宇宙船おすすめアニメランキング 97

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの宇宙船成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番の宇宙船おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

89.5 1 宇宙船アニメランキング1位
彼方のアストラ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (975)
3811人が棚に入れました
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

声優・キャラクター
細谷佳正、水瀬いのり、武内駿輔、黒沢ともよ、木野日菜、松田利冴、内山昂輝、早見沙織、島﨑信長
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

SFサバイバルミステリーギャグアニメ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
なるほど確かに、「全話観た上で、評価を決めよう」という作品ですね。ネタバレなしでは、これ以外は、なんとも(笑)

評価としては、☆4(高評価)に違い、☆3(普通)です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
五点負けてる九回裏に、満塁ホームランを打ち、そのまま、あと一歩のところで敗戦してしまったようなアニメでしたね。おしい、あと一押しあれば、☆4(高評価)でした。

終盤の畳み掛けるような伏線回収は素晴らしかったです。いろんな小さな要素がちゃんとストーリーに繋がる無駄の少なさ。特に、シャルスがカナタの右腕になるクダリは良かったですね。「王の為」以外に生きる意味を教えられなかった少年に、新たな生きる意味を与える(カナタの右腕として生きる)というのも、絶妙な暗さがあって良かったです。

9話(☆4評価)からの展開、特に、11話のクオリティについては、嫌みなく、素晴らしかったと思います(単体では☆5をつけてます)。

でもじゃあ、それまで費やした、8話分のマイナスを覆すだけの効果があったかと問われれば、流石にそこまでではないのかなと。

スベり続けたギャグ。リアリティのない展開。綺麗すぎる人の心。

例えば1話、みんなで手を繋ぐより、誰か推進材があるやつがワイヤーつけてキャッチしたら? 例えば2話、ドラゴンはどう考えても数トンあるわけだし、保存をちゃんとすれば(真空保存など)、食料問題は一気に解決じゃね? 例えば4話、解毒剤は発症してないと見つけられないなら、ユンファは、なぜ見つけられたの? 例えば9話、クローンなのに男女両性に出来るの? クローンじゃなけりゃ記憶移植できないのか、どうせ記憶移植するなら、自分が良いなという欲求なのか。後者なら、クローン作らなくても良いことになるし、大事な点の説明がない。

と、このような小さな失点(疑問点)を繰り返してきた部分が、どうにも気になりました。

それでも、もし12話で、もう一度世界をひっくり返すような、11話を超えるようなエピソードをぶちこんでこられたら、また違ったけど。まるで、アストラ号のように、波風たてない緩やかな着地(苦笑) 一時間もかけたわりに、物足りない最終話(まあ、爽やかで、後味が良くはあるんですが)。

これ多分、「漫画大賞」という先入観で、勝手にハードル上げまくった私が悪いんですね、ハイ。

本作は、「SF」と「サバイバル」と「ミステリー(デスゲーム)」と「ギャグ」いう、4つの要素を組み合わせたのが最大の見処であっものの、SF以外は中途半端になった印象。

特に、もっとサバイバルの部分がちゃんと面白くして、(序盤から中盤を)エンタメ作品として充分以上に楽しんでいるなかでの、急転直下のSF(終盤)にしていれば、なお良かったかな?

う~ん、勿体ない作品ですね。
{/netabare}



【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ギャグがさぶいな~。サバイバル系なんだろうけど、「ソウナンですか?」「Dr.STONE」など、ライバルも多いな。

いや、誰か推進材があるやつがワイヤーつけてキャッチしろや。

2話目 ☆2
まあ、作風なのは分かるけど、不真面目だな。せめて、毒かどうか試してから食おうよ。ドラゴン、さっさと食えよと。

この作風で、この世界での整合性がとれてないのは、キツいな。

つか、ドラゴン、どうみても数トン以上はあるし、1日に1キロ食ったとしても、(保存がちゃんとできれば)20日どころじゃなくもつよな。

3話目 ☆2
サバイバルだけでなく、デスゲームの要素もあるんかい。てか、そっちメインか? なぜ、和気藹々できる?

4話目 ☆1
団結が崩れる、、、だったら、情報開示するなや。その方が、尻尾つかめるだろ。偶然、解毒剤をゲットして、皆の役にって、超ご都合主義かい。発症してないと見つけられないなら、ユンファは、なぜ見つけられたの? そこで歌うのは、バカなのか?

なぜ、この作品が、漫画大賞に? 後半、追い上げるのか?

5話目 ☆2
俺なら、あそこで歌われたらキレるけどな(汗) まあ、自分の子供が死んで良いと思うような親なんだろうな。

そもそも、どの惑星にも、水も空気もあるというのがな。

ラブコメも入れてくる。欲張りだな。

6話目 ☆3
綺麗に決まりすぎた感もあるが、良い話かな。ウルガーに銃持たせるところとか。あと、ルカが自分をネタにしてるところは、良いな♪ あと、最後の嘘を見破る流れも、次話が気になる。

7話目 ☆3
なんだ結局良い話か。そこの号泣で茶化すって、どんな演出だよ(苦笑) タイムリープだったの? じゃあ、殺すためではなく、生かすために飛ばしたのか? 違う機体か? まあ、パーツを合体させて直すんだろう。

8話目 ☆3
助けに来たと思ったら、同じく遭難者。まあ、直さんと話終わるしな。つか、使える部品とか、全部積み込もうぜ。ここから、本ネタ? ザックとキトリーのギャグパートは、初めておもろかったw いやいやいや、IDタグごときに命かけるなや。最後の惑星? 同一人物、クローンか。

9話目 ☆4
全員クローン。まあ、なら宇宙にとばした理由も分かるか。思ったより、クソ親だったな。記憶の移植は同一人物じゃなけりゃできない? しかし、クローンなのに、男女両性に出来るの? ここ、ポイントだな。クローンじゃなけりゃ記憶移植できないのか、どうせ記憶移植するなら、自分が良いなという欲求なのか。

あと、性格とかも、遺伝的な特性もあれば、環境的な特性もあるわけで。だから、違わな過ぎないか?

は? だって可愛いだろw

これは、時代が変わってるか? 地球もクローンか?

10話目 ☆3
ここから面白くなりそうだな。違う時間軸の地球? 新しい惑星? 全員の記憶が作られたもの、つまり、「涼宮ハルヒ」+「進撃の巨人」みたいな話か? この作戦、分かりやすくウルガーが味方で、シャルスが犯人だな。。。だよな。

11話目 ☆5
ここで、アリエスの謎、回収。ここの伏線はなかなか良いな。子は親を選べない。環境や教育が人をつくるか、自分が自分をつくるか。右腕として、、、生きる意味の書き換えだな。

12話目 ☆3
綺麗だな~。綺麗すぎるくらい、良くも悪くも。予想以上ではなく、11話を超えられもせず。もうひとつ、世界をひっくり返して欲しかったかな。もし、12話が11話を越えられれば、☆4をつけても良かったけどな。さて、これで世界は、良くなるのか? 箱庭も、悪くはないけどな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

判別可能なキャラ達と金太郎飴的な惑星群

原作未読

漫画の評判がいいから、が視聴動機。
全12話ただし初回と最終回が1時間枠だったので実質14話分のボリュームです。
序盤はもの珍しい細谷佳正さんのハイテンション演技を堪能することから。SF興味なくともこの一点で “ 買い ” かもしれません。2~3話経過してからはBパートの引きが良く毎話楽しみながらの完走です。

ざっとあらすじ:子供たちだけでどっかの惑星で5日間自活してこよう!スケール大きめの林間学校に意気揚々と出発したらトラブルに巻き込まれて帰ってこられなくなりました的なやつです。

キャストは多め。性格ははっきりとキャラ毎に別れており、キャラ回というよりキャラパートを設けてあまり尺を使わずにさらっと紹介。それでいて不思議と名前は覚えていられました。
{netabare}みんな多かれ少なかれ境遇は一緒だよ、との本作の特徴を活かしこのへんばっさり切りましたね。英断だと思います。{/netabare}


カナタ・ホシジマ(CV細谷佳正):リーダー 十種競技選手 アツい!
アリエス・スプリング(CV水瀬いのり):天然ドジっ子に見えて意外と有能
ザック・ウォーカー(CV武内駿輔):頭脳明晰鉄面皮 キトリーと幼馴染
キトリー・ラファエリ(CV黒沢ともよ):医者の娘 フニシアの姉 基本ガヤ
フニシア・ラファエリ(CV木野日菜):最年少 キトリーの妹 パペットマペット
ルカ・エスポジト(CV松田利冴):政治家の子 僕っ子亜種「オイラっ子」
シャルス・ラクロワ(CV島﨑信長):貴族出身 なんというかムツゴロウさん
ユンファ・ルー(CV(早見沙織):国民的歌手の娘 超内向的隠れ美人
ウルガー・ツヴァイク(CV内山昂輝):教頭の息子 本人はアウトロー志向

ポリーナ・リヴィンスカヤ(CV生天目仁美):ゲスト ポリ姉


途中経過時点ではおおむね今期多かった中間層上位 ( 自分比 ) の作品という見立て。完走は苦にならずそこそこ面白いが一皮むけてないといった「惜しい!」作品の一つ。
ただしそれは物語の全容が明らかになってくるまででした。起承転結の転から加速しきっちりまとめてゴールイン!一気に観るのがいいと思います。

引っ掛かったところ先に述べとくと、全12話のけっこうな部分を占める各惑星描写についてもっとエンタメに振り切って欲しかったな~ということですかね。


※各惑星の簡易説明

{netabare}惑星マクパ:当初目的地
惑星ヴィラヴァース:最初に訪れた惑星。肉食恐竜みたいなのとにょっきーん植物が脅威
惑星シャムーア:脅威のない草食動物。毒胞子まき散らすポールツリーが脅威
惑星アリスペード:リゾート惑星。地震と津波が脅威
惑星イクリス:自転してない過酷な環境。超獰猛な可動性植物が脅威
惑星ガレム:最後の惑星。わりと平和

一覧すると、植物らしきものが脅威だよというパターンが被りヴァリエーションに乏しい。{/netabare}

いきなり遠くの宇宙空間に放り出され、かくかくしかじかで食糧の備蓄量を見据えながら惑星を中継して帰還するという一大作戦決行中の若者たちです。

 未知の惑星にどんなものを持ってくるか?

これがいってみれば想定の範囲内。観てるこちら側の斜め上をいくようなタイプの惑星が登場してたら、

 本当に生還できるのか?

SFサバイブもののドキドキワクワク感はさらに増したことでしょう。
{netabare}そしてサバイバルパートが際立てば際立つほど第9話「全容見えてきました!」回との目線ずらしが奏功してたと思います。サバイバルと見せかけてサスペンスでしたの落差で評価は爆上がりしてたことでしょう。{/netabare}


この引っ掛かり以外は気にならず、中盤までゆるやかに右肩上がりで面白くなっていくストーリーだったと思います。サバイバルという題材と+αの謎{netabare}(「裏切者は誰だ?」){/netabare}を早々に提示してくれたおかげで、なにがなんだかよくわからないまま後半に種明かしみたいな不親切設計でもありませんでした。
起承転結の構成も手堅く、転からの終盤はオチも含めて意外性と納得感のある内容。このへん詳細は本編で!

ジャンプ連載だったわりには、下手に引っ張らず撒いた伏線を回収して短くスッキリと終わらせた構成にも好感を持ちました。良作です。



■物語の構成について ※ネタバレ

{netabare}出来過ぎなくらいハッピーエンドでしたね。それが嫌らしいと感じませんでした。
物語は以下の順で明らかになっていきます。

1.アストラ号メンバーの共通項
2.刺客はこやつ
3.この世界の秘密

序盤から2.は提示されていて視聴者の興味を引っ張る材料になってました。そして2.が明らかになれば当然「どうして?」がでてくるわけで、その説明が1.と思ったわけです。
これで1クールでも充分だったと思いますがおかわりがありました。3.です。期待値の一段上をいってました。{/netabare}


■優しい人たち

これは雑感です。人間の善意を信じようという作者の意図が根底にあったのだと思います。
{netabare}・ユンファのライブ会場に押し入ろうとしたキトリーと警備員とでひと悶着。直後、隣にいたアリエスのとある報告に控えめに拍手を送る警備員さん。さっきまでもめてたのにw
・アリエスの母ちゃんに連絡を取ろうとした時に、だれも疑わなかった。普段ならご都合とか平和ボケみたいに感じたろうにこの時はクルーの絆みたいなのをより強く感じました。不思議なもんだねぇ
・ピンポイントでしか覚えてなさそうなカナタが本を執筆できるわけなかろうもん。きっと隣にいた超絶記憶力の持ち主がサポートしながら書き上げたんだろうね、と妄想。{/netabare}




■(余談)カナタのアストラ

冒頭に戻るわけですがハイテンション細谷佳正さんが個人的にはイチオシです。
アツい!とにかく勢いがあるキャラでした。そして、彼は脳筋一歩手前の絶妙なバランスで好感度を保っていると思しき立ち居振る舞いをします。行動に根拠がある。よって知性も感じる。

モデルは武井壮?と思った人他にいないかしら。

なかやまきんに君でも春日でもないんだよなぁ 
武井壮なんだよなぁ



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.09.20 初稿
2020.04.07 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 78
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待通りだった

それぞれに悩みや秘密を抱えているキャラクター達が漂流によって成長していくし、ミステリー要素もある作品。ところどころスケットダンスの作者らしいギャグもあってそれがいい感じのスパイスになってる。

後日談もあって登場人物たちのその後まで描いているところも後日談好きな僕は見終わって面白いと感じた。

アリエスの親{netabare}生みの親ではなくて育ての親ではあるが、{/netabare}からの愛が半端なくて泣きそうだった。アリエス可愛い。

最後はそうくるかという展開。{netabare}漂流は仕組まれたもので、漂流させられた彼らは違法なクローン人間だった。しかも地球の歴史が改竄されていた。漂流して冬眠していたポリーナのおかげで判明。{/netabare}

割と綺麗に完結しているし、裏切る奴がいても最後は呉越同舟ではなく、完全に和解して一致団結する姿も良いなあと。仲間のために自分の身を挺するカナタの存在が大きい。腕の機能面白いし。


OP
star*frost 歌 nonoc
ED
Glow at the Velocity of Light 歌 安月名莉子
挿入歌
Star of Hope
アストラ号の冒険 歌 ユンファ・ルー(早見沙織)
この作品でnonocと安月名莉子の歌が自分に刺さった。彼女達のさらなる活躍に期待。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?「マンガ大賞2019」大賞を受賞!『SKET DANCE』の篠原健太が描く大人気SFサバイバルストーリーが待望のTVアニメ化決定!


1. 第1話 前半 PLANET CAMP
生き残れ、宇宙の彼方で 宇宙旅行が当たり前になった時代。ケアード高校の生徒アリエス・スプリングは、初めての惑星キャンプに胸をときめかせていた。同じ班になったのは、宇宙港で顔を合わせたカナタ・ホシジマら計9名。一行は無事に惑星マクパに辿り着つくが……予期せぬ事態が発生する。

2. 第1話 後半 PLANET CAMP
生き残れ、宇宙の彼方で 宇宙旅行が当たり前になった時代。ケアード高校の生徒アリエス・スプリングは、初めての惑星キャンプに胸をときめかせていた。同じ班になったのは、宇宙港で顔を合わせたカナタ・ホシジマら計9名。一行は無事に惑星マクパに辿り着つくが……予期せぬ事態が発生する。

3. 第2話 WILDERNESS
20日分の食料と水を手に入れるため、惑星ヴィラヴァースに降り立ったカナタたち。特異な生態系に翻弄されながらも生存のために協力し、メンバーは少しずつ環境に順応していく。しかし、十分な食料と水が確保できるとわかった矢先、再び謎の球体が現れる!

4. 第3話 METEOR
通信機を壊した犯人がこの中にいる--。カナタはメンバー一人一人に疑いの眼差しを向けるが、証拠となるものは見当たらない。猜疑心に苛まれながら、ついにメンバーに事実を打ち明けるカナタ。誰もが混乱に陥り、疑心暗鬼になる中、アストラ号の壁が突然爆発する!

5. 第4話 STAR OF HOPE
墜落の危機を乗り越え、アストラ号は第2の惑星シャムーアに到着する。犯人を探すことをやめ、全員で生き抜くことを優先するカナタ。惑星探査は順調に進み、食料と水の見通しも立った。色めき立つカナタたちだが、ユンファだけはどこか表情が曇っていて……。

6. 第5話 PARADISE
B5班を救い、メンバーと打ち解けたユンファ。旅の楽しさを分かち合いながら、アストラ号は次なる惑星を目指そうとしていた。一方、ケアード高校にはカナタたちの親が集められ、行方不明の子どもたちを死亡扱いとする失踪宣告の手続きが始まろうとしていた!

7. 第6話 SECRET
ルカの父親マルコ・エスポジトは、ウルガーの仇だった。大切な兄を奪ったマルコに復讐するため、ウルガーは銃の腕を磨き、その機会をうかがっていた。ルカを殺せば、マルコに同じ苦しみを与えられる。その引き金に込められた憎悪に、ルカは……。

8. 第7話 PAST
惑星イクリス到着を前に、B5班に衝撃が走る。シャルスはもともとケアード高校の生徒ではなく、惑星キャンプの直前に転校してきたというのだ。なぜ、シャルスは転校生であることを不自然に隠していたのか? 今明かされるシャルスの出自に、カナタたちは……。

9. 第8話 LOST AND FOUND
アストラ号と同型の宇宙船を発見したカナタたちは、船内でコールドスリープ状態の生存者を確認する。彼女の名前はポリーナ・リヴィンスカヤ。この宇宙船、アーク6号の機関士だったという。さらに、アーク6号の発見によってアストラ号の修理にも一筋の光が差し込む。

10. 第9話 REVELATION
キトリーとフニシアはまったく同じDNAを持っていた。ザックから告げられた衝撃の事実に、カナタたちはとある仮説にたどりつく。そしてこれまでの全ての出来事がパズルのピースを埋めていくように仮説を裏付けしていく。

11. 第10話 CULPRIT
カナタたちの目指す惑星を見て驚愕するポリーナ。次々と判明する新事実に困惑しながらも、B5班とポリーナはお互いの知識、認識をすり合わせ、様々な仮説を立てていく。そして次なる惑星ガレムへの到着を前に、カナタは意を決しアリエスの部屋を訪れる。

12. 第11話 CONFESSION
刺客の正体が明らかになった……! 戸惑いを隠せないB5班のメンバーたち。旅の中で絆を深めてきた仲間が、なぜメンバーの一斉殺処分という使命を背負い続けるのか? 仲間の問いかけに、刺客はその出生の秘密と自身を突き動かすに至ったある事件の顛末を語り出す。

13. 第12話 前半 FRIEND-SHIP
【前半】右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。果たして、この真実をどう受け止めるのか。

14. 第12話 後半 FRIEND-SHIP
【後半】右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。果たして、この真実をどう受け止めるのか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

65.0 2 宇宙船アニメランキング2位
FREEDOM フリーダム(OVA)

2006年11月17日
★★★★☆ 3.7 (267)
1328人が棚に入れました
23世紀、人類は月に移住していた。「科学技術の研究の自由」「地球の渡航への自由」が奪われた月共和国「EDEN」(エデン)では、高度の放射能によって地球文明は崩壊したと伝わっている。一方的に与えられる自由に不満を持つタケルは、本当の自由を求める中で、EDENがひた隠しにしていたある真実に触れてしまう。
ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

やっと観終った^^;

前々から観ようとは思ってはいたものの、何故か気持ちが進まず後回しになっていましたが、6+1話のOVA短編でもあり、この機に観てしまいました。うん、やっぱり…というか、想像が当たってて、それで今ひとつ積極的に観れなかったのかな、とつくづく思いました。
{netabare}

話の流れとしては…
時は23世紀、地球は放射性物質に満ち人が住めない環境となり、(実はこの事実は嘘だった) 人々は火星探索の前哨基地であった月の都市化を進め、エデンと名づけてそこで暮らす一方、火星の探索は放棄されてしまった。 その都市に住む少年タケルは地球の本当の姿を見たくてロケットで地球に向かう。 地球に降り立ったタケルは美しい地球を目の当たりにし、月の仲間にもこの事実を知らせようと2年半後に再度地球から月に向かいロケットを飛ばす。さて、月の対応は…

…といったところですが、OVA 7話分というと、140分。劇場版1本作るより尺の長い設定ができるはずなのに、なんだか中身が薄いような…。 
主人公が活躍する場が月と地球の2手に分かられたから? それともバイクのアクションシーンに時間を取られたから? (実際結構長い時間費やしてます) 迫力はあるのですが、物語全体のストーリーからするとちょっとちぐはぐな感じもしました。

カップヌードルのCMで宣伝もされており、スポンサーでもあるからでしょうが、1話の中で必ず2回くらいはロゴ鮮明のカップヌードルが出てきます。^^;; 話の中で他にはこんなロゴ付き食品とか無い中で、このカップヌードルを食べるという1シーンは異常であり、その度に現実に引き戻される感じがして、せっかくの場の雰囲気が台無しです。(う~ん、残念^^;)

作画自体は緻密な描写とリアルな動きが相まって、臨場感はばつぐんです ! ずいぶんお金がかかっているんだろうな~と下衆な想像もしてしまいましたが、ストーリーの展開がいまひとつ「キリッ!」としてなくて、ちょっともったいないな~とも感じました。


…と、ここで思い当たるフシが… 

このアニメは出発点がしっかりした原作で人気を博してアニメ化されたのではなく、あくまでCMの延長。関係スタッフも、キャラ/メカデザインに大友克洋、歌は宇多田ヒカル、宣伝・バックアップは電通、サンライズ、バンダイ…と有名所が集まっていますが製作に当たってそれらが一枚岩になってない感じがします。(ファンの方、気を悪くしたらごめんなさい^^;)
なので、「とりあえず作っちゃえ!」的な雰囲気が漂ってます。

それと、キャラクターは… まぁ独特ですよね。「アキラ」にも通じるものがありますが、女性の描き方が明らかに日本人向けではない。主人公が想いを馳せて地球まで行く美人があれでは…^^; なんだか、OVAのプロモが成功したらUSにも展開しようとしたのでしょうか? 話の全部が海外受けするような作りになっています。

{/netabare}
…と、まぁ、ここまで酷評ですが、メカニックの作りと、背景作画の美しさは評価できます。
ただ、如何せん、キャラクターとストーリーがあれでは…。アニメは各要素の総合バランスで良くも悪くもなるので、まぁこの作品は上手くいかなかった例でしょうか。



<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 1

0:途中で挫折、 
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

自由を求める一途な物語

世界観:6
ストーリー:6
リアリティ:5
キャラクター:4
情感:5
合計:26

<あらすじ>
23世紀、人類は月に移住していた。「科学技術の研究の自由」「地球への渡航の自由」が奪われた月共和国「EDEN」(エデン)では、高度の放射能によって地球文明は崩壊したと伝わっている。一方的に与えられる自由に不満を持つタケルは、本当の自由を求める中で、EDENがひた隠しにしていたある真実に触れてしまう。
(ウィキペディアより)

たまたま視聴したYouTubeの動画でおすすめされていたので視聴しました。以下、FREEDOM SEVENも含めての感想となります。

発売から35周年を迎えたカップヌードルの新たなブランディング・プロモーションの一環として、大友克洋を迎えて制作したアニメーションを軸に展開されたプロジェクトのため、食事は全て日清のカップヌードル。久しぶりに食べたくなりました。

大友克洋氏と言えばAKIRA。キャラクターやメカはそれと思わせるデザインでした。{netabare}彼のキャラクターデザインの特徴として、男性は格好良くなく、女性はかわいくない(等身大といった感じ)のですが、本作の柱がボーイミーツガールの王道展開にあるところ、タケルがアオに惚れることの説得力がやや弱いのがもったいないと思いました。別に萌えは必要ないのですが、物語に工夫があるわけでもないので全体的に評価が低めとなってしまいました。{/netabare}

一方、本作を視聴したシーズンではフェアリーゴーンを断念してしまったのですが、それもあって、わかりやすいストーリーはそれだけで評価できると感じました。宇多田ヒカルの歌うOP(くるくる回るアニメーションも)も良かったです。

ツッコミというか、気になったところとして、月の生活空間は地球と同じ重力が働いているようでしたが(タケルらも地球に行って全くその点自然に対応していたので)、月で地球と同じ重力を発生させるのは結構難易度が高そうに思います。スペースコロニーは回転することによって重力を発生させる理論ですが、EDENは月の地表に張り付いているので別の方法になりそうです。

子供の頃は、宇宙の開拓が進んで旅行なんかもできるようになると思いましたが、コンピューター技術はかなり進歩しているはずなのに、月すらも長期間行けていないのですよね。空気なしに生きられない人間にはハードルが高いです。
未来の乗り物と教わったリニアには乗れそうなので、そちらを楽しみにしつつアニメで未来を想像しましょう。

(参考評価推移:3~7話3.3)
(2019.6視聴)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

浅間山荘事件にはおよばないけど

日清のカップヌードルの三十五周年記念CMとして作られたとか。たしかに,作中やたらとカップヌードルが主張してきます。日清の主力商品であろうカップヌードルシリーズのアニバーサリー企画とブランディング戦略を担うべく作られた本作は力の入り方が格別です。


最初に,この作品FREEDOM だけでは完結しません。FREEDOM SEVENまで見ないと全く話が終わらずかなり残念な感じになってしまいます。従って,この感想もSEVENを含めての感想です。

ストーリーはシンプルで力強くそしてテンポ良く訴えてきます。

管理された社会の息苦しさ,自由や地球の自然の素晴らしさ
そして行動することの大切さと腹が減ったらカップヌードルを食べれば良いことを(笑)

率直に言えば,自分は主人公のタケルが鬱陶しいと思います。もうちょい考えて行動しろと・・・w

後先考えずに,写真で見ただけの女の子に会うために,実際に居るか分からないどころか人類が絶滅していると言われている地球に行っちゃう。(正当化する言い分けを考えずに行動に移す)そんな,常識外れの行動力が大切なのかもしれません。
でも自分としては,タケルはやはり鬱陶しく,共感出来るキャラはアランとかカズマ,ビズ,タイラなど周りの人間なのですが^^;
めちゃくちゃな行動力を持つ人間がいて,それを支えたり,巻き込まれながらも自分の役割を果たす者が居る。おそらくこれが社会を変える力になるんだろうな,なんて感じるとともに,カップヌードル食べたいとも思いました。カップヌードルという商品の販売促進・ブランディングにとって,予期せず絶大な効果を発揮した,浅間山荘事件の中継の次くらいに歴史的価値の高い作品と思います。

カップヌードルのCMといえばこの作品以降,気になるアニメをときどき作ってきます。できたら「青春編」「ONE PIECE」編も長編にして欲しいなんて思っちゃいます。

音楽的には
OP「This is Love」やっぱり宇多田ヒカルはすごい!天才しかもアニメやゲームのテーマソングとの合性が抜群だなと改めて感じました。オープニング始まった瞬間の高揚感たるや!
EDはボーカル無しですが癖になるいい曲です。でも池さんエルゴプラクシーのEDと同じに聞こえるんですけど・・・^^;

大友克洋キャラデザインなので女性キャラに萌え要素は全くないです。(特別な趣味の人は分からないけど・・・)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

65.6 3 宇宙船アニメランキング3位
地球へ…(アニメ映画)

1980年4月26日
★★★★☆ 3.6 (54)
249人が棚に入れました
SD五○○年、地球は天然資源の枯渇、人口増大、環境汚染などのため滅亡寸前の状態となっていた。その対策として、地球から二万光年離れた人工惑星、アタラクシアに幼年育英都市を設け、生れてくる子供に社会の清浄化に役立つための特殊な教育を施し、十四歳の“目覚めの日"に成人検査を受け、合格した者だけが地球へ送られることになった。だが成人検査は管理社会の異分子である超能力人類“ミュウ"を生みだした。過酷な弾圧を受けるミュウはアタラクシアの地下に潜み、地球へ帰る日を夢見た。ミュウの長ソルジャー・ブルーは、三世紀に渡る寿命を燃やし尽そうとしており、後継者としてジョミーを選んだ。最初は拒否したジョミーも、ソルジャー・ブルーの死で長として地球へ向う決意する。成人検査をパスした少年たちが地球へ向う前に受ける最後の教育をするE一○七七教育惑星に、超エリート少年、キースがいた。キースはコンピューター“マザーイライザ"によって作られたアンドロイドで、故郷も母もない絶望をミュウへの憎悪に転化して生きる決心をしていた。一方、ジョミーに率いられアタラクシアを脱出したミュウは、地球辺境の惑星ナスカを仮の安住の地とした。そして、ジョミーとカリナの間にトォニイという子供が生まれた。五年後、コンピューター・グランドマザーの信任を一身に受けるキースは、ナスカを偵察中、ミュウに捕まってしまう。

声優・キャラクター
井上純一、秋吉久美子、志垣太郎、薬師丸ひろ子、岸田今日子、神谷明、池田昌子、増山江威子、古谷徹、久松保夫、野田圭一、塩屋翼、柴田秀勝、八奈見乗児、野口すみえ、石丸博也、沖雅也

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

異色のSFアニメ。テーマを表現しきれていませんでした。

 差別問題ではなくて、相容れない両者の歩み寄りという感じでしょうか。地球側の人々は感情を失っていますので本質は差別ではないはずです。まあ、その割にはみんな普通に暮らしていました。しかも、ミュウという超能力者たちの力を恐れた地球人に迫害されますが差別というよりは忌避ですし、ミュウは圧倒的な力を手に入れ反撃します。

 原作者の意図を読み取るのが難しいところで、コンピュータに視点を置いた管理社会の問題なのか差別の問題なのか。しかも、最後は主人公ジョミーと敵のキースという2人の意思決定者の和解に見えますので、どうも民意の反映というかお互いが総意として認め合ったという風には見えませんでした。(悪くとらえればBL的解決でした)

 能力的な差なら、むしろジョミーの息子、トオ二ー達自然分娩の子らとミューとの間の断絶のほうが大きかったです。人工子宮ではない自然の子らのほうが異質な存在になるという構造が、面白くもあり話の本質を見えづらくしているところもありました。彼らはまるで神のようにラストで人類の行く末を見まもることにして旅立ちますが、マザーというコンピュータのあとに出てきた、テラというコンピュータと同じ立ち位置になります。どうもこの構図の意図が分かりづらくて、感動的ではありますが納得感が薄い結末になりました。

 俯瞰して見れば、いずれくるコンピュータ管理社会をテーマにしていますが、コンピュータのところがあまり上手には描けていませんでした。出てくる人間たちがコンピュータに制御されているように見えないといいますか、コンピュータの圧倒的力が見えないというか、人間たちが結構好き勝手に感情をむき出しにしてるというか。

 
 冒頭の14歳で星人する。里親である。地球へ行くには資格と教育がいるなど、良い設定でした。ここからソルジャーブルーまでの流れはSF的にも物語的にもすごく良かったです。
 ナスカの生活はもう少し深掘りしても良かったのでは?自然分娩に至るジョミーの気持ちが唐突な感じがありました。

 映像的にはスターウォーズの影響は受けていましたが、宇宙船の意匠がものすごく印象的でした。サザエ型の母艦は素晴らしいデザインです。戦闘シーンは現代ではちょっと見ない不思議な印象がする映像で、興味深くみられました。

手塚治虫の火の鳥にでてくるコンピュータのイメージがどうしてもついてまわりました。良くも悪くも日本のSFの創成期の頃でしょうから手塚の影響は必ずあるでしょう。あまり厳しい評価も本作の価値を不当に低く見積もることになると思いますが。

 妙に長いカットの中で少々動きの悪いキャラが演技をしているのが気にはなりました。古さというよりクリエータのセンスのような気がします。

 少し批判的に書きましたが、構成もエピソードもそして全体のストーリーも面白かったです。深さについてはどうも言葉足らずでしたが、映画としての出来は良かったのではないでしょうか。

 本作の演出や表現手法の後継者が出てこないところを見ると、やはりアニメ作品としては、異色なのでしょう。音楽は挿入歌の地球へ…が有名ですが、ラストの曲がものすごくよかったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

camuson さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

印象度:45

環境汚染により地球から脱出し、宇宙に住処を求めた人類。
よりリソースが厳しい宇宙コロニーでは、当然、超管理社会になるわけで・・・
試験管の中で生まれた子供たちが、血縁のない家庭に配属され、
一定年齢まで育つと軍役に付くようなしくみになっているようです。
そして、ありがちですが、人間社会を管理しているのはマザーコンピューター。

一方、一定の割合で、テレパシーなどの超能力を持った新種族が
突然変異的に生まれるという設定になっています。
幼少期から受ける検査により、新種族は抹殺される運命にあるものの、
抹殺を逃れた新種族達がレジスタンスとして活動しているようです。
新種族を殲滅すべく執拗に攻撃を仕掛けてくる人類との戦いが激化する中、
新種族が母なる地球への回帰をめざすという話です。

いろいろと設定が練り込まれていることはわかりますが、
あまりにも使い古された設定の組み合わせで、
これといった目新しさが感じられませんでした。
で、短い尺の中に、いろいろ織り込んだためか、
結局何が言いたいのか、何で感動させたいのかがよくわかりませんでした。

何より一番驚いたのが、
金髪赤目のヘッドホンの人が一度も登場しないことでした。
ソルジャーブルーと呼ばれる色違い(金髪ではなく青髪)の人が、
最初の方でちょこっとだけ登場するという、なんとも微妙なハズし方です。

プロモーションと作品とのイメージ乖離が甚だしいのですが、
どうしてそうなっているのか、とても謎です。


作画については、劇場用のアニメなのでそれなりに丁寧につくられていて、
当時としては十分なレベルだと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

2007年TV版の方が遥かにいいです。<追記;余話>

竹宮恵子さん原作の1980年代劇場版アニメ。
2007年TV版は視聴済なので、そこからの評価となります。

2時間弱のため、TV版の総集編的な構成です。
原作を相当圧縮しているので、展開が早い。
だから、登場人物に感情移入ができません。
TV版の感動に及ぶべくもありませんでした。
それに、声優さんの演技が拙い。
これもまた、物語に入りにくい要素となっています。

結論としては、2007年TV版だけの視聴でよいかと。
劇場版は、資料映像として見た方がいいでしょう。

かの有名なダ・カーポが歌う主題歌「地球へ」
エンディングと思っていましたが、場面転換時だったのですね。
爽やかな軽快メロディーに元気のでる歌詞。
今聴いても、名曲です。
先日、カラオケで歌ったのですが、音域が狭く歌いやすい。
伸びやかなサビは歌っていて気持ちがいいです。

<追記;余話>
{netabare}ある夜のこと。
帰宅すると、なんと嫁がアニメを観てる。
「劇場で観て以来、久しぶり!」とのこと。
「ストーリーは覚えているかな。」とポツンと。
「ああそうそう、マザーテレサが」云々。
マザーテレサ?
「グランドマザーじゃ?」と私。
「マザーテレサに支配された地球」と重ねて私。
しばし、笑いに包まれた食卓でした。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33

59.5 4 宇宙船アニメランキング4位
宇宙海賊キャプテンハーロックSPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK(アニメ映画)

2013年9月7日
★★★★☆ 3.5 (35)
157人が棚に入れました
はるかな未来、もしくは遠い過去かもしれない。 銀河の果てまで進出した時代、残されたフロンティアのなくなった人類は、戻るべき場所=地球への居住権をめぐり紛争を引き起こした。この紛争の切札として建造された四隻のデス・シャドウ級宇宙戦艦。その四番艦・艦長の名前をハーロックといった。 しかし、英雄と呼ばれたハーロックは終戦とともに姿を消した。そして次に姿を現した時、彼は艦首に巨大なドクロを刻んだ海賊船を駆る、呪われた宇宙海賊となって政府に叛旗を翻した。 なぜハーロックは姿を消し、海賊となって現れたのか?彼の目的は? そして今…、ハーロック暗殺計画が発令された!!

声優・キャラクター
小栗旬、三浦春馬、蒼井優、古田新太、福田彩乃、森川智之、坂本真綾、沢城みゆき、小林清志、大塚周夫
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

大罪を背負い生きる男・・・の物語

■評価
ストーリー : ★★★☆  3.8
演出・構成 : ★★★★  4.0
作画・映像 : ★★★★★ 5.0
声優 : ★★★☆  3.3
音楽 : ★★★★☆ 4.5
キャラ : ★★★☆  3.5

■ストーリー
現代よりも遠い未来が舞台。
人類の銀河探訪の旅が終結し、帰還を望む500億人の
人類が地球に殺到し、移住地を求めカム・ホーム戦争が
勃発。その後、地球は入居禁止惑星として地球連邦政府
から制定され帰る場所を失った人類は鬱屈した世界に
生きることとなります。
そんな世界で、連邦政府に反旗を掲げ抵抗する宇宙海賊
ハーロックと地球連邦政府:元老との戦い、そして
その狭間で翻弄されるイソラ・ヤマ兄弟の物語を描いた
劇場版SFアニメ作品。

■感想
原作は未読・未視聴、初心者レビューになります。
この作品は何故か心に引っかかるものがあり
気になって仕方なかったので、2回目の視聴を
完了してきたのでレビューを更新します。

この作品は二回みても面白い作品でした!!

★★映像と音響★★
まずは作画・映像・音響が素晴らしいです。
3DCGで描ける限界まで挑戦したんではないでしょうか!?
戦艦、銃器類、ボディーアーマー、衣服類は錆び・傷・
質感など細部にわたって作りこまれていますし、今回は
人の表情(毛穴,皺)や効果音まで上手く表現されています。
何よりも、私にとってはアルカディア号を含む艦隊戦や
離発着シーンのデザインや表現はアニメ発想がなければ
描けない秀逸なものだと思ってます。
製作者の熱意を感じます。

★★ストーリーとキャラ★★
心配されるストーリーですが、ハーロックの戦う理由や
過去に犯した大罪、イソラ・ヤマ兄弟の葛藤や苦悩の
物語がテンポよく展開され、起承転結がちゃんと描かれ
てます。また、下記作品テーマが予想外に重く結構見応え
もあります。
『地球と命の輝き』
『人の尊厳と罪』
『人類の発展・繁栄とは何か?』
しかし、テンポやまとまりを意識しすぎたせいか、各キャラ
の背景説明や罪を犯した動機説明が不足しており、人物が
描ききれていないです。あと30分の延長を希望します。

また自分の求めるキャラ(人物像)が描かれているかで
この作品の面白さは大きく左右されます。
私が作品の登場人物に期待するものは、作品の『より厳しい
現実的なテーマ(問題)』に苦悩しながらも、彼らが何かしら
の答えを導き、乗り越える姿(希望)を見せてくれる事です。
そしてテーマ(問題)に対して明確な答えを提示している
もしくは意外性のある答えを提示してくれるものに、より
面白さや魅力を感じます。
本作は私の希望に合致していたので楽しめました!!
 
なので、ハーロックにダンディズムやストイックな強い漢
の姿を求める方、夢や浪漫を求めている方は、この作品の
ハーロックはただ暗くて鬱に見えてしまうと思うので
おススメしません。下手にみると火傷すると思います。

★★声優★★
一番心配である声優は想定通りハーロックと小栗旬さんの
声は全くあっていないので高評価はできないです。
(他のキャラは頑張ってます)
しかし、ハーロックは寡黙な男!!ほとんど喋らず…なので
大体OKぇぇ。原作ファンの方は怒ると思います。

★★考察★★
この作品は中身のある作品で感動できます。
心の引っかかりとなった要因ですが、私の勝手な
妄想ですが、この作品は今の日本社会がどんな状況で
あるのか分かりやすく教えてくれたのでは?と感じます。
これは原発問題を抱える日本の鬱屈した社会と、無知で
あり続けた私自身の罪を投影した作品にも感じました。
ハーロックは許しがたい人物かもしれませんが、私とは
違い自身の罪(真実)と向き合い、逃げずに100年間も後悔と
自責の念を背負い、けじめを付ける方法を探し続けた男です。
小さくても私に『希望』を与えてくれた彼らは、正しく
ダークヒーローです。どうも有難うと言いたいです。

総じて、ネット上の批評板でかなり叩かれている作品ですが
ちょっと可哀想になるくらい・・・です。
私個人としては監督・製作関係者の方々に、この作品に
込められたメッセージをしっかり受け止めました!!
大変お疲れ様でした!!…と言いたい作品です。

視聴前に以下用語は知っておくと良いと思います。
ネタバレはありません。
{netabare}
■デス・シャドウ級戦艦とは
カムホーム戦争時に、地球を防衛するために建造された
4隻の高性能・高出力戦艦の事を言います。
動力機関は古代異星人から伝授されたダークマター
機関を採用しており、銀河最強の戦艦と考えてます。

■ダークマター機関とは?
アルカディア号(デスシャドウ級)の動力機関の名前です。
この機関を使用する事で補給なし無限航行やワープ
艦体のシールド、自動修復機能を可能にしている動力
機関です。まさしく最強の動力です。
しかし、このダークマター機関も暴走すると惑星1個を
破壊・汚染するほどの危険な動力機関でもあるらしい…。

■ガイア・サンクション
銀河系に住む全人類を統治する機関になります。
日本で言うと国会や内閣にあたる機関です。

■ガイア・フリート
ガイア・サンクションを守護する専用の軍事組織です。
{/netabare} 

■説明不足の補完
この作品はハーロックやイソラ・ヤマ兄弟には色々と
説明不足な点があり、誤解を招きやすいです。
この誤解を解くための情報をまとめたので、以下は
視聴した後にみて頂ければ幸いです。
”超長文”と”ネタバレ”になります!!
嫌な方はスルーしてください。

{netabare}
Q1:物語の序盤で、ハーロックは乗船希望者を船から
  突き落として殺すなんて酷すぎるんじゃないのか??
A1:殺していません。湖??に落としただけです。
  乗船希望を『名誉のため』と言っていた男が
  湖から浮き上がっている姿が描かれています。

Q2:ヤマは何故あんな罪を犯したの?
A2:本編ではよく描かれていませんが、彼の母親は
  生物観察官として、火星を第二の地球とし、わが
  子達を鬱屈した世界から救済するために人生を掛けて
  植物の研究をしていたと予想します。
  そんな母から強い影響を受けていたヤマは、ナミと
  一緒に母の夢を実現しようと日々研究に励んでいた
  のでしょう。しかし、何かの悲劇が重なって母の
  夢が実現できなくなった事に絶望し、あの様な事を
  してしまったと考えています。

Q3:イソラは何をしたかったの?
A3:彼は一貫して地球を守ろうとしていました。
  また地球を壊したハーロックと体の自由を奪ったヤマ
  への憎悪に苦しみながらも、愛した人(ナミ)のために
  意志を貫ぬいていました。
  彼こそ隠れたヒーローだと思っています。

Q4:ハーロックは何故あんな大罪を犯したの?
A4:彼は一度は地球を見捨てた人類が都合よく地球に
  戻ろうとカムホーム戦争をおこし、無益な殺し合い
  をしている事を悲しみ、失望していたと予想しています。
  だからこそ、争いの根源である地球を人類未踏の地と
  するために必死に戦っていたのです。しかし、元老達
  の行いにより再び争いの種が撒かれる事に怒り、絶望し
  あの様な事をしたのです。

Q5:元老達はそんなに悪党か??そうは見えませんな!?
A5:悪党らしい悪党ではないですが、大罪人です!!
  彼らは自分たちの利権と保身のために、不都合な
  真実から目を背け続け、一般の国民に嘘の情報を
  植えつけていました。
  何よりも、カムホーム戦争時に和平交渉のため
  という建前で、地球の利権を各惑星の上層部だけで
  牛耳ろうと画策しており、ハーロックの怒りを
  かってあんな事態を引き起こしています。
  諸悪の根源と考えています。

Q6:ラストシーンでハーロックが二人になった!?
  どういう事??何のこっチャイナ??
A6:ダークマターの呪縛から開放された元祖ハーロック
  は最後の戦いで複数の弾丸を身に受け、致命傷を
  受けており、自身の死を持って贖罪を終わらせる
  事を心から願っていた事を考えると、あの後は
  静かに息を引き取ったと妄想しています。
  そしてヤマは新ハーロックとして、元祖から受け
  継いだ意志とアルカディア号で、新たなる戦いの
  ために旅立ちます。再び蒼い地球を取り戻すまで。
  ここからが原作ファンの期待する真のハーロック
  物語が始まると思っています。
  この物語はハーロック・ビギンズだったのです。
{/netabare} 

私の書ける事は全部書きました…ここまでが
私の能力の限界です。この作品のメッセージが
少しでも皆さんの心に届けば幸いです。
長文にお付き合い頂き、ご拝読有難うございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

想いでの中で飼い殺すか、それとも世代に引き継ぐか

前作からおよそ30年ぶりのアニメ化。
今作の主人公はなんとハーロックではなく、謎の青年「ヤマ」
彼の視点からハーロックの正体に迫っていきます。そしてヤマとは何者なのか!


評判のかなり怪しい映画だったので少し怖かったのですが、思ったより楽しめました。
というのも、序盤でハードルをかなり下げさせられます。

{netabare} ヤマが複数の男たちと、アルカディア号の乗組員の選抜を受けるシーン。{/netabare}

質問者の気に入る解答しないと床の下に落とされるという、お笑いでよく見られる仕掛けを応用。
本来緊張感のあるシーンのはずなのに実際見てみると結構シュールで笑えます。
本編自体もシリアスな話なのですが、些細な不満が積み重なった結果間抜けさを感じる作りに。
海外での先行上映とのことで、そのためか吹き替え感が出ているところにも違和感が。
キャラのルックスも外人さん大歓喜するよう仕様変更。そして金髪のオネーチャン最高。
そしてさらにアルカディア号があられもない姿に・・・。イイ感じにレイプされています。
もうこれは・・・ってことで、亜種として捉えた方が楽しめるなモードに早々と切り替えました。

けど、それぞれのキャラに関して納得のいく描写が与えられ、ストーリーも及第点だったと思います。
結果、こういうハーロックもアリなんじゃないかと思えるまでに。
ただこれを「アリ」とするか「駄作」とするかは旧作への思い入れの強さにもよるのでしょうね。
私は世代ではないし、このシリーズに触れたのは最近のことなので。
旧作を思い出してじんわり感傷に浸るというような楽しみ方は難しいのではないかと思います。

単純に映像はとても綺麗でした。でも想像通りのザ・3DCG!って感じで新鮮さは無かった。
良い意味で印象に残るようなシーンがなかったのも残念。
一つでもガツンとくるシーンがあればまた印象は変わっていたのかもしれない。
あ、でもアルカディア号の頑丈さが完全にネタになっているのは見所かもw
あんな力任せな戦艦戦見たこと無い。
あと、ハーロックのマントがやたらバサバサ仕事しているのも面白かった。
って、全部ネタっぽいものばっかりだなぁ・・・。どこか上滑りしてるんですよね。
そう考えると、セル画ならではの色遣いや独特の渋みこそが
ハーロックのカッコ良さを支えるエッセンスの一つでもあったということでしょうか。

また、個人的にこうして欲しいかったなぁと思うこと↓
{netabare} アルカディア号が今回、幽霊船風なアレンジを受けたのは恐らく、ハーロックの絶望感を反映してのこと。そこでもし、ハーロックの絶望感とアルカディア号の姿がリンクしてるのだとしたら、終盤で彼が希望を見出した際に、アルカディア号の外見に何かしら変化があった方が面白かったはず。電脳化したトチローの精神力で100年前のフォルムに若返えらせるとか。明るい未来への再出発をイメージして。新たなる世界への旅立ちといったような旧シリーズからのロマンもその方が上手く表現できたんじゃないかと。今回の作品に一番足りなかったのは実はそういう演出なんじゃないかと思う。煩わしい権力を跳ねのけて一蹴するような、お前らとは次元がちげーんだよっ!って感じのうっぷんを晴らすような爽快感が無かった。えらそうなこと言って申し訳ないけどw {/netabare}

色々とツッコミどころを抱えた作品になりましたが
「一瞬、一瞬が繰り返されてつながり永遠になる」とハーロックさんが言うように、
ハーロックの活躍する作品がこうして時代の風潮を受けながら作り継がれて
アニメ界に永遠にその名を轟かせ続けるなんてのも面白いかもと、思った。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

福井晴敏が描く宇宙海賊の世界「さあ、ハーロックの時間だ!」

一連の松本零士作品においてメーテルと並ぶ重要人物、「キャプテン・ハーロック」をリブートさせた新作3DCG映画


日本のCGアニメーション映画の最前線に立つ荒牧伸志が監督
『亡国のイージス』や『ガンダムUC』等で知られる福井晴敏が脚本
実制作はセガのゲームムービーや初音ミクのライブパフォーマンスに携わったマーザ・アニメーションプラネットが担当
主演のハーロック、ヤマ、ミーメには俳優の小栗旬、三浦春馬、蒼井優を起用
脇役は沢城みゆき、森川智之など豪華声優陣が固めます


舞台は星間移動が可能となった時代
宇宙開拓の目処が立たず、地球への帰還を余儀なくされた人類だったが既に宇宙で溢れかえった人口を許容できるはずも無く、地球への居住権を求めた人々の争い「カム・ホーム戦争」によって地球圏は疲弊していました
これを収めるべく結成された「ガイア・サンクション」は地球は何人たりとも犯してはならない「聖地」だとして地球圏を永久に封印することを決めた
時は経ち、戦争終結と地球圏封印から100年
戦争の遺産、デスシャドウ級宇宙戦艦4番艦「アルカディア号」は宇宙海賊を名乗る不死身の男、キャプテン・ハーロックの手で蘇る・・・


原作や過去のアニメシリーズとは設定が異なり無関係
純粋に【海賊の生き様】、【アクションエンターティメント】として楽しんで欲しい一作になっています


とにかく注目したいのは美麗なCGで表現される魅力的なキャラクター
不死身の男、ハーロック
かつてのテレビアニメシリーズの「台羽正」をオマージュしたと見れる41人目のアルカディア号乗組員、新主人公「ヤマ」
ハーロックと行動を共にする女性、ケイ


そして、ざっくり賛否が分かれそうなのがアルカディア号の秘密を握る異星人「ミーメ」
ミーメといえば登場する作品によってその容姿や設定がまちまちなことで有名
今作では青白い肌と緑の髪、瞳の無い大きな目と尖った耳
とまあ、思いっきり異形の人として描かれます
(これはオイラ的には正解だと感じてます
下手に媚びた松本美女っぽくならず、『美しい異星人』に仕上がったと思いますし蒼井優の声の演技もミステリアスな魅力を醸し出してます)


ゲスト俳優の演技は良くも悪くも中途半端
決して悪いとは思いませんでしたが物語の後半ではキャラクター達の心情が大きく揺れ動いていくのでその辺りもっと熱の入った声が欲しいとも感じます
かつてのシリーズに思い入れのある人には少し肩透かしを喰らってしまうかもしれませんね
ちなみにモーションキャプチャーを担当しているのは東映特撮ドラマなんかでお馴染みの若手の方々だったりします、こっちの方々は頑張ってますよw


お話の方は二転、三転と展開がスピーディーに切り替わっていくスペクタクル巨編ですが、オイラには少しのめり込める要素が薄かったです
映像は素晴らしいのでCG作品に興味がおありの方にはオススメしたい作品ですね
それとオープニングの酒場で加藤登紀子さん歌声が流れるのはなんかズルイw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

75.6 5 宇宙船アニメランキング5位
荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ [第2期](TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1285)
7646人が棚に入れました
主人公・市ノ宮行は世界のトップ企業社長の御曹司。幼い頃から父に「他人に借りを作るな」と教えられ、その教え通りに借りを作らずに生きてきた。しかし、ひょんなことから溺れかけた際、荒川河川敷に住むニノに命を救われる。「命の恩人」という余りに重すぎる借り。その恩返しといてニノが行に要求したのは「私に恋をさせてくれないか?」という事だった。こうして行はニノの恋人となり、自身も橋の下で生活することになる。荒川の橋下では常識から外れた人々がいっぱい住んでいた。行は「リクルート」という名前を与えられ、橋下の住人の一人として暮らす事に……。

声優・キャラクター
坂本真綾、神谷浩史、藤原啓治、杉田智和、子安武人、沢城みゆき、斎藤千和、大塚芳忠、小見川千明、三瓶由布子、新谷良子、小山力也、チョー、田中理恵、中村悠一、立木文彦、後藤邑子、小林ゆう、関智一

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

火星に行くための準備!? そして、とうとう常識がなくなった荒川の橋の下。

前作のあらすじと今期のストーリー

ある世界のトップ企業社長の御曹司が橋の上でズボンをガキどもに柱の上(7メートルくらいある柱の上ですから簡単には取れない。)にくっつけ(?)られてしまい困っている所に釣りをしていた女の人に「助けようか?」っとたずねられました。けれど幼い頃から父に「他人に借りを作るべからず」と教えられ助けを断りました。そしてズボンを取ろうとし、柱をよじ登っていたらいきなり柱が崩れて川に転落してしまいました。川に落ちたら柱が邪魔で泳げなくなってしまい、死にそうな所をあの女の人が助けてくれました。「命の恩人」という余りに重すぎる借り、その恩返しとして主人公が行に要求したのは「私に恋をさせてくれないか?」という事だった。こうして行は女に人(ニノ)の恋人となり、自身も橋の下で生活することになってしまいました。そして月日がたち、リクはとうとう常識な人間から遠いい人間になっていました。

私の感想

前作同様、かなり面白かったです。キャラクターの個性がかなり出ていました。けれど、星が前作よりもまともな人間に見えて着ました。そして、なぜだかリクが常識ある人間から遠くなっていきました。そこの所をおいておけば前作よりもかなり面白くなっていると私は思います。

そしてエンディング終了後のおまけのシーンは前作よりもかなり面白くなっています。皆さんもきちんと見てみてください。

()エンディング終了後のシーンの中で村長が 河波(河童が かOはめ波 を出す振りをして、作りだす光線みたいな物です。)がかなり笑えました。もう最高です。()

オープニング

「COSMOS vs ALIEN」
この作品にぴったりな曲です。 ってか、この作品でなければだめだと思います。この曲は曲事態はあまり良い曲でないのですが、この作品のオープニングとなると最高のオープニングと進化します。

「行様☆Go!Summer!!〜いや、行くのは金星だから〜」
かなり気持ちが悪くなる曲です。 高井ww この曲を始めて聞いた時はかなり引きました。 またこのレビューを書くためにまた聞いたのですが、かなりきつかったです。皆さんはこの曲を聴くときは気合を入れてください。

エンディング

「赤いコート」
星がこの曲のメインとなっている曲です。画像がかなり笑えます。私的にはもう少し村長を出してほしかったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

dolcetto さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

行様☆GO!Summer!! いや、行くのは金星だから…

荒川の河川敷に住むシュールで個性的な住人達との日常を描いたギャグアニメ2期。

主人公は大企業の御曹司にしてエリートの男。父からは「他人に借りを作るな」と教えられ生きてきた。

前作「荒川アンダー ザ ブリッジ」の物語の始まりはある日、ガキの悪戯をきっかけに川で溺れかけ、その場で一部始終を目撃されていたニノに命を救われる。命の恩人と言う大きな借りを作ってしまい、その借りを返さなければならないと言う衝動に駆られる。河川敷に住む自称金星人の電波で無欲な彼女が要求したのは「私に恋をさせてくれないか?」というものだった・・・こうして、ニノの恋人として荒川の橋の下で住むこととなり、河川敷の住人達とのコメディでツッコミの忙しい日常が始まる。

今作「荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ」の物語は{netabare}主人公とその父親との間で親子喧嘩していた{/netabare}1期の争いに一応決着をつけ、2期では電波ヒロインが金星に帰る為に河川敷住人が全員で金星に行く為にいろんな事をしようとするお話を含めたギャグアニメになっています。ノリは1期とほぼ変わらず、今日も荒川河川敷は平和です。

登場人物である住人達が兎に角シュールで真面じゃない非常識な面々。さらに主人公は庶民とはかけ離れた大企業の御曹司なので、その住人達とのギャップそのものがギャグ。唯一常識人だったはずの主人公の常識まで麻痺していく始末。声優さんも結構豪華だと思います。今回のブリッジ×ブリッジでは新キャラも数名登場します。

キャラだけでなくギャグ自体もとてもシュールなんですけど、ツッコミは勢いだけでもなくバラエティに富んだキレのあるツッコミとリアクションでとても笑えます。

今回もOPはかなりいい感じで、EDの音楽+実写(実写は前半のみ)もいい味出してます。


荒川アンダー ザ ブリッジ
荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ [第2期]

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

あぁ、マンネリ化しちゃったよ……

荒川アンダーザブリッジの2期。

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/609603/

1期で集まった、電波なメンバー。
そして、大会社の御曹司である市ノ宮行(いちのみや こう)。
彼らが織りなすコント集です。

1期は何もない状態からのスタートでした。
キャラクターは、独特で妙な魅力がありました。
ストーリーは、電波が入っているものの、現実味を帯びていました。
そしてネタの質も高かったです。


しかし、2期ではそれらがすべて消滅しています。

新規キャラクターはほとんどでてきませんし、ストーリーも全然進みません。
金星にいくためにダイエットするだの、聖なる筋肉を手に入れる修行だの言ってます。
現実感もなにもあったもんじゃありません。
ギャグもほぼ完全に既存のキャラ任せです。

内容がなく盛り上がらない。
いつまでたってもストーリーが動かず、そのまま終了。
終わり方も予想通りでした。

そして、明らかに増えているナレーションの量。
時間を稼いでいるみたいです。

面白いネタはたまにあるけどクスッとする程度。
あとは苦笑い。
すべりまくってました。

よくいるじゃないですか。
テレビに出ては消えていく一発芸人。
彼らを集めたみたいです。

勢いだけで笑わせようとしています。
1期とは何だったのか。
水を花にやりすぎると枯れるように、キャラも使いすぎると死んでしまうものですね。

せめて、ストーリーをしっかり進めてくれればこんなことにはならなかったのに。


なお、OPテーマ、EDテーマはなかなか良いです。
特にOPテーマは、ふわふわとしていて、耳に残る良曲でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34

69.6 6 宇宙船アニメランキング6位
天体のメソッド(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (963)
4735人が棚に入れました
「この町の空には、いつも円盤が共にあった――」
「願いをかなえるために、ここにいる――」

霧弥湖上空に現れた謎の円盤。
出現当時は世界中を大混乱に陥れたが、そこに留まるだけの円盤への恐怖心は消え、次第に観光地となり、徐々に人々の興味も薄れて行った・・・

二人の少女が出会うとき、それは止まっていた時間が動き出す兆し。
想いが人を変えて行き新しい物語を刻む。

中学校生活最後の年。それは一生忘れられない時間(とき)。

声優・キャラクター
夏川椎菜、豊崎愛生、佳村はるか、小松未可子、水瀬いのり、石川界人
ネタバレ

fluid さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

深追いしたらゲシュタルト崩壊しかけました(・д・)

7年ぶりに再会した【幼馴染5人】の【友情ドラマ】を描いた作品。
そらに浮かぶ丸い何か、謎の女の子、SFっぽい世界観ですけど99%日常アニメです。

このアニメって「あの日見た花」にちょっと似てるかな?
久々に出会った幼馴染たちの友情ドラマっていうところが。

とにかく意味ありげなセリフやシーンが多い! 謎だらけ!
ものすごく期待させられるんですが、疑問のほとんどは最終回までお預け状態。
あまり気にしないで視聴したほうがモヤモヤした気持ちにならずに楽しめると思います。

絵が綺麗でものすごく引きつけられる世界観なんですけどね。
謎を深追いするとゲシュタルト崩壊しそうになるので注意です(・д・)

■ノベルゲームっぽい脚本
7年前の回想シーンがたびたび入って秘密が明かされていく感じ。
あれ?ノベルゲームっぽいなと思ったら、成人男性向けノベルゲームのライターさんなんですね。 なるほど、、どこかで覚えのあるこの雰囲気・・・このデジャヴはそういうことか!^^;

■例えるなら、パッケージと中身が一致していない、そんなアニメ
期待させておいて中身を空けてみると!?
SFアニメ → 日常アニメ

意味ありげなセリフや疑問だらけの世界観、SF展開を期待させるような演出で好奇心を刺激するタイプのアニメなんですが・・・
明かされる事実はごく平凡な人間ドラマばかり・・・SF関係ないじゃん!
13話まで見ると日常アニメだったんだなぁということに気づかされます。

円盤っていうSF設定なくても大差ない脚本なんですよね、実は。
中身と関係のないパッケージで釣るような詐欺っぽいことしなくても十分楽しめる中身(ドラマ)なんだから、意味ありげなセリフとか無い方が良かったんじゃないかな? というのが個人的な感想です。

でもこの違いは、毎週1話ずつ見てた人は気付かないかも? 何カ月も見てると忘れますしね。
そこまで計算した上でやってるんだとしたら、それはそれで賢いかも(笑)

■3話で明かされる新事実!{netabare}
3話の最後でノエルの一言「ノエルが円盤なんだから」じゃじゃーん!(・д・)Σ
いやいやいや、1話の出だしで気づきますよねそれ!Σ
髪の色青いじゃないですか、あなた絶対ちきゅう人じゃないですよね!(笑)
結局このセリフも謎のまま終わりましたね。
ノエル自身が円盤の人型インターフェイスみたいなもの? 最近だと「アルペジオ」を連想させますね。
{/netabare}

■伏線のチラ見せはもろ刃の剣
意味ありげなセリフって簡単に人の興味をそそる手段ですけど、あとで納得のいく結果を用意できないと逆に好感度が下がりますよね。
忘れたころに回収しようとすると、話が複雑になりすぎてつじつまが合わなくなる危険性もありますし。
リスクが高いので普通は連発なんてしないものなんですが・・・

このアニメはそんなの恐れずに手あたり次第に乱れ撃ち・・・ハードル上げまくりですね。
しかも、やりたい放題やってアフターケアが無いところが新しい。

■7年ぶりにしては不自然な再会シーン{netabare}
7年ぶりの再会といったら、まず初めに、「元気だった?」「どうしてたの?」「昔は~だったよね」といった会話が自然ですよね。
そういった会話が一切ないのはなんでだろう?
記憶が無い、もしくは記憶があっても初対面のふりをしなければならない理由があるのかな?って普通思いますよね。

ものすごく期待させられる設定ですから、視聴者はどのタイミングで原因が明らかにされるのか楽しみになります。
にもかかわらず・・・いつの間にか昔の仲良しに戻ってる???
いつのまにか、うやむやに?
記憶喪失ネタを中心に話が展開してたのに、なんだろう・・・この扱いのひどさは^^;

ののかって最初は記憶が無かったのに、いつの間にか記憶を取り戻してるんですよね。
どのタイミングで記憶が戻ったのか不明。アルバムを見たとき??
記憶が無いのは円盤が関係しているとか、SF展開を期待してたのに・・・え?ただ単に忘れてただけなんですか・・・
引っ張るだけ引っ張っておいて、まさかの何のひねりも無い落ち。

他の4人ってののかの記憶が無いこと知ってる感じありますけど、どの時点で気づいたんだろう?
4人とも再会シーンで初対面みたいな感じでしたし、その時点で既に知ってたことになるんですよね。
もしくは、成長して外見が違いすぎて気付かなかったとか?
気付かないにしても「ごめん、あの時は気づかなかったの」とか一言ありそうなものですが、それも無し・・・

初対面にしては出会った瞬間から仲良しすぎですし、何が何だか分かりませんね(笑)
もしかすると、誰が何をどこまで知っているのか分からない、そんな演出がしたかったのかもしれませんが・・・

そして奇妙なのが、4人とも同じ反応をしているということ。
あまりに不自然な再会の仕方なので、4人とも意図的に何かを隠してる感じにも見えますよね。

アニメ化するにあたってそういったシーンが欠落しただけ、という気もしますし。
元から脚本に無いのか、毎週アニメ作るうちに制作側も忘れてしまったのか? 謎ですね^^;
{/netabare}

■ゆずきは何であんなに円盤が嫌いなんだろう?{netabare}
花火が見れなくなったから? たった、それだけ??
ゆずきの円盤嫌いネタで3話も引っ張った割には・・・なんともショボイ行動原理。

ゆずきの回想シーンで救急車とか、そうたが足を怪我してるシーンありましたけど、あれって結局なんだったのかな?
ゆずきは、花火大会なくなったのが気に入らないから花火片手に家出したのかな?
そして、探しに来たそうたが怪我をした感じ?
これ回想シーンの映像を注意して見てないと分からない流れですね。
ゲシュタルト崩壊しかけの状態で見てたので2周目見るまで気づきませんでした(笑)
{/netabare}

■嘘つき?{netabare}
1話から何度も続く、しおねの「嘘つき」発言。
あれほどの拒絶反応はいったい何が引き金になっているのか? 期待が高まりますが・・・
一緒に流星を見る約束を破られたことが原因・・・なんとも。
7歳くらいの出来事を7年間も引きずるなんて普通無いですよね・・・これって8話まで引っ張るほどのネタなのかな?

