「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語 [後編]永遠の物語(アニメ映画)」

総合得点
78.0
感想・評価
1069
棚に入れた
6256
ランキング
563
★★★★★ 4.1 (1069)
物語
4.1
作画
4.1
声優
4.1
音楽
4.2
キャラ
4.1

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新作画新録音の完成劇場版 回る風車は銀河の回転へと連なって

2012年10月上映の劇場版 131分

総監督 新房昭之 監督 宮本幸裕 脚本 虚淵玄 音楽 梶原由記 
原作 Magica Quartet 制作 シャフト

2011年に全12話で放送され完結した「魔法少女まどか☆マギカ」の劇場版。
総集編と記される場合が多いが、テレビ版20分✖12=約240分と、
131分+111分=242分は同じ長さであることを知ってもらいたい。
つまりこれは、テレビ版の完成版と考えるのが正しいと思います。

もともとテレビアニメとしてもアップ画像の多かった本編を劇場用にするためには、
相当量の書き直しが必要で、一カットも同じものは無いと言うことだそうです。
ところどころに新シーンが挿入されて(その分カットされたシーンもあるだろう)、
テレビ版を楽しんだ人にとっては必見のパラレル魔法少女まどか☆マギカと言えます。
声優のアフレコも10話以外はすべて取り直しで異質な感覚です。
新房さんの解説によると、10話だけが固定された現実で、
それ以外の時間はすべてパラレルが存在するという意味合いがあるそうです。

歴史的名ストーリーがさらに上質の作画音楽で再び観れるわけですが、
それだけではありません。
131分のアニメ映画としてシーンが連続し、テレビ版とは全く違う視聴感が得られるのです。

魔法少女まどか☆マギカは、
「前編 始まりの物語」「後編 永遠の物語」「新編 叛逆の物語」
と、連続して観て初めて成立するドラマです。

これだけで完成する名作アニメシリーズなのですが、
同じ長さの最初に放送された分があります。
このすべての制作分にダブらずに娯楽的、芸術的価値を視聴者に与えるべく工夫されたのが、
このシリーズの真の醍醐味と言えると思います。

「テレビ版魔法少女まどか☆マギカ」は名作であると同時に、
新房シャフトアニメであることが強調されて見どころではあります。
劇場版は普通の(いや極上の)アニメーション作品として完成しています。
 
もし未見の人がいたら、絶対に守って欲しい順番は、
「テレビ版12話」→「前編」→「後編」→「新編」です。
総集編は必要ないんでは、と思ったら間違いだと思います。
「叛逆の物語」へのつながりが悪いのは、新房マジックのパラレルワールドが原因ですから。

この作品でも美しい風力発電のシーンがテレビ版以上の効果で魅せてくれます。
風力の本筋は偏西風と呼ばれる止まない同一方向への強力なエネルギーです。
このエネルギーの元は地球の自転ですが、
太陽と地球の重力の均衡が作り出すエネルギーです。
太陽系の物質の重力は数千億の恒星を持つ銀河系を形作るものです。
そして数千億の銀河はその重力を持って大宇宙の空間を閉じ、
大宇宙もまた回転しているのです。
日本各地に造られつつある風車を見学して大宇宙と無限の重力に思いをはせてみてはどうでしょう。

このレビューは「前編 始まりの物語」に限ったものです。
あにこれの分類では後編もありますので、後編ではまた違った視点で考察してみたいと思います。
文句なしの名作ではありますが、
前編では「ほむほむ」に至らないので物語は4点です。
後編は・・・当然決まっています。

投稿 : 2018/03/17
閲覧 : 453
サンキュー:

29

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語 [後編]永遠の物語のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語 [後編]永遠の物語のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

◇fumi◆が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