「天体のメソッド(TVアニメ動画)」

総合得点
69.6
感想・評価
963
棚に入れた
4735
ランキング
1711
★★★★☆ 3.6 (963)
物語
3.3
作画
3.8
声優
3.6
音楽
3.8
キャラ
3.6

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

woa さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:今観てる

ずっと待ってた・・・

2014年放送。全13話。舞台は洞爺湖である。

内容は不可解なファーストコンタクトものであると同時に、ガールミーツガールで「2007年」や「円盤」「地域振興」といったメタ視点からも見れるアニメである。

ただ致命的に惜しいと思われるのは、ノエルとののかの二項関係を崩すために導入したと思われる群像劇的要素が機能していないことだろう。例えば霧弥湖畔にある土産物屋「しいはら本舗」の「看板娘」、こはるの立ち位置が不明瞭なのである。双子の自閉的な関係性から逃れるために湊太がなぜ彼女を選んだのか、孤立したののかがなぜこはるを頼るのかが説得力あるように描かれているようには思えない。「他人の痛みが分かる」という彼女の背景は明らかに物語の空白地帯となっている。

また汐音のノエルに対する思いも、彼女自身の成長も話の展開上の尺取にしか思えないほど不自然なのである。ノエルはおそらくののかの母親の代理的な存在なのだが、それはののかの母親と唯一直接的な接点があった汐音がループした円盤の無い世界でノエルのことを覚えていたことからもわかる。

ノエルが父子家庭に育った汐音の未熟性を補いうる母性だったとしても、ノエルが望む願いを否定するようなことをするほど汐音が愚かで自己中心的だとも思えないのである。

プラネタリウムによってかつての天体観測時の関係を取り戻した際に終わった汐音の話を無意味な形で継続し、なおかつノエルのために柚季らもののかから離れるという展開もあまりにも無理がある。

明らかにシナリオに混乱が見られるのは、自分の好きなSFだっただけに残念である。

ただ終わり方はあの花のような集団狂気よりも炎天下の白昼夢としているだけに大分マシである。

この作品に不満を感じた視聴者はノエルと同じくもう少しののかたちの帰還を待っている必要があるのかもしれない。

投稿 : 2015/01/07
閲覧 : 250
サンキュー:

4

天体のメソッドのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
天体のメソッドのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

woaが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