「赤い光弾ジリオン(TVアニメ動画)」

総合得点
67.6
感想・評価
35
棚に入れた
199
ランキング
2325
★★★★☆ 3.8 (35)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タツノコの痛快SFガンアクション!今尚色褪せぬ名作 ※2016年5月20日追記、水谷優子さんのご冥福をお祈りします。

1987年放送の、SFガンアクションアニメ。
侵略宇宙人の猛攻で人類劣勢→唯一対抗できる謎の光線銃ジリオンが3丁ある、ジリオンで戦う三人組が大活躍!
タツノコプロ御家芸のヒーローアクション&バンク多用のメカアクションがカッコ良く(当時は)作画・シナリオ共に最高レベルの評価をされていた。
その魅力は、20世紀的な古臭さはあれど、今尚全く色褪せていない名作。
懐古補正は承知だが、かなり高評価。

※2016年5月20日追記
ヒロイン・アップル役の水谷優子さんの訃報、悲しいです。
小学生の頃観ていて、アップルは強く印象に残っています。
ご冥福をお祈りします。

{netabare}『物語』
基本ストーリーは単純明快、悪の侵略者ノーザ星人に、主人公三人組が敵に唯一対抗できる光線銃ジリオンで無双する痛快ガンアクション。
分かり易いストーリーではあるが、戦争物としての細部の設定も決して疎かにされていない。
(いくらジリオンが強くてもたった三丁じゃムリじゃね?相手は人類滅ぼしかけてる大軍だし?)
と子供心に疑問があったのだが。
最初からよく観ると、主人公チーム・ホワイトナッツは特殊部隊であり、重要な戦局にピンポイント投入される切り札的位置付け。
見えない所では味方軍(マリス軍)も頑張っており、戦局は一進一退なのが分かる。
毎回の任務のシチュエーションが波乱に満ちており、毎回ワクワクさせられた。
冒頭でナレーションでの解説があったり、解説セリフが丁寧かつ説明臭さをあまり感じさせない言い回しが巧い。

セリフの掛け合いが洒落ていて小粋、かなりピンチでも常に適度な緊張感とユーモアを失わなくって、楽しかった。
毎回お約束のメカバンクもカッコ良く、高揚感高めてくれる。
悪の宇宙人に三人組が光線銃で無双!という単純明快な話の割には、終始全く飽きさせなかった。
キャラクターのドラマにも魅力あり、戦いを通して信頼関係築いていく様や、また個々のエピソードでも時に悲しい別れがあったり、時に大きく成長する機会があったり、見所十分。

前半と後半(17話以降)で作風が変わり、後半はコミカルなギャグシーンが増えてくる。
後半のノリも決して嫌いではないのだが、前半の方がガンアクションアニメとしては面白かった。
それでも主人公JJと宿敵バロンリックスとの因縁の対決など、燃える展開多い。
チャンプと親友の話や、誇り高き戦場カメラマンとの出会いと死別など、心に残る名エピソードも。
全編通じて脚本のレベルは高く、SFヒーローガンアクションとして、今尚色褪せぬ名作だと思う。
(後半の茶番が若干テンポ悪くしてるかと思い、やや減点しました)


『作画』
流石に現在の綺麗さからすると古臭さはあれど、当時は絶賛されたハイクオリティー。
ヒロイン・アップルの作画は、現在でも十分以上に美少女だと思う。
ガンアクションの爽快感やメカバンク等、タツノコプロの面目躍如なカッコ良さあり。
細かい点を見ると現代基準に達していないかもだが、逆に現在ではロストテクノロジーな優れた作画でもあると思う。
懐古補正を承知の上で(当時最高レベルの評価だった事もあり)高評価。


『声優』
主人公・JJは関俊彦さんの、ヒロイン・アップルは水谷優子さんのそれぞれ初主演キャラにして出世役である。
※水谷さんの初ヒロインキャラは「マシンロボ クロノスの大逆襲」のレイナ・ストール。
三人組の一人チャンプを井上和彦さんの三枚目なイケメンぶりな好演。
JJの宿命のライバル・バロンリックス役の速水奨さんの怨念っぷりも迫真!聖戦士ダンバインの黒騎士を彷彿とさせる!
(余談だがごちうさのチノちゃんの父である。速水さんファンなのでアルドノアゼロにも御出演で嬉しかったり)

…私的に水谷さんと言えば真っ先にアップル、次いでZガンダムのサラです。


『音楽』
前期OPがカッコ良い。
作中BGMも軽快かつ緊迫感高めてくれる。
バンクのメカ発進シーン等、良曲多く、音楽面でもクオリティーに隙が無い。

『キャラ』
ホワイトナッツの三人組+スタッフ達は軽妙な会話でキャラが立っていた。
軽いノリで危機感を感じさせず、けれど決める時は決めるカッコ良さ!
チャンプはイケメンキャラなのに編み物が得意等の意外性が面白かった。
脇を固めるサブキャラも魅力的、縁の下の力持ちなメカニックのデイブや懐の深い名将にして理想の上司なMr.ゴード、ゴードの親友でマリス軍の最高司令長官のバーンスタイン等、味のある良キャラの層が厚い。
すぐに退場(死亡)してしまうゲストキャラも含め、各キャラの個性がしっかり分かる描き込みも緻密で丁寧だった。
宿命のライバル・バロンリックスの誇り高き武人の意地と執念は凄まじかった。
こういうタイプのライバルキャラも、たまにはまた見て見たい気がする。

個人的に一番のキャラはメインヒロインのアップル。
私はリアルタイム視聴時は小学生だったが、アップルは本当に可愛いと思った。
懐古補正かもだが、今尚、特別な思い入れのある名ヒロインです。
ああ…水谷優子さん………。{/netabare}

投稿 : 2016/05/20
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サンキュー:

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