「ウェイキング・ライフ(アニメ映画)」

総合得点
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感想・評価
4
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ランキング
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★★★★☆ 3.9 (4)
物語
4.3
作画
4.3
声優
3.6
音楽
4.0
キャラ
3.6

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たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「西洋」と「東洋」のアニメの違い

アメコミやバンドデシネなどの海外のコミックやアニメと、日本のアニメのつくり方や考え方は対照的である。

西洋絵画から発生する海外のアニメは3次元の立体から構成する、物質の「光」と「影」を用いたリアリスティックな作劇、作画が中心であり

日本浮世絵から発生する日本のアニメは2次元で平面的なその作者なり個人の「印象」を中心とした感情的で流動的な作画であることだ。

そもそも基は上記に書いた「西洋絵画」と「浮世絵」の違いであり、科学や物理中心の合理主義的な西洋哲学と、その場の「雰囲気」や「情緒」を常に重んじる東洋哲学や民族の違いにほかならない。

西洋ではアニメで裸体の少女が出たとするとそれは作者にそういった性的趣向があるということで嫌煙される(絵画においても批判の対象になる)が、日本では一部に例外があったとしても、基本的にアニメの「少女」と現実の「少女」は同一視されない。それは、アニメの「少女」は作者の妄想であり「印象」だと考えるからだ。

リチャードリンクレーターの「ウェイキングライフ」は実写で撮った映像をそのままわざと流用してアニメ化しているが、基本的にはデッサンドローイング中心の作画であり、いわゆる西洋でアニメ全般を指す「カートゥーン」ではなく、アメリカのコミック出版社が発行しているようなアメリカンコミックの伝統的な表現方法である。アメコミを読みたい人や読んだことないけど興味のある人はこの作品をみると、アメコミとはなんなのか、日本のアニメと西洋が考えるアニメの違いがよくわかるちょうど良い資料である。

投稿 : 2019/05/14
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サンキュー:

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