




【主人公勢力は正義という思い込みに始まる間違い】
画像2

(画像引用 :www.ghostintheshell-sac2045.jp/ 攻殻機動隊 SAC_2045 公式サイト より)

攻殻機動隊SAC2045の世界ではサスティナブルウォー(持続可能戦争)により世界が混乱していることが最初に示されている。ではこのサスティナブルウォー(以下SWとも表記)はそもそも正義であろうか?ここでは正義ではないという向きが一般的として話を進めよう。そもそも本当は正義も悪も無いのだけど、そうしないと話が進まないのでそうしよう。
 SWが悪であるならばSWに積極的に参加し、戦争という産業の一部となっている9課の面々は全くもって正義ではないという事になる。
ただSWという概念が示している戦争とは皆が思っている戦争でない。戦争という概念もまた逆転しているのだ。なぜそう言えるのかついては別に記そうと思う。

シーズン1の時点で公安9課メンバーは、常にサスティナブルウォーという民衆を統制する体制。の側にある存在だ。






【サスティナブルウォーはポストヒューマンが起こしたものでも無ければ運営しているものでも無い】
画像3

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep01 より)

SWを起こしたのはポストヒューマン(以下PHとも表記)ではなくG4であり1A84であることが上記のOPでも本編でも語られている。しかしアニメを見ているとSWを仕掛けているのがPHであるかのように見えてくるのではないだろうか?しかしはっきりと違うのである。

戦争(SW)を起こし、運営しているのは1A84だ。
PHが起こしたのは2044年の世界同時デフォルトであって、2042年に始まったSWでは無いのだ。(この点は次項を参照)
そもそも2042年にはポストヒューマンは存在していないと思われる。

 にも関わらずPHがSWの媒介者かのように見えるのは、確実に制作側の意図でそう見えるよう見事に演出されているからだ。
 ここまで明確にSWの首謀者を示しているのに、見ているうちに1A84の存在を忘れ、いつの間にか戦争を起こしているのはPHだと錯覚してしまう。

画像7

この点に関しても目を盗まれた方が多いのでは無いだろうか

「ポストヒューマンは人類の敵である」と言う思い込みが、
SWを起こしたのはポストヒューマンではない。
と言う当たり前の前提を忘れさせる。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91
{/netabare}



記事その2{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep02~ジョン・スミスの正体と9課再結成の裏にあったトグサくんの大活躍~

【ジョン・スミスの正体は1A84である】
画像2

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep08 より)

 正確に言うとジョン・スミスとはサスティナブルウォーを持続可能にするためのAIである1A84の端末だ。

 ジョン・スミスとはマトリックスのオマージュである以前にそもそも「誰でもない誰か」という意味を持つ言葉だ。AIの端末だから誰でもない。という意味以上に、誰でもない誰かという名の「ジョン・スミス」は「顔無し」の代表ようなの存在なのである。

なぜ代表的な存在なのかという話は次回以降に譲り、
今回はなぜスミスは1A84の端末だと言えるのかという話をしたいと思う。

 この事がハッキリと分かるのがep08だ。トグサを認識出来ていないスミスを覚えているだろうか。あれが証拠である。スミスはトグサ殺そうとした事をお茶目に素っ惚けてるわけじゃない。本当に分からなかったのだ。
 このシーンでトグサを覚えていないスミスに違和感を感じた方も多いのではないだろうか。

 まず表題部分の画像を見て欲しい。これはスミスの視界だ。見て分かる通りトグサのプロフィールが表示されるべき場所に「No Data」と表示されている。
 これはおかしい。ぜったいおかしいぞ。おかしいので考えてみた。

 「No Data」となっている以上。なんらかの理由でスミスからトグサの情報が消去されいる事は間違いない。ならばその何らかの理由があるはずだ。
 スミスがトグサの事を「こいつなんか普通だな使え無さそうだしとりあえず消しとこ」なんてマネをするだろうか。絶対しませんよね。はい。
ではトグサがスミスにハッキングを仕掛けて自分の情報を消したのだろうか。いや。それも違うだろう。そんな描写はどこにもないからだ。

ならばこういうのはどうだろう。
スパイからの情報を元にトグサが死亡したものと判断したシステム=1A84が、照合リストから削除した。もしくは死者は照合適用外だったため。
こう考えると説明がつくはずだ。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146
{/netabare}



記事その3{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊 SAC_2045 s1 ネタバレ全開考察:ep03~1A84の正体【前編】 ジョン・スミス更なる正体が示唆する物語の核心~

【1A84とはユートピアを実現する存在】
画像5

関係ない話に見えるかも知れないが、今回の攻殻機動隊SAC2045は
脚本;神山健治
監督;荒牧伸志
という作品だ。

神山健治氏は「攻殻機動隊」SACシリーズの監督
荒牧伸志氏は映画「アップルシード」の監督

「士郎正宗氏による原作」をそれぞれ監督しアニメ化した二人である。
そして原作者も同じなので世界観も地続きなのが「攻殻機動隊」「アップルシード」の二作だ。

画像1



想像してほしい



警察の出動が極少なく、軍はあるけれど影響力を行使しない。
貧困も存在せず、銃声の代わりに音楽と笑い声に満ちたユートピア。

こんな国があったら住みたいと思うだろうか?