そもそも約束ってノエルが少し違ったニュアンスで伝言したから、勘違いが生まれた部分もあるんですよね。
その辺、一言も触れられてないですけど、ノエルの責任追及して仲間割れするような展開もあっても良かったかな? 尺が余ってればですけど。
{/netabare}

■感想
ホント、未回収の伏線が多かったですね。
SFネタをチラつかせる世界観なのにSFが一切からまない^^;

日常シーンだけでも十分面白いんだから、小難しいことに挑戦しないで普通にドラマを見せるだけにしておけばよかったんじゃないかな?

7年前にSF的な事件が起きたわけでもなく、記憶喪失じゃなくてただの物忘れだったり・・・
亡くなったお母さんが出てくるあたりも絡んでくる展開を期待してたのに何のからみも無し。

制作サイドはこの不自然さに気づいてないのかな? そんなはず無いとは思いますけど。 謎ですね。

ひょっとするとノベルゲームの脚本書いてた人だから、分岐の選択次第でいろんなエンディングになるシナリオ作りの癖がついてるのかも?
ゲームなら回収されない伏線も別ルートで回収できますしね。

あと、感動シーンが多いけど、なんだかその友情が薄っぺらく感じるのは何でだろう?
あの5人って仲が良いだけでなんの壁にもぶち当たってないんですよね。
片思いの連鎖とか、個人的に抱える問題を協力して解決するとか、共通の敵に立ち向かうとか、友情が深まるようなシーンが見当たらない。
そういった下ごしらえが無いから説得力に欠けるかな?

と、まあ、頭の中のモヤモヤは大体整理できたので、この辺りで脳内メモリをリセット致します(´・ω・`)

ちなみに、花火大会に出てくるような花火ってものすごく値段が高いです。
なのでいろんな企業がスポンサーとなって打ち上げるのが普通ですね。
あと、資金があったとしてもすぐに手に入るわけではなくて、予約して作ってもらう場合がほとんどなんじゃないかな? あんな風に直前に騒いでどうにかなるものではないと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

願いを叶えるために、ここにいる。みんながいる。

「天体のメソッド」
読み方は「そらのメソッド」。

キャラデザの可愛さと作画の美しさに惹かれて観始めました。

本編13話+OVA1話の全14話です。


● ストーリー
古宮乃々香(こみや ののか)は、
7年前に住んでいた霧弥湖町(きりやこちょう)に引っ越してきた。

霧弥湖町は、円盤が空に浮かぶ町だった。

7年前のことをあまり覚えていない乃々香。

その町で「乃々香のことをずっと待っていた。」と言う、
ノエルと名乗る不思議な少女と出会う。


ざっくり言えば、昔住んでいた町に戻ってきた主人公が
昔の友達と再会し、再び仲良くなるまでにいざこざするお話です(笑)

そこにノエルと円盤という不思議な存在が絡んできます。

すっと仲良くできればいいのですが、
それぞれいろいろあったみたいで、なかなか難しい…。

観ている途中はすっといかない展開に
もどかしさばかり感じていました。

円盤とノエルの謎が不思議な雰囲気を添えるぐらいで、
全体的な展開に特別な目新しさはありません。

内容は、切ない系路線になるのかな。
感動するであろうシーンもあります。

私にとっては泣けるほど感動、
とまではいきませんでしたが^^;


ノエルや円盤については、夢あるファンタジーのように捉えていましたが、
ラスト2話の{netabare} 時間が遡り、みんなの記憶が消える {/netabare}展開の意図がよくわからなくて。

ここから急に非現実的になり、
物語の世界に入り込みにくくなった気がします。

また、最終話のcパート、 {netabare} 作画のテイストがガラッと変わったこと {/netabare}は何を意味しているのでしょう?

単純に場面を引き立てるため?
それとも乃々香にしか見えていない景色だったの?

あのシーンはED前の「まさか…!」
という終わり方でもよかったような。

個人的にcパートは、なしor別のシーンがあればよかったかな、
と感じています。


≪ みんながにっこりなら、それでいい…。 ≫

ノエルは自分の存在意味をちゃんとわかっており、
自分より乃々香達の幸せを願う少女。

それに気づいた乃々香達もまた、
ノエルのことを大事に思うが故、自分の想いを押し殺します。

この「みんなが幸せになるためなら自分を犠牲にしてもいい。」
という精神が自己満足にしか思えなくてどうも苦手です。笑

ノエル自身に自分を犠牲にしている云々の自覚はないのでしょうが、
それをどことなく美とする、この作品の方針が私には合いませんでした。

他人の幸せを一番に考えているようで、
相手に背負わせるものはとても重い。

結局は、一番酷なことのように思えてしまいます。

汐音(しおね)の言う通り「そんなのずるい。」だよ。


● キャラクター
ノエルがかわいいノエルがかわいい(*´ω`*)

この作品の鍵となる存在であり、
マスコット的な存在でもあります。

幼い可愛さが光ります。
幼稚園児ぐらいの娘がこんな可愛さだったら溺愛確定。笑

自由奔放に駆け回っているように見えて、
5人のことを誰よりも優しく見守っているノエル。

まさに絆をつなぐ円の天使です。


5人組の中では柚季(ゆずき)&湊太(そうた)が好きです♪

思春期の女の子とはあれぐらいの距離感が妥当とはわかりつつも、
店番ばかりの湊太の扱いが不憫でしたw


● 音楽
音楽は、OP&ED、BGM、挿入歌と、
どれも使い方が非常にうまいなと思いました。

入りも、曲とシーンの盛り上がりの合わせ方も、
これ以上ないほど完璧でしたね。


【 OP「Stargazer」/ Larval Stage Planning 】
【 イメージソング「North Method」/ Larval Stage Planning 】

『North Method』は明るい曲調と、
話がエンディングに近づいていく高揚感がばっちりはまっていました。

最終話で挿入歌としても使われましたが、
さすがにここは「ノエル…(´;ω;`)」となりましたね。


【 ED「星屑のインターリュード」/ fhána 】
【 7話ED「ホシノカケラ」/ fhána 】
【 11話ED「天体のメソッド」/ fhána 】

fhána祭りだーー♪
fhánaは大好きなので嬉しい(*´ω`*)

『星屑のインターリュード』は普通のEDにしておくには
もったいないほどいい曲です。

毎回イントロの入りが完璧&曲が気分を盛り上げて終わるから、
問答無用で続きが気になってしまいますw


『天体のメソッド』は『星屑のインターリュード』のアレンジ曲です。

11話には{netabare} 昔のように5人が天文台に集まり、ノエルとの別れが近づく {/netabare}シーンがありましたが、
その場面を引き立てる良いEDでした。


● まとめ
一つ一つの話を観ているときにはもどかしくて、
あまり好みの展開ではないなーと思っていましたが、

振り返ってみると全体的なまとまりとしては
それほど悪くなかったようにも思えます。

結局ノエルや円盤については謎が残りまくりですが、
それに対しては深く追求しない方がよさそうですね(笑)

ノエルの可愛さを愛でる、という見方ができたなら、
きっと最後まで楽しめる作品でしょう。笑

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32
ネタバレ

雪だるま* さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

4話まで視聴(未評価)

◎ジャンル:青春、ファンタジー
◎放送時期:2014年10月~

●原作:なし(原案:久弥直樹)
●脚本:久弥直樹 ●監督:迫井政行
●キャラクターデザイン:QP:flapper(原案)、秋谷有紀恵
●アニメーション制作:Studio 3Hz

■ストーリー■
舞台は空に謎の円盤が浮かぶ架空の街「霧弥湖」(モデルは北海道・洞爺湖)。
7年ぶりに戻ってきた中学3年生の古宮乃々香と、謎の少女・ノエルを中心とした青春群像劇。

■総評■

(全話視聴後に更新予定)

■好きなキャラクター■

(全話視聴後に更新予定)

■各話感想■
【1話】
{netabare}青々とした中に切なさや儚さのある雰囲気は好みだし、キャラも可愛い感じ。
けど、展開がありきたりでとくに掴まれるものは無かった。
今後次第かな。じゃっかんあの花に似た印象を受けた。

5人のキャラ達は幼馴染で、7年前 展望台で何らかのおまじないをしたことによりあの円盤が現れたのかな。
円盤もノエルの存在も今のとこ謎だけど、ノエルは昔から同じ姿のまま、また『願いを叶えるための存在』と言ってたし、生き霊or街の主?的な何かか。

乃々香ちゃんはノエルのことを忘れてたし、他キャラは乃々香ちゃんのことも忘れてるっぽい?
湖で『今更何しに戻ってきたの』と話しかけてきた幼馴染の1人?は覚えてるっぽいけど…

乃々香ちゃんの引っ越し、母親との死別、そして円盤とノエル…
この辺がキーになってくるのかな。とりあえず継続。{/netabare}

【2話】
{netabare}新学期が始まり、乃々香ちゃんが転校。
円盤を追い出そうとしている柚季ちゃんと「円盤反対運動」をする話。

最初は勢い任せに行動する柚季ちゃんが鬱陶しかったけど後半で理由をちゃんと吐露していたし、乃々香ちゃんがそれを聞いて協力する流れに繋がってたので良かったと思う。

柚季ちゃんは円盤が現れてから島に渡れなくなり、さらに花火大会もなくなった事もあり『街を元通りにしたい』って思ってるんだよね?
ところで『全部、円盤とあの子のせい!』と言っていたけど、"あの子"とは誰のことなんだろ?

最後、円盤追放の協力を頼まれた直後のノエルの表情が切なかった;;
ノエルの存在はまだ謎だけど明らかに円盤の関係者っぽいし、追い出したらきっと消えちゃうパターンだよなぁ^^;

過去回想(花火大会)で乃々香ちゃんが母親とした「約束」が引っかかる。
1話でノエルが『今度は乃々香が約束を果たす番』と言っていたし、なんとなくノエルは乃々香ちゃんママと関係ある気がする。{/netabare}

【3話】
{netabare}オリエンテーリング回。
乃々香ちゃんが7年前に自分が円盤を呼んだことを思い出す話。

なぜ汐音だけが覚えてるのかはまだ分からないけど、彼女は円盤のことよりも何も言わず突如街からいなくなったことと、戻ってきたのに自分を覚えてなかったことに対して怒ってる感じかな?回想で見る限り一番仲良さそうだったもんね。
あと前回柚季ちゃんが言ってた"あの子"は乃々香ちゃんだったね。

ノエルが円盤の関係者とは思ってたけど円盤そのものとは予想外でしたw
円盤追放を頼まれた前回のノエルの気持ちを思うと、胸が痛い;;

とはいえ、ようやく話が動き出した感じ。続きが楽しみ^^

顔ハメ看板に顔突っ込んだノエルが倒れて『怪獣さんごめんなさい~!』と泣いてたのが可愛かった。
可愛くて優しい子だから、消えて欲しくない(泣){/netabare}

【4話】
{netabare}7年前の少女が乃々香ちゃんだと知った柚季ちゃんは激怒し、乃々香ちゃんを突き放し一人で円盤反対行動を続行。
一方で昔のことを思い出した乃々香ちゃん、街のために自分が出来ることを実行しようと、こはるちゃんに協力を求める…という話。

なんだかギスギスした展開になってきたけど、心理描写は丁寧だなぁ。
柚季ちゃんが円盤を憎む理由は花火もそうだけど、それと同時に重い過去が絡んでるっぽい。
ちらっと回想に出てきたけど、親を亡くしたとか?
兄である颯太との確執等、詳細は後々明らかになるかな。

とゆうか、実際に円盤が街にどんな影響を与えたのかっていう描写が足りてないから今のとこ、円盤が悪いとは思えない^^;

今回こはるちゃんがかなり可哀想だった。
本当は大切な友達の力になりたいけど、お店や観光に来る人々のことを放り出すわけにもいかない。
柚季ちゃんを傷つけてしまったことに涙するシーン、こちらも胸が痛かった。

乃々香ちゃんが何も知らないのは、街を去った後に円盤が現れたからなんだね。
それにしても何をするつもりなんだろう?
ノエル=円盤と知った以上、もう柚季ちゃんに協力出来ないだろうし。

今回もノエルが健気すぎて(泣)
『円盤を見ないでください!…恥ずかしいから(照)』
自分が追い出されようとしてるのに、なぜこんな明るく、しかも可愛く振る舞えるの…切ない。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

76.1 7 宇宙船アニメランキング7位
楽園追放 -Expelled from Paradise-(アニメ映画)

2014年11月15日
★★★★☆ 4.0 (887)
4647人が棚に入れました
われわれはどこから来たのか われわれは何者か

われわれはどこへ行くのか――。

地球はナノハザードにより廃墟と化した。

その後の西暦2400年、大半の人類は知能だけの電脳世界ディーヴァに生きていた。

電脳世界に住む捜査官アンジェラは、

闘力を誇るスーツ・アーハンを身につけ地上に初めて降り立った。

そして地上調査員ディンゴと共に地上のサバイバルな世界に旅立った。
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

だれが楽園追放したの? それは私と………

【ちょい長いです】

久しぶりにSFアニメを観た気がする。
(疑似)科学的な設定がストーリーを支え、絡み合ってこそのSFだ。
支えているのがハーレム設定だけというのでは、やはりSFとはいいがたいだろう。

素材となるのは、データ化され仮想空間に生きる実存、科学力により分断され階層化された社会、{netabare}自律進化する人格を獲得した人工知能、{/netabare}
といった今ではお馴染み感のある設定の数々。
だが料理は素材だけでできるものではない。材料をどう調理するかの技法が味を決める。

人格を電子化し仮想空間の中で人々が「生活」する『マトリクス』的な社会ディーヴァ。
『マトリクス』と違うのは、そこで「生活」する市民が、データ化された自分とその仮想化社会の事実に自覚的なこと。
そこにハッキングを仕掛けるフロンティアセッターとの電脳戦から物語は幕を開ける。

このフロンティアセッターのハッキングの追跡から、アンジェラが地球へ降下するまで一気に描写する製作者の手際の洗練具合は、非凡と言っていい。
スピード感がありながら、この世界の構造と、内在しているキャラクターにとってどういう世界であるのかという世界観まで、視聴者を立ち止まらせることなく、説明してしまう。
ただストーリーを追って観ているだけで、世界観が分らなかったり、誤解してしまう視聴者はほぼ居ないだろう。
これは映像的なセンスのみならず、脚本が秀逸で、セリフに使われる言葉の一つ一つまで吟味しつくして選択していることによると思われる。

この脚本の緊張感は、最後まで途切れることはない。物語のどの段階でも、背景で何が起きているのか、世界のどの部分が展開されているのか、把握できてしまう。
が、いたずらに説明的なわけではない。
映像的な楽しさにひきつけられて観ているだけで、自然に伝わってくる巧みな描写がなされている。
殊に終盤のバトルで、幻惑的なアクションの連鎖を堪能させながら背後の状況を二重映しにしてサスペンスを盛り上げるのは、並外れた描写力といえる。


さて、このように抜群の技法によって、既視感のある各種のSF設定の素材は、いかなる調理がなされているのか。


{netabare}人工知能であるフロンティアセッターは、自然的な人間と対立的にとらえられることはなく、むしろ「人間」そのものであると肯定される。

そもそもデジタルデータの集積である人工知能は、ディーヴァ内でデータ化されて仮想化されている「人間」と同型的な存在だ。仮想現実化した実存を「進化」と強弁する思想の下では、むしろ生物的な根拠を持たないフロンティアセッターのほうが「進化」した人類ではないかという見方すらできる。

それゆえ、『マトリクス』的な仮想世界は、『マトリクス』のようには、単純に自然性に対立するものとして、作中で自動的に否定されるものではない。

むしろ、自然性による自動的な否定を相対化するものとして、「人工知能」フロンティアセッターは方法的に導入された印象がある。

最終的にディーヴァから離脱するアンジェラだが、その「人工性」と「自然性」との正否からディーヴァを否定したという風には描写されない。
彼女の決断は、むしろ個人的で趣味的な気分から決断をしたような印象を与える。

彼女の否定は、仮想化の是非ではなく、その「管理」の在り方に向かっているようだ。
別にデータ化して仮想化社会で「生きる」ことに不満はないが、あの「管理」は気に入らない。

楽園とも自己宣伝するディーヴァ社会だが、楽園が楽『園』である限り、管理は必須の条件となるだろう。管理がなければ、「園」は荒野と変わるところがないのだから。
楽「園」を維持する管理は、あたかもミシェル・フーコーの生権力的な形態をモデル化しているようだ。
仮想現実化社会に、生まれた直後にディーヴァによって電子化されて投入される実存は、そこでの「生存」を望む限りディーヴァの管理当局による指示に従わざるを得ず、管理から逸脱した価値観を持つことは原理的にできないように設定されている。

「存在」がシステムによる「電子化」に根拠づけられているため、「生存」したいという当然の欲求は、管理の要求する「社会貢献」という評価基準を内面化していくほか実現させる道はない。

「生きる」ための価値観と行動が、すべて管理の正当性を強化する力をもたらす社会は、我々の「社会」を連想させ、おそらくこれを暗示するものだろう。
「生きたい」という自然な欲望が、「管理」の承認を支えて強化してしまう社会。

エンドロールの途中のパラグラフで、保安局はさらなる管理の強化と離脱者の防止を決意する。
生権力の本性をうかがわせる描写は、ますます我々の社会との類似を暗示しているとの印象を高めるとともに、どこか既視感がある。

電脳化システムを独占することで全住民の「生存」を支配し、基準を設けて「住民」を選別、その基準と管理を一手に引き受け、「排除(凍結)」する権利を担保する社会は、いわば全住民が潜在的に収容所に監禁されているのと等しい。
離脱者までも管理を強化する契機に利用し、権力を司る保安局員が神話的アバターで現れる権威づけは、「真実」を体現する「党」によって指導、管理される、収容所共産国家に酷似している。

我々の社会でも「社会に有用な存在であれ」「社会に貢献できないものには、何も与えることはない」「この当たり前のことを否定するものは、社会から排除せよ」と主張する人が目立って多くなっているようだ。

ディーヴァ社会でも通じそうな主張をするこの人たちが、躍起になって否定するサヨク的なものの根源である収容所社会が、この我々の社会を思わせるディーヴァ社会と似ているのは皮肉なことだ。

だが、当然のことながら、「社会」の外には世界が広がっている。
社会の評価と承認が無ければ「社会内」では存在できないが、外部世界は必ずしもそうとは限らない。

地球に降り立ち、その社会や住人、さらには数百年を「管理」なしで自立進化し続けてきたフロンティアセッターとの出会いにより、内面化されていた「管理」の有効性を懐疑し始めたアンジェラは、「管理」=生存の保証ではないことに気づき、受肉した地球上の存在へと自己を投機する。
繰り返すが、仮想現実社会への正邪の審判ではなく、その「管理」への趣味的な回答として。

ある意味究極の外部「世界」=深宇宙を目指すフロンティアセッターは、一切の評価も承認もなく目的を完遂する。
そう、内面化した「社会の基準」ではなく、この私の、私自身の内部から湧き出してくる「衝動」こそが、世界での生存を支え得る。

外宇宙へと旅立ったフロンティアセッター。首尾よく成果を上げる可能性は極微だし、たとえ成功したとしても文字通り天文学的な時間ののちに帰還したところで、称賛や承認を与える人類は、もはや存在していないだろう。

それでも、陽気に歌いながら、むしろ楽しげに旅立って行く彼の姿は、彼を動かすのは自身の衝動であり、社会の評価や制度化された承認など問題ではないことをよく示しているのではないだろうか。
趣味的に離脱を決断したアンジェラもまた。

このように「楽園から追放」された彼女たちだが、じつは「追放」されたのは仮想現実都市のほうかもしれない。


最後に特記しておきたいのは、無機的でありながら奇妙な人間性を絶妙に感じさせるフロンティアセッターを表現した、神谷浩史の力だ。
固有の風貌も持たず、フレームのデジタルデータの集積が本質である、人工知能という抽象的な存在が、一種の人格をもってスクリーン上に受肉し得たのは、神谷浩史という肉体を通過した声なくしてありえない。{/netabare}

現代の声優の演技は、ここまで高いものになっていたのかと再認識した。

若手俳優やタレント主体のドラマや映画がどう頑張っても、これほどの演技レベルに追い付くには、ちょっと絶望的な差を感じる。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

お前の魂、ロックオン

最終進化を遂げた新世代の人類代表エリート捜査官と
地に足のついた旧世代の地球人と所属不明 謎のハッカーとの
奇妙な三角関係で描かれるサイバーパンクの物語。

サイバーパンクとは本来SFというジャンルに属するものであるが
その本質は、サイエンス糞喰らえ!
サイエンス技術の理論的写実性要素に傾倒したリアリティなど金属バットで粉砕!
という風にアンチSFな精神が不可欠な構成要素であるという宿命を有する。

そもそもSFという言葉の定義が曖昧なのが問題だと言えばそれまでだが
サイバーパンク作品において科学主義的屁理屈は必然的、予定調和的に破綻する。
サイバーパンクにおいての科学的な理屈とは、荘厳な趣をもったバベルの塔のような
破壊されるべくして建築された矛盾した装置である。
その一方で、塔崩壊のカタルシスを最大化するためには塔の構造を強固にする必要があるのだが
構造上に全く欠陥がなければ倒壊しないという矛盾も起こり得てしまう。
簡単に倒壊しないが、倒壊し得る構造の塔を設計するのがパンクな作者の腕の見せ所と言えるのだろう。

本作においての「バベル」の描写は至ってシンプル、ありがちな王道的設定。
しかしながら、奇妙な三角関係によって描かれるストーリーが洗練されすぎて驚愕。
もの凄くシンプルに、もの凄く先鋭的に、もの凄くわかりやすく、サイバーパンクの本質が描かれている。
下手に小難しい専門的用語やら、(文学はいいとしても)生物学の学説の引用とかの羅列・・・
今までのサイバーパンク作品は、一体何を描こうと足掻いてきたのか?と虚しくなる程。

地に足の着いたロックンローラーの一言は、理論武装したサイエンティストの弁明より強し。
この脚本家の実力はやはり本物で、台詞がイチイチと印象的で五臓六腑に響きやがるのだ。
{netabare}SF主義を金属バットで粉砕するような描写が正しいあり方であるとは限らないが、反骨魂は絶対に必要な要素である。{/netabare}

サイバーパンクなんて時代遅れな感覚の作品で今更誰からも評価されない
と思い込んでいたがのだが、
本作を見て前言撤回。
本作をきっかけにもう少し難易度が高いものも見てみるのもよいかもと思うに至る。

私見だが、SFとは本来空想科学小説のことを指し
ハリウッド映画が持ち味とする映像的説得力を重視した作風とは
相容れない、例えばフランケンシュタインの物語などがそのプロトタイプと
考えるべきだと断言したい。


攻殻など他作品のネタバレ、批判等々を羅列。閲覧要注意!
{netabare}
攻殻原作者が拘った「GHOST IN THE SHELL」とは何であるか?
アーサー・ケストラーという人が提唱した「Ghost in the machine」
(機械の中の幽霊)という論説にちなんだもので
もともとはギルバート・ライルという人がデカルトのコギト(的人間機械論)を揶揄する意図で
表現した言葉「機械の中の幽霊」をケストラーが逆手にとって
「機械の中の幽霊」はいる!と反論を展開した説に影響を受けた考えであろうと推測。
デカルト的観念論の中でのコギトとは自我というよりも霊魂に近い位置づけであり
それ故にデカルト的観念論に全く理解を示さない立場の人たちはデカルト的機械論の浅はかさを批判。
それに対してネオ・デカルト主義者のケストラーは、より緻密で高度な人間機械論を示すことで反論
物心二元論の霊魂と肉体の連動率がより高い持論を展開した。

「GHOST IN THE SHELL」すなわち、人工的な外殻、機械的な構造の身体、サイボーグであっても
霊魂と連動するのであれば生身の体を持った人間となんら変わらないわけだから
人間の本質はゴーストにあると言い切れるわけで、そうであるからこそサイボーグ技術などの
サイバネティクスという人工的装置が意味を持ち始めると考えられる。
銀河鉄道的機械人間はどこまで行っても機械人間にすぎないという意見に対して
問題の機械人間の非人間的性質は機械伯爵の自我、霊魂のあり方に起因するものであり
すべての機械人間が冷酷で非人間的あると決まったわけではない。
機械のボディも生身のボディも霊魂の指令によって機能するものであるから、という風に。

ネオ・デカルト主義者の願望は霊魂の対物連動率の高さだけに特化していたのだろうか?
劇場版攻殻 GHOST IN THE SHELLで少佐は、人形使いと融合し、ネットワークシステムとも融合し
世界そのものとも融合?しすぎて、軽く人間を超越してるわけだが
イノセンスで還ってきた少佐は確かに人間的ではあったかもしれない。

とは言え、GITSの続編イノセンスの主人公はバトーであるから
バトーが何者であるか描ければそれで十分目的は果たせるのだ。
サイバーパンク的重苦しい空気の中で彼の飼い犬がやたらと無駄に愛くるしく描写されているのは
流石というべきで、ディンゴとフロティアセッターの対話中で見えてくるディンゴの人間性のように
飼い犬という鏡を使ってバトーの(犬への)愛着心が鮮明に描かれている。
ドライにせよとの忠告にもかかわらずドライに行けないバトーの生き甲斐は、飼い犬と
守護天使との再会だけなのかもしれない。そんな彼の魂のあり様はある意味イノセンスなのかもと感じた。

STAND ALONE COMPLEXとは何か?
その厳密な定義についてはここでは敢えて見送りたく思うが
趣旨としては「GHOST IN THE SHELL」という発想を
本家のアーサー・ケストラーが展開した「ホロン」という概念を用いて説明する
複合階層構造的機械論を「STAND ALONE COMPLEX」という言葉に置き換えて
「攻殻魂の存在」を理論的に補強、説得力を持たせようとしたのだろうけど・・・
社会現象とか、社会システム論的な受け止め方をされて、逆効果だった感がある。

全体は個から成り、個は全体に属するのだけど
全体に個と同じあり様の霊魂が存在するという発想は今の感覚的には受け入れられないような気が・・・
{/netabare}

楽園の記憶は魂に刻まれ、空の彼方に回帰を願う
{netabare}
サイエンスフィクション的物語の中でロック魂と仁義だけで奇妙な人間の在り様に
説明がつくという一撃必殺技の切れ味に驚愕。
アンジェラはFセッターの行動原理を人間的な使命感やプロ意識的なものとして
理解するのだが、保安局員とハッカーが相互理解を深める展開には若干無理がある。
自然かつ効率的に敵対するはずの二者の距離感を縮めるための仲介者として
ディンゴの役回りが良く効いていた。
三角関係による魂の共鳴現象、共鳴連鎖により必殺の大技!摩人狩り!?
ではなく、楽園追放から地上に受肉、大地を踏みしめ生きる一人の人間が誕生。

Fセッターは限りなく人間臭く限りなく人間に近いロボットである。
人間的ではあるけれど、人間と同じ霊魂をうちに秘めてはいない。
使命感的なプログラムと少し楽観的な未来予想のシミュレーションを実行することはあっても
フロンティアの夢は見ない。
肉体という牢獄にいながら、無限の宇宙の夢を見るのは人間のみに与えられた能力なのだ。

タチコマやFセッターと草薙少佐やアンジェラの決定的な違いは何か?
それは機械やマシーンが人間の忠実なしもべであり、プログラム通りに動くのに対し
人間は、例えば彼女たちのようにエリート街道を今まで順調に歩んで来たとしても、
その道を離脱して我が道を進む決断を下すことができる点にある。
もちろんロボットが人間に反逆を起こし人間の存在を脅かすようなSFの話は
過去に腐るほどあるのだが、その反逆はプログラムのエラーにすぎず、
プログラムされた目的と別の意図でロボット自身がフロンティアを目指し
ロボットのための文明・社会を作るようなことはあり得ないだろう。
何故ならロボットには人間のように生存本能がなく、歴史や文化を積み重ね
継承することに意味を見出せない存在だからである。

Fセッターは人間と共存する関係性の中でロックを演奏することはあっても
プログラムされた道を放棄してロックンローラーの道を歩む選択はしない。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18
ネタバレ

mrt さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

自分の価値を自分で見極める

電脳化された人類が住まう楽園『ディーヴァ』に
地上から幾度も現れる謎のハッカー……
フロンティア セッターと名乗るそのハッカーを探し出すため
ディーヴァ保安局の三等官アンジェラ・バルザックは、
旧世代の遺物と化した『地上』へと降り立つ

__ディーヴァ__
電脳化した人類の楽園世界
この世界の人類は地上の人間に対して、進化の次のステージに進み肉体という枷から外れた高尚な存在。
生まれた時から1300時間は生身で、それ以後は電脳の魂となる。

__アンジェラ・バルザック__
諦めたことも弱音を吐いたこともない。
負けず嫌いな本作品のヒロイン
ディーヴァ保安局で三等官まで昇進
手柄を立て昇進することが自分の全て。
地上に取り残された人類は滅ぶ事しか出来ない旧世代だと思っている。


__ディンゴ__
旧文明の人類の地『地上』のS級エージェント。
今回の任務におけるアンジェラのオブザーバー
『素行は悪いが腕は確か』と評価されている。
その気になればディーヴァの『特待市民権』を獲得出来るほどの功績を持つ。何度か電脳化のオファーも有ったようだが…………。

__フロンティア セッター__
ディーヴァの治安を混乱させ、市民の不安を煽る存在
旧文明の人類の地『地上』からのハッカーであり、アンジェラからその目的は
『いずれ本格的な破壊工作を仕掛ける為の前段階の準備として、パニックの下地を整えようとしている』と考察されている。

__フロンティア・セッター(ネタバレ♪)__
{netabare} ジェネシスアーク号建設における進行管理アプリケーションに付随する自立最適化プログラムが行った2259341回目の自己診断アップデートの際に出現した概念。
『今から45629日と11時間前に発生しました』と自己紹介する
簡単に言えば、人工知能が自我を持ったということ。
現時点でジェネシスアーク号のプロジェクトを推進している唯一の存在。
本人は人類との平和的な交渉による相互理解を希望している。
ディンゴとは好きな曲が一緒で、何かと相性がよろしくみえる。
ちなみにその曲はもちろんEONIANです。

ジェネシスアーク号は光学明彩で隠蔽してある全長1200mの探査船である。

__フロンティアセッター計画__
地球環境の激変に備え、外宇宙に人類が居住可能な移民先をジェネシスアーク号によって探しだす計画
人類の新たな生存圏を獲得するためのプロジェクトが各国で多数並列に行われていた当時、互いが競争関係にあったため極秘裏に行われていた計画の1つ。
つまりディーヴァ以前の計画のためディーヴァは感知出来なかった。

フロンティアセッターがディーヴァにハッキングをした目的は、ただのプログラムにしか過ぎない自分だけで外宇宙探索に行っても、『居住可能な外宇宙探索に人類を送り出す』という当初の目的が果たせないため、一緒に行ってくれる人類を探していたが、ジェネシスアーク号の再設計による小型化の際に乗組員=『生身の人間』の搭乗スペースが無くなり、地上の人間は誘えなかった。
しかし電子パーソナリティーの生存圏となるメモリーの積載は充分に可能だったため、電脳化されたディーヴァの市民を誘おうと考えた。
更に、ディーヴァが外宇宙探索に意義を見出ださないことを予見し、ディーヴァとの正規の交渉ではなく、そこに居住する市民と直接的に交渉するためにハッキングという手段を選択するしかなかった。
攻撃はおろか、治安を乱す目的すらない。本人は『誠に遺憾』と語っている{/netabare}

以下ストーリーネタバレ
{netabare} 地上に降り立ったアンジェラとディンゴは、フロンティアセッターがディーヴァを易々とハッキングしている事から、ディーヴァとのオンライン接続抜きという状況下でフロンティアセッターの捜査をはじめる。

ディンゴの考えでは、敵がどうやって来たかより、
何をしに来たかが重要であるという。
フロンティアセッターがディーヴァハッキングの際に、必ずある主張を繰り返している事に着目する。
その主張とは
1外宇宙探索の同志となる存在をさがしている
2外宇宙探査船の準備は整っている
というもの。
アンジェラはこれに対し
1(ディーヴァ的にはメモリーの領域の限り資源を創造出来るため、わざわざ外部の宇宙まで出向く事はリスクに見合わない)
2(地上、つまりは旧世代の存在が上位種であるはずのディーヴァに悟られずその様な大規模なプロジェクトを遂行できるはずがない)
と反論する。
しかし、ディーヴァの特性として、1度不要と判断した情報は破棄されるので、ディーヴァの情報は完全ではない。そこに漬け込む余地がある。との見解を示し、続けて

わざわざ地上からディーヴァにアクセスする必要がある存在は、同じく地上から出る必要がある。
よって、ロケットの打ち上げに関わるような動きを警戒するべきだ。
と考え二人はロケット打ち上げに関係しそうな情報を集めはじめる。

そして、分解により亜酸化窒素になる硝酸アンモニウムを物々交換で集める謎の存在を知る。
(亜酸素窒素は液体酸素より扱いやすく、ロケット燃料の酸化剤は理想的なもの。)
二人が物々交換の現場で目撃したのは、遠隔操作されたロボットが硝酸アンモニウムを引き取りに来る光景だった。
衰退した地上にそんな技術を持つ者はフロンティアセッター以外考えられない!
二人は硝酸アンモニウムに仕掛けた発信器をたどり、とある廃墟にたどり着く。
そこに佇む一台のロボット……
そのロボットから発生した音声はこう告げた
『ようこそお出で下さいました。こちらに攻撃の意図は有りません。警戒を解いて下さい。』そして
『フロンティアセッター__その呼称は私に該当します__』……と。
{/netabare}

感想
以下ネタバレ
作品としてのクオリティは非常に高いと思います。この作品なら自信を持って誰にでもオススメできます。
個人的には、肉体についての価値観の違いの描写がとても気に入りました。
肉体を捨て、肉体では不可能な事象を体験でき、更に肉体を持つことによる弊害『疲労、病』等の枷から外れる事は素晴らしいと、ヒロインであるアンジェラは言います。
ディンゴはその主張を受け止め、それでも『メモリー』(個人に与えられる存在の容量)という枷から抜け出せず、より手柄を立てて、より多くのメモリーを獲得する生き方にしか価値を見いだせないアンジェラに対して『メモリーを稼ぐことが全てな、他人に値段を付けられる様な生き方であり、肉体の枷よりもっと嘆かわしい枷だ』と言います。
アンジェラの考えでは、より多くの功績を挙げた者により多くメモリーが与えられるのは当然で、そこに
懸命に努力を重ねたアンジェラのプライドと誇りを感じました。
私はどちらの主張も正しと思いますが、ディーヴァが楽園という存在であるか?という事については否定します。
個人の1と0で造られた魂。その存在の場所を確保するために
暗黙に競争を強いる傲慢な支配者だと思います。
逆にフロンティアセッターは最高ですね。
人類が電脳化された今、彼が自分で得た自我はより洗練された『人』だと思います。
って言うかディーヴァの完全上位互換でしょ。
アンジェラがこれから地上でディンゴとどんな人生を歩み、どのような幸せを手に入れるのかとても楽しみです。
フロンティアセッターには、胸を張って『私は人類だ』と言って欲しいです。
彼の旅路に素敵な出会いが有ることを祈ります(*^^*)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

72.4 8 宇宙船アニメランキング8位
モーレツ宇宙海賊[パイレーツ](TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (952)
4589人が棚に入れました
どこかの宇宙・海明星(うみのあけほし)に住む高校一年生の加藤茉莉香。茉莉香はある日、故人である父親が実はつい最近まで生きており、宇宙海賊船・弁天丸の船長であったことを知る。
弁天丸が海賊として活動を続けるのに必要な、私掠船免状の継承のためには直系の跡継である茉莉香が船長になるのが条件と告げられ、元・父親の船である弁天丸、そしてそのクルーとともに、女子高生兼宇宙海賊船船長としての生活を送ることになる。痛快スペースオペラ、華麗に登場!
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

さぁ!オッサンホイホイの時間だ!!

個人的に1話でドツボにキた。
ハーロックネタw爆笑。まさか21世紀に聞けるとは。
中身は70、80年代から散々読んで、観てきたもの。
始祖たるヤマト、銀英のパロ、ナデシコ、タイラーで大輪となった,おちゃらけたスペースオペラの風格。
肌が合う合わないでいったら15年ぶりに幼馴染にであったような・・・。いちいち涙が出てくる演出。
エヴァとかの大月Pまでいるwナデシコメンバーなんですね。納得です。
オカエリナサト

キャラ原案が変態絵師、あきまん
お布施はよくしてる。
∀ガンダム以前、カプコンの頃から愛してる。ストゼロくらいが好きだったな。
ユーストでエロいマミさんだか描いてBANくらったとか。
昔たまに書いてたデリヘルの感想がおもしろかった。


今年はコイツだけやっぱりひとつ抜けてるかな・・
売れはしないだろうけど・・
オンナのコが主人公ってだけで恋愛、ハーレム的なものを感じない。おっさんだって登場するし。きょうびのテンプレアニメと違うけど、90sはこれがテンプレw
まさに黄金期のアニメ、世代にはたまらないよね・・。

ZEROのあとにあのアバン、ナレーション、シュールだなぁ・・・。

ゼーガの音響さんらしく花澤チアキちゃんががなぜかかわいいのも見所。
ざーさんがこんなにかわいいわけがない。


くだらない感想{netabare}
途中からちょっと雰囲気が変わってくるのですが、
あえて原作を追い抜いたとか。
やるからには作者と協議の上だろうけど。

それ以降、海賊→オタクっていう暗喩な気がしてきたよ。
ネット社会でなまじ光の速さを超えてしまった(超えてないけど)我々への提言なのか。オトナになって離散してしまったオタクたちのことなのか・・。
それについてのメッセージだとするのであれば・・。

どこぞで読んだらストロングスタイル?プロレスだぁ?ww
オタクにはかわらないな。あたらずしも遠からず・・・
茉莉香がレスラーの娘で、後ついで、親父がガチもやってみないかと?wくだらねえww
UFCバリならいいけどガチでも空気読む試合はイヤよ・・。
てことは映画は関係なくて、2期はガチとエンタメどっちがいいか、ファンが決めてくれってことだね?
ガチにしたら個性がかけるな。
見世物だけど、たまに頭に血がのぼっちゃってガチっぽくなるのががプロレスの真髄。あと技の美しさ。
どこぞのアメプロくさく、親父とのくだらない抗争劇とかでもいいよ。


作品概要
最初は部活の話、で海賊になって仕事をする話、部活と海賊を合わせた話、ガチンコの宇宙海賊としてマジでやりあうラスト。

実際には3種の構成なのか。
原作未読ですが、海賊なるまでにものすごーーくかかると聞いております。
さすがにそれはイカンので、2クールとはいえなかなかのハイペースで進みます。正確には一気に時間が飛ぶんです。

必然的に主人公の成長物語はほぼシカト。第一話から海賊になって仕事して、そこまでは比較的丁寧には描いてありますが、理解できません。
形式的にやってみました感が・・。

結局茉莉香が海賊になる資格を持っていて、英才教育、エリート娘。天性の宇宙海賊なだけじゃんかと。それに納得するかどうかってだけ。まぁそれでいいんですこんな話。

むしろ隙間がたくさんあるのでOVAででも補完話がたくさんでたらたのしいな。


この作品のすげえなってとこ

キャラクター
とにかくこれ。あきまんがたぶんヤバイんだと思う。もっといえばキャスティング。
大量に登場するヨット部員だが、クラスの(この場合部活だが)書き分けできてるのは名作とはよくいったもの。
ビジュアル、ちょっとしたしぐさで誰がどんなやつか分かる。逆にメインを食わないように添え物程度にしてあるのでほっといても問題ない。
その程度の扱いなのだが無駄に豪華なキャスト。
声優さんや外見の特徴のみでできるだけ表現。
そのサジ加減が秀逸。

SF考証も同じく、セリフを少なく、作画からどれだけの情報を視聴者にわからせるかといことに徹底してる。



オッサンじゃないとわからない舞台演出
みんないってることですが、古今SFのパロオマージュなどなどで構成。
本家作品でツッコミ入れられてたようなことに対してさりげなく修正、フォローをするというか・・
これならあの演出が成立するよねという。
電子戦は独特ですが、宇宙船モノではってめずらしいだけ。
レーダーのエフェクト、対艦戦のインターフェイスとか心当たりはいっぱいあるでしょう。ナデシコパロもあるのがニヤリ・・。そこいらがわからないと説明がほとんどないので会話の意味が不明になるかと。
物語はあまり関係ないのですが・・。この作品独自の楽しさがわかりません。

そんなこんなでここまでオタク、オヤジ知識を必要とする作品・・・よく出せたなと。。
{/netabare}













以下リアルタイムな覚書
{netabare}

3話まで、
ひたすら舞台説明、こちらも宇宙旅行を強制させるチュートリアル。海賊になる前にしっかり勉強しろてね。
どうやら日本語が常用なのか?習字してるし、船のあのシステム・・。
練習艦のデザインもOPにでるお約束の弁天丸ブリッジとは違い、トップなどのSFオタで言われてきた円卓、証券取引所タイプ。
お約束程度にお色気をいれてるが健康的なだけでエロも萌えもない。女子高生をガキあつかい。オトナとしてまったくもって正論。
船外でロープつけないのも絡まってあぶないからだろうな・・。ガスガン的なものがあるんでしょう。
セイリングじゃない、一般の通常エンジンなら半日で太陽回って往復できるってのもさりげない。あの世界は巡航でもすさまじい速度ってことですね。
プラネテス以来の本格宇宙SFだった。
リアリティと世界観にこだわってそのままおちゃらけだけどハードスペースオペラなのか・・基礎は知ってるんだぞと示しといて独自設定とかでぶっ壊すのか・・・楽しみ。

4話
もうこれこのまま部活作品でいいんじゃねえの。十分作品が成立してる。本格的に弁天丸に乗っちゃったら、おしまいな気がしてきた・・。みんなで乗り込むのか?二束のわらじか。
そんなことより小見川千明さんが恋しいのだが、またでるよね?・・・。電子戦とか地味だなぁwwこれは売れねえww楽しすぎるんだけどw

5話
エピソード1的な一区切り。
丁寧に説明を重ねてきた世界設定がついに明らかになる。
これ、かなり見せ方もお話もすごくうまいと思う。
あそこまで電子戦を見せといて、視聴者も登場人物もそんな航行システムっておかしくね?って思ったらコンピューターが無くても手動で操艦できるにきまってるじゃんって。ですよね。そもそもオデット2世は元々スタンドアローンのシステムだったわけだし。ちゃんと前フリしてる。
そして部長の通信が伝説の台詞『バカめ』wwwおまえがなw
あの攻撃方法とかあの作品のあれやしな。SF愛してるんですね。
視聴者の疑問に一気に回答をだし作品のノリも示してくれた。風呂敷たたむのがすごく綺麗。
ついでに宇宙空間で制服なのにパンツは絶対に見せないという製作の勇気!!。
普通なら着座の際に慣性の法則に逆らえないでスカートがめくれるはずなんだが・・・。仕掛けがあるんでしょう・・。

6話
やはり学園モノのほうがいいなぁ・・。まだまだ部活アニメのがよかった。海賊になったらエンディグでwざーさんが転校してしまったのが残念。たまに海賊って感じを期待。
そんなことより当OPを披露したはじめてみたももクロが斜め上のユニットすぎて衝撃的だった。。。

~10話
完全に銀英バリのスペースオペラになってきたYO。
作戦も銀英じゃねーかYO。
ポーズのかっこよさとか余分な台詞のなさとかすげえぞこの作品。
たまらんわぁ・・俺らはオタクであってヲタクではないというのを再認識させてくれる。
セレニティってアレか、セラムンからか。
戸松っちゃんヘタクソだなぁww。
ざーさんも好きじゃないけど、チアキちゃんいいな・・なんか似合ってるしかわいいわ。
マミとの絡みもなかなかでしたが、ノリノリで営業やってるのがなんともかわいらしい。

14話
こんなこともあろうかと・・なチアキチャン。
某作品でいう声優さんのギャラとか下世話なこと考えるとこ絶対やると思ったがなんか出すのが早いw〆にするべきネタじゃない?
日笠部長、レズらしいのにマジかっけえよ。
じつはこれがラストエピソードってことはないよね?かなりの長編にすんのかな・・。もうすこしタメがほしかった激アツいネタっすね・・。

~16
弁天丸にヨット部を乗せることでついでにSF考証というか説明もしてくれちゃう、普段のクルーがどれくらいすごい奴らなのか・・ってな。
うまいな・・
~17話
ブッ!!っていう衝撃のガチレズ展開。ドン引きするレベルのキスがすげごいっす。完全に入ってる音にわざとしているのは、ノリノリのアドリブか、いやがらせかw
ピンチになったらとにかくワープってもういつからだ・・古典的なお約束で燃えますね。

19
開幕から座右の銘が全否定されました。
なんか台詞の雰囲気もかわったな・・。


24
ド王道なクライマックス、ハーロックにツッコミをいれるセリフ。ガンダムだと演出見て察しろというだなw。かっこいいからは真理。
途中から感じていたがやはり海賊=おたく、オタクのような気がする。


海賊会議・・・あれですねヨーホーヨーホーのパクリっすね。
ハーロックの船外操縦→ホログラム、サイボーグ化で実現。
意味はない、かっこいいからだって・・wわかってるね。


クオリティは一定しないが絵の動かし方は要所要所でうまい。作画→本来アニメでは絵をうごかすこと。
セリフの使い方、テンポはすばらしい。説明的になりがちだが最小限。画面よく観とけってことかな。
アニメというよりは完全にガチなSF、


売り上げがまぁまぁすごいとの結果が・・世の中捨てたモンじゃねえな。


OPについて
モヒカンになったドラえもんが弾いているようなイントロからはじまり、どう考えてもロマサガイトケン節、ドラクエ風(というかクラシック)のごとく拍子が代わり、しょっちゅう変調、サビは90s王道のアニソンメロディー。泣き?っていうの?変にオサレぶらずにそのまま上がり続けて限界まで突破するという・・。で〆はFFのクリスタルのテーマってか。

ジャンル的にはシンフォニックメタルっていうの?。よく知らないけど。
マーティがあらぶってるのはわかった。
久しぶりに聞いたアニソンの珍曲なのは間違いない。
おもしろいけど、とにかく詰め込みすぎで疲れる。しかし中毒性が・・。
『ポゥ』じゃねーよ。マイケルネタかよ。

ももクロがヘタクソとかいわれるが、こんなすごいメロデイー誰もこのままは歌えないよ・・。きれいに歌うとたぶんダサいぞ。
あくまでタイアップじゃなくてアニソンだし、イメージってもんもある。
あえてアイドルのヘタクソボーカルなのがいいんだと思うよ。
ヒャダインさんもプロなんだから考慮してるんじゃないかな。
こういうヘンテコな曲を弾くとピアノを習っていたときのドラクエ4の気球のトラウマスイッチガ・・・・

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 50

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ゆるゆる演劇部「パンチラレス」釣りアニメ

2012年1月から6月TV放送された。全26話。

「ミニスカ宇宙海賊」(ミニスカパイレーツ)を元にした作品。
※笹本祐一のSF小説・ライトノベル。イラストは松本規之。
2008年10月より朝日ノベルズから刊行されている。

放送中は3話程度で挫折。

あらすじ。

ミニスカートの船長服を纏った女子高校生が、免許を受けた
「合法的」な宇宙海賊の船長として舞台で活躍する物語。

海明星に住む高校1年生の加藤茉莉香は、ある日、死んだと
思っていた父親が最近まで生きており、宇宙海賊船・弁天丸
の船長だったと知らされる。

さらに、弁天丸が海賊として活動を続けるうえで欠かせない
私掠船免状の継承の為には、直系の継嗣である茉莉香が船長
になるのが条件と告げられた。

茉莉香は女子高生兼宇宙海賊船演劇の船長役としての生活を
送る事になるが・・コスプレを極める事ができるか?

感想。

5話くらい迄淡々と丁寧に?海賊になるまでの経緯を展開。
台詞が淡々と進行して熱気の類は感じない・・名前だけを
見ると声優は相当に人気や実力のある人が多い筈?なのに
あまり得意としない役柄にローテーションされてお互いに
殺し合ってる感じ。

総合的に台本片手に舞台劇を演じている高校生という感じ。
主人公の演技に合わせて実力者も低レベル演技に徹した。

人気実力ともに出演声優の10指にも入らない主人公声優は
流石に無理があったのではないか・・6話~1クール終り迄
色々な交戦状態やトラブルの盛上がる部分で周囲の熱演に
完全に浮いてしまって、熱演側が滑稽な雰囲気になってる。

どのキャラも人格が完成された状態で成長する描写は無い。
その為キャラに感情移入し難く"お遊戯"を視ている感じ。

1クールクライマックスは無駄に丁寧な序盤~後半を完全に
否定する簡素な手抜き描写で「ポカーン」・・の大団円??
それで勲章貰える大活躍??尺の使い方が滑稽だった。

私にはキャラ・キャラデザ・メカデザ・演技・音楽が微妙
過ぎて演出も低年齢向けでハマれなかった。
OP/EDを聴いた雰囲気そのもののやや微妙な雰囲気が好きな
人用の作品で面白みは無い。


原作は本格的スペースオペラ?アニメはスペースオペラ?
その言葉は同じでも意味は全く違う。

何処が海賊?服装です。

バトル?ほとんどナンセンスな馴れ合い結末。

例え主人公が悪い事をしても「正義」だから無敵の意味不明。

兎に角軽い・・軽薄。

SF作品ではない。女子高生の日常を成長なく淡々と描いた。
制服での学園。メイド服でのバイト。海賊服での演劇。
この3点が軸で多忙な主人公が世界の中心。

一生懸命周囲が主人公を盛り上げるが・・個性がなく・・
蛋白で魅力が全くない主人公が決断する事は全て正しい!
流石血族! 本人の努力シーンは皆無。

血筋が良くカリスマのある主人公が何でも「流石!」という
中心に描かれるだけの低年齢向けアニメ。

劇場版ができるほど人気?何故?と思ったら殆どの評価が
女子校生が出てくるがパンチラがなく予想外に良かった?
不快なシーンや不快な悪人が出てこない等・・ゆとり??

「面白みは無いけど」という前置きの上で好評化する・・
全く意味不明の謎の評価が多かった・・不思議・・・

面白く無いものは面白く無い。それでいいだろうに・・

あと・・宇宙船が出たらSFなのだろうか?SF風とは想う。
抑揚がない描写が長い事を「丁寧な描写」と言えるのかな?
べらべらそれっぽい用語を羅列すればSF?中身が濃い?

ドラマ性などドキドキもワクワクも爽快感もない。
後半は前半よりは、それなりに面白いと聞いて視聴を・・
続けては視たものの・・・女子校ノリだった・・軽い。

面白くないがパンチラ等萌えやエロ描写がないので良く?
女子高生萌えパートが増える後半が高評価ってなんぞ??

単に近年の深夜枠アニメに苦言を呈した人の苦肉の評価?
その割にミニスカートの足フェチカットが多いが何なの?

私には中途半端な萌え路線でエログロ排除したものの・・
捨てきれずに不自然な雰囲気に確りしたSF設定が浮いて・・
更に方向性がふらふらした中途半端な作品に感じた。

確かに不快な描写はない。
だが・・午前中の女児用ヒロインアニメより緩い描写で・・
何処が濃い? どれも行動の切欠が無責任で稚拙・・
何れも問題を大きくした要因という非は描かずに結果だけ
取り上げて正義の味方風・・相手が酷い奴だったので正義。
何処が丁寧なんだろう?日常生活gdgdパートを丁寧に描く。

宇宙のステルヴィアと同じ監督作品とは思えない。



白凰女学院の生徒

加藤茉莉香:小松未可子
白凰女学院高等部1年生。
学業成績も宇宙機の操縦シミュレーション成績も優秀。
初等部から無遅刻・無欠席だった。可也ポジティブ思考。
父の後を継いで宇宙海賊船「弁天丸」の船長に就任した。

チアキ・クリハラ:花澤香菜
白凰海森星分校から転校生。色白に黒髪で鳶色の眼。
茉莉香と同学年。クールで冷徹だが、天然ツンデレ。
海賊船バルバルーサ船長ケンジョー・クリハラの娘。

遠藤 マミ:小見川千明
茉莉香の同級生で友人。喫茶店ランプ館でのバイト仲間。
手芸部員で、茉莉香の船長服のカスタマイズを手掛けた。

グリューエル・セレニティ:戸松遥
セレニティ連合王国星王家の第7正統皇女。初登場時12歳。
弁天丸との接触を取り繕う為に白凰女学院中等部へ留学。
かなり行動的な性格で、茉莉香いわく「密航好きのお姫様」
ゴンザエモン加藤芳郎とは知り合い。可成りの切れ者。

グリュンヒルデ・セレニティ:金元寿子
セレニティ連合王国星王家の第8正統皇女。愛称「ヒルデ」
グリューエルの妹。凰女学院へ入学しヨット部に所属。

ジェニー・ドリトル:佐藤利奈
ヨット部部長の三年生。同性愛者で、リンとは恋人関係。
星間輸送の大手「ヒュー&ドリトル星間運輸)社長の令嬢。

リン・ランブレッタ:日笠陽子
ヨット部副部長の二年生(のち部長)通信・電子戦が得意。
同性愛者でジェニーと恋人関係。悪巧みや悪知恵が得意。

弁天丸

ミーサ・グランドウッド:伊藤静
弁天丸の実質的な副長。女医で茉莉香の相談役兼参謀。
臨時の保健医として白凰女学院高等部に潜入していた。
セクシーな出で立ちが多い。実年齢は不明でタブー。

ケイン・マクドゥガル:松風雅也
操舵手。茉莉香のクラス担任兼ヨット部顧問として潜入。
優男。豪華客船襲撃アトラクションでは剣劇等を演じる。
「パラベラム号」操舵手のシェインという双子の弟がいる。

百眼:藤原啓治
ブリッジだけに限らず弁天丸の情報の収集・分析担当。
男性。アポロキャップをかぶっている。

クーリエ:堀江由衣
電子戦担当。金髪お団子髪に瓶底眼鏡でドテラ姿の女性。
銀河帝国情報部員のナッシュとは昔馴染。お菓子好き。

シュニッツァー:三宅健太
戦闘指揮担当。真空中でも宇宙服不要の戦闘サイボーグ。
頭部に2本の角を生やし、口許に鋭い牙をのぞかせる。

ルカ:水原薫
航法士。右目に眼帯で黒マント姿の女性。占いが得意。
水晶玉を模した立体ディスプレイを持っている。

三代目:松岡禎丞
機関担当。頭に鉢巻を結び、作業衣を着ている男性。
弁天丸の安否に神経を使い、些細な物事に大騒ぎする。

セレニティ連合王国

ヨートフ・シフ・シドー斧アツシ
セレニティ正統王家の枢密院侍従長。長命種の老人。

ヒュー&ドリトル星間運輸関係者

ロバート・ドリトル:津田英三
ジェニーの伯父。ヒュー&ドリトル代表取締役。元軍高官。
ジェニーとは彼女の父親の代からの犬猿の仲である。

ジュナイ・クールフ:内匠靖明
ジェニーの婚約者。ロバートと親しい政治家の息子。

その他の登場人物

加藤 梨理香:甲斐田裕子
茉莉香の母。新奥浜空港に管制官として務めている。
海明星の星系軍関係者にも顔が利く。男の様な言葉遣い。

ゴンザエモン加藤芳郎:小山力也
弁天丸の先代船長。梨理香の夫で茉莉香の父。
茉莉香には死んだようなものと説明していた。

ショウ:安元洋貴
ハロルド・ロイド保険組合のエージェントで弁天丸担当。
ハイテンションでファンキーアフロでグラサン姿の怪人。

銀九龍:松山鷹志
新奥浜空港で中華レストランを営むコック長。
海賊達の間で伝わる「伝説の料理人」の5人の息子の一人。

ナレーション 小山力也

イズミ・ユノモト:内田真礼:2年生
オデット二世の操帆を担当。

アスタ・アルハンコ:安野希世乃:2年生
オデット二世の操帆を担当。銀

小林丸翔子: 野村香菜子:2年生
オデット二世の索敵・レーダー系を担当。

エイプリル・ランバート:巽悠衣子:2年生
火器管制を担当。

ベリンダ・パーシー:三森すずこ:2年生
オデット二世の操帆を担当。

原田真希:赤崎千夏:1年生
白凰海賊団航法を担当。

サーシャ・ステイプル:高森奈津美:1年生
白凰海賊団動力を担当。

リリィ・ベル:佐藤聡美:1年生
オデット二世の通信を担当。

ウルスラ・アブラモフ:西明日香:1年生
白凰海賊団レーダーを担当。

新入生(第13話以降の1年生)
アイ・ホシミヤ 茅野愛衣
ヤヨイ・ヨシトミ 南條愛乃
ナタリア・グレンノース 伊瀬茉莉也

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

白凰海賊団に入団希望しますd(❀╹◡╹)っ

■モーレツ♡宇宙海賊ってタイトルで甘く見てたら大火傷よ♥
原作は『ミニスカ宇宙海賊』っていうライトノベルで、その著者の笹本祐一さんは自身で「現役最古のラノベ作家」と言ってるようですねw
アニメ化発表から2年の月日を経て『モーレツ♡宇宙海賊』と改名して放送開始にこぎつけたみたいです o(^ー^)o☆パチパチパチ

ストーリーはと言うと、主人公の加藤茉莉香[marika]はごくごく普通の女子高生で喫茶店でバイトしながら楽しい学園ライフをすごしていたのですけど、突然なにやら怪しげな人たちがバイト先にご登場w
なんと宇宙海賊船・弁天丸の乗組員でしかも茉莉花のママである梨理香[ririka]の知り合いっていうじゃないですか(;・∀・)ハッ?
先代船長のゴンザエモンって誰?Σ(- -ノ)ノ エェ!?パパなの…食中毒で死亡ってw
ママは何者Σ(- -ノ)ノ エェ!? 伝説の女海賊!?∑(゚◇゚;) ゲッ
突然カミングアウトされた茉莉花に驚くべき提案が…
海賊船・弁天丸に乗りなさい! 工エエェェ(´д`)ェェエエ工
茉莉花の青春の学園生活はどうなっちゃうのでしょうねw


■モーレツ♡宇宙海賊に出逢った日の日記 φ( ̄∇ ̄o)
1話観た瞬間、こっこれは…面白いって思っちゃいました♪
宇宙海賊と高生生活の両立という奇抜な設定とか、制服にいかにもっていう海賊服のコラボレーションといったギャップが新鮮で面白かったです♪
設定は斬新なのですけど、その中身はどうやら「まともな宇宙モノ」って事なのでシリアスなアクションシーンなんかも期待できそうです♪
作画の方もクオリティが高くって、艦隊戦なんかかなりの迫力があるんじゃないかなぁって楽しみにしてます!

キャストの方もかなり豪華なんですけど、ヒロインで主人公役の茉莉花役に大抜擢されたのが小松未可子さんでしたね!
引っ張りだこの人気声優さんたちを押しのけてのキャスティングだけに、彼女の演技力にも注目したいところです♪

茉莉花を中心に、学園生活と海賊の2つの視点からキャラの友情や成長をみれそうなので、今後の展開を((o(´∀`)o))ワクワクしながら楽しみたいと思っています♪


■総評
「決断は自分で選んだベスト!!」って茉莉花も言ってましたけど、「モーレツ♡宇宙海賊」ってタイトルで判断しないで本当に良かったなって思いました♪
作品のタイトルを初めて見た時は、品の無さそうなタイトルだなって思っちゃったんですよねwヾ(´ε`*;)ゝ
それが1話観た時に、あっ!面白そう♪って思って第一印象は良かったんです!
ただ2クール作品なので、最後までこの期待に応えてくれるのかな?ってちょっと不安も抱きつつ視聴だったんですけどね(^ー^* )フフ♪
そんな不安もどこ吹く風って感じで、観るたびにo(^O^*=*^O^)o ワクワクさせてくれてグイグイ作品の魅力に惹きこまれていくのでした( ̄▽ ̄)=3 プハァー

まずσ( ̄∇ ̄*)アタシの目を釘付けにしたのは、優雅で秀麗な「オデットⅡ世」でした♪
宇宙空間でありながら「帆船」という設定がとっても新鮮で、マストを広げソーラーセイルに太陽光を受けて静かに航行する船体はとっても美しく、白凰女学院ヨット部らしい船体だったと思います(゚∇^d) グッ!!
また映像としての見せ方もとっても良かったですね♪
宇宙空間に限らず、遠近を意識した見せ方が秀逸で、地上と宇宙空間など適材適所でCGの使い方にも工夫が観られました!
オデットⅡ世は磨き上げられた汚れ一つない美しい船体なんですけど、弁天丸やバルバロッサ等の現役の海賊船は使い古された感じに仕上げていて、そういった細かい所にまで配慮されているところも好印象でした(*^^*)

女子高生と海賊というアンバランスな設定を見事に融合してしまったこの作品の世界観をつくり上げるために、キメ細かい設定がなされているのですけど、それが観ている視聴者にわかり辛くならないように心配りされているシナリオ構成は、2クールを無駄なく安定した面白さを見せてくれていた印象です(⌒^⌒*)b
各話の冒頭のナレーションは「ガンダム」とかでもお馴染みですけど、細かい設定や世界観を少しでも理解しやすくするためには有効ですし、作中での説明臭くなる部分をここで解消する役目もあるんでしょうね♪
また、この時代では砲撃戦や白兵戦の前に「電子線」がとっても重要であることも、白凰女学院ヨット部の演習のシーンで取り入れることでさり気なく指南してくれてましたね♪
ただヨット部のメンバーと弁天丸を関連付けるのにちょっと強引だったかなって思いましたけど(感染症で隔離ってねw)、それ以外は茉莉花を中心に個々の個性を生かしつつバランスよくキャラを動かしていた印象です(*^^*)

声優さんでは茉莉花役の小松未可子さんは自信の一生懸命な感じが相まってなのか「海賊船見習い」と言う微妙な立場を上手く演じていてとっても良かったと思います♪
また、茉莉花の親友で役を演じた小見川千明さんも演技にも関心しました☆彡
「花咲くいろは」でミンチ役を演じていた小見川さんだったんですか∑('◇'*)エェッ!?って驚いちゃいました!声優さんって♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!

そういえば、1話でミーサさんがこんな事言ってましたけどρ( ̄∇ ̄o)
「ホントだったら加藤船長もこんなことはしたくはなかったんだろうけど・・・」
この本当の意味はなんだったのでしょうね♪
原作を読んだことないのでわからないですけど、故・・・ゴンザエモン船長wと、「ブラスターリリカ」こと梨理香さんの思惑が不透明なままなので続きがあるのかな?
茉莉香が正式に船長になった姿も観てみたいですし、まだまだ弁天丸の活躍を観たいので続編を強く希望します八(^□^*) オネガイ!!


■MUSIC♫
OP曲『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』
 【作詞・作曲・編曲】前山田健一 【歌】ももいろクローバーZ
 ヒャダインこと前山田健一さんとももクロとのコラボはドラゴンクライシスのED曲「ミライボウル」以来かな?
 ももクロの元気な部分を前面に押し出したモーレツなナンバーですw
 
ED曲『LOST CHILD』
 【作曲・編曲】NARASAKI【歌】ももいろクローバーZ
 こちらも「ミライボール」の編曲を担当したNARASAKIさんの楽曲です♪
 荒削りさが癖になるももクロの魅力を惹き立てる軽快なエレクトロニカなナンバーですd(-_^)good!!

ED曲『Black Holy』(第9話、第12話、第16話)
ED曲『透明な夜空 〜瞬く星に包まれて〜』
ED曲『未來航路』
 【歌】小松未可子
 ももクロのあとに聴くとなんだかC=(^◇^ ; ホッ!としちゃう憂いがある小松さんの歌声♪
 楽曲はオーソドックスでキャッチーな構成となってるのでとっても聴きやすいです。☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
 個人的には『Black Holy』のようなBメロからサビにかけて盛り上がるアップテンポな曲がお気に入りです♪


2012.01.21・第一の手記
2012.10.07・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 69

75.4 9 宇宙船アニメランキング9位
ソルティレイ Solty Rei(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (734)
4196人が棚に入れました
12年前にブラストフォールと呼ばれる原因不明の大災厄が発生した。これにより、多くの人々が一瞬にして亡くなった。
その災厄以来、行方不明になった娘を探し続ける賞金稼ぎの男ロイは、ある日、突然空から落ちてきた機械の少女と出会う。 災厄以降、心を閉ざしていたロイだったが、不本意ながらも少女と同居することになり、それを機にロイは少しずつ心を開いていく。
未登録市民のために盗みを働く義賊のローズや、ハンターズオフィスの所長ミランダとその娘カーシャ、リゼンブルマニアのユート、さらにこの都市の大企業であるR.U.Cを巻き込んで物語は少女と出会ったその日から、今までの生活は大きく揺れる。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

君は「GONZOの奇跡」を見たか?

