「うどんの国の金色毛鞠(TVアニメ動画)」

総合得点
67.9
感想・評価
388
棚に入れた
1855
ランキング
2210
★★★★☆ 3.5 (388)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.6

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ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

子供を描いたアニメでありながら、子供を軽視している様に見えてしまう‥

香川県を舞台にした、ちょっぴりファンタジーの入った日常アニメ。

故郷から離れ、東京で働いていた青年が、父の死をきっかけに帰省し、旧友との再会あり、進むべき道への迷いあり、そこで出会った不思議な子供ポコとの交流を経て、田舎で始まった新生活の風景を描きます。

色彩が淡く、柔らかな線で描かれたポコを始めとするキャラ描写には好感が持てました。背景描写はとても緻密ですが、こちらもソフトフォーカス気味のピントのずれ加減がありますので印象が柔らかいです。夏目友人帳の背景の描き方に近いかも知れません。

以下はネタバレと酷評です。
{netabare}
6話のポコに対する宏司の「お前のせいか」とか「隅田川に捨てに行ってやる」という台詞、冗談だとしてもかなり子供を傷付ける言葉だと思いました。

そういう事言う大人は現実にもいると思うので、別に描かれていても構わないとは思いますが、宏司の謝罪の場面がしっかりと描かれていないのに違和感が‥。宏司に謝る意志はあった様ですが、ポコの耳と尻尾に驚いた後そのまま寝てしまい、うやむやになってしまったという展開。収拾のさせ方としてはかなりずるい気がしました。一方で、宗太が退職届を出す場面に土下座描写があるのには閉口。土下座が誠意を表す描写として正しいのか(場面にもよりますが滑稽な印象が残る事の方が多い気がします。)予てから私には甚だ疑問でしたが、それはそれとして、子供を軽視している製作者の心理が見え隠れしている様で好感が持てませんでした。

ダーハマと宏司の会話にも重みが無く、ウェブデザイナーの仕事内容についても全然触れられていないので、建前のみの薄っぺらな内容としか取れず、説得力が貧弱だった点もさらに印象を悪くした気がします。

アニメでは、どんな人間でも犯した間違いを恥じ、悔い改めればのちに救われるという展開に進む事が良くありますが、厳密な意味で罪が許される事はあっても、償われる事は無いと私は思ってます。三つ子の魂百までと言いますが、子供の傷は完全には癒えないものです。

謝罪は義務に近いものですが、相手から許しを与えられれば、それはお互いにとって慰めにもなります。そういった大切な場面を除いて、きちんと描こうとしなかったこのアニメに私は何かずれたものを感じました。全然ハートフルになれない‥(汗
{/netabare}
7話まで見ましたが、毎回の様にポコの可愛さを前面に押し出すだけの作風に付いていけず、これまでのお話にも特に見所は無かったので断念となりました。似たテーマを扱っている「ばらかもん」では失敗と後悔、謝罪までの流れを全編を通して丁寧に描いていましたが、こちらではそれが叶わず(サブキャラの宏司がだけど)そのまま無視してしまった所に大きな違いがあります。

終幕後のガオガオ君のミニコーナーについても、内容はともかく"宇宙最強"とかほのぼの系アニメに相応しく無い単語が取って付けた様に飛び出すので、こちらにもあまり良い印象は抱けませんでした。

投稿 : 2016/11/25
閲覧 : 316
サンキュー:

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