我々は住みたくないが、住みたい人はとても多いだろう。
このユートピアの名をオリュンポスと言う。
22世紀の未来に世界を統一した勢力だ。巨大な人工島の上に都市国家を築き、地球全土の統一管理保全を目的としている。

一方オリュンポスの外側の世界はどうなっているかと言うと、

画像7

・かつて日本だった企業連合国家ポセイドン(大日本技研)
・アメリカが分裂した姿である米ソ連(SACでは米ロ連)
・もうひとつの米帝(SAC2045でも日本と同盟関係)
・イスラム圏に新しく立国した宗教国家ムンマ
・廃墟となった無人都市郡地帯

などなど、各勢力の思惑が入り乱れ陰謀が渦を巻いていそうな今と大差ない世界が広がっているが、銃弾の飛び交う地域が多く、無人の廃墟となった都市郡があるなど、この世界の22世紀は2020年現在の人間界より少しだけ荒廃した世界のようだ。

画像6

そんな未来で、オリュンポスは人類が実現した理想郷とされており、人口の半分以上を占めるバイオロイドが人間同士の仲介者として機能している都市だ。
バイオロイドとは人為的に作られた人間であり、ヒトに奉仕することが根幹にある。しかし安心してほしい。バイオロイドがヒトに奴隷の如く扱われているわけではない。むしろ幸せに暮らしていると言っていいだろう。オリュンポスはバイオロイドにも人権がある素晴らしい国なのだから。

荒廃した世界を他所に
貧困も銃声も存在せず
音楽と笑い声に満ちたユートピア
それが理想社会オリュンポスだ

画像8

そして1A84こそ、このオリュンポスの原型となる存在なのだ

そして地続きの二作を繋げる存在が1A84であり
「攻殻機動隊SAC2045」≒「APPLE SEED 0 IF」
と言うのが我々の考えだ。

なにを言っているか分からないかも知れないがこの先の話はもっと分からねぇ気もするけど最後まで話せばきっと分かる気もするのではりきって先に進もう。すでになにを言っているかわからねぇがとにかく進もう。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/nc39d4705b507
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

浮世絵と漢字の国で完全3DCGは無理。中身は攻殻機動隊の出がらしです。

 3DCGがなぜ日本ではうけないか。それは浮世絵と漢字でしょう。

 浮世絵は、線で区切られ単色で塗られていて、その本物とは程遠いモノに我々は現実を投射します。また、我々は擬人化が好きです。これは漢字というキャラクターがあるからでしょう。その漢字は平仮名によって命を与えられます。つまり動きだします。カタカナによって、われわれは音ですら文字により命を持たせることができます。

 のっぺりとした2次元の絵に我々は生命を宿すことができます。それが浮世絵であり、マンガであり、アニメです。現実から遠いからこそ我々はそこに表現されているもの以上、どころか現実以上のリアリティを投射できます。また、リミテッドアニメ表現は俳句につながるかもしれません。現実に近ければ近いほど優れたものだ、という西洋の感覚とは全く違います。
 能は同じ仮面の中に表情を見ることができます。日本人は文脈やシチュエーションで脳内で何を読み取るべきかを瞬時に判断します。必要なのは記号としての目鼻でありリアリティなど全く必要ありません。

 この差を理解しないで、3DCGでほらすごいでしょ?というアニメを作ると本作のようになります。ピクサーが日本で盛り上がらないのも同じでしょう。本作のEDのレンダリングならまだ受け入れられる余地はありそうです。

(追記 お互いが理解できないと言っているのではなく、本作のような日本アニメ的キャラの中途半端な3DCGが見苦しいという感じかもしれません。あるいは鑑賞して感動はできるけど、ピクサーアニメは日本人には作れないし、日本的アニメはディズニー的3DCGは無理だという事です。本作はその悪いところ取りをしている感じです。また、フルアニメーションだと魅力が出せないのも日本の特徴でしょう) 


 で、本作については、3DCGというアニメの作り方として間違っている上に、攻殻機動隊をリメイクするためのストーリーです。SNS時代の本音とか、監視社会とか、何か作家が表現したいものを表現しているという感じではありません。攻殻機動隊っぽいテーマって何だろうと後付けでくっつけたような感じです。

 タチコマ芸もお決まりの出来の悪いコントでしかありません。そもそも3DCGのソフトの関係か知りませんが、タチコマが人間サイズしかありません。なんか、創作物を命を削ってとまではいいませんが、出来ることはキチンとやろうという意欲が見受けられません。
 