西暦2000年代前半~中頃にかけて幾つもの感動作を世に送りだして「GONZOの奇跡」という評判を取ったアニメ制作会社GONZOの代表作の一つ・・・ということで、だいぶ前に私も視聴してみたのですが、

(1) 全24話で中盤過ぎに少し盛り上がったかな?と思った以外は、最終回を迎えてもそんなに凄い見どころがあったとも思えず、これは「外れ」を引いちゃったかな?と思って視聴を終えようとした、その瞬間
(2) 「あ!!!!」と叫んでしまう展開。

なるほどねえ、これが・・・噂のミラクル・・・。
評判は嘘じゃなかったんですね。

2005-06年の制作ということで、今見ると、西暦2010年以降に制作された作画もシナリオも余り隙がない本当の意味での「名作」「感動作」に比べると流石に色々と甘い部分が目立つのですが、それでも本作を確り最後まで完走することによって得られる「思いがけない感動」は、やはりそうそう何度も経験できるものとは思えません。

「GONZOの奇跡」というと、もう一つ、『カレイドスター』という作品の方が本作よりも有名かつ高名ですし、それはそれで私も当然の評価だと思いますが、同作は50話以上もある一大長編(プラス外伝的OVA複数あり)で、初心者がこれから見始めるには躊躇してしまう作品ではないか?と思うので、より気楽にGONZOの評判を確かめたい人は、本作の方を先に視聴してみるとよいと思います。

※なお、以下の各話評価は2周目時点のものです。

◆制作情報
{netabare}
原作          Shuzilow.HA、GONZO(企画原案)
監督          平池芳正
シリーズ構成・脚本   木村暢
キャラクターデザイン  Shuzilow.HA
メカニックデザイン   海老川兼武
音楽          大森俊之
アニメーション制作   GONZO×AIC{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= SoltyRei (2005年10月-2006年3月) ===========
{netabare}
第1話 オーロラの降る街 ★賞金稼ぎロイと全身リゼンブルの少女の出遭い
第2話 新しい朝。 ★ 12年前の大災害(ブラストフォール)、ミランダ所長護衛、R.U.C.警備局(プロシード)との接触、ソルティの保護者
第3話 青の少女 ★ ソルティの健康診断(ユート登場)、義賊アンダーソン兄弟の襲撃(ローズ登場)
第4話 friend ★ ソルティの初めての友達(迷子の少女メリル)
第5話 ウォーターサイド・パニック ★ ローズとソルティの接近、エメラルド争奪戦、アシュレイR.U.C警備部事業部長登場
第6話 愛娘 ☆ ロイの娘捜し、お尋ね者ヴィンセントと娘リタの事件
第7話 小悪魔の訪問 ☆ ローズのロイ宅来訪、ソルティ盗賊スカウト
第8話 リベンジ ★ 続き、ローズと仮面の男(アシュレイ)の出遭い、ローズの仇討ち
第9話 乙女達の休日 ★ プロシード4人娘の休日、ローズ&アシュレイの初デート、ソルティの手作り料理 ※日常回として◎
第10話 トレジャー&レスキュー ☆ ソルティ&ローズの地下都市閉じ込められ事件
第11話 バースデーゲーム ☆ 連続爆弾魔(ホゥ・チュウ)のロイへの怨恨、ソルティの鼻歌、ローズ誘拐
第12話 決着の果てに -na-mi-da- ★ 続き ※ローズが・・・というのはやや伏線不足×
第13話 distance  ★ ジェレミー(ユートの友人)の無謀な実験(ミニブラストフォール)、ローズ死亡?
第14話 心覆う闇のために… ★ やさぐれロイの暴言、ソルティ家出
第15話 たどり着いた場所 ★★ ソルティの介抱者ジョセフ&飛行機作りの少年ウィルとの出遭い、戻った笑顔と事故
第16話 冗談です、半分 ★★ ロイの立ち直り、ソルティの立ち直り、ローズ再登場
第17話 LADY ☆ ソルティ帰宅、プロシード新上司(ローズ)の実力、旧メンバー切り捨て・シルビア刺殺
第18話 おかえりなさい ☆ プロシード3名(セリカ/インテグラ/マキシマ)の逃亡、人柄の変わったローズ、セリカ銃撃
第19話 全員集合! ☆ ローズとロイ&ソルティの再会、アシュレイの計画進行、ロイのR.U.C.警備部乗り込み
第20話 訪レル災い ☆ アシュレイのソルティ(ディケ)接触・機能停止、インテグラのアシュレイ襲撃失敗、ジョセフの打ち明け(プロシード誕生の秘密、星への移民)
第21話 真実の刻 ☆ 続き(移民船)、エイウノミアの代行者R.U.C.、アシュレイの目的(ローズを使ったエウノミア・ハッキング)、ソルティの記憶回復、リゼンブルの叛乱、アクセラ暴走(移民船乗っ取り)
第22話 わたしと彼女と、少女の想い ☆ 続き(ローズvs.アクセラ)、移民船爆発
第23話 Final message(最後の言葉) ★ アシュレイの過去(移民船とR.U.C.設立、ブラストフォールの真実)、イルミナからの伝言、エウノミア停止、町の平静回復、エウレネ落下の危機
第24話 これから ★★ 続き、5年後、さらに時は流れて{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)11、☆(並回)10、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「clover」
ED 「Float 〜空の彼方で〜」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Return to Love♪

旧き良きアメリカンかな~フィリップマーロウとか、、、

2005年放送オリジナルアニメ
企画原案Shuzilow.HA&GONZO K.K 監督 平池芳正氏(カレイドスター、巌窟王等)脚本 木村暢氏 音楽 大森俊之氏
{netabare}
12年前、ブラストフォールと呼ばれる原因不明の大災厄が発生した。これにより、多くの人々が一瞬にして亡くなった。その災厄以来行方不明になった娘を探し続ける賞金稼ぎの男ロイは、ある日、突然空から落ちてきた機械の少女と出会う。 災厄以降、心を閉ざしていたロイだったが、不本意ながらも少女と同居することになり、それを機にロイは少しずつ心を開いていく。 未登録市民のために盗みを働く義賊のローズや、ハンターズオフィスの所長ミランダとその娘カーシャ、リゼンブルマニアのユート、さらにこの都市の大企業であるR.U.Cを巻き込んで物語は少女と出会ったその日から、今までの生活は大きく揺れる。~wikiより
{/netabare}
この世界って、、、何処だろう?
走ってる車や建物、一昔前のアメリカ風やら現代風やら、、

主人公ロイ、中年オヤジ主人公ってのアニメでは珍種かもだけど、
アメリカ映画だとけっこういるよね、過去イワクありげな渋い中年、
Philip Marlowe Humphrey Bogart Bruce Willis、、、、
幼女と中年といえばJean Reno主演のレオンってのもあったな、

主人公のロイ、一応タフガイ設定なんだろうけど、
なんか毎話危なくなる度ヒロインの謎の女の子に救われる、
ロイってのホントにタフなの強いの?
置いといて女の子の方はえらく強い、
主人公最強ならぬヒロイン最強だね、

この世界には人の身体の部位を機械化し強化する技術、
リゼンブルなるものがあり、ようするにサイボーグだね、
この女の子もサイボーグなのかな?
変わったヘアスタイルだな~、、、
ロイに付きまとう女の子、
ロイも助けてもらってばかりなんだから、
ジャケにせず仲良くしてやればいいのに、
[男は強くなければ生きられない、優しくなければ生きてゆく資格がない]
まあしかし結局ロイが身元引受人になり、
親子として一緒に暮らすことになりソルティって名前も付けてもらえる、
にしてもこのソルティって、、何者なんだろ?
{netabare}
4話で100%リゼンブル?って事判明するけど、
物語中世界でもあり得ない事らしい、
100%って事はサイボーグではなくアンドロイド、
消化器官もあるしバイオノイドかも知れない、
でも依然正体はナゾ、{/netabare}
主にクール前半は賞金稼ぎの中年と謎のアンドロイド親子中心に、
義賊的盗賊団の金髪少女ローズ(←けっこう重要なキャラらしい)や、
雇い主のお姉さん母娘等との絡みや事件話等比較的淡々と回は流れる、

本格的に物語動き出すのは11話以降で、
ロイやソルティにわりと大き目な転機と試練が訪れる、

この物語にも意図的伏線や布石的エピソードがあり、
後に回収という事にもなるのだけど、
話によってはイマイチ統合性にかけるもの或いは、
キャラの行動についての矛盾点等も垣間見えて、
この辺りは原作なしオリジナルアニメのアキレス腱かもだけど、
少し惜しかったかな、

ただ、

音楽についてはとある理由で見事だと感じた、
主題歌やBGMとしてではない、布石、伏線として、
旧いレコード、アナログ蓄音機?から流れるメロディー

「Return to Love♪」

物語中程でも重要な要素なのだが、
この曲が真に劇中キャラではなく観ている視聴者の心に響くとき、、、


前半わりとのんびり観てたけど、
中盤以降小説で言えばページめくる手が加速しだした、
次が気になる、この状態になればとりあえず、
この作品との出会いは私的正解ともいえる、
物語盛り上げるべく悪役の鬼畜性も増してくる、
{netabare}
快楽殺人ってより快楽爆弾魔?スピードって映画思い出したけど、
一番の悪役は謎のRUC(統合管理機構)部長ってことなんだろうね、
徐々に非人間性増してくる、もっとも人間かどうかわからないけど、
このRCU部長の部下の3人娘も序盤からわりと活躍してて、
物語の要所担うキャラなのかな?思ったんだけど悲しい担い方だったな、
{/netabare}
終盤物語の様々な謎や各キャラ起因のエピソード等、
事件と共に色々判明しつつ最終回に向かうけど、
一話からの物語の核としての謎、この世界は何?ソルティの正体は?
一応明かされはするけど、
この二つについてはもう少し丁寧な設定が欲しかったかな、

ラスト、大ラスについてはこの作品よく語られ、
これはアリだなと、異存ない処だけど、

私は「Return to Love♪」だった、

ここでかよ、、、

すなおにやられたと感じた。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

遠い遠い星空のもとで家族愛をうたった物語

この物語はSFを描いていますが、親子の愛をしっかりと感じます。
あなたも親子の暖かい愛情を感じてください。
最後はハッピーエンドとなる素晴らしい物語です。


物語は遥かはるか未来、ある惑星での出来事
12年前に『ブラストフォール』という大災害が発生して多くの人が亡くなり、さらに多くの人が重傷を負います。

主人公のロイは、犯罪者を捕まえて警察に売り渡す『ハンター』を生業とする荒くれた中年。彼はブラストフォールで行方不明になった娘をずっと捜していました。
ロイは娘が大好きで大好きで、死んだなんてこれっぽっちも思いたくなかったのでしょう。

ある日、ロイが凶悪犯から殺されそうになったとき、偶然空から落ちてきた謎の少女に助けられます。
その少女には過去の記憶がありません。自分の名前も思い出せません。
ロイは少女を養女として引き取り、ソルティと名付けます。
それからロイとソルティとのコンビによるハンター稼業が始まります。

やがてソルティにローズという友達ができます。
ローズは美しい少女ですが、荒くれのロイですら「親の顔が見たい」と言ってしまうほどの我儘娘でした。
やがてロイはローズの親の顔を知ることになるのですが…
{netabare}実は、ローズはロイが長い間捜し続けてきた娘だったのです。誰よりも大切な最愛の娘でした。{/netabare}


物語前半は一話完結の捕り物劇です。
ですが、第十二話あたりから大きな出来事が起こり、物語が急展開します。
ここからがこの物語の本編です。
長い間捜し続けてきた娘の死に直面したロイが、悲しみのあまり荒んだ生活に逆戻りします。

ソルティは懸命にロイを励ますのですが、ロイはソルティを見向きもしません。
(私だって、あなたの娘なのに…)おそらくソルティは、そう思っていたでしょう。
でもそんなことは一切口に出さず、ロイのために尽くします。
しかし、ロイは自暴自棄となり、ソルティが傷つくことをつい言ってしまいます。
{netabare}「お前に何がわかるというんだ。お前みたいな機械人形に!」
実はソルティはロボットだったのです。{/netabare}

そしてソルティも深い悲しみに覆われて、家を飛び出します。
このときの二人の悲しみが痛いほど私の心に伝わってきました。


やがて、時が経ち、この星の地下街がつくられた理由が明らかになります。
そして…、みんなが不幸になる事態が訪れます。

そのときソルティは、みんなの未来のために、ある決意をします。
それはソルティにしかできないことですが、とてもつらい決断でした。

このときロイがソルティに語った言葉が、心にしみます。
それは、不器用なロイが懸命に考え抜いて選んだ行動でした。

ロイは、ソルティのことを自分の娘のように愛していたのです。
ソルティだけを不幸にさせることなんて、できやしない。
ロイは、ソルティの幸せを…、娘の幸せを、誰よりも願っていました。


この物語は、まさに最終話(第二十四話)のエンディング後の最後の1分のために作られたようなものです。
決してエンディングの途中で見るのを止めないでください。
大きな大きな感動が待っています。

Openingは、meg rockが歌う「clover」 とても素晴らしい歌でした。
幸せはこの手で積み重ねてゆくものです。
待っているだけでは幸せは決してやってきません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 41

65.7 10 宇宙船アニメランキング10位
輪廻のラグランジェ(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (803)
3975人が棚に入れました
主人公・京乃まどかは故郷である千葉県・鴨川の海を心から愛する女子高生。「困っていることがあったら、助っ人しちゃう」のが売りの「鴨女ジャージ部」、ただ一人の部員として、今日も元気に活動中の17歳。ある日、謎めいた美少女・ランと出会ったまどかは、一目見て彼女を同志と思い込み、熱烈にジャージ部に誘う。ひょんなことから部員が増えて、まどかは大喜び。そればかりか、ムギナミという不思議な転校生がまどかのクラスにやってくる。ゆるふわな性格のムギナミは、軽いノリでジャージ部に参加。 まどか一人だった鴨女ジャージ部は、一気に三人に増え、やがて鴨川を守る希望の星となっていく…!

声優・キャラクター
石原夏織、瀬戸麻沙美、茅野愛衣、野島健児、吉野裕行、松岡禎丞、興津和幸、能登麻美子、浜田賢二、井口祐一、保村真、田中理恵、藤村歩、川田紳司、山口立花子、三森すずこ、浅倉杏美、南里侑香、野水伊織、森谷里美
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

感激のコラボレーションここにありo(*^▽^*)o~♪

■輪廻のラグランジェの世界はこんなんですよo(*^▽^*)o~♪
Production I.G原作のオリジナルアニメーションで千葉県鴨川市が舞台となってるんですね♪
鴨川と鴨川シーワールドのイメージが強いですけど、山も近く海も綺麗な自然豊かな街並みを忠実にそして鮮やかな作画で描写しているのです♪

主人公の京乃まどか[kyouno]ちゃんはとっても明るくって元気な女の子!
困っている人がいると何でも手助けしたくなっちゃう性格で、鴨川女子高校での部活動も彼女にぴったりでした♪
その名は「ジャージ部」…(;・∀・)ハッ?
部員はまどか一人なのです…Σ(^∇^;)エッ! それじゃあ同好会じゃんw
活動内容…人助け(o^-')b グッ!
鴨女「ジャージ部」拡大を目標に毎日精力的に活動していると…ついに部員確保!?
ランと言う女の子と同士となったまどかは、彼女のお願いを聞くことに!!
「あなた、ロボットに乗れる?」‥‥‥‥‥‥ ∑(〃゚ o ゚〃) ヘッ!!
ランに出逢い手助けすることになった彼女の運命が大きく変わることになったのは言うまでもありませんでした( ゚∀゚ )

って事で「輪廻のラグランジェ」はロボットアニメなんですね♪
しかもロボットのデザインをNISSAN自動車のカーデザイナーがデザインを手掛けるという新しい試みがあったのですヽ(`▽´)/
女の子が乗るロボットらしく、女性らしい曲線美を生かしたデザインになっていて、デザイナーの大須田さんは普段内装のデザインを手掛けているので、ロボットのコックピットも洗練されていて見所の一つと言えるんじゃないでしょうか♪


■日記『まどかの一日♡』を読んだ私の日記 φ( ̄∇ ̄o)
◯月△日
{netabare}
公式サイトにアップされている『まどかの一日♡』読んだよ♪
まどか、プール掃除ご苦労様でしたo(*^▽^*)o~♪
でも…「プールの神様」ってすぐ信じちゃダメだよwww
それにね…プールをでっかいゴミ箱とカン違いする人なんていないからね(>▽<;; アセアセ
そりゃーまちこ先生に怒られるって!
それと南田先生って藻マニアw
どんだけ藻を持ってってあげたん?
今日はまどかがかなり天然って事を発見♪ まる。{/netabare}

◯月■日
{netabare}
今日の活動は試食係だったんですね(^▽^)/
「さんが焼きバーガー・まどかスペシャルNo.12(仮)」って試作品No.1~11があったって事だよね!とっても気になる~♪
さんが焼きはなめろうを使った南房総の漁師料理だよね!
落花生も千葉県産は有名だね!めっちゃ値段高いのがw
さんが焼きに何でも入れちゃう浩さんはかなりのチャレンジャーなのね!
まどか以上にプラス思考の人発見(。・w・。 ) ププッ
さんが焼き食べた事ないから今度ご馳走してね~。 まる。{/netabare}

◯月×日
{netabare}
テスト期間中なんだね~!!
大変だねって…オイ!!
田んぼの草刈りとテスト勉強を天秤にかけないでww
またまちこ先生に怒られてるじゃん!まぁまどからしいけどね!
ところで、みちとさちと一緒にテスト勉強したみたいだけど…
まどかぁ…勉強でも頼られるジャージ部を目指そうね(。・w・。 ) ププッ
今日はまどかの諦めの良さを発見。…まる。{/netabare}

△月◎日
{netabare}
怪我をしたトンビを助けてあげるなんてえらいぞまどか!さすがジャージ部!
バード部部長の鳥居さんもきっと喜んでいるよね♪
でもね…恩返しのお礼でトンビが油揚げ持ってくるなんて(ヾノ・∀・`)ナイナイ
もう、まどかったらトンビがいなり寿司に見えてるじゃない!!
今日はまどかがとっても食いしん坊だって事がわかりました。 まる。{/netabare}

△月◆日
{netabare}
今度はテニス部あかねちゃんの緊急依頼だったんだね♪ジャージ部も大変だ!
ところで、まどかってテニスやったことあるの?(゚ロ゚;)エェッ!?ない…
ルールも知らないでよく試合に出たよねw
で試合の方は勝てたの…(ノ´▽`)ノオオオオッ♪すごい!さすがまどか!
ジュースの力で勝てたって?…(;・∀・)ハッ?
「ジュース」じゃなくって「デュース」だよwww
ルール知らなくってよかったね!
今日はまどかの運動神経の良さと食いしん坊を再確認! まる!{/netabare}

△月※日
{netabare}
鴨川沖に古代文明が沈んでるって本当なの!?
でもこういう噂は周期的に話題になるよね~♪
また7年後にお店も大忙しだねw
がんばれまどか!鴨川ピラミッド発見の日は近いぞ!?
鴨川を全世界にアピールする野望を知った日でした。 まる。{/netabare}

△月★彡日
{netabare}
今日はジャージ部のトレードマークのジャージを新調したんですね♪
浩さんから命じられなかったらいつ新しくするつもりだったの…?w
私もさち、みちと同じで、何でいつも同じ色って思ったけどお姉ちゃんが初めてのバイト代で買ってくれたんだってね!
優しいお姉ちゃんって羨ましいな♪
(*'ω'*)......ん?「ジャージおろしの儀式」ってwwwww
ジャージを馴染ませるって大変なんだ…
ウォーキング1時間、砂浜ダッシュ20本、着たまま昼寝3時間w
今日はまどかのジャージに注ぐ愛情の深さを感じました! まる!{/netabare}

■月▽日
{netabare}
夏の鴨川は賑わうよね!おっ菊川製氷さんのトラックがエンスト!!
ジャージ部の出番だね(^ー^* )フフ♪
海の家のかき氷を守るのが今日のお仕事だったんだね!
(・・。)ん?氷を自転車で海の家まで運んでる途中で迷子と遭遇!!
ここはやっぱり放っておけないまどかだよね!えらい!
結局2人分の氷しか運べなかったみたいだけど、菊川製氷さんもまどかの好意にきっと感謝してるよ!
今日は鴨川を愛するまどかの正義感を再確認。 まる。{/netabare}

■月★日
{netabare}
夏休みなのにやっぱり忙しいジャージ部のまどかに、わたしの方がまじそんけいです♪
「ジャージ部 拡大!」がんばれまどか!
細かいことは気にしないまどかの事が大好きです。
アニメでの活躍の方も楽しみにしてるからね♪
                                     大きく、まる!
                                      [おしまい]{/netabare}


■総評
この作品は思わぬところで忘れられない作品となりました♫
実はアニメの内容どうのこうのではないんですよね…(^o^*;
主題歌を初めて聴いたとき、あっ(゚o゚*)この曲いいかもって思ったんです!
そこで調べてみると…なんと知る人ぞ知るRasmus Faber(ラスマス・フェイバー)がプロデュースしているって…
アニメとJAZZが大好きなσ( ̄∇ ̄*)アタシにとっては衝撃的すぎて、オロオロヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/オロオロしてしまいました(^=^;
日本のアニメが大好きなスウェーデン出身のハウス・ミュージック・プロデューサーとして知っていて欲しい人なんですよねw
しかも中島愛ちゃんとのコラボなんてファンとってはヽ(*⌒∇^)ノヤッホーイ♪って感じでテンション
(´∀`∩)↑↑なのですw
さらにED曲の方でもアニメ『ARIA THE ANIMATION』との絡みもちょっとだけあったのです♪
Rasmus Faberについては後述してますので興味のある方は是非参考にしてみてくださいね(*^0゚)v

で、肝心のアニメの方は分割2クールの作品だったみたいですね♪
ってことは1期を観ただけで作品全体の評価するのは難しいのかなって思うんですけど、視聴するかどうかの判断基準は公式サイトの「まどかの1日」か最初の1話を見れば充分かなって思います♪
まどかの個性を前面に押し出したシナリオ構成となっていて、1期観る限りではロボットアニメというよりも、学園青春アニメって色合いが濃かったような印象だったのです。
なのでまどかの事を好きになれないとあまり面白味を感じられないかも知れませんね…でもわたしはまどかのこと大好きなので応援しながら観てましたけどね(≧ ౪ ≦๑)☆彡

ちなみにロボットアニメって、戦争背景ってとっても大切なファクターだと思うのですρ(・д・*)コレ
「何のために戦っているのか」っていう根本的な概念が希薄だったので、学園での明るいイメージもあってかメリハリがなく重みがない印象となってしまっていたのが残念だった気がします。
シェルターに避難する人々のシーン一つとっても、戦争に慣れているかのような落ち着きぶりで、イマイチ緊迫感が感じられないし、戦闘シーン自体が軽くかっこ良く魅せるだけのファクターとしかなっていなかった印象で残念でした。
もちろん必要以上に重いシリアス展開はこの作品には必要ないとは思うのですけど、せっかく鴨川の綺麗な街並みを忠実に描いているのですから、「戦争」に対してもうちょっと現実感と説得感のある作風に仕上げて欲しかったかなぁって思ったりもしましたC= (-。- ) フゥー
でも洗練された変形可能ロボットの「ヴォクス」の美しさを活かした優美な演出と、スピード感溢れる戦闘シーンはラグランジェらしく個性的で、甘美な気分にさせてもらいましたのでとっても良かったです(*^▽^*)

戦争のシナリオはseason2に期待するとして、キャラについてはまどかを筆頭に魅力的な面々が揃っていたと思います。
まどかの愛機「AURA」って『風』っていう意味の素敵な名前だと思うんですけど、「みどり」って呼んじゃうのがまどからしくってwまる。
過去に母を亡くして心を閉ざしていたまどかは、従姉のようこの姿を見て今の元気で明るく前向きな女の子になったわけですけど、その恩を還元するかのように鴨川を愛する気持ちや仲間を想う気持ちが良く表現出来ていたと思います。
ジャージ部の活動を通して、まどかを中心に鴨川の街や自然があり、そして仲間や住人達いて、とにかく一体感があって微笑ましく思いながらまどかを見ていました☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
まどかに引っ張られる形で親交を深めていった「わん!」と「かしこまり~!」の今後の活躍にも期待したいですね!
それではいざseason2へ≡≡≡ヘ(*--)ノ ………ミ(ノ;_ _)ノ =3…って録画出来てなかったのです…
(。>0<。)ビェェン


■Rasmus Faber(ラスマス・フェイバー)ってこんな人なのですρ( ̄∇ ̄o)
数々のハウス・ミュージックを手掛けてきたラスマスの魅力は洗練された音楽センスにあると思います(*^^*)
今でこそハウスプロデューサーとして活躍していますけど、若いころのジャズピアニストとしの経験が今の彼の楽曲に反映されているのだと思うのです。
ハウス系でありながジャズの魅力である自由な発想とアレンジ感を取り入れた流麗で迫力のあるサウンドは聴いていて楽しい気分になれるんですよね♪
そんな小気味良い楽曲が多いので、是非一度は聴いてもらいたいアーティストの一人です(^ー^* )フフ♪
ちなみに日本との関わりはアニメからだそうですw
坂本龍一さんや菅野よう子さんの影響を受けていることもあって、ラスマスがプロデュースした
「プラチナ・ジャズ - アニメ・スタンダード」シリーズはまさに必聴の価値ありですよ♪
とくに「オネアミスの翼」なんか鳥肌モノです♪古っww
そんな「プラチナ・ジャズ」と坂本真綾さんに楽曲提供した「sayonara santa」のPVをどうぞ(^^♪

★「プラチナ・ジャズ」より『星間飛行』
{netabare}http://www.youtube.com/watch?v=-C5GiMmbiyw{/netabare}

★坂本真綾『sayonara santa』
{netabare}http://www.youtube.com/watch?v=59ANA8WLkwI{/netabare}


■MUSIC♫
OP曲『TRY UNITE!』
 【作曲・編曲】Rasmus Faber【歌】中島愛
 いきなり第一声が「ジャージ」で始まるって(*≧m≦*)ププッちょっとストレートすぎw
 でも久しぶりに中島愛さんのハイテンポで疾走感ある曲なのでいいですね♪
 とにかくラスマスとのコラボが聴けたのが何よりも嬉しかったです(^^♪
 「まるっ」が「キラッ」っ聴こえるのはσ( ̄∇ ̄*)アタシだけではないはずw

ED曲『Hello!』
 【作詞・作曲・編曲】 北川勝利【歌】中島愛
 ROUND TABLE featuring Ninoという名前でも活動している北川さんと言えばわかる人が多いはず♪
 アニメ『ARIA THE ANIMATION』の主題歌「Rainbow」「夏待ち」など提供してくれてました(^▽^)
 どちらかと言えば『Hello!』の方が笑顔と優しさが満ち溢れてくるような中島愛さんらしい楽曲だとおもいます♪


挿入歌『ジャージ部の歌』
 【歌】まどかw 
 貫け~♪    走れ~♪    ジャージ部魂~♪
 逃げるな~♪  攻めろ~♪   ジャージ部魂~♪
 ひたむきに~♪ 真っ直ぐに~♪ ジャージ部魂~♪ 


2012.01.22・第一の手記
2012.09.09・第二の手記(追記:■総評、■Rasmus Faber~、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 44
ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

1クール全部使ってプロローグ…ってなんかデジャブ

鴨川ですか。北西部の私には縁の薄い土地で10年以上行けていないです。
あの頃はまだ近くに行川アイランドがあったんですよね…。


そんな訳で最近徐々にアニメ登場の機会が増えてきた千葉県を舞台に設定し、
分割2クールという最近聞いたばかりの展開をする、I.G、XEBEC系のアニメです。
私がここ数年で観てきた千葉に縁あるアニメは浦安市とか千葉市とか銚子市とか
割と県北部の地方がモチーフになったアニメばかりなので
房総半島の南東部がメインの舞台っていうのは新鮮な気がします。

やっぱり最近のトレンドになっているご当地アニメを狙った風がありますが、
序盤からアピールがあざとく感じてしまい、そこはあまり好感が持てませんでした。
千葉県=落花生みたいなイメージをあんま強調しないでくれますか(泣)
{netabare} …しかし落花生の漢字から舞台が千葉であることに意図があるようにも思えてしまいます。{/netabare}


さて、上ではそんな事を書きましたがアニメ本編にはさして関係ありません。
このアニメは簡単に言うと元気で素直な少女、京乃まどかが異星から地球に
やってきたランとムギナミの2人の少女と出会い、地球が巻き込まれつつある
星間戦争から故郷の街を守る為にウォクスという謎を秘めたロボットで戦う。
幾度かの戦いと緩やかな日常の中でラン、ムギナミと絆を結んでいくといった内容です。


戦闘面ではかなりの数の敵機が降り注いできて、なかなかにダイナミックな攻撃を
されることもありますが、戦闘のほとんどが太平洋の海上や上空で行われる
ので街や人々にあまり危機が迫っているように感じないことがあります。
街の人々も落ち着いているというか、あまり戦いに関わらずに長閑な雰囲気を
守っているので、余計に緊張感が出ません。
ただ、それだけにいざ街や人々に被害が及んだ時に衝撃を受けることも
あるのかな~、と思わなくもないです。

主人公達の乗る3機のウォクスは手足が細くてロボ状態はちょっと微妙ですが
戦闘機形態はなかなか良いなと思いました。(Gジェネのギャプラン改っぽい)
ロボットでプロレス技やったりするのも、ロボット物に失われつつある
夢のある動作で個人的には気に入っています。
そう言えば昔、九十九里浜の北には空手で戦うロボがいたとか。
敵キャラの乗るロボ(オービット)の挙動もそれなりでしたが、無人機っぽい
敵機をあんなにわらわら出して、無機質に撃墜させていくのはどうなんでしょうか?


キャラクターの面ではまどかを初め、キャラクター性のはっきりした人物が
多いので個人的には遣り取りにテンポの悪さみたいな物を感じる事は少なかったです。
また、上2行とはちょっと矛盾しますが、このキャラがこういう反応をしたから
こう動くだろう等と言ったアニメのテンプレートから少しベクトルをずらして
リアルにありがちな人物の凡庸さ、煮え切らなさが見えたことは、
ちょっとおもしろいなと思いました。


現状は舞台、キャラの基本的な紹介をしながら今後の展開を多少匂わせて
1クール終わったような状態なので、毒にも薬にもならない感じです。
早く7月からの2クール目が放送開始しないかと心待ちにしています。


2クール目についての情報はまだ特に見ていませんが、主題歌は中島愛さんが
継続して担当されるらしいので安心です。
今期のOP「TRY UNITE!」とED「Hello!」はかなり聴きやすく、
CD1枚でどちらも入手出来る親切な仕様でした。


1クールを視聴して思うのは、最近の気合の入ったロボットアニメのように
複雑なストーリーや緊張感のあるバトルを期待されている方には
全くオススメできないのではというところです。
青春、友情、百合?など色々別の要素もあるような気がしますが、
まだまだ印象がはっきりしないので、前述の通りに2期を待つしかないですね。
何気に昔の何故か同じ街しか攻めてこない敵から人々を守るために戦うような
暢気なロボットアニメを思い出したりして、私はそれほど抵抗を感じませんでした。
(初投稿 2012.04.11 07:42)


2012/07/02追記
先週「鴨川デイズ」を観たためこちらに追記します。
かなりネタバレですので内容は伏せて書きます。ご容赦を。
{netabare}(そもそもこのアニメのレビューを読む人がどれだけいるか謎ですが)

鴨川デイズはまさに1期と2期とのつなぎな話で
舞台となった鴨川の年末年始から1学期中頃あたりまでの期間のお話でした。
これから敵味方になってしまうであろうランとムギナミの距離感に
かなり重点をおかれたお話になっていたように思います。

ちょっと演出上不自然な距離ですれ違っているように見える二人ですが、
結局まどかを大切に思う気持ちから再会していくのがラグランジェらしいと思いました。
主人公であるまどかは、いつも通りすぎて特別な感情は抱きませんでした。

しかし、まあ鴨川アピールが本編以上にレベルアップしていて辟易しました。
関係ないと思おうとしても県民である以上、とある漫画のパロのように
顔を赤面して震えながら観るようなこっ恥ずかしいシーンがいくつかありました。
ひどい捏造キャンペーンを観た…。{/netabare}

ラグランジェに興味があればどうぞ、といった感じです。
私はネタとして許容できましたが、楽しいかどうかは保証しかねます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

norimeru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「わん」と「まるっ」と「かしこまり~」、 ( ´∀`)/~~~~ 離れ離れで2期へと続く

2話まででレビュー中断してたので、それは下に残したまま総評っぽく。

いつも明るくて100%前向き、万能助っ人少女、まどか。
謎の美少女ランに誘われ(?)とりあえずオービットに乗ってみました。
あれっ、なんでだろ、初めてなのにばっちり相性が合いました。
ジャーマン・スープレックスもラクラク、チョーク攻撃も出来ちゃいます。

宇宙から来た色白のランちゃん。
性格は少し内向き、胸も小さめなドジっ娘。
オービットを上手に乗りこなすことができません。
でも、まどかのピンチに心が通じ、ウォクス・リンファを乗りこなせました。

こちらも謎の美少女ムギナミ。
天真爛漫、むっちりボディで何でも出来ちゃうユーティリティ。
でも、その昔は辺境の流刑地で・・・・
心の中は、ヴィラジュリオとまどかたちとの板挟み。

3人が出会い、結びつき、ストーリーは新たに展開。

パイロットが暴走する(?)とウォクスが反応して生じる、不思議な現象。
この現象(=輪廻)が、昔何かを引き起こしたんでしょう。

でも、「最初から2期が決まっていたのね。」
そう思わせるような終わり方でした。


2期では、

萌葱の大鬼天を裂き、
浅葱の大鬼星を喰い、
柑子の大鬼闇を吐き、
数多の贄で地に納む。・・・

とかいう言い伝えに隠された謎なども含め、解明されていくのでしょう。
古代の地球と、宇宙からの人たちとの関わりなんかもわかりそうです。


で、結局感想はと言うと、
「もう少し頑張りましょう」になっちゃいます。
どうしても中途半端な印象が強いからです。

お話の終盤でようやく動きがありましたが、バトルがメインではありません。
亜空フィールドとか、どこかで聞いたことのあるものも出てきました。
んじゃ、バトルの替わりにストーリー?
それほど深く掘り下げられてはいませんでした。

日産自動車がデザイン?
ロボットにエコカー減税がつくわけでもなし。
確かにとっても海がきれいでした。
でも、そこまで「鴨川、鴨川」って連呼しなくても。


この際、金髪のアステリアが鴨川の海から出てきて、CVの金元さんに
「地球を侵略するでゲソ!」
とか言ってもらえば、「まるっ!」とならないかな??。


それでも2期は観ますよ。
「女の子 + ロボット = “鉄板”アニメ?」を確認するために!。

(2012.04.08 追記)

ーーーーーーーーー
2話まで視聴

「ジャージ部」(なんじゃそりゃ?)所属の主人公。
なんでも屋さんで明るくはきはき、人気者、だけど天然少女のまどかさん。
なぜか成り行きで高性能ロボットの操縦ができちゃいます。

このメカ、操縦者が悩むと動かないし、気合入れるとがぜん戦闘モード変換・・・。
まどかさんとウォクス・アウラ(とかいうメカ)との相性はばっちりらしいです。
海の中で出会っていたらしいこのあたりの謎は、近々明かされていくのでしょう。

近いところならもちろん「IS」、最近は女の子とロボットの組み合わせ多いですね。
メカはこちらの方が「まるっ!」って感じのデザインで、主人公の口ぐせには合っています。
(まどか → 円 → まるっ! 、関係ないけど円環の理ですかって・・・・)

正体不明のランさんと2話で登場のムギナミさん、きっと二人もウォクス・なんたらを操縦するのでしょう。
これからの展開、どうなることやら・・・・。

ところで、最近のアニメは地元還元推奨?、と思わせるような鴨川市の全面的なバックアップ(wiki参照)。
日産自動車がメカデザインを手がけ、読売テレビも宣伝に必死。
アニメが認知されてきたのか、単純に利用されているだけなのか、少々複雑な思いでございます。



ちなみに・・、まどかさん、従姉のようこさんにコブラツイストかまされてました。
お返しではないでしょうが、敵オービットにジャーマンスープレックス。
ご存知でしょうか、昨年末に逝去された「金髪のまだら狼」上田馬之助。
馬之助には絶対似合わない技だな~と、なぜかしんみり思い出してしまいました。

合掌

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

63.1 11 宇宙船アニメランキング11位
TERRA FORMARS(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (775)
3691人が棚に入れました
2620年、致死率100%の「A・Eウィルス」による被害者が増加する。流行する前にその治療薬を作るべく、ウィルス培養のためテラフォーマーの捕獲が計画され、大型宇宙艦アネックス1号によって補充兵94名、幹部(オフィサー)5名、艦長の計100名の乗組員を送り込む。火星到着間際テラフォーマーの襲撃に逢い、乗組員は六班に別れ火星の方々に不時着する。テラフォーマーの更なる襲撃を乗組員はバグズ手術を発展させた「M.O.手術」によって得た能力を駆使して撃退するが、テラフォーマーも20年前のバグズ手術技術を奪うことで強化されていた。
ネタバレ

小歌 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ストーリー的には絶対面白いはずなのに…

 全13話 ※原作未読

人気漫画が原作なだけあって、プロットは絶対に面白いと思った。
でも回想シーンやら能力説明のナレーションやらを頻繁に挟んでくるので、
話の流れの中でイマイチ盛り上がりが持続しなかったのが残念。
黒規制があったのは序盤の数話だけ。
グロ苦手だから正直助かったけど、結局規制表現なくすなら最初からそうしてれば良かったのに…。
中途半端なところで終わってるし、「アネックス1号編」と銘打ってあるので、続編やることも見据えてそうだけども。
次は構成をもうちょっと改善しててほしいな。
キャラはミッシェルさんが1番お気に入りでした。

 * * *

第1話 SYMPTOM 変異
 {netabare} テラフォーマーという巨大ゴキブリが繁殖している火星。そこで致死率100%のAEウイルスのサンプルを手に入れるべく組織されたU-NASAの火星探索チームに、膝丸は加入することになる。グロシーンは画面真っ黒になって何が起きてるのか分からん仕様。クールにギャグセン高いミッシェルが好き。 {/netabare}

第2話 DEPARTURE 出陣
 {netabare} あと数時間で火星に到着というところで、艦内になぜかテラフォーマーが出現。乗組員たちが次々と犠牲になっていく。動くテラフォーマーは超絶気持ち悪いし表現規制もハンパないしで、今後の視聴をどうしようか考える…。でもストーリーは気になるんだよな。人間と害虫の立場が逆っていうのが面白い。 {/netabare}

第3話 TO MARS 災いの星へ
 {netabare} 幹部6人を先頭に6班に分かれて脱出し、火星に降り立ったアネックス1号の乗組員たち。しかし一息つく間もなく、待ちかまえていたテラフォーマーの群れに襲われる。黒規制があるおかげでなんとか観続けられる。サブメインのキャラでも容赦なく殺されるっぽいので、ミッシェルさんには頑張ってほしい。 {/netabare}

第4話 WAR 全面戦争
 {netabare} 昆虫の能力を人間に施すバグズ手術の技術が、テラフォーマーに流用されていたことが発覚。しかし、アネックス1号のメンバーには陸海空の生物の能力を得られるモザイクオーガン手術が施されていた。幼馴染のシーラちゃんを殺されたマルコスの、怒りの覚醒シーンは迫力あった。人為変態かっこいいな! {/netabare}

第5話 EXCEPTIONAL TWO 奇跡の子
 {netabare} ミッシェルと膝丸には遺伝的にバグズ手術で得られた能力が備わっている。そのため、M.O.手術と合わせて2つの能力を発揮できるのだった。ミッシェルさんが持つ爆弾アリの能力じゃテラフォーマーの生け捕りは難しいか。膝丸とはナイスコンビだなぁと思ってたら…ミッシェルさんどうか無事でいて…! {/netabare}

第6話 2 MINUTES 2分間
 {netabare} ゲンゴロウの能力を持ったテラフォーマーに水中に引きずり込まれたミッシェル。その一方で膝丸もまた、バッタの脚力を備え、かつ機体の操縦までこなせるテラフォーマーと対峙していた。膝丸がマーズランキング6位ってかなり凄いんじゃ…幹部の1人より上ってことだよね。八恵子ちゃんは面白い子だな。 {/netabare}

第7話 CRAB 猛士
 {netabare} 謎のバグズ型テラフォーマー2体を無事捕獲したミッシェル率いる第2班。同じ頃、アシモフ率いるロシア・北欧第3班もテラフォーマーを捕獲。目の前にそびえる謎のピラミッドへの潜入を開始する。ミッシェルさんと膝丸の信頼関係が良い。あと八恵子ちゃんが結構いいキャラしてて、一気にお気に入りに。 {/netabare}

第8話 DER ZITTERAAL 電撃生物
 {netabare} ミッシェルの指示を受け、アネックス機へ向かうアドルフ率いる第5班。しかし、第4班の脱出機を乗っ取った300を超すテラフォーマーたちに囲まれてしまう。アドルフがメインの回。クールなんだけど優しそうな感じのアドルフさん、まさか奥さんを寝取られた経験をお持ちとは…。かっこいいのになー。 {/netabare}

第9話 TOO SAD TO DIE 雷雨の一粒
 {netabare} 引き続きアドルフ班メイン回。戦闘要員がもはやアドルフ1人なため孤軍奮闘するが、ついに力尽きる。しかし彼に忠誠を誓う、エヴァをはじめとした第4班の班員たちが身を呈してテラフォーマーたちから庇おうとする。人徳あるのね、アドルフさん。エヴァちゃんの使えなさっぷりは残念だったけども…。 {/netabare}

第10話 DESIRE 願い
 {netabare} アドルフ班、全滅の巻。3話にも渡ってアドルフさん1人で奮闘したのに報われないって…。てか本当エヴァちゃんは何だったんだろう。最期すごくヒロインぽくアドルフさん抱きしめてたけど…驚くほど何もしてないぞあの子。失禁しかしてないぞあの子。ただただアドルフさんが良い人で、不憫な人だった。 {/netabare}

第11話 BOXER ボクサー
 {netabare} 第1班・鬼塚慶次がメインの回。網膜はく離を患い引退した元世界チャンプのボクサーでマーズランキングも8位の人なんだけど、どこか地味で幸が薄そうなもんで、いつ死んじゃうのかヒヤヒヤしてた。回想シーンで、勧誘時に猫かぶってるミッシェルさん可愛かった。あと慶次役の小野Dの方言たまらん。 {/netabare}

第12話 SHOOTING STAR 軌道と無軌道
 {netabare} アシモフたちが足を踏み入れたピラミッドの中にはバグズ以前の無人機の残骸があり、さらにテラフォーマーたちが様々な知識を学習していた痕跡も。アシモフと、テラフォーマーの戦闘に戦略性を見抜いた小町は、アネックス1号計画の参加国に裏切り者がいることを推察する。第2班の安心感パないです。 {/netabare}

第13話(最終話) TERRA FOR MARS 彼方と此方
 {netabare} 1班と2班は合流し、襲い来るテラフォーマーたちと闘い続けていた。一方その頃の地球では日本国総理・蛭間がアメリカ大統領から、火星に向けて救助艦が未だに飛ばされていないという報告を受ける。OP曲をBGMにした日米合同班の戦闘シーンはカッコ良かった。これが最終回かー、絶対2期あるよね。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

はにょ~♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ハニョー♪

21世紀、人口の激増に伴う火星のテラフォーミングのため、特殊な苔とゴキブリを大量に放ち、地表を黒く染め上げることで太陽光を吸収させ、火星を暖めようとする計画が実行された。
西暦2577年。宇宙飛行士6人を乗せた有人宇宙艦・バグズ1号は、生息するゴキブリの調査・捕獲、そして2500年以降に送られた無人機の通信途絶の原因を調査するため、火星に降り立つ。ところが、乗組員は船外へ出た直後、人間大の姿に異常進化したゴキブリに襲われ、全滅する。しかし船員の一人ジョージ・スマイルズが死の間際、後に「テラフォーマー」と呼ばれる生物のサンプルを地球へ送った事で、人類は新たな技術を得ることに成功する。

{netabare} 地球からテラフォーミングのために火星に放ったゴキブリが異常進化した生物の総称。地球人は主に「ゴキブリ」と呼ぶ。約2メートル以上の体長に筋骨隆々の体格、頭部から首の後ろにかけて生えたパンチパーマ状の頭髪という外見をしている。外見のデザインは「絶滅した原人」等を造形の参考にして描かれている[4][12]。痛覚こそないが、体内構造は人間に近く、脊椎を有し脳の形状や眼球も人間そっくりになっており、ゴキブリの形態的要素は甲皮、気門、触角、尾葉、羽くらいしか残されていない。人間に近い姿をしているものの、人間と異なり雄と雌の外見上の差異はほぼない。幼生も存在し、体長は成虫の腰の高さほどとなっている。
腕力が高く、薬で変身した乗組員も無防備ならば素手で簡単に破壊される。体も強靭で熱に強く、多糖類アミロースで出来た甲皮を全身の気門から入る酸素で直に燃焼させることで爆発的な運動量を得ているが、生命活動に必要な酸素は肺呼吸で得ている。身体のコントロールは胸部の食道下神経節に委ねられているため、呼吸および食道下神経節が無事ならば、首が破壊されても活動することがある。逆に言えば喉を潰すか食道下神経節を破壊することで活動を止められる。
普段は「じょう」「じじょう」「じょうじ」「じょうじょう」といった音声でコミュニケーションを取る。なお、この言葉の起源はバグズ1号乗組員「ジョージ・スマイルズ」のこと[8]で、彼が名前を呼ばれているところを覚えて以後使用されるようになった。瀕死の際は「ギィ、ギィ」と鳴く。
脳も進化しており、知性を持っている。銃器や網、旗などを使用する他、人間の機械の扱い方を理解し、初めて見るはずの高速脱出機を操縦することも可能とし、更に前時代に中国宇宙軍が飛ばした火星探査機「大鲤鱼二三號(グレイトカープ23號)」や「バグズ1号」を修理して利用している。なお、多くの個体が持っている石器製の棍棒は、武器ではなく岩に付いた苔を削ぎ取り食べるための食具である。バグズ2号の遺したカイコガで養蚕を行い、布や食料としても利用している。2620年には組織化が進んでおり、階級や役割のようなものを与えられた個体が存在し、身体に装飾具や衣装を身に付けた個体がテラフォーマーの部隊を統率している。また、カイコガという動物性タンパク質を摂取したことで、より巨大で筋肉質な肉体をした、両腕に紐を3本ずつ巻いている力士型テラフォーマー[注 7]という個体が複数存在する。
人類の侵攻をさながらナイル川の氾濫の如く被害をもたらすが同時に新たな恵み(技術・物)をもたらすものと捉えて、人間をある意味では『神』のように信奉し、スキンヘッド型のテラフォーマー達を頭目としている。『\・|・/』の元、組織化していたが、アドルフとの戦いの結果『\・|・/』が死亡したことで、一人のカリスマに頼った形態から「学習し蓄積し進化する」形態へと変わった。これによりバグズ(M.O.)型テラフォーマーも、生産体制の変化からか、複数個体が出てくるようになる。同時に指導者として『・|・』の模様を額に描いたテラフォーマーを頭目とするが、エヴァ・フロストの攻撃で死亡。『||・||』のスキンヘッド型のテラフォーマーが新たな指導者として登場した。
原始的な移植手術によりバグズ2号で死亡した乗組員の能力を持った個体「バグズ型テラフォーマー」が登場し、ANNEX1号で死亡した乗員、もしくは乗員の体の一部を奪取しその能力を持った個体も登場している。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
ネタバレ

arca さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

原作未読派はどう感じるのだろう

【感想】
原作既読

原作を読んでるので、それなりに楽しめたが、
未読の人にはわかりにくい内容だったのではないか。
「酒場の二人の話し合い」って何なの?って人とかいると思う。

登場人物の多さ、背景設定の深さを考えると、
仕方ない気もするが、もう少しわかりやすくしてほしかった。


あとは、1~3話の規制がもったいなかった。
あれで離れた視聴者もいると思う。

アニメを見る→その人が原作を買うという流れを作れなかった原因でもある。
(その上、今回は規制が話題になりすぎて、アニメ化失敗したなという評判が広がったのがさらに輪をかけ…)


最終話の気合いはいった演出を毎話やってくれれば、よかったのよ!
最終話はあつかったです!

まぁ、それはおいておくとして
二期あるような終わり方
{netabare}
「俺たちの戦いはこれからだエンド)
{/netabare}
だったが、どうなんだろう。

ジョセフの活躍や各国家間のやり取りなど内容的にはまだまだやれるとは思うけど、円盤の売り上げが…

個人的には、続けてほしいが、あまり期待はしてない

原作はおもしろいので、興味ある方は読んでみてはどうだろう?

--------------------------------------------------------------
【11話】
{netabare}
けいじ回。
{/netabare}

【10話】
{netabare}
アドルフの想いの描写よかったな…

次は1班の戦いか。
{/netabare}

【8&9話】
{netabare}
アドルフ人気だからこの尺の使い方も理解できるけど、
アニメから入った人には響かないのではないかという印象。

もう1話つかうのかな?
{/netabare}

【7話】
{netabare}
ロシアつええ

次回はアドルフ回かな。
{/netabare}

【6話】
{netabare}
ミッシェル、アレックス、膝丸燈の活躍により、
危機を脱する。

第二班に他の班からSOS要請がきてるようだが・・

最後に描写されたのは第三班かな?
{/netabare}

【5話】
{netabare}
膝丸は何の生物がベースなんだろ?
ミッシェルつよすぎんよ・・

最後に、2班がピンチに!
ミッシェルさすがに死なんよね・・
{/netabare}

【4話】
{netabare}
第一班の戦い。
シーラが死亡し、マルコスが奮闘中。
マルコスの手術ベースはアシダカグモ。

バグズ手術という技術をテラフォーマーに盗まれた人間だが、
モザイクオーガンというテラフォーマーの持つ臓器を使用する(盗む)ことで、上位互換のM.O.手術という技術を開発した。

バグズ手術されたテラフォーマーが登場したが、
バグズ手術の上位互換であるM.O.手術を受けた隊員たちがテラフォーマーと戦っていく。

{/netabare}

【3話】
{netabare}
失敗と思ったら作戦続行。

幹部つよい。
みんなが分散する作戦に以降。

第三班でイワンの姉エレナが死亡。

規制が多すぎて、戦闘シーンがなんだかなぁ・・
あと、黒丸はひどいww
{/netabare}

【2話】
{netabare}
テラフォーマーが宇宙船に入ってきて、
みんなを殺害。

アネックス1号作戦失敗。
{/netabare}

【1話】
{netabare}
火星からのウイルスで人間が滅亡しようとしてる中
それを防ぐために調査にいくらしい。
その調査を妨害するのがテラフォーマー=ゴキブリ

主人公の小町小吉含む何人かが
手術を受けて、火星に出発。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

76.5 12 宇宙船アニメランキング12位
巌窟王 -がんくつおう(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (600)
3349人が棚に入れました
パリの青年貴族・アルベールは退屈な日常に飽き、刺激を求めて、親友のフランツとともに、カーニバルで賑う月面都市・ルナを訪れていた。
そのころ、ルナの社交界では東方宇宙からやって来た謎の紳士、モンテ・クリスト伯爵の話題でもちきりだった。オペラ座でモンテ・クリスト伯爵の姿を見たアルベールはその存在感に圧倒され、成金とも怪人とも呼ばれるその紳士に興味を引かれる。やがて、モンテ・クリスト伯爵との交流を深めていったアルベールは、伯爵の妖しい魅力の虜となっていく…。
ネタバレ

文葉 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

良作SFミステリー

「三銃士」で有名なアレクサンドル・デュマ・ペールの小説「モンテ・クリスト伯」を元にしたアニメ。
脇役の一人に過ぎなかったアルベールを主人公にしたり、
未来のパリや、宇宙を舞台にしたりとSF色を強くしてる。

制作:GONZO 全24話

一部衣装をANNA SUIがデザインしたり、
作画は衣装や模様にテクスチャーが浮かんだり目に慣れるまで独特ですが綺麗です。
愛と復讐がテーマなので、貴族同士の泥沼満載なので人によっては視聴中ストレスが溜まるかもしれない。
精神的に不安になるような背景と効果とキャラが若干いるので、
ファミリーで観たり、お子様と観るのはオススメできないです。
一人でコッソリ嗜むのがオススメ。

衝撃の18話{netabare}
EDで有人操縦式の人型ロボット兵器みたいなのが出てたので気になってましたが、あれは「鎧」と呼ばれるようですね。
突然鎧で戦う場面見たときは「間違えて違うアニメの録画したかな??」と思うほど世界観とマッチしてなかったですw
その鎧の威圧感と不自然さに爆笑してたら、実はアルベールは一服盛られて
フランツが戦ってると気づき表情が青ざめました。

アルベールのことを「友以上に」想い、伯爵の真の姿を見破って警告していたのはフランツだったんですね。
アルベールは潜伏偵察するときも正面から行こうとしたり純粋ゆえの世間知らずでしたが、フランツのような良い友達に恵まれたことは唯一の幸運でしょう。
フランツが惨たらしい死を迎え、アルベールが叫び、唐突に迫るEDには
あまりにも恐怖を感じて・・18話を観た後は何もやる気が出ずベッドに横たわってはフランツのことを考えました。
普段アニメの内用は引きずらないはずですが、次の日の仕事の時さえ落ち込むほどにこのアニメにハマったことに気づいたのです。{/netabare}

OPとED{netabare}
OPとEDがどちらもJean-Jacques Burnelの曲。
洋楽のアニソンって珍しいですよね。
どちらもモンテ・クリスト伯爵/エドモン・ダンテスの心情を歌った歌詞でOPは「WE WERE LOVERS」最終回で和訳付きで流れるので鳥肌です。
EDは「You won't see me coming」ドラム連打から曲が始まり復讐や恨みを綴った歌で歌詞の中に何度も「エドモンダンテス」と入ってることから23話のクライマックスに繋がります。

<親愛なるアルベールへ>
(20話のフランツの手紙がメッセージ性があったので忘れないように一部記したいと思いました)

「君がこれを読む時はおそらく俺はもう傍にはいないだろう
だからプレゼントの代わりに聞いて欲しい
アルベール・・いいか 決して誰も恨むな
俺、思うんだ

愛する気持ちも、憎む気持ちも、
最初は人を思う気持ちから生まれたんだって
悲しいことに思いは時として相手に届かず愛が憎しみに姿を変えることもあるだろう
そんなときは子供の頃を思い出して欲しい
傷ついても傷ついてもまっすぐにしか愛せなかったあのころを

どうか生き続けてくれアルベール
傷つくことを恐れずまっすぐに人を愛して
お前に逢えて本当に幸せだった」

この言葉があったからこそ、アルベールは誰も憎むこともなく
ただ真っ直ぐに生きて、第一話の世間知らずな少年ではなく
誰かを懸命に愛せる人に変われたのだろう。
この作品のメッセージ性はこの手紙の中にあると思う。
予告で言っていた「待て、しかして希望せよ」の言葉の意味を
最終回のエドモンの手紙で知り、今、余韻に浸る {/netabare}

感想とまとめ{netabare}
視聴時、凄くストレスが溜まった・・
一日一話で見てると前半(特に一話目なんて)穏やかな始まりだったけど
後半に進むにつれて貴族同士の泥沼やユージェニーの両親、エロイーズに凄く腹が立った。ユージェニー可哀想すぎる・・。
アンドレア・カヴァルカンティ侯爵が外面良くしてるのに時々悪意に歪んだ表情を見せるのが素直に気持ちが悪くてスタッフの魅せ方がすごく上手いと思った。
毎回語り手がフランス語でシャレオツって思ってたら22話で語り手が巌窟王と知る。
巌窟王+エドモンダンテス=モンテ・クリスト伯爵と知るまでの過程も丁寧で面白い。
ペッポが女装の美少年という設定を途中忘れて、アルベールがユージェニー奪回する20話は心に染みた。最終回でモデルになったのは意外(笑)
最終回でアルベールが苦労の末に大使の秘書となり、ヴァランテーヌとマクシミリアンが幸せそうで良かった。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 41
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

人は愛するが故に笑い、泣き、そして憎む…。それでも僕は…

(2012/9/9:1週目)
{netabare}1話~9話までは引き込まれるように観ていましたが15話までは少し中だるみ感が個人的にですがありました(^_^;)それ以降は食い入るように観れたので良かったです!

フランツの言葉で印象に残ったのは、「愛しさと憎しみなどは人を思う感情から生み出される」ですね。
モンテ・クリスト伯爵の復讐は人を想うが故に起こった事なのかもしれません…

良い作品でした!まだ観たことがない人はぜひ一度観てください(^・^){/netabare}

(追記:2012/11/30 2週目)
25年前、無実の罪を期せられた伯爵が25年後に復讐相手の家族を巻き込みながら復讐を成し遂げる物語です。

内容は復讐劇だけあって、かなり濃いですが主役は伯爵ではなく、アルベール子爵です。

伯爵の復讐ですが、{netabare}「他人の恨みや妬みと言うものは本人の預かりしらぬ所で密かに成長していくものです。本人が幸せであればあるほど」{/netabare}からもわかるように憎しみを強く抱いています。

ですが、{netabare}ダングラールに復讐を果たす際,伯爵(巌窟王)は毅然とした顔をしていたのに対しエドモンは泣き顔だった{/netabare}ので、憎しみだけでなく友人に手を掛ける事に対する悲しみもあったのでしょう。

そんな伯爵の最大の復讐相手であるアルベール子爵に送った言葉が{netabare}「待て。しかして希望せよ」{/netabare}でした。
なぜ、この言葉を送ったのか?{netabare}「悲しい時に想いが相手に届かず、愛が憎しみに姿を変える時もあるだろう・・そんな時は子供のころを思い出してほしい。傷ついても傷ついても真っ直ぐにしか愛せなかったあの頃を」{/netabare}から思うのは、かつての伯爵はアルベールのような真っ直ぐな性格だった事が窺がえます。

復讐事態は伯爵メインで進みますが、もう一つの復讐(伯爵の大きな復讐の過程として利用された)で観られるカヴァルカンティ候(CV:関智一)の演技力にも目を向けてみて下さい。

伯爵の復讐は絶望、憎しみ、畏怖の念に満ちていたかもしれない。それでもアルベールは{netabare}「貴方(エドモン)のように生きたい」{/netabare}と伯爵の{netabare}死に際{/netabare}に言った。

伯爵の真っ直ぐな愛が何時しか憎しみに変わり、復讐という形で幕を閉じたとしても、それでも僕は傷つく事を恐れずに、かつての伯爵のように真っ直ぐに人を愛する…



以下、楽曲の和訳
(検索したら見つかったので勝手ながら拝借しましたm(__)m)
・OP

{netabare}心にもない残酷な言葉
そして嘘もあった

決して貴女を泣かせるつもりなどなかった

でも愛とは私達を弱くする反面
強くもするもの

そしてまもなく

私は完全に貴女に心を奪われた
貴女に溺れ

自分を見失い 貴女に魅了され
翻弄されて 私は茫然とする

すべては思うままに

だから今宵私は歌おう
全ての友への歌を

二度と会うことのない友へも

昔の友
いまでも敬愛する友たち

そしてもう一度会いたい
友の為に歌おう

貴女が私を愛してくれることを
ただ祈る そして
私を信じてくれることを

私と共に笑い 共に泣き
静かなる時を共に過ごしてくれることを祈る

永久の愛を私に

貴女と私は恋人同士だった

二人の夢が潰えたのは
人生のせいではない

そう友の裏切り

そして私達が結ばれることは
もう決してなくなった{/netabare}

・ED

{netabare}私はもはやかつての私ではない

そして、お前の目にするものは、真実と異なっている
 
私はお前に会う為に、こうして宇宙を越えてきた

未知なる物を恐れる事はない

お前は気付かないだろう

お前は気付かないだろう

私の一撃までは!
                                         
私が一人の男だった時、一人の女性を愛した

しかし今の私は過去から来た化物だ
 
復讐は時間をかけ慎重にやるのが効果的なのだ

遠からず全ては私の思惑どおりになるはずだ

お前は気付かないだろう
  
お前は気付かないだろう

私の一撃までは!

お前は気付かないだろう

お前は気付かないだろう

私の一撃までは!

エドモン

私の名を呼ぶがいい

それが私の名だ

エドモン

それが私の名だ!
                   
