「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(アニメ映画)」

総合得点
86.6
感想・評価
1954
棚に入れた
9922
ランキング
190
★★★★★ 4.2 (1954)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.3
キャラ
4.2

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ネタバレ

HG anime さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

とあるビルのとあるフロアのとある空間はほむらちゃんの創り出した街でした。

冒頭30分くらい過ぎた頃は全く展開が読めなくて、
・まどかが実体として存在していること
・さやかが生きていること
・ほむらが「三つ編みのほむら」であること
・シャロエッテことべべ(放送版アニメ本編とは服装や顔が違うが、おそらく同一存在)が存在し、事もあろうにマミと仲良しであること
・きゅうべぇがしゃべらないこと
などにより、この映画が放送版アニメの最終シナリオからの続きととらえるには無理があったため、序盤は「あぁ、この映画は魔法少女をみんな登場させただけのただのファン用作品で物語の内容は特に考えられてないんだ」と思ってしまった。

しかし中盤、ほむらちゃんは魔法少女たちの記憶の不確実性をヒントに自分たちのいる街から外に出られないことに気付き、ここからいきなり物語が転がり始める。
真相追及のためにべべを尋問し、マミを敵に回したときの戦闘シーンは圧巻だった。
マミからほむらを救い出したさやか。さやかちゃんはこの街が魔法少女にとってあまりにも都合がいいことから、魔法少女の誰かがこの街を魔女として作ったものだと推測し、ほむらちゃんに「それっていけないことなのかな」と街の創造主の魔女を擁護するような問いかけをした。ほむらちゃんは「希望との代償に絶望を科せられている私たち魔法少女にこんなこと(自分の理想の世界を創り出すこと)は許されない。あの子(現実世界のまどか)はそんな魔法少女を救うために犠牲になったんじゃない」と真っ向から否定していた。そんなほむらちゃんだからこそ、終盤に街の創造主が自分だと気付いたとき、永遠の闇に自らを閉じ込めるという自殺ともとれる行為をすることになったと思う。当然、神・まどかを呼び込むきゅうべぇの策を潰すためでもあるが。
もうここまできたときは期待以上の完成度に度肝をブチ抜かれていた。
まどかとほむらの高台の園でのシーンは涙をこらえるのに大変だった。「永遠の輪の中に一人閉じ込められることに自分はきっと耐えられない」とまどか。ほむらは「いいえ、あなたには誰かのためにならどんな辛いことでも選択をしてしまう勇気があるの」。とそこでのまどかとの会話で『まどかにとっても永遠に宇宙の理になることはとても怖いことだった』ことを再認識したほむら。このことがほむらが最後に自分を浄化しにきた現実世界の『理のまどか』を神という存在から引きずりおろす動機になったのだと思う。
しかし終盤の魔女ほむらと魔法少女たちの戦闘シーンはすばらしかった。特に杏子とさやかの共闘はすごく良かった。
杏子「胸糞悪くなる夢を見たんだ。あんたが死んじまう夢を・・・でも本当はそっちが現実で、今こうして二人で戦ってるのが夢だって・・・」
さやか「夢っていうほどそんな悲しいもんじゃないよ、これ。何の未練もないつもりでいたけど、結局こんな役目を引き受けて戻ってこれたのって、やっぱり私、心残りだったんだろうね。あんたを置き去りにしちゃったことが・・・」
私はクリスマスに観に行ったのでクリスマスカードをもらった。表紙絵が杏子とさやかが仲良くポージングしているデザインだったことが最初は疑問だったけど、いまとなってはすごくいいデザインだなーと思う。杏子とさやかは放送版本編では描かれなかったけど、思っていた通り、本当は仲良しのすごくいいコンビなんだね。このシーンの後の
なぎさ「なぎさはもう一度チーズが食べたかっただけなのですぅ~♪」
にはさすがに
さやか・杏子・私「空気読めよwww」
ってなりましたw

ところで、ほむらちゃんは悪魔になったわけですね。神まどかを操ろうともくろみ、ほむらを実験体にした張本人であるきゅうべぇ。人類の感情は自分たちには制御しきれないと危険視し、地球への干渉を止めようとしたきゅうべぇを引き留めて自分の奴隷として蹂躙するほどの悪魔ほむらの絶対的力は驚愕ですね。悪魔ほむらは世界を再構築し、まどか・マミ・杏子・さやか・なぎさ は普通の人間としての生活を送ることになった。さやかはかつての世界の記憶を少し残していたので、ほむらが魔法少女の希望である理を消したことを批判した。しかしそんなさやかも記憶が次第に薄れていき、日常を送る喜びを噛みしめていた。
まどかは最後にほむらに秩序と欲望のどちらが大切か問われ、秩序だと返した。それを聞いたほむらはいずれ最愛のまどかが敵対することもあるかもしれないと肝に銘じていた。最愛の人に自らの行動を否定されてもその人を愛し守り続けるほむらちゃんにキュンキュンですね。

私は結構大きいレジャー施設の3階のTOHOシネマズで視聴したんですが、一階下にはトイザらスがあってガキんちょ達が戯れているわけです。フロアが1階違う空間で人知れずほむらちゃんの街にいた感覚がありますねw 映画館っていいですね。 ん~なんといったらいいのか、、、おなじスクリーンで観ていた人たちに仲間意識が芽生えるほど素晴らしい映画。
是非放送版本編を観てからご覧になって欲しい。

投稿 : 2013/12/25
閲覧 : 450
サンキュー:

20

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