あおい さんの感想・評価

3.6
物語 : 5.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

さすがは日本推理作家協会賞長編部門候補作

原作は小野不由美が著書のベストセラー小説「屍鬼」

日本推理作家協会賞長編部門候補作にも上がった、サスペンスホラーのストーリーは秀逸でその作品をアニメ化したものだ。

小野独自の世界がアニメ化となっても爆発しており、次回、次回、次、次、本を素早く読み進めるが如く、次回の放送が待ち遠しくなったことが印象に今でも残る。

吸血鬼と人間の物語が基本だが、小野の吸血鬼は一味も二味も違う。

山奥の山村で次々展開されていく物語は、ダラダラとすることもなく、飽きさせない。

吸血鬼の存在の正当性と、人間の存在の正当性がぶつかり合うこの作品では、怖いのは吸血鬼なのか人間なのかどちらなのかわからなくなるシーンが幾つも出てくる。

小説の活字には勿論の事、勝る点は無いが「屍鬼」の面白さ、素晴らしさ、刹那さ、人間の怖さが十分楽しめる作品だ。

作画に抵抗がある方もいるかも知れない。私もそのうちの１人だが、物語を堪能して欲しい。また、ＯＰはＢＵＣＫ－ＴＩＣＫが歌っているが、これほど作品にマッチしている曲も珍しい。

お勧めの一品だ。