エドモン

私の名前なのだ!!{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

本当に残念だ… 隠れた名作

これだけでも無くせばかなり良かったと思う点
・ホモ臭+女装少年{netabare}(ペッポ){/netabare}
・女性向けを狙ったのかと思わせるキラキラ演出
・23話の {netabare}エドモン・ダンテスへのキス{/netabare}
・テクスチャを使った作画

兎に角ストーリーは素晴らしい出来。
まぁ過剰なホモ演出というか実際ホモは一人でガチホモしいのは無いので男でも十分楽しめる。
ってかちゃんと女の子のヒロインいるので安心して下さい。

ただ如何せん前半のスローペースがキツイかもしれないが
平和な日常→謎が少しずつ判明→後半からの怒涛の結末への流れ
もう兎に角後半の怒涛の流れが面白い。
我慢すればそれだけの見返りはあると思います。
後クズ大人の権力争いやら仮面夫婦やら不倫やらでドロドロします。昼ドラみたいです。総じて親はクズです。ただそこが面白いんですけどね。
後は上記の事柄かな。

もっと突っ込みたい点
・無駄に長くて覚えにくい名前
名前を覚えるのがめんどくさいがまぁフランス人だもんね。
・やたら出演人数が多い
顔と名前と人間関係を覚えるのがry
・人間関係が整理しにくい
まぁ人間ドラマだからしょうがないけど度々wiki見て確認して誰が誰と家族で誰が誰と不倫してるとか確認してるうちにややネタバレ食らったのは痛かった。見てない人は見終わってからwiki見ましょう。


疑問点
{netabare}・なんで少年の女装設定にした?素直に少女じゃダメなの?
・なんで23話でキスした?ハグだけで良かったのでは?これのせいでなんか冷めちゃったんですが…
・なんで23話で親父を置き去りにした?まぁ助けなくても良かったけど母親助かるなら助けたほうがスッキリしない?むしろ親父だけ死ぬなら母親も死んでも良かったのでは?
・23話どうして天井が崩れて崩壊したの?まぁ演出なんだろうけど
・なんでテクスチャとかいうの使った?まぁ後半には慣れてたから気にならなかったけど慣れるのに12話位はかかった。
・どうしてホモ要素を取り入れた?原作もそうだから?フランスなら普通なの?どうして日本風にしなかった?
・フランスってホモ多いの?ほっぺにキスは挨拶なの?
・どうして男のキラキラ演出を入れた?女向けにしたの?それとも煌めいたらいい男に見えるの?
・なんでニューヨークに一緒に駆け落ちしなかった?やっぱホモだったの?伯爵とケリを付けたいからって事でいいのかな?
・前半やたらダレてないか?十数話にまとめたほうが面白かったのでは?
・つかみが足りなさ過ぎない?
・10年程度でのし上がれるのか?
・金の亡者のおっさん何処行った?
・やっぱりペッポは主人公が好きだったの?
・このアニメって知名度高いの?売り上げ上がったの?
・このアニメをダメにした犯人って
友情デザイン - 小林誠?
・巌窟王のフランス語わかんないんだけど?{/netabare}

何はともあれ見どころは後半の怒涛の流れですねぇ~
本当に凄いです。一気にフラグ回収していきます。
そこまでがダレて長いし顔と名前を覚えるのが大変で残念なんですが、8話から解決編へ!12話でムネキュン!頑張って18話まで見れれば泣けるかも?もうその後は怒涛の展開です。
時間があれば是非ともお勧めしたいかもしれない隠れた名作でした。
それからEDマジかっけぇ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

69.7 13 宇宙船アニメランキング13位
Classroom☆Crisis(クラスルームクライシス)(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (604)
3299人が棚に入れました
火星に作られた日本の新たな都道府県のひとつ、「第4東京都」。この都市の経済特区である「霧科市」に、
航空宇宙事業で名をあげた超一流企業、「霧科コーポレーション」があった。
この会社は様々なジャンルにシェアを広げつつ、「霧科科学技術学園」という私立学校も運営していた。
これだけでも特殊なのだが、さらに異彩を放つクラスが学園内にある。
昼は学園で生徒として勉学に勤しみ、放課後は社員として会社に出社し発展型試作ロケットの開発という重要なプロジェクトに携わっているのだ。
それが「霧科コーポレーション先行技術開発部 教育開発室」――通称「A-TEC」である。

この部署の室長を務める若き天才エンジニア瀬良カイトは、学園に通うA-TECの生徒達の
担任教師でもあり、熱血ロケット先生と呼ばれ親しまれて(?)いた。

物語はこのA-TECに転校生・霧羽ナギサがやってくることから始まる。
創業者一族の名を冠するこの男は、先行技術開発部部長に就任するやいなや、A-TECがこのまま高コストのお荷物部署であり続けるようならばメンバーをリストラし、部署を解散させると宣告する。
それを防ぐには今まで湯水のように使ってきた予算を節約し、開発コストを大幅に削減しなければならない……。
今まで目を逸らし続けていた現実をつきつけられたカイトは、果たしてA-TECの危機を乗り切ることができるのか。
そして霧羽ナギサの真の目的とは――。

声優・キャラクター
森久保祥太郎、雨宮天、小澤亜李、洲崎綾、夏川椎菜、津田美波、豊永利行、南條愛乃、近藤孝行、堀江由衣、阿澄佳奈

nk225 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ClariSデビュー5周年×キキ&ララ誕生40周年、一緒にWアニバーサリーをお祝い♪ なんとコラボシングルが発売決定に

火星に作られた日本の新たな都道府県のひとつ、「第4東京都」。
この都市の経済特区である「霧科市」に、航空宇宙事業で名をあげた超一流企業、「霧科コーポレーション」があった。
この会社は様々なジャンルにシェアを広げつつ、「霧科科学技術学園」という私立学校も運営していた。
これだけでも特殊なのだが、さらに異彩を放つクラスが学園内にある。
昼は学園で生徒として勉学に勤しみ、放課後は社員として会社に出社し発展型試作ロケットの開発という重要なプロジェクトに携わっているのだ。
それが「霧科コーポレーション先行技術開発部 教育開発室」――通称「A-TEC」である。
この部署の室長を務める若き天才エンジニア瀬良カイトは、学園に通うA-TECの生徒達の担任教師でもあり、熱血ロケット先生と呼ばれ親しまれて(?)いた。
物語はこのA-TECに転校生がやってくることから始まる。
新しい仲間を迎え入れようとするA-TECだが、火星へ向かう途上で転校生が誘拐されてしまう事件が発生。
この難局を乗り切れるのは自分たちだけだと判断したカイトはA-TECのメンバーたちと共に、前代未聞の救出作戦に乗り出した――

第1話「遅れてきた転校生」
新たな仲間を迎えようとする、ある日のA-TEC。
しかし、火星へ向かう途上で転校生が誘拐されてしまう事件が発生。
この難局を乗り切れるのは自分たちだけだと判断した室長の瀬良カイトは、A-TECのメンバーたちと共に前代未聞の救出作戦に乗り出す。
しかし、遂に姿を現した転校生・霧羽ナギサの正体は、実は自分たちの上司だった。
ナギサはA-TECがこのまま高コストのお荷物部署であり続けるようならばメンバーをリストラし、部署を解散させると宣告する――。

※キャラクター原案、キャラクターデザイン:かんざきひろ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』
EDテーマ - ClariS『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、『魔法少女まどか☆マギカ』、『ニセコイ』
第1話で「アネモネ」が聴けず残念。

第2話「リストラの教室」
遅れてきた転校生・霧羽ナギサ。
創業者一族の名を冠するこの男は、先行技術開発部部長に就任するやいなやA-TECの面々に、リストラを宣告。
動揺する生徒たちを尻目に早速、A-TECを臨時休業にしてしまう。
そんな中、テレビではA-TECを取り扱うドキュメンタリー番組が放送される。
追い詰められた瀬良カイトは自分も出演したドキュメンタリー番組内の自身の言葉に激励され、反撃の狼煙を上げようとナギサのオフィスへと向かうのだった―。

第3話「経理部から来た女」
ナギサの兄であり、専務取締役・霧羽ユウジはA-TECの予算カットを宣告。
ユウジの動きを不審に感じたナギサは自身の懐刀である経理のプロ、アンジェリーナを呼び寄せる。
彼女の徹底した財務管理でA-TECはさらに追い詰められていく――。

第4話「激突!ユニオンバトル」
ファクトリーもない、金もない、仲間もいない―。
完全に追い詰められたカイト率いるA-TEC。
だがそんなカイトに霧科コーポレーションの労働組合が救いの手を差し伸べる。
カイトは組合に対し、経営陣からA-TECを守ってもらうよう嘆願し、組合も全面協力を約束する。

第5話「旅の恥は上書き」
ナギサとアンジェリーナも引き連れ、A-TECは修学旅行へと旅立つ。
海、そして温泉と束の間の休息を満喫するA-TECの面々。
しかし、ナギサのタブレットが壊れてしまうトラブルが発生。
しかもナギサには今日中にやり遂げねばならない業務があり……。

第6話「忸怩たる一族」
霧科学園の定期試験。
しかしA-TECの専門的分野の試験に、これまでビジネス漬けだったナギサは思いがけず、苦戦を強いられていた。
そんな姿を見かねたミズキは、ナギサに自身の過去を教えてくれることを交換条件に教師役を買ってでる。

第7話「服部花子のいちばん長い日」
性能向上とコスト削減のための勉強会を経たA-TECの生徒達。
大破したX-2に代わる新型試作機X-3の開発も、低予算で何とかやりくりしている。
そんななか、イリスはテストパイロットの講義を受けるため、引率の花子とふたりで出張に出かけていた。
しかし、帰りの便に乗り遅れたふたりは、偶然乗り込んだ霧科の社用機内でトラブルに巻き込まれてしまう――。

第8話「金と選挙と学園祭」
霧科科学技術学園にも文化祭の季節が到来。
A-TECは名物の“ロケット飛行ショー”を今年も出展することになり、クラス総出でその準備に励む日々を送る。
一方、世間では解散総選挙が近付きつつあり、カイトも労働組合へ協力を仰いだ際につながりを持った大宇宙党の村上サダユキ議員から応援演説を依頼されるのだった。

第9話「歓喜なき勝利」
なんとしても大宇宙党の村上議員を潰せ―。そうユウジから命を受け、ミズキとの学園祭の約束を破り、ナギサが向かった先はある料亭だった。そして、そこに現れたのは意外な人物で―。一週間後、いよいよ選挙公示日前日。大宇宙党の村上の動向には未だ大きな変化はなく、やきもきするユウジ。しかし、そこにナギサから一本の電話が掛かってくる―。

第10話「常務 霧羽ナギサ」
選挙戦が過ぎ、新たな年を迎えた霧科市。A-TECは、ひと月後に迫った報告会でのプレゼンに向け、着々と準備を進める。なかでもミズキは寝食も取らず、調整作業に没頭していた―。一方、ナギサはこれまでの功績を認められ常務へと昇進する。そして重役会に加わったナギサはある行動を開始するのだった。

第11話「それぞれの逆襲」
テストフライトの失敗から、なんとか意識を取り戻したイリス。しかし、完成したロケットはスクラップ同然の状況になっていた―。一方、カイトは恩師であるジェイソン・リーと再会する。リーは現在、霧科の社員としてある研究開発に取り組んでいた。そして、そこでカイトは霧羽カズヒサが抱くある野望を聞かされる―

第12話「希望と野望と絶望と」
花子との連絡を最後に行方知れずとなってしまったナギサ。A-TECの面々は花子からナギサの危機を知らされ、捜索に動き出す。一方、カイトはナギサの記したある資料を見つけるのだった―。

第13話「史上最大のプレゼン」
A-TECが団結し臨んだ救出作戦もむなしく、拉致されたナギサを乗せたロケットは無情にも発射されてしまう―。そしてナギサを取り戻せないまま、A-TECの存続を決する最後のプレゼンの時間も刻一刻と近づいていた。絶望的な状況のなか、ミズキはある作戦に打ってでる。

ClariSデビュー5周年×キキ&ララ誕生40周年、一緒にWアニバーサリーをお祝い♪ なんとコラボシングルが発売決定に
これまで数々のアニメ作品とタイアップしてきた、人気ガールズユニット「ClariS」は、本年デビュー5周年! なんとこのたび、本年誕生40周年を迎えた株式会社サンリオの人気キャラクター「リトルツインスターズ(愛称:キキ&ララ)」とのコラボが決定! ダブルアニバーサリーコラボシングル「Prism」が、11月25日(水)に発売されると明らかになりました!

本CDはキキ&ララ誕生40周年を記念してサンリオが実施している、キキ&ララが実現したいさまざまな夢をウェブサイト上で発表し、一般の方から目標数以上の賛同を得ると具現化するイベント「キキ&ララ ドリームファンディング」により実現したもの。「ClariSのクララちゃんとカレンちゃんと一緒にアニバーサリーをお祝いしたいな☆」「アニバーサリーソングを一緒につくりたいな☆」という5つ目のキキ&ララの夢が多くの方々の賛同を得てコラボシングル化が決定しました。

★ClariS 13枚目のシングルとなる「Prism」の完全生産限定盤は、大判の絵本仕様で10,000枚完全生産限定(シリアルNo.入)! ジャケットにはキキ&ララ風のキャラクターとなったClariSメンバーのクララとカレン、キキ&ララが一緒に登場。また、完全生産限定盤特典DVDにもジャケットと同様の世界観で制作された特別なMusic Videoが収録され、ClariSファンだけではなく、キキ&ララファンにとってもマストアイテムとなっています。

★表題曲「Prism」はClariSとキキ&ララのダブルアニバーサリーを祝うキラキラのポップチューン。奇跡的にベストマッチした両者の世界観を描いた歌詞、音で紡がれた必聴の作品に仕上がりました。作詞・作曲はClariS 11thシングル「border」や、AKB48、藍井エイルさん、遊助さんなども手掛ける重永亮介氏。Music Videoは宇多田ヒカルさん、Charaさん、中島美嘉さん、VAMPSなどを手掛ける喜田夏記監督の作品となっており、楽曲だけではなく注目が集まります。

◆ClariS×リトルツインスターズ(キキ&ララ)シングルCD商品情報
★今回特別に描き下されたキキ&ララ×ClariSのコラボデザインパッケージの゛完全生産限定盤゛と゛通常盤゛2形態で発売!

【タイトル】「Prism
【アーティスト】ClariS
【発売日】2015年11月25日(水)
【価格】
 ・完全生産限定盤 ¥2,000(税抜)
 ・通常盤 ¥1,167(税抜)
【収録曲】
1.Prism 作詞・作曲・編曲:重永亮介
2.SECRET 作詞・作曲・編曲:丸山真由子
3.セピア 作詞・作曲・編曲:KOH
4.Prism -Instrumenatal- 作曲・編曲:重永亮介

『クラスルーム☆クライシス』EDテーマはClariSの「アネモネ」に決定! コメントも大公開!
エンディングテーマは、これまでも数多くの人気アニメを手掛けてきたClariSに決定です! コメントも到着したので、ここに公開しましょう。

◆メンバーのコメント公開!
クララさん:「アネモネ」は恋をしている女の子の少し苦しくて切ない気持ちを疾走感のあるサウンドにのせて歌っています! 切なさが皆さんに伝わるといいなと思います。サビなどはとてもキャッチーで覚えやすい曲だと思うので、アニメと一緒に楽しんで頂けたら嬉しいです! 私も「Classroom☆Crisis」はどんなストーリーなのか、曲とどんな風にリンクするのか今からとても楽しみにしています♪ 皆さん一緒に楽しみましょうねっ!

カレンさん:アネモネという曲は私にとって、とても等身大な歌詞で、気持ちが込めやすい楽曲でした!! アネモネの花言葉も意識しつつ、好きな気持ちを言いたいのに言えないもどかしさや、一方的な想いの辛さや不安の中にも少しづつ前を向いていく恋心を思って歌いました(*^^)是非楽しみにしていてください☆彡 私もこの曲がアニメとどうリンクして物語が進んでいくのか今からとても楽しみです♪♪

ここからコネクトしていく新たなClariSの物語――「ClariS 1st Live“扉の先へ“」
2015年7月31日(金)、現役女子高校生新感覚☆レトロフューチャーポップユニット・ClariSのワンマンライブ「ClariS 1st Live“扉の先へ“」がZepp Tokyoにて行われた。2010年から活動を開始し『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』や『魔法少女まどか☆マギカ』、『〈物語>シリーズ』など大人気アニメの主題歌を担当、2015年4月には初のベストアルバムもリリースし、その勢いは年々増していくばかり。本稿では、そんな彼女達の5年間の集大成とも言える初のワンマンライブの模様をレポートしていく。

●ClariS城を舞台に紡がれる新たな物語の始まり!
ライブの開演数分前、今か今かと始まりを待ち侘びる観客の前に現れたのは、ClariS城の執事を名乗るウサギのアイマスクとタキシードに身を包んだ1人の男性。軽快なジョークと共に諸説明が語られると、ちょうどライブ開始時刻の18時。すると男性は「さてさてそろそろ出発の時間にちょうどいいかな。皆様も私の後に離れず付いてきてくださいね」と言い残し舞台から立ち去り、観客を物語の世界へと誘っていった。

間もなくして眩いライトに照らされながらも、純白の衣装に身を包んだClariSの2人が姿を現し「reunion」を歌いつつ登場、開始早々に観客を大きく沸かせていく。そこから息つく間もなく「Clear sky」「irony」「border」を続けて披露。名曲のオンパレードに観客のボルテージは天井知らずでどこまでも上昇していく。

次曲「CLICK」の前奏中に2人は「皆さん「ClariS 1st Live“扉の先へ“」へようこそ! 一緒に盛り上がっていきましょう!」と声高らかに観客へ歓迎の挨拶を述べた。また、時にお互い背中を合わせながら歌う姿にファンのテンションもヒートアップ。2人を眩ませていた薄いカーテンが消え、姿が明確に視認できるレベルまで姿が明かされていった。そして「Reflect」ではカレンのキレのあるダンスや観客と共に大きく手拍子を打つクララと、2人のテンションもまさに最高潮。最後に背中合わせの2人が、互いの片手でハートを作り会場内に大きな歓声が響き渡った。

●ノンストップで駆け抜けるClariSワールド!
夜空に広がる無数の星をイメージした演出を背景に2人が披露したのは、本公演2日前に発売したばかりの新曲「アネモネ」。好きなのに本当の気持ちは言葉に出来ない、そんな切ない歌詞に思いを込めて2人は歌い上げ、対する観客は彼女らの歌声を一言一句零さぬよう聞き入るのみ。会場内はまさに至福の時間に包まれていった。その後は「アネモネ」のカップリング曲である「YUMENOKI」「paste」を続けて出し惜しみなく熱唱。その際2人は、自らのイメージカラーのパステルピンク(クララ)とパステルグリーン(カレン)に輝いたペンライトを手に、観客と会場を光の海に包んでいった。

曲が終了し、突如として激しい雷雨と轟音が響き渡った会場。次第に雨が止み、雫が落ちる音を合図に「rainy day」を歌いながら登場した2人。可愛らしいレインポンチョと長靴を着こなしながらも傘を手で回しつつ、雨上がりの無邪気な少女を連想させる振る舞いでパフォーマンスをしていった。

また「ナイショの話」の際にも早々と衣装チェンジ。素顔が明らかになりそうな程ギリギリなサングラスに、黒を基調としたスカートを身にまとい「みんなー! 盛り上がってるー?」「一気に行くよー!」と口にしステージを駆け巡り、会場は更なる盛り上がりを見せていった。

その後も「with you」や「RESTART」などをミックスしたDJ和によるメドレー「ClariS Special mix」や、各々のイメージカラーで彩られたドレスを纏いつつも思い思いに「ルミナス」「眠り姫」「コイノミ」を歌い、本公演の幕が閉じていった。

●アンコールでファン待望の全国ツアーがついに発表!
観客の熱いアンコールに応え再びClariSはステージに姿を現した。真っ白なフリルがふんだんに施された衣装に身を包みながら歌った楽曲は「カラフル」。お互いの周りをグルグルと回りながら、時に見つめ合い、時にダンスを踊り、仲睦まじくパフォーマンスをしてみせる。

曲が終了するや否や、本人達からお知らせがあるとのこと。なんと2016年の春から初の全国ツアーが行われる旨が、この場を持って発表された。この報告に対し、跳んで喜ぶ観客や歓喜の声を上げる観客が多数見られるほど。この時を持って会場内の熱気は最高点に達し、ラストナンバーである「コネクト」が彼女達から届けられることとなる。そして再び相見えることを願うかのように2人は指切りを交わし、ClariS初のワンマンライブの幕が下りていった。

クララとカレンが今、目の前に。素顔を隠した新感覚☆レトロフューチャーポップユニット、ClariSの1stライブは大盛況!
2015年7月31日、Zepp Tokyoにて、ClariS(クラリス)のファーストライブが行われた。

2014年11月に、卒業したアリスに代わってカレンが加入し、クララとカレンの新体制となったClariS。それ以前に企画イベントを開催したことはあったが、ワンマンライブは今回が初めて。もちろんチケットはソールドアウトで、フロアは超満員。新生ClariSをその目で見られるということで、観客のボルテージは開演前から高まっていた。

まずは進行役として、うさぎの仮面を被った執事が登場。「ClariS城にお越しいただき、ありがとうございます」とあいさつ。

ステージの巨大スクリーンにCGによるClariS城が映し出され、観客はそこに招待されるという趣向だ。

柱時計が6時の鐘を鳴らすと、重厚な扉が開き、いよいよライブがスタート。クララとカレンがステージ上段に姿を見せると、大歓声が上がる。

デビュー以来、素顔はずっと秘密にされてきたClariS。記念すべき初ライブでも、2人が立つのはスクリーンの向こうだが、姿形や衣装まではっきりと見える。顔の上半分は白いベールで覆われていたが、歌に合わせて動く唇としなやかなダンスは、ずっとCDでその声を歌い続けてきた彼女たちが、今、目の前にいることを強烈に印象づけてくれた。

クララのパステルピンクと、カレンのパステルグリーン。2人のイメージカラーを使ったカラフルなCGをバックに、1曲目の「reunion」から、2曲目の「Clear sky」へ。

「reunion」はクララとアリスの頃に行われたイベントで、2人がシルエットで初めてファンの前に現れた時に歌った曲。「Clear sky」は、クララとカレンになって最初に発表した曲。1曲目から2曲目への流れは、ClariSの進化を表現しているように感じられた。

3曲目の「irony」では、曲間で2人が観客に声をかけ、ここでも大歓声が上がった。

今回のライブのタイトルは“扉の先へ”。CGの扉がひとつ開くごとに、ClariS城の中へと入りこんでいく。

7曲を歌い終えると、再びうさぎの執事が登場。「今宵は晩餐会が執り行われます」「晩餐会では、初お披露目の曲をご用意させていただいています」と、観客を晩餐会へと招待する。

スクリーンに城の大広間が映し出される中、クララとカレンが歌ったのは、最新シングル「アネモネ」。そこから「YUMENOKI」「pastel」と、カップリング曲もまとめて披露していく。

やがてClariS城は朝を迎えて、2人もパジャマ風のドレスに衣装チェンジ。寝室のCGをバックに、クマのぬいぐるみを抱いての「Wake Up」、長靴とレインコート姿になっての「rainy day」と、それぞれの曲のイメージに合わせた姿に。

「ナイショの話」では、初めてステージ下段に。顔を覆っていたベールの代わりにサングラスをかけただけの姿でフロアに近づき、このライブでもっとも2人の素顔に近づけた瞬間となった。

DJ和の“ClariS Special mix”で盛り上がった後、いよいよライブはクライマックスに。「ルミナス」「眠り姫」と続いた後、「ラストー!」の声とともに「コイノミ」を歌い上げ、2人はいったんステージを後にした。

アンコールでは、肩を露わにした大人っぽいドレスに着替えて登場し、まずは「カラフル」。

ここで2人の初めての長いMCが。
「みなさん、本日はお越しいただきありがとうございます」「ここでみなさんにお知らせがあります。来年の春に初の全国ツアーが決定しました!」
クララとカレンの肉声によるインフォメーションに、会場からは大歓声が。
そしていよいよ最後の曲へ。歌われたのは「コネクト」。アンコールの2曲は「魔法少女まどか☆マギカ」つながりとなった。

クララとカレンがステージから去ると、再び柱時計が現れて、時計の針が戻っていき、6時へ。

まるでこの夜のライブが夢か幻であったかのような演出が施され、うさぎの執事の「またお会いしましょう」という別れの挨拶で、ライブは終了した。

素顔を見せることのないClariSが、大勢のファンの前で繰り広げたファーストライブ。それはクララとカレンらしいガーリーな世界観に満ちたCGや、白のかわいい衣装とともに、CDでおなじみの歌声を聴かせてくれた、不思議な空間だった。2人の表情は秘められていたが、そのステージには確かにClariSがいた。

7月31日開催「ClariS 1st Live“扉の先へ“」のセットリスト公開! 先日発売したばかりの新曲もお披露目!!
デビュー5周年を迎え、4月には待望のベストアルバム、7月29日にはTVアニメ『Classroom☆Crisis』のEDテーマ「アネモネ」をリリースし、更なる躍進が期待される新感覚☆レトロフューチャーユニット・ClariS。そんな彼女たちが新たな扉を開くステップとなるワンマンライブ「ClariS 1st Live“扉の先へ“」が、2015年7月31日(金)、Zepp Tokyoにて行われました。

新生ClariS初となるワンライブは「irony」や「ナイショの話」、「ルミナス」などの人気楽曲から、先日発売したばかりの新曲「アネモネ」までを披露しました!
チケットはもちろん即完売となったこの公演に集まったファンが埋め尽くす超満員の会場は、開演前からすさまじい熱気に包まれた。

18時ちょうどにライブはスタートし、遂にClariSの2人がステージに登場。色鮮やかな映像が織りなすClariSワールドの中、デビュー以来謎のベールに包まれていた2人の姿が紗幕越しにはっきり見え、衣装のベールで顔の半分ほどは隠れたままだったが超満員の会場は大熱狂。アンコールを含め全19曲を披露し、最後のMCでは来年に全国ツアーを実施する事が発表された。遂にその姿を現し始めた驚異のユニットClariSから目が離せない。

■「ClariS 1st Live“扉の先へ“」
2015年7月31日(金)@Zepp Tokyo

[セットリスト]
M1 reunion
M2 Clear sky
M3 irony
M4 border
M5 CLICK
M6 STEP
M7 Reflect
M8 アネモネ
M9 YUMENOKI
M10 pastel
M11 wake up
M12 rainy day
M13 nexus
M14 ナイショの話
M15 ルミナス
M16 眠り姫
M17 コイノミ

EN1 カラフル
EN2 コネクト

ClariSニューシングル「アネモネ」MVは、初のノーアニメ&ノーCG!? 30以上の仕掛けを盛り込んだ立体絵本が解禁に
2010年のデビュー以来、CD総出荷枚数が100万枚を超え、快進撃を続ける “新感覚☆レトロフューチャーポップユニット”ClariS。このたび彼女達のニューシングル「アネモネ」の発売を記念し、ClariS史上初! ミュージックビデオフルバージョンがYouTubeにて公開スタートしました!

公開は、ニューシングル発売から1ヶ月間の8月28日(金)23:59までの期間限定。総撮影時間は24時間という、これまでのMVとは異なり、一切アニメーションやCGを使用していません。クラフト感あふれる手作り立体仕掛け絵本が主役のミュージックビデオになってます。

◆これまで敢えて踏み込まなかった、ノーアニメ、ノーCG!
★今回のミュージックビデオでは、一切アニメーションやCGを使っていません。顔出しをしていない二人の唯一のイメージソースである、二人のイラストを中心にミュージックビデオが作られることの多かったClariSの、初めての試みです。

◆あちこちに仕掛けが組み込まれた立体絵本
★オリジナルストーリーに合わせて制作された手作りの仕掛け絵本は、見開き26ページ、その厚さはなんと13センチと、非常にボリューミー。綿密に計算されたページ構成と仕掛けの数々は必見です。

★アネモネの花から涙の雫が落ちたり、イルカが飛び跳ねたりといった仕掛けの数は、細かいものも含めると30ヶ所以上にものぼり、総撮影時間は24時間に及んだとのことです。ファンなら気付くであろう小ネタや伏線も仕込まれており、自転車のシーンではビルボードにClariSのイラストが登場するなど、随所にこだわりがちりばめられています。

◆アネモネ頭の少女と、人間の少年の恋物語。
★今回のミュージックビデオは、タイトルの「アネモネ」にあわせ、人間の少年に恋をした白いアネモネの花が、人間の体を得て少年を探し旅に出るというストーリー仕立てになっています。アネモネの花言葉や曲の歌詞から連想される切ない展開と、ClariSらしい柔らかくファンタジーな世界観が合わさった見応えのある1本です。

★人間の体を得たアネモネ少女は、地球上を探しまわり、ついにはロケットを作って宇宙へ。ブラックホールに突入し、現実世界とつながる扉をひらく。現実世界に登場したアネモネ少女は、絵本の中の自分を前ページへと遡らせ、少年との再会を果たす。好きな人に会いたいという一途な気持ちが、自分を花から人間へと成長させたというおとぎ話になっています。

『ClariS』デビュー5周年!正体不明!?の現役高校生アイドルユニットの魅力
今年デビュー5周年を迎え、4月15日に初のBESTアルバムをリリースした高校生デュオ『 ClariS 』。

2010年に当時は『アリス』と『クララ』の二人による現役中学生デュオという触れ込みでメジャーデビューを果たし、現在まで数々のアニメタイアップ曲をリリースしてきた。
15歳でアニソングランプリを制した『鈴木このみ』さんや『春奈るな』さんなど、今や10代でメジャーデビューを果たす実力ある若いアニソンシンガーは珍しくなくなってきた。
その中でも、中学生にして動画サイトへの投稿動画から目にとまりスカウトに近い形で『リスアニ!』というアニソン雑誌の記念すべき創刊号の付録CDでインディーズデビューを飾りその年にアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の主題歌『irony』でメジャーデビューという、まさにシンデレラストーリーのような大抜擢デビューを果たした。
『supercell』やアニサマにも出場経験のある『ピコ』などを初めとした、動画サイトから火がついた方たちが次々とデビューをする、という気運が高まっていた当時に置いてもかなり鮮烈なデビューであることが伺える。

大人びた歌声とキレイなハーモニーが冴えるClariSのアニソン
彼女たちの楽曲の多くは、ローティーンとは思えない大人びた歌声の中にも垣間見える幼さの残る声と、ハイトーンなふたりのキレイなハモリが特徴的な、キュートでそして切ないガールズポップサウンド。

メジャーデビュー曲となった『irony』はゆったりとしたメロディラインに、『俺妹』のヒロインである中学生の桐乃のような、思春期特有の素直になれないツンデレちっくな歌詞を乗せた曲で、キャラクターと同世代の当時中学生であったふたりが歌うということのリアルさと作品との親和性が図られた楽曲となった。

そして、社会現象とも称された『魔法少女まどか☆マギカ』の主題歌である『コネクト』は作品のヒットとともに『ClariS』の知名度と人気をも確立した曲でもある。

鬱屈とした徐々にダークになっていくアニメの内容に反して、爽やかな映像と疾走感ある曲調で長らく『OP詐欺』だと言われていましたが、10話で明かされたとある過去にぴたりとシンクロする壮大な歌詞は、まさしく作品と楽曲の最高のマッチングが生まれた。

この曲を作詞作曲した『渡辺翔』さんはアニメの展開を聞かされずにこの曲を作り上げ、奇跡的にシンクロしたというからさらに驚きである。
曲のよさに加え作品との相乗効果で何倍にも素晴らしい出来となったClariSの代表曲だ。

9枚目そして記念すべき10枚目のシングルとなった、第2期が2015年春アニメとして放送された『ニセコイ』の第1期の主題歌『click』と『step』。

既に多くのアニメタイアップ曲をリリースしてきたふたりがデビュー曲『irony』を担当した「kz」さんと再びタッグを組んだ楽曲。

どちらも『ニセコイ』の主題歌らしい前向きな恋の歌詞に、アッパーチューンでバンドサウンドが強めのかっこいい音に透明感あるコーラスが映える曲だ。
clickでは作品のキャラの名前が隠された歌詞にも注目して聞いて欲しい。またアリスとクララで歌う最後の曲となったstepは文字通り、次なるステップへと踏み出す節目の曲となった。

最後に、新メンバー『カレン』を迎え新生ClariSとなって初のシングルとなった『border』は『物語シリーズ』ではおなじみの「megrock」さんによる作詞の曲。

卒業したアリスとの別れを惜しむような表現にも捉えられる切ない歌詞と、今までのClariSとも劣らないふたりのハモリが心地よい曲となった。
そのほかにもまだまだオススメの曲はあるので、是非ベストアルバムで堪能してほしい。

『Classroom☆Crisis』内田雄馬さん・小林ゆうさんらも出演! もうひとりの主人公の正体は……!?
遂に放送開始となった、TVアニメ『Classroom☆Crisis』。今回、新たなメインキャストが公開となりました。主人公・瀬良カイトと対立する、上司であり生徒でもある、もうひとりの主人公・転校生 霧羽ナギサ役を内田雄馬さんがそして霧科コーポレーションの経理部予算管理室のアンジェリーナ役を小林ゆうさんが演じます。

また併せて、公式サイトでは新キービジュアルも公開となりました。遂に物語の全貌が明かされ、ますますの盛り上がりを見せる『Classroom☆Crisis』から目が離せません!

■追加キャスト発表
◆霧羽ナギサ(CV:内田雄馬)
転校生としてA-TECに所属する、高等部3年生。だが実は異動した笹山前部長の後任としてやって来た、先行技術開発部の新部長だった。霧羽カズヒサ、ユウジに並ぶ創業家一族の三男である。人質事件に巻き込まれた際、救助のために奔走したA-TECメンバーに会うなり「最悪の判断だ」と言い放つ。

◆アンジェリーナ(:小林ゆう)
霧科コーポレーション、経理部予算管理室所属。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

最初の1~3話からは想像できない面白いシナリオです。

十分楽しめる作品です。最初の印象とは全然違う話になっていき、1話目からは全く想像できない最終話でした。私は今夏の作品の中で一番好きな内容でした♪

最終話{netabare}
霧羽ナギサ救出作戦とA-tecの新エンジン公開プレゼンを同時にやってのけ、霧科コーポレーションから独立宣言をするカイトとナギサ。爽快な終わり方で良かったと思う。ただ、続きがあるんじゃないかな・・・?と思わせるエンディングで2期があったらいいなぁ…とも思うが、これはこれで、完結ということでも十分に楽しめたシナリオでした。{/netabare}人間関係とビジネス感の融合度合いが非常にいい割合で、一定の距離感がある人間関係の構図がうまく描けていたと思う。グダグダでドロドロな人間関係に陥らず、常に前向きな方向へ動こうとするカイトとA-tecの仲間たちの爽快さが観てて気持ち良かった。淡白な人間関係に見えて芯では結びついている信頼関係の描写はしっかりと受け止めることができました。
12話{netabare}
ユウジに囚われの身になったナギサの救出のために、ハナコ達はユウジのアジトを突き止めるが、ナギサは救出できず、ナギサは超高性能なロケットエンジンを積んだ宇宙船でコールドウッドへ飛ばされ、7時間後にはそのまま爆死ということになるのだろう。ハナコはユウジに銃で撃たれるし、緊迫の展開でした。来週はどうなるんだろうか・・・。本物の科宮ナギサ(イリス)は守れたわけだが、コールドウッドへ向かったナギサ(霧羽)を救えるのはA-tecの再生計画のプレゼンで使うジェットだけじゃないかな?カイトはその腹づもりみたいだし、来週も緊迫した内容になりそうだ。ハナコは生きてて欲しい!!{/netabare}
11話{netabare}
ナギサを中心に目まぐるしく変わる状況の推移が非常に分かり易く紐解かれてきました。自分が守ろうとしたA-tecをカズヒサの策略から守りきれないと一度はあきらめるが、ミズキのひたむきなエンジニアとしての生き方に触れ、ナギサはカイトと共にA-tec再建計画を図ろうと動き出し始めた矢先に・・・なんと、ユウジに刺されてしまう。
また、イリスは幼き頃のナギサとのいきさつの記憶を徐々に取り戻し、ナギサに話そうとするが、ミズキとナギサの抱擁・キスシーンを目の当たりにし走り去ってしまう。記憶を失くす前のイリスはナギサを好きだったんだろうな・・・と思わせる描写に見えたが・・・。
しっかりと考えられた展開で、事件と人間模様が絡み合っていて、よくできたシナリオだと思います。今夏NO.1といえる内容じゃないかな?次週、ナギサとイリスがどうなるのか・・・また、A-tecは存続できるのか、興味は尽きない緊迫感のある状況となります。{/netabare}
10話{netabare}
常務取締役に昇格したナギサは役員会でA-tecの存続を訴えつつ、カズヒサの解散政策に批判的なプレゼンをするが、ナギサ以外の全員が反対に回り、権力構造の中の裏切り・策略の罠にはまった感じがする。一方、A-tecでは新型のロケットを開発し、イリスがテスト飛行に出るが、アクシデントに見舞われ、過去の記憶が呼び覚まされていく。イリスは自分が科宮ナギサであることを思い出す。会社で窮地に追いやられた霧羽ナギサとパイロットのイリス(科宮ナギサ)との関連性はかなり明確になったが、A-tecc存続のために霧羽ナギサがこれからどのように奔走していくのか、色々と興味は尽きない。見続けてよかった♪どんどん面白くなっていきます。{/netabare}
9話{netabare}
ナギサはA-tecを踏み台にしてユウジとカズヒサへの復讐を仕掛ける。まずはユウジを蹴落とすことには成功。カズヒサとの抗争が見物です。
しかし、A-tecを見捨てるような今回の行動は当然カイトを怒らせた。
今後はカズヒサとの抗争がメインになるのか・・・。
しかし、ナギサとイリスとの関係が曖昧だし、イリスの記憶に関しても未だ謎。A-tecのロケット開発の話がここで流れるような感じでもないので、A-tecと霧科コーポ抗争をどう絡めていくのかが非常に興味深い。なかなか面白いです!!{/netabare}

8話{netabare}
A-tecの予算を不正流用していることが判明し、霧羽ユウジをどう追い込んでいくのかが今後のみどころの一つです。ユウジの不正を暴けば、A-tecの開発予算も作れそうだし、霧科コーポレーションも大きく変わりそうです。
宇宙開発費用を捻出するために、やはり政治家やスポンサー会社が必要で、それを悪用する人をどう成敗してくれるのか・・・ナギサ君の手腕が試されるとこだね。{/netabare}

7話{netabare}
話が複雑になってきていますが、最初の頃よりもずっと面白くなってきています。霧科コーポにおける覇権抗争もありそうで、A-tecのメンバーがどのようにナギサの心を動かしていくのか、物凄く興味深い感じに深まっていきそうです。アンジェリーナ先生強い~~!!カッコ良かった!!
{/netabare}

5・6話{netabare}
霧科コーポレーションの内部事情は込入っているけど、話の辻褄は合っていると思う。ナギサの本心はどうなのか・・・?
ストーリーの焦点はどこにあてられているのか明確ではないけど、これから面白味が増しそうな予感もするし、学園青春ものに落ち着いていくような危惧もある。{/netabare}
 
4話
ようやくこの作品の面白い部分が見えてきた感じです。イメージとしては学園の予算を確保するための{netabare}半沢直樹的な感じの話になるのかな?エンジニアの資金確保の難しさを通して、アニメ制作における資金集めの大変さがメタファーとしてあるのかもね?
お仕事アニメのカテゴリーに突入していくようなら、{/netabare}それはそれで面白さがある。興味深くなってきました!!
 
3話{netabare}
3話でアンジェリーナという経理のプロが登場し、ごもっともな経費論を盾にAtecの杜撰な現状を戒めにかかる。当然のことではあるが、ビジネスにはコスト意識が必要だ。ただ単純に夢だけ追い求める若者や教師の話で終わらないのなら、もっと視聴しようと思う。社会の薄汚い一面も影に隠れていそうだし、展開次第ではもっと面白くなりそうな気がします。
先生が、自分の思い通りにいかなくてホッピー飲んで騒いで酔い潰れるシーンは同情もできないし、逆にこんなやつが過去の栄光を背負って教師面してんなよ・・・とも思ったが、この先生も含めて、残った生徒達の奮闘も今後の楽しみな点です。
論理的なアンジェリーナは色ボケしなければ、個人的にはとても好きなキャラだったのだが・・・。
{/netabare}

1・2話
正直パッとしないお話で始まりましたが、キャラは嫌いじゃないし、ただの学園ものでもなさそうなので、一応継続視聴してみます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「ね・・・最後までいっしょにあがこうよ・・・」

この作品・・・オリジナルアニメ作品だったんですね^^;
レビューを書くためにwikiをチラ見するまで全然知りませんでした^^;
しかも、放送開始までストーリーの概要は公表されなかったそうなのですが・・・そのトラップにすら全く気付いていませんでしたが、雨宮さんと小澤さんが出演される事を知り即視聴を決めた作品です^^
雨宮さんと小澤さんの組み合わせでって・・・私の思考はモン娘と同じパターンだったようです^^
でも演じているキャラがモン娘とは全然違うし・・・声優さんの演技の幅って本当に広いですね^^

「霧科科学技術学園」にはある特殊学級・・・昼間は学生として勉学に励む一方、放課後は学園の経営母体である「霧科コーポレーション」の社員として新型ロケットを開発する、通称「A-TEC」と呼ばれる組織がありました。
これまで「A-TEC」は数々の新型ロケットを開発してきましたが、ここのところ目立った成果が上がっていない上、開発には莫大な費用を要する事から「A-TEC」は解散の危機に瀕してしまいます。
「A-TEC」で働く教師や学生達の今後の処遇が気になるところですが、この作品・・・でっかい爆弾を抱え込んだまま物語が動いていくのです。

「A-TEC」に所属する教師・学生は、「A-TEC」で遂行している仕事に誇りを持って取り組んでいます。
何せ取り扱うのは新型・・・つまり世の中の最先端を突っ走って「新たな技術を創造し続けるモノ造り集団」という事になるわけですから当然といえば当然なのですが・・・
そういう組織であるが故、好不調の波があるのは仕方の無い事だと思いますし、個人的には研究開発の手を止めたら、その企業の発展そのものが止まってしまうと思うのですが、会社って利益にならない部署を切り捨てようとするんですよね^^;

そこで、本作の主人公である「A-TEC」室長の瀬良 カイトは、「A=TEC」を守るために奔走するのですが、霧科コーポレーションの創業家の三男で、瀬良 カイトの上司となる霧羽 ナギサが編入してから「A-TEC」解体が現実味を帯びてくる事になるのですが・・・
振り返ってみると、この編入は霧羽 ナギサにとって貴重な体験だったと思います。

人間が知識を得る方法は幾つかありますが、一番確実なのは「見て触れる」事だと思います。
ナギサは編入によって「AーTEC」の技術レベルがいかに高いか・・・を知る事ができました。
「自分」という物差しを使えば簡単に分かる事です。

そして、今回の編入で彼は「人間味」を知る事が出来たのではないでしょうか。
これまでの彼の周りの人間は、敵か出世のための道具でしかありませんでした。
でも、「A-TEC」の皆んなは敵でもなければ道具でもない・・・
立ち位置は違えど同じ目標を目指す仲間なんですよね^^

「A-TEC」に所属する皆んなは自分の力量を雄弁と語る術を持ち合わせていません。
皆んなの幸せを願いながら黙々と目の前の課題をクリアしていくだけ・・・
彼らモノ造り屋さんは、自分の技術で他人の口を動かせれば良いのだと思います。
そんな「真のプロ集団」に触れたナギサは何を思うのでしょう・・・

レビューの冒頭で、でっかい爆弾を抱え込んだまま・・・と記載しました。
記憶・・・トラウマ・・・思い・・・残す・・・守る・・・人間らしさ・・・
様々な言動と思いが交錯しながら物語の真相が明らかになっていくのですが、本件については、これ以上は触れないでおこうと思います。
気になる方は是非本編をご覧下さい^^

オープニングテーマは、TrySailさんの「コバルト」
エンディングテーマは、ClariSさんの「アネモネ」
どちらの曲も大好きです。この前カラオケで「アネモネ」を歌ったので、今度は「コバルト」に挑戦してみたいと思います♪

1クール13話の作品でしたが、終盤がやや駆け足気味で急展開のオンパレードだったのは気になりました。
終盤の展開をもう少し時間をかけてしっかりと描かれていたら印象がだいぶ変わるのに・・・と思うと、その部分は残念です。でも私にとって総じて楽しめた作品でした^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

78.2 14 宇宙船アニメランキング14位
ふしぎの海のナディア(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (580)
3127人が棚に入れました
西暦1889年、パリ万国博覧会中のエッフェル塔で、飛行機の発明を夢見るジャンは、サーカスの団員ナディアと、彼女の友達である赤子ライオン(キング)に出会う。彼女の持つ謎の宝石ブルーウォーターを狙うグランディス一味から逃げ、ナディアの故郷を目指す旅のなかで、悪の組織ネオアトラン(ネオアトランティス帝国)の首領ガーゴイルが占拠した島で生き残った少女マリーと出会う。しかし、マリー、キング、ナディアの3人は、ガーゴイルに連れ去られる。初めはブルーウォーターを狙っていたグランディス一味と共にナディア達を助けるうち、ジャンは万能潜水艦ノーチラス号のネモ船長とガーゴイルとの戦いに巻き込まれていく。

声優・キャラクター
鷹森淑乃、日髙のり子、水谷優子、滝沢久美子、堀内賢雄、桜井敏治、清川元夢、大塚明夫、井上喜久子
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ようやく見るに至る

再放送されていたのを見たことはあったが、追っていたわけではなく、話の内容はほとんど知らないも同然だった。
しかし、アマゾンプライムビデオにいつの間にかあったので、見ることができた。

何かと葛藤が多いし、割と人がばんばん死ぬんやなあ。思っていた以上にシリアス。潜水艦離脱からの中だるみしたのか無人島漂流。いつの間にかグランディス、サンソン、ハンソンが良い奴になってるし。キャラソン一挙放送みたいな謎回もあるし。ツッコミどころありすぎ。
さらに気づいたら、最終話に向けて一気にシリアス展開。僕の大好物である後日談も交えて、最終的にはしばらくロスに至る自分史に残る作品だと感じた。本当にずるいよ。庵野秀明。最後の脱出とか、あれだけで泣けてしまうよ。
{netabare}エレクトラがひっそりとネモとの間に子供まで作っているのはたまげた。サンソンはグランディスだと思っていたのに、まさかのマリーと結婚しているのもびっくりだわ。{/netabare}
褐色露出多めヒロインも当時も現在でも斬新でありですね。NHKも共同制作に入っているわりにはやりたい放題やっていたみたいね。なんにせよジャンとナディアがハッピーエンドを迎えられたのは良かった。

鷹森淑乃の声も良かったし、貞本義之のキャラクターたちみんな良かった。

人を殺すくらいなら殺されたほうがまし。とは言うけど、人殺しに自分だけで済むならまだしも、自分の大切な人が殺されても平気でいられるのだろうか?殺人は駄目なのは当たり前だけど、正当防衛というものがある。

23話には驚かされた。あれが例の嫉妬に狂った女エレクトラなのか!背筋がぞくぞくした。まじでとんでもないな。
{netabare}ナディアがネモの実の娘でそっちに愛を注がれるのは嫌だから殺そうとするなんて。清純で冷静沈着なお姉さんだと思ってたのに。挙句、自殺未遂ですよ。これじゃあ、単なるメンヘラですやん。ネモの圧倒的な漢気で全部解決。
嫉妬描写が多いグランディスのほうがやりそうなのに。あ、でも、グランディスのほうが気持ちいいほど分かりやすい性格しているから大丈夫やな。お嬢様育ちとは思えない。料理上手だしね。結婚詐欺の被害に会って、財産も勿論だが、ほぼ全てを失うという悲しい境遇を乗り越えているから強い。{/netabare}

ナディアが肉食を嫌う。科学、文明を嫌う。菜食主義って文明社会でないと達成できないよなあ。なのに、無人島に漂流したとき、自然と共に自分は生きていくだなんて矛盾を抱えている。食糧を盗むことでしか生活できないなら、自然と共生しているとはとても言えない。人間は自然の中では生活しきれないからこそ、文明を作りあげてきた。この便利さからは逃れられない。

子鹿を殺したことを責めるが、ライオンとかは子供を狙うじゃん。動物を殺すのは駄目でも植物は許されるのか?肉食動物が肉を食べることを知らないし、卵が動物の生まれる前の段階なのにそれは食べることができる。一見ヴィーガンのようだが、違う。そもそも僕はヴィーガンの思想自体理解しきれない。菜食主義でも肉を無理矢理食べると感動して菜食主義を辞めたくなるらしい。肉食には抗えない。人間も動物だからね。自分のポリシーとして貫くぶんには構わなくても、人に押し付けてはダメ。おいおい蚊は殺してもええんかーい!!過去のトラウマはそう拭えないもんだね。後日談でも断固として食べてないし。

ナディアは思春期特有かもしれないけれど、非常に面倒くさい。自分の過去を振り返ってもそう思う。なんでこんな面倒くさい思考回路してたんだろう?恥ずかしい。だからこそ、ナディアを見るとイライラしてしまうんだなあ。上手に描いているもんだ。腐った物を食べてお腹を壊したところを助けようとしたジャンに感動してしおらしくなったなあ。

ジャンもデリカシーがないなあ。女性の気持ちに鈍感。女性にキスを誰としたとか訊いたらまずいやろ。かくいう僕も女性の気持ち、ましてや人間の気持ちなんて分からない。努力はしているつもり。男子校生活は終わったはずなのに未だにおかわりしてるもんだから、なんだかんだジャンに共感できる。
キングがなんか可哀想。

そして、潜水艦から切り離されたあたりからシリアスからはほど遠いほのぼのとした生活。無人島とか部族とか。ナディアが浮気してしまえるほどの緩さ。いくらなんでもジャンが報われない。

マリーの声を聴くと水谷優子が忍ばれるなあ。

OP
ブルーウォーター 歌 森川美穂
ED
Yes, I will... 歌 森川美穂
この作品が放映されたとき僕は生まれていなかったけれども、曲は聞いたことがあって好きだった。どちらもいつまでもリピートできる気がする良曲。特にED。メッセージ性も強くて好きだな。
他にも大量のキャラソンやら挿入歌やらあるけど、見ている途中で僕もたるんできたので、あんまり印象に残ってない。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
時は、1889年。発明好きの少年・ジャンは、万国博覧会の会場で謎の少女・ナディアに出会う。ナディアに一目ぼれしたジャンは、ひょんなことからナディアとともに冒険へと旅立つことに―。


1. エッフェル塔の少女
パリの万国博覧会にやってきた発明好きの少年ジャンは、セーヌ川の岸辺で見かけた少女・ナディアに一目ぼれ。そこへ、ナディアの持つ宝石"ブルーウォーター"をねらう三人組があらわれる。

2. 小さな逃亡者
ジャンの活躍で三人組から逃れることができたナディアは、ル・アーブルにある彼の家で夜を明かす。ところが翌朝、三人組が万能戦車グラタンでふたたび襲ってきた。ナディアとジャンは、空を飛んで逃げることに。

3. 謎の大海獣
ジャンとナディアの乗った飛行機が故障し海に不時着。偶然パトロール中のアメリカの戦艦に発見され助けられた二人。しかしほっとしたのも束の間、今度は謎の大海獣が現れ、戦艦と激しい戦闘を始めてしまう。

4. 万能潜水艦ノーチラス号
謎の大海獣と戦艦の戦闘中に、海に投げ出され取り残されてしまったジャンとナディア。すると二人の前に最新の装備を持つ潜水艦が現れる。二人はエレクトラと名乗る女性から親切なもてなしを受ける。

5. マリーの島
ノーチラス号に別れを告げたジャンとナディアは、改良してもらった飛行機でフランスに向かう。ところが、突然攻撃を受け飛行機は近くの島に墜落、しかもその島は謎の侵略者たちによって占領されていた。

6. 孤島の要塞
侵略者にマリーが捕らえられてしまった。ジャンとナディアはマリーを救い出すため、島の中心にある秘密基地へ潜入する。二人はそこで、ノーチラス号と闘っていた潜水艦を目にする。

7. バベルの塔
ジャンをかばって囚われの身となったナディア。ネオ・アトランティスの首領ガーゴイルは、ナディアをなぜかプリンセスと呼び、マリーとキングを人質にして組織への協力を迫る。彼の狙いはいったい何なのか?

8. ナディア救出作戦
グランディスたち悪党三人組と再会したジャンは、ナディアを助け出すため力を合わせることに。ジャンと対面したガーゴイルは、ナディアたちの命と引き換えに、ブルー・ウォーターの在り処を聞き出そうとするが。

9. ネモの秘密
ネオ・アトランティスの基地が崩壊、グラタンで海へと逃げ出したジャンたちは、ノーチラス号に助けを求め、ネモの判断で救出されることに。そこで、初めてナディアに会ったネモは驚く。

10. グラタンの活躍
ネモの命令で部屋を分けられケンカをしてしまったジャンとナディア。一方、ノーチラス号はガーゴイルの飛行船カルカロドンを追撃するのだが、逆に地下水道で新型の浮遊機雷に囲まれてしまう。

11. ノーチラス号の新入生
ノーチラス号の窮地を救ったグラタンの活躍が認められ、グランディスたちは見習い乗組員として採用されることに。客員となったナディアも何か役に立とうと、船内の調理場でグランディスを手伝うのだが失敗ばかり。

12. グランディスの初恋
魚料理にあきて不満をもらすハンソンたちを見かねたネモは「狩りの日」をもうけ、ノーチラス号は無人島に上陸。次々島に繰り出す船員たち。その夜、無人島の浜辺でグランディスはナディアに自分の過去を語る。

13. 走れ!マリー
小鹿を狩ったことに激怒するナディアはジャンとケンカ、ほかの船員たちもみんな仕事が忙しく、かまってもらえないマリーはキングと島の探検に出かける。古い線路を見つけたマリーたちだが、迷子になってしまい。

14. ディニクチスの谷
ガーフィッシュを追い、再び海に出るノーチラス号。そんな時、マリーが灼熱病にかかってしまう。そしてナディアまでもが倒れてしまい、二人ともあと2日の命と診断される。病気を治すには特別な薬草が必要だった。

15. ノーチラス最大の危機
ノーチラス号の科学の力にますます感動するジャン、逆に反発するナディア。そんな折ノーチラス号は、ガーフィッシュとの戦闘の最中に損害を受けてしまった。修理をするため海上へ浮上すると、そこには。

16. 消えた大陸の秘密
全ての争いの元となっているブルーウォーターを持つ自らの運命に悩み苦しむナディア。一方、船体修理中に機関部で漏れた有毒ガスにより犠牲となったフェイトたちを埋葬するため、ノーチラス号は海底遺跡へ向かう。

17. ジャンの新発明
父の死を知りその敵を討つためノーチラス号の正式な乗組員を志願したジャンだったが、ネモに断られてしまう。すっかり落ち込むジャンに、ナディアは「またジャンの飛行機で飛んでみたいな」と、彼を元気付ける。

18. ノーチラス対ノーチラス号
度重なる戦闘補修によって資材が不足したノーチラス号は、補給のため南極にある秘密基地へ向かう。その途中、謎の物体に捕えられてしまう。それは何億年も前に生きていたとされる巨大なオーム貝・ノーチラスだった。

19. ネモの親友
南極大陸の地下に広がる秘密基地に到着したノーチラス号。ネモはジャンとナディアをつれてある場所へと向かう。その途中には遥か太古に絶滅した様々な生物たちが、氷で保存された氷の博物館があった。

20. ジャンの失敗
ガーゴイルは空中戦艦を建造し、ネモを倒すため再び動き始めていた。一方、ますます発明に没頭するジャンは、小型ジェット機を造り上げるが、実験に失敗し、その爆発によってガーフィッシュに見つかってしまう。

21. さよなら...ノーチラス号
ガーフィッシュの集中攻撃を受けたノーチラス号だが、逆にガーフィッシュを撃沈。ところが、空中戦艦からガーゴイルの新兵器・スーパーキャッチ光線が発射され、ノーチラス号は空中に引き揚げられてしまう。

22. 裏切りのエレクトラ
海底へと沈んでいくノーチラス号。ネモ船長は乗組員をメインブロックに集め、戦闘ブロックを切り離した。自爆した戦闘ブロックがガーフィッシュを全滅。ネモ船長は、船長室にナディアたちを呼び出し。

23. 小さな漂流者
ナディアたちを乗せた船長室は、ゆっくりと海中を進み、とある砂浜に漂着。しかし島はもう誰も住んでいない無人島。ナディアは、誰も、悪人もいない、この島で生きていこうと決心する。

24. リンカーン島
一夜明け、ナディアは島を"リンカーン島"、漂着した入江を"キャプテン湾"、砂浜を"ナマジャキビーチ"などと命名。科学文明と縁を切って生きていくと、森の中へと行ってしまった。

25. はじめてのキス
ジャンとナディアは、肉を食べるか食べないかで激しく言い争う。肉を食べない!と一方的に宣言し、意地を張るナディアはジャンに対して怒ってばかり。そして、腐ったホウレンソウの缶詰を食べ、寝込んでしまう。

26. ひとりぼっちのキング
人はひとりで生きていられないと感じ、ジャンにあらためて感謝し優しくなったナディア。その様子を見たキングは、激しく傷つき動揺。そして、仲良く寄り添いあうジャンとナディアを目撃し、ついに家出をしてしまう。

27. 魔女のいる島
リンカーン島を激しい台風が襲う。ジャンがせっかく作った小屋は吹き飛ばされ、発明した数々の装置も崩壊し、キングは強風に吹き飛ばされ行方が判らなくなる。台風が去った夜、見慣れない島が流されてきて。

28. 流され島
エアトンがおびえる「恐怖の大王」から逃げるナディアたち。重力異常でいつもより速く走り、高くジャンプすることが出来るのだが、やりすぎて島を一周してしまう。「恐怖の大王」の正体、それは。

29. キング対キング
新しい島での生活をはじめたジャンとナディアだが相変わらず言い争いが絶えず、グランディスはネモへの思いがつのるばかり。そんな中サンソンとハンソンはふとしたことから意見が対立、ケンカになってしまう。

30. 地底の迷路
グラタンの修理が完了する日が近づいていた。目指す場所はアフリカ東海岸だ。ところが蚊が大量発生し作業どころではなくなってしまう。一方ジャンとナディアは不思議な穴を発見する。その穴の中で目にしたものは?

31. さらば、レッドノア
地下にある遺跡で突然壁に吸い込まれたナディアは、島の中の大空洞に浮かんでいた。そこは衛星都市レッドノア――。そしてナディアの前に謎の巨人が現れ、アトランティス人の歴史を語り始める。

32. ナディアの初恋?
潜水をはじめた島からグラタンで避難したジャンやグランディスたち。だが途中でガーゴイルの空中戦艦に攻撃を受け、アフリカにある村に不時着する。ナディアはそこで出会った少年・ハマハマに一目ぼれする。

33. キング救助作戦
キングを捕らえて宝を要求してきたのは、グランディスの初恋の相手で、彼女から全財産を奪った男、ゴンザレスだった。その上、キングを助けに向かったグランディスとナディアまでもが捕われてしまう。

34. いとしのナディア(はーと)
ジャンはサンソンから、歌を作るようアドバイスされ、自分のすべての科学技術を投入して新しい発明に取り掛かる。ところが、発明に熱中しかまってくれないジャンにナディアは苛立ってしまう。

35. ブルーウォーターの秘密
グラタンが到着したナディアの故郷・タルテソス。何かに導かれるように大きな火山湖の中を進んでいくナディア。すると湖水が割れ、謎の地下遺跡が現れる。そこは古代アトランティス人の遺産「ブルーノア」だった。

36. 万能戦艦Ν(にゅー)-ノーチラス号
突如現れたネオ・アトランティスの空中戦艦。攻撃からジャンたちを守るため、ナディアは捕らわれの身となる。だがガーゴイルは約束を破り攻撃を開始する。ジャンたちは、間一髪のところを謎の小型艇に助けられ。

37. ネオ皇帝
ネオ・アトランティスの攻撃により消滅したと思われたN-ノーチラス号は、アフリカ大陸の地下トンネルを使って空中戦艦の攻撃を回避していた。一方、ネオ皇帝の力によりブルーウォーターが発動し。

38. 宇宙(そら)へ
パリ上空で、N-ノーチラス号とレッドノアの戦いの火蓋が切って落とされた。レッドノアの周囲には1億ボルトの電磁バリアが張られていて、内部に突入することができず苦戦を強いられる。

39. 星を継ぐ者
奇跡的に自らの意識を取り戻したネオは、命をかけてナディアを洗脳から解放する。ガーゴイルは見せしめに、エレクトラ、ジャンを次々手にかけ、悲しみに沈むナディアは、ここで最後の決断を迫られる。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1度しかない人生、パーッと生きろ!! 良質な愛とJewelの冒険譚をあなたに…

最近、巷では特撮映画『シン・ゴジラ』が大変なブームとなっています。
ゴジラシリーズとしては通算29作目、2004年の『ゴジラ FINAL WARS』から実に12年ぶりに日本純正で作られた映画だそうで、新作を心待ちにしてた特撮ファンの間では久しぶりのゴジラに歓喜の声が多数
また、ここまで一気に知名度が上がった主な理由の1つとしては、スタッフの豪華さが挙げられている事でしょう。
総監督および脚本を務めるのは『新世紀エヴァンゲリオン』で一世を風靡した、トップクラスの人気を誇る庵野秀明氏
特技監督には庵野氏と親交の深い樋口真嗣氏、音楽は鷺巣詩郎氏が担当し、他にも摩砂雪氏、鶴巻和哉氏など庵野作品ではお馴染みの顔である人達の作品を久しぶりに拝見出来るというのも、従来のアニメファンを取り込んだ相乗効果として人気に繋がっているようです。
残念ながら私は特撮については全くと言っていい程、知識が無く、その為スタッフの偉大さについてもイマイチピンときません。
そういった方面には些か疎いので、名前を出されても「聞いた事がある」「○○に関わっている」位の印象でしかなく、「何が凄いのか」「どういったディテールに凝っているのか」など、あまり詳しい説明は偉そうに語れない身なのですが…
しかし、そんな私でも彼らが作り上げた作品の中で1番心に残っている物があります。
それこそ、今日ご紹介するアニメ『ふしぎの海のナディア』です。
こうして私がレビューを書いているという事は、期待していた通りの素晴らしい出来だったという証明と言えるのは間違いありません。
と言う訳で今回は『シン・ゴジラ』放映記念と称しまして、愛と夢の詰まった冒険譚をじっくり語って、盛大に褒めまくっていきます!!
まずは簡単なあらすじから…

汝は冒険者か?
危険と言う名の滝を潜り抜け、その奥に伝説の正体を求める者か?
ならば、我を求めよ……

時に西暦1889年
世界中の海では謎の船舶遭難事故が相次いで起こっていた。
人々は古来より海にすむ怪獣の仕業だと噂し、各国首脳は新兵器による攻撃だと互いに非難し合い、緊張が高まりつつあったその頃…
産業革命以来の急速な産業と科学の発達の中で列強各国は、アジアやアフリカの植民地をめぐって対立し、衝突を繰り返していた。
19世紀末、心ある人々は、迫りくる世界大戦の翳に脅えていたのである……

そんな科学万能主義が世間に良い意味でも悪い意味でも影響を与えていた繁栄期のフランス
そこでは、その「怪獣」とやらが起こした被害によって父親が消息不明になってしまったジャン・ロック・ラルティーグ少年が日々を発明に費やしていた。
彼はめげずに「人生をパーッと生きる」と言う叔父の言葉を胸に、父の生存を信じて今日も健やかに生きている。
さて、ジャンは発明の成果を試す絶好の機会である飛行機コンテストに参加する為、辺境の町ル・アーヴルから大都市パリで開かれている万国博覧会にやってきた。
しかし、コンテストに向けて機体を整備していた折に、彼は自転車でセーヌ川のほとりを滑走する褐色の少女に一目惚れしてしまう。
その少女…ナディアとの出会いこそ、ジャンが大空に、地底に、海中に、そして宇宙へと旅立つ大冒険の始まりだった!!
彼は彼女の持つ宝石…ブルーウォーターを胸に秘め、大切な仲間達と共に壮大な世界の第一歩を踏み出していく…
どんな困難が待ち受けようと、ナディアの手をしっかりと握りながら……


ではここからレビューに入っていきたいと思います。
今作には基になった小説が存在しておりまして、原案はジュール・ヴェルヌ作『海底二万マイル』『神秘の島』と言う有名作品です。
恐らく幼少期に読んだ事がある方も多いのではないでしょうか?
そう、ジュール・ヴェルヌと言えば、子供の頃に読書好きだった方にとっては1度は読んだ事があるであろう作品を数多く手がけた有名人、私のようなSFファンにとっては元祖、始原、神様の如き存在なんです(笑)
なぜなら、彼がいなければSFが生まれる事もなく、空想科学なんて代物が実を結ぶこともあり得なかったかもしれないから…
1つのジャンルの興隆に大いに貢献したとして、SFを語る上では外せないとてもとてもありがたいお方なのです。
しかし、その有名なヴェルヌ先生の名前とその作品名をお借りしておいて大変言いにくい話なのですが、このアニメ、ストーリー展開だけ見るならまるで別物です。
所々、小説に出てきた登場人物がアニメの中で名前として登場して活躍する位であり、キャラ設定や物語はまるで別物
これは狂信的なSFファンからしたら違う箇所のオンパレードで発狂してしまいそうな程の代物ですね(笑)
まあ、「原作」ではないので間違ってないから無問題(日本語って難しい…)
しかし、個人的に作中の織り成す全体的な雰囲気は原案の小説を読んだ時と概ね似ている感じが致しました。
『海底二万マイル』は近代科学、『神秘の島』は自然科学を根底に置いたSF冒険小説であって、どちらも科学技術啓蒙小説である事には変わりません。
読む前の期待感、読んでいる時のワクワク感、読み終わった時の爽快感は計り知れない物であり、したがって登場人物が一部以外違えど、その雰囲気は『ふしぎの海のナディア』でも充分に通じるかと思います。

さて、この物語の概要は既にあらすじで述べた通り、発明好きの少年ジャンがサーカスの少女ナディアと出会う事によって始まるボーイミーツガールストーリーです。
しかし、一般的なこの手のジャンルと一線を画している所がこの『ふしぎの海のナディア』と言う作品にはあります。
それは出会い、仲良くなり、困難に陥り、喧嘩し、仲直りし、また困難に陥り、喧嘩し、ずっと喧嘩し…と、とにかく主人公とヒロインの仲違いがやたらと多い所(主に悪いのはナディア)
私はボーイミーツガールと言うジャンルが堪らなく大好きで、その手の類の作品は良く拝見しているのですが、恐らくいがみ合いの数に関してはこのアニメが1番です。
そして、この作品を観てとにかく感じるのはジャンが凄く良い奴だという事ですかね…
私が彼と同じ立場だったなら、アフリカ編(32話、33話での出来事の総称)でこのヒロインは見限ります(笑)
いやあ、ジャン君、あそこまでやられて大した聖人ですよ、君は……
とまあ、私の反応からも分かる通り、余程の人格者か聖人か、逆に人間の底を知った性格破綻者か狂人でない限り、ましてや一般人なら絶対に彼女の事を性格が悪いと感じるでしょう(勿論、それ=嫌いという訳ではありませんよ!)
しかし、その性格の悪さが上手い方向に作用したのは幸か不幸か、ヒロイン以外のキャラクターも軒並み魅力的に映ってるのがこの作品の大きな特徴です。
主人公のジャンは基より、誰よりも精神年齢の高い幼女マリーや誰よりも人間らしいライオンのキング、グランディス一味のリーダーで恋多き女のグランディス姐御、力持ちの熱血漢で名言宝庫のサンソン兄貴に機械工学の天才でジャンと気の合うハンソン兄貴と、その他にも揃いも揃ってかっこいい、可愛い、美しい、楽しい、面白い登場人物ばかり
また、当の本人であるナディアも島編(23話~31話での出来事の総称。細かく言えばさらに分けられるがここでは割愛)まではおかしくなる事もあれど、気がちょっとばかし強すぎて、多彩な我儘態度を持っていて、少しばかり意地っ張りだけれども、根は寂しがり屋(笑)の女の子と感じられたので、そこまで不快感を感じずに笑いながら観る事が出来ました。
まあ、冗談はともかく、皆を助ける為、自ら囮になったり、死んだ人に向けた墓を命掛けで作ったりと本質は悪い娘ではありません。
なので、だからこそ、アフリカ編が堪らなく惜しく感じるというジレンマ
もしかしたら初見はあの話を観ない方が良いのではないかと個人的には感じてしまいます。(事実、後のストーリーには全く関係ないんです)
まあ、観ても後悔、観なくても後悔の八方塞がりのような物なので、これはもう各々の自己判断で宜しくお願いします。
「一体ナディアは、何を考えて生きているのでしょうか…」
全くもって同感です(笑)

さて、本作は「生と死」「様々な形の愛」「運命のあり方」「異種間同士に交流は成立するか?」など私達に伝えている事が数多くあるアニメです。
そして今作の根幹を成す最大のテーマとしては「科学至上主義は平和を導くか?」という近代から続く科学万能思想に警鐘を鳴らした物
こういった問題について思いを巡らせると、常々、私が最初にレビューした『鋼の錬金術師』と言うアニメを思い出してしまうのです。
あのアニメで軸となっていたテーマも「錬金術という科学が作り上げた魔法のまかり通る世界で、紡がれる科学的探究は果たして幸福へと繋がるのか?」という『ふしぎの海のナディア』と同様の類の産物
科学者の持つ、いや、人間全体が持っている知識の探究の果てにある業を上手くテーマに組み込み、後々にはSF設定と絡めて救われない現実、報われない感情、そしてその「罪」に値する「罰」について赤裸々に、臆することなく、見事に表現したのが『鋼の錬金術師』でした。
それに対して、この『ふしぎの海のナディア』は『鋼の錬金術師』よりも幾分、希望、救いを含めたアニメとなっています。
倫理と科学がいつもぶつかる理由は正に両方が相容れない物
人間が良い心と悪い心を両方持っている以上、科学にも善と悪とができてしまう。
それ自体が世界を跪かせる神の光となるか、世界を滅ぼす悪魔の光となるかは未来を知る者にしかわからない…
しかし、科学を扱っている者は悪魔でも、ましてや神でもない、ただの人間なのだ。
ちっぽけな存在で、間違いを犯す存在で、狂おしいまでに、病的なまでに何も出来ない無力な存在
しかし、だからこそ、科学だけじゃなくそれを創り出した人間自体を信じたい、信じる事しか出来ない…
このアニメは絶望的過程が待っていても「もう少し信じてみてもいいんじゃないか?」と使う人間其の者を「信頼」する勇気を与え、ある観点において、『鋼の錬金術師』とは逆の意味で前向きに捉える事の出来た物だったと思います。

では、存分に語った所で総括を…
私は「スチームパンク」というジャンルをこよなく愛しており、実はそれ関連の物語だと言う噂を聞いて観始めたのが今作へと至るきっかけでした。
しかし、全話観終わった結果、これは「スチームパンク」に収まる話ではないなと断言できてしまいます。
19世紀~20世紀の時代、産業革命以降のヨーロッパが舞台と背景的にはばったり合致
蒸気機関は全く出てきませんが、その代わりに超科学兵器や古代秘密兵器が目白押しに登場してきて、最終的には現代科学も凌駕する発明品ばかりが登場するオンパレード
ライト兄弟が開発する数年前に飛行機を作り上げたり、南極到達を一歩先に登場人物達が行っていたりと歴史改変要素も数多くあります。
だから、どちらかと言うと、このアニメはヴィクトリア朝時代の感覚で見たレトロフューチャーSF作品と捉えた方が上手く実像を捉えてると言えるでしょう。
SF冒険活劇としてはとてもワクワクする、まさしくこれぞ「ジャパニメーション」と呼ぶにふさわしい作品
これが25,26年前、現在から数えて四半世紀前に作られた物だと考えると、いやはや、驚嘆の色しか出てきません。

ただ、これはレビューを書こうと思ったきっかけとはなりません。
なぜなら、それはあくまで「面白い」という範疇に留まる作品であり、私の書く条件となる「心に訴えかけてくる」作品とは少し違うからです。
上記で語ったテーマなども確かに書く理由とはなりましたが、中盤の展開などもあってか、後一歩、後もう少しなのに…という印象がずっとまとわり続けていたのを覚えています。
しかし、最終回になってようやく…
私はこのアニメのレビューを書こうと決めるに値するきっかけを見つけられました。
詳細はネタバレになるので省きますが、要するに、このアニメ、最終回の破壊力が凄まじいのです。
今まで観てきた人なら絶対に損させない、最高のエンディングがあなたを待っています。
製作者の方達は最後、ああいう風に締める事を想定していたんでしょう…
いや、もう、最終回でようやく分かるあの演出の真意は一言でいえばもう、「ズルい」領域です(笑)
私の書いている文章の意味は最後まで見た方なら必ず分かる物
未視聴組の方々にとっては、恐らく喪失感が物凄い事になるかと思うので、観る際には注意してください…

さて、この作品を観ていた最中、私は毎週決まった時間、テレビに噛り付くように観ていた幼少期を自然と想起してしまいました。
誰にでもあった、何かに夢中になっていた時代
ただ、ひたむきに好きな物を追い続けていたあの頃
当時は「追い続ける」事に対して全員が胸を張って応えていたような気がします。
まあ、自分は精神が未だに餓鬼なので、あの頃と全く、何も変わってないような気がするのですが(笑)
しかし、最近は子供でさえ、そういった事に正直でいられない時勢のようにも感じてしまいます。
他人に流され、世間に流され、未来に流され、自らの気持ちに素直でいられない…
ただひたむきに前だけを見つめていた時代とは、少し情勢も変わってしまったのかもしれません……
しかし、だからこそ、こういった昔の情景を思い出させてくれる、とても有意義に楽しめる時間を与えてくれる作品と言うのは貴重であると私は思うのです。
これを観て「好き」を追い続ける事に感化されるも良し!
元には戻れない、過ぎ去りし過去に思いを馳せるも良し!!
ただ、純粋に物語を楽しんで視聴を終えるのも良いでしょう!!!
『ふしぎの海のナディア』を観て楽しんでくれるならば、それで充分。
そして、このように様々な意味の籠っているこの作品は現代だからこそ、是非とも未視聴組の方々にはお勧めしたい作品なのです。

1度しかない人生、純粋な「好き」をこのアニメで追い求めてみませんか?
ここまで読んで下さってありがとうございました。

PS.
この作品ですが、調べてみると実に色々な内部事情に溢れています。
これをレビュー内で書いてしまうのは則さないかな…と悩んだりもしたのですが、他サイトで詳しく説明している記事を見つけたので、URLだけここに記載しておきます。
興味のある方はどうぞご覧になって見て下さい。
もう1つの制作陣が考えていた最終回や、制作現場の裏事情話が垣間見れるので、これを見れば『ふしぎの海のナディア』の見方も変わるかも…!?
http://blog.freeex.jp/archives/51334289.html
http://blog.livedoor.jp/thx_2005/archives/51803823.html

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

褐色の肌をもつナディアが、どうみてもベンガリ顔な件

ここのところ熱いレビューが何本も挙げられて気になっていた本作、取り敢えず完走したのでレビューを挙げておきます。

◆総評

庵野監督は、『エヴァンゲリオン』『トップをねらえ!』が割と好きなので、本作もどちらかというと贔屓目に評価したいのですが・・・1990-91年の制作アニメということもあって、流石にこの作画とシナリオでは、放送当時の評判はともかく、今見ても十分に面白いか?感動できるか?というフラットな評点を付けることにしている私の評価方針では、どうしても低めの評点となってしまいます。

もっとも、本作と同じくNHK製作・放送アニメで、本作よりもさらに古い1978年の作品『未来少年コナン』(宮崎駿監督)に私は ★ 4.1 というかなり高い評点をつけているので、本作に関して、まずそちらとの比較をしてみます。

(1) 作品内容としては、両作とも典型的な“ボーイ・ミーツ・ガール”型のストーリーであり、
{netabare}
 ①割と平凡そうな少年が、ある日偶然出遭った謎の少女に惹かれて、
 ②彼女に振り回されながらも、何者かに追われている彼女を懸命に守ろうと奮闘し、
 ③やがて彼女の信頼を獲得するとともに、周囲に次第に仲間が増えていき、彼女の素性・秘密も明らかになっていく{/netabare}

・・・という展開を取る点も共通しています。

(2) 但し、両作の視聴後の感想として、一番違うのは、

 <1> 『未来少年コナン』には第8話(※{netabare}少女が少年を救うために初めて身を挺する回{/netabare})という圧倒的な ★★★回(=神回)があり、それを境に作品世界にグッと惹き込まれてしまったのに比べると、
 <2> 『ナディア』には(※あくまで私個人の評価ですが)神回どころか、★★回(=優秀回)すら一度もなく、結局シナリオに思わず引きずり込まれる、ということがなかった点です。

はっきりいえば、私は宮崎駿監督の特に後期の劇場作品は、幾ら世間的には名声が確立していようとも、個人的には実は余り高く評価していないのですが、その私であっても、『未来少年コナン』の第8話の思いがけない展開には感嘆せざるを得ませんでした。
それで、本作に関しても、放送当時あれだけ評判が良く、現在でもファンが多い有名作品ということで、きっと『コナン』のような凄い展開があるのではないか?と期待していた部分はあるのですが、結局全39話を完走してもそういった展開には出遭えませんでした。


◆それでも、ナディアはやっぱり青春のヒロインなのかも?

