めだまやき さんの感想・評価

4.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

ゲッターロボサーガを設定変えて凝縮し石川漫画を足したアニメ

見たのは、かなり前です。
ゲッターロボの映像作品の中で、現行のアークを除けば一番石川テイストな作品。
アークは石川漫画準拠で随所にオリジナルを足すというスタイルらしいですね。

序盤はいつもどおり、ゲッターチームを集める話です。
今作のゲッターチームは、漫画版をもう少しバイオレンスにした感じの印象。

竜馬は親から継いだ空手道場を経営し、借金取りをボコボコにして追い返すヤバイ奴。
鬼も素手でバンバン倒す。ヤバい。

隼人は学生運動過激派リーダーではなく、テロリスト。
「耳だ！」を映像化してくれたのは個人的に嬉しいです。
最初は一番やばいやつでしたが、竜馬に一発殴られて少し大人しくなりました。

武蔵坊弁慶は、武蔵と弁慶という二人を足したような名前にニッコリ。
女にだらしない破戒僧だけど一番まともな奴。

チームが集結する流れも面白く、集結した後に突入する黒平安京編も個人的には楽しめました。
黒平安京あたりや、ラストの四天王と戦うあたりは、ゲッター以外の石川漫画を読んでいるかどうかで受け入れ方が変わると思います。
読んでたら「石川要素だなあ」と思いますが、読んでいない友人は「意味わからん」と言っていました。

終わり方に関しても石川漫画っぽいです。
そこまで石川感出さなくてもええやんと思ったものの、「ゲッターはこうじゃなきゃな」とも思う複雑な気持ち。

で、タイトルですが…。

ゲッターロボの漫画作品群に時系列のつながりをもたせたのが、ゲッターサーガです。
ゲッターで敵と戦いまくり、ゲッターのヤバさに気づき、ゲッターの未来・ゲッターの宇宙を垣間見て、最後はゲッターに乗って戦うもゲッターの危険性や可能性に言及して終わる。

そういうゲッターロボサーガ的な流れを、この作品はギュッと凝縮しています。

とはいえオリジナルなので違うところも、もちろんあります。

新ゲッターロボでは、ゲッターの行き着く先としてゲッターエンペラーではなく聖ドラゴンとなってました。
これはこれで新鮮です。サーガでも「ドラゴンやべえ封印せな」となってますし、違和感ありません。

他のOVAアニメや漫画では最終的にゲッターと共に戦う流れになることが多いですが、新ゲッターロボでは竜馬がゲッターと敵対し続けるという流れになっているのも面白いです。

まとめに入ります。

13話で非常に凝縮された濃い作品なので、一気見すると非常に疲れます。
一気見しなくても疲れる。
だけど面白いし、個人的には一番好きなゲッターのアニメです。

あと、新ゲのデザインいい。
ゲッター3のデザイン最高。

ゲッター線をもろに浴びたい人におすすめ。
ゲッター入門としても良いと思います。