 アクションシーンがいたずらに長いし、それっぽいセリフはいいますが、少佐が矮小化されてしまっています。攻殻芸を見せつけられて、下手をすると共感性羞恥が発動しそうなくらい、カリカチュアライズされてしまっていました。

 まあ、はっきり言えば攻殻機動隊の出がらしを、ほら今グローバル市場ではこんな3DCGでやってるんだよ?すごいでしょ?と一生懸命みせられているような感じです。
 一応、3DCGの研究としていい素材なので見ましたが、本気でつまらなかったです。

 本作でアニメの将来を思うとかなり落ち込みました。評価はまあ適当です。オール1というより、アニメとして見られませんでした。


 なお、ネトフリの順位が日本だけなぜ違うか、についても同様に日本人と西洋人の文化の違いがあると思います。宗教と権利の話なのでここでは述べませんが、もうちょっと日本のマンガ、アニメに造形が深いヒトをスタッフに入れてほしいなあ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

やまだ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

かなりの悪口。いいか読むなよ、絶対読むなよ。

なんだこの人形劇。スマホゲームのムービー?ネットフリックス製なのに低予算なの?酷い本当にヒドい。日本製CGムービーは本当に何も進化してないな。静止画の紙芝居ならまあいいよ。でもモーションが昔の家庭用ゲームでも出来たレベルのゴミ。キャラも車両も何もかも。キャラデザは好みだろうがタイトル画面とかフォントとか小物や車両のデザインとか何もかもセンスが古いしオープニングも何アレ?全身義体ってのが甲殻のアイデンティティなの?だったら何故義体の硬さとか重さとか動きで表現しないの?初代ロボコップみたいにしろとは言わんけどサスの沈み方とか足跡とか色々出来るでしょ?せっかくのCGなのに。タチコマですら重量感を全く感じない。やっぱりそこはどうでもいいの?大人キャラしか出ないシリアスな雰囲気だけがいいの?甲殻機動隊でなんで戦争なの?甲殻機動隊キャラが揃ってるだけでいいの?"ぼくの考えた甲殻機動隊"をCGでやりたかっただけとしか思えない。

国内製の国内向けの作品ならそれでいいんですよ。昔から日本製CGゲームは静止画はキレイだけどモーションがすこぶるヘンでも売れていたので。でも海外製ゲームはその当時の物でさえ慣性や重さを感じる事が出来た作品しかなかった。勿論制作費が違い過ぎるという理由もあるから、そこは自分が好きな物だけプレイすればいいだけなんだけど。でもコレってネットフリックスの予算なので国内製よりは予算あるはずですよね。ネットフリックス製という事で海外も意識して製作しないといけないですよね。で、このザマはなんなんですか。

日本のアニメ業界は衰退していく未来しかないですね。現在でさえ安い賃金でこき使われて手書きで死にそうな思いで絵を書くだけの重労働。将来的にはそんなもの衰退してCGメインに置き換わるでしょう。AIで動画すらも出来るようになる。手書きアニメは手書きというだけで価値がある昔ながらのこだわりの伝統技術というふうになっていくだけ。ただの芸術作品に成り下がって庶民の作品は海外製のクソみたいなものに侵食される未来。テレビの"日本は凄い"みたいな番組でとある町工場なんかが海外の方から絶賛されてたりする。そりゃそうだ。海外の職人は安月給で働かないからだ。スイスの時計産業を日本が潰したように、イタリアの自転車産業を台湾が潰したように、日本のアニメ産業もまた潰されていくのだろう。クリエイターを引き抜くだけでいいのだから1番簡単。製作に日本人が関わったとしても結局センスは海外準拠。今と同じ物が作れると思うか?

日本にはディズニーみたいなIP戦略が必要だった。ディズニーもたまにはいいよ。でもディズニーに支配されたサブカルなんかゴメンだ。マーベルやルーカスまで買ったディズニーは世界統一でもめざしてんのか。ディズニーとまでは言わんでも国策としてでもなんとかすべきだった。でも多分もう遅い。せっかく上手くいきかけてたブランドIPの数々をハリウッドに買い叩かれてばかりで何が"ジャパニメーション"だ。何が"クールジャパン"だ。バカか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

66.5 6 革命でSFなアニメランキング6位
太陽の牙ダグラム(TVアニメ動画)

1981年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (56)
245人が棚に入れました
サンライズ制作のロボットアニメ。話題作「機動戦士ガンダム」が持つSFドラマ上のリアルさを柔軟に継承した“リアル派ロボットアニメ”の初期作品でもある。地球人の植民惑星デロイアは、母星の地球連邦に体制的な従属を強いられていた。連邦評議会議長ドナン・カシムの三男クリンは、地球主体の父の考えに疑問を抱き、友情を結んだデロイアの若者と反政府ゲリラ“太陽の牙”を結成する。クリンの視線に映る、デロイアと地球の未来は?