上に、本作は作画/シナリオとも今の水準からみると出来が不十分で、思わず惹き込まれる凄い展開も見当たらない・・・と書きましたが、それでも褐色の肌を持つヒロイン(ナディア)には他のアニメ作品に余り類例のない不思議な魅力がある気がしたのも確かです。
というより、私のナディアの第一印象って「あ、これベンガリの女の子だ!」というものでした。

※ベンガリ(Bengali)←インド東部の西ベンガル州&ビハール州等とバングラデシュ国(旧東ベンガル州)の主要部族(ベンガル族)の人。

本作でも最初のうちは主人公のジャン少年はナディアのことを「インド人の少女」と勘違いしていたのですが、そのうちに彼女の素性が判明して・・・。
←って、ここ、シナリオにケチを付けるのは野暮とは思いますが、アフリカ系とか大西洋・カリブ海系だと、同じ褐色の肌でも、ナディアみたいな顔立ちにはなかなかならないんだよなあ・・・やっぱりどうみても彼女はベンガリ顔ですよ(断言)、何で「{netabare}古代アトランティスの末裔{/netabare}」とか変な設定にするのかなぁ(意味不明)。

・・・ということで、本作に関しては個人的に残念感が強く、余り高い評点にはなりませんでしたが、ナディアは'90年代初期のアニメヒロインとしては例外的にかなり記憶に残る素敵なヒロインである、という点には大いに納得しました。

シナリオの散漫さは・・・制作年代を考えれば仕方ないです。
これから初めて本作を見る方は、ヒロインを見て楽しむ作品と思って諦めましょう。


◆制作情報
{netabare}
原案          ジュール・ヴェルヌ 『海底二万マイル』(海底二万里)
総監督         庵野秀明
監督          樋口真嗣(第23話 - 第39話)
シリーズ構成     大川久男
脚本           大川久男、梅野かおる
キャラクターデザイン 貞本義行
音楽           鷺巣詩郎
アニメーション制作  東宝・KORAD{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== ふしぎの海のナディア (1990年4月-1991年4月) ==========
{netabare}
第1話 エッフェル塔の少女 ★ 19世紀末のパリ、ジャンとナディアの出遭い、グランディス一味からのナディア救出
第2話 小さな逃亡者 ☆ ル・アーブルのジャン宅へ、ジャン自作飛行機発進・不時着
第3話 謎の大海獣 ☆ アメリカ軍艦エイブラハム号の2人と1匹救助、海獣捜しとナディアの猛反対、交戦・エイブラハム号大破、2人と1匹の再漂流
第4話 万能潜水艦ノーチラス号 ☆ 潜水艦の救助、水中の交戦、離艦(飛行再開)
第5話 マリーの島 ☆ 島への不時着、島への侵略者(ネオアトランティス(NA)仮面部隊)、マリーの父母の死・埋葬 
第6話 孤島の要塞 ☆ 仮面部隊のマリー誘拐、NA秘密基地潜入、ブルー・ウォーターの不意の反応、ナディア投降
第7話 バベルの塔 ☆ NA首領ガーゴイルの野望、殺人兵器「バベルの塔」発射実験
第8話 ナディア救出作戦 ☆ ジャンとグランディス一味の協力、潜水艦ノーチラス来援、ナディア救出・NA秘密基地壊滅
第9話 ネモの秘密 ☆ ノーチラス(NC)号船長ネモとの対面、二つのブルー・ウォーター(ナディア&ネモ)
第10話 グラタンの活躍 ☆ ノーチラス号への機雷攻撃、ガーゴイルからの入電、万能戦車グラタンの機雷排除成功  
第11話 ノーチラス号の新入生 ★ ノーチラス号のオーバーテクノロジー
第12話 グランディスの初恋 ☆ ノーチラス号の目的(NA討滅)、グランディスの過去話 ※空気読めないナディアが微妙・・・・
第13話 走れ!マリー ☆ ナディアとジャンの喧嘩、マリーのNA兵遭遇、ネモ船長のNA兵射殺 ※同上
第14話 ディニクチスの谷 ☆ マリー灼熱病発症、ナディア発症、進路反転(深海洞窟リーフ64へ、薬草採取)、発症者回復
第15話 ノーチラス最大の危機 ★ NA大型潜水艦ガーフィッシュとの海中戦、アメリカ連合艦隊&バラクーダ号の対潜攻撃、機関員フェイトの犠牲
第16話 消えた大陸の秘密 ☆ 海底のアトランティス廃墟、犠牲者の埋葬
第17話 ジャンの新発明 ★ 早く大人になりたいジャン、ヘリコプター開発成功、ナディアへの約束
第18話 ノーチラス対ノーチラス号 ☆ 南極大陸近海の海底の墓場、オウム貝撃退、巨大水中トンネル通過
第19話 ネモの親友 ★ 南極大陸地下大空洞へ、2万年前のアトラン人の超科学遺産、長寿クジラとナディアの対話(父・兄との再会の予言)
第20話 ジャンの失敗 ☆ ジャンとナディアの微妙な心模様、エレクトラへのやっかみ(ナディア)、エレクトラの復讐心
第21話 さよなら…ノーチラス号 ★ ガーゴイルの本格攻勢、エレクトラ副長の自爆具申・ネモ船長の躊躇、ノーチラス号轟沈の危機
第22話 裏切りのエレクトラ ★ 戦闘ブロック切り離し・爆破、ネオ皇帝登場 ※13年前の惨事と船長・副長・ナデイアの素性が明かされる注目回だが脚本・演出は年代相応に稚拙×
第23話 小さな漂流者 ☆ ナディア・ジャン・マリー・キングの孤島漂着
第24話 リンカーン島 ☆ 
第25話 はじめてのキス ☆ ※毒キノコにあてられたナディア
第26話 ひとりぼっちのキング ☆ 
第27話 魔女のいる島 ☆ 台風、エアトン伯爵との再会
第28話 流され島 ☆ グラディス一味との再会、ナディアの手料理
第29話 キング対キング ☆ 
第30話 地底の迷路 ☆ 万能戦車グラタン二号、孤島地下の秘密基地へ、ナディアの異変
第31話 さらば、レッドノア ★ M78星雲から来たアトランティス王家の血を継ぐ者(ナディア姫)、神聖大要塞レッドノア機動、ナディアの運命拒絶、タルテソスへの招待、流され島からの脱出
第32話 ナディアの初恋…? ☆ アフリカ大陸へ、ナディアの一目惚れ(村長の息子ハマハマ)、囚われたキング
第33話 キング救助作戦 ☆ グランディスの仇(悪党ゴンザレス)、ハルハルの許嫁(ナディア失恋)
第34話 いとしのナディア♥ ☆ ※これまでのナディア&ジャンの心情推移のまとめ
第35話 ブルー・ウォーターの秘密 ☆ ナディアの故郷(タルティソス)へ、ノアの箱舟、ナディアの真の力と自己嫌悪、ジャンと仲間たちの励まし
第36話 万能戦艦N-ノーチラス号 ☆ ガーゴイルへのナディア投降、エレクトラ副長・ネム船長との再会、N-ノーチラス号発進
第37話 ネオ皇帝 ☆ ネオ皇帝とナディアの対面、地球人の創造主、ネオの地球人への服従勧告、最終決戦へ
第38話 宇宙(そら)へ… ☆ パリ上空~宇宙空間の戦(レッドノアvs.N-ノーチラス号、グラタン号活躍、レッドノア突入、神前裁判の茶番劇)
第39話 星を継ぐ者… ☆ 続き(ネオの意識回復・犠牲、ナディアの意識回復、ジャン死亡・甦生、ブルーウォーターの力喪失、地球帰還とネモ船長の犠牲)、後日譚(12年後){/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)8、☆(並回)31、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「ブルーウォーター」
ED 「Yes, I will...」
挿入歌 「マーメイド・メモリー」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

67.8 15 宇宙船アニメランキング15位
ほしのこえThe voice of a distant star(OVA)

2002年2月2日
★★★★☆ 3.4 (585)
2964人が棚に入れました
『ほしのこえ -The voices of a distant star-』 は、新海誠 監督 が制作し2002年に公開されたアニメーション映画。
2039年、人類の調査隊は火星のタルシス台地で異文明の遺跡を発見したが、突然現れた異生命体によって全滅させられてしまう。その異生命体はタルシアンと名づけられ、その脅威に対抗すべく国連宇宙軍が組織された。
2046年、中学三年生の長峰美加子は、国連宇宙軍のロボットのパイロットの選抜メンバーとなり、翌年にはタルシアンの追跡調査のため編成されたリシテア艦隊の一員として、同艦隊旗艦〔リシテア〕に乗艦、地球を発つ。ほのかな恋心を抱く友人寺尾昇を残して。調査艦隊がタルシアンの痕跡を追って、地球から離れてゆくにつれ、ミカコとノボルの距離も光年単位で離れ、二人の携帯電話メールのやりとりにかかる時間も次第に長くなってしまう。
ついにはミカコは地球から8.7光年の距離に位置する惑星アガルタに降り立つ。そこでミカコは、地球に届くのに8年もかかるメールを ノボルに送信する。
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

総論大賛成、各論反対

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。25分ほどのショートストーリーです。
 非常に良い作品でした。特に時間と距離と心の関係を表現した部分は素晴らしかったです。エンディングに至るシーンも、情緒があり、リズミカルで素敵でした。風景の描写もきれいでしたね。新海作品の原点みたいなものは確かに感じることが出来ました。
 テーマの描き方を含め、全体的には素晴らしいのですが、細部の描写はオリジナリティに欠けていて、それが作品を毀損しているようにも思えました。総論部分と各論部分に分けてレビューします。

<総論編>

メール:
 メールは、テーマを担った一番大事な象徴物です。{netabare}
 手紙というのは、送り手と受け手の時間的な乖離が内包されているわけです。送り手の「届いたかなぁ」という心情が伴います。手紙が届かないというのは、物理的にも心情的にも届かないことを意味するので、送り手と受け手において「永遠の乖離」が存在しているわけです。
 メールというのは、「届いたかなぁ」という心情も確かにありますが、原則的には届かないことは想定されていないわけです。「届いているはずだ」という心理が手紙よりも強く働いてしまいます。メールが届かないというのは、実際には遅れているだけです。時間的な遅れはあっても「永遠の乖離」ではないわけです。しかし、時間の遅れが拡大化していくと、手紙と同様に物理的にも心情的にも「永遠の乖離」に近づくのだ、と表現されているわけです。
 つまり、「~=0」の物語ではなく、「~≒0」の物語を描いている。でも決してゼロではないので、確かに存在はしている。つまり「ここにいる」わけです。この辺のロジカルさには驚嘆しました。

 この作品は、「世界」の定義から始まっています。そして、つながりの強固な世界から、つながりの薄い世界へとストーリーが進んでいきます。つまり、メールがすぐに届く世界から、メールの遅延が拡大化した世界への展開です。つながりのない世界(手紙が消失してしまった世界)の説明が省かれているのですが、これは省略されているだけです。構造として確実に存在しているものを、あえて隠すことで、作品が抱える厚みを視聴者にゆだねていました。{/netabare}

雨:
 メールを基礎としたメインテーマを、背景の側から支えていたのが雨です。ここでは、雨の表現が意味するところを考えてみます。{netabare}
 最初の雨は、二人でバス停にいるところでした。雨が降っている最中は、高校生活について話していて、雨が上がった後で宇宙に行くことを告げるという展開です。
 次の雨は、ノボル側のエピソードです。女の子との傘のシーンの前から雨が降っていて、雨はバス停でのメールの受信まで続きます。「8年7か月」というミカコのメッセージとともに雨が上がり、晴れた後は「引き裂かれる恋人みたい」と展開していきました。
 最後の雨は、ミカコ側のエピソードです。雨の最中に「ノボル君に会いたい」と言い、「好き」というメールを送った瞬間に雨は上がります。雨が上がった後の最初のセリフは「届いて」でした。実際には願い空しく「好き」の部分は届きませんでした。

 これらの表現からは、雨降りが理想(希望)で雨上がりが現実(乖離)という表現のようです。一般的な作品では、雨は障害や不吉のイメージが強いですから、逆転させているようです。ミカコは、最後の雨のシーンで「雨にあたりたい」と言っていますから、雨自体は肯定的なもので間違いありません。
 また、雨の前後の表現だけでなく、雨が上がるタイミングにもかなり気を使っているのが感じられました。テーマを盛り上げる機能は十二分に発揮していたと思います。雨の使い方によって、作品の切なさを際立たせていました。{/netabare}

過去とロボットの足跡(雨の続き):{netabare}
 雨のシーンで疑問を抱いたのは、最後の雨の中で描かれる「ロボットの足跡が雨によって埋まる」シーンです。このシーンは非常に混乱してしまいました。
 当初私は、この文脈を、「ロボットの足跡」が「雨」によって埋まると解釈しました。足跡というのは過去を象徴するものです。また、この作品における過去は中学時代を言いますから、「正」のものだと捉えました。雨も前述の通り、「正」の表現ですから、「ロボットの足跡」を「雨」によって埋めるというのは、「正」に「正」を被せた演出であり、違和感を抱いてしまったのです。
 この文脈を、「ロボット」の「足跡」が「雨」によって埋まると解釈することも出来ます。ロボット自体は「負」のイメージを持っています。ミカコが選抜されたことが、自薦か他薦(徴兵)かは語られていませんが、作品の雰囲気から察するに、他薦のほうが近いように思えます。もちろんノボルとの乖離の原因でもありますから、「ロボット」が「負」であることは間違いないでしょう。「足跡」が単なる「過去」であるとすると、「ロボット」の「足跡」が「雨」によって埋まるというのは、「負」の「過去」を「正」によって消したい、と読み替えられます。これは論理性を持ちますから、おそらくこちらが正解です。

 私が前者のような誤った解釈をしてしまった原因は明白です。そもそも後者の解釈は、他の作品のように、過去自体に正負を持たせていない場合でのみ成立するものです。この作品で描かれる過去は、美化された中学時代が中心ですから、過去の表現を見ると、自動的に「正」を想像してしまうわけです。それゆえに、前者の解釈に至るということです。
 ここを正しく解釈するためには、この作品の特性を理解していなければなりませんでした。この作品は、メールの項で書いたように、「構造として確実に存在しているものをあえて隠している」のです。つまり、作中では過去が美化されていますが、過去が美しいものだけであるはずがない、という前提を抱えているのだと思われます。過去の象徴物である「足跡」は、「正」なのではなく、単なる過去でいいのです。これによって、後者の解釈が正解になるのです。 
 私は、理解するまでに時間が掛かってしまいましたが、一度理解するとこれ以外にないと言い切れるような素晴らしい演出だと思います。ロボットは終始出てきますが、タイミングとしてもあのシーン以外に考えられませんでした。

 話は変わりますが、全方位モニターというのでしょうか、座席のみになるやつです。あれは孤独を表現するいい手段になっていました。ロボット全景からロボット内部、座席のみという段階的な表現も良かったと思います。{/netabare}


<各論編>
 ここからは、否定的な見解を含みますので、読みたくない方は<総括>まで飛ばしてください。

街並み・小物:{netabare}
 なぜ現代(2002年)と同じなのか全く理解できませんでした。殊更に未来的な表現を使うべきだとは思いませんが、テーマの一つに「年月を経ても変わらぬ思いがある」というのはあったはずです。これは言い換えると、「物は変わってしまったが、思いは変わらない」ということではないのでしょうか。
 作中における8年の経過は、物への描写に表れていませんでした。街並みや携帯・バス停などの小物は、ほぼ一貫して現代(2002年)と同じものが描かれています。なぜ、思いと同じ「変わらない」側の表現だったのでしょうか。「変わらない思い」との対比が成立していません。
 思いの普遍性は、作品の中だけでなく、私たちにとっても同じです。私たちの存在も作品の対比構造の中に入れるべきだったと思います。つまり、2002年と2040数年とその8年後、それぞれ「物は変わってしまったが、思いは変わらない」と言えたはずです。変化を描いていないせいでミカコの言う「20世紀のエアメール」の効果が減退しています。

 確かに、作中のミカコとノボルの関係は、非日常と日常の対比であるのは、間違いないことです。しかし、ノボルの日常を2002年に固定するのは拙速です。非日常と日常の対比に、テーマである時間の経過を織り込むと、ミカコが「不変の非日常」であることに対して、ノボルは「変化の中にある日常」になるはずです。ノボルの周囲を変化させないことが、テーマを殺しているように思えました。
 私たちが近未来のSF物を見るときには、現代との違いを機微に捉えることが出来ています。この作品では、そこを捨て置いてしまっていました。トレースやコピーをしたのではない、新海監督の中にある時間の経過・未来の世界を描いて欲しかったと思いました。{/netabare}

ミカコの制服:{netabare}
 こちらもテーマに沿った演出になってないように思えました。別にパイロットスーツを着ろというわけではありません。8年という時間が経過して社会人になるノボルとの対比をする上でも、ミカコに制服を着せておくというのは必要な表現だと思います。
 ただ、中学時代の制服そのままというのはあり得ません。中学時代の制服は、思い出を想起させる重要なアイテムになるべきものです。中学時代の制服とそれ以外の制服で対比構造を作っておくべきだったのではないでしょうか。回想中だけとか、メールを送るシーンだけとか、過去に絡めたシーンでのみ、中学時代の制服を着用すべきだったはずです。もちろんガラッと服装を変える必要はなく、シーンによってネクタイの色だけ中学時代に戻す、という程度で十分だと思います。
 2040数年の制服が、現代と同じ制服であったことも含めて、やや工夫を放棄していたように見えてしまいました。{/netabare}


<総括>
 メールやロボットの足跡の項で述べたように、あえて省略している表現というのがありました。その部分の読み取りを視聴者にゆだねることで、作品の持つ背景に厚みが加えられていたと思います。誤読を誘発する可能性も孕んでいますが、効果は非常に高かったと思います。25分というショートストーリーだからこそ、大幅に省略した表現が成功したのでしょう。
 一方で、各論で述べた項目は、ここでいう省略には該当しません。描写をあきらめてしまったような印象に映りました。または、ただ書きたかったから書いただけというような印象です。オリジナリティも欠如していました。作品のテーマの描き方に成功している分だけ、この部分のミスマッチが気になってしまいました。個人製作ということですので、時間的な制約があったのかもしれませんが。
 SFの部分であるロボットや戦艦もオリジナリティには欠けていました。ただ、この作品はSFをモチーフにしているだけで、SF作品ではないと思うので、そこまで気にはしていませんでした。もちろんオリジナリティがあるに越したことはないのですけどね。

 この作品自体は、際立った良作です。
 むしろ、この作品の後の新海監督の作品に関して、やや不満を持っています。未視聴の方のために詳細は述べませんが、この作品における描写から逸脱できていないのではないでしょうか。別れや乖離を示す電車の表現は秒速でも使われていましたし、トレースとフレアレンズを多用する風景描写にも変化をあまり感じません。原点と言えば聞こえはいいですが、これ以降の作品で新しいものを生み出していないようにも思えてしまいました。
 ただ、私の個人的な愚痴はともかくとして、この作品における主題部分の完成度は、新海作品に限定せずとも高いものだと思います。他の新海作品よりは、まずこの作品を視聴することをお勧めします。

対象年齢:
 思春期世代でしょう。大人も大丈夫だと思います。あまり細部にこだわりすぎず、メインテーマにどっぷり浸かった方が楽しめると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高のSFそしてラブストーリー。短いからこそ想像力が必要です。

 本作内の季節は夏だけではありませんが、イメージ的に夏の風景こそが2人が過ごした時間じゃないか、と思いますので、やっぱり夏に見たくなります。23年7月に再視聴しましたので、まとめを追記します。


 本作でリシテア号だけが生き残った意味を考えるとSF的考察をしなくてもミカコが生き残ってノボルと再会することが分かると思います。
 なぜかといえば、タルシアンは人類に銀河ネットワークを残したかった。そのために戦争を仕掛けシリウスまで導きました。全滅させては意味がないので、最終的な場面は見せないですが新聞記事等でリシテア号は助かるというのは読み取れます。

 ミカコはとりあえず助かった。リシテア号もいる。リシテア号は意図的にタルシアンが助けた。
 故にミカコも助かるというのもわかります。ノボルが新型の艦で出かける以上、2人は会えるというのは読み取れる結論です。

 で、ここから先はすみません。妄想ですが、タルシアンはミカコが気持ちをケータイでノボルに伝えているのを知っていた(だから、タルシアンはそのイメージを再現できた)。なのでミカコは距離を越えて気持ちを伝えられる人物だからこそ、タルシアンはミカコの機体は破壊せずに未来を託したくなった、と読み取れる気がします。そもそも未来のミカコは指輪してましたしね。

 つまり、ご都合主義でミカコが選ばれて助かったわけではなく、ケータイでメッセージを送っていたからだ、ということになるのでは?と思います。ここで、銀河を越えたコミュニケーションという2つの主題、異星人との交流と、ミカコとノボルという個人の恋愛が重なってきます。逆に言えば、人類もミカコも助かるということを暗に言っています。

そして、恋愛の部分ですが、2人は会えないけどお互いのことを考えている時間が8年…以上あったわけで。その想いが募るからこそ、2人は他に変わりようがない存在になります。現時点でミカコにとってはまだ時間は経ってませんが、これからミカコは会えない日々に苦しむはずです。
 安易に付き合うことがゴールではなく、この時間と空間の隔たりがあるのが大切なのでしょう。この代替が不可能な状況もまた、本作の最大の特徴でしょう。


 だから、本作はSFとしても、恋愛としても深さを感じる作品だなと思います。

 アニメの中のポエムというのは、野暮というか恥ずかしいというか、そういう作品は多いです。が、地球とノボルと過ごした日々を思うミカコを表現した
本作の詩は本当に素晴らしかった。

 えてして、最高傑作の種というのは、デビュー作にあるものです。稚拙なところもあるでしょうが、表現したいという熱意が伝わってくる作品です。新海誠氏の作品は最近の3作も素晴らしいし完成度は本作とは違いますが、SFと恋愛という2つの側面だけ切り取ると、本作が一番感動します。

 そして、短いからこそ言葉足らずになって、想像を働かせられる優れた効果がでています。これが後の3部作につながる「言葉足らず=想像が必要」というのが新海誠らしさではないか、と思います。



以下 以前のレビューです。上と同じようなことを言ってますが、少し詳細に書いています。


 距離と時間で離れているからこそ深まる気持ちの描写が素晴らしい。

 SF短編の最高傑作ですよね。映像も素人が、ということを抜きにして、非常に感情を揺さぶられる素晴らしいできでした。

 短編なだけに、省略が多くてそれがSF的な深みを出すと同時に、こちらが想像で補う分で深く深く感情移入できます。また、思春期の思い出が一緒にすごした放課後の天気の記憶とかコンビニとか踏切とか…もう最後だけでいつも胸が苦しくなります。

 SFアニメ作品のナンバーワン候補は沢山ありますが、本作はいつも迷います。恋愛ものとしてのクオリティと詩情ですね。これが良すぎて、SFとしての評価ではない気がしたからです。
 いや、言い方が違いますね。距離と時間についてはSFと恋愛の融合としてそこはいいんですけど、タルシアンとミカコのコミュニケーションにちょっとご都合主義を感じていたからです。

 ただ、ケータイについて考えると「あれ、結びつくかも?」と思いました。なぜミカコにタルシアンがコンタクトしようとしたか、ですね。

 初めはトレーサーの乗組員全員に対してと思っていました。が…これミカコが携帯でノボルとコミュニケーションをとっていたから?ミカコも攻撃を受けていたし全力で戦っていたのでなんとも言えませんが…しかし、冥王星で戦っているときにミカコへ攻撃せずに覗き込んでましたね。包み込んで調べようとしたんでしょうか。携帯に興味をもったのか、誰かに気持ちを伝えようというミカコに何かを感じたんでしょうか。

 つまり、ミカコの誰かに想いを伝えたいというタルシアンに伝わったということかなあ、と。だから、ミカコならつながりたいという思い=タルシアンの想い、ネットワークを残す意味合いを理解できる、と。それでリシテア号だけ生き残ったんでしょうか。
 考え過ぎかなあ。ただ、そう解釈するとよりSF,恋愛の両方が深まる気がしました。

 離れているからこそ相手を想う。だから、気持ちが深まる。ノボルは恋愛の機会もあったみたいですが、ミカコが忘れられなかったのもよくわかります。秒速5センチメートルと同じです。
 同じですが「5センチ」と違い本作は新聞記事やタルシアンの言葉が見せた映像や言葉から考察してノボルがミカコに追いつくだろうという考察できます。そこがいいですね。
 ただ、今回再視聴して思ったのが、考察しなくてもそもそもノボルが艦隊勤務を志願して旅立つ描写があるってことは、ハッピーエンドに決まっているじゃんと思います。

 物語は8年前のミカコと現在のノボルのシーンで終わったので、8歳差な気がしますが、メールが届いたときにはミカコ側でも8年歳をとっています。そこにノボルが迎えに行くとなると、ワームホール(巨視的量子トンネル効果って書いてありました)を使えば一瞬です。つまりお互い25、6歳くらいで再会できるということでしょう。

 「ここにいるよ」というメッセージが初めは別離なのかと初め思いましたが、自分が「今後どうなろうとノボルも共有した時間も好きだった自分が確かにここにいた」ということでしょう。

 すずめの戸締りの余韻で再視聴。で、なんか以前見たときよりももっともっと深い作品の気がしました。新海誠監督の中で「すずめ」「君の名は」と本作、どれがナンバー1か迷いますねえ。

 評価上げました。決して安易に5点満点にしたいから、ということではなく女性の声優さんのモノローグに気持ちが乗っかって素晴らしかったし、音楽にも気持ちが揺さぶられました。作画は背景美術の評価です。


 以前のレビューは、ウラシマ効果とワームホールなどの考察でしたが、本作の大切な部分ではないので削除しました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

その愛は、時間も距離も、飛び越える……

新海誠作品第1弾『ほしのこえ』

25分のアニメを作るうえで必要な要素である監督・脚本・演出・作画・美術・編集を全て1人で行ったと言う伝説的作品です(オリジナル版なら声優も)

今から14年前に作られたこのアニメ作品はSF要素を組み入れた物でこそありながらも、その本質は人間が持つ「想い」に焦点を当てていました。

誰かが誰かを想う気持ち

心の距離と、身体の距離の対比関係

離れていても、メールが届いた事によって感じる喜び

離れているからこそ、メールが届かない事に感じる寂しさ

次第に遠くなる一方でも、変わらない、いや、次第に近くなっている物も確かにあって、それは普遍に色濃く輝いている…

決して古臭く感じさせない……
現代の私達にでさえ、語りかけて来る物があると自然に感じられた作品でした。
いえ、寧ろ、今の電子機器が跋扈する時代だからこそ感じる物が今作にはあるのかもしれません。
今だったらメールではなく、LINEに取って変えられるんですかね…
既読が付くかつかないかで悩む描写がきっと出ますよ、多分(笑)


しかし、『ほしのこえ』で描かれた落ち着かない感覚、「不安」「じれったさ」と言う感情
これらを「誰しも心の中に持っている!!」と断言する事は私には出来ません。
しかし、少しでも他者と関わった事があるならば、こういった挙措の失いは多くの人が抱いた事のある「想い」です。
一般的に考えれば、殆どの方が持っている代物
彼らのように壮大では無いにしろ、私達の周りにそういった存在は確かにあって、生きている物語のように着実に、知らない所で紡がれていました。

それは、今は昔のボトルメール
海に流して返事を待ち、他者との交流を図ろうとする宛ても無き媒体
無事に陸地に着くか分からない、着いても誰が拾うか分からない、拾っても連絡してくれるか分からない……
「分からない」と言う「不安」ばかりで埋め尽くされた感覚には、しかし、どこか「期待」と言う感情が見え隠れしています。

それは、離れ離れになった人との文通
久しぶりに送る過去への手紙
書きたい事は沢山あるのに何を書けばいいか分からなくなるあの感じ
それはその瞬間だけに訪れる、たった1つの宝物です。

それは、ミカコとノボルのような人達
何かを媒体として育まれる交流は、何らかの関係を無くさないが為の応急処置
互いに違う環境、違う関係、違う人生で進めば、違ってくる未来の路
しかし、どこか必死さをも感じさせる交流には、道のりが違っても維持していこうとするいじらしさを感じて堪らなくなります…

このような物語は知っていても知らなくとも確かにこの世界にあったのです。
同じように、作中で進んでいくストーリーも「ウラシマ効果による弊害」と言ってしまえばそれまででしょう。
しかし、今作の伝えたい事は何もSF的要素、切ない雰囲気だけではありません。
「誰かを想うなら、心は、時間も距離も飛び越えて、その胸の温もりさえも、運んでくれる」
人間の想いが開花する過程を私達に見せつける事で生まれる物
それはノボルが心を硬く、冷たく、強くしたあの時から唯一持ち続けた感情を武器にして生まれた代物
読めないメールを理解した彼が必死に体現しようとした結果が最後には描かれていたのです。

「さよならだけが人生だ」というフレーズを聞いた事があるでしょうか?
人生、出会いと別れの繰り返し…だから、くよくよせずに新しい一歩を、次の出会いを探そうじゃないか!!
中国で生まれた1つの詩をとある文豪が訳した時に生まれた言葉です。
過去は過去と振り切って前に進むのは、想像する余地を脳から排除し、考えないようにすると言う点において確かに楽でしょう(フラッシュバックしない限り)
作中でもノボルは1度、他の人と付き合う事でそれを実行しようとしましたからね…
彼もまた、ミカコのいない事に耐えられなくなってしまった悲しき被害者
しかし、ノボルは結局、被害者のままでいる事を止めました。
元の鞘に収まる事、つまり、ミカコを待ち続ける事、いえ、彼女を追いかける事を選んだ…
心を硬く、冷たく、強くした1人ぼっちの大人になる決意を内に秘めて…
そんな彼らのように遠く宇宙の彼方まで離れても、時間が2人を分かつとも「さよなら」したくない関係と言うのは確かにある。
割り切って前に進む事の出来ない繋がりと言う物が現代でも確かに生き続けている。
願わくば、そんなこってこての「理想」が現実のどこかで存在していてほしい…
視聴後にこんな風な戯言を自然と想像してしまう程、心に沁みた良作でした……

さあ、あなたの周りに私の想う「理想」は果たしてあるのでしょうか?
ノボルとミカコのような「確かな関係」を育んでいる人は果たしているのでしょうか?
自分の辿ってきた人生と合わせて、振り返りたい方は是非ご視聴をお勧めします……

「ここにいるよ。」

PS.
視聴後は漫画家の佐原ミズ氏によるコミカライズ版『ほしのこえ』を読んでおくことをお勧めします。
これを読んで真の意味で『ほしのこえ』は完結です…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

66.8 16 宇宙船アニメランキング16位
ヒロイック・エイジ(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (376)
2864人が棚に入れました
はるかな未来、宇宙に進出した人類は、先に宇宙に進出した「銀の種族」に滅ぼされようとしていた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出す事に成功する。人類のノドスであるエイジは、「銀の種族」を退け、人類を救う事ができるのか?

声優・キャラクター
矢崎広、石川由依、近藤隆、清水香里、松山鷹志、田村ゆかり、釘宮理恵、新井里美、織田圭祐、千葉進歩、佐藤利奈、小清水亜美、加藤将之、鈴木千尋、沢城みゆき、世戸さおり、岡本寛志、安元洋貴、久嶋志帆、ゆかな、岸尾だいすけ、吉野裕行
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

真の英雄を知りたい方に【3.8】

物語:3.8 作画:3.8 声優:3.8 音楽:3.8 キャラ:3.7 【平均:3.8】                          (54.5)

ジャンル        :SF
話数          :26話
原作          :冲方丁(ストーリー原案)
アニメーション製作 :XEBEC
総監督         :能戸隆
監督          :鈴木利正
シリーズ構成     :冲方丁
キャラデザイン    :平井久司
メカニックデザイン :大塚健、鷲尾直広、久我嘉輝(メカコンセプト)
音楽          :佐藤直紀
OP           :「gravitation」作詞 - atsuko / 作曲 - atsuko、KATSU / 編曲 - KATSU / 歌 - angela
ED           :「Azurite」作詞 - SHUMA / 作曲・編曲 - YUPA / 歌 - 浦壁多恵

参照元        :Wikipedia「ヒロイック・エイジ」

【あらすじ】
 遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕することとなる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らのために生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。 Wikipedia「あらすじ」冒頭

【特徴】
①宇宙
②戦艦、艦隊、ロボット、超能力
③サイエンス・ファンタジー+ヒロイック・ファンタジー
④粛然とした雰囲気、シリアス

【長所】
①意図的に背景説明を分けて放送し、難解にしている
②用語の説明とキャラクターに関する設定の説明が無い
③考察の余地が有る

【短所】
①戦闘シーンが多く、飽きが来る。また、戦闘に緊張感は無い。

【短評】
{netabare} 物語の背景を理解した上で視聴しないと難しく感じると思います。また、用語の説明やキャラクターに関する設定の説明が省かれている為、調べる手間の掛かるアニメでした。

 まずは長所ですが、本作は凝った背景を見せる事に重きを置いた作品だと私は思いました。何故ならば①のように分かり難く放送する事で話を難解にし、考察する事を促していると感じたからです。また、②についても同じ理由から考察を促していると思いました。これらの分かり難い内容以外の長所を探しましたが特に見つけられず、①②に共通している③の考察要素が本作最大の長所だと感じました。

 次に短所です。鉄の種族である人類は、銀の種族、銅の種族、エイジ以外の英雄の種族(ノドス)4人と敵対関係にある為に絶え間なく戦闘を繰り返します。主要な人物に関するシーン以外が殆ど戦闘描写となり、飽きが来ます。しかも、エイジは設定上他のノドスより強いので人類が窮地に立たされてもエイジに必ず救われます。同様にエイジ自身が窮地に陥っても絶対に助かってしまうと予想出来てしまい、緊張感を感じず飽きが来ます。{/netabare} 

【総括】
 派手なバトルシーンやアクションシーンに重きを置く作風ではなく、凝った世界観と物語を理解しながら観る作品です。尚、作画、音楽、声優、キャラは落ち度が無く良質な作品だと思いました。物語の内容は考察するポイントが複数あり、考えながら視聴したい方にお勧めです。



【思った事、及び蛇足】

以前、冲方丁の関係する作品を観て
とても楽しめたのでヒロイック・エイジを視聴するに至りました。


本作の厳密なジャンルは分かりませんが
スペースオペラなんだと思います。
ですが西洋ファンタジーと似ているように感じました。
英雄(エイジ)は敵と戦い
王女(ディアネイラ)を守る
この2つが西洋ファンタジーらしく感じさせる要因なのかもしれません。


序盤の数話冒頭は世界の背景を人類の王女であるディアネイラが説明するのですが
これがとても重要でした。
その説明で黄金の種族は現宇宙を去る事が語られているのですが
現宇宙を去った理由は語られていません。
また、去る前に英雄の種族に契約を課す訳ですが
これもまたとても意味深で
現宇宙に残された種族に混乱をもたらし
互いに争うようにさせてしまうのです。


こんな具合に「何故黄金の種族は~」という形で話が進み
話の根幹には黄金の種族が関係する物語でした。


●設定の説明
ヒロイック・エイジ公式サイトより「世界」の項目で補足説明されています。
視聴中不親切に感じたらここを閲覧する事をお勧めします。
ただし、一番下の「星の道と黄金の種族」はネタバレに繋がる恐れがあります。
尚、用語の説明も載っています。
こちらは気になったら見るぐらいで良いと思います。
視聴前に見るとネタバレになりますし。


※因みにWikipediaは完全にネタバレを含む記述でした。


●成分タグ「主人公最強」について
そもそも本作に主人公は居ないような。
エイジを主人公とした場合
彼は拳で星を破壊出来るほど強大な力を持っていますが
エイジの無双を楽しむ作品では無いです。


●成分タグ「もっと評価されるべき」について
恐らくですが
[以下ネタバレを含みます]
{netabare}主要キャラが誰一人死なずに大団円を迎えた事だと思います。
しかも感動を与えてくれる後味の良い終わり方です。
それに、死人が出ない作品は珍しいと思います。{/netabare}
よってもっと評価されるべき事なのだと思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

びふぃずす菌 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

姫様かわゆす!感動有!最高傑作!

数々のアニメを見てきている私ですが、この作品は上位に入ると思います。

感動があり、恋愛があり、他のキャラの心情の変化が多数あり、戦闘もあり、あぁ…もう良作ですよ!


銀の種族の会話のシーンは正直退屈でしたが、
戦闘シーン、主人公と姫様との会話のシーンが一番好きでした。

あぁ、姫様可愛いよ姫様(*つー`*)エヘッ

あのですね、皆さんにも共感してもらうために
何回も見直してる変態こと「第四真祖」が選んだ最高の場面を紹介したいと思います。

1話:{netabare}これはもう後半全部ですね!鳥肌がやばかった{/netabare}

2話:{netabare}エイジの歓迎パーティーでエイジが男性恐怖症の姫様に近づくとこ!それからエイジの「猿」みたいな行動に唖然とする姫様の顔がプリティーです。ハァハァ…それからそれから、隔壁を破壊して宇宙に出たエイジと姫様との会話です{/netabare}

※なんかもう、姫様が可愛すぎる場面が多すぎるので大まかにまとめます。

1.姫様とエイジの会話場面!これはどの話でも視聴必須です。自分は何回もリピートしました(*´’Д’):;*.’:;カハッ

2.イオラオスの心情の変化にも注目

3.姫様の口癖が「{netabare}エイジ{/netabare}」であること。←{netabare}姫様がエイジを心配しているとこが可愛すぎてニヤニヤが・・・w。{/netabare}

<観かた>あくまでも薦め
・1回目は全部見てください。(そうすると、話が大体つかめます)
・2回目は話がつかめてない人は全部。ある程度つかめた人は、姫様が出る場面、主人公が出る場面、自分が気になる場面を視聴。
・3回目は1話~数話、15話の後半、最終話の後半。

姫様可愛すぎて…変態になってしまいました。

※↑は、あくまでも2回以上全話観た方のみでお願いします。そうしなければ姫様の可愛さが半減してしまいます。


すべてよくできた作品です

{netabare}15話と最終話の挿入歌がまた感動です!{/netabare}


<キャスト>
エイジ →矢崎 広
ディアネイラ →石川由依
イオラオス →近藤 隆
アネーシャ →清水香里
モビード →松山タカシ
テイル→ 田村ゆかり
メイル →釘宮理恵
ビー →新井里美
パエトー →藤田圭宣
ロム →千葉進歩
プロメ →佐藤利奈
ユティ →小清水亜美
カルキノス →加藤将之
メヒタカ →鈴木千尋
レクティ →沢城みゆき
ヘスティア →世戸さおり
タキウス →岡本寛志
キリス →安元洋貴
イオーダ →久嶋志帆

結構豪華でしょうヤッタ(b´ω`d)ゼィ♪


<内容>
遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。

星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕する事となる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らの為に生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。

しばらく後、惑星オロンと呼ばれる星に一隻の宇宙船が墜落する。黄金の種族によって船は救われるが、その時には船員は赤ん坊一人だけが残されていただけであった。黄金の種族は英雄の種族の中でも強大な力を持つ\"ベルクロス\"をその赤ん坊の内に宿し、彼に赤ん坊を守るように命じる。また、赤ん坊の属する種族を最後の進出者「鉄の種族」と名づけ、彼らに「人類へ―――ここに、お前たちの運命を握る子供がいる」とメッセージを送った。後に黄金の種族はこの宇宙を去り、別の宇宙へとまた旅立っていった…。

黄金の種族が去った後、銀の種族は他の種族を支配し、鉄の種族=人類を敵と定め、彼らを滅ぼす事を決めた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出す事に成功する。人類のノドスであるエイジは、銀の種族を退け、人類を救う事ができるのか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

司狼神威 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

蒼穹のファフナーのスタッフが送る・・・

ファフナーは感動作品だったけど、これはモラルや、秩序、歪み、憎悪、信頼、友情、愛情、すべてのものが感じられる作品だと思う。


主人公最強とタグがあるが・・・・別に・・・いうほどではない・・。
確かに強いですが、「最強」という言葉はどうかなと・・・。
どんだけ圧倒的な力があるのかと思いきや・・そうでもない・・。
苦戦もするし、怪我も負う、みんなの力をかりて勝つ場面もある・・・
はっきりいって、最強ではない!!!
最強というのは「日比野ハレルヤ」並みに周りとはケタが違うというものだ・・・。

だが、主人公エイジはそこまでではないw

結構レビューを見てて「スカっとしたい人にはお勧め」なんてレビューを見るけど、全然スカっとするほど強くない・・。

むしろこのアニメは物語のほうが素敵だ。
戦闘アクションよりも、人間にあるべき姿、望むべき理想の形を描いている。
とても温かい物語だ。

いろんな視点から物語を見てほしいと思う。
一つのことでも視点を替えれば違うとらえ方ができるw

これは色んな種族が個々の歴史、想いに添って物語が展開していくので、ぜひいろんな種族の立場になって物事を考えてみてほしいなと思う。


あと・・・ヒロイン「エイジ」言い過ぎw
ちょっと数えたくなるくらい「エイジ」って言いますwww

あと専門用語が沢山出てくるw
そして物語上で説明は一切ないw

ただ、物語を通して言葉の意味が分かるので、あえて説明しなくてもいいかな・・・みたいなw
あ、別にめんどいからとかじゃないおw


とりま、あらすじだけでものっけときますw

遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。

星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕することとなる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らのために生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。

しばらく後、惑星オロンと呼ばれる星に一隻の宇宙船が墜落する。黄金の種族によって船は救われるが、その時には船員は赤ん坊一人だけが残されていただけであった。黄金の種族は英雄の種族の中でも強大な力を持つ"ベルクロス"をその赤ん坊の内に宿し、彼に赤ん坊を守るように命じる。また、赤ん坊の属する種族を最後の進出者「鉄の種族」と名づけ、彼らに「人類へ―――ここに、お前たちの運命を握る子供がいる」とメッセージを送った。後に黄金の種族はこの宇宙を去り、別の宇宙へとまた旅立っていった…。

黄金の種族が去った後、銀の種族は他の種族を支配し、鉄の種族=人類を敵と定め、彼らを滅ぼすことを決めた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出すことに成功する。人類のノドスであるエイジは、銀の種族を退け、人類を救う事ができるのか?

まぁ、参照ですがw
こんな感じですw

いちお、ロボットアニメなんでwwww
主人公はノドスでまぁ、、、生物兵器みたいなもんですがw

ファフナーのスタッフが作ってるって感じがもろ分かると思うのでファフナーが好きな人には断然お勧め!!!
ごり押しですw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

67.6 17 宇宙船アニメランキング17位
スペース☆ダンディ(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (602)
2666人が棚に入れました
スペース☆ダンディは、宇宙のダンディである。そして彼は、宇宙人ハンターである。見たこともない新しい宇宙人を発見して、新種の宇宙人と認められると報奨金がもらえるのだ。それは、早い者勝ちがルール。宇宙を旅して、誰よりも早く、誰も見たことのない宇宙人を見つけるのが使命。ダンディは、ポンコツロボのQT、途中で拾ったボンクラベテルギウス星人のミャウとともに、未知の星や異星人と出会う。宇宙の果てへの冒険。見たこともない宇宙人の発見。それが宇宙人ハンターの醍醐味なのだ!

声優・キャラクター
諏訪部順一、佐武宇綺、吉野裕行、石塚運昇、畠山航輔、銀河万丈、ゆりん、桑島法子、矢島正明、一城みゆ希、大川透、大木民夫、大塚明夫、小川真司、梶裕貴、金田朋子、クリス・ペプラー、小山力也、島本須美、竹達彩奈、龍田直樹、永井一郎、能登麻美子、花澤香菜、潘恵子、平野綾、宝亀克寿、麦人、山口勝平、山路和弘
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

13話は不朽の名作なので絶対観てほしい by渡辺信一郎総監督じゃんよ

『カウボーイビバップ』『サムライチャンプルー』『坂道のアポロン』
等で知られる渡辺信一郎が総監督を務めるオリジナルアニメ。

新種の宇宙人を求めて宇宙をさすらう宇宙人ハンター、ダンディらの活躍を
クールかつスタイリッシュに描く。
…などと言うことはまるでなく、宇宙船アロハオエ号のクルーは
「~じゃんよ」が口癖でお姉ちゃん目当てにレストランチェーンの
ブービーズに足繁く通い詰めるダンディ、
見るからに旧式で時によってはダンディもあっさり見捨てるお掃除ロボットQT、
常に携帯端末を手放さず「~なう」ツイートが習慣のゆとった猫似のペテルギウス星人ミャウ、
から成るトリオで、実にバカ・ボンクラ・ポンコツなBBP。
各話完結のギャグ、コメディ化したカウボーイビバップすね。

ギャグ・コメディと言っても、ボケとツッコミで思わず爆笑なやり取りを積み上げるとかではなく、
どうやってこんな話思いついたの?な印象のシュールと言うか
実にヘンテコなエピソ-ドやオチだらけで、
ポカーンと呆気に取られることが多いです。
画面も実によく動いてですね、作画が実に無駄に力が入りまくっていて、
珍しいモノ見たさ気分を満たしまくってくれてます。
スタッフを並べたてて説明しようと思ったんですが、
私のようなにわか者にもすぐピンと来たのはビバップ関連以外だと
7話絵コンテの谷口悟朗だけでした(´・ω・`)コードギアスの監督、或いは\ファンタジスタッドーr

せめて音楽ならとメンツを眺めてみたものの、半分も判らない…。
とりあえず、ビバップの時点でシャカゾンビの楽曲を起用してたくらいだし、
川辺ヒロシ、笹沼位吉、ZEN-LA-ROCK、TUCKER辺りは至極当然として、SHOGUNのメンバーて…。
と思ってWiki見てみたらエヴァおよびヱヴァ劇伴の演奏に参加してるそうな。
SHOGUNも再結成して活動中なんですと。
探偵物語本編はまともに観たことないけどサントラは聴いたことあるのです。
http://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/spacedandy/artist/index.html

偽ハワイアンから80sガチエレクトロまで実に多彩な音楽、単体でも楽しめますよねー
とサントラをネットレンタル店のお気に入りに突っ込んでおいたのですが、
何とあろうことかタワレコの店舗特典が未収録曲を収録したカセットテ-プであることが判明。
磁気だぜ磁気ぃ。

タワレコオンラインでは既に特典終了で(´・ω・`)ショボーンになったものの、
リアル店舗ではまだ受付中でした∩^ω^∩
1枚\3000もするCD予約して購入なんて初めてですわw
だって例えばブルーノートの名盤が\6~700とかですよ? ホント国内盤ておかしいよなあ。
つか今公式観に行ったら新宿タワレコでイベて…。俺の吉祥寺参加券配布対象外w
http://space-dandy.com/blog/?p=441

まあ未収録曲入りカセットなんてほぼほぼ趣味だし無意味すよね。
ミックステ-プならよかったのに。ぜひクボタタケシで。
タイトルはSpace Classicsでキマリ!じゃんよ。


OP曲好き度:4/5(岡村靖幸 / ビバナミダ)
ED曲好き度:4/5(やくしまるえつこ / X次元へようこそ)

(2014/03/22初up / 10話まで視聴)


▼サントラリリース記念3/28新宿タワレコのインストアイベント行ってきました(14/03/30追記)

・出演は渡辺総監督、Mountain Mocha Kilimanjaroの
 ボブサン(G)とタイガーさん(Dr)で司会はflying DOGの方。
・モカキリは最初にオファーしたアーティスト。友達の友達を通じてオファー。
・どファンキーな、泥臭く、品が良すぎないぶっとい感じ、
 でベ-スライン足元を固めるイメージでの起用。
・モカキリメンバーはオーストラリアツアー中に1話を視聴。
 アイキャッチなどでかかったりして大いにテンションが上がったとのこと。
・サントラは当初カセットのみで発売しようとしていた。
・BDの特典はフロッピーディスクにしようとしていた。
・レーザーディスクに以下略
・flying DOGやバンダイに泣いて頼まれ断念。結果タワレコ特典カセットで妥協の流れに。

・欧米などではよくあるモンティパイソンのような
 音楽がカッコイイコメディを意識したアニメとして制作。
・わんこじゃんよの回は脚本の信本さんから「この冷蔵庫何か解ってるわよね」とだけ電話があった。
・あの時の冷蔵庫は15年後あそこに辿り着いた。15年がかりのオチ。
・スパイクとジェットは著作権大人の都合により出演の予定はなし。ビバップはサンライズ。
・13話は不朽の名作。絶対観てほしい。
・始めは怒られないようにおとなしく創っているが、後半になると好き放題に。
 よって2クール目はもっとぶっ飛んでる。
・2クール目は音楽度もさらにUP。歌ったり、踊ったりの回やロックンロールな回など。
・音楽制作アーティストもさらに増。歌ものも増え、ハスキーな声の衝撃的な人も参加。
・OST2も当然出ます。


てな塩梅でした。
初めて渡辺監督のお話伺ったのですが、話上手いなーと。
モカキリの二人は割と控えめだったのもあり、
渡辺監督が司会に促されるでもなく、会話引っ張ってました。
会場が一番盛り上がったのは冷蔵庫のくだり。みんなビバップ好きだよね。やっぱ。俺もじゃんよ。
カセットの話での「え?マジかよ」的じわじわ笑いがくる空気も印象的でした。
↑冗談も多いけどOSTをカセットで、はflying DOGの方の発言で、マジらしいw
という訳で楽しいイベントでした。

ただ、せっかく渡辺監督が「先週モカキリの新譜が先週リリースされて」、
とキラーパス出してんのに応えられてないタワレコ新宿お前はダメだw
J-POP、クラブミュージックどっちのマのコーナーにも在庫なかったし、
入り口付近の売り場でOSTの隣の3枚あったのを見つけたのみ。
聴いたことなかったので試聴機に入れといて欲しかったですわ。

あ、でも、3/25発行のタワレコのフリー誌bounce#365はぜひ。渡辺監督のインタビュー掲載。
OPNと金澤某さんによる再発関連以外はまるで解らん人ばかり挙げておられたので、
音楽探す楽しみが増えて嬉しいっす。


サントラは、明らかに00年代以降なディスコダブもあるけど、思った以上に80年代。
84年以前の機材で、とのオファーを真に受けて作成した人もいそうな
こういうのあったな~的ガチの80's空気感の曲もけっこう多いすね。

私的印象に残った楽曲は、
ナレなしでアバンが聴ける#1 Star Future. / ☆Taku Takahashi、
サーフィン回の80年代山下達郎な#7 星屑のパイプライン / ジャンク フジヤマ、
レース回でインストが使われた80'Sエレクトロ
#13 SPACE FUN CLUB / ZEN-LA-ROCK feat. ロボ宙、
は久々に脱線3のラップ聴いたな…、吉本所属だったような?とか、
moonかUFOかLOLかの植物星回、トボケた味わいながらカッコイイパーカッションに
明後日な調子っぱずれ気味のピアノやトビの上物な#12 アクションマン / 笹沼位吉 は
00年代以降的だけど一筋縄では行かない音楽性でCDで聴くと低音が利いてなおさらディープ。
KenKenの楽曲は#1以降も使われ、つかコレが一番キャッチーでファンキーなんじゃ?な
#19 朝は来るから すぐ明けるから に、
ラーメン回で地味にギターがイッちゃってた#10 コネクト、
そして岡村ちゃんOPとやくしまるえつこEDのTVサイズ、
とキリがなく、実にてんこ盛りなことに。

特典のカセットには☆Taku Takahashi、川辺ヒロシ、Latin Quarter、モカキリの4曲。総計10分未満。
どちらもラーメン回で流れてたのんびりハワイアンがカセット収録Takuの方で、
テンポ速めモンドちっくなハワイアンの方がTUCKERによる本編#3 HOT WINDで…
て言うかうちのPCのHDDがイカれてダビングしたデータぶっ飛んじゃいまして。
カセットの方は録り直さないとな、よくわからんことにm(_ _)m

最終回楽しみだなあ、ともっと早く書きたかったのに(´・ω・`)
PC歴2年の付け焼き刃でHDD換装、やらかしちまいました。

つか公式見に行ったら最終回にデトロイトハウスのRick Wadeとかw
サブタイトルでジュピタージャズだった時の比じゃないんすけど(ノ∀`)
数時間後の1クール目最終回ほんと楽しみ。じゃんよ?


