シャベール大佐 さんの感想・評価

3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

1クールでスッキリまとまった、良い意味でライトなSF冒険物

宇宙で遭難した9人の少年少女の冒険を描くSF作品。全12話。第1話と最終話のみ、1時間枠での放送でした。
物語は、生徒だけで5日間を過ごす「惑星キャンプ」で遭難したケアード高校B5班のメンバーが、様々なトラブルに見舞われながらも、遠い宇宙からの帰還を目指す、みたいな流れ。どうやらメンバーの中には意図的に遭難を起こした刺客がいるらしくて、犯人当てミステリーの要素もあります。作風的には、かなりギャグが多めで、深刻な状況の割に緊迫感はあまり感じられませんし、途中の試練なども意外とサクサク解決したりして、どちらかというと、本格的なSFやミステリーというよりも、もっと少年向けの冒険物に近いような印象でした。一方で、全体のストーリーに関しては、こちらの予想以上にしっかりと考えて作られていたのは嬉しい驚きで、特に物語の終盤、まとめの部分については、観ていてスッキリ感もあって良かったです。
作画は普通に綺麗。キャラでは、どんなときも明るく前向きなカナタが、とても好感の持てる主人公でした。細谷佳正の声もキャラに合っていたと思います。
最後まで観終わって、まあまあ楽しめました。爽やかで、基本的にはポジティブな物語なので、後味も良かったです。SFやミステリーというと、ややもすると専門的になりすぎて、ちょっと人を選ぶような傾向があったりもしますが、この作品は良い意味でライトというか気軽な感じがして、そこが長所でもあったと思います。