「TARI TARI(TVアニメ動画)」

総合得点
88.5
感想・評価
4475
棚に入れた
20683
ランキング
107
★★★★☆ 4.0 (4475)
物語
3.9
作画
4.1
声優
4.0
音楽
4.2
キャラ
4.0

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ネタバレ

トゥーリータラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

爽やか

ただいま視聴を終えました! 花咲くの次に見たので所々、比較しながらレビューしてみようと思います。

まず、未視聴の人たちへ。とてもきれいで爽やかな作品です。何気ない日常を描いた作品が好きなら是非見るべきです!


物語
薄いか濃いかでいうと、間違いなく濃厚な作品ではないです。この作品は登場人物の心情や関係を丁寧に描いた作品であり、物語が薄めなことによって、さらに登場人物たちのささやかな変化も捉えやすくしていたのではないかと感じました。
もちろん物語が無いとか全然だめだと言う訳ではありません。過密過ぎないストーリーにすることによって、ほかの何かを引き立てることができるのならこういう作品もイイと思いました。

花咲くが人間ドラマのアニメ版だったら、TARITARIはもっとアニメらしさを感じました。絵柄や舞台設定、登場人物各々や彼彼女らの関係性においてもです。例えば、もつれた恋愛や複雑な友人関係などはこの作品ではあまり登場しません。ドラマなどでこれらの感情を除くと、「安っぽい」「リアリティがない」と批判されるのは必至でしょうが、アニメという表現方法だからこそ違和感なく描くことができたのだと思います。男子同士、女子同士の純粋な友情と、男女間の友情(恋愛でなく)をクローズアップして描いたことが、この作品を爽やかだと感じた要因だと思うし、「TARITARI」の一番のポイントだと思います。

ここから内容につて語っちゃいます!
趣味と仕事ってどうやって決めればいいのかとても難しい。僕も化学が好きで今年工学部系の大学に入学したけれど、趣味とかやりたいことはたくさんあったんです。中学までは本当に水泳選手になれると思っていたしピアノだってやってたから、こういう好きなことを自分の将来のためにできたらなあとも思っていました。でも高校生ってそういうのが現実的じゃないって気づく年なんですよね笑 ましてや3年生になると「進路」という直接将来にかかわるのかもしれない壁が立ちはだかる。好きなことをやっていてもいいのか。もっとすべきことがあるんじゃないのか。でも諦めたくない。ましてや白浜坂高校には音楽科があって、そこでは音楽を将来の仕事にしようと本気で取り組んでいる人たちがいる。
言葉にすると難しいけれど、結局この作品のテーマのもう一つは「趣味と将来」でもあったのかなあと。勿論答えは作品中では明かされません。そりゃ各々答えはあるだろうし、答えが決まっているならだれも悩んだり苦労したりしませんよね笑
{netabare}結局、紗羽も和奏も田中君もとりあえずは自分の趣味を選びました。来夏は分からないけれど、おそらくサークルという趣味で合唱を続けるのでしょう。ウィーンみたいにこれから決めるのももちろんアリだと思います。つまりは結局誰も合唱を将来に選んでないんですよね。でも多かれす少なかれ各々に合唱という存在は残ると思うんです。合唱は独りでできる趣味じゃないんだから、つまりは一緒に歌った仲間の存在も残るんじゃないんでしょうか。思い出のために合唱という方法は最高のツールだと思います。将来のためだけに何かやってもそれが折れたらおしまいですからね。それを支えるために合唱時々バドミントン部みたいなことも必要なんだと、この作品はそんなことも提案してるんじゃないかと思います。

一つだけ不満。
生徒会、もっと頑張れ!! ああゆうときこそ率先して活動するのが生徒会じゃないのかい<`ヘ´>
何か掘り下げがあれば印象も違ったんだろうけれど・・・。{/netabare}

1クールならこれが限界かなあとも思います。学校が舞台だと組織が大きくなるから隅々までってのはなかなか難しいですよね。だから合唱時々バドミントン部のメンバーに焦点を絞ったのはとても良かったと思います。 


声優
初めはなんだか違和感を感じたけれど気のせいだったのかな?
歌声もきれいだったし、よかったと思う。


キャラ
1クールだからどうしても掘り下げが足りない感というか、もっと見たかった感はあるけれど、どのキャラもアニメチックでよかったと思います。先にも書いたけれど、ドロドロがないアニメらしいキャラクターは作品を爽やかに仕立ててくれたと思います。
僕が一番ぐっと来たのは教頭です。{netabare}合唱部を声楽部にしたのも多分、まひるがいなくても音楽を作れる。という思いからなんだと思います。彼女は音楽という自分の好きなことを仕事にした人ですからね。「楽しむ」ことができなくなっていたんじゃないかと思います。音楽は「楽しむ」ことが大事なのに、声楽部ではそれができない。なぜなら部員たちは将来を見据えいて、これは「遊び」じゃない。将来がかかっているんだと考えているのだから。そこにまひるの娘の和奏を交えた「合唱部」(時々バドミントン部)が現れる。声楽部設立の理由からして負けるわけにはいかない。でも勝てるはずがない。だって合唱時々バドミントン部は音楽を「楽しんでいる」から。そもそも勝ち負けを思ってしまった時点で音楽を「楽しめていない」。相当教頭は苦しかったんだと思います。音楽を「楽しめた」過去を持っているのに、まひるがいないとそれすらできない。しかも自分が部からはじいた生徒がまひるの娘と音楽を「楽しもう」としているのだから。 和奏と交流を持つことで教頭は「まひるがいなくても・・・」という思いを溶かして、最終回には音楽を楽しめました。 涙が出そうになったシーンの一つです。{/netabare}
彼女は是非もっと深く掘り下げてほしかった人物です。


作画
これも花咲くよりアニメっぽかったかな。内容にあっている絵柄だったと思います。ただ少し動きが硬かったというかAnotherの時感じた「安定感があるというよりは固い」印象を受けました。
でも背景は超ド級。素晴らしかったです。


音楽
僕はOPの教頭が廊下を通るシーンでいつもウルっとくるんです笑  {netabare} 途中まで直前の廊下を通っていた二人が誰かわからなかったけれど、教頭とまひるさんだとわかってからはあのシーンは直視できません笑{/netabare}
EDも5人の関係性が分かりやすく表れていましたね。こういう演出というか表現は結構好きです。
絵のことばっかかいちゃいました笑OPED挿入歌含めて回を重ねるごとに好きになっていきました。はっきり言うと最初はあんま歌、よくないなと思ったんです。でもその歌の背景や、作品の雰囲気になじむことによって今では口ずさむくらい好きですww
合唱の曲はもし僕が中学生だったら迷わず自由曲に推薦してました!一度歌ってみたかったです。


人間関係から友情だけをきれいに抜き取った爽やかな雰囲気はこの作品ならでは。
キャラの視点を変えることでもっと発見があるかも。いつか再視聴したいです!!

自分の年代ぴったしだったのでちょっと感情的に書いちゃいました笑 まとまりのないレビューだし、もっと書きたいことがあった気もするんだけれども、まだ上手くまとめられないんでとりあえずこれで〆です。

スミマセン




久しぶりに見返してみたら、前よりもずっと好きな作品になりました。
所々に小ネタが挟まっているのもGood。美術部の水野さんとか。
あと意外と和奏がアホの子だということにも気が付いた笑
他にも見返せば見返すほど、さり気ない伏線や表現に気が付けました。
完成度という点でもかなりの作品です!
というわけで、改めて「お気に入り」決定!(^O^)

投稿 : 2016/03/07
閲覧 : 358
サンキュー:

50

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