▼13話(14/04/11追記)
QT「宇宙は無駄で溢れています。
   その中でも特に無駄なのは、生き物の愛だの恋だのといった感情です。」
―そしてこれは、掃除機がコーヒ-を飲みたくなるまでに必要な、23日間の物語である。

アバンからQTのモノローグ。ラテアートを眺めるボロボロ姿のQTにナレーション。
13話は1シリーズ目最終話にしてQTが主人公のエピソード。
『掃除機だって恋するじゃんよ』

{netabare}解り合えるけど解り合えない、いや解ってるんだけど安易に解ったような顔をしない
この感じ、カウボーイビバップ6話、悪魔を憐れむ歌のラストを思い出しました。
こぼれ落ちたブルースハープを拾い上げて息を吹き込むも音は出ない。
「解るかよ」独りごちるスパイクが空にブルースハープを放るアレ。
描かれる話のテイストはまるで違えど、通底するものは同じなのかなと。
しかもこの話はQTの恋愛話だけにより切ない…
しかし、それだけに終わらず、ゲル博士の茶番に起因する超展開ギャグも盛り込みつつ{/netabare}
QTはかわいらしく、動的シーンはよく動き、と。

音楽がいつも通り良いのは言わずもがなですが、さらに印象的でした。
Aパートのwhy don't you come with me ? キスしてみたいのに ってボコーダー(ではない)曲は
LUVRAW / ANATATO 。OST1にも収録。
Bパート、メイカーさん探すシーンはLUVRAW & BTB / lick tonight。此方はOST1未収録。
そう、ボコーダーじゃないんですよ! トーキングモジュレーター。
電子的に声をエフェクトするんじゃなくて、シンセ等の出音を物理的にチューブから出力、
そのチューブを咥えて口腔内で共鳴させる。その音がアレです。
メロウでレイドバックなサイドに特化した和製ZAPP。
こんな人等がいたとは…。アンテナ畳みすぎな自分に(´・ω・`)。

一番印象的だったQTが立ち向かうシーンのあの曲は「本気の感動曲を」
とのオファーに応えたクラムボンのミトによる曲。こちらもOST1未収録。
https://twitter.com/space_dandy/status/450285042959269888

Rick Wade作と思しき曲は
「これはただのパーティーじゃない。革命のためのダンスなんだ」(CV:大塚明夫)
でかかっていたテクノとディープハウスらしく、TVで聴く限り至ってふつー笑。
目立つべき音楽じゃないからこれはこれでいいのか。


それと音楽に関するナベシン監督とKenkenの対談↓
http://natalie.mu/music/pp/spacedandy
Kenkenが金子マリの御子息と知って吃驚。色々繋がってたなあ


【参考】ZAPP
Roger Troutman / I Want to Be Your Man
http://www.youtube.com/watch?v=c1xf_RWhwso
ずっとZAPP名義の曲と思い込んでました(;^ω^)

【参考】P-FUNK
ハイライトは40分辺りのSwing Down Sweet Chariot。
からMothership Comin'!の絶唱に応えてバカキター(゚∀゚)ーは45分頃。
http://www.youtube.com/watch?v=CiTh8BQ4oVU
対談中のおむつの意味も解ります。


作品の好き度5/7

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最高に贅沢な“お遊び”

【総合評価:☆☆☆☆】
 最高に贅沢な“お遊び”。キャビアの茶漬けかフォアグラ炒飯のような味わいだ。
 渡辺信一郎は、神山健治らと並ぶ日本アニメ界屈指の逸材だが、これまで才能を発揮する場に恵まれたとは言い難い。『カウボーイビバップ』(1998)の不完全な放送、『サムライ・チャンプルー』(2004)の放送中断とその後8年に及ぶ活動休止など、さまざまな苦汁をなめさせられてきた。おそらく、自身のそうした体験を踏まえて、他のクリエーターに場を提供する目的で企画されたのが、この『スペース☆ダンディ』なのだろう。渡辺は「総監督」という曖昧な肩書き加わっているが、企画全体のゼネラルマネージャー的な役割だったと推察される。
 昨今のテレビアニメ業界は、ビジネス主導という軛のせいで、型にはまった安全パイの企画が横行しており、クリエーターの創造性が生かされていない。マンガやラノベを原作に、人気キャラに“あんなことやこんなこと”をさせてファンに媚びを売る作品が目立つ。『スペース☆ダンディ』は、その風潮とは真逆の方向を目指し、決して“萌える”ことのできないキャラを起用したオリジナルアニメとなった。
 主人公のダンディは、かつて粋がっていたヤンキーの成れの果てとでも言うおうか、信じがたいほどダサいオッサン。さしもの私も、第1話でドン引きしてしまった。珍しい宇宙人を捕獲して賞金をもらう宇宙人ハンターという設定だが、科学的な正確さは全く考慮されていない。 {netabare}科学ファンには有名な「宇宙ひも」が頭から生えた●ンモウだったり(第14話)、誰も訪れない辺境の惑星でエイリアンがラーメンの屋台を出していたりする(第2話;亡くなる少し前の永井一郎が店長の声を当てた)。 {/netabare}若かりし日にダンディが何をしていたかも、はっきりと決められていない。これだけ枠が緩いので、参加したクリエーターが自由に創作することが可能となった。
 『スペース☆ダンディ』でポイントとなるのは、(1)音楽へのこだわり、(2)真剣なパロディ、(3)逸材の起用--の3点である。

(1)音楽へのこだわり
 「音楽マニア」を自称する渡辺は、人一倍、音楽へのこだわりを持つ。デビュー作の『マクロスプラス』で、選曲に関して総監督の河森正治や音楽担当の菅野よう子と意見が衝突したこともあって、最近では、選曲からエディットまで自分でするという(「世界的評価を受けるアニメ監督・渡辺信一郎は、なぜ音楽プロデューサーとしても活動するのか?」|週プレNEWS 2018年02月16日)。音楽関係者との人脈もあり、『ミチコとハッチン』(監督:山本沙代)や『マインド・ゲーム』(監督:湯浅政明)には、音楽プロデューサーとして参加した。
 『スペース☆ダンディ』では、こうした人脈を生かして、あまりアニメに関わってこなかったミュージシャンを中心にオファーしたという。その結果、アニメのために結成された「スペース☆ダンディバンド」は、岡村靖幸(OP)、やくしまるえつこ(ED)、向井秀徳、川辺ヒロシらが名を連ねる豪華メンバーとなった。
 音楽が重要な役割を果たしたのが、第17話「転校生はダンディじゃんよ」(ミュージカル回)、第20話「ロックンロール★ダンディじゃんよ」(バンド回)、第22話「同じバカなら踊らにゃ損じゃんよ」(ダンス回)など。
{netabare} 私が特に好きなのが第20話で、外見に憧れてバンドを結成したダンディたちが、1曲しかない持ち歌をライブでひたすら歌いまくるというバカバカしいエピソードなのだが、向井秀徳が作詞・作曲・編曲した「かんちがいロンリーナイト」が凄い。 素人バンドの曲らしく旋律は単調なのに、ギターの音色が強烈で、最初のフレーズから一気に引き込まれる。
 第17話におけるミュージカルシーンのクォリティもハンパない。音楽は、梅林太郎&ハヤシベトモノリ、向井秀徳、芳野藤丸、☆Taku Takahashi、葛城ユキらが担当。踊りに関しては、まず、プロの振付師に演出家のイメージを伝えて踊ってもらい、その映像をもとに絵コンテを起こす。さらに、できた絵コンテを振付師に見せて、再び踊らせる。キャラの衣装が決まれば、それに似た衣装を着けて踊ってもらう。こうして、踊りの撮影を何度も繰り返しながら、それを作画にフィードバックして質を高めていったという(「「スペース☆ダンディ」伝説のミュージカル回がどうやって生まれたのかをダンディ役の諏訪部順一さん&南Pが熱弁」|Gigazine 2015年10月11日)。 {/netabare}

(2)真剣なパロディ
 多くのエピソードは、日本では珍しい優れたパロディとなっている。
 パロディを劣化したモノマネだと誤解する人が少なくないが、何とも嘆かわしい。パロディとは、元ネタの設定を踏襲しながら、内在的なパワーを別の方向に転換することにより、新たな芸術的価値を生み出すものである。 {netabare}例えば、第4話「死んでも死にきれない時もあるじゃんよ」では、ゾンビ映画のルーティンをそのまま使いつつ、ロメロ作品のように襲われる人間の視点に立って恐怖を煽るのではなく、ゾンビ自身の日常に目を向けることにより、見事なコメディに仕立て直してみせた。 {/netabare}
 ちなみに、パワーを方向転換するパロディと異なり、同じ方向に深化させたものがオマージュ、方向転換も深化もないのがパクリである。
{netabare} 第13話「掃除機だって恋するじゃんよ」は純愛ものの、第23話「恋人たちはトレンディじゃんよ」はトレンディドラマのパロディだが、第5話「旅は道連れ宇宙は情けじゃんよ」は、パロディと言うより、『ペーパームーン』の素敵なオマージュである。 {/netabare}

(3)逸材の起用 
 『スペース☆ダンディ』には、活動の機会が充分に与えられていない逸材を起用したエピソードがいくつかある。特に、湯浅政明、押山清高、名倉靖博の回は必見。

○第16話「急がば回るのがオレじゃんよ」(脚本・絵コンテ・演出・作画監督・原画・美術デザイン・ゲスト宇宙人デザイン:湯浅政明)
 湯浅は、劇場用アニメ『マインド・ゲーム』、テレビアニメ『四畳半神話大系』『ピンポン THE ANIMATION』などにより、ファンの間では天才的アニメーターとして有名だったが、個性が強すぎて商業作品には向かないタイプ。『スペース☆ダンディ』の担当回は、アクの強い個性がそのまま発揮されることで、逆にシュールで爆発的な傑作となった。
{netabare} 何と言っても、全く展開の読めないストーリーがすさまじい。終盤、最も悲劇的にして陰惨な事態が、一瞬にして爆笑ギャグに転じた瞬間、肉体が崩壊するような脱力感に襲われた。 {/netabare}
 幸いにして湯浅は、このあと『夜明け告げるルーのうた』『夜は短し歩けよ乙女』という2本の劇場用アニメを制作でき、アヌシーやオタワの国際アニメ映画祭で受賞して世界的に知られるようになった。

○第18話「ビッグフィッシュはでっかいじゃんよ」(脚本・美術設定・ゲストキャラデザイン・絵コンテ・演出・作画監督・原画・動画:押山清高)
 原画や作画監督として『電脳コイル』など数多くのアニメに関わってきた押山が、その才能をはじめて集約的に発揮できた作品である。 {netabare}老人が単独で大魚を捕まえようとする内容で『老人と海』を思い出させるが、主人公が最後まで孤独だったヘミングウェイの小説とは異なり、大勢の若者が老人に協力するクライマックスは、見ていて高揚させられる。
 注目すべきは、独特のセンスで描かれた背景。海の大波を線描で表す技法は、琳派を連想させる抽象性の高い表現で、実に力強い(これを粗略な作画と感じないだけの感受性を、アニメを見るすべての人が備えておいてほしい)。突然現れる巨大な青い月や、どこまでも天空に上っていこうとする巨大魚ムーナギの姿は、心を鷲掴みにされるような迫力がある。 {/netabare}
 押山は、この2年後にテレビアニメ『フリップフラッパーズ』で監督デビューを果たすが、残念ながら、物語が難解すぎて才能に見合う人気は獲得できなかった。

○第21話「悲しみのない世界じゃんよ」(脚本:渡辺信一郎、絵コンテ・演出・美術設定・ゲストキャラデザイン:名倉靖博)
 名倉は、原画・作画監督としていくつかのアニメに参加してきたものの、キャリアの長さに比して作品の数は必ずしも多くない。しかし、彼の名は、OVA『天使のたまご』(1985、原案・脚本・監督:押井守)を通じて、コアなアニメファンの間で絶対的とも言える尊敬を勝ち得ている。押井守の脚本と天野喜孝のキャラクターデザインという、常人には手が出せないほど硬質な素材を使い、イマジネーションを掻き立てる壮大な美の世界を作り上げたのである。
{netabare} 第21話での名倉は、渡辺の少し陰鬱な脚本から、想像力の極致とも言える夢幻的な光景を紡ぎ出した。その完成度は、テレビアニメの限界を完全に突き破っており、人的リソースに限りがある中でどうやって制作できたのか、謎ですらある(この1話があるだけで、作画の評価を星一つ分上乗せした)。ダンディは髪型も変わり、他のエピソードとは別人と言って良い。彼を生と死の狭間に誘う不思議な少女は、『天使のたまご』に登場する少女と同じ匂いだ。 {/netabare}
 単にシリーズ中の出色エピソードというだけでなく、テレビアニメ史上に残る偉大な傑作である。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

BBPが巡る宇宙の旅

1話は自分的に???でしたが、整合性なんてダンディの世界ではどうでもいいんだとわかって純粋に楽しむことにしました。みんな大好きカウボーイビバップでも投げっぱなしの全滅エンドとかあったしね。

でも、3話までは自分の感性とは違っててコレどうだろうか?と思いました。
しかし4話でツボにハマり、それ以降もけっこう好きな話が多かったです。
1話完結式だと次がどんな話か気になってつい見続けてしまいます。

作画も面白かったですね、回によって雰囲気がぜんぜん違っていて。そういう点でも楽しみでした。


【お気に入り回】タイトルとしては11話の「お前をネバー思い出せないじゃんよ」が1番気に入りました。ストーリーとしては5、10、13話は誰もが気に入るはず!
{netabare}


4話 ゾンビパニックからの日常ゾンビもの
バイオハザードのような展開から最終的に宇宙平和に繋がるとは予想できませんでした。
ヘリの操縦士がゾンビだったとこやゾンビの感情表現の豊かさ、ナレーションまでゾンビになったのには笑いまじだあああああアアアアアあああああ
家電やロボまでゾンビになるのは笑いつつも13話を観てなんとなく納得しました。


5話 ハートフルロードムービー
視聴者が馬鹿でお気楽なダンディに慣れてきたころ、スタッフは王道的人情話をぶっこんできました!正にスペース☆ダンディの名に相応しいダンディなダンディが見れました。カッコいいじゃんよ!
この回だけならスパイクにも負けてないんじゃないかな。
そして、何よりロードムービー色が強くて好きでした。銀河鉄道に乗り宇宙を二人旅、徐々に深まる2人の絆。流れる音楽も秀逸でした。

9話 不思議な植物の世界
酒に酔ってしまったダンボが見た夢のような、ふわふわして不思議な世界観が印象的でした。最初に観たときはイマイチよくわからなかったけど、それでも最後のシーンでは泣きそうになってしまいました。どうしようもない、無常感、切なさ…若干蟲師のような雰囲気を感じました。ゲスト声優は人外のキャラに定評のある金朋さん。

10話 親父かっけー
5話に並ぶ人情話。今回はミャウにスポットが当たっていました。
ミャウの故郷の惑星でループに巻き込まれるも、バカでボンクラでポンコツな3人は気づかない。ループをナレーションに教えてもらう主人公なんて前代未聞です!笑
Yahoo知恵袋に質問するくだりは面白かった!宇宙中の謎や疑問が集まっているんだろうなあ。
けっきょくループを解いたのは主人公たちでなく、親父さんの技術によるものでした。代々受け継ぐ工場、職人気質な親父さんがかっこいい。何に使われるかよくわからない部品を作り、仕事終わりにスナックで一杯ひっかける…そんなどこにでも居そうな親父なのにね。
そんな親父さんの後を継ぐべきか、星に残ろうかと迷うミャウを宇宙へと後押ししてくれる親父さんが粋でした。けっきょくミャウ達の日常はループしてるかのように変わりばえしないものですが(ー ー;)

12話 ばかもん!あいつがビーマ♪ビーマイベベ♫
予告が予告になってない話でしたが、あれはカメレオン星人の仕業だったんですね!
吉川晃司のファンだったとは、さすがダンディ!ダンディな趣味してるじゃんよ。
何にでも化けられるカメレオン星人でも吉川さんの歌声は真似できないんだな。
古典的だけど単純でわかりやすいコントのようなやり取りに笑いながらも、最後のほうのやり取りは少し哲学的でした。ドイツ軍の鏡に向かって話しかけさせる実験の話を思い出しました。お前は誰だ、俺は誰だ?俺は俺か…?考えだすと夜眠れなくなりそう。ゲル博士は自我が崩壊しそうでしたが、ダンディは馬鹿なのでマジメに考えませんでした。人間考えすぎず、時にはバカになるのも大切なんだなと思いました。

13話 A.I ポンコツロボは恋と珈琲のほろ苦さを知る
今回はキューティが主役の回でした。一旦の最終話にふさわしい素晴らしい面白い回だったと思います!挿入歌もBGMもすごいかっこよかった!!!
ロボットが珈琲を飲みたくなるまでに必要な23日間。DAYSの表示がお洒落で、日々の触れ合いによる心の変化もわかりやすく良かったです。キューティがコーヒーメーカーさんと出会い、気になって段々心惹かれてく様子は可愛らしかったです。ただ、特別な感情を持った家電はゴミ処理場〈楽園〉に追放されてしまう。横にいたレジスターも一緒に棄てられてしまった、という時点で私は悲恋を悟ってしまいました。きっと代金を取らなかったのは彼も恋の病で壊れてしまったか、または彼女と一緒にいるため故意にやったのでしょう。
見返してみると、コーヒーメーカーさんが壊れる前にレジスターさんの方を見つめていたのもわかりました…。
キューティは彼女を追いかけて楽園に向かい、そこでコーヒーメーカーさんの想いを知ってしまう。それでも好きな人を悲しませないため、好きな人の好きな人を救うべく奮闘するキューティは漢でした!無駄を省き、常に効率的にあるロボットが抱いた恋心、その感情はきっと宇宙一プラトニックなものでしょう。

それと平野綾の声を久しぶりに聞いたけど、やっぱりいい声してますね。大塚明夫さんの声も渋くてかっこよすぎでした。
{/netabare}

夏からのシーズン2も楽しみに待ってます!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

63.0 18 宇宙船アニメランキング18位
ローリング☆ガールズ(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (542)
2370人が棚に入れました
守られてばかりだった少女が一念発起、平和を守る旅に出る。

行く手に待つのは魔法使いか怪獣か、はたまた巨大ロボットか。

ご当地色をきわめつくした各地をめぐり、仲間とかさねる奮闘努力、汗と涙は報われるのか――。

どこまでいっても普通の子という宿命を背負い、それでもがんばる少女四人組が織りなす­新感覚・青春ロードムービー!


声優・キャラクター
小澤亜李、日高里菜、種田梨沙、花守ゆみり、中原麻衣、早見沙織、小西克幸

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

4人で旅した思い出はいつまでも色褪せない

ローリング☆ガールズ、はてさて一体何のアニメなのかと初めての方はお思いになるでしょう。
女の子4人がバイクで日本各地を旅する、簡単に言うとそんな話です。
主人公の4人、モブです↑
日本、おかしなことになっています↑
なんと他の作品だったらヒストグラムだったりシルエットだったりする"モブ"が主人公なんです。
でも実は火影の血を受け継ぐんでしょ?とかどうせ因果律が高まってたりするんでしょ?とか、そんなことは一切ありません、最後までモブです。
モブで主人公が務まるのか?と疑って当然だと思います。これはきっと恐らくアニメの分野では、「誰もやらなかったこと」でありつつ「先人が思いついたけどあえてやらなかった」ことなんだと思います。
声を大きくして言いますが、"モブ"が最後まで"モブ"であり、また"主人公"が最後まで"主人公"だったからこそ、私はこのアニメが大好きなんです!


主人公が特殊なら世界観も特殊です。
突如として日本に道州制が敷かれます、我が県こそが州都だと日本各地で争いが起きます、暴徒と化した都道府県民はついに東京・永田町に押し寄せ道州制に猛反発し始めます(=東京大決戦)。
東京大決戦から10年、10余りの道州から再び分割された旧都道府県がご当地色を強めながら内向きな発展を遂げた、そんな世界が舞台となります。
旧都道府県にはそれぞれ、国主と自警団が存在し、地域間の揉め事は主に自警団の団長(モサ)同士の戦いによって解決することが国の決まり(ツインタワー宣言)とされている、そんな現実的でありながらおとぎの国のような世界が舞台なんです。
例えば大阪であれば、たこ焼き店が百軒くらいずらっと道の両脇に並んでいるみたいな、47都道府県の設定とそこに住まうモサ140人弱の設定を三年間かけて考証し、世界を築き上げていったそうです。
私の出身は岐阜県ですが、岐阜は関ヶ原の戦いの舞台になったということで、県民(正しくは岐阜国のため国民)が甲冑に身を包み東軍西軍に分かれてドンチャン騒ぎをしているようです。
行き過ぎたご当地性、うんうんそうかも!と思えるようなものからこれはどうなの?と思うようなものまで、非常に楽しい"日本"という場所がこの作品には描かれているのです。

アニメでは全12話、大方は2話構成で主人公たちの住まう所沢から始まり、東京、愛知・三重、京都、岡山、広島という順に旅をしていきます。
実は他にも箱根だったり富士山だったり大阪だったり旅をしているのですが、その辺は漫画・小説の方で少し詳しく出てきます。
本来なら地域ごとに気が済むまでお話したいですが、ここでは割愛させていただきます。
所沢だったらバトル、愛知・三重だったらレーシング、京都だったらバンド、とにかくその土地で色々なことをしますが、それぞれバトルアニメ、レーシングアニメ、バンドアニメとして単体で見ても、それらを専門の題材としているアニメと比べて引けを取らない力の入れ込みようなんです!
これがすごい!
やれ総集編だの特番だのと万策の尽きるアニメが多い中で最後までハイクオリティで放送したこの作品の素晴らしさよ!
勿論、最終回付近の作画はちょっとぎこちない印象も受けますが、そこは大幅リテイクされてBD・DVDに収録されています。
設定資料集が今月発売されまして読んでみたところ、作画指導なる項目があったのですが、「常におしりを突き出して立ってたり、いつでもS字立ちしてたり、常に内股でなくても、かわいい女の子は描けると思います」「セックスアピール強い女の子より、とんでもない世界でアホみたいに生き生きとした女の子が見たいです」とこのように書かれていまして、全くその通りだと感動いたしました。
この媚びてなさ、これこそがローリング☆ガールズの最大の魅力なんじゃないかと私は思います。

モブ主人公の4人も非常に魅力的なんですが、なんといってモサのキャラクターの個性的なこと!
それぞれの地域でモサが居て、それぞれのストーリーで主役を食わんばかりに活躍します。
例えば、東村山の雇われ総長、武器使いの女帝・執行久仁子様は、その昔正義の味方を目指していたのがいつの間にか悪役になったというキャラで、所沢のリーダー、所沢の平和を守る正体不明の仮面戦士・マッチャグリーンと決死の戦いを経て互いを認め合い最後は共に国の平和を守るため共闘するというように一アニメの主役を張れる逸材がわんさかといます。
さらにいうとモサにしてもモブにしてもキャラクターの練られ具合が物凄いんです!
例えば、京都の古寺名刹の保安を担う舞子どすどす団長・豆千代さんと豆千代さんを指導する菊志乃さんの関係。
劇中では菊志乃さんのことを豆千代さんは「おかあさん」と呼ぶんですけど、これはお母さんではなくて女将さんの意味。
豆千代さんは有名な芸姑の忘れ形見で、その人に菊志之さんが頼まれて面倒を見ているというような、まぁなんとも複雑な設定が公式であるんです。
そんな細かな設定まで成されているんです、たかだた2話で出番が終わってしまうキャラクターに。
そんな強い拘りを節々に感じられるアニメは数少ないです、貴重です。
結局主人公達の名前すら出さないのは流石に不味いので一応言っておきますと、森友望未、小坂結季奈、響逢衣、御園千綾です。
今まで散々モブモブ言って来ましたが、この4人、私は本当に大好きです。
それはそれは言い尽くせないほどの魅力に満ち満ちていて、もうなんて言ったら良いのやらです。
"転がって落ちて這い回る少女達、他の誰かのため、自分達自身のために、たとえモブだという運命だとしても"
よ~く見てみると小さくタイトルロゴの下に書いてある英語、実はこんなことが書かれているんですね。
このモブの少女達がモブなりにほんのちょっと活躍するわけなんですが、それが結果的にストーリーをバッドエンドからグッドエンドに導いているんです。
彼女たちが居たことによって・・・最終的に解決するのはモサですが、彼女たちが居たことによってストーリーが成り立っているのです!
モブすごい!

声優は小澤亜李さん、日高里菜さん、種田梨沙さん、花守ゆみりさんがメインです。
放送当時・放送後含めて、ローリング☆ガールズはイベントを大量にやっていたことも印象強くって。
ロリガツアーズという劇場での先行上映会が5回、旅の寄り道というスタッフも呼んでの一挙上映会が2回、それからAnimeJapanのブースイベント、ぽにきゃん主催のP's Live、マチアソビのトークイベント、BD・DVD発売記念お渡し会、ロリガロックエクスプロージョンとまぁとにかく大量にイベントをやっていました。
先行上映会以外は参加したのですが、とにかく声優さんとの距離が近くてびっくりでした。
旅の寄り道01では、発売されたばかりの小説と原画ブロマイドと劇中でも登場したパスポートが配られていて、さらにそのパスポートにこれも劇中で登場したスタンプを押してもらえると言うとてつもない神イベ。
しかも会場でグッズ購入した人には抽選でサイン入り台本やポスターを配るという太っ腹っぷり。
いやー、あの頃が私の人生のピークでした()
さらに、これは声優さんは絡んでいませんが、舞台となった地域のアニメイトにて"モサスタンプラリー"なる企画があったり、上野のマルイでロリガショップが開催したり、古河の街角美術館でロリガの原画が展示されたり、とにかく精力的にイベントをしてくれてファンとしては感謝に尽きますね。
ちなみにモサスタンプラリーは難易度高くて、埼玉、東京、愛知、岐阜、京都、広島は行って推せたんですけど、奈良、岡山は断念しました・・・
それでも、舞台となった地方を巡ってロリガを感じることが出来て非常に楽しかったです。

曲は言わずもがな、ブルーハーツのカバーです。
まぁ萌えアニメにブルハなんてけしからんっ!と言わないでください。
私はそこまでブルハに明るくないんですが、イベント等でお話を聞いてみると熱心なブルハファンも居て、「ブルハは色々カバーされてるけど微妙なのが多くて、でもロリガ版のアレンジは良い、ガールズバンドとしては相当頑張っている」「いちいち選曲が良くて、特にネオンサインなんかは一番好きな曲だったからアニメで流れて嬉しい、こういうのをきっかけにブルハを知ってもらえればもっと嬉しい」というようなコメントをしてる方もいて、そうだよなそうだよなーと頷いてばかりいました。
BGMにもブルーハーツのカバーがいくつかあり、そのうち「シャララ」と「青空」はロリガロックエクスプロージョンで販売されたCDに歌付きで新規収録されています。
ブルハカバーではない他の横山克さん作曲のBGMも相当素晴らしく、私は特に「まぼろし軒での死闘」と「豆千代」が好きでよく口ずさんでます。
アンサーソング的な位置付のオリジナル曲、STONESですがこれもまた至高です。
8話で披露されたSTONES、プロットの段階では全然違う歌詞だったそうです
完成したものに監督が納得せず、再三作曲者に打診して最終的にあの形になったそうです。
実はイベントで配布された8話の台本に元の歌詞が載っているようです。
だからこそ、よりローリング☆ガールズにマッチした楽曲になっております。


この作品、ひっっっっじょーに奥が深いです。
アニメだけでなく、コミカライズ、ノベライズ、設定資料集、公式サイト、BD・DVDのキャラクターコメンタリー、スタッフさんのイベントやツイッターでの発言に至るまで、全てを網羅して初めてロリガの真価に触れることが出来ると思います。
とにかくアニメで説明する気がないのです、自分から積極的に突き詰めていかないと深められないというのはある意味では不親切ですが、むしろその方がオタクとして燃えませんか!?
まぁ別に深く知ろうとしなくたって、流し見で見てるだけでも雰囲気感じられて楽しいのです。
深く知ればもっと楽しいですが()

アニメが乱造され氾濫したこの時代に、これほどの名作に生まれ得るだなんて夢にも思っていませんでした。
私のアニオタ人生で終止符を飾るに相応しい、理想の上を行った、かけがえのない、まさに、"完璧"な作品でした。
こんな作品に出会えて良かった!ありがとう、ローリング☆ガールズ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

お話のしんみりさ、キャラの魅力とは別に、明らかにコンセプトを履き違えた“迷作”…端的にバイクの扱いがオカシイ!?

2015年の冬期1クール全12話のオリジナルアニメ作品
出合小都美が監督
むとうやすゆきが全話脚本
キャラ原案をtanu
総作監を北田勝彦
音楽を横山克
主題歌や挿入歌はTHE BLUE HEARTSのカバー
映画『ハル』に続きWIT STUDIOのテレビアニメシリーズとして初の完全オリジナル作品です


戦国時代に遡った様に都道府県が国家として独立してしまった架空の日本が舞台
巨大ロボットや超能力などを振るう権力者達が跋扈する、なんでもアリの乱世
そんな日本を平々凡々な4人の少女が各地の争いごとをバイクで旅をしながら納めていくというロードムービー仕立ての旅行記モノ・・・


まずファンタジーとSFと大河ドラマが入り組んだような世界観、平凡な少女達が世の混乱の渦を突き進んでいくストーリー、個性的な無数のキャラ・・・
こういった作品の表面性、内面性はオイラも高く評価しているんです
ただどうしてもオイラにはこの作品に納得がいかないポイントが3つだけあるんです


その3つのポイント全てが今作における“バイクの扱い”にまつわる部分


まず4人の少女が乱世の日本列島をバイクで横断していくというあらすじ、彼女たちが乗っているバイクの車種、彼女たちのファッション
これらから今作のコンセプトが明らかに50~60年代を舞台にしたアメリカのロードムービーや若者のポップカルチャーの隆盛を題材にした一連の青春映画郡
あるいは片岡義男の小説を元ネタにしているのは明らかです


ノンスケは見た目Z2でエンジンはなぜか3気筒・・・なバイクにMA-1フライトジャケットの出で立ちってことで片岡義男作品の主人公がモデルでしょう
執行玖仁子の愛車は『イージー・ライダー』のキャプテンアメリカ号だし、千綾がM-51ミリタリージャケットを着てヴェスパに乗ってる姿は『さらば青春の光』のモッズと呼ばれる若者そのもの
ゆきっぺの愛車はトライアンフっぽいけど実のところコイツはA-1フライトジャケットを着てるし『モーターサイクル・ダイアリーズ』のエルネストこと若かりしチェ・ゲバラとポデローサ号がモデルでしょう


つまり今作は“往年のロードムービーを現代の萌えキャラでやる!”というコンセプトなのは明白です
コレ自体は素敵なアイデアだと思うのです

し!
か!!
し!!!

コレらを踏まえた上でオイラが今作をいま一歩受け入れ難い3つの指摘が以下です


【①準主役級の存在であるはずのバイクの描き方が雑】
これはある程度仕方のないことと認識していますが、、、ノンスケの愛車がどう見ても「Z2」(カワサキ750RS、通称ゼッツー)なのに4気筒エンジンのはずのZ2がなぜか劇中では3気筒で描写されてます
これじゃヤマハGX750になっちゃうよ!
バイク好きにとってこれは死活問題です
その車種のアイデンティティの一つですから、エンジンというものは
それにCGを多用してる一方で作画で描かれてるバイクは正直ぎこちない
ロボットアニメでロボットがダサかったらイヤですよね?
魔法少女アニメでマスコットがブサイクだったらイヤですよね?
それと同じように、世界観を演出するバイクの描写が雑ってのは如何なものかと思うのですよ?
まあ『ばくおん!!』の様にメーカーからちゃんと許諾を得て実車を登場させる、というのもメンドクサイのでしょう
権利関係に手間を掛けるのであれば他に回そう、ということなのでしょう
バイクはあくまで作中の小道具、女の子達が可愛ければそれで良い
と、いうことでこの点に関してはオイラも100歩譲ってまだ理解出来ます


【②バイクを若者を象徴する乗り物として描けていない】
なぜか今作の世界ではバイクが大流行しており、移動手段はもっぱらバイクということになっています
ノンスケ達の様な未熟な若者が自由気ままに旅をするのにバイクが丁度いい、ということでバイクが選ばれているわけではなく、兎にも角にもこの世界で旅するにはバイクが無いとお話にならないのです
ですが前述した通り今作のコンセプトには若者がバイクで旅をするロードムビーの要素を孕んでいます
だから考えてもみて下さい、若き日のチェ・ゲバラが何故ポデローサ号で南米を縦断しなきゃいけなかったんですか?
それは“彼に車を買う金が無かったからですよ”
車を買えない、飛行機に乗れない、けれど自由気ままな旅がしたい、、、こーゆー若者を解放する手段がバイクの旅なんです
なのにこの世界では誰しもがバイクに乗っており、特別な意味を持っていない
それどころか権力者側たる執行玖仁子がキャプテンアメリカ号に乗ってるって・・・
彼女は「自由人」として描かれはするが映画の中のキャプテンアメリカことワイアットは蔑視される側の人間ですぞ?
金は無いが自由な旅人=バイクとし、その対比として権力者側は車や艦にすれば良いのに、と感じましたね


【③バイクの旅を孤独の象徴として描けていない】
コレが最も残念な部分です
バイクってのは余分な荷物を持てませんし、沢山の人も運べません
極端な話、旅先でのお土産すら積めず持って帰ってくるのは思い出だけ
こんなのツーリングライダーにとっては日常茶飯事です
基本的にバイクってのは一人旅の象徴として使われるのです
ですがノンスケ達の旅はそんな孤独感とは無縁な、むしろマスツーリングと呼ぶべきものですよね
美少女が群れて旅をするのは画になるかもしれませんが、そうなるとなぜバイクなのでしょう!?という疑問が生まれます
コレをやっていいのはバイク元来の楽しさを伝導する作品である『ばくおん!!』だけですよ(或いはバイクをロードレーサーに置換した『ろんぐらいだぁす!』や『南鎌倉高校女子自転車部』もそれらに分類されるでしょう)
女子4人があんな少ない荷物をバイクにぶら下げて日本列島を縦断するなんてありえないんですよ
主人公を二人までに絞れば『ミチコとハッチン』の様な描き方が出来たとも思います
ですが、4人と3台は流石に多すぎる;
こうなると画的に×旅→○ツーリングになってしまい、だいぶ雰囲気が変わってしまいます
そして今作の場合、バイクの素晴らしさを伝えることは重要でないはず
もう“バイクである必要性はこの作品には無い”と言っても良いと思いますね
バイクを孤独の象徴として描けているアニメは沢山あります
『ルパン三世』の峰不二子は基本単独行動する時バイクで移動してます
『電脳コイル』の原川玉子や『花咲くいろは』の宮岸徹や『神無月の巫女』の大神ソウマといった一匹狼キャラもその類です
バイクで旅するアニメと言えば忘れちゃいけないのが『キノの旅』
キノの場合、何でも一人でこなそうとする無口なキノの孤独な旅に、エルメスという話し相手がいることで成立する必要最低限の条件下で進む最も洗練されたアニメの一つと言えるでしょう
話が逸れましたが主人公側を4人にもするんであればバイクの持つ孤独感が機能しなくなるんですよ
小道具としてのバイクを全く活かせてないんですね


バイクをマトモに描けてない、若者の象徴でもない、孤独の象徴でもない


もうね、出合監督といい、脚本のむとうさんといい「ああ、バイクという乗り物のことを何も理解していていないんだなぁ・・・」と言うのが筒抜けでオイラは残念なのです
この人たちはきっと『イージー・ライダー』や『モーターサイクル・ダイアリーズ』や『さらば青春の光』や『片岡義男』の萌アニメ版を作ろうとしたんだな
でもバイクの持つ演出意図を掴まず、ただかっこいいアイテムとしてアニメの中に登場させてしまったんだな
コレがオイラの今作に対する一番大きな感想です


もちろん混沌した世の中でやんわり、しかしながら強く逞しく生きるノンスケ達の旅路に思いを馳せることは出来ました
だからこそ!!!
今作はバイクでなくて1台の1BOXカーとかで美少女4人が旅をするアニメにした方が絶対面白かったと端的に思うわけですよ


ご批判は直接お願いします

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

ゆう。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ぶっ飛んだ青春アニメ

あらすじ

地方自治をめぐる内戦「東京大決戦」から10年。日本の47都道府県は解体され、かつての県や市は全て独立国家となり、そしてそれを「モサ」と呼ばれる能力者率いる「自警団」が守るという体制が確立していた。

そんな日本にいる、何の取り柄もない「普通の少女」が一念発起し、平和を守るための旅に出る。
ご当地色の増大に伴って戦乱が絶えない日本を巡り、彼女達はどのようにして日本に平和をもたらすのだろうか。

そして、彼女達が集めているという「月明かりの石」とは…

1話感想
{netabare}
単純に絵は悪くはないのであるが話の内容がごちゃごちゃしすぎ、マッチャグリーンとか最初意味が分からなかった。あれは完全に敵に中の人ばれてるでしょ。

ラーメン屋に入ってなぜか自然とラーメンの大食いバトルの流れになったが店主はなぜおかわりを出した?はなっから勝負しろと言う意味だったのか?

1話から色々謎が多いアニメだった。
{/netabare}

2話感想
{netabare}
前回の続きから始まった2話、真茶未がマッチャグリーンであることを隠していた理由が望未に真似されて危険なめにあってほしくなかったと言う理由だった。

かなり子供扱いしすぎな気もするがこのアニメのキャラがみんな子供の様な喧嘩事をしてるからなんともいえない。

今回はコメディは少なめだったがやはり色々中途半端感は否めない、まじめなシーンと笑う様なシーンの区別が出来てない気がする。

真剣な戦闘の中で1話のとき食べたラーメンを吐くシーンもその一つではないかな?


やはり色々勿体無い感じがするアニメですね。

今回流れたブルーハーツのカバーのOPは個人的には好きでした、賛否両論あるようですが、カバーなのですからその人独自のスタイルで歌い(アニメならアニメにあった曲調など)、曲自体が歌い継がれていくだけでも良いかと思います。
{/netabare}

3話感想
{netabare}
旅に出始めストーリーが動き出すかと思ったのですがやはり展開が中途半端。
ギャグシーンと真面目なシーンなどが混ざってしまっている状態、もうこの演出が当たり前なのでしょうね。

今後どう見せていくのかとも思いましたがやはりギャグと真面目なシーンはわけて欲しいものです。
{/netabare}

4話感想
{netabare}
今回は今までと違いどちらかと言えば話の内容がちゃんとしると思った回でした。

前回「双塔の騎士団」に捕まったのぞみ達だったけどアキが罪悪感から嘘だったことを話しみんな助かりました。

なくしてしまった石の方はみんなで探すことになるのですが赤い石に人の潜在能力を引き出す力があるなんてわからなかった・・・
4話にて初めて知りました、マッチャグリーンなどがあれだけ強い理由がこれなんですね。

自分と石どちらが大事か母親に尋ねる千綾がとても寂しそうでした。

ここまで見た限り赤い石が話しの中心の様ですね。
{/netabare}

5話感想
{netabare}
三重と愛知の戦いなのか?このアニメはご当地喧嘩アニメみたいな感じなんですかね?色んな地方を旅して巡り、マッチャグリーンの代行人として解決していくって話で良いのかな?

旅は始まり話も動き始めた感じですが今度はまた違う形で同じことの繰り返しになりそうな予感。
{/netabare}

6話感想
{netabare}
三重と愛知の戦いでしたが終わり方的に仲良くなったみたいな感じなのかな?

なんか変なシャチホコが出来てましたね、あのシャチホコがお互いが手を取り合った形なんでしょうか。

一応話にはなってきたけれどわかりにくい部分が多いかな。
{/netabare}

7話感想
{netabare}
物語の内容以前に色々ツッコミを入れたくなる部分が多い回でした。
鹿が懐いてる以前にどこまでついてくんだよって話wバイクで移動してるはずなのにその先にもいるしカメラ持ってるし色々おかしい。

なんか京都がロックの聖地という設定のようでしたがカリスマバンドのような存在のモミアゲハンマーズ解散の原因がボーカルがモミアゲをツルハシ型にしたせいとかw

まぁこのぶっ飛んだ設定がローリンガールズなのでしょうか。
{/netabare}

8話感想
{netabare}
今回の話は一条美沙と豆千代の友情を描く感じの話でしたが珍しく途中で余計なギャグなどを挟むこともなくしっかり二人の友情について描かれていました。

ただぶっ飛んでいるだけではなくちゃんとシーンが分けられている方がやはり良いですね。

二人の演奏のシーンなど普通によかったしこのアニメらしいぶっ飛んライブだけど友情が伝わってくる感じの回でした。
{/netabare}

9話感想
{netabare}
今回から出てきた新キャラなどが多いのですが色々つめ込まれすぎ感があり正直覚えるのが辛い回でした。

見てるとなんか一部極道者みたいな部分がありましたね。

どちらかと言うと気になった話は籾山が千綾と接触したところなどでしょうか。
籾山は母親以上に千綾の事を理解していたように感じますね、千綾の友人である望未達のことも信用しているようでした。

肝心の望未は逢衣と喧嘩をしてしまいましたがすぐ仲直りはできるかな?
{/netabare}

10話感想
{netabare}
今回はまた話の雰囲気が最初のロリガに戻った感じでしょうか。

前回まではそれなりにストーリーなどがあったような気もしたのですが少しぶっ飛んだ感じが戻ってきたかな。

以前千綾が宇宙人みたいなことを言っていてネタなのかなと思っていたのですが本当だったんですね、これもまたぶっ飛んだ設定でロリガらしいのかな。

望未と逢衣はまだ仲直りをしてないですがお互い仲直りはしたいように思えますね。
{/netabare}

11話感想
{netabare}
今回は地味にいい話あり良いバトルシーンありな回でした。

ロリガはなぜこうも話に波があるのかな?
やけにぶっ飛んでる時と普通にいい時全く意味がわからない時とバラバラすぎる。

今週になって気づいたけど話に桃太郎成分があったんですね。

籾山がモミハンのメンバーだったのも初めて気づいた、けど正直どうでも・・・

赤い石は誰が持っても力を発揮できるというわけではないようでその辺は気になるかな。
{/netabare}

12話感想
{netabare}
最終回はなにげに良い回でしたが結局赤い石は何だったのかな?
あの石は特別な力に関係無かったようですが、それとも切欠的なものなのかな?

このアニメはブルーハーツのカバーの存在が大きかったように思えます、この歌がある意味ストーリー的なものだったのかな。

まぁ良くも悪くも青春アニメって感じでした。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

68.6 19 宇宙船アニメランキング19位
おねがい☆ティーチャー(TVアニメ動画)

2002年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (442)
2215人が棚に入れました
辺境惑星の駐在監視員として地球に赴任した宇宙人、風見みずほ。
偶然、みずほの正体を知った高校生「草薙桂」は、彼女を守るため、彼女と結婚して夫婦になる。
桂は中学時代のトラウマから、「停滞」と呼ばれる、精神的なストレスに起因する「意識不明な状態」になる病気を患っている。 みずほとの生活から、いくつもの停滞を経験し、しだいに回復の兆しを見せていく。お互いに心を通じ合わせ、求め合っているにも関わらず、様々なすれ違いから、疎遠になっていくのだが…。

声優・キャラクター
井上喜久子、保志総一朗、川澄綾子、大原さやか、田村ゆかり、岩田光央、三浦祥朗、金田朋子、内田直哉、佐久間レイ、高田由美、こおろぎさとみ、杉田智和、仲野裕、南央美、西村ちなみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

気持ちの奥底で交わした約束を果たさなきゃ…

この作品は、あにこれで知り合ったアニ友に以前から面白いとお勧めされていた作品です。
これまで視聴機会をずっと逸してきましたが、ようやく視聴に漕ぎ着ける事ができました。
放送されたのは2002年なのでもう15年前…作画には少し時間の経過を感じましたが、物語的には今でも十分楽しめるレベルの作品だと思います。

この物語の主人公は、長野県の県立高校に迷う高校1年生の草薙桂…
一見背は低く色白で眼鏡をかけた草食男子に見える彼ですが、それには理由があったんです。
彼は幼い頃から不可解な病に侵されていたんです。
それは強い精神負荷によって肉体と精神が昏睡状態に陥ってしまう…という類の奇病です。
この症状が発症している間は必要最低限の生命維持活動以外の身体機能が全て停止してしまうんです。
そして一度発症するといつ目覚めるかも分からない…とても不安定な病気なんです。
彼がこの病によってどれだけの時間を棒に振ってきたのか…
そしてその間に起こる出来事に一人取り残されて、どれだけ辛い思いをしてきたのか…

でも学校でもようやく友達が出来て学校生活が順調に滑り出したある日の夜…
桂は見てしまったんです…
輝く光の中から突如女性が現れた事を…
彼女の名前は風見みずほ…辺境惑星の駐在監視員として、地球に赴任した宇宙人だったのです。

自分の秘密を打ち明けるみずほ…
そしてその秘密を聞いて薄情になる桂ではありません。
こうして彼女との秘密を共有する事となり、物語が動いていきます。

完走して振り返ってみると切ない展開が目白押しだったと思います。
最初は行きがかり上止む無く…という面が無かった訳ではありません。
でも、桂とみずほの心の揺らぎは久々にキュンキュンする感覚を味わったように思います。
自分の中で少しずつ相手の存在が大きくなっていく…
それは普通なら決して悪い事ではありません。

でもお互いの立場を考えたらずっと一緒にいるのは夢のまた夢…
こんなにも気持ちは大きくなっているのに…
溢れそうになるのを必死に抑えているのに…

お互いの立場…教師と生徒という立場も二人には大きな足枷になっていました。
だって…何一つ口外できないのですから…
そんな二人の状況を知らずに友達は普段通り接してくるのですが、心と真逆な態度を取らなければならない必然に何度溜息を洩らした事か…

でも友達が悪い訳ではありません。
もちろん、二人だって決して悪い事をしている訳ではないのですが…
でももし、そんな友達関係から脱却したいと考える人が居たら…?
そしてその人が最後の一歩を踏み出したとしたら…?
とても心中穏やかでなんかいられません。

そんな二人の胸キュン物語がずっと続くと思ったら大間違い…
更に厳しい試練が二人を待っていたのです。
それは味わった人にしか絶対に分からない苦しみ…
味わったら最後…前に進めなくなってしまう…

その痛みが分かるのが自分なら良かったのに…
選択肢の無い最後通告を突きつけられて…
例えそれが本当に自分の望む道じゃなかったとしても…
前への歩みを決して止めないために…

どっちも無理をしていたと思います。
心が壊れかかっていた…
だから向き合った時、溢れる涙が止まらなかったんだ…
だから自分の全てを投げうっても助けたいと思ったんだ…
例えそれが全てを失う事になったとしても…

このままじゃ終われない…
気持ちの奥底で交わした約束を果たさなきゃ…
それが繋ぎとめてくれた貴方への精一杯の感謝の気持ちだから…

オープニングテーマは、KOTOKOさんの「Shooting Star」
エンディングテーマは、川田まみさんの「空の森で」とKOTOKOさんの「LOVE A RIDDLE」
これはオープニングに軍配…KOTOKOさんの曲、ムチャクチャ格好良いです。

1クール13話の物語でした。
この作品は長野県大町市にある木崎湖が舞台となっているそうです。
この湖の周囲は聖地巡礼の対象にもなっているとか…(wikiより)
でもそれだけ人気が出たのも頷ける作品だったと思います。
イチオシはやっぱヒロインのみずほ…
終盤での彼女の言動には私の涙腺は全く抵抗できませんでした。
この頃の作品も十分に面白いです。次は続編となる「おねがい☆ツインズ」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

もう大歓迎 これでもかってくらい、愛しちゃってください

基本的なストーリーはラブコメ。
とある事情で近くの池で寝てしまっていた主人公、目を覚ますと
池が謎の渦を巻き光を放った、そこに美人な女性が降り立つのを目撃する、
彼女が「宇宙人」であることを秘密にするため、
なぜか主人公と彼女は結婚するはめになってしまう・・・というところから
ストーリーは始まる。

序盤からヒロインである「みずほ先生」の魅力が爆発する。
唐突に美人な先生として登場し、主人公に抱きつくわ
いきなりキスするわとアクセル全開だ。
「年上の魅力」というのがヒロインにぎゅ!っと詰まっており、
同時に井上喜久子さんのあの声がヒロインの魅力を後押しする。

年上なのに、この「みずほ先生」はやきもちを焼いたり
照れたり恥ずかしがったりとふいに年上なのに
年上らしくない態度をとり、非常に可愛らしい(笑)

ただストーリーのほうは序盤若干強引だ。
唐突に主人公の目の前に宇宙人であるヒロインが現れるのはいい、
だが、何だかんだで恋人関係になり結婚するという展開は
視聴者の感情がついていかず
「いつのまに恋愛感情が生まれてるんだ?」と心理描写が不足気味だ

そんな唐突な展開に登場人物たちも困惑するという話が
割かれているので、そこで一旦視聴者の感情移入も落ち着くが
結局は「恋愛感情」が生まれていているので、
ヒロインがなぜ主人公に惹かれるのか、主人公が何故ヒロインに惹かれたのか
というのがいまいち説得力がなく、雰囲気で突き抜けてしまった感じもある。

更に特徴としては、主人公が「停滞」と呼ばれる病気に掛かっている点。
ようは鬱の最大級みたいなもので、ナーバスになりすぎると体の時間が止まり
眠り続けてしまうというところ。
主人公は3年ほど停滞し本当は18歳という点や
この描写が少し重く、ナヨナヨした主人公は好き嫌いがはっきりするところ。
保志総一朗さんの演技も好き嫌いを後押しししてしまっている

更にいえば、せっかく主人公とヒロインが結ばれて
いろいろな恋愛に決着がつき、、主人公の恋愛関係も落ち着いたと思ったら
いくら、友人のためとはいえ、
結婚してるのに一時的に別のヒロインと付き合ったりする展開は何とも言えない。
主人公の「勝手さ」が目立ってしまった。
この部分も主人公の好き嫌いを余計に加速させてしまっていた

だが、逆に言えばヒロインである「みずほ先生」の心の広さと
お姉さんという部分の魅力を強調しているとも言える
主人公と別のヒロインが付き合ってるのに、大人だから先生だからと
我慢しつつも寂しそうにしたりして、感情を爆発させる様子は
可愛らしく描写されていた。

しかも、付き合った相手は最終的に男性教師に恋してしまう始末(苦笑)
あれだけ主人公に対して恋してたのに・・・女は怖いといえる演出かもしれないw

ただいろいろ欠点は言ったが、物語はきちんとつながっている。
遠回りして最終話を迎えたが、
主人公の病気のことや、主人公の友人たちの恋愛の結末、
そして「みずほ先生」の宇宙人という設定などきちんと設定と伏線を生かして
1つの物語を作り上げていた。

全体的に見て好き嫌いの分かれる作品だ。
主人公のナヨナヨした性格や周りくどいストーリー展開などは
好みの分かれるポイントだ。
だが、逆に言えば「みずほ先生」の年上の魅力にとりつかれれば
がっつりとハマってしまう作品だ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

広い宇宙に たった二人の 幸せの場所を見つけたね

髪をアップにしたグラマラスでメガネをかけた女性教師のビジュアル・・・。
「おねがい☆ティーチャー」、この掻き立てられる妄想を前面に押し出したタイトル。
そんな視聴者の先走る妄想を見事に打ち砕いてくれるのがこの作品です。
ヒロインで女性教師「みずほ」は、いたって純情で健気な女性です。
しかも、宇宙人と言う突飛な設定。


■「ドキワク体験」

プロモーションで使われているフレーズです。
この物語の面白いところは、女性教師と主人公との秘密の関係です。
いかにまわりにバレずに二人の関係を続けるか。
文字通りのこの「ドキワク」な体験をさせてくれる作品です。

また、「みずほ」が髪を下ろしメガネを外しているオフのスタイル。
とても可愛らしく、オンの時とのギャップがとてもいい感じです。
そして、この姿は、他の生徒にはめったに見せません。
この他の生徒は知らない、でも、視聴者はオフの先生の素顔は知っている。
これは、視聴者と先生との間で秘密を共有していると言う一種の疑似体験になります。
これがまた「ドキワク体験」に重要な演出になっています。


■「おねティ」と「あの夏」

私は、「あの夏で待ってる」が好きですが、この「おねティ」のオマージュですね。
「あの夏」が面白いと思った人は、この「おねティ」も面白いはず。
雰囲気は、ほぼ同じ感じなのですが、物語の方向性は少し違います。
「おねティ」は、「あの夏」からコミカル展開を引いてシリアスさを足した感じです。
そのためヒロインの心情の切なさや恋愛要素は「おねティ」の方が上だと思います。
「あの夏」は、むしろ「柑菜」を始めサブキャラの存在が大きく描き方も厚いです。
そのため、青春ものとしては、「あの夏」の方が上だと思います。
私は、どちらも好きです。

また、両方の作品では、全体的にノスタルジーを感じるところも好きです。
田舎の風景、OP曲、高校生の青春、確かに目に見える要素もその理由の1つです。
でも、目に見えない全体に漂う何かもまたノスタルジックさを感じさせてくれます。
夏を挟んだ季節柄、夏の短さと青春の短さが重なる哀愁感もあるのかなと思います。

ちなみに田村ゆかりさんが演じる、「おねティ」の「苺」、「あの夏」の「檸檬」。
実は姉妹?と言う説もある二人ですが、物語の良いアクセントになっていました。


■「広い宇宙に たった二人の 幸せの場所を見つけたね」

KOTOKOさんが歌うOP曲「Shooting Star」のサビの歌詞です。
このサビは、結構耳に残って好きですね。
この物語もこの歌詞の通り微笑ましい結末でした。

残念なことにこの歌詞は、2番なので、OPでは聞けません。
アニソンって、大切なことは2番にあることが多いような気がします。
気になったアニソンは、OPでは使われない2番も要チェックです。


■まとめ

この作品は、井上喜久子さんが演じるヒロイン「みずほ」の魅力に尽きると思います。
古い作品なので、確かに今の作品と比べるとイマイチに思うところが多々あります。
でも、観ているうちにヒロインの魅力にどんどん引き込まれてくる作品でした。

私は、とても楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

73.3 20 宇宙船アニメランキング20位
無人惑星サヴァイヴ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (333)
2132人が棚に入れました
宇宙開発が盛んに進み、人類の手によって壊滅状態となり、人が住めなくなった地球に代わり、コロニーと呼ばれる新たな生活圏で暮らすようになった22世紀の時代。
コロニーの一つ、ロカA2の名門私立学校「ソリア学園」に転校した早々、学園の修学旅行で木星への惑星開拓の実習旅行に行く事になった主人公ルナと、ペットのチャコに6人の生徒達だったが、宇宙船が重力嵐に遭ってしまう。ルナ達は船長の指示に従い、小型シャトルに避難するが、生徒の一人ハワードがトラブルを起こした為、ルナ達のシャトルが母船から切り離されてしまった。宇宙を漂流した後、文明が存在しそうにもない謎の惑星に漂着。
惑星は、かつて人々が繁栄を築いた地球と酷似していたが、巨大生物が徘徊する危険な星であった。
こうして自分達のコロニーに帰る為の7人の少年少女と1匹のネコ型ロボットは、襲い来る未知の巨大生物や人喰い植物に立ち向かいながらのサバイバルが始まるのであった。

声優・キャラクター
岩居由希子、小飯塚貴世江、安藤麻吹、木下菜穂子、石田彰、皆川純子、真殿光昭、高瀬右光、奥島和美
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

男女7人(+1匹)サバイバル生活物語

2003年放送のNHKアニメで全52話です。

大長編ドラえもんは、ボリュームで言えば上映時間90分強程度なんですけど、
あのネタ1本でシーンを引き伸ばしたり、様々なキャラにスポットを当てたりすれば
長期アニメを作れるのではないだろうかというくらい高密度な内容なんですよね。
それだけ藤子・F・不二雄先生の発想力だったり着眼点は非凡なものなのですが、
それを実際に実行したというのが本作に対する私の率直な感想です。
言うなれば「ドラえもん のび太と無人惑星サヴァイヴ」ですw
もちろん、ドラえもんものび太も出てきませんけどねw

というわけで簡単なあらすじです(知っている方は飛ばしてください)。
22世紀、何不自由なくスペース・コロニーで暮らしていた
男女7人(ほとんどのキャラが14歳)と
主人公ルナのペットであるネコ型ロボット(ドラえもんじゃないですよ!w)1匹が
巨大生物が徘徊する危険な惑星でサバイバル生活を余儀なくされるというお話です。

サバイバル生活と言えば「獲ったどー!」で有名な某TV番組を思い出しますが、
「獲ったどー!」が好きなら本作に興味を持てる素地は備わっているような気がしますw
まぁあれはバラエティ番組で所謂「なんちゃってサバイバル生活」なんですけど、
本作にもそういう所があって、言うなれば突っ込みどころというやつですねw
ちゃんとした道具も使わずきりもみ式発火法は無理だろうとかねw
(後に弓切り式発火法も登場しますが最初からそれを・・・)
他にも何の経験もないJCが断崖絶壁をロッククライミングとか
さすがにこれはというシーンはいくつかあります。
子供向けということなのかもしれませんが、サバイバル術の専門家に
「アニメとは言え理にかなっている」と言わせるくらいのリアリティを
落とし込んでくれた方が私の好みでしたね。

ストーリー構成は非常に良いと思います。
序章、そしてサバイバル生活、その後も要所要所で山場のある構成になっています。
とはいえ全52話ですからね。。
家を作るにしても材料集めで1話、家の組み立てで1話と非常にスローテンポです。
その中でも仲間内で諍いが生じたり、猛獣などの外敵が表れたりで
なんとか飽きさせないようにという工夫は施されてはいますが、
冗長に感じるかどうかは人それぞれでしょうね。

仲間内の諍いというのは結構頻繁に発生します。
この男女7人(+1匹)は仲良しグループではなく、
そのほとんどが普段なら相容れない個性の集まりなので、
激しく対立することがしばしばありますが、
逼迫した状況下の割には凝りを残さずやけにあっさり解決するな
と思ったりすることもありました。
けれども、ここにリアリティを追求して
泥沼の人間模様なんて描いても作風と合わないでしょうからね。
これでいいと思います。

また、男4人、女3人と年頃の男女7人が集えば何か起こりそうなものですが、
当然のことながら健全な関係を終始保っています。
52話もあるので誰が誰を想っているのかというのは大体分かりますし、
それを仄めかすような回もありますが、
基本的には冒険モノなので恋愛描写というのは稀と思って頂いても結構だと思いますw

総評としては、サバイバル生活以降の話はSF色が濃くなっていくのですが、
やはり私はサバイバル生活の方が好きですねw
個人的にはこのサバイバル生活をもっとクローズアップして
飲水や食料の確保、食料の保存方法、道具の使い方等リアルなサバイバル術を
もっと作中に取り込んで欲しかったと思っています。
全52話中、カットできるシーンやストーリーの構成ユニットは確実に存在していたので
もっとコンパクトにまとめることはできたでしょう。
けれでも、視聴後にはそれぞれのキャラにも愛着が持てましたし、
大長編ドラえもんを観終わった時のような爽快感があり、良質なアニメだと思います。



「視聴後の雑談(各キャラについて)」

{netabare}足を引っ張るキャラにイラッとくることがしばしばありましたが、
それとまったくの無縁だったのがカオルですw
そもそも有能なキャラと足を引っ張るキャラの格差が結構露骨でしたねw
とにかくカオルは圧倒的万能でしたw
カオル頼みの糞サバイバル生活と言ってもいい位完璧超人過ぎですw
10メートルくらいの高さでジャンプしている場面もあったしw

ハワードは本当に酷かったですが、あそこまでゲスだと逆に好感が持てましたw
不思議と最後の方は結構愛着が持てるキャラでしたw

メノリが1番の萌えキャラでしたw
演劇の時のメノリ様は最高でした~~~!!ブヒィィィ!!

文学少女シャアラが命名のセンスがあるみたいな立ち位置でしたけど
「大いなる木」とか「みんなのいえ」とか正直私はあまりセンスを感じなかったですねw

主人公のルナを含め他のキャラについては割愛w{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

中途半端にシリアスなドラえもん風?のサバイバル。

2003年10月16日 - 2004年10月28日TV放送。全52話。

21世紀に反重力とワープ航法の実用化に成功した人類は
22世紀には更なる科学の発展とともにコロニーで生活を
するようになり、今では30以上もの植民惑星を保有する
に至った。という設定の近未来SFアニメ作品。
アドベンチャー色の強いジョブナイルかな。

非情に低予算で作られた作品かなと思う部分が多々ある。
映像は1990年代並みの古臭さで声優もNHK絡みの無名な
素人並みの人も多い。演出もレトロな感じで単調な感じ。
シナリオ自体お子様向けなので普通に視るとかなり苛々。

あくまでも ドラえもん等のような 児童向けアニメを
ややシビアな表現を多くしてギリギリ中学生まで視聴層
を拡げてみた感じかな。 児童向けだけど大人が視ても
楽しいという作品などとは全くの別物・・
サバイバルが基本でスリリングでハラハラさせる描写が
多いけど 所々コミカルな描写もあります。掴みはOKです。
基本コミカルなのはスラップスティックの様に体当たりの
描写で、シナリオ自体に面白いネタは仕込まれてないです。
ハラハラドキドキさせる演出だけそこそこ良く出来ている。

兎に角トラブルメーカーのハワード(石田彰)がハマりすぎ。
其れに対するトラブルの対処法や結果に対する対応が酷い。
流石NHKなのか?神対応を超越した宇宙の真理?慈愛深き?

そろそろ謎の解明なり?帰還の兆し?と思われる30話辺り
までハワードの醜態が強調される・・どんだけ人の醜悪を
ハワード一人に凝縮するのか・・其れを素敵な仲間たちの
美談に擦り替えるNHKのセンスには唖然呆然・・凄いは。

まぁそういうレベルの作品ですけど・・せめて12話以内に
ここまでをやって欲しかったかな・・若しくは2クールの
クライマックス手前迄には消化していてほしいシナリオ。

以降は具体的な希望が実現しそうなところで絶望・・
これは最も効果的かな?・・其処から這い上がれるのか? 

新たな希望を見つけられるのか? そう思ってたら・・あ~
そういう作品だったよね元々・・なんかトントン拍子にww

それでも一応徐々に最後の謎というか・・試練ぽいものも
見えてきて愈々クライマックスかな~?という感じ。

終盤のSF要素強化は必要性が無いかなと思います・・南無。


このアニメの駄目だなと思った所・・映像全般・・作画も
キャラデザも動きも概ね作品のレベルを落としている感じ。
シャアラ(木下菜穂子)序盤波に乗れないハマれない原因。
ハワード(石田彰)ネタ的に引っ張り過ぎというか頼りすぎ。
ドキドキハラハラの演出以外何も考えてないシナリオ・・
児童向けとはいえ粗末なSF設定を強引に展開するところ・・



ルナ(岩居由希子)火星出身。年齢14歳。母は病死。父は事故死。
ネコ型ロボットのチャコ(小飯塚貴世江)と二人暮し。
ハワード財団奨学金制度で名門私立学校「ソリア学園」に転校
社交的で活発な性格で行動力があり正義感が強い。

シャアラ(木下菜穂子)ルナの初めての友達であり、親友。
読書と私小説の執筆が趣味。感受性が強くナイーブな性格。
身体能力も低く運動は苦手。炊事や裁縫などの家事全般は得意

メノリ(安藤麻吹)名家の出で父親は宇宙連邦議員。
自他に厳しく何より規律を重んじる。統率力は有るが高圧的。
母の形見のヴァイオリンを大切にしている。演奏はプロ並み。

ハワード(石田彰)ハワード財閥の御曹司。
自己中心的で我儘な性格。お喋りでお調子者のナルシスト。
問題を起こしても咎める者が居なかった所謂トラブルメーカ。

シンゴ(皆川純子)飛び級で学園に編入された天才少年。12歳。
頭脳明晰で成績優秀。好奇心が強く器用で機械弄りが大好き。
興味を示すとモラルが欠如した如何にも子供という行動を取る。

カオル(真殿光昭)成績優秀であると共に運動神経も抜群。
クールでドライ。無愛想で口数の少ない朴訥とした性格。
他を寄せ付けない威圧感があり、如何にも何かを問題抱えてる。

ベル(高瀬右光)冥王星のコロニー出身。16歳。
大柄な体格で力持ちだが口数も少なく穏和な性格の持ち主。
父の仕事の関係で未開の地でのサバイバル生活が身に付いている。

チャコ(小飯塚貴世江)ルナと生活しているネコ型ロボット。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

子供版『LOST』

オリジナルアニメ/SF、サバイバル/全52話/アニメーション制作:テレコム・アニメーションフィルム、マッドハウス

2003年にNHK教育テレビで放送されたオリジナルテレビアニメ。発表としては約1年ほど後発になるが海外ドラマ『LOST』の子供たちバージョンといった感じが近い印象。

その昔、さいとうたかをの漫画『サバイバル』にハマり、サバイバルや冒険ものの色濃い作品が大好きということもあり、全52話を一気に完走してしまうほどハマりましたw (正確には一度睡眠を挟んでいるけれど)

視聴中は一話あたりの時間経過が早い早いw 我ながらどれだけ楽しく観ていたかということが窺い知れるというものです。

メインキャラクターたちが14歳の少年少女ということや子供向けアニメということもあって恋愛要素もないので、その点でも観やすいものとなっていました。

登場するキャラクターは、基本的には純粋な子供たちだけれど、その性格は多種多様。一人ひとりを綴っていたら大変なので割愛するとして、なかでもトラブルメーカーにしてムードメーカーでもあるハワードは演じている石田彰さんの演技力もあってか、無茶苦茶ウザいキャラとして存在感抜群でした。ウザいとはいってもハワードの背景設定を考えると作中一番リアルな14歳でしたがw

また、可愛くて仕方なかったのがアダム。詳しい年齢は明かされていないので分からないけれど、純真無垢すぎるアダムにどれだけ癒されたか分かりませんw

無人島ならぬ無人惑星という過酷な環境下においてさまざまな困難に見舞われる少年少女たちの成長物語は、楽しいことばかりでなく涙してしまうシーンもあったりと、とても見ごたえのあるエピソードばかり。サバイバルというにはヌルさやご都合主義的な突っ込みどころも多々見られたが子供向けアニメなので全然範疇の許容。物語終盤はさまざまな謎が解明していくことでサバイバル要素も影を潜め失速を感じてしまったけれど作品全体としては存分に楽しませてもらいました。

「無人惑星サヴァイヴ」といういまいち興味を惹かれない表題や、長編ということもあって長く敬遠していたけれど、こんな名作をいままで観ていなかったことに少し後悔w おそらくはどの年齢においても楽しめる一作だと思われるので、未視聴の方にはオススメしたい。


▼キャスト
ルナ:岩居由希子
チャコ:小飯塚貴世江
メノリ:安藤麻吹
シャアラ:木下菜穂子
ハワード:石田彰
シンゴ:皆川純子
カオル:真殿光昭
ベル:高瀬右光
アダム:奥島和美
ポルト:塚田正昭

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

76.9 21 宇宙船アニメランキング21位
ケムリクサ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (527)
1812人が棚に入れました
赤い霧に包まれた、荒廃した建造物に囲まれた人気の無い世界を舞台に3人の姉妹が生き抜く物語。物語の中心的人物でまとめ髪の特徴的なりん、猫耳でいつもおっとりしているお姉さんキャラのりつ、メイド調の服に身を包み天真爛漫なムードメーカーりな。謎多き世界でこの姉妹が目指すものは一体…

声優・キャラクター
小松未可子、清都ありさ、鷲見友美ジェナ、野島健児
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【結論】中枢神経でしか謎は解けない

タイトルからはどんな内容なのかわからないし、見てもよくわからない。予想や考察はしてみたくなるけど。


第1話、第2話 体のなかの話とか……?
{netabare}
『 はたらく細胞』が説明抜きだったら、謎の多いアニメになると思う。これも擬人化かなって思った。

りんたちは、ウィルスを退治する抗体で、わかばは新しく投入されたワクチン、最初はりん(抗体)に反発されたけど、徐々に受け入れてもらえて……といった感じでこじつけてみた。

なぜ路面電車があるのかとか、細かいところを考えるより、世界観をまず考えたほうがいい気がする。たぶん、そこがオチにもなるんだろう。
{/netabare}

第3話 現時点の考察
{netabare}
情報だけが増えてストーリーはあまり進んでいない。前回同様、体内の話かなって思って観ている。現時点の考察はこんな感じ。


・線路は血管、島は臓器

・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている

・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

・赤血球の役割は、酸素や二酸化炭素の運搬、葉は二酸化炭素から酸素を作る。二つは似ている。『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている?