声優・キャラクター
井上和彦、田中亮一、山田栄子、銀河万丈、宮内幸平、高島雅羅、山内雅人
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「雪が解けたら何になる?」という謎かけは、こっちが先でしたか

以前視聴した『フルーツバスケット』(2001年)という、かっての人気アニメの第8話に、そういう男女間の謎かけ会話が描かれていて、強く印象に残っていたのですが、本作の方が20年も先行していたんですね。

その『フルバ』の方は少女マンガ原作で、思春期の少年少女の精神的葛藤もの、本作の方は、{netabare}架空の植民惑星の叛乱発生から自治権獲得まで{/netabare}を描き出す「ロボットものの顔をした政治劇」・・・というジャンルの違いはありますが、両作とも、この謎かけ(※{netabare}厳しい冬を乗り越えた先に穏やかな春がやってくる、という願いの籠った前向きな将来予測{/netabare})に象徴される「ビター・エンド」(※完全にハッピーではないが決してバッドでもない、関係者の今後の努力次第で可能性の開かれているbitterな(=ほろ苦い)終わり方)をしている、という点が非常によく似ていると思いました。


◆叛乱の勃発から均衡への到達まで、を描き尽くした稀有の長編政治劇

本作は、内容的には2015年から2017年にかけて放送された『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』によく似ていますが、全75話という長丁場(※『オルフェンズ』の方は分割2期で全50話)ということも含めて、作品の重厚さ、という点では『オルフェンズ』を大きく上回る力作という印象を受けました。

詳細な考察レビューを書こうか?とも思っていましたが、この機会に取り敢えず作品内容の紹介だけ書いておきます。

私の個人評価では、政治劇ジャンルでの有名作『銀河英雄伝説』は内容的には名作レベルと考えますが、本編だけで110話という展開の冗長さが祟って、☆ 3.8 という中途半端な評点に留まります。
これに対して本作は、全75話で、一部の総集編を除いてほぼ無駄な展開なし、という構成の見事さを評価して、★ 4.1 というこの制作年代では例外的な高評点となりました。


◆視聴メモ

(概要)地球側が食料の40%、鉱物資源の80%を依存している植民惑星デロイアの独立活動の物語。

{netabare}
・第1話視聴終了時点
“Not even Justice, I want to get Truth.”というナレーションが良い感じ。作画・音楽は年代相当だが、ドラマチックな始まり方で好感を持った。
・第12話視聴終了時点
ここで主人公クリンが、敬愛する軍人(ダーク曹長)を仲間を守るために戦場で殺す、という1クール目で最も注目すべき展開が来る。
・第38話視聴終了時点
この回で、ボルド行政官とサマリン博士それぞれの政治的思惑と目標がくっきりと明かされ、本作が単なるロボット・バトルものから見応えのある政治劇に化け始めた感があり、ここまで来て初めて本作を積極的に見ていきたい気持ちになった。
・第53話視聴終了時点
単なる一基地内の叛乱を「クーデター」と誤って呼称している点に原作者の政治学に対する無知ぶりが現れているが、描かれている叛乱の進行状況自体は見応えがあり、本作への好感度が更に増す。
・第60話視聴終了時点
「雪が解けたら何になる?」という謎懸けは『フルーツバスケット』が最初かと思っていたけど、この回でのクリンとデイジーの会話が元ネタだったみたい(・・・実際には文系的な感性と理系的な理性の違いを説明する小ネタとしてアニメ以外の分野で以前から有名だった話らしい)。
・第75話(最終話)視聴終了
幾許かの感動のあるビター・エンド(ほろ苦い終わり方)。カルメル派兵士が敬礼するシーンは事前に聞いていたとおり◎。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作          高橋良輔、星山博之
監督          高橋良輔・神田武幸(第1-31話まで連名、第32-75話は神田のみ)
キャラクターデザイン  吉川惣司、塩山紀生
メカニックデザイン   大河原邦男
音楽          冬木透
アニメーション制作   日本サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== 太陽の牙ダグラム (1981年10月-1983年3月) ============

