「空の青さを知る人よ(アニメ映画)」

総合得点
75.0
感想・評価
232
棚に入れた
1071
ランキング
830
★★★★☆ 3.8 (232)
物語
3.7
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.7

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

伝えたかった。信じたかった。知りたかった。忘れたかった。

アニメ制作チーム「超平和バスターズ」によるオリジナル作品です。
言わずもがなですが「あの花」「ここさけ」に続く第3弾となります。


山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。
将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、
暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。

そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。
二人は、13年前に事故で両親を失った。
当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。

それ以来、あおいの親代わりになり、二人きりで暮らしてきたのだ。
あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。
姉の人生から自由を奪ってしまったと…。

そんなある日。町で開催される音楽祭のゲストに、大物歌手・新渡戸団吉が決定。
そのバックミュージシャンとして、ある男の名前が発表された。金室慎之介。
あかねのかつての恋人であり、あおいに音楽の楽しさを教えてくれた憧れの人。
高校卒業後、東京に出て行ったきり音信不通になっていた慎之介が、ついに帰ってくる…。

それを知ったあおいの前に、突然“彼”が現れた。“彼”は、しんの。
高校生時代の姿のままで、過去から時間を超えてやって来た18歳の金室慎之介。
思わぬ再会から、しんのへの憧れが恋へと変わっていくあおい。

一方で、13年ぶりに再会を果たす、あかねと慎之介。
せつなくてふしぎな四角関係…過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品も主要登場人物に声優さんではなく、俳優さんを起用したんですね。
最近のブームなんでしょうか。
「あの花」「ここさけ」は声優さんがこれ以上無いくらい抜群の仕事していたのに…

完走後の感想…
確かに面白かったし、ちょっぴりだけど感動もしました。

主人公である相生あおいの尖り方をどう捉えるかで印象がだいぶ変わるのではないでしょうか。
高校2年生って尖りたくなる時期なんでしたっけ?
序盤の、勢いだけはいっちょ前だけどどこか履き違えているような感じがするのは、彼女の幼さ故なんでしょうか。

確かにあおいが姉に対して負い目が無いって言ったら嘘になると思います。
まだ高校生なのに両親を失って残されたのは年端もいかない妹一人だけ…
学校に通いながら生活の基盤を構築し続ける難しさは、周知の事実だと思います。

一瞬脳裏に浮かんだのは「パパ聞き」の1シーン…
主人公の裕太も幼いころに両親を亡くしましたが、当時高校生だった姉の祐理は「2人だけの家族なんだから絶対離れちゃ駄目!」と言って裕太を手放さずしっかり育てるんですよね。

果たしてこれが本当に負い目なんだろうか…
ふとそんな事を考えてしまいます。

確かに自分という存在が姉に与える影響は小さくはありません。
だけど、見方を変えると姉一人だけだったら、きっと簡単に心が折れてしまっていたでしょう。
「妹のためにもう少しだけ頑張ろう」と思えるから心が折れないんです。
弟や妹には姉を強くする成分が含まれているんだと思います。
姉の立場で考えたら秒で分かります。
自分がしっかり生きていく上で弟や妹はかけがえの無い存在である事を…
でも、立場が変わると気付くのが難しいのも事実ですけどね^^;

そしてあおいの前に「しんの」が現れました。
幼い頃の憧れ、お揃いの目玉スター、あおいがベースを始めたきっかけの人…
好きになる要素としては申し分ありません。
ただ一つはっきりしているのは、「お姉ちゃんが好きだった人」であること…

思えばしんのとあおいは一生懸命空回りしていたのかもしれません。
全ては物語を本来あるべき場所に帰結させるために…
そう考えると、あおいの恋心が切なすぎて堪りません。
だけど、あのお姉ちゃんの満面の笑みを見たら…取るべき行動は一つしかありませんよね。
だって、お姉ちゃんの顔に浮かんでいたのは笑みだけじゃなかったから…

こうして物語は終幕に向けて動き出すのですが…
完走して思ったのはやっぱり「あの花」は強かった…でしょうか^^;

「あの花」は号泣アニメの称号が相応しい作品だと思います。
きっと「あの花」はTV放送があったから最強なんだと思います。
「あの花」も劇場版だけで号泣できるかは正直分かりませんが、確かなことは、TV放送を視聴していたからこそ、開始早々涙で前が見えなくなったという事です。

でも、この作品を視聴してもう一度秩父に行きたくなりました。
色々と落ち着いたら、また行ってみようかな^^

主題歌は、あいみょんの「空の青さを知る人よ」
心に染み入る旋律が心地良い楽曲です。

上映時間110分弱の物語でした。
「超平和バスターズ」の冠名を授かっただけのことはある作品でした。
劇場版アニメとしてのクオリティも高いので、視聴に迷ったら背中を押せる作品だと思います。

投稿 : 2020/06/27
閲覧 : 258
サンキュー:

26

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