「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(TVアニメ動画)」

総合得点
72.3
感想・評価
740
棚に入れた
3403
ランキング
1140
★★★★☆ 3.9 (740)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.8

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かさい さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

キャラがしっかり生きているアニメ

とらドラ、あの花、ここ叫などで知られる長井監督と岡田さんのオリジナルガンダムアニメ。
制作は小川Pのサンライズ3スタ。

展開、構成、脚本、人物描写等、ガンダムシリーズの真骨頂から少し離れた点からのアプローチだったと思う。
キャラ間のやり取りはドラマ的で、展開はしっかりガンダムらしいアニメ展開。

脚本回に関しては、岡田さん脚本回が良いだけに他の回との落差も少し感じた印象。

【総合】
4.71/5

【物語】4.7
【構成】4.7
シナリオ、構成は個人的に好きなタイプ。
序盤のペースは非常に緩やかだったが、物語もキャラたちも着実に回を重ねるごとに前進していく。
展開的な盛り上がり、山場は不定期にやってきて、2クール単位では徐々に話は盛り上がっていく。ピークの運び方も上手かった。


【作画】4.7
メカアニメの作画についてはイマイチ評価しづらい。
メカ作画があまり好きではないというのもあるが。
戦闘シーンも不定期でやってくる。
毎話必ずあるわけではないが、終盤はかなりのカロリーだったと思われる。
サンライズの非常にタフな走力を感じた。
戦闘は、目まぐるしく動くカメラとビームの応酬って感じではない印象。
ロボット同士の格闘戦という表現の方が近い。
コクピットの中のレイアウトや、MSのスケール感と重量感を表現するのはなかなか大変そう。
でも、そこまで興味は湧かない。

【美術】4.6


【声優】4.75
一番にあげたいのが松風さん。魂のガエリオ。見事だった。
鉄華団メイン三人も見事な演技だった。
特に聞いたことのなかった河西さんに関しては、三日月のキャラクターである、冷静で落ち着いた冷淡さが上手くハマっていた印象。
細谷さんも花江さんも単純に演技がうまい。
また、脇役のナディさんを演じた斧さんは渋さの極みって感じで、鉄華団を影で支える役としてフィットしていた印象。個人的には好きな声。

アトラ役の金元さん、ラフタ役の日笠さん、エーコ役の久保さん、可愛かった。
特に久保さんは同時期に放送している大家さんにしか聞こえなかった。

【音楽】4.8
今、引っ張りだこの横山さん。
レパートリーも豊富で、作風にも雰囲気しっかり合わせてきて、盛り上げるシーンや沈めるシーンも本当にいい曲が沢山あり、劇伴クオリティのアベレージは非常に高かった。
悲しいシーンはこころに染みるイメージ、戦闘シーンは熱いイメージ。
素晴らしい。

【演出】4.6
映像面では非常に評価が難しい。
演出<セリフな感じもあったので、演出が良い回があったのか、あまり目立たない印象。ed挿入は凄く良かった。

【op&ed】4.75
1クール目のopは長井監督コンテ演出。
フィックスのカットはないと思えるくらいカメラが動く。
画面にも終始処理が施されていて、作品のスタンスが見えてくる構成にもなっている。
edはオルフェンズ。長井監督十八番の挿入がキマる。

2クール目はあおきさんコンテ演出。
曲は1クール目のほうが好み。演出的にも長井監督のほうが雰囲気合ってると感じる。
ウユニ塩湖のイメージが更に強まった印象。演出意図は明確には分からない。
edはTRUE。イントロでキマる。

【世界観】4.8
岡田さんがどこまで世界観、設定を練り上げているのかは分からないが、非常によく出来た世界観だと思う。
宇宙鼠と呼ばれる子どもたち、内部と外部に問題を抱える敵。
ガンダム世界の状勢描写や展開を裏で支える細かい設定。
その辺りをわかりやすく克つシンプルに、そしてダイレクトに表現していた印象。日5らしい、、のかな。

【キャラ】4.8
キャラクター一人一人がここまでしっかり生きているアニメは珍しいと感じた。
とにかく岡田さん脚本担当回は素晴らしい。
セリフ回しというよりも、キャラに言わせるセリフが秀逸すぎる。
キャラのセリフにもしっかりキャラの気持ちや想いをのせるしそれをするのが非常にうまいと感じた。だから、キャラだけの会話にもきちんとした人物描写が存在していたのだと思う。
セリフが凄くキャラっぽい感じがハマってる。自然なセリフ。
このキャラならこの場面のこの状況だったらこんなセリフを言うだろうという的確な脚本を岡田さん回では感じた。
各キャラのセリフにしっかり意味をもたせているので、現実味が凄くて重い。
敵サイドのキャラも魅力的だったのもこの作品の長所だと思う。
敵を明らかな敵とはっきり描写させずに、なぜ、何のために、どんな想いで戦っているのかが明確になっていたため、憶測だが視聴者の大半は、敵側にも感情移入が出来たと思う。敵側にも味方にも、ハズれたセリフを喋るキャラがいないのも大きい。
世界観や設定にも繋がる評価にもなるが、キャラの良さ、セリフの良さが、作品の良さに直結していた岡田さんシリーズ構成らしい作品になっていると思う。

個人的に好きなキャラはガエリオとメリビットさん。

投稿 : 2016/03/27
閲覧 : 197
サンキュー:

5

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