 - - - -【1】 {netabare}主人公クリンの独立派ゲリラ参加への決意が固まるまでの物語{/netabare} - - - -
{netabare}
第1話 光りの戦士 ★ ダムシティ行き軍用列車襲撃、ゲリラ(太陽の牙)掃討囮作戦
第2話 始まりの銃声 ★ 地球連邦と殖民星デロイアの緊張関係、カシム家当主(ドナン地球連邦評議会議長)暗殺未遂事件 ※時間と場所が飛び飛びになっていて話が分かり辛い点は×
第3話 デロイアの動乱 ★ 士官候補生クリン(17歳、カシム家三男)のデロイア無断渡航、デロイア北極基地への反乱軍来襲、クリン奮戦、デロイア独立宣言 
第4話 実戦のコクピット ★ クリンとデロイア人達の再会、苦い経験、クリンのダグラム初搭乗・初戦果
第5話 戦時特例法205号 ★ ドナン議長(人質)の行方、ラルターフ記者の疑念、レーク・ボイド隊の要員補充(クリンの准尉任命)
第6話 暁の救出作戦 × 首都カーディナル侵攻、議事堂侵入、事態急転、政治的謀略 ※脚本が分かり辛い
第7話 ゲリラ狩り ★ 和平成立、ロッキーの3年振り帰郷、独立運動指導者サマリン博士のクリン・スカウト ※クリンの突発行動は思慮が無さ過ぎる点と脚本が相変わらず分かり辛い点は×
第8話 裏切りのデロイア ★ キャナリーの兄(独立派ゲリラ)死亡、父への直訴・クリン失態、ダグラム完成、連邦軍来襲
第9話 ダグラム奪回 ★ ドナン議長とサマリン博士の見解相違、クリン活躍・ロッキー達との合流
第10話 ガルシア隊参戦 ☆ デイジーのデロイア無断渡航、河中の臨検・戦闘、ゲリラ狩り傭兵部隊(ガルシア大佐指揮)接近
第11話 遠すぎた父 ★ デイジーのデロイア到着、ガルシア隊来襲、父との再会・決別、デイジーとの再会、仲間のもとへ
第12話 ためらいの照準 ★★ フォートロック(ゲリラ補給基地)への敵襲、正規軍(ダーク隊)来襲、ダーク曹長戦死 ※1クール目の見せ場{/netabare}

 - - - -【2】 {netabare}サマリン博士を指導者に独立派ゲリラの組織化が始まるまでの物語{/netabare} - - - -
{netabare}
第13話 敵補給隊から奪え ★ ダグラム燃料切れ、燃料強奪・補給隊員拘引、ダグラム再起動
第14話 やっかいな捕虜 ★ ハックル(デロイア人捕虜)とフェスタ、デザートガンナー来襲
第15話 ダグラム砂に沈む ☆ デイジーとラルターフ記者の再会、ゲリラ隊苦戦、投降勧告
第16話 砂漠に熱く燃えて ★ 人質のクリン、ゲリラ隊全滅の危機、ハックル寝返り、ガルシア隊撃退
第17話 死に神の執念 ☆ 傭兵隊長ガルシアの逆襲、ガルシア爆死、フェスタ爆死
第18話 蜃気楼の街 ★ ボナール到着、デスタン裏切り発覚、エネルギー基地籠城、サマリン博士の転向声明
第19話 包囲網を破れ ☆ デスモント(ボナール市長)解任、撤退(ダグラム分解・運搬)、エディ戦死
第20話 偽りのグランプリ ☆ 自治政府代表(フォン・シュタイン)演説とスタジアムの騒動、同志ジェイ・ロック
第21話 計算された奇襲 ☆ デスモント前市長葬儀式典での騒乱
第22話 襲撃作戦一石二鳥 ☆ ジョルジュ・ジュール合流、ゲリラの綽名「太陽の牙」、連邦軍サウスシティ基地攻撃・制圧
第23話 狙われたゲリラ会議 ★ ゲリラ各隊代表スパシ集結、会議混乱、連邦軍来襲、リニアカノン炸裂(ターボザック)
第24話 サマリン救出作戦 ★ バラフ軍刑務所襲撃、囚人スパイ、救出作戦失敗、チコ囚わる
第25話 潜入バラフ軍刑務所 ★ 再襲撃、サマリン博士・チコ・囚人解放 
第26話 振り向けば遠く… × ※総集編1、新規シーン僅少(見なくてよい回){/netabare}

 - - - - 【3】 {netabare}独立派ゲリラが最初の拠点アンディを確保するまでの物語{/netabare} - - - -
{netabare}
第27話 戦場に来たデイジー ☆ ラルターフ記者とデイジーのゲリラ隊慰問、連邦軍来襲、撃退
第28話 戦火の影の打算 ★ ネルオーダー社長(民族資本)の依頼、RDカンパニー(地球資本)新工場破壊、資金・船調達成功
第29話 ラコックの策謀 ★ レーク・ボイド少佐のパルミナ行政官赴任、ラコック補佐官の圧力、港湾の戦い
第30話 パルミナへ渡る日 ☆ 貨物船での密航、海上の敵襲
第31話 パルミナの熱い風 × 地元ゲリラ救出作戦 ※踊り子リタの挙動が無理
第32話 血気はやる進軍 ★ ゲリラ諸隊一斉蜂起・パルミナ首都ドガ侵攻開始、失敗、ノキア戦死、撤退
第33話 戦火は村々に ☆ 離村のゲリラ蜂起、ラコックとロイル(カシム家次男)の結託
第34話 武器は誰がために ★ 地球連邦からの横流し武器確保、デイジーの看護婦志願
第35話 再会の野戦病院 ★ 負傷ゲリラ病院搬入、クリンとデイジー(再会の約束)
第36話 塞がれた行く手 ☆ 地雷原の戦い
第37話 選択の渡河作戦 ★ 鉄橋渡渉をめぐる攻防
第38話 アンディ鉱山封鎖 ★★ 反メドール地球3州の思惑、ボイド行政官とサマリン博士の直接対話 ※ここでロボットものから政治劇に話の主軸が変化か?
第39話 封鎖山脈を越えろ ★ ボイドの過去回想、連邦軍前線突破、アンディの街到着
第40話 戦士の休息 前編 ☆ 反メドール3州代表とゲリラの握手(功労者ヘシ・カルメル)、ボイド軍のアンディ鉱山封鎖開始
第41話 戦士の休息 後編 ★ ハンク曹長・アーロン伍長の対ダグラム復讐戦、戦場の憎悪への怯え(クリン)
第42話 動乱の航跡 × ※総集編2、新規シーン僅少(見なくてよい回){/netabare}

