ダレイオス さんの感想・評価

2.6
物語 : 3.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態：観終わった

アニメの部分まではストーリーは普通なのですがアニメーションとしての出来は４流なのは痛い。

広島に住んでいた主人公の大和が中学卒業と同時に東京の高校に進学する所から始まる
流石に高校生で１人暮らしは非現実的ということで
親戚が叔母が経営するマンションに引っ越すなど若者の１人暮らしを描いたものというよりは
親戚の叔母や従妹はいい人なのでアットホームな感じになってますね。
女性専用マンションなのも原作者が女の子に囲まれてをやりたいのか
単に男性キャラをあまり描きたくないのかはわかりませんが
その点はアニメ的だとは思いますね。

大和はそこで偶然、ヒロインである涼風の走り高跳びをするシーンを見て
カッコいいなと思って興味を持つ所から始まる
ちなみに彼女は大和の隣に住む住人と舞台設定はアニメなので
当たり前ですが都合のよさはアニメ的ですね。
涼風に関しては高校１年生になるかならないかで
走り高跳びを１７３ｃｍ飛べるそうで、これは設定的には
かなりの有望選手みたいですね。
作中でも中学歴代１２位相当と言われてますし
実際には２０１５年のインターハイでも４位相当なので
走り高跳びの有望選手との恋愛ものを
やりたいのかなと思いました。

大和に関しては、中学時代は陸上部ではないが足が速いと
身体能力を持ち陸上部にスカウトされる
アニメの主人公特有でよくある一部分は得意な面を持つ
高校生ということなのでしょう。
少し練習しただけで手動で１００ｍ１０秒台は速すぎですね。

性格に関しては聖人君子ではなくて
そこら辺にいる高校生なので、女の子に対して
礼儀正しいとか気を使うこともなく、どこにでもいそうなのでリアルさはありました。
高校生らしい幼さもあり序盤は個人的には好きなのですけど
人によっては抵抗はあるかもしれませんね。
デリカシーのなさはかなり感じるので

ストーリーは恋愛ものですね。
大和は涼風にひと目ぼれに近い感じで好きになるので
なぜ好きになったかは、視聴者的には
走り幅跳びのシーンがカッコイイと感じた部分
以外はわかりませんね。
でも最初はそれでいいとは思うのですが
ストーリーが進んでも、どこがいいのかは
なんとなくすらわからないんですよね。

要するに涼風のいい部分はあまり描写はなかったのが問題かな
個人的にはもう少し魅力的に見えたらなと思ってしまいます。
涼風は見ていて何もキャラの印象が強いし
よくわからない部分が強すぎるので好きではありませんね。

大和は好きになった涼風に対して色々考えたりするので
そういった部分を楽しむ作りになっていました。
基本的にデリカシーはないのでイライラと来るものはあるのですが
大和が涼風に好きになってもらえるように
色々奮闘するシーンは高校生らしくて良かったとは思います。
突っ走って失敗して落ち込んだりなどは高校生らしくて好きですね。
ただストーカーぽいので人を選ぶかな

途中から大和が涼風と同じ部にいたいという理由で陸上部に入り
スポーツものになりますね。
陸上部に入る動機は不純ですが個人的には高校生らしくて
いいとは思いました。
陸上競技に関しては最初はまじめな描写はあったのですが
段々恋愛ものにシフトしていったかな
やっているにはやっているけどメインには扱わなくなるので大和が
陸上競技でどれ程成長したかは感じるとることは出来ませんでした。
終盤に陸上の描写は復活はするのですが
陸上のあまり深い部分までは描けてないので陸上の中途半端さはありますね。

恋愛は子供のころの知り合いで偶然高校で一緒になった女の子、萌果
との三角関係ものになりましたね。
ここからは、すれ違い。片思い。
恋愛ものならお約束な展開で恋愛ものが好きならある程度は
楽しめる内容になってました。
大和と涼風の関係が恋人でないことが判明したら
萌果が大和に対してああいうことをするのも説得力はあるんですよね。
萌果の大和を思う気持ちは伝わってきたし
ストーリーとしてはおかしくはなかったと思います。

大和も女の子と付き合ったことのない男の子らしく
不器用なんで時には暴走もしながらも反省して
女の子のことを考えるので恋愛描写は良かったですね。
ただ、大和が好きになったり、心変わりしたりの描写は
ちゃんとあるので大和の気持ちはわかるのですが
涼風に固執する理由があったかとなると
涼風は最後まで魅力的には描かれてないので
うーん、ですよね。

個人的には萌果の方が魅力的に描かれていたと思うので
涼風のキャラクター描写はアレで良かったのかにはなりましたね。
ぶっちゃけヒロインの涼風が魅力的でないと、嫌な人には向かないでしょう。
大和も個人的には好きなのですが
女の子のことは考えるけど、繊細な部分を見れないとかデリカシーに欠ける行動の数々の
性格の改善や心の成長があったかとなるとかなり怪しいし
最後まで変わらないのは、どうなのかなとは思いました。

ストーリー的には成立はしているとは思うので物語的には普通なのですが
キャラの良さとなると、心理描写は涼風以外はいい方だとは思うのですが
どうも好きになれる要素は少ないかなとは感じました。

作画についてはこのアニメ、アニメーションとしてのレベルは低いかな
原作の漫画の作画が綺麗なのもあるので作画が崩れると気になりますね。
キャラクターデザイン自体もあまり良くないと感じた部分もあるですが
作画は良くなかったと思います。
同じ話数でも顔のデザインが違う場合があるので同じ回なら
絵はそろえて欲しかったです。
萌果の作画が冴えないおばさんぽい感じになっていたりで
当時としても魅力的には見えなかったと思います。

声優さんについても、全員あまり上手くはなかったですね。
涼風の声優さんはまずまずだったのですが、萌果の声優さんは
ずっと棒演技気味だったので感情移入はしずらかったです。
大和の声優さんは序盤はかなり下手で中盤以降はマシになったと感じるくらいですね。
モブキャラ、サブキャラ含めて全体的に不満でした。

まとめるとストーリー自体は普通の恋愛ものだとは思うのですが
一番のメインヒロイン涼風のキャラクター描写が不足していたり
主人公の大和も心の成長はしないので恋愛の中心となるこの２人は
あまり魅力的ではなかったと感じました。
おそらくは萌果の方がキャタクター描写はしっかりとしているので
涼風が魅力的に見えなかったのは痛い。
単純にアニメーションの出来も作画、演技力共に４流レベルなので
個人的にはストーリーは普通なのですが
あにこれの評価基準では点数は出ないですね。

ちなみに個人的な意見なのですが原作はこの後大きく崩れて
内容は酷くなるので、２クールで終わって良かったと思います。
個人的にはこの後は好きではないので