・Wikipediaで赤血球を調べると、『リン脂質』といった単語がある

・水と一緒に現れたから、わかばは薬か。わかばの体内とも考えられる。路面電車や遊園地はわかばの記憶?


まだまだ説明できないことも多いので、ひとつの候補としておく。
{/netabare}

第4話 熱中症か……?
{netabare}
りんたちが水を求めることが謎を解く鍵のひとつだと思う。
雨が降らなくても、朝露(結露)はあるはず。そこから水を得ていないので、空気がとても乾燥していると言える。

乾燥した世界で、水分が乏しく、熱を帯びた霧が誤動作させる……熱中症の体内か?
血液中の水分が減ると、血液がドロドロになって血栓ができる。りんたち(赤血球)を足止めさせたヌシは血栓、とか。


【現時点での考察】
・熱中症になったわかばの体内の話
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・線路、道路は血管、島は臓器
・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている
・『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている
・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

わかばの服装をあらためて見ると、夏服だった。
{/netabare}

第5話 ケムリクサは、ビタミンか……?
{netabare}
わかばの体内で、りんたちは赤血球という考察のつづき。

・りんたちのケムリクサ
りんとりつは赤、りなはももちゃんと言っていたから桃色だと思う。
赤血球に必要な栄養素は、ビタミンB12。ビタミンB12の色は赤かピンク。
赤血球は初期段階で分裂し、細胞膜には球体がついている、こういった点でも類似点が見られる。

・わかばのケムリクサ
風邪を引いたとき柑橘類(ビタミンC)を摂取したりする。ヌシが風邪のウィルスなら、わかばがビタミンCで防いだという構図になる。ホウレンソウといった青物にもビタミンCは含まれる。

・緑色のケムリクサ
植物と思われるみどりちゃんから生まれる。植物に多く含まれるのはビタミンC。
わかばが持っているケムリクサは、みどりちゃんのような植物から生まれ、地面に落ちたものではないか。
洞窟のさきに、ケムリクサを落とした植物がいる?

・藍色のケムリクサ
通称あいちゃん。水と藍色から魚介類を連想。魚介類に含まれるビタミンはいくつかある。そのうち水に溶けないのが、ビタミンD(ビタミンには、水に溶けるものと油脂に溶けるものがある)。さらに調べると、ビタミンDは免疫に関係あるらしい。水ではなく病原体を探しているのかも。
{/netabare}

考察と訂正
{netabare}
別サイトで指摘されて、あおばをわかばと訂正。指摘がなかったら最終回まで気づかなかったと思う。

考察したくなるアニメだけど、考察する人は少ない印象。荒廃した世界なのに半袖シャツといったわかりにくい世界観が原因だと思う。
わかばはどう見ても日常系のアニメキャラ。日本語が読めないのも外国人キャラの要素だろう。どちらも荒廃した世界観とは合わない。

真夏の暑い日に、外国から来た三姉妹と遊園地に遊びに行っているときに、わかばがぶっ倒れて……といったリアル世界が隠されていると思う。


『カンリイロケンシュツ』について。
お掃除ロボはマクロファージ(体内の掃除屋)と考えている。体内から除去するものを探しているはず。

・わかば(異物と検出された)
・りつ(古くなった赤血球はマクロファージに捕捉される)

りつはフラグが立ってそうだから可能性は高いが、りつでも勝てそう。
ちなみに、リアルなりつはコスプレ好きのお姉さん。

ほとんどの謎は説明(こじつけ)できた。あとは、夢オチアニメをいまどき作るか、という謎だけかな。


【現時点の考察(訂正版)】

『リアル世界』
・わかばの体内の話(風邪、インフル、熱中症等)
・発汗しているから水分が必要→大量に水を摂取する理由
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・わかばの近くに、りんたちに似た"外国からきた"三姉妹がいる
・りつはコスプレ好きのお姉さん

『わかばの妄想世界』
・りんたちは血液(おもに赤血球)
・黄色の照明は血しょう(血液を分離したとき、血しょうは黄色)
・むしゃむしゃ食べているのは鉄
・りなの再生能力は、血小板か?

・植物から落ちたケムリクサは、薬の成分(おもにビタミン)
・赤、桃色のケムリクサは、ビタミンB12の色(赤血球にある)
・オレンジ、青、緑などは、ビタミンC(果物や野菜の色)
・藍色は、ビタミンDで、水ではなく病原体(ヌシ)を探している

・お掃除ロボは、マクロファージ(体内の掃除屋)
・『カンリイロケンシュツ』は除去するもの(わかばかりつ)を指す
・みどりちゃんは投与された薬で、血液(りんたち)と一緒に体中を巡っている(薬には水が必要)
{/netabare}

第6話 『私』は脳か……?
{netabare}
わかばの体内の話で、現実のわかばは治療中、りんたちは赤血球(わかばの妄想擬人化)、ケムリクサはビタミンとして考察中。

(今回の考察)
・橙(だいだい)に表示された文字は、あぶりだし(オレンジの搾り汁)
橙のケムリクサは、ビタミンC、柑橘類と考えているので。

・『私』は、脳の擬人化
詳細は長くなるので、そのうち別項で書く予定。
わかば自身でもあるが、『ぼく』ではわかばだとわかってしまう。

・『分割後の私』は、五感、欲求、言語、記憶……etc(脳の機能を細分化)
・りんは呼吸、りつは聴覚、りなは食欲、睡眠欲といった欲求を担当(欲求は増えるもの)
ケムリクサの使い方で、りんを呼吸担当にしてみた。

・現実のわかばの症状を、りんたちで表している
むかし(わかばが健康なとき)は、ヒト(脳の機能)がたくさんいたけど、いまは、りん(呼吸)、りつ(聴覚)、りく(触覚)、りな(食欲、睡眠欲)しかいない→わかばの症状を表し、現在は聴覚が弱っている。
りんが自分たちを"ヒト"と言うのはあながち間違いでもない。

・触覚(りく)がなくなったけど、(現実のわかばを)治療して戻った
・わかばは記憶担当で、記憶を失っている?

・『私』の文章がさきで、ひらがな文章はそのあとに書かれた
・ひらがなで書いたのは、『分割後の私』(言語担当)
・文章の削れた部分を見て、なにか隠していると考えたなら、さいしょのひとは『私』になる
・『私たちの目的』は、わかばの病気を治すこと
・EDの伸びる線は、神経で繋がっているという意味

最後はりん(呼吸)とわかばだけになるのかな。で、わかばが育てたケムリクサ(記憶の葉)で回復、全員復活、ハッピーエンド、とか。
{/netabare}

【考察】ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)
{netabare}
大脳(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

りなに理性があるのか微妙だが、ここまで符合するなら考察を進めてもいいと思う。

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、後脳、小脳、延髄の六種類に分かれる。これが島に該当する。
出発点は大脳で、一島だろう。脳には橋(きょう)と呼ばれる場所がある。橋は中脳と延髄の間にあるので、これらが三島と四島。洞窟は、延髄の大孔。大孔のさきには脊髄がある。

現在、脊髄にいると思われる。巨大な樹木は脊髄だろう。りんたちは脳のなかだけ移動していたが、はじめて脳を離れて脊髄まできた。
枯れた樹木は機能していない神経か。りつが耳をつけて音を聞いているのも、なんとなく意味がわかる。

ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)。プルキンエ細胞が橙と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。

りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

以上、専門家ではないので合っているかは保証しない。
{/netabare}

【考察】りんたち、水、巨大な樹木について考えてみた
{netabare}
1.りんたち
ケムリクサがニューロン(神経細胞)なら、りんたちはグリア細胞になる。脳を構成するのは、ニューロン、グリア細胞、血管だから。四種類ある。

・アストロサイト(星状グリア細胞)……有害物質から脳を守り、バリア機能にも関係している→りんたち(りなのスカートが星状に見えなくもない?)
・ミクログリア……脳のマクロファージ(掃除屋)、ニューロンを監視して異常があれば修復の手伝いをするが、制御が効かないと暴走し、ニューロンを攻撃する→お掃除ロボ(正常時は車輪を見つけたりするが、暴走するとヌシになる)
・稀突起グリア細胞……ニューロンを魔法の杖に例えれば、柄の部分にある→球状なのでりなの球体かも
・上衣細胞……脳室の壁や髄液を作る(りくが言う「あっちのあれ」は脳室かもしれない。脳室には髄液がある)


2.水について
水は髄液(水と同じ無色透明)と思われる。アストロサイトは、栄養成分を含んだ髄液を血管から吸い上げ、ニューロンに渡す。
血管と接しているのは足突起と呼ばれる。地面の下に血管があるのかも。雨が降らないのに水があるのは、地下から湧き出ているとも考えられる。


3.巨大な樹木について
巨大な樹木は、脊髄。内部の中心管に髄液(水)がある。枯れた樹木の根は、脊髄根か。大孔に入り延髄根と合わさるらしい。
脊髄を損傷して(わかばは事故に遭ったのかも)、大脳からの命令が伝わらなくなった。大脳(=私)は、「ちょっと脊髄を調べてきて」と、りんたちを旅立たせた。分割したのは、一人がやられても旅は続けられるという配慮。

目的地は脊髄。目的は神経の修復だけど、それをするとりんたちの体内にあるケムリクサ(ニューロン)を使うことになるから文章を削った。みどりちゃんは修復の能力があるから、神経を治すためにいるのかも。
iPS細胞を使った脊髄損傷治療のニュースがあったから、りんたちがiPS細胞の可能性も出てきた。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

第7話 水は髄液、樹木は脊髄の中心管
{netabare}
中心に水があるという考察が当たったので、偶然でなければ、脊髄(せきずい)のなかにいる。最初は外側と思ったが内側にいないとおかしいので。
脊髄の『前角』(脳からの信号を受ける場所)から、第7話は始まったと考えている。

脊髄は外側に『白質』(白色)、内側に『灰白質(かいはくしつ)』(わずかに灰色のある白)となっている。
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、灰白質にいると思われる(脳にいるときから灰白質から出ていないと、現在は考えている)。

灰白質はHの形をしている。途中、壊れた橋を見下ろすシーンがあった。川(というより溝)は『前正中裂』と思われる。これは脊髄の中央を縦に走っている。川を右に見ながら歩く経路だから、出発点は左下端としておく。

          後角
  →壁水壁×……→↑
 ↑  川
 ↑
前角

(×が来週バトルするところ)

青い壁は中心管を覆う『上衣細胞』(髄液(ずいえき)がある場所の壁を作り、免疫バリアーの役割もある)。反対側の壁も同様で、出たらまた灰白質。

『中心管』は、滝みたいなのを想像していた。壁から距離があったから、あの空間いっぱいに水があったのかもしれない。中心管は脳室とつながっているから、りくが出てくるかも。りくは脳室のまえにいたと考えているので。

水は髄液、樹木は脊髄の中心管と思ってよさそうだ。

青と赤のムシは『ミクログリア』。青は正常だが、赤は、末梢神経損傷によるミクログリアの活性化と思われる。この点については次回の考察で。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

【考察】みどりちゃんはiPS細胞、『私(さいしょのひと)』はES細胞
{netabare}
わかばの中枢神経(脳、脊髄)の話で、りんたちは大脳を出発し、脊髄でミクログリアと戦闘、という考察のつづき。

ミクログリアは、通常時(青)は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。
脊髄か末梢に異常を感知したから赤くなり暴走している。治療は再生医療だと思う。

みどりちゃんは、わかばの細胞を使ったiPS細胞。
万能だし、若葉は緑色だし。カンリイロもわかば色ってことかな。

『私(さいしょのひと)』はES細胞。
分割は、受精卵の分割のこと。『分割後の私』は、分割後の受精卵という意味。

ES細胞(受精卵)から生まれたりんたちは、ヒト(生命)。

記憶が戻ったわかばが、りんたちで自分の体を治すのをやめようとするけど、りんたちは進んでこの世界(わかば)の一部となって消えていく……そんな終わり方かな。
{/netabare}

【考察】りんたちは神経幹細胞
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)に関係する神経幹細胞について、アニメに沿って説明する。神経幹細胞は、分裂(同じものをコピー)と分化(機能を持った細胞に変わる)を繰り返して、神経を作っていく。

りん、りつは、未分化の神経幹細胞(神経前駆細胞)で、りなは、分裂する神経幹細胞。ただし、りなもそのうち分化する。

分化は三種類あり、ニューロン(ケムリクサ)、アストロサイト(りんたちの体、みどりちゃんの樹木、戦闘能力)、オリゴデンドロサイト(りなの球体、りつのネコミミ、みどりちゃんの照明)。りんが壁を壊すときに見せようとしたのが分化だと思う。分化すると、この世界(中枢神経)の一部になる。

落ちているケムリクサは、分裂したみどりちゃんが落としたもの。わかばがケムリクサを自在に扱えるのは、みどりちゃんがわかばの細胞から生まれたiPS細胞だから。

次回は、分裂したみどりちゃんたちがわさわさと集まって、世界の一部となる。そのあとは、後角まで行けるようになり、りくたちと合流しつつ、脳に戻ると予想している。

あいちゃんは新生ニューロンで、水ではなく、神経の損傷部分を見つけて、激しく動いたと考えられる。
{/netabare}

【考察】ケムリクサのタイトルにも秘密があった
{netabare}
りんがケムリクサを使うときのしぐさが煙草の煙をはくのと似ているから、タイトルがケムリクサと思っている人は多いだろう。でも、それを見せたのは数回。タイトルにするほどではない。

煙草に含まれるニコチンを神経幹細胞に加えると、ニューロンに分化する割合が増加する、そんな研究がある。ニューロンが多ければ、それだけ中枢神経の損傷部分を治せる。
この研究を発表した教授のコメントが、

『毒をもって毒を制す』。

この世界の毒を制するために送られてきた毒、それがりんたちだった……そんなオチではないだろうか。
{/netabare}

第8話 地図は右に90度回転させる
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)で考察中。移動経路を説明する。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→延髄(六島)→脊髄(七島)

ここまでは、皮質脊髄路(下行路、脳の命令を筋肉に伝える神経)を通ってきた。たぶん、線路が該当する。
一島から六島の地図は右に90度回転させる。五島の小脳がそれらしい位置にくる。

八島の地図も回転させると、点線が下から上になる。脊髄を出て延髄にきていると思われる。左から右に移動しているのは、延髄における錐体交叉(右半身が左脳、左半身が右脳になる)と推測できる。

脊髄から脳に向かう上行路はいくつかあって、延髄で交差するのは後索路。現在は後索路を進んでいると考えられる。

わかばが地図を持ったときも変わってくるが、りつが持ったときは右回転だと思う。たぶん、ドジッコに地図持たせて旅している。

延髄(八島)⇒橋(もしくは中脳水道)⇒中部地方だから中脳(現在位置)⇒つぎは、関東地方だから間脳
{/netabare}

【考察】幹細胞の幹は、木の幹という意味
{netabare}
りんたちが巨木の”幹”を目指しているなら、幹細胞を疑ってしまう。みどりちゃんをiPS細胞と考えているので、巨木はわかばに移植されたiPS細胞になる(地形が変わった理由)。治療なので倒してはいけない。

この世界(中枢神経)は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできている。アカムシは活性化したミクログリアで、赤い根も活性化したアストロサイト。赤霧は活性化により発生した炎症性サイトカイン。

ケムリクサは、ニューロンではなく、"未分化の神経幹細胞"に改める。ニューロンはそれ以上変化しないので、わかばの盾とか説明がつかない。ひとつ手前の神経幹細胞とすれば、どんなものにも変わるので説明もつく。問題はりんたち。

娘細胞とかいい単語があったので、りんたちはそれにしようと思う。幹細胞は分裂すると、二つの娘細胞に分かれ、一つはコピーで、もう一つは分化する細胞。増殖はゆるやかで休眠状態らしい。これは眠っているりなむに該当する。

iPS細胞は移植されると樹木になり、葉(ケムリクサ)や枝(みどりちゃん)を増やす。ES細胞は移植されると(最初の)ヒトになり、(わかばから)記憶や視覚などを取り込み、分割して娘(細胞)たちに分け与える(体と強さは遺伝)。
{/netabare}

【考察】富士山は第4脳室
{netabare}
りんたちは中枢神経に対して垂直になって歩いている。その向きで脳幹(延髄と橋)を移動していると進行方向に菱形の第4脳室が見える。これが富士山に該当する(ここのつじつま合わせは面白かった)。

脳幹の上に富士山(第4脳室)があり、頂上のさきには小脳がある。富士山の底か裾野に青い壁があると思う。そこを抜けると富士山のなかに入れる。なかは空洞。本来は水(髄液)があるのだが、水が少ない設定なので歩ける。脳室の位置と髄液の流れを簡単に示す。

側脳室⇒⇒⇒⇒⇒第3脳室⇒⇒⇒中脳水道⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒第4脳室⇒⇒⇒⇒⇒⇒中心管
大脳皮質(一島)-間脳(二島)-中脳(三島)-橋(四島)-延髄(六島)-脊髄(七島)

側脳室から中心管までつながっている。側脳室、第3脳室、第4脳室で、髄液が作られ、第4脳室からクモ膜下腔に流れて、脳や脊髄のクッションになる。
第3脳室は関東だから『首都圏外郭放水路(地下神殿みたいな所)』がよさそう。
{/netabare}

第9話 九島は小脳で、そこには生命樹がある
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台で考察中。
『生命樹』、とてもアニメ的だけど、じっさいに小脳にある。むかしの人は命にかかわる場所と考え、生命樹と名付けたらしい。生命樹には核がある。小脳の中央には虫部があり、山頂や山腹と呼ばれる場所もある。さらに、小脳にあるプルキンエ細胞は、ダイダイに似ている。巨木はiPS細胞から、生命樹に改めようと思う。倒してはいけないのは変わらない。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→脊髄(七島)⇒延髄(八島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(九島)

下行路(脳→脊髄)と上行路(脊髄⇒脳)では、同じ場所を通っても景色は変わる。
りくがいた場所には、噴水があり、水(髄液)があった痕跡と言える。以下は第4脳室に当てはまりそうなもの。
・二つの扉……外側口(ルシュカ孔)は一対ある
・天井を突き破る管……第3脳室とつながり、床下まで伸びて、脊髄の中心管(水が流れる樹木)に出る?
{/netabare}

【考察】目的は、枯れた根と赤い根を治療すること
{netabare}
現在は小脳(九島)にいる。
・小脳には『生命樹(小脳活樹)』があり、りんたちはここを目指していると思われる
・大脳や脊髄と同様、白質と灰白質だから、雲から上が小脳かもしれない
・白質は枝分かれして(生命樹と呼ばれる理由)小脳脚とつながっている
・網目状は『小脳脚』で上、中、下あり、それぞれ、中脳、橋、延髄(脊髄)とつながっている
・富士山手前は下小脳脚で、富士山下方は中小脳脚(上小脳脚も含むかも)
・中央には、虫部(ちゅうぶ)があり、下小脳脚とつながっている

生命樹(小脳活樹)、小脳虫部⇔下小脳脚⇔延髄(脊髄)
小脳脚は赤くないので、延髄(脊髄)の神経に問題があると推測できる。りんたちが壁に近づいたから排除するためにヌシや赤い根が現れたのだろう。神経を阻害するものが現れたら、虫部の命令でアカムシが発生するとも解釈できる。

六島の延髄(下行路)では、根が枯れていた。八島の延髄(上行路)では、赤くなっていた。どちらも問題ありそうだが、赤くなってから枯れそうな気がする。
りんたちが通ってきた下行路(脳→脊髄)は、錐体路で、枯れた樹木は、『網様体脊髄路』か『前庭脊髄路』。りんたちが通ってきた上行路(脊髄→脳)は、後索路で、避けてきた赤い根は、『脊髄小脳路』。これらを治療するのが目的。

・ビル群は副都心(渋谷、新宿、池袋)、大脳が都心なら、小脳は副都心という意味で
・りんたちがES細胞としても数が足りないので、最初のヒトが大勢いるかも
・ダイダイに似ているプルキンエ細胞は小脳にあるので、ダイダイが落ちているかも
{/netabare}

【考察】りんたちは、ヒトであり、赤ちゃんでもある
{netabare}
ケムリクサはニューロン(神経細胞)で、考え直してみた。

・赤ちゃん
りんたちがES細胞でヒトであるなら、赤ちゃんと言える(ちゃん付けはこのオチのため。ただし、髪の色は遺伝だと思う)。桃色も分裂が終われば赤色になるのかも。最終的には、姉妹でひとつの神経になる。いまは神経幹細胞として分裂と分化をつづけている。神経幹細胞は、以下のいずれかに分化する。
ニューロン(神経の本体)……体内のケムリクサが該当
アストロサイト(神経の大部分を占め、ニューロンを守る)……体が該当、水(髄液)を飲み、ニューロンに栄養を与える
オリゴデンドロサイト(伝達速度を高める)……りつのネコミミ、りなの球体、りんは髪留め?

・みどりちゃん
わかばの細胞から作られたiPS細胞で、分裂と分化をくりかえし、神経と言えるまでに成長。
枝が大事なので、枝がニューロン、葉はアストロサイト、照明がオリゴデンドロサイト。アストロサイト(みどりのケムリクサ)は細胞の隙間を埋める(車輪と電車の間、傷口など)。りんが戦うときは神経の修復(正常な状態に戻しているだけ)。

青色……ニューロンだが、わかばによって風車状の上衣細胞(模様は繊毛)に変わる
ダイダイ……小脳にあるプルキンエ細胞(ニューロン)で日記に変わる。最初のヒトは小脳にいた
あいちゃん……新生ニューロン(髄液をたどりながら神経の損傷部に移動する性質がある)

記憶の葉……わかばと接続したニューロンと推測。わかばの記憶が隠されている?
うすいろちゃん……わかばが育てている。みどりちゃんに近い。用途不明。

りく、りょう、りょくの入れ替わりは、遺伝子の発現(遺伝情報で体を作る)によって姿を変えたと解釈できる(脳室の近くに現れたのも理由があると思われる)。三人の遺伝情報(設計図)が、ひとつのケムリクサにある。
わかばの指操作も遺伝子の発現。青やダイダイ、お掃除ロボの合体のとき、指で操作している。わかばはこの世界にあるものなら、姿を変えさせることができる。

受精卵を提供した女性(最初のヒトはこの女性の娘)は、細胞記憶(思い出や趣味嗜好などが細胞に記憶されるという仮説)から推測できる。たぶん、空手三段で猫好き、語尾に「なっ」をつける。ちなみに、わかばは植物オタク。
{/netabare}

【考察】ラストでこのアニメが泣ける理由
{netabare}
ネットの感想を読んでて、壁には"封"の文字があるとあった。よく見つけたと思う。おかげでまた謎がひとつ解けた。
これは、『グリア細胞内封入体(GCI)』のことだろう。細胞内に本来いるはずのない物質らしい。壁のなかにいたヌシが封入体。赤霧やアカムシの原因と考えられる。GCIは小脳の白質にも現れるので、生命樹のなかを入ったり出たりするのを退治することになりそう。

(気になる点)
りんたちの移動は、↓(脳から脊髄)、→(脊髄のなか)、↑(脊髄から脳)と思ったけど、→は必要ないかも。水が流れる樹木が中心管なら、富士山のほうに伸びているはず。水が流れる穴は中心管だけど、樹木は移植されたiPS細胞かもしれない。
{/netabare}

【考察】目的が削除された理由
{netabare}
ES細胞(最初のヒトで、大勢いた)は小脳に移植された。赤い根の本体(目的)に空手三段のES細胞軍団が立ち向かうが、みどりのケムリクサといった武器を持たないため、いったん退くことに。
下(脊髄方面)は赤い根がはびこっているため、上(大脳)の一島へと移動。りんが言う「島に住んでいた人」は、これのことかも。そこにも敵がいて、ES細胞軍団は全滅。残った一人が娘細胞に分裂して、りんたちが生まれる。ES細胞軍団でも勝てなかった赤い根の本体を倒せとは示せず、ダイダイから目的を削除した。
さいわい、脊髄(七島)に移植したiPS細胞が成長し、赤い根を退けていた。この点から、iPS細胞(みどりちゃん)が赤い根に有効だとわかる。次回は、iPS細胞を携えたES細胞の再戦となる。
{/netabare}

第10話 禁断の恋を避ける方向で考察してみた
{netabare}
海外で再生医療を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台。りんたちはES細胞(最初のヒト)から分裂した娘細胞、みどりちゃんはわかばの細胞から作られたiPS細胞、で考察中。

最初のヒトは、イメージしたのとずいぶん違う。受精卵から生まれたばかりだからロリでも考察に支障はない。分割したあと、りんたちも同じ体型で、成長していまの体型になったと思われる。
問題は服装。最初のヒトとわかばに血縁関係があるように見える。りんたちが最初のヒトから生まれたなら、りんとわかばは禁断の恋になってしまう。だから、最初のヒトとわかばには血縁関係はない。

最初のヒトの服装は、細胞記憶。
受精卵を提供した女性が子供に着せていた服を、体が動かないわかばに着せている、と考えるしかない。
この女性の特徴は、
外国人で看護師、空手三段、猫好き、日記をつけ、日本のアニメやコスプレが好き、日本語は話せるけど、語尾に「なっ」をつけてしまう、といった感じ。
{/netabare}

【考察】同じ服を着るくらい二人は親しい
{netabare}
青く光るケムリクサは、みどりちゃんの照明と同じで、オリゴデンドロサイト。ES細胞(最初のヒト)が封入体を倒し、オリゴデンドロサイトに分化したと解釈できる。二人が歩いている場所は、分化したニューロン(枯れた樹木)やアストロサイト(展望台?)で、赤い樹木まで到達できなかったという跡。

わかば(DNA)は最初のヒトたち(大人)の指揮を執っていた(船で島々を移動)。たまに、大脳(一島)にいる最初のヒト(ロリ)を訪れる。りんが見ている映像は、記憶を失うまえのわかばの視点。ロリの記憶なら彼女自身は見えない。最初のヒト(ロリ)とわかばは出会っていた。たぶん、「わかばお兄ちゃん」と呼んでいる(血縁関係はない)。

同じ服を着るくらい二人が親しければ、りんたちが簡単に惚れてしまう伏線にもなる。

ES細胞が全滅したあと、ロリに記憶をコピーする(遺伝子の転写)。分割はわかばの指示かも。わかばは一人で戦い、船があった場所で力尽きた。りんは、わかばの記憶から、『私たちの目的』を知る。
{/netabare}

【考察】色について色々
{netabare}
わかばが見たピンク色は、大脳の白質(じっさいはピンク)。
うすいろちゃんは、みどりちゃんの代わりになって、七島に直行するかも。
りんが見ている映像はモノクロではなく、灰白質(灰色がかった白)の世界。

青色はES細胞で再生された神経。富士山もビルも浮いているわけではない。
りんたちが赤いのは毒(ニコチン)が加わっているから。
まえに書いたけど、神経幹細胞にニコチンを加えると、分化後のニューロンの数が増える。
この研究を行った教授のコメントが、『毒をもって毒を制す』。
赤い樹木(正確には内部にいるヌシ)は毒であり、りんたちはその毒を制するために送られた毒。
赤は毒を意味する。
{/netabare}

第11話 中枢神経で考察するとこうなる
{netabare}
りり(最初のヒト)とわかばが出会っていたのは予想どおり。
すごい展開になっているけど、中枢神経で考察すると、こうなる。

りりがこわがるから、脳と言わず、地球や島と言っている。

だから、二人がいるところは、脳なんだと思う。
巨大重機は、『伝令RNA』で、遺伝子を転写して、タンパク質(ビル)を作っている。
ダイダイの文章を削除したのは、りり。最後の一文をまだ書いていないから、削除したシーンもなかっただけ。削られたのは三行。最後の一文に真実が書かれている。

ニューロン……りんたちのケムリクサ、みどりちゃんの枝、核になるもの
アストロサイト……りんたちの体、みどりのケムリクサ
オリゴデンドロサイト……りつのネコミミ、りなの球体、黄色い照明、青く光るケムリクサ
上衣細胞……盾になるケムリクサ、青い壁
ミクログリア……お掃除ロボ。損傷部分に集まって修復を試みたり、神経幹細胞を導いたりもする。通常時は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、静かに監視。異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。炎症反応を知らせる→ヌシ。修復や除去をする→重機。
{/netabare}

【考察】助けるために神経になった
{netabare}
りりが使ったのは、ダイダイ、黄色、紫。黄色はわからない。ダイダイは小脳のニューロン。紫は自律しているから自律神経。小脳のニューロンを自律神経につなげてしまい、赤い根が脊髄まで伸びていった。自律神経なのでコントロールもできない。
わかばは小脳(五島)から脊髄(七島)に移動。水を守るため樹木になる。水(髄液)の流れを止めないための対処。覆っている樹木の下に湖がありそう。
中枢神経で"発芽"に関係するのは、血管(発芽性血管新生)。わかばが血を流す理由につながる。わかばは血管にも分化できる神経堤(神経冠)かな。外胚葉、内胚葉、中胚葉にもわかばみたいなのがいるのかも。

りりは小脳(五島)から大脳(一島)に移動。赤い根は下に伸びるから影響が少ないというわかばの配慮。
わかばを助けるため、りりは大人になる。神経幹細胞が神経になることだと思う。神経になるには、ニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトの三つが必要。DNAを抽出し、この三つの細胞に転写した。ロックと解除は遺伝子のON/OFF。赤、緑、青に点滅したものを、ED直前の三枚のケムリクサに当てはめ、同じように並べる。

緑(アストロサイト)、赤(ニューロン)、青(オリゴデンドロサイト)

りりは、この三枚のケムリクサになり、そのあと神経(りんたち姉妹)になった。
{/netabare}

【考察】オチは毎回見ていたのかも
{netabare}
EDは大脳皮質の形成を説明する図(楕円が並び線が伸びている)に似ている。大脳皮質は、胎生期に分化したニューロンが上に伸びた突起をたどり、6層を築く。巨大重機がビルを引き揚げるのが該当しそう。
わかばが島を作っていたり、りくたちが第4脳室に現れた点から、成体脳ではなく、胎生期の脳だろう。毎回見ていたEDにオチがあったというオチなのかもしれない。

髄液は脳室で作られ、それが脳や脊髄のクッションになる。栄養も含まれているから、りんたちは水を飲み、体内のニューロンに栄養を与えていた。さらに、脳は髄液に浮かんでいる。これが"お船の地球(地球には島がある)"。星の文化財は旧皮質で、わかばが作っているのは、新皮質かな。

皮質形成に重要なのが細胞外因子『リーリン』。神経細胞の移動や層構造形成に関係する。大脳皮質の6層が整然と築かれるのもこの因子に関係するから、小脳の皮質を形成して赤い樹木を鎮めるのかも。(りりとりんが二重になって突っ込んでいく感じ)。
{/netabare}

【考察】赤ちゃんが生まれるかも
{netabare}
ここまで考察した結果、成体脳における再生医療ではなく、胎生期の脳と思われる。ヒトは胎児のことか、地球に住む人ということで、脳にある神経細胞を指すかもしれない。
胎児にとって重要な栄養素は、葉酸。最初の考察でケムリクサはビタミンと考えたのが役に立った。
葉酸は細胞の生産や再生、血管に必要なビタミン。さらに、神経管を正常に保つ。わかばは神経堤ではなく、神経管。神経管は脳や脊髄のもとになる。わかばが吸っているのは、葉酸。

りり(最初のヒト)はES細胞ではなく、胎生期の神経幹細胞(放射状グリア細胞)。みどりちゃんは、iPS細胞ではなく、神経管(わかば)の核を持つ神経(微妙……)。
わかばは規則を破ってまでりりをそばに置いている。葉酸→大麦若葉→青汁と解釈して、りりがタバコと言っているのは、青汁の匂い。さらに、妊娠中は匂いに敏感になる。
中枢神経で考察して導き出した結論は、

わかばとりりは夫婦で、りりのお腹にいる胎児の中枢神経が、このアニメの舞台。

じっさいのわかばも科学者。りりは、空手三段、猫好き、日記をつけ、アニメやコスプレが好き。夫婦なので恋もする。
最終回は赤ちゃんが生まれる。
{/netabare}

最終話 ラストについての考察
{netabare}
オリジナルアニメが謎を残したまま終わるのはよくあるので、いつものことかなって感じだった。もう少し世界観を明らかにしてほしかった。お城とか有名な観光地を通らずに星の文化財と言われてもなあって感じ。

星の文化財の根拠は会話だけなので、会話を根拠にできるなら脳でもいいことになる。プリントも遺伝子の転写で説明できる。ということで、ラストも中枢神経で考察してみた。

りくが「ぬくい」と言って指さした二つの扉のさきには、りんとわかばがたどり着いた場所、つまり、船の外があると考えられる。中枢神経だと、りくがいたのは第4脳室で、扉は髄液が流れる一対の出口に該当する。りくが言っていた「ぬくい」場所は、髄液が流れるくも膜下腔になる。

地球は中枢神経のことで、そのまわりを髄液が流れているから、お船が浮かんでいると言える。りんとわかばは小脳(端に位置する)にいて、船の端から外、くも膜下腔に行くには、脳を出る必要がある。わかばは神経管で、脳脊髄より上位の存在だから、脳(船)から出られる。りんは神経だから出られないのだが、内部にあったケムリクサが消えて、その代わりにみどりちゃんの枝で動くことができた。みどりちゃんはわかばから生まれたのだから、りんもわかばと同レベルになり、船から出られた。
ラストも中枢神経で説明できた。
できれば、赤ちゃんを抱いたりん(りりが大人になった姿)とわかばが、普段着姿で湖を散歩しているシーンで終わってほしかった。
{/netabare}

【考察】第11話はミスリード
{netabare}
中枢神経で考察していると、第11話は比喩を使った回想シーンとわかる。星の文化財では、色々な謎を解くには根拠が足りず、どうしても想像に頼ってしまう。その点について解説してみた。

星の文化財と考える人は、富士山を根拠にしている。だけど、海外の文化財もなかったし、日本担当ならお城がないのは不自然。日本の各地にはお城がある。お城を出したところでオチに気づくわけでもない。遊園地よりはお城のほうが文化財に相応しいし、

あの遊園地を保存する必要はないはず。

この点については誰しも同意すると思う。しかし、富士山が文化財なら、あの遊園地も文化財としないと一貫性がなくなる。こういった不自然な点があるにも関わらず、星の文化財をミスリードとしないのは、ほかに解釈しようがないからだと思う。

わかばは宇宙連邦に所属しているわけでもなく、宇宙や地球のシーンもなく会話だけ。そもそも、りんたちが探していたのは水であって、文化財ではない。この点だけでも、1話~10話がつながらないのがわかる。宇宙船も日本担当もまったく言っていない。視聴者の想像にすぎない。

会話だけを世界観の根拠にできるなら、中枢神経でもいいことになる。わかばが脳の話をしてて、りりが嫌がる点から同じことがあったはず。わかばは、"脳"が口癖で、脳に関する研究をしていると言える。”お船の地球”と言ったのはりり。脳と言えないから、"地球"と言い換えるのも自然なこと。

会話だけで推測するなら、第11話については、宇宙船でも脳でもいいことになる。あとは、ほかの謎に答えが出せるほうが、正しく世界観を理解していることになる。
{/netabare}

【結論】中枢神経でしか謎は解けない
{netabare}
謎は中枢神経に関連付けられているので、どんなに考えても解けない。星の文化財で見るほうが楽しめるが、謎は解けない。じっさい、感想の多くに"?"がついている。これが中枢神経でしか解けない根拠にもなっている。

中枢神経と考えたのは、第6話。『私』の文章で、感覚を分割したなら最初はひとつ。それは脳だと推測したから。さらに、りんたちが生まれた大脳皮質(一島)とも符合していた。

大脳皮質(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、橋、小脳、延髄の六種類に分かれる。島の数と橋の場所が一致する。さらに、ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と形状と機能が似ている。ダイダイだけでも二つも根拠があり、星の文化財で説明できないことを説明できる。第6話の時点でここまで符合したら、中枢神経で考察したくなる。


【移動経路】
大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→[前角]→脊髄(七島)→中心管の終室(水の樹木)⇒脊髄(八島)⇒[後角⇒脊髄視床路]⇒白交連(ダム)⇒[脊髄小脳路]⇒下小脳脚(網目)・延髄(九島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(十島)

→は、下行路(皮質脊髄路)、りつの地図は右に90度回転
⇒は、上行路(脊髄視床路、脊髄小脳路)、りつの地図は左に90度回転
[]はトンネル

・脳にも島がある
・一島を大脳皮質に当てはめ皮質脊髄路をたどると、小脳(五島)を通らず、脊髄(七島)にたどり着く
・三島と四島をつなぐ橋は、脳にある橋(きょう)に該当する
・七島が脊髄だから中心に水があった→脊髄の中心には髄液が流れている
・富士山を登ったさきに十島(新宿)→第4脳室は横から見ると山に見え、小脳はその山を覆っている。大脳が都心なら、小脳は副都心(新宿)
・トンネルの行き止まりのさきは、後索路
・水は髄液で、水がある場所は脳室と関係がある。りくがいた場所には噴水があり、天井を突き破って管が通り、第3脳室とつながっている
・白交連(ダム)は、右脳が左、左脳が右といった神経が交差する場所。ダムの水が脊髄の中心管に該当する

移動経路だけでも当てはまるのが多い。偶然とは思えない。とくに、"富士山の上に新宿"を説明できるのは中枢神経だけと言える。


【キャラクター】
りんたちの体内にあるケムリクサは"本体"と言っていた。神経で本体はニューロン。りんたちの体は、ニューロンを守るアストロサイトになる。
ニューロン(神経の本体)……りんたちの体内のケムリクサ、みどりちゃんの枝
アストロサイト……本体以外の部分

りんが腕にみどりを取り込めたのも、同じアストロサイトだから。みどり以外はアストロサイトではないから使用できない。アストロサイトの役割(栄養の摂取、異物の排除、隙間を埋める)も符合する点が多い。
・栄養の摂取……りんたちは水を飲み、本体(ニューロン)に栄養を与えていた。みどりちゃんは植物と同じように、葉や根から水を与えられ栄養を摂取
・異物の排除……りんたちは体で異物と戦い、みどりは異物を排除する武器になった
・隙間を埋める……車輪と電車の隙間、わかばの傷や穴

第11話で、わかばは脳や脊髄を作っていたので、わかばは神経管。わかばだけが壁を使える理由にもつながる。中枢神経で壁と言えば、脳室の壁になる。脳室の壁は上衣細胞で、上衣細胞には繊毛がある。これが壁の模様に該当する。ただ、わかばは復活したのではなく、新しく生まれたと考えるほうがいいかも。記憶を取り戻していない点からも、そう考えられる。

シロ(お掃除ロボ)は、脳の掃除屋と呼ばれる"ミクログリア"。シロは3タイプに変化した(シロ、アカヌシ、シロヌシ)。ミクログリアも、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型、体が巨大化し、足(突起)が短くなるアメボイド型がある。さらに、監視するラミファイド型のM0、神経に損傷があるとアメボイド型になり暴走するM1、アメボイド化して異物を除去するM2が存在する。暴走したM1は、ニューロンを攻撃する。アカヌシがりんたちの体内にあるケムリクサを狙ってきた理由に該当する。さらに、神経の損傷部に導く役割もあり、シロが同行していた理由まで中枢神経で説明できる。


【ケムリクサ】
ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。ダイダイを拾った場所も小脳(十島)だった。りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

中枢神経は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできていて、ケムリクサはいずれにも該当する。つまり、この世界はケムリクサでできている。煙のように形が変わる草という意味もありそう。


【灰白質と白質】
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、中枢神経の"灰白質(かいはくしつ)"に該当する。りんが見た映像は、赤もあったのだからモノクロではない。記憶の景色は中枢神経の灰白質と符合する。
中枢神経は灰白質と白質に分かれる。りくたちが消えたのは小脳の表層で灰白質、深層は白質になっている。12.1話で、りくたちがいた場所は白質だろう。体内のケムリクサがなくても動いている点からも白質の可能性が高い。灰白質はニューロンの集まりで、白質は軸索が集まっている。ニューロン(ケムリクサ)がなくても動けるという解釈なのかも。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

8話までは5回以上見た

1話感想{netabare}
“けもフレ”よりずっと前(2010)に自主制作アニメとして発表した作品のTVアニメ化。
監督がけもフレ騒動で蹴られて代わりとして作られた…ってことでいいのかな?
原作の名義的にもし売れれば“けもフレ”の時と違ってクリエーターの財布に直接お金が入る…ハズ。

自主制作アニメの時とはやっぱり変更点ありますね。
まずキーアイテムであるケムリクサがタバコっぽかったのが葉っぱに。
りなが“宇宙家族カールビンソン”のチカちゃん(例えが古いかな、最近のだと“オーバーロード”のエントマ)みたいだったのが表情増えて人間に近くなった、顔面半分無くなるグロ表現(つっても“宝石の国”程度)もナシに。
ここら辺って…TV放映するための「配慮」ってやつかのう?
あっるぇ?、どこから引っ張ってきたか知らないけどアニコレの「あらすじ」は違ったものかも知れない??

もっとバーチャル世界っぽかった気がするんだが、その描写は今後かのう。
ってか自主制作の方は“レリックアーマーレガシアム”みたいな終わり方だったので(なので別に見なくても良い)、ちゃんと完結してくれれば良いなぁ…けもフレもそうだけどしっかりと風呂敷を畳んだ作品を見たことがないのでそこは注目か。{/netabare}

2話感想・園芸ネタのみ{netabare}
黄色はイチョウ?
でもって緑の方は金魚椿(ググって)に見えるが…ワカバの毟ったのは生え方がヒトツバ(シダ植物)っぽい、ってことは獅子葉?んなマニアックなん出すかね?
で、困ったことに自分は一度そう見えてしまうと他の選択肢がなかなか浮かばなくなってしまう。
どう見ても金魚葉なんだが…他にそういうのってあったっけ?
初代けもフレでも2話でヤツデを出して伏線張ってた(と解釈してる)ことがあるし、そこら辺テキトーってことは無いと思うんだが…。{/netabare}

3話感想{netabare}
前回の感想で金魚椿が緑って書いちゃったけどよく見たら青か、まいっか。
3話、フタバが食ったのは大きく育ったセロリかなぁ(正確ではない)と思ったら、某所ではヨモギが定説化してるみたい。
あっそうなん?自分サイズ優先で考えてたんだけどサイズはまちまちってこと?まぁ確かに巨大なクモとか出てるしなぁ…。
ってかね、そこら辺もひっくるめてね…

面倒臭くなってきた

アバンの居ない人について語る昔話も考える気力ナシ。
まさか3話も大きな「動き」が無いとは思わなんだ。
まぁ今は「我慢」のパートだと思うので構わんけど、今後ちゃんと「発散」の展開があるという確証が無いのは辛い、いや大丈夫だとは思うけどさ。
希望としては映画ファイアーフォックスみたいに序盤薄暗い地味~な絵面で、後半めっちゃ明るい晴天の下でのド派手なアクションになってくれたらいいなぁとは思ってるんだけど…多分そうなるんじゃないかなーと思ってるんですけどね。
だって、作中「十日は大丈夫」って言ってるけど、「なにをもって1日と設定してるのか」分からん、太陽あっての一日って概念だよね?{/netabare}

4話感想{netabare}
前半、会話→小さいアカムシ倒して会話→キャンプ?張って会話。
一つにまとめられんかったのかな?
「めっさ気になるー」が段々イライラして来たw
そして後半のヌシとの戦闘…うーんうーん…。
一時停止やコマ送り前提の作りってどうなんかね?※
それでいながらリナが黒くなるシーン。
あれって重たい空気を変えようと話題逸らすためにしたことだと思うのだが、“直後に”わかばが「場を和ませようとするなんてりなさん優しいですね」みたいな事言って…言うな!台無しだ!!
わざわざ言わせんでも分かるよ、ヌシと遭遇してクサ落としたことよりよっぽど。
ってかリナも「あーあ台無しだよ」と呆れるところを、エヘヘと喜ぶって…あれ?

因みに丁度似た感じの状況が同期にやってるアニメの“バミューダトライアングル”でもありまして。
そっちでは、都会から田舎へ逃げ出して来た(その段階ではそれは秘密にしてる)カノンが、事情を知らない地元の子らに囲まれて「都会ってどんなん?」「なんでこっちへ来たの?」と質問責めにされて気まずそうな顔をしいてるところを察しの良いソナタが別の話を振る(無理して不自然な話をする)ってシーンがありまして。
更にカノンは「あ、話題逸らしてくれてた」と察してる表情はするけど別にその瞬間に「気が利きますねー」なんて言わない、普通言わない、なんのための話題逸らしだよ。

その…「わざわざ言わなくても分かるよ」と「これ何度も見ないと気付かないよ」の塩梅が上手く行ってない予感…。


その気持ち、分かるっちゃあ分かるんだけどね。
今やネットが当たり前の時代で、そこでの考察や紹介が前提の作りを目指してるのかな?と感じなくもない。
但しそれって悪く言っちゃうと攻略本前提のファミコンゲームみたいなもので…既に他媒体で原作があってそっち知らないとアニメはワケワカランってのはまた別枠としてね。
因みにゼータガンダムやエルガイムもソレ系で、雑誌の記事や小説、時にはプラモデルに入ってる解説読まなきゃ理解できない、みたいな作品ってのはあるっちゃあ、ある。
しかし現在これだけ作品数溢れてる中でそれやられてもなぁ…ってか何度も見返したくなるような面白さ無いし(あくまで現状)。
あと他所の感想で「なるほどなぁ」と思ったものでは、昔のフラッシュアニメみたいってのがあって。
あれだね、“なつみSTEP”的なんだ…でも今やたけはらみのるもライトなSD系全振りで、今の時代になつみSTEP作ったところで注目集めるのはどうかなぁ?…って感じはする。

なによりちと不安な情報が入りまして。
どうやらウルトラジャンプにマンガ掲載してるらしいのだけど、そこで初めてマンガ描くことになったたつき自身が視線誘導なんて初めて知った、みたいなこと言ったらしい。
え…今まで知らないでやってたの?大丈夫かなぁ??
実際危うさを感じるのは、肝心な部分を一瞬しか映さないのをカッコいいと思ってそうな…。
けもフレ(初代)を振り返ると、11話の登山シーンで爆撃機の残骸が転がってるの、自分は初回には全然気付きませんでした。
あれはあくまでフレーバー止まりだから気付いても気付かなくても問題なかったけど、ケムリクサはそれクラスのものに気付くことが前提だとしたら…面倒臭いなぁ。


参考・なつみSTEP解説動画
https://www.youtube.com/watch?v=hkVn853aQpA
映像作品に情報詰め込もうと思ったらこれくらい余裕、って実験作品として知っておいてもいいかも?
逆にこれクラスの注視が必要だというなら、それはちょっと勘弁願いたい。{/netabare}

5話感想{netabare}
ど…どういうこと?
地下道到着→フード姿の女性キャラ登場。
…。
けもフレやん。
ルンバロボもラッキービーストだし。
……。
まぁいい、けもフレは好きではあるけど「謎」が放りっぱなしだったのは事実だし、そっちでタネ明かしできなかったのをこっちで晴らすつもりなのかも知れない。
ある種のリメイク?
まさか引き出しがそれしか無いってことはない…よね?さすがに意図的だと思うんだよなぁ。
とはいえ現在けもフレ2が放送されてるワケで…めっちゃ攻めるねぇ。
これだけ似せておいてけもフレと同じ「謎」投げっ放しENDだったらちょっとヤバいかも。

と好意的意見はこの辺で、以下ちょいとツッコミ。
クサ便利すぎ、ってかミドリの葉っぱは全部回収しようよ。
わかば怪力か、ラッキービーストも。
いい加減グルグル巻き解いてくれ、もはや意味をなしてないだろあれ。

追記
そういや2話でりんはかつて島の外で知ったこととして「文字のこと、ムシの倒し方、水の場所、ミドリもそうだ」と言ってたのに、5話で文字に気付かなかったのは伏線?
{/netabare}

6話感想{netabare}
ちと6話は黙って様子見しようと思ったけど、やっぱり書くことにします。
アニメで文字を読ませるって…そりゃなくね?
えっと“デスマーチからナントカ”って作品では作中表示される文字が小さくて読みにくくて不評だったんだけど、それでもあっちは一応読まなくてもストーリーの大筋には影響しない程度だった。
あくまでフレーバーというか小ネタとして楽しみたいなら読んでくださいって程度だったと思うんだ(実際自分は読んでないので強く言えないが)。
一方のケムリクサ、これ読まないとアカン内容だよね?
う~~~ん?
例えばマンガ原作で重要なことを文字で表現してるシーンあったとするじゃん?それをアニメ化するとするじゃん?多分文章のシーンは読み上げると思うんだ、普通の制作なら。

ってかさ、ふと思いまして、個人的に評価の高いアニメの“ヒロイックエイジ”。
あれも「ノドスとの契約」という結構長ったらしい「文章」が存在するのだけど(12項目+α)、作中のキャラは少なくとも地球人との契約内容は皆知ってるって前提で始まってまして。
更に毎回アバンが微妙に違っててそこで契約内容を何度も紹介したり。
一体この文章にはどんな意図が隠されてるんだ?ってところからスタートで、その謎に迫るのがひとつの見所なワケだけど、それで2クールですぞ?
翻ってケムリクサは文章の発見自体が6話にしてようやくで…その文章の内容もひどく幼稚で(ここ伏せてまーすってのがあからさま過ぎ※)…ちと内容薄すぎひん?

世界についてもスペースワールドやら軍艦島やらホワイティうめだ(ツチノコと談笑した噴水はバーニングファイトでホーガンが壊すアレか?)やらがモデルらしいけど、「実際に存在してたそのもの」ではなく、ヴァーチャル世界でもないのであれば、マクロスやメガゾーン23…ってよりもファンタシースター3のアリサ3世が一番近いかな?(ググって)
あんな感じの複合型ドーム宇宙船(元ネタあるんだろうけどそこまでは分からん、ボスコニアンじゃないよ)の墜落した跡なんじゃねーの?と鼻ホジりながら思ってたり、この予想は外れて欲しいんだけどね。
島は各ドームで壁は隔壁ね、これなら要所要所の観光スポットが離れすぎててワカバ達の移動速度が異常って矛盾は無くなる。
で、予想が外れて欲しい理由はそんなの後の方までとっておくほどのネタじゃないので…ファンタシースター3ですら中盤には明かしちゃいますぜ。

これまた外れて欲しい予想としては※部分の伏せてる内容は「好きなことを見つけろ」じゃないよね?
ワカバはケムリクサ、リナはミドリちゃん、リンは食うこと、とそれぞれキャラが興味があることを語ってる・やってる最中キラキラエフェクトかかってまして、それを暗示してるんじゃなかろうか?とイヤな予感。
そしてリツだけが該当するのが無くて、見付かったらいいですね、って話だったりして。
外れて欲しい理由はやっぱりそんなん引っ張るほどのネタか?だし、更にその場合「ワカバとラブラブになる」って可能性が高い気がしてそれはちょっと…なんか“ボトムズ”のTV版ラストみたいになりそうじゃん?
塗りつぶした部分は「ワカバと名乗るヤツが現れたら始末しろ」って内容だったら良いんだけどなぁ。

なんか長くなっちゃったけど、要は謎の引っ張り方が白々しく感じ始めてまして。
もっと言えば、変化が乏しくて飽きてきた。
ワカバ自体が胡散臭いキャラなのでヒントを散りばめ続けるのではなく何層にも謎を被せて少しずつ明かしてく方(それこそダイダイさんの文章は1話で明かすくらいの勢い)が良かったんじゃないかなぁ?
アっと驚くタネ明かしを期待してるけど、だ、大丈夫かなぁ?{/netabare}

7話感想{netabare}
ゆゆゆかな?
似てるのは構わない、問題はそれより面白いかどうかなだけで。
あっちは神樹・大赦・勇者部・なにも知らない一般人(もっと細分化すると元勇者・勇者部の家族、勇者部内でもそれぞれバラバラ)と立場が多く、それぞれの掘り下げが中途半端だったのが個人的にはアカンかったのかなぁと時間を置いて考えてみると思い至ってて、こっちは逆に立場(勢力)は非常に少ないので上手くすれば上手く行くかも。
そっちよりも気になるのは…前からそうで敢えて言わないようにしてたんだけど、今回さすがにちょっと…って感じなので言っちゃうと、レイアウト酷くない?
壁の向こうはアカムシだらけだー、って、壁とワカバ達とアカムシがひとつの画面に収まってるシーンが無いので位置関係がワカラン。
“明確に”壁が破壊されてるシーンが無い(そう見えなくもないって描写ならある)ので「このままでは水飲み場が大変だ」と口で言ってるけど、どう大変なのかピンと来ない。
そもそも四国※の周囲はグルっと壁に覆われてるの?壁伝いに歩くと途切れてる所とか無いの?アカムシゾーンとアオムシゾーンが混在してるゾーンは無いの?等、なんか色々気になる。
今こそ地図を見せるべきだと思うのだが…次回以降やってくれるのかな?

※「四国」はゆゆゆネタ。水飲み場を含めた安全地帯のことなのだけど、なんて言って良いのか分からないので…。

ってか水飲み場にしても「ようやく辿り着いた」感が何もない、感動しない。
理由は大した苦労もなく着いちゃったからで、厳しいアカムシとの戦闘を切り抜けたでも、残りの水が尽きて1人また1人と倒れてくこともない(別に死なないでも倒れるだけでいい、折角電車って乗り物あるんだし)。
とはいえ、ヘタに苦労させちゃうと今度は「ツチノコはこんな厳しい世界に姉妹を放り出したのか」ってことになってしまうので、手加減せざるを得なかったのだろうか。{/netabare}

8話感想{netabare}
てっきり今回は大量に居たアカムシ相手のバトル回だと思ったらアバンで戦闘終わってた。
前回最後、新たなクサも手に入れたのでそれの能力の披露するのかと思ったのだが…。
結局姉妹達はルンバの液晶?の文字を読めるのか読めないのかよう分からん。
ルンバロボはどうやって壁を越えてついてきたんだろう?
青側にもケムリはある模様。
考察したい人は頑張って。
ダイダイメモは辞めとこうよ、あとキラキラエフェクトも。
白のメカは赤いケムリに汚染されるとアカムシになるのね、それ聞いても驚かない・とっくに承知してたかのような振る舞いってどうなんだろう。
元から知ってたとなると少なくともリンは無害だから良い、じゃなくて将来有害に成りえるんだからアカムシ退治後無害なムシになっても破壊しようとしないと辻褄が合わない気が。
ルンバロボと親睦を深めるエピソードがこれといって無かったので死んだところで「ふ~ん」としか。
ってかあのルンバによって世界が辛うじて維持されてるとかだったら「うわこれヤベェ」となったけど、別にそんなことはないっぽい。
電車の車輪が直せることすら気付かなかった連中にクサが枯れかけてるからもう直せないと聞かされて簡単に納得するなよ、そこは必死にミドリ光線浴びせながら「なんで効かないんだよおお」ってやろうよ。
船長ねぇ…いよいよファンタシースター3臭くなってきた。
一応地図が出たが、そうじゃない。

そうそう、冒頭りながヤムチャみたいに倒れて黒くなってたが、あれは4話のアレか。
どうやったらああなるのか、どうやったら元に戻るのかの説明は無い。
…。
まぁ今後やってくれりゃあいいけど。{/netabare}

11話までの感想(最後まで見たら消すかも){netabare}
ちょっとアレですね。
まだ最終回で巻き返す可能性はあるのでとやかくは言わないけど、現段階で批判寄りな長文下書きが出来上がってます。
これを投稿しないで済む展開を今後に期待。{/netabare}

総評{netabare}
色々と言いたいことが頭の中で混乱状態で上手くまとめられない。
とりあえずなんか悪い方向に予想が当たっちゃってガッカリで、その中身を箇条書きしてみると…

・登場人物に「人間らしい人間」が居ないのは宇宙人と、感性をコマ切れにした元人間(非人間)だから
・あの世界は未来の地球ではなく、誰かが地球を再現した作り物の世界
・ダイダイメモの伏字の部分は「わかばを助けろ」

以下それぞれの項目の解説。
まず一番目。
「この世界はどうなってるんだ」という作品でありながら、出てくるキャラがどいつもこいつもなかなか“周囲に関心を示さない”のでイライラする。
けもフレ1はあくまで人の作りしラッキービーストに生活が保証されたユートピア世界で、「世界の真実に気付くとユートピアが終焉を迎えるかも」という予感があり知ってはいけないというブレーキが働いた(後述の「葛藤」にも係る)ので周囲に興味示さなくてもまあいいやと思えたのだけど、ケムリクサは生死に直結する問題で、そこで「気付かない」ではなく「気にもしない」というのはどうなんだろう。
ワカバは自分の命よりもケムリクサ(を愛でること)の方が重要なキの字。
キの字ならキの字で統一されてるならまだいい、本当にケムリクサにひたむきならそれで良い。
そして「自発的にケムリクサの探求を進めてたら世界の謎を紐解くことに繋がった」のなら良かったのだが、実際は人に言われてやっただけ。
5話でツチノコに会った際「尋ねる中身そこ?」とガッカリさせられたかと思えば9話ではルンバロボに妙に感傷的になったりと一貫性も無い。
リョク達に「生きてることは秘密にしといて」と言われるがままで理由を知ろうともしなければ、リン達に言うべきか言わざるべきか葛藤することもない。
そう、「葛藤」が無い(※この件に関しては後述)、これ個人的に結構辛い。
「ワカバが人間らしくないのは宇宙人だから」
ナルホドすごいですね、伏線回収バッチリですね(※皮肉、この件に関しても後述)。
けどね、複製しておいて結局一番興味のあるのはケムリクサで「地球人の考えることはよく分かんないや」みたいな描写が無いのはどうなんだろう(口で一回は言うけどそれだけ)。
複製は仕事でやってるだけというのなら、じゃあ同僚や上司が居てもいいハズで、赤クサの問題(それ以前にリリ発見の報告)を伝えなかったのは「なんで?」とどうしても思ってしまう。
結局これ、「キャラがマトモな感性じゃない」を言い訳に都合よく動かせる駒としか見てないキライがする。
なによりも

「自分に興味の無いものは知らなくていい」「好きなものだけやってればいい」

って思想が滲み出てて、これには共感できない。
ヲタやニートの悪い部分を煮詰めたキャラ造詣で、それを是とする世界観はそりゃあヲタにとっては心地良い…のか?
「これでいいのだろうか」ってのは常に頭のどこかに置いておくものじゃないのか?
この作品の物語の構造としては「謎の生物を拾った子供が親に内緒で飼ってたが、その生物が大変なことを引き起こして…」ってパターン、ウルトラマンでよく見た気ががが。
・謎の生物=リリ
・拾った子供=ワカバ
・大変なこと=赤木
・親=ワカバの同僚や上司
で、この構図で考えると、見事に大人が居ないっていう…。
実はこの文章は11話終了時点で書いた下書きを手直ししたもので、もし最終回で「周囲に気を配らなかったことが災いしてエラいことになる」って展開が来たら破棄するつもりでいたのですが、その展開は来ませんでしたね。
最後、相変わらずケムリクサに夢中なワカバを見てリンが「気持ち悪い」と吐き捨ててエンドだったら神作品として崇める覚悟は出来てたんですが…。


二番目。
やっぱりファンタシースター3の「アリサ3世」だったのね。
それだけなら良いのだけど、これは一番目の項のキャラ造詣と被ることになりますが…結構前から感じてたこととして「「廃墟モノ好き」といっても好きなポイントは人それぞれ違うんだろうなぁ」と思って言わずにいたのですが、さすがに言わせてもらいます。
個人的に廃墟モノの醍醐味って、当時暮らしてた住人の生活に思いを馳せることじゃないの?
例えが古いけどマクロス劇場版なら古代人の食卓を想像して新婚ゴッコをしたりただの流行歌に感動したり、“少女終末旅行”なら宗教施設を「なんだこれ?」と言ってみたり居住スペースに家具を並べて生活する妄想したり。
ケムリクサはそういった廃墟に対して「どんな生活をしてたんだろう」と思いを馳せない、せいぜい台詞で一回言っただけ。
無関心。
そんなことよりずっとケムリクサケムリクサ言ってて、これでは結局「宇宙人が地球を複製してた」も強引な後付けにしか感じない。
地球の文化に興味があってケムリクサの力を使って複製したんじゃなくて、ケムリクサの能力を試したくて複製してたようにしか見えない。
もっと言っちゃえば、背景を1から描きたくないので写真加工で誤魔化せる・手を抜ける設定をでっち上げただけにしか見えない。
要はスタッフは廃墟が

「好きなんじゃなくて、それしかできない」

のではないか?という不信感が…。
これは他の作品見てるとたまに「(話はクソでも)ああ、スタッフは○○がスゲー好きなんだなぁ」とひしひしと感じることがありますが、果たしてケムリクサは「廃墟好きなの?本当に?」と首を傾げる。
「好きを見つけろ」ってテーマのクセにこれはどうなんだ?
この件に関しては後で一応フォローも書いておきます。


三番目。
そこは真逆にするもんじゃない?
こんなのは誰でも思いつくもので、その予想を外すことくらいして欲しくて「ワカバを始末しろくらいは書いてて欲しい」と以前書いたんですが…。
予想を外す気が無いのなら、これまた以前書いたけど「ダイダイメモの中身は1話冒頭で明かす、伏字の部分も4話くらいで明かす」くらいが妥当じゃないかな?
一の項で触れた「葛藤」の話になりますが、当初出された指令を知らずに実際に付き合っていたら情が移って、その後で指令内容を知るけど、「指令を書いたときの感情」と「今抱いてる感情」に大きな違いが生まれてさぁどうしましょう?ってのがドラマじゃない?
そこで葛藤するって展開でないと、今までメモの内容を知らずに一緒に行動して積み重ねてきたものは何だったんだと、10話もかけて何やってたんだと思わざるをえない。

話はちょっとズレますが「別に誉めてる人を批判する気はない(誉めたきゃどうぞ誉めて)」ってスタンスであることを理解した上で読んで頂けると幸いです。
{netabare}どうやらマンガ家の「あさりよしとお」がこの作品を誉めてるそうで。
その気持ちはなんとな~く分かる。
前に書いた様に同人版のリナはチカちゃんっぽいし、四次元スカートはおとーさんの外部パーツ呼び出しっぽい、そして11話で明かされた設定もカールビンソンに似てる部分が多い。
あっちは宇宙人が地球の宇宙船に衝突して乗組員の殆どを殺してしまい、唯一生き残った赤ん坊を「いつか母星に返してやろう」と育てることにし、それに際し母星に帰ったときに社会不適合者にならないように地球の文化を真似た(これに勘違いが含まれるのが笑いのポイント)「宇宙人の世界で地球人ごっこをしてる」って設定でして。
ただねぇ、自分キャプテン版しか知らんけど、最後というか将来的には「コロナが父や母だと思ってた人は実は宇宙人で、本当の両親はそいつらに殺された」ことを知る未来が待ってるってのがこれまた切ない部分でして。
真実を知ったら両親の仇と恨むのか、今まで育ててくれてありがとうとなるか、さてどっちだろう?ってのがドラマというか、「真実を知らされるまでの付き合いでどこまで親交を深めたか」に関わる話で、本編はそこをずっと続けてた訳で。{/netabare}

そしてケムリクサに話を戻すと「わざわざ引っ張るほどのネタか?」と。
その路線で行くのは構わないけど、引っ張るなら引っ張るだけの積み重ねが生きる展開でないと物足りない。
それまでの道中で得たヒントを繋ぎ合わせる訳でもなく、クサを覗けば世界観が全部分かるって、じゃあ最初からやれよと。
最初に思いついた設定を虫食いにして小出しにしてただけで、そこにドラマは何も無い。
スタッフは人間には興味無いんじゃないかな?とさえ感じる。
というか…ダイダイメモの伏字部分は「ハイここテストに出ますよー」ってくらいあからさますぎて結構キツい。
好きなことについて語ってる最中キラキラエフェクトを乗せるのもワザとらしすぎてキツい。
最終回で死んだと思われてた3人が出てきてなめプかますのも個人的に恥ずかしい。
(実はけもフレ1でもライオンが「ウチの子にぃ~(態度豹変して)手ぇ出すんじゃねぇ」のシーンは恥ずかしくて仕方なかったり)
その一方で、後述しますが非常に分かりにくい・気付きにくい描写も多々あり、人に理解させる表現能力に問題あるんじゃ?と考えてしまうことがしばしば。
要は表現が

「幼稚」


──まずは三項目に絞って感想を書いてみたけど、それぞれ一番思った部分、括弧で強調した部分を並べると…
「自分に興味の無いものは知らなくていい」「好きなものだけやってればいい」「好きなんじゃなくて、それしかできない」「幼稚」
なんともボヤ~っと、おぞましいイメージが浮かび上がる。
で、実は上記の三項目はそれぞれ「キャラ造詣について」「背景設定について」「ドラマ性について」言及したものになってます。
他にも言及しときたいことがあります。

・演出やコンテやレイアウトも含めた絵について

いやぁこれ…TVアニメに向かないと思う。
絵がヘボいので単なるミスなのか意図的なのかの違いが分からない。
これがカッツリしっかり絵の描かれた劇場作品や、あんま誉めたくないけど京アニ作品だったなら、絵的に何か変なことがあっても「これは意図的だな」と分かるんだけど、ケムリクサはそうじゃない。
一番印象に残ってるのは3話で「電車から落ちかけたワカバが、あたかも命綱があるかのような吊り下げ方で助かった」というのがあって、その時は「本当は命綱があるんだけど作画ミスで描かれてないだけなんだろう」と思ったら、今度は5話で迷子になる展開になり「この前は作画ミスで描かれてなかったけど命綱あるハズなのでそれを手繰り寄せれば帰れるんじゃない?」と思ったらどうやらその時は命綱は無かったらしい。
おいおいどっちだよと。

そもそもCGがけもフレ1から進化してないってどうなんだ?いやむしろ退化してない?
CGなのにカットごとにレイアウト組んでるってどういうこと?
連続したシーンなのにカメラが変わるとキャラの位置がワープすることがしばしばあり、これまた混乱をきたす。
単に絵がヘボいだけなら良いんだ。
最近で作画崩壊で有名なのは“いもいも”になるのかな?
突如携帯の機種が変わるのが有名だけど、個人的に印象が強かったのは何話だったかな、「妹がエロゲ屋に行って、そこで棚にズラっと並んでるエロゲのえっちぃパッケージを見て照れる」シーンがあるのだけど、肝心のエロゲのジャケットがえっちぃくなくまるっきり健全に描かれてて「それでなんで照れるんだ?」と困惑したことがあります。
これっていっそのこと目を瞑って音だけ聞いた方が作り手が伝えたかった内容を理解できるという最悪のケースで、そのレベルはさすがにツッコむけど軽度のものは流しますよ。
同期放送の作品でだと“エガオノダイカ”では連続したシーンなのにカメラ引いた時とアップとでコート着てたり着てなかったり、“コトブキ飛行隊”では2人並んで話してるシーンで位置関係変わってないハズなのにアップになったら向いてる方向が逆向きだったり、“デートアライブ3”ではキャラの表情は怒鳴ってるのに声優の演技は呆れてるになってたり…。
けどこういうのはたまたま気付いただけで、気付いてないところで似たようなのは沢山起きてると思います、だってTVアニメだもの。
見てる側もTVアニメにそこまで作画がシッカリしてるのは望んでない・無意識のうちに気にしないようになってるのだけど、ケムリクサは「むしろそういうところを目を皿のようにしてしっかり見ろ」って作りでして。
それは『話を理解する上で必要な情報』を「一瞬しか映さない・画面の端っこに気付きにくく映す」手法が何度も繰り返されてる。
4話でヌシに遭遇してワカバがポケットからクサを落とすシーンとか、7話でアカムシが居る側のカベを開けたポイントが中盤とラストでは別の場所だとか(鳥居の有無が見分けるポイント、これに気付かないと8話冒頭が唐突に感じることになる。てっきりラストに開けた場所は中盤のと一緒だと思った人多いんじゃないかな?自分もそうだった)、7話でリンがうな垂れてるシーンの背景に山があってそれに気付く描写は無いクセに後から「キリの向こうに山が見えた」と言わせるとか、7話で新たに拾ったクサの能力見せてないと思ったら8話冒頭黒くなったリナにワカバが駆け寄る時に手にしてたとか。
(5話の移動中に電車が車輪落とすシーンは話を理解する上では重要ではないのでそれはいい)
そんな気付きにくい描写で「分かれ」という態度を取るのであれば、じゃあ命綱ちゃんと描いてくれよと。
ってか描かれてあるのはまだマシな方で、5話で直前まで幹しかなかったミドリをゆすったら葉っぱが散りだして「描写無いけど実は葉が繁ってた」みたいなことを口だけで説明したり、7話でいきなり電話ボックスが3つに増えてりなの四次元ポケットから出したんだろうと予想はできるけどそれを見せなかったり、10話で「実は水飲んでませんでした」と口で言うだけでどうやって欺いたかは描かれてなかったり。
こういう方法で説明した気になるのは止めて欲しい。

「そんな細かなところをグチグチとまぁ」と言われるかも知れないけど、「細けぇことはいいんだよ」と開き直れるほど『代わりに前面に押し出してるモノ』が無いのがどうしたもんかって話で。
同期放送でそれ系といえばジョジョがいい例かな?
最近見た23話だけでも{netabare}「ジョルノはトーキングヘッドがナランチャの舌に取り付いてると直接見た訳でもなく、更には前の回で言葉だけじゃなく動きも操作されてた(「あそこに敵が!」と指指そうとしたら別の場所を指差した)のに、舌を切り落としただけで解除できるとどうやって確信できた?」{/netabare}と突っ込もうと思えば突っ込めるけど、アクションや勢いでゴリ押ししてるのでこれはこれでいい、そこはメインじゃないと突っぱねられる。
けどケムリクサは…「そんな細けぇことはいいんだよ」と言い切る勢いも無い、アクションシーンはカットするし感情の機微に迫ろうにも所詮宇宙人と人形だし。
細かいところまで見て欲しいのか、細かいところは目を瞑って欲しい(その場合代わりとなる見所を用意してないが)のか、どっちなんだ?と。
都合に合わせて「なんて緻密なんだ」と「そこは気にしてはいけない」を使い分けるのは好きじゃない、ってかそういうのはあくまでフレーバーに留めといて『話を理解する上で必要な情報』にまでやるものじゃないでしょう。
“絶望先生”の黒板ネタを全部理解しないと物語理解できないって言われても困ります。
以前“なつみSTEP”を例に挙げて「こんなのになるとイヤだなぁ」と意思表示したのですが、まんまとそれになってしまいました。

ただここら辺は…けもフレ1が予想外にウケちゃって、それで味を占めたとは言わないけど、次ハズすのが怖くなって冒険できなかったんじゃないかなー?と思わなくもない。
自分けもフレ1は評価高いです。
けどアカン所も一杯あって、けどそれを気にしないで済む絶妙の塩梅ってのがあって、果たしてそれは偶然か実力か測りかねてたのだけど…ケムリクサの出来を見ると後者のだったのかなぁと残念でならない。
要は上記のツッコミってけもフレにもまるっきり当てはまるのです、敢えて言わなかっただけで。
図書館でマッチ箱貰うけど一瞬すぎて見えないとか、そのマッチ箱も含め11・12話でいきなりロープや松明(掛け軸)や紙飛行機が出てくるけど「今まで旅の間に手に入れて、バックに入れてたんだろう」とは分かるけど実際に出し入れしてる描写は無い。
もっと簡単なのでは1話でカバンが小川に落ちてる「ハズ」なのだけど、画面の外で音だけでそれを表現してて絵では見せない。
恥ずかしい話としては11話で登山中のカバンが「あっ」と言って海の向こうに島があるのに気付くシーン、初見では島の影が空に溶てて気付けませんでした(ただ海原を映しただけにしか見えなかった)。
同じく登山中の爆撃機にも気付かなかったし、最後の「つづく」は…その…今でも読めない、うっすら描かれてるらしいのだけど…色盲じゃないはずなんだが…。
なんでハッキリ分かるように見せてくれないの?といえば単に絵がヘボくて描けないから・予算が無くて描く暇が無いから、で納得してたし、なによりその部分は『話を理解する上で必要な情報』でもなかった、フレーバー色が強かった。
爆撃機の残骸なんて気付かなくても話を理解する分には影響無い。

逆を言っちゃえば、人手だか予算だか無くて「あれもできないこれもできない」という中、これだけの物語を組み立てられるのは大したものです、嫌味ではなく。
CGが退化してるのは予算が無いから、レイアウトが糞なのは背景が写真加工でグルっと回転できないから、キャラが少ないのも予算が無いから、死んだと思ってる姉妹の思い出話の時に回想シーンが無いのは声優が呼べないから、リナが分裂してるのなんてコピペで済まそうという苦肉の策でしょう。
ダイダイメモを絵だけで表現してるのも、下に字幕を入れる予算も無かったんでしょう。
そう思えば「苦しい中よくやった」として作品の粗も大目に見られるってものです。
ただ、だからといって今後も同じような縛りプレイを続けられるのもアレだし、それなりの予算で作ったものも見たいなぁと思うのですが、それにはどうも問題がありそうなのが悲しい。
(問題の中身は作品の感想とは外れるので書きません)


以下雑記

伏線回収が凄いとよく聞くけど…あの、1クール作品ですよ?
回収できるのは当たり前、問題は回収した時に「ナルホドそういうことか!」とつい膝を叩いてしまうような出来か、「あ、そう、ふーん」と無感動に事実を眺めることになるか。
上で書いた様に「ワカバは宇宙人」は「あ、そう、ふーん」。
ってか、そうであるなら8話の青壁の「警」の文字は何だろう?
あれは宇宙人の技術じゃないの?なんで漢字?
(最終回の「禁」はまだ赤木を作ったのが元地球人のリリなのでまぁいいかなと思うけど…それでも変なんですけどね)
バケットホイールエスカベイターもそうですね、あれも宇宙人側の技術じゃない?
しかもこっちはわざわざ出しておきながらやったことはクレーン引き上げ、いや掘削してよと。
もう絵を描く余裕が無いんだろうなぁと感じて悲しくなった。
これにより一度は宇宙人説を捨てたのに(考えなかったワケじゃないぞ?)、結局宇宙人でしたというトリックが誰得なものに。
序盤ワカバのグルグル巻きもアホ臭い、リンとの信頼度を表してるって?あっそうふーん。
栽培してたウスイロはどうしたんだろう?