 - - - - 【4】 {netabare}独立派が人民政府を樹立し攻勢を強めるまでの物語{/netabare} - - - -
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第43話 仕組まれた背信 ★ J.ロックのザルツェフ少佐スカウト
第44話 疑惑の二重スパイ ★ 膠着状態、偽ゲリラの蛮行多発、裏切り者デスタンの誘き出し
第45話 夢散らす銃声 ★ デスタンとリタの因縁、リタ死亡、列車強襲
第46話 術策と機略 ★ ザルツェフのサリマン参謀受諾、連邦軍アンディ進駐(ラコック補佐官の姦策)、ダグラムのロリー鉱山襲撃
第47話 悲しみの爆走 ☆ ボイド行政官とラコック補佐官の方針対立、野戦病院廃止、ジョルジュ暴走
第48話 その名は解放軍遊撃隊 ☆ ロッキー隊の任務・役割の変化(J.ロック隊とともに本部直属遊撃隊に)、ドナン地球帰郷、電波塔破壊任務
第49話 共同作戦の軋み ★ 連邦評議会の駆け引き、地球人クリンへの反発、わだかまり緩和
第50話 戦う者の掟 ★ ドナン余命半年、全体作戦と眼前の仲間を救うことの齟齬
第51話 見えはじめた亀裂 ★ ゲリラ処刑中止事件、連邦軍脱走兵救助、箝口令
第52話 アンディ鉱山攻撃命令 ★ アンディ総攻撃厳命、最後通告、サマリン他300名脱出、連邦軍内デロイア兵の叛乱(ウルド基地)
第53話 反撃の導火線 ★★ 新拠点グランテ転進、ウルド基地叛乱兵救援、ゲリラとの合流、ボイド行政官辞任
第54話 再びドガへ向けて ★ 猛将マノン新行政官、連邦第8軍精鋭24部隊来襲
第55話 戦略台地を奪取せよ ★ 要衝ウェーブ台地争奪戦、解放軍進撃
第56話 スタンレー高原の攻防 ★ 冴えるザルツェフ参謀の作戦指揮、J.ロク機甲部隊合流、24部隊壊滅・マノン戦死
第57話 ひるがえる解放旗 ★ パルミナ首都ドガ市進攻、ハンズ副官降伏、デロイア解放人民政府樹立宣言、ドナン議長容態急変
第58話 解きはなたれた野心 ★ ラコック補佐官とフォン・シュタイン代表の方針対立、ラコック地球へ、ドガ防衛戦開始
第59話 威信かける海戦 ★ ラコックの政治工作(連邦評議会周旋、代行弁務官就任)、フォン・シュタイン軍撃退
第60話 デロイアの光と影 ★ ラコック実権掌握(武器スキャンダル)、解放軍の北極ポート侵攻開始
第61話 北極ポートに向けて ★ 急進派サマリンと穏健派カルメルの方針対立、人民政府切り崩し工作
第62話 きざまれた光る道 × ※総集編3、新規シーン僅少(見なくてよい回){/netabare}

