ワドルディ隊員 さんの感想・評価

4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

スプラッター要素やバイオレンス描写が非常に多いアダルト(?)アニメ

このアニメは、前田俊夫氏の漫画「超神伝説うろつき童子」
を原作としたアダルト(?)アニメである。
漫画は読了していないためコメントできない。
また、触手ネタに精通している人なら、必ず知っているといっても
過言ではないほどに有名なカルトアニメでもある。
この作品が、触手アダルトアニメの先駆けになったからだ。

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
獣人界には、古くから3000年に一度だけ人間として蘇るという
超神の伝説が語り継がれてきた。獣人である天邪鬼は、超神探しの
ために人間の姿に扮して、私立盟神学園へ転校してきた。
ある日、男子学生の南雲辰夫は、憧れの女子学生である
伊藤明美が異形の化け物によって凌辱されている場を
目撃する。天邪鬼の力により、明美は助かったものの、
彼女は自分を助けたのは南雲のおかげだと思い込んでしまう。
その後、二人は交際を始めることに。これから始まる惨劇に
巻き込まれることも知らずに…。

全体を通した感想としては、これは本当にアダルトアニメなのかと
疑いたくなる程にクオリティーが高かった。誠に感服した。
原作がエロ漫画であるため、エロシーンはきちんと描かれているが
それ以上にスプラッター要素やバイオレンス描写が多い。
顔面変形は少なめだが、内臓破裂がほとんどである。
これでもかと言わんばかりに、見せつけられるので
この作品はアダルトアニメではなく、実はホラーOVAなのではないか
と自問自答していた。

少なくとも、グロにある程度の耐性がないと、確実に後悔するであろう。
そう言った理由から、触手系アニメの入門としては推奨できない。
さすがにこれをいきなり推奨するアダルトアニメ好きはいないだろうが。

アダルトアニメの中では、ストーリーの出来も良かった。
とても見ごたえがあり、途中から引き込まれた。

モンスターのデザインも中々個性的である。
個人的には、モンスターへと変化した尾崎が好みだ。
ただ、あの技を見るとゲッタードラゴンのシャインスパークを
思い出してしまう。ちょっと笑ってしまった。

ただ、天邪鬼と長老は好きになれなかった。
天邪鬼は、伝説を鵜呑みにしたまま行動するため
自分がどれだけ迷惑なことをしているかをまるで理解していない。
しかも、終盤で相棒を死なせてしまう。先人たちの話を一切
聞いていないことがよくわかる。怒るにしても、遅すぎる。

長老は、伝説が間違っているかもしれないと思いながらも
それに対する策を講じようとしない。重い腰をあげたのか
知らないが、終盤になってやっと行動しようとする。
さすがに遅すぎる。しかも、途中で死んじまうし。
獣人界を破壊した元凶は間違いなくこいつらだ。
他の獣人は、何も知らないまま困惑し、殺されてしまう有様。
一番の被害者だと思う。ボケていても、長老なんだから役割を果たせよ！

少しばかし、ツッコミどころはあるが、想像以上に
クオリティの高いアニメであった。ホラーOVAが大好きな方は
一度見てはいかがだろうか。一応、アダルトアニメなので、
そういった類のシーンは目をつぶっていただけるとうれしい。