「たまゆら~hitotose~(TVアニメ動画)」

総合得点
74.8
感想・評価
1106
棚に入れた
5085
ランキング
854
★★★★☆ 3.8 (1106)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
3.8

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amnmnt さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9
物語 : 1.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

劣化ARIA、芯の無い空虚な駄作

もう要注意作品です。この「たまゆら」という作品は。どうにか楽しみたく、2回観ましたが辛いだけでした。

糞すぎる。つまらなさ過ぎる。高評価が理解できない。これから観る方は絶対に周りの高評価に釣られて期待しない方が安全。駄作前提で挑む事をお勧めします。

筆者は同系統のアニメとして「ARIA」や「けいおん」、「夏色キセキ」などどれも大好きです。なので凄く期待していましたが裏切られました。

で、OVAを観てテレビ1期を観て、ようやく分かりました。確信しました。この「たまゆら」という作品は本当に「劣化版ARIA」でしかない。偽ARIAでもいいかも。

「ARIA」で天野こずえが世間や読者になんとしても伝えたい!分からせたい!と一生懸命になった信念、熱意、感性、そういったものがスッポリ抜け落ちているのが「たまゆら」。「ARIA」に憧れて「ARIA」を参考にそういう系の作品を作ってみたいなと思ったものの、作者(佐藤順一)には肝心の感性が備わっておらず、この素晴らしさを絶対に伝えたいんだ!などと訴えかけたい事が何も無く、その為「ARIA」で良かった「結果」だけを猿真似しただけになったのが「たまゆら」。例えるなら、数学の公式だけを覚えて「なぜその公式が成り立つのか」という原理を一切把握していない、だから応用できない、それが佐藤順一。漫画よりもとても大きな企画として金も人材も動くが為に、また、「ARIA」での成功を妄信するが為に、周りを取り巻く人々も無理やり成立した事にしてしまっているのが「たまゆら」。

だから作中で主人公に「この街が好き」とARIA的、私の街リスペクトをさせた所で作ってる作家本人の感受性が足りず、そもそもロケ地の街に大した感動を覚えていない、だから伝えられない、伝えるものが無い。結果、視聴者には何も伝わってこない。

萌えについても同様で、作家本人に萌えとはこうなんだ!というこだわりが何もない、分かっていない。だからキャラ付けで不愉快なだけの口笛キャラなんて作ってしまう。一応萌えは意識しておこうかな、たぶんこれで萌えてくれるんじゃないの?という程度の考え方でしょう。あれは。そしてそんなんだから、せっかくの4人のメインキャラも全然立たせられない。誰が欠けてもOK。あの4人の必然性、必要性がない。ドラえもん等で、その辺をもっと勉強した方がいい。

アニメ屋で作家をやれる人だって居るでしょうが、少なくとも佐藤順一には作家は出来ないという事も確信しました。良い原作をアニメに起こしてより良い物にする能力は優れているのでしょうから、できもしない事を無理にやらないで頂きたい。人には得手不得手がありますので、しっかり役割分担すればよいだけ。

さて、「たまゆら」が駄目な本質については上で触れましたので今度は中身の話を。OVA版から相変わらず何も無いストーリー。本当に何もない。分かってないのに空論でやっちゃってる感。高評価が多いのは印象操作されているのではないかと思う程につまらない。見所がない。はい、感動してくださいと言わんばかりの説明的展開。共感させる気がない。視聴者を作品世界に引き込む気がない。というか、いかにして受け手を引き込むかという作家的手法や技術を全く勉強しておらず考えてもいない馬鹿が作ったとしか思えない程にお粗末。

それでも、もしかしたらもしかしたらと新しい名作の可能性に賭け視聴するも、やっぱり駄目でした。観るのが本当に苦痛でした。ようやく12話を観終えての第一声は深くため息をつき、「やっと終わってくれた・・・」でした。こんなに長く苦しく感じるアニメは稀だと思います。

いちいち口笛を吹く、口笛で返答する、という口笛キャラが居るのですが、相変わらず本当に耳障りでした。TPOをわきまえない。ただしこの点は話数が進むごとに明らかに減少していき、中盤以降はそう気にならなくなりました。

OVA版の時に主題歌が「やさしさに包まれたなら」だったのですが、これがあまりにも作品に合っておらず気持ち悪い以外の何者でもなかった。テレビ版1期で主題歌が変わっていたので安心したのも束の間、劇中で1度だけ使ってました。本当に意味不明。合ってない。あの曲を使う必然性がない。作者といえる佐藤順一がただ好きだから使いたかっただけなのでは・・・。

OVAと比べストーリーは少しはマシになっていました。一応、起承転結をつけてくれており、一応、OVAに比べればストーリーとして成立しているので、一応、OVAに比べればまだ観れたと思います。本当に、一応、ですが。ただ相変わらず物語を通しての「目的」が何も無く、更に「○○をめぐって繰り広げられる何か」といった要素も無い為、「で、何なの?は?」となります。強いていえば、10話だか11話だけはアリでした。観れる。

なんだか妙に登場人物の過去のエピソードが描かれる事が多かったように感じますが、これがまた全然話に入っていけない。そもそも順序がおかしいです。登場人物に対してある程度愛着を持った後に、実はこんな過去のエピソードが・・・と観させて貰えれば良いのですが、そもそも「たまゆら」の世界感に入っていけない、共感できない、だからキャラへの愛着も湧けない、そういうおかしな作りですので、そんな中過去のエピソードを見せられても結局「はあ、そうですか・・・」としか思えないんです。メインキャラでさえそんな状況なのに、よく分からないサブキャラを掘り下げる回があってもうこちらは置いてけぼりです。画面の向こうは本当に勝手にやってる。

終始、真顔で視聴したアニメは「たまゆら」が初めてかもしれません。最終話だけは少し失笑しました。劇中で語られている内容がこの作品そのものの事言ってんのかよ、ふざけんなよ、というものですので、最終話はある意味必見かも。

投稿 : 2016/04/24
閲覧 : 391
サンキュー:

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