 - - - - 【5】 {netabare}連邦軍の反攻が強まり独立派との妥協が成立するまでの物語{/netabare} - - - -
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第63話 落とされた黒い滴 ☆ 連邦軍の反攻開始(ゲリラ戦術採用)、裏切り者デスタンのカルメル接触
第64話 濁流の罠 ☆ ドナン意識回復、渡河作戦を巡る虚実(連邦軍の奇襲・ダム放水、解放軍のダム奪取・逆襲成功)
第65話 攻略・白銀の要塞 ☆ 8軍最後の防衛線(カルナック山脈)、ラコック&カルメル密会、死闘開始
第66話 激戦・カルナック越え ★ ラコックのドナン決別、解放軍の山頂制圧
第67話 北極に散った決断 ★ ドナン北極ポート移送、ラコックとフォン・シュタインの対立、フォン・シュタイン抹殺
第68話 テーブルについた者達 ★ カルメルのクーデター、侵攻中止、和平交渉開始、武装解除要求
第69話 ドナン・カシム死す ☆ ラコックのデロイア州政府廃止・独立承認声明、父子再会
第70話 武装解除 ★★ 連邦軍の解放軍包囲・挑発・休戦協定破棄、サマリン博士の苦渋の決断、ザルツォフ逮捕、和平協定仮調印
第71話 粉飾の凱旋パレード ★ 事実上の敗北、ダグラム奪還
第72話 英雄奪回 ☆ デロイア独立の為の本交渉開始(ラコックの権謀術数)、軟禁されたサマリン博士の解放
第73話 沈黙する指導者 ★ 戦士の感情論と指導者の論理の相克、カルメル軍のロッキー隊猛攻撃 
第74話 大いなる説得 ★ サリマン博士の遺言
第75話 燃えつきたあとに ★★ カルメルの方針変更、ラコック弁務官暗殺、ダグラム自壊、クリン帰郷{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)5、★(良回)46、☆(並回)19、×(疑問回)5 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「さらばやさしき日々よ」
ED 「風の行方」
挿入歌 「EXODUS(エキソダス)」、「父よ」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

政治部分はなかなか立派

政治部分はこの時代としてはかなり立派。
ちょっとだけディティールを変えれば現代でも通用する内容。
{netabare}
なにより立派なのは、クズが存在しないこと。
ラコックは野心家であり、主義が無い。
陰謀家というポジション。
本作の中では最もクズに近い人物だが、その行動は誰かの足を引っ張ったり蹴落とす方向よりは、自分が上に向かって抜きんでようとする。
権力闘争に本気。
しかし権力闘争の上手い者が、現実の政治に秀でているかどうかはまた異なる種類の技術。
宮廷の暗闘に限らず、民主主義もこの問題を持っている。
権力闘争が上手くて政治も出来たという人も歴史上存在するわけだが、ラコックがそうだったかは永遠に分からず仕舞いになってしまった。

わたしは圧倒的にラコックが好きです。
ドナンを殺そうか迷うシーンや独白風の次回予告がめっちゃ良い。
野心に道連れは不要だ!
仲間が要らないキャラだいすき。
まあ侮りがちな性格はカッコ良くはないし、そこまで知略無双感あるわけじゃないけど、陰謀キャラでここまで大活躍してくれただけでとってもうれしい。
陰謀キャラが大好きなので。
同士の全国1億人の陰謀キャラスキーの方々には項羽と劉邦-king`s war-とかオススメ。趙高がクソかっこいい。


ヒシ・カルメルは本当によくいる良識派。
サマリンは立派な人物として描かれているけど思想家で、カルメルは政治家、という感じ。ゲバラとカストロ?
カルメルに政治的手腕はあるのか無いのか、頑張れそうかな?いう雰囲気でストーリーそのものは終了。
良いもんポジションのサマリンさんと敵対に近い関係になってしまったカルメルを、悪もんとして描かなかったのはとても立派だと言える。


デスタンは扇動家、アジテーターだろう。
扇動者というのは歴史を転換する大きなエネルギーを持つが、それ以外の才能を持たなかったというのはあるあるな案件。
歴史的には陳勝・呉広とか木曾義仲とか。吉田松陰も政治力は無かっただろう。閉塞した環境を破壊するエネルギーの中心点にはなっても、新しい現実的な体制を生み出せない人種。
デスタンは意外と器用に生きられる能力を持っているけど、夢が大きすぎる。それがアジテーターというものだろう。

このデスタンの持つ人格の複雑さを描写した上で、最後の最後にトチ狂った部分を持ってきたのは、ストーリーを〆るための制作都合をちょっと感じてしまった。
ストレスがかかった時にデスタンが衝動的な行動を取ってしまうのは、登場初期に戦闘から逃げ出したことや、リタを撃ち殺した時などにちゃんと描写された性格ではあったが。
個人的な理想を言えば、ラコックが「お前は俺から離れることなどできない。死ぬまで汚い仕事をしてもらう」みたいに脅して、デスタンが平凡を望んで破滅、とかの方がお互いにカッコよかった。



ドナン・カシムは、タイミング的にはプーチンや中国を連想してしまうが、総じて現実の代表者とも言えるような人物。
たぶん本当に仕方のないことなのだと思う。
アフリカ、アジア全土を先進国と同じレベルに引き上げることが成功した場合、先進国の物価はすさまじく上がるだろう。
どちらを取るかという時に、これ以上先進国を崩壊させるわけにはいかないと、自分たちを守る決断をするのは現実的なことだと思える。
それが貧しい人をより貧しく追い込むことだとしても。
{/netabare}

欠点としては、主人公組とそれを彩る戦闘シーンにはちょっと良い所が少ない。
安易に英雄役を振らなかったのはもちろん評価できる点。
ただ、最初から最後まで居る若者なら誰でも良かった感がスゴすぎる。
{netabare}
未来を託された若者が生き残る。未来に希望がある終わり。
バッドエンド系の作品ではよくある。
しかし、こういう託されキャラというのは傍観者止まりで、主人公に特筆すべき個性を求める私にはちょっとつらい。