で、そこら辺の突っ込みどころは強引に理屈を展開すればどうとでもなる。
「ワカバは宇宙人なんだし、その見た目は観測する人によって違うタイプで「警」の文字もそれと同じ」なんて言えば筋は通るんじゃない?
問題は、そこまで考えてやらなきゃならんの?
そんなのが誉められるのなら“剣王朝”は大傑作かと。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君は植物のフレンズなんだね~。めっさ気になる~。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
ネタバレ厳禁系なので、総括とはいえ、内容には触れません。ただ、「面白かった」「最後までちゃんと観てほしい」作品だったな、と。

さて、「けものフレンズ」のたつき監督が、「けものフレンズ2」の制作から外れ、制作した本作。しかも、なんの因果か(故意か偶然かは知りませんが)、「けものフレンズ2」と同時期の放送。必然的に、注目は高まりますね。

でも、そんな色眼鏡で観たら勿体ない作品なんじゃないかと思います。

私自身も俗物なので、「どっちが面白いか」「けものフレンズとの類似、相違点探し」という先入観を完全には捨てきれませんでしたが、これから視聴の方には、出来れば純粋にアニメの世界を楽しんでほしいですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんか、「SF宮沢賢治」みたいな作品だと感じました。

時系列でまとめると、

①宇宙人である「ワカバ(α)」が、地球の文明の記録をとりに宇宙船に乗ってきた。その時のサポートメカが、「シロ」。

②「ワカバ(α)」が地球の文明をコピーする段階で、偶発的に救いだした少女が「リリ」。

③「リリ」と「ワカバ(α)」は共に幸せな生活を送るが、「ワカバ(α)」を助けようとした「リリ」が、ミドリイロの木を殺す、アカイロの木を作り出してしまう(アカムシ、アカギリはアカイロの木の副産物)。

④「ワカバ(α)」はアカイロの木を倒す(アカイロの生長に必要な水を奪う)ために、自らをミドリイロの木に変える(これが6話の枯れた大樹)。

⑤「リリ」は、「ワカバ(α)」を救うため、自らを六分割するかわりに、大人になった存在(「りょう[嗅覚]」「りょく[視覚]」「りく[触覚]」「りつ[聴覚]」「りん[身体能力]」「りな[味覚]」)を生み出し、「最初の人」と呼ばれる(リリは消えた)。

⑥六分割された姉妹は(宇宙船の中の)旅を続け、「りつ」は④で生まれた大樹から、「ミドリ」を手に入れ、育てる。しかし、「りょう」「りょく」「りく」はアカムシとの旅を戦いで命を落としてしまう(この時、「りょく」から記憶の葉を受け継いだ「りん」は、[視覚]と[リリの記憶]を得る。また、記憶の葉の中に、「りょう」「りょく」「りく」の一部が宿る)。

【ケムリクサ1話目がスタート】

⑦「ミドリ」から「ワカバ(β)」が生まれ、「りつ」「りん」「りな」と旅を始める(1話目)。

⑧「りん」は最初の人の記憶を完全に取り戻す(11話目)。

⑨「りん」と「ワカバ(β)」はアカイロの木を倒し、宇宙船の外に脱出。地球の豊かな環境を目の当たりにする。


、、、ってことで良いのかな?

つまり、【作中の世界は全て宇宙船の内部の出来事だった】【作中のワカバはミドリから生まれた、宇宙人のワカバの生まれ変わり】【宇宙人のワカバを好きだったリリの生まれ変わりが、6姉妹】のあたりが、この作品を紐解くポイントになるんだろうなと思います。

私がこの作品で感じたのは、(冒頭でも書きましたが)宮沢賢治感。賢治の小説には、自然をないがしろにした人間に、自然が手痛いしっぺ返しをする話がよくあります。

リリが行ったことはいわば、品種改良の失敗なのだが、この辺はテーマになるのだと思います。

品種改良とは、「人間が人間の都合の良いように命を作り替えること」です。この是非を問う上で、ケムリクサをもたらした存在(いわば神様)を宇宙人であるワカバにし、品種改良をした存在を人間であるリリにしたのは上手いと思いました。また、アカイロの木の存在は、どこかでバイオハザードを連想させるもので、薬害やウィルスの進化、水不足(環境破壊)など、たくさんの問題提起を含むと思います。

ただ、なぜ私がこの作品に「宮沢賢治」を感じるかというと、彼は人間を最後の部分で諦めておらず、ラストに「救い」を提示することが多いからです。

例えば、「注文の多い料理店」のラストで、山猫軒から人間を救ったのが、彼らがないがしろにしていた犬達だったように、ラストに微かな希望を残すのが、賢治の優しさだと思っています。

本作は一見、ポストアポカリプス系の作品に見えて、その実、地球は最初から最後まで大自然を維持しており、最終話でその景色をバーンと魅せる演出には唸りました。なんか、「今ある自然を大切にしなければ、本作のような世界になるかもよ。気づけよ、人類」と言われているような気がしたのです。

余談ですが、石庭で有名な、京都の龍安寺に訪れた時、その寂寥とした世界に、美しさよりもむしろ侘しさを覚えてしまいましたが、廊下の角を曲がったすぐにある自然豊かな坪庭、また、龍安寺から帰る道があまりに自然豊かで、その対比に涙してしまったことを思い出しました。

人は、失って初めてそのものの大切さに気付くものだですが、失ってしまった後では取り返しのつかないものもあります。本作はアニメという架空の世界の中で、「喪失」と「生存」という二つを倒置法的に見せました。その構成、ミスリードが抜群に上手かったです。

また、この監督が、「厳しい世界に一滴の優しさ」を垂らすのが上手だと感じたのが、12話のED。

この作品の中で、最も可哀想なのは「リリ」という少女です。「リリ」は、大好きな「ワカバ(α)」を助けたいと思いましたが、自らの行動で「ワカバ(α)」を窮地に追い込んでしまいます。そして、「ワカバ(α)」を救う為に自らを分割しましたが、自らが消える間際、「ワカバ(α)」がすでに死んで(ミドリイロの木になって)いる状況に気づき、悲しみの淵でその存在を消します。

確かに、「ワカバ(α)」が転生した「ワカバ(β)」を救ったのは、「リリ」が転生した「りん」であり、「リリ」の望みは間接的に叶えられたとも言えるでしょう。しかし、それはあくまで、「りんとワカバ(β)の物語」であり、「リリとワカバ(α)の物語」とは別に語られるべきものです。そう考えた時、「リリはやっぱり可哀想」と感じる視聴者は多いのではないでしょうか。

そんな視聴者の為、あるいは、自らが生み出した「リリとワカバ(α)」の為に、12話のEDです。

12話のEDの本当にラスト、地球に通じる穴から光が差し込み、「りつ」「りん」「りな」と「ワカバ(β)」のシルエットが照らされたその時、画面左隅にうっすらと(注視しないと見逃すレベルで)シルエットが浮かび上がります。それは、手を広げた青年に、走って抱きつこうとする一人の少女のシルエット。状況的に考えて、「ワカバ(α)」と「リリ」でしょう。

これを観た瞬間、「ワカバ(α)とリリは会えたんだな。二人は、報われたんだな」と感じることが出来ました。

本当に「のけもの」を作らない、素晴らしい監督だと思いました。

他にも、「記憶の葉が取られた後も顔を赤らめる、りん=それまではリリの思いに引っ張られていたが、自分の好きを見つけたりん」の比喩になっていたり、「最終話で、りつ と りな が話し方を分けていた(語尾を変えていた)のが明らかになりましたが、これは、聴覚に優れない りん の為の思いやりだった」という点など、考察してみれば感動できる点はいくつもありまさす。

一見難しく見えるけれど、それを「家族愛」「恋愛」という分かりやすいテーマで一貫して表現しているので、考察せずに観ても充分に楽しいアニメになっていると思います。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
ポストアポカリプス系? けもフレ感もあるな。赤虫はロボ? 木の根やら死ねば消えるドッペル姉妹? 赤霧? ドッペル姉妹達が成長すれば、ミドリ達みたいになれる? ミドリ達は、植物の精霊みたいなもん? 酸性とアルカリ性?

とりあず、

①りん達は何者か。
②ワカバ君はどこから来たか。
③赤虫は何か?
④人類はどうなったか。

の4点ですね。多分、この謎のほとんどは明かされないんだろうな(笑)

とりあえず、ジャパリパークの各エリアを変えながら冒険を進めるように、色々な島を渡りながら、赤虫達と戦っていくのだろう。その中で、ワカバ君が大切な役目を果たしていく。とりあえず今回は、「嗅覚」という、植物にはない要素で活躍したから、今度は「味覚」とか「聴覚」かな?

2話目 ☆2
いきなり、恋愛要素入れるの? 赤は襲うが、青は襲わない。ますますオーム(笑) やたら質問多いな。色が識別できない?

外の島にいくことで、ミドリ達は一人ずつ減っていくのかな? ワカバ君の能力で、最後は恒久的に救われる?

3話目 ☆2
まだ色々分からないが、とりあえずツンデレなのは分かった(笑)

とりあえず、島を旅していく展開は続くんだろうけど、今回名前が出てきた様々な人物が、きっと6話くらいで出てくるんだろうな。

4話目 ☆3
五島までは制覇済みか。主とのバトルは熱かった。

5話目 ☆3
修理、再生能力。赤霧を濾過するような装置を直したりするのかな? ワカバ君、めっちゃ力ある(笑) リツまでデレた(笑) EDのシルエットの一人ですね。

6話目 ☆4
なんかこう、ストーリーが進展しそうで、わくわくする。

7話目 ☆4
安堵からの、急直下。ひなちゃんズとのやりとりが温かい。いよいよ冒険が始まる予感。

8話目 ☆4
ワカバ君、良い主人公になってきたな。機械の喜びか。富士山?

9話目 ☆3
なるほど、リンの中に全員いるのか。確かに、同時には出てないしな。

10話目 ☆3
水、少ないな~。悲壮な覚悟。格好よし。

11話目 ☆4
船長は、宇宙船の船長か。なるほどね~。色々と謎が解けた回だった。品種改良とはつまり、新しい生命体を作り出すこと。その是非。かなり、面白かった。

12話目 ☆5
庇ったことを言わないワカバ、イケメン。久々にカタルシスのある最終回。アニメらしいアニメ。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 40

71.2 22 宇宙船アニメランキング22位
うる星やつら(TVアニメ動画)

1981年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (305)
1532人が棚に入れました
世にラプコメブームを巻き起こした高橋留美子の代表作を、押井守ら才気ほとばしる若手スタッフが自由闊達に映像化。地球をかけた鬼ごっこに勝利したものの、勘違いから異星人の娘ラムにベタ惚れされてしまった好色少年・諸星あたる。やきもち焼きのラムが発する電撃にもめげず、目の前に現れた美女にしつこくアタックを繰り返すあたるだが、じょじょにふたりの気持ちは近づいてきて?

声優・キャラクター
平野文、古川登志夫、島津冴子、杉山佳寿子、永井一郎、鷲尾真知子、神谷明、小宮和枝

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

あんまりソワソワしないで♫

アニメーション制作:スタジオぴえろ、スタジオディーン
1981年10月 - 1986年3月に放映されたTVアニメ。

高橋留美子先生の初アニメ化であり、スラップスティックコメディとして名高い作品。
観たことが無くても名前だけはご存知の方は多いと思います。

宇宙一の浮気者、『世界中の可愛い子ちゃんは俺のものじゃ!』諸星あたるくん。
『浮気は許さない!電撃でお仕置きだっちゃ!』鬼娘の宇宙人ラムちゃん。
この2人を中心とした、SF・ファンタジー・幽霊・不条理・日常なんでもありの学園ラブコメです。

今のラノベやアニメに多大な影響を与えているエポックメイキング的な作品と言っても過言はないですね。

とりあえず、思ったこと!

・物語の評価
 1回の放送で2話構成の頃は軽妙なテンポで、ちょうど良い長さでした。
 初代監督の押井守は最初の頃は原作ファンに叩かれながらも真面目にやってましたけど、
 2年目には、独自色を出そうとして原作を軽視した感じでしたね。
 そこがウケたりしてたんですけど、局プロに呼び出されて大説教されたり、
 いろいろ大変だったらしいです。
 自分の趣味で面白くもない立ち食いそばの話をオリジナルでやったり、
 原作にあった高校ミスコンの話がアニメオリジナルの選挙話に内容が差し替えられたり、
 当時にネットがあったら賛否両論で炎上スレスレだったと思われます。
 ただ、このフリーダムさが押井時代の魅力だったのかもしれません。

 第123話 「大金庫!決死のサバイバル!!」
 第124話 「マル秘作戦・女湯をのぞけ!」
 原作にない話でもこの2本は珠玉ですけどね!

 でもやっぱり一番素晴らしいのは、第067話「君去りし後」
 これを観れば分かる通り、原作を大事にして良い話も作れるのに、
 独自の路線を追い求めたくなるのは作家性の悪癖なのでしょうかねえ?

 3年目の春の放映から製作がスタジオぴえろからディーンに変更。
 監督も、やまざきかずおに交代。
 実はこの人、作画監督&演出家としては評価されてたのですが、
 お笑いの才能がないのですよね!交代直後は頑張ってたのですが、
 原作準拠 &各話スタッフに丸投げ &お話のテンポがトロすぎる
 笑えない、うる星やつらに変わり果ててしまった感じです。
 時期や話によってストーリーの面白さの差が大きいので点数をつけにくいですね。

・作画の評価
 押井監督の時は、タツノコプロっぽさが残る当時のTVアニメの標準って感じで今の人には物足りないかも?
 やまざき監督の時は、当時の萌えアニメの最先端作画ってかんじですね!今見ると流石に古いですけど。
 
・声優の評価
 これは文句なしでしょう!
 平野文、古川登志夫、島津冴子、神谷明、杉山佳寿子、永井一郎、田中真弓、千葉繁 etc.
 今見ると超豪華メンバーですね。

・音楽の評価
 押井時代は、OP/EDがアニソンとして珠玉ですね。
 『ラムのラブソング』『宇宙は大ヘンだ!』『心細いな!』『星空サイクリング』
 『I,I,You&愛』『Dancing Star』『夢はLove me more』
 やまざき時代。
 『パジャマ・じゃまだ!』『CHANCE ON LOVE』『OPEN INVITATION』
 などは良かったですが、
 全部英語のOP/EDとかもあって、そこは趣味じゃなかったような!
 作中のBGMは、風戸慎介、安西史孝、西村コージ、星勝、ミッキー吉野
 と5人も担当しており、良かったと思います。

・キャラの評価
 昭和50年代当時にラムちゃんを作った高橋留美子先生は、天才だと思います!
 『うちのお腹の中にはダーリンの子供がいるっちゃ~!!』(狂言)とか凄いです。
 実のところ原作の高橋留美子は女が精神的に強くて男が弱い作風。
 対して初代監督の押井氏は女心がわからない人(ラムを理解できないと言ってました)
 異なる個性がぶつかってその結果アニメがヒットしたのかもしれませんね。
 (結果、作風とやりたいことの違いで監督降板になってしまいましたが)
 ただ原作も後半はキャラが淡白で小綺麗になってしまったのが残念といえば残念。
 やまざき時代にアニメのパワーが右肩下がりに落ちていったのも原作に起因してるのかも。 

 アニメ版うる星やつらを象徴する存在として、
 原作初期で早々と消えたもののアニメでは個性が肉付けされ、
 半ばオリキャラ化して最後まで残ったあたるの友人・メガネの存在は欠かせないでしょう。
 性格は、監督・押井守+声優・千葉繁のキメラみたいなもので、
 そう言うだけで、どれだけ濃いキャラか想像がつくかと!
 酸欠を引き起こしそうなほどの千葉繁の怪演が凄いですね。
 押井節はモラトリアム全開で、あんまり好きじゃないですけどねw

  
アニメ版うる星やつらは、作画監督によって人物の顔が違ってたりしていますし、
スタッフによってやりたいことが結構バラバラなんですが、
全部包み込んでしまう懐の深さが原作にあったかな?と思われますね。

と、いろいろ比較的好意的に書きましたが、
『ちゅど~ん』『だっつーの』など今の時代に、うる星のノリが合わない人が多くても仕方無いです。
後期なんて尺の長さとか会話のテンポとか今の自分には合いませんでしたし、アクビの出るアニメでしたし。

アニメの歴史を語る上での過去の作品として思い出にした方が良いのかもしれませんね。
2010年?の障害物水泳大会を観て苦しい物を感じましたしね(苦笑

これにて感想を終わります。読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 88

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

昭和アニメは今見るのは辛いし、ラムは言うほどエロくはないです。

 リメイク前にオリジナルについて。かなり以前、初めの数話と飛ばし飛ばしチェックを入れたことがあります。それなりの本数は見ていると思いますが、100話以上ありますから、まったく網羅は出来ていません。コミックは通しで読んでいます。

 本作については、当時としては画期的だったとは思います。なにせ1981年、82年あたりですと、年間のアニメ制作本数は40本ちょっと。しかも男の子向け、女の子向けのアニメが明確に分かれていて、アニメは中学生で卒業の時代です。

 テレビに関しては娯楽といえばそれしかない。家庭用ビデオの普及率が数%~10%で、TVの前で毎週楽しみにその場限りで楽しみ、後は学校で友人と語るしかない時代です。バブル前の昭和ですからコミックスの保有数だって小中学生ではそんなに多くないと思います。

 いろんなところで見聞きする本作の評価については、思い出補正で高く評価はされる可能性を十分を考慮したほうが良さそうです。当時のアニメのラインナップをウィキ等で確認すればその貧弱さに驚きますし、多くのアニメが今でも名前に上がるのは、ほぼ洗脳状態で男の子、女の子がそれぞれ同じアニメを見ていたのでしょう。

 で、本作は半裸の美少女、緑の髪の宇宙人が仙台弁で空を飛び回るのですから、人気はでるでしょう。古のグラビアアイドル、アグネス=ラムさんを意識されたのでしょう。色気を全面に押し出しています。さぞ、当時の中学生は喜んだと思います。
 準レギュラーの宇宙人やゲストも色気をかなり意識しているデザインです。サブヒロインのしのぶは後にモブ化して、怪力設定になった気がします。

 また、演出もテンポも同時期のアニメのラインナップを見ると、突出していたと思います。話に起承転結もあるし、電撃のお約束もあります。


 で、感想です。たまに面白い話はありますが、数話見ていると飽きます。それは本作が1話完結で、ラム、あたるの関係以外は話に連続性がないからです。全部見ていないので面白い回を飛ばしている可能性は十分ありますが、少年向けなので、今更全部見るのは苦行です。
 
 映像的に優れているかといわれれば、今のアニメの方が格段に上です。作画も個性がですぎてラムの顔がいつも違います。

 話題になるラムの可愛さも時代性があるのでしょう。今見てもふーん、という感じです。素晴らしスタイルですが、性的な要素をほぼ感じません。少年向けマンガの文脈ですから、身体のラインに生々しさがない上に、胸揺れがないし、セーラー服のスカートも膝下でまったく色気はないです。新作のキービジュアルとオリジナルは似て非なるものです。絵に込められたマインドは特にエロスに関しては全然違うと思います。
(オリジナルのラムのプロポーションの脚の長さは非人間的でマンガ的表現の延長線上にある気がします。鎖骨や肩のライン、胸の膨らみにつながる感じ、肋骨やわき腹、太ももなどの身体のラインも人間のラインではなく記号化されています。
 対して新作のラムの身体は上半身下半身比率と、身体の輪郭線、鎖骨、肩、脇腹、お尻、太もものラインなどがリアル化している感じです。まだ、数カットしか見てないですが。もちろん新作の方が好みですが、顔はなんかのっぺり感が…)

 なにより作画が安定しないし、小さな瞳とかアイラインとか、今の萌えの文脈で記号化された絵に慣れていると、ラムの顔も記号的なので読み取り方が違うのでしょう、正直美少女に見えない場面の方が多いです。

 ラブコメも様式美化していますし、ギャグもそれぞれのキャラの持ちネタを披露しているだけです。面白いと思う回は、ゲストのユニークさに大きく依存します。たまにラムが真面目になったりする回もありますが、感情移入できてないとただ、さみしいだけ、という感じです。

 SF的な発想が秀逸かといえば、設定は宇宙侵略もののパロディです。パーツパーツではなにかいい物があるかもしれませんが、引用の気がします。最終回かその前あたりで街なかに現れる巨大映像ですね。これはすごかったと思います。のちのアニメに多大な影響を与えたシーンでしょう。痺れます。

 OPEDの曲はなかなかいい曲があります。が、初期のOP映像ですら流れ星の直線の作画とか怪しかったので、当時の技術の水準はそう高くはなかったのでしょう。

 ということで、本作は歴史的な作品ではありますが、今見るに値するかといえば、私の基準だとアニメ史の確認以上の意味はないと判断しています。映画版はいい意味でも悪い意味でも別モノなので同じ作品と考える必要はないと思います。

 なお、コミック版はサッと読めるし、演出もキャラも過剰ではないし引き延ばしもないので、私としてはコミック版を推します。30巻以上ありますが完読できましたし、古さは感じますが普通に面白かったです。


追記 ちょっと勘違い。完結編って映画だったですね。TV版ではなったです。が、映画の割に作画が残念でしたのでTV版と大差ないです。また、巨大ラムの映像はコミック版だけだったかなあ…?

 それとOVA版がいくつかあって、その作画はTV版よりはいい感じがします。ちょっとユーチューブで確認した感じですけど。
 特にOVA12は今の萌え系譜の萌芽がみられ、キャラデザはマンガ系からリアルよりになっています。なお、サンライズが制作にはいってましたね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

01oinaris さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

萌えアニメの原点!アニオタ文化の起点!押井守の出発点!

エポックメイキングな作品は概して、10年後20年後見返してみると古臭く、新鮮味にかけることが多い。
それはその作品を嚆矢とし、後の漫画家が感銘を受け、それをモデルにして新たな作品が生まれてきた証である。
結果、大元の作品はその新鮮さを失い、「既視感のある展開、ありきたりで面白みのかけるストーリー」となってしまう。
(ToLOVEる第一話と本作第一話の類似性にも着目されたし。)

うる星やつらは日本の漫画・アニメ界において、「萌え系」ジャンルの原点、すなわち視聴者が可愛い女の子キャラにのめり込む文化を作った作品であり、アニオタ文化発祥となった作品でもある。
(当時はオタクという言葉そのものが無かったが)
それまでのアニメが1主人公+1ヒロインが大半であったことを鑑みると、ラムちゃんを始めしのぶ、ランちゃん、弁天、お雪、さくら先生、クラマ姫(ちょっと出番少なめ)、竜之介と、ヒロインキャラを何人も生み出したのは画期的。
「見れば好みの女の子が必ず見つかる」とも評されたと聞く。
その意味ではハーレム系に近いが、ラム以外に主人公が全くモテないことから、厳密な意味でのハーレム系ではない。
(厳密にはハーレム系の元祖はらんま1/2;本作と同じ高橋留美子作)
本作はハーレム系の嚆矢…といったところか。

チーフディレクターは、当時30歳の奇才・押井守(途中降板してスタジオぴえろも退社)。
本作の成功を機に独立し、今や世界的な映画・アニメ映画監督となる。
本作は押井守の出発点でもある。
{netabare}
第一話からのおπポロリ、子どもに聞かせられない下ネタ(終わるまで向こう向いたるからさっさと済まし〜 なんや、おまえ女の扱いも知らんのか〜 byジャリテン)…etc
{/netabare}
時代背景を考慮しても、これを子ども向けアニメ番組として放送した英断に感心させられる。
(上層部の削除要請を押井が無視して押し通したとも聞く。)
PTAからはかなりのクレームが来たそうだが…

ストーリーは基本的に「おバカ男子と利口な女子が繰り広げるドタバタギャグラブコメ」。
本作の男キャラ(あたる・面堂・レイ・テン・メガネ・錯乱坊・竜之介父...etc)はみんなバカかスケベか変態か変人。
「おバカ男子に利口な女子が振り回されている」ように見せかけて、実際は「女子の掌で男子がうまく転がされている」ストーリー展開が多い。
とにかく女子キャラがかっこいい、男子キャラがバカでかっこ悪い。
このあたりは、少年誌に寄稿する女性漫画家ならではの作風だろう。
男性漫画家だと、どうしても男はカッコよく、女は可愛く描きたいものだ。
当時は、少年誌に女性漫画家が作品を出すのは異質であった。
それが当時の漫画・アニメの常識を破壊し、エポックメイキングな作品となった所以のひとつだろう。

OP/ED曲も秀逸。主題歌を「歌手」に歌わせたこと(ステファニーとか懐かしいよね…)、
数カ月ごとの短期で主題歌変更という冒険(今では当たり前のことですが…)、OP/ED/劇中歌をまとめたレコード(CD)の発売…
現在は普通なことも、当時は斬新だった。
ラムのラブソングとか、今でも口ずさめる、メロディーラインにインパクトがある名曲揃い。
(小生は「OPEN INVITATION」とか「殿方ごめん遊ばせ」がお気に入り)
また、全話コンプリートBOXセットの発売も本作が初の試み。
LD(レーザーディスク)で、価格は33万円!
(しかも即完売!ちなみに親戚の叔父が持ってましたが、箱に手を触れただけで大激怒されました…懐かしい思い出です。笑)

本作が放送されていた時代を(物心ついた頃ですが)生き、現場を(幼少期ながら)見てきた一人として、本作の時代背景を踏まえ、思い出補正+アニメ歴史補正値込みでの評価&感想になったことをご容赦いただきたい。
現代アニメを見慣れている若者にとっては、古臭くて視聴に耐えないだろう。
ただ、日本アニメ史の金字塔として、一度は見て欲しい作品。
現代の萌え系アニメが、いかに本作の影響を受けているかがわかって面白いですよ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

61.4 23 宇宙船アニメランキング23位
テラフォーマーズ リベンジ(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (270)
1477人が棚に入れました
西暦2620年。火星生まれの致死率100%の病原体、エイリアンエンジンウィルスのワクチン製造のため、
異常な進化を遂げた人間大のゴキブリ、通称「テラフォーマー」のサンプルを確保するべく、膝丸燈らは火星へと降り立った。
想定外のアクシデント、テラフォーマー達の猛攻を受けながらも何とか生き延びた燈達であったが、任務遂行の裏で人類同士の争いが勃発する…。
火星を舞台にした極限のサバイバル、その第2ラウンドが今始まる!

声優・キャラクター
細谷佳正、木内秀信、伊藤静、石川界人、KENN、小野大輔、たかはし智秋、豊崎愛生、石塚運昇、赤羽根健治、奈良徹、小村哲生、大原さやか、小野友樹、高橋英則、藤原貴弘、ささきのぞみ、石田彰、杉田智和

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

火星での戦いは混沌の泥沼へと変貌・・・

この作品は「TERRA FORMARS」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、1期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

地球上で猛威を奮い始めた致死率100%の「A・Eウィルス」は、先に火星に向かったバグズ2号が結果的に持ち込んでしまった予期せぬ事態が引き金になっていました。
治療薬を開発するには、たくさんのテラフォーマーの素体が必要・・・
これをきっかけにアレックス計画が立ち上がり、肉体強化手術が施された100名の乗組員が火星に赴く事になりました。
しかし、火星のテラフォーマーは人類の予想を遥かに超える数と能力で立ち向かってきたのです。
人類が取る道はただ一つ・・・生きて素体を地球に持って帰ること・・・
そんな人類とテラフォーマーとの熱い戦いの物語・・・第2弾です。

前期からテラフォーマーに相当苦戦を強いられている・・・という印象を強く持っていましたが、今期を完走して振り返ってみると、前期は小手調べに過ぎなかった・・・と言っても過言では無いと思います。
火星に送り込まれた人類の選択肢は一つしかない・・・その筈なのに、それ以上に人間ってしたたかで狡猾だったんです。
そしてそれはテラフォーマーも一緒でした。

圧倒的な数で迫り来るテラフォーマー・・・対する人類は100人いますが、全員が戦闘員ではありません。
数的不利を支えるのは、施された強化手術による個人能力アップ分以外は気合や使命感といった気持ちだけ・・・だから気持ちを一瞬でも切ったらテラフォーマーの手にかかって殺されてしまう・・・

前期でも沢山の仲間の尊い命が奪われてきました。
だから、もう誰ひとりとして絶対に失いたくない・・・
こんな時こそ一致団結して有事に臨む必要があると思うのですが、人間はどこまでも愚かでした・・・
戦場から遠く離れた地球で勃発した国家間利益の争奪に向け、水面下で様々な工作が施されてきましたが、その刃は火星にも向いていたのです・・・

結果的に火星で何が起こったか・・・それは裏切りによる訣別でした。
人類の敵はテラフォーマーの筈なのに、どうして火星に来てまで人類同士で喧嘩しなきゃいけないの・・・?
組織が分かれるという事は、個々人に対する脅威のリスクも跳ね上がるのに・・・
こんな事ばかり繰り返すから、地球から戦争が無くならないんだ・・・
確かに自国は大事です。でも、いつ何を優先させるべきかは、現場の第1線が判断しないと・・・
「事件は会議室で起きてるんじゃない・・・現場で起きているんだ!」
という声が飛び交うのをちょっとは期待しましたけれど・・・なんかとっても残念です。

そして事態は更に最悪に向けて転がり落ちていきます。
テラフォーマーが知恵を使い、組織間で連携しながら人類を襲ってくるだけでなく、バグズ2号で生還できなかった人類の人体改造手術を手に入れ、テラフォーマー自身を強化改造していたのです。

これまでも十分過ぎるくらい強い相手だったのに・・・
火星に送り込まれた人類はどれだけ苦しまなきゃいけないの・・・?

正直視聴していてちょっと辛かったです・・・
火星に来た人は、大なり小なりこれまで背負ってきた重荷に報いようと危険も顧みず真っ向から勝負を挑む勇敢な集団なんです。

ボロボロに傷ついても身体は戦う事を諦めません・・・
その瞳に映っているのは敵の姿ではなく、走馬灯のように駆け巡るこれまで大切にしてきた唯一無二・・・
「そうだよね・・・まだ諦めちゃ駄目だよね・・・」
人間のどこにそんなパワーが秘められているのか分かりませんが、次の瞬間、一矢報いるため渾身の一撃を放つ雄姿が目の前に広がるんです・・・
それを放った後どうなるか・・・そんな事を考えている人は、きっと誰もいません・・・
自分なりに約束を守り使命を全うする・・・そんな姿に何度も目頭が熱くなりました。

物語の展開としては今期の方が容赦がありませんでしたが、その分物語が秘める熱さも前期以上だったと思います。

オープニングテーマは、聖飢魔IIさんの「荒涼たる新世界」と「PLANET / THE HELL」
エンディングテーマは、Zweiさんの「Red Zone」、Fukiさんの「Strength」、そしてnaoさんの「Revolution」の3曲が使用されました。
閣下の歌を聞くのが久しぶりだったので、懐かしさを感じちゃいました。
エンディグはどれも格好良いですが、一番はnaoさんの「Revolution」です。
曲も然ることながらnaoさんの歌声が抜群に可愛いんです。

1クール全13話の作品でしたが、物語は完結していません。
膝丸 燈とミッシェルさんをちゃんと地球に生還させるまで、この物語は終われないでしょう・・・
原作のストックが無くなったのでしょうか・・・?
いずれにしても続編の情報を待ちたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

バトル最中でENDだった一期からの続きです! 

前作が非常におもしろくて楽しみにしていました。
これが終わるまでコミックも読まずに我慢する予定。

火星由来の謎ウイルスにより、地球の人類が危機に瀕している未来。
病原体の謎解明のために火星に送り込まれた隊員たちと
二足歩行するゴギブリ軍団との戦い!

一期であらかた説明し終えてますし、あと謎らしい謎といえば
地球の誰が裏切り行為をしてゴキブリたちを操っているのか…ですね。

まぁ、この作品は怒涛のバトルシーンで魅せるアニメだと思うんで、
深く考えずにアドルフ級の熱いシーンがまた見られることに期待します!

てか、少しキャラが少しエロ要素はいってきましたか?
ミシェルさんとの絡みが少し楽しみになってきましたw

以下、ネタバレ

1話~ 気絶しながら手の平は…今度のテラフォはこれでいくのか?!
{netabare}
1期の終わり方が、ばりばり戦ってる最中だったんですが、
まさにその渦中で再スタートとなりました。
蘇る記憶! わくわくしますね~。

なにげに主人公とミシェルさんとの絡みが変わってますね。
sとmな関係だったはずが、深いところでつながりはじめてる?
説明によると、なにやらこの2人は特別種らしいんで、
火星のイブとアダムみたいになるのかな?という妄想をしつつ~

目的のサンプル集めも終わり、今度は火星から飛び立つ段階に。
しかし、生き残った隊がどれだけいるのか。
また、どれくらいの時間を待つのか。
連絡がとれないだけで見捨てていけるものだろうか。
{/netabare}

2話~ 近年ハリウッドは中国を悪者にしない方向らしいですが
{netabare}
ついにきました裏切り者解禁回。
もっと引っ張るのかと思っていたけど、これは早いですねw

ネタバレしますが、これがアジア系チームを率いる中国の隊長さんでした!
ランキングでは44位とふるわないけど、知力系なのかな?
やたらとトラップ使いそうだし。

そしてミシェルさんがファースト世代のDNAを継ぐ唯一の生き残りだとかあったんですが、
突然すぎてよくわからないままスルーしました。
最初のだと貴重なんですかね? よくわからんです。が、視聴続行します!

そういえば先日ニュースで、最近のハリウッド映画は中国資本の影響が強くて、
昔みたいに中国=悪の国家のイメージにはしていないってのを読んだんですが、
テラフォはやりますねw
{/netabare}

3話~ カニ対タコとかw まとめ記事の見出しだけで笑えますw
{netabare}
基本的に話しが進展しないんで、あんまり書く事もないんですがw
ロシア組VS中国組のバトルが続いております。

カニ対タコ! 某まとめ記事の見出しに書いてあって、すぐにぴんときたあなたはもう立派なテラフォーマー。
寺フォーエバーだと住職になっちゃいますがw

とりまロシアと中国が裏で手を組んでいたってことが判明。
え?ロシアもなの? 
どうして裏切ったのかよくわからないけど、まぁ、いいかw

いまだ決着つかずなところへゴキ集団が大挙して搭乗。
それが雲霞のごとき大集団で、日ごろ彼らは何を食べてるのか不思議に思うレベル。
だって火星に食料らしい食べ物みたことないし。

恐れるべきはゴキたちの学習能力で、リーダーが手ほどきしながら小さなゴキブリたちに
戦いを教えてるんですよね。
それが言葉にするとジョージジョージいってるだけなんですが理解できてるっぽい不思議。

中国がいろいろと情報を壁面に描いてゴキブリたちの教育をしたってことなんですが、
これもアウトブレイクカンパニーみたいに萌えアニメ書き残しておいたら軟弱なゴキブリになったのかな?
なんてつまらないことを思ったりして。。。
とりま来週はミシェルさんたちも合流しそうで、さらに話が進展しそうです。

てか、とかく映画版の酷評が話題になっててかわいそうですね。
映画批評でしたか? 100点満点中で5点だそうですからね。
5点とか!

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

個人的には割と楽しめたものの…世間的に(一期の)リベンジ失敗なのかな?

 てかリベンジって一期の失敗からのリベンジって意味だよね?(たぶん違う)

 個人的には一期は、ただただ暗い(内容だけでなく画面も薄暗い)アニメって印象があって、慶次のエピソード以外何も惹かれなかったのですが…二期は良くも悪くも色々変わっていましたね!
 
 (個人的に変わってよかった点)
・画面が明るいから精神的に鬱になり過ぎず観れる。
 内容的には同じ原作なんだし、そこまで変わってないと思うんですが、だいぶコミカルに変化したように感じました。鬱っぽさが減ってだいぶ見やすくなった感。一期は終始画面が薄暗くて正直きつかった。

・聖飢魔IIによる使い分けられるOP
 ぶっちゃけ笑いました。Gが主人公みたいなバージョンのOPがあって…(笑)
 しかも凄く面白い曲で…癖になります。「今回はどっちのOPだろう」なんて楽しみになるレベル。一期よりOP好きでしたし、EDもいろんなバージョンがあって面白いです。OPは要チェックですよ。

・回想がやや少なくなった??
 気のせいかもしれませんが、テンポを悪くしていた回想が二期は比較的少なく感じ、しっかり物語に集中できた気がします。

 (悪化した点)
・作画の雑さ
 動きとか顔とか作画のレベルはかなり下がった感があります。明るくなったのは凄く評価するけど、基本的に作画に力は入っていないかと。

 全体的により大衆向けのチープな作品になった気がしますが、個人的にはむしろこっちの方が楽しめました。怒る方もいて仕方ない作品ですが…

以下項目別評価

キャラ:特に好きなキャラは一期に引き続き慶次君(Cv.小野大輔)ですね。
 彼がモテるのは必然かと。(殴られっぱなしのシーンはどうかと思ったが…)
 あと、一期でほとんど誰も好きなれなかったのと比較して、結構愛着の持てるキャラが増えた気がします。キャラが死にづらくなって、個性が立ったからかも知れません。中国チームを含め、案外好きなキャラがいました。

物語:キャラに興味を持てたからか、物語にもなかなか引き込まれました。
 普通に次週が気になる感じ…やっぱ一期より面白くね?

声優:私の好きな石田彰さんも出ましたし、豪華かつ演技も良い感じの作品でした。

作画:明るくなった点以外は評価できない…。

音楽:OPが特に好きでした。映像を含め。

 個人的には気になるし三期欲しいです。良い作品とは思いませんが、私的に嫌いじゃない作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

67.3 24 宇宙船アニメランキング24位
地球へ…(テレビ版)(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (227)
1473人が棚に入れました
現代から遠く離れた未来―S.D.(Superior Dominance:特殊統治体制、西暦3千数百年)の時代。人類は環境破壊により滅び行く地球を再生させるため、植民惑星へ移住した。コンピュータ管理により整然と生きる人類。その一方で疎まれる、特殊な能力を持つ「ミュウ」という存在。彼らは過酷な弾圧の中で政府の目から逃がれ、息を潜めながらも自分たちの存在意義を考え、そして地球への帰還を夢みていた…。ミュウのリーダー、ソルジャー・ブルーは、アタラクシアに住む少年ジョミーを自分の後継者として選び、夢を託す。

声優・キャラクター
斎賀みつき、杉田智和、子安武人、小林沙苗、井上麻里奈、羽多野渉、増田ゆき、小杉十郎太、浪川大輔、喜多村英梨、杉山紀彰、高城元気

nani-kore さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ただただ涙が溢れて止まらなかった。。

そういえばものすご~く昔、まだオタクという言葉も定着していなかった頃、オタだった長姉が原作マンガを所有していたなぁ~3
たしか、雑誌っぽい粗い紙のA4サイズで、紙が真っ茶色になるまで納戸の中に放置されていたのだ。
そして、いつの間にかなくなっちゃったんだよね~
何べん読んだだろう、あのマンガ?
同時期に映画も公開されたけど、原作ファンだった姉が舌打ちする位の、ヒドイ出来だったらしい。。

竹宮恵子といえば、「風と木の詩」等、BLモノの先駆けとして有名な少女漫画家だけど、SF漫画家として高名を馳せた時期もアリ。彼女のSFモノの代表作が本作「地球へ・・・」だけど、同系列では「アンドロメダ・ストーリーズ」等が挙げられる。
「アンドロメダ」も原作本があったよーな気がするけど、「地球」より先に処分されたみたいで、その内容はうろ覚えだが、どちらも遜色無く面白かったよーな。
ファンタジー物として、「イズァローン伝説」を最後に読んだのがいつだっけなぁ?
コレは良く出来たファンタジーストーリーなんだけど、BL的表現は「風と木」に勝るとも劣らなかった;;

ごめんなさい、アニコレの骨子からズレてしまった。。
原作者、竹宮恵子のマンガはどれも面白かったけど、上記のよーに、たいていBL的表現が絡んでくる。
ただ、「地球へ・・・」や「アンドロメダ・ストーリーズ」等のSFモノに関しては、少年誌「月刊マンガ少年」で掲載していた関係上か、竹宮流BL表現は珍しく無かった。
唯一、主人公ジョミーのシャワーシーンだけが、風木っぽくて竹宮臭が漂っているなぁと、ションベン臭い子ども心に苦笑した記憶がある。

再度になるが、当時ものすごい前評判で作られた映画は、原作ファンには大変残念な仕上がりだった。
その後ン十年が経過し、ナンで今ごろリメイク?と首をかしげながらも郷愁にかられ、TVの前に座った2007年。
原作と少々違う部分はあれども、ようやく素晴らしいアニメに生まれかわって、原作を読んだ者として本当に嬉しかった!!
やっぱりキース、昔と変わらず、一番好きなキャラだなぁ~3
非情な堅物エリートとして振る舞っているけれど、その実、誰よりも情が深くて人間らしいのだ。
こんなイイ男、好きにならない方がムリだよ~~;;

ラストには、ただただ涙のナイアガラ。
そうでなくとも、EDの切ない調べには、勝手に涙がダラダラ流れてきて、老いた母にアキれられたのが、もう5年前か~3
色々あったなぁ、あの頃。。
ワケもなく涙が止まらなかったあの時も、なんとなく原作に触れた少女期の自分と今の自分を重ね、色んな感情がブワッと湧き上がっきて、堰き止めきれなかったダムのように、ただただ涙が溢れて止まらなかったんだよネ。。

さすがにちょっとクラシックなSFだけど、作画もキレイな良作でした。
う~ん。。でも当時はキレイさに感動したけど、今ちょっと観直してみると、ちょっとなぁ。。アニコレフレンドのメッセ・エッヘンさんのレビューを読んで、もういっぺん確認してみたら、おっしゃる通りの作画評価でした;ただ5年前当時はえらく感激したので、作画★4.0のままとさせていただきマス;;

原作を知る世代の方には、ひときわ感慨深いアニメでしょう。
原作を知らない方も、漫画&アニメ史に残る本作、ご興味があればぜひどうぞ~(^ ^)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美しい故郷「地球」

2007年4月-同年9月TV放送放放送された。全24話。
1977年1月号 - 1980年5月連載漫画を元に制作された。
1980年4月26日劇場版アニメ公開。

4クール放送を予定していた前番組「天保異聞 妖奇士」が
諸事情により2クールで終了したため後番組「ガンダム00」
(第1シーズン)までの繋ぎ番組として放送された。

あらすじ&設定。
西暦3千数百年の遥か未来。人類はスーパーコンピュータに
よる完全な管理の下、子供を教育する専用の惑星と、社会を
営む大人の惑星とに分かれていた。という設定。

14歳の誕生日に「目覚めの日」という適性検査が行われるが
それは社会人としての適性を検査し、過去の記憶を消され
洗脳されると同時に、超能力を持つ新人類「ミュウ」を発見
して社会から排除するためのものだった・・

新人類「ミュウ」として生まれた者が、そのシステムに抗い
仲間達とともに特殊統治体制から逃れ・・闘いつつ地球を
目指す・・という物語。

OP「endscape」 UVERworld 他
ED「This Night」CHEMISTRY 他


感想。

1977年新人類とか超人類?エスパー等漫画・アニメに可也
多く見られる傾向?ガンダムなども感覚的に近い。
UVERworldのOPが可也好きでUVERworldの曲を結構聴いた。

そういう人と違う個性等に優越や嫉妬や畏怖したり差別や
排除しようとする様を描いている部分は、肌の色や思想の
違い等を原因に戦争していた人間そのもので・・理不尽な
扱いを受けている者が何らかの行動を起こすというもの。

其処に感情を排した存在のコンピューターを取り入れた形
の選定というのも社会のシステム化(特に産業革命以降)の
物語に多く取り入れられたものかな?と考察してみたり。

それだけ古い漫画なのに基本は近代と変わっていない・・
捻ったり捏ねたり新しいセンスや要素を足されてるけど。

一度1980年に映画化されたものの、原作連載開始から30年
たってもアニメ化するほど良く出来た物語なのだと関心。

キャラデザやメカデザの他に原作とは諸設定の変更や構成
や演出等アニメ化に際し当然あれこれ手が入って原作通り
というものでもなく、ニュアンスなど映像で大きく変わる
ものだし、絶対に面白いというものではないけど面白い。


ジョミー・マーキス・シン:斎賀みつき
ソルジャー・ブルー:杉田智和
フィシス     :小林沙苗
キース・アニアン :子安武人
セキ・レイ・シロエ:井上麻里奈
サム・ヒューストン:羽多野渉
ハーレイ     :小杉十郎太
リオ       :浪川大輔
マザーコンピューター:折笠愛
ジョミーの母   :ゆかな
ナキネズミ    :小森まなみ
ナレーション   :若本規夫

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

クアーレ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

文句無いです

物語
大雑把に超能力といっているのでどういうことが出来るのかがはっきりと分からないのですが、主要なミュウ達は皆タイプブルーといって、我々が超能力として「できるだろ」と思っている大概のことはできます。できることは色によって異なるらしいのですが失念しました。
構造としてはミュウ側の主人公ジョミーと、人間側の主人公キースの両視点から描かれています。
ミュウ側は、完全管理下であるCE体制により異端とされ追われる超能力者達で、逃げ、隠れ、そしてかつて人類が汚染し人が住むことの出来なくなったテラ(地球)を目指します。
人間側はCE体制を覆す存在となりかねないミュウの殲滅せんとしています。
とまあよくある逃亡劇のような物語ですが、逃亡側の規模も、追跡側の規模もデカイです。人数の規模も距離の規模も隠れる規模も違います。
また、ミュウの寿命が長いからこそ起こる世代間の対立など彼らならではの問題もあり新鮮さもあります。
ミュウ側のことばかり描きましたが、人間側にもほぼ同等の時間が割かれています。“ただ追いかけてくる嫌な連中”ではないのでご安心を。


作画
これに関してはあまりよくわからないのですが、原作を真似て描くようなものでもないので問題なく見れるのではないでしょうか。
自分はもう見慣れてしまったので分からないです。
キャラデザには少々古臭さを感じることがあったような気がしますが、違和感はあまり感じませんでした。

声優
これに関してもあまり詳しくないのでどうこう言えることはあまりないのですが、終盤に何度も泣かされました。もちろん悪い意味ではありません。いい演技だったのではないかと思います。

音楽
すばらしいです。悲しげな曲が多いですが、そういった場面が少なくないので仕方ありません。サントラを購入するくらいには気に入りました。
主題歌も非常によいです。
個人的にはOP1であるUVERworldのendscapeと、OP2である高橋瞳のJET BOY JET GIRLがお気に入りです。
見ないですっ飛ばす方もいらっしゃるかと思いますが、特にJET BOY JET GIRLの方は声の伸びがまっすぐで素敵ですので是非。

キャラ
ミュウと人間の違い、重ねた年の違い、してきた経験の違い、置かれている環境の違い、能力の違いなどからそれぞれが違う考え方を持っていて非常にいいキャラクターたちだと思います。
最近の作品にときどき見られる“展開のためだけに存在する考え方がおかしい意味の分からない登場人物”というのはいません。
それぞれがきちんと考えを持って様々な気持ちで物語に関わっています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

66.6 25 宇宙船アニメランキング25位
アルジェントソーマ(TVアニメ動画)

2000年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (161)
1393人が棚に入れました
『アルジェントソーマ』は、2000年10月5日 - 2001年3月29日にかけてテレビ東京で放送されたアニメ。
2054年、人類は突如飛来した巨大なエイリアンと交戦状態に陥り、深刻なダメージを被り、飛来を続けるエイリアンに対抗統べく、国連政府は軍を再編、対エイリアン特殊部隊 “フューネラル”を組織した。
学生タクトは、恋人・マキの行方を追う内に、マキが師事するノグチ博士の研究施設へと導かれ、そこで行われていたエイリアンのパーツを繋ぎ合わせ、金属生命体“フランク”を復元する実験に立ち会う事になる。
しかし、突如覚醒したフランクは暴走しマキとノグチ博士の命を奪い逃走してしまうのだった…。

声優・キャラクター
保志総一朗、桑島法子、高田祐司、井上喜久子、子安武人、堀江由衣、紗ゆり、中田譲治、竹村拓

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

なかなか愉しめた♫

2000年10月5日 - 2001年3月29日TV放送された。全25話+特別編。

概要 2054年に人類は突如地球に飛来した金属生命体と遭遇。
第一次遭遇戦での甚大な被害を経て国連が軍を再編し生まれた
対エイリアン組織のひとつ「フューネラル」は試験運用中だった
ザルク(兵器)が制式採用されて以降 対エイリアン部隊の最有力
組織として活動していた。

物語は エイリアンの残骸の複合体を蘇生させようとしていた実験
に理由も解らないまま連れられて その実験の失敗により目の前で
恋人を失い自らも重症を負ってしまった主人公が その憤りの矛先
を何処に向けたら良いのか・・という所に謎の人物が現れるという
ところから始まる。

以降は国連とヒューネラルの関係性を匂わす伏線だったりエイリアン
との戦いだったり ヒューネラル内の主要メンバーとの話を絡めつつ
主人公と物語のもうひとつの鍵となると思われるハリエット(ハティ)
と主人公が復讐相手と定めたフランク(実験複合体)を軸にエピソード
が展開していく。

OPは良い感じだと思うけど・・1クールのEDは・・流石にどうなの?
その他の音楽は選曲や使われる場所などが結構好みにハマった。
作画は製作時期を考えると悪く無いと思うけどメカデザをやや活かし
きれていないような?質感とか精細さが足りなく感じた。
キャラデザは作風にそこそこハマってる感じかな。
ただ声優も含めてキャラに華を求めて無いのでインパクトは控えめ。

13話は流石に漫画チックで興醒めかな・・一応1クールの〆という
感じで凄く盛り上げなきゃって感じは伝わるけど・・色々無理し過ぎ。
2クール以降の流れやクライマックスの纏め方に不安を感じてしまう。
その直後の14話に政治家だの軍隊だの学者様だのと如何にもこの手の
アニメにありがちな議事風景の描写・・この辺りは作品へのハマり具合
で同じ内容の台詞でも受け取り方というか印象が半端なく変わるので
なんとも言えない感じで見てたかな^^; はいはい・・分かりました
そういう描写も入れたかったんですね・・って感じ。

ただ この程度のことでイラッとして視聴を斬るには少々勿体無いかな~
という感じで全体の雰囲気重視で視ていた。

16話・・良かった・・ホット一息・・どうやら私の思っていたというか
観たかった方向に向かっているようだ・・

終盤は厨二か?とかお子様向け?とか やや稚拙に感じる顛末や乱暴な
繋ぎ等も感じたけど・・全体的な雰囲気や最終的な落とし所は結構好み
にハマった。
都合よく纏め過ぎ・・綺麗過ぎる・・という部分もあるけど。

特別編は・・どう考えてもTV放送枠からはみ出てしまったスーの
エピソード・・最終話を観た後に観ても今更感が・・そしてエンド
ロールで強引に最終話の あのシーンに結びつけている感じかな・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

復讐の先には・・・

いつかは観たいと想い手にとったわけですが・・・SFの要素が強いのか、私の理解力不足なのかもしれませんが16話まで苦痛でしたね;

視聴するのに忍耐力と信じて観る気力が必要ですw

簡単なあらすじを1話をまじえて少しだけ伝えさせて頂きますね。 
冒頭から主人公タクト・カネシロの彼女マキ・アガタに不信感を抱く暗い展開。
謎の物体(エイリアン)との交戦。
そしてノグチ博士のエイリアン復元に携わるマキを見つけるも実験に巻き込まれたタクトはマキを失いエイリアンに憤りを感じる。

終始暗い展開であり、謎の男によって導かれ復讐を誓ったタクトはリウ・ソーマとして生まれ変わり、エイリアンと話すハリエットの存在とは・・・。

エイリアンの目的・リウの復讐心・ハリエットの行動によって全ての伏線が回収される後半は目が放せないです。

毎回いろいろと特殊能力もつエイリアンとのバトルは、なかなか現実的な手段で倒す展開も良いですね。
{netabare}
ただ、エイリアンが毎回同じ姿というのが疑問でしたが、それは・・・ユーリ・レオノフの切り刻んだ心の数だけのエイリアンだから同じなのかな と考えると自然かな。

リウの復讐に反する行動が最終的にわかるのですが、ユーリ・レオノフの孤独さを自分との投影による同情にも似た複雑な気持ちに共感に伴う行動を認める彼の心情は復讐ではないと痛感させれる。

リウが求めたマキの言葉である「私もあなたのことをもっと知りたい」マキの愛情の深さが伝わり感動させられる。
シンプルな言葉だが、このストーリーを終始みているとリウの感情的な性格そしてマキに対しての不安・・・そんな彼女の言葉に救われる気持ちは痛いほど伝わってきます。

ユーリーの最終決断へのエピローグもよく16話以降は夢中で観れましたね。

余談ですが、各話サブタイトルが1話~最終話つなげてみるとループしているというサンライズの遊び心ともいえる愛着が伝わってましたね。

ただ、ザルクのデザインはもっとカッコよく出来たんじゃないのか!?と不満は残ります。TODのブラックザルクは真っ黒でわからないですw
{/netabare}
作品テーマは復讐によって生まれた真実の愛の深さ。

作画は13年前ですが差ほど気になりません。
それでも古臭い雰囲気は抜けませんが、その辺りはご了承下さい。
マイナーな作品ですが、観て損はしないアニメです。
あまりお勧めはできませんが・・・良かったらどうぞです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

カラーは嫌いじゃないが、見るのが苦痛なので断念

キャラクタの配置や、一話の引き込み方は結構良いと思う。のだが、如何せんその後の各話が面白みに欠けすぎる。展開が読めるし、見覚えのあるありきたりな話だし、見ていて非生産な感覚を味わい、苦痛になってきたので断念。全体の概要はせめて掴みたいという知識欲はあったのだが、1クールで終わるわけでもないし、流石に時間の無駄と判断した。

途中まで見た感じだと、雰囲気は、エヴァ要素を使った、コードギアスの劣化版みたいなイメージ。

まああくまで個人の感想なので、この作品に何かを見いだせる人は見いだせるのかもしれない。あとは最後は見ていないので話がどう最後盛り上がるのかは謎。
そもそも私はロボットモノ、軍隊モノが好きじゃないからロボットものは他の要素で見せるか、かなり展開にエンタメ性がないとだめなのだ。女の子の森での生活みたいなシーンをもっと扱って欲しかったが、話がかなり軍内部のモノにシフトしてきてしまうし。私にとってはぽんぽん出てくる新しいエイリアンにどう勝つかみたいなの、粉微塵も興味もてなかったし。
エンタメとしてもとりあえず陳腐に思えた。政府は相変わらずガバガバだし。

巨大怪獣を操る、的な話として、同時並行でネオランガを見ているけど、そういう意味で、こっちのほうがテーマにまだ生活感があるので見れる。(こっちにも言いたいことはたくさんあるがそれはまた。)

ラーゼフォンは、各話が断片的で構成がめちゃくちゃだとかいう大きな難点があったが、逆に滅茶苦茶感というか、変なエネルギーのようなものを感じたが、こちらはそういう面白みもない。
キャラクタは悪くないのだが流石にキャラクタで引っ張れるタイプのアニメではない。


でもあれだなあ。レビュー見てるとふつうにみんなエンタメとして楽しめてるっぽいんだよな。逆にもっとゴリッゴリに地味で、退屈、と評される作品でも、全く退屈をかんじないこともあるので、まあ本当に人の好みって人それぞれだねえ。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
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