「終末のイゼッタ(TVアニメ動画)」

総合得点
74.9
感想・評価
796
棚に入れた
3902
ランキング
843
★★★★☆ 3.6 (796)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.6

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ネタバレ

北山アキ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

バンザイアタック

最後まで観て
{netabare}
途中のレビューで時代背景の整理を試みようとしたけど、
その後クローン技術まで時代が飛んじゃったから唖然。

どうも全体主義的な発言が怖かったりする。
下の者に行けば行くほどほど上の決定の戦略目的に対する意識が曖昧になって盲信に陥りやすい。
物語内で上の者が煽動しているとは言わないが、盲信を放置、利用して、開戦しているとは思う。
どちらも独裁体制だからしょうがないけど、そこに胡坐をかいた貴族どもは応援しづらい。
結果、どちら側にも共感できず、ベルクマンみたいなキャラを応援せざるを得ない。
これって僕にとっては物語的失敗と思った。

外交的な駆け引きはご都合優先で、
ゆるいパートはノリがちょっと古臭くて恥ずかしくなった。

重隅。
魔力が地球の枯渇性資源だったのならば、
魔女はたまたまそれを取り出せる存在なだけで、
魔女がいなくても魔力は存在することになる。
無駄遣いするより省魔力すべきだったと思うの。
魔女を迫害するのは、核技術者を迫害するのと同じに愚かだと言わず、
異端は消えてゆくしかないというメッセージにも映る。
でも、人間が愚かだという本質はついている。
脚本家も人間である以上それは免れないんだ(結論)。
「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」は結構好きですけど。

4話まで観て
説明無いけど、時代背景を考えてみる。
・近代国家成立後の(ウェストファリア体制相当がある)世界
・ゲルマニアはナチス第三帝国というよりプロセイン帝国な感じの先制君主制で、
 エイルシュタット大公国も同じく専制君主制と思われる(規模不明)。
・兵器はWW2相当(産業革命相当も経ているだろう)
・国家権力の公式宣伝機関ではないマスメディアがある(WW2以後レベル)?

側近連に無能臭が濃いのは小国のゆえの人材不足と統治機構の未発達か。
そもそもフィーネ姫に無能臭がするから仕方ないか…。
(「アルドノア」のアセイラム姫みたいな勘違い英雄願望の人かも。
「アルデラミン」のシャミーユ殿下レベルなら国民ももっと救われるのに。)
どうもエイルシュタット防衛の大義に説得力が乏しくて感情移入できない。
巻き込まれて責任を負わされているイゼッタが可哀想なだけだ。
イゼッタも、恩人個人を守ることを、その専制体制を保存することと、
さらには大陸の平和を実現することに飛躍させちゃうのは、無理を感じない?
いまいち単純な判官びいきだけでは、ガンバレ!って感じにならない。

戦場で発光信号を使っていて無線通信機は普及していないように見える。
ラジオも(TVも映画も)描写されていないし、普及していない可能性がある。
その場合、マスメディアによる情報操作が成立する環境条件として十分だろうか?
他国に対する抑止力誇示と自国民の士気高揚のどちらの効果も弱い気がする。
(後者は、国民の一定規模が式典に出られるくらいの小国ならいいだろうけど、
リヒテンシュタインくらいの小国なら戦争って選択肢自体がありえない)
なんか考えているうちに戦う意味が分からなくなって、
「降伏したほうがいいんじゃ?」という気持ちばかり強くなる。{/netabare}

投稿 : 2016/12/18
閲覧 : 203
サンキュー:

5

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