キャポックちゃん さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
これじゃバイオリンは弾けない
【総合評価:☆☆☆】
クラシック音楽をフィーチャーした作品だが、音のない原作漫画ほどにも音楽の魅力が表現されていない。通常の学園アニメを、ポピュラー名曲の演奏シーンで粉飾しただけに見える。優れた演奏は、映画『戦場のピアニスト』や『シャイン』で描かれたように、魂を揺さぶり人生を変える力を持つのに。
CGを用いた作画は、これじゃバイオリンは弾けないだろうと突っ込みたくなるほど、しなやかさに欠ける。肩や首の動きは、本来、もう少し自由度が大きい。高畑勲『セロ弾きのゴーシュ』などの手描きアニメを見習ってほしい。
内容的には、第1/第2バイオリンの違いを細かく説明するなど、クラシック音楽をほとんど聴かない初心者を念頭に置いた作品と言えそう。ただし、「新世界より」で2つのパートを別々に演奏してみせるシーンはクラシックファンにも興味深く、評価をプラスした。