「ゴールデンタイム(TVアニメ動画)」

総合得点
81.4
感想・評価
2200
棚に入れた
12045
ランキング
405
★★★★☆ 3.7 (2200)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

黄金のキャンパスライフ♪

原作ライトノベルは未読。

先日、某青春アニメのレビューにて、
上京なんかしなくたって輝くことはできる!
みたいなこと述べた、その舌の根も乾かぬ内に、
心機一転、東京の大学に進学して生まれ変りを目指す
青春ラブコメアニメの感想でありますw


大学という空間はとにかく解放感が突き抜けています。
考えてみれば、この春、大学入学した新入生って、
多くがちょっと前まで、高校とかで制服着てた人たち何ですよね~。
それが、スーツ姿で入学式、キャンパスファッションで通学と大変身♪

人間、早々簡単に変われるもんじゃありませんが、
自由なキャンパスで拘束を解き放たれたら、
確かに一気に大人の階段を駆け上がれる気がしますし、
新しい何かが始まりそうな予感がします。

けれど際限なき自由にはリスクも伴います。
事前に先輩からの情報収集を怠ったばかりに滑り落しの必須科目にハマるとか、
羽目を外しすぎたついでに世俗の放棄を迫る宗教勧誘とか、
アブナいアルバイトとか、コンパと言う名の魔界とかw
どこに進むべきかは各自で判断しなくてはなりません。

高校時代までの煩わしい校則、
クラス分け&集団行動、自己紹介の儀……。
それらは生徒を危険や孤立から守るセーフティーネットでもあったのです。
イケる人間はどこまでも人脈と活動領域が広がりますが、
ミスる人間の孤独もどこまでも深い……。
心身のトラブルをこじらせれば、下宿先アパートですら“遭難”しかねませんw

そんな大学の自由と不安定さが本作では思う存分表現されています。
名札、出欠確認等、名前を認識する機会が省略される影響もあるのか、
実名より、“リンダ”だの“二次元くん”だの“超音波”だの、
意外とあだ名が先行していく人間関係などもアルアルw

いやぁ~懐かしいですなぁ~。
もっとも私の大学時代には香子やリンダ先輩のような
美人とお近づきになる気配は一向にありませんでしたがw


設定、シナリオは結構、マンガチックにバンジージャンプしていた印象ですが、
私の場合は大学アルアル要素にハートを繋ぎ止められ、
バンジーの紐は切れずに済んだ模様。

自由に潜む魔境、大人になったようで子供。
ちゃんとした大人には一見、理解しがたい学生の逸脱にも説得力を感じつつ、
スリリングな大学の青春を満喫できました。

キャンパスの解放エネルギーでスタートダッシュする本作ですが、
終ってみれば、波乱もありながらも、
結局、青春を黄金に彩るのは愛情、友情。
牽引するのが新鮮な空間から、かけがえのない人間関係に変わり、
あるべき日常として落ち着いて行く大筋は王道だったと思います。


キャラもネタを振りまいていると見せかけて、
その心情描写は意外と緻密。

その観点から記憶に残っているのは、
大学仲間とレジャーに向かう車中のシーン。

同乗するメンバーの相性、
その時、各々が方々に抱いていた好意や疑念に応じて、
空気の重さが外の天気みたいに目まぐるしく変化していく……。

時に設定を飛ばして、ハチャメチャやっても、
こうした人間描写により、しっかりと地に足は付いた作品だと思います。


好きなキャラはNANA先輩。

主人公が暮らすアパートの隣人。
最初は、何かの少女マンガのコスプレをこじらせたイタイ先輩かなw
といった感じで、厳つい出で立ち&言動と
パンク気味なボーカル表現も相まって、私は若干ヒイてましたがw
中身はとても繊細で、かつ他人を思いやることができる、
熱いハートを持った女性でした。
主人公もこの先輩に何度も“遭難”から救われることになります。

私も嫌なことがあって落ち込んでも、早目の復活を心がけて、
NANA先輩の部屋に、湿気た空気が壁越しに伝わらないように気を付けます!


特に時節が限定された話でもありませんが、
やはり春、始まりの季節の追い風を背にスタートを切ることをオススメしたい。
キャンパス青春アニメの佳作です♪

投稿 : 2018/04/29
閲覧 : 395
サンキュー:

32

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