戦闘シーンの絵は、1981年同時代の作品群を考えると、複数のメカが登場する集団戦、戦争の描写がができているだけ立派な方。
カルナック山脈越え、レイク・ボイドの都市防衛など、しっかり見ごたえのあるバトルもちょこちょこある。でも、75話の尺の中で見ると物足りない。
だいたいはダグラムが無双するか、ピンチ→チコが攻撃して助かる。このパターンを使いまわしまくる。
もうちょっとバリエーションと説得力が欲しかった。

まあ逆に明らかな欠点が「間延びしてた」「説得力がない」くらいなのは、1980年代の頃の作品としては相当詰めてあると言ってもいいだろう。
多くは単に技術的な問題であって、致命的な行き違いではない。
{/netabare}

この内容が2クールくらいに詰めてあれば十分名作なのだが、75話の長丁場で考えるとストーリーの締まりはかなり弱い。
良くも悪くも「玩具を売るためにロボットが戦うアニメ」という性格が強く出ている。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

さらばやさしき日々よ S

高橋良輔監督の代表作の一つ。
4,5年前にレンタルで再視聴しました。

この作品はとにかく重い。大人が見ても重い。子供の時にはその難しさ故、余り良く分からなかった作品です。

内容としては、地球連邦の植民地デロイア星の独立運動の話です。
主人公は、地球連邦評議会議長のドナン・カシムの息子であるクリン・カシム。彼はあるきっかけからデロイア独立運動に身を投じ、デロイア星の独立のために戦うことになります。
父親は地球連邦の政治家、息子はデロイア星独立運動の一派なので、対立する構図になります。直接対峙することはありませんが、お互いの理念に基づき、それぞれの戦いを繰り広げていくこととなります。
要するに父対子ですね。

今普通に考えれば、地球の政治家の息子が、植民地の独立運動に加担したら、当然失脚するだろうと思うのですが、まあそのあたりは突っ込まないでください^^;

さて、この作品が異質なのは、政治色が強いということです。序盤で、地球連邦において、デロイアの独立を巡ってクーデターが起き、失敗に終わります。ただし、それはデロイアの抗地球という単純なものではなく、真の首謀者の意図が隠されていました。それが後半になるにつれて徐々に明らかになっていきます。それに加え、ある人物の策謀が絡まり物語を複雑にしていきます。
(このあたりのことが、幼いころ、よく理解できませんでした。)

主人公・クリンは、自らの出自によりデロイア側でも警戒心を持って迎えられます。唯一、独立運動の指導者サマリン教授だけが、彼に全幅の信頼を置きます。彼の所属することになるグループはいつしか「太陽の牙」と呼ばれるようになっていきますが、地球人であること、ましてやドナン・カシムの息子であることは、最後の最後まで彼につきまとうこととなります。

コンバットアーマー(ロボット)の戦いにも、ある程度のリアルさが持ち込まれています。普段の移動にはトレーラーが用いられていることや、燃料棒がなければ動かないこと、寒冷地対策、整備士が帯同が必須である、など。今のアニメではさほど珍しくないことが、この作品から持ち込まれたと言ってよいのではないでしょうか。

<そして、その後の高橋監督作品、装甲騎兵ボトムズでは、アーマードトルーパー(AT;ロボットです)は基本的に量産機だけになり、大きさも4メートルほどになりました。主人公も特別な機体ではなく量産機を乗り捨てで使っていく、という進化(?)を遂げています。>

閑話休題。

あるアニメ雑誌では、「ストーリー展開がわかりづらい」「主人公たちの行動が大局にほとんど影響していない」「ロボットアニメではなく政治アニメ」「主人公、ダグラムがいなくても物語が成立している」などと批判がなされたようです。

そんな批判とは裏腹に視聴率は好調だったようで、結局、サンライズ製作のオリジナル作品としては最長の全75話放映されました。決して分かり易い作品とは言い難いのですが、子供向けに妥協しなかったことが却って好評価を得たのではないかと思います。もっとも、当の子供たちは、コンバットアーマーに夢中になっていたのかもしれませんが^^;

最後に、この作品のOP、EDの歌詞は、高橋良輔監督自身によって作詞されています。特に、OPは主人公・クリンが今までの生活を捨て独立運動に身を投じることとなった心情を歌っており、作品の世界にどっぷりと浸かることができる歌です。作画が古いなどの問題があるので、作品そのものをお勧めすることはしませんが、曲は何かの機会があればぜひ聞いてみてください^^
(レビュータイトルはOPタイトルです)


※途中の政治的部分の記述で、具体名等を伏せてネタバレを避けたつもりです。他の部分も含めて、書きすぎだと思われる方はメッセでご連絡くださるようにお